説明

スイベルジョイント及び該スイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置

【課題】スイベルジョイントおよび配管で生じる圧力損失を小さくして、破砕アームの応答性の向上を図る。
【解決手段】スイベルジョイント21のアウターケース32、ローター33のロッド側ポート32R、33R同士、ヘッド側ポート32H、33H同士を連結するためのロッド側、ヘッド側軸方向通路42R、42Hを形成するにあたり、ロッド側軸方向通路42Rはローター33の軸芯部に形成する一方、ヘッド側軸方向通路42Hはロッド側軸方向通路42Rの外周側に環状に形成した。さらに、破砕アーム19A、19Bを開閉する開閉用シリンダ20A、20Bの駆動回路に差動回路27を設けると共に、該差動回路27を構成するカウンタバランス弁28及びパイロットチェック弁29が組込まれた差動回路バルブブロック22を、スイベルジョイント21のローター33に直付けした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管同士を相対回転自在に接続するためのスイベルジョイント及び該スイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置の技術分野に属するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビル等の建物や構築物等を解体するための解体作業機として、作業腕の先端部に、鉄やコンクリート等を破砕する破砕機を装着したものが知られているが、この様な破砕機のなかには、開閉自在な破砕アームと該破砕アームを開閉する油圧シリンダを備えると共に、破砕アームを作業腕に対して回転できるように構成したものがある。このものにおいて、前記破砕アームを開閉する油圧シリンダへの圧油の給排は、通常、破砕機の回転中心部に設けられるスイベルジョイントを経由して行なわれることになるが、該スイベルジョイントとしては、従来、筒状のアウターケースにローターを軸回り方向相対回転自在に嵌合すると共に、該ローターに、アウターケース側のポートとローター側のポートと連結するべく、ローターの軸方向を向く二本の円筒状の連結通路を形成したものが用いられていた(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、前記破砕機において、被破砕物を挟んでいない低負荷状態での破砕アームの閉作動を増速させるべく、破砕アームを開閉する油圧シリンダの駆動回路に、低負荷時における油圧シリンダの作動速度を高負荷時よりも高速にする差動回路(増速回路)を設ける場合があるが、該差動回路を構成するバルブユニットは、従来、前記油圧シリンダと共に破砕機に搭載されていた(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6−48057号公報
【特許文献2】特開平7−259139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スイベルジョイントで生じる圧力損失を小さくするためには、アウターケース側のポートとローター側のポートとを連結するべくローターに形成される連結通路の断面積をなるべく大きくすることが要求されるが、前述したような破砕機に設けられるスイベルジョイントは、破砕機の限られたスペース内に設置されるため小型の方が好ましいうえ、特許文献1のように、ローターの軸方向を向く二本の円筒状の連結通路が形成されたスイベルジョイントでは、ローターの断面積に占める連結通路の断面積がどうしても小さくなってしまい、圧力損失を小さくすることが難しいという問題がある。
さらに、作業腕に対して回転自在な破砕機に、前記特許文献2に示されるように差動回路を構成するバルブユニットを搭載する場合、破砕アームを開閉する油圧シリンダには、スイベルジョイントからバルブユニットを経て油圧シリンダに至るように配された配管を経由して圧油の給排がなされることになるが、この場合、前記配管は、破砕機のボディ内の狭いスペースに配されるため、配管径が細く、且つ、全体として配管の長さが長くなる。而して、前述したスイベルジョイントだけでなく、配管においても圧力損失が大きくなって、破砕アームの応答速度が遅くなり作業性に劣るうえ、動力損失も大きくなって燃費向上の妨げになるという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、筒状のアウターケースと、該アウターケースに軸回り方向相対回転自在に嵌合されるローターと、アウターケースに形成されて油の出入口となるアウターケース第一、第二ポートと、ローターに形成されて油の出入口となるローター第一、第二ポートと、これらアウターケース、ローターの第一ポート同士、第二ポート同士をそれぞれ連結する第一、第二連結油路とを備えてなるスイベルジョイントにおいて、前記第一、第二連結通路は、ローターの外周面部に形成されてアウターケース第一、第二ポートに連通する第一、第二環状溝と、該第一、第二環状溝とローター第一、第二ポートとを連通するべくローターに軸方向を向く状態で形成される第一、第二軸方向通路とを有すると共に、第一軸方向通路はローターの軸芯部に形成される一方、第二軸方向通路は第一軸方向通路の外周側に環状に形成されることを特徴とするスイベルジョイントである。
