説明

シール部材及びシールアセンブリ

【課題】本発明は、ケーブルの太さが異なる場合であっても、ケーブルの外周面に隙間なく密着することができるシール部材及びシールアセンブリを提供する。
【解決手段】少なくとも円周方向に延びる分離線23を外周面26に有し、分離線23に沿って分離された一対の分離端部を有する外套部28を備え、外套部28の内側には、ケーブルを挿通する貫通孔22を存し、外套部28は、貫通孔22の孔径が拡大する方向と縮小する方向に弾性変形可能であり、外套部28が分離線の円周方向の長さ相当分だけ貫通孔22の孔径が拡大する方向及び縮小する方向に弾性変形しても、一対の分離端部が互いに重なることで、外套部28の閉じた状態が維持され、貫通孔22の内周面がケーブルの外周面に弾性的に接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体のケーブル導入口から導入されるケーブルに装着され、ケーブル導入口を液密に封止するシール部材及びシールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、筐体のケーブル導入口から導入されるケーブルに装着され、ケーブル導入口を液密に封止するシール部材の一例として、特許文献1で開示されている端面板が知られている。端面板に関して、特許文献1では次のように記載されている。端面板は、ゴムやプラスチック等の弾性体によって一体的に形成されており、横方向に並ぶ二つの同径の円形部と、これら円形部を中央で結ぶ連結部とからなる略メガネ状に形成される。よって開口即ちスリーブ端内周面の形状もそれに合わせて形成され、且つそれは組立前の端面板の外周面の形状より若干小さくされて、組立後の端面板に所定の圧縮変形を与えるようになっている。それぞれの円形部の中心にはケーブルの導入口が形成される。従って、それぞれの導入口は、それぞれのケーブルの外径に適合した内径を有し、つまり導入口の内径はケーブルの外径と等しくされる。また端面板には、円形部の外周面から導入口に至る切裂部が設けられる。切裂部はそれぞれの導入口に対し一つずつ設けられ、それぞれの円形部は切裂部から半割状に開けるようになっている。切裂部は、その切断線が対向側の突合部を結ぶ直線或いは水平線に対し45゜以下の角度をなすよう斜め上方且つ横方向外方に延出され、これにより円形部の外周面に形成される切裂部の切断位置は、シール部材の位置と異なりそれよりやや上方に配置される。
【0003】
【特許文献1】特開平08−33176号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記端面板の構成は、外周面から導入口に至る切裂部の切断線が、端面板の半径方向に真直に延出しているため、切断線から切裂部を半割状に開いた場合に、両側に離れた切裂部の両端面間に隙間を生じる構成となっている。このため、上記端面板の導入口に導入されるケーブルの外径が導入口の内径と等しい場合には、問題はないものの、ケーブルの外径が導入口の内径より大きい場合には、両側に離れた切裂部の両端面間に隙間が生じ、この隙間から水などが筐体内に浸入するという心配がある。逆にケーブルの外径が導入口の内径より小さい場合には、端面板の切裂部が閉じるもののそれ以上導入口の内径が縮まらないため、ケーブル表面と端面板との間で、水が筐体内に浸入できる隙間を生じてしまう。また、上記従来例は、ケーブルの太さに応じたサイズの端面板を用いなければならないことを意味し、端面板を供給する部品メーカ側ではサイズの異なる多種類の端面板を作らなければならず、部品コストが高くなるという問題があり、一方、メーカから供給される端面板を使用するユーザ側では、ケーブルの太さに応じたサイズの端面板を用いなければならず、作業負担が増えるという問題があった。
【0005】
上記問題点に鑑み、本発明は、ケーブルの太さがシール部材の貫通孔の内径と異なる場合であっても、水が浸入する隙間を生じないシール部材及びシールアセンブリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するため、本発明の一態様によれば、筐体のケーブル導入口から導入されるケーブルに装着され、前記ケーブル導入口を液密に封止するシール部材であって、少なくとも円周方向に延びる分離線を外周面に有し、該分離線に沿って分離された一対の分離端部を有する外套部を備え、該外套部の内側には前記ケーブルを挿通する貫通孔を存し、前記外套部は、前記貫通孔の孔径が拡大する方向と縮小する方向に弾性変形可能であり、前記外套部が前記分離線の円周方向の長さ相当分だけ前記貫通孔の孔径が拡大する方向及び縮小する方向に弾性変形しても、前記一対の分離端部が互いに重なることで、前記外套部の閉じた状態が維持され、前記貫通孔の内周面が前記ケーブルの外周面に弾性的に接触することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の他の態様によれば、前記シール部材と、該シール部材を支持する一対のサポート部材であって、個々のサポート部材の対向面に前記シール部材の外周部分を受容する弧状の溝を有する一対のサポート部材と、を備え、前記シール部材が前記一対のサポート部材から前記シール部材の内径を収縮する方向に外圧を受けるように、前記シール部材が前記一対のサポート部材の間で支持されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の他の態様によれば、前記シール部材と、該シール部材を支持する一対のサポート部材であって、個々のサポート部材の対向面に前記シール部材の外周部分を受容する弧状の溝を有する一対のサポート部材と、を備え、前記シール部材が前記一対のサポート部材から前記シール部材の厚み方向に圧縮されるように、前記シール部材が前記一対のサポート部材の間で支持されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ケーブル導入口とケーブルとの間を液密に封止するシール部材は、ケーブルを挿通する貫通孔を有すると共に、外周面に形成された少なくとも円周方向に延びる分離線に沿って分離された一対の分離端部を有している。これにより、一対の分離端部の間を開くことにより、シール部材をケーブルに横方向からワンタッチで装着することができ、ケーブルに対するシール部材の取り付けが容易となる。また、貫通孔の大きさは一対の分離端部の開き具合によって調整可能であり、ケーブルの太さに柔軟に対応可能である。ケーブルの太さの変化が許容される範囲内であれば、貫通孔の内面をケーブルの外周面全体に密着させることができるため、従来例の端面板を用いた場合のように、端面板とケーブルとの間に隙間が生じることや端面板に不連続部が生じることを防止することができる。
【0010】
また、シール部材が一対のサポート部材からシール部材の内径を収縮する方向に外圧を受けるように、シール部材が一対のサポート部材の間で支持されているから、貫通孔の孔径が縮径し、ケーブルの外面に貫通孔の内面を接触させることができる。
【0011】
また、シール部材が一対のサポート部材からシール部材の厚み方向に圧縮されるように、シール部材が一対のサポート部材の間で支持されているから、シール部材の一対の分離端部の接触面を接触させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。図1には、本発明に係るリングシール(シール部材)を用いたケーブル接続箱の一実施形態が示されている。本実施形態のケーブル接続箱1は、開閉可能な上カバー3及び下カバー4を有する筐体2を備えている。筐体2の内部には、相互接続するケーブルの種類や接続箱の提供する機能により、様々な接続部材(コネクタ)や、ヒューズやリレーなどの電子部品や、電子機器類を備えることができる。また、本発明のリングシールが適用されるケーブルは、制限されるものではなく、電気ケーブル、光ファイバケーブル、同軸ケーブルなどの各種ケーブルが適用可能である。
【0013】
また、本発明は、ケーブル15の本数や、ケーブル15の太さや、ケーブル接続箱1のサイズなどを制限するものではないが、本実施形態では、5本のケーブル15がケーブル接続箱1に導入されている。
【0014】
図1に示すように、本実施形態のケーブル接続箱1は、主として室外で使用されるものであるため、筐体2内に水や塵埃が浸入しないように、防水構造となっている。このため、上下一対の上カバー3と下カバー4の突合面5,6や、下カバー4の一側壁に設けられたケーブル導入口13には、シール構造が採用されている。一対の上下カバー3,4に採用されるシール構造は、一例として、下カバー3の突合面5に沿って設けられた無端状のシール部材14と、上カバー4の突合面6に沿って設けられ、無端状のシール部材14に密着して係合する外周溝18とから構成することができる。
【0015】
本実施形態の上下カバー3,4は、成形性に優れ、強度が高いポリプロピレン、ポリカーボネイトなどの樹脂材料から、それぞれ樹脂成形されたものである。上下カバー3,4の内壁面には、カバー3,4の強度を高めるために、例えば格子状のリブ7,8で補強することが好ましい。上下カバー3,4は、一側の側壁に設けられたヒンジ機構11により開閉可能に連結されている。一対の上下カバー3,4の固定手段は、ヒンジ機構11の反対側で、上カバー3の側壁に設けられた係止フレーム9と、下カバー4の側壁に設けられ、上カバー3の係止フレーム9に係合する係止クランプ10とから構成されている。
【0016】
