説明

タッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法

【課題】 低コストで、かつ部品実装や材料選択の自由度が高いタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法を提供する。
【解決手段】 タッチ入力機能付き保護パネルに対し、前記下部電極パネルに設けられた貫通孔を介してFPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続する方法であって、前記FPCを、フィルム基材の片面に回路が設けられ、かつ接続側端部において前記フィルム基材及び前記回路を共に貫通する充填用孔が穿設されているものとし、当該FPCの前記接続側端部に前記充填用孔の周囲を残して絶縁性接着剤層を設けて、当該絶縁性接着剤層によって前記下部電極パネルの下面に接着し、次に、前記充填用孔に臨む空洞内に導電性接着剤を充填して前記FPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続し、次いで、前記導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で硬化した後、最後に、前記充填用孔を封止材にて封止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PDA、ハンディターミナルなど携帯情報端末、コピー機、ファクシミリなどOA機器、スマートフォン、 携帯電話機、携帯ゲーム機器、電子辞書、カーナビシステム、小型PC、各種家電品等の用途に用いられ、低コストで、かつ部品実装や材料選択の自由度が高いタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機、スマートフォン等の電子機器におけるケーシングは、合成樹脂製の前面ケーシングと背面ケーシングを組み合わせて構成されたものが一般的である。具体的には、前面ケーシングの表面には液晶表示窓を保護するために保護パネルが融着等により固定されている。そして、この保護パネルは、従来、無色透明な樹脂のパネルが用いられてきたが、電子機器のファッション化に伴い、印刷にて縁取り等の加飾が施されるようになってきている。
【0003】
また、近年、携帯電話機では次なるインターフェイスとして、図8に示すような当該保護パネルに入力デバイス機能を備えたものが期待されており、例えば、特許文献1などに開示されている。
【0004】
タッチ入力機能付き保護パネル1について、図9の分解図を用いて更に詳しく説明する。同図において、タッチ入力機能付き保護パネル1は、非可撓性の保護パネル本体の上面に下部透明電極5と当該下部透明電極5の周囲に設けられた下部回路7a,7bとを有する下部電極パネル3と、可撓性の透明絶縁フィルムの下面に前記下部透明電極5に対向する位置に設けられた上部透明電極4と当該上部透明電極4の周囲に設けられた上部回路6a〜6d,7c,7dとを有する上部電極シート2aと、可撓性の透明絶縁フィルムに前記下部回路7a,7b及び前記上部回路6a〜6d,7c,7dを絵柄17で隠蔽して透明窓部18を形成する加飾層を有する加飾シート2bと、を備えたものになっている。
【0005】
前記上部電極シート2a及び前記下部電極パネル3の内面には、各透明電極4,5としてITO(酸化インジウム・すず)等がスパッタリングや真空蒸着によって矩形状に形成されている。前記上部電極シート2aには透明電極4と接続される銀ペーストを用いた帯状のバスバー6a,6bが平行に形成され、前記下部電極パネル3には前記バスバー6a,6bと直交する方向に透明電極5と接続される銀ペーストを用いた帯状のバスバー7a,7bが形成されている。各バスバー6a,6b,7a,7bは上部電極シート2aの縁部に設けられた接続部8まで回路が延設されて1箇所にまとめられている。
【0006】
前記加飾シート2bは前記上部電極シート2aの前面全体に貼り合わされており(以後、上部電極シート2aと加飾シート2bとの積層フィルムを可動シート2と呼ぶ)、指やペン等で前記加飾シート2b表面を押圧すると、可動シート2が一体となって下方に撓み、その結果、前記上部電極シート2a及び下部電極パネル3の内面に形成された各透明電極4,5が接触することによって入力位置が検出される。
【0007】
なお、図9では、特許文献1に記載のタッチ入力機能付き保護パネル1とは異なり、前記接続部8における各電極端6c,7c,6d,7dに対応して前記下部電極パネル3には貫通孔9a〜9dがZ方向に平行に形成されている。そして、これらの貫通孔9a〜9dに対応してFPC(フレキシブルプリント配線板)10の接続側端部10aに4本の金属ピン11〜14が立設され、当該金属ピン11〜14が図示しない導電性接着剤を介して前記電極端6c,7c,6d,7dと導通するようになっている。この前記下部電極パネル3裏面からの製造方法については、特許文献2に開示されている。
【0008】