請求項2の発明は、ローターは、軸芯部に第一軸方向通路が形成される内側ローターと、該内側ローターの外周側に一体的に組付けられる外側ローターとを用いて構成されると共に、第二軸方向通路は、内側ローターの外周面部と外側ローターの内周面部との間に形成されることを特徴とする請求項1に記載のスイベルジョイントである。
請求項3の発明は、作業腕の先端部に装着され、且つ、開閉自在な破砕アーム及び該破砕アームを開閉する油圧シリンダを備えたボディと、該ボディを作業腕に対して回転せしめる回転装置とを具備する破砕機において、該破砕機に前記請求項1または2に記載のスイベルジョイントを設け、該スイベルジョイントを経由して前記油圧シリンダへの油の給排を行なうように構成したことを特徴とするスイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置である。
請求項4の発明は、油圧シリンダの駆動回路に、低負荷状態での破砕アームの閉作動を増速させるための差動回路を設けると共に、該差動回路を構成するバルブが組込まれた差動回路バルブブロックを、スイベルジョイントのローターに直付けしたことを特徴とする請求項3に記載のスイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明とすることにより、ローターの断面積に占めるロッド側、ヘッド側軸方向通路の断面積を可及的に大きくすることができて、スイベルジョイントにおける圧力損失が小さくなり、而して、該スイベルジョイントを経由して圧油供給される油圧機器の応答速度を速くすることができて、作業効率の向上に大きく貢献できる。さらに、スイベルジョイントの圧力損失が小さくなることで動力損失も低下することになり、燃費向上にも寄与できる。
請求項2の発明とすることにより、ローターに環状の第二軸方向通路を容易に形成することができて、製作コストの抑制に寄与できる。
請求項3の発明とすることにより、破砕機に設けられるスイベルジョイントの圧力損失を小さくすることができ、而して、破砕アームの応答速度が速くなって、効率良く破砕作業を行なうことができる。
請求項4の発明とすることにより、スイベルジョイントから差動回路バルブブロックに至る配管をなくすことができて、配管数を削減することができると共に、破砕機内の配管スペースに余裕が生じて、差動回路バルブブロックから油圧シリンダに至る配管の配設が容易になるうえ、該配管の径を太くすることができる。而して、破砕機に配設される配管で発生する圧力損失を大幅に低下させることができて、破砕アームの応答性向上が図れると共に、燃費向上を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】解体作業機の全体図である。
【図2】破砕機を示す図である。
【図3】破砕機の油圧回路図である。
【図4】スイベルジョイント及び差動回路バルブブロックを示す図である。
【図5】図4のX−X断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は破砕機2が装着された解体作業機であって、該解体作業機1の機体本体は、クローラ式の下部走行体3、該下部走行体3に旋回自在に支持される上部旋回体4とから構成されると共に、該上部旋回体4には、屈曲自在な作業腕5の基端部が取付支持されている。該作業腕5は、本実施の形態では、基端部が上部旋回体4に上下方向揺動自在に支持されるブーム6と、該ブーム6の先端部に上下方向揺動自在に支持される第一アーム7と、該第一アーム7の先端部に上下方向揺動自在に支持される第二アーム8とを用いて構成されており、そして、該作業腕5の最も先端側に位置する第二アーム8の先端部に、前記破砕機2が揺動自在に装着されている。尚、図中、9、10、11、12は、前記ブーム6、第一アーム7、第二アーム8、破砕機2をそれぞれ揺動せしめるべく伸縮作動するブーム用シリンダ、第一アーム用シリンダ、第二アーム用シリンダ、アタッチメント用シリンダである。
【0009】
前記破砕機2は、図2に示す如く、作業腕5の先端部(第二アーム8の先端部)に揺動自在に取付けられる取付ブラケット14、該取付ブラケット14に旋回ベアリング15を介して回転自在に取付けられるボディ16、該ボディ16を回転せしめる旋回用モータ17、ボディ16にピン軸18A、18Bを介して開閉揺動自在に支持される一対の破砕アーム19A、19B、該破砕アーム19A、19Bをそれぞれ開閉させるべく伸縮作動する一対の開閉用シリンダ(本発明の油圧シリンダに相当する)20A、20B、該開閉用シリンダ20A、20Bへの油給排路に配されるスイベルジョイント21、該スイベルジョイント21に直付けされる後述の差動回路バルブブロック22等を用いて構成されている。そして、前記旋回用モータ17を駆動せしめてボディ16を回転させることで、作業腕5に対する破砕アーム19A、19Bの向きを調整することができるようになっていると共に、開閉用シリンダ20A、20Bを伸縮せしめて破砕アーム19A、19Bを開閉させることで、該破砕アーム19A、19Bにより鉄やコンクリート等を破砕することができるようになっている。尚、前記旋回ベアリング15及び旋回用モータ17は、本発明の回転装置を構成する。
【0010】
