説明

タンデム構造のナノドット発光ダイオードおよびこの製造方法

【課題】タンデム構造のナノドット発光ダイオードに関する。
【解決手段】下部電極および上部電極と、この両電極の間に介在しながら量子ドット発光層を含む単位セルとで構成されるナノドット発光ダイオードにおいて、前記単位セルは、量子ドット発光層を基本的に含んでおり、前記量子ドット発光層の他にも有機物層と無機物層のうちから選択される1層以上を含む積層形態であり、前記単位セルは、下部電極と上部電極との間に2つ以上の複数で積層されることで高効率、安全性、高輝度を達成することができ、混色、多色相、フルカラー、および白色発光の実現が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノドット発光ダイオードおよびこの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
量子ドットとは、エキシトンボーア半径よりもさらに小さい、すなわち数ナノメートルの大きさを有する金属または半導体のナノ結晶である。このような量子ドット内には多数の電子が存在しているが、そのうち自由電子の数は1〜100個程度に限られている。これにより、電子が有するエネルギー準位が不連続的に制限され、連続的なバンドを形成するバルク状態の金属または半導体とは異なる電気的および光学的特性が現れる。量子ドットは、その大きさに応じてエネルギー準位が異なるため、大きさを変化させるだけでバンドギャップを調節することができる。
【0003】
このような量子ドットの新しい性質によって光磁気的機能、熱伝的機能、電気磁気的機能の実現が可能となり、より具体的には、情報保存媒体、単一電子ダイオード、発光ダイオード(LED)、生体分子レベリング、および太陽電池など多様な分野における利用が可能となった。
【0004】
現在、量子ドットを発光層とする発光ダイオードに関する研究が活発に行われているが、効率性、輝度、および混合色の実現などの側面において未だ多くの問題を抱えており、改善を必要としている状況にある。
【0005】
一方、有機電界発光ダイオード(OLED)分野において、タンデム構造に関する従来の技術として特許文献1〜3などが知られてはいるが、これら先行技術のすべては有機電界発光ダイオードに関するものであるため、量子ドット発光層を含むナノドット発光ダイオード分野に適用するには限界があった。
【特許文献1】米国特許第4,75,820号明細書
【特許文献2】米国特許第6,107,734号明細書
【特許文献3】米国特許第6,337,492号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、高効率、高安定性、高輝度を発揮することができるタンデム構造のナノドット発光ダイオードを提供することを目的とする。また、本発明は、混合色、多色相、フルカラー、および白色発光を実現することができるタンデム構造のナノドット発光ダイオードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記のような問題点を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、下部電極および上部電極と、前記下部電極および前記上部電極の間に介在する単位セルと、を含むナノドット発光ダイオードであって、前記単位セルが、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造であり、前記単位セルが、2層以上積層されてなる、タンデム構造のナノドット発光ダイオードを提供することで前記課題を解決することができることを見出した。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、高効率、高安定性、高輝度を発揮することができるタンデム構造のナノドット発光ダイオードを提供することができる。また、本発明によれば、混合色、多色相、フルカラー、および白色発光を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、下部電極および上部電極と、前記下部電極および前記上部電極の間に介在する単位セルと、を含むナノドット発光ダイオードであって、前記単位セルが、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造であり、前記単位セルが、2層以上積層されてなる。
【0010】
下部電極と上部電極との間に介在する単位セルの数(n)は、適用条件(用途、目的、厚さ)などを考慮した上で必要に応じて適宜選定することができ、2層以上であれば、その数に特に制限はないが、2層〜100層、より好ましくは2層〜20層であり、さらに好ましくは2層〜10層である。100層を超える場合には、駆動電圧が大きくなって電力効率が低下し、抵抗が増加するという問題が生じる虞れがある。
【0011】
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、前記有機物層および無機物層の少なくとも1層が、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子注入層(EIL)および電子輸送層(ETL)からなる群から選択されると好ましい。なお、これら正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、および電子注入層は、単一層であってもよいし、複合層であってもよい。つまり、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、および電子注入層は、単位セル内に単一層で用いられたり、2層以上の複数層の形態で用いられてもよい。例えば、ある正孔注入層が、一層である場合であっても、二層または三層の形態で積層される場合でもよい。
【0012】
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、前記単位セルは、電極層をさらに含むことができる。
【0013】