下カバー4には、ケーブル接続箱1を電柱や外壁などに、締結手段としてのボルトで固定するための取付ブラケット12が設けられている。取付ブラケット12は、下カバー4の4箇所のコーナ部に一体的に設けられている。ケーブル接続箱1を固定するときの向きは制限されるものではないが、ケーブル接続箱1の長手方向をケーブル15の布線方向と平行になるように固定するのか好ましい。こうすることで、ケーブル15を弛ませることなく、比較的狭いスペースでも、ケーブル接続箱1を固定することができる。
【0017】
また、下カバー4には、短辺側の一側壁でケーブル15を筐体2内に導入するためのケーブル導入口13が開口形成されている。図1では、ケーブル導入口13にシールアセンブリ(シール構造)20が装着された状態が示されている。シールアセンブリ20は、コの字状のケーブル導入口13に、上から下に外れないように押し込まれることで装着されるようになっている。シールアセンブリ20が、コの字状のケーブル導入口13に装着された状態で、下側のシールサポート30の下面に形成された溝36には下カバー4のケーブル導入口14の開口部の下端が隙間無く係合し、上側のシールサポート30の上面に形成された溝37には上カバー4の開口端が隙間無く係合し、上下のシールサポート30の両側面38,38には下カバー4のケーブル導入口14の開口部の側端が隙間無く係合するようになっている。これにより、ケーブル導入口13がシールアセンブリ20で液密に防水保護される。ケーブル15には、シールアセンブリ20のリングシール(シール部材)21が装着されることによって、ケーブル15を伝って流れる水が筐体2内に浸入することが防止されている。
【0018】
図2に示すように、シールアセンブリ20は、弾性を有するリングシール21と、このリングシール21を保持する一対のシールサポート(サポート部材)30とから構成されている。リングシール21とシールサポート30の構成材料は制限されるものではないが、少なくともリングシール21はゴムやエラストマーなどの弾性材料を構成材料とすることが好ましい。本実施形態では、リングシール21とシールサポート30がゴムを構成材料としているが、シールサポート30をリングシール21より硬質の樹脂材料で構成することもできる。
【0019】
図4及び図5に示すように、リングシール21は、所定の厚みを有し、外周面から内周面に至る分離線23に沿って分離された一対の分離端部25a,25bを有する外套部28を備えている。分離線23に沿って分離された切断面が、一対の分離端部25a,25bの分離面を形成している。外套部28の内側には、対象ケーブル15の外径寸法より小さい内径寸法の貫通孔22を存している。分離線23は、外周面26にクランク状に形成されている。分離線23は、リングシール21の周方向に延びる第1の分離線部分24aと、第1の分離線部分24aの一端に続き、リングシール21の一方の端面27aまで第1の分離線部分24aの延出する方向と交差する方向(リングシール21の軸方向)に延びる第2の分離線部分24bと、第1の分離線部分24aの他端に続き、リングシール21の他方の端面27bまで第1の分離線部分24aの延出する方向と交差する方向に延びる第3の分離線部分24cと、を備えている。
【0020】
クランク状の分離線23に沿ってカットされた一対の分離端部25a,25b(図5)は、互いに相補的形状をなしており、リングシール21が閉じた状態において互いに重なり合い、ケーブル15にリングシール21を装着する場合などには、分離端部25a,25bが離れた状態となる。すなわち、リングシール21は、貫通孔22の孔径が拡大する方向と縮小する方向に弾性変形可能である。リングシール21の貫通孔22の内径寸法は対象ケーブル15の外径寸法より小さいため、リングシール21自体の弾性によりケーブル15を弾性的に狭持する。これによって、リングシール21の内面をケーブル15の外面に接触させることができ、ある程度のシールをケーブル上に構成することができる。本実施形態のリングシール21は、ケーブル15の太さの変化が許容される範囲内、つまり、分離端部25a,25bが互いに重なっている範囲内であれば、分離端部25a,25bが円周方向に離れていても、リングシール21自体に不連続部が生じず、貫通孔22の内面をケーブル15の外周面全体に密着させることができ、リングシール21とケーブル15との間に隙間が生じることを防止することができる。これにより、従来のC型リングシールを用いた場合と比較して、ケーブル接続箱1の防水性が高まるようになっている。
【0021】
