説明

スピロ環化合物からなるフォトレジスト基材及びこの基材を含むフォトレジスト組成物

【課題】耐熱性に優れ、高感度、高解像度、高微細加工性、高い溶解性等の特徴を具備するフォトレジスト基材及び組成物の提供。
【解決手段】下記式(I)等で表されるスピロ環化合物からなるフォトレジスト基材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体等の電気・電子分野や光学分野等で用いられるフォトレジスト基材、特に超微細加工用フォトレジスト基材に関する。
【背景技術】
【0002】
極端紫外光(Extream Ultra Violet Light:以下、EUVLと表記する場合がある)又は電子線によるリソグラフィーは、半導体等の製造において、高生産性、高解像度の微細加工方法として有用であり、それに用いる高感度、高解像度のフォトレジストが求められている。フォトレジストは、所望する微細パターンの生産性、解像度等の観点から、その感度を向上させることが欠かせない。
【0003】
EUVLによる超微細加工の際に用いられるフォトレジストとしては、例えば、公知のKrFレーザーによる超微細加工の際に用いられていた化学増幅型ポリヒドロキシスチレン系フォトレジストがある。このレジストでは、50nm程度までの微細加工が可能であることが知られている。しかしながら、このレジストで極端紫外光による超微細加工をし、極端紫外光による加工の最大の利点である50nm以細のパターンを作製すると、感度及びレジストアウトガスについては実用性を有するものの、最も重要であるラインエッジラフネスを低減させることができなかった。従って、極端紫外光本来の性能を十分に引き出しているとは言えず、より高性能のフォトレジストを開発することが求められていた。
【0004】
上記課題に対し、例えば、他のレジスト化合物と比較して光酸発生剤の濃度が高い化学増幅ポジ型フォトレジストを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、実施例である、ヒドロキシスチレン/スチレン/t−ブチルアクリレートからなるターポリマーからなる基材、全固形分中の少なくとも約5重量%のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウムオルト−トリフルオロメチルスルフォネートからなる光酸発生剤、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド乳酸塩及び乳酸エチルからなるフォトレジストに関しては、ラインエッジラフネスの観点から、電子線を用いた場合で例示された100nmまでの加工が限界であると考えられる。これは基材として用いる高分子化合物の集合体又は各々の高分子化合物分子が示す立体的形状が大きく、該作製ライン幅及びその表面粗さに影響を及ぼすことがその主原因と推定される。
【0005】
本発明者の1人は、既に高感度、高解像度のフォトレジスト材料としてカリックスレゾルシナレン化合物を提案している(特許文献2参照)。しかしながら、さらに、室温にてアモルファス状態である新規な低分子有機化合物が求められている。この際、半導体製造工程で問題となるエッチング耐性の向上等、諸性能の向上が並行して求められている。また、フォトレジスト基材は現行の半導体製造工程では、溶媒に溶解させて製膜工程に進めるため、塗布溶媒に対する高い溶解性が求められている。
【0006】
尚、特許文献3には、カリックスレゾルシナレン化合物が開示されているが、これらの化合物は一部溶解性が不十分と考えられる上、フォトレジスト基材としての用途が記載されていない。
また、特許文献4〜7にはフォトレジスト基材としてスピロ環化合物を用いることが記載されている。
特許文献4では、アルキル置換基等を有するスピロ環構造のフォトレジスト材料の記載がある。しかしながら、EUVLに対する感度が充分ではなく、改良が望まれている。
【0007】
特許文献5では、スピロ環構造を含む多価フェノール化合物と多価ビニルエーテル化合物の付加重合体を基材として用いている。しかし、露光前後の分子量が大きく変化し、可溶部と非可溶部の境界に存在する分子の分子量に分布ができるため、ラインエッジラフネスの観点から好ましくない。
【0008】
特許文献6では、分子量300〜3000の芳香族ケトン又は芳香族アルデヒドとフェノール性化合物から合成されるポリフェノール化合物の酸解離性溶解性抑止基保護体が開示されている。しかしながら、具体例に示されたポリフェノール化合物の酸解離性溶解性抑止基保護体は、過剰に環状構造が縮環した化学構造であるため、現像時に酸解離性溶解性抑止基が脱離したポリフェノール化合物は現像液に溶解し難いため、作製したパターンのスペース部にスカム(現像残渣)が発生しやすいため、微細加工の精密性に乏しい。
【0009】
特許文献7では、スピロ環構造を有する部位に結合する置換基がフェニル基であるため耐熱性に優れるが、ノボラック樹脂等のポリマーを基材とするフォトレジスト組成物に添加剤として用いられているため、ラインエッジラフネスの観点で好ましくない。
【特許文献1】特開2002−055457号公報
【特許文献2】特開2004−191913号公報
【特許文献3】米国特許6093517号公報
【特許文献4】特開2005−091909号公報
【特許文献5】特開2005−099246号公報
【特許文献6】特開2005−346024号公報
【特許文献7】特開平05−323603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、耐熱性に優れ、高感度、高解像度、高微細加工性、高い溶解性等の特徴を具備するフォトレジスト基材及び組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題が高分子化合物からなるフォトレジスト基材の立体的分子形状や分子構造、又はその分子構造中における保護基の構造に基づく反応性に起因することを突き止めた。そして、本発明者らは所定の構造を有するスピロ環化合物がフォトレジスト基材として有用であることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
本発明によれば、以下のフォトレジスト基材等が提供される。
1.下記式(I)で表されるスピロ環化合物からなるフォトレジスト基材。
【化10】

