説明

シアノピロール−フェニルアミドプロゲステロンレセプターモジュレータおよびその使用

式(I)のプロゲステロンレセプターモジュレータまたはその薬学的に受容可能な塩である式(I)に示されるもの(ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は本明細書において定義した通りである)。これらの化合物は、避妊およびホルモン補充療法に有用である。また、これらの化合物を含有する生成物も提供される。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
プロゲステロンレセプター(PR)のアゴニストおよびアンタゴニストは、PRモジュレータとも呼ばれ、避妊およびその他の種々の適応における使用に関して述べられてきている。
必要なものは、避妊薬として有用である新規のPRモジュレータである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(発明の要旨)
1つの局面において、PRモジュレータが提供される。
更に別の局面において、本明細書に記載の化合物の使用は、ホルモン補充療法;子宮筋腫(uterine myometrial fibroid)、子宮内膜症、良性前立腺肥大症、子宮内膜、卵巣、乳房、結腸、前立腺、下垂体の癌腫および腺癌、髄膜腫並びにその他のホルモン依存性の腫瘍、月経困難症、不正子宮出血、月経周期に関連した症状並びに月経前症候群および月経前不快気分障害の症状の処置および/または予防;あるいは家畜における発情同期化のために提供される。
【0003】
別の局面において、本明細書に記載されたPRモジュレータを含有する医薬組成物であって、任意でプロゲスチンまたはエストロゲンと組み合わせたものが提供される。
本発明のその他の局面および利点については、以下の好ましい実施形態の詳細な説明の部分においてさらに述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
(発明の詳細な説明)
ホルモン補充療法;子宮筋腫、子宮内膜症、良性前立腺肥大症、子宮内膜、卵巣、乳房、結腸、前立腺、下垂体の癌腫および腺癌、髄膜腫並びにその他のホルモン依存性の腫瘍、月経困難症、不正子宮出血、月経周期に関連した症状並びに月経前症候群および月経前不快気分障害の症状の処置および/または予防;あるいは家畜における発情同期化に有用な化合物が提供される。
【0005】
プロゲステロンレセプターモジュレータは、以下の式Iの構造を有し、
【化2】

ここで、R1は、
H、
CN、
C(O)-C1-C6アルキル、C(O)-C3-C8シクロアルキル、C(O)-置換C1-C6アルキル、C(O)-アリール、C(O)-置換アリール、C(O)-ヘテロアリール、C(O)-複素環、C(O)-C3-C6アルケニル、C(O)-C3-C6アルキニル、C(O)-置換C3-C6アルケニル、C(O)-置換C3-C6アルキニル、
C(O)O-C1-C6アルキル、C(O)O-C3-C8シクロアルキル、C(O)O-置換C1-C6アルキル、C(O)O-アリール、C(O)O-置換アリール、C(O)O-ヘテロアリール、C(O)O-複素環、C(O)O-C3-C6アルケニル、C(O)O-C3-C6アルキニル、C(O)O-C3-C6置換アルケニル、C(O)O-C3-C6置換アルキニル、
C(O)NH-C1-C6アルキル、C(O)NH-C3-C8シクロアルキル、C(O)N-ジ-C3-C8シクロアルキル、C(O)N-ジ-C1-C6アルキル、C(O)N-ジ-置換C1-C6アルキル、 C(O)NH-置換C1-C6アルキル、C(O)NH-アリール、C(O)N-ジ-アリール、C(O)NH-置換アリール、C(O)N-ジ-置換アリール、C(O)NH-ヘテロアリール、C(O)N-ジ-ヘテロアリール、C(O)NH-複素環、C(O)N-ジ-複素環、C(O)NH-C3-C6アルケニル、C(O)NH-C3-C6アルキニル、C(O)NH-置換C3-C6アルケニル、およびC(O)NH-置換C3-C6アルキニル
の中から選択され;
R1は、式Iの二量体を形成する、式Iの第2構造に対する結合基であり、前記結合基はC(O)-基であり、
R2は、H、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルの中から選択され、
ただし、R1およびR2の両方がHであることはなく、
ただしここでR1がC(O)置換アリールである場合は、R2はHではなく、
ただしここでR1がHであり、R7がHである場合は、R2はC1-C6アルキルではなく、
R3、R4、R5および R6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、O-C1-C6アルキル、O-C1-C6置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、置換アリール、置換ヘテロアリール、および置換複素環の中から選択され、
R7は、H、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキルおよび置換C3-C6シクロアルキルの中から選択されること、によって特徴づけられる。
【0006】
1つの実施形態において、化合物は式Iの構造を有し、ここで、
R1はCNであり、
R2はHまたはC1-C6アルキルであり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、O-C1-C6アルキルおよびO-C1-C6置換アルキルの中から選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである。
【0007】
別の実施形態において、化合物は式Iの構造を有し、ここで、
R1はCNであり、
R2はHであり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキルおよびO-C1-C6アルキルから選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである。
【0008】
更に別の実施形態において、化合物は式Iの構造を有し、ここで、
R1は、C(O)C1-C6アルキルまたはC(O)-C3-C5シクロアルキルであり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキルおよびO-C1-C6アルキルの中から選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである。
【0009】
更なる実施形態において、化合物は式Iの構造を有し、ここで、
R1は、C(O)C1-C4アルキルまたはC(O)-C3-C6シクロアルキルであり、
R3、R4、R5およびR6はHであり、そして、
R7はC1アルキルである。
【0010】
更なる実施形態において、化合物は式Iの構造を有し、ここで、R1またはR2はCNである。
【0011】
別の実施形態において、化合物は、N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-フルアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-3-メチルブタンアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルプロパンアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]プロパンアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ブタンアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]アセトアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ベンズアミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボキサミド;N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルアクリルアミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸エチル;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸イソブチル;N,N'-ビス[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メチルフェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-エチルフェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-プロピルフェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-イソプロピルフェニル]シアナミド;[2-クロロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド;[2-フルオロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メトキシフェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メトキシフェニル]シアナミド;[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メチルフェニル]シアナミド;および[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]メチルシアナミドである。
【0012】
化合物は、1つ以上の不斉中心を含有して良く、したがって、光学異性体およびジアステレオマーを生じさせ得る。立体化学を考慮せずに示される限りは、化合物は、光学異性体およびジアステレオマー;ラセミ化合物であり分割された鏡像異性的に純粋なR体およびS体の立体異性体;その他のR体およびS体の立体異性体の混合物;並びにそれらの薬学的に受容可能な塩を含み得る。
【0013】
本明細書で使用する用語「アルキル」は、直鎖および分岐鎖両方の飽和脂肪族炭化水素基のことを言う。1つの実施形態において、アルキル基は、1〜約8個の炭素原子を有する(すなわちC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7またはC8)。別の実施形態において、アルキル基は、1〜約6個の炭素原子を有する(すなわちC1、C2、C3、C4、C5またはC6)。さらなる実施形態において、アルキル基は、1〜約4個の炭素原子を有する(すなわちC1、C2、C3またはC4)。
【0014】
本明細書で使用する用語「シクロアルキル」は、環状の飽和脂肪族炭化水素基のことを言う。1つの実施形態において、シクロアルキル基は、3〜約8個の炭素原子を有する(すなわちC3、C4、C5、C6、C7またはC8)。別の実施形態において、シクロアルキル基は、3〜約6個の炭素原子を有する(すなわちC3、C4、C5またはC6)。
【0015】
本明細書で使用する用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖および分岐鎖両方のアルキル基のことを言う。1つの実施形態において、アルケニル基は、3〜約8個の炭素原子を含有する(すなわちC3、C4、C5、C6、C7またはC8)。別の実施形態において、アルケニル基は、1つまたは2つの炭素−炭素二重結合を有し、3〜約6個の炭素原子を有する(すなわちC3、C4、C5またはC6)。
【0016】
本明細書で使用する用語「アルキニル」基は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する直鎖および分岐鎖両方のアルキル基のことを言う。1つの実施形態において、アルキニル基は、3〜約8個の炭素原子を有する(すなわちC3、C4、C5、C6、C7またはC8)。別の実施形態において、アルキニル基は、1つまたは2つの炭素−炭素三重結合を含有し、3〜約6個の炭素原子を含有する(すなわちC3、C4、C5またはC6)。
【0017】
用語「置換アルキル」、「置換アルケニル」、「置換アルキニル」および「置換シクロアルキル」は、それぞれ、1つ以上の置換基(ハロゲン、CN、OH、NO2、アミノ、アリール、複素環式基、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アミノおよびアリールチオが挙げられるがこれらに限定されない)を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基のことを言う。
【0018】
本明細書で使用する用語「アリール」は、例えば約6〜14個の炭素原子を有する、芳香族炭素環系のことを言い、単環あるいは共に縮合または結合された複数の芳香環を含み得、ここで、縮合または結合された環の少なくとも一部分が、結合された芳香族系を形成する。アリール基としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、テトラヒドロナフチル、フェナントリル、インデン、ベンゾナフチル、およびフルオレニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
