説明

タッチパネル型入力装置

【課題】タッチパネルから暗証番号などの情報を入力するタッチパネル型入力装置において、利用者の手の動きで近くの不審者によって入力情報を覚えられてしまうことを防止可能な入力装置を提供する。
【解決手段】操作者確認用カメラ14が利用者21の背景を撮影する。不審者検出用カメラ10−2が利用者21の背景を撮影する。画像解析部130が操作者確認用カメラ14及び不審者検出用カメラ10−2の撮影画像を入力し、不審者22が撮影されているかを判定する。画像解析部130によって不審者22が記録されていると判定されると、表示エリア変更信号生成部140は表示エリア変更信号を生成して表示エリア変更部120に出力する。表示エリア変更部120は表示エリア変更信号を入力すると、「周囲に人がいます」等の警告を液晶表示器111に表示してテンキーの配置(表示エリア)を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば入退室管理端末として使用される装置である、タッチパネルを介して情報入力を受け付けるタッチパネル型入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では第三者に暗証番号を知られることを防止するため、個人カードから識別データを読み取り、識別データに対応する内容及び配列のキー表示(いわゆるテンキー)を表示する技術が開示されている。この技術では、識別データが同じであれば、表示されるテンキーの内容及び配列は同じであるという課題がある。
【0003】
また、従来では以下のようにして、情報を入力して電気錠を解錠し、その際に利用者を記録していた。
【0004】
図13は、入退室管理システムにおいて使用される従来の端末装置(カメラ付きカードリーダー10)の使用態様を示す図である。図13は、室外を示しており、電気錠20が組み込まれた扉30の向こう側が室内である。扉30の近くにはカメラ付きカードリーダー10が設置されている。カメラ付きカードリーダー10は、利用者21による正当な情報入力があると、電気錠20を解錠する。カメラ付きカードリーダー10の前面には、操作者確認用カメラ14、カードリーダー15、タッチパネル付きテンキーパネル16が組み込まれている。また、カメラ付きカードリーダー10が設置されたフロアには、利用者21と不審者22がいる。
【0005】
図14はカメラ付きカードリーダー10の構成図である。カメラ付きカードリーダー10は、CPU11、電気錠20との通信を仲立ちする電気錠I/F(InterFace)12、メモリ13、操作者(利用者)を撮影する操作者確認用カメラ14、カードリーダー15、表示したテンキーから暗証番号の入力を受け付けたり、所定の情報を表示するタッチパネル付きテンキーパネル16を備えている。
【0006】
(動作)
次にカメラ付きカードリーダー10の動作について説明する。カメラ付きカードリーダー10は、操作者確認用カメラ14で利用者21を撮影し、CPU11がメモリ13に利用者データとして撮影画像を保管する。また、利用者21がカードリーダー15でカード照合した後、タッチパネル付きテンキーパネル16に暗証番号等を入力すると、CPU11が電気錠I/F12を経由して扉30内の電気錠20を解錠する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−76377号公報
【特許文献2】特開2007−205029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の場合は、識別データが同じであれば、表示されるテンキーの内容及び配列は同じであるので、繰り返しによって利用者の手の動きで入力する暗証番号を覚えられてしまう危険性がある。
【0009】
また、図13、図14で述べた従来の端末装置では、利用者21がタッチパネル付きテンキーパネル16に暗証番号を入力する時、近く(背後の)不審者22(利用者以外の人物)に利用者21の手の動きから、入力する暗証番号を覚えられてしまう(盗み見されてしまう)という課題があった。
【0010】
