説明

ターボジェットエンジン用リリーフ装置およびこれを備えたターボジェットエンジン

【課題】主流から副流への空気の分流またはを実現することを可能にするリリーフ装置を提案する。
【解決手段】 リリーフ装置は、
内側シュラウド(16)の内側開口部(26)と、
外側シュラウド(18)の外側開口部(28)と、
上記内側開口部(26)を上記外側開口部(28)に連結するリリーフ回路(32、34、36、52、56)と、
上記リリーフ回路を開閉することが可能なブランク手段(58、60、62、64、66)を備え、リリーフさらに中間ケーシング(20)の上流穴(32)と、中間ケーシングの下流穴(34)と、中間ケーシング、外側シュラウド、および連結仕切り(54)の間で画定された環状チャネル(52)とを備え、上記連結仕切りが、前記環状チャネルで中間ケーシングにその下流穴を包囲するように載り、前記環状チャネルで外側シュラウドにその外側開口部を包囲するように載っている、ブランク手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機用ターボファンエンジンの分野に関する。
【0002】
より詳しくは、本発明はターボジェットエンジン用リリーフ装置と、このようなリリーフ装置が取り付けられたターボジェットエンジンとに関する。
【背景技術】
【0003】
知られている形で、航空機用ターボファンエンジンは、構造部品である中間ケーシングによって隔てられたガスフロー主流とガスフロー副流を備える。主流には、ガスフローの方向の上流から下流へ、低圧コンプレッサと高圧コンプレッサが配置されている。このようにして圧縮された空気は燃焼室に搬送され、そこで加圧燃料と混合され、これが燃焼されて燃焼室の下流で、高圧コンプレッサを駆動する高圧タービンに、次いでファンおよび低圧コンプレッサを駆動する低圧タービンにエネルギーを供給する。これらのタービンから出るガスは残留スラストを供給し、残留スラストが、副流を流れるガスによって生成されたスラストに加えられて航空機の推進力をもたらす。
【0004】
ある飛行条件によっては、低圧コンプレッサによって送達される空気の量が大き過ぎて、ターボジェットエンジンの精確な動作を保証できない。したがってこの空気の一部分を副流に分流させて、ブレードに沿った流体のたなびき(wisp)の分離に起因した、フローの不安定さを引き起こすポンピングと呼ばれる現象が発生するのを防止することが必要となる。
【0005】
この空気の分流は空気リリーフとも呼ばれている。これはリリーフ装置によって実施されている。
【0006】
よく知られているリリーフ装置は、連節式の、一連の作動手段によって同時に作動される可動フラップを使用している。このようなフラップのリリーフ装置が、US3638428に記載されている。フラップのリリーフ装置の一例を図10に示している。この図は、低圧コンプレッサ112が配置されているフロー主流110とフロー主流110を取り囲むフロー副流114とを示している。これらの2つの流れ110、114は環状であり、内側シュラウド116と外側シュラウド118を有する環状区画の形態でここに示している中間流区画117によって隔てられている。構造部品である中間ケーシング120が、ターボジェットエンジンの一セクションにわたって延在し、内側シュラウド116と外側シュラウド118を連結している。中間ケーシング120は、外側シュラウド118から副流114の内側に放射状に延在する支持アーム122を備える。これらの支持アーム122は、エンジンの力が航空機の構造体へと渡るのを可能にする。支持アームの数は通常8から12である。
【0007】
支持アーム122の上流で、内側流114は反対翼124も含むが、これは外側シュラウド118から径方向に延在し、空気フローがファンのブレード(図示せず)を通過した後にこれを整流する機能を有する。
【0008】
主流110のフローは矢印190によって表している。副流114のフローは矢印192によって表している。主流110から副流114への空気のリリーフまたは分流は矢印194によって示している。このリリーフは、内側シュラウド116の内側開口部126と外側シュラウド118の外側開口部128とを通して、中間流区画117に配置された可動フラップ130によって、内側シュラウド116と外側シュラウド118との間で行われる。可動フラップ130は、内側開口部126を同期的に閉塞することを可能にするように、シリンダ164によって作動される。外側開口部128は閉塞されない。これらの形態は、外側シュラウド118の円周にわたって分配され、支持アーム122同士の間の中間ケーシングに位置決めされたグリルの形態である。
