説明

テトラヒドロキノリン誘導体

本発明は、一般式(I)を有するテトラヒドロキノリン誘導体(式中、R及びRは、H又はMeであり、Rは、H、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルコキシ又は(2−6)ヘテロシクロアルキル(2−4C)アルコキシであり、Rは、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり、Rは、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり(但し、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではなく、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではない。)、Rは、(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり、Rは、アミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリールカルボニルアミノ、(6C)アリールカルボニルオキシ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシであり、Rは、ヒドロキシ、アミノ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノであり、Rは、アミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである。)又は薬学的に許容されるその塩に関する。本発明は、前記誘導体を含む薬学的組成物及び受胎能力を調節するためのこれらの誘導体の使用にも関する。
【化12】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FSH受容体調節活性を有する化合物、特に、テトラヒドロキノリン誘導体に関し、前記化合物を含有する薬学的組成物、及び医学的な治療における前記化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
性腺刺激ホルモンは、代謝、温度調節及び生殖過程を含む様々な身体機能において重要な役割を果たす。性腺刺激ホルモンは、特定の性腺細胞種に作用して、卵巣及び精巣の分化及びステロイド産生を開始させる。下垂体の性腺刺激ホルモンであるFSH(卵胞刺激ホルモン)は、例えば、卵胞の発育及び成熟の刺激において中心的な役割を果たしているのに対して、LH(黄体形成ホルモン)は、排卵を誘発する(Sharp, R.M. Clin Endocrinol. 33:787−807,1990 ; Dorrington and Armstrong, Recent Prog. Horm. Res. 35:301−342,1979)。現在、FSHは、卵巣刺激、すなわち、体外受精(IVF)のための過排卵誘発及び無排卵性の不妊女性における排卵の誘発(Insler, V. , Int. J. Fertility 33:85−97,1988, Navot and Rosenwaks, J. Vitro Fert. Embryo Transfer 5: 3−13,1988)、並びに男性性腺機能低下症及び男性不妊のために、LH又はhCGと組み合わせて、臨床的に使用されている。
【0003】
性腺刺激ホルモンFSHは、性腺刺激ホルモン放出ホルモン及びエストロゲンの影響下にある下垂体前葉から並びに妊娠中の胎盤から放出される。女性では、FSHは、卵巣に作用して卵胞の発育を促進し、エストロゲンの分泌を制御する主要なホルモンである。男性では、FSHは、精細管を完全な状態にするために必要であり、配偶子形成を補助するためにセルトリ細胞に作用する。精製されたFSHは、女性の不妊及び男性における幾つかの種類の精子形成不全を治療するために、臨床的に使用されている。治療用に設計された性腺刺激ホルモンは、ヒトの尿から単離することができるが、低い純度である(Morse et al, Amer. J. Reproduct. Immunol. and Microbiology 17:143,1988)。あるいは、性腺刺激ホルモンは、組換え性腺刺激ホルモンとして調製することができる。組換えヒトFSHは市販されており、援助生殖において使用されている(Olijve et al. Mol. Hum. Reprod. 2:371,1996 ;Devroey et al. Lancet 339:1170,1992)。
【0004】
FHSホルモンの作用は、Gタンパク質共役受容体の巨大ファミリーの一員である特異的な原形質膜受容体によって媒介される。これらの受容体は、7つの膜貫通ドメインを有する単一のポリペプチドからなり、Gsタンパク質と相互作用して、例えば、アデニル酸シクラーゼの活性化を誘導する。
【0005】
FSH受容体は、卵胞の成長過程における極めて特異的な標的であり、専ら卵巣中に発現される。この受容体を遮断し、又はFSHによって媒介される受容体の活性化後に本来誘導されるシグナル伝達を阻害すると、卵胞の発育を妨げるため、排卵と受胎能力が阻害される。従って、低分子量のFSHアンタゴニストは、新しい避妊薬の基礎を成し得る。このようなFSHアンタゴニストは、例えば骨量に対する悪影響を避けるために、エストロゲンの産生を十分に保ちながら、卵胞の発育を低下させる(排卵がなくなる。)ことができるであろう。これに対して、FSH受容体活性を刺激する化合物は、天然リガンドの性腺刺激効果を模倣する役目を果たし得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、FSH受容体に対する調節活性を選択的に有する低分子量ホルモン類縁体の調製を記載する。本発明の化合物は、FSH受容体の(部分)アゴニスト又は(部分)アンタゴニストの何れかとして、使用することができる。
【0007】
このように、式I
【0008】
【化2】

[式中、R及びRは、H又はMeであり、
は、H、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルコキシ又は(2−6)ヘテロシクロアルキル(2−4C)アルコキシであり、
は、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり、
は、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり、
(但し、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではなく、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではない。)
は、(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり、
は、アミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリールカルボニルアミノ、(6C)アリールカルボニルオキシ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシであり、
は、ヒドロキシ、アミノ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノ又は(1−4C)アルコキシカルボニルアミノであり、
は、アミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである。]
で表わされる以下のクラスのテトラヒドロキノリン化合物、又は薬学的に許容されるそれらの塩が、FSH調節活性を有することが見出された。
及びRは、前記基の各々から独立に選択することが可能であり、同一である必要はない。
【0009】
本発明の化合物は、FSH受容体機能を調節し、それらがアゴニストのように挙動するのであれば、天然のFSHと同じ臨床用途に使用することが可能であり、改変された安定性特性を示し、異なる態様で投与し得るという利点がある。本発明の化合物がFSH受容体を遮断すれば、本発明の化合物は、例えば避妊薬として使用することができる。
【0010】
このように、本発明のFSH受容体調節物質は、不妊の治療、避妊並びに乳癌、前立腺癌及び子宮内膜症などのホルモン依存性疾患の治療に使用し得る。
【0011】
以下の用語は、本明細書及び特許請求の範囲に使用される以下に記されている表記の意味を有するものとする。
【0012】
本明細書において使用される(1−4C)アルキルという用語は、1ないし4個の炭素原子を有する分岐又は非分岐アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルを意味する。
【0013】
本明細書において使用される(1−6C)アルキルという用語は、1ないし6個の炭素原子を有する分岐又は非分岐アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びヘキシルを意味する。(1−5C)アルキル基が好ましく、(1−4C)アルキルが最も好ましい。
【0014】
(3−8C)シクロアルキルという用語は、3ないし8個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルである。(3−6C)シクロアルキル基が好ましい。
【0015】
(2−6C)ヘテロシクロアルキルという用語は、2ないし6個の炭素原子、好ましくは3ないし5個の炭素原子を有し且つN、O及び/又はSから選択される1個のヘテロ原子を少なくとも含む、ヘテロ原子(可能な場合)又は炭素原子を介して結合され得るヘテロシクロアルキル基を意味する。好ましいヘテロ原子は、N又はOである。最も好ましいのは、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル及びピロリジニルである。
【0016】
(1−4C)アルコキシという用語は、1ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル部分は先述した定義と同じ意味を有する。(1−2C)アルコキシ基が好ましい。
【0017】
(2−4C)アルコキシという用語は、2ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル部分は先述した定義と同じ意味を有する。
【0018】
本明細書において使用される(ジ)(1−4C)アルキルアミノという用語は、それぞれ1ないし4個の炭素原子を含有し、先述した定義と同じ意味を有するアルキル基で一置換又は二置換されたアミノ基を意味する。
【0019】
本明細書において使用される(6C)アリールという用語は、ヒドロキシ、アミノ、ヨード、ブロモ、クロロ、フルオロ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、フェニル、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)(ジ)アルキルアミノ(アルキル、アルコキシ及び(ジ)アルキルアミノ部分は、先述した定義と同じ意味を有する。)から選択される1以上の置換基で必要に応じて置換し得るフェニル基、例えば、フェニル、3,5−ジブロモフェニル、4−ビフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3−ブロモ−6−メチルアミノ−フェニル、3−クロロ−2,6−ジメトキシフェニル及び3,5−ジメチルフェニルを意味する。
【0020】
(2−5C)ヘテロアリールという用語は、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、チエニル又はフリルのような、2ないし5個の炭素原子を有し、N、O及び/又はSから選択される1個のヘテロ原子を少なくとも含む、置換された又は置換されていない芳香族基を意味する。ヘテロアリール基上の置換基は、(6C)アリール基に対して列挙されている置換基の群から選択し得る。ヘテロアリール基は、炭素原子又は(可能であれば)ヘテロ原子を介して結合し得る。好ましいヘテロアリール基は、チエニル、フリル及びピリジルである。
【0021】
本明細書において使用されるジ(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルコキシという用語は、2ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基のアルキル部分に、アミノ基を介して接続された(ジ)アルキルアミノ基(1又は複数の各アルキル部分は1ないし4個の炭素原子を含有する。)を意味し、(ジ)アルキルアミノ基及びアルコキシ基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0022】
本明細書において使用される(2−6C)ヘテロシクロアルキル(2−4C)アルコキシという用語は、2ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基のアルキル部分に接続された、2ないし6個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基を意味し、アルコキシ基及びヘテロシクロアルキル基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0023】
本明細書において使用される(6C)アリールカルボニルアミノという用語は、カルボニルアミノ基のカルボニル部分に接続された、(6C)アリール基について列記されている置換基の群から選択される1以上の置換基で必要に応じて置換されたフェニル基を意味し、(6C)アリール部分は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0024】
本明細書において使用される(6C)アリールカルボニルオキシという用語は、カルボニルオキシ基のカルボニル部分に接続された、(6C)アリール基について列記されている置換基の群から選択される1以上の置換基で必要に応じて置換されたフェニル基を意味し、(6C)アリール部分は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0025】
本明細書において使用される(2−5C)ヘテロアリールカルボニルアミノという用語は、カルボニルアミノ基のカルボニル部分に接続された、(6C)アリール基について列記されている置換基の群から選択される1以上の置換基で必要に応じて置換された2ないし5個の炭素原子を含有するヘテロアリール基を意味する。ヘテロアリールカルボニルアミノ基中のヘテロアリール部分は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0026】
本明細書において使用される(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシという用語は、カルボニルオキシ基のカルボニル部分に接続された、(6C)アリール基について列記されている置換基の群から選択される1以上の置換基で必要に応じて置換された2ないし5個の炭素原子を含有するヘテロアリール基を意味する。ヘテロアリールカルボニルオキシ基中のヘテロアリール部分は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0027】
本明細書において使用される(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノという用語は、カルボニルアミノ基のカルボニル部分に結合された、2ないし6個の炭素原子を有するヘテロシクロアルキル基を意味し、ヘテロシクロアルキル基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0028】
本明細書において使用される(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルという用語は、1ないし4個の炭素原子を有するそのアルキル基がアミノ基を介してカルボニル基に結合された(ジ)アルキルアミノ基を意味し、(ジ)アルキルアミノ基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0029】
本明細書において使用される(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノという用語は、1ないし4個の炭素原子を有するそのアルキル基がアミノ基を介してカルボニルアミノ基のカルボニル部分に結合されることによって尿素官能性を与える(ジ)アルキルアミノ基を意味し、(ジ)アルキルアミノ基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0030】
本明細書において使用される(1−4C)アルコキシカルボニルアミノという用語は、カルボニルアミノ基のカルボニル部分に結合されることによってカルバメート官能性を与える、1ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルコキシ基は、先述した定義と同じ意味を有する。