この発明は、利用者がタッチパネルに情報を入力する際に、利用者の手の動きで近くの不審者に入力情報を覚えられてしまうことを防止できる入力装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のタッチパネル型入力装置は、
表示部を有すると共に入力用の複数のキーからなるキー領域を前記表示部に表示し、表示された前記キー領域のキーから入力を受け付けるタッチパネルと、
前記表示部における前記キー領域の表示エリアの変更を指示すると共に変更後における前記キー領域の表示エリアを指定する表示エリア変更信号に基づいて、前記表示部に表示されている前記キー領域の表示エリアを変更する表示エリア変更部と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明により、タッチパネルから暗証番号などの情報を利用者が入力する際に、利用者の手の動きで近くの不審者によって入力情報を覚えられてしまうことを防止できる入力装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態1におけるカメラ付きカードリーダー(10−1)の使用態様を示す図。
【図2】実施の形態1におけるカメラ付きカードリーダー(10−1)の構成図。
【図3】実施の形態1におけるカメラ付きカードリーダー(10−1)として実現されるタッチパネル型入力装置100のブロック構成図。
【図4】実施の形態1における液晶表示器111に表示されたテンキーを示す図。
【図5】実施の形態1における「キー領域の表示エリア」を説明する図。
【図6】実施の形態1におけるタッチパネル型入力装置100によるキー領域の表示エリア変更の動作を示すフローチャート。
【図7】実施の形態1における表示エリア変更部120によるテンキー表示エリアの変更を説明する図。
【図8】実施の形態1における表示エリア変更部120によって表示された変更後のテンキーを示す図。
【図9】実施の形態2におけるタッチパネル型入力装置100の動作を説明するフローチャート。
【図10】実施の形態2における液晶表示器111に表示される通常配置のテンキーを示す図。
【図11】実施の形態3におけるダミーキー等の挿入を示す図。
【図12】実施の形態4におけるタッチパネル型入力装置100のハードウェア構成図。
【図13】従来技術を示す図。
【図14】従来技術を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の実施の形態では、タッチパネル型入力装置を説明する。以下では、タッチパネル型入力装置の実施形態として、入退室管理端末装置等に使用されるカードリーダー装置の場合を例に説明する。以下ではタッチパネル型入力装置が入退室管理端末であるカードリーダーとして実現される場合を説明しているが、一例である。例えば銀行やコンビニエンスストアに設置された端末装置として実現することもできる。
【0015】
以下に説明するタッチパネル型入力装置の特徴は、利用者の周囲に不審者を検出したことを契機として、あるいは利用者がボタンを押し下げる手動操作を契機として、タッチパネル付きテンキーパネルにおけるテンキーの表示エリアを変更する点にある。この特徴により、不審者によって、利用者の暗証番号等の情報が盗み見みされることを容易に防止できる。
【0016】
実施の形態1.
図1〜図8を参照して実施の形態1を説明する。実施の形態1は、カメラ付きカードリーダー(タッチパネル型入力装置)が画像解析によって不審者の存在を自動的に検出し、タッチパネルに表示しているテンキーの表示エリアを変更する場合を説明する。
【0017】
図1は、実施の形態1のカメラ付きカードリーダー(10−1)の使用態様を示す図である。図1は、従来技術として示した図13とほぼ同様の図であるが、図13との相違は、カメラ付きカードリーダー10−1が盗み見検出、不審者検出用カメラ10−2(以下、不審者検出用カメラ10−2という)を備えた点が図13と異なる。
【0018】
