説明

スペクトラム拡散パイロットを備えたGPS変換器

【課題】信頼があり、適用した場合に物体あるいは人物に対して隠蔽するに十分に小さくすることができ、かつ、敵対する人物あるいは軍隊の妨害を困難にする簡単で高価でない変換器を提供すること。
【解決手段】一つの位置で受信されたGPS信号を別の位置への地上波伝送のために異なる周波数に変換するための装置は、地上波送信器の局部発振器(56)を地上波受信器の局部発振器に位相ロックするためにスペクトラムパイロットトーンを使用する。これにより、安全性が増加し、他の方法では使用できない周波数スペクトラムの使用が可能となり、小さいコヒーレンス帯域幅でパイロットトーンとGPS信号のコヒーレンスが許容され、同じ中央周波数で変換後のGPS信号とパイロットトーンの干渉のない伝送を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグローバル位置決めシステム(GPS)の地上波伝送用変換器に関し、詳しくは、スペクトラム拡散パイロットトーンを用いたコヒーレント変換器に関する。
【背景技術】
【0002】
送受信器のプラットフォームの位置を確認するためのGPS位置入力装置は公知である。もともとは広範囲のミサイルの正確な目標設定に必要な軍事的な応用のために開発されたが、GPS位置決め技術は、軍事的な領域での使用と同様に民間にも多く発展している。
【0003】
特に、GPS受信器のプラットフォームは、ナビゲーション又は交通制御の目的でその正確な位置を追跡するために必要とされる飛行機、船舶あるいは自動車である。時には、軍事機器、人、パトカーあるいはタクシー等の種々の移動プラットフォームの追跡を維持するために中央局にオペレータが必要となる。そのような場合、移動プラットフォームは低電力の衛星からの合成GPS信号を受け取り、信号周波数を変更して高電力レベルの信号を地上通信のスペクトラム拡散で再伝送する。フィールド内で種々の移動プラットフォームから再伝送された信号は中央局で受信され、再変換及びデコードされてプラットフォームの位置の表示を提供する。
【0004】
GPS信号の単一の再伝送は、ある装置にとっては便利であるが、今日一般的に使用されているより先進的なGPS受信器は、より複雑な伝送信号を必要とする。これらの受信器は、衛星から伝送されたGPSの信号構成を利用して正確性及び再現性の問題(即ち、プラットフォームの位置の出力)を改善する。
【0005】
それらの受信器はGPS搬送波の位相トレーシングによってそのことを実行する。GPS拡散コード(GPS信号を所定の周波数範囲内で所定のパターンで変換させる)が搬送波の位相(即ち、各コードチップに対する搬送波の経過における正確な位相サイクル数)に関してコヒーレンスを有するので、GPS信号の構成によって位相トラッキングを使用することが可能となる。このコヒーレンスによって搬送波位相がコードトラッキングループを平滑化することができ、少ない偏差で高精度の解析結果(即ち、よりノイズの少ない解析結果)が得られる。
【0006】
位相トラッキングは、一般に、異なる周波数ではなく、変換器の局部発振器(LO)の周波数に位相ロックされたパイロットトーンに再転送されたGPS信号を付加することによって達成される。中央局における受信器において、パイロットトーンはミキサの前又は後でサンプルされ、変換器のLOに同期して再変換器のLOを位相ロックするための基準として使用される。
【0007】
一般的な変換器は、再変換器によるGPS信号からの簡単な分離のために、連続波(CW)パイロットトーンを変換後のGPS信号から離れた周波数で用いる。このCW手法は、意図した目的に対しては概略的には好適であるが、その全体の有効性及び期待性を低減するような欠陥を本質的に有する。
【0008】
詳しくは、3重の欠陥がある。第1には、CWパイロットトーンは敵対する人物あるいは軍隊によって簡単に認識され妨害される。第2には、要求されるパイロットトーンは、地上移動通信にとって有用なある周波数帯域において、連邦通信委員会(FCC)の規定の下で違反である。第3には、CWトーンの選択は2つの矛盾点をもたらす。一つは、CWトーンは変換された周波数帯域から十分に離れたものではなくてはならない、そうでなければGPS信号がパイロットトーン復元(即ち、位相ロック)プロセスと衝突し易く、かつパイロットトーンはGPS信号と衝突し易くなる。もう一つは、変換された周波数からパイロットトーンの周波数を離してGPS信号との衝突を避けることは、使用される無線周波数のチャンネルのコヒーレンス帯域幅を越えたトーン周波数オフセットを必要とするということである。