【特許文献1】国際公開第2005/064451号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2006/077784号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献2に記載の前記ピン付きFPCは、FPC10の接続側端部10aにおいてフィルム基材10f及び導電部としての回路10cに金属ピン固定孔10eが穿設され、当該金属ピン固定孔10eに前記回路10c側より、ピン軸部とこのピン軸部の外径よりも大径に形成された頭部を有する金属ピン11〜14が挿入され、当該金属ピン11〜14の前記頭部を覆うようにして前記回路10c及び前記フィルム基材10f上にカバーレイフィルム10bが貼着されているものである(図10参照)。
【0010】
しかしながら、前記ピン付きFPCは、前記金属ピンの加工が高コストである。
【0011】
また、前記ピン付きFPCは、BtoBコネクタやICチップ等の部品を実装することが難しいという問題があった。すなわち、前記FPCの前記回路上に部品を実装するための半田ペーストを印刷する際に、前記FPCの接続側端部において前記金属ピンが立設されているため、印刷の障害となるのである。
【0012】
また、前記ピン付きFPCの大きなメリットは、前記下部電極パネルへのFPCの接続強度が高い超音波インサート法を用いることができる点にある(超音波インサート法は、超音波振動と圧力を加えつつ前記金属ピンのピン軸部を前記下部電極パネルの前記貫通孔に挿入させていくことにより、当該貫通孔の壁面に局部的な摩擦熱を発生させ、前記壁面を溶融しながら前記ピン軸部を挿入し、前記壁面の再凝固により前記ピン軸部を前記下部電極パネルに固定するものである)。しかし、この超音波インサート法が適用できるのは、従来からタッチ入力機能付き保護パネルの前記下部電極パネルに用いられている保護パネル本体材料のうちの一部に限定される。
【0013】
したがって、本発明は、以上のような従来技術の課題を考慮し、低コストで、かつ部品実装や材料選択の自由度が高いタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、非可撓性の保護パネル本体の上面に下部透明電極と当該下部透明電極の周囲に設けられた下部回路とを有する下部電極パネルと、
可撓性の透明絶縁フィルムの下面に前記下部透明電極に対向する位置に設けられた上部透明電極と当該上部透明電極の周囲に設けられた上部回路とを有し、前記下部電極パネルと電極間に隙間を形成するように周縁部で接着された上部電極シートと、
可撓性の透明絶縁フィルムの少なくとも一方の面に前記下部回路及び前記上部回路を隠蔽して透明窓部を形成する加飾層を有し、上部電極シートの上面に貼り合わされた加飾シートと、
を備えたタッチ入力機能付き保護パネルに対し、前記下部電極パネルに設けられた貫通孔を介してFPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続する方法であって、
前記FPCを、フィルム基材の片面に回路が設けられ、かつ接続側端部において前記フィルム基材及び前記回路を共に貫通する充填用孔が穿設されているものとし、
当該FPCの前記接続側端部に前記充填用孔の周囲を残して絶縁性接着剤層を設けて、当該絶縁性接着剤層によって前記下部電極パネルの下面に接着し、
次に、前記充填用孔に臨む空洞内に導電性接着剤を充填して前記FPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続し、
次いで、前記導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で硬化した後、
最後に、前記充填用孔を封止材にて封止するように構成した。
【0015】
また、前記構成において、前記導電性接着剤が、熱硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して加熱することで当該導電性接着剤を硬化させるようにした。
【0016】
また、前記構成において、前記導電性接着剤が、湿気硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して吸湿させることで当該導電性接着剤を硬化させるようにした。
【0017】
また、前記構成において、前記導電性接着剤が、溶剤揮発型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して加熱することで当該導電性接着剤を硬化させるようにした。
【0018】
また、前記各構成において、前記FPC上に電子部品を実装しているようにした。
【0019】
また、前記各構成において、前記保護パネル本体が、ガラス板からなるものであるようにした。
【発明の効果】
【0020】
本発明に従えば、接続用FPCを、フィルム基材の片面に回路が設けられ、かつ接続側端部において前記フィルム基材及び前記回路を共に貫通する充填用孔が穿設されているものとし、ピン付きではないので、次のような効果を奏する。すなわち、(1)高コストの金属ピン加工を行わないので、タッチウィンドウの接続が低コストで可能となる、(2)半田ペーストを印刷する障害となる立設ピンがないため、BtoBコネクタやICチップ等の部品を実装することが容易となる、(3)ピン挿入による固定でないため、下部電極パネルにガラス支持板を使用したタッチウィンドウが可能となる。