用語「置換アリール」は、1つ以上の置換基(ハロゲン、CN、OH、NO2、アミノ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アルキルアミノおよびアリールチオが挙げられる)で置換されたアリール基のことを言い、これらの置換基は置換され得る。望ましくは、置換されたアリール基は、1〜約4個の置換基で置換されている。
【0020】
本明細書で使用する用語「複素環(heterocycle)」または「複素環式(heterocyclic)」は、交換可能に使用することができ、安定した、飽和または部分的に不飽和の3〜9員環の単環式または複環式の複素環のことを言う。複素環は、その骨格に炭素原子および1つ以上のヘテロ原子(窒素、酸素および硫黄原子を含む)を有する。1つの実施形態において、複素環は、その環の骨格に1〜約4個のヘテロ原子を有する。複素環が、その環の骨格に窒素または硫黄原子を含有する場合、その窒素または硫黄原子は酸化され得る。用語「複素環」または「複素環式」はまた、約6〜14個の炭素原子を有するアリール環に対して複素環が縮合されている複環のことも言う。複素環は、得られた複素環の構造が化学的に安定であるならば、ヘテロ原子または炭素原子を通じてアリール環に結合させることができる。1つの実施形態において、複素環は、1〜5個の環を有する複環系を含む。
【0021】
様々な複素環式基が当技術分野において知られており、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酸素含有環、窒素含有環、硫黄含有環、混合へテロ原子含有環、縮合へテロ原子含有環、およびそれらの組合せ。複素環式基の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、2-オキソピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、ピラニル、ピロニル、ジオキシニル、ピペラジニル、ジチオールイル、オキサチオールイル、ジオキサゾリル、オキサチアゾリル、オキサジニル、オキサチアジニル、ベンゾピラニル、ベンゾキサジニルおよびキサンテニル。
【0022】
本明細書で使用する用語「ヘテロアリール」は、安定した、芳香族であって5〜14員環の単環式または複環式のヘテロ原子含有環のことを言う。ヘテロアリール環は、その骨格に炭素原子および1つ以上のヘテロ原子(窒素、酸素および硫黄原子を含む)を有する。1つの実施形態において、ヘテロアリール環は、その環の骨格に1〜約4個のヘテロ原子を含有する。ヘテロアリール環が、その環の骨格に窒素または硫黄原子を含有する場合、その窒素または硫黄原子は酸化され得る。用語「ヘテロアリール」はまた、アリール環に対してヘテロアリール環が縮合されている複環のことも言う。ヘテロアリール環は、得られた複素環の構造が化学的に安定であるならば、ヘテロ原子または炭素原子を通じてアリール環に結合させることができる。1つの実施形態において、ヘテロアリール環は、1〜5個の環を有する複環系を含む。
【0023】
様々なヘテロアリール基が当技術分野において知られており、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酸素含有環、窒素含有環、硫黄含有環、混合へテロ原子含有環、縮合へテロ原子含有環、およびそれらの組合せ。ヘテロアリール基の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、アゼピニル、チエニル、ジチオールイル、オキサチオールイル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、オキセピニル、チエピニル、ジアゼピニル、ベンゾフラニル、チオナフテン、インドリル、ベンズアゾリル、プリンジニル(purindinyl)、ピラノピロリル、イソインダゾリル、インドキサジニル、ベンゾキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾジアゾニル(benzodiazonyl)、ナフチルリジニル、ベンゾチエニル、ピリドピリジニル、アクリジニル、カルバゾリルおよびプリニル環。
【0024】
本明細書で使用する用語「置換複素環」および「置換ヘテロアリール」は、1つ以上の置換基(ハロゲン、CN、OH、NO2、アミノ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アルキルアミノおよびアリールチオが挙げられる)を有する複素環またはヘテロアリール基のことを言う。置換された複素環またはヘテロアリール基は、1、2、3または4個の置換基を有していて良い。
【0025】
本明細書で使用する用語「アリールチオ」は、S(アリール)基のことを言い、結合点は硫黄原子を通じてのものであり、アリール基は上記のように置換され得る。本明細書で使用する用語「アルコキシ」は、O(アルキル)基のことを言い、結合点は酸素原子を通じてのものであり、アルキル基は上記のように置換され得る。本明細書で使用する用語「アリールオキシ」は、O(アリール)基のことを言い、結合点は酸素原子を通じてのものであり、アリール基は上記のように置換され得る。
【0026】
本明細書で使用する用語「アルキルカルボニル」は、C(O)(アルキル)基のことを言い、結合点はカルボニル部分の炭素原子を通じてのものであり、アルキル基は上記のように置換され得る。
【0027】
本明細書で使用する用語「アルキルカルボキシ」は、C(O)O(アルキル)基のことを言い、結合点はカルボキシ部分の炭素原子を通じてのものであり、アルキル基は上記のように置換され得る。
【0028】
本明細書で使用する用語「アルキルアミノ」は、第二級および第三級アミン両方のことを言い、結合点は窒素原子を通じてのものであり、アルキル基は上記のように置換され得る。複数のアルキル基が同一でも異なっていても良い。
【0029】
本明細書で使用する用語「ハロゲン」は、Cl基、Br基、F基またはI基のことを言う。
【0030】
本発明の化合物は、選択した構造の生物活性によって特徴づけられる、本明細書において提供された構造の互変異性型を包含する。さらに、化合物は、薬学的または生理学的に受容可能な酸、塩基、アルカリ金属およびアルカリ土類金属に由来する塩の形態で使用できる。
【0031】
薬学的に受容可能な塩は、無機塩基、望ましくはアルカリ金属塩(例えばナトリウム、リチウム、カリウム等)、および有機塩基(例えばアンモニウム;モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウムおよびトリメチルアンモニウム;モノエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウムおよびトリエチルアンモニウム;モノプロピルアンモニウム、ジプロピルアンモニウムおよびトリプロピルアンモニウム(iso型および正常型);エチルジメチルアンモニウム;ベンジルジメチルアンモニウム;シクロヘキシルアンモニウム;ベンジルアンモニウム;ジベンジルアンモニウム;ピペリジニウム;モルフォリニウム;ピロリジニウム;ピペラジニウム;1-メチルピペリジニウム;4-エチルモルフォリニウム;1-イソプロピルピロリジニウム;1,4-ジメチルピペラジニウム;1-n-ブチルピペリジニウム;2-メチルピペリジニウム;1-エチル-2-メチルピペリジニウム;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウムおよびトリエタノールアンモニウム;エチルジエタノールアンモニウム;n-ブチルモノエタノールアンモニウム;トリス(ヒドロキシメチル)メチルアンモニウム;フェニルモノエタノールアンモニウム等)から形成できる。生理学的に受容可能なアルカリ塩およびアルカリ土類金属塩は、エステルおよびカルバメートの形態のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩を含み得るがこれらに限定されない。
【0032】
その他の従来型の「プロドラッグ」の形態もまた利用できるが、このような形態で送達された場合、インビボで活性部分に転換する。このようなその他の化合物は、エステル、カルバメートおよびその他の従来型の「プロドラッグ」の形態であって良いが、このような形態で投与された場合、インビボで活性部分に転換する。1つの実施形態において、プロドラッグはエステルである。別の実施形態において、プロドラッグはカルバメートである。例えば、B. TestaおよびJ. Caldwell、“Prodrugs Revisited: The“Ad Hoc”Approach as a Complement to Ligand Design”、Med. Research Rev.、16(3):233-241、John Wiley&Sons編(1996)参照。
【0033】
本明細書で述べるように、式Iの化合物および/あるいはその塩、プロドラッグまたは互変異性体は、避妊、治療または予防の目的で、レジメンにおいて送達される。
【0034】
本明細書で述べる化合物はまた、細胞または患者が本明細書に記載の化合物を処理することによって形成される特異な生成物である「代謝産物」も包含する。望ましくは、代謝産物はインビボで形成される。
【0035】
化合物は、以下のスキームにしたがって、市販の出発原料または文献に記載の手順を使用して調製できる出発原料から、当業者によって容易に調製される。これらのスキームは、代表的な化合物の調製を示す。これらの方法のバリエーション、または当技術分野において公知のその他の方法は、本明細書において提供された情報を前提として当業者によって容易に利用できる。
【0036】
【化3】

【0037】
スキーム1によれば、適切に置換されたブロモアニリン(1)が、パラジウム触媒および適切なカップリングパートナー(例えばボロン酸またはスズ誘導体)の作用で化合物3に変換される。アニリンは、クロロ誘導体、ヨード誘導体またはスルホネート誘導体であって良い。共同所有の米国公開特許公報番号US-2005-0272702-A1(参考として本明細書に援用される)に記載されるように、カップリングパートナーは、ピロール(7)、リチウムジイソプロピルアミドおよびホウ酸トリアルキルからイン・サイチュで形成され得るか、または予め形成されたボロン酸(2)であり得る。パラジウム源は、通常テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であるか、または、トリブチルホスフィン存在下の別の適切な源(例えばパラジウムジベンジリデンアセトン)である(Fu、G. C. et al. Journal of the American Chemical Society、2000、122、4020)。別の触媒系が、Hartwig et al.、Journal of Organic Chemistry、2002、67、5553に記載されている。反応においては塩基も必要である。通常の選択肢は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウムまたはリン酸カリウムである。溶媒の選択肢としては、THF、ジメトキシエタン、ジオキサン、エタノール、水およびトルエンが挙げられる。カップリングパートナーおよび試薬の反応性によっては、反応を溶媒の沸点に至るまで行って良く、または、必要であればマイクロ波照射によって促進しても良い。
【0038】
化合物4であって、R1がアミドを含有するものは、活性化試薬(例えばジシクロヘキシル-カルボジイミド(DCC)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP(登録商標)試薬)等)と組み合わせた酸塩化物およびカルボン酸を含む種々の求電子試薬との反応によって、化合物3から容易に到達することができる。または、さらなる例としては、例えばR. C. Larock、“Comprehensive Organic Transformations”第2版、John Wiley&Sons(1999)を参照されたい。化合物4であって、R1がカルバメートを含有するものは、クロロホルメートまたは活性化されたカーボネートを含む種々の求電子試薬との反応によって、化合物3から容易に到達することができる。化合物4であって、R1がシアナミドを含有するものは、臭化シアン等の求電子試薬との反応によって、化合物3から容易に到達することができる。化合物4であって、R1が尿素を含有するものは、ホスゲン、塩化カルバモイルおよびイソシアネートを含む種々の求電子試薬との反応によって、化合物3から容易に到達することができる。これらの反応は、アミン塩基(ピリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等)の存在下で、適切な溶媒(塩化メチレン、THF、ジメチルホルムアミド(DMF)およびピリジンが挙げられる)内において行われる。炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムを含む金属塩も、反応に適した塩基である。アニリン3はまた、非プロトン性溶媒(エーテルまたはTHF等)中の強塩基(アルキルリチウム塩基、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、および類似の塩基が挙げられる)で前処理することもでき、その後で求電子試薬と反応させる。あるいは、アニリン3を、溶媒または塩基の非存在下で、酸塩化物またはクロロホルメートに直接溶解させて、化合物4を産生することができる。
