説明

サンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法

【課題】流体(液体)中に含まれる微小物体を、無菌状態で捕集することができるサンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るサンプリング装置10は、メンブレンフィルター11、および、メンブレンフィルター11の一方の面11a側に覆設され、メンブレンフィルター11との間に空間20を形成する透明フィルム12から構成される試料捕集部13と、メンブレンフィルター11を、その他方の面11bから支持する支持部材14と、メンブレンフィルター11の他方の面11b側に設けられ、試料捕集部13および支持部材14を保持するとともに、メンブレンフィルター11を透過した濾液が流入する濾液流入部15と、試料捕集部13に空間20と連通するように設けられた試料導入管16と、濾液流入部15に連接された濾液排出管17と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体(液体)中に含まれる微小物体を捕集するためのサンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法に関し、特に、流体(液体)中に含まれる菌体などの微生物を無菌状態で捕集するためのサンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医薬品や食品・飲料製造ラインに設けられたバイオリアクターでは、製品の品質を保証するために、微生物汚染の有無を検査する必要がある。
従来、微生物を捕集(サンプリング)するには、サンプリングラインをスチーム滅菌した後、微生物を無菌的にサンプリングしていた。しかし、このようにスチーム滅菌を用いた場合、滅菌不良の可能性を否定できなかった。また、微生物をサンプリングするためのサンプリング容器には、これとバイオリアクターを接続する導管が連設されている。そして、微生物をサンプリングした後、その導管は、バイオリアクターとの接続部(接続口)からサンプリング容器までの間が開放系となるため、外部からの微生物の侵入が全くないとは言い切れなかった。
そこで、流体を無菌状態でサンプリングすることができる試料用容器を用いた流体サンプリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、無菌的に着脱可能なコネクタを介して、滅菌された試料用容器へ、無菌的にサンプリングするものである。
【特許文献1】特開2005−181336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の流体サンプリング装置では、捕集したサンプルを分析する際、試料用容器から人手を介してサンプルを採取し、処理する必要があった。そのため、外部から試料用容器内へ微生物が侵入するおそれがあった。これらのことから、例えサンプルから微量の微生物が検出されても、その微生物がサンプルに由来するものであるという確証が得られなかった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、流体(液体)中に含まれる微小物体を、無菌状態で捕集することができるサンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るサンプリング装置は、メンブレンフィルター、および、該メンブレンフィルターの一方の面側に覆設され、該メンブレンフィルターとの間に空間を形成する透明フィルムから構成される試料捕集部と、前記メンブレンフィルターを、その他方の面から支持する支持部材と、前記メンブレンフィルターの他方の面側に設けられ、前記試料捕集部および前記支持部材を保持するとともに、前記メンブレンフィルターを透過した濾液が流入する濾液流入部と、前記試料捕集部に前記空間と連通するように設けられた試料導入管と、前記濾液流入部に連接された濾液排出管と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
前記メンブレンフィルターの他方の面にその先端が対向するように、薬液注入管が設けられたことが好ましい。
【0007】
本発明に係るサンプリング方法は、本発明に係るサンプリング装置を用いたサンプリング方法であって、前記試料捕集部の空間内に、液体サンプルを導入し、該液体サンプルに含まれている微小物体を前記メンブレンフィルターの一方の面上に捕集した後、前記メンブレンフィルターの他方の面側から薬液を散布して前記捕集した菌体を染色し、次いで、前記メンブレンフィルターの一方の面側に前記透明フィルムを密着させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のサンプリング装置によれば、メンブレンフィルター、および、該メンブレンフィルターの一方の面側に覆設され、該メンブレンフィルターとの間に空間を形成する透明フィルムから構成される試料捕集部と、前記メンブレンフィルターを、その他方の面から支持する支持部材と、前記メンブレンフィルターの他方の面側に設けられ、前記試料捕集部および前記支持部材を保持するとともに、前記メンブレンフィルターを透過した濾液が流入する濾液流入部と、前記試料捕集部に前記空間と連通するように設けられた試料導入管と、前記濾液流入部に連接された濾液排出管と、を備えたので、サンプリング終了後、試料捕集部を完全に密閉し、装置自体を顕微鏡観察に供するので、従来のように、試料用容器から人手を介してサンプルを採取する必要がないだけでなく、装置の外部から対象とするサンプルに微生物が侵入することを防止できる。したがって、検出された菌体などの微生物は全てサンプルに由来するものであると確証を得ることができ、厳密な微生物の検出を行うことができる。