[式中、R及びRはそれぞれ、水素又は下記式(1)〜(14)から選択される酸解離性溶解抑止基であり、R又はRの少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
〜Rはそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、下記式(15)で表される芳香族基、又はこれら基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表し、a及びbはそれぞれ1〜4の整数であり、c及びdはそれぞれ1〜3の整数である。
【化11】

(式(13)及び(14)中のrは、下記式(r−1)〜(r−12)から選択される一価の基である。)
【化12】

【化13】

(式中、Rはそれぞれ、水素又は前記式(1)〜(14)から選択される基であり、xは1〜5の整数を表す。)]
2.下記式(II)で表されるスピロ環化合物からなるフォトレジスト基材。
【化14】

[式中、R11及びR12はそれぞれ、水素又は酸解離性溶解抑止基であり、酸解離性溶解抑止基は、tert−ブチル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、シリル基、下記式(1)〜(14)、及び下記式(16)〜(19)で表される基から選択される基である。R11又はR12の少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
13〜R18はそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、下記式(15)で表される芳香族基、又はこれら基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表し、e及びfはそれぞれ1〜3の整数であり、i及びjはそれぞれ1〜5の整数であり、g及びhはそれぞれ1〜3の整数である。
【化15】

(式(13)及び(14)中のrは、下記式(r−1)〜(r−12)から選択される一価の基である。)
【化16】

【化17】

(式中、R21〜R26は、それぞれ炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、炭素数6〜30の芳香族基、又は炭素数6〜30の環状脂肪族炭化水素基と芳香族基が組み合わさってなる基である。pは1〜4の整数である。)
【化18】

(式中、Rはそれぞれ、水素又は前記式(1)〜(14)から選択される基であり、xは1〜5の整数を表す。)]
3.前記酸解離性溶解抑止基が、tert−ブチルオキシカルボニル基、及び前記式(1)〜(14)で表される基から選択される基である2記載のフォトレジスト基材。
4.上記1〜3のいずれかに記載のフォトレジスト基材と、溶剤を含有するフォトレジスト組成物。
5.さらに、光酸発生剤を含有する4記載のフォトレジスト組成物。
6.さらに、クエンチャーとして塩基性有機化合物を含有する4又は5記載のフォトレジスト組成物。
7.上記4〜6のいずれかに記載のフォトレジスト組成物を用いた微細加工方法。
8.上記7に記載の微細加工方法により作製した半導体装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明のフォトレジスト基材及びその組成物を用いて極端紫外光や電子線等のリソグラフィーによる超微細加工を行えば、高感度、高コントラスト、低ラインエッジラフネスで形成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のフォトレジスト基材の第一の態様は、下記式(I)で表されるスピロ環化合物からなる。
【化19】

