説明

ソマトスタチン−ドーパミンキメラ類似体

【課題】ネイティブなソマトスタチン及びドーパミン類似体単独に優る、亢進された生物学的活性を示すソマトスタチンードーパミンキメラ類似体の提供。
【解決手段】ソマトスタチン及びドーパミンの両方の in vivo 活性を保有する、一連のソマトスタチンードーパミンキメラ類似体。1例は、6−n−プロピル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル−D−Phe−c−(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2である。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、ソマトスタチン−ドーパミンキメラ類似体に関する。
ドーパミンはカテコールアミン神経伝達物質であり、パーキンソン病と精神分裂病の両方の病理発生に関連があるとされてきた。Graybiel, et al., Adv. Neurol. 53, 17-29 (1990); Goldstein, et al., FASEB J. 6, 2413-2421 (1992); Olanow et al., Annu. Rev. Neurosci. 22, 123-144 (1999); Egan et al., Curr. Opin. Neurobiol. 7, 701-707 (1997).ドーパミンと関連分子は、マウスにおいていくつかのタイプの悪性腫瘍の増殖を
阻害することが示され、そしてこの活性は、様々に、腫瘍細胞増殖の阻害、腫瘍免疫の刺激、又は悪性黒色腫中のメラニン代謝に対する効果へ帰されてきた。Wick, M. M., J. Invest. Dermatol. 71, 163-164 (1978); Wick, M. M., J. Natl. Cancer Inst. 63, 1465-1467 (1979); Wick, M. M., Cancer Treat. Rep. 63, 991-997 (1979); Wick, M. M., Cancer Res. 40, 1414-1418 (1980); Wick, M. M., Cancer Treat Rep. 65, 862-867 (1981); Wick, M. M. & Mui, J. Natl. Cancer Inst. 66, 351-354 (1981); Dasgupta, et al., J. Cancer Res. Clin. Oncol. 113, 363-368 (1987); Basu, et al., Endocrine 12, 237-241 (2000); Basu, et al., J. Neuroimmunol. 102, 113-124 (2000).最近の研究に
より、D2ドーパミン受容体は内皮細胞上に存在することが証明された。Ricci et al., J. Auton. Pharmacol., 14, 61-68 (1994); Bacic, et al., J. Neurochem. 57, 1774-1780 (1991).最近、ドーパミンは、VPF/VEGFの血管透過及び血管新生活性を無毒
レベルで強力かつ選択的に阻害することが報告された。Basu et al., Nat. Med. 7(5), 569-574 (2001).
Brazeau et al. により発見されたテトラデカペプチドであるソマトスタチン(SS)
は、下垂体、膵臓、及び胃腸管のような組織における様々な分泌プロセスに対して強力な阻害効果を及ぼすことが示されてきた。SSはまた、中枢神経系におけるニューロモジュレーターとしても作用する。これらのSSの生物学的効果は、いずれも本質において阻害的であり、5つの異なるサブタイプ(SSTR1〜SSTR5)が特徴づけられている、一連のGタンパク質共役受容体を介して誘発される(Reubi JC et al., Cancer Res 47: 551-558, Reisine T. et al., Endocrine Review 16: 427-442, Lamberts SW, et al., Endocr Rev 12: 450-482, 4 Patel YC, 1999 Front Neuroendocrinology 20: 157-198)。これら5つのサブタイプは、内因性SSリガンドについて類似の親和性を有するが、様々な組織において異なる分布を有する。ソマトスタチンは、各サブタイプにつき比較的高くて同等の親和性で、この5つの個別受容体(SSTR)サブタイプへ結合する。
【0002】
SSがSSTR1、2、4、及び5サブタイプを介して細胞増殖を停止させることによって(Buscail L, et al., 1995 Proc Natl Acad Sci USA 92: 1580-1584; Buscail L, et al., 1994 Proc Natl Acad Sci USA 91: 2315-2319; Florio T et al., 1999 Mol Endocrinol 13: 24-37; Sharma K, et al., 1999 Mol Endocrinol 13: 82-90)、又はSST
3サブタイプを介してアポトーシスを誘導することによって(Sharma K, et al., 1996 Mol Endocrinol 10: 1688-1696)細胞増殖を調節するという証拠がある。SSと様々な類
似体は、特定のSS受容体(SSTR’s)により(Patel YC, 1999 Front Neuroendocrinology 20: 157-198)、そしておそらくは異なる受容体後の作用により(Weckbecker G et al., Pharmacol Ther 60: 245-264; Bell GI, Reisine T 1993 Trends Neurosci 16 34-38; Patel YC et al., Biochem Biophys Res Commun 198: 605-612; Law SF, et al., Cell Signal 7:1-8)、正常細胞及び新生物細胞の増殖を in vitro 及び in vivo において阻害することが示された(Lamberts SW, et al., Endocr Rev 12: 450-482)。さらに
、個別のSSTRサブタイプが正常及び新生物のヒト組織において発現され(9)、様々なSS類似体について異なる組織親和性を与え、その治療効果に対して可変の臨床応答を与えるという証拠がある。
【0003】
異なるタイプのソマトスタチン受容体サブタイプへの結合は、様々な状態及び/又は疾患の治療に関連付けられてきた。(「SSTR2」)(Raynor, et al., Molecular Pharmacol. 43: 838 (1993); Lloyd, et al., Am. J. Physiol. 268: G102 (1995))、一方、インスリンの阻害はソマトスタチン5型受容体(「SSTR5」)に帰されている(Coy,
et al. 197: 366-371 (1993))。2型及び5型の活性化は、増殖ホルモンの抑制、より
特別には、GH分泌腺腫(末端肥大症)及びTSH分泌腺腫に関連付けられてきた。2型を活性化し、5型を活性化しないことは、プロラクチン分泌腺腫を治療することに関連付けられてきた。ソマトスタチン受容体サブタイプの活性化に関連した他の適応症には、真性糖尿病、脈管障害、増殖性網膜障害、曙現象、及び腎障害を治療するためのインスリン及び/又はグルカゴンの阻害;胃酸分泌、より特定すると消化性潰瘍、腸皮膚及び膵皮膚フィステル、過敏性腸管症候群、ダンピング症候群、水性下痢症候群、AIDS関連性下痢、化学療法誘発性下痢、急性若しくは慢性膵炎、及び胃腸ホルモン分泌腫瘍の阻害;肝腫瘍のような癌の治療;血管新生の阻害;関節炎のような炎症性障害の治療;網膜障害;慢性同種移植片拒絶;血管形成術;移植片血管及び胃腸出血の予防が含まれる。所望される生物学的応答の原因となる特定のソマトスタチン受容体サブタイプ又はサブタイプ群に選択的であり、それにより、望ましくない副作用をもたらす可能性がある他の受容体サブタイプとの相互作用を抑える類似体を有することが好ましい。
【0004】
ソマトスタチン(SS)とその受容体(SSTR1〜SSTR5)は、正常ヒトパラ小胞(parafollicular)C細胞と髄様甲状腺癌(MTC)において発現される。MTCは、カルシトニン(CT)、ソマトスタチン、並びにいくつかの他のペプチドを産生する甲状腺パラ小胞C細胞を起源とする腫瘍である(Moreau JP, et al., Metabolism 45 (8 Suppl 1): 24-26)。最近、Mato et al. は、SSとSSTRがヒトMTC中で発現されてい
ることを示した(Mato et al., J Clin Endocrinol Metab 83: 2417-2420)。SSとその類似体が血漿CTレベルの減少とMTC患者における症候性の改善を誘導することは文献に報告されている。しかしながら、今日まで、SS類似体の腫瘍細胞に対する抗増殖活性は、明瞭には証明されてこなかった(Mahler C, et al., Clin Endocrinol 33: 261-9; Lupoli G, et al., Cancer 78: 1114-8; Smid WM, et al., Neth J Med 40: 240-243)。
従って、MTC細胞増殖に選択的なSSTRサブタイプ類似体の開発及び評価は、臨床応用に有用なツールを提供する。今日まで、MTC細胞増殖調節において特定のSSTRサブタイプが関与することに関するデータは報告されていない。
【0005】
発明の要約
本発明は、ソマトスタチンとドーパミンの両方の活性を in vivo で保持する一連のソ
マトスタチン−ドーパミンキメラ類似体(そこに含まれるいくつかは、ネイティブなソマトスタチン及びドーパミン類似体単独に優る亢進された生物学的活性を示す)の発見と、その治療上の使用に関する。
【0006】
1つの態様において、本発明は、式(I):
【0007】
【化1】