【0031】
本明細書において使用されるR−(2−4C)アルキルアミノという用語は、先述した定義と同じ意味を有する(2−4C)アルキルアミノ基のアルキル部分に結合されたR基を意味する。
【0032】
本明細書において使用されるR−(2−4C)アルコキシという用語は、先述した定義と同じ意味を有する(2−4C)アルコキシ基のアルキル部分に結合されたR基を意味する。
【0033】
本明細書において使用されるR−メチルアミノという用語は、メチルアミノ基のメチル部分に結合されたR基を意味する。
【0034】
本明細書において使用されるR−メトキシという用語は、メトキシ基のメチル部分に結合されたR基を意味する。
【0035】
薬学的に許容される塩という用語は、医学的な評価の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを生じることなくヒト及び下等動物の組織に接触して使用するのに適しており、且つ合理的なベネフィット/リスク比に相応する塩を表す。薬学的に許容される塩は、本分野において周知である。薬学的に許容される塩は、本発明の化合物の最終的な単離及び精製の間に得ることができ、又は遊離の塩基官能基が存在する場合には、遊離の塩基官能基を、塩酸、リン酸若しくは硫酸などの適切な無機酸と反応させ、若しくは例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸と反応させることによって別個に得ることができる。酸官能基が存在する場合には、酸官能基を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウムなどの有機又は無機塩基と反応させることができる。
【0036】
このように、本発明は、本明細書において上記のとおり定義された式Iの化合物に関する。
【0037】
別の実施形態において、本発明は、RがH、ヒドロキシ又は(1−4C)アルコキシである、式Iの化合物に関する。
【0038】
本発明は、RがH、OH又は(1−4C)アルコキシである、式Iの化合物にも関する。
【0039】
別の実施形態において、本発明は、RがOH、(1−4C)アルコキシ又はRである、式Iの化合物を提供する。
【0040】
別の実施形態において、本発明は、Rが(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル又は(1−6C)アルキルである、式Iの化合物を提供する。
【0041】
別の実施形態において、本発明は、Rが(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである、式Iの化合物に関する。
【0042】
別の側面において、R中のヘテロアリール基は、4又は5個のC原子からなる。
【0043】
本発明は、Rが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、式Iの化合物にも関する。
【0044】
本発明の別の側面は、Rが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、式Iの化合物である。
【0045】
さらに別の側面において、本発明は、Rが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、式Iの化合物に関する。
【0046】
別の側面において、本発明は、R中のR−(2−4C)アルコキシがR−エトキシである、式Iの化合物に関する。
【0047】
さらに別の側面において、本発明は、R中のR−(2−4C)アルキルアミノがR−エチルアミノである、式Iの化合物に関する。
【0048】
別の実施形態において、本発明は、Rがアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ又は(1−4C)アルコキシカルボニルアミノである、式Iの化合物を提供する。
【0049】
別の実施形態において、本発明は、Rがアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−4C)アルコキシカルボニルアミノである、式Iの化合物を提供する。
【0050】
さらに別の実施形態において、本発明は、Rがアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノである、式Iの化合物を提供する。
【0051】
本発明は、Rがアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルである、式Iの化合物にも関する。
【0052】
本発明のさらに別の側面において、式Iの化合物中のRは、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルである。
【0053】
別の側面において、本発明は、R中のヘテロシクロアルキル基が4又は5個のC原子からなる式Iの化合物に関する。
【0054】
本発明の別の実施形態によれば、式IのRは、アミノカルボニル、(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである。
【0055】
本発明のさらに別の実施形態によれば、式IのR中のヘテロアリール基は、3、4又は5個のC原子からなる。
【0056】
本発明のさらに別の側面は、上記の基RからRまでの全ての具体的な定義が式Iの化合物において組み合わされている化合物に関する。
【0057】
本発明の化合物を調製するための適切な方法が以下に概説されている。
【0058】
【化3】

及びRが(1−4C)アルコキシであり、R及びRがメチルであり、Rが先述した定義のとおりである本発明の化合物は、一般式IIの適切に置換されたアニリンから開始し、多くの文献に記載されているSkraup反応を用いて調製することができ、式III−aの2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体が得られる。
【0059】
関連するSkraup環縮合は、文献:A. Knoevenagel, Chem. Ber. 54:1726,1921;R. L. Atkins and D. E. Bliss, J. Org. Chem. 43:1975,1978;J. V. Johnson, B.S. Rauckman, D.P. Baccanari and B. Roth, J. Med. Chem. 32: 1942,1989 ;W.C. Lin, S.−T. Huang and S.−T. Lin, J. Chin. Chem. Soc. 43:497,1996 ;J. P. Edwards, S. J. West, K.B. Marschke, D.E. Mais, M.M. Gottardis and T.K. Jones, J.Med.Chem. 41:303,1998に記載されている。
【0060】
上記の反応は、ヨウ素又は塩酸、p−トルエンスルホン酸若しくはヨウ化水素水溶液などのプロトン酸の存在下で、アセトン又は酸化メシチル中において、高温で行われるのが通例である。あるいは、式III−aの1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリンは、MgSO、4−tert−ブチルカテコール及びヨウ素の存在下で、式IIの対応するアニリンをアセトンと反応させることによって調製することができる(L. G. Hamann, R.I. Higuchi, L. Zhi, J.P. Edwards and X.−N. Wang, J. Med. Chem, 41:623,1998)。さらに別の操作では、前記反応は、ランタニドトリフラート(例えば、スカンジウムトリフラート)を触媒として用いて、アセトン中で行うことができる。この場合には、反応は、慣用の加熱又はマイクロ波照射を用いて、室温又は高温で行うことができる(M. E. Theoclitou and L. A. Robinson, Tetrahedron Lett. 43: 3907,2002)。
【0061】
出発物質は、市販の供給源から直接取得することができ、又は当業者が容易に調製することができる。
【0062】
式III−bの化合物は、メチルビニルケトンとの反応によって、一般式IIのアニリンから調製することができる。関連する環化は、米国特許第2,686,182号に記載されている(Badische Anilin−& Soda−Fabrik Aktiengesellschaft)。
【0063】
続く式III−a−bの化合物の1−N−アセチル化(R及びRは、先に定義したとおりである。)は、標準的な条件を用いて行うことができる。典型的な実験では、無水酢酸中を還流させながら式IIIの化合物を加熱するか、又はN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン若しくは水素化ナトリウムなどの塩基の存在下で、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエン若しくはピリジンなどの溶媒中において、式IIIの化合物を塩化アセチルと反応させて、式IV−a−bのN−アセチル化4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体を与える。
【0064】
ジヒドロキノリン骨格の関連するN−アシル化が、文献:「G. Reddelien and A. Thurm, Chem. Ber. 65: 1511, 1932 ; Zh. V. Shmyreva, Kh. S. Shikhaliev and E.B. Shpanig, Izv. Vyssh. Uchebn. Zaved., Khim. Khim. Tekhnol. 31:45,1988 ; Zh. V. Shmyreva, Kh. S. Shikhaliev, L.P. Zalukaev, Y.A. Ivanov, Y.S. Ryabokobylko and I.E. Pokrovskaya, Zh. Obshch. Khim. 59: 1391,1989」に記載されている。
【0065】
ジヒドロキノリン足場の4位への必要な(置換された)フェニル基の導入は、ベンゼン又は一般構造IV−a−bの化合物で適切に置換されたベンゼンのFriedel−Craftsアルキル化によって行うことができる。この反応は、純ベンゼン若しくは適切に置換されたベンゼン中において、又はベンゼン若しくは適切に置換されたベンゼンを試薬としてヘプタン若しくはヘキサンなどの適切な不活性溶媒中で、ルイス酸(例えば、AlCl、AlBr、FeCl又はSnCl)の触媒下において、高温で実施されるのが通例である。2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンによるFriedel−Craftsアルキル化は、文献「B. A. Lugovik, L.G. Yudin and A.N. Kost, Dokl. Akad. Nauk SSSR, 170:340,1966;B.A. Lugovik, L.G. Yudin, S.M. Vinogradova and A.N. Kost, Khim. Geterosikl. Soedin, 7:795,1971」に記載されている。
【0066】
あるいは、一般構造V−bの化合物を得るために、一般構造IIのアニリンを、アセトニトリル中の適切に置換された1−メチルスチレン誘導体及びホルムアルデヒドと、室温又は高温で反応させることができる。関連する環化が、文献:「J.M. Mellor and G.D. Merriman, Tetrahedron, 51:6115,1995」に記載されている。
【0067】
次いで、一般構造V−a−bの化合物のテトラヒドロキノリン骨格の6位を位置選択的にニトロ化して、一般構造VI−a−bの化合物を得ることができる。この反応は、ニトロ化試薬として硝酸と無水酢酸の混合物を用いて、−10℃から室温の範囲の温度で、ジクロロメタンの中で行われるのが通例である。あるいは、氷酢酸中又は酢酸とジクロロメタンの混合物中の一般構造V−a−bの化合物の溶液に、硝酸を添加することもできる。テトラヒドロキノリンの関連する位置選択的ニトロ化は、文献:「B. Golankiewicz, Pol. J. Chem., 54: 355,1980 ; Zh. V. Shmyreva, Kh. S. Shikhaliev, L. P. Zalukaev, Y.A. Ivanov, Y.S. Ryabokobylko and I. E. Pokrovskaya, Zh. Obshch. Khim. 59: 1391,1989」中に記載されている。
【0068】
一般構造VI−a−bの化合物のニトロ基の還元は、遷移金属によって触媒される水素付加、硫化物での処理、鉄又はその他の金属及び(弱い)酸による処理、酸性条件下での二塩化スズによる処理など、芳香族ニトロ化合物を還元するための、本分野において周知の極めて多様な方法によって行うことができる。より具体的には、一般式VI−a−bの化合物のニトロ基の還元は、0℃から100℃の温度範囲で、THF又は1,4−ジオキサン中の亜鉛粉及び酢酸による処理によって行うことができる。
【0069】
続いて、式VII−a−bの化合物の6−N−アシル化は、当業者に周知の標準的な条件を用いて行うことができ、一般構造I−a−bの化合物が得られる。例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン又は水素化ナトリウムなどの塩基の存在下において、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエン又はピリジンなどの溶媒中で、式VIIの化合物を、ハロゲン化アシル(R−C(O)−Cl)又は酸無水物(R−C(O)−O−C(O)−R)と反応させて、式I−a−bの6−N−アシル化−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体を得る。
【0070】
【化4】

あるいは、一般式I−a−bの化合物を得るための一般式VII−a−bの化合物のアシル化は、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸(TBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(HATU)又はブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸(PyBrOP)などのカップリング試薬と三級塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、N,N−ジメチルホルムアミド又はジクロロメタンなどの溶媒中において、室温又は高温で、適切なカルボン酸(R−COH)と反応させることによって行うことも可能である。
【0071】
=H、OH又は(1−4C)アルコキシ、R=OH、R=OH又は(1−4C)アルコキシであり、R、R及びRが先述されているとおりである、本発明の化合物は、一般式I−c−dの化合物の脱メチル化反応によって調製することができる。芳香族メチルエーテルの脱メチル化反応は、当業者に周知である。典型的な実験において、脱メチル化は、低温から室温までの温度で、ジクロロメタンなどの不活性溶媒中で、式1−c−dの化合物をBBrと反応させて、一般式I−e−iの脱メチル化された化合物を得ることによって行われる。あるいは、脱メチル化は、式1−c−dの化合物を、BFMeS複合体と室温で反応させて行うことができる。脱メチル化の程度は、反応温度と脱メチル化試薬の量を注意深く管理することによって、ある程度調節することが可能である。一般に、一般式I−e−iのモノ、ジ、及び(適切であれば)トリヒドロキシ化合物の混合物が得られ、この混合物はクロマトグラフィーによって分離することができる。脱メチル化反応は、一般に、中程度の選択性を伴って進行し、テトラヒドロキノリン骨格の5位が優先的に脱メチル化される。一般式I−c−dの化合物の脱メチル化(脱アルキル化)の反応速度は、5−OMe>4−(p−OAlk−フェニル)>7−OMeである。
【0072】
がH又は(官能化された)アルコキシ基であり、R及び/又はRが(官能化された)アルコキシ基又はアシルオキシ基である、本発明の化合物は、一般式I−e−iの化合物のヒドロキシル基と、それぞれ(官能化された)ハロゲン化アルキル(例えば、クロロエチルピロリジン)又はハロゲン化アシル(例えば、2−フロイルクロライド又はクロロギ酸メチル)との、標準的な条件下での再アルキル化又はアシル化反応によって調製することができる。
【0073】
