説明

スナビング機能に優れるアクチュエータ

【課題】航空機に用いるEHA装置において、エネルギー最小の最適な衝撃緩和を可能とするスナビング機能に優れるアクチュエータを提供する。
【解決手段】アクチュエータ本体に変位センサを装備することで、任意の位置における前記アクチュエータの作動速度の制御が可能となり、アクチュエータの開発段階でスナビング機能に関する設計変更を行う場合でも、モータ回転数の制御を目的としたソフトウェアのパラメータ変更のみで対応することができる。これにより、衝撃緩和装置の再製作等の必要がなくなり、工費削減および工程短縮が可能となる。また、実際の飛行の際に受ける様々な空力条件に対して、アクチュエータのストローク速度を逐次検出し、モータの回転数を制御することにより、最小のエネルギー消費量で最適な脚揚降も可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータとポンプとアクチュエータとコントローラとを一体化したEHA(Electro Hydrostatic Acutuator)に関し、さらに詳しくは、航空機の脚揚降時の脚上げ位置および脚下げ位置における衝撃緩和を目的とするスナビング機能に優れるアクチュエータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、中型以上の航空機では油圧供給系統を装備し、その油圧力を利用してアクチュエータによる脚の揚降を行っている。脚揚降用アクチュエータの場合、脚上げ位置および脚下げ位置におけるピストンとシリンダの衝突による衝撃の緩和を目的として、ピストンの作動速度を減速させるスナビング機構が設けられている。
【0003】
上記のスナビング機構は、通常、ピストンがシリンダボトムまたはグランドナットに衝突するのを防止するための衝撃緩和装置を、アクチュエータのシリンダ内部に備えることにしている。例えば、特許文献1には、航空機のランディングギア等に使用される油圧シリンダに関し、シリンダ内のピストンヘッドとシリンダボトムの間にさらにスナビングピストンを配置し、圧縮時のストロークエンドでのピストンの作動速度を減速制御する油圧シリンダが提案されている。
【0004】
また、特許文献2には、同じく航空機ランディングギア等に使用される油圧シリンダに関し、シリンダボトムから所要ストローク間を移動できるスナビングピストンを配置して緩衝用油室を形成し、ピストン伸長時に所定量の流体を、オリフィスを介して緩衝用油室に導入し、圧縮時にピストンがスナビングピストンに当接した際に、オリフィスを通して所定量の流体を排出することで、ピストンの作動速度を減速制御する油圧シリンダが提案されている。このように、衝撃緩和を目的としたスナビング機構は種々提案されているが、いずれもアクチュエータのシリンダ内部に衝撃緩和装置を配置する構成となっている。
【0005】
一方、アクチュエータ本体に関しては、近年、航空機に装備された油圧供給系統を廃し、燃費向上を図った全電動化の方向に向かっており、個々のアクチュエータが電力で自己完結的な作動を行えるようになれば、燃費向上と共に次世代の信頼性飛行システムとして注目されることになる。
【0006】
現在では、このようなアクチュエータとして2種類のタイプが実用化されており、その一つがEHAであり、もう一つがEMA(Electro Mechanical Actuator)である。EHAは、アクチュエータ内部に油圧系統が存在しており、これを作動させる油圧ポンプ用のモータには外部から電力で動力が供給される。一方、EMAは、電気モータで作動させる構造であり、完全に油圧系統を排除したものとなっている。
【0007】
EHAとEMAを比較した場合、油圧系統を内在させないことから、EMAの方がシンプルな構造となり、小型化、軽量化の面でより有利であるとされている。しかし、航空機用に高い信頼性が要求されるアクチュエータでは、EHAが多く採用されているように、現在の技術レベルではEMAで高い信頼性を確保できないため、EHAの採用が主流となっている(例えば、特許文献3)。
【0008】
このような状況に伴って、EHAは様々な分野において開発および研究が進められている。しかし、航空機の脚揚降用アクチュエータに関しては、信頼性の要求レベルが比較的低い小型航空機向けにEMAを用いたアクチュエータは既に提案されているが、EHAを用いたアクチュエータは未だ開発の過程であり、適正な構造について提案されていない。
