説明

セラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータ

【課題】焼結の際に内部に埋設された耐熱性金属材料の炭化を抑制して、耐熱性金属材料の導電性の低下を防止するセラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータを提供する。
【解決手段】 本発明のセラミックス焼結体は、耐熱性金属材料2と、耐熱性金属材料2の表面に形成され、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが耐熱性金属材料2よりも小さい金属材料からなる金属皮膜と、金属皮膜が形成された耐熱性金属材料2をセラミックス基体の原材料である粉体中の所定の位置に配設し、加圧成型されたセラミックス成型体と、を備えるプレセラミックスを焼結して形成され、前記焼結時に金属皮膜が炭化されて金属炭化物皮膜4が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体の製造プロセス、例えば、CVDやエッチング等の処理において、ウエハを加熱するために、セラミックスからなるヒータプレート中に発熱体を埋設したセラミックスヒータが使用されている。該セラミックスヒータは、発熱体として、耐熱性を有するモリブデン等の金属をセラミックス基体中に埋設して成型した後、成型したセラミックス基体を高温で加熱焼結しているが、焼結時に埋設金属が粉末中の炭素分と反応して炭化されることにより、不均一に導電性が低下し、ヒータプレートに温度分布が生じるという問題を有していた。
【0003】
これに対し、セラミックス基体に埋設する金属製の発熱体を、同じ材料からなる金属部材で非導通の状態で取り囲み、該発熱体を埋設したセラミックス基体を焼成して、前記金属部材を前記発熱体に優先して炭化または酸化させることにより、高い均熱性を有するセラミックヒータを提供する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−295960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、発熱体を金属部材により非導通の状態で取り囲むのに手間がかかるという問題を有する。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、焼結の際に内部に埋設された金属材料の炭化を抑制および安定化して、金属の導電性の低下を防止するセラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、耐熱性金属材料の表面に、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが該耐熱性金属材料より小さい金属材料からなる金属皮膜を形成する皮膜形成ステップと、前記皮膜形成ステップで皮膜を形成した前記耐熱性金属材料を、セラミックス基体の原材料である粉体中の所定の位置に配設し、加圧成型してセラミックス成型体を成型する成型ステップと、前記成型ステップで成型したセラミックス成型体を焼結してセラミックス焼結体を生成する焼結ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、上記発明において、前記耐熱性金属材料は、モリブデンもしくはモリブデン合金、またはタングステンもしくはタングステン合金、ニオブもしくはニオブ合金から選択される高融点低熱膨張金属であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、上記発明において、前記金属皮膜は、チタン、アルミニウム、タンタルまたはジルコニウムから形成されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、上記発明において、前記セラミックス基体は、窒化アルミニウム、窒化珪素または酸化アルミニウムであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、上記発明において、前記セラミックス焼結体の焼結温度は、1300〜2000℃であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、上記発明において、前記金属皮膜の厚さは0.10〜10μmであることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のセラミックス焼結体は、耐熱性金属材料と、前記耐熱性金属材料の表面に形成され、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが前記耐熱性金属材料よりも小さい金属材料からなる金属皮膜と、前記金属皮膜が形成された耐熱性金属材料をセラミックス基体の原材料である粉体中の所定の位置に配設し、加圧成型されたセラミックス成型体と、を備えるプレセラミックスを焼結して形成され、前記焼結時に前記金属皮膜が炭化されて金属炭化物皮膜が形成されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のセラミックス焼結体は、上記発明において、前記耐熱性金属材料は、モリブデンもしくはモリブデン合金、またはタングステンもしくはタングステン合金、またはニオブもしくはニオブ合金から選択される高融点低熱膨張金属であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のセラミックス焼結体は、上記発明において、前記金属皮膜は、チタン、アルミニウム、タンタルまたはジルコニウムから形成されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のセラミックス焼結体は、上記発明において、前記セラミックス基体は、窒化アルミニウム、窒化珪素または酸化アルミニウムであることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のセラミックス焼結体は、上記発明において、前記セラミックス焼結体の焼結温度は、1300〜2000℃であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のセラミックス焼結体は、上記発明において、前記金属皮膜の厚さは0.10〜10.0μmであることを特徴とする。