=Hであり、Rが、窒素原子を介して、テトラヒドロキノリン骨格に結合されており、R、R及びRが先述した定義のとおりである、本発明の化合物は、N−Boc−1,4−フェニレンジアミン(VIII)から出発して、調製することができる。先述されているような、(a)Skraup反応、(b)アセチル化及び(c)ベンゼン又は置換されたベンゼンのFriedel−Craftsアルキル化という反応順序によって、一般式X−aの化合物が形成される。Boc保護基はFriedel−Crafts反応の反応条件下で開裂されることに留意すべきである。
【0074】
あるいは、N−Boc−1,4−フェニレンジアミンをメチルビニルケトンで処理した後、先述したようにアセチル化及びFriedel−Crafts反応を行うことによって、一般式X−bの化合物を与えることもできる。
【0075】
【化5】

さらに別の操作では、BHTHF複合体及び二水素化ビス(2−メトキシ−エトキシ)アルミニウムナトリウムによる4−メチルキノリン(XI)の部分的還元から開始して4−メチル−1,2−ジヒドロキノリンを得た後、先述したアセチル化を行って化合物XIIを得て、一般式X−bの化合物を取得することができる。関連するキノリンの1,2−ジヒドロキノリンへの還元は文献に記載されており、例えば、「D. Roberts and J. A. Joule, J. Org. Chem. 62:568,1997;R.F. Heier, L.A. Dolak, J.N. Duncan, D.K. Hyslop, M.F. Lipton, I.J. Martin, M.A. Mauragis, M.F. Piercey, N.F. Nichols, P.J.K.D. Schreur, M.W. Smith and M.W. Moon, J.Med.Chem. 40:639,1997」を参照されたい。ベンゼン又は適切に置換されたベンゼンによるXIIのFriedel−Crafts反応は、一般式XIIIの化合物を与え、該化合物は、先述した条件を用いた位置選択的6−ニトロ化及び対応する6−アミノ誘導体への還元によって、一般式X−bの化合物に変換することができる。類似の骨格上での位置選択的ニトロ化反応が、文献に報告されており、例えば、「Zh. V. Shmyreva et al. , J. Gen. Chem. USSR (Engl. Transl.)59:1234,1989」を参照されたい。
【0076】
一般式X−a−bの化合物は、次いで、本分野で公知の9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)で保護することができる。例えば、「T.W. Greene and P.M. Wuts, Protective groups in organic synthesis (3rd ed., John Wiley & Sons, Inc., 1999, 特に506ページを参照。)を参照されたい。上記保護は、ピリジンを塩基とし、THF中のFmocClを用いて、都合よく実施される。
【0077】
【化6】

一般式XIVa−bの化合物のテトラヒドロキノリン骨格の7位を位置選択的にニトロ化した後、ニトロ基を還元すると(上記参照)、一般式XV−a−bの7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン誘導体が得られる。関連する骨格に対する、類似の置換パターンでの位置選択的ニトロ化を、文献中に見出すことができる。例えば、「S.H. Reich, M.A.M. Fuhry, D. Nguyen, M.J. Pino et. al., J. Med. Chem. 35: 847,1992 ; A. Ivobe, M. Uchida, K. Kamata, Y. Hotei, H. Kusama, H. Harada, Chem. Pharm. Bull. 49: 822, 2001」を参照されたい。ニトロ化条件は、先述されている条件と同様である。
【0078】
【化7】

メタノール又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒中の適切に置換されたアルデヒドと適切な還元剤(例えば、シアノホウ化水素ナトリウム又はトリアセトキシホウ化水素ナトリウム)とを用いて、一般式XV−a−bのテトラヒドロキノリン誘導体の7位のアミノ基の還元的アルキル化を行うと、一般式XVIa−bの化合物が形成される。一般に、ホルムアルデヒドは、7−ジメチルアミノテトラヒドロキノリン誘導体(D=E=Me)を主に形成させるのに対して、他のアルデヒドは、一般式XVIa−bのモノアルキル化化合物(D=H、E=(官能化された)アルキル)を主に形成させる。芳香族アミンの還元的アルキル化は、当業者に周知である。
【0079】
ジクロロメタン中のピペリジンを用いたFmoc保護基の標準的な開裂は、一般式XVII−a−bの6−アミノテトラヒドロキノリン誘導体を与え、該誘導体は、先述したように6位を選択的にアシル化して、一般式I−j−kの本発明の化合物を与えることができる。
【0080】
別の操作では、一般式XV−a−bのテトラヒドロキノリン誘導体の7位のアミノ基は、先述されているように、(ヘテロ)アリールカルボン酸(G−COH)又は塩化アシル(G−C(O)−Cl)を用いてアシル化することができる。後続の工程では、次いで、先述されている同一の脱保護−アシル化戦略(6−N−Fmocの脱保護及び生じた6−NHのアシル化)によって、一般式I−l−mの本発明の化合物が得られる。
【0081】
【化8】

=Hであり、Rが、酸素原子を介してテトラヒドロキノリン骨格に結合されており、R、R及びRが先述の定義のとおりである、本発明の化合物は、2−メトキシ−4−ニトロアニリン(XVII)から開始して調製することができる。先述したように、(a)Fmoc保護によってXIXを与え、(b)ニトロ基の還元によってXXを与えた後、(c)位置選択的なSkraup反応、(d)アセチル化及び(e)Fmoc脱保護という反応順序によって、一般式XXI−aの化合物が形成される。
【0082】
一般式XXI−bの化合物は、式IIからIII−bの化合物の変換について先述した条件を用いて、メチルビニルケトンで化合物XXを処理した後、先述されているように1−N−アセチル化及びFmoc脱保護を行うことによって取得し得る。
【0083】
続いて、一般式XXIの化合物のXXIIIへの変換は、適切なアシル化剤(例えば、塩化アシルR−C(O)−Cl)を用いて、6−アミノ基をアシル化した後、先述されている条件を用いて、ベンゼン又は適切なベンゼン誘導体とのFriedel−Crafts反応を行うことによって実施し得る。Friedle−Crafts反応のルイス酸条件下では、一般式XXIIの化合物中の7−OMe官能基の脱メチル化が付随的に起こる。このようにして得られた、一般式XXIIIの化合物中の遊離の7−OH基は、それぞれ、一般式I−n−oの化合物(E=官能化されたアルキル、アシル又はカルバメート)を与えるための標準的条件下で、(官能化された)ハロゲン化アルキル(例えば、クロロエチルピロリジン)又はハロゲン化アシル(例えば、2−フロイルクロライド又はクロロギ酸メチル)を用いて、再アルキル化し、又はアシル化することができる。
【0084】
【化9】

及びRが窒素原子を介してテトラヒドロキノリン骨格に結合されている、本発明の化合物は、一般式XXIV(PGは、窒素保護基、例えばBoc、アセチル、カルバミン酸メチル又はFmocである。)の化合物から、先述した反応、例えば、Skraup反応又はメチルビニルケトンとの環化縮合、1−N−アセチル化、保護基の開裂、N−アルキル化、Friedel−Crafts反応、ニトロ化、ニトロ還元及びアシル化(上記参照)によって調製することができる。
【0085】
【化10】

一般式XXVの化合物に対する、アセトン又は酸化メシチルを用いたSkraup反応は、それぞれ、一般式XXVI−a又はXXVII−aの2つの異なる位置異性体生成物を与え得る。先述した条件下でメチルビニルケトンを用いて、一般式XXVの化合物を変換すると、それぞれ、一般式XXVI−b及びXXVII−bの位置異性体生成物を与え得る。一般に、これらの位置異性ジヒドロキノリンは、クロマトグラフィー技術(シリカゲル、HPLC)又は結晶化を用いて分離することができ、続いて、先述した経路を介して、本発明の化合物に変換することができる。
【0086】
【化11】

R=Hである、本発明の化合物は、選択的な7−O−トリフル化(triflation)を介した一般式XXVIII又はXXXIの化合物(L及び/又はMは、適切な(置換された)アルキル、アシルアルコキシカルボニル又はアルキルアミノカルボニル)の還元的7−脱酸素化の後に、7−OTf(Tf=トリフルオロメチルスルホニル)基を還元することによって、調製することができる。一般式XXXIの必須化合物は、先述した条件を用いて、一般式XXVIIの誘導体から取得される。(位置選択的な)トリフル化反応は、制御された条件下で、DMF中のTfN−フェニル及びN,N−ジイソプロピルエチルアミンを用いて、室温で実施し得る。一般に、7−OH基の優先的なトリフル化が起こる。その後の還元は、文献に記載されているとおりに、トリフェニルホスフィン、トリエチルアミン、ギ酸及び酢酸パラジウム(II)の混合物を用いて行うことができる。例えば、「K.A. Parker, Q.Ding, Tetrahedron 56:10249,2000」を参照されたい。次いで、このようにして得られた一般式XXX又はXXXIIの化合物を、先述した条件を用いて変換すると、R=Hである、一般式I−p−qの化合物が得られる。
【0087】
遊離塩基の形態であり得る、本発明の化合物の幾つかは、薬学的に許容される塩の形態で反応混合物から単離し得る。薬学的に許容される塩は、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸及びアスコルビン酸などの有機酸又は無機酸で、式Iの遊離塩基を処理することによって取得することもできる。
【0088】
本発明の化合物は、少なくとも1つのキラル炭素原子を有しており、従って、純粋な鏡像異性体として、又は鏡像異性体の混合物として、又はジアステレオマーの混合物として取得し得る。純粋な鏡像異性体を取得する方法は、本分野において周知であり、例えば、光学活性な酸とラセミ混合物から得られる塩の結晶化、又はキラルカラムを用いたクロマトグラフィーなどがある。ジアステレオマーについては、順相又は逆相カラムを使用し得る。
【0089】
本発明の化合物は、水和物又は溶媒和物を形成し得る。荷電した化合物は、水とともに凍結乾燥すると水和された種を形成すること、又は適切な有機溶媒とともに溶液中で濃縮すると溶媒和された種を形成することが、当業者に公知である。本発明の化合物には、列記されている化合物の水和物又は溶媒和物が含まれる。
【0090】
活性化合物を選択する場合、FSHを基準物質として使用したときに、10−5Mでの検査が最大活性の20%を超える活性をもたらさなければならない。別の基準は、EC50値とすることができ、EC50値は10−5M未満、好ましくは10−7M未満でなければならない。
【0091】
当業者であれば、望ましいEC50値は検査される化合物に依存することが理解できるであろう。例えば、10−5M未満であるEC50値を有する化合物は、一般に、薬物選択の候補と考えられる。好ましくは、この値は、10−7M未満である。しかしながら、これより高いEC50を有するが、特定の受容体に対して選択的である化合物が、さらに優れた候補となる場合があり得る。
【0092】
受容体結合を測定するための方法並びに性腺刺激ホルモンの生物活性を測定するためのインビトロ及びインビボアッセイは、周知である。一般に、発現された受容体を検査すべき化合物と接触させ、結合又は機能的応答の刺激若しくは阻害を測定する。
【0093】
機能的応答を測定するためには、FSH受容体遺伝子、好ましくはヒト受容体をコードする単離されたDNAを、適切な宿主細胞中に発現させる。このような細胞は、チャイニーズハムスター卵巣細胞であり得るが、他の細胞も適切である。好ましくは、前記細胞は哺乳動物由来である(Jia et al, Mol.Endocrin.,5:759−776,1991)。
【0094】
組換えFSH発現細胞株を構築するための方法は、本分野において周知である(Sambrook et al., Molecular Cloning: a Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, latest edition)。受容体の発現は、所望のタンパク質をコードするDNAの発現によって達成される。部位特異的突然変異導入のための技術、追加配列の連結、PCR及び適切な発現系の構築は全て、現在までに、本分野において周知である。所望のタンパク質をコードするDNAの一部又は全部は、好ましくは連結を容易にする制限部位を含めるための標準的な固相技術を用いて、合成的に構築することが可能である。導入されたコード配列の転写及び翻訳に対する適切な調節要素をDNAコード配列に与えることができる。周知のように、現在では、細菌などの原核生物宿主及び酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞などの真核生物宿主を含む、多様な宿主と適合性のある発現系を入手できる。
【0095】
次いで、結合、又は機能的応答の刺激若しくは阻害を観察するために、受容体を発現する細胞を被検化合物と接触させる。
【0096】
あるいは、化合物の結合を測定するために、発現された受容体を含有する単離された細胞膜を使用し得る。
【0097】
結合を測定するために、放射性標識された化合物又は蛍光標識された化合物を使用し得る。競争結合アッセイを実施することもできる。
【0098】
別のアッセイでは、受容体を介したcAMP蓄積の刺激を測定することによって、FSH受容体アゴニスト化合物をスクリーニングする。このため、このような方法では、宿主細胞の細胞表面上に受容体を発現させて、細胞を被検化合物に曝露させる。次いで、cAMPの量を測定する。cAMPのレベルは、受容体に結合したときの被検化合物の阻害的又は刺激的効果に応じて、減少又は増加し得る。
【0099】
FSH受容体アンタゴニストのスクリーニングでは、一定の準最大有効FSH濃度(すなわち、被検化合物の不存在下で、cAMP蓄積の最大刺激の約80%を誘導するFSH濃度)の存在下で、被検化合物の濃度範囲とともにFSH受容体発現細胞のインキュベーションを行う。濃度−効果曲線から、それぞれの被検化合物について、IC50値及びFSHによって誘導されたcAMP蓄積の阻害の%を決定することができる。
【0100】
曝露された細胞中で、例えばcAMPレベルを直接測定する他に、DNAをコードする受容体によるトランスフェクションに加えて、その発現がcAMPのレベルに応答するレポーター遺伝子をコードする第二のDNAもトランスフェクトされた細胞株を使用することができる。このようなレポーター遺伝子は、cAMP誘導性とすることができ、又は新規cAMP応答性要素に接続されるように構築することができる。一般に、レポーター遺伝子発現は、cAMPの変化するレベルに反応する任意の応答要素によって調節し得る。適切なレポーター遺伝子は、例えば、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ホタルルシフェラーゼ及び緑色蛍光タンパク質をコードする遺伝子である。このようなトランス活性化アッセイの原理は、本分野において周知であり、例えば、「Stratowa, Ch. , Himmler, A. and Czernilofsky, A.P.,(1995) Curr. Opin. Biotechnol.6:574」に記載されている。基準化合物として、ヒト組換えFSHを使用することができる。あるいは、競争アッセイを実施することも可能である。
【0101】
本発明は、薬学的に許容される補助剤及び必要に応じて使用されるその他の治療剤と混合された、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を含む、薬学的組成物にも関する。前記補助剤は、前記組成物の他の成分に対して適合性があり、且つ組成物の服用者にたいして有害でないという意味において、「許容される」ものでなければならない。
【0102】
組成物には、例えば、経口、舌下、皮下、静脈内、筋肉内、局所又は直腸投与などに適したものが含まれ、全て、投与のための単位剤形である。
【0103】
経口投与の場合、活性成分は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、溶液、懸濁液などの分離した単位として与え得る。
【0104】
非経口投与の場合、本発明の薬学的組成物は、単位投与量又は複数投与量容器中に、例えば所定量の注射液、例えば密封されたバイアル及びアンプル中に与えることができ、使用前に無菌の液体担体(例えば、水)の添加のみが必要とされる、フリーズドライされた(凍結乾燥された)条件で保存することもできる。
【0105】