図2は、実施の形態1のカメラ付きカードリーダー(10−1)の構成図である。図2は、図14とほぼ同様であるが、図14に対して不審者検出用カメラ10−2を備えている。また、CPU11の処理も図14の場合と異なるのはもちろんである。
【0019】
(タッチパネル型入力装置100)
図3は、カメラ付きカードリーダー(10−1)として実現されるタッチパネル型入力装置100のブロック構成図である。タッチパネル型入力装置100は、液晶表示器111(表示部)を備えたタッチパネル110、表示エリア変更部120、画像解析部130、表示エリア変更信号生成部140を備えている。後述する実施の形態4で述べるように、コンピュータであるタッチパネル型入力装置100が、プログラムによって「〜部」を有する装置として機能する。
【0020】
(タッチパネル110)
タッチパネル110は、液晶表示器111を有すると共に入力用の複数のキーからなるキー領域を液晶表示器111に表示し、キー領域のキーから入力を受け付ける。
図4は、液晶表示器111に表示されたテンキー(キー領域)を示す図である。
【0021】
(表示エリア変更部120)
表示エリア変更部120は、表示エリア変更信号生成部140によって生成される「表示エリア変更信号」に基づいて、液晶表示器111に表示されているキー領域の表示エリアを変更する。「表示エリア変更信号」とは、液晶表示器111におけるキー領域の表示エリアの変更を指示すると共に変更後におけるキー領域の表示エリアを指定する信号である。
図5は、「キー領域の表示エリア」を説明する図である。「キー領域の表示エリア」とは、図5に示すように、液晶表示器111におけるテンキーの位置及び表示面積を意味する。したがって、「キー領域の表示エリアの変更する」とは、図5における「変更後の表示エリア1」のように、もとのテンキー表示に対して表示位置のみ変更して表示面積を変えない場合や、「変更後の表示エリア2」のように、表示位置の変更と、表示面積の変更(もとのテンキー領域の拡大、あるいは縮小)との両方の場合もある。
【0022】
(画像解析部130)
画像解析部130は、タッチパネル110が設置された設置場所を含む前記設置場所の周辺の画像を撮影するカメラ(操作者確認用カメラ14、不審者検出用カメラ10−2)から撮影画像を入力し、入力された撮影画像にタッチパネル110を操作しようとする利用者21である操作候補者と、操作候補者以外の人物とが記録されている場合に、操作候補者と操作候補者以外の者とを区別して認識する。
【0023】
(表示エリア変更信号生成部140)
表示エリア変更信号生成部140は、画像解析部130によって操作候補者以外の者(不審者)が認識された場合に表示エリア変更信号を生成し、表示エリア変更信号を表示エリア変更部120に出力する。
【0024】
(タッチパネル型入力装置100の動作概要)
前記のように構成されたタッチパネル型入力装置100は、利用者が暗証番号をタッチパネル110に表示されたテンキーから入力する時に、操作者確認用カメラ14で利用者21の背景の映像を撮影し、不審者検出用カメラ10−2で利用者21の周囲の映像を合わせて撮影し、利用者21の周囲に不審者22が映っていると判別した場合、タッチパネル110の液晶表示器111に「周囲に人がいますので、液晶パネルのテンキー配置を変更します。」などのメッゼージを表示し、テンキーの表示エリアを変更する。
【0025】
図6はタッチパネル型入力装置100によるキー領域の表示エリア変更の動作を示すフローチャートである。図6を参照して動作を説明する。
【0026】
(1)S11において、操作者確認用カメラ14が利用者21(操作者)の背景(あるいは利用者21の背景及び利用者21)を撮影する。
(2)S12において、不審者検出用カメラ10−2が利用者21の背景を撮影する。
(3)S13において、画像解析部130が操作者確認用カメラ14及び不審者検出用カメラ10−2によって撮影された画像を入力し、利用者21の他に不審者22が撮影されているかを判定する。画像解析部130は、撮影画像に利用者21と不審者22とが記録されている場合には、利用者21と不審者22とを区別して認識可能である。