以下、このような量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造を有する単位セルを含むタンデム構造のナノドット発光ダイオードの構造につき説明を行う。ただし、以下の構造に限定されず、当業者であれば、従来技術を参照することにより、適宜組み合わせや修飾が可能である。なお、各図面は説明の便宜上誇張されて表現されており、各図面における各構成要素の寸法比率が実際とは異なる場合がある。上記の通り、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、単位セルは、下部電極と上部電極との間に介在するものであり、単位セルが2層以上(複数)積層される。ここで、単位セルは、量子ドット発光層を必ず含み、この他にも1層以上の有機物層および/または無機物層を含む。
【0014】
例えば、図1に示すように、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの実施形態の一は、正孔輸送層110/量子ドット発光層120/電子輸送層130で構成される第1単位セル100を含み、この第1単位セル100上に再び正孔輸送層210/量子ドット発光層220/電子輸送層230で構成される第2単位セル200を含む。このような単位セルが連続して複数(n個)積層され、下部電極10と上部電極20との間に第1単位セルから、正孔輸送層310/量子ドット発光層320/電子輸送層330・・・と順に積層され、第n単位セル300まで積層される構造を有する。
【0015】
また、図2に示すように、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの実施形態の一は、正孔輸送層410/量子ドット発光層420/電子輸送層430/電極層440で構成される第1単位セル400を含み、この第1単位セル400上に積層された、正孔輸送層510/量子ドット発光層520/電子輸送層530/電極層540で構成される第2単位セル500を含む。このような方式に基づいて(このような単位セルが連続して複数(n層)積層され、)最終的に正孔輸送層610/量子ドット発光層620/電子輸送層630で構成される第n単位セル600まで積層されることによって、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、下部電極30と上部電極40との間に複数(n層)の単位セルが積層される構造を有するようになる。
【0016】
本発明において、下部電極と上部電極との間に介在する単位セルは、必ずしも同じ構成で繰り返される必要はなく、積層される各単位セルが基本的に量子ドット発光層と1層以上の有機物層または無機物層を含んでいればよい。例えば、第1単位セルが正孔注入層/正孔輸送層/量子ドット発光層/電子輸送層で構成され、第2単位セルが正孔輸送層/量子ドット発光層/電子輸送層で構成される場合がある。同様に、この後に積層される任意の第n単位セルも、基本的に量子ドット発光層を含んではいるが、有機物層または無機物層は当業者が必要に応じて適宜選択することができ、必ずしも他の単位セルと同じ積層成分および積層順の構造である必要はない。つまりは、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、前記単位セルが組み合わされた積層構造の相互が、それぞれ独立して、同一であってもよいし、相違してもよい。
【0017】
積層構造の相互が、同一である場合、すなわち、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオード中における単位セルの積層構造がすべて同一の積層構造を有する場合、工程が単純化され工程効率が増加するという効果がありうる。一方で、積層構造の相互が、それぞれ独立して相違する場合、すなわち、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオード中において、ある単位セルの積層構造と、他の単位セルとが、相違する積層構造を有する場合、具体的には、ある単位セルが、正孔輸送層、量子ドット発光層、および電子輸送層で構成され、他の単位セルが、正孔輸送層、量子ドット発光層、電子輸送層、および電極層で構成されたり、正孔注入層、正孔輸送層、量子ドット発光層、および電子輸送層で構成されたり、それらの組み合わせだったりする場合、単位セルの多様な組み合わせが可能であるので、多様なカラーを実現しながら電力効率を最適化させることができ、多様な用途に特化した発光ダイオードの製造が可能となる。
【0018】
また、各単位セル内の量子ドット発光層は、必要に応じて青色、赤色、または緑色発光としてそれぞれ異なる場合もある。つまりは、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、前記量子ドット発光層の色相の相互は、同一であってもよいし、相違してもよい。つまり、前記複数の単位セル内に含まれる量子ドット発光層は、各単位セル別にその色相が同一であってもよいし、必要に応じて各単位セル別にその色相が相違してもよい。このように、多様に相違する色相の量子ドット発光層を適用することで、混合色、多色相、フルカラー、および白色発光を実現することができる。
【0019】
[タンデム構造のナノドット発光ダイオードの製造方法]
まず、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの製造方法を説明する。
【0020】
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの製造方法は、湿式方式を用いて、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、を含む積層形態の単位セルを、下部電極上に2層以上積層する工程と、前記単位セルの最上層上に、上部電極を形成する工程と、を含む。
【0021】
また、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法において、前記有機物層および無機物層の少なくとも1層が、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層および電子輸送層からなる群から選択されると好ましい。
【0022】
また、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法において、前記単位セルが、電極層をさらに含むと好ましい。
【0023】
以下、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの製造方法をより具体的に説明するが、以下の態様に制限されない。
【0024】
まず、基板上に下部電極を形成する。続いて、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造を有する単位セルを形成する。単位セルの積層順に応じて順に各層を積層して第1単位セルを形成した後、第2単位セルを積層順に応じて順に各層を積層し、必要に応じて適切に単位セルの全体数を調節して任意の第n単位セルまで形成した後、その上に上部電極を形成することによって、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードを製造することができる。
【0025】
下部電極と上部電極との間に介在する単位セルの数(n)は、適用条件(用途、目的、厚さ)などを考慮した上で必要に応じて適宜選定することができ、2層以上であれば、その数に特に制限はないが、2層〜100層、より好ましくは2層〜20層であり、さらに好ましくは2層〜10層である。
【0026】
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、湿式方法または乾式方法で製造することができる。中でも、湿式方法が、常温、常圧で大型のダイオードを製造することができる上に、カプセル化工程の必要がないため、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの製造が容易で、かつ、費用を節減することができる効果が得られる点で好ましい。湿式方法としては、特に制限はないが、スピンコーティング法、ゾル−ゲル法、ディップコーティング法、キャスティング法、プリンティング法およびスプレー法など従来公知のすべての溶液コーティング法(溶液法)が挙げられる。これらの溶液コーティング法のうち1種を用いてもよいし、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。
【0027】
ここで、湿式方法を用いてナノドット発光ダイオードを製造する方法を、一例を挙げて以下に説明する。まず、ITO基板上にPEDOT([poly(3,4−エチレンジオキシチオフェン)])や、PEDOT/ポリビニルカルバゾール(PVK)薄膜のような正孔層を構成する材料を順にスピンコーティングした後に、乾燥およびアニーリングして正孔輸送層を形成する。
【0028】
そして、発光層溶液(量子ドット発光層溶液)をスピンコーティングした後、架橋剤を溶解させた有機溶媒に浸して量子ドット発光層を架橋させて乾燥する。発光層が架橋化すれば、その上に再び有機溶媒をスピンコーティングしても、発光層が剥がれたり損傷を受けることがない点で好ましい。上記架橋化した発光層上に、TiOゾル−ゲル前駆体のような電子輸送層物質をスピンコーティングし、アニーリングして電子輸送層を形成することで、第1単位セルを形成する。このような過程を繰り返し行って第n単位セルまで作製した後は、最終的に上部電極を蒸着することによりナノドット発光ダイオードを完成させることができる。
【0029】
なお、電子輸送層と正孔輸送層を製造する際には、部分的またはすべての工程を熱蒸着法、電子ビーム(e−ビーム)蒸着法、スパッタリング法、真空蒸着法などの乾式方式(乾式コーティング法)の工程に置換することも可能である。
【0030】
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、下部電極および上部電極と、前記下部電極および前記上部電極の間に介在する単位セルと、を含むナノドット発光ダイオードであって、前記単位セルが、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造であり、前記単位セルが、2層以上積層されてなる点に特徴を有する。よって、このような特徴以外に関しては、従来技術を適宜参照して適用したり、あるいは、組み合わせたりすることができる。
【0031】
[上部電極・下部電極]
(上部電極)
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、上部電極、すなわち陰極の材料は、電子注入が容易な位置関数の小さい金属またはその酸化物が好ましい。その具体例としては、特に制限されないが、ITO、Ca、Ba、Ca/Al、LiF/Ca、LiF/Al、BaF/Al、BaF/Ca/Al、Al、Mg、Ag:Mg合金などが挙げられる。中でも、Alが好ましい。なお、陰極の形成後、必要な場合には、大気との遮断のためにカプセル化工程を経て発光ダイオードを完成させてもよい。
【0032】
(下部電極)
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、下部電極、すなわち陽極の材料は、正孔の注入が容易な導電性金属またはその酸化物が好ましい。この具体例としては、特に制限はないが、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)などが挙げられる。中でも、ITOが好ましい。
【0033】
[量子ドット発光層]
本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、前記量子ドット発光層としては、特に制限はないが、II−VI族化合物半導体ナノ結晶、III−V族化合物半導体ナノ結晶、IV−VI族化合物半導体ナノ結晶およびIV族化合物半導体ナノ結晶からなる群から選択される少なくとも1種の半導体ナノ結晶が挙げられる。
【0034】
(II−VI族化合物半導体ナノ結晶)