次いで、前記破砕機2の駆動回路について、図3に基づいて説明する。図3において、Aは機体本体(上部旋回体3)に搭載される部分の回路であって、該回路Aには、エンジンEにより駆動される油圧ポンプ23、油タンク24、破砕機回転用操作具(図示せず)の操作に基づいて旋回用モータ17への油給排制御を行なう破砕機旋回用コントロールバルブ25、破砕アーム用操作具(図示せず)の操作に基づいて開閉用シリンダ20A、20Bへの油給排制御を行なう後述の破砕アーム用コントロールバルブ26等が設けられている。
【0011】
さらに、図3において、Bは破砕機6に搭載される部分の回路であって、該回路Bには、前記旋回用モータ17、開閉用シリンダ20A、20B、スイベルジョイント21、差動回路27等が設けられているが、該差動回路27は、後述するように、カウンタバランス弁28とパイロットチェック弁29とを用いて構成されていると共に、これらカウンタバランス弁28とパイロットチェック弁29とは、差動回路バルブブロック22に組込まれている。尚、前記開閉用シリンダ20A、20Bは、ヘッド側油室20AH、20BHへの油供給、及びロッド側油室20AR、20BRからの油排出で伸長して破砕アーム19A、19Bを閉作動せしめる一方、ロッド側油室20AR、20BRへの油供給、及びヘッド側油室20AH、20BHからの油排出で縮小して破砕アーム19A、19Bを開作動せしめるように構成されている。また、図3中、30A、30Bは旋回用モータ17のオーバーロードリリーフ弁である。
【0012】
ここで、前記破砕アーム用コントロールバルブ26は、破砕アーム用操作具の操作に基づいて切換わる三位置切換弁であって、油圧ポンプ23に接続されるポンプポート26Pと、油タンク24に接続されるタンクポート26Tと、後述するスイベルジョイント21のアウターケースロッド側、ヘッド側ポート32R、32Hにそれぞれ接続されるコントロールバルブロッド側、ヘッド側ポート26R、26Hとを有している。そして、破砕アーム用操作具が操作されていない状態では、上記各ポート26P、26T、26R、26Hを閉じる中立位置Nに位置しているが、破砕アーム用操作具が開側に操作されることに基づいて、油圧ポンプ23の圧油を前記スイベルジョイント21のアウターケースロッド側ポート32Rに供給する一方、アウターケースヘッド側ポート32Hから流入する油を油タンク24に排出する開側位置Xに切換り、また、破砕アーム用操作具が閉側に操作されることに基づいて、油圧ポンプ23の圧油をスイベルジョイント21のアウターケースヘッド側ポート32Hに供給する一方、アウターケースロッド側ポート32Rから流入する油を油タンク24に排出する閉側位置Yに切換るように構成されている。
【0013】
一方、前記スイベルジョイント21は、上部旋回体4側に設けられる破砕アーム用コントロールバルブ26に接続される配管と、破砕機2側に設けられる開閉用シリンダ20A、20Bに接続される配管とを相対回転自在に接続するものであるが、該スイベルジョイント21には、図4に示すように、差動回路27を構成するカウンタバランス弁28とパイロットチェック弁29とが組込まれた差動回路バルブブロック22が一体的に組付けられている、つまり、直付けされている。
【0014】
前記スイベルジョイント21及び差動回路バルブブロック22について、前記図3、図4及び図5に基づいて説明するが、以下の説明における上下方向は、便宜上のものであって、スイベルジョイント21の軸方向一端側を上とし、軸方向他端側を下としている。
【0015】
扨、スイベルジョイント21は、筒状のアウターケース32と、該アウターケース32の筒内部に軸回り方向相対回転自在に嵌合されるローター33とから構成されているが、該ローター33の下側半部は、アウターケース32の筒内部から下方に突出している。そして、前記アウターケース32の外周面部に形成されたフランジ部32aは、取付ブラケット14側に固着された上板34にボルト35止めされる一方、ローター33の下側半部の外周面部に形成されたフランジ部33aは、ボディ16側に固着された下板36にボルト37止めされるように構成されている。尚、前記ローター33は、後述するように、内側ローター33Aと外側ローター33Bとをネジ締結33bにより一体化して形成されている。
【0016】
さらに、前記アウターケース32には、前記破砕アーム用コントロールバルブ26のコントロールバルブロッド側、ヘッド側ポート26R、26Hにそれぞれ接続されるアウターケースロッド側、ヘッド側ポート(本発明のアウターケース第一、第二ポートに相当する)32R、32Hが、アウターケース32の外周面部から筒内部に貫通する状態で形成されている。
【0017】
一方、ローター33の下側半部は、前述したように、アウターケース32の筒内部から下方に突出しているが、該ローター33の下側半部の外周面部には、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに接続されるローターヘッド側ポート(本発明のローター第二ポートに相当する)33Hが形成されている。また、ローター33の下端部には、後述する差動回路バルブブロック22に形成のブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに連通するローターロッド側ポート(本発明のローター第一ポートに相当する)33Rが形成されている。
【0018】
さらに、ローター33には、前記アウターケース32とローター33のロッド側ポート32R、33R同士、ヘッド側ポート32H、33H同士をそれぞれ連結するロッド側、ヘッド側連結油路(本発明の第一、第二連結油路に相当する)40R、40Hが形成されている。