【0008】
[式中:
Xは、H、Cl、Br、I、F、−CN、又はC1-5アルキルであり;
R1は、H、C1-4アルキル、アリル、アルケニル、又は−CNであり;
R2及びR3は、それぞれ独立してHであるか、又は存在せず、但し、R2及びR3が存在しない場合は、それらが付く炭素原子の間に二重結合が存在し;
R4は、H又は−CH3であり;
Yは、−O−、−C(O)−、−S−、−S−(CH2s−C(O)−、−S(O)−、−S(O)2−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R5)−C(O)−、又は
−N(R6)−であり;
R5、R6、R7、及びR8は、それぞれ独立して、H又はC1-5アルキルであり;
R6は、H又はC1-5アルキルであり;
mは、0又は1であり;
nは、0〜10であり;
Lは、Yが−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−O−、又は−N(R6)−であ
る場合、−(CH2p−C(O)−であり;
Lは、Yが−N(R6)−、−O−、又は−S−である場合、−C(O)−(CR7R8)q−C(O)−であり;
Lは、Yが−C(O)−、−SC(O)−、−OC(O)−、−S−(CH2s−C(O)−、又は−N(R5)−C(O)−である場合、−(Doc)t−であり;
pは、1〜10であり;
qは、2〜4であり;
sは、1〜10であり;
tは、1〜10であり;そして、
Zは、ソマトスタチン類似体である]のドーパミン−ソマトスタチンキメラ体(chimer)、又はその製剤的に許容される塩を特徴とする。
【0009】
もう1つの態様において、本発明は、 式(II):
【0010】
【化2】

【0011】
[式中:
Xは、H、Cl、Br、I、F、−CN、又はC1-5アルキルであり;
R1は、C1-4アルキル、H、アリル、アルケニル、又は−CNであり;
R2及びR3は、それぞれ独立してHであるか、又は存在せず、但し、R2及びR3が存在しない場合は、それらが付く炭素原子の間に二重結合が存在し;
R4は、H又は−CH3であり;
R5は、C1-5アルキル基であるか、又は−(CH2rN(CH3qの式の基であり:
Yは、−O−、−C(O)−、−S−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R6)−C(O)−、−N(R7)−、又は−N(R8)−(CH2s−C(O)−であり;
R6、R7、R8、R9、及びR10は、それぞれ独立して、H又はC1-5アルキルで
あり;
Lは、Yが−S−、−O−、又は−N(R7)−である場合、−(CH2p−C(O)−であり;
Lは、Yが−N(R7)−、−O−、又は−S−である場合、−C(O)−(CR9R10)q−C(O)−であり;
Lは、Yが−C(O)−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R8)−(CH2
s−C(O)−、又は−N(R6)−C(O)−である場合、−(Doc)t−であり;
mは、0又は1であり;
nは、2〜10であり;
rは、1〜8であり;
qは、2〜4であり;
pは、1〜10であり;
sは、1〜10であり;
tは、1〜10であり;そして、
zは、ソマトスタチン類似体である]のドーパミン−ソマトスタチンキメラ体、又はその製剤的に許容される塩を特徴とする。
【0012】
1つの態様において、本発明は、式:
【0013】
【化3】

【0014】
【化4】

【0015】
【化5】

【0016】
【化6】

【0017】
【化7】

【0018】
【化8】

【0019】
【化9】

【0020】
【化10】

【0021】
【化11】

【0022】
【化12】

【0023】
【化13】

【0024】
【化14】

【0025】
【化15】

【0026】
【化16】

【0027】
【化17】

【0028】
【化18】

【0029】
【化19】

【0030】
【化20】

【0031】
【化21】

【0032】
【化22】

【0033】
【化23】

【0034】
【化24】

【0035】
【化25】

【0036】
【化26】

【0037】
【化27】

【0038】
【化28】

【0039】
【化29】

【0040】
【化30】

【0041】
【化31】

【0042】
【化32】

【0043】
【化33】

【0044】
【化34】

【0045】
【化35】

【0046】
【化36】

【0047】
【化37】

【0048】
【化38】

【0049】
【化39】

【0050】
【化40】

【0051】
【化41】

【0052】
【化42】

【0053】
【化43】

【0054】
【化44】

【0055】
【化45】

【0056】
【化46】

【0057】
に記載の化合物、又はその製剤的に許容される塩を特徴とする。
もう1つの態様において、本発明は、式:
【0058】
【化47】

【0059】
【化48】

【0060】
【化49】

【0061】
【化50】

【0062】
【化51】

【0063】
【化52】

【0064】
【化53】

【0065】
【化54】

【0066】
【化55】

【0067】
【化56】

【0068】
【化57】

【0069】
【化58】

【0070】
【化59】

【0071】
【化60】

【0072】
【化61】

【0073】
【化62】

【0074】
【化63】

【0075】
に記載の化合物、又はその製剤的に許容される塩を特徴とする。
1つの側面において、本発明は、ドーパミン受容体アゴニスト効果をその必要な被検者において誘発する方法を特徴とし、ここで前記方法は、式(I)又は式(II)に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む。この側面の好ましい態様において、化合物は、本明細書に特に開示される諸化合物の中から選択される。
【0076】
もう1つの側面において、本発明は、ソマトスタチン受容体アゴニスト効果をその必要な被検者において誘発する方法を特徴とし、ここで前記方法は、式(I)又は式(II)に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む。この側面の好ましい態様において、化合物は、本明細書に特に開示される諸化合物の中から選択される。
【0077】
もう1つの側面において、本発明は、ドーパミン受容体アゴニスト効果とソマトスタチン受容体アゴニスト効果の両方をその必要な被検者において同時に誘発する方法を特徴とし、ここで前記方法は、式(I)又は式(II)に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む。この側面の好ましい態様において、化合物は、本明細書に特に開示される諸化合物の中から選択される。
【0078】
もう1つの側面において、本発明は、式(I)又は式(II)に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量と製剤的に許容される担体を含んでなる医薬組成物を特徴とする。この側面の好ましい態様において、化合物は、本明細書に特に開示される諸化合物の中から選択される。
【0079】
もう1つの側面において、本発明は、疾患又は状態を被検者において治療する方法を特徴とし、前記方法は、式(I)又は式(II)の化合物又はその製剤的に許容される塩の治療有効量を前記被検者へ投与することを含んでなり、ここで前記疾患は、肺癌、膠芽腫、食欲不振、甲状腺機能低下症、アルドステロン過剰症、H. pylori 増殖、末端肥大症、再狭窄、クローン病、全身性硬化症、外部及び内部膵偽性嚢胞及び腹水、ビポーマ、膵島細胞症、インスリン過剰症、ガストリノーマ、ゾリンジャー−エリソン症候群、下痢、AIDS関連性下痢、化学療法関連性下痢、強皮症、過敏性腸管症候群、膵炎、小腸閉塞、胃食道逆流、十二指腸胃逆流、クッシング症候群、ゴナドトロピノーマ、上皮小体機能亢進症、グレイヴス病、糖尿病性神経障害、ページェット病、多嚢胞性卵巣疾患、甲状腺癌、肝腫瘍、白血病、髄膜腫、癌悪液質、起立性低血圧、食後低血圧、パニック発作、GH
分泌腺腫、末端肥大症、TSH分泌腺腫、プロラクチン分泌腺腫、インスリノーマ、グルカゴノーマ、真性糖尿病、高脂血症、インスリン不感症、X症候群、脈管障害、増殖性網膜障害、曙現象、腎障害、胃酸分泌、消化性潰瘍、腸皮膚フィステル、膵皮膚フィステル、ダンピング症候群、水性下痢症候群、膵炎、胃腸ホルモン分泌腫瘍、血管新生、関節炎、同種移植片拒絶、移植片血管出血、門脈圧亢進、胃腸出血、肥満、及びオピオイド過量からなるリストより選択される。この側面の好ましい態様において、化合物は、本明細書に特に開示される諸化合物の中から選択される。本発明のこの側面のより好ましい態様において、前記疾患又は状態は、末端肥大症である。
【0080】
上記方法のそれぞれの特に好ましい態様において、化合物は、化合物Aないし化合物Kからなる諸化合物のリストより、又は「ソマトスタチン−ドーパミンキメラ体の合成」の見出し下に以下開示されるような、実施例Lないし実施例Vからなる諸化合物のリスト中より選択される。
【0081】
本発明のもう1つの側面において特徴となるのは、ソマトスタチン類似体の「z」が、−H、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリールアルコキシ(例えば、ベンジル、置換ベンジル、など)、−NH2、−NR9R10(ここで、R9およびR10は、式(II
)に定義される通りである)を含んでなる部分により置き換えられている、上記式(I)又は式(II)に記載のドーパミンアゴニストである。この側面の好ましい態様において、前記ドーパミンアゴニストは、本明細書に開示されるドーパミン−ソマトスタチンキメラ体又はその製剤的に許容される塩のドーパミン部分成分の中から選択される。この側面の最も好ましい態様において、前記ドーパミンアゴニストは:
【0082】
【化64】

