説明

サーバ装置、およびメールプログラム送信方法

【課題】情報端末装置でも機密データを安心してやり取り可能とする。
【解決手段】アプリケーションプログラムとメールプログラムとをサーバ装置に記憶しておき、情報端末装置からメールプログラムの送信要求を受け取ると、これらプログラムを情報端末装置に送信する。メールプログラムは、アプリケーションプログラムを起動させた状態で、情報端末装置の操作ボタンを所定の一連の順序で操作しなければ起動せず、しかもメールプログラムが起動するまでは、メールプログラムの存在は分からないようになっている。また、メールプログラムを起動させるボタン操作の間も、操作に伴う表示がされることもない。このため第三者はメールプログラムや機密データの存在に気付かない。従って、情報端末装置で機密データをやり取りしても、機密データの漏洩を恐れることなく、安心してやり取りすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信回線によって接続された複数の情報端末装置の間でデータをやり取りする技術に関し、詳しくは、機密情報の漏洩を回避しながらデータをやり取りするメールプログラムを情報端末装置に送信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術やコンピュータ関連技術の進歩を受けて、携帯電話や、PDA(Personal Digital Assistance)、ノート型コンピュータなどの情報端末装置の性能向上は目覚ましいものがあり、今日では、一昔前の机上型コンピュータと比べても何ら遜色のない処理能力を有する様になっている。また、これに伴って、情報端末装置にメール機能や、ブラウザ機能、文書作成機能、表計算機能などの種々の機能を搭載するとともに、このような情報端末装置を携帯することで、例えば、出張中や移動中など、時間や場所を選ばずに、これらの機能を使用することが可能となっている。
【0003】
もっとも情報端末装置は、このような使われ方をする関係上、紛失や盗難に遭う可能性があり、従って、他人には知られたくない情報(機密情報)を情報端末装置で不用意に取り扱うと、機密情報が外部に流出するおそれがある。そこで情報端末装置では、機密を要するメールや、データ、文書などの機密データにパスワードを設定しておき、正しいパスワードを入力しなければメールや、データ、文書などを開くことが出来ないようにする技術が提案されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−209544号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、提案されている技術では、正しいパスワードを入力しなければ、情報端末装置が受け取った機密データを開くことは出来ないものの、機密データを収納したフォルダやパスワードの入力画面などが表示されるため、機密データが存在していることは第三者にも分かってしまう。このため、パスワードが解読されて、最終的には機密データの内容が外部に流出する可能性があるという問題があった。
【0006】
この発明は、従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、機密データの存在を第三者に気付かれることなく、情報端末装置間でやり取り可能なメールプログラムをサーバ装置から供給することで、情報端末装置でも機密データを安心して取り扱うことが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明のサーバ装置は次の構成を採用した。すなわち、
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置であって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しているアプリケーションプログラム記憶手段と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しているメールプログラム記憶手段と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信するプログラム送信手段と
を備え、
前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面に表示されないプログラムであることを要旨とする。
【0008】
また、上記のサーバ装置に対応する本発明のメールプログラム送信方法は、次の構成を採用した。すなわち、
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置から、該情報端末装置に向かってメールプログラムを送信するメールプログラム送信方法であって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しておく第1の工程と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しておく第2の工程と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信する第3の工程と
を備え、
前記第1の工程で記憶される前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記第2の工程で記憶される前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであることを要旨とする。
【0009】
かかる本発明のサーバ装置、あるいは本発明のメールプログラム送信方法においては、所定の機能を実現するアプリケーションプログラムと、そのアプリケーションプログラムから起動されるメールプログラムとを、サーバ装置に予め記憶しておく。そして、情報端末装置からメールプログラムの送信要求を受け取ると、アプリケーションプログラムとメールプログラムとを情報端末装置に送信し、その結果、情報端末装置には、これら2つのプログラムが組み込まれることになる。
【0010】
このようにして情報端末装置にメールプログラムを組み込んでおけば、メールプログラムとは異なる機能を実現するためのアプリケーションプログラムを起動させ、その状態で、情報端末装置の操作ボタンを所定の一連の順序で操作しなければ、メールプログラムを起動させることができない。しかもメールプログラムが組み込まれていても、メールプログラムが起動されるまでの間は、そのことを示す表示が情報端末装置の表示画面上に表示されることはなく、表示されるとしても、情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムが表示されるだけである。加えて、アプリケーションプログラムを起動させた状態で操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、操作に伴う表示が情報端末装置の表示画面に表示されることもない。このため、たとえ情報端末装置が、紛失あるいは盗難などによって第三者の手に渡っても、情報端末装置にメールプログラムが組み込まれていることに、第三者は気付かない。従って、その情報端末装置がメールプログラムによって、機密を要する文字データ(機密データ)をやり取りしていた場合でも、第三者はメールプログラムの存在自体に気付かないので、機密データの存在にも気付くことがなく、当然、機密データの内容が第三者に漏れてしまうことがない。
【0011】
もちろん、機密データにパスワードを設定して、パスワードが一致しなければ機密データを読み出せないようにしたり、あるいは機密データを暗号化するなどによっても、機密データの漏洩を防止することができるが、このような方法では、情報端末装置が第三者の手に渡ってしまった以上、パスワードや暗号が解読されて、最終的には機密データの内容が読み出されてしまう可能性がある。これに対して、本発明のサーバ装置あるいはメールプログラムの送信方法によって情報端末装置にメールプログラムを組み込んでおけば、第三者は機密データの存在自体に気付かないので、機密データが読み出される可能性が無い。このため、情報端末装置で安心して機密データをやり取りすることが可能となる。
【0012】
尚、本発明では、情報端末装置はサーバ装置からメールプログラムを取得するが、取得したメールプログラムを組み込んだ後は、サーバ装置を介して他の情報端末装置と文字データをやり取りすることとしてもよいし、サーバ装置を介さずに他の情報端末装置と直接、文字データをやり取りすることとしてもよい。また、サーバ装置から情報端末装置に組み込まれたメールプログラムは、プログラムが起動されるまでの間は、メールプログラムが組み込まれていることを表す表示を情報端末装置の表示画面に表示しないこととしているが、第三者にはメールプログラムの存在が分からないような態様であれば、何らかの表示を行うことは可能である。例えば、表示画面の隅に小さな矩形や円などの注意を引かない図形を表示したり、あるいは液晶画面のいわゆるドット抜けと呼ばれる疵のような、小さな輝点を表示するといった何気ない表示であれば、表示しても構わない。
【0013】
また、上述した本発明のサーバ装置では、次のようにして、メールプログラムと、そのメールプログラムを起動させるアプリケーションプログラムを送信することとしても良い。先ず、メールプログラムを起動させるためのアプリケーションプログラムを、予め複数種類記憶しておく。そして、メールプログラムの送信要求を受け取ると、複数種類のアプリケーションプログラムの中から1のアプリケーションプログラムを選択し、そのアプリケーションプログラムを、メールプログラムとともに情報端末装置に送信するようにしてもよい。
【0014】
こうすれば、メールプログラムを起動させるアプリケーションプログラムを、情報端末装置間で異ならせることができる。その結果、アプリケーションプログラムの存在からメールプログラムの存在が察知され、延いては機密データの存在に気付かれることも回避することができるので、情報端末装置でより一層安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0015】
