説明

ショッピングカート自動洗浄装置

ショッピングカート洗浄装置に関するもので、より詳細には、カートの投入から洗浄、乾燥、及び積載までの過程を自動で行うことができるショッピングカート洗浄装置に関する。このショッピングカート洗浄装置は、カートを前方に向けて連続して移動させるカート搬送手段と、カート表面に高圧の洗浄水を噴射して洗浄する高圧洗浄水噴射手段と、カートの取っ手の上部表面及び下部表面をブラッシングして洗浄する取っ手洗浄手段と、カートの積載箱の両側面をブラッシングして洗浄するカート外部洗浄手段と、カートの積載箱の内部に挿入されて上下振動により積載箱内部の汚染物を除去するカート内部洗浄手段と、高圧の洗浄水を再び噴射し、洗浄されたカート表面に残存する汚染物を除去するすすぎ手段と、洗浄済みのカートの表面に残存する水気を熱風吐出により除去する乾燥手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショッピングカート洗浄装置に係り、より詳細には、カートの投入から洗浄、乾燥、そして積載までの過程が自動でできるショッピングカート洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、大型スーパーやデパートの食品コーナーなどの比較的広い空間におけるショッピング時には、購入したい物を積載・運搬するためにショッピングカート(shopping cart)を主に使用する。このようなショッピングカートは、金網形態の箱状に構成され、内部に各種の物品が積載される積載箱1を備え、この積載箱1の下部には容易な移動のためのキャスター2が装着され、上部には、カートの移動及び方向切換を調整するための取っ手4が設けられている。
【0003】
このようなショッピングカートは便利であり、大部分の大型スーパーに配置されており、一日にも多くの人々が利用している。このように多くの人々が共同で使用するショッピングカートであるだけに、ホコリや食物のくずなどのような異物がついて汚染されやすく、特に、多くの人々の手から各種細菌や病原菌がショッピングカートの取っ手の部分に伝達され、疾病の発生につながる危険もある。
【0004】
にもかかわらず、上記のように汚染されたショッピングカートを效果的に洗浄できるような装置が開発されていない現状である。スチームを用いた殺菌装置が提案されてはいるものの、ショッピングカートの取っ手の部分など、合成樹脂からなる部分は熱に弱いため、殺菌中にその部分に熱変形が起きる恐れがある。また、洗浄水を噴射する方式で洗浄する装置は、自動化しておらず、多数の補助労力が要されるだけでなく、噴射される洗浄水の圧力によって洗浄装置内でカートの揺動が生じて転覆する等の問題があり、効果的な洗浄ができなかった。なお、積載箱が金網で構成されているため、通常のブラシだけでは積載箱の汚染物を效果的に除去できない他、最も汚染度の大きい取っ手部の洗浄は全くできないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の従来ショッピングカート洗浄装置における問題点を解決するために案出されたもので、カートの投入から洗浄、乾燥、そして積載までの過程が自動でできる他、洗浄中にショッピングカートを揺動なく搬送させることができ、積載箱の内側及び取っ手部まで效果的に洗浄できるショッピングカート洗浄装置を提供することをその課題とする。
【0006】
本発明の目的及び長所は以下でより詳細に説明され、実施例によってより具体化されることができる。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に開示した手段及びそれらの組み合わせによって実現されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、カートを前方に向けて連続して移動させるカート搬送手段と、前記カート表面に高圧の洗浄水を噴射して洗浄する高圧洗浄水噴射手段と、前記カートの取っ手の上部表面及び下部表面をブラッシングして洗浄する取っ手洗浄手段と、前記カートの積載箱の両側面をブラッシングして洗浄するカート外部洗浄手段と、前記カートの積載箱の内部に挿入されて上下振動により積載箱内部の汚染物を除去するカート内部洗浄手段と、高圧の洗浄水を再び噴射して、洗浄されたカート表面に残存する汚染物を除去するすすぎ手段と、洗浄されたカートの表面に残存する水気を、熱風吐出により除去する乾燥手段と、を含むショッピングカート自動洗浄装置が提供される。
【0008】
好適には、前記カート搬送手段は、スプロケットに噛み合って連続して循環する左右1対のチェーンと、前記チェーンの上部にそれぞれ結合されてカートの左右キャスターをそれぞれ支持し、前記チェーンの循環と共に循環してカートを水平方向に搬送させる左右1対の上板と、前記左右1対のチェーンの間に結合されて左右上板の間において突出され、カートの横バーを安着支持することによって、洗浄作業時にカートの揺動を防止する揺動防止部材と、を含むことができる。
【0009】
好適には、前記揺動防止部材は、両端がそれぞれ、左右両側チェーンの側面に固定結合される水平固定軸と、カートの横バーを把持して揺動なく搬送させうるように、水平固定軸の上部表面から垂直に延在するもので、カートの横バーが安着して揺動しないようにその中央部に着座凹溝が形成された固定部材と、を含むことができる。
【0010】
好適には、前記高圧洗浄水噴射手段は、水ポンプにより吸入されて高圧となっている洗浄水が移動するトンネル形態の洗浄水配管と、前記洗浄水配管に一定の間隔で設けられ、自ら回転しながら高圧の洗浄水を噴射する複数の回転ノズルと、を含むことができる。
【0011】
好適には、前記取っ手洗浄手段は、上下に隣接して配列され、回転によってカート取っ手の上部表面と下部表面をそれぞれブラッシングして洗浄する第1水平ブラシ及び第2水平ブラシと、前記第1水平ブラシ及び第2水平ブラシを上下に隣接して配置された状態で回転可能に支持し、両側面にガイド突起が設けられたブラシアームと、油圧シリンダで構成され、前記ブラシアーム及び該ブラシアームに支持された水平ブラシを前後進駆動する第1アクチュエータと、前記第1アクチュエータにより前後進移動する第1水平ブラシ及び第2水平ブラシ、そしてこれらを支持するブラシアームの移動をガイドするように、前記ブラシアーム両側のガイド突起が挿入されて摺動可能なように構成されたガイドレールと、を含むことができる。
【0012】
好適には、前記カート外部洗浄手段は、移動するカートの左右側にそれぞれ直立設置されて回転することによってカートの積載箱の両側面をそれぞれブラッシングする第1垂直ブラシ及び第2垂直ブラシを含み、前記第1垂直ブラシ及び第2垂直ブラシの軸はそれぞれ、上部では第1上部ブラケット及び第2上部ブラケットの一端部に、そして下部では第1下部ブラケット及び第2下部ブラケットの一端部にそれぞれ回転可能に結合され、前記第1上部ブラケット及び第1下部ブラケット、そして第2上部ブラケット及び第2下部ブラケットはそれぞれ、カート搬送手段の両側面の底部に旋回可能に設置される第1旋回軸及び第2旋回軸にそれぞれ固定結合され、カートの積載箱の外側面の洗浄が完了した後には第1垂直ブラシ及び第2垂直ブラシが元の位置に戻るように、前記第1旋回軸及び第2旋回軸にはそれぞれ第1テンションバネ及び第2テンションバネが設けられることができる。
【0013】
好適には、前記カート内部洗浄手段は、カートの積載箱の内部形状に相応する外部形状を有し、中空のボディーの外側に複数の毛が付着され、上下振動によって積載箱内部の汚染物質を除去する振動ブラシと、前記振動ブラシの上部に結合されて振動ブラシを上下方向に振動させる振動駆動部と、を含むことができる。
【0014】
好適には、前記振動駆動部の上部には水平棒が貫通結合され、前記水平棒の下部には前記水平棒を上下方向に移動させることによって振動ブラシ及び振動駆動部を上下方向に移動させる昇降シリンダが設けられ、前記水平棒の両側には垂直方向に直立して配置されており、前記水平棒の上下方向移動をガイドし、カートの進行方向に対して前進及び後進移動可能な移動式支柱が設けられ、前記移動式支柱の後方には、前記移動式支柱の前進及び後進移動を駆動する前後進シリンダがさらに設けられることができる。