【0083】
又はその製剤的に許容される塩である。
発明の詳細な説明
当業者は、本明細書における記載に基づいて、本発明を最大限に利用することが可能であると考えられる。故に、以下の特定の態様は、単に例示的なものと解釈されるべきであり、本開示の残り部分を制限するものと解釈してはならない。
【0084】
他に定義されなければ、本明細書において使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が普通に理解するのと同じ意味を持つ。また、本明細書において言及されるすべての公表物、特許出願、及び他の参考文献は、いずれもそのまま本明細書に援用される。
【0085】
様々なソマトスタチン受容体(SSTR)、例えばSSTR−1、SSTR−2、SSTR−3、SSTR−4、及びSSTR−5が単離されている。従って、ソマトスタチンアゴニストは、SSTR−1アゴニスト、SSTR−2アゴニスト、SSTR−3アゴニスト、SSTR−4アゴニスト、又はSSTR−5アゴニストの1つ以上であってよい。例えば、ソマトスタチン2型受容体アゴニスト(即ち、SSTR−2アゴニスト)により意味されるものは、(例えば、以下に記載される受容体結合アッセイにより明確化されるように)SSTR−2へ高い結合アフィニティー(例えば、100nM未満、又は好ましくは10nM未満、又はより好ましくは1nM未満のKi)を有する化合物である。例えば、ソマトスタチン2型受容体選択アゴニストにより意味されるものは、SSTR−2について他のどのソマトスタチン受容体よりも高い結合アフィニティー(即ち、より低いKi)を有するソマトスタチン2型受容体アゴニストである。
【0086】
1つの態様において、SSTR−2アゴニストはまたSSTR−2選択アゴニストである。本発明を実施するために使用可能であるSSTR−2アゴニストの例には、限定されないが:
D−Nal−シクロ[Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys]−Thr−NH2
シクロ[Tic−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Phe];
4−(2−ヒドトキシエチル)−1−ピペラジニルアセチル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2;及び
4−(2−ヒドトキシエチル)−1−ピペラジン−2−エタンスルホニル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
含まれる。
【0087】
ソマトスタチンアゴニストのさらなる例は、いずれもそのまま本明細書に援用される、以下に示す公表物に特に引用される式又はその例により網羅されるものである。
EP出願第P5 164 EU号(発明者:G.Keri);
Van Binst, G. et al. Peptide Research 5:8 (1992);
Horvath, A et al. 抄録、「抗腫瘍活性を有するソマトスタチン類似体のコンホメーション」第22回欧州ペプチドシンポジウム、1992年9月13−19日、インターラーケン、スイス;
PCT出願第WO91/09056号(1991);
EP出願第0 363 589 A2号(1990);
米国特許第4,904,642号(1990);
米国特許第4,871,717号(1989);
米国特許第4,853,371号(1989);
米国特許第4,725,577号(1988);
米国特許第4,684,620号(1987);
米国特許第4,650,787号(1987);
米国特許第4,603,120号(1986);
米国特許第4,585,755号(1986);
EP出願第0 203 031 A2号(1986);
米国特許第4,522,813号(1985);
米国特許第4,486,415号(1984);
米国特許第4,485,101号(1984);
米国特許第4,435,385号(1984);
米国特許第4,395,403号(1983);
米国特許第4,369,179号(1983);
米国特許第4,360,516号(1982);
米国特許第4,358,439号(1982);
米国特許第4,328,214号(1982);
米国特許第4,316,890号(1982);
米国特許第4,310,518号(1982);
米国特許第4,291,022号(1981);
米国特許第4,238,481号(1980);
米国特許第4,235,886号(1980);
米国特許第4,224,199号(1980);
米国特許第4,211,693号(1980);
米国特許第4,190,648号(1980);
米国特許第4,146,612号(1979);
米国特許第4,133,782号(1979);
米国特許第5,506,339号(1996);
米国特許第4,261,885号(1981);
米国特許第4,728,638号(1988);
米国特許第4,282,143号(1981);
米国特許第4,215,039号(1980);
米国特許第4,209,426号(1980);
米国特許第4,190,575号(1980);
EP特許第0 389 180号(1990);
EP出願第0 505 680号(1982);
EP出願第0 083 305号(1982);
EP出願第0 030 920号(1980);
PCT出願第WO88/05052号(1988);
PCT出願第WO90/12811号(1990);
PCT出願第WO97/01579号(1997);
PCT出願第WO91/18016号(1991);
英国出願第GB2,095,261号(1981);及び
仏国出願第FR2,522,655号(1983)。
【0088】
本明細書に記載されるすべてのソマトスタチンアゴニストについて、各アミノ酸残基が−NH−C(R)H−CO−の構造を表し、ここでRは側鎖(例えば、AlaではCH3
)であることに留意されたい。アミノ酸残基間の線は、アミノ酸を連結するペプチド結合を表す。また。アミノ酸残基が光学的に活性である場合、D型が明瞭に指定されなければ、意図されているのはL型の立体配置である。わかりやすくするために、Cys残基の2つのフリーチオール間に存在するジスルフィド結合(例、ジスルフィド架橋)は、示さない。通常のアミノ酸の略号は、IUPAC−IUBの推奨に準拠する。
【0089】
ソマトスタチンアゴニストの合成
ペプチドソマトスタチンアゴニストを合成する方法は、十分に文献化されていて、当業者の能力の範囲内にある。例えば、ペプチドは、Fmoc化学の標準固相プロトコールを使用して、RinkアミドMBHA樹脂(4−(2’,4’−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシアセトアミド−ノルロイシル−MBHA樹脂)上で合成される。次いで、N末端にフリーアミノ官能基があるペプチド−樹脂を、ドーパミン部分を含有する対応の化合物で処理する。最終生成物は、TFA/水/トリイソプロピルシラン(TIS)混合物を用いて樹脂から切り離す。
【0090】
例えば、H−D−Phe−Phe−Phe−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−NH2の合成は、ヨーロッパ特許出願0 395 417 A1の実施例1に示さ
れるプロトコールに従うことによって達成可能である。置換されたN末端を有するソマトスタチンアゴニストの合成は、例えば、PCT公報第WO88/02756号、PCT公
報第WO94/04752号、及び/又はヨーロッパ特許出願第0 329 295号に示されるプロトコールに従うことによって達成可能である。
【0091】
ペプチドは、ヨウ素のMeOH/水溶液を使用することによって環化し、アセトニトリル−0.1% TFA/水−0.1% TFA緩衝液を使用するC18逆相分取用HPLCで精製することが可能であり、そのようにした。分析用HPLC及び質量分析法により均一性を評価し、各ペプチドについて>95%であることを決定した。
【0092】
ある種の稀なアミノ酸は以下のベンダーより購入した:Fmoc−Doc−OHとFmoc−AEPAは、ケム−インペクス・インターナショナル(Chem-Impex International)社(イリノイ州ウッドデール、アメリカ)より購入した。Fmoc−Caeg(Bhoc)−OHは、パーセプティブ・バイオシステムズ(PerSeptive Biosystems)(マサチ
ューセッツ州フラミンガム、アメリカ)より購入した。Bhocは、ベンズヒドリルオキシカルボニルを表す。
【0093】
ドーパミンアゴニストの合成
多くのドーパミンアゴニストを合成する方法も十分に文献化されていて、当業者の能力の範囲内にある。さらなる合成手順を以下の反応スキーム及び実施例に提供する。
【0094】
【化65】