【0039】
化合物5は、酸塩化物、クロロホルメート、臭化シアン、イソシアネートおよびアルキル化剤等の種々の求電子試薬と反応させることにより、化合物4から容易に到達することができる。アルキル化剤は、一般的に、適切な離脱基(臭化物、ヨウ化物、塩化物またはスルホネート等)を有するアルカンで構成される。アルキル化剤の一般的な例は、ヨウ化メチル、臭化ベンジル、臭化プロピル、塩化アリルおよび臭化プロパルギルである。対応するカルボン酸誘導体および適切な活性化試薬を化合物4と反応させて化合物5を得ることもできる。これらの反応は、アミン塩基(ピリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、適切な溶媒(塩化メチレン、THF、DMFまたはピリジンが挙げられる)内において行われる。炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムを含む金属塩も、反応に適した塩基である。アニリン誘導体4はまた、非プロトン性溶媒(エーテルまたはTHF等)中の強塩基(アルキルリチウム塩基、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、および類似の塩基が挙げられる)で前処理することもでき、その後で求電子試薬と反応させる。あるいは、アニリン誘導体4を、溶媒または塩基の非存在下で、酸塩化物またはクロロホルメートに直接溶解させて、化合物5を産生することができる。
【0040】
【化4】

【0041】
化合物4および5を生成するための代わりの方法をスキーム2に示す。化合物8であって、R1がアミドを含有するものは、活性化試薬と組み合わせた酸塩化物およびカルボン酸を含む種々の求電子試薬と反応させることにより、アニリン1から容易に到達することができる。化合物8であって、R1がカルバメートを含有するものは、クロロホルメートまたは活性化されたカーボネートを含む種々の求電子試薬との反応によって、アニリン1から容易に到達することができる。化合物8であって、R1がシアナミドを含有するものは、臭化シアン等の求電子試薬との反応によって、アニリン1から容易に到達することができる。化合物8であって、R1が尿素を含有するものは、ホスゲン、塩化カルバモイルおよびイソシアネートを含む種々の求電子試薬との反応によって、アニリン1から容易に到達することができる。これらの反応は、アミン塩基(ピリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等)の存在下で、適切な溶媒(塩化メチレン、THF、DMFまたはピリジンが挙げられる)内において行われる。炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムを含む金属塩も、反応に適した塩基である。アニリン1はまた、非プロトン性溶媒(エーテルまたはTHF等)中の強塩基(アルキルリチウム塩基、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、および類似の塩基が挙げられる)で前処理することもでき、その後で求電子試薬と反応させる。あるいは、アニリン1を、溶媒または塩基の非存在下で、酸塩化物またはクロロホルメートに直接溶解させて、化合物8を産生することができる。
【0042】
ブロモアニリン化合物9は、種々の求電子試薬(酸塩化物、クロロホルメート、臭化シアン、イソシアネートおよびアルキル化剤等)との反応によって、置換されたブロモアニリン化合物8から容易に到達することができる。アルキル化剤は、一般的に、適切な離脱基(臭化物、ヨウ化物、塩化物またはスルホネート等)を有するアルカンで構成される。アルキル化剤の一般的な例は、ヨウ化メチル、臭化ベンジル、臭化プロピル、塩化アリルおよび臭化プロパルギルである。対応するカルボン酸誘導体および適切な活性化試薬を化合物8と反応させて化合物9を得ることもできる。これらの反応は、アミン塩基(ピリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、適切な溶媒(塩化メチレン、THF、DMFまたはピリジンが挙げられる)内において行われる。炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムを含む金属塩も、反応に適した塩基である。アニリン誘導体8はまた、非プロトン性溶媒(エーテルまたはTHF等)中の強塩基(アルキルリチウム塩基、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、および類似の塩基が挙げられる)で前処理することもでき、その後で求電子試薬と反応させる。あるいは、アニリン誘導体8を、溶媒または塩基の非存在下で、酸塩化物またはクロロホルメートに直接溶解させて、化合物9を産生することができる。
【0043】
置換されたブロモアニリン8またはブロモアニリン9は、パラジウム触媒および適切なカップリングパートナー(例えばボロン酸またはスズ誘導体)の作用で、それぞれ化合物4または化合物5に変換される。アニリンは、クロロ誘導体、ヨード誘導体またはスルホネート誘導体であっても良い。カップリングパートナーは、ピロール(7)(スキーム1参照)、リチウムジイソプロピルアミドおよびホウ酸トリアルキルからイン・サイチュで形成され得るか、または予め形成されたボロン酸(2)であり得る。パラジウム源は、通常テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であるか、または、トリブチルホスフィン存在下の別の適切な源(例えばパラジウムジベンジリデンアセトン)である(Fu、G. C. et al. Journal of the American Chemical Society、2000、122、4020)。別の触媒系については、Hartwig J. F. et al.、Journal of Organic Chemistry、2002、67、5553も参照されたい。反応においては塩基も必要である。通常の選択肢は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウムまたはリン酸カリウムである。溶媒の選択肢としては、THF、ジメトキシエタン、ジオキサン、エタノール、水およびトルエンが挙げられる。カップリングパートナーおよび試薬の反応性によっては、反応を溶媒の沸点に至るまで行って良く、または、必要であればマイクロ波照射によって促進しても良い。
【0044】
1つ以上の本明細書に記載された化合物および薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含有する医薬組成物も提供される。これらの化合物および組成物は、プロゲステロンレセプターのモジュレータとして、上述のように薬学的有効量の1つ以上の化合物を哺乳動物に対して投与する工程を含む処置方法において使用することができる。
【0045】
化合物は、避妊、ホルモン補充療法、良性および悪性の腫瘍性疾患;子宮筋腫;子宮内膜症;良性前立腺肥大症;子宮内膜、卵巣、乳房、結腸、前立腺、下垂体の癌腫および腺癌、髄膜腫並びにその他のホルモン依存性の腫瘍;月経困難症;不正子宮出血;月経周期に関連した症状;並びに月経前症候群および月経前不快気分障害の症状の処置および/または予防、無月経の誘導の方法において利用することができる。本発明のプロゲステロンレセプターモジュレータのさらなる使用は、家畜における発情同期化を含む。
【0046】
用語「月経周期に関連した症状(cycle-related symptom)」は、月経周期中黄体期に起こる、女性の月経周期に関連した心理的および肉体的な症状のことを言う。ほとんどの女性が月経周期に関連した症状を経験していることが報告されている。一般的に、月経が始まった後に症状は消え、卵胞期の残りの期間、患者は症状を示さない。症状のバリエーションにおける周期的な性質は、月経周期に関連した症状の特徴を示すものである。
【0047】
月経周期に関連した症状は、月経周期と共に何らかの肉体的または情緒的な変化を経験する女性の約95%において起こる。これらの女性のうち約3分の1のみが、中等度〜重度の月経周期に関連した症状を経験する。月経前の症状の数、種類、重症度およびパターンは、女性によって様々に異なる。全種類の月経周期に関連した症状に共通する事項は、排卵に至るまでの月経後2週間のうちに症状が軽減または消失することである。
【0048】
用語「月経周期に関連した症状」は、女性の月経周期に関連した心理的な症状(例えば情緒の変化、被刺激性、不安、集中力欠如、または性的欲求の減少)および肉体的な症状(例えば月経困難症、乳房の圧痛、鼓脹、疲労または大食症)のことを言う。月経周期に関連した症状は、排卵後であって月経前の時期に起こり、通常、月経期間の開始時またはその少し後に止まる。月経周期に関連した症状は、月経困難症および中等度〜重度の月経周期に関連した症状を含むが、これらに限定されない。
【0049】
PRモジュレータは、任意の適切な送達デバイス(例えば経皮的パッチ、局所的なクリームまたはゲル、膣リング等を含む)によって、任意の適切な経路(例えば経皮、粘膜(鼻腔内、口腔、膣内)、経口、非経口等を含む)によって送達するために適切に処方される。
【0050】
上記の有用性のために化合物を採用する場合、1つ以上の薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤(例えば溶媒、希釈剤等)と組み合わせても良く、錠剤、カプセル、分散性粉末、顆粒、懸濁液(例えば約0.05〜5%の懸濁化剤を含有)、シロップ(例えば約10〜50%の砂糖を含有)、およびエリキシル剤(例えば約20〜50%のエタノールを含有)等の形態において経口投与することができ、また、等張媒体中約0.05〜5%の懸濁化剤を含有する滅菌した注射可能な溶液または懸濁液の形態で非経口投与することができる。このような製剤は、キャリアと組み合わせて、例えば約25〜90wt%(より通常は約5〜60wt%)の活性成分を含有して良い。
【0051】
採用した活性成分の有効的な用量は、採用した特定の化合物、投与形態および処置する状態の重症度によって異なり得る。1つの実施形態において、動物の体重1kg当たり約0.5〜500mgの1日投与量の化合物を、望ましくは1日に1〜4回に分けて投与するか、または持続放出の形態で投与した場合、満足する結果が得られる。ほとんどの大型哺乳動物については、総1日投与量は約1〜100mgであり、望ましくは約2〜80mgである。内服に適した投薬形態は、約0.5〜500mgの活性化合物を固体または液体の薬学的に受容可能なキャリアと均質混合したものを含む。この投与量のレジメンは、最適な治療反応を提供するために調節することができる。例えば、毎日の用量を何回かに分けて投与することができ、また、治療状況における要件によって示される場合、用量を比例的に減らすことができる。
【0052】
化合物は、経口と同様、静脈内、筋肉内または皮下の経路によって投与することができる。活性成分の性質および所望の特定の投与形態に対して適切であるように、固体のキャリアは、デンプン、ラクトース、第二リン酸カルシウム、微結晶性セルロース、スクロースおよびカオリンを含み、一方で液体のキャリアは、滅菌した水、ポリエチレングリコール、非イオン界面活性剤および食用油(コーン油、ピーナッツ油、ゴマ油等)を含む。香料添加剤、着色剤、保存剤、および酸化防止剤(例えばビタミンE、アスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)およびブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)等)等の、医薬組成物の調製において通例採用するアジュバントも有利に含まれ得る。
【0053】
調製および投与の容易性の観点から、医薬組成物は固体の組成物、特に錠剤および固体または液体を充填したカプセルである。化合物を経口投与するのが望ましい。
【0054】
化合物は、非経口投与または腹腔内投与しても良い。遊離塩基または薬理学的に受容可能な塩としてのこれら活性化合物の溶液または懸濁液を、ヒドロキシプロピルセルロース等の界面活性剤と適切に混合させた水中で調製することができる。分散液も、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物において調製することができる。保存および使用における通常の条件において、これらの製剤は、微生物の成長を防ぐための防腐剤を含有する。
【0055】
注射できる使用に適した薬学的形態は、滅菌した水溶液または分散液、および滅菌した注射可能な溶液または分散液の即時調製のための滅菌した粉末を含む。全ての場合において、形態は滅菌されていなければならず、容易に注射可能である程度に流体でなければならない。製造および保存の条件下で安定でなければならず、細菌および真菌等の微生物による汚染から保護されなければならない。キャリアは、例えば水、エタノール(例えばグリセロール、プロピレングリコールおよび液体のポリエチレングリコール等)、それらの適切な混合物、および植物油を含有する溶媒または分散媒であって良い。
【0056】