【0015】
好適には、前記振動駆動部は、駆動部ハウジングと、前記駆動部ハウジングの内壁に固設される減速モーターと、前記減速モーターの駆動によって偏心回転する駆動カムと、前記駆動カムの下部に配置され、駆動カムの回転によって上下方向に直線移動する従動カムと、前記従動カムの下部に延在しているロッドと、前記ロッドの外周面に嵌められたバネと、を含み、前記ロッドは、駆動部ハウジングの底面と、振動ブラシ内部を水平に横切る障壁を順次に貫通し、前記ロッドの末端部にはねじ山が形成され、前記ロッドを前記障壁と固定させて一体として動かせるために前記障壁の上部及び下部に固定ナットがそれぞれ結合されることができる。
【0016】
そして、前記カート搬送手段の初入部には、洗浄待機中のカートを1台ずつ選択して押すカート投入部がさらに設けられ、前記カート投入部は、地面からカート搬送手段の初入部にまで延在する第1傾斜面と、カートが前記第1傾斜面に沿って移動するように押すプッシング手段と、を含むと好ましい。
【0017】
好適には、前記プッシング手段は、第1スプロケット及び第2スプロケットに噛み合って循環する左右1対のチェーンと、前記第1スプロケットに連結される減速モーターと、前記左右チェーンの間に結合され、カートの取っ手を押すプッシングプレートと、を含むことができる。
【0018】
そして、前記左右チェーンの間には、第1固定軸が水平方向に固設され、前記第1固定軸の外周面には第1中空軸が嵌められ、前記第1中空軸の下部には固定ブロックが設けられ、前記固定ブロックの前面部にプッシングプレートがねじまたはボルトなどにより固着され、前記第1固定軸の後方には左右チェーンの間において第1固定軸と平行に結合されて、プッシングプレートが後方に回動するのを防止する第2固定軸が設けられることが好ましい。
【0019】
そして、前記第1傾斜面には、カートが第1傾斜面において後に滑ることを防止する滑り防止手段がさらに設けられることが好ましい。
【0020】
好適には、前記滑り防止手段は、カートの横バーを後方から支持する支持プレートと、前記支持プレートを前方側にのみ回動するように支持する回動部材と、前記回動部材の後方側への回動を防止するための支持ブロックと、前記回動部材の前方側への回動後に元の位置に戻るように弾性力を提供するねじりバネと、を含むことができる。
【0021】
そして、前記カート搬送手段の末尾には、洗浄済みのカートを押して外部に排出させるカート取出し部がさらに設けられ、前記カート取出し部は、前記カート搬送手段の末尾からその外側の地面まで延在する第2傾斜面と、カートが前記第2傾斜面に沿って移動して外部に排出されるように押すカート取出し手段と、を含むことが好ましい。
【0022】
好適には、前記カート取出し手段は、カートの取っ手の後面に当接して押すプッシング部材と、前記プッシング部材を前進及び後進駆動させる第2アクチュエータと、を含むことができる。
【0023】
好適には、前記プッシング部材は、カートの取っ手の後面に当接してこれを前方に押す板状部材であるプッシング板と、前記第2アクチュエータに連結されて移動することによって前記プッシング板を共に移動させると同時に一方向に回動させる板部材である回動板と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように、本発明によると、カートの投入から洗浄、乾燥、及び積載の過程まで自動で行うことができる他、洗浄中にショッピングカートを揺動なく搬送させることができ、かつ、積載箱の内側及び取っ手まで效果的に洗浄し、清潔なカートの使用を可能にする著しい効果を奏する。

【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明によるショッピングカート洗浄装置の全体側面図である。
【図2】本発明によるショッピングカート洗浄装置の全体平面図である。
【図3】カート投入部の側面図である。
【図4】プッシングプレートがチェーンに連結される様子を示す分解斜視図である。
【図5】プッシングプレートとチェーンとの連結構成を示す平面図である。
【図6】プッシングプレートの作動状態図である。
【図7】滑り防止手段の分解斜視図である。
【図8】滑り防止手段の作動関係を示す側面図である。
【図9】プッシング手段及び滑り防止手段がカートを押し且つ支持する様子を後方からみた図である。
【図10】カート搬送手段の詳細図である。
【図11】カート搬送手段がカート投入部と連結される部分を示す斜視図である。
【図12】揺動防止部材がカート洗浄部の初入部でカートを把持して搬送させる方法を概略的に示す図である。
【図13】高圧洗浄水噴射手段によりカートが洗浄される様子を概略的に示す図である。
【図14】高圧洗浄水噴射手段の具体的な構成を示す図である。
【図15】取っ手洗浄手段の分解斜視図である。
【図16】取っ手洗浄手段による取っ手洗浄方法を示す側面図である。
【図17】(a)はカート外部洗浄手段の平面図であり、(b)はカート外部洗浄手段の正面図である。
【図18】カート外部洗浄手段によりカートの積載箱の外部が洗浄される様子を示す図である。
【図19】カート内部洗浄手段の斜視図である。
【図20】カート内部洗浄手段の要部断面図である。
【図21】カート内部洗浄手段によりカートが洗浄される様子を示す側面図である。
【図22】カート内部洗浄手段によりカートが洗浄される様子を示す正面図である。
【図23】すすぎ手段の正面図である。
【図24】カート取出し部におけるカート取出し方法を示す図である。
【図25】プッシング部材の具体的な構成を示す分解斜視図である。
【図26】カート取出し手段の作動関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明によるショッピングカート洗浄装置の構成及び作動関係について詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明によるショッピングカート洗浄装置の全体側面図であり、図2は、本発明によるショッピングカート洗浄装置の全体平面図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、本発明によるショッピングカート洗浄装置は、カート投入部A、カート洗浄部B、カート乾燥部C、及びカート取出し部Dで構成され、その外ハウジング(図示せず)は、外部から内部が見られるようにガラスのような透明材質で構成されることが好ましい。
【0029】
カート投入部Aは、カート洗浄部B及びカート乾燥部Cを通過するカート搬送手段200上にカートを1台ずつ順次に投入する部分で、第1傾斜面10、プッシング手段100、そして滑り防止手段120を含む。図3は、このような構成を有するカート投入部Aの側面図である。
【0030】
図3に示すように、第1傾斜面10は、洗浄のために待機中のカートが、カート洗浄部に進入するために通過する通路であり、カート洗浄部は、その下部に洗浄時に使われる水が排水されて貯留及び移動する空間が要され、地面よりも大体高く形成されることが好ましいことから、地面からカート洗浄部にカートを搬送する経路に第1傾斜面10が形成されるわけである。
【0031】
第1傾斜面10には、傾斜面の長手方向に沿ってガイド溝12が形成される。このガイド溝12は、傾斜面に沿って移動するカートが、カート洗浄部の入口に収斂しながら進入できるように、第1傾斜面10の中央部に長手方向に沿って形成された溝である。このガイド溝12の幅は、図2に示すように、上部に上がるほど狭まるように構成されるため、カート洗浄部の入口側においてはカートの左右キャスター2の部分がガイド溝12の左右内壁の間に整列し、カートはカート洗浄部の入口に収斂しながら進入することができる。
【0032】
プッシング手段100は、洗浄待機中のカートを、第1傾斜面10に沿って押し上げてカート洗浄部の入口に搬送する役割を果たす。洗浄装置の入口側では、売り場で使用された多数のショッピングカートが積載され、待機状態にあることとなる。プッシング手段100は、このように積載されている多数のショッピングカートを順次に1つずつカート洗浄部の入口に投入する。
【0033】