【0019】
前記ロッド側、ヘッド側連結油路40R、40Hは、ローター33の上側半部の外周面部に形成されてアウターケースロッド側、ヘッド側ポート32R、32Hにそれぞれ連通するロッド側、ヘッド側環状溝(本発明の第一、第二環状溝に相当する)41R、41Hと、該ロッド側、ヘッド側環状溝41R、41Hとローターロッド側、ヘッド側ポート33R、33Hとを連結するべくローター33に軸方向を向く状態で形成されるロッド側、ヘッド側軸方向通路(本発明の第一、第二軸方向通路に相当する)42R、42Hとを有していると共に、ロッド側軸方向通路42Rは円筒状の通路であって、ローター33の軸芯部に形成される一方、ヘッド側軸方向通路42Hは環状の通路であって、前記ロッド側軸方向通路42Rの外周側に形成されている(図4、図5参照)。
【0020】
ここで、前記ローター33は、内側ローター33Aと、該内側ローター33Aの外周側にネジ締結33bにより一体的に組付けられる外側ローター33Bとを用いて構成されている。そして、前記ロッド側軸方向通路42Rは、内側ローター33Aの軸芯部に形成される一方、ヘッド側軸方向通路42Hは、内側ローター33Aの外周面部と外側ローター33Bの内周面部との間に形成されており、これによって、環状のヘッド側軸方向通路42Hをローター33に容易に形成することができるようになっている。
【0021】
さらに、ローター33の下端部には、カウンタバランス弁28とパイロットチェック弁29とが組込まれた差動回路バルブブロック22が直付けされているが、該差動回路バルブブロック22には、前記ローターロッド側ポート33Rに連通するブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjと、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに接続されるブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcと、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに接続されるブロックヘッド側ポート22Hとが形成されている。ここで、前記ブロックヘッド側ポート22Hは、図4に示す如く、ローター33に形成される差動回路用通路44を経由して、前記ヘッド側軸方向通路42H及びローターヘッド側ポート33Hに連通し、該ローターヘッド側ポート33Hを介して開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに接続されている。
【0022】
一方、前記差動回路バルブブロック22に組込まれるカウンタバランス弁28は、圧力制御弁45とチェック弁46とを用いて形成されているが、該チェック弁46は、入力側が前記ブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに接続され、また、出力側が前記ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcに接続されていて、ブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjからブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcへの油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するように構成されている。而して、このチェック弁46によって、スイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rから開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRへの油の流れは許容されるが、逆方向の流れは阻止されるようになっている。
【0023】
さらに、圧力制御弁45は、入力側が前記ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcに接続され、出力側が前記ブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに接続されると共に、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHの圧力が入力される第一パイロットポート45aと、ロッド側油室20AR、20BRの圧力が入力される第二パイロットポート45bとを有している。尚、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHの圧力は、ブロックヘッド側ポート22H、及び差動回路バルブブロック22に形成される圧力制御弁用パイロット油路47を経由して第一パイロットポート45aに入力され、また、ロッド側油室20AR、20BRの圧力は、ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcを経由して第二パイロットポート45bに入力されるようになっている。