説明

シールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法

【課題】スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源をシールド電線により供給対象に給電する際に、シールド電線の端末処理加工部から高周波ノイズが周辺に放射されるのを極力抑えること。
【解決手段】燃料噴射装置に燃料を供給するフューエルポンプの電動モータを駆動する駆動装置のスイッチング素子に、シールド電線20の入力コネクタ5を接続する。入力コネクタ5を取り付けるためにシールド電線20の端部に設けてシールド被覆25を除去する端末処理加工部27の長さLを順次変えつつ、端末処理加工部27の芯線21から周囲に放射される高周波ノイズのレベルを測定する。測定した高周波ノイズのレベルが許容値以下となる端末処理加工部27の長さLを抽出し、その中から、実際のシールド電線20に適用する端末処理加工部27の長さLを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド電線の端末処理加工部の長さを決定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
直流電源とその供給対象との間に介設したスイッチング素子のオン時間(又はオフ時間)を制御するパルス幅変調制御は、例えば電動モータの回転制御に用いられる。このパルス幅変調制御を行う際には、スイッチング素子が高速でオンオフを繰り返すことによる高周波ノイズの発生が避けられない。
【0003】
したがって、例えば車両のフューエルポンプの動力源として用いられる電動モータの回転をパルス幅変調制御する場合は、高周波ノイズが他の車載機器(例えばラジオ受信機)の動作に悪影響を及ぼさないように手当てする必要がある。
【0004】
そこで従来は、スイッチング素子にフィルタ回路やスナバ回路を接続して、高周波ノイズの悪影響が他の車載機器に及ぶのを防いでいる(例えば、特許文献1,2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3067601号公報
【特許文献2】特開2005−261012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したスイッチング素子に接続したフィルタ回路やスナバ回路によって、他の車載機器への高周波ノイズの伝達を完全に遮断できない場合、スイッチング素子と直流電源の供給対象(例えば、フューエルポンプの電動モータ)とを接続する電力線にシールド電線を用いる必要がある。
【0007】
その場合、シールド電線の端部には、スイッチング素子に接続するための端末処理加工を施す必要がある。端末処理加工部においてはシールド被覆が除去されて芯線が露出するので、この端末処理加工部から高周波ノイズがシールド電線の周辺に放射されるのを極力抑えなければならない。
【0008】
このような問題点は、車両のフューエルポンプ等で用いられる電動モータを回転制御する際に限るものではなく、スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源をシールド電線により供給対象に給電する際に、一般的に起こる問題である。
【0009】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源をシールド電線により供給対象に給電する際に、シールド電線の端末処理加工部から高周波ノイズが周辺に放射されるのを極力抑えることができる、シールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法は、直流電源をオンオフ制御するスイッチング素子にコネクタ接続されて、該スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源を供給対象に給電するシールド電線の、前記スイッチング素子に対するコネクタ接続側の端部における、シールド被覆を除去して前記シールド電線の芯線を露出させる端末処理加工部の長さを決定する方法であって、前記シールド電線を前記スイッチング素子に電気的に直接コネクタ接続した状態で、前記シールド電線のシールド被覆によってシールドすべき所定周波数帯域内の高周波ノイズレベルを、前記端末処理加工部の長さを変えつつそれぞれ測定する測定工程と、前記測定した高周波ノイズレベルが該高周波ノイズレベルの許容値以下となる前記端末処理加工部の長さを抽出する抽出工程と、前記抽出した端末処理加工部の長さの中から、前記シールド電線の製品における前記端末処理加工部の長さを決定する決定工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法によれば、シールド被覆の除去により露出したシールド電線の芯線から放射される、シールド被覆によりシールドすべき所定周波数帯域内の高周波ノイズレベルが、シールド電線の端末処理加工部における露出した芯線から許容値以下となる長さで、シールド電線のスイッチング素子に直接コネクタ接続される端部が端末処理加工されることになる。
【0012】
したがって、スイッチング素子とシールド電線との間に高周波ノイズの除去用のフィルタを介設しなくても、スイッチング素子へのコネクタ接続のためにシールド電線のコネクタ接続側端部に設けた端末処理加工部の露出した芯線から許容値を上回る高周波ノイズが放射されるのを防ぐことができる。
【0013】