また、上述した本発明のサーバ装置では、次のようにすることで、情報端末装置にメールプログラムとともに組み込まれているアプリケーションプログラムを差し替え可能としても良い。先ず、メールプログラムを起動させるためのアプリケーションプログラムを複数種類記憶しておく。そして、メールプログラムが既に組み込まれている情報端末装置から、アプリケーションプログラムの送信要求を受け取ると、複数種類記憶されているアプリケーションプログラムの中からアプリケーションプログラムを選択して、情報端末装置に送信することとしてもよい。
【0016】
こうすれば、同一の情報端末装置であっても、メールプログラムを起動させるアプリケーションプログラムを変更することができる。このため、アプリケーションプログラム在からメールプログラムが察知され、機密データの存在に気付かれることを回避することが可能となり、その結果、情報端末装置でより一層安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0017】
また、前述した本発明のメールプログラム送信方法は、コンピュータに所定のプログラムを読み込ませて、必要な機能を発揮させることによっても実現することが可能である。従って、この点に着目すれば、本発明は、コンピュータを用いて各種の機能を発揮させるためのプログラムとして把握することも可能である。すなわち、上述したメールプログラム送信方法に対応する本発明のプログラムは、
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置から、該情報端末装置に向かってメールプログラムを送信する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しておく第1の機能と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しておく第2の機能と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信する第3の機能と
をコンピュータにより実現するとともに、
前記第1の機能によって記憶される前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記第2の機能によって記憶されている前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであることを要旨とする。
【0018】
このようなプログラムをコンピュータに読み込ませ、上述した各種の機能を実現させれば、情報端末装置にアプリケーションプログラムとメールプログラムとを送信して、情報端末装置で機密データを安心してやり取りすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.実施例の概要:
B.装置構成:
B−1.サーバ装置の構成:
B−2.情報端末装置の構成:
C.情報端末装置での操作の概要:
C−1.起動用アプリケーションプログラム:
C−2.機密メール機能の概要:
C−3.機密メール利用処理:
D.機密メールアプリ送信処理:
E.起動用のゲームアプリ差替処理:
F.変形例:
F−1.第1の変形例:
F−2.第2の変形例:
F−3.第3の変形例:
【0020】
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に先立って、理解の便宜を図るために、実施例の概要について簡単に説明しておく。図1は、本実施例のサーバ装置500の態様を示した説明図である。図示されているように、本実施例のサーバ装置500は、インターネット90などの通信回線を介して、携帯電話10やノート型コンピュータ20などの各種の情報端末装置と、データをやり取り可能に接続されている。ここで情報端末装置とは、インターネット90を介してサーバ装置500に接続可能であり、サーバ装置500を介して、あるいは互いに直接、データをやり取り可能な機器であれば、どのような機器であっても良く、いわゆるPDA(Personal Digital Assistance)などであってもよい。例えば、携帯電話10であれば無線基地局14を介してインターネット90に接続し、ノート型コンピュータ20であれば有線または無線のルータ22を介してインターネット90に接続して、インターネット90上に設けられたサーバ装置500、あるいは互いにデータをやり取りすることが可能である。
【0021】
情報端末装置間での文字データのやり取りは、通常、次のようにして行われる。尚、本明細書中で言う「文字データ」とは、少なくとも文字を含んだデータであればよく、テキストデータに限らず、表計算ソフトで作成したデータや、他のデータにこれらのデータが添付されたデータなども含まれる。先ず、情報端末装置に組み込まれているメールプログラムを立ち上げて文字データを生成した後、文字データの送信先を指定して、インターネット90上に出力する。すると、送信された文字データがインターネット90を介して、送信先の情報端末装置に送信される。このとき、出力された文字データは、使用したメールプログラムに応じて、インターネット90上の専用の中継サーバを経由してから送信先の情報端末装置に供給される形態と、中継サーバを経由することなく送信先の情報端末装置に供給される形態とが存在する。受け取り側の情報端末装置では、メールプログラムを立ち上げることにより、文字データの内容を画面上に表示させる。文字データの内容を画面上に表示させる形態についても、メールプログラムを立ち上げることによって、既に受信済みの文字データを表示させる形態と、中継サーバから文字データを受信して表示させる形態とが存在し得る。何れの形態を取るにせよ、このように情報端末装置にメールプログラムを組み込んでおくことで、簡便に文字データをやり取りすることが可能である。
【0022】
情報端末装置にメールプログラムを組み込んでおけば、時間や場所にあまり制約されることなく簡便に文字データをやり取りすることができるので、近年では、これら情報端末装置でも、機密データ(第三者には知られたくない内容を含んだ文字データ)を取り扱うようになってきた。しかし、情報端末装置は、紛失したり盗難にあったりして第三者に渡る危険があり、機密データの内容が外部に漏洩するおそれがある。もちろん、機密データにパスワードを設定したり暗号化することにより、機密データを保護することもできるが、情報端末装置が第三者に渡ってしまえば、パスワードや暗号が解読されて、最終的には、機密データが外部に漏洩する可能性がある。
【0023】
こうした点に鑑みて、本実施例のサーバ装置500では、次のようにして情報端末装置にメールプログラムを供給することとしている。その結果、情報端末装置でも、本実施例のサーバ装置500からメールプログラムの供給を受けて組み込むことで、安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0024】
先ず初めに、情報端末装置(図1では、携帯電話10)からサーバ装置500に対して、メールプログラムの送信を要求すると、サーバ装置500内に設けられた「プログラム送信モジュール」によって受け付けられる。図中に太い実線で示した矢印は、携帯電話10からサーバ装置500に向かって、メールプログラムの送信を要求している様子を概念的に示している。尚、ここで「モジュール」とは、サーバ装置500内で行われる一連の処理を、機能に着目して便宜的に分類したものであり、プログラムの一部が「モジュール」に相当する場合もあれば、サーバ装置500の電子部品が相当する場合もあり、更には、これらの組合せが「モジュール」に相当する場合もあり得る。
【0025】
サーバ装置500には、「メールプログラム記憶モジュール」および「アプリケーションプログラム記憶モジュール」が設けられている。この「メールプログラム記憶モジュール」には、情報端末装置に組み込んで起動させることにより、複数の情報端末装置の間で文字データをやり取り可能とするメールプログラムが予め記憶されている。また、「アプリケーションプログラム記憶モジュール」には、情報端末装置に設けられた表示画面および操作ボタンを介して情報端末装置の操作者とやり取りすることで、所定の機能を実現するアプリケーションプログラムが予め記憶されている。そして、このアプリケーションプログラムは、情報端末装置に組み込まれて操作者とやり取りしながら実現されるそれ自体の機能に加えて、メールプログラムを起動させる機能も有している。すなわち、情報端末装置に組み込んだアプリケーションプログラムを起動させた状態で、情報端末装置の操作ボタンを所定の一連の順序で操作すると、メールプログラムが起動されるようになっている。また、操作ボタンが所定の一連の順序で操作されている間は、操作に伴う表示が情報端末装置の表示画面に表示させることはなく、更に、メールプログラムは、アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示を、表示画面上に表示することもない。尚、メールプログラムは、起動するまでの間は表示画面上に全く表示を行ってはならないわけではなく、メールプログラムが組み込まれていることを表すような形態でなければ、例えば、いわゆる画面のドット抜けと呼ばれる輝点のような小さな図形を表示するなど、何らかの表示を行うことは可能である。
【0026】
「プログラム送信モジュール」は、携帯電話10からの送信要求を受け取ると、要求されたメールプログラムを「メールプログラム記憶モジュール」から読み出すとともに、「アプリケーションプログラム記憶モジュール」からは、そのメールプログラムを起動させるためのアプリケーションプログラムを読み出す。そして、2つのプログラムを、要求されたメールプログラムとして携帯電話10に向けて送信する。図1中に破線で示した矢印は、「プログラム送信モジュール」が「メールプログラム記憶モジュール」および「アプリケーションプログラム記憶モジュール」から、それぞれメールプログラムとアプリケーションプログラムとを読み出す様子を概念的に表している。そして、図1中に一点鎖線で示した矢印は、これらプログラムを、メールプログラムの送信を要求した携帯電話10に向かって送信する様子を、概念的に示したものである。
【0027】