そして、上記圧力制御弁45のポペットは、バネ45cによって、ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに通じる弁路45dを閉じる方向に押圧される一方、前記第一、第二パイロットポート45a、45bに入力される開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHの圧力、及びロッド側油室20AR、20BRの圧力によって、前記弁路45dを開く方向に押圧されるように構成されている。而して、圧力制御弁45は、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BH、ロッド側油室20AR、20BRの圧力が低い場合には、バネ45cの押圧力によって弁路45dを閉じることで、ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjへの油の流れ、つまり、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rへの油の流れを阻止する一方、ヘッド側油室20AH、20BH或いはロッド側油室20AR、20BRの圧力が高くなると、該高い圧力による押圧力がバネ45cの押圧力に打ち勝つことにより弁路45dを開いて、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rへの油の流れを許容するようになっている。
【0024】
一方、差動回路バルブブロック22に組込まれるパイロットチェック弁29は、入力側がブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcを介して開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに接続され、出力側がブロックヘッド側ポート22Hを介して開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに接続されると共に、パイロットチェック弁29のポペットを閉側に押圧するパイロット圧が入力されるパイロットポート29aを有している。そして、該パイロットポート29aには、スイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjへの供給圧力が、差動回路バルブブロック22に形成されるパイロットチェック弁用パイロット油路48を経由して導かれるようになっている。而して、スイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに圧油供給されていない状態では、パイロットチェック弁29のパイロットポート29aにはパイロット圧が入力されず、この状態ではパイロットチェック弁29は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからヘッド側油室20AH、20BHへの油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するようになっている。一方、スイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに圧油供給されている状態では、該供給圧力がパイロット圧としてパイロットポート29aに入力され、これによりパイロットチェック弁29は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRとヘッド側油室20AH、20BHとの間の双方向の流れを阻止するようになっている。
【0025】
次いで、破砕アーム19A、19Bの開閉作動時における開閉用シリンダ20A、20Bへの油の給排について説明すると、まず、破砕アーム19A、19Bを開作動せしめるべく破砕アーム用操作具を開側に操作すると、前述したように、破砕アーム用コントロールバルブ26が開側位置Xに切換わって、油圧ポンプ23の圧油がスイベルジョイント21のアウターケースロッド側ポート32Rに供給される。該圧油は、スイベルジョイント21のロッド側連結油路40Rを構成するロッド側環状溝41R及びロッド側軸方向通路42Rを経由してローターロッド側ポート33Rに至り、さらに、差動回路バルブブロック22のブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに供給される。そして、該ブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjから、差動回路バルブブロック22に組込まれたカウンタバランス弁28のチェック弁46を経由してブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcに至り、該ブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcから開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに圧油供給される。このとき、パイロットチェック弁29のパイロットポート29aには、前記ブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjへの供給圧力がパイロット圧として導かれるため、パイロットチェック弁29は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRとヘッド側油室20AH、20BHとの間の双方向の流れを阻止する状態になっている。