【0019】
また、本発明のセラミックスヒータは、上記のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、耐熱性金属材料に、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが該耐熱性金属材料より小さい金属材料からなる金属皮膜を形成し、該金属皮膜を形成した耐熱性金属性材料をセラミックス材料内に埋設して加圧成型し、成型したセラミックス成型体を焼結することにより、該金属皮膜がセラミックス中の炭素と優先的に反応するため、耐熱性金属材料の炭化を抑制して導電性の低下を防止するとともに、前記耐熱性金属材料が炭化された場合であっても、その炭化反応を安定化して耐熱性金属材料の導電性の不均一化を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータのヒータ線の配線の一例を示す平面図である。
【図2】図2は、図1のセラミックスヒータのA−A線の断面図である。
【図3】図3は、図1のセラミックスヒータのB−B線の一部拡大断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータの製造工程を説明する断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータの製造工程を説明する断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータの製造工程を説明する断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータの製造工程を説明する断面図である。
【図8】図8は、従来例にかかるセラミックスヒータの一部断面を示す写真である。
【図9】図9は、実施例1にかかるセラミックスヒータの一部断面を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施の形態にかかるセラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータについて、図面を参照しながら詳細に説明する。図面において、同一部分には同一の符号を付している。なお、図面は模式的なものであり、部位の寸法および厚みとの関係や、各部位の寸法および厚みの比率は現実のものと異なることに留意すべきである。
【0023】
本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータ10は、円盤状のヒータプレート1と、ヒータプレート1に埋設された箔状のヒータ線2と、を備えている。図1は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータ10のヒータ線の配線の一例を示す平面図である。図2は、図1のセラミックスヒータ10のA−A線の断面図である。図3は、図1のセラミックスヒータ10のB−B線の一部拡大断面図である。
【0024】
ヒータプレート1は、半導体製造工程において、ウエハにエッチングまたは成膜等をするための載置板として機能する。ヒータプレート1は、ウエハなどのワークの形状に応じて、200〜500mm程度の円盤形状をなす。ヒータプレート1の材料としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiNx)、酸化アルミニウム(Al)などが好適に使用される。ヒータプレート1は、使用する材料および焼結助剤に応じた温度で焼結され、例えば、窒化アルミニウム(AlN)は1600〜2000℃、窒化珪素(SiNx)は1600〜2000℃、酸化アルミニウム(Al)は1300〜1600℃でそれぞれ焼結される。
【0025】
ヒータ線2は、図1に示すようにヒータプレート1内に渦巻状に配線されて埋設されている。ヒータ線2には、耐熱性の金属材料、例えば、モリブデンもしくはモリブデン合金、タングステンもしくはタングステン合金、またはニオブもしくはニオブ合金から選択される高融点低熱膨張金が好適に使用される。ヒータ線2は、厚さ(T)が25〜200μm、幅(W)が1〜10mmの箔状をなす。しかしながら、箔状の他に断面が矩形、または円形をなす線状やコイル状のヒータ線の使用も可能である。
【0026】
ヒータ線2の表面には、図3に示すように金属炭化物皮膜4が形成されている。金属炭化物皮膜4は、ヒータ線2の表面に形成された金属皮膜4a(図4参照)が、ヒータプレート1の焼結により炭化されて形成される。金属皮膜4aの材料(Ma)は、金属炭化物(MaC)の標準生成自由エネルギー(△GMaC)が、ヒータ線2の金属材料(Mb)の炭化物(MbC)の標準生成自由エネルギー(△GMbC)よりで小さい材料から選択される。
【0027】