(4)S14において、画像解析部130によって不審者22が記録されていないと判定されると、テンキー配置は変更されない(S15)。
(5)S14において画像解析部130によって不審者22が記録されていると判定されると、表示エリア変更信号生成部140は表示エリア変更信号を生成し、表示エリア変更部120に出力する。この場合、どのような変更するべき表示エリアを指定する表示エリア変更信号を生成するかは、画像解析部130による不審者22の画像解析結果との関係で予め設定されている。この設定は、別途後述する。
(6)表示エリア変更部120は表示エリア変更信号を入力すると、「周囲に人がいます」等の警告を液晶表示器111に表示し(S16)、テンキーの配置(表示エリア)を変更する(S17)。
【0027】
(不審者22の位置と表示エリアとの関係)
図7は、表示エリア変更信号生成部140による表示エリア変更信号の生成と、表示エリア変更信号に従って、表示エリア変更部120がテンキーの表示エリアを変更する場合を説明する図である。画像解析部130は、入力された撮影画像に利用者21と不審者22とが記録されている場合に、利用者21と不審者22との位置関係を認識することができる。表示エリア変更信号生成部140は、画像解析部130よって認識された前記位置関係に基づいてキー領域の表示エリアを決定し、決定した表示エリアを指定する表示エリア変更信号を生成し、表示エリア変更部120はその表示エリア変更信号に従って、テンキーの表示エリアを変更する。
図7の
「変更配置1」は、「天井方向から見た平面図(a)」に対応し、
「変更配置2」は、「天井方向から見た平面図(b)」に対応する。
「天井方向から見た平面図(a)」とは、タッチパネル型入力装置100の設置された場所を天井方向から見下ろした平面図に相当する。「天井方向から見た平面図(a)」は、液晶表示器111に正対する利用者21の右斜め後方に不審者22が存在する場合を示している。画像解析部130は、この状態の撮影画像から、この位置関係を認識できる。画像解析部130が「天井方向から見た平面図(a)」の位置関係を認識した場合、表示エリア変更信号生成部140は、テンキーを液晶表示器111の左下に表示することを決定し、これを指定する表示エリア変更信号を生成する。また、画像解析部130が「天井方向から見た平面図(b)」(液晶表示器111に正対する利用者21の左斜め後方に不審者22が存在)の位置関係を認識した場合も同様であり、表示エリア変更信号生成部140は、テンキーを液晶表示器111の右下に表示することを決定し、これを指定する表示エリア変更信号を生成する。
【0028】
「天井方向から見た平面図(a)」及び「天井方向から見た平面図(b)」の場合は、液晶表示器111と利用者21と不審者22とが略直線上になるので、テンキー操作を見ようとする不審者22からは利用者21の体が障害になって見えにくいという効果がある。
【0029】
(不審者22の数と表示エリアとの関係)
画像解析部130は、入力された撮影画像に利用者21と複数の不審者22とが記録されている場合には、不審者22の人数を認識することができる。表示エリア変更信号生成部140は、画像解析部130によって不審者22の人数が閾値として設定された人数以上認識された場合には、表示エリアの変更に加え、テンキーのキー配列の変更指示をも含む前記表示エリア変更信号を生成する。表示エリア変更部120は、表示エリア変更信号に含まれるキー配列の変更指示に従って、表示エリア変更後のキー領域のキー配列を変更する。図8の変更配置3は、表示エリア変更部120によって表示された変更後のテンキーを示す図であり、図7の「天井方向から見た平面図(a)」の場合の表示に対応する図であるが、不審者が2名いる場合を示している。図8に示すように、通常の配置(図7と同じとする)に対して表示エリアを変更すると共に、テンキーのキー配列も変更している。
【0030】
このように、不審者22が複数人認識された場合にはテンキーの表示エリアに加え、テンキーの配列も変更するので、各不審者22によりテンキー操作内容が知られることをより困難とすることができる。
【0031】
実施の形態2.