図3に示すように、プッシング手段100は、第1スプロケット101及び第2スプロケット102に噛み合って循環するチェーン104と、第1スプロケット101に連結される減速モーター103と、チェーン104に一方向にのみ回動可能に連結されてカートの取っ手4を押すプッシングプレート110と、を含む。
【0034】
このような構成で、減速モーター103の駆動によって第1スプロケット101及び第2スプロケット101が回転し、チェーン104が一方向に循環する。なお、このように一方向に循環するチェーン104にプッシングプレート110が連結されてカートの取っ手4を押す。
【0035】
図4は、このようなプッシングプレート110がチェーンに連結される具体的な構成を示す分解斜視図であり、図5は、プッシングプレート110とチェーンとの連結構成を示す平面図である。
【0036】
同図に示すように、第1スプロケット101及び第2スプロケット102、そしてこれらに噛み合って循環するチェーン104はそれぞれ、左右1対として設けられ、左右チェーン104の間にプッシングプレート110が配置される。
【0037】
同図において、左右チェーン104の間には、第1固定軸111が溶接などによって横方向に固着され、第1固定軸111には第1中空軸112が外嵌され、第1中空軸112の下部には固定ブロック114が設けられ、この固定ブロック114の前面部にプッシングプレート110がねじまたはボルトなどにより締め付けられる。
【0038】
また、第1固定軸111の後方には、左右チェーンの間に第1固定軸111と平行に第2固定軸115が結合される。この第2固定軸115は、後述するが、プッシングプレート110が後方に回動するのを防止する一種のストッパーの役割を果たす。すなわち、プッシングプレート110が、カートの取っ手4を押し上げる場合、第1中空軸112が第1固定軸111に対して回動することから、プッシングプレート110は後方に回動する場合がある。このようにプッシングプレート110が後方に回動するとカートの取っ手4を押し上げることができなくなり、これを防止するために、固定ブロック114の上部面にかかって第1中空軸112が第1固定軸111に対して回動できないように第2固定軸115がストッパーの役割を果たすわけである。ここで、固定ブロック114と第2固定軸115との接触による衝撃の緩和及び損傷の防止のために、第2固定軸115の下部には保護板116がさらに設けられることが好ましい。
【0039】
図6は、プッシングプレート110の作動状態を示す側面図である。同図において、チェーン104が循環すると、このチェーンに連結されたプッシングプレート110が前方に移動し、カートの取っ手4の部分に接触する。プッシングプレート110とカートの取っ手4が接触するとプッシングプレート110は取っ手4を押すようになるが、この時、第1固定軸111を中心に第1中空軸112が相対回転をし、プッシングプレート110及び固定ブロック114に対して後方に力が働く。この時、固定ブロック114の上部面が第2固定軸115に接触しながら支持されるので、プッシングプレート110は後方に回動せずに、カートの取っ手4を引き続き押しながら移動することができる。
【0040】
プッシングプレート110は、一度に1台のカートマンのみを洗浄装置の本体内部に投入すべきであるが、タイミングが合わず、複数台のカートが重なって進行する等のエラーが生じうる。このような非常時には、減速モーター103の回転方向を逆方向に切り替え、チェーン104を反対方向にして循環させる。この場合、プッシングプレート110は、図6の二点鎖線で表示されたように、前方側に回動可能なため、取っ手4による干渉なしに循環して定位置への調整が可能となる。
【0041】
一方、図1〜図3に示すように、第1傾斜面10には、滑り防止手段120が設けられる。滑り防止手段120は、カートが第1傾斜面10に沿って移動する中で下に滑らないように支持する機能を果たす。図7は、このような滑り防止手段120の分解斜視図である。図7に示すように、滑り防止手段120は、支持プレート122及び回動部材124を含む。
【0042】
支持プレート122は、カートの左右側脚部を互いに連結する横バー3を後方から支持し、カートが第1傾斜面10において後に滑るのを防止するもので、図7に示すように、回動部材124にねじやボルトなどで固着される。
【0043】
回動部材124は、支持プレート122を一方向にのみ回動させるための構成であり、図7に示すように、上部及び下部が互いに直角をなすように折り曲げられ、折り曲げ部を基準に垂直部124aと水平部124bとに区分される。そして、水平部124bの中央部と垂直部124aの中央一部は切り欠いた形態となる。
【0044】
回動部材124の折り曲げ部の内側には、第2中空軸125が設けられ、ここに回動軸126がさし込まれ、回動部材124が回動軸126に対して回動するように構成される。回動軸126の両側には、側面支持部材128がはめ込まれて回動軸126を固定支持し、側面支持部材128は、第1傾斜面10の底に固設される。そして、回動部材124中央の切欠部に横切って配置される回動軸126の外周面には、ねじりバネ129が設けられ、回動部材124が旋回作動の後にねじりバネ129の復原力により再び定位置に戻るように構成される。また、回動部材124の水平部124bの先端の下部側には、第1傾斜面10に当接して回動部材124の回動を防止するように支持する支持ブロック127がそれぞれ設けられる。
【0045】
図8は、このような滑り防止手段120の作動関係を示す側面図である。同図に示すように、カートが第1傾斜面10に沿って移動する場合、カートの横バー3が支持プレート122と接触すると、支持プレート122は前方に回動してカートを進行可能にするが、この場合、回動部材124に設けられたねじりバネ129の復原力によって回動部材124は再び元の位置に戻り、支持プレート122が横バー3の後面に接触することとなる。回動部材124は、支持ブロック127が第1傾斜面10の底部においてストッパーとして機能するのでそれ以上回動しない。これにより、支持プレート122は横バー3を後方から支持し、カートが後に滑るのを防止することができる。
【0046】
図9は、上述のプッシング手段100及び滑り防止手段120がカートを押し且つ支持する様子を後方からみた図である。同図のように、カートの取っ手4をプッシングプレート110が押し、カートの横バー3を支持プレート122が支持するので、カートが第1傾斜面10に沿って円滑に移動することができる。
【0047】
さらに、図1及び図3に示すように、第1傾斜面10の上部表面には、カート洗浄部内に投入されるショッピングカートの前方キャスター2を検出することで、待機中のカートが存在するか否かを把握し、これに基づいて、チェーンを循環させる減速モーターの作動・停止を制御したり、後述するカート洗浄部の本体内に設けられる各種洗浄手段及び乾燥手段800などの作動・停止を制御するための信号を発生する位置検出センサー140が備えられる。この位置検出センサー140は、近接センサーまたは光センサーとすることが好ましい。
【0048】
一方、図1、図3及び図5に示すように、第1傾斜面10の上方には薬品噴射装置130が設けられ、この装置から洗浄待機中のカートに薬品を噴射することでカート表面に存在する細菌を除去することが好ましい。
【0049】
カート投入部Aにおいてプッシング手段100により第1傾斜面10に沿って移動したカートは、カート洗浄部Bとカート乾燥部Cを順次に通過しながら洗浄、すすぎ及び乾燥作業が行なわれる。このような順次のカートの水平移動は、カート搬送手段200により行なわれる。図10は、このようなカート搬送手段200の詳細を示す図である。同図で、カート搬送手段200は、チェーン210、上板220そして揺動防止部材230を含む。
【0050】
チェーン210は、スプロケット201,202に噛み合って循環し、このチェーン210とスプロケット201,202は左右1対として設けられる。そして、チェーン210には、カートのキャスター2を支持しながら連続循環することによってカートを搬送させる上板220が結合される。この上板220の表面には複数の溝が形成され、これらの溝に、キャスター2の外周面に形成された多数の突片が噛み合うことによって、カートは揺動せずに固定される。このようなチェーンと上板220との結合構造は、従来の大型スーパーのムービングワークの上板220とキャスター2との結合構成と同様であり、その具体的な説明は省略する。ただし、上板220は、図10に示すように、カートの左右キャスター2が安着して移動できるように、左右両側に分離して各チェーンに結合される。