また、請求項2に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法は、請求項1に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法において、前記決定工程において、前記抽出した端末処理加工部の長さの中から最長の値を、前記シールド電線の製品における前記端末処理加工部の長さとして決定するようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法によれば、請求項1に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法において、シールド電線の端末処理加工部を極力長い寸法とすることができる。このため、スイッチング素子にコネクタ接続するためのコネクタハウジングに収容されるターミナルの、シールド電線の端末処理加工部の芯線に対する取り付けについて、高い作業性を確保することができる。
【0015】
さらに、請求項3に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法は、請求項1又は2に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法において、前記供給対象が、車両のフューエルポンプの動力源として用いられる電動モータであり、前記スイッチング素子が、前記電動モータの回転を制御するためのパルス幅変調信号を前記スイッチング素子に供給して該スイッチング素子をオンオフさせるコントローラと共に、シールドケース内に収容されており、前記シールド電線が、前記シールドケースに設けられたケース側コネクタに接続される電線側コネクタを前記コネクタ接続側の端部に有しており、該電線側コネクタのターミナル端子を前記芯線に取り付けるために前記シールド被覆を除去する前記端末処理加工部の、前記シールド電線の製品における長さを、前記測定工程、抽出工程、及び、前記決定工程を用いて決定するようにしたことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法によれば、請求項1又は2に記載した本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法において、シールドケース内のスイッチング素子にコネクタ接続されるシールド電線の芯線によって、スイッチング素子の高速オンオフにより生じた高周波ノイズがシールドケースの外部に伝搬される場合に、コネクタを取り付けるために端末処理加工されるシールド電線の芯線露出部分から周辺に放射される高周波ノイズのレベルを、高周波ノイズ除去用のフィルタをシールドケース内の出力側に設けなくても、許容値以下に抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法によれば、スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源をシールド電線により供給対象に給電する際に、シールド電線の端末処理加工部から高周波ノイズが周辺に放射されるのを極力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法を適用した本発明の一実施形態に係るフューエルポンプの駆動装置を示す説明図である。
【図2】図1のシールド電線の詳細な構成を示す説明図である。
【図3】図2のシールド電線における端末処理加工部の長さと高周波ノイズの放射レベルとの関係の検証結果を示す表である。
【図4】図3に示す検証結果から得られる高周波ノイズのレベルと端末処理加工部の長さとの相関関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明によるシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法を、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は本発明によるシールド電線の端末処理加工部長さ決定方法を適用した本発明の一実施形態に係るフューエルポンプの駆動装置を示す説明図である。
【0021】
図1に示すフューエルポンプの駆動装置は、車両の燃料噴射装置(図示せず)に燃料(フューエル)を供給するフューエルポンプPの電動モータM1(請求項中の供給対象に相当)を、車両に搭載されたバッテリVB(請求項中の直流電源に相当)の電力を用いて駆動するための装置である。したがって、フューエルポンプPの駆動装置は、バッテリVBと電動モータM1との間に介設される。なお、バッテリVBとフューエルポンプPの駆動装置との間には、車両のイグニッションスイッチIGNが介設される。
【0022】
フューエルポンプPの駆動装置は、シールドケース1を有しており、このシールドケース1には、電動モータM1に対して供給する駆動用の電源を出力する出力コネクタ3(請求項中のケース側コネクタに相当)が設けられている。シールドケース1内には、電動モータM1の駆動を制御する制御回路10(請求項中のコントローラに相当)と、この制御回路10からの駆動信号(請求項中のパルス幅変調信号に相当)によってオンオフ制御されるスイッチング素子11とが、入力フィルタ13と共に収容されている。制御回路10は、例えばワンチップマイクロコンピュータ等によって構成することができる。
【0023】
スイッチング素子11は、例えば、制御回路10からの駆動信号がゲートに入力されるMOSFET等によって構成することができる。スイッチング素子11の入力側(例えばMOSFETのドレイン)は、入力フィルタ13を介して、シールドケース1の外側のイグニッションスイッチIGNに接続されている。スイッチング素子11の出力側(例えばMOSFETのソース)は、出力コネクタ3に接続されている。