【0095】
【化66】

【0096】
【化67】

【0097】
【化68】

【0098】
【化69】

【0099】
【化70】

【0100】
【化71】

【0101】
【化72】

【0102】
【化73】

【0103】
【化74】

【0104】
【化75】

【0105】
【化76】

【0106】
【化77】

【0107】
ソマトスタチン−ドーパミンキメラ体の合成
ソマトスタチン−ドーパミンキメラ体は、以下の反応スキーム及び実施例に従って合成することが可能である。スキームI、II、及びIIIにそれぞれ示す、化合物(I)、(II)、及び(III)の出発材料及び中間体は、市販されているか、又は文献により製造する;Pharmazie 39, 537 (1984); collect Czech. Chem. Commun. 33, 577 (1966);
Helv. Chim Acta 32, 1947, (1949);U.S.P.5,097,031;USP3,9
01,894;EP0003667;USP4,526,892。ペプチドの合成は、当業者の技量の範囲内にあり、どんな場合でも、文献を容易に利用可能である。例えば、Stewart et al.,「固相合成(Solid Phase Synthesis)」ピアス・ケミカル、第2版、1984年;G. A. Grant,「合成ペプチド(Synthetic peptide)」WH.,フリーナンド社
、ニューヨーク(1992年);M. Bodenszky A. Bodanszky,「ペプチド合成の実践(The Practice of Peptide Synthesis)」スプリング・ヴェンラグ、N.Y.1984年、
を参照されたい。
【0108】
化合物の製法:
【0109】
【化78】

【0110】
化合物(3当量)をDMF中でH−(Doc)3−D−Phe−Cys(Acm)−
Tyr(tBu)−D−Trp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Acm)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂(1当量)、HBTU(2.9当量)、HOBt(3.0当量)、及びDIEA(6当量)と混合する。この混合物を室温で4時間振り混ぜる。樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥させ乾固させる。この乾燥樹脂をTFA/TIS/水(92/5/3,v/v)で室温に1時間処理する。この溶液を濾過し、濃縮する。濃縮された溶液へ冷エーテルを加える。沈殿を採取し、水−メタノール溶媒系に溶かす。この溶液へ、褐色の色が現れるまで、ヨウ素のメタノール溶液を加える。次いで、この溶液を室温で1時間放置する。この溶液へ、褐色の色が消えるまでNa223水溶液を加える。生じた溶液を、緩衝液A(水中1%TFA)/緩衝液
B(CH3CN中1%TFA)の線形勾配で溶出させるC18逆相分取用HPLCを使用
することにより精製する。分析用HPLCにより分画をチェックする。純粋な所望の化合物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させる。エレクトロスプレー源を取り付けたMSを使用することによってこの化合物の分子量を測定する。
【0111】
化合物の製法:
【0112】
【化79】

【0113】
R1がn−プロピルである化合物12(1.5当量)をDMF中でH−D−Phe−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−D−Trp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Acm)−Thr(tBu)RinkアミドMBHA樹脂(1当量)及びDIEA(2当量)と混合する。この混合物を室温で5時間振り混ぜる。樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥させ乾固させる。この乾燥樹脂をTFA/TIS/水(92/5/3,v/v)で室温に1時間処理する。この溶液を濾過し、濃縮する。濃縮された溶液へ冷エーテルを加える。沈殿を採取し、水−メタノール溶媒系に溶かす。この溶液へ、褐色の色が現れるまで、ヨウ素のメタノール溶液を加える。次いで、この溶液を室温で1時間放置する。この溶液へ、褐色の色が消えるまでNa223水溶液を加える。生じ
た溶液を、緩衝液A(水中1%TFA)/緩衝液B(CH3CN中1%TFA)の線形勾
配で溶出させるC18逆相分取用HPLCを使用することにより精製する。分析用HPLCにより分画をチェックする。純粋な所望の化合物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させる。エレクトロスプレー源を取り付けたMSを使用することによってこの化合物の分子量を測定する。
【0114】
化合物の製法:
【0115】
【化80】

【0116】
R1がn−プロピルである化合物11(1.5当量)をDMF中でH−AEPA−D−Phe−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−D−Trp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Acm)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂(1当量)及びDIEA(2当量)と混合する。この混合物を室温で5時間振り混ぜる。樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥させ乾固させる。この乾燥樹脂をTFA/TIS/水(92/5/3,v/v)で室温に1時間処理する。この溶液を濾過し、濃縮する。濃縮された溶液へ冷エーテルを加える。沈殿を採取し、水−メタノール溶媒系に溶かす。この溶液へ、褐色の色が現れるまで、ヨウ素のメタノール溶液を加える。次いで、この溶液を室温で1時間放置する。この溶液へ、褐色の色が消えるまでNa223水溶液を
加える。生じた溶液を、緩衝液A(水中1%TFA)/緩衝液B(CH3CN中1%TF
A)の線形勾配で溶出させるC18逆相分取用HPLCを使用することにより精製する。分析用HPLCにより分画をチェックする。純粋な所望の化合物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させる。エレクトロスプレー源を取り付けたMSを使用することによってこの化合物の分子量を測定する。
【0117】
化合物の製法:
【0118】
【化81】

【0119】
化合物25(3当量)をDMF中でH−Doc−D−Phe−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−D−Trp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Acm)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂(1当量)、HBTU(2.9当量)、HOBt(3.0当量)、及びDIEA(6当量)と混合する。この混合物を室温で4時間振り混ぜる。樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥させ乾固させる。この乾燥樹脂をTFA/TIS/水(92/5/3,v/v)で室温に1時間処理する。この溶液を濾過し、濃縮する。濃縮された溶液へ冷エーテルを加え、沈殿を採取し、水−メタノール溶媒系に溶かす。この溶液へ、褐色の色が現れるまで、ヨウ素のメタノール溶液を加える。次いで、この溶液を室温で1時間放置する。この溶液へ、褐色の色が消えるまでNa223水溶液を加える。生じた溶液を、緩衝液A(水中1%TFA)/緩衝液B(C
3CN中1%TFA)の線形勾配で溶出させるC18逆相分取用HPLCを使用するこ
とにより精製する。分析用HPLCにより分画をチェックする。純粋な所望の化合物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させる。エレクトロスプレー源を取り付けたMSを使用
することによってこの化合物の分子量を測定する。
【0120】
化合物の製法:
【0121】
【化82】