【0009】
本発明のサンプリング方法によれば、本発明に係るサンプリング装置を用いて、前記試料捕集部の空間内に、液体サンプルを導入し、該液体サンプルに含まれている微小物体を前記メンブレンフィルターの一方の面上に捕集した後、前記メンブレンフィルターの他方の面側から薬液を散布して前記捕集した菌体を染色し、次いで、前記メンブレンフィルターの一方の面側に前記透明フィルムを密着させるので、サンプリング終了後、試料捕集部を完全に密閉し、装置自体を顕微鏡観察に供するので、従来のように、試料用容器から人手を介してサンプルを採取する必要がないだけでなく、装置の外部から対象とするサンプルに微生物が侵入することを防止できる。したがって、検出された菌体などの微生物は全てサンプルに由来するものであると確証を得ることができ、厳密な微生物の検出を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のサンプリング装置およびこれを用いたサンプリング方法の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0011】
図1は、本発明に係るサンプリング装置の一実施形態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
この実施形態のサンプリング装置10は、メンブレンフィルター11および透明フィルム12から構成される試料捕集部13と、支持部材14と、濾液流入部15と、試料導入管16と、濾液排出管17と、薬液注入管18と、保持部材19とから概略構成されている。
【0012】
試料捕集部13は、メンブレンフィルター11、および、メンブレンフィルター11の一方の面11a側に覆設され、すなわち、メンブレンフィルター11の一方の面11aを覆うように設けられ、メンブレンフィルター11との間に空間20を形成する透明フィルム12とから構成されている。また、メンブレンフィルター11と透明フィルム12は、隙間無く接合され、これらによって上記の空間20が形成されている。
また、試料捕集部13は、図1(b)に示す二点鎖線で囲まれた部分が、保持部材19と着脱可能となっていてもよい。
【0013】
支持部材14は、メンブレンフィルター11の他方の面11b側に設けられ、この他方の面11からメンブレンフィルター11を支持している。この支持部材14は、試料捕集部13の空間20内に流入した液体の圧力によってメンブレンフィルター11が変形することや、破損することを防止している。
濾液流入部15は、その形状が摺鉢状をなしており、メンブレンフィルター11の他方の面11b側に設けられ、試料捕集部13および支持部材14を保持するとともに、メンブレンフィルター11を透過した濾液が流入する部分である。
【0014】
試料導入管16は、試料捕集部13に、その空間20と連通するように設けられている。また、試料導入管16の試料捕集部13と連接している側とは反対の端部は、公知の無菌コネクタなどを介してバイオリアクターなどと着脱可能に連結されるようになっている。この試料導入管16を介して、バイオリアクターなどから試料捕集部13へ、微生物などの微小物体を含む液体を導入する。そのため、試料導入管16の途中、かつ、試料捕集部13とバイオリアクターなどとの間に、バイオリアクターなどから試料捕集部13へ液体を送出するために、ペリスタポンプなどの送液ポンプ(図示略)が設けられている。
【0015】
濾液排出管17は、濾液流入部15の摺鉢状の底部に連接され、メンブレンフィルター11を透過した濾液を装置外へ排出するためのものである。また、濾液排出管17の試料捕集部13と連接している側とは反対の端部は、公知の無菌コネクタなどを介して濾液回収槽(容器)などと着脱可能に連結されるようになっている。また、濾液排出管17の途中に、濾液流入部15内の濾液を排出するために、ペリスタポンプなどの送液ポンプ(図示略)が設けられている。
【0016】
薬液注入管18は、メンブレンフィルター11の他方の面11b側から、この他方の面11bにその先端18aが対向するように設けられている。この薬液注入管18は、メンブレンフィルター11の一方の面11a上に捕集された菌体などの微生物に、菌体の細胞壁処理薬液やDAPI(4´,6−diamino−2−phenylindole)のような染色薬液を散布するためのものである。
【0017】
保持部材19は、上記の試料捕集部13、支持部材14、濾液流入部15、試料導入管16、濾液排出管17および薬液注入管18を保持し、試料捕集部13において、バイオリアクターなどから導入された液体に含まれる微生物などの微小物体を捕集する操作を安定に行うためのものである。
【0018】
メンブレンフィルター11は、多孔質のフィルム状フィルターであり、均一で微細な孔(微細孔)が多数形成されたものである。