例えば、標準的な参考文献、「Gennaro, A.R. et al. Remington: The Science and Practice of Pharmacy(20th Edition., Lippincott Williams & Wilkins, 2000, 特に、パート5:Pharmaceutical Manufacturingを参照。)」に記載されているような、薬学的に許容される補助剤と混合されて、前記活性因子は圧縮されて、丸薬、錠剤などの固体剤形とすることができ、又は前記活性因子は加工されてカプセル若しくは坐薬とすることができる。薬学的に許容される液体を用いて、前記活性因子は、溶液、懸濁液、エマルジョン又はスプレー(例えば、スプレー式点鼻薬)の形態で、液体組成物として、例えば、注射調製物として適用することができる。
【0106】
固体剤形を作製する場合、充填剤、着色剤、ポリマー性結合剤などの慣用的添加物の使用が想定される。一般に、活性化合物の機能を妨害しない、薬学的に許容される任意の添加物を使用することができる。本発明の活性因子とともに、固体組成物として投与することができる適切な担体には、適切な量で使用される、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体など又はこれらの混合物が含まれる。非経口投与の場合、プロピレングリコール又はブチレングリコールなどの薬学的に許容される分散剤及び/又は湿潤剤を含有する、水性懸濁液、等張生理食塩水溶液及び無菌注射溶液を使用し得る。
【0107】
本発明は、さらに、前記組成物に適した同封物と組み合わされた、本明細書に前述されている薬学的組成物を含み、前記同封物には、本明細書に前述されている使用についての前記組成物の使用説明書が含まれる。
【0108】
本発明のテトラヒドロキノリン誘導体は、放出速度制御膜に入れられた活性材料のコアからなる、埋め込み可能な薬学的装置の形態で投与することも可能である。このようなインプラントは、皮下又は局所に適用されることが予定されており、概ね一定の速度で、比較的長期間(例えば、週から年)にわたって、活性成分を放出するであろう。埋め込み可能な薬学的装置の調製方法は、それ自体、本分野において公知であり、例えば、欧州特許第0,303,306号(AKZO Nobel N.V.)に記載されている。
【0109】
前記活性成分又はその薬学的組成物を投与する正確な用量及び投与計画は、達成すべき治療効果(不妊の治療;避妊)に必ず依存するものと思われ、具体的な化合物、投与の経路、並びに医薬を投与すべき各対象の年齢及び症状に応じて変動し得る。
【0110】
一般に、非経口投与は、吸収への依存度が大きい他の投与方法と比べて、必要な投与量が少ない。しかしながら、ヒトに対する投与量は、好ましくは、0.0001ないし25mg/kg体重を含有する。所望の用量は、一回用量として、若しくは一日を通して適切な間隔で投与される複数回の部分用量として、又は、雌性服用者の場合には、月経周期を通して適切な日数間隔で投与すべき用量として、与えることができる。投与の用量及び投与計画は、雌性服用者と雄性服用者では異なり得る。
【0111】
このように、本発明の化合物は、治療に使用することができる。
【0112】
本発明のさらなる側面は、FSH受容体を介した経路に応答性を有する疾患の治療に使用すべき医薬を製造するための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に存する。このように、それを必要としている患者に、本発明の化合物の適切な量を投与することができる。
【0113】
別の側面において、本発明は、受胎能力の調節のために使用すべき医薬を製造するための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に存する。
【0114】
さらに別の側面において、本発明は、不妊症の治療のために使用すべき医薬を製造するための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に存する。
【0115】
さらに別の側面において、本発明は、受胎能力を抑制するために使用すべき医薬を製造するための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に存する。
【0116】
本発明の化合物は、乳癌、前立腺癌及び子宮内膜症などのホルモン依存性疾患の治療にも使用することができる。
【0117】
以下の実施例によって、本発明を説明する。
【0118】
(実施例)
概論:実施例では、以下の略号を使用する。DMA=N,N−ジメチルアニリン、DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、TFA=トリフルオロ酢酸、DtBAD=ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート、HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸、Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル、Fmoc−Cl=9−フルオレニルメトキシカルボニルクロライド、DMF=N,N−ジメチルホルムアミド、DMAP=4−ジメチルアミノピリジン、THF=テトラヒドロフラン。
【0119】
別段の記載がなければ、以下の実施例の最終生成物は全て、水/1,4−ジオキサン混合物又は水/アセトニトリル混合物から凍結乾燥される。前記化合物がHCl又はTFA塩として調製されたのであれば、凍結乾燥の前に、溶媒混合物にそれぞれの酸を適切な量で添加した。
【0120】
実施例に記載されている最終生成物の名称は、Beilstein Autonomプログラム(バージョン:2.02.119)を用いて付与されている。
【0121】
保持時間を測定するために、以下の分析用HPLC法を使用する。
【0122】
方法1:カラム:5μm Luna C−18(2) 150×4.6mm;流速:1mL/分;検出:210nm;カラム温度:40℃;溶媒A:CHCN/HO=1/9(v/v);溶媒B:CHCN;溶媒C:0.1M トリフルオロ酢酸水溶液;グラジエント:30分の間に溶媒A/B/C=65/30/5から10/85/5(v/v/v)に、次いで、さらに10分間、A/B/C=10/85/5(v/v/v)で一定。
【0123】
方法2:以下のグラジエントを使用したことを除いて、方法1と同じ。グラジエント:30分の間に溶媒A/B/C=75/20/5から15/80/5(v/v/v)に、次いで、さらに10分間、A/B/C=15/80/5(v/v/v)で一定。
【0124】
方法3:以下のグラジエントを使用したことを除いて、方法1と同じ。グラジエント:30分の間に溶媒A/B/C=35/60/5から10/85/5(v/v/v)に、次いで、さらに10分間、A/B/C=10/85/5(v/v/v)で一定。
【0125】
方法4:カラム:3μm Luna C−18(2) 100×2mm;流速:0.25m/分;検出:210nm;カラム温度:40℃;溶媒A:HO;溶媒B:CHCN;グラジエント:20.00分の間に溶媒A/B=75/25から0/100(v/v)に、次いで、さらに10.00分間、A/B=0/100(v/v)で一定。
【0126】
方法5:カラム:3μm Luna C−18(2) 100×2mm;流速:0.25m/分;検出:210nm;カラム温度:40℃;溶媒A:HO;溶媒B:CHCN;溶媒C:50mM リン酸緩衝液、pH2.1;グラジエント:20.00分の間に溶媒A/B/C=70/20/1−から10/80/10(v/v/v)に、次いで、さらに10.00分間、A/B/C=10/80/10(v/v/v)で一定。
【0127】
方法6:以下のグラジエントを使用したことを除いて、方法5と同じ。グラジエント:20.00分の間に溶媒A/B/C=65/30/5から10/85/5(v/v/v)に、次いで、さらに10分間、A/B/C=10/85/5(v/v/v)で一定。
【0128】
分取HPLC精製には、以下の方法を使用する。
【0129】
方法A:カラム=Luna C−18。グラジエント:分離の容易さに応じて、HO/CHCN(9/1、v/v)/CHCN中の0.1%トリフルオロ酢酸=30分から45分の間に、80/20から0/100(v/v)にする。検出:210nm。
【0130】
方法B:カラム=Luna C−18。グラジエント:分離の容易さに応じて、HO/CHCN(9/1、v/v)/CHCN=30分から45分の間に、80/20から0/100(v/v)にする。検出:210nm。
【実施例1】
【0131】
N−[l−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3−クロロ−2,6−ジメトキシ−ベンズアミド
(a).5,7−ジメトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
アセトン1L中のMgSO(100g)とSc(OTf)(8.0g)の混合物に、室温で、アセトン(800mL)中の3,5−ジメトキシアニリン(50g)の溶液を滴下して添加した。5時間後、Sc(OTf)(3.2g)の別の一部を添加し、出発物質が残存しなくなるまで、反応混合物を攪拌した。ろ過後、アセトンの一部を真空中で蒸発させて、表題化合物を結晶化し、ろ過によって表題化合物を集め、真空中で乾燥させると、22gの表題化合物が得られた。残りの母液を真空中で濃縮し、ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって残留物を精製すると、表題化合物がさらに19.4g得られた。
【0132】
収量:42g。
【0133】
(b).1−アセチル−5,7−ジメトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
実施例1aに記載されている化合物(42g)と無水酢酸(100mL)の混合物を、100℃で20時間攪拌した。この反応混合物を、攪拌しながら氷水500mL中に注いだ。沈殿した固体をろ過によって集め、40℃で2時間、真空中で乾燥させた。残留する茶色の固体は、さらなる合成的変換のために粗製状態で使用することが可能であった。
【0134】
収量:45g。
【0135】
(c).1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例1bに記載されている化合物(30g)とAlCl(44g)のアニソール(500mL)中の混合物を50℃で18時間攪拌した。この反応混合物を冷却し(0℃)、水で反応を停止させ、酢酸エチルを添加した。この混合物を一晩攪拌した。
有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーを残留物に対して行った。
【0136】
収量:15g。
【0137】
(d).1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
発煙硝酸(22.5mL)中の無水酢酸(450μL)の溶液を、実施例1cに記載されている化合物(15g)のCHCl(500mL)中の溶液に、0℃で滴下して添加した。添加が完了した後、この反応混合物を室温で3時間攪拌した。水を添加し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残留物をエタノールから結晶化させて、結晶固体として表題化合物を得た。
【0138】
収量:10g。
【0139】
(e).1−アセチル−6−アミノ−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例1dに記載されている化合物(11.75g)と酢酸(15.5mL)のTHF(600mL)溶液を、0℃まで冷却した。亜鉛粉(36g)を少しずつ添加し、氷槽を取り除いた。温度が30℃まで急速に上昇し、その後、この反応混合物を室温まで冷却させた。ろ過によって亜鉛の過剰分を除去し、ろ液にCHCl及びNaCOの飽和水溶液を添加した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。この生成物を次の工程で粗製のまま使用した。
【0140】
収量:10.9g。
【0141】
(f).N−[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3−クロロ−2,6−ジメトキシ−ベンズアミド
一般的手順A:実施例1eに記載されている化合物(100mg)、3−クロロ−2,6−ジメトキシ安息香酸(60mg)及びDIPEA(132μL)のCHCl(2mL)溶液に、HATU(143mg)を室温で添加した。反応が18時間後に終結しなければ、HATUとDIPEAをさらに添加した。反応の終結後、NaHCOの飽和水溶液を添加し、有機層を分離し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮した。分取HPLCによって表題化合物を精製した(方法A)。
【0142】
収量:87mg。MS−ESI:[M+H]=597.4
HPLC:R=17.98分(方法1)。
【実施例2】
【0143】
4,5−ジメチル−フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的な手順B:実施例1eに記載されている化合物(800mg)、4,5−ジメチルフラン−2−カルボン酸(308mg)及びDMA(768μL)のDMF(10mL)溶液に、HATU(1.1g)を室温で添加した。反応が18時間後に終結しなければ、反応混合物を50℃に加熱した。反応の終結後、水と酢酸エチルを添加し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0144】
収量:444mg。MS−ESI:[M+H]=521.4
HPLC:R=16.96分(方法1)。
【実施例3】
【0145】
5−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Bに従って、5−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(456mg)、DMA(768μL)及びHATU(1.1g)のCHCl(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0146】
収量:1.0g。MS−ESI:[M+H]=589.2;HPLC:R=18.90分(方法2)。
【実施例4】
【0147】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順C:実施例1eに記載されている化合物(800mg)と4−ビフェニルカルボニルクロライド(475mg)のCHCl(10mL)溶液に、DMA(768μL)を室温で添加した。出発物質が残存しなくなるまで、この反応混合物を攪拌し、出発物質が残存しなくなった時点で、水を添加した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0148】
収量:678mg。MS−ESI:[M+H]=579.4;HPLC:R=26.19分(方法2)。
【実施例5】
【0149】
フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a).フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Cに従って、2−フロイルクロライド(217μL)及びDMA(768μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0150】
収量:896mg
(b).フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順D:実施例5aに記載されている化合物(50mg)のCHCl(4mL)溶液を、N雰囲気下で、−78℃まで冷却した。三臭化ホウ素(28μL)を滴下して添加し、添加完了後、反応混合物をゆっくりと室温まで暖めた。反応を水で停止させ、CHClを添加した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。上述の条件下で、一般に、様々な程度の脱メチル化を有する化合物の混合物が形成されるが、この混合物は分取HPLC法によって分離し得る。
【0151】
収量:9.1mg;MS−ESI:[M+H]=479.4;HPLC:R=23.40分(方法2)。
【実施例6】
【0152】
N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
(a).N−[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−3,5−ジクロロベンズアミド
一般的手順Cに従って、3.5−ジクロロベンゾイルクロライド(460mg)及びDMA(768μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0153】
収量:1.03g
(b).N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