【0015】
式(I)において、R及びRはそれぞれ、水素又は下記式(1)〜(14)から選択される酸解離性溶解抑止基である。R又はRの少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
【化20】

【0016】
式(13)及び(14)中のrは、下記式(r−1)〜(r−12)から選択される一価の基である。
【化21】

【0017】
本発明において、上記式(1)〜(14)いずれも同等に好ましい。
【0018】
〜Rはそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、下記式(15)で表される芳香族基、又はこれら基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表す。
【化22】

【0019】
〜Rとしては、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、式(15)で表される芳香族基が好ましい
炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ビアダマンチル基、ジアマンチル基等が好ましい。
【0020】
式(15)のRは、水素又は上記式(1)〜(14)から選択される基であり、xは1〜5の整数を表す。
【0021】
尚、上述した基を2種以上組み合わせて構成される基とは、1つの基(例えば、フェニル基)に置換基として他の基(水酸基等)が結合している基を意味する。例えば、ビフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、アダマンチルフェニル基等が好ましい。
【0022】
a及びbは、置換基数を示しそれぞれ1〜4の整数である。尚、a又はbが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい。
c及びdはそれぞれ1〜3の整数である。尚、c又はdが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい。
【0023】
本発明のフォトレジスト基材の第二の態様は、下記式(II)で表されるスピロ環化合物からなる。
【化23】

【0024】
式中、R11及びR12はそれぞれ、水素又は酸解離性溶解抑止基である。酸解離性溶解抑止基は、tert−ブチル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、シリル基、上記式(1)〜(14)の基、及び下記式(16)〜(19)で表される基から選択される基である。R11又はR12の少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
【0025】
【化24】