図2に示すように、一対のシールサポート30,30は、対称的な半割形状をなしている。個々のシールサポート20の対向面(突合面)31には、リングシール21の外周部分を受容する弧状の溝32と、ケーブル15を通す通路33と、ガイドピン34及びガイド穴35を有している。図3では、一対のシールサポート30,30がガイドピン34及びガイド穴35にガイドされつつ合体し、リングシール21が一対のシールサポート30,30の間で保持された状態が示されている。リングシール21が保持された状態において、リングシール21は一対のシールサポート30から外圧を受けるように構成することができる。これによりリングシール21は貫通孔22をさらに収縮させることができる。これにより、ケーブル15の外周面26に貫通孔22の内面がさらに密着して、ケーブル15側からケーブル接続箱1に水が浸入することがより効果的に防止される。一対のシールサポート30,30は筐体を閉じることで、相互に密着するように外圧を受け、一対のシールサポート30,30間で液密状態を形成する。他の方法として、一対のシールサポートをボルトとナットなどで締結して密着させ、リングシール21に外圧を作用させることもできる。
【0022】
本発明に係るリングシール21の他の態様として、リングシール21の貫通孔22の内径を、ケーブル15の外径よりも大きいものとすることもできる。リングシール21をケーブル15に取り付けただけでは、リングシール21はケーブル15に対してシールを構成しないが、リングシール21が一対のシールサポート30で保持された状態において、リングシール21が一対のシールサポート30から外圧を受けることにより収縮するように構成すると、貫通孔22の内面をケーブル15表面に密着させることができる。これに対し、従来のC型リングシールは、リングシールの互いに離れている両端部が相互に当接するため、貫通孔22の内径は当初の寸法より縮径されず、貫通孔22とケーブル15との間に隙間を生じることとなる。
【0023】
本発明のリングシール21は、一対の分離端部25a,25bの周方向の端面と、第2および第3の分離線部分24b,24cに沿って分離された垂直面27c,27dとの間に十分な隙間を空けておくことができるため、リングシール21が一対のシールサポート30から外圧を受けても、一対の分離端部25a,25bの周方向の端面が垂直面27c,27dに当接しない。このため、貫通孔22の内径が縮径され、貫通孔22の内面をケーブル15表面に密着させることができる。このように、本発明のリングシール21は、貫通孔22の内径よりケーブル15の外径が小さくとも大きくとも、シール機能を発揮することができる。
【0024】
シールサポート30の対向面31に形成された溝32は、溝幅が溝32の深さ方向に漸次狭くすることができる。このようにすると、リングシール21がシールサポート30に保持された状態で、リングシール21の両端面27a,27bの弧状の外周部分がシールサポート30の溝32の内側面に押され、リングシール21の分離端部25a,25bが互いに密着する。これにより、ケーブル15側からケーブル接続箱1への水の浸入をより一層確実に防止することができる。溝32の溝幅を変化させる代わりに、溝の内側面にリブなどの突起を設けることや、溝幅をリングシール21の厚さよりも若干小さくすることで、リングシールの分離端部を互いに密着させることもできる。
【0025】
下カバー4のケーブル導入口13から導入されたケーブル15は、ケーブル導入口13に隣接して設けられたケーブル支持部(図示せず)とクランプ金具16との間で把持されるようになっている。図1で示すように、クランプ金具16は、クランプ金具16とケーブル支持部との間でケーブル15を挟んだ状態で、ケーブル支持部に二本のボルト17,17で固定されるようになっている。
【0026】
以上により、本実施形態によれば、ケーブル導入口と13ケーブル15との間を液密に封止するシールアセンブリ20は、外周面がクランク状の分離線23に沿って分離された端部を有するリングシール21を備えているため、ケーブル15の太さに応じて貫通孔22の大きさを変えながら、リングシール自体に不連続部分を生ずることなく貫通孔22の内面をケーブル15の外周面全体に密着させることができる。これにより、リングシール21とケーブル15との間やリングシール自体に隙間が生じることを防止することができケーブル接続箱1に外部から水が浸入することを確実に防止することができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施形態に制限するものではなく、他の形態で実施することもできる。本実施形態では、ケーブル接続箱1がシールアセンブリ20を備えているが、ケーブル同士を直接に接続するクロージャーが本発明に係るシールアセンブリを備えていてもよく、シールアセンブリ20が適用される筐体の形態は制限されるものではない。
【0028】