【0021】
さらに、当該FPCの前記接続側端部に前記充填用孔の周囲を残して絶縁性接着剤層を設けて、当該絶縁性接着剤層によって前記下部電極パネルの下面に接着し、次に、前記充填用孔に臨む空洞内に導電性接着剤を充填して前記FPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続し、次いで、前記導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で硬化するので、導電部分の接着強度が向上し、電気的信頼性が得られるという利点もある。また、FPCの変形や劣化を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0023】
図5は、タッチ入力機能付き保護パネル1のFPC10を除く基本構成を示す分解斜視図である。
【0024】
同図において、タッチ入力機能付き保護パネル1は、非可撓性の保護パネル本体の上面に下部透明電極5と当該下部透明電極5の周囲に設けられた下部回路7a,7bとを有する下部電極パネル3と、可撓性の透明絶縁フィルムの下面に前記下部透明電極5に対向する位置に設けられた上部透明電極4と当該上部透明電極4の周囲に設けられた上部回路6a〜6d,7c,7dとを有する上部電極シート2aと、可撓性の透明絶縁フィルムに前記下部回路7a,7b及び前記上部回路6a〜6d,7c,7dを絵柄17で隠蔽して透明窓部18を形成する加飾層を有する加飾シート2bを備えたものになっている。
【0025】
前記下部電極パネル3の前記非可撓性の保護パネル本体の材質としては、例えば、ガラス板、ポリカーボネート系,ポリアミド系,ポリエーテルケトン系などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系,ポリエチレンテレフタレート系,ポリブチレンテレフタレート系などのプラスチック板などを用いることができる。また、これらの板の下部透明電極を形成する面に、ポリカーボネート系、ポリアミド系、若しくはポリエーテルケトン系などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、又は、ポリブチレンテレフタレート系などのフィルムを貼り合わせて前記下部電極パネル3としてもよい。
【0026】
また、前記上部電極シート2aの前記可撓性の透明絶縁フィルムの材質としては、例えば、ポリカーボネート系、ポリアミド系、若しくはポリエーテルケトン系などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、又は、ポリブチレンテレフタレート系などのフィルムを用いることができる。
【0027】
前記上部電極シート2aと前記下部電極パネル3とは、前記透明電極4,5間に隙間を形成するように対向配置され、周縁部で接着されている。前記透明電極4,5としては、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、若しくは、インジウムチンオキサイド(ITO)などの金属酸化物膜、又は、これらの金属酸化物を主体とする複合膜、又は、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、若しくは、パラジウムなどの金属膜等が真空蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、若しくは、CVD法によって矩形状に形成されている。
【0028】
前記上部電極シート2aには前記上部透明電極4と上部回路として接続される金、銀、銅、若しくは、ニッケルなどの金属、あるいはカーボンなどの導電性を有するペーストを用いた帯状のバスバー6a,6bが平行に形成され、前記下部電極パネル3には前記下部透明電極5と下部回路として前記バスバー6a,6bに直交する帯状のバスバー7a,7bが形成されている。帯状のバスバー6a,6b,7a,7bは、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、若しくはフレキソ印刷などの印刷法、フォトレジスト法、又は、刷毛塗法などによって形成することができる。
【0029】
なお、各バスバー6a,6b,7a,7bは上部電極シート2aの縁部に設けられた接続部8まで回路が延設されて1箇所にまとめられている。図5においては、前記上部電極シート2aの各バスバー6a,6bが接続部8の電極端6d,6cまで延長され、前記下部電極パネル3の各バスバー7a,7bから下部回路の延長された部分7e,7fは、前記電極端6d,6cと並んで前記上部電極シート2aの接続部8に形成された電極端7c,7dと図示しない導電性接着剤にて接続される。
【0030】
この接続部8における各電極端6c,7c,6d,7dに対応して下部電極パネル3には貫通孔9a〜9dが形成されている。
【0031】