前記II−VI族化合物半導体ナノ結晶の材料としては、特に制限されないが、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTeなどの二元化合物;CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTeなどの三元化合物;CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、またはHgZnSTeなどの四元化合物が挙げられる。
【0035】
(III−V族化合物半導体ナノ結晶)
また、前記III−V族化合物半導体ナノ結晶の材料としては、特に制限されないが、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InP、InAs、またはInSbなどの二元化合物;GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、またはGaAlNPなどの三元化合物;GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、またはInAlPSbなどの四元化合物が挙げられる。
【0036】
(IV−VI族化合物半導体ナノ結晶)
さらに、前記IV−VI族化合物半導体ナノ結晶の材料としては、特に制限されないが、PbS、PbSe、またはPbTeなどの二元化合物;PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、またはSnPbTeなどの三元化合物;SnPbSSe、SnPbSeTe、またはSnPbSTeなどの四元化合物が挙げられる。
【0037】
(IV族化合物半導体ナノ結晶)
前記IV族化合物半導体ナノ結晶の材料としては、特に制限されないが、Si、Geなどの単一化合物;SiC、SiGeなどの二元化合物が挙げられる。
【0038】
なお、上述の半導体ナノ結晶としては、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdTe/ZnS、CdTe/ZnSe、CdSe/CdS、CdS/ZnS、CdS/ZeSe、InP/ZnS、PbSe/ZnSなどのように、前記物質の組み合わせのうち、ワイドバンドギャップ半導体物質でシェルを形成したコア/シェル構造(コア/シェルナノ結晶)を有する物質を用いることが好ましい。
【0039】
[正孔輸送層]
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、正孔輸送層を構成する材料としては特に制限はなく、従来公知の物質を使用することができる。なお、正孔輸送層を構成する材料は1種を用いても、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0040】
正孔輸送層を構成する材料としては、特に制限はないが、ポリビニルカルバゾール(PVK)、PEDOT/PSS[ポリ(スチレンスルホン酸塩)]誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリメタクリレート誘導体、ポリ(9,9−オクチルフルオレン)誘導体、ポリ(スピロ−フルオレン)誘導体、TPD(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン)、NPB(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N−N’−ジフェニル−ベンジジン)、m−MTDATA(トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン)、TFB(ポリ(9,9’−ジオクチルフルオレン−co−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン))、NiOなどの金属酸化物、MoS、CdTeなどのカルコゲニドなどを挙げることができる。中でも、PVKが好ましい。
【0041】
[電子輸送層]
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、電子輸送層を構成する材料としては特に制限はなく、従来公知の物質を使用することができる。なお、電子輸送層を構成する材料は1種を用いても、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0042】
電子輸送層を構成する材料としては、特に制限はないが、TiO、ZnO、SiO、SnO、WO、Ta、BaTiO、BaZrO、ZrO、HfO、Al、YおよびZrSiOからなる群から選択される酸化物;Siのような窒化物;CdS、ZnSeおよびZnSからなる群から選択される半導体;F8BT(ポリ−(2,7−(9,9’−ジ−n−オクチルフルオレン−3,6−ベンゾチアジアゾール)などの電子輸送ポリマーを挙げることができる。中でも、好ましくはTiO、ZrO、HfO、またはSiであり、より好ましくはTiOである。
【0043】
[正孔注入層]
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、正孔注入層を構成する材料としては特に制限はなく、従来公知の物質を使用することができる。なお、正孔注入層を構成する材料は1種を用いても、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0044】
正孔注入層を構成する材料としては、特に制限はないが、界面特性が優れており、かつ、電子を電極に容易に与えることができる材料であると好ましい。この具体例としては、PEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))を挙げることができる。
【0045】
[電子注入層]
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、電子注入層を構成する材料としては特に制限はなく、従来公知の物質を使用することができる。なお、電子注入層を構成する材料は1種を用いても、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0046】