次に実施の形態2を説明する。実施の形態2は、テンキーの表示エリアを手動で変更指定する場合を説明する。装置として実施する場合には、手動のみの機能でもよいし、実施の形態1で説明した画像認識による自動指定機能と共に手動指定機能を併設しても構わない。実施の形態2のタッチパネル型入力装置100の構成は図3と同じである。以下に実施の形態2を説明する。
【0032】
図9は、実施の形態2のタッチパネル型入力装置100の動作を説明するフローチャートである。以下では手動指定機能のみの場合を想定して説明する。
【0033】
(1)S21において、操作者確認用カメラ14が利用者21の背景(あるいは利用者21の背景及び利用者21)を撮影する。
(2)S22において、不審者検出用カメラ10−2が利用者21の背景を撮影する。
(3)S23において、画像解析部130は操作者確認用カメラ14及び不審者検出用カメラ10−2による撮影画像を入力し液晶表示器111に表示する。
(4)S24において、利用者21は液晶表示器111の映像をみて、テンキーの表示エリアを変更するかどうかを決めることができる。図10は、液晶表示器111に表示される通常配置のテンキーを示す図である。液晶表示器111には「変更キー112」(変更ボタン)が表示されている。表示エリア変更信号生成部140は、「変更キー112」がタッチ(押し下げ)された場合には、テンキーを液晶表示器111の所定の表示エリアへ表示することを指定する表示エリア変更信号を生成する。表示エリア変更部120は、この表示エリア変更信号に従ってテンキーの表示エリアを変更する(S26)。この場合、変更後の表示エリアは予め設定されている。一定時間、「変更キー112」がタッチされなければテンキーの表示エリアは変更されない(S25)。
【0034】
また、手動操作の場合は、次のように表示エリアを変更してもよい。すなわち、表示エリア変更信号生成部140は、変更キー112がタッチされた場合に、引き続いて液晶表示器111のいずれかの位置がタッチされた場合には、引き続きタッチされた前記位置を基準にテンキーを表示することを指定する表示エリア変更信号を生成する。例えば変更キー112がタッチされ、引き続いて液晶表示器111の右下がタッチされた場合には、テンキーは図7の「変更配置2(画面右下)」ように表示される。
【0035】
実施の形態2のタッチパネル型入力装置100は手動によってテンキーの表示エリアを指定できるので、利用者21の判断に基づきテンキーを表示できる。
【0036】
実施の形態3.
次に図11を参照して実施の形態3を説明する。実施の形態3は、図11に示すように、表示エリアの変更に加えて、表示エリア変更部120が、表示エリア変更信号に基づいてテンキーの表示エリアを変更する際に、テンキーに、ダミーであるダミーキーを表示する表示処理(変更配置4)と、受け付け可能な複数個の同一キーを表示する表示処理(変更配置5)との少なくともいずれかの表示処理を実行する。
【0037】
表示エリア変更部120によるこの処理により、不審者22は、利用者21のテンキー操作から入力値を盗み見することがさらに困難となる。
【0038】
実施の形態4.
次に図12を参照して実施の形態4を説明する。図12は、コンピュータで実現されるタッチパネル型入力装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。図12において、タッチパネル型入力装置100は、プログラムを実行するCPU810(Central Processing Unit)を備えている。CPU810は、バス825を介してROM(Read Only Memory)811、RAM(Random Access Memory)812、通信ボード815、タッチパネル110、操作者確認用カメラ14、不審者検出用カメラ10−2、磁気ディスク装置820などと接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置820の代わりに、フラッシュメモリなどの記憶装置でもよい。
【0039】
RAM812は、揮発性メモリの一例である。ROM811、磁気ディスク装置820等の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部、格納部、バッファの一例である。
タッチパネル110は、入力部、入力装置の一例である。
【0040】
磁気ディスク装置820には、オペレーティングシステム821(OS)、プログラム群823、ファイル群824が記憶されている。プログラム群823のプログラムは、CPU810、オペレーティングシステム821により実行される。
【0041】
上記プログラム群823には、以上の実施の形態の説明において「〜部」として説明した機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU810により読み出され実行される。
【0042】
ファイル群824には、以上の実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の算出結果」、「〜の抽出結果」、「〜の生成結果」、「〜の処理結果」として説明した情報や、データや信号値や変数値やパラメータなどが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU810によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
【0043】
また、以上に述べた実施の形態の説明において、データや信号値は、RAM812のメモリ、磁気ディスク装置820の磁気ディスク等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス825や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0044】