【0009】
図10を参照して以上に述べた従来技術のリリーフ装置は、ターボジェットエンジンの重量要件および空間要件をますます縮小する傾向にある最近の航空ターボジェットエンジンの設計に適していない。したがって、ターボジェットエンジンの軸線方向寸法を短くするための努力がなされており、支持アームと同じ中間ケーシングの軸線方向セクションに反対翼を配置することが提案され、またこれらの支持アームにステータの形状を与えることさえも提案されている。例えば中間ケーシングには、反対翼が間に配布された支持アームがある。したがって、このセクションにはリリーフに必要な外側開口グリルを配置する余地がない。さらに、このようなリリーフ用グリルを配置するために場所を空けても、他の欠点が危惧されることになる。特に、主流(矢印190)は氷粒子などの破片を含むことが多い。これらがリリーフフロー(矢印194)に存在すると、こうした破片は支持アーム同士の間に配置された反対翼を破損する可能性がある。これは、これらの反対翼が通常複合材料またはアルミニウムで製造されていることによる。
【特許文献1】米国特許第3638428号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上述の欠点を救済することにある。本発明は、主流から副流への空気の分流またはリリーフを実現することを可能にするリリーフ装置であって、反対翼が支持アームと同じセクションに位置決めされたターボジェットエンジンの設計に適したリリーフ装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の態様によると、本発明は、ターボジェットエンジンで主流の一部分を副流に向けて分流させるように設計されたリリーフ装置であって、上記ターボジェットエンジンが、中間流区画が間に存在するフロー主流とフロー副流とを有し、中間流区画がこれを上記主流から隔てる内側シュラウドと、これを上記副流から隔てる外側シュラウドと有し、上記ターボジェットエンジンが、上流壁と下流壁が設けられた中間ケーシングを有し、装置が
中間ケーシングの上流に位置決めされた内側シュラウドの内側開口部と、
中間ケーシングの下流に位置決めされた外側シュラウドの外側開口部と、
中間流区画を通して上記内側開口部を上記外側開口部に連結するリリーフ回路と、
上記リリーフ回路を開閉することが可能なブランク手段とを備え、
リリーフ回路が、
中間ケーシングの上流穴と、
中間ケーシングの下流穴と、
中間ケーシング、外側シュラウド、および連結仕切りの間に画定された環状チャネルとを備え、上記連結仕切りが上記環状チャネルで中間ケーシングの下流穴を包囲するように中間ケーシング上にあり、上記環状チャネルで外側シュラウドの外側開口部を包囲するように外側シュラウド上にある、リリーフ装置に関する。
【0012】
本発明によると、中間ケーシングの上流穴はその上流壁を通して作成され、中間ケーシングの下流穴はその下流壁を通して作成されている。
【0013】
本発明によると、リリーフ装置は、中間ケーシングの上流に配置され、内側シュラウドの内側開口部を中間ケーシングの上流穴に連通するように配置するリリーフ通路を備えたマニホルドを備える。
【0014】
任意選択の変化形態によると、リリーフ回路は下流穴と同じ数の上流穴を備え、また中間ケーシングの上流壁と下流壁との間に設置された案内管も備え、各案内管は上流穴を反対側の下流穴に連結している。
【0015】
ブランク手段は、リリーフ孔が設けられ、中間ケーシングの上流に配置されたリリーフリングを備える。上記リリーフリングは、上記リリーフ孔がリリーフ回路の通路と少なくとも部分的に一致しているリリーフ回路の開放位置と、上記リリーフ孔がリリーフ回路の通路と全く一致していないリリーフ回路の閉鎖位置との間を軸回転することが可能である。
【0016】
リリーフ回路の完全開放位置では、リリーフリングの各リリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路が完全に重ねられている。リリーフ回路の部分的開放位置では、リリーフリングの各リリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路が部分的に重ねられている。リリーフ回路の完全閉鎖位置では、リリーフリングのリリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路の一部分も重ねられていない。