【0122】
化合物26(3当量)をDMF中でH−(D−Ser(tBu))5−Lys(Boc
)−D−Tyr(tBu)−D−Tyr(tBu)−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−D−Trp(Boc)−Lys(Boc)−Val−Cys(Acm)−Trp(Boc)−RinkアミドMBHA樹脂(1当量)、HBTU(2.9当量)、HOBt(3.0当量)、及びDIEA(6当量)と混合する。この混合物を室温で4時間振り混ぜる。樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥させ乾固させる。この乾燥樹脂をTFA/TIS/水(92/5/3,v/v)で室温に1時間処理する。この溶液を濾過し、濃縮する。濃縮された溶液へ冷エーテルを加える。沈殿を採取し、水−メタノール溶媒系に溶かす。この溶液へ、褐色の色が現れるまで、ヨウ素のメタノール溶液を加える。次いで、この溶液を室温で1時間放置する。この溶液へ、褐色の色が消えるまでNa223水溶液を加える。生じた溶液を、緩衝液A(水中1%TFA)/緩衝液B(CH3CN中1%TFA)の線形勾配で溶出させるC18逆相分取用HPLCを使用することにより精製する。分析用HPLCにより分画をチェックする。純粋な所望の化合物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させる。エレクトロスプレー源を取り付けたMSを使用することによってこの化合物の分子量を測定する。
【0123】
化合物の製法:
エチル−[6−メチル−8β−エルゴリニルメチル]チオアセテート
ジヒドロリセルゴール(240mg)の10mlピリジン溶液へ250μlの塩化メタンスルホニルを加えた。室温で2時間撹拌した後で、この反応混合物を100mlの水へ注ぎ込み、それをクロロホルム(2x20ml)で抽出した。有機層を水で洗浄してから、MgSO4で乾燥させ、溶媒を真空除去して乾燥させ、140mgの薄褐色の固形物を
得た。NaHCO3で塩基性にした後の水溶液からのさらなる抽出により、さらに100
mgの生成物を得た。全量240mg。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=335.2。
【0124】
上記のD−6−メチル−8β−メシルオキシメチル−エルゴリン(140ng)の3mlジメチルホルミド溶液へ粉末K2CO3(150mg)に続き150μlのエチル−2−メルカプトアセテートを加え、この混合物を窒素雰囲気下に40℃で2時間加熱した。溶媒を真空除去して乾燥させ、残渣をクロロホルムと水の間で分画した。次いで、有機層を乾燥(MgSO4)させ、溶媒の蒸発の後で、クロロホルム/メタノール(9:1)を展
開溶媒として使用する分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィーに残渣をかけた。適正な部分を単離し、クロロホルム−メタノールで抽出し、溶媒を真空除去して乾燥させた。薄褐色の固形物。100mg。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=359.2。
【0125】
化合物の製法:
6−メチル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル−D−Phe−c(Cys−Ty
r−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
6−メチル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル酸(スキームI,化合物7)(50mg)とFmoc化学を使用する固相合成により製造したD−Phe−c(Cys−Tyr(OBT)−D−Trp−Lys(BOC)−Abu−Cys)−Thr−NH2
100mg)の10mlジメチルホルミド溶液へ200mgのEDC(1−[3−(ジメチルアミノ)−プロピル]−3−エチルカルボジイミド−HCl)、100mgのHOAT(1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール)に続き200μlのジイソプロピルエチルアミンを加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空除去して乾燥させた。残渣をクロロホルムメタノールと塩水の間で分画した。有機層を水性NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒の蒸発の後で、クロロホルム−メタノール(85:15)を展開溶媒として使用する分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィーに残渣をかけた。適正な部分を単離し、クロロホルム−メタノールで抽出し、溶媒を真空除去して、40mgの保護化生成物を得た。質量スペクトル(エレクトロスプレー)1500.7。
【0126】
次いで、この保護化生成物を、数滴のトリイソプロピルシランを含有するジクロロメタノール(10ml)中の30%トリフルオロ酢酸で30分間処理した。揮発性物質を真空除去して乾燥させた。残渣を、vydac C18 HPLC及びCH3CN/0.1%
TFA水溶液を使用して精製し、17mgの白い固形物を生じた。質量スペクトル(エレクトロスプレー)1344.8,673.2。
【0127】
化合物の製法:
エチル−(6−n−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオアセテート
本化合物は、EP000.667に従って製造可能であるD−n−プロピル−8β−ヒドロキシメチルエルゴリンから出発し、化合物Fに類似したやり方で製造した。薄黄色の固形物。質量スペクトル(エレクトロスプレー)387.2。
【0128】
化合物の製法:
6−n−プロピル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
本化合物は、6−n−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオ酢酸(スキームI,化合物6、ここでR1=プロピルで、s=1)とD−Phe−c(Cys−Tyr(OBT)−D−Trp−Lys(BOC)−Abu−Cys)−Thr−NH2から出発し、
化合物Gに類似したやり方で製造した。白い固形物。質量スペクトル(エレクトロスプレー)1372.5,687.3。
【0129】
化合物の製法:
6−D−メチル−8β−エルゴリニルメチルチオアミノスクシノイル−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
本化合物は、6−D−メチル−8β−スクシノイルアミノメチルエルゴリンとD−Phe−c(Cys−Tyr(OBT)−D−Trp−Lys(BOC)−Abu−Cys)−Thr−NH2から出発し、化合物Gに類似したやり方で製造した。白い固形物。質量
スペクトル(エレクトロスプレー)1344.8,673.2。
【0130】
化合物の製法:
6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボニルメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2、即ち、以下の構造に記載の化合物:
【0131】
【化83】

【0132】
A. 1−[[6−アリルエルゴリン−8β−イル]カルボニル]−1−[3−(N−(エトキシカルボニル)メチル,N−メチル)アミノ−プロピル]−3−エチル尿素、即ち、以下の構造に記載の化合物:
【0133】
【化84】

【0134】
(1)3,3−BOC,N−メチルプロパンジアミン
N−メチルプロパンジアミン(1.8g)のジクロロメタン(30ml)溶液へ無水MgSO4(5.5グラム)に続きベンズアルデヒド(2.3g)を加え、この混合物を室
温で一晩撹拌した。濾過の後で、濾液を(BOC)2(4.3g)とDMAP(0.35
g)で処理し、約1時間撹拌した。次いで、この混合物を5%クエン酸水溶液、次いで5% NaHCO3で洗浄してから、MgSO4で乾燥させた。
【0135】
溶媒の蒸発の後で、残渣をエタノール(50ml)に溶かした。Pd(OH)2(60
0mg)、酢酸(1ml)、及びシクロヘキセン(3ml)を加え、水素化を一晩行った。この混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を真空で蒸発乾固させ、3,3−BOC,N−メチルプロパンジアミンを無色の液体として得た。2.3g。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=189.1。
【0136】
(2)6−アリル−8β−(3,3−BOC,N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリン
EP0 003667に開示される手順に従って製造した6−アリル−ジヒドロリゼルシン酸(dihydrolysersic acid)(150mg)と3,3−BOC,N−メチル−プロパンジアミン(150mg)のDMF(5ml)溶液へジイソプロピルエチルアミン(175μl)に続きジエチルシアノホスホネート(150μl)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空除去して乾燥させた。残渣をCHCl3と水の間で分画
した。次いで、有機層を水性NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を真空除去し、6−アリル−8β−(3,3−BOC,N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリンを得た。
【0137】
(3)6−アリル−8β−(3−N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリン、TFA塩
先の工程からの6−アリル−8β−(3,3−BOC,N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリンをジクロロメタン中30% TFAで30分間処理し、揮発
性物質を真空除去して乾燥させ、250mgの6−アリル−8β−(3−N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリン、TFA塩を得た。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=367.2。
【0138】
(4)6−アリル−8β−(3−N−メチル,3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−カルバモイル−エルゴリン
6−アリル−8β−(3−N−メチル−アミノプロピル−カルバモイル)−エルゴリン、TFA塩(250mg)及びK2CO3(140mg)のDMF(5ml)溶液へブロモ酢酸エチル(70μl)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒の蒸発の後で、残渣をクロロホルムと水の間で分画した。MgSO4を使用して有機層を乾燥させてから
、溶媒を真空除去し、粗製の6−アリル−8β−(3−N−メチル,3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−カルバモイル−エルゴリン(240mg)を得た。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=453.2。
【0139】
(5)6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン
先の工程からの6−アリル−8β−(3−N−メチル,3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−カルバモイル−エルゴリンをトルエン(10ml)に溶かし、エチルイソシアネート(3ml)を加えた。この混合物を窒素雰囲気下で3日間還流させ、揮発性物質の蒸発の後で、残渣を、クロロホルム/メタノール(19対1)を展開溶媒として使用する分取用シリカゲルクロマトグラフィーにかけた。適正な部分をクロロホルム/メタノールで抽出し、溶媒を真空除去し、6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン(30mg)を薄黄色の粘稠性物質として得た。質量スペクトル(エレクトロスプレー)=524.3。
【0140】
B. 6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン、即ち、以下の構造に記載の化合物:
【0141】
【化85】