このようにして送信したプログラムを組み込んだ携帯電話10では、メールプログラムを起動させるためには、先ずアプリケーションプログラムを起動させて、操作ボタンを所定の一連の順序で操作しなければならない。しかも、メールプログラムが起動するまでの間は、メールプログラムの存在を伺わせるような表示が、表示画面上に表示されることもなく、更に、所定のボタン操作中は、操作に伴う表示がされることもないので、たとえ、紛失や盗難により携帯電話10が第三者の手に渡っても、第三者は機密データの存在はおろか、メールプログラムが組み込まれていることにすら気付くことがない。このため、携帯電話10のような情報端末装置でも、機密データが漏洩することをおそれること無く、安心して機密データをやり取りすることが可能となる。以下では、携帯電話10を情報端末装置として使用した場合を例にとって、本発明の実施例について詳しく説明する。
【0028】
B.装置構成 :
B−1.サーバ装置の構成 :
図2は、本実施例のサーバ装置500の大まかな構成を示した説明図である。図示されるようにサーバ装置500は、CPU502や、ROM504、RAM506、大容量のハードディスク508などの各種ディバイスを備えた周知のコンピュータである。これらのディバイスはバスで接続されており、相互にデータをやり取りすることが可能である。ROM504は、データを読み出すことはできるが書き込むことはできない読み出し専用の不揮発メモリであり、サーバ装置500内で実行される各種プログラムやデータ、更には、携帯電話10などに送信される各種プログラムなどが記憶されている。CPU502は論理演算や算術演算などの各種演算を実行可能であり、ROM504から読み込んだプログラムに従って各種演算を行うことで、後述する各種の処理を実行する。また、RAM506は、CPU502が処理を実行する際に、データを一時的に記憶しておくために使用される。ROM504やRAM506の記憶容量には限りがあるが、大きなデータやプログラムはハードディスク508に記憶しておき、必要に応じて何時でも読み出して利用することができる。更に、サーバ装置500にはネットワークボード510が装着されており、ネットワークボード510を介してインターネット90に接続して、携帯電話10やノート型コンピュータ20など、各種の情報端末装置とデータをやり取りすることが可能となっている。
【0029】
B−2.情報端末装置の構成 :
図3は、携帯電話10を例にとって本実施例の情報端末装置の大まかな構成を示したブロック図である。携帯電話10には、液晶画面によって構成される表示画面102と、電話をかける等の種々の操作を行うための操作ボタン104と、通話時に用いられる集音マイク106と、通話時あるいは音声データの再生時に用いられるスピーカ108と、無線基地局14(あるいは無線ルータ22など)と通信するためのアンテナ110と、着脱可能なメモリカード112など、携帯電話10を使用するための種々のディバイスが設けられている。
【0030】
また、携帯電話10の内部には、これらディバイスを駆動するための駆動回路が設けられている。例えば、表示画面102はビデオドライバ120によって駆動されており、操作ボタン104はボタンキードライバ124によって駆動され、集音マイク106およびスピーカ108はサウンドプロセッサ126によって駆動されている。また、アンテナ110やメモリカード112は、それぞれアンテナドライバ128、カードドライバ130によって駆動されている。本実施例の携帯電話10では、これらの各種ドライバは、専用のLSIチップによって構成されている。そして、これら各種ドライバは、論理演算および算術演算を行うCPU150とデータをやり取り可能に接続されている。また、CPU150には、データを読み出すことはできるが書き込むことはできない不揮発メモリであるROM152と、データの読み出しも書き込みも可能な不揮発メモリであるRAM154とが接続されており、これらの不揮発メモリには、各種の制御プログラムが記憶されている。CPU150は、ROM152あるいはRAM154から制御プログラムを読み出すと、プログラムの実行時に生成されるデータをRAM154に記憶しながら、上述した各種ディバイスの動作を制御することにより、携帯電話10全体の動作を制御している。
【0031】
C.情報端末装置での操作の概要 :
上述した構成を有する本実施例の携帯電話10は、携帯電話として通話を行うことも可能であるが、メール機能や、ブラウザ機能などの各種機能も搭載されており、これらの各種機能は、選択メニューから選択することによって利用することが可能となっている。
【0032】
図4は、本実施例の携帯電話10に搭載された各種機能を利用するための選択メニューを例示した説明図である。本実施例の携帯電話10では、電源を投入してオペレーティングシステムが立ち上がり、携帯電話10を使用可能な状態になると、先ず初めに、図4に示す選択メニューが表示画面102に表示される。図4に例示した選択メニューには、「ゲーム」、「Web」、「データ」、「音楽」と表示された4つのボタンが表示されている。このうち「ゲーム」と表示されたボタンを選択すると、携帯電話10に組み込まれたゲーム用のアプリケーションプログラムを起動してゲームを行うことが可能となる。また、「Web」と表示されたボタンを選択すると、インターネット90上に設けられた各種のホームページを閲覧することが可能となる。更に、「データ」と表示されたボタンを選択すると、携帯電話10内に記憶されているテキストデータや表計算データなどを参照または作成することが可能となる。「音楽」と表示されたボタンを選択すれば、携帯電話10内に記憶されている音楽データを再生することができる。また、表示画面102に表示された各種のボタンを選択する操作も含めて、本実施例の携帯電話10では、全ての操作を、操作ボタン104を用いて行うようになっている。
【0033】
図5は、本実施例の携帯電話10に搭載された各種の操作ボタン104を示した説明図である。図示されているように、携帯電話10の本体部には、上方のほぼ中央位置にカーソルボタン104dが設けられており、また、カーソルボタン104dの中央には選択ボタン104eが設けられている。カーソルボタン104dを操作することで、表示画面102上のカーソルを上下左右に移動させることができ、選択ボタン104eを押せば、カーソルがある位置の機能を選択することが可能となっている。例えば、図4に示した例では、カーソルが「ゲーム」と表示されたボタン上に存在しているが、カーソルボタン104dを用いてカーソルを移動させることができる。更に、カーソルを合わせた状態で選択ボタン104eを押してやれば、カーソルを合わせた位置に表示されている機能を選択することが可能である。
【0034】
また、カーソルボタン104dの上側には、3つの機能選択ボタン104a、104b、104cが設けられている。これらのボタンは、表示画面102の下部に機能が表示されている場合に有効となり、対応する位置のボタンを押すことによって、表示されている機能を使用することが可能となる。例えば、図4に示した例では、表示画面102の下部には、「アドレス帳」および「各種設定」の2つの機能が表示されており、左側の「アドレス帳」という機能は、左側の機能選択ボタン104aに対応し、右側の「各種設定」という機能は、右側の機能選択ボタン104cに対応している。従って、この状態で左側の機能選択ボタン104aを押すと「アドレス帳」が選択されて、携帯電話10内に記憶されている電話番号などの各種情報を表示画面102上に表示させたり、表示画面102上から電話番号を選択することが可能となる。また、右側の機能選択ボタン104cを押した場合には「各種設定」が選択されて、携帯電話10に関する各種の設定を行うことができる。尚、図4に示した選択メニューでは、表示画面102の下部の中央には機能が表示されていない。従って、中央の機能選択ボタン104bは有効になっておらず、この機能選択ボタンを押しても何の変化も生じることはない。
【0035】
カーソルボタン104dの左下方および右下方には、それぞれ受話器の図形が表示された通話開始ボタン104fおよび通話終了ボタン104gが設けられている。電話の着信中に左側の通話開始ボタン104fを押せば携帯電話として通話することが可能となり、右側の通話終了ボタン104gを押せば通話を終了することができる。また、こちらから電話をかける場合には、「1」〜「0」までの入力ボタン104hを用いて相手の電話番号を入力した後、入力ボタン104hの上方に設けられた通話開始ボタン104fを押すことで、相手を呼び出して通話することが可能となる。尚、電話の通話中は、入力ボタン104hの下方に設けられた集音マイク106が有効となり、こちらの話し声を拾って電気信号に変換した後、電波に載せて送信することができる。また、相手の話し声は表示画面102の上方に設けられた図示しないスピーカ108から音声として再生されるようになっている。
【0036】
C−1.起動用アプリケーションプログラム :
図4に示したように、本実施例の携帯電話10の選択メニューには、メール機能に関する表示は設けられておらず、また、図5に示したように、メール機能に関する操作ボタン104も設けられていないので、表示画面102の選択メニューや操作ボタン104からメール機能を直接起動させることはできない。その代わりに、メール機能とは関係のない他の機能のアプリケーションプログラムを起動させ、その状態で、操作ボタン104を所定の一連の順序で操作すると、メール機能が起動するようになっている。以下では、メール機能を起動させるために起動させる必要のあるアプリケーションプログラムを、「起動用アプリケーションプログラム」と呼ぶ。また、アプリケーションプログラムを、単に「アプリ」と略称することがあるものとする。
【0037】
本実施例の携帯電話10では、起動用アプリケーションプログラム(起動用アプリ)は、ゲームのアプリケーションプログラムに設定されている。そこで、メール機能を起動させるためには、先ず、表示画面102の選択メニューから「ゲーム」と表示されたボタンを選択する。すると表示画面102には、携帯電話10に組み込まれている種々のゲームアプリが選択可能な状態で表示される。
【0038】