【0009】
【特許文献1】特開平07−208410号公報
【特許文献2】特開平08−61310号公報
【特許文献3】特開2002−54604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の通り、従来から提案される航空機の脚揚降用アクチュエータのスナビング機構は、アクチュエータのシリンダ内部に衝撃緩和装置を配置することで、ピストンとシリンダが衝突する際の衝撃を緩和するという目的を達成してきた。
【0011】
しかし、アクチュエータの開発段階においては、新たなアクチュエータの開発に際し、衝撃緩和装置を試作して試験を行う必要があるが、所定の衝撃緩和を達成できない場合には、衝撃緩和装置を新たに製作することが必要になる。さらに、開発状況によっては、このような試作および試験が複数回繰り返されることもある。このため、航空機の脚揚降用アクチュエータを新規に開発する場合には、航空機の製造コストの上昇や、開発期間の長期化というリスクを伴うことになる。
【0012】
また、航空機の実飛行に際しては、機体に作用する空力状態は一様ではなく、脚上げの際に、脚上げの方向と同方向に風荷重が作用する状態や、脚上げの方向と反対方向に風荷重が作用する状態も想定される。しかし、従来の油圧供給系統を利用した脚揚降用アクチュエータでは、機体に作用する空力条件に対応して、アクチュエータへのエネルギー供給量を制御することができないので、例えば、脚上げの方向と同方向に風荷重が作用する場合には、風荷重の影響により必要以上の速度で脚上げが行われることになる。
【0013】
上記の場合、所定の速度以上で脚上げを行う必要はないため、アクチュエータへのエネルギー供給量から脚に作用する風荷重に相当するエネルギー供給量を減少させるのが望ましい。このように、機体に作用する空力条件に対応し、アクチュエータへのエネルギー供給量を制御できれば、エネルギーの有効利用およびアクチュエータの作動速度の制御が可能となるが、その実現のためには、新たなシステムの構築が必要となる。
【0014】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、従来の衝撃緩和装置によらない変位センサを開発することにより、開発段階における製造コストの上昇等のリスクを回避し、さらに航空機の実飛行に際し、機体に作用する様々な空力条件に対応でき、エネルギー最小の最適な脚揚降が可能となるアクチュエータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、脚揚降用アクチュエータに最適なスナビング機能について種々の検討を行った。その結果、アクチュエータのスナビングは、従来のようにアクチュエータの作動速度をシリンダボトムまたはグランドナットにおいて衝撃緩和装置を用いて減速させる方法で行うのではなく、ピストンの任意の摺動位置における作動速度を制御することが有効であり、このようなシステムが、モータの回転数の変化によりピストンのストローク速度を制御できることを利点とするEHAと変位センサを組み合わせることにより実現可能であることを知見した。
【0016】
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記(1)〜(3)のスナビング機能を有するアクチュエータを要旨としている。
(1)シリンダ式のアクチュエータ本体と、前記アクチュエータ本体のシリンダ内を摺動するピストンとからなるアクチュエータであって、モータと、前記モータの回転に応じて流体を供給するポンプと、前記ピストンの運動に応じて前記モータの回転を制御するコントローラと、前記ピストンの運動に応じて生ずる流量差に対応し流体の供給量を調整するリザーバとを備え、前記ピストンの摺動位置に応じて信号を出力する変位センサを装備し、前記信号に対応して前記コントローラが前記モータの回転を制御することにより、前記ピストンの任意の摺動位置における作動速度の制御を可能とするスナビング機能に優れるアクチュエータ。
(2)上記(1)に記載のスナビング機能に優れるアクチュエータにおいて、前記変位センサとしてLVDTを用いれば、制御装置への組み込みが容易であり、装置全体としてコンパクトな設計が可能となるので望ましい。