また、前記上部電極シート2a表面には、透明窓18を有する加飾シート2bが貼り合わせられている。当該加飾シート2bは、可撓性の透明絶縁フィルム、例えばポリカーボネート系、ポリアミド系、若しくは、ポリエーテルケトン系のエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタール系、若しくは、ポリブチレンテレフタール系などのフィルムの片面に透明窓18の周囲、すなわち前記上部回路や前記下部回路などを隠蔽するように絵柄17で加飾層が形成されている。
【0032】
前記加飾層は、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、若しくは、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料又は染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。前記加飾層の形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、若しくは、フレキソ印刷などの通常印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。
【0033】
また、前記加飾層は、金属薄膜層からなるもの、あるいは絵柄印刷層と金属薄膜層との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜層は、前記加飾層として金属光沢を表現するものであり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、若しくは、鍍金法などで形成する。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、若しくは、亜鉛などの金属、又は、これらの合金又は化合物を使用する。金属薄膜層の膜厚は、0.05μm程度とするのが一般的である。
【0034】
また、加飾シート2bは前記上部電極シート2aの前面全体に貼り合わされて、可動シート2を構成している。指やペン等で前記加飾シート2b表面を押圧すると、可動シート2が一体となって下方に撓み、その結果、前記上部電極シート2a及ぶ下部電極パネル3の内面に形成された各透明電極4,5が接触することによって入力位置が検出される。貼り合せに用いる接着層としては、例えば、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、若しくは、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、若しくは、アクリル系共重合体などを使用すればよい。接着層5dの形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、若しくは、フレキソ印刷などの通常印刷法などを用いるとよい。
【0035】
以上、電子機器表示窓のタッチ入力機能付き保護パネル1の基本構成について説明したが、本発明の特徴は、このタッチ入力機能付き保護パネル1に対し、前記下部電極パネル3に設けられた貫通孔9a〜9dを介してFPC10を前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続する方法であって、以下の工程(図1〜図4)を経るものである。
【0036】
[第1実施形態]
まず、前記FPC10として、フィルム基材10fの片面に回路10cが設けられ、かつ接続側端部10aにおいて前記フィルム基材10f及び前記回路10cを共に貫通する充填用孔10dが穿設されているものを準備する(図6参照)。
【0037】
なお、通常、FPCは、図6に示すように回路10cを有するフィルム基材10fと貼り合わせて導体回路10cを保護絶縁するカバーレイフィルム10bを有しており、当該カバーレイフィルム10bは前記接続側端部10aのみ接続のために被覆していない。前記フィルム基材10f及び前記カバーレイフィルム10bとしては、例えば、ポリイミド (PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の可撓性を有する絶縁フィルムを用いることができる。前記回路10cは、金、銀、銅、若しくは、ニッケルなどの金属、あるいはカーボンなどの導電性を有するペーストを用いて形成されている。前記回路10cの形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、若しくはフレキソ印刷などの印刷法、フォトレジスト法などを用いることができる。また、前記充填用孔10dを形成する手段としては、ドリル法などを用いることができる。
【0038】
当該FPC10の前記接続側端部10aに前記充填用孔10dの周囲を残して絶縁性接着剤層23を設けて、当該絶縁性接着剤層23によって前記下部電極パネル3の下面に接着する(図1参照)。
【0039】