化合物は、膣リング経由で投与しても良い。膣リングは、28日周期に合わせて適切に使用する。1つの実施形態において、リングは膣に挿入され、その場所に3週間保持される。第4週の間に、膣リングが除去されて生理が始まる。翌週に新しいリングが挿入され、次の生理の期間になるまでまた3週間保持される。別の実施形態において、膣リングは週毎に挿入され、3週間連続して交換される。そして、リング無しで1週間経た後、新しいリングを挿入して新しいレジメンを開始する。さらに別の実施形態において、膣リングは、より長い期間、またはより短い期間挿入される。
【0057】
膣リングにおける使用のために、PRモジュレータ化合物は、膣リング経由の送達に関連して以前に記載された避妊用化合物の場合と類似の方法で処方される。例えば、米国特許第5,972,372号、同第6,126,958号および同第6,125,850号を参照されたい。
【0058】
PRモジュレータ化合物は、経皮的パッチ経由で送達することもできる。パッチは、28日周期に合わせて適切に使用する。1つの実施形態において、パッチは適切な接着剤によって肌に適用し、その場所に1週間保持し、全部で3週間の間、週毎に交換する。第4週の間はパッチを適用せず、生理が始まる。翌週に新しいパッチを適用して保持し、新しいレジメンを開始する。さらに別の実施形態において、パッチは、より長い期間、またはより短い期間、適用場所に保持される。
【0059】
1つの実施形態において、PRモジュレータは、PRモジュレータのみの投与を伴う周期的レジメンにおいて使用される。別の実施形態において、周期的レジメンは、エストロゲンまたはプロゲスチンあるいはその両方と組み合わせたPRモジュレータの投与を伴う。特に望ましいプロゲスチンは、米国特許第6,355,648号、同第6,521,657号、同第6,436,929号、同第6,540,710号および同第6,562,857号、並びに米国公開特許公報番号US-2004-0006060-A1に記載されたものの中から選択することができる。さらにその他のプロゲスチンは、当技術分野において公知であり、容易に選択できる。1つの実施形態において、PRアゴニスト(すなわちプロゲスチン)タナプロゲット(tanaproget)、5-(4,4-ジメチル-2-チオキソ-1,4-ジヒドロ-2H-3,1-ベンゾオキサジン-6-イル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルと組み合わせたレジメンが提供される。
【0060】
連続する28日間にわたって実施される投与レジメンがさらに提供される。これらのレジメンは、連続していてよく、また、プロゲスチン、エストロゲン、抗-プロゲスチンのいずれも投与しない工程を含む周期の端部(例えば0〜7日間)を伴っていても良い。例えば、米国公開特許公報番号US-2006-0009509-A1(参考として本明細書に援用される)に記載されるレジメンを参照されたい。
【0061】
本明細書に記載されたレジメンは、避妊のため、または本明細書に記載されたその他の適応のいずれかのために利用することができる。投与が避妊のための場合は、組成物は経口の投与量ユニットとして処方することができる。
【0062】
避妊のために利用する場合、PRモジュレータは、単独で、またはエストロゲンと組み合わせて、出産適齢期の女性に対して投与することができる。周期のうちのはじめの14〜24日間は、プロゲステロン剤を投与し、望ましくは、その用量の範囲は、1日当たり約35〜150μgのレボノルゲストレルのプロゲステロン活性と等しくなるものであり、より望ましくは、1日当たり約35〜100μgのレボノルゲストレルの活性と等しくなるものである。次に、周期のうちの14〜24日目のいずれかの日から開始して1〜11日の期間、PRモジュレータを、単独で、またはエストロゲンと組み合わせて投与することができる。これらの組合せにおけるPRモジュレータは、1日当たり約2〜50μgの用量で投与することができ、エストロゲンは、1日当たり約10〜35μgの用量で投与することができる。経口投与の場合においては、28錠の錠剤を含有するパッケージまたはキットは、PRモジュレータ、プロゲスチン、エストロゲンのいずれも投与しない日用のプラセボ錠剤を含むことになる。
【0063】
プロゲステロン剤としては、タナプロゲット、レボノルゲストレル、ノルゲストレル、デソゲストレル、3-ケトデソゲストレル、ノルエチンドロン、ゲストデン(gestodene)、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート(norgestimate)、オサテロン(osaterone)、酢酸シプロテロン、トリメゲストン(trimegestone)、ジェノゲスト、ドロスピレノン(drospirenone)、ノメゲストロル(nomegestrol)、または(17-デアセチル)ノルゲスチメートが挙げられるが、これらに限定されない。組み合わせての使用に望ましいプロゲスチンは、レボノルゲストレル、ゲストデンおよびトリメゲストンである。
【0064】
28日周期を通して経口投与するレジメンの例は、はじめの21日間、約35〜100μgのレボノルゲストレルのプロゲステロン活性と等しくなる1日投与量で、プロゲステロン剤を単独で投与するものを含む。その後、22〜24日目に、1日投与量が約1〜200mgのPRモジュレータ化合物を投与し、続いて25〜28日目には、何も投与しないか、またはプラセボを投与することができる。各関連した活性成分の1日の用量が、組み合わせた単一の1日投与量ユニットに組み込まれ、28日周期において全部で28の1日投与量ユニットとするのが最も望ましい。
【0065】
別のレジメンにおいては、はじめの21日間、約35〜150μgのレボノルゲストレルのプロゲステロン活性と等しくなる、望ましくは約35〜100μgのレボノルゲストレルの活性と等しくなる1日投与量のプロゲステロン剤を、1日投与量が約10〜35μgの範囲のエストロゲン(エチニルエストラジオール等)と共に投与することができる。その後、上述のように、22〜24日目に、1日投与量が約1〜250mgのPRモジュレータを投与し、続いて25〜28日目には、何も投与しないか、またはプラセボを投与することができる。
【0066】
さらに別のレジメンは、1〜21日目に、約35〜100μgのレボノルゲストレルのプロゲステロン活性と等しくなる1日投与量のプロゲステロン剤(例えばレボノルゲストレル)を、1日投与量が約10〜35μgの範囲のエストロゲン(例えばエチニルエストラジオール)と共に投与するものを含み得る。この後、22〜24日目に、PRモジュレータ(1〜250mg/日)と、1日投与量が約10〜35μgのエストロゲン(エチニルエストラジオール等)を共に投与する。このレジメンにおいては、この後、25〜28日目には、何も投与しないか、またはプラセボを投与することができる。
【0067】
化合物および組成物は、本明細書に記載されたレジメンにおいて使用するために設計された製剤処方のキットまたはパッケージに含まれ得る。これらのキットは、望ましくは、28日周期を通しての日毎の経口投与のために設計され、望ましくは、1日当たり1回の経口投与とし、28日周期において毎日、単一の経口製剤または経口製剤の組合せを摂取するように構成される。望ましくは、各キットは、各特定された日に摂取するための経口錠剤を含む。望ましくは、1錠の経口錠剤は、指示された各1日投与量の組合せを含有する。
【0068】
上述のレジメンによれば、1つの28日用キットは、(a)プロゲステロン活性が約35〜150μgのレボノルゲストレルのものに等しい、望ましくは約35〜100μgのレボノルゲストレルのものに等しい、1日投与量ユニットが14〜21のプロゲステロン剤からなる第1局面;(b)1日投与量ユニットが1〜11のPRモジュレータ化合物であり、ここで、各1日投与量ユニットが、1日投与量が約1〜250mgのPRモジュレータ化合物を含有するものからなる第2局面;および(c)PRモジュレータ(すなわち抗黄体ホルモンまたはプロゲスチン)、エストロゲンがいずれも投与されない、周期のうちの残りの日に投与する、経口的および薬学的に受容可能なプラセボからなる任意の第3局面を含んで良い。
【0069】
このキットの1つの実施形態においては、前述のように、第1局面は21の1日投与量ユニットを伴い、第2局面は、22〜24日目におけるPRモジュレータ化合物の3つの1日投与量ユニットを伴い、任意の第3局面は、25〜28日目における経口的および薬学的に受容可能なプラセボの4つの1日投与量ユニットを伴う。
【0070】
別の実施形態において、28日周期用にパッケージされたレジメンまたはキットは、前述のように、18〜21の、より望ましくは21の1日投与量ユニットからなり、さらに、エストロゲンとして、1日の用量が約10〜35μgのエチニルエストラジオールを含む第1局面;前述のように、1〜7つの、望ましくは4つの1日投与量ユニットからなる第2局面;および、プロゲステロン剤、エストロゲン、抗黄体ホルモンがいずれも投与されない、28日周期のうちの残りの0〜9日間、または約4日間それぞれのための、任意のプラセボを含有する。
【0071】
さらなる28日用にパッケージされたレジメンまたはキットは、(a)18〜21の1日投与量ユニットからなり、各ユニットが、プロゲステロン活性が約35〜150μgのレボノルゲストレルのものに等しい、望ましくは約35〜100μgのレボノルゲストレルの活性に等しい1日投与量のプロゲステロン剤と、1日投与量が約10〜35μgの範囲のエチニルエストラジオールを含有するものである第1局面;(b)1〜7の1日投与量ユニットからなり、各1日投与量ユニットが、1〜250mgの濃度のPRモジュレータと約10〜35μgの濃度のエチニルエストラジオールを含有するものである第2局面;および(c)プロゲステロン剤、エストロゲン、抗黄体ホルモンがいずれも投与されない、28日周期のうちの残りの0〜9日間それぞれのための、任意の経口的および薬学的に受容可能なプラセボを含有する。
【0072】
1つの実施形態において、前述のパッケージまたはキットは、21の1日投与量ユニットからなる第1局面;22〜24日目における3つの1日投与量ユニットからなり、各1日投与量ユニットは、2〜200mgの濃度のPRモジュレータと約10〜35μgの濃度のエチニルエストラジオールを含有するものである第2局面;および、任意で、25〜28日目それぞれにおける経口的および薬学的に受容可能なプラセボの4つの1日投与量からなる第3局面を含む。
【0073】
前述のレジメンおよびキットそれぞれにおいて、レジメンにおけるそれぞれの薬学的に活性な成分の1日投与量は、投与される特定の局面それぞれにおいて固定させておくことが望ましい。また、記載した1日投与量ユニットは、第1局面の次に第2局面、そして第3局面と、記載した順序で投与するべきであることが理解される。また、各レジメンのコンプライアンスの促進を助けるために、キットは、周期の最後の日々用に、記載したプラセボを含有することが望ましい。さらに、各パッケージまたはキットは、当技術分野において公知のラベル付きのブリスターパッケージやダイヤルディスペンサー型パッケージ等、28日周期の各日についてのインジケータを有する薬学的に受容可能なパッケージを含むことが望ましい。
【0074】
本明細書で使用する用語、抗プロゲステロン剤、抗-プロゲスチンおよびプロゲステロンレセプターアンタゴニストは、同意語であると理解される。同様に、プロゲスチン、プロゲステロン剤およびプロゲステロンレセプターアゴニストは、同一の活性を有する化合物のことを言うものと理解される。
【0075】
これらの投与量のレジメンは、最適な治療反応を提供するために調節することができる。例えば、各成分の用量を毎日何回かに分けて投与することができ、また、治療状況における要件によって示される場合、用量を比例的に増やしたり減らしたりできる。本明細書において、1日投与量ユニットに言及した場合、意図された周期の各日において投与される分割されたユニットのことも含む。
【0076】
調製および投与の容易性の観点から、望ましい医薬組成物は、固体の組成物、特に錠剤および固体または液体を充填したカプセルである。化合物を経口投与するのが望ましい。
【0077】
化合物および組成物は、更に、本明細書に記載されたようなその他の種々の治療上の使用(例えばホルモン補充療法、良性および悪性の腫瘍性疾患の処置および/または予防等を含む)のためのキットおよび送達デバイスにおいて提供され得る。このようなキットは、化合物に加え、例えば、化合物を送達するための指示、希釈剤、バイアル、注射器、パッケージング等を含む構成要素を含有する。
【0078】
このようなキットは、任意で、選択した適用(例えば、ホルモン補充療法、子宮筋腫;子宮内膜症;良性前立腺肥大症;子宮内膜、卵巣、乳房、結腸、前立腺、下垂体の癌腫および腺癌、髄膜腫、並びにその他のホルモン依存性腫瘍;月経困難症;不正子宮出血;月経周期に関連した症状;並びに月経前症候群および月経前不快気分障害の症状の処置および/または予防、あるいは家畜における発情同期化等)に適合させることができる。
【0079】
以下の実施例は、本発明の例示として提供されるものであり、その範囲を限定するものではない。以下の実施例では、特定の試薬および条件の概要が示されるが、変更することができ、それが、本発明の精神および範囲に包含されることが意図されていることを、当業者は把握するであろう。
【実施例1】
【0080】