【0142】
6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボエトキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン(520mg)の10mlのアセトン中の混合物へ15mlの0.2Mリン酸緩衝液(pH=ほぼ7)と0.6mlのChiroCLEC−BL(アルツス・バイオロジクス、マサチューセッツ州ケンブリッジ)を加える。この混合物を、ロータリーシェーカーにおいてほぼ40℃で一晩インキュベートする。この混合物を5%クエン酸水溶液で酸性化し、CHCl3−メタノールで抽出する。有
機抽出物を乾燥させ、溶媒を真空除去し、6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリンを得る。
【0143】
C. 6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボニルメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン−D−Phe−c(Cys−Tyr−
D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2、即ち、化合物K
6−アリル−8β−(1−エチル−(3−N−メチル−3−カルボキシメチル)アミノプロピル−ウレイドカルボニル−エルゴリン(50mg)及びD−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys(FMOC)−Abu−Cys)−Thr−NH2(100
mg,固相合成により製造する)の10mlジメチルホルミド溶液へ200mgのEDC(1−[3−(ジメチルアミノ)−プロピル]−3−エチルカルボジイミド−HCl)、100mgのHOAT(1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール)に続き200μlのジイソプロピルエチルアミンを加え、この混合物を室温で一晩撹拌する。揮発性物質を真空除去して乾燥させる。残渣をクロロホルムメタノールと塩水の間で分画する。有機層を水性NaHCO3で洗浄してから、MgSO4で乾燥させる。溶媒の蒸発の後で、次いで、保護化生成物をDMF(10ml)中の5%ピペリジンで30分間処理する。揮発性物質を真空除去して少量(約2ml)にする。VYDAC C18 HPLC及びCH3
N/0.1% TFA水溶液を使用してそれを精製し、精製されて脱保護化された生成物を得る。
【0144】
実施例L
【0145】
【化86】

【0146】
A.H−Aepa−Lys(Boc)−DTyr(tBu)−DTyr(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂
上記の保護化ペプチド−樹脂は、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)化学を使用することによってアプライド・バイオシステムズ(カリフォルニア州フォスターシティ)モデル433Aペプチド合成機で自動合成した。0.72ミリモル/gの置換分を有するRinkアミドMBHA樹脂(ノババイオケム、カリフォルニア州サンディエゴ)を使用した。Fmocアミノ酸(AnaSpec,カリフォルニア州サンホセ)は、以下の側鎖保護とともに使用した:Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Cys(Trt)−OH、Fmoc−Lys(Boc)−OH、Fmoc−DTrp(Boc)−OH、Fmoc−Tyr(tBu)−OH、Fmoc−DTyr(tBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、Fmoc−Cys(Trt)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、及びFmoc−Abu−OH。Fmoc−Aepa−OHは、ケム−インペクス・インターナショナル社(イリノイ州ウッドデール)より購入した。合成は、0.25ミリモルスケールで行った。Fmoc基は、N−メチルピロリドン(NMP)中20%ピペリジンでの30分間処理により除去した。それぞれのカップリング工程において、Fmocアミノ酸(4当量、1ミリモル)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の0.45M ヘキサフルオロリン酸2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,2,3−テトラメチルウロニウム/1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(HBTU/HOBT)の2ml溶液において、はじめに予め(プレ)活性化した。この活性化されたアミノ酸エステル、1mLのジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、並びに1mLのNMPを樹脂へ加えた。ABI 433Aペプチド合成機を、以下の反応サイクルを実行するようにプログラムした:(1)NMPで洗浄する、(2)NMP中20%ピペリジンでFmoc保護基を除去する、30分間(3)NMPで洗浄する、(4)プレ活性化
Fmocアミノ酸とのカップリング、1時間。配列に従って、樹脂へ連続的にカップルさせた。ペプチド鎖を組み立てた後で、Fmocを除去し、DMF及びジクロロメタン(DCM)を使用することによって完全に洗浄した。
【0147】
MBHA=4−メチルベンジルヒドリルアミン
【0148】
【化87】

【0149】
B.生じたH−Aepa−Lys(Boc)−DTyr(tBu)−DTyr(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂(0.188ミリモル)を、5mLのDCM中に化合物(92mg,0.28ミリモル、1.5当量)、[7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロリン酸塩](PyAOP)(146mg,0.28ミリモル、1.5当量)、及び1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)(38mg,0.28ミリモル、1.5当量)と混合した。この混合物を一晩振り混ぜた。樹脂の水気を切り、DMF、メタノール、及びDCMで連続的に洗浄した。空気中での乾燥の後で、TFA、H2O、及びトリイソプロピルシラン(TIS)(9.5ml/0.85ml/0.
8ml)の混合物で樹脂を2時間処理した。樹脂を濾過して除き、濾液を50mLの冷エーテルへ注ぎ込んだ。遠心分離の後で沈殿を採取した。この粗生成物を100mlの5%
AcOH水溶液に溶かし、これへヨウ素メタノール溶液を、黄色の色が維持されるまで滴下した。この反応溶液をさらに1時間撹拌した。10% Na223水溶液を加えて
、過剰なヨウ素を消失させた。溶液中の粗生成物を、C18 DYNAMAX−100 A0(Varian,カリフォルニア州ウォルナットクリーク)のカラム(4x43cm
)の付いた分取用HPLCシステムで精製した。80% A及び20% B〜55% A及び45% Bの線形勾配(ここで、Aは水中0.1% TFAで、Bはアセトニトリル中0.1% TFAである)、50分でこのカラムから溶出させた。分析用HPLCにより分画をチェックした。純粋な生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:40%。分析用HPLC分析に基づけば、純度は96.8%であった。MS(エレクトロスプレー):1820.8(計算分子量の1821.3に一致)。
【0150】
実施例M
【0151】
【化88】

【0152】
実施例Mは、H−Lys(Boc)−DTyr(tBu)−DTyr(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによっ
て、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は97.9%であった。MS(エレクトロスプレー):1652.1(計算分子量の1652.03に一致)。
【0153】
実施例N
【0154】
【化89】

【0155】
実施例Nは、H−Doc−Lys(Boc)−DTyr(tBu)−DTyr(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は99.2%であった。MS(エレクトロスプレー):1797.1(計算分子量の1797.19に一致)。
【0156】
Fmoc−Doc−OHは、ケム−インペクス・インターナショナル社(イリノイ州ウッドデール)より購入した。
【0157】
【化90】

【0158】
実施例O
【0159】
【化91】

【0160】
実施例Oは、(6−N−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオ酢酸とH−Lys(Boc)−DTyr(tBu)−DTyr(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は97.4%であった。MS(エレクトロスプレー):1680.6(計算分子量の1680.1に一致)。
【0161】
実施例P
【0162】
【化92】

【0163】
実施例Pは、(6−N−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオ酢酸とH−Aepa−Aepa−D−Phe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は99.9%であった。MS(エレクトロスプレー):1710.7(計算分子量の1711.2に一致)。
【0164】
実施例Q
【0165】
【化93】

【0166】
実施例Qは、(6−N−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオ酢酸とH−Aepa−Aepa−D−Phe−Cys(Trt)−(3−ヨード)Tyr−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Val−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は99%であった。MS(エレクトロスプレー):1851.1(計算分子量の1851.1に一致)。
【0167】
Fmoc−(3−ヨード)−Tyr−OHは、アドバンスト・ケムテク(ケンタッキー州ルイスビル)より購入した。
(3−ヨード)Tyr=
【0168】
【化94】

【0169】
実施例R
【0170】
【化95】

【0171】
実施例Rは、H−Aepa−DPhe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は98.3%であった。MS(エレクトロスプレー):1513.8(計算分子量の1513.9に一致)。
【0172】
実施例S
【0173】
【化96】

【0174】
実施例Sは、H−Aepa−Aepa−DPhe−Cys(Trt)−(3−ヨード)Tyr−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Val−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は85.7%であった。MS(エレクトロスプレー):1822.9(計算分子量の1823.06に一致)。
【0175】
実施例T
【0176】
【化97】

【0177】
実施例Tは、H−Doc−DPhe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は98.9%であった。MS(エレクトロスプレー):1489.6(計算分子量の1489.84に一致)。
【0178】
実施例U
【0179】
【化98】

【0180】
実施例Uは、H−Doc−DPhe−Cys(Trt)−(3−ヨード)Tyr−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Val−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。MS(エレクトロスプレー):1629.8(計算分子量の1629.7に一致)。
【0181】
実施例V
【0182】
【化99】