この接着された前記FPC10の前記接続側端部10aと、前記下部電極パネル3の下面と、前記下部電極パネル3に設けられた貫通孔9a〜9dとで、前記充填用孔10dに臨む空洞22を形成している。絶縁性接着剤層23で囲われた各領域は、前記下部電極パネル3に設けられた各貫通孔9a〜9dよりも一回り大きく形成されており、これにより前記FPC10の接着位置がずれた場合、すなわち絶縁性接着剤層23で囲われた各領域と各貫通孔9a〜9dとの接着位置がずれた場合でも、電気的接続性の信頼性を得られる。前記絶縁性接着剤層23としては、前記充填用孔10dを打ち抜いた額縁状の両面テープを用いることができる。また、両面テープの代わりに絶縁性の接着剤、たとえば水性、アクリル系などの印刷糊を用いてもよい。
【0040】
なお、図1中の16は、前記可動シート2の前記上部電極シート2aと前記下部電極パネル3とを周囲で貼り合わせるための接着層である。接着層16は、前記導電性接着剤15を注入するための各接続ホールを前記接続部8における前記各電極端6c,7c,6d,7dに対応して形成しておく必要がある。当該接着層16としては、例えばLCD等の画面を透視して入力する部分(図5中の透明窓18)および前記各接続ホールを少なくとも打ち抜いた額縁状の両面テープを用いることができる。また、両面テープの代わりに絶縁性の接着剤、たとえば水性、アクリル系などの印刷糊を用いてもよい。
【0041】
次に、前記充填用孔10dに臨む前記空洞22内に導電性接着剤15を充填して前記FPC10を前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続させる(図2参照)。
【0042】
前記空洞22内に充填する前記導電性接着剤15としては、熱硬化型導電性接着剤を用いることができる。熱硬化型導電性接着剤は、熱硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなり、熱すると硬化が進み、硬化後の分子は一般に3次元の網状となるものである。
【0043】
前記熱硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル化合物、アクリル樹脂、ウレタン化合物、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ化合物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂成分からなるものを使用することができる。さらに熱硬化性樹脂の硬化反応の形態も二重結合のラジカル重合や、エポキシ樹脂のイオン重合、重付加など、いずれの重合形態を利用してよい。
【0044】
また、前記導電性フィラーとしては、銀、金、銅、ニッケル、白金、パラジウムなどの導電性金属粉末のほか、核材としてアルミナ、ガラスなどの無機絶縁体やポリエチレン、ポリスチレン、ジビニルベンゼンなどの有機高分子などを用い、核材表面を金、ニッケルなどの導電層で被覆したもの、カーボン、グラファイトなどが挙げられる。また、前記導電性フィラーは、フレーク状、球状、短繊維状などの形状のものを用いることができる。前記導電性接着剤15の充填方法としては、ディスペンサー法などがある。
【0045】
次いで、前記導電性接着剤15を前記充填用孔10dに露出させた状態で硬化させる(図3参照)。図中の24は硬化後の導電性接着剤である。
【0046】
前記熱硬化型導電性接着剤を用いて通常のやり方でFPCを電気的に接続する、すなわち図7に示すように前記熱硬化型導電性接着剤を塗布後に市販の前記充填用孔10dを備えていないFPCを接着固定すると、硬化が基本的に熱伝導に依存するため当該FPCが障害となって硬化速度が遅く生産速度をアップできない、さらには内部まで硬化せずに導電部分の接着強度が向上せず、内部において電気的信頼性が得られないという問題が生ずる。また、FPCの熱による変形や劣化も避けられない。また、内部まで硬化させるために熱硬化型導電性接着剤の塗布後に加熱のための時間をとると、FPCを固定する前に硬化してしまい、FPCと導電性接着できなくなるおそれがある。
【0047】
本発明においては、前記熱硬化型導電性接着剤が前記充填用孔10dにおいて露出しているので、前記充填用孔10dを介して直接、接着剤を加熱することができ、硬化が促進されて内部まで速やかに硬化する。したがって、前段落の構成と比べて導電部分の接着強度が向上し、内部においても電気的信頼性が得られるという利点がある。しかも、直接、接着剤を加熱することができるため、FPCに対する熱の影響も小さく、FPCの変形や劣化を防ぐことができる。また、前記充填用孔10dの穿設されたFPCを前記下部電極パネルの下面に固定した後に、前記充填用孔10dに臨む空洞22内に前記熱硬化型導電性接着剤を充填・硬化させるので、FPCとの導電性接着は充分である。
【0048】
最後に、前記充填用孔10dを封止材21にて封止する(図4参照)。前記封止材21は、例えば、(メタ)アクリル化合物、アクリル樹脂、ウレタン化合物、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ化合物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂成分からなるものを用いることがでできる。前記導電性接着剤15の硬化後に封止するのは、絶縁性確保や劣化防止という目的がある。これらの封止材21を用いて前記充填用孔10dを封止する手段としては、ディスペンサー法などがある。
【0049】