【0009】
実際の例として、900MHzでの地上移動通信に対するコヒーレンス帯域幅は約30KHzであり、変換されたGPS信号は2〜20MHzの幅である。従って、GPS信号との衝突のないようにコヒーレンス帯域内にパイロットトーン周波数を選択することはできない。
【0010】
コヒーレンス帯域よりも外のパイロットトーン周波数を選択した結果、受信パイロットトーンはもはや受信され変換されたGPS信号とコヒーレントな位相ではなくなる。従って、再変換器においてロックされたLOは受信GPS信号と位相コヒーレントでなくなる。再変換器LOを用いて受信GPS信号をオリジナルの周波数に再変換しようと試みると、オリジナルのGPS信号が歪んでしまう。
【0011】
従来技術の上記した欠点に基づいて、信頼があり、適用した場合に物体あるいは人物に対して隠蔽するに十分に小さくすることができ、かつ、敵対する人物あるいは軍隊の妨害を困難にする簡単で高価でない変換器を提供することが好ましい。従って、従来技術は正確さ及び安全性の問題については範囲が限られたものであると認識されているが、現在まで提案された解決策は満足な改善を提供するということにおいて効果的でない。
【0012】
従来技術には以下のような引用文献が含まれている。
ブリスクマン(Briskman)の米国特許第5,036,523号には、スペクトラム拡散搬送波と基準周波数としてのパイロットトーンとを使用する衛星通信システムが示されている。パイロットトーンと伝送データとの間の衝突は伝送スペクトラム拡散信号の電力対拡散周波数におけるゼロポイントにパイロットトーンを挿入することにより避けられる。
【0013】
ギルハウゼン(Gilhousen)他の米国特許第5,309,474号は、分離パイロット、同期、ページング及び音声チャンネルを有するスペクトラム拡散を使用するセルラー電話システムに関する。
【0014】
リード(Rccd)の米国特許第4,457,003号においては、スペクトラム拡散システムにおける伝送側のホッピングスケジュールを受信側のホッピング解除スケジュールに同期させるために、パイロットトーンによって搬送された位相変調された情報が使用される。
【0015】
ケリー(Kelly)の米国特許第5,280,295号においては、民間FM局の19KHzのパイロットトーンの位相と固定基地局によって伝送された同じトーンの位相との比較を使用する地上移動位置決めシステムが開示されている。
【0016】
ホリ(Hori)他の米国特許第5,222,099号には受信スペクトラム拡散信号のホッピング解除を行う装置が開示されている。
ブラウン(Brown)の米国特許第5,311,194号においては、立体位置情報を自動着陸モードにおいてGPSを用いる航空機に供給する疑似送信器が用いられる。
【0017】
アバウンツァ(Abaunza)の米国特許5,271、034号は、受信器におけるスペクトラム拡散GPS信号の復調に関する。
ブラウン(Brown)他の米国特許第5,225,842号には、自動車のセンサが未処理のGPSデータを中央ワーク局に送信する自動車トラッキングシステムが開示されている。
【0018】
スティーブンソン(Stevenson)の米国特許第4,726,069号は、パイロットトーンが上部側波帯において生成されてフェーディング情報を提供するような対フェーディング装置に関する。
【0019】
ヤング(Young)他の米国特許第4,990,922号には、レーダーにより海洋電流を測定するための航空機搭載型GPSシステムが開示されている。