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル
4-ブロモアニリン(5.00g、29.0mmol)、1-メチル-5-シアノ-2-ピロールボロン酸(5.2g、34.8mmol)、KF(5.55g、95.7mmol)およびPd2(dba)3(332mg、0.36mmol)を、窒素下、200mLの丸底フラスコに加えた。フラスコを密封し、5分間窒素で不純なものを取り除いた。THF(72mL)を加え、さらに5分間、窒素で混合物から不純なものを取り除いた。トリ-t-ブチルホスフィンの溶液(ヘキサン中10wt%)(2.15mL、0.73mmol)を注射器によって加え、混合物を、25oCで5時間、激しく攪拌した。混合物を250mLのEtOAcで希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、200mLのEtOAcで洗浄し、濃縮して未精製の茶色/黒色の半固体を得た。シリカゲル・フラッシュクロマトグラフィー(20%アセトン/ヘキサン)による精製により、オフホワイトの固体である5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(3.3g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、7.6分);100%(290nm、7.6分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C12H11N3+H+)、198.10257;実測値(ESI、[M+H]+)、198.1027。
【実施例2】
【0081】
5-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル
4-ブロモ-2-フルオロアニリン(2.42g、12.8mmol)、1-メチル-5-シアノ-2-ピロールボロン酸(2.3g、15.3mmol)、KF(2.45g、42.2mmol)およびPd2(dba)3(147mg、0.16mmol)を、窒素下、100mLの丸底フラスコに加えた。フラスコを密封し、5分間窒素で不純なものを取り除いた。THF(32mL)を加え、さらに5分間、窒素で混合物から不純なものを取り除いた。トリ-t-ブチルホスフィンの溶液(ヘキサン中10wt%)(0.95mL、0.32mmol)を注射器によって加え、混合物を、25oCで5時間、激しく攪拌した。混合物を250mLのEtOAcで希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、200mLのEtOAcで洗浄し、濃縮して未精製の茶色/黒色の半固体を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%アセトン/ヘキサン)による精製により、オフホワイトの固体である5-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(0.76g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、8.4分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C12H10FN3+H+)、216.09315;実測値(ESI、[M+H]+)、216.0947。
【実施例3】
【0082】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-フルアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化する一般的な手順は次の通りである。
ジクロロメタン(2mL)中に5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(98mg、0.5mmol)を溶解させ、トリエチルアミン(87μL、0.6mmol)を加えた。フラン-2-カルボニルクロライド(54μL、0.55mmol)を加え、混合物を16時間撹拌した。混合物を酢酸エチル中50%エーテルで希釈し、水、飽和NaHCO3、2N HCl、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、シリカゲルのプラグを通過させた。溶液を濃縮してN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-フルアミド(0.041g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、8.9分);100%(302nm、8.9分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C17H13N3O2+H+)、292.10805;実測値(ESI、[M+H]+)、292.1072。
【実施例4】
【0083】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-3-メチルブタンアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、3-メチル-ブチリルクロライド(67μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-3-メチルブタンアミド(0.042g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、9.4分);99.6%(290nm、9.4分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C17H19N3O+H+)、282.16009;実測値(ESI、[M+H]+)、282.1608。
【実施例5】
【0084】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルプロパンアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、イソブチリルクロライド(58μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルプロパンアミド(0.026g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、8.9分);100%(290nm、8.9分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C16H17N3O+H+)、268.14444;実測値(ESI、[M+H]+)、268.1433。
【実施例6】
【0085】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]プロパンアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、プロピオニルクロライド(48μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]プロパンアミド(0.012g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、8.4分);99.7%(290nm、8.4分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C15H15N3O+H+)、254.12879;実測値(ESI、[M+H]+)、254.1293。
【実施例7】
【0086】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ブタンアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、ブチリルクロライド(59μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ブタンアミド(0.045g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、9.0分);99.9%(272nm、9.0分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C16H17N3O+H+)、268.14444;実測値(ESI、[M+H]+)、268.1432。
【実施例8】
【0087】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]アセトアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、アセチルクロライド(39μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]アセトアミド(0.018g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、7.8分);100%(290nm、7.8分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C14H13N3O+H+)、240.11314;実測値(ESI、[M+H]+)、240.1135。
【実施例9】
【0088】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ベンズアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、ベンゾイルクロライド(64μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ベンズアミド(0.035g)を得た。
HPLC純度97.4%(210-370nm、9.6分);97.2%(298nm、9.6分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C19H15N3O+H+)、302.12879;実測値(ESI、[M+H]+)、302.1273。
【実施例10】
【0089】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、シクロブタンカルボニルクロライド(60μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド(0.048g)を得た。
HPLC純度99.5%(210-370nm、9.3分);99.5%(290nm、9.3分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C17H17N3O+H+)、280.14444;実測値(ESI、[M+H]+)、280.145。
【実施例11】
【0090】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボキサミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライド(67μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボキサミド(0.039g)を得た。
HPLC純度99.5%(210-370nm、10.1分);99.6%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C19H21N3O+H+)、308.17574;実測値(ESI、[M+H]+)、308.1764。
【実施例12】
【0091】
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルアクリルアミド
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、2-メチル-アクリロイルクロライド(53μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルアクリルアミド(0.037g)を得た。
HPLC純度99.2%(210-370nm、8.8分);99.1%(296nm、8.8分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C16H15N3O+H+)、266.12879;実測値(ESI、[M+H]+)、266.1295。
【実施例13】
【0092】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸エチル
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、クロロギ酸エチル(53μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物である[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸エチル(0.026g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、9.3分);100%(288nm、9.3分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C15H15N3O2+H+)、270.12370;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、270.12391。