また、以上の実施の形態の説明において、「〜部」として説明したものは、「〜手段」、「〜回路」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明したものは、ROM811に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。すなわちプログラムは、以上に述べた「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以上に述べた「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0045】
以上の実施の形態1〜3では、タッチパネル型入力装置100として、装置を説明したが、タッチパネル型入力装置100の動作を、コンピュータに実行させるプログラムとして把握することも可能である。あるいは、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として把握することも可能である。さらに、タッチパネル型入力装置100の動作をタッチパネル型入力装置100が行う入力方法として把握することも可能である。
【符号の説明】
【0046】
10,10−1 カメラ付きカードリーダー、10−2 不審者検出用カメラ、21 利用者、22 不審者、20 電気錠、30 扉、11 CPU、12 電気錠I/F、13 メモリ、14 操作者確認用カメラ、15 カードリーダー、16 タッチパネル付きテンキーパネル、100 タッチパネル型入力装置、110 タッチパネル、111 液晶表示器、112 変更キー、120 表示エリア変更部、130 画像解析部、140 表示エリア変更信号生成部、200 カメラ、810 CPU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有すると共に入力用の複数のキーからなるキー領域を前記表示部に表示し、表示された前記キー領域のキーから入力を受け付けるタッチパネルと、
前記表示部における前記キー領域の表示エリアの変更を指示すると共に変更後における前記キー領域の表示エリアを指定する表示エリア変更信号に基づいて、前記表示部に表示されている前記キー領域の表示エリアを変更する表示エリア変更部と
を備えたことを特徴とするタッチパネル型入力装置。
【請求項2】
前記タッチパネル型入力装置は、さらに、
前記タッチパネルが設置された設置場所を含む前記設置場所の周辺の画像を撮影するカメラから撮影画像を入力し、入力された撮影画像に前記タッチパネルを操作しようとする操作候補者と操作候補者以外の人物とが記録されている場合に、前記操作候補者と操作候補者以外の者とを区別して認識する画像解析部と、
前記画像解析部によって前記操作候補者以外の者が認識された場合に前記表示エリア変更信号を生成し、生成された前記表示エリア変更信号を前記表示エリア変更部に出力する表示エリア変更信号生成部と
を備えたことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル型入力装置。
【請求項3】
前記画像解析部は、
入力された前記撮影画像に前記操作候補者と前記操作候補者以外の人物とが記録されている場合に、前記操作候補者以外の者と前記操作候補者との位置関係を認識し、
前記表示エリア変更信号生成部は、
前記画像解析部によって認識された前記位置関係に基づいて前記キー領域の表示エリアを決定し、決定された前記表示エリアを指定する前記表示エリア変更信号を生成することを特徴とする請求項2記載のタッチパネル型入力装置。
【請求項4】
前記表示エリア変更信号生成部は、
前記画像解析部によって前記操作候補者以外の者が所定の人数以上認識された場合には、前記キー領域のキー配列の変更指示をさらに含む前記表示エリア変更信号を生成し、
前記表示エリア変更部は、
前記表示エリア変更信号に含まれる前記キー配列の変更指示に従って、前記表示エリア変更後の前記キー領域のキー配列を変更することを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のタッチパネル型入力装置。
【請求項5】
前記タッチパネルは、
前記キー領域の表示エリアの変更を受け付ける変更ボタンを前記表示部に表示し、
前記表示エリア変更信号生成部は、
前記タッチパネルの前記表示部に表示された前記変更ボタンがタッチされた場合には、前記キー領域を前記表示部の所定の表示エリアへ表示することを指定する前記表示エリア変更信号を生成することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のタッチパネル型入力装置。
【請求項6】
前記タッチパネルは、
前記キー領域の表示エリアの変更を受け付ける変更ボタンを前記表示部に表示し、
前記表示エリア変更信号生成部は、
前記タッチパネルの前記表示部に表示された前記変更ボタンがタッチされた場合に、引き続いて前記表示部のいずれかの位置がタッチされた場合には、引き続きタッチされた前記位置を基準に前記キー領域を表示することを指定する前記表示エリア変更信号を生成することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のタッチパネル型入力装置。
【請求項7】
前記表示エリア変更部は、
前記表示エリア変更信号に基づいて前記キー領域の表示エリアを変更する際に、前記キー領域に、ダミーであるダミーキーを表示する表示処理と、受け付け可能な複数個の同一キーを表示する表示処理との少なくともいずれかの表示処理を実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタッチパネル型入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−285756(P2010−285756A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138369(P2009−138369)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】