【0183】
表題化合物は、H−Doc−Doc−DPhe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−DTrp(Boc)−Lys(Boc)−Abu−Cys(Trt)−Thr(tBu)−RinkアミドMBHA樹脂を使用することによって、実施例Lに記載の手順に実質的に従って合成した。分析用HPLC分析に基づけば、最終生成物の純度は99%であった。MS(エレクトロスプレー):1635.0(計算分子量の1633に一致)。
【0184】
本発明の化合物のいくつかは、少なくとも1つの不斉中心を有する場合がある。この分
子上の様々な置換基の性質により、追加の不斉中心が分子にあり得る。そのような不斉中心はそれぞれ2つの光学異性体を生じるものであり、すべてのそのような光学異性体は、その分離されて純粋であるか又は部分精製された光学異性体、ラセミ混合物、又はジアステレオマー混合物として、本発明の範囲内に含まれる。
【0185】
本発明の化合物は、一般に、無機及び有機の酸を使用することから導かれる塩のような、その製剤的に許容される酸付加塩の形態で単離することが可能である。そのような酸の例は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、コハク酸、D−酒石酸、L−酒石酸、マロン酸、メタンスルホン酸、等である。さらに、カルボキシのような酸官能基を含有する特定の化合物をその無機塩の形態で単離してよく、ここで対イオンは、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、など、並びに有機塩基から選択してよい。
【0186】
製剤的に許容される塩は、本発明の化合物(例えば、以下の化合物C)の約1当量を取ること、そして所望される塩の適正に対応する酸の約1当量以上とそれを接触させることによって形成させることが可能である。生じた塩の後処理及び単離は、当業者に公知である。
【0187】
本発明の化合物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、又は皮下の注射、又はインプラント)、経鼻、膣、直腸、舌下、又は局所の投与経路により投与してよく、それぞれの投与経路に適正な剤形を提供するために、製剤的に許容される担体とともに製剤化してよい。故に、本発明には、その範囲内に、本発明の少なくとも1つの化合物を有効成分として製剤的に許容される担体とともに含んでなる医薬組成物が含まれる。
【0188】
経口投与用の固形剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、及び顆粒剤が含まれる。そのような固形剤形において、活性化合物は、ショ糖、乳糖、又はデンプンのような少なくとも1つの不活性な製剤的に許容される担体と混合される。そのような剤形はまた、通常の実践のように、そのような不活性希釈剤とは別の追加物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤を含んでよい。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合、剤形はまた、緩衝剤を含んでよい。さらに、錠剤及び丸剤は、腸溶コーティング剤を用いて調製してよい。
【0189】
経口投与用の液体剤形には、水のように当技術分野において通常使用される不活性希釈剤を含有する、製剤的に許容される乳液剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。そのような不活性希釈剤以外に、組成物にはまた、湿潤剤、乳化剤、及び懸濁剤のようなアジュバント、及び甘味剤、芳香剤、発香剤を含んでよい。
【0190】
本発明による、非経口投与用の調製物には、無菌の水性若しくは非水性溶液剤、懸濁液剤、又は乳液剤が含まれる。非水性溶媒若しくは担体の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油及びトウモロコシ油のような植物油、ゼラチン、及びオレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルである。そのような剤形はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤のようなアジュバントを含有してよい。それらは、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過により、滅菌剤を組成物へ取込ませることによって、組成物を照射することによって、又は組成物を加熱することによって滅菌することが可能である。それらはまた、使用直前に滅菌水又はある他の無菌の注射可能媒体に溶かすことが可能である無菌の固形組成物の形態で製造してもよい。
【0191】
直腸又は膣投与用の組成物は、好ましくは坐剤であり、活性物質に加えて、ココア脂又は坐剤用ワックスのような賦形剤を含有してよい。
経鼻又は舌下投与用の組成物も、当技術分野で公知の標準的な賦形剤を用いて調製する

【0192】
一般に、本発明の組成物中の有効成分の有効投与量は、変動する場合がある;しかしながら、有効成分の量は、適切な剤形が得られるものであることが必要である。選択される投与量は、所望の治療効果、投与の経路、及び治療の期間に依存し、これらはいずれも当業者の知識の範囲内にある。一般に、1日あたり0.0001〜100mg/kg体重の投与量レベルがヒトや他の動物、例えば哺乳動物へ投与される。
【0193】
好ましい投与量範囲は、1日あたり0.01〜10.0mg/kg体重であり、これは単回用量として投与しても、頻回用量へ分割してもよい。
ソマトスタチン受容体特異性及び選択性アッセイ
ソマトスタチン−ドーパミンキメラ体を合成するために使用するソマトスタチン類似体の特異性及び選択性を、以下のように、SSTRサブタイプのそれぞれで安定的にトランスフェクトしたCHO−K1細胞での放射リガンド結合アッセイにより決定した。
【0194】
SSTR1、2、3、及び4遺伝子のゲノム断片とSSTR5のcDNAクローンの完全なコード配列を、哺乳動物の発現ベクターであるpCMV(ライフテクノロジーズ、ミラノ、イタリア)へサブクローニングした。リン酸カルシウム共沈殿法(Davis L, et al., 1994「分子生物学の基本手法(Basic methods in Molecular Biology)」、第2版、Appleton & Lange, コネティカット州ノーウォーク、アメリカ:611-646中)を使用する、CHO−K1細胞(ATCC,ヴァージニア州マナッサス、アメリカ)へのトランスフェクションにより、SSTR1〜5を安定的に発現するクローン細胞系を得た。プラスミドpRSV−neo(ATCC)を選択可能マーカーとして含めた。0.5mg/mlのG418(ライフテクノロジーズ、ミラノ、イタリア)を含有するRPMI 1640培地においてクローン細胞系を選択し、環クローニングし、培養へ拡大した。
【0195】
SSTRサブタイプを発現するCHO−K1細胞を氷冷50mM Tris−HClにおいてホモジェナイズし、39000g(10分)で2回遠心分離することによって、i
n vitro 受容体結合アッセイ用の膜を、新鮮な緩衝液中の中間再懸濁液とともに入手した。最終ペレットをアッセイ用に10mM Tris−HClにおいて再懸濁した。SSTR1、3、4、及び5のアッセイでは、BSA 10mg/ml,5mM MgCl2
Trasylol 200KIU/ml,バシトラシン 0.02mg/ml,及びフッ化フェニルメチルスルホニル 0.02mg/mlを含有する50mM HEPES(pH7.4)において、膜調製物のアリコートを0.05nM[125I−Tyr11]SS
−14とともに25℃で90分インキュベートした。最終アッセイ量は0.3mlであった。SSTR−2アッセイでは、0.05nM[125I]MK−678を放射リガンドと
して利用し、インキュベーション時間は25℃で90分であった。Brandel濾過マニホルドを使用して、(0.3%ポリエチレンイミンに予浸した)GF/Cフィルターに通す迅速濾過によりインキュベーションを終わらせた。次いで、各試験管及びフィルターを氷冷緩衝液の5mlアリコートで3回洗浄した。特異結合を、SSTR1、3、4、及び5では[結合した全放射リガンド−1000nM SS−14の存在下で結合した放射リガンド]として、そしてSSTR2では[結合した全放射リガンド−1000nM MK−678の存在下で結合した放射リガンド]として定義した。
【0196】
ドーパミン受容体特異性及び選択性アッセイ
ソマトスタチン−ドーパミンキメラ体を合成するために使用するドーパミン類似体のドーパミン−2受容体の特異性及び選択性は、以下のような放射リガンド結合アッセイにより決定することが可能である。
【0197】
凍結ラット線条体(Zivicラボラトリーズ、ペンシルヴェニア州ピッツバーグ)を
20mlの氷冷50mM Tris−HClにおいてBrinkman Polytron(6に設定、15秒)でホモジェナイズすることにより粗製膜を調製した。緩衝液を加えて40mlの最終量を得て、このホモジェネートをSorval SS−34ローターにおいて39,000gで10分間、0〜4℃で遠心分離した。生じた上清をデカントして捨てた。ペレットを氷冷緩衝液において再びホモジェナイズし、37℃で10分間プレインキュベートし、希釈し、前と同じように遠心分離した。最終ペレットを緩衝液において再懸濁し、受容体結合アッセイのために氷上に保持した。
【0198】
アッセイには、洗浄済み膜調製物のアリコートと試験化合物を、50mM Tris−HCl,120mM NaCl,5mM KCl,2mM CaCl2,1mM MgC
2において0.25nM[3HI]スピペロン(16.5Ci.ミリモル、ニューイングランド・ヌクレア、マサチューセッツ州ボストン)とともに15分間(37℃)インキュベートした。最終アッセイ量は1.0mlであった。Brandel濾過マニホルドを使用して、GF/Bフィルターに通す迅速濾過によりインキュベーションを終わらせた。次いで、各試験管及びフィルターを氷冷緩衝液の5mlアリコートで3回洗浄した。特異結合を、[結合した全放射リガンド−1000nM 1000nM(+)ブタクラモールの存在下で結合した放射リガンド]として定義した。
【0199】
他の態様
本発明をその詳細な説明に関連して記載してきたが、上記の記載は本発明を例示するためのものであって、付帯の請求項の範囲により規定される本発明の範囲を制限するものではないと理解されるべきである。他の側面、利点、及び変更はその請求項の中にある。また、本明細書において言及されるすべての出版物は、本明細書にそのまま援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
Xは、H、Cl、Br、I、F、−CN、又はC1-5アルキルであり;
R1は、H、C1-4アルキル、アリル、アルケニル、又は−CNであり;
R2及びR3は、それぞれ独立してHであるか、又は存在せず、但し、R2及びR3が存在しない場合は、それらが付く炭素原子の間に二重結合が存在し;
R4は、H又は−CH3であり;
Yは、−O−、−C(O)−、−S−、−S−(CH2s−C(O)−、−S(O)−、−S(O)2−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R5)−C(O)−、又は
−N(R6)−であり;
R5、R6、R7、及びR8は、それぞれ独立して、H又はC1-5アルキルであり;
R6は、H又はC1-5アルキルであり;
mは、0又は1であり;
nは、0〜10であり;
Lは、Yが−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−O−、又は−N(R6)−であ
る場合、−(CH2p−C(O)−であり;
Lは、Yが−N(R6)−、−O−、又は−S−である場合、−C(O)−(CR7R8)q−C(O)−であり;
Lは、Yが−C(O)−、−SC(O)−、−OC(O)−、−S−(CH2s−C(O)−、又は−N(R5)−C(O)−である場合、−(Doc)t−であり;
pは、1〜10であり;
qは、2〜4であり;
sは、1〜10であり;
tは、1〜10であり;そして、
Zは、ソマトスタチン類似体であるか、又は−H、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリールアルコキシ、−NH2、又は−NR9R10を含んでなる部分であり、ここでR
9及びR10は、それぞれ独立して、H又はC1-5アルキルである]の化合物、又はその
製剤的に許容される塩。
【請求項2】
式(II):
【化2】