金属皮膜4aの材料選定の基準となる金属炭化物の標準生成自由エネルギーは、所定の温度範囲における標準反応自由エネルギーを使用する。本実施の形態では、ヒータプレート1の焼結温度近傍における金属炭化物の標準反応自由エネルギーを基準として判断する。焼結温度近傍における金属炭化物の標準反応自由エネルギーが、ヒータ線2の金属材料の金属炭化物の標準反応自由エネルギーよりも小さい材料から選択される金属皮膜4aをヒータ線2の表面に形成することにより、焼結時に金属皮膜4aがヒータ線2の材料より優先的にヒータプレート1内に数ppmのオーダーで含有される炭素と反応して金属炭化物皮膜4が形成される。金属皮膜4aをヒータ線2の表面に形成することにより、ヒータ線2の材料である金属の炭化を抑制できる。さらにまた、金属皮膜4aによりトラップしきれなかった炭素によりヒータ線2の金属材料が炭化された場合であっても、その金属材料の炭化物層は、ヒータ線2と金属炭化物皮膜4との間に略均一に形成されるため、ヒータプレート1内に配線されるヒータ線2の導電性の不均一化を抑制して、セラミックスヒータ10の温度分布の発生を防止することができる。
【0028】
金属皮膜4aとして、チタン、アルミニウム、タンタルまたはジルコニウムが適しているが焼結温度やヒータ線金属種によっては、カルシウム、クロム、バナジウムなども用いる事が出来る。ヒータ線2としてモリブデンまたはモリブデン合金を使用する場合、金属皮膜4aとしてはチタンが好適に使用される。金属皮膜4aの厚さは、0.10〜10.0μmとすることが好ましい。薄くしすぎると、ヒータ線2の炭化を効果的に抑制することができず、また厚くしすぎると、加熱時の熱膨張差による影響が大きくなるためである。
【0029】
ヒータ線2の両端には、電極端子3が接続される。電極端子3は、ヒータプレート1にろう付け等により固定される。電極端子3に電圧を印加して、ヒータ線2に電流を流すことにより、ヒータ線2が発熱し、ヒータプレート1に載置されたワークを加熱する。
【0030】
次に、本実施の形態にかかるセラミックスヒータ10の製造方法について説明する。図4〜図7は、本発明の実施の形態にかかるセラミックスヒータ10の製造工程を説明する断面図である。
【0031】
まず、ヒータ線2の表面に金属皮膜4aを形成する(図4参照)。金属皮膜4aは、蒸着やスパッタリング等によりヒータ線2の表面に形成される。または、金属皮膜4aの材料からなる2枚の金属箔でヒータ線2を上下で覆い、圧延接着することによりヒータ線2に金属皮膜4aを形成してもよい。または溶射等の方法でヒータ線2の表面に金属皮膜4aを形成しても良い。
【0032】
ヒータプレート1は、まず、下部成型体1aが加圧成型される。下部成型体1aは、ヒータプレート1の原料であるセラミックス粉体を、所定量金型に充填して加圧成型して形成する。
【0033】
次に、図5に示すように、成型した下部成型体1a上に、金属皮膜4aを形成したヒータ線2を所定の位置に配線する。
【0034】
ヒータ線2を配線後、図6に示すように、ヒータ線2を配線した下部成型体1a上に、さらに所定量のセラミックス粉体を充填し、金型で加圧成型して上部成型体1bを成型して、セラミックス成型体1cを形成する。
【0035】
続いて、図7に示すように、セラミックス成型体1cを焼結する。セラミックス原料として、窒化アルミニウムを使用する場合には、窒素雰囲気中、1600〜2000℃、10〜40MPaで数時間加熱圧縮して行う。
【0036】
セラミックス成型体1cを焼結して、セラミックス焼結体であるヒータプレート1を形成する際、ヒータ線2の表面に形成された金属皮膜4aは、ヒータ線2の金属材料に優先してセラミックス成型体1c中の炭素分と反応し、金属炭化物皮膜4を形成する。これにより、ヒータ線2の導電性の低下を防止することができる。さらに、金属炭化物皮膜4が形成されることにより、ヒータ線2の金属材料が炭化される場合であっても、該金属材料の炭化を安定化して、ヒータプレート内に配線されるヒータ線2の導電性の不均一化を抑制することができる。
【0037】
焼結後、ヒータプレート1を切削加工して、外部から電力を供給するための電極端子3を形成する。
【0038】
以上、本実施の形態ではセラミックスヒータについて説明したが、本発明のセラミックス焼結体の製造方法およびセラミックス焼結体は、導電性金属を埋設したセラミックス製品、たとえば、静電チャック機能を備えたステージや、プラズマエッチング装置やプラズマCVD装置などの高周波電極を内蔵するセラミックス製のステージ等にも使用することができる。
【実施例】
【0039】
本実施の形態にかかるセラミックスヒータ10の性能を確認するために、以下の試験を行った。ヒータプレート1の材料として窒化アルミニウムを使用する。純モリブデンの金属箔から2mm×6700mm×75μmのサイズのヒータ線2を形成し、このヒータ線2の表面に1μmの厚さのチタンを材料とする金属皮膜4aをスパッタリングにより形成した。金属皮膜4aを形成したヒータ線2をヒータプレート1内の所定の位置に配線し、加圧成型し、焼結(焼結温度1800℃、圧力20MPa、6時間)してセラッミックス焼結体10を製造した。
【0040】
図8は、従来例1にかかるセラミックスヒータの一部断面を示す写真である。図9は、実施例1にかかるセラミックスヒータ10の一部断面を示す写真である。従来例1は、ヒータプレート1の材料は窒化アルミニウム、純モリブデンの金属箔から2mm×6700mm×75μmのサイズのヒータ線2を形成し、該ヒータ線2をヒータプレート1内の所定の位置に配線し、加圧成型し、焼結(焼結温度1800℃、圧力20MPa、6時間)して製造したものであり、実施例1とは、モリブデンのヒータ線2の表面にチタンの金属皮膜4aを形成してない点のみ異なる。
【0041】