【0024】
制御回路10は、バッテリVBからの電力によって動作する。この制御回路10には、車両のエンジン制御用ECU(図示せず)からの制御信号が入力される。この制御信号は、不図示の燃料噴射装置に対する燃料(フューエル)の供給量に応じた電動モータM1の回転量を示す信号である。したがって、制御回路10は、入力される制御信号の内容に応じて、駆動信号のデューティー比を変化させるパルス幅変調(PWM)制御を行う。
【0025】
入力フィルタ13は、スイッチング素子11のオンオフによって発生する高周波ノイズのイグニッションスイッチIGN側への伝搬を防止又は減衰させるものである。
【0026】
スイッチング素子11のオンオフによって所望のデューティー比に制御されたバッテリVBからの電力は、シールドケース1の出力コネクタ3に入力コネクタ5(請求項中の電線側コネクタに相当)を介して接続されるシールド電線20によって、フューエルポンプPの駆動装置から電動モータM1に供給される。
【0027】
シールド電線20は、図2の説明図に示すように、芯線21とドレイン線23とをシールド被覆25によって覆い、このシールド被覆25をさらに、最外周シースとなる絶縁被覆26で覆って構成されている。シールド被覆25は、金属製の組線や金属箔で構成されており、芯線21から電気的に絶縁され、かつ、ドレイン線23と電気的に接続されている。シールド電線20の一端には、入力コネクタ5を接続するための端末処理加工部27が設けられている。この端末処理加工部27では、シールド被覆25や絶縁被覆26が除去されて、芯線21やドレイン線23が外部に露出される。外部に露出した芯線21やドレイン線23の先端側には、圧着等によって入力コネクタ5のターミナル端子51,53が取り付けられている。取り付けられたターミナル端子51,53は、入力コネクタ5のコネクタハウジング55に挿入される。
【0028】
上述した構成のフューエルポンプPの駆動装置においては、スイッチング素子11のオンオフにより発生した高周波ノイズが、シールドケース1や入力フィルタ13によって遮られ又は減衰されるものの、一部、シールド電線20の芯線21によってシールドケース1の外部に伝搬されることがある。シールドケース1の外部に伝搬された高周波ノイズは、シールド電線20のシールド被覆25によって遮られ又は減衰されるが、端末処理加工部27の露出した芯線21からシールド電線20の周囲に放射される可能性がある。
【0029】
そこで、本実施形態では、スイッチング素子11で発生する高周波ノイズのうちノイズレベルが高い100KHzの周波数帯について、端末処理加工部27の長さL(図2参照)と、シールド電線20の周囲に放射される高周波ノイズのレベルとの関係について検証した。この検証結果を示すのが、図3の表である。
【0030】
図3に示すように、シールド電線20の端末処理加工部27の長さLを42mmから54mm、64mm、72mm、82mm、90mmと順次変化させた場合の、100KHzの高周波ノイズのレベルを、国際無線障害特別委員会(CISPR)の規格CISPR25のALSE法(アブソーバラインドチャンバー法)試験によって測定した。その結果は、L=42mmでは25.6dBμV/m、L=54mmでは29.6dBμV/m、L=64mmでは30.2dBμV/m、L=72mmでは33.7dBμV/m、L=82mmでは33.6dBμV/m、L=90mmでは38.1dBμV/mであった。
【0031】
したがって、例えば、100KHzの高周波ノイズに対する許容値(R/V=レファレンスバリュー、Ref.)が31.0dBμV/mであるとすると、端末処理加工部27の長さLが64mm以下である場合は許容値以下となり、72mm以上である場合は許容値をオーバーすることが分かった。
【0032】
図3に示す各高周波ノイズの測定値とシールド電線20の端末処理加工部27の長さLとを縦横の各軸上にプロットしたのが、図4のグラフである。そして、このグラフでプロットした各点を近似化したのが図4中の近似直線である。この近似直線のうち、高周波ノイズの許容値であるR/V=31.0dBμV/mのラインまでに高周波ノイズのレベルが収まるのは、端末処理加工部27の長さLが65mm以下の範囲である。したがって、高周波ノイズの測定値と端末処理加工部27の長さLと間に図4の相関関係を有するシールド電線20の場合は、製品における端末処理加工部27の長さLを65mm以下にすることで、端末処理加工部27においてシールド電線20の周囲に放射される高周波ノイズのレベルを、許容値の31.0dBμV/m以下に抑えられることになる。
【0033】
ちなみに、シールド電線20の製品における端末処理加工部27の長さLを、高周波ノイズが許容値以下となる範囲のうち最長の65mmとすれば、入力コネクタ5やそのターミナル端子51,53をシールド電線20の芯線21やドレイン線23に取り付けたり、取り付け後に入力コネクタ5のコネクタハウジング55にターミナル端子51,53を挿入する際の作業を、極力簡便なものとすることができる。
【0034】
このように、本実施形態で説明した方法によれば、フューエルポンプPの駆動装置のスイッチング素子11に出力コネクタ3及び入力コネクタ5を介して接続されるシールド電線20の、入力コネクタ5を取り付けるために設けられる端末処理加工部27の長さLを順次変えつつ、端末処理加工部27の芯線21から周囲に放射される高周波ノイズ(のうち最もレベルが高い100KHzの周波数帯)のレベルを測定するようにした。そして、測定した高周波ノイズのレベルが許容値の31.0dBμV/m以下となる端末処理加工部27の長さLを抽出し、その中から、製品のシールド電線20に適用する端末処理加工部27の長さLを決定するようにした。