【実施例14】
【0093】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸イソブチル
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、クロロギ酸イソブチル(72μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物である[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸イソブチル(0.046g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、10.2分);100%(286nm、10.2分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C17H19N3O2+H+)、298.15500;実測値(ESI、[M+H]+)、298.1550。
【実施例15】
【0094】
N,N'-ビス[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素
5-(4-アミノフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルをアシル化するための一般的な手順に従い、クロロギ酸エチル(53μL、0.55mmol)を使用して調製し、表題の化合物であるN,N'-ビス[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素(0.006g)を得た。
HPLC純度100%(210-370nm、10.5分);100%(304nm、10.5分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C25H20N6O+H+)、421.17713;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、421.1775。
【実施例16】
【0095】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-フェニル]シアナミド
THF(600mL)中1-メチルピロール-2-カルボニトリル(50.0g、0.471mol)およびホウ酸トリイソプロピル(119.5mL、0.518mol、1.1倍当量)の溶液を、攪拌し、0℃まで冷却した。LDA(ヘプタン/THF/エチルベンゼン中2M、306mL、0.613mol、1.3倍当量)を約15分かけて少しずつ流し込んで加えた。反応の温度が24℃まで上昇してから、7℃まで低下し始めた。冷却浴を除き、薄層クロマトグラフィー(TLC、1/5:EtOAc/ヘキサン)によって出発原料(1-メチルピロール-2-カルボニトリル)が検出されなくなるまで、混合物を1時間攪拌した。反応混合物を、氷浴で冷却したHCl(4N、542mL)に対して徐々に注ぎ込んだ。氷浴を除き、混合物を1時間室温で攪拌した。有機相を分離し、EtOAc(2×300mL)で水相を抽出した。合わせた有機相を、MgSO4を用いて乾燥させ、30℃以下で回転式蒸発装置を用いて濃縮した。粗生成物(66g)をEtOAc(100mL)と混合し、氷水浴で冷却し、冷やしたNaOH(2N、500mL)溶液で塩基性化した。冷却浴を除き、ほとんどの固体が溶解されるまで、混合物を効率的に攪拌した。次に、EtOAc相を分離し、水層をエーテル(200mL)で抽出した。明るい色の水相を7℃まで冷却し、pHが2〜3になるまでHCl(6N、180mL)で酸性化した。ろ過によって淡いピンク色の固体を回収し、水(2×30mL)で洗浄し、1時間吸引して乾燥させてから、真空オーブン内で17時間周囲温度で乾燥させて、41.6g(59%)のN-メチルピロール-2-カルボニトリル-5-ボロン酸を得た。
【0096】
ジエチルエーテル(150mL)中臭化シアン(5.0g、47mmol)および4-ブロモアニリン(17.8g、103.4mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で3日間撹拌した。反応物をろ過し、真空下、室温でろ液を濃縮して、オフホワイトの固体である4-ブロモフェニルシアナミド(8.5g、92%)を得た。
【0097】
4-ブロモフェニルシアナミド(0.651g、3.34mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(76mg、0.078mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(1.1g、7.3mmol)およびフッ化カリウム(0.776g、13.2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(10mL)を加えた。トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.486mL、0.078mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで、3時間50℃で攪拌した。次に、混合物を、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、5/1、4/1、そして3/2の割合のヘキサン/酢酸エチルを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(0.250g、33%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);100%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.実測値(ESI、[M+H]+)、223.0973。HRMS:計算値(C13H10N4+H+)、223.09782;実測値(ESI、[M+H]+)、223.0973。
【実施例17】
【0098】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メチルフェニル]シアナミド
ジエチルエーテル(150mL)中臭化シアン(5.0g、47mmol)および4-ブロモ-2-メチルアニリン(AldrichChemical社製)(19.15g、103.4mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で3日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を、真空下、室温で濃縮して、オフホワイトの固体である4-ブロモフェニルシアナミド(8.5g、92%)を得た。
HRMS:計算値(C8H7BrN2)、209.97926;実測値(EI、M+)、209.9788。
【0099】
(4-ブロモ-2-メチルフェニル)シアナミド(0.698g、3.34mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(76mg、0.083mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(1.1g、7.3mmol)およびフッ化カリウム(0.776g、13.2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(10mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.486mL、0.083mmol)を混合物に加え、3時間攪拌した。次に、混合物を、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、反応物を濃縮し、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(0.062g、7%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);99.8%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値(C14H12N4+H+)、237.11347;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、237.1126。
【実施例18】
【0100】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-エチルフェニル]シアナミド
ジエチルエーテル(150mL)中臭化シアン(5.0g、47mmol)および4-ブロモ-2-エチルアニリン(20.6g、103mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で3日間撹拌した。アミンヒドロブロミドをろ過によって除き、ろ液を、真空下、室温で濃縮し、ヘキサンを用いて粉砕してオフホワイトの固体である4-ブロモフェニルシアナミド(2.3g、10%)を得た。
HRMS:計算値C9H9BrN2+H+、225.00218;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、225.00277。
【0101】
4-ブロモ-2-エチルフェニルシアナミド(0.125g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を加えた。トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、混合物を1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(0.030g、24%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分;99.4%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C15H14N4+H+、251.12912;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、251.12953。
【実施例19】
【0102】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-プロピルフェニル]シアナミド
エーテル(50mL)中臭化シアン(1.89g、17.9mmol)および2-n-プロピルアニリン(3.87g、28.65mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で2.5時間撹拌した。混合物を水の中に注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。溶媒を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、真空下、室温で濃縮して、オフホワイトの固体である2-プロピルフェニルシアナミド(1.2g、26%)を得た。
【0103】
(2-プロピルフェニル)シアナミド(0.550g、3.43mmol)、酢酸ナトリウム(0.278g、3.4mmol)および触媒用の酢酸を、ジクロロメタン(25mL)中で合わせた。臭素(0.17mL、3.43mmol)を滴下し、2.5時間撹拌した。次に、混合物をブラインに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。溶媒を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、真空下で蒸発させた。9/1の割合のヘキサン/アセトンで固体を粉砕し、ろ過し、乾燥させて、オフホワイトの固体である4-ブロモ-2-プロピルフェニルシアナミド(0.200g、24%)を得た。
HRMS:計算値C10H11BrN2+H+、239.01783;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、239.01782。
【0104】
4-ブロモプロピルフェニルシアナミド(0.125g、5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。トリ-tert-ブチルホスフィン(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-プロピルフェニル]シアナミドを得た(0.025g、18%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);99%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C16H16N4+H+、265.14477;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、265.14535。
【実施例20】
【0105】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-イソプロピルフェニル]シアナミド