[第2実施形態]
また、前記空洞22内に充填する前記導電性接着剤15としては、第1実施形態の熱硬化型導電性接着剤に代えて、湿気硬化型導電性接着剤を用いることができる。湿気硬化型導電性接着剤は、湿気硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなり、湿気の存在下において硬化反応が促進され、被着物を接着固定するものである。第1実施形態と異なり、加熱は不要である。
【0050】
前記湿気硬化型樹脂としては、シリコーン系接着剤、変成シリコーン系接着剤、ウレタン系接着剤、などがある。前記導電性フィラーの材料及び前記導電性接着剤15の充填方法は、第1実施形態と同様である。
【0051】
前記湿気硬化型導電性接着剤を用いて通常のやり方でFPCを電気的に接続する、すなわち図7に示すように前記湿気硬化型導電性接着剤を塗布後に市販の前記充填用孔10dを備えていないFPCを接着固定すると、当該FPCが障害となって湿気が前記湿気硬化型導電性接着剤の内部まで浸透するのに時間がかかり、又は前記湿気硬化型導電性接着剤のFPC側付近が湿気によって早く硬化してしまい、その後内部には湿気が浸透しにくくなるため内部は長期的に未硬化のままとなって導電部分の接着強度が向上せず、内部において電気的信頼性が得られないという問題が生ずる。また、内部まで硬化させるために湿気硬化型導電性接着剤の塗布後に吸湿のための時間をとると、FPCを固定する前に硬化してしまい、FPCと導電性接着できなくなるおそれがある。
【0052】
本発明においては、前記湿気硬化型導電性接着剤が前記充填用孔10dにおいて露出しているので、空気中に存在する湿気が前記充填用孔10dを介して接着剤に達することができ、硬化が促進されて内部まで速やかに硬化する。したがって、前段落の構成と比べて導電部分の接着強度が向上し、内部においても電気的信頼性が得られるという利点がある。また、前記充填用孔10dの穿設されたFPCを前記下部電極パネルの下面に固定した後に、前記充填用孔10dに臨む空洞22内に前記湿気硬化型導電性接着剤を充填・硬化させるので、FPCとの導電性接着は充分である。
【0053】
[第3実施形態]
また、前記空洞22内に充填する前記導電性接着剤15としては、第1実施形態の熱硬化型導電性接着剤に代えて、溶剤揮発型導電性接着剤を用いることができる。溶剤揮発型導電性接着剤は、溶剤揮発型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなり、溶剤を揮発させることにより硬化反応が促進され、被着物を接着固定するものである。前記溶剤揮発型樹脂としては、ポリエーテルポリオール・ポリイソシアネート接着剤、ポリエステルポリオール・ポリイソシアネート接着剤などがある。前記導電性フィラーの材料及び前記導電性接着剤15の充填方法は、第1実施形態と同様である。
【0054】
前記溶剤揮発型導電性接着剤を用いて通常のやり方でFPCを電気的に接続する、すなわち図7に示すように前記溶剤揮発型導電性接着剤を塗布後に市販の前記充填用孔10dを備えていないFPCを接着固定すると、当該FPCが障害となって溶剤の揮散に時間が掛かり、又は溶剤が残留して長期的に未硬化のままとなって導電部分の接着強度が向上せず、電気的信頼性が得られないという問題が生ずる。さらに、前記溶剤揮発型導電性接着剤は、硬化の際に体積の収縮があるため、あるいはアウトガスの発生により、FPCの前記溶剤揮発型導電性接着剤と接触する部分での変形や劣化も避けられない。また、硬化させるために溶剤揮発型導電性接着剤の塗布後に吸湿のための時間をとると、FPCを接着する前に硬化してしまい、FPCと導電性接着できなくなるおそれがある。
【0055】
本発明においては、前記溶剤揮発型導電性接着剤が前記充填用孔10dにおいて露出しているので、溶剤の揮散が前記充填用孔10dを介して行うことができ、硬化が促進されて内部まで速やかに硬化する。したがって、前段落の構成と比べて導電部分の接着強度が向上し、内部においても電気的信頼性が得られるという利点がある。しかも、硬化の際に体積の収縮があっても、FPCの前記充填用孔10dでは前記溶剤揮発型導電性接着剤と接触していないので、FPCに対する収縮の影響も小さく、又アウトガスも前記充填用孔10dから抜けるため、FPCの変形や劣化を防ぐことができる。また、前記充填用孔10dの穿設されたFPCを前記下部電極パネルの下面に固定した後に、前記充填用孔10dに臨む空洞22内に前記溶剤揮発型導電性接着剤を充填・硬化させるので、FPCとの導電性接着は充分である。
【0056】
また、[第1実施形態]〜[第3実施形態]のいずれの場合も、本発明のFPC接続方法であれば、高コストの金属ピン加工を行わないので、タッチ入力機能付き保護パネルへのFPCの接続が低コストで可能となる。また、半田ペーストを印刷する障害となる立設ピンがないため、BtoBコネクタやICチップ等の部品を実装することが容易となる、
【0057】
さらに。本発明のFPC接続方法では、ピン挿入による固定でないため、下部電極パネルにガラス支持板を使用したタッチ入力機能付き保護パネルへのFPCの接続が可能となる。
【0058】
<実施例1>