【0026】
式中、R21〜R26は、それぞれ炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、炭素数6〜30の芳香族基、又は炭素数6〜30の環状脂肪族炭化水素基と芳香族基が組み合わさってなる基である。
【0027】
炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、及び炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基の好適例は、上述した式(I)のR〜Rの例と同様である。
炭素数3〜30の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ビアダマンチル基、ジアマンチル基等が好ましい。
炭素数6〜30の芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が好ましい。
炭素数6〜30の環状脂肪族炭化水素基と芳香族基が組み合わさってなる基としては、シクロヘキシルフェニル基、ジヒドロナフチル基、上記式(I)の構造においてR〜Rの全てが水素であり−OR又は−ORのいずれかの部位が結合端となる置換基、又は式(II)R13〜R18の全てが水素であり、−OR11又は−OR12のいずれかの部位が結合端となる置換基である。
【0028】
pは1〜4の整数である。
【0029】
13〜R18はそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、上記式(15)で表される芳香族基、又はこれらの基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表す。
【0030】
炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基及び炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基の好適例は、上述した式(I)のR〜Rの例と同様である。
【0031】
上述した基を2種以上組み合わせて構成される基としては、例えば、ビフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、アダマンチルフェニル基等が好ましい。
【0032】
e及びfはそれぞれ1〜3の整数であり、i及びjはそれぞれ1〜3の整数であり、g及びhはそれぞれ1〜3の整数である。尚、e〜jがそれぞれ2以上の場合、複数のR13〜R18はそれぞれ、同一でも異なっていてもよい。
【0033】
式(II)の化合物において、酸解離性溶解抑止基はtert−ブチルオキシカルボニル基、及び上記式(1)〜(14)で表わされる基から選択される基であることが好ましい。
これらのスピロ環化合物は、特定の性能のみが優れていると言うことではなく、高耐熱性、高感度、高解像度、高微細加工性、高溶解性をバランス良く具備するという観点から好ましい。
【0034】
上述した式(I)及び(II)で表されるスピロ環化合物は、フォトレジスト基材、特に、極端紫外光(波長15nm以下)や電子線等のリソグラフィーによる超微細加工の際に用いるフォトレジスト基材として有用である。
【0035】
本発明のフォトレジスト基材は、特に解像度の面において、低ラインエッジラフネスに寄与する。式(I)のR、R、式(II)のR11、R12は、EUVL及び電子線に対し、直接的又は間接的に高い反応性を有する。そのため、感度の面で優れており、かつエッチング耐性の面でも優れるため、超微細加工用のフォトレジスト基材として好適に使用できる。
【0036】
また、本発明のフォトレジスト基材は耐熱性に優れる。これは式(I)及び(II)のスピロ環化合物が多環芳香族化合物であるためである。従って、フォトレジスト組成物を現像する際のベーク工程において、110℃以上200℃以下の温度範囲が採用できることから、フォトレジスト組成物の感度が向上する。
【0037】
また、本発明のフォトレジスト基材では、レジストアウトガスを低減できる。これは、上記のスピロ環化合物は、主構造が環状構造であるので、レジストアウトガスの構成分子である低分子量化合物が放出され難いためである。
【0038】
また、式(I)及び(II)のスピロ環化合物は、フォトレジスト基材として使用する条件(通常は室温下)において、アモルファス状態となる。このため、基材として用いると、フォトレジスト組成物としての塗布性やフォトレジスト膜としての強度の点で好ましい。
【0039】
さらに、本発明の基材は、極端紫外光や電子線による超微細加工の特徴である20〜50nmの加工に用いたときに、ラインエッジラフネスを2nm以下、好ましくは1nm以下(3σ)に抑制することができる。これは式(I)及び(II)のスピロ環化合物の分子の平均直径が、所望のパターンのサイズ、具体的には、100nm以下、特に50nm以下のサイズにおいて求められているラインエッジラフネスの値(5nm以下)よりも小さいためである。
【0040】
尚、本発明のフォトレジスト基材は、一種単独で用いてもよく、また、本発明の効果を損なわない範囲で、二種以上を組合せて用いてもよい。
【0041】
上述した式(I)及び(II)のスピロ環化合物は、例えば、製造例1に示すように、前駆体としてジヒドロキシスピロ環化合物を合成し、それに式(1)〜(14)に対応する構造を有する化合物(カルボン酸誘導体等)を反応させることで合成できる。
尚、式(1)〜(14)に対応する構造を有する化合物(アダマンタンのハロゲン化メチルエーテル等)は公知物質であり、例えば、SYNTHESIS,11,1982,942−944(「シンセシス」1982年、第11号、942〜944頁)を参照することができる。
【0042】
本発明において、スピロ環化合物は精製して塩基性不純物(例えば、アンモニア、Li、Na、K等のアルカリ金属イオン、Ca、Ba等のアルカリ土類金属イオン等)等を除くことが好ましい。このとき、基材を精製する前に含まれていた不純物の量の1/10以下に減少することが好ましい。具体的には、塩基性不純物の含有量は、好ましくは10ppm以下、より好ましくは2ppm以下である。塩基性不純物の含有量を10ppm以下にすることにより、この化合物からなるフォトレジスト基材の極端紫外光や電子線に対する感度が劇的に向上し、その結果、フォトレジスト組成物のリソグラフィーによる微細加工パターンが好適に作製可能となる。
【0043】
精製方法としては、例えば、酸性水溶液洗浄、イオン交換樹脂、又は超純水を用いた再沈殿で処理する方法が挙げられる。これらの洗浄方法を組み合わせて精製してもよい。例えば、酸性水溶液として酢酸水溶液を用いて洗浄処理した後に、イオン交換樹脂処理又は超純水を用いる再沈殿処理をする。
用いる酸性水溶液の種類、イオン交換樹脂の種類は、除去すべき塩基性不純物の量や種類、又は処理する基材の種類等に応じて、最適なものを適宜選択すればよい。
【0044】
本発明のフォトレジスト組成物は、上述した本発明のフォトレジスト基材とこれを溶解させ液体状組成物とするための溶媒を含む。フォトレジスト組成物は、超微細加工を施すべき基板等にスピンコーティング、ディップコーティング、ペインティング等の手法で均一に塗布するために液体状組成物にすることが必要である。
【0045】
溶媒としては、フォトレジストの分野において一般に用いられているものが使用できる。好ましくは、2−メトキシエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール類、乳酸エチル、乳酸メチル等の乳酸エステル類、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート等のプロピオネート類、メチルセルソルブアセテート等のセルソルブエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類、酢酸ブチル等の単独溶媒、もしくは2種以上の混合溶媒が例示される。
使用する溶媒は、フォトレジスト基材の溶解度や製膜特性等に合わせて適宜選択すればよい。
【0046】
本発明のフォトレジスト組成物は、基材の分子が、EUVL及び/又は電子線に対して活性なクロモフォアを含み単独でフォトレジストとしての能力を示す場合には特に添加剤は必要としない。しかし、フォトレジストとしての性能(感度)を増強する必要がある場合は、必要に応じて、クロモフォアとして光酸発生剤(PAG)等を添加してもよい。
【0047】
光酸発生剤としては、以下の構造で例示される公知のものの他、同様の作用を持つ他の化合物であっても一般に使用できる。好ましいPAGの種類及び量は、本発明の基材、所望する微細パターンの形状やサイズ等に合わせて規定できる。
【0048】
【化25】