電子注入層を構成する材料としては、特に制限はないが、産業的に多く用いられているLiFが特に好ましい。
【0047】
[電極層]
本発明のタンデム構造のナノドット発光ダイオードにおいて、電極層を構成する材料としては特に制限はなく、従来公知の物質を使用することができる。なお、電極層を構成する材料は1種を用いても、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0048】
電極層を構成する材料としては、特に制限はないが、不透明材質で形成されるものであり、有機物層および/または無機物層への電子注入を円滑に行えるように仕事関数値が低い金属が用いられるのが好ましい。その具体例としては、アルミニウム(Al)または銀(Ag)などが挙げられる。なお、電極層を構成する材料は、下部電極のように透明導電物質で形成されてもよい。
【0049】
なお、上記各層の製膜条件(製造条件;スピンコート等を含む湿式方式等の条件)は、従来技術の知見を適宜参照し、あるいは、組み合わせて設定することができる。つまり、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、下部電極および上部電極と、前記下部電極および前記上部電極の間に介在する単位セルと、を含むナノドット発光ダイオードであって、前記単位セルが、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造であり、前記単位セルが、2層以上積層されてなる点に特徴を有する。つまり、当業者であれば、従来技術の知見を適宜参照し、あるいは、組み合わせて単位セルを製造することができるし、2層以上積層した単位セルを製造することもできる。
【0050】
上記の通り、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、ナノドットを用いることで既存の有機電界発光ダイオードにおけるタンデムダイオードよりも熱的安定性、機械的安定性が優れている。また、下部電極と上部電極との間に単位セルが単独で存在するダイオードに比べて、作動する広領域の電圧で一定した効率値を示し電流に比べて効率および輝度が増加し、ダイオードの信頼性および安定性が優れているという効果がある。
【0051】
また、上記の通り、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードは、各単位セル内で量子ドット発光層として青色、赤色、または緑色の材料を複合的に用いると、より高色相度および複合色相を実現することができる上に、高効率の白色発光を実現することもできる。
【0052】
以下、本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードを、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明が下記の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0053】
[実施例1]
ガラス基板上に、ITOがパターンされている基板(下部電極)を中性洗剤、脱イオン水、水、イソプロピルアルコールなどの溶媒を用いて順に洗浄した後に、UV−オゾン処理を行った。
【0054】
PEDOT溶液を2000rpmで30秒間スピンコーティングして約50nmの厚さの薄膜を形成し、さらに、約0.5wt%のポルリビニルカルバゾール(PVK)をクロロベンゼン溶液に溶かして2000rpmで30秒間スピンコーティングして20nmのPVK薄膜を形成し、真空で20分間乾燥させ、正孔輸送層を形成した。
【0055】
形成された正孔輸送層を構成するPVK薄膜上に、0.3wt%の赤色CdSe/ZnSコア/シェルナノ結晶(Evidot 630nm absorbance)[製造社:エビデントテクノロジーズ、商品名:Evidot Red(CdSe/ZnS)]を2000rpmで30秒間スピンコーティングし、50℃で5分間乾燥し、量子ドット発光層を形成した。
【0056】
続いて、架橋剤として10mMの1,7−ジアミノヘプタンとメタノール溶媒を含んだ溶液内に、量子ドット発光層を5分間浸漬させ、量子ドット間で架橋結合を形成させた。量子ドット発光層上に、TiOゾル前駆体(DuPont Tyzor、BTP、ブタノール内5wt%含量)を2000rpmで30秒間スピンコーティングした。約5分間乾燥した後に70℃で10分間アニーリングし、約40nmの厚さの無定形TiO薄膜(電子輸送層)を形成した。
【0057】
PEDOT(正孔注入層)/PVK(正孔輸送層)/量子ドット発光層/TiO薄膜(電子輸送層)をさらに形成し、第2単位セルを形成した。
【0058】
第2単位セルを形成する工程は、第1単位セルを形成した方法と同様である。すなわち、第2単位セルのPEDOTは、スピンコーティング後、空気中にて70℃で5分間乾燥させた後、グローブボックスにて150℃で5分間アニーリングした。PVK、量子ドット発光層を形成した後、TiO薄膜(電子輸送層)は、スピンコーティング後、100℃で10分間アニーリングして形成した。最終的にパターンとなったマスクを用いて7ÅのLiF薄膜を蒸着した後、Al電極を約200nmの厚さに蒸着し、上部電極を形成した。密封ガラスを用いて、ナノドット発光ダイオードを、酸素や水分が浸透しないようにグローブボックスでシーリングした後、これを取り出してダイオードの特性を測定した。
【0059】
なお、本実験の結果は、LiFの蒸着と密封ガラスでシーリングした後に測定したものである。選択的にLiF蒸着をせずAl電極のみを蒸着することもできるが、この場合には発光輝度が約3分の1に減少し、密封ガラスを用いたシーリング過程が必要なかった。
【0060】
図3は、本実施例1における赤色の量子ドット発光層を含む単位セルが2層積層されたナノドット発光ダイオードのタンデム構造を示した図である。
【0061】
