説明

ディスク装置

【課題】直径の異なる2種類の円盤状のディスクの何れをも自動ローディングしてドライブ可能となるようにしたスロットイン方式のディスク装置において、自動ローディングされたディスクが確実にクランプされるようにする。
【解決手段】直径の異なる2種類のディスクの外周縁を支持して搬送可能となるようにした複数のアームにより挿入されたディスクを自動ローディングにより装置内部へ搬入、搬出するようにしたディスク装置であり、ローディングスライダーの前進後退を繰り返すことによりクランプヘッドを複数回上下動させてディスクのクランプ動作を行うにあたり、前記クランプ動作間であってローディングスライダーが反転動作する前および/または後を含む期間の適時に、前記クランプヘッドを回転するスピンドルモータが挿入されたディスクの種類に応じて予め設定した駆動力で駆動され、ディスクを所定の角度に回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種コンピュータシステムなどの情報機器において、大量の情報を記録する記録媒体としての光ディスク(例えば、CD−R/RW、DVD−R/−RW/RAM/+R/+RWなど)をドライブするディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)などに内蔵されているディスク装置は、通常、ディスクを装填するディスクトレイを備えており、このディスクトレイが前進後退するように構成されている。そして、ディスクトレイに装填されたディスクは、ディスク装置本体内でドライブされ、情報の記録または再生が行われる。
【0003】
一方、ディスクトレイを用いない方式として、いわゆるスロットイン方式のディスク装置も多く採用される傾向にあり、パソコンの薄型化、小型化に好適なものとなっている。このスロットイン方式のディスク装置は、装置本体へのディスクの搬入(ロード)/搬出(アンロード)にディスクトレイを用いないため、操作者がディスクの過半をスロットに差し込むと、以後、装置本体のローディング機構が作動して自動的に搬入されるようにしている。
【0004】
図52ならびに図53は、従来のスロットイン方式のディスク装置におけるローディング機構の構成および動作態様を示すものである。同図に示す構成においては、ディスクDを操作者が挿入すると、ディスクDは第1の揺動体100の先端のピン100aおよび左右のガイド体101・102、そして途中から第2の揺動体103の先端のピン103aにより高さ方向と左右位置を規制されながら図52に示す位置まで到達する。
【0005】
このとき、第1の揺動体100はディスクDにより先端のピン100aが押されて矢印100A方向に回転し、また、第2の揺動体103もディスクDにより先端のピン103aが押されて矢印103A方向に回転する。そして、スイッチレバー104が第2の揺動体103の端部に押されて矢印104A方向に回転し、検出スイッチ105を作動する。
【0006】
前記検出スイッチ105が作動すると駆動手段106が始動し、第1のスライド部材107の矢印107A方向への移動が開始される。この第1のスライド部材107と第2のスライド部材108は、各先端がスライド連結部材109で連結され、このスライド連結部材109がピン110で揺動可能に枢支されているので、第1のスライド部材107の後退に同期して第2のスライド部材108が矢印108A方向に前進する。
【0007】
このようにして、第1のスライド部材107が後退を開始すると、このスライド部材107に片持ち状態で支持されている第1の揺動体100は第1のスライド部材107のカム溝107aで従動ピン100bが案内されることから、支点100cを中心に矢印100B方向へ揺動体100が回転し、これにより第1の揺動体100の先端のピン100aがディスクDをディスク位置決め部材111のピン111a・111bに当接するまで矢印107A方向へ搬送する。
【0008】
このとき、第2の揺動体103のピン103aは矢印103A方向に回転するので、第2の揺動体103のピン103aは、第1の揺動体100の先端のピン100aと同期してディスクDを支持したまま矢印103A方向に移動し、ディスクDがディスク位置決め部材111のピン111a・111bに当接した後は、ディスクDから僅かに離れた位置まで回転する。
【0009】
以上は装置内部へディスクDを搬入する場合のローディング機構の動作態様であるが、ディスクDを装置外部へ搬出する場合のローディング機構は、前述と逆の動作態様となる。即ち、図53に示すようにディスクDが装置内部で定位置にあるとき、搬出の指示にもとづき、駆動手段106が逆転方向に始動されると、第1のスライド部材107が矢印107B方向に前進を開始し、スライド連結部材109に連結されている第2のスライド部材108が同期して矢印108B方向に後退を開始する。これにより、第1の揺動体100は矢印100A方向に、そして第2の揺動体103は矢印103B方向に回転するので、各々の先端のピン100a・103aによりディスクDが支持されて装置外部へ搬出されることになる。
【0010】
なお、装置内部へ搬入されたディスクDは、定位置で上下動するクランプヘッド112にクランプされるようにしてある。このクランプヘッド112は、スピンドルモータ114の駆動軸に固定されたターンテーブル113と一体化されており、さらに前記スピンドルモータ114は、フレーム部材(図示省略)に配設され、このフレーム部材を昇降機構により上下動するようにしている(例えば、特許文献1)。
【0011】
このように、ディスクが装置内部に搬入されると、クランプヘッドを備えたターンテーブルおよびスピンドルモータからなるディスクドライブ機構を設けたフレーム部材を上下動させ、前記クランプヘッドによりディスクの中心孔のクランプが可能となるようにしている。これは、フレーム部材の上昇に伴い、クランプヘッドがディスクの中心孔に進入してクランプヘッドに設けたチャック爪がディスクの中心孔に係合し、ターンテーブル上に保持されることになる。
【0012】