図6は、携帯電話10の表示画面102に複数のゲームアプリが選択可能な状態で表示されている様子を例示した説明図である。図示した例では、ゲームAないしゲームDの4つのゲームが表示されている。この画面上で所望のゲームを選択すれば、対応するゲームアプリが起動して、選択したゲームを開始することができる。本実施例では、図6に示したゲームAが起動用アプリに設定されており、メール機能を起動させるためには、先ず初めに、ゲームAを選択する。すると、対応するゲームアプリが起動して、表示画面102にゲームAの画面(ここでは、カードゲーム)が表示される。
【0039】
図7は、起動用アプリとしてのカードゲームの画面が表示画面102に表示されている様子を表している。この状態で操作ボタン104を操作することで、通常のゲームアプリと同様に、ゲームを行うことができる。また、ゲームアプリが起動した状態で、操作ボタン104を予め設定しておいた一連の順序で操作すると、メール機能が起動するようになっている。本実施例の携帯電話10では、メール機能を起動させるための操作ボタン104の操作順序は、次のような一連の順序に設定されている。先ず初めに、図5に示した操作ボタン104の中の「*」ボタンを押し、次いで「5」ボタンを押し、「#」ボタンを押して、最後に「0」ボタンを押す。すると、この一連の順序でボタンが操作されたことがボタンキードライバ124によって検出されて、携帯電話10内に組み込まれていたメールアプリケーションプログラムが起動されるようになっている。また、こうした一連のボタン操作が完了するまでは、ボタン操作に伴って何らかの表示が、携帯電話10の表示画面102に表示されることはない。
【0040】
このように、本実施例の携帯電話10には、実際にはメールアプリが組み込まれており、メール機能を取り扱うことが可能ではあるものの、表示画面102の画面上や操作ボタン104には、メール機能に関する表示がされておらず、メールアプリが組み込まれていることを伺わせる表示はない。そして、起動用アプリ(ここではゲームAのアプリ)を起動させた状態で、操作ボタン104を所定の順序で操作すると初めて、メール機能を利用することが可能となる。このため、本実施例の携帯電話10でメール機能を利用可能なことに第三者が気付くことは無く、いわば機密の状態でメール機能を利用することが可能となっている。そこで、以下では、上述した操作を行うことによって初めて起動されるメール機能を、「機密メール機能」と呼ぶことにする。また、機密メール機能を実現するアプリケーションプログラムを「機密メールアプリ」と呼び、機密メール機能を用いて作成されるメールを「機密メール」と呼ぶことにする。更に、機密メールに添付されているデータまでを含めた広義の機密メールを指す場合には「機密データ」と称することがあるものとする。
【0041】
C−2.機密メール機能の概要 :
図8は、機密メールアプリが起動すると、先ず初めに表示画面102に表示される機密メール関連メニューを例示した説明図である。図示されているように、機密メール関連メニューには、「1」〜「6」までの6つのボタンが表示されている。このうち、「1」ボタンには、新たな機密メールを作成して送信する機能が割り当てられている。また、「2」ボタンには、受信済みの機密メールを閲覧する機能が割り当てられており、「3」ボタンには、送信済みの機密メールを閲覧する機能が割り当てられている。「4」ボタンには、機密メールを受信する機能が割り当てられており、「5」ボタンには、機密データを他の情報端末装置に移し替えるために、サーバ装置500に送信するための機能(引越し機能)が、そして「6」ボタンには、機密メールに関する各種の設定を行う機能が割り当てられている。このような機密メール関連メニューから、機密受信ボックスが割り当てられた「2」ボタンを選択すると、携帯電話10の表示画面102には受信済みの機密メールの一覧が表示される。同様に、機密送信ボックスが割り当てられた「3」ボタンを選択すれば、送信済みの機密メールの一覧を表示することができる。
【0042】
図9は、機密受信ボックスに保存されている機密メールの一覧が、表示画面102上に表示された様子を例示した説明図である。図示した例では、表示画面102上には6件の受信済みの機密メールが表示されている。また、表示画面102上に表示しきれない受信済みの機密メールが存在する場合には、カーソルボタン104dを上方あるいは下方に操作することで、これらの機密メールを表示させることも可能である。各機密メールの先頭には、そのメールが既読か未読かを表す封書の図形が表示されている。開封済みの封書の図形は、その機密メールが既読であることを表しており、未開封の封書の図形は、その機密メールが未読であることを表している。図9に示した例では、全ての機密メールは既読の状態となっている。
【0043】
また、機密受信ボックス内を示す表示画面102の表示には、既読か未読かを表す封書の図形に続いて、その機密メールの送信者と、機密メールのタイトルの一部も表示されており、これらの表示内容を確認することで、誰からどのようなメールが届いたかを直ちに知ることができる。そして、図5に示したカーソルボタン104dを操作して、内容を表示させたい機密メールにカーソルを合わせた後、選択ボタン104eを押して機密メールを選択すると、選択した機密メールの内容を、表示画面102上に表示させることができる。
【0044】
一方、図8に示した機密メール関連メニューから、「4」ボタンを選択すると、機密メールを受信することができる。すなわち、本実施例の携帯電話10では、他の情報端末装置から機密メールを直接受け取ることもできるし、あるいは、インターネット90上のサーバ装置500に機密メールを蓄えておいて、必要に応じてサーバ装置500から受け取ることも可能となっている。
【0045】
図10は、機密メール受信操作後に表示される表示画面102を例示した説明図である。機密受信ボックスの右側には、未読状態の機密メールの数が表示されるようになっている。ここでは、機密メール受信操作を行うことにより、サーバ装置500に蓄えられていた1通の機密メールが読み込まれて、未読メールとして機密受信ボックスに追加された場合を表している。この状態から「2」ボタンを選択して、機密受信ボックス内の一覧を表示させれば、受信した機密メールを確認することができる。
【0046】
図11は、機密メールの受信後に機密受信ボックス内の機密メールを表示画面102上に表示した様子を示している。上述した機密メールの受信操作を行った結果、機密受信ボックス内には、大山部長から送信された未読の機密メールが新たに記憶されている。そこで、カーソルボタン104dおよび選択ボタン104eを操作して、この未読の機密メールを選択すると、受信された機密メールが携帯電話10のRAM154から読み出されて、表示画面102上で、その内容を確認することが可能となる。
【0047】
また、図8に示した機密メール関連メニューから「1」ボタンを選択すると、機密メールを作成して送信することができる。図12は、機密メールを作成して送信する際に、表示画面102上に表示される画面を例示した説明図である。図示されているように、機密メールの作成・送信画面には、機密メールを送信する宛先を設定する欄と、機密メールの件名を記入する欄と、画像や表計算データなど、機密メールに添付するデータを設定する欄と、機密メールの本文を記入する欄が設けられている。機密メールの作成時には、カーソルボタン104dを用いて、表示画面102上の所望の欄にカーソルを移動させた後、入力ボタン104h(図5参照のこと)を操作して文字を入力する。このとき、表示画面102の左下隅に設けられた切換ボタンを選択することにより、入力ボタン104hによる入力形態を「漢字かな」、「アルファベット」、「数字」の順番で、何れかの形態に切り換えることが可能である。また、入力形態を切り換えると、これに応じて表示画面102の切換ボタンの表示も、「漢かな」、「ABC」、「123」という表示に切り換わるようになっている。尚、入力形態を切り換えるための切換ボタンは、表示画面102の左下隅に表示されていることから、情報端末装置100の本体部に設けられた左側の機能選択ボタン104a(図5を参照のこと)を押すと、切換ボタンが選択されて入力形態が切り換わる。
【0048】
また、表示画面102の下部中央には、「アドレス帳」と表示されたボタンが設けられている。表示画面102上の宛先の欄にカーソルを移動させた状態で、このボタンを選択すると、機密メールをやり取りするためのアドレス帳が読み出されて、表示画面102に表示され、その中から登録されている宛先を選択することで、機密メールの宛先を設定可能となっている。
【0049】
以上のようにして機密メールを作成したら、表示画面102の右下隅に表示されている送信ボタンを選択する。この送信ボタンは、情報端末装置100の本体部に設けられた左側の機能選択ボタン104cを押すことで選択することができる。すると、作成した機密メールが送信された後、送信済みの機密メールは機密送信ボックスの中に保存される。従って、機密メール関連メニューから「3」ボタンを選択して、機密送信ボックスを開くことにより、送信済みの機密メールの内容を表示画面102上に表示させることも可能となっている。
【0050】
以上に説明したように、本実施例の携帯電話10では、ゲームAのゲームアプリが起動した状態で、操作ボタン104を所定の順序で操作することによって、機密メールアプリが起動し、機密メールに関する上述した各種の機能を利用することが可能となる。これは、携帯電話10に所定のプログラムが組み込まれて、次のような処理が実行されることによって実現されている。以下では、携帯電話10で機密メールの機能を利用するために行われる機密メール利用処理について説明する。
【0051】
C−3.機密メール利用処理 :
図13は、機密メール利用処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、起動用アプリが起動されると(ここでは、図6に示したゲームの選択画面からゲームAが選択されると)、携帯電話10内のCPU150によって実行される処理である。
【0052】