マサク(Masak)の米国特許第4,064,422号には、CWパイロットトーンを使用する適応処理回路が示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、特に従来技術に関する上記した問題を扱い、かつ解決する。より詳細には、本発明はGPS変換器においてCWトーンの代わりにスペクトラム拡散パイロットトーンを使用することを備える。このことは、いくつかの利点がある。第1には、パイロットトーンは妨害が困難であり、パイロットトーンとして容易に認識可能でない。第2には、パイロットトーン電力の広周波数帯域に亘る分布により、パイロットトーンを地上波通信用FCC規格に適合させることができる。第3には、スペクトラム拡散パイロットトーン及び変換後のGPS信号を正確に同じ周波数にすることができ、これにより、コヒーレンス帯域幅の問題が排除される。
【0021】
本発明の他の利点が以下の記載及び図面から明らかとなる。示され、かつ記述された特定の構成における改変は発明の精神から逸脱することなく請求の範囲内においてなされてもよいと解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
付加された図面に関連する以下の詳細な説明は、本発明の現在の好ましい実施の形態の説明として意図されており、本発明の構成又は利用形態のみを表すために意図されたものではない。図示された実施の形態に関連して本発明の構成及び作用のための機能及びステップの連続が説明に記載されている。同じ及び均等の機能及び工程の連続も、本発明の精神及び範囲内に含まれるものと意図されるべきものと解される。
【0023】
図1は、変換器12及び再変換器14からなる基本的なGPS変換システムを示す。変換器12は、典型的にはミサイルあるいは、地上車両等の移動プラットフォーム上に配置され、再変換器14は固定中央局に配置されている。各種衛星(図示せず)からの低電力GPS信号16は移動プラットフォームのアンテナ18によって受信され、公称1575MHzの中央周波数でプリセレクト帯域幅フィルタ20を介して処理される。実際のGPS信号16はスペクトラム拡散信号であり、それらの搬送周波数が中央周波数の近辺で、かつ所定のコードに従って所定の周波数範囲内において頻繁な間隔で変化する。その周波数範囲内の信号電力分布は図2b及び図3bにおいて曲線22で示されるように概してドーム形状である。
【0024】
入力GPS信号16は次に増幅器24において増幅され、ミキサ28において局部発振器26の出力と合成される。局部発振周波数は例えば、650.5MHzであってもよく、その場合には、ミキサは1575−650.5=924.5MHzの中央周波数を有するスペクトラム拡散変換GPS信号36を生成する。
この変換後の信号は帯域通過フィルタ30を通過して、32で増幅されアンテナ34から比較的高い電力の地上波通信信号として伝送される。
【0025】
再変換器14において、信号36はアンテナ38によって受信され、帯域通過フィルタ40によって濾波され、42で増幅され、次に44において局部発振器46の出力と合成される。局部発振器46の周波数は、発振器26のそれと同じであり、その結果、1575MHzの中央周波数を有する再構成されたGPS信号が帯域通過フィルタ48を通過して、解析及び使用のためにGPS受信器50に供給される。
【0026】
図1の基本的な変換システム10は動作するが、発振器26及び46を互いに同期あるいは位相ロックするためのやり方はないという事実が的確に存在する。
従って、従来技術では、発振器54によって生成されたパイロットトーン52が増幅器21における信号36に付加されている、図2aに示されるような装置が用いられた。発振器54は位相ロック回路56によって発振器26に位相ロックされる。
【0027】
図2aにおける再変換器14の構成は、ミキサ44の前又は後においてパイロットトーンを検索し、効果的に発振器46を発振器26に位相ロックする位相ロック回路58にパイロットトーンを供給する。しかしながら、この構成は、パイロットトーン52が信号36のコヒーレンス範囲(地上位相システムに適用された場合、900MHzの帯域において約30KHz)内にある必要があり、さもなければ、パイロットトーン及びGPS信号との間の位相コヒーレントが失われる。
【0028】
図2bでは、コヒーレンス帯域内にあるCWパイロットトーン52が、(典型的には2〜20MHzの幅である)変換後のGPS信号36の包絡線22の中央周波数に本質的に存在していることが示されており、それ故、GPS信号によって干渉される。図2bにおける60のように包絡線22の外側にパイロットトーンを配置することによってこの問題は克服されるが、コヒーレンス帯域幅がGPS信号の帯域幅よりも広い場合にはシステムの使用が制限される。