[式中、Ar、Ar、Arは、置換又は非置換の炭素数6〜20の芳香族基であり、R、R、R、R、Rは、置換又は非置換の炭素数6〜20の芳香族基、置換又は非置換の炭素数1〜20の脂肪族基であり、X、X、Y、Zは、脂肪族スルホニウム基、フッ素を有する脂肪族スルホニウム基、テトラフルオロボレート基、ヘキサフルオロホスホニウム基である。]
【0049】
PAGの配合量は、フォトレジスト基材に対して0.1〜20重量%の範囲で用いるのが一般的である。
【0050】
さらに必要に応じて、PAGの過剰な反応を抑制するクエンチャーを添加してもよい。これにより、対極端紫外光感度や対電子線解像度を向上できる。クエンチャーとしては、従来公知のものの他、同様の作用を持つ他の化合物であっても一般に使用できる。
クエンチャーには、フォトレジスト組成物への溶解度やフォトレジスト層における分散性や安定性の観点から、塩基性有機化合物を用いることが好ましい。具体的には、キノリン、インドール、ピリジン、ビピリジン等のピリジン類の他、ピリミジン類、ピラジン類、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエチルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族アミン類の他、水酸化テトラブチルアンモニウム等が上げられる。
尚、好ましいクエンチャーの種類及び量は、本発明の基材、PAG、所望する微細パターンの形状やサイズ等に合わせて規定できる。
【0051】
クエンチャーの配合量は、フォトレジスト基材に対して10〜1×10−3重量%、又は、PAGに対して50〜0.01重量%の範囲で用いるのが一般的である。
【0052】
本発明のフォトレジスト組成物には、その他、感光助剤、可塑剤、スピード促進剤、感光剤、増感剤、酸増殖機能材料、エッチング耐性増強剤等を添加してもよい。これらは同一の機能を持つ成分の複数の混合物であっても、異なった機能を持つ成分の複数の混合物であっても、これらの前駆体の混合物であってもよい。これらの配合比については、用いる成分の種類により異なるため一概に規定できないが、従来公知のフォトレジストと類似の配合比で用いることができる。
【0053】
組成物中の溶媒以外の成分、即ちフォトレジスト固形分の量は所望のフォトレジスト層の膜厚を形成するために適する量とするのが好ましい。具体的にはフォトレジスト組成物の全重量の0.1〜50重量パーセントが一般的であるが、用いる基材や溶媒の種類、あるいは、所望のフォトレジスト層の膜厚等に合わせて規定できる。
【0054】
本発明のフォトレジスト組成物を用いて微細加工する方法の例を以下に説明する。
本発明のフォトレジスト組成物は、スピンコーティング、ディップコーティング、ペインティング等の方法により液体コーティング組成物として基板に塗布し、溶媒を除くため、フォトレジストコーティング層が不粘着性になるまで、例えば80℃〜160℃に加熱して乾燥するのが一般的である。また、基板との密着性向上等の目的で、例えばヘキサメチルジシラザン(HMDS)等を中間層として用いることができる。これらの条件は、用いる基材や溶媒の種類、あるいは、所望のフォトレジスト層の膜厚等に合わせて規定できる。
【0055】
加熱乾燥後、上記フォトレジストコーティング層が不粘着性になった基板をEUVLによりフォトマスクを用いて露光、あるいは電子線を任意の方法で照射することにより、基材に含まれる保護基を脱離させ、フォトレジストコーティング層の露光及び非露光領域間における溶解度の相違を生じさせる。さらに溶解度の相違を大きくするために露光後ベークする。この後レリーフイメージを形成するため、アルカリ現像液等で現像する。このような操作により、基板上に超微細加工されたパターンが形成される。上記の条件は用いる基材や溶媒の種類、あるいは、所望のフォトレジスト層の膜厚等に合わせて規定できる。
【0056】
本発明のフォトレジスト組成物を用いて極端紫外光や電子線のリソグラフィーによる超微細加工を行えば、100nm以細、特に50nm以細の孤立ライン、ライン/スペース(L/S)=1/1、ホール等のパターンを、高感度、高コントラスト、低ラインエッジラフネスで形成することが可能となる。
【0057】
本発明の微細加工方法により、例えば、ULSI、大容量メモリデバイス、超高速ロジックデバイス等の半導体装置を製造することができる。
【実施例】
【0058】
製造例1
前駆体として、下記式(III)のスピロ環化合物を合成した。
【化26】