厚み0.1mmのPETフィルムの一面に厚み20nmのITO膜をスパッタリングにて全面に形成し、ITO膜の周縁部分を除去して幅広の矩形状をした透明電極とした。また透明電極の横方向に対向する二辺に配置されるバスバーと該バスバーから各々外部に出力するための引き回し線を、銀ペーストをスクリーン印刷して形成した。また縦横が上記PETフィルムと同寸法で厚み0.7mmのアクリル板を、上記PETフィルムの透明電極を形成した面とは反対面に厚み0.025mmの基材レス透明粘着剤で貼り合わせた後、1.5mmの貫通孔を4つドリル法により穿説して下部電極パネルを得た。
【0059】
また、縦横が下部電極パネルと同寸法で厚み125μmのPETフィルムを用い、その一面に厚み20nmのITO膜をスパッタリングにて全面に形成し、ITO膜の周縁部分を除去して幅広の矩形状をした透明電極とした。また透明電極の縦方向に対向する二辺に配置されるバスバーと該バスバーから各々外部に出力するための引き回し線(厚み35μm)を、ポリエステル樹脂からなるバインダー中に微細なフレーク状銀粉末(径10μm)からなる多数の導電性フィラーを含有させてなる銀ペーストをスクリーン印刷して形成して上部電極シートを得た。
【0060】
さらに、縦横が下部電極パネルと同寸法で厚み0.075mmのPET基材ハードコートフィルムを用い、ハードコート面とは反対面に透明窓部を有する加飾層をグラビア印刷にて形成して加飾シートを得た。その後、上記加飾シートの加飾層側の面を、上記上部電極シートの透明電極側とは反対面に厚み0.025mmの基材レス透明粘着剤で貼り合わせて可動シートを得た。
【0061】
次いで、前記下部電極パネルと前記可動シート中とを、それぞれに形成された電極間を隔てるように対向配置させ、透明窓部分および前各接続ホールを打ち抜いた額縁状の両面接着テープ(厚み50μm)により貼り合わせ、加飾層の内側周縁に沿って切断した。
【0062】
一方、厚み0.075mmのポリイミドフィルムの一面に銀ペーストにて導電部としての回路を形成してなるFPCの接続側端部において、径1mmの充填用孔を4つドリル法にて穿設し、さらに、接続側端部を除き前記FPCの前記回路及び前記金属ピンの前記頭部を覆うように。厚み0.05mmのポリイミドフィルムを貼着して。充填用孔付のFPCを得た。
【0063】
次に、当該FPCの前記接続側端部に前記充填用孔の周囲を残して(径1.6mm)、スクリーン印刷法によりポリエステル樹脂からなる絶縁性接着剤層を設けた。これを、前記充填用孔が前記貫通孔と対応するように前記下部電極パネルの下面に重ね、前記絶縁性接着剤層によって接着固定した。
【0064】
次いで、前記充填用孔に臨む空洞内に熱硬化型導電性接着剤のインキをディスペンサーにて充填して前記FPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続した。この熱硬化型導電性接着剤は、アクリル樹脂からなるバインダー中に、粒径10μmのフレーク状銀粉末を混ぜたものである。
【0065】
次いで、前記熱硬化型導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で、直接加熱により当該熱硬化型導電性接着剤を硬化させた。
【0066】
最後に、前記充填用孔にアクリル樹脂からなる封止材をディスペンサーにて塗布し、前記充填用孔封止してタッチ入力機能付き保護パネルへのFPC接続を完了した。
【0067】
<実施例2>
前記熱硬化型導電性接着剤に代えて湿気硬化型導電性接着剤を充填し、当該湿気硬化型導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で、吸湿により硬化させたこと以外は、実施例1と同様とした。この湿気硬化型導電性接着剤は、シリコーン樹脂からなるバインダー中に、粒径10μmのフレーク状銀粉末を混ぜたものである。
【0068】
<実施例3>
前記熱硬化型導電性接着剤に代えて溶剤揮発型導電性接着剤を充填し、当該溶剤揮発型導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で、乾燥(溶剤揮発)により硬化させたこと以外は、実施例1と同様とした。この溶剤揮発型導電性接着剤は、ポリエステルポリオール樹脂からなるバインダー中に、粒径10μmのフレーク状銀粉末を混ぜたものである。
【0069】
上記した実施例1〜3のタッチ入力機能付き保護パネルは、いずれも低コストで、かつ部品実装や材料選択の自由度が高い上に、さらにFPCの接続信頼性に優れたものであった。
【0070】
なお前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続工程を示す要部拡大断面図である。
【図2】本発明に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続工程を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続工程を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続工程を示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPCを除く基本構成を示す分解斜視図である。