メンブレンフィルター11をなす多孔質フィルムの材質としては、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、セルロースアセテートなどから選択される1種または2種以上が挙げられる。
また、メンブレンフィルター11の微細孔の大きさは、捕集する微小物体の大きさに応じて適宜調整されるが、多くの菌体の大きさが0.5μm以上であることから、0.1μm〜0.45μm以下であることが好ましく、目詰まりの具合から0.20μm程度であることがより好ましい。
【0019】
透明フィルム12としては、透明かつ光透過性に優れる樹脂フィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなるフィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなるフィルム;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなるフィルム;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなるフィルム;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなるフィルム;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなるフィルム;ポリスチレンからなるフィルム;ポリカーボネート(PC)からなるフィルム;ポリアリレートからなるフィルム;ポリイミドからなるフィルムなどが挙げられる。これらのフィルムの中でも、落射蛍光顕微鏡による観察を行う場合、無蛍光処理が施された無蛍光フィルムが用いられる。また、熱を加えることにより収縮するシュリンクフィルムも用いることができる。
【0020】
支持部材14は、金属や合成樹脂などからなるメッシュ状の部材であり、その網目の大きさは、メンブレンフィルター11の微細孔よりも大きく設定される。
支持部材14をなす金属や合成樹脂としては、バイオリアクターなどから試料捕集部13内に導入される液体によって、腐食などにより劣化しない材質のものが用いられる。金属としては、例えば、ステンレスなどが挙げられる。合成樹脂としては、例えば、上記の透明フィルム12をなす樹脂と同様のものが挙げられる。
【0021】
濾液流入部15をなす材質としては、バイオリアクターなどから試料捕集部13内に導入される液体によって、腐食などにより劣化しない金属や合成樹脂が用いられる。金属としては、例えば、ステンレスなどが挙げられる。合成樹脂としては、例えば、上記の透明フィルム12をなす樹脂と同様のものが挙げられる。
【0022】
試料導入管16および濾液排出管17は、可撓性であり、バイオリアクターなどから試料捕集部13内に導入される液体によって、腐食などにより劣化しない金属や合成樹脂が用いられる。金属としては、例えば、ステンレスなどが挙げられる。合成樹脂としては、例えば、上記の透明フィルム12をなす樹脂と同様のものが挙げられる。
【0023】
薬液注入管18をなす材質としては、バイオリアクターなどから試料捕集部13内に導入される液体によって、腐食などにより劣化しない金属や合成樹脂が用いられる。金属としては、例えば、ステンレスなどが挙げられる。合成樹脂としては、例えば、上記の透明フィルム12をなす樹脂と同様のものが挙げられる。
【0024】
保持部材19の材質は特に限定されないが、バイオリアクターなどから試料捕集部13内に導入される液体によって、腐食などにより劣化しない金属や合成樹脂が好ましい。
【0025】
次に、このサンプリング装置10の作用について、このサンプリング装置10を用いた菌体のサンプリング法を例に挙げて説明する。
【0026】
無菌コネクタによりバイオリアクターに接続された試料導入管16を介して、サンプリング装置10の試料捕集部13の空間20内に、液体のサンプル(液体サンプル)を導入する。この際、試料導入管16に設けられたペリスタポンプなどの送液ポンプ(A)を用いて、バイオリアクターから試料捕集部13の空間20内に液体サンプルを導入する。
また、試料捕集部13内への液体サンプルの導入を開始するとほぼ同時か、あるいは、導入を開始してからしばらく後に、濾液排出管17に設けられたペリスタポンプなどの送液ポンプ(B)を用いて、メンブレンフィルター11を透過し、濾液流入部15内に流入した濾液の排出を開始する。
【0027】
この際、試料導入管16に設けられた送液ポンプ(A)と、濾液排出管17に設けられた送液ポンプ(B)とを調節し、試料捕集部13内に導入される液体サンプルの流量(流速)と、濾液流入部15から排出する濾液の流量(流速)とを等しくして、メンブレンフィルター11上部の空間(メンブレンフィルター11の一方の面11a側の空間)には圧力が加わらないようにする。これにより、メンブレンフィルター11および透明フィルム12の破損を防止することができる。
【0028】
試料捕集部13の空間20内に流入した液体サンプルは、メンブレンフィルター11を透過し、濾液流入部15から濾液排出管17を介して、サンプリング装置10の外部に排出される。また、液体サンプルに含まれていた菌体は、メンブレンフィルター11の一方の面11a上に捕集される。
【0029】