図8に示すように、ヒータ線2の表面に金属皮膜4aが形成されない従来例1では、炭化モリブデンが、ヒータ線2内に不均一に形成されている。これに対し、実施例1にかかるセラミックスヒータ10は、図9に示すように、ヒータ線2と金属炭化物皮膜4(炭化チタン)との間に、略均一に炭化モリブデン層が形成され、炭化モリブデンが生成する割合も従来例1よりも小さくなっていることがわかる。
【0042】
また、表1に実施例1と従来例1のヒータ線2の電気抵抗値を示す。表1の参考例1は、実施例1のセラミックスヒータを焼結する前に測定したヒータ線2の電気抵抗値である。表1に示すように、従来品1では、焼結前2.1Ωであった電気抵抗値が焼結後4.0Ω(90%上昇)まで増加するのに対し、実施例1では焼結後2.9Ω(38%上昇)と、その増加が大幅に抑制されていることがわかる。
【0043】
【表1】

【0044】
実施例1に示すように、モリブデンからなるヒータ線2の表面に、セラミックスヒータの焼結温度(1800℃)近傍での金属炭化物の標準生成自由エネルギーが、炭化モリブデンより小さいチタンにより金属皮膜4aを形成して焼結したセラミックスヒータ10の電気抵抗値の上昇を大幅に抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明のセラミックス焼結体の製造方法、セラミックス焼結体およびセラミックスヒータは、半導体製造装置に使用可能であり、特に、高品質なウエハを製造するのに適している。
【符号の説明】
【0046】
1 ヒータプレート
2 ヒータ線
3 電極端子
4a 金属皮膜
4 金属炭化物皮膜
10 セラミックスヒータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性金属材料の表面に、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが該耐熱性金属材料より小さい金属材料からなる金属皮膜を形成する皮膜形成ステップと、
前記皮膜形成ステップで皮膜を形成した前記耐熱性金属材料を、セラミックス基体の原材料である粉体中の所定の位置に配設し、加圧成型してセラミックス成型体を成型する成型ステップと、
前記成型ステップで成型したセラミックス成型体を焼結してセラミックス焼結体を生成する焼結ステップと、
を含むことを特徴とするセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項2】
前記耐熱性金属材料は、モリブデンもしくはモリブデン合金、タングステンもしくはタングステン合金、ニオブもしくはニオブ合金から選択される高融点低熱膨張金属であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項3】
前記金属皮膜は、チタン、アルミニウム、タンタルまたはジルコニウムから形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項4】
前記セラミックス基体は、窒化アルミニウム、窒化珪素または酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項5】
前記セラミックス焼結体の焼結温度は、1300〜2000℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項6】
前記金属皮膜の厚さは0.10〜10.0μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体の製造方法。
【請求項7】
耐熱性金属材料と、
前記耐熱性金属材料の表面に形成され、金属炭化物の標準生成自由エネルギーが前記耐熱性金属材料よりも小さい金属材料からなる金属皮膜と、
前記金属皮膜が形成された耐熱性金属材料をセラミックス基体の原材料である粉体中の所定の位置に配設し、加圧成型されたセラミックス成型体と、
を備えるプレセラミックスを焼結して形成され、前記焼結時に前記金属皮膜が炭化されて金属炭化物皮膜が形成されることを特徴とするセラミックス焼結体。
【請求項8】
前記耐熱性金属材料は、モリブデンもしくはモリブデン合金、タングステンもしくはタングステン合金、ニオブもしくはニオブ合金から選択される高融点低熱膨張金属であることを特徴とする請求項7に記載のセラミックス焼結体。
【請求項9】
前記金属皮膜は、チタン、アルミニウム、タンタルまたはジルコニウムから形成されることを特徴とする請求項7または8に記載のセラミックス焼結体。
【請求項10】
前記セラミックス基体は、窒化アルミニウム、窒化珪素または酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項7〜9のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体。
【請求項11】
前記セラミックス焼結体の焼結温度は、1300〜2000℃であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体。
【請求項12】
前記金属皮膜の厚さは0.10〜10.0μmであることを特徴とする請求項7〜11のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体。
【請求項13】
請求項7〜12のいずれかひとつに記載のセラミックス焼結体を備えることを特徴とするセラミックスヒータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−96948(P2012−96948A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244498(P2010−244498)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】