一般的手順Dに従って、CHCl(4mL)中の三臭化ホウ素(24μL)で、実施例6aに記載されている化合物(50mg)を処理した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0154】
収量:9.6mg;MS−ESI:[M+H]=557.2;HPLC:R=23.40分(方法2)。
【実施例7】
【0155】
5−クロロ−チオフェン−2−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a).5−クロロチオフェン−2−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Bに従って、5−クロロチオフェン−2−カルボン酸(456mg)、DMA(768μL)及びHATU(1.1g)のCHCl(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0156】
収量:1.0g
(b).5−クロロ−チオフェン−2−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Dに従って、CHCl(25mL)中の三臭化ホウ素(350μL)で、実施例7aに記載されている化合物(200mg)を処理したが、この場合には、温度が−30℃を超えないようにした。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーの後、分取HPLC(方法A)によって、表題化合物を精製した。
【0157】
収量:35mg;MS−ESI:[M+H]=529.2;HPLC:R=28.24分(方法2)。
【実施例8】
【0158】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Dに従って、CHCl(4mL)中の三臭化ホウ素(100μL)で、実施例4に記載されている化合物(50mg)を処理したが、この場合には、温度が0℃を超えないようにした。この反応混合物は、実施例10に記載されている生成物も含有する。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0159】
収量:43mg;MS−ESI:[M+H]=565.4;HPLC:R=32.53分(方法2)。
【実施例9】
【0160】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−5,7−ジヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Dに従って、CHCl(4mL)中の三臭化ホウ素(100μL)で、実施例4に記載されている化合物(50mg)を処理したが、この場合には、温度が15℃に達するようにした。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0161】
収量:33mg;MS−ESI:[M+H]=537.4;HPLC:R=24.16分(方法2)。
【実施例10】
【0162】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Dに従って、CHCl(25mL)中の三臭化ホウ素(800μL)で、実施例4に記載されている化合物(400mg)を処理したが、この場合には、温度が0℃を超えないようにした。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物(=実施例8に記載されている副産物)を精製した。
【0163】
収量:50mg;MS−ESI:[M+H]=551.4;HPLC:R=27.58分(方法2)。
【実施例11】
【0164】
4,5−ジメチル−フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Dに従って、CHCl(25mL)中の三臭化ホウ素(336μL)で、実施例2に記載されている化合物(200mg)を処理したが、この場合には、温度を−78℃に保った。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0165】
収量:51mg;MS−ESI:[M+H]=507.4;HPLC:R=24.32分(方法1)。
【実施例12】
【0166】
N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
一般的手順Dに従って、CHCl(5mL)中の三臭化ホウ素(38μL)で、実施例6aに記載されている化合物(75mg)を処理した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0167】
収量:11mg;MS−ESI:[M+11]=543.4;HPLC:R=25.66分(方法2)。
【実施例13】
【0168】
N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド
(a).N−[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順Bに従って、3,5−ジメチル安息香酸(330mg)、DMA(768μL)及びHATU(1.1g)のCHCl(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0169】
収量:1.18g
(b).N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順Dに従って、CHCl(25mL)中の三臭化ホウ素(513μL)で、実施例13aに記載されている化合物(300mg)を処理したが、この場合には、温度が−40℃を超えないようにした。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0170】
収量:41mg;MS−ESI:[M+H]=517.4;HPLC:R=13.89分(方法3)。
【実施例14】
【0171】
N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
(a).N−[1−アセチル−5,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−3,5−ジブロモベンズアミド
一般的手順Bに従って、3,5−ジメチル安息香酸(616mg)、DMA(768μL)及びHATU(1.1g)のDMF(10mL)溶液で、実施例1eに記載されている化合物(800mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0172】
収量:900mg
(b).N−[1−アセチル−5−ヒドロキシ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Dに従って、CHCl(25mL)中の三臭化ホウ素(639μL)で、実施例14aに記載されている化合物(300mg)を処理したが、この場合には、温度が−60℃を超えないようにした。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法B)。
【0173】
収量:28mg;MS−ESI:[M+H]=647.2;HPLC:R=16.29分(方法3)。
【実施例15】
【0174】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a).1−Fmoc−2−メトキシ−4−ニトロアニリン
2−メトキシ−4−ニトロアニリン(3.0g)とピリジン(1.6mL)のTHF(30mL)溶液を、0℃まで冷却した。FmocCl(5.07g)を徐々に添加し、添加完了後、氷槽を取り除き、この混合物を5時間攪拌した。THFを真空中で除去し、残留物をCHCl(175mL)中に溶かした。メタノール(約100mL)を添加し、沈殿が形成されるまで、真空中でCHClを部分的に除去した。この混合物を1時間静置した後、ろ過によって結晶を集め、真空中で乾燥して表題化合物を得た。
【0175】
収量:6.32g;MS−ESI:[M+H]=391.2
(b).9−フルオレニルメチル N−(2−メトキシ−4−アミノフェニル)カルバメート
一般的手順E:実施例15aに記載されている化合物(6.07g)と酢酸(8.9mL)の混合物のTHF(150mL)溶液を、0℃まで冷却した。亜鉛粉(20.4g)を徐々に添加し、氷槽を取り除いた。温度がゆっくりと10℃に達したら、45℃まで温度を急激に上昇させた。反応混合物を室温まで冷却させた後、亜鉛の過剰分をろ過によって除去し、大量のCHCl(約500mL)を添加した。飽和NaHCO水溶液(3×200mL)及び塩水(1×200mL)で、この混合物を洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、沈殿が形成されるまで真空中で濃縮した。この混合物を0℃で一晩静置した後、ろ過によって結晶を集め、真空中で乾燥して表題化合物を得た。
【0176】
収量:4.45g
(c).(7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
実施例15bに記載されている化合物(4.45g)、I(157mg)、MgSO(7.4g)、4−tert−ブチルカテコール(61mg)及びアセトン(約350mL)の混合物を、還流しながら5時間加熱した。ろ過によってMgSOを除去し、真空中でろ液を濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>7/3(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0177】
収量:4.24g。
【0178】
(d).(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
実施例15cに記載されている化合物(4.24g)の、ピリジン(25mL)及びCHCl(25mL)溶液に、DMAP(約20mg)を少量添加した。CHCl(20mL)中の塩化アセチルをゆっくり添加した。添加完了後、CHCl(約100mL)で混合物を希釈し、水(3×100mL)、0.1M HCl水溶液(3×100mL)、0.5M HCl水溶液(1×100mL)及び塩水(1×100mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>7/3(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0179】
収量:3.91g。
【0180】
(e).1−アセチル−6−アミノ−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
実施例15dに記載されている化合物(3.91g)のCHCl(80mL)溶液に、ピペリジン(8.0mL)を添加した。1.5時間後、この反応混合物を真空中で濃縮し、ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>7/3(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0181】
収量:2.2g。
【0182】
(f).ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−アミド
一般的手順F:実施例15eに記載されている化合物(2.2g)、トルエン(45mL)及びピリジン(5mL)の混合物に、4−ビフェニルカルボニルクロライド(2.21g)を添加した。反応が3時間後に完了しなければ、4−ビフェニルカルボニルクロライド(2.0g)をさらに添加した。攪拌を30分間継続した後、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチル(約100mL)中に溶かし、飽和NaHCO(100mL)水溶液、1M HCl水溶液(3×100mL)及び塩水(100mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。残留物にCHCl(約50mL)を添加し、ろ過によって固体を除去し、廃棄した。ろ液を真空中で濃縮し、ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>1/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0183】
収量:3.1g
(g).ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−アミド
一般的手順G:実施例15fに記載されている化合物(3.1g)のベンゼン(100mL)溶液に、三塩化アルミニウム(5.6g)を添加し、この反応混合物を室温で20時間攪拌した。HO(約100mL)で反応を停止し、激しく攪拌しながら2M NaOH水溶液を加えて、混合物のpHをpH8に調整した。酢酸エチル(約300mL)を添加し、HO(2×150mL)及び塩水(1×150mL)で有機層を洗浄して、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮して生成物を得、さらなる精製を行わずに使用した。
【0184】
収量:3.5g。
【0185】
(h).ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順H:出発物質が残存しなくなるまで、実施例15gに記載されている化合物(70mg)、N−(2−クロロエチル)−モルホリン塩酸塩(31mg)、CsCO及びDMF(3mL)の混合物を50℃で攪拌した。この反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(約15mL)を添加した。有機層を水(3×15mL)で洗浄し、分離し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、真空中で濃縮した。1,4−ジオキサン及びHCl含有HOの混合物から凍結乾燥することによって、対応するHCl塩として表題化合物を取得した。
【0186】
収量:63mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=618.6;HPLC:R=19.49分(方法4)。
【実施例16】
【0187】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルカルバモイルメトキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Hに従って、2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(23mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0188】
収量:15mg;MS−ESI:[M+H]=590.6;HPLC:R=23.58分(方法5)。
【実施例17】
【0189】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Hに従って、N−(3−クロロプロピル)ピペリジン塩酸塩(37.4mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0190】
収量:83mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=630.8;HPLC:R=15.49分(方法5)。
【実施例18】
【0191】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−2−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Hに従って、2−ピコリルクロライド塩酸塩(31mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0192】
収量:32mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=596.6;HPLC:R=22.41分(方法6)。
【実施例19】
【0193】
ビフェニル−4−カルボン酸 [1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−3−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Hに従って、3−ピコリルクロライド塩酸塩(31mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0194】
収量:36mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=596.6;HPLC:R=19.70分(方法6)。
【実施例20】
【0195】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Hに従って、4−ピコリルクロライド塩酸塩(31mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0196】