図3が示すように、本実施例1のナノドット発光ダイオードは、下部電極50と上部電極60との間に、PEDOT(正孔注入層)710/PVK(正孔輸送層)720/量子ドット発光層730/TiO(電子輸送層)740で構成される第1単位セル700と、PEDOT(正孔注入層)810/PVK(正孔輸送層)820/量子ドット発光層830/TiO(電子輸送層)840で構成される第2単位セル800とが積層されてタンデム構造をなしている。
【0062】
図4は、実施例1における赤色の量子ドット発光層を含む単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対するCIE色度図の測定スペクトルである。
【0063】
図5A〜図5Cは比較例の結果を示すものであり、下部電極と上部電極との間に赤色の量子ドット発光層を含む単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードに対する物性測定結果である。それぞれ電流−電圧特性、電圧による輝度変化、電圧による効率変化を示した図である。
【0064】
また、図6A〜図6Cは、実施例1における赤色の量子ドット発光層を含む単位セルが2層積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する物性測定結果であって、それぞれ電流−電圧特性、電圧による輝度変化、電圧による効率変化を示した図である。
【0065】
単位セルが1層積層された場合の比較例は、図5Cが示すように、電流に対して効率が約7ボルトで最大値を示した後に減少していく傾向が見られる。これに対し、タンデム構造の実施例1の場合には、図6Cが示すように、作動が可能な広い電圧範囲で15V〜22Vの一定な効率値を示しながら安定的に駆動していることが分かる。これは、単位セルが複数で積層されることによって、量子ドット発光層の構造的な欠陥による電流の損失を減少させ、ダイオードが安定して駆動するようになるためであると考えられる。ただ、この考えはあくまで推測であり、権利範囲がこの推測により制限されることはないのはいうまでもない。
【0066】
電流に比べて効率がタンデム構造の場合には、0.42Cd/Aと比較例と比べて3倍も増加した上に、図6Bが示す最大輝度が612Cd/mである場合と、比較例の値である図5Bが示す最大輝度が265Cd/mである場合と、を比較すると、2倍以上も増加していることが分かる。
【0067】
さらに、タンデム構造である実施例1の場合には、図6Aおよび図6Bが示すように、ダイオードの電流−電圧カーブと電圧対輝度の変化が類似して現れるため、比較例と比べて輝度値が優れているだけでなく、輝度値が安定的に駆動されることが分かる。
【0068】
[実施例2]
実施例2は、赤色−緑色の2種類の量子ドット発光層を用いたダイオードを作製した。
【0069】
実施例2は、第2単位セルとして、量子ドット発光層に0.3wt%の緑色CdSe/ZnSコア/シェルナノ結晶(Evidot 630nm absorbance)[製造社:エビデントテクノロジーズ、商品名:Evidot green(CdSe/ZnS)]を用いた以外は、実施例1と同様の方法でダイオードを製造した。
【0070】
図7は比較例の結果を示す図であって、下部電極と上部電極との間に緑色の量子ドット発光層を含む単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードに対する発光スペクトルである。
【0071】
図8は、実施例2における赤色の量子ドット発光層を含む単位セルと緑色の量子ドット発光層を含む単位セルが積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する発光スペクトルである。図8が示すように、赤色−緑色の2種類の量子ドット発光層を用いた場合には、赤色発光の他に、これと区別される緑色発光を示す波長を有するスペクトルも観察された。このような物性測定の結果から、タンデム構造を用いたナノドット発光ダイオードを用いることで、混合色、多色、フルカラー、または白色発光の実現が可能であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの一例を示した図である。
【図2】本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードの他の一例を示した図である。
【図3】本発明に係るタンデム構造のナノドット発光ダイオードのさらに1層の一例を示した図である。
【図4】本実施例1によって赤色量子ドット発光層を含む単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対するCIE色度図の測定スペクトルである。
【図5A】下部電極と上部電極との間に単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードの一例に対する物性測定結果であって、電流−電圧特性を示した図である。
【図5B】下部電極と上部電極との間に単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードの一例に対する物性測定結果であって、電圧による輝度変化を示した図である。
【図5C】下部電極と上部電極との間に単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードの一例に対する物性測定結果であって、電圧による効率変化を示した図である。
【図6A】本発明の一実施例によって単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する物性測定結果であって、電流−電圧特性を示した図である。
【図6B】本発明の一実施例によって単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する物性測定結果であって、電圧による輝度変化を示した図である。
【図6C】本発明の一実施例によって単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する物性測定結果であって、電圧による効率変化を示した図である。
【図7】下部電極と上部電極との間に単位セルが1層だけ介在しているナノドット発光ダイオードの他の一例に対する発光スペクトルである。