【0026】
一方、破砕アーム19A、19Bの開作動時において、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHから排出された油は、スイベルジョイント21のローターヘッド側ポート33H、ヘッド側連結油路40Hを構成するヘッド側軸方向通路42H及びヘッド側環状溝41Hを経由して、アウターケースヘッド側ポート32Hに至る。さらに、該スイベルジョイント21のアウターケースヘッド側ポート32Hから、前記開側位置Xの破砕アーム用コントロールバルブ26を経由して、油タンク24に排出されるようになっている。
【0027】
また、破砕アーム19A、19Bを閉作動せしめるべく破砕アーム用操作具を閉側に操作すると、破砕アーム用コントロールバルブ26が閉側位置Yに切換わって、油圧ポンプ23の圧油がスイベルジョイント21のアウターケースヘッド側ポート32Hに供給される。該圧油は、スイベルジョイント21のヘッド側連結油路40Hを構成するヘッド側環状溝41H及びヘッド側軸方向通路42Hを経由してローターヘッド側ポート33Hに至り、該ローターヘッド側ポート33Hから開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに供給される。
【0028】
一方、破砕アーム19A、19Bの閉作動時において、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRから排出された油は、差動回路バルブブロック22のブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcに流れる。このとき、破砕アーム19A、19Bが鉄やコンクリート等の被破砕物に当接していない状態、つまり低負荷状態では、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHの圧力は低く、該低い圧力が、差動回路バルブブロック22に組込まれた圧力制御弁45の第一パイロットポート45aに導かれる。而して、圧力制御弁45は、前述したようにバネ45cの押圧力によって弁路45dを閉じており、これにより、圧力制御弁45を経由する、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rへの油の流れは阻止されるようになっている。一方、差動回路バルブブロック22に組込まれたパイロットチェック弁29は、スイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rからブロックロッド側ジョイント接続用ポート22Rjに圧油供給されていないため、パイロットポート29aにパイロット圧が入力されず、前述したように、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからヘッド側油室20AH、20BHへの油の流れを許容する状態になっている。而して、前記開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからブロックロッド側シリンダ接続用ポート22Rcに流れた油は、前記パイロットチェック弁29を経由して開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHに供給され、これにより、ヘッド側油室20AH、20BHには、前述した油圧ポンプ23からの供給圧油に加えてロッド側油室20AR、20BRからの排出油が供給されるようになっている。
【0029】
これに対し、破砕アーム19A、19Bの閉作動時において、破砕アーム19A、19Bが鉄やコンクリート等の被破砕物を噛み込んで負荷が大きくなると、開閉用シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20AH、20BHの圧力が高くなり、該高い圧力が圧力制御弁45の第一パイロットポート45aに導かれる。これにより、圧力制御弁45は、バネ45cに抗して弁路45dを開いて、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rへの油の流れを許容する。而して、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRから排出された油は、前記圧力制御弁45を経由してスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rに至り、ロッド側連結油路40Rを構成するロッド側軸方向通路42R及びロッド側環状溝41Rを経由して、アウターケースロッド側ポート32Rに至る。さらに、該スイベルジョイント21のアウターケースロッド側ポート32Rから閉側位置Yの破砕アーム用コントロールバルブ26を経由して、油タンク24に排出されるようになっている。
【0030】