収量:31mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=596.4;HPLC:R=17.09分(方法6)。
【実施例21】
【0197】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般的手順Hに従って、2−ジメチルアミノエチルクロライド塩酸塩(27mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
【0198】
収量:55mg(HCl塩);MS−ESI:[M+H]=576.6;HPLC:R=14.94分(方法5)。
【実施例22】
【0199】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−カルバモイルメトキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Hに従って、2−クロロアセトアミド(18mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0200】
収量:60.2mg;MS−ESI:[M+H]=562.4;HPLC:R=20.47分(方法5)。
【実施例23】
【0201】
モルホリン−4−カルボン酸(3−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルオキシ}−プロピル)−アミド
一般的手順Hに従って、モルホリン−4−カルボン酸(3−クロロプロピル)アミド(40mg)及びCsCO(255mg)のDMF(2mL)溶液で、実施例15gに記載されている化合物(79mg)をアルキル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0202】
収量:52.4mg;MS−ESI:[M+H]=675.6;HPLC:R=22.31分(方法5)。
【実施例24】
【0203】
フラン−2−カルボン酸 1−アセチル−6−(3,5−ジブロモ−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イル エステル
(a).N(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Fに従って、3,5−ジブロモベンゾイルクロライド(1.72g)のトルエン(9mL)及びピリジン(1mL)溶液で、実施例15eに記載されている化合物(1.0g)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0204】
収量:1.3g
(b).N−(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Gに従って、ベンゼン(50mL)中で、AlCl(1.0g)とともに、実施例24aに記載されている化合物(1.3g)を攪拌した。さらなる精製を行わずに、得られた生成物を使用した。
【0205】
収量:1.39g
(c).フラン−2−カルボン酸−1−アセチル−6−(3,5−ジブロモ−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イル エステル
出発物質が残存しなくなるまで、実施例24bに記載されている化合物(100mg)、塩化フロイル(16μL)及びDIPEA(60μL)及びCHCl(5mL)の混合物を室温で攪拌した。水を添加し、有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0206】
収量:47mg;MS−ESI:[M+H]=681.2;HPLC:R=31.6分(方法2)。
【実施例25】
【0207】
N−[1−アセチル−7−(2−アミノ−エトキシ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順I:出発物質が残存しなくなるまで、実施例24bに記載されている化合物(100mg)、tert−ブチルN−(2−ヒドロキシエチル)カルバメート(29mg)、DtBAD(79mg)、DIPEA(60μL)及びポリマーに結合されたトリフェニルホスフィンの過剰量の混合物のCHCl(5mL)溶液を室温で攪拌した。この反応混合物をろ過し、水及び塩水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。粗生成物をCHCN(約1mL)中に溶かし、TFAを2、3滴添加して、tert−ブチルカルバメートの開裂を促進させた。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法A)。
【0208】
収量:17mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=630.2;HPLC:R=15.6分(方法2)。
【実施例26】
【0209】
{2−[1−アセチル−6−(3,5−ジメチル−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
(a).N−(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順Fに従って、3,5−ジメチルベンゾイルクロライド(0.97g)のトルエン(9mL)及びピリジン(1mL)溶液で、実施例15eに記載されている化合物(1.0g)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0210】
収量:1.1g
(b).N−(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジメチルベンズアミド
一般的手順Gに従って、ベンゼン(50mL)中で、AlCl(1.0g)とともに、実施例26aに記載されている化合物(1.1g)を攪拌した。さらなる精製を行わずに、得られた生成物を使用した。
【0211】
収量:1.3g
(c).{2−[1−アセチル−6−(3,5−ジメチル−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
一般的手順Iに従って、tert−ブチルN−(2−ヒドロキシエチル)カルバメート(37mg)、DtBAD(101mg)、DIPEA(77μL)及びポリマーに結合されたトリフェニルホスフィンの過剰量のCHCl(5mL)溶液で、実施例26bに記載されている化合物(100mg)をアルキル化した。この場合には、tert−ブチルカルバメートは開裂されず、分取HPLC(方法A)及び凍結乾燥後に表題生成物が得られた。
【0212】
収量:38mg;MS−ESI:[M+H]=600.4.6;HPLC:R=33.1分(方法2)。
【実施例27】
【0213】
N−[1−アセチル−7−(フラン−2−イルメトキシ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順Iに従って、2−(ヒドロキシメチル)フラン(21μL)、DtBAD(101mg)、DIPEA(77μL)及びポリマーに結合されたトリフェニルホスフィンの過剰量のCHCl(5mL)溶液で、実施例26bに記載されている化合物(100mg)をアルキル化した。分取HPLC後に(方法A)、凍結乾燥を行って、表題生成物を精製した。
【0214】
収量:16mg;MS−ESI:[M+H]=537.4;HPLC:R=32.8分(方法2)。
【実施例28】
【0215】
N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
(a).N−(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
一般的手順Fに従って、3,5−ジクロロベンゾイルクロライド(1.2g)のトルエン(9mL)及びピリジン(1mL)溶液で、実施例15eに記載されている化合物(1.0g)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0216】
収量:1.47g
(b).N−(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−3,5−ジクロロベンズアミド
一般的手順Gに従って、ベンゼン(75mL)中で、AlCl(1.5g)とともに、実施例28aに記載されている化合物(1.47g)を攪拌した。さらなる精製を行わずに、得られた生成物を使用した。
【0217】
収量:1.51g
(c).N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジクロロ−ベンズアミド
一般的手順Hに従って、DMF(1mL)及びCHCl(4mL)の混合物中の、4−ピコリルクロライド塩酸塩(36mg)及びCsCO(255mg)で、実施例28bに記載されている化合物(100mg)をアルキル化した。分取HPLCに(方法A)続いて、凍結乾燥を行った後に、対応するTFA塩として表題化合物が取得された。
【0218】
収量:35mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=588.4;HPLC:R=18.0分(方法2)。
【実施例29】
【0219】
N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順J:出発物質が残存しなくなるまで、実施例26bに記載されている化合物(100mg)、2−クロロエチルピロリジン塩酸塩(41mg)及びDIPEA(77μL)の混合物のCHCl(5mL)溶液を室温で攪拌した。水を添加し、有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。分取HPLCを用いた精製後、凍結乾燥を行うことによって、対応するTFA塩として表題化合物を得た。
【0220】
収量:104mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=554.4;HPLC:R=15.2分(方法2)。
【実施例30】
【0221】
N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−7−(5−メチル−イソキサゾール−3−イルメトキシ)−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般的手順Jに従って、(クロロメチル)−5−メチルイソオキサゾール(32mg)及びDIPEA(77μL)のCHCl(5mL)溶液で、実施例26bに記載されている化合物(100mg)をアルキル化した。分取HPLCを用いた精製後(方法A)、凍結乾燥を行って、表題化合物を得た。
【0222】
収量:41mg;MS−ESI:[M+H]=552.4;HPLC:R=31.3分(方法2)。
【実施例31】
【0223】
N−[1−アセチル−7−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−3,5−ジメチル−ベンズアミド;トリフルオロ酢酸を含む化合物
一般的手順Jに従って、N,N−ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩(42mg)及びDIPEA(77μL)のCHCl(5mL)溶液で、実施例26bに記載されている化合物(100mg)をアルキル化した。分取HPLCを用いた精製後(方法A)、凍結乾燥を行うことによって、対応するTFA塩として表題化合物を得た。
【0224】
収量:43mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=556.4;HPLC:R=15.2分(方法2)。
【実施例32】
【0225】
N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
(a).N−(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
一般的手順Fに従って、5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンゾイルクロライド(1.43g)のトルエン(9mL)及びピリジン(1mL)溶液で、実施例15eに記載されている化合物(1.0g)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を取得した。
【0226】
収量:595mg
(b).N−(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
一般的手順Gに従って、ベンゼン(50mL)中で、AlCl(0.75g)とともに、実施例32aに記載されている化合物(595mg)を攪拌した。さらなる精製を行わずに、得られた生成物を使用した。
【0227】
収量:437mg
(c).N−[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
一般的手順Hに従って、DMF(1mL)及びCHCl(4mL)の混合物中の、4−ピコリルクロライド塩酸塩(15mg)及びCsCO(約100mg)で、実施例32bに記載されている化合物(44mg)をアルキル化した。分取HPLC後に(方法B)、対応するTFA塩として表題化合物が取得された。
【0228】
収量:18mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=629.4;HPLC:R=18.1分(方法2)。
【実施例33】
【0229】
フラン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a).(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
N−Boc−1,4−フェニレンジアミン(75g)、MgSO(216g)、4−tert−ブチルカテコール(1.8g)及びヨウ素(4.7g)の混合物の無水アセトン(600mL)溶液を20時間還流した。ろ過によってMgSOを除去し、真空中でろ液を濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲルの短いプラグ上でのクロマトグラフィーを残留物に対して行い、生成物を茶色の油として得た。
【0230】
収量:41g。
【0231】
(b).(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
実施例33aに記載されている化合物(41g)のピリジン(200mL)及びCHCl(200mL)溶液を、0℃まで冷却した。CHCl(50mL)中の塩化アセチル(21mL)を滴下して添加した。添加完了後、この混合物を室温で3時間攪拌した。酢酸エチル(2L)とHO(2L)を添加し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。酢酸エチルからの結晶化によって、表題化合物を取得した。
【0232】
収量:23g。
【0233】
(c).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Gに従って、ベンゼン(700mL)中で、AlCl(40.4g)とともに、実施例33bに記載されている化合物(33.3g)を攪拌した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、生成物を精製した。
【0234】
収量:22.4g
(d).(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチルエステル
実施例33cに記載されている化合物(22.4g)のTHF(300mL)溶液に、ピリジン(6.4mL)を添加し、得られた混合物を0℃まで冷却した。FmocCl(20.7g)のTHF(100mL)溶液を滴下して添加し、添加が完了した後、混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、酢酸エチル(800mL)及び0.3M HCl水溶液(500mL)を添加した。有機層を分離し、0.3M HCl(2×500mL)、HO(500mL)及び塩水(500mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。さらなる精製を行わずに、この生成物を次の工程で使用した。
【0235】
収量:43g
(e)(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−7−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチルエステル
実施例33dに記載されている化合物(43g)と酢酸(230mL)の混合物のCHCl溶液(230mL)に、10分にわたって、発煙硝酸(3.07mL)を滴下して添加した。出発物質が完全に変換されるまで、この反応混合物を攪拌し、その後、HO(150mL)を添加した。水層を分離し、CHCl(150mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO水溶液(3×200mL)及び塩水(200mL)で洗浄した後、MgSO上で乾燥させ、ろ過した。メタノール(約200mL)を添加し、真空中でCHClを注意深く除去した後、この混合物を室温で一晩静置させた。明黄色の結晶をろ過によって集め、真空中で乾燥(MgSO)させた。
【0236】
収量:29.3g
(f)(1−アセチル−7−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチルエステル
一般的手順Eに従って、亜鉛粉(45g)及び酢酸(20mL)のTHF溶液(約600mL)を用いて、実施例33eに記載されている化合物(20g)を還元して、次工程で粗製のまま使用した生成物を得た。
【0237】
収量:21g
(g)(l−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチル エステル
実施例33fに記載された化合物(12g)、酢酸(15.7mL)及びシアノホウ化水素ナトリウム(2.9g)のメタノール溶液(200mL)に、ホルムアルデヒド(37%、3.8mL)の水溶液を添加して、発熱反応を起こし、白色沈殿を形成させた。攪拌を促進するために、MeOHの追加量を添加した。15分間攪拌した後、沈殿物をろ過によって集め、MeOH/HO=1/1(v/v)で洗浄した。ろ液を部分的に濃縮して、さらに多くの固体物質を得、これも集めた。合わせた固体をCHCl/MeOHから再結晶し、ジメチル化された化合物を得た。
【0238】
収量:9.7g
(h).1−アセチル−6−アミノ−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
実施例33gに記載されている化合物(4.5g)のCHCl(70mL)溶液に、ピペリジン(7.7mL)を添加した。24時間後、反応混合物をCHCl(100mL)で希釈し、0.5M HCl水溶液(2×150mL)、水(100mL)及び塩水(1mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、200mLの総容量になるように希釈した。表題化合物のこの原液(約13.8mg/mL)をさらなる反応のために使用した。
【0239】
(i).フラン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
実施例33hに記載されている化合物(96.6mg)のCHCl(10mL)溶液に、トリエチルアミン(38μL)及び2−フロイルクロライド(27μL)を添加し、出発物質の完全な変換が達成されるまで、得られた混合物を攪拌した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0240】
収量:5.5mg。MS−ESI:[M+H]=446.2;HPLC:R=19.02分(方法2)。
【実施例34】
【0241】
5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(39.1mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例33hに記載されている化合物(96.6mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法B)。
【0242】
収量:35.5mg;MS−ESI:[M+H]=476.2;HPLC:R=21.26分(方法2)。
【実施例35】
【0243】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、4−ビフェニルカルボン酸(54.4mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例33hに記載されている化合物(96.6mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製した(方法B)。
【0244】
収量:31.5mg;MS−ESI:[M+H]=532.4;HPLC:R=24.92分(方法2)。
【実施例36】
【0245】
N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Aに従って、3,5−ジブロモ安息香酸(77mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例33hに記載されている化合物(96.6mg)をアシル化した。CHCl/CHCNからの結晶化によって、表題化合物を精製した。
収量:24.3mg;MS−ESI:[M+H]=614.2;HPLC:R=27.71分(方法2)。
【実施例37】
【0246】
シクロペンタンカルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル−アミド
一般的手順Aに従って、シクロペンタンカルボン酸(128μL)、HATU(224mg)及びDIPEA(400μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例33hに記載されている化合物(137mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0247】
収量:148mg;MS−ESI:[M+H]=448.4;HPLC:R=12.93分(方法1)。
【実施例38】
【0248】
N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−イソブチラミド
一般的手順Aに従って、イソ酪酸(110μL)、HATU(224mg)及びDIPEA(400μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例33hに記載されている化合物(137mg)をアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0249】
収量:43mg;MS−ESI:[M+H]=422.4;HPLC:R=9.99分(方法1)。
【実施例39】
【0250】
フラン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−フラン−2−イルカルボニルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−アミド
実施例33fに記載されている化合物(150mg)とトリエチルアミン(43μL)のCHCl(1mL)溶液に、2−フロイルクロライド(30μL)を添加した。出発物質が完全に消費された後、1MのHCl水溶液を添加し、有機層を分離した後、ピペリジン(1mL)を添加し、得られた混合物を一晩攪拌した。この反応混合物を1M HCl水溶液で洗浄し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=1/0=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィー、次いで分取HPLC(方法A)によって、表題化合物を精製した。
【0251】
収量:18mg;MS−ESI:[M+H]=512.4;HPLC:R=19.92分(方法2)。
【実施例40】
【0252】
5−メチル−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−プロピルアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−プロピルアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順K:実施例33fに記載されている化合物(750mg)、酢酸(953μL)、シアノホウ化水素ナトリウム(135mg)及びMeOH(10mL)の混合物に、プロピオンアルデヒド(94.2μL)を添加した。この混合物を18時間攪拌し、水を添加し、ろ過によって沈殿物を集めた。沈殿物をCHCl(10mL)中に溶かし、ピペリジン(1mL)を添加し、得られた混合物を18時間攪拌した。この反応混合物を1M HCl水溶液で洗浄し、有機層を分離し、50mLの総容量になるように希釈した。以下の反応のためにこの溶液を使用した。
【0253】
(b).5−メチル−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−プロピルアミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(39.1mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例40aに記載されている化合物(100mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0254】
収量:18.3mg;MS−ESI:[M+H]=490.4;HPLC:R=23.96分(方法2)。
【実施例41】
【0255】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−エチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−7−エチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Kに従って、アセトアルデヒド(73.3μL)を用いて、実施例33fに記載されている化合物(750mg)をアルキル化し、ピペリジン(1mL)で脱保護し、ワークアップ及び希釈の後、表題化合物のCHCl溶液を得た。
【0256】
(b).ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−エチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、4−ビフェニルカルボン酸(54.4mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例41aに記載されている化合物(100mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0257】
収量:9.8mg;MS−ESI:[M+H]=532.4;HPLC:R=25.55分(方法2)。
【実施例42】
【0258】
5−メチルチオフェン−2−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Kに従って、4−ピリジンカルボキサルデヒド(125μL)を用いて、実施例33fに記載されている化合物(750mg)をアルキル化し、ピペリジン(1mL)で脱保護し、ワークアップ及び希釈の後、表題化合物のCHCl溶液を得た。
【0259】
(b).5−メチル−チオフェン−2−カルボン酸{l−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般的手順Aに従って、5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(39.1mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例42aに記載されている化合物(114mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0260】
収量:51mg;MS−ESI:[M+H]=539.4;HPLC:R=13.19分(方法2)。
【実施例43】
【0261】
5−メチルチオフェン−2−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Kに従って、3−ピリジンカルボキサルデヒド(125μL)を用いて、実施例33fに記載されている化合物(750mg)をアルキル化し、ピペリジン(1mL)で脱保護し、ワークアップ及び希釈の後、表題化合物のCHCl溶液を得た。
【0262】
(b).5−メチル−チオフェン−2−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般的手順Aに従って、5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(39.1mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例43aに記載されている化合物(114mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0263】
収量:44mg;MS−ESI:[M+H]=539.4;HPLC:R=13.45分(方法2)。
【実施例44】
【0264】
N−(1−アセチル−7−イソブチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−7−イソブチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Kに従って、イソブチルアルデヒド(119μL)を用いて、実施例33fに記載されている化合物(750mg)をアルキル化し、ピペリジン(1mL)で脱保護し、ワークアップ及び希釈の後、表題化合物のCHCl溶液を得た。
【0265】
(b).N−(1−アセチル−7−イソブチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1.2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Aに従って、3,5−ジブロモ安息香酸(77mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例44aに記載されている化合物(114mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0266】
収量:54mg;MS−ESI:[M+H]=642.4;HPLC:R=29.47分(方法2)。
【実施例45】
【0267】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ベンジルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a).l−アセチル−6−アミノ−7−ベンジルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Kに従って、ベンズアルデヒド(133μL)を用いて、実施例33fに記載されている化合物(750mg)をアルキル化し、ピペリジン(1mL)で脱保護し、ワークアップ及び希釈の後、表題化合物のCHCl溶液を得た。
【0268】
(b).ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ベンジルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、4−ビフェニルカルボン酸(54.4mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例45aに記載されている化合物(113mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0269】
収量:114mg;MS−ESI:[M+H]=594.4;HPLC:R=26.46分(方法2)。
【実施例46】
【0270】
5−メチル−チオフェン−2−カルボン酸 (1−アセチル−7−ベンジルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(39.1mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例45aに記載されている化合物(113mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0271】
収量:107mg;MS−ESI:[M+H]=538.4;HPLC:R=18.59分(方法2)。
【実施例47】
【0272】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−7−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Aに従って、3,5−ジブロモ安息香酸(77mg)、HATU(157mg)及びDIPEA(239μL)のCHCl(10mL)溶液で、実施例43aに記載されている化合物(114mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0273】
収量:41mg;MS−ESI:[M+H]=677.2;HPLC:R=14.88分(方法2)。
【実施例48】