【0051】
左右両チェーン210の間には、揺動防止部材230が設けられる。この揺動防止部材230は、カートが上板220上に支持された状態で搬送される中で、高圧の洗浄水噴射及びブラシによる洗浄作業時に揺動したり転覆したりするのを防止するためにカートを固定する役割を果たすもので、図10に示すように、水平固定軸231及び固定部材234で構成される。
【0052】
水平固定軸231は、左右両チェーン210の間に横設される。そして、水平固定軸231の上部面には固定部材234が溶接などにより固着される。固定部材234は、カートの前方の横バー3を把持して揺動なく搬送させうるように、図10に示すように、水平固定軸231の上部面から垂直に延在するとともに、カートの横バー3が安着されて揺動しないように、その中央部に着座凹溝232が形成されると好ましい。固定部材234の形状は、カートの横バー3が揺動なく安着するように着座凹溝232が形成されるものであれば、特に制限されることはない。このような構成で、チェーン210が循環すると、水平固定軸231を介してチェーン210に連結された固定部材234が水平方向に移動し、着座凹溝232にカートの横バー3が安着することでカートの搬送時に揺動が防止される。
【0053】
図11は、上述のカート搬送手段200がカート投入部と連結される部分の斜視図である。同図に示すように、カート投入部の第1傾斜面10の最上部には、一定区間に扁平部が存在し、その扁平部の先端中央部は凹状に切り欠いて揺動防止部材230の固定部材234が通過できるようになっている。カートのキャスター2は、揺動防止部材230の左右側の上板220上に支持されて搬送される。
【0054】
図12には、上述の揺動防止部材230がカート洗浄部の初入部においてカートを把持して搬送させる方法が概略的に示されている。同図において、先ず、カートがカート洗浄部の入口に到達すると、揺動防止部材230の固定部材234がチェーン210の回転と共に回転しながら下部から上部へと移動する。そして、固定部材234の先端がカートの横バー3の後面に当接する。チェーンが継続して循環しながら固定部材234がカートの横バー3を押しながら回転する。このように継続して固定部材234がカートの横バー3を押しながら回転し、固定部材234が直立すると、横バー3が固定部材234の着座凹溝232内に安置されることとなる。その後、チェーン210はスプロケットから離れて水平方向に循環するので、固定部材234も直立の状態でカートの横バー3を把持したまま水平に移動し、これで、カートがカート搬送手段200に乗って揺動なく安定的に水平移動することとなる。このように、カートは、カート搬送手段200に乗って移動しながら順次にカート洗浄部とカート乾燥部を通過する。
【0055】
上述のカート投入部において第1傾斜面10に沿って移動してきたカートは、カート洗浄部で高圧の洗浄水及びブラシにより洗浄及びすすぎが行われる。図1に示すように、カート洗浄部は、高圧洗浄水噴射手段300、取っ手洗浄手段400、カート外部洗浄手段500、カート内部洗浄手段600、及びすすぎ手段700を含む。
【0056】
高圧洗浄水噴射手段300は、カートに高圧の洗浄水を噴射し、カートについてある汚染物を一次に洗浄する役割を果たす。図13には、このような高圧洗浄水噴射手段によりカートが洗浄される様子を概略的に示し、図14には、高圧洗浄水噴射手段の具体的な構成を示す。
【0057】
図13及び図14に示すように、ハウジングの内壁には、水ポンプにより吸入されて高圧とっている洗浄水が移動する洗浄水配管310が設けられ、この場合、洗浄水がカートの全方向に效果的に噴射されるように、略トンネル型に設けられることが好ましい。そして、洗浄水配管310には一定の間隔で自体回転しながら高圧の洗浄水を噴射する複数の回転ノズル320が取り付けられる。
【0058】
回転ノズル320は、図14に示すように、洗浄水配管310に中心軸321を基準に回転可能に連結される回転胴体322と、回転胴体322からそれぞれ互いに反対方向に突設された第1噴射ノズル324及び第2噴射ノズル326と、を含む。そして、第1噴射ノズル324及び第2噴射ノズル326の先端には、それぞれ、第1噴射孔327及び第2噴射孔328が形成され、これらの孔から高圧の洗浄水を噴射させる。ここで、第1噴射孔327及び第2噴射孔328は反対方向に向くように一定角度折り曲がっているため、第1噴射孔327及び第2噴射孔328から高圧の洗浄水が噴射される場合、噴射圧によって回転胴体322が中心軸321を基準に回転する。このように高圧の洗浄水の噴射時にノズルが自体回転するにすると、固定式ノズルを使用する場合に比べてより少ない数量のノズルでカートの全体的な洗浄が可能となり、洗浄死角領域の発生も防止することができる。
【0059】
高圧洗浄水噴射手段300より噴射される高圧の洗浄水で一次水洗いされたカートは、以後、ブラシによって本格的な洗浄が行なわれる。図1を参照すると、まず、取っ手洗浄手段400によりカートの取っ手4が洗浄される。図15は、取っ手洗浄手段400の分解斜視図であり、図16は、取っ手洗浄手段400を用いた取っ手4の洗浄方法を示す側面図である。
【0060】
図15及び図16に示すように、取っ手洗浄手段400は、第1水平ブラシ410、第2水平ブラシ420、ブラシアーム430、第1アクチュエータ440を含む。
【0061】
第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420は、上下に隣接して横設されたブラシであり、第1水平ブラシ410は、カート取っ手4の上部表面をブラッシングして洗浄し、第2水平ブラシ420は、カート取っ手4の下部表面をブラッシングして洗浄する。第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420のブラシ軸411,421はそれぞれ、その側面に配置された減速モーター401と噛み合って回転するスプロケット402,403にそれぞれ連結され、スプロケット402,403と減速モーター401がベルトにより連結されて無限回転することによって第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420が回転しつつ取っ手4の表面をブラッシングすることとなる。
【0062】
第1水平ブラシ410と第2水平ブラシ420との間にカートの取っ手4を挟めて洗浄するためには、第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420が、前方に進行するカートに沿って前方へ移動して洗浄を行った後、続いて搬入されるカートを再び洗浄するために元の位置に戻らなければならない。このような動作は繰り返し行われなければならない。そこで、第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420を把持した状態で前後方に移動させるために、本発明はブラシアーム430及び第1アクチュエータ440を含む。
【0063】

【0064】
一方、前記ブラシアーム430の中央部には、第1アクチュエータ440が連結される。第1アクチュエータ440は、油圧シリンダで構成され、ブラシアーム430及びここに支持された水平ブラシを前後進させる役割を果たす。第1アクチュエータ440は、図16に示すように、第1リンク441によりハウジングの天井部に取り付けられる。
【0065】
一方、第1アクチュエータ440により前後進する第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420、そしてこれを支持するブラシアーム430の安定した移動をガイドするために、ハウジングの両側内壁には、図15に示すように、ガイドレール450が設けられ、ブラシアーム430の両側面にはガイドレール450に沿ってスライディングするガイド突起432が設けられる。このような構成で、第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420がカートの取っ手4に向けて安定的で正確に移動し、効果的な取っ手4の洗浄を行うことができる。