【0059】
十分乾燥し窒素ガスにて置換したジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量500ミリリットル)に、窒素気流下でtrans−trans−ジベンジリデンアセトン(7.2g、30ミリモル:東京化成工業株式会社製)とレゾルシノール(21g、190ミリモル)、濃塩酸(3ミリリットル)、ジエチルエーテル(250ミリリットル)及び塩化メチレン(250ミリリットル)を封入した。
メカニカルスターラーで撹拌しつつ、事前に45℃に設定したオイルバス中に浸漬し、加熱還流することにより反応を開始した。加熱還流を21時間継続させ反応を行った後、放冷した。この溶液からロータリーエバポレーターにて溶媒を留去した。
得られた固体をイオン交換水(200ミリリットル)で洗浄し、真空乾燥を行った。酢酸エチル及びn−へキサンを用い再結晶し、真空乾燥を行うことにより、式(III)に示すスピロ環化合物を合成した(7.4g、収率49%)。このスピロ環化合物の、H−NMRを図1に示す。
【0060】
実施例1
フォトレジスト基材として、下記式(IV)のスピロ環化合物を合成した。
【化27】

【0061】
十分乾燥し窒素ガスにて置換したジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、窒素気流下、製造例1で合成したスピロ環化合物(1.0g、2.3ミリモル)、トリエチルアミン(0.67ミリリットル、4.8ミリモル)、アセトン(15ミリリットル)を封入した。磁気撹拌子で攪拌し溶液を得た。
この溶液にジ−tert−ブチルジカーボネート(1.0ミリリットル、4.8ミリモル:東京化成工業株式会社製)を入れ、60℃に加熱したオイルバスに浸漬し8時間撹拌を継続した。溶液の色が薄黄色に変化したことを確認後、内容物をイオン交換水(150ミリリットル)に滴下し白色固体を得た。白色固体を濾別し減圧乾燥することにより、式(IV)に示すスピロ環化合物を得た(1.1g、収率77%)。このスピロ環化合物は、H−NMR(図2)によりその構造を確認した。
【0062】
実施例2
フォトレジスト基材として、下記式(V)のスピロ環化合物を合成した。
【化28】