【0274】
N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
(a).4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン
レピジン(10.0g)のTHF溶液を−78℃まで冷却した後、BH・THFのTHF溶液(1M,70mL)を添加した。2時間後、二水素化ビス(2−メトキシ−エトキシ)アルミニウムナトリウムのトルエン溶液(3.5M,40mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間攪拌した。水を添加し、この混合物を酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で部分的に濃縮して、表題化合物を結晶化させた。ろ過によってこの結晶を集め、真空中での乾燥後3.5gを得た。残りの母液を真空中で濃縮し、ヘプタン/酢酸エチル=0/1=>1/0(v/v)を溶離液として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって残留物を精製すると、表題化合物がさらに4.4g得られた。
【0275】
収量:7.9g
(b).1−アセチル−4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン
一般的手順Cに従って、塩化アセチル(11.8mL)及びDMA(34mL)のCHCl(50mL)溶液を用いて、実施例48aに記載されている化合物(7.9g)を0℃でアシル化した。ヘプタン/酢酸エチル=6/4を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0276】
収量:8.8g
(c).1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Gに従って、ベンゼン(250mL)中で、AlCl(18.8g)とともに、実施例48bに記載されている化合物(8.8g)を攪拌した。さらなる精製を行わずに、得られた生成物を使用した。
【0277】
収量:12.0g
(d).1−アセチル−4−メチル−6−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例48cに記載されている化合物(5.0g)及び無水酢酸(189μL)のCHCl(50mL)溶液に、発煙HNO(9.4mL)を滴下して添加した。反応が完了した後、水を添加し、有機層を塩水で洗浄し、分離し、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=6/4(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0278】
収量:3.86g
(e).1−アセチル−6−アミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
一般的手順Eに従って、亜鉛粉(16g)及び酢酸(7mL)のTHF溶液(約250mL)を用いて、実施例48dに記載されている化合物(3.86g)を還元して、次工程で粗製のまま使用された生成物を得た。
【0279】
収量:2.2g
(f).(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチルエステル
実施例48eに記載されている化合物(1.0g)のTHF(10mL)溶液に、ピリジン(314μL)を添加し、得られた混合物を0℃まで冷却した。FmocCl(1.01g)を添加し、この混合物を室温で18時間攪拌した後、反応混合物を真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=6/4(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0280】
収量:950mg
(g).(1−アセチル−4−メチル−7−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチル エステル
実施例48fに記載されている化合物(850mg)及び無水酢酸(17μL)のCHCl(5mL)溶液に、発煙HNO(842μL)を滴下して添加した。反応が完了した後、水を添加し、有機層を塩水で洗浄し、分離し、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0281】
収量:714mg
(h).(1−アセチル−7−アミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニル エステル
一般的手順Eに従って、亜鉛粉(5.6g)及び酢酸(2.4mL)のTHF溶液(約50mL)を用いて、実施例48gに記載されている化合物(2.37g)を還元して、次工程で粗製のまま使用された生成物を得た。
【0282】
収量:2.66g
(i).(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸 9−フルオレニルメチル エステル
実施例48hに記載された化合物(2.66g)、酢酸(3.1mL)及びシアノホウ化水素ナトリウム(232mg)のメタノール溶液(50mL)に、ホルムアルデヒド(37%、650μL)の水溶液を添加し、得られた混合物を18時間攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を酢酸エチルに取り込み、水及び塩水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0283】
収量:1.0g
(j).1−アセチル−6−アミノ−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例48iに記載されている化合物(1g)のCHCl(20mL)溶液に、ピペリジン(1.8mL)を添加し、出発物質が残存しなくなるまで、この混合物を攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し、ヘプタン/酢酸エチル=9/1=>0/1(v/v)を溶離液として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって、表題化合物を精製した。
【0284】
収量:370mg。
【0285】
(k).N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般的手順Aに従って、3,5−ジブロモ安息香酸(70mg)、HATU(131mg)及びDIPEA(120μL)のCHCl(3mL)溶液で、実施例48jに記載されている化合物(74mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0286】
収量:82mg;MS−ESI:[M+H]=586.2;HPLC:R=22.40分(方法2)。
【実施例49】
【0287】
5−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、5−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(52mg)、HATU(131mg)及びDIPEA(120μL)のCHCl(3mL)溶液で、実施例48jに記載されている化合物(74mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0288】
収量:69mg;MS−ESI:[M+H]=514.2;HPLC:R=17.01分(方法2)。
【実施例50】
【0289】
5−クロロ−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般的手順Aに従って、5−クロロチオフェン−2−カルボン酸(52mg)、HATU(131mg)及びDIPEA(120μL)のCHCl(3mL)溶液で、実施例48jに記載されている化合物(74mg)をアシル化した。分取HPLCによって、表題化合物を精製し、凍結乾燥した。
【0290】
収量:81mg;MS−ESI:[M+H]=468.2;HPLC:R=17.49分(方法2)。
【実施例51】
【0291】
CHO−FSHインビトロ生物活性
ヒトFSH受容体が安定的にトランスフェクトされ、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を指示するcAMP応答要素(CRE)/プロモーターが同時トランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で、化合物のFSH活性を調べた。Gs共役型FSH受容体へのリガンドの結合はcAMPを増加させ、次いで、このcAMPの増加がルシフェラーゼレポーター構築物のトランス活性化の増加を誘導するであろう。アンタゴニスト特性を調べるために、被検化合物の不存在下で、cAMP蓄積の最大刺激の約80%を誘導する濃度の組換えFSHを添加した(rec−hFSH、10mU/mL)。ルミネセンスカウンターを用いてルシフェラーゼシグナルを定量した。被検化合物については、EC50値(最大の半分(50%)の刺激又は抑制を引き起こす被検化合物の濃度)を算出した。この目的のために、ソフトウェアプログラムGraphPad PRISM, version 3.0(GraphPad software Inc., San Diego)を使用した。
【0292】
全実施例の化合物が、アゴニスト又はアンタゴニストアッセイの設定の一方又は両方において、10−5M未満のEC50(IC50)値を示した。実施例5−8、10−14、16、18−20、33−35、37、38、41及び45−50の化合物は、前記アッセイの少なくとも1つで、10−7M未満のEC50を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、R及びRは、H又はMeであり、
は、H、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルコキシ又は(2−6)ヘテロシクロアルキル(2−4C)アルコキシであり、
は、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり、
は、H、OH、(1−4C)アルコキシ又はRであり、
(但し、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではなく、RがHであれば、RはH、OH又は(1−4C)アルコキシではない。)
は、(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり、
は、アミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリールカルボニルアミノ、(6C)アリールカルボニルオキシ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシであり、
は、ヒドロキシ、アミノ、(1−4C)アルコキシ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノであり、
は、アミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである。]で表わされるテトラヒドロキノリン誘導体、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
が、(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル又は(1−6C)アルキルである、請求項1に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項3】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−5C)ヘテロアリールカルボニルオキシ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、請求項1又は2に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項4】
が、アミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノである、請求項1から3に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項5】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、請求項1から4に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項6】
が、アミノ、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルである、請求項1から5に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項7】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又は(2−6C)ヘテロシクロアルキルである、請求項1から6に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項8】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、R−(2−4C)アルコキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシである、請求項1から7に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項9】
が、(2−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである、請求項1から8に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項10】
が、(4−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールであり、R9がアミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(3−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである、請求項1から9に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項11】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、R−エトキシ、R−メチルアミノ又はR−メトキシであり、Rがアミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(3−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである、請求項1から10に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項12】
が、(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(4−5C)ヘテロシクロアルキルであり、Rがアミノカルボニル、(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニル、(3−5C)ヘテロアリール又は(6C)アリールである、請求項1から11に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項13】
請求項1から12の何れか1項に記載のテトラヒドロキノリン誘導体と薬学的に適切な補助剤とを含む薬学的組成物。
【請求項14】
治療に使用するための請求項1から12に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項15】
受胎能力調節用の医薬を製造するための、請求項1から12の何れか1項に記載のテトラヒドロキノリン誘導体又は薬学的に許容されるその塩若しくは溶媒和物の使用。

【公表番号】特表2006−512347(P2006−512347A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561499(P2004−561499)
【出願日】平成15年12月16日(2003.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2003/051025
【国際公開番号】WO2004/056780
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(394010986)アクゾ・ノベル・エヌ・ベー (31)
【Fターム(参考)】