また、リングシール21の分離線はクランク状をなしているが、他の形状とすることもできる。本実施形態では、第2及び第3の分離線部分24b,24cが貫通孔22の軸方向に平行な直線となっているが、貫通孔22の軸方向に対して傾斜した直線とすることもできるし、曲線とすることもできる。また、本実施形態では、第1の分離線部分24aが両端面27a,27bに対して平行な直線となっているが、第1の分離線部分24aを外周側面26にらせん状に形成し、一対の分離端部24a,25aのそれぞれの接触面を任意の角度で傾けることも可能である。このようなリングシールを用いることで、リングシールに保持されるケーブル15aの太さの変化が許容される範囲を広げることができる。
【0029】
また、本実施形態のシールアセンブリ20は、リングシール21と一対のシールサポート30とから構成されているが、一対のシールサポートを硬質材料で形成する場合には、上側のシールサポートを上カバー3に形成し、下側のシールサポートを下カバー4に形成することも可能である。シールサポートの形状は、適用するケーブル接続箱の形状に応じて、矩形だけではなく半円形など他の任意の形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係るケーブル接続箱の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】下カバーのケーブル導入口に装着されるシールアセンブリを示す分解斜視図である。
【図3】図2に示すシールアセンブリの組立図である。
【図4】シールアセンブリのリングシールが閉じている状態を示す斜視図である。
【図5】シールアセンブリのリングシールが開きかけている状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ケーブル接続箱
2 筐体
15 電線
15a ケーブル
20 シールアセンブリ
21 リングシール(シール部材)
22 貫通孔
23 分離線
25a,25b 分離端部
28 外套部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体のケーブル導入口から導入されるケーブルに装着され、前記ケーブル導入口を液密に封止するシール部材であって、
少なくとも円周方向に延びる分離線を外周面に有し、該分離線に沿って分離された一対の分離端部を有する外套部を備え、
該外套部の内側には、前記ケーブルを挿通する貫通孔を存し、前記外套部は、前記貫通孔の孔径が拡大する方向と縮小する方向に弾性変形可能であり、前記外套部が前記分離線の円周方向の長さ相当分だけ前記貫通孔の孔径が拡大する方向及び縮小する方向に弾性変形しても、前記一対の分離端部が互いに重なることで、前記外套部の閉じた状態が維持され、前記貫通孔の内周面が前記ケーブルの外周面に弾性的に接触するシール部材。
【請求項2】
前記シール部材の前記貫通孔の内径が、前記ケーブルの外径よりも小さい請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
前記分離線は、クランク状をなし、前記シール部材の円周方向に延びる第1の分離線部分と、該第1の分離線部分の一端に続き、前記シール部材の一方の端面まで前記第1の分離線部分の延長する方向と交差する方向に延びる第2の分離線部分と、前記第1の分離線部分の他端に続き、前記シール部材の他方の端面まで前記第1の分離線部分の延長する方向と交差する方向に延びる第3の分離線部分と、を備えている請求項1又は2に記載のシール部材。
【請求項4】
前記請求項1〜3の何れか1項に記載のシール部材と、
該シール部材を支持する一対のサポート部材であって、個々のサポート部材の対向面に前記シール部材の外周部分を受容する弧状の溝を有する一対のサポート部材と、を備え、
前記シール部材が前記一対のサポート部材から前記シール部材の内径を収縮する方向に外圧を受けるように、前記シール部材が前記一対のサポート部材の間で支持されている、シールアセンブリ。
【請求項5】
前記請求項1〜3の何れか1項に記載のシール部材と、
該シール部材を支持する一対のサポート部材であって、個々のサポート部材の対向面に前記シール部材の外周部分を受容する弧状の溝を有する一対のサポート部材と、を備え、
前記シール部材が前記一対のサポート部材から前記シール部材の厚み方向に圧縮されるように、前記シール部材が前記一対のサポート部材の間で支持されている、シールアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−60741(P2009−60741A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226745(P2007−226745)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】