つまり、破砕アーム19A、19Bの閉作動時において、破砕アーム19A、19Bが鉄やコンクリート等の被破砕物に当接していない低負荷状態では、カウンタバランス弁28を構成する圧力制御弁45は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21のローターロッド側ポート33Rへの油の流れを阻止し、これによって、ロッド側油室20AR、20BRからスイベルジョイント21、閉側位置Yの破砕アーム用コントロールバルブ26を経由しての油タンク24への油排出が阻止される一方、パイロットチェック弁29は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRからヘッド側油室20AH、20BHへの油流入を許容し、これにより、ヘッド側油室20AH、20BHへの供給流量が増加して開閉用シリンダ20A、20Bの作動速度が増速されるようになっている。一方、破砕アーム19A、19Bが鉄やコンクリート等の被破砕物を噛み込んで負荷が大きくなると、圧力制御弁45は開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRから油タンク24へ油排出を許容し、これにより、ヘッド側油室20AH、20BHとロッド側油室20AR、20BRとの差圧が大きくなって、開閉用シリンダ20A、20Bを伸長せしめる大きな推力を得ることができるようになっている。
【0031】
叙述の如く構成された本形態において、解体作業機1の作業腕5の先端部には、鉄やコンクリート等を破砕する破砕機2が装着されているが、該破砕機2は、開閉自在な破砕アーム19A、19B及び該破砕アーム19A、19Bを開閉する開閉用シリンダ20A、20Bを備えたボディ16と、該ボディ16を作業腕5に対して回転せしめるための旋回ベアリング15及び旋回モータ17とを具備していると共に、機体本体側から前記開閉用シリンダ20A、20Bへの油の給排を行なうためのスイベルジョイント21が設けられている。該スイベルジョイント21は、筒状のアウターケース32と、該アウターケース32に軸回り方向相対回転自在に嵌合されるローター33と、アウターケース32に形成されて油の出入口となるアウターケースロッド側、ヘッド側ポート32R、32Hと、ローター33に形成されて油の出入口となるローターロッド側、ヘッド側ポート33R、33Hと、これらアウターケース32、ローター33のロッド側ポート32R、33R同士、ヘッド側ポート32H、33H同士をそれぞれ連結するロッド側、ヘッド側連結油路40R、40Hとを備えると共に、該ロッド側、ヘッド側連結油路40R、40Hは、ローター33の外周面部に形成されてアウターケースロッド側、ヘッド側ポート32R、32Hにそれぞれ連通するロッド側、ヘッド側環状溝41R、41Hと、該ロッド側、ヘッド側環状溝41R、41Hとローターロッド側、ヘッド側ポート33R、33Hとを連通するべくローター33に軸方向を向く状態で形成されるロッド側、ヘッド側軸方向通路42R、42Hとを有し、さらに、ロッド側軸方向通路42Rはローター33の軸芯部に形成される一方、ヘッド側軸方向通路42Hはロッド側軸方向通路42Rの外周側に環状に形成されている。
【0032】
この結果、ローター33の断面積に占めるロッド側、ヘッド側軸方向通路42R、42Hの断面積を可及的に大きくすることができ、而して、スイベルジョイント21が破砕機2の限られたスペースに設置される小型のものであっても、該スイベルジョイント21における圧力損失を小さくできることになる。よって、該スイベルジョイント21を経由して圧油供給される開閉用シリンダ20A、20B、及び該開閉用シリンダ20A、20Bによって開閉される破砕アーム19A、19Bの応答速度を速くすることができて、作業効率の向上に大きく貢献できる。さらに、スイベルジョイント21の圧力損失が小さくなることで動力損失も低下することになり、よって、燃費向上にも寄与できる。
【0033】
しかも、前記スイベルジョイント21のローター33は、軸芯部にロッド側軸方向通路42Rが形成される内側ローター33Aと、該内側ローター33Aの外周側にネジ締結33bにより一体的に組付けられる外側ローター33Bとを用いて構成されると共に、ヘッド側軸方向通路42Hは、内側ローター33Aの外周面部と外側ローター33Bの内周面部との間に形成されており、而して、ローター33に環状のヘッド側軸方向通路42Hを容易に形成することができて、製作コストの抑制に寄与できる。
【0034】
さらに、前記開閉用シリンダ20A、20Bの駆動回路には、低負荷状態での破砕アーム19A、19Bの閉速度を増速させるための差動回路27が設けられているが、該差動回路27は、低負荷状態での破砕アーム19A、19Bの閉作動時に、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRから油タンク24への油排出を阻止するカウンタバランス弁28と、ロッド側油室20AR、20BRからヘッド側油室20AH、20BHへの油流入を許容するパイロットチェック弁29とを用いて構成されていると共に、該差動回路27を構成するカウンタバランス弁28及びパイロットチェック弁29が組込まれた差動回路バルブブロック22は、前記スイベルジョイント21のローター33に直付けされている。
【0035】
この結果、スイベルジョイント21から差動回路バルブブロック22に至る配管をなくすことができて、配管数を削減することができると共に、破砕機2内の配管スペースに余裕が生じて、差動回路バルブブロック22から開閉用シリンダ20A、20Bに至る配管の配設が容易になるうえ、該配管の径を太くすることもできる。而して、破砕機2に配設される配管で発生する圧力損失を大幅に低下させることができて、さらなる破砕アーム19A、19Bの応答性向上が図れると共に、燃費向上を達成することができる。