ジエチルエーテル(25mL)中臭化シアン(1.89g、17.9mmol)および2-イソプロピルアニリン(3.875g、28.65mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で2.5時間撹拌した。臭化水素酸アニリンをろ過し、ジエチルエーテルを蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/アセトンを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(1.85g、64%)。
HRMS:計算値C10H11BrN2+H+、183.08927;実測値(ESI-FTMS、[M+Na])、183.08928。
【0106】
(2-イソプロピルフェニル)シアナミド(0.550g、3.43mmol)および触媒用の酢酸を、ジクロロメタン(20mL)の中で合わせた。臭素(0.17mL、3.43mmol)を滴下し、2.5時間撹拌した。次に、混合物をブラインに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムを用いて溶媒を乾燥させ、真空下で蒸発させた。9/1、次に4/1の割合のヘキサン/アセトンを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用してオフホワイトの固体を得た(0.380g、47%)。
HRMS:計算値C10H11BrN2+H+、239.01783;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、239.01844。
【0107】
4-ブロモ-2-イソプロピルフェニルシアナミド(0.132g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-イソプロピルフェニル]シアナミドを得た(0.025g、18%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);99.6%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C16H16N4+H+、265.14477;実測値(ESI、[M+H]+)、265.1467。
【実施例21】
【0108】
[2-クロロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド
エーテル(15mL)中臭化シアン(1.87g、15mmol)および2-クロロアニリン(3.14mL、30mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で2日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を蒸発させ、95/5の割合のヘキサン/アセトンを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(0.430g、18%)。
【0109】
(2-クロロフェニル)シアナミド(0.400g、2.6mmol)、酢酸ナトリウム(0.250g、3mmol)および触媒用の酢酸を、ジクロロメタン(25mL)中で合わせた。臭素(0.130mL、2.5mmol)を滴下し、1時間撹拌した。次に、混合物をブラインに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムを用いて有機層を乾燥させ、真空下で蒸発させた。85/15の割合を使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用してオフホワイトの固体を得た(0.220g、37%)。
【0110】
4-ブロモ-2-クロロフェニルシアナミド(0.114g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.0486mL、0.0252mmol))を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、[2-クロロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミドを得た(0.015g、12%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);99%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C13H9ClN4+H+、257.05885;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、257.05911。
【実施例22】
【0111】
[2-フルオロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド
エーテル(15mL)中臭化シアン(1.87g、15mmol)および2-フルオロアニリン(2.88mL、30mmol)の混合物を、窒素下で2日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を蒸発させ、95/5の割合のヘキサン/アセトンを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(1g、25%)。
【0112】
(2-フルオロフェニル)シアナミド(0.900g、6.6mmol)、酢酸ナトリウム(0.572g、7mmol)および触媒用の酢酸を、ジクロロメタン(50mL)中で合わせた。臭素(0.324mL、6.3mmol)を滴下し、1時間撹拌した。次に、混合物をブラインに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムを用いて溶媒を乾燥させ、真空下で蒸発させた。85/15の割合を使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用してオフホワイトの固体を得た(0.513g、36%)。
HRMS:計算値C7H4BrFN2、213.95419;実測値(EI、M+)、213.9533。
【0113】
4-ブロモ-2-フルオロフェニルシアナミド(0.106g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、[2-フルオロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミドを得た(0.015g、12%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);99.6%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C13H9FN4+H+、241.08840;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、241.08852。
【実施例23】
【0114】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メトキシフェニルシアナミド
(2-メトキシフェニル)アニリン(2.42g、12mmol)および触媒用の酢酸を、ジクロロメタン(20mL)中で合わせた。臭素(0.17mL、3.43mmol)を滴下し、反応物を2.5時間攪拌した。次に、混合物をブラインに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムを用いて有機層を乾燥させ、真空下で蒸発させ、さらに精製はせずに使用した。
【0115】
エーテル(5mL)中臭化シアン(0.550g、5.19mmol)および(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)アニリン(2.42g、12mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で3日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を蒸発させ、9/1の割合のヘキサン/アセトンを溶離剤として使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して表題の化合物を得た(0.350g、30%)。
【0116】
(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)シアナミド(0.113g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メトキシフェニル]シアナミドを得た(0.020g、16%)。
HPLC純度98.9%(210-370nm、10分);99%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C14H12N4O+H+、253.10839;実測値(ESI-FTMS、[M+H]1+)、253.10866。
【実施例24】
【0117】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メトキシフェニル]シアナミド
エーテル/THF(6mL)中臭化シアン(0.550g、5.19mmol)および4-ブロモ-3-メトキシアニリン(LancasterSynthesis社(ニューハンプシャー州03087-9977ウィンダムP.O.Box1000))(2.2g、11mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で3日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を蒸発させ、9/1の割合のヘキサン/アセトンを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)シアナミド(0.300g、12%)を得た。
HRMS:計算値2C8H7BrN2O+H+、452.95562;実測値(ESI-FT/MS、[2M+H]1+)、452.9556。
【0118】
4-ブロモ-3-メトキシフェニル)シアナミド(0.113g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィン(ヘキサン中10wt%)(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メトキシフェニル]シアナミド(0.020g、16%)を得た。
HPLC純度97.8%(210-370nm、10分);98.3%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C14H12N4O+H+、253.10839;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、253.1087。
【実施例25】
【0119】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メチルフェニル]シアナミド
ジエチルエーテル/THF(8mL)中臭化シアン(0.550g、5.19mmol)および4-ブロモ-3-メチルアニリン(2.04g、11mmol)(AldrichChemical社)の混合物を、窒素下で3日間撹拌した。反応物をろ過し、ろ液を蒸発させ、9/1の割合のヘキサン/アセトンを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、(4-ブロモ-3-メチルフェニル)シアナミドを得た(0.289g、13%)。
HRMS:計算値2C8H7BrN2+H+、420.96579;実測値(ESI-FT/MS、[2M+H]+)、420.966。
【0120】
(4-ブロモ-3-メチルフェニル)シアナミド(0.104g、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(11.6mg、0.0126mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)および炭酸カリウム(0.276g、2mmol)を、隔壁を取り付けた40mLのバイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填し、THF(2mL)を攪拌しながら加えた。次に、トリ-tert-ブチルホスフィンヘキサン中10wt%)(0.0486mL、0.0252mmol)を混合物に加え、出発臭化物が消費されるまで攪拌した。次に、1/1の割合のヘキサン/酢酸エチルで混合物を希釈し、シリカゲルのプラグを通してろ過し、溶媒を蒸発させ、4/1の割合のヘキサン/THFを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メチルフェニル]シアナミドを得た(0.015g、13%)。
HPLC純度99.2%(210-370nm、10分);99.2%(290nm、10.1分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C14H12N4+H+、237.11347;実測値(ESI-FTMS、[M+H]+)、237.11358。
【実施例26】
【0121】
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]メチルシアナミド