【図8】本発明の他の一実施例によって単位セルが2つ積層されたタンデム構造のナノドット発光ダイオードに対する発光スペクトルである。
【符号の説明】
【0073】
10、30、50 下部電極、
20、40、60 上部電極、
100、400、700 第1単位セル、
110、210、310、410、510、610、720、820 正孔輸送層、
120、220、320、420、520、620、730、830 量子ドット発光層、
130、230、330、430、530、630、740、840 電子輸送層、
200、500、800 第2単位セル、
300、600 第n単位セル、
440、540 電極層、
710、810 正孔注入層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部電極および上部電極と、前記下部電極および前記上部電極の間に介在する単位セルと、を含むナノドット発光ダイオードであって、
前記単位セルが、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、が組み合わされた積層構造であり、
前記単位セルが、2層以上積層されてなる、タンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項2】
前記有機物層および無機物層の少なくとも1層が、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層および電子輸送層からなる群から選択される、請求項1に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項3】
前記単位セルが、電極層をさらに含む、請求項1または2に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項4】
前記単位セルが、正孔輸送層、量子ドット発光層、および電子輸送層で構成される、請求項1に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項5】
前記単位セルが、正孔輸送層、量子ドット発光層、電子輸送層、および電極層で構成される、請求項1に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項6】
前記単位セルが、正孔注入層、正孔輸送層、量子ドット発光層、および電子輸送層で構成される、請求項1に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項7】
前記量子ドット発光層が、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTeおよびHgZnSTeからなる群から選択される少なくとも1種のII−VI族化合物半導体ナノ結晶;
GaN、GaP、GaAs、GaSb、InP、InAs、InSb、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSbInNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAsおよびInAlPSbからなる群から選択される少なくとも1種のIII−V族化合物半導体ナノ結晶;
PbS、PbSe、PbTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、SnPbSSe、SnPbSeTeおよびSnPbSTeからなる群から選択される少なくとも1種のIV−VI族化合物半導体ナノ結晶;ならびに、
Si、Ge、SiCおよびSiGeからなる群から選択される少なくとも1種のIV族化合物半導体ナノ結晶;
からなる群から選択される少なくとも1種の半導体ナノ結晶で形成されてなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項8】
前記量子ドット発光層の色相の相互が、それぞれ独立して、同一であるまたは相違する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項9】
前記単位セルが組み合わされた積層構造の相互が、それぞれ独立して、同一であるまたは相違する、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード。
【請求項10】
湿式方式を用いて、量子ドット発光層と、有機物層および無機物層の少なくとも1層と、を含む積層形態の単位セルを、下部電極上に2層以上積層する工程と、
前記単位セルの最上層上に、上部電極を形成する工程と、
を含む、タンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法。
【請求項11】
前記有機物層および無機物層の少なくとも1層が、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層および電子輸送層からなる群から選択される、請求項10に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法。
【請求項12】
前記単位セルが、電極層をさらに含む、請求項10または11に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法。
【請求項13】
前記電子輸送層または正孔輸送層の少なくとも1層が、熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法および真空蒸着法からなる群から選択される乾式方式によって形成される、請求項11または12に記載のタンデム構造のナノドット発光ダイオード製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−177168(P2008−177168A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−10499(P2008−10499)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】