【0029】
図3a〜図3b及び図4には本発明のGPS変換器が示され、以下には本発明の現在の好ましい実施の形態が記述されている。図3aは一般的な用語における本発明の変換システムを示す。図3aの回路は、パイロットトーン発振器54と増幅器32との間の拡散回路62の追加及び位相ロック回路58にパイロットトーン拡散解除機能を追加することを除き、図2aの構成と同じである。図3bに示されるように、パイロットトーン52のスペクトラム拡散の結果、パイロットトーン周波数−電力が包絡線64内に拡散される。ここで、パイロットトーンは所定のコードに従う連続疑似ランダム位相シフト(0/1800)によって拡散される。GPS信号の拡散を制御するコードは公知であるので、位相シフトの連続(コード)によってパイロットトーンに対して容易に包絡線が形成され、このことは、変換後のGPS信号とパイロットトーンとが互換性のあることを保証する。従って、変換器の動作を混乱させることなく、パイロットトーン包絡線62の中央周波数を変換後のGPS信号の包絡線22の中央周波数に一致させることができる。
【0030】
図4は、本発明の詳細な好ましい実施の形態を示す。移動プラットフォーム12のアンテナ18によって図1のように未処理の1575MHzのGPS信号が受信され、プリ選択回路/増幅器64に供給される。924.5MHz基準発振器66は位相ロックループ回路68に基準周波数を提供し、位相ロックループ回路68は650.5MHzの局部発振信号69をミキサ28に供給し、ミキサ28はその局部発振信号と未処理の1575MHzのGPS信号16と合成する。
帯域通過フィルタ30はミキサ28の924.5MHz出力74を選択し、その出力を電力増幅器32に供給する。
【0031】
基準発振器66からの924.5MHzの信号はスペクトラム拡散パイロットトーン変調器70に供給されるパイロットトーン52を構成する。変調器70は、所定の拡散コードの制御の下で、周波数包絡線62(図3b)内で位相変調をパイロットトーン52に加える。スペクトラム拡散パイロットトーン72の結果は電力増幅器32に供給され、結合された変換後のGPS信号とパイロットトーンはアンテナ34によって伝送される。
【0032】
基地局14において、結合された信号はアンテナ38によって受信され、42において増幅され、図3bの包絡線22及び62によって包含される周波数帯域に対して40において帯域通過の濾波がなされる。受信された結合信号はパイロットトーン復調器76及びアップコンバージョンミキサ44の両方に供給される。
【0033】
スペクトラム拡散パイロットトーン72は復調器76に供給されると、復調器76は変調器70と逆の動作を行って924.5MHzのパイロットトーン52を再構成する。再構成されたトーン52は、位相ロックループ回路78に供給することができる基準のものとして機能する。位相ロックループ回路78は局部発振器として機能し、その位相が位相ロックループ68によって出力された650.5MHzの信号69の位相を正確に追跡する650.5MHzの入力信号80をミキサ44に供給する。
【0034】
ミキサ44の1575MHzの出力が帯域通過フィルタ48によって選択されたとき、移動プラットフォーム12によって受信された未処理のGPS信号16の正確な複製物がGPS受信器50に供給される。その信号がデコードされコンピュータ82に供給され、そのコンピュータ82に基地局14のGPSアンテナ84によって受信され、かつGPS受信器86によってデコードされた基地局のGPS情報も供給されたとき、基地局14と移動プラットフォーム12の相対位置が容易を計算することができる。
【0035】
上記した本発明の変換システムは、スペクトラム拡散信号は妨害するのが困難であるという理由のみならず、結合された変換後のGPS及びスペクトラム拡散パイロットトーン信号はパイロットトーン位相トラッキングを有するGPS信号として容易に認識可能でないという理由により、主として敵対する人物あるいは軍隊からの干渉の影響を受けない。加えて、パイロットトーンエネルギーを広周波数帯域に亘って分布させることにより、いくつかの地上移動通信に使用されるISM周波数帯域のような帯域においてFCC規則に従ってパイロットトーンが適法となる。加えて、本発明の変換システムの回路は比較的簡単で高価でなく、かつ例えば、コスト及びサイズが重要な要素である救急トランスポンダのような民間への応用に十分に適している。