液体サンプルの濾過が終了した後、薬液注入管18からメンブレンフィルター11の他方の面11bに対して、菌体の細胞壁処理薬液やDAPI(4´,6−diamino−2−phenylindole)のような染色薬液を散布し、メンブレンフィルター11の一方の面11a上に捕集された菌体を染色する。このように、メンブレンフィルター11の他方の面11b側から薬液を散布すれば、薬液はメンブレンフィルター11を透過すし、菌体を染色することができる。一方、サンプリング装置10外からメンブレンフィルター11の他方の面11b側に微生物が侵入したとしても、細菌レベルの大きさではメンブレンフィルター11を透過することができないため、この微生物がメンブレンフィルター11の一方の面11a上に捕集された菌体と混在した状態になることはない。したがって、本発明では、液体サンプルに由来する菌体のみを捕集することができる。
【0030】
菌体の染色が完了した後、メンブレンフィルター11の一方の面11a側に透明フィルム12を密着させる。これにより、試料導入管16も密閉され、試料捕集部13は完全に密閉された状態となる。メンブレンフィルター11に透明フィルム12を密着させるには、真空ポンプなどにより、試料捕集部13の空間20内空気またはガスを排除して、空間20内を減圧するか、あるいは、シュリンクフィルムを用いた場合、瞬時に100℃程度まで加熱してフィルムを収縮させる。
【0031】
透明フィルム12の密着が完了した後、試料導入管16をバイオリアクターから取り外すとともに、濾液排出管17を濾液回収槽(容器)から取り外し、サンプリング装置10を蛍光顕微鏡のステージに載置する。
そして、メンブレンフィルター11の一方の面11a上に捕集された菌体について、落射蛍光顕微鏡観察を行う。
なお、透明フィルム12として、耐油性のフィルムを用いれば、その表面にオイルを塗布することができるので、油浸による観察も可能である。
【0032】
この実施形態のサンプリング装置10、および、このサンプリング装置10を用いたサンプリング法によれば、サンプリング終了後、試料捕集部13を完全に密閉し、装置自体を顕微鏡観察に供するので、従来のように、試料用容器から人手を介してサンプルを採取する必要がないだけでなく、装置の外部から対象とするサンプルに微生物が侵入することを防止できる。したがって、検出された菌体などの微生物は全てサンプルに由来するものであると確証を得ることができ、厳密な微生物の検出を行うことができる。
【0033】
なお、この実施形態では、サンプリング終了後、サンプリング装置10を顕微鏡観察に供しているが、本発明はこれに限定されず、上述のように、試料捕集部13を保持部材19に対して着脱可能とし、試料捕集部13のみを顕微鏡観察に供してもよい。
また、この実施形態では、液体サンプルに含まれる微生物をサンプリングする場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、流体(液体)中に含まれるその他の微小物体をサンプリングし、その微小物体を顕微鏡観察する場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係るサンプリング装置の一実施形態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10・・・サンプリング装置、11・・・メンブレンフィルター、12・・・透明フィルム、13・・・試料捕集部、14・・・支持部材、15・・・濾液流入部、16・・・試料導入管、17・・・濾液排出管、18・・・薬液注入管、19・・・保持部材、20・・・空間。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メンブレンフィルター、および、該メンブレンフィルターの一方の面側に覆設され、該メンブレンフィルターとの間に空間を形成する透明フィルムから構成される試料捕集部と、前記メンブレンフィルターを、その他方の面から支持する支持部材と、前記メンブレンフィルターの他方の面側に設けられ、前記試料捕集部および前記支持部材を保持するとともに、前記メンブレンフィルターを透過した濾液が流入する濾液流入部と、前記試料捕集部に前記空間と連通するように設けられた試料導入管と、前記濾液流入部に連接された濾液排出管と、を備えたことを特徴とするサンプリング装置。
【請求項2】
前記メンブレンフィルターの他方の面にその先端が対向するように、薬液注入管が設けられたことを特徴とする請求項1に記載サンプリング装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のサンプリング装置を用いたサンプリング方法であって、
前記試料捕集部の空間内に、液体サンプルを導入し、該液体サンプルに含まれている微小物体を前記メンブレンフィルターの一方の面上に捕集した後、前記メンブレンフィルターの他方の面側から薬液を散布して前記捕集した菌体を染色し、次いで、前記メンブレンフィルターの一方の面側に前記透明フィルムを密着させることを特徴とするサンプリング方法。

【図1】
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【公開番号】特開2009−236513(P2009−236513A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79561(P2008−79561)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】