【0017】
ブランク手段は、リリーフ回路の上記完全開放位置と完全閉鎖位置との間の上記リリーフリングの動きをコマンドするように上記リリーフリングを作動させる手段を備える。
【0018】
作動手段は、円周方向に、中間ケーシングの上流壁内に切り込まれた少なくとも1つの案内スロットを備える。
【0019】
作動手段は、リリーフリングを制御するための少なくとも1つのシャフトを備える。このシャフトの移動は上記案内スロットの両端部によって制限されている。
【0020】
作動手段は、上記制御シャフトに関連付けられ、中間ケーシングの上流壁と下流壁との間の中間流区画の内側に配置された少なくとも1つのシリンダを備える。
【0021】
第2の態様によると、本発明は、第1の態様によるリリーフ装置を備えたターボジェットエンジンに関する。
【0022】
本発明の特定の実施形態についての以下の詳細な説明を読めば、本発明をよりよく理解できるであろう。この特定の実施形態は、1つの表示としてここに提示しているのであり、決して限定的なものではなく、添付図面によってここに例証する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下では全て、「径方向」、「軸線方向」、および「円周方向」という用語は、ターボジェットエンジンの「径方向」、「軸線方向」、および「円周方向」を指し、「上流」と「下流」という用語はターボジェットエンジンのガスフローの方向を指す。
【0024】
最初に図1を参照すると、これは中間ケーシング20の一部分に心合わせされたターボジェット2の一部分を軸線方向断面図で表し、またここに矢印90で示している主フローが移動する主流10と、矢印92で示している副フローが移動する副流14とを示している。中間ケーシングは上流壁202と下流壁204を備える。中間ケーシングはまた、副流14に外側シュラウド18から径方向に延在する、上流壁202と下流壁204に取り付けられた支持アーム22も備える。中間ケーシングはまた、副流14に外側シュラウド18から径方向に延在する反対翼24も備える。これらは支持アーム22同士の間に分配され、中間ケーシング20の上流壁202と下流壁204に取り付けられている。主流10と副流14との間に、内側シュラウド16によって主流から、外側シュラウド18によって副流から隔てられた中間流区画17が存在する。特に中間流区画17は、外側シュラウド18と、内側シュラウド16と、中間ケーシング20の上流壁202と、中間ケーシング20の下流壁204とによって画定された中間流空洞19と呼ばれる中間部分を備える。
【0025】
主流10から副流14へのリリーフフローをここでは矢印94によって識別している。このフローは、内側シュラウド16の内側開口部26から主流を出て、外側シュラウド18の外側開口部28から副流14に進入する。このフローは上流壁202の上流穴32と、下流壁204の下流穴34とを通過する。
【0026】
リリーフフロー94は、内側開口部26と中間ケーシング20の上流穴32との間をマニホルド36によって案内される。このマニホルド36を図5に背面斜視図で表している。マニホルド36は、上流域38と下流域40を有する環状部品である。上流域38は、内側シュラウド16の延長部に延在する環状域である。下流域40は、中間ケーシング20の上流壁202に固定されるための固定用フランジ42を備える。マニホルド36はその下流域40に、上流壁202の上流穴32の数と同じ数のリリーフ通路44を備える。ここに示している実施例では、リリーフ通路44の数は10である。これらは内側面46から下流域40の下流面48に延在し、上記下流面48は、マニホルド36が中間ケーシング20に固定される際に固定用フランジ42と中間ケーシング20の接触面となる。これらは内側オリフィス50から上記内側面46に通じている。
【0027】