【0036】
ここに記載され、かつ図面に示された代表的な変換システムは本発明の現時点での好ましい実施の形態のみを表す。実際に種々の変更及び追加は、そのような実施形態に対して本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われてもよい。
【0037】
従って、他の変更及び追加は当業者にとって自明であり、本発明を多様な異なる応用への使用に適合させるために実施されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来技術の変換器を示すブロック図である。
【図2a】従来技術の変換器を示すブロック図である。
【図2b】図2aの変換器における周波数分布を示す周波数−電力図である。
【図3a】本発明を用いたGPS変換器の素部システムの例を示すブロック図である。
【図3b】本発明に従うパイロットトーンのスペクトラム拡散変調の例を示す周波数−電力図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームによって受信されたグローバル位置決めシステム(GPS)の信号を変換して基地局に再伝送する変換器であって、
a)第1の中央周波数を有するスペクトラム拡散信号である未処理のGPS信号を受信するように適合された装置と、
b)前記未処理のGPS信号を異なる中央周波数を有する変換後のGPS信号に変換するように構成された変換回路と、前記変換回路は、前記未処理のGPS信号と合成されるときに、その出力が前記変換後のGPS信号を生成する局部発振器を含むことと、
c)前記変換回路に接続され、前記局部発振器出力に位相ロックされたパイロットトーンを生成するように構成されたパイロットトーン生成器と、
d)前記パイロットトーン生成器と動作的に接続され、前記パイロットトーンを前記変換後のGPS信号の周波数帯域内で所定のパターンで位相変調してスペクトラム拡散されたパイロットトーンを生成するように構成された変調回路と、
e)前記プラットフォームに関連し、前記変換後のGPS信号及びスペクトラム拡散パイロットトーンを合成し、合成された変換後のGPS信号及びスペクトル信号を伝送するように構成された送信器とを備える変換器。
【請求項2】
前記スペクトラム拡散パイロットトーンの中央周波数は前記変換後のGPS信号の中央周波数と実質的に同じである、請求項1に記載の変換器。
【請求項3】
前記変換回路は、
i)前記パイロットトーン生成器としての役割をも有する基準発振器と、
ii)前記基準発振器と接続され、前記基準発振器に位相ロックされた中間周波数信号を生成するように構成された位相ロックループと、
iii)前記受信装置及び前記位相ロックループに接続され、前記変換後のGPS信号を生成するミキサとを含む、請求項1に記載の変換器。
【請求項4】
前記中間周波数は前記変換後のGPS信号の中央周波数が前記基準発振器の周波数と実質的に一致するようなものである、請求項3に記載の変換器。
【請求項5】
前記所定のパターンは前記スペクトラム拡散パイロットトーンの連続拡散が、前記変換後のGPS信号の連続拡散とは実質的に異なる任意の時間でなされるように選択される、請求項1に記載の変換器。
【請求項6】
グローバル位置決めシステム(GPS)信号を変換する装置であって、
a)既知の第1の位置における基地局と、
b)基地局に未確認な第2の位置における少なくとも1つのプラットフォームと、
c)前記プラットフォームにおける変換器と、当該変換器は
i)前記第2の位置を認識するために使用可能である未処理のGPS信号を受信するための装置と、前記未処理のGPS信号は第1の中央周波数を有するスペクトラム拡散信号であることと、
ii)前記未処理のGPS信号を異なる中央周波数を有する変換後のGPS信号に変換するように構成された変換回路と、前記変換回路は、前記未処理のGPS信号と合成されるときに、その出力が前記変換後のGPS信号を生成する局部発振器を含むことと、