【図6】本発明で用いるFPCを示す斜視図である。
【図7】充填用孔の穿設されていないFPCを用いた場合の接続構造を示す要部拡大断面図である。
【図8】タッチ入力機能付き保護パネルの使用例を示す分解斜視図である。
【図9】従来技術に係るタッチ入力機能付き保護パネルの構成を示す分解斜視図である。
【図10】従来技術に係るタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続構造を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0072】
1 タッチ入力機能付き保護パネル
2 可動シート
2a 上部電極シート
2b 加飾シート
3 下部電極パネル
4 上部透明電極
5 下部透明電極
6a,6b バスバー
6c,6d 電極端
7a,7b バスバー
7c,7d 電極端
7e,7f バスバーから延長された回路
8 接続部
9a〜9d 貫通孔
10 FPC
10a 接続側端部
10b カバーレイフィルム
10c 回路
10d 充填用孔
10e 金属ピン固定孔
10f フィルム基材
11〜14 金属ピン
14a ピン頭部
15 導電性接着剤
16 接着層
17 絵柄
18 透明窓部
19 製品
20 ディスプレイ
21 封止材
22 空洞
23 絶縁性接着剤層
24 導電性接着剤(硬化後)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非可撓性の保護パネル本体の上面に下部透明電極と当該下部透明電極の周囲に設けられた下部回路とを有する下部電極パネルと、
可撓性の透明絶縁フィルムの下面に前記下部透明電極に対向する位置に設けられた上部透明電極と当該上部透明電極の周囲に設けられた上部回路とを有し、前記下部電極パネルと電極間に隙間を形成するように周縁部で接着された上部電極シートと、
可撓性の透明絶縁フィルムの少なくとも一方の面に前記下部回路及び前記上部回路を隠蔽して透明窓部を形成する加飾層を有し、上部電極シートの上面に貼り合わされた加飾シートと、
を備えたタッチ入力機能付き保護パネルに対し、前記下部電極パネルに設けられた貫通孔を介してFPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続する方法であって、
前記FPCを、フィルム基材の片面に回路が設けられ、かつ接続側端部において前記フィルム基材及び前記回路を共に貫通する充填用孔が穿設されているものとし、
当該FPCの前記接続側端部に前記充填用孔の周囲を残して絶縁性接着剤層を設けて、当該絶縁性接着剤層によって前記下部電極パネルの下面に接着し、
次に、前記充填用孔に臨む空洞内に導電性接着剤を充填して前記FPCを前記下部回路及び前記上部回路と電気的に接続し、
次いで、前記導電性接着剤を前記充填用孔に露出させた状態で硬化した後、
最後に、前記充填用孔を封止材にて封止する、
ことを特徴とするタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。
【請求項2】
前記導電性接着剤が、熱硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して加熱することで当該導電性接着剤を硬化させる請求項1記載のタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。
【請求項3】
前記導電性接着剤が、湿気硬化型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して吸湿させることで当該導電性接着剤を硬化させる請求項1記載のタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。
【請求項4】
前記導電性接着剤が、溶剤揮発型樹脂ペースト中に導電性フィラーを分散させてなるものであり、前記充填用孔を介して加熱することで当該導電性接着剤を硬化させる請求項1記載のタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。
【請求項5】
前記FPC上に電子部品を実装している請求項1〜4のいずれかに記載のタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。
【請求項6】
前記保護パネル本体が、ガラス板からなるものである請求項1〜5のいずれかに記載のタッチ入力機能付き保護パネルのFPC接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−14206(P2012−14206A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281841(P2008−281841)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000231361)日本写真印刷株式会社 (477)
【Fターム(参考)】