リリーフフロー94は、中間ケーシング20の下流穴34と外側開口部28との間を環状チャネル52によって案内される。環状チャネル52は、中間ケーシング20の下流壁204と、中間ケーシング20下流の外側シュラウド18と、連結仕切り54とによって画定されている。連結仕切り54は、上記外側シュラウド18を上記下流壁204に、上記環状チャネル52の外側開口部28および下流穴34を包囲するように外側シュラウド18を上記下流壁204に連係している。
【0028】
図面に示している任意選択の変化形態によると、リリーフフロー94は、中間ケーシング20の上流穴32と下流穴34との間を案内管56によって案内される。案内管56は、中間ケーシング20の上流壁202と下流壁204との間に位置付けられた中間流区画17の中間流空洞19を実質的に軸線方向に通って延在する。案内管56が設けられる際は、同じ数の上流穴32と下流穴34が設けられることが好ましい。ここで示している実施例では、その数は10である。これらの案内管56はリリーフフロー194を完全に案内するという利点を有する。そうでなければリリーフフローは、中間ケーシング20の上流壁202と下流壁204との間の中間流区画17の中間流空洞19を充満させることになり、この中間流空洞19内に例えば氷または砂の断片などの破片を堆積させるリスクが伴う。
【0029】
マニホルド36、上流穴32、下流穴34、環状チャネル52、および案内管56は、これらが揃うと、内側シュラウド16の内側開口部26と外側シュラウド18の外側開口部28との間にリリーフ回路36、32、56、34、52を画定する。
【0030】
本発明によるリリーフ装置は、上記内側開口部26、上記外側開口部28、および上記リリーフ回路を備える。この装置は上記リリーフ回路に対するブランク手段58、60、62、64、66も備える。
【0031】
これらのブランク手段58、60、62、64、66はリリーフリング58を備え、これを図4に正面斜視図で表している。このリリーフリング58はリリーフ孔60を備え、その数、形状、および寸法はマニホルド36の内側オリフィス50の数、形状、および寸法と一致する。ここに示している実施例ではそれらの数は10である。
【0032】
使用に際しては、リリーフリング58は、マニホルド36の内側面46に心合わせされて、マニホルド36に対して両端位置の間で回転できるようになる。より精確には、リリーフリング58はマニホルド36の下流域40の内側面46に対して示され、この内側面46によって回転を案内される。
【0033】
これらの両端位置と部分的に開放された中間位置とを図6から図8で示している。したがって、
図6は、マニホルド36をリリーフ回路の完全開放位置にして組み立てたリリーフリング58の斜視図である。ここでは、リリーフリングのリリーフ孔60に、マニホルド36のリリーフ通路44の内側オリフィス50がぴったりと重なるように、リリーフリング58が回転されている。
【0034】
図7は、マニホルド36をリリーフ回路の部分的開放、または部分的閉鎖位置にして組み立てたリリーフリング58の斜視図である。ここでは、リリーフリング58のリリーフ孔60がマニホルド36のリリーフ通路44の内側オリフィス50を部分的に閉塞し、その内側面46を部分的に覆うように、リリーフリング58が回転されている。
【0035】
図8は、マニホルド36をリリーフ回路の完全閉鎖位置にして組み立てたリリーフリング58の斜視図である。ここでは、リリーフリングのリリーフ孔60に、マニホルド36のリリーフ通路44の内側オリフィス50が重ならず、その内側面46が重なるように、リリーフリング58が回転されている。
【0036】
ブランク手段58、60、62、64、66は、図9に示している、リリーフリング58を作動させる手段62、64、66も備える。
【0037】
図面に示す例示的な実施形態では、リリーフリング58には、リリーフリング58から実質的に軸線方向に延在する少なくとも1つの制御シャフト62が取り付けられている。リリーフリング58には2つの制御シャフト62が取り付けられていることが好ましい。このような制御シャフト62は、リリーフリング58の孔60同士の間に配置されている。各制御シャフト62はシリンダ64に連結されている。シリンダ64は、中間ケーシング20の上流壁202と下流壁204との間にある中間流空洞19、あるいは中間流区画17のいずれかに配置されている。したがって、各制御シャフト62は、中間ケーシング20の上流壁202を通過する。より精確には、各制御シャフト62は、2つの上流穴32同士の間のこの上流壁202に切り込まれた案内孔66を通過する。各案内孔66の両端部は、これを通過する制御シャフト62に対して停止機能を実行する。制御シャフト62の移動は案内孔66の両端部によって制限されている。案内孔66は、制御シャフト62の移動によってリリーフリング58がリリーフ回路の所望の両端位置の間で動くことができるように適切に寸法決めされている。したがって、制御シャフト62の一方の停止部がリリーフリング58の完全開放位置に対応し、制御シャフトの他方停止部がリリーフリング58の完全閉鎖位置に対応している。