iii)前記変換回路に接続され、前記局部発振器出力に位相ロックされたパイロットトーンを生成するように構成されたパイロットトーン生成器と、
iV)前記パイロットトーン生成器と動作的に接続され、前記パイロットトーンを前記変換後のGPS信号の周波数帯域内で所定のパターンで位相シフトしてスペクトラム拡散されたパイロットトーンを生成するように構成された変調回路とを含むことと、
d)前記第2の位置に関連し、前記変換後のGPS信号及びスペクトラム拡散パイロットトーンを合成し、合成された変換後のGPS信号及びスペクトラム拡散パイロットトーンを伝送するように構成された送信器とを備える変換装置。
【請求項7】
e)前記基地局において前記変換後のGPS信号及びスペクトラム拡散パイロットトーンを受信するように構成された受信器と、
f)前記基地局における再変換器であって、当該再変換器は、
i)前記基地局の受信器に動作的に接続されたスプリッタと、
ii)前記スプリッタに動作的に接続され、前記スペクトラム拡散パイロットトーンを前記位相ロックされたパイロットトーンと同じ周波数及び位相の単一周波数のパイロットトーンに再変換するように構成された復調器と、
iii)前記復調器に位相ロックされ、前記プラットフォームにおける前記局部発振器出力に周波数及び位相が実質的に一致する信号を生成するように構成された局部発振器と、
iV)前記復調器及びスプリッタに動作的に接続され、前記変換後のGPS信号と前記位相ロックされた局部発振器の出力とを結合して前記未処理のGPS信号を再生するように構成された再変換回路とを含むことと、
g)前記基地局において前記未処理のGPS信号に基づいて前記第2の位置を算出するように構成された装置とを備える、請求項6に記載の変換装置。
【請求項8】
プラットフォームによって受信されたグローバル位置決めシステム(GPS)の信号を変換して基地局に伝送する方法であって、
a)第1の中央周波数を有するスペクトラム拡散信号である未処理のGPS信号を受信する工程と、
b)前記未処理のGPS信号を異なる中央周波数を有する変換後のGPS信号に変換する工程と、前記変換回路は、前記未処理のGPS信号と合成されるときに、その出力が前記変換後のGPS信号を生成する局部発振器を含むことと、
c)前記局部発振器出力に位相ロックされたパイロットトーンを生成する工程と、
d)前記パイロットトーンの位相を所定のパターンで変更してスペクトラム拡散されたパイロットトーンを生成する工程と、
e)前記変換後のGPS信号及びスペクトラム拡散パイロットトーンを伝送する工程とを備える変換方法。
【請求項9】
前記スペクトラム拡散パイロットトーン及び前記変換後のGPS信号の中央周波数は実質的に同じである、請求項8に記載の変換方法。
【請求項10】
f)前記基地局において前記変換後のGPS信号及び前記スペクトラム拡散パイロットトーンを受信する工程と、
g)前記変換後のGPS信号から前記スペクトラム拡散パイロットトーンを分離する工程と、
h)前記スペクトラム拡散パイロットトーンから前記位相ロックされたパイロットトーンと同じ周波数及び位相のパイロットトーンを再生する工程と、
i)前記基地局において位相ロックされた局部発振器を前記再生されたパイロットトーンに供給する工程と、
j)前記基地局の局部発振器の出力と前記変換後のGPS信号とを結合して前記基地局において前記プラットフォームの位置を示す前記未処理のGPS信号を生成する工程とを更に備える、請求項9に記載の変換方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−163466(P2007−163466A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304184(P2006−304184)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【分割の表示】特願平9−522129の分割
【原出願日】平成8年12月9日(1996.12.9)
【出願人】(502270453)ノースロップ グラマン コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】