かかる機構によりディスクをクランプするようにしたディスク装置では、チャック爪によるチャッキングが確実に実行されることが重要な課題となる。即ち、複数あるチャック爪の一部でもディスクの中心孔を確実にチャッキングできていないような状態にあると、ディスクは傾斜した状態となり水平状態を保つことができなくなることから、ディスクの記録面の情報の再生、または記録が不能となる可能性を生ずる。また、このような状態からディスクがクランプヘッドから脱落するとローディング機構が機能する範囲から外れ、搬出が不能となってディスクが装置内部に残置されたままの状態となり、また、ディスクの記録面を損傷する危険がある。
【特許文献1】特開2005−85449号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
前述したような不具合の発生は、ディスクDの中心孔Daに図54(A)に示すような段部d1、同図(B)に示すような溝d2が形成されたディスク、あるいは記録層が多層である場合、同図(C)に示すように、その中間層による溝d3が形成されたディスクに多く発生する確率が高い。
【0014】
また、本願発明が対象とする直径の異なる2種類のディスクは、12cmディスク、8cmディスクと一般に通称され、12cmディスクが最も汎用性の高いものとなっているが、この何れのディスクも自動ローディングしてドライブを可能とするための機構はきわめて複雑である。したがって、ディスクのクランプの不具合が発生し、装置内部に残置されてしまったディスクを回収するには、まず、そのディスク装置を組み込んでいる電子機器を分解して取り出したディスク装置を更に分解し、残置されたディスクを回収することになる。
【0015】
本発明は、スロットイン方式のディスク装置において、直径の異なる2種類のディスク、即ち、円盤状の大径ディスクと小径ディスクの何れもドライブ可能となるようにしたディスク装置において、自動ローディングされたディスクが確実にクランプされるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そこで本発明は、以下に述べる手段により上記課題を解決するようにした。即ち、請求項1記載の発明では、直径の異なる2種類のディスクの外周縁を支持して搬送可能となるようにした複数のアームにより挿入されたディスクを自動ローディングにより装置内部へ搬入し、または装置内部に収容されているディスクを装置外部へ搬出するようにしたディスク装置であり、ローディングスライダーの前進後退を繰り返すことによりクランプヘッドを複数回上下動させてディスクのクランプ動作を行うにあたり、前記クランプ動作間であってローディングスライダーが反転動作する前および/または後を含む期間の適時に、前記クランプヘッドを回転するスピンドルモータが挿入されたディスクの種類に応じて予め設定した駆動力で駆動され、ディスクを所定の角度に回転させる。
【0017】
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、スピンドルモータの駆動力が印加電圧値および/または印加時間幅により設定されるようにする。
【0018】
請求項3記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、挿入されたディスクの種類を判別するスイッチを設け、該スイッチの出力信号にもとづいてクランプ動作時のスピンドルモータの駆動力が選定されるようにする。
【0019】
請求項4記載の発明では、直径の異なる2種類のディスクの外周縁を指示して搬送可能となるようにした複数のアームにより挿入されたディスクを自動ローディングにより装置内部へ搬入し、または装置内部に収容されているディスクを装置外部へ搬出するようにしたディスク装置であり、クランプヘッドを上昇させることによりディスクをシャーシケースに押圧した後クランプヘッドを降下させることによりディスクをシャーシケースから離間させるクランプ動作を複数回行うにあたり、前記クランプ動作間であってディスクがシャーシケースから離間している期間の適時に、前記前記クランプヘッドを回転するスピンドルモータが挿入されたディスクの種類に応じて予め設定した駆動力で駆動され、ディスクを所定の角度に回転させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、直径の異なる2種類の円盤状のディスクの何れをも自動ローディングしてドライブ可能となるようにしたスロットイン方式のディスク装置において、自動ローディングされたディスクが確実にクランプされるようにし、装置内部へディスクが残置されるなどの不具合の発生を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて詳細に説明する。なお、本発明の理解を容易とするため、本発明の要旨に関連する構成を含め説明する。
【0022】
図1は、本発明を実施したスロットイン方式のディスク装置1の外観を示す図であり、シールド状態に構成されたシャーシケース2の天板の中央に開口2aが形成されており、この開口2aの周縁部に内部へ突出する凸部2bが形成されている。前記シャーシケース2の前端にはベゼル3が固定されており、このベゼル3には、12cmディスク(以下、大径ディスクという)D1および8cmディスク(以下、小径ディスクという)D2を挿入するスロット3aと、エマージェンシー解除のための通孔3b・3cが形成されている。また、ベゼル3には、収容されている大径ディスクD1または小径ディスクD2を装置外部への搬出させるための押釦4およびディスク装置1の動作状態を表示するためのインジケータ5を備える。
【0023】
図2は、前記シャーシケース2の天板部分を除去した状態の斜視図であり、このシャーシケース2内にはベースパネル6が配設されており、その中央から斜め下方への配置状態で大径ディスクD1および小径ディスクD2の駆動ユニットAが設けられている。この駆動ユニットAは、大径ディスクD1および小径ディスクD2の中心孔D1a・D2aをクランプまたはクランプされている状態を解除するため、フロントベゼル3側を支軸とし、装置中央に位置する後端部を上下方向に揺動可能となるようにした昇降フレーム7が既知の緩衝支持構造8により複数箇所でベースパネル6に連結されている。
【0024】
前記昇降フレーム7の先端には、搬入されて停止した大径ディスクD1または小径ディスクD2の中心に対応する位置にクランプヘッド9が配置される。このクランプヘッド9はターンテーブル10と一体に構成され、直下に配したスピンドルモータ11の駆動軸に固定されており、このスピンドルモータ11によりクランプヘッド9