【0038】
図3は、リリーフ回路の断面斜視図である。この図は、中間ケーシング20の上流壁202とリリーフリング58とに固定されたマニホルド36、またリリーフ回路の完全開放位置に組み立てられたマニホルド36を表している。この図は、内側開口部26、リリーフ通路44、および上流穴32の断面図を示している。この図では、中間流区画17の内側シュラウド16が、ターボジェットエンジンのこのレベルで、マニホルド36の上流域38によって、次いでスポイラ70によって、次いで中間ケーシング20によって具現化されているのが見受けられる。スポイラ70は、中間ケーシング20の上流壁202に、例えばネジなどの固定手段72によって固定された環状の連結部品であり、これにリリーフリング58が心合わせされている。簡略化するために、図3では案内管56を示していない。
【0039】
図2は、より離れて見たリリーフ回路の断面斜視図である。この図は、中間ケーシング20の上流壁202に固定されたマニホルド36を表している。この図はまた、中間ケーシング20の下流壁204の下流穴34と、外側シュラウド18の外側開口部26と、環状チャネル52との断面図を表している。環状チャネルは外側シュラウド18と、中間ケーシング20の下流壁204と、連結仕切り54とによって画定されている。さらに、図2は、内側ケーシング20の上流壁202と下流壁204に固定された反対翼24および支持アーム22を示している。簡略化するために、図2では案内管56を示していない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明によるリリーフ装置の軸線方向断面図である。
【図2】リリーフ装置の長手方向平面に沿った断面斜視図である。
【図3】マニホルドを備えたリリーフリングのアセンブリをより詳しく示している、リリーフ装置の長手方向平面に沿った別の拡大断面斜視図である。
【図4】リリーフリングの正面斜視図である。
【図5】マニホルドの背面斜視図である。
【図6】リリーフ回路が完全開放されているときの、マニホルドとリリーフリングによって形成されたアセンブリの正面斜視図である。
【図7】リリーフ回路が部分開放されているときの、マニホルドとリリーフリングによって形成されたアセンブリの正面斜視図である。
【図8】リリーフ回路が完全閉鎖されているときの、マニホルドとリリーフリングによって形成されたアセンブリの正面斜視図である。
【図9】リリーフリングを作動させる手段の斜視図である。
【図10】従来技術のリリーフ装置の軸線方向断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10、110 主流
14、114 副流
16、116 内側シュラウド
17、117 中間流区画
18、118 外側シュラウド
19 中間流空洞
20、120 中間ケーシング
22、122 支持アーム
24、124 反対翼
26、126 内側開口部
28、128 外側開口部
32 上流穴
34 下流穴
36 マニホルド
38 上流域
40 下流域
42 固定用フランジ
44 リリーフ通路
46 内側面
48 下流面
50 内側オリフィス
52 環状チャネル
54 連結仕切り
56 案内管
58 リリーフリング
60 リリーフ孔
62 制御シャフト
64、164 シリンダ
66 案内孔
70 スポイラ
72 固定手段
90 主フロー
92 副フロー
94、194 リリーフフロー
112 低圧コンプレッサ
130 可動フラップ
202 上流壁
204 下流壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボジェットエンジンで主流の一部分を副流に向けて分流させるように設計されたリリーフ装置であって、前記ターボジェットエンジンが、中間流区画が間に存在するフロー主流とフロー副流とを有し、中間流区画がこれを前記主流から隔てる内側シュラウドと、これを前記副流から隔てる外側シュラウドと有し、