機密メール利用処理を開始すると、ゲームAを実行するアプリケーションプログラムを起動して、ゲームアプリに関する処理を実行する(ステップS100)。ここでは、ゲームAはカードゲームであるとしているから、例えばカードをシャッフルしたり、配ったり、あるいはコインを賭けるなどの操作を行って、ゲームを実行するための一連の処理を行う。
【0053】
そして、ゲームアプリの実行中に、ゲームアプリを終了するための操作(例えば、表示画面102上に設けられた「終了」あるいは「EXIT」などの表示を選択する操作)が行われた場合には(ステップS102:yes)、機密メールアプリを起動させることなく、そのまま機密メール利用処理を終了する。一方、ゲームアプリの終了操作が行われていない場合は、携帯電話10の操作ボタン104が、所定の一連の順序で操作されたか否かを判断する(ステップS104)。そして、所定の順序で操作されていないと判断された場合は(ステップS104:no)、先頭に戻って再びゲームアプリに関する処理を実行する(ステップS100)。
【0054】
このように、機密メール利用処理では、図6に示したゲームの選択画面からゲームAが選択されると、対応するゲームアプリが起動して、所定の終了操作が行われるか(ステップS102:yes)、あるいは操作ボタン104が所定の一連の順序で操作されるまで(ステップS104:yes)、ゲームアプリに関する処理が行われる。
【0055】
そしてゲームアプリの実行中に、携帯電話10の操作ボタン104が所定の一連の順序で操作された場合には(ステップS104:yes)、実行中のゲームアプリに関する処理を中断して、機密メールアプリを起動させる(ステップS106)。尚、前述したように、本実施例の携帯電話10では、操作ボタン104が「*」「5」「#」「0」の順序で操作された場合に、機密メールアプリが起動するようになっている。そして、機密メールアプリを起動させた後は、機密メールに関する処理を開始する(ステップS108)。
【0056】
機密メールに関する処理では、先ず初めに、図8を用いて前述した機密メール関連メニューが表示画面102に表示され、携帯電話10の操作者が選択したボタンに従って、それぞれの処理が行われる。尚、後述するように、本実施例の機密メール機能には、パニック操作を行うと実行中の機密メールに関する処理を中断して、ゲームアプリに切り換える機能も搭載されている。そこで、このパニック操作によって機密メールアプリが中断状態になっていた場合には、ゲームアプリの実行中に操作ボタン104が所定の順序で操作されると、中断された時の状態から機密メールに関する操作を続行する処理が行われる。
【0057】
そして、このようにして開始された機密メールに関する処理の実行中に、機密メールアプリを終了させるための所定の終了操作(例えば、表示画面102上で「終了」と表示されたボタンを選択する等の操作)が行われた場合には(ステップS110:yes)、機密メールアプリを終了して、ゲームを中断した状態に復帰した後、その状態からゲームアプリを再開する(ステップS114)。
【0058】
一方、所定の終了操作が行われていない場合は(ステップS110:no)、パニック操作が行われたか否かを判断する(ステップS112)。本実施例の携帯電話10では、「*」ボタンを長押し(連続して2秒以上押し続ける動作)する操作が、パニック操作に設定されている。パニック操作が行われていない場合は(ステップS112:no)、携帯電話10の操作者のボタン操作に従って、機密メールに関する処理を続行する(ステップS108)。これに対して、パニック操作が行われたと判断された場合は(ステップS112:yes)、機密メールアプリを直ちに中断した後(ステップS116)、ゲームを中断した状態に復帰させて、その状態からゲームアプリを再開する(ステップS114)。
【0059】
このように、図13に示した機密メール利用処理では、起動用アプリ(ここではゲームアプリ)から所定のボタン操作を行って機密メールアプリを起動すると(ステップS106)、所定の終了操作が行われるか(ステップS110:yes)、あるいは所定のパニック操作が行われるまで(ステップS112:yes)、機密メールに関する処理が行われるようになっている。
【0060】
以上に説明したように、本実施例の携帯電話10では、機密メールアプリを起動させるためには、ゲームアプリを起動させた状態で、操作ボタン104を所定の一連の順序で操作しなければならない。しかも、その一連のボタン操作の間は、ボタン操作に伴う何らかの表示が表示画面102上に表示されることがなく、加えて、機密メールアプリが起動するまでの間は、機密メール機能の存在を伺わせるような表示がされることはない。このため、たとえ携帯電話10を用いて機密データ(第三者には知られたくない情報を含んだデータ)をやり取りしていて、その携帯電話10を紛失したり、あるいは盗難にあったとしても、第三者には、機密メールアプリが組み込まれていることに気が付かず、従って当然、機密データの存在にも気付かないので、機密データが漏れてしまうことがない。単に、機密メールアプリが起動しないようにパスワードなどでロックしたのでは、携帯電話10が第三者の手に渡ってしまった以上、パスワードが解読されて、最終的には機密データが漏れてしまうことも起こり得るが、本実施例の携帯電話10では、機密メール機能の存在に気付かれないようにしているので、こうしたおそれがなく、安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0061】
このように携帯電話10で安心して機密データをやり取り可能とするためには、図13に示した機密メール利用処理を実行するプログラムを、携帯電話10に組み込むことが必要となる。本実施例では、このようなプログラムは、携帯電話10からサーバ装置500に向かって、機密メールアプリの送信を要求すると、機密メールアプリと起動用アプリ(上述した実施例ではゲームAのゲームアプリ)とが互いに関連付けられた状態で、サーバ装置500から携帯電話10に送信されて組み込まれることによって、実現されるようになっている。このため、携帯電話10の使用者は、本実施例のサーバ装置500に機密メールアプリの送信要求を行うだけで、機密メールアプリと起動用アプリとが一体に組み込まれ、その結果、安心して機密データを取り扱うことが可能となる。尚、「機密メールアプリと起動用アプリとが互いに関連付けられた状態」の意味するところについては、後ほど詳しく説明する。
【0062】
D.機密メールアプリ送信処理 :
図14は、本実施例のサーバ装置500が携帯電話10から機密メールアプリの送信要求を受け取ると、機密メールアプリと起動用アプリとを互いに関連付けた状態で携帯電話10に送信する処理の流れを示したフローチャートである。かかる処理は、サーバ装置500に搭載されたCPU502によって実行される処理である。
【0063】
図14に示すように、機密メールアプリ送信処理では、機密メールアプリの送信が要求されたか否かを監視しており(ステップS200)、送信が要求されていない間は(ステップS200:no)、要求があるまで待機状態となっている。そして、機密メールアプリの送信要求を受け取ると(ステップS200:yes)、機密メールアプリを起動するための起動用アプリを選択する(ステップS202)。
【0064】
図2を用いて説明したように、サーバ装置500には大容量のハードディスク508が搭載されており、ハードディスク508には、機密メールアプリと、機密メールアプリを起動するための起動用アプリとが、予め記憶されている。また、本実施例のサーバ装置500には、複数種類の起動用アプリが記憶されている。このことと対応して、図14のステップS202では、これら複数の起動用アプリの中から何れか1つを選択するのである。起動用アプリを選択するに際しては、サーバ装置500がランダムに選択しても良いし、あるいは機密メールアプリの送信を要求してきた携帯電話10からの指示に基づいて、何れかの起動用アプリを選択するようにしてもよい。
【0065】
次いで、選択した起動用アプリと機密メールアプリとを、機密メールアプリの送信を要求してきた携帯電話10に送信する(ステップS204)。後述するように、起動用アプリと機密メールアプリとは互いに関連付けられた状態で携帯電話10に組み込まれ、あたかも一体のアプリケーションプログラムとして機能するようになる。
【0066】
図15は、本実施例のサーバ装置500が、携帯電話10からの要求に応じて、機密メールアプリを送信する様子を概念的に示した説明図である。図示されているように、サーバ装置500には、機密メールアプリと、その機密メールアプリの起動用アプリとが予め記憶されている。図中に実線で示した矢印は、携帯電話10からサーバ装置500に対して、機密メールアプリの送信を要求している様子を表している。また、図15に示したサーバ装置500には、起動用アプリとして、3種類のゲームアプリが記憶されている。図中に破線で示した矢印は、機密メールアプリの送信が携帯電話10から要求されたことを受けて、起動用アプリとして記憶されている3つのゲームアプリの中から、1つのゲームアプリを選択する様子を表している。そして、選択されたゲームアプリは、機密メールアプリとともに、携帯電話10に送信される。図中に一点鎖線で示した矢印は、送信要求のあった機密メールアプリ、および起動用のゲームアプリが携帯電話10に送信される様子を表したものである。
【0067】
図16は、サーバ装置500から送信された機密メールアプリと起動用のゲームアプリとが、携帯電話10に組み込まれている様子を概念的に示した説明図である。図示されているように、起動用のゲームアプリ(ここでは、ゲームAのアプリ)は、携帯電話10のオペレーティングシステムから起動可能に組み込まれ、一方、機密メールアプリは、起動用のゲームアプリからのみ起動可能な状態で組み込まれている。また、起動用のゲームアプリには、ゲームアプリと機密メールアプリとを結びつけるインターフェース部(IF部)が設けられており、起動用アプリはインターフェース部を介して機密メールアプリを起動するように構成されている。すなわち、携帯電話10のオペレーティングシステムからは機密メールアプリの存在自体は見えておらず、ゲームAのゲームアプリ(本当は、機密メールアプリと一体となった起動用アプリ)として見えている状態となっている。
【0068】