【0063】
十分乾燥し窒素ガスにて置換したジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、窒素気流下、実施例1で製造したスピロ環化合物(1.0g、2.3ミリモル)と炭酸ナトリウム(2.5g、18.4ミリモル)、N,N−ジメチルホルムアミド(15ミリリットル)を封入した。磁気撹拌子で撹拌し溶液を得た。
この溶液に、クロロ酢酸クロリドと2−メチル−2−アダマンタノールからの塩基存在下における縮合反応にて合成したクロロ酢酸2−メチル−2−アダマンチル(1.2g、5.1ミリモル)入れ、60℃に加熱したオイルバスに浸漬し12時間撹拌を継続した。溶液の色が黄色に変化したことを確認後、内容物をイオン交換水(150ミリリットル)に滴下し白色固体を得た。白色固体を濾別し減圧乾燥することにより、式(V)に示すスピロ化合物を得た(1.5g、収率76%)。
このスピロ環化合物のH−NMRを測定した。その結果、tert−ブチル基を示す実施例1のスピロ環化合物(IV)のH−NMR(図2)における1.57ppmに現れるシングレットピークが、式(V)に示すスピロ環化合物のH−NMRでは消失し、1.3〜2.3ppmに観測される2−メチル−2−アダマンチル基を表す多重線状のピークが現れることが確認できた。
【0064】
比較例1
フォトレジスト基材として下記式(VI)に示す化合物を合成した。
【化29】

R=H:40モル%
R=tert−ブチルオキシカルボニルメチル基:60モル%
【0065】
十分乾燥し窒素ガスにて置換したジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した二口フラスコ(容量100ミリリットル)に、式(VI)のRが全て水素であるポリヒドロキシスチレン(分子量8000、0.46g、モノマー単位として3.8ミリモル)と炭酸ナトリウム(3.18g、30ミリモル)、15−クラウン−5(0.77g、3.5ミリモル)を封入し窒素置換した。
次いで、アセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、ブロモ酢酸tert−ブチル(0.94g、4.8ミリモル)を加えて、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、24時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製した。精製した化合物をフォトレジスト基材とした。
尚、このフォトレジスト基材の、H−NMR等による測定の結果、式(VI)のRの60モル%がtert−ブチルオキシカルボニルメチル基であり、40モル%が水酸基であるフォトレジスト基材であることを確認した。
【0066】
実施例3
(1)フォトレジスト組成物の調製
フォトレジスト基材として、実施例1で合成した式(IV)の化合物87重量部、PAGとしてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート10重量部、クエンチャーとして1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン3重量部を使用した(固形分合計:100重量部)。固形分濃度が10重量%となるように、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解しフォトレジスト組成物を作製した。
【0067】
(2)フォトレジスト組成物の評価
上記(1)で調製したフォトレジスト組成物をシリコンウェハ上にスピンコートし、105℃で180秒加熱することにより薄膜を形成させた。次いで、この薄膜を有する基板に対してEUV露光装置を用いて、EUV光
(波長13.5nm)を照射した。
その後、100℃で60秒ベークし、2.38重量%濃度の水性水酸化テトラメチルアンモニウム溶液で60秒処理し、純水にて洗浄、窒素気流下で乾燥した。
【0068】
上記処理により得た露光後の薄膜(露光領域の残膜)について、表面粗さを原子間力走査型顕微鏡で測定した。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】

【0070】
実施例4
フォトレジスト基材として、実施例2で合成した式(V)の化合物を使用した他は、実施例3と同様にして、フォトレジスト組成物を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0071】
比較例2
フォトレジスト基材として、比較例1で合成した式(VI)の化合物を使用した他は、実施例3と同様にして、フォトレジスト組成物を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0072】
比較例3
特開2005−091909の実施例に従い、下記式(VII)で示すスピロ環化合物を合成した。
【化30】