前記ターボジェットエンジンが、上流壁と下流壁が設けられた中間ケーシングを有し、前記リリーフ装置が
中間ケーシングの上流に位置決めされた内側シュラウドの内側開口部と、
中間ケーシングの下流に位置決めされた外側シュラウドの外側開口部と、
中間流区画を通して前記内側開口部を前記外側開口部に連結するリリーフ回路と、
前記リリーフ回路を開閉することが可能なブランク手段とを備え、
リリーフ回路が、中間ケーシングの上流穴と、中間ケーシングの下流穴と、中間ケーシング、外側シュラウド、および連結仕切りの間に画定された環状チャネルとを備え、前記連結仕切りが前記環状チャネルで中間ケーシングの下流穴を包囲するように中間ケーシング上にあり、前記環状チャネルで外側シュラウドの外側開口部を包囲するように外側シュラウド上にある、リリーフ装置。
【請求項2】
中間ケーシングの上流穴はその上流壁を通して作成され、中間ケーシングの下流穴はその下流壁を通して作成されている、請求項1に記載のリリーフ装置。
【請求項3】
前記リリーフ回路が下流穴と同じ数の上流穴を備え、前記リリーフ回路が中間ケーシングの上流壁と下流壁との間に設置された案内管も備え、各案内管は上流穴を反対側の下流穴に連結している、請求項1に記載のリリーフ装置。
【請求項4】
前記リリーフ回路が、中間ケーシングの上流に配置され、内側シュラウドの内側開口部を中間ケーシングの上流穴に連通するように配置するリリーフ通路を備えたマニホルドを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のリリーフ装置。
【請求項5】
前記ブランク手段が、リリーフ孔が設けられ、中間ケーシングの上流に配置されたリリーフリングを備え、前記リリーフリングが、前記リリーフ孔がリリーフ回路の通路と少なくとも部分的に一致しているリリーフ回路の開放位置と、前記リリーフ孔がリリーフ回路の前記通路と全く一致していないリリーフ回路の閉鎖位置との間を軸回転することが可能である、請求項1から4のいずれか一項に記載のリリーフ装置。
【請求項6】
リリーフ回路の完全開放位置では、リリーフリングの各リリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路が完全に重ねられている、請求項5に記載のリリーフ装置。
【請求項7】
リリーフ回路の部分的開放位置では、リリーフリングの各リリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路が部分的に重ねられている、請求項5に記載のリリーフ装置。
【請求項8】
リリーフ回路の完全閉鎖位置では、リリーフリングのリリーフ孔にはマニホルドのリリーフ通路の一部分も重ねられていない、請求項5に記載のリリーフ装置。
【請求項9】
前記ブランク手段が、リリーフ回路の前記完全開放位置と完全閉鎖位置との間の前記リリーフリングの動きをコマンドするために前記リリーフリングを作動させる手段を備える、請求項5から8に記載のリリーフ装置。
【請求項10】
前記作動手段が、円周方向に、中間ケーシングの上流壁内に切り込まれた少なくとも1つの案内孔を備える、請求項9に記載のリリーフ装置。
【請求項11】
前記作動手段が、リリーフリングを制御する少なくとも1つのシャフトを備える、請求項9または10に記載のリリーフ装置。
【請求項12】
前記制御シャフトの移動が、前記案内孔の両端部によって制限されている、請求項10および11に記載のリリーフ装置。
【請求項13】
前記作動手段が、前記制御シャフトに関連付けられ、中間ケーシングの上流壁と下流壁との間の中間流区画の内側に配置された少なくとも1つのシリンダを備える、請求項11または12に記載のリリーフ装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のリリーフ装置を備える、ターボジェットエンジン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−196492(P2008−196492A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−28525(P2008−28525)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【Fターム(参考)】