ここで、「機密メールアプリと起動用アプリとが互いに関連付けられた状態」の意味するところについて説明する。機密メールアプリと起動用アプリとが互いに関連付けられているとは、機密メールアプリを実行している状態と、起動用アプリを実行している状態とを、オペレーティングシステムを介さずに直接切り換え可能な状態を言う。すなわち、図16に示すように、起動用アプリ(図16ではゲームAアプリ)にはインターフェース部が組み込まれており、起動用アプリの実行中に操作ボタン104が所定の順序で操作されると、インターフェース部を介して機密メールアプリが読み出されて実行され、また、機密メールアプリを終了すると、インターフェース部によって起動用アプリが自動的に読み出されるようになっている。このような機能を実現するインターフェース部の構成は、種々に考えることができるが、本実施例では、携帯電話10のメモリ上で起動用のゲームアプリが記憶されるアドレス位置と、機密メールアプリが記憶されるアドレス位置とを、所定の位置関係となるように記憶しておくことによって実現している。
【0069】
図17は、携帯電話10のメモリ領域内に、起動用のゲームアプリおよび機密メールアプリが書き込まれている様子を概念的に示した説明図である。図示されているように、携帯電話10のメモリ領域は、オペレーティングシステムが記憶されているシステム領域と、各種のアプリケーションプログラムが記憶されるアプリ領域と、種々のデータが記憶されるデータ領域の、大きく3つの領域に区分されている。サーバ装置500から送信された機密メールアプリおよび起動用のゲームアプリは、それぞれアプリ領域に記憶される。図17では、起動用のゲームアプリ(ゲームAのアプリ)は、アドレス値XXXXh以降の領域に記憶されている。尚、アドレス値の終わりに付けた「h」の表示は、そのアドレス値が16進数表示であることを表している。携帯電話10のオペレーティングシステムには、起動用のゲームアプリが記憶されている先頭のアドレス値(図17ではXXXXh)が登録されており、携帯電話10の操作者が、表示画面102から起動用のゲームアプリを選択すると、プログラムの実行位置がXXXXhのアドレス値にジャンプして、ゲームアプリが実行されるようになっている。図中に実線で示した矢印は、携帯電話10の操作者が起動用ゲームを選択したことにより、プログラムの実行位置がXXXXhにジャンプする様子を表している。
【0070】
また、図17に示されているように、機密メールアプリは、アドレス値YYYYh以降のメモリ領域に記憶されている。そして、起動用ゲームアプリの実行中に、携帯電話10の操作者が操作ボタン104を所定の一連の順序で操作すると、起動用アプリは実行中の処理を中断した後、機密メールアプリが記憶されている先頭アドレス(YYYYh)にプログラムの実行位置をジャンプさせる。具体的には、操作ボタン104が所定の一連の順序で操作されると、CPU502の内部に設けられた各種のレジスタなどに記憶されている種々のデータを、スタック領域に退避させて実行中の処理を中断して、プログラムの実行位置をYYYYhにジャンプさせる。起動用のゲームアプリの内部の所定部分には、こうした一連のプログラムコードが記載されている。尚、本実施例では、この一連のプログラムコードが記載されている部分が、図16に示したインターフェース部の実体となっている。このようにプログラムの実行位置がYYYYhにジャンプする結果、機密メールアプリが起動して、前述した機密メールに関する種々の機能を利用することが可能となる。図中に破線で示した矢印は、操作ボタン104が所定の一連の順序で操作されたことにより、プログラムの実行位置がYYYYhにジャンプして、機密メールアプリが起動する様子を表している。
【0071】
ここで、起動用のゲームアプリが記憶されているメモリ領域の先頭アドレス(XXXXh)と、機密メールアプリが記憶されているメモリ領域の先頭アドレス(YYYYh)とは、何れの起動用アプリの場合でも、同じアドレス値だけ隔たった関係となっている。換言すれば、機密メールアプリが記憶されているメモリ領域の先頭アドレス(YYYYh)は、起動用のゲームアプリが記憶されているメモリ領域の先頭アドレス(XXXXh)に所定値を加えたアドレス値となっている。この点につき、図17を参照しながら説明する。
【0072】
図17に示されているように、起動用のゲームアプリは、アドレス値XXXXhを先頭とするメモリ領域に記憶され、機密メールアプリは、アドレス値YYYYhを先頭とするメモリ領域に記憶される。そして、起動用のゲームアプリが記憶されている領域と、機密メールアプリが記憶されている領域との間には、特に何の処理も行わないNULL領域が設定されている。このような起動用アプリと機密メールアプリとの位置関係は、起動用アプリとして設定されている何れのゲームアプリを選択した場合でも同じになっている。
【0073】
図18は、起動用アプリである3つのゲームアプリが、本実施例のサーバ装置500内に記憶されている様子を概念的に示した説明図である。図18(a)はゲームAのゲームアプリが記憶されている様子を表している。図示されるように、ゲームAのアプリは、ゲームプログラムが記載されている本体部分にNULL領域が接続されて、全体として一定のデータ量(図示した例では10Kバイト)を有するプログラムとして記憶されている。前述したように、このゲームAのアプリが機密メールアプリとともに携帯電話10に組み込まれた場合には、NULL領域の最後尾に続けて、機密メールアプリが記憶されることになる。図18(a)には、参考として、ゲームAのアプリとともに組み込まれた機密メールアプリの位置関係を、破線の矩形によって概念的に表している。図示した例では、先頭アドレス値0000hからゲームAのアプリが組み込まれた場合、機密メールアプリは、A000hのアドレス値を先頭としてメモリ領域に組み込まれる
【0074】
また、図18(b)はゲームEのゲームアプリが記憶されている様子を表している。図18(a)に示したゲームAのアプリと比較すれば明らかなように、ゲームEのアプリは、本体部分のゲームプログラムの大きさは小さいが、その分だけNULL領域が大きくなっており、全体としてのデータ量はゲームAのアプリと同じとなっている。更に、図18(c)には、ゲームFのゲームアプリが記憶されている様子を表している。ゲームFのアプリでは、本体部分のゲームプログラムの大きさは、他のゲームアプリよりも大きいが、その分だけNULL領域が小さくなっているため、全体としてのデータ量は他のゲームアプリと同じとなっている。
【0075】
このように、本実施例のサーバ装置500では、何れの起動用アプリについても、NULL領域と合わせた全体では同じデータ量のプログラムとして記憶されている。このため、何れの起動用アプリが選択されて、携帯電話10のメモリ領域の何れのアドレス値から記憶された場合でも、起動用アプリが記憶される先頭アドレスと、機密メールアプリが記憶される先頭アドレスとは、常に同じアドレス値だけ隔たった位置関係となっている。そして、これらアプリのメモリ上での位置関係が同じとなっていることから、起動用アプリと機密メールアプリとのインターフェース部では、プログラムの実行位置をジャンプさせるアドレス値を、起動用アプリが記憶されている先頭アドレスXXXXhを基準として一定値だけ離れたアドレス値YYYYhに設定しておくだけで、起動用アプリから機密メールアプリを起動させることが可能となる。
【0076】
一方、機密メールアプリの実行中に前述したパニック操作が行われた場合や、機密メールアプリの終了操作が行われた場合には、スタック領域に退避させておいたデータを読み出して、CPU502の内部に設けられた各種のレジスタに設定する。こうすることにより、ゲームアプリを中断した状態を復元して、ゲームを再開することが可能となる。図17に一点鎖線で示した矢印は、パニック操作あるいは終了操作が行われたことにより、プログラムの実行位置がゲームアプリに移って、ゲームが再開される様子を表している。
【0077】
尚、起動用アプリと機密メールアプリとが、携帯電話10のメモリ領域上で、このような位置関係となるように記憶するためには、これらアプリをサーバ装置500から携帯電話10に送信する際に、2つのアプリを1つのアプリにまとめて送信することが望ましい。あるいは、起動用アプリと機密メールアプリとを別々のアプリとして送信するにしても、起動用アプリと機密メールアプリとがNULL領域を挟んで連続したメモリ領域に記憶されるように、2つのアプリを続けて送信して、連続して組み込まれるようにすることが望ましい。
【0078】
E.起動用のゲームアプリ差替処理 :
また、上述したように、本実施例では、起動用アプリと機密メールアプリとがメモリ領域上で同じ位置関係となるように組み込まれることから、起動用アプリとして組み込んだゲームアプリだけを、別の起動用アプリに差し替えることも容易に実現することができる。尚、起動用アプリを差し替えるためには、起動用アプリと機密メールアプリとがメモリ領域上で同じ位置関係となっていることが必要なわけではないが、互いの位置関係が同じになっていれば、以下に説明するように、起動用アプリを簡単に差し替えることが可能である。
【0079】
図19は、起動用のゲームアプリと機密メールアプリとを組み込んだ後、ゲームアプリだけを別の起動用ゲームアプリに差し替える処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、機密メールアプリを組み込んだ情報端末装置から、起動用のゲームアプリの差し替え要求があった場合に、サーバ装置500のCPU502によって実行される処理である。
【0080】
図示されているように、ゲームアプリ差替処理では先ず初めに、情報端末装置(ここでは、携帯電話10とする)から、起動用のゲームアプリの差し替えが要求されたか否かを判断する(ステップS300)。起動用のゲームアプリの差し替えが要求されていない場合は(ステップS300:no)、差し替え要求の有無を監視しながら待機状態となる。そして、ゲームアプリの差し替え要求があったと判断されたら(ステップS300:yes)、差し替えを要求してきた携帯電話10に対して、現在の起動用アプリであるゲームアプリがメモリ上に組み込まれている領域の、先頭アドレス値を送信するよう要求する(ステップS302)。