【0073】
フォトレジスト基材として式(VII)の化合物を使用した他は、実施例3と同様にして、フォトレジスト組成物を調製した。しかしながら、得られたフォトレジスト組成物は均一な溶液とならなかったため、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートを含む該組成物に、固形分が5重量%となるようにクロロホルムを追加することにより均一なフォトレジスト溶液を調製した。
このフォトレジスト組成物を、実施例3と同様な方法で評価した。その結果、露光面及び非露光面が共に膜厚の減少が全く見られなかった。この結果は、ポジ型及びネガ型の、どちらのフォトレジストとしても機能しないことを意味している。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明のフォトレジスト基材及びその組成物は、半導体装置等の電気・電子分野や光学分野等において好適に用いられる。これにより、ULSI等の半導体装置の性能を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】式(III)に示すスピロ環化合物のH−NMRスペクトルである。
【図2】式(IV)に示すスピロ環化合物のH−NMRスペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表されるスピロ環化合物からなるフォトレジスト基材。
【化1】

[式中、R及びRはそれぞれ、水素又は下記式(1)〜(14)から選択される酸解離性溶解抑止基であり、R又はRの少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
〜Rはそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、下記式(15)で表される芳香族基、又はこれら基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表し、a及びbはそれぞれ1〜4の整数であり、c及びdはそれぞれ1〜3の整数である。
【化2】

(式(13)及び(14)中のrは、下記式(r−1)〜(r−12)から選択される一価の基である。)
【化3】

【化4】

(式中、Rはそれぞれ、水素又は前記式(1)〜(14)から選択される基であり、xは1〜5の整数を表す。)]
【請求項2】
下記式(II)で表されるスピロ環化合物からなるフォトレジスト基材。
【化5】

[式中、R11及びR12はそれぞれ、水素又は酸解離性溶解抑止基であり、酸解離性溶解抑止基は、tert−ブチル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、シリル基、下記式(1)〜(14)、及び下記式(16)〜(19)で表される基から選択される基である。R11又はR12の少なくとも一つは酸解離性溶解抑止基である。
13〜R18はそれぞれ、水素、水酸基、アルコキシル基、炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、フェニル基、p−フェニルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、下記式(15)で表される芳香族基、又はこれら基のうち2種以上を組み合わせて構成される基を表し、e及びfはそれぞれ1〜3の整数であり、i及びjはそれぞれ1〜5の整数であり、g及びhはそれぞれ1〜3の整数である。
【化6】

(式(13)及び(14)中のrは、下記式(r−1)〜(r−12)から選択される一価の基である。)
【化7】

【化8】

(式中、R21〜R26は、それぞれ炭素数1〜12の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐を有する脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の単環もしくは複環構造を有する脂肪族炭化水素基、炭素数6〜30の芳香族基、又は炭素数6〜30の環状脂肪族炭化水素基と芳香族基が組み合わさってなる基である。pは1〜4の整数である。)
【化9】

(式中、Rはそれぞれ、水素又は前記式(1)〜(14)から選択される基であり、xは1〜5の整数を表す。)]
【請求項3】
前記酸解離性溶解抑止基が、tert−ブチルオキシカルボニル基、及び前記式(1)〜(14)で表される基から選択される基である請求項2記載のフォトレジスト基材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のフォトレジスト基材と、溶剤を含有するフォトレジスト組成物。
【請求項5】
さらに、光酸発生剤を含有する請求項4記載のフォトレジスト組成物。
【請求項6】
さらに、クエンチャーとして塩基性有機化合物を含有する請求項4又は5記載のフォトレジスト組成物。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれかに記載のフォトレジスト組成物を用いた微細加工方法。
【請求項8】
請求項7に記載の微細加工方法により作製した半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−309982(P2008−309982A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157157(P2007−157157)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】