【0017】
さらに、上記(1)または(2)に記載のスナビング機能に優れるアクチュエータを、航空機の脚揚降に使用すれば、脚上げ位置および脚下げ位置における衝撃緩和が達成できるとともに、航空機の実飛行による様々な空力条件に対応でき、エネルギー消費を最小にできる。
【0018】
本発明において、「スナビング機能に優れる」とは、前述の通り、開発段階における製造コストの上昇等のリスクを回避し、さらに航空機の実飛行に際し、機体に作用する様々な空力条件に対応でき、エネルギー最小の最適な脚揚降を可能とすることを意味する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータによれば、最適な変位センサを装備することにより、アクチュエータの開発段階でスナビング機能に関する設計変更を行う場合でも、モータ回転数の制御を目的としたソフトウェアのパラメータを変更するだけで対応できるため、衝撃緩和装置の再製作等の工程を追加する必要がなく、工費削減および工程短縮が可能となる。
【0020】
また、モータの回転数の制御により、アクチュエータの作動速度を自由に設定できるので、従来の衝撃緩和装置では達成できなかった、最適な衝撃緩和を実現することも可能である。
【0021】
さらに、航空機の実飛行に際し、機体に作用する様々な空力条件に対して、アクチュエータの作動速度を逐次検出し、モータの回転数を制御することにより、最小のエネルギー消費量で、かつ最適な脚揚降も可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの一例を示す斜視図である。本発明のアクチュエータは、例えば航空機の降着装置用として作動するEHA装置として使用される。同図に示すアクチュエータは、シリンダ式のアクチュエータ本体2と、アクチュエータ本体2のシリンダ3内を摺動するピストン4とからなり、モータ5、ポンプ6およびコントローラ7が装備されている。
【0024】
アクチュエータ2に負荷が加わった場合、ポンプ6がモータ5の回転に応じてアクチュエータ本体2のシリンダ3内に流体を供給し、外部から加わる負荷に対向させる。このとき、シリンダ3に延伸運動を行わせるか圧縮運動を行わせるかは、延伸側へ流体を供給するか、または圧縮側へ流体を供給するかに依存するため、コントローラ7は、シリンダ3の運動に応じてモータ5の回転方向を切り換えるとともに、回転速度を調整する。
【0025】
また、図1に示すアクチュエータでは、ポンプ6とアクチュエータ2を流体配管で接続する構成に替えて、油圧マニホールド(Hydraulic Manifold)8を設けている。油圧マニホールド8とは、直方体の金属の内部に油圧回路を構成する流路を形成したものであり、油圧回路をアクチュエータに直接接続しないで1カ所に集中させることにより、部品交換時の脱着を効率良く行うことができ、単体の部品を用いるよりも回路の小型化、軽量化の面で有利であり、しかも配管を少なくすることができるという大きなメリットがある。
【0026】
本発明のアクチュエータに装備する変位センサは、特に限定するものではなく、直線型であっても回転型であっても構わない。適用可能な変位センサとしては、各種ポテンショメータ(ジョイスティック、回転型、直線型)や差動変圧器(LVDT、RVDT)等を適宜選択することができる。
【0027】
ポテンショメータは可変抵抗器と同構造の変位センサであり、機械的な位置に比例した電気出力を得ることができる。しかし、一般的にポテンショメータは電流に弱く、特に、摺動接点に電流が流れると、接触部が発熱し抵抗面が焼損しノイズ発生の原因となるため、設計段階においてはその選択に注意が必要となる。
【0028】
また、RVDT(Rotary Variable Differential Transformer)は、計量部の回転に伴い誘導電圧が生成され、回転変位に比例した周波数を出力する変位センサであり、ピストン先端のロッドエンド10に直接設置または接続する必要がある。よってコントローラ7と接続するにはピストン4のストロークを考慮した長さの配線が必要となる。
【0029】