【0081】
次いで、先頭アドレスを受け取ったか否かを判断し(ステップS304)、受け取っていない場合は(ステップS304:no)、先頭アドレスを受け取るまで待機状態となる。その後、先頭アドレスを受け取ったことを確認したら(ステップS304:yes)、差し替える新たな起動用のゲームアプリを選択する(ステップS306)。新たなゲームアプリを選択するに際しては、現在のゲームアプリを除いた残りのゲームアプリの中から、ランダムに1つのアプリを選択しても良いし、あるいは何れのゲームアプリを選択するかを、携帯電話10の操作者に指定させるようにしても良い。
【0082】
何れの起動用ゲームアプリが選択されるにしろ、そのゲームアプリには、図16に示したように、機密メールアプリとのインターフェース部が設けられている。そこで、選択した起動用のゲームアプリが携帯電話10に組み込まれた時に、既に組み込まれている機密メールアプリを、新たに組み込んだゲームアプリから起動することができるように、インターフェース部に修正を行う。
【0083】
ここでは、図17を用いて説明したように、起動用のゲームアプリと機密メールアプリとがメモリ領域上で所定の位置関係に記憶されており、プログラムの実行位置を、起動用のゲームアプリの先頭アドレスを基準とした所定のアドレス値にジャンプさせることによって、機密メールアプリを起動させるものとしている。そこで、ゲームアプリの差し替えを要求してきた携帯電話10のメモリ上で、機密メールアプリが記憶されている先頭アドレス値を、先に取得し起動用ゲームアプリの先頭アドレスに基づいて求めて、このアドレス値にジャンプするよう、インターフェース部の設定を修正する処理を行う。
【0084】
次いで、インターフェース部を修正したゲームアプリを、差し替えを要求してきた携帯電話10に向かって送信して(ステップS310)、図19に示したゲーム差替処理を終了する。携帯電話10では、こうしてサーバ装置500から送信されてきた起動用のゲームアプリを、現在のゲームアプリが記憶されているメモリ領域の先頭アドレスから上書きするだけで、起動用ゲームアプリを新たな起動用のゲームアプリに差し替えることが可能となる。
【0085】
図20は、現在の起動用ゲームアプリが記憶されているメモリ領域に、新たな起動用ゲームアプリが上書きされる様子を概念的に示した説明図である。図18を用いて前述したように、起動用ゲームアプリは、本体部分のゲームプログラムの大きさは異なっていても、NULL領域を含めた全体としてのデータ量は全て同じとなっている。このため、ゲームアプリを書き込むメモリ領域の先頭アドレス値さえ合わせておけば、既存の機密メールアプリには何ら影響を与えることなく、新たな起動用ゲームアプリを上書きすることができる。また、新たに上書きした起動用ゲームアプリは、機密メールアプリの先頭アドレスにジャンプできるように、インターフェース部が修正されているので、新たな起動用ゲームアプリからも、従来のゲームアプリと同様に機密メールアプリを起動することが可能である。
【0086】
以上に説明したように、本実施例のサーバ装置500では、携帯電話10などの情報端末装置から機密メールアプリの送信要求を受け取ると、機密メールアプリだけでなく、その機密メールアプリを起動させるための起動用アプリも合わせて送信し、これらアプリが、互いに関連付けられた状態で情報端末装置に組み込まれる。そして、こうして組み込まれた機密メールアプリを起動させるためには、一旦、起動用アプリを起動させた状態で、情報端末装置の操作ボタンを所定の一連の順序で操作しなければならないようになっている。しかも、機密メールアプリが起動されるまでは、機密メールアプリの存在を伺わせる表示がされることはなく、加えて、情報端末装置の操作ボタンを所定の順序で操作している間は、ボタン操作に伴って何らかの表示がされることもない。このため、情報端末装置が紛失あるいは盗難などにより、第三者の手に渡ったとしても、その情報端末装置に機密メールアプリが組み込まれていることに第三者が気付くことはなく、従って、その情報端末装置の機密メールアプリを用いて機密データ(第三者に知られたくない情報を含んだデータ)をやり取りしていたとしても、機密データが第三者に知られてしまうことがない。結局、本実施例のサーバ装置500から機密メールアプリを取得して情報端末装置に組み込めば、情報端末装置でも安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0087】
加えて、起動用アプリを複数種類用意しておき、選択された何れかの起動用アプリが組み込まれるようにすることで、情報端末装置毎に起動用アプリを異ならせることができる。その結果、たとえ自分の情報端末装置に機密メールアプリを組み込んで使用している場合でも、他人の情報端末装置には、自分の起動用アプリとは異なる起動用アプリが組み込まれているようにすることが可能となり、機密メールアプリの存在をより一層、他人に気付かれ難くすることができる。
【0088】
更に、本実施例では、起動用アプリだけを後から差し替えることができるので、同じ情報端末装置だからといって、常に同じアプリから機密メールアプリを起動できるとは限らないようにすることができる。このため、第三者には、機密メールアプリの存在により一層気付き難くすることができ、より安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0089】
F.変形例 :
上述した実施例には幾つかの変形例が存在している。以下ではこれら変形例について簡単に説明する。
【0090】
F−1.第1の変形例 :
上述した実施例のサーバ装置500では、図18を用いて説明したように、起動用アプリは、本体部分のゲームプログラムの最後尾にNULL領域が設けられており、NULL領域まで含めて全体として見ると、何れの起動用アプリも同じデータ量のプログラムとして記憶されているものとして説明した。しかし、必ずしもNULL領域を設けた状態で記憶しておく必要はない。すなわち、図21に示すように、サーバ装置500には、本体部分のゲームプログラムのみを記憶しておき、これらのゲームプログラムを起動用ゲームアプリとして機密メールアプリとともに送信する際に、ゲームプログラムと機密メールアプリとの間にNULL領域を挿入して、情報端末装置に送信することとしても良い。このときに挿入するNULL領域のデータ量を、起動用アプリの本体部分であるゲームプログラムのデータ量に応じて適切に設定すれば、上述した実施例と全く同様な状態で情報端末に組み込むことができる。
【0091】
このような第1の変形例のサーバ装置500では、起動用アプリの本体部分であるゲームプログラムのみを記憶しておけばよく、NULL領域は記憶しておく必要がないので、サーバ装置500のメモリ容量を節約することが可能となる。
【0092】
F−2.第2の変形例 :
また、上述した実施例のサーバ装置500では、情報端末装置から機密メールアプリの送信要求を受け取ると、起動用アプリを選択した後、機密メールアプリとともに情報端末装置に送信するものとして説明した。しかし、機密メールアプリを標準の起動用アプリと組み合わせた状態で予め記憶しておき、機密メールアプリの送信要求を受け取ると、標準の起動用アプリとともに、情報端末装置に送信することとしても良い。そして、情報端末装置から、標準の起動用アプリを別の起動用アプリに差し替える旨の要求を受け取った場合には、上述した実施例のサーバ装置500と同様に、新たな起動用アプリを送信して、標準の起動用アプリと差し替えるようにしても良い。
【0093】
図22は、機密メールアプリの送信要求に対して、標準ゲームアプリと組み合わせて記憶されている機密メールアプリを送信する第2の変形例のサーバ装置500を例示した説明図である。図中に実線で示した矢印は、携帯電話10からサーバ装置500に対して機密メールアプリの送信を要求している様子を概念的に示したものである。また、第2の変形例のサーバ装置500では、機密メールアプリは、標準の起動アプリとして設定されている標準ゲームアプリと組み合わせた状態で記憶されている。図中に一点鎖線で示した矢印は、機密メールアプリの送信要求に対して、標準ゲームアプリと組み合わせた状態で記憶されている機密メールアプリを、携帯電話10に送信している様子を概念的に示したものである。また、図中に破線で示した矢印は、標準ゲームアプリと機密メールアプリとが組み込まれた携帯電話10から、起動用のゲームアプリの差し替え要求があった場合に、複数種類記憶されている起動用ゲームアプリの中から、1つのゲームアプリが選択されて、携帯電話10に送信される様子を表したものである。
【0094】
このような第2の変形例のサーバ装置500では、起動用アプリと機密メールアプリとが組み合わされた状態で記憶されている。このため、情報端末装置から機密メールアプリの送信要求に対して、単に機密メールアプリを送信するだけで、起動用アプリも同時に送信して組み込むことができる。従って、起動用アプリと機密メールアプリとを関連付けた状態で情報端末装置に組み込む処理を単純なものとすることが可能となる。
【0095】
F−3.第3の変形例 :
上述した実施例では、機密メールアプリの起動用アプリは、ゲームアプリであるものとして説明した。しかし、起動用アプリは、機密メールアプリを起動させることが可能であれば、どのようなアプリケーションプログラムであっても良く、メールアプリとすることも可能である。
【0096】
図23は、このような第3の変形例のサーバ装置500から機密メールアプリを読み込んだ後の、情報端末装置の表示画面を例示した説明図である。図示した例では、選択メニューの画面に「メール」と表示されたボタンが設けられており、このボタンを選択することで、メール機能を利用することが可能である。しかし、このメール機能を実現するメールアプリ(ここでは、標準メールアプリと呼ぶことにする)と、上述した実施例の機密メールアプリとは別のアプリであり、選択メニューから起動させた標準メールアプリでは、機密メールアプリのメールデータの読み書きはおろか、メールデータの存在すら分からないようになっている。そして、機密メールアプリは、選択メニューから標準メールアプリを起動させた後、操作ボタンを所定の一連の順序で操作した場合にだけ、起動するようにしても良い。