【0036】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、前記実施の形態では、スイベルジョイントのローターの軸芯部にロッド側軸方向通路が形成される一方、該ロッド側軸方向通路の外周側に環状のヘッド側軸方向通路が形成されているが、ローターの軸芯部にヘッド側軸方向通路を形成し、該ヘッド側軸方向通路の外周側に環状のロッド側通路を形成する構成にすることもできる。
また、上記実施の形態では、スイベルジョイントを経由して圧油の給排が行なわれる油圧機器が油圧シリンダであるため、スイベルジョイントには第一、第二連結油路としてロッド側連結油路、ヘッド側連結油路が形成されているが、油圧機器が油圧モータである場合には、該油圧モータへの給排路となる一対の油路が第一、第二連結油路として形成されることになる。
さらに、上記実施の形態では、スイベルジョイントのアウターケース及びローターにそれぞれ二つのポートが形成されているが、本発明は、アウターケース及びローターにそれぞれ三つのポートが形成された場合であっても実施できる。この場合、アウターケース、ローターの第三ポート同士を連結する第三連結通路を形成する第三軸方向通路は、第二軸方向通路の外周側に環状に形成される。同様にして、四つ以上のポートが形成されていても本発明を実施できる。
さらに、上記実施の形態では、本発明が実施されたスイベルジョイントは、破砕機の破砕アームを開閉せしめる油圧シリンダへの給排路に配されており、これにより、前述したように破砕アームの応答速度を速くして作業効率の向上を図れるものであるが、これに限定されることなく、各種油圧機器への給排路に配設できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、配管同士を相対回転自在に接続するべく油の給排路に配されるスイベルジョイント、及び該スイベルジョイントが設けられた破砕機の油圧装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
2 破砕機
5 作業腕
15 旋回ベアリング
16 ボディ
17 旋回用モータ
19A、19B 破砕アーム
20A、20B 開閉用シリンダ
21 スイベルジョイント
22 差動回路バルブブロック
27 差動回路
28 カウンタバランス弁
29 パイロットチェック弁
32 アウターケース
32R アウターケースロッド側ポート
32H アウターケースヘッド側ポート
33 ローター
33A 内側ローター
33B 外側ローター
33R ローターロッド側ポート
33H ローターヘッド側ポート
40R ロッド側連結油路
40H ヘッド側連結油路
41R ロッド側環状溝
41H ヘッド側環状溝
42R ロッド側軸方向通路
42H ヘッド側軸方向通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のアウターケースと、該アウターケースに軸回り方向相対回転自在に嵌合されるローターと、アウターケースに形成されて油の出入口となるアウターケース第一、第二ポートと、ローターに形成されて油の出入口となるローター第一、第二ポートと、これらアウターケース、ローターの第一ポート同士、第二ポート同士をそれぞれ連結する第一、第二連結油路とを備えてなるスイベルジョイントにおいて、前記第一、第二連結通路は、ローターの外周面部に形成されてアウターケース第一、第二ポートに連通する第一、第二環状溝と、該第一、第二環状溝とローター第一、第二ポートとを連通するべくローターに軸方向を向く状態で形成される第一、第二軸方向通路とを有すると共に、第一軸方向通路はローターの軸芯部に形成される一方、第二軸方向通路は第一軸方向通路の外周側に環状に形成されることを特徴とするスイベルジョイント。
【請求項2】
ローターは、軸芯部に第一軸方向通路が形成される内側ローターと、該内側ローターの外周側に一体的に組付けられる外側ローターとを用いて構成されると共に、第二軸方向通路は、内側ローターの外周面部と外側ローターの内周面部との間に形成されることを特徴とする請求項1に記載のスイベルジョイント。
【請求項3】
作業腕の先端部に装着され、且つ、開閉自在な破砕アーム及び該破砕アームを開閉する油圧シリンダを備えたボディと、該ボディを作業腕に対して回転せしめる回転装置とを具備する破砕機において、該破砕機に前記請求項1または2に記載のスイベルジョイントを設け、該スイベルジョイントを経由して前記油圧シリンダへの油の給排を行なうように構成したことを特徴とするスイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置。
【請求項4】
油圧シリンダの駆動回路に、低負荷状態での破砕アームの閉作動を増速させるための差動回路を設けると共に、該差動回路を構成するバルブが組込まれた差動回路バルブブロックを、スイベルジョイントのローターに直付けしたことを特徴とする請求項3に記載のスイベルジョイントを設けた破砕機の油圧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−196353(P2010−196353A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42211(P2009−42211)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】