[式中:
Xは、H、Cl、Br、I、F、−CN、又はC1-5アルキルであり;
R1は、C1-4アルキル、H、アリル、アルケニル、又は−CNであり;
R2及びR3は、それぞれ独立してHであるか、又は存在せず、但し、R2及びR3が存在しない場合は、それらが付く炭素原子の間に二重結合が存在し;
R4は、H又は−CH3であり;
R5は、C1-5アルキル基であるか、又は−(CH2rN(CH3qの式の基であり:
Yは、−O−、−C(O)−、−S−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R6)−C(O)−、−N(R7)−、又は−N(R8)−(CH2s−C(O)−であり;
R6、R7、R8、R9、及びR10は、それぞれ独立して、H又はC1-5アルキルで
あり;
Lは、Yが−S−、−O−、又は−N(R7)−である場合、−(CH2p−C(O)−であり;
Lは、Yが−N(R7)−、−O−、又は−S−である場合、−C(O)−(CR9R10)q−C(O)−であり;
Lは、Yが−C(O)−、−SC(O)−、−OC(O)−、−N(R8)−(CH2
s−C(O)−、又は−N(R6)−C(O)−である場合、−(Doc)t−であり;
mは、0又は1であり;
nは、2〜10であり;
rは、1〜8であり;
qは、2〜4であり;
pは、1〜10であり;
sは、1〜10であり;
tは、1〜10であり;そして、
Zは、ソマトスタチン類似体であるか、又は−H、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリールアルコキシ、−NH2、又は−NR9R10を含んでなる部分である]の化合物
、又はその製剤的に許容される塩。
【請求項3】
式:
【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【化44】

【化45】

【化46】

の化合物、又はその製剤的に許容される塩。
【請求項4】
式:
【化47】

【化48】

【化49】

【化50】

【化51】

【化52】

【化53】

【化54】

【化55】

【化56】

【化57】

【化58】

【化59】

【化60】

【化61】

【化62】

【化63】

に記載の化合物、又はその製剤的に許容される塩。
【請求項5】
式:
【化64】

エチル−[6−メチル−8β−エルゴリニルメチル]チオアセテート;
6−メチル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
エチル−(6−n−プロピル−8β−エルゴリニル)メチルチオアセテート;
6−n−プロピル−8β−エルゴリニルメチルチオアセチル−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
6−D−メチル−8β−エルゴリニルメチルチオアミノスクシノイル−D−Phe−c(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
【化65】

【化66】

に記載の化合物、又はその製剤的に許容される塩。
【請求項6】
式:
【化67】

に記載の化合物、又はその製剤的に許容される塩。
【請求項7】
ドーパミン受容体アゴニスト効果をその必要な被検者において誘発する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む、前記方法。
【請求項8】
ソマトスタチン受容体アゴニスト効果をその必要な被検者において誘発する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む、前記方法。
【請求項9】
ドーパミン受容体アゴニスト効果とソマトスタチン受容体アゴニスト効果の両方をその必要な被検者において誘発する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量を前記被検者へ投与することを含む、前記方法。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩の有効量と製剤的に許容される担体を含んでなる医薬組成物。
【請求項11】
被検者において疾患を治療する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を前記被検者へ投与することを含んでなり、前記疾患は、肺癌、膠芽腫、食欲不振、甲状腺機能低下症、アルドステロン過剰症、H. pylori 増殖、末端肥大症、再狭窄、クローン病、全身性硬化症、外部及び内部膵偽性嚢胞及び腹水、ビポーマ、膵島細胞症、インスリン過剰症、ガストリノーマ、ゾリンジャー−エリソン症候群、下痢、AIDS関連性下痢、化学療法関連性下痢、強皮症、過敏性腸管症候群、膵炎、小腸閉塞、胃食道逆流、十二指腸胃逆流、クッシング症候群、ゴナドトロピノーマ、上皮小体機能亢進症、グレイヴス病、糖尿病性神経障害、ページェット病、多嚢胞性卵巣疾患、甲状腺癌、肝腫瘍、白血病、髄膜腫、癌悪液質、起立性低血圧、食後低血圧、パニック発作、GH分泌腺腫、末端肥大症、TSH分泌腺腫、プロラクチン分泌腺腫、インスリノーマ、グルカゴノーマ、真性糖尿病、高脂血症、インスリン不感症、X症候群、脈管障害、増殖性網膜障害、曙現象、腎障害、胃酸分泌、消化性潰瘍、腸皮膚フィステル、膵皮膚フィステル、ダンピング症候群、水性下痢症候群、膵炎、胃腸ホルモン分泌腫瘍、血管新生、関節炎、同種移植片拒絶、移植片血管出血、門脈圧亢進、胃腸出血、肥満、及びオピオイド過量からなるリストより選択される、前記方法。
【請求項12】
前記疾患若しくは状態が末端肥大症である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記化合物が、
【化68】

又はその製剤的に許容される塩である、請求項7、8、9、11、又は12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記化合物が、
【化69】

又はその製剤的に許容される塩である、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項15】
zが、−H、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリールアルコキシ、−NH2、又は
−NR9R10を含んでなる部分である、請求項1又は2に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩。
【請求項16】
zが、−H、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、又はベンジルを含んでなる部分である、請求項15に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩。
【請求項17】
前記化合物が、式:
【化70】

に記載される、請求項15に記載の化合物又はその製剤的に許容される塩。

【公開番号】特開2007−224033(P2007−224033A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−44989(P2007−44989)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【分割の表示】特願2003−503654(P2003−503654)の分割
【原出願日】平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願人】(500511604)ソシエテ・ドゥ・コンセイユ・ドゥ・ルシェルシュ・エ・ダプリカーション・シャンティフィック・エス・ア・エス (22)
【Fターム(参考)】