【0097】
このような第3の変形例では、機密を要さないデータに関しては、選択メニューから標準メールアプリを起動してやり取りし、機密を要するデータに関しては、標準メールアプリを起動させた状態で、機密メールアプリを起動させて、機密メールアプリを用いてやり取りするようにしても良い。こうすれば、機密を要さないデータについては、簡単に起動可能な標準メールアプリを用いてやり取りし、機密を要するデータについては機密メールアプリを用いてやり取りすることで、漏洩を心配することなく、安心して機密データを取り扱うことが可能となる。
【0098】
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施例の概要を示した説明図である。
【図2】本実施例のサーバ装置の大まかな構成を示した説明図である。
【図3】携帯電話を例にとって本実施例の情報端末装置の大まかな構成を示したブロック図である。
【図4】本実施例の携帯電話に搭載された各種機能を利用するための選択メニューを例示した説明図である。
【図5】本実施例の携帯電話に搭載された各種の操作ボタンを示した説明図である。
【図6】携帯電話の表示画面に複数のゲームアプリが選択可能な状態で表示されている様子を例示した説明図である。
【図7】起動用アプリとしてのカードゲームの画面が表示画面に表示されている様子を例示した説明図である。
【図8】機密メールアプリが起動すると先ず初めに表示画面に表示される機密メール関連メニューを例示した説明図である。
【図9】機密受信ボックスに保存されている機密メールの一覧が表示画面上に表示された様子を示した説明図である。
【図10】機密メールの受信操作後に表示される表示画面を例示した説明図である。
【図11】機密メールの受信後に機密受信ボックス内の機密メールが表示画面上に表示された様子を示した説明図である。
【図12】機密メールを作成して送信する際に表示画面上に表示される画面を例示した説明図である。
【図13】機密メール利用処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】機密メールアプリの送信要求に対応して、機密メールアプリと起動用アプリとを携帯電話に送信する処理の流れを示したフローチャートである。
【図15】本実施例のサーバ装置が携帯電話からの要求に応じて機密メールアプリを送信する様子を概念的に示した説明図である。
【図16】サーバ装置から送信された機密メールアプリと起動用のゲームアプリとが携帯電話に組み込まれた様子を概念的に示した説明図である。
【図17】携帯電話のメモリ領域内に起動用のゲームアプリおよび機密メールアプリが書き込まれた様子を概念的に示した説明図である。
【図18】本実施例のサーバ装置内に複数の起動用アプリが記憶されている様子を概念的に示した説明図である。
【図19】起動用のゲームアプリと機密メールアプリとを組み込んだ後、ゲームアプリを別の起動用ゲームアプリに差し替える処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】起動用ゲームアプリが記憶されているメモリ領域に新たな起動用ゲームアプリが上書きされる様子を概念的に示した説明図である。
【図21】第1の変形例のサーバ装置に、起動用アプリの本体部分のゲームプログラムだけが記憶されている様子を示した説明図である。
【図22】第2の変形例のサーバ装置が、機密メールアプリの送信要求に対して、標準ゲームアプリと組み合わせて記憶されている機密メールアプリを送信する様子を例示した説明図である。
【図23】第3の変形例のサーバ装置から機密メールアプリを読み込んだ後の情報端末装置の表示画面を例示した説明図である。
【符号の説明】
【0100】
12…携帯電話、 14…無線基地局、 20…ノート型コンピュータ、
22…ルータ、 500…サーバ装置、 90…インターネット、
10…携帯電話、 102…表示画面、 104…操作ボタン、
104a…機能選択ボタン、 104b…機能選択ボタン、
104c…機能選択ボタン、 104d…カーソルボタン
104e…選択ボタン、 104f…通話開始ボタン、
104g…通話終了ボタン、 104h…入力ボタン、 106…集音マイク、
108…スピーカ 110…アンテナ、 112…メモリカード、
120…ビデオドライバ、 124…ボタンキードライバ、
126…サウンドプロセッサ、 128…アンテナドライバ、
130…カードドライバ、 150…CPU、 152…ROM、
154…RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置であって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しているアプリケーションプログラム記憶手段と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しているメールプログラム記憶手段と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信するプログラム送信手段と
を備え、
前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面に表示されないプログラムであるサーバ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバ装置であって、
前記アプリケーションプログラム記憶手段は、前記メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムを複数種類記憶している手段であり、
前記プログラム送信手段は、前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、前記複数種類記憶されているアプリケーションプログラムの中から1のアプリケーションプログラムを選択して、該メールプログラムとともに前記情報端末装置に送信する手段であるサーバ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサーバ装置であって、
前記アプリケーションプログラム記憶手段は、前記メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムを複数種類記憶している手段であり、
前記プログラム送信手段は、前記メールプログラムが既に組み込まれている前記情報端末装置から、前記アプリケーションプログラムの送信要求を受け取ると、前記複数種類記憶されているアプリケーションプログラムの中から選択した1のアプリケーションプログラムを、該情報端末装置に送信する手段であるサーバ装置。
【請求項4】
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置から、該情報端末装置に向かってメールプログラムを送信するメールプログラム送信方法であって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しておく第1の工程と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しておく第2の工程と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信する第3の工程と
を備え、
前記第1の工程で記憶される前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記第2の工程で記憶される前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであるメールプログラム送信方法。
【請求項5】
表示画面および操作ボタンを備えた複数の情報端末装置との間で、通信回線を介してデータをやり取り可能に接続されたサーバ装置から、該情報端末装置に向かってメールプログラムを送信する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記情報端末装置に組み込んで起動させることにより、前記表示画面および前記操作ボタンを介して該情報端末装置の操作者とやり取りしながら所定の機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶しておく第1の機能と、
前記アプリケーションプログラムが起動した状態で、前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作することによって起動され、少なくとも文字を含んだデータたる文字データを、前記複数の情報端末装置の間でやり取りするためのメールプログラムを記憶しておく第2の機能と、
前記情報端末装置から前記メールプログラムの送信要求を受け取ると、該メールプログラムを起動させるための前記アプリケーションプログラムと、該メールプログラムとを、該情報端末装置に向かって送信する第3の機能と
をコンピュータにより実現するとともに、
前記第1の機能によって記憶される前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムが起動した状態で前記操作ボタンを所定の一連の順序で操作している間は、該操作に伴う表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであり、
前記第2の機能によって記憶されている前記メールプログラムは、前記アプリケーションプログラムから起動されるまでの間は、自らが組み込まれていることを表す表示が前記表示画面上に表示されないプログラムであるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−334796(P2007−334796A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−168663(P2006−168663)
【出願日】平成18年6月19日(2006.6.19)
【出願人】(000106690)サン電子株式会社 (161)
【Fターム(参考)】