図1に示すアクチュエータでは、変位センサとしてLVDT(Linear Variable Differential Transformer)9を用いている。LVDT9は差動変圧器であり、機械的変位量を電気信号に直接変換する変位センサである。同図に示すように、LVDT9はプローブ9aとケース9bとで構成され、プローブ9aの摺動に合わせてケース9b内のコアが変位し、当該コアの変位量に比例した交流電圧が発生する。このため、本発明のアクチュエータは、ピストン4の摺動方向とLVDT9の線形位置検出方向を合わせ、LVDTのケース9bをアクチュエータ本体2に固定し、LVDTのプローブ9aをピストン4に連結することにより、容易に、かつスペースを取らず設置することができ、しかも摺動変位量の検出精度に優れる。
【0030】
次に、本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの動作を説明する。
【0031】
図2は、本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの一実施形態を示す断面構成図であり、同(a)はシリンダの圧縮運動を示す図であり、同(b)はシリンダが延伸運動を示す図である。図2(a)および(b)に示すアクチュエータは、シリンダ式のアクチュエータ本体2と、アクチュエータ本体のシリンダ3内を摺動するピストン4とからなり、モータ5、ポンプ6、コントローラ7およびリザーバ11が装備されている。
【0032】
アクチュエータに負荷が加わった場合、ポンプ6がモータ5の回転に応じてアクチュエータ本体2のシリンダ3内に流体を供給し、外部から加わる負荷に対向させる。このため、ポンプ6は、アニュラス側油室13およびリザーバ11と接続する流体配管とポンプ部位6aで、ボア側油室12と接続する流体配管とポンプ部位6bでそれぞれ接続している。
【0033】
また、変位センサとしてLVDT9を使用し、ピストン4の摺動方向とLVDT9の線形位置検出方向を合わせて、LVDTのケース9bをアクチュエータ本体2に固定し、LVDTのプローブ9aをピストン4に連結している。
【0034】
図2(a)に示すように、シリンダ3が圧縮運動を行う場合には(同図の白抜き矢印)、コントローラ7からの信号でポンプ部位6bが入り側に、ポンプ部位6aが出側になるようにモータ5の回転が切り換えられる。その状態で、ボア側油室12、アニュラス側油室13およびリザーバ11の流体が解放される。
【0035】
流体用のポンプ6の作動により、ボア側油室12の流体がアニュラス側油室13に供給されるが、流体の一部は流体配管を通してリザーバ11に貯留される。このようにして、アニュラス側油室13に流体が十分に供給されると、外部からの負荷に抗するように、ピストン4が圧縮側へ移動する。
【0036】
ピストン4がシリンダ3内を摺動し、シリンダボトム14に接近すると、アクチュエータ2に装備したLVDT9がピストン4の摺動位置を逐次検出し、信号をコントローラ7に送信する。コントローラ7は、LVDT9より送信された信号からピストン4の任意の摺動位置における摺動速度を計算し、プログラムの設定に従ってモータ5の回転数を制御し、ピストン4の摺動速度を減速させる。これにより、最適な衝撃緩和が達成される。
【0037】
また、図2(b)に示すように、シリンダ3が延伸運動を行う場合には(同図の黒抜き矢印)、コントローラ7からの信号でポンプ部位6aが入り側に、ポンプ部位6bが出側になるようにモータ5の回転が切り換えられる。その状態で、ボア側油室12、アニュラス側油室13およびリザーバ11の流体が解放される。
【0038】
流体用のポンプ6の作動により、アニュラス側油室13およびリザーバ11に貯留された流体がボア側油室12に供給される。このようにして、ボア側油室12に流体が十分に供給されると、外部からの負荷に抗するように、ピストン4が延伸側へ移動する。
【0039】
ピストン4がシリンダ3内を摺動し、グランドナット15に接近すると、アクチュエータ2に装備したLVDT9がピストン4の摺動位置を逐次検出し、信号をコントローラ7に送信する。その後は圧縮運動の場合と同様に、コントローラ7によりモータ5の回転数が制御され、ピストン4の摺動速度が減速し、最適な衝撃緩和が達成される。
【0040】