【0066】
図16(a)に示すように、最初は、第1アクチュエータ440が収縮状態にある。カートが進行してカートの取っ手4が取っ手洗浄手段400の前方に位置すると、図16(b)に示すように、第1アクチュエータ440は伸張し、ブラシアーム430を前方に押す。すると、第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420が前方へ移動しつつそれらの間に取っ手4が挟み、減速モーター401の回転によって第1水平ブラシ410及び第2水平ブラシ420が回転しつつ取っ手4の上部及び下部の表面がブラッシングされる。ブラッシングが完了した後、第1アクチュエータ440は再び収縮して元の状態に戻り、続いて到着するカートの取っ手4を洗浄するために待機する。
【0067】
取っ手洗浄手段400の前方側には、カート外部洗浄手段500が設けられている。カート外部洗浄手段500は、カートの積載箱1の外部をブラッシングして洗浄する役割を果たすもので、図17(a)は、このようなカート外部洗浄手段500の平面図であり、図17(b)は、カート外部洗浄手段500の正面図である。そして、図18は、カート外部洗浄手段500によりカートの積載箱1の外部が洗浄される様子を概略的に示す図である。
【0068】
カート外部洗浄手段500は、カートが進行する方向の左右側にそれぞれ取り付けられた第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520の回転により、カートの積載箱1の外部を洗浄する。
【0069】
第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520は、直立状態で回転するようになっている。そこで、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520の軸はそれぞれ、上部では第1上部ブラケット512及び第2上部ブラケット522の一端部に、そして下部では第1下部ブラケット513及び第2下部ブラケット523の一端部にそれぞれ回転可能に結合される。そして、第1上部ブラケット512及び第1下部ブラケット513、そして第2上部ブラケット522及び第2下部ブラケット523はそれぞれ、ハウジングの底部、特に、図17(b)に示すように、カート搬送手段200の両側面の底部に旋回可能に設置される第1旋回軸530及び第2旋回軸540にそれぞれ固着される。
【0070】
第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520は、自体回転しつつカートの積載箱1の外部を洗浄するので、これらの垂直ブラシの回転構造は通常の自動洗車機等に採用されている構成をそのまま用いても良いが、本発明では、減速モーター550a,550b、スプロケット551a,551b、そしてチェーン552a,552bによって垂直ブラシを回転させることが好ましい。すなわち、図17に示すように、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520の軸はそれぞれ、第1上部ブラケット512及び第2上部ブラケット522を貫通して突出し、ここにスプロケットが連結される。第1上部ブラケット512及び第2上部ブラケット522の他端には、減速モーターがそれぞれ設けられ、この減速モーターに連結されてモーターの駆動によって回転するスプロケットが設けられる。各スプロケットはチェーンにより連結され、減速モーターの回転によって第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520が回転する構成となっている。
【0071】
このような構成で、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520がカートの積載箱1の外側面をブラッシングしながら洗浄する。図18に、このような洗浄作業を順次に示す。図18の(a)に示すように、カートがカート外部洗浄手段500に到達すると、カートの積載箱1の前面が第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520を前方側に押しながら進行する。すると、図18の(b)に示すように、第1旋回軸530及び第2旋回軸540が旋回しながら第1上部ブラケット512及び第1下部ブラケット513、第2上部ブラケット522及び第2下部ブラケット523、そしてこれらに支持された第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520が前方側に旋回し、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520はカートの積載箱1の外側面を洗浄することとなる。カートが継続して進行すると、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520は、図18の(c)に示すように、元の位置に戻り、次のカートの洗浄のために待機する。
【0072】
上述の通り、カートの積載箱1の外側面の洗浄が完了した後には、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520が元の位置に戻らなければならず、このために、図17の(b)に示すように、第1旋回軸530及び第2旋回軸540にはそれぞれ、第1テンションバネ560a及び第2テンションバネ560bが設けられる。第1テンションバネ560a及び第2テンションバネ560bはそれぞれ、第1旋回軸530及び第2旋回軸540に巻回されるもので、一端はハウジングの底面に固設され、他端はそれぞれ、第1旋回軸530及び第2旋回軸540、または、第1下部ブラケット513及び第2下部ブラケット523に固設される。また、第1旋回軸530及び第2旋回軸540の上部にも、別の第1固定ブラケット570aと第2固定ブラケット570bが設けられ、ここにもテンションバネがさらに固設されるので、テンションバネの復原力により、第1垂直ブラシ510及び第2垂直ブラシ520は洗浄後に元の位置に戻ることができる。
【0073】
このようなカート外部洗浄手段500を通過したカートは、図1及び図2に示すように、カート内部洗浄手段600によって積載箱1の内部が洗浄される。カート内部洗浄手段600は、ブラシの振動により、カート内部、すなわち、積載箱1の内部の汚染物を除去する。図19は、このようなカート内部洗浄手段600の斜視図であり、図20は、カート内部洗浄手段600の要部断面図である。図示の如く、カート内部洗浄手段600は、振動ブラシ610、振動駆動部620、移動式支柱640、昇降シリンダ650、そして前後進シリンダ660を含む。
【0074】
振動ブラシ610は、カートの積載箱1の内部形状に相応する外部形状を有し、中空のボディーの外側に複数の毛が取り付けており、後述する駆動部ハウジング621によって上下方向に振動しつつ積載箱1内の汚染物質を除去する。
【0075】
振動駆動部620は、振動ブラシ610を上下方向に振動させる駆動部であり、図20に示すように、駆動部ハウジング621を有し、その内部に減速モーター622、駆動カム623、従動カム624、ロッド626、バネ625が設けられる。
【0076】
減速モーター622は、駆動部ハウジング621の内壁に固設され、ここに連結された駆動カム623を回転させる。駆動カム623は、偏心軸を持つ偏心カムであり、その下部に位置している従動カム624と噛み合い、駆動カム623の回転に従って従動カム624が上下方向に直線移動する。このような従動カム624の直線運動のために、従動カム624の下部にはロッド626が連結されており、ロッド626の外周面にはバネ625が嵌められる。ロッド626は、駆動部ハウジング621の底面を貫通し、振動ブラシ610内部に水平に横設された障壁612を貫通する。このロッド626の先端部にはねじ山が形成され、ロッド626を障壁612に固定させて一体として動かせるために、障壁612の上部及び下部に固定ナット627がそれぞれ螺合される。
【0077】
このような構成で、図20に示すように、駆動カム623が回転すると、駆動カム623の外周面と噛み合う従動カム624が周期的に下方に押され、この場合、図20の(b)に示すように、バネ625が圧縮されつつロッド626が下降し、同時に、ロッド626に結合された障壁612も共に下降することで、振動ブラシ610が下降することとなる。駆動カム623が非常に速い速度で回転すると、このような動作は無限に繰り返され、振動ブラシ610も非常に速い速度で昇降し、結果として非常に速い速度で振動することとなる。
【0078】
このような振動ブラシ610及び駆動部ハウジング621は、カート搬送手段200に乗って移動するカートの内部に挿入されて洗浄を行った後、再び、次のカートを同じ方式で洗浄するように元の位置に戻らなければならない。このためには、振動ブラシ610及び駆動部ハウジング621を昇降させると同時に前後進させるための構成が要される。そこで、図19に示すように、カート内部洗浄手段600は、移動式支柱640、水平棒630、ガイドレール670、昇降シリンダ650、そして前後進シリンダ660を含む。
【0079】
移動式支柱640は、カート搬送手段200の両側面部に垂直方向に直立して配置されて、駆動部ハウジング621及び振動ブラシ610を支持する役割を果たすもので、振動ブラシ610及び駆動部ハウジング621の昇降をガイドすると同時に自ら前後進運動するように構成される。すなわち、駆動部ハウジング621の上部には水平棒630が貫通し、この水平棒630が移動式支柱640に連結される。水平棒630の両端にはガイドブロック632が設けられ、ガイドブロック632の外側には総じて2個のガイド突起(図示せず)が設けられる。このガイド突起は、移動式支柱640の内側面に形成されたガイド溝642にはめ込まれて上下方向に移動するように構成される。
【0080】
一方、ガイドブロック632の下部には、昇降シリンダ650が設けられる。昇降シリンダ650は、一側がガイドブロック632の下部面に固定され、他側が移動式支柱640に固定され、油圧により収縮及び伸張することによって、ガイドブロック632を移動式支柱640のガイド溝642に沿って上下に移動させ、これにより、振動ブラシ610の高さを調節する。
【0081】
また、移動式支柱640は、既述したように、自ら前後進移動可能である。このために、移動式支柱640には、油圧により収縮及び伸張することによって移動式支柱640をカートの進行方向と平行に前後進移動させる前後進シリンダ660が設けられる。この前後進シリンダ660は、一端が移動式支柱640に固定され、他端がハウジングの内壁や図示せぬ別の固定構造物に固定される。このような前後進シリンダ660による直線運動をガイドするために、移動式支柱640の下部にはガイド部材644が突設され、このガイド部材644は、ハウジングの底面に固設されたガイドレール670に沿って摺動可能に構成される。
【0082】
図21及び図22はそれぞれ、このようなカート内部洗浄手段600によりカートが洗浄される様子を示す側面図及び正面図である。
【0083】
図21及び図22に示すように、カートがカート内部洗浄手段600に到達すると、昇降シリンダ650が収縮されつつ振動ブラシ610がカートの積載箱1の内部に挿入される。その後、減速モーター622の駆動によって振動ブラシ610が積載箱1内で振動することで洗浄が行なわれる。カートは、カート搬送手段200によって連続して前進するので、振動ブラシ610もカートと共に移動する。これにより、前後進シリンダ660が伸張し、移動式支柱640がガイドレール670に沿って水平に移動する。
【0084】
カート内部の洗浄が完了すると、振動ブラシ610は再び元の位置に戻り、次のカートの洗浄のために待機すべきである。このために、該当のカートの洗浄が完了すると、昇降シリンダ650が伸張して振動ブラシ610を上方に持ち上げ、それをカートの積載箱1から離す。その後、前後進シリンダ660が収縮することで振動ブラシ610が元の位置に戻る。
【0085】
このような振動ブラシ610の振動と昇降シリンダ650及び前後進シリンダ660の収縮及び伸張動作などに関するタイミングの調節は、カートのキャスター2の位置を検出する別のセンサー(図示せず)を備えて行えば良い。
【0086】
上記のような方法でカートの内部洗浄が完了すると、洗浄後に残存する汚染物を完全に除去するために、図1及び図2に示すように、すすぎ手段700によりきれいな水でカート全体のすすぎを行う。図23は、このようなすすぎ手段700の正面図である。同図に示すように、すすぎ手段700は、前述の高圧洗浄水噴射手段300と略同様に、複数のノズル710から高圧のすすぎ水を噴射するように構成される。このようなすすぎ手段700によって、洗浄後にカートに残存する汚染物が完全に除去される。
【0087】
すすぎ手段700によるすすぎが完了すると、図1及び図2に示すように、カート乾燥部において乾燥手段800によりカート表面の水気が除去される。乾燥手段800は、乾燥熱風を吹き付ける送風機であり、カート表面に熱風を吹き付けることで水気が完全に除去される。
【0088】
以上のようにカート搬送手段200に乗って順次に移動しながら洗浄及び乾燥作業が完了したカートは、図1及び図2に示すように、カート取出し部から外部に取り出される。
【0089】
このカート取出し部は、図1に示すように、カート乾燥部の終端に隣接する第2傾斜面20と、カート取出し手段900とを含む。カート取出し手段900によってカートが1台ずつ引き出され、第2傾斜面20に沿って排出される。図24には、このようなカート取出し部におけるカート取出し方法が概略的に示される。カート取出し手段900は、プッシング部材910及び第2アクチュエータ920を含む。
【0090】
プッシング部材910は、カートの取っ手4を押してカートを外部に取り出す役割を果たすもので、カート投入部に用いられたプッシング手段100と同様に、一方向にのみ回動可能に構成されることが好ましい。そして、プッシング部材910は、第2アクチュエータ920により前後進可能なように構成される。すなわち、第2アクチュエータ920が伸張するとプッシング部材910はカートの取っ手4の後面に当接し、以降、第2アクチュエータ920が収縮することによってプッシング部材910はカートの取っ手4を押し、これにより、カートは第2傾斜面20に沿って外部に排出されることとなる。
【0091】
プッシング部材910は、カート投入部のプッシング手段100におけると同じ理由から一方向にのみ回動可能に構成されるもので、そのための具体的な構成が、図25に分解斜視図として示されている。同図に示すように、プッシング部材910は、プッシング板912及び回動板914を含む。
【0092】
プッシング板912はカートの取っ手4の後面に当接してそれを前方に押す部分であり、同図では板状部材で構成される。
【0093】

【0094】
図26は、上述のような構成を有するカート取出し手段900の作動関係を示す側面図である。図26の(a)に示すように、最初は、第2アクチュエータ920が伸張状態にあり、カートはカート搬送手段200に乗って前方に進行する。カートの取っ手4の前面部がプッシング板912に当接すると、回動板914が水平軸916を回動点としてシリンダロッド921に対して相対回動する。これにより、カートは、プッシング板912との干渉なしで続けて進行することができる。カートの取っ手4が通過した後、回動板914は、図26の(b)に示すように、再び回動して元の位置に戻る。その後、第2アクチュエータ920は収縮して、図26の(c)に示すように、プッシング板912がカート取っ手4の後面を押すことで、カートは第2傾斜面20に沿って取り出される。回動板914がカートの取っ手4を押す場合には、上部の折り曲げ部915がシリンダロッド921の先端に止められて支持されるので、回動が防止される。
【0095】
上述のようにして取り出されたカートは、複数個が積み重なって一時保管されてから売り場で運搬され、ショッピング時に清潔なカートの使用が可能になる。
【0096】
さらに、図示せぬが、本発明によるショッピングカート自動洗浄装置は、洗浄水が排水されて一時貯留するように、カート搬送手段の下段に集水槽が設けられるし、洗浄装置の内部には廃水処理装置が設けられて、集水槽に貯留された水を浄化段階を経て一部は洗浄に再利用し、一部は放流処理するように構成されても良い。
【0097】
以上では具体的な実施例に上げて本発明を説明してきたが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、本発明の実施例との実質的均等範囲まで含まれるといえよう。
【符号の説明】
【0098】
1:積載箱 2:キャスター
3:横バー 4:取っ手
10:第1傾斜面 20:第2傾斜面
100:プッシング手段 103:減速モーター
104:チェーン 110:プッシングプレート
111:第1固定軸 112:第1中空軸
114:固定ブロック 115:第2固定軸
116:保護板 120:滑り防止手段
122:支持プレート 124:回動部材
124a:垂直部 124b:水平部
125:第2中空軸 126:回動軸
127:支持ブロック 128:側面支持部材
130:薬品噴射装置 140:位置検出センサー
200:カート搬送手段 210:チェーン
220:上板 230:揺動防止部材
231:水平固定軸 232:着座凹溝
234:固定部材 300:高圧洗浄水噴射手段
310:洗浄水配管 320:回転ノズル
321:中心軸 322:回転胴体
324:第1噴射ノズル 326:第2噴射ノズル
327:第1噴射孔 328:第2噴射孔
400:取っ手洗浄手段 410:第1水平ブラシ
420:第2水平ブラシ 430:ブラシアーム
432:ガイド突起 440:第1アクチュエータ
441:第1リンク 442:第2リンク
450:ガイドレール 500:カート外部洗浄手段
510:第1垂直ブラシ 512:第1上部ブラケット
513:第1下部ブラケット 520:第2垂直ブラシ
522:第2上部ブラケット 523:第2下部ブラケット
530:第1旋回軸 540:第2旋回軸
550a,550b:減速モーター
551a,551b:スプロケット
552a、552b:チェーン
560a:第1テンションバネ
560b:第2テンションバネ
570a:第1固定ブラケット
570b:第2固定ブラケット
600:カート内部洗浄手段
610:振動ブラシ 612:障壁
620:振動駆動部 621:駆動部ハウジング
622:減速モーター 623:駆動カム
624:従動カム 625:バネ
626:ロッド 627:ナット
630:水平棒 632:ガイドブロック
640:移動式支柱 642:ガイド溝
644:ガイド部材 650:昇降シリンダ
660:前後進シリンダ 670:ガイドレール
700:すすぎ手段 710:ノズル
800:乾燥手段 900:カート取出し手段
910:プッシング部材 912:プッシング板
914:回動板 915:折り曲げ部
916:水平軸 920:第2アクチュエータ
921:シリンダロッド 923:挿入孔




【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートを前方に向けて連続して移動させるカート搬送手段(200)と、
前記カート表面に高圧の洗浄水を噴射して洗浄する高圧洗浄水噴射手段(300)と、
前記カートの取っ手(4)の上部表面及び下部表面をブラッシングして洗浄する取っ手洗浄手段(400)と、
前記カートの積載箱(1)の両側面をブラッシングして洗浄するカート外部洗浄手段(500)と、
前記カートの積載箱(1)の内部に挿入されて上下振動により積載箱(1)内部の汚染物を除去するカート内部洗浄手段(600)と、
高圧の洗浄水を再び噴射して、洗浄されたカート表面に残存する汚染物を除去するすすぎ手段(700)と、
洗浄されたカートの表面に残存する水気を、熱風吐出により除去する乾燥手段(800)と、
を備えるショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項2】
前記カート搬送手段(200)は、
スプロケット(201,202)に噛み合って連続して循環する左右1対のチェーン(210)と、
前記チェーン(210)の上部にそれぞれ結合されてカートの左右キャスター(2)をそれぞれ支持し、前記チェーン(210)の循環と共に循環してカートを水平方向に搬送させる左右1対の上板(220)と、
前記左右1対のチェーン(210)の間に結合されて左右上板(220)の間において突出され、カートの横バー(3)を設置支持することによって、洗浄作業時にカートの揺動を防止する揺動防止部材(230)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項3】
前記揺動防止部材(230)は、
両端がそれぞれ、左右両側チェーン(210)の側面に固定結合される水平固定軸(231)と、
カートの横バー(3)を把持して揺動なく搬送させうるように、水平固定軸(231)の上部表面から垂直に延在するもので、カートの横バー(3)が安着して揺動しないようにその中央部に着座凹溝(232)が形成された固定部材(230)と、
を含む請求項2に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項4】
前記高圧洗浄水噴射手段(300)は、
水ポンプにより吸入されて高圧となっている洗浄水が移動するトンネル形態の洗浄水配管(310)と、
前記洗浄水配管(310)に一定の間隔で設けられ、自ら回転しながら高圧の洗浄水を噴射する複数の回転ノズル(320)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項5】
前記取っ手洗浄手段(400)は、
上下に隣接して配列され、回転によってカート取っ手(4)の上部表面と下部表面をそれぞれブラッシングして洗浄する第1水平ブラシ(410)及び第2水平ブラシ(420)と、
前記第1水平ブラシ(410)及び第2水平ブラシ(420)を上下に隣接して配置された状態で回転可能に支持し、両側面にガイド突起(432)が設けられたブラシアーム(430)と、
油圧シリンダで構成され、前記ブラシアーム(430)及び該ブラシアーム(430)に支持された水平ブラシを前後進駆動する第1アクチュエータ(440)と、
前記第1アクチュエータ(440)により前後進移動する第1水平ブラシ(410)及び第2水平ブラシ(420)、そしてこれらを支持するブラシアーム(430)の移動をガイドするように、前記ブラシアーム(430)両側のガイド突起(432)が挿入されて摺動可能なように構成されたガイドレール(450)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項6】
前記カート外部洗浄手段(500)は、
移動するカートの左右側にそれぞれ直立設置されて回転することによってカートの積載箱(1)の両側面をそれぞれブラッシングする第1垂直ブラシ(510)及び第2垂直ブラシ(520)を含み、
前記第1垂直ブラシ(510)及び第2垂直ブラシ(520)の軸はそれぞれ、上部では第1上部ブラケット(512)及び第2上部ブラケット(522)の一端部に、そして下部では第1下部ブラケット(513)及び第2下部ブラケット(523)の一端部にそれぞれ回転可能に結合され、
前記第1上部ブラケット(512)及び第1下部ブラケット(513)、そして第2上部ブラケット(522)及び第2下部ブラケット(523)はそれぞれ、カート搬送手段(200)の両側面の底部に旋回可能に設置される第1旋回軸(530)及び第2旋回軸(540)にそれぞれ固定結合され、
カートの積載箱(1)の外側面の洗浄が完了した後には第1垂直ブラシ(510)及び第2垂直ブラシ(520)が元の位置に戻るように、前記第1旋回軸(530)及び第2旋回軸(540)にはそれぞれ第1テンションバネ(560a)及び第2テンションバネ(560b)が設けられる請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項7】
前記カート内部洗浄手段(600)は、
カートの積載箱(1)の内部形状に相応する外部形状を有し、中空のボディーの外側に複数の毛が付着され、上下振動によって積載箱(1)内部の汚染物質を除去する振動ブラシ(610)と、
前記振動ブラシ(610)の上部に結合されて振動ブラシ(610)を上下方向に振動させる振動駆動部(620)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項8】
前記振動駆動部(620)の上部には水平棒(630)が貫通結合され、前記水平棒(630)の下部には前記水平棒(630)を上下方向に移動させることによって振動ブラシ(610)及び振動駆動部(620)を上下方向に移動させる昇降シリンダ(650)が設けられ、前記水平棒(630)の両側には垂直方向に直立して配置されており、前記水平棒(630)の上下方向移動をガイドし、カートの進行方向に対して前進及び後進移動可能な移動式支柱(640)が設けられ、前記移動式支柱(640)の後方には、前記移動式支柱(640)の前進及び後進移動を駆動する前後進シリンダ(660)がさらに設けられる請求項7に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項9】
前記振動駆動部(620)は、
駆動部ハウジング(621)と、
前記駆動部ハウジング(621)の内壁に固設される減速モーター(622)と、
前記減速モーター(622)の駆動によって偏心回転する駆動カム(623)と、
前記駆動カム(623)の下部に配置され、駆動カム(623)の回転によって上下方向に直線移動する従動カム(624)と、
前記従動カム(624)の下部に延在しているロッド(626)と、
前記ロッド(626)の外周面に嵌められたバネ(625)と、を含み
前記ロッド(626)は、駆動部ハウジング(621)の底面と、振動ブラシ(610)内部を水平に横切る障壁(612)とを順次に貫通し、前記ロッド(626)の末端部にはねじ山が形成され、前記ロッド(626)を前記障壁(612)と固定させて一体として動かせるために前記障壁(612)の上部及び下部に固定ナット(627)がそれぞれ結合される請求項7または8に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項10】
前記カート搬送手段(200)の初入部には、洗浄待機中のカートを1台ずつ選択して押すカート投入部がさらに設けられ、
前記カート投入部は、
地面からカート搬送手段(200)の初入部にまで延在する第1傾斜面(10)と、
カートが前記第1傾斜面(10)に沿って移動するように押すプッシング手段(100)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項11】
前記プッシング手段(100)は、
第1スプロケット(101)及び第2スプロケット(102)に噛み合って循環する左右1対のチェーン(104)と、
前記第1スプロケット(101)に連結される減速モーター(103)と、
前記左右チェーン(104)の間に結合され、カートの取っ手(4)を押すプッシングプレート(110)と、
を含む請求項10に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項12】
前記左右チェーン(104)の間には、第1固定軸(111)が水平方向に固設され、前記第1固定軸(111)の外周面には第1中空軸(112)が嵌められ、前記第1中空軸(112)の下部には固定ブロック(114)が設けられ、前記固定ブロック(114)の前面部にプッシングプレート(110)がねじまたはボルトなどにより固着され、前記第1固定軸(111)の後方には左右チェーン(104)の間において第1固定軸(111)と平行に結合されて、プッシングプレート(110)が後方に回動するのを防止する第2固定軸(115)が設けられる請求項11に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項13】
前記第1傾斜面(10)には、カートが第1傾斜面(10)において後に滑ることを防止する滑り防止手段(120)がさらに設けられる請求項10に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項14】
前記滑り防止手段(120)は、
カートの横バー(3)を後方から支持する支持プレート(122)と、
前記支持プレート(122)を前方側にのみ回動するように支持する回動部材(124)と、
前記回動部材(124)の後方側への回動を防止するための支持ブロック(127)と、
前記回動部材(124)の前方側への回動後に元の位置に戻るように弾性力を提供するねじりバネ(129)と、
を含む請求項13に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項15】
前記カート搬送手段(200)の末尾には、洗浄済みのカートを押して外部に排出させるカート取出し部がさらに設けられ、
前記カート取出し部は、
前記カート搬送手段(200)の末尾からその外側の地面まで延在する第2傾斜面(20)と、
カートが前記第2傾斜面(20)に沿って移動して外部に排出されるように押すカート取出し手段(900)と、
を含む請求項1に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項16】
前記カート取出し手段(900)は、
カートの取っ手(4)の後面に当接して押すプッシング部材(910)と、
前記プッシング部材(910)を前進及び後進駆動させる第2アクチュエータ(920)と、
を含む請求項15に記載のショッピングカート自動洗浄装置。
【請求項17】
前記プッシング部材(910)は、
カートの取っ手(4)の後面に当接してこれを前方に押す板状部材であるプッシング板(912)と、
前記第2アクチュエータ(920)に連結されて移動することによって前記プッシング板(912)を共に移動させると同時に一方向に回動させる板部材である回動板(914)と、
を含む請求項17に記載のショッピングカート自動洗浄装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16(a)】
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【図16(b)】
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【図17(a)】
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【図17(b)】
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【図18】
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【図19】
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【図20(a)】
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【図20(b)】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2010−522120(P2010−522120A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500849(P2010−500849)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【国際出願番号】PCT/KR2008/004160
【国際公開番号】WO2009/011541
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(509265472)ウリカーウォッシュカンパニーリミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】WOORICAR WASH CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room No.505 Inha Technical Business,Incubator 253,Yonghyeon−dong,Nam−gu,Incheon 402−823
【Fターム(参考)】