メチルフェニルアニリン(6mL、55mmol)をアセトニトリルに溶解させ、混合物を-20℃まで冷却し、N-ブロモスクシンイミド(9.76g、55mmol)を加えた。撹拌した混合物を、室温まで温まるようにした。3時間後、真空下で溶媒を除去し、残留物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、次に、硫酸マグネシウムを用いて有機層を乾燥させ、真空下で蒸発させて(4-ブロモフェニル)メチルアニリン(11.3g)を得、これをさらに精製せずに使用した。
【0122】
エーテル(50mL)中臭化シアン(3.18g、30mmol)および(4-ブロモフェニル)メチルアニリン(11.25g、61mmol)の混合物を、窒素下で3日間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を蒸発させ、9/1の割合のヘキサン/アセトンを使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、(4-ブロモフェニル)メチルシアナミドを得た(2g、16%)。
【0123】
(4-ブロモフェニル)メチルシアナミド(0.100g、0.47mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.050g、0.043mmol)、N-メチル-5-シアノピロールボロン酸(0.150g、1mmol)、炭酸カリウム(0.345g、2.5mmol)および3:1の割合のジメトキシエチルエーテル/水を、隔壁を取り付けたマイクロ波反応用バイアルに入れた。次に、窒素を流し続けてバイアルを充填した。マイクロ波による条件を使用して、混合物を100℃まで15分間加熱した。混合物を水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムを用いて酢酸エチルを乾燥させ、真空下で蒸発させた。9/1の割合のヘキサン/酢酸エチルを使用したフラッシュクロマトグラフィーに残留物を適用して、[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]メチルシアナミドを得た(0.030g、27%)。
HPLC純度100%(210-370nm、10分);XterraTM RP18機器、3.5μ、150x4.6mmのカラム、1.2mL/分、85/15-5/95(Ammon.Form.Buff.Ph=3.5/ACN+MeOH)10分、保持4分。HRMS:計算値C14H12N4+H+、237.11347;実測値(ESI、[M+H]+)、237.1127。
【0124】
【表1】

【表2】

【0125】
本明細書において引用された全ての刊行物は、参考として本明細書に援用される。本発明は、特に好ましい実施形態に関して記載されているが、本発明の精神から逸脱することなく変更することができることが理解されるであろう。このような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iの構造を有する化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、
【化1】

ここで、R1は、
H、
CN、
C(O)-C1-C6アルキル、C(O)-C3-C8シクロアルキル、C(O)-置換C1-C6アルキル、C(O)-アリール、C(O)-置換アリール、C(O)-ヘテロアリール、C(O)-複素環、C(O)-C3-C6アルケニル、C(O)-C3-C6アルキニル、C(O)-置換C3-C6アルケニル、C(O)-置換C3-C6アルキニル、
C(O)O-C1-C6アルキル、C(O)O-C3-C8シクロアルキル、C(O)O-置換C1-C6アルキル、C(O)O-アリール、C(O)O-置換アリール、C(O)O-ヘテロアリール、C(O)O-複素環、C(O)O-C3-C6アルケニル、C(O)O-C3-C6アルキニル、C(O)O-C3-C6置換アルケニル、C(O)O-C3-C6置換アルキニル、
C(O)NH-C1-C6アルキル、C(O)NH-C3-C8シクロアルキル、C(O)N-ジ-C3-C8シクロアルキル、C(O)N-ジ-C1-C6アルキル、C(O)N-ジ-置換C1-C6アルキル、 C(O)NH-置換C1-C6アルキル、C(O)NH-アリール、C(O)N-ジ-アリール、C(O)NH-置換アリール、C(O)N-ジ-置換アリール、C(O)NH-ヘテロアリール、C(O)N-ジ-ヘテロアリール、C(O)NH-複素環、C(O)N-ジ-複素環、C(O)NH-C3-C6アルケニル、C(O)NH-C3-C6アルキニル、C(O)NH-置換C3-C6アルケニル、およびC(O)NH-置換C3-C6アルキニル
からなる群から選択されるか;あるいは、
R1は、式Iの二量体を形成する、式Iの第2構造に対する結合基であり、前記結合基はC(O)-基であり、
R2は、H、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、
ただし、R1およびR2の両方がHであることはなく、
ただしここでR1がC(O)置換アリールである場合は、R2はHではなく、
ただしここでR1がHであり、R7がHである場合は、R2はC1-C6アルキルではなく、
R3、R4、R5および R6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、O-C1-C6アルキル、O-C1-C6置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、置換アリール、置換ヘテロアリール、および置換複素環からなる群から選択され、そして、
R7は、H、C1-C6アルキル、置換C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキルおよび置換C3-C6シクロアルキルからなる群から選択される、前記化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、
R1はCNであり、
R2はHまたはC1-C6アルキルであり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、O-C1-C6アルキルおよびO-C1-C6置換アルキルからなる群から選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである、前記化合物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、
R1はCNであり、
R2はHであり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキルおよびO-C1-C6アルキルからなる群から選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである、前記化合物。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、
R1は、C(O)C1-C6アルキル、C(O)-C3-C5シクロアルキルまたはC(O)であり、
R3、R4、R5およびR6は、独立してH、ハロゲン、C1-C6アルキルおよびO-C1-C6アルキルからなる群から選択され、そして、
R7はHまたはC1-C6アルキルである、前記化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物であって、ここで、
R1は、C(O)C1-C4アルキルまたはC(O)-C3-C6シクロアルキルであり、
R3、R4、R5およびR6はHであり、そして、
R7はC1アルキルである、前記化合物。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、R1は、CO(NH2)、CN、C(O)-ヘテロアリール(ここでヘテロアリールはフランである)、C(O)アリール(ここでアリールはフェニル環である)およびC(O)O-C1-C3アルキルからなる群から選択される、前記化合物。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、R1は、式(I)の二量体を形成する、式(I)の第2構造に対するC(O)結合基である、前記化合物。
【請求項8】
請求項1、6、7または8に記載の化合物であって、ここで、R3は、H、C1-C3アルキル、ハロゲン(FおよびClからなる群から選択される)、およびO-C1-C3アルキルからなる群から選択される、前記化合物。
【請求項9】
請求項1、6、7、8または9に記載の化合物であって、ここで、R4は、HおよびO-C1-C3アルキルからなる群から選択される、前記化合物。
【請求項10】
請求項1、6、7、8、9または10に記載の化合物であって、ここで、R5は、H、C1-C3アルキル、ハロゲン(FおよびClからなる群から選択される)、およびO-C1-C3アルキルからなる群から選択される、前記化合物。
【請求項11】
請求項1、6、7、8、9、10または11に記載の化合物であって、ここで、R6は、Hおよびハロゲンからなる群から選択され、ここでハロゲンはFである、前記化合物。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、R7はC1アルキルである、前記化合物。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物であって、ここで、前記化合物は:
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-フルアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-3-メチルブタンアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]プロパンアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ブタンアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]アセトアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボキサミド;
N-[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]-2-メチルアクリルアミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸エチル;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]カルバミン酸イソブチル;
N,N'-ビス[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メチルフェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-エチルフェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-プロピルフェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-イソプロピルフェニル]シアナミド;
[2-クロロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド;
[2-フルオロ-4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-メトキシフェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メトキシフェニル]シアナミド;
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-3-メチルフェニル]シアナミド;および
[4-(5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]メチルシアナミド
からなる群から選択される、前記化合物。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む医薬組成物。
【請求項15】
前記組成物が経口投薬ユニットである、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記組成物が固体の経口投薬ユニットである、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物がエストロゲンを更に含む、請求項14〜16のいずれかに記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記組成物がプロゲスチンを更に含む、請求項14〜16のいずれかに記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2009−502946(P2009−502946A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524135(P2008−524135)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029124
【国際公開番号】WO2007/016211
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】