上記の圧縮運動または延伸運動に対する衝撃緩和は、例えば、アクチュエータのストロークが500mm前後であれば、スナビングを行うストローク(以下、「スナビングストローク」という)は25〜50mm程度でよい。この場合、スナビングストローク以外の区間を、ピストンが摺動している際は、モータの回転数を3000回転/分とし、スナビングストロークでのモータの回転数を1000回転/分に制御すれば、最適な衝撃緩和が達成される。さらに、スナビングストロークでのモータの回転数を1000回転/分から除々に減少させ、最終的に停止(0回転/分)させることで、衝撃をより一層緩和することも可能である。
【0041】
また、アクチュエータのストローク全体において、ピストンの任意の摺動位置における作動速度の制御が可能となる。このような構成とすれば、機体に作用する空力がどのように変化しても、例えば、脚上げ方向と同じ方向に風荷重が作用する場合でも、逐次ピストンの摺動速度が検知され、風荷重の影響を考慮してモータの回転数が選択されるので、エネルギー消費量を必要最小限に抑えることができ、かつ、最適な衝撃緩和も達成できる。
【0042】
本発明のアクチュエータは、上述の作用が相俟って、例えば、航空機の脚揚降用として適用した場合に、優れたスナビング機能を発揮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータによれば、最適な変位センサを装備することにより、アクチュエータの開発段階でスナビング機能に関する設計変更を行う場合でも、モータ回転数の制御を目的としたソフトウェアのパラメータを変更するだけで対応できるため、衝撃緩和装置の再製作等の工程を追加する必要がなく、工費削減および工程短縮が可能となる。
【0044】
また、モータの回転数の制御により、アクチュエータの作動速度を自由に設定できるので、従来の衝撃緩和装置では達成できなかった、最適な衝撃緩和を実現することも可能である。
【0045】
さらに、航空機の実飛行に際し、機体に作用する様々な空力条件に対して、アクチュエータの作動速度を逐次検出し、モータの回転数を制御することにより、最小のエネルギー消費量で、かつ最適な脚揚降も可能になる。
【0046】
これにより、航空機に使用されるアクチュエータとして優れたスナビング機能を発揮することができ、広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明のスナビング機能に優れるアクチュエータの一実施形態を示す断面構成図であり、同(a)はシリンダの圧縮運動を示す図であり、同(b)はシリンダが延伸運動を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1.EHA 2.アクチュエータ
3.シリンダ 4.ピストン
5.モータ 6.ポンプ
6a、6b.ポンプ部位 7.コントローラ
8.油圧マニホールド 9.LVDT
9a.プローブ 9b.ケース
10.ロッドエンド 11.リザーバ
12.ボア側油室 13.アニュラス側油室
14.シリンダボトム 15.グランドナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダ式のアクチュエータ本体と、前記アクチュエータ本体のシリンダ内を摺動するピストンとからなるアクチュエータであって、
モータと、前記モータの回転に応じて流体を供給するポンプと、前記ピストンの運動に応じて前記モータの回転を制御するコントローラと、前記ピストンの運動に応じて生ずる流量差に対応し流体の供給量を調整するリザーバとを備え、
前記ピストンの摺動位置に応じて信号を出力する変位センサを装備し、前記信号に対応して前記コントローラが前記モータの回転を制御することにより、前記ピストンの任意の摺動位置における作動速度の制御を可能とすることを特徴とするスナビング機能に優れるアクチュエータ。
【請求項2】
前記変位センサとしてLVDTを用いることを特徴とする請求項1に記載のスナビング機能に優れるアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−239974(P2007−239974A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−67407(P2006−67407)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000183369)住友精密工業株式会社 (336)
【Fターム(参考)】