【0035】
このため、スイッチング素子11によりオンオフ制御されたバッテリVBからの電力をシールド電線20によりフューエルポンプPの電動モータM1に給電する際に、シールド電線20の端末処理加工部27から高周波ノイズが周辺に放射されるのを極力抑えることができる。
【0036】
また、本実施形態で説明した方法によってシールド電線20の製品における端末処理加工部27の長さLを決定すれば、シールドケース1に収容される駆動装置における、バッテリVBからの電力の出力段(スイッチング素子11と出力コネクタ3との間の部分)に、高周波ノイズのシールド電線20側への伝搬を防止又は減衰させるフィルタを設けなくても、周辺に放射される高周波ノイズのレベルを許容値以下に抑えることができる。
【0037】
特に、フューエルポンプPの駆動装置をシールド電線20と共に単一の事業者が製造する場合等には、駆動装置の出力段に高周波ノイズの遮蔽又は減衰用のフィルタが必要ない分だけ、シールドケース1の小型化を図れるようにすることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、車両に搭載されるフューエルポンプPの駆動装置におけるスイッチング素子11に出力コネクタ3及び入力コネクタ5により直接接続されるシールド電線20を例に取り、その端末処理加工部27の長さLを決定する場合について説明した。
【0039】
しかし、本発明は、直流電源をオンオフ制御するスイッチング素子にコネクタ接続されて、そのスイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源を供給対象に給電するシールド電線の、スイッチング素子に対するコネクタ接続側の端部における、シールド被覆を除去してシールド電線の芯線を露出させる端末処理加工部の長さを決定する際に、広く適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、スイッチング素子にコネクタ接続されるシールド電線の端末処理加工部の長さを決定する際に、極めて有用である。
【符号の説明】
【0041】
1 シールドケース
3 出力コネクタ(ケース側コネクタ)
5 入力コネクタ(電線側コネクタ)
10 制御回路(コントローラ)
11 スイッチング素子
13 入力フィルタ
20 シールド電線
21 芯線
23 ドレイン線
25 シールド被覆
26 絶縁被覆
27 端末処理加工部
51,53 ターミナル端子
55 コネクタハウジング
IGN イグニッションスイッチ
M1 電動モータ(供給対象)
P フューエルポンプ
VB バッテリ(直流電源)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源をオンオフ制御するスイッチング素子にコネクタ接続されて、該スイッチング素子によりオンオフ制御された直流電源を供給対象に給電するシールド電線の、前記スイッチング素子に対するコネクタ接続側の端部における、シールド被覆を除去して前記シールド電線の芯線を露出させる端末処理加工部の長さを決定する方法であって、
前記シールド電線を前記スイッチング素子に電気的に直接コネクタ接続した状態で、前記シールド電線のシールド被覆によってシールドすべき所定周波数帯域内の高周波ノイズレベルを、前記端末処理加工部の長さを変えつつそれぞれ測定する測定工程と、
前記測定した高周波ノイズレベルが該高周波ノイズレベルの許容値以下となる前記端末処理加工部の長さを抽出する抽出工程と、
前記抽出した端末処理加工部の長さの中から、前記シールド電線の製品における前記端末処理加工部の長さを決定する決定工程と、
を含むことを特徴とするシールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法。
【請求項2】
前記決定工程において、前記抽出した端末処理加工部の長さの中から最長の値を、前記シールド電線の製品における前記端末処理加工部の長さとして決定するようにしたことを特徴とする請求項1記載のシールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法。
【請求項3】
前記供給対象は、車両のフューエルポンプの動力源として用いられる電動モータであり、前記スイッチング素子は、前記電動モータの回転を制御するためのパルス幅変調信号を前記スイッチング素子に供給して該スイッチング素子をオンオフさせるコントローラと共に、シールドケース内に収容されており、前記シールド電線は、前記シールドケースに設けられたケース側コネクタに接続される電線側コネクタを前記コネクタ接続側の端部に有しており、該電線側コネクタのターミナル端子を前記芯線に取り付けるために前記シールド被覆を除去する前記端末処理加工部の、前記シールド電線の製品における長さを、前記測定工程、抽出工程、及び、前記決定工程を用いて決定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のシールド電線の端末処理加工部の長さ決定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−165926(P2011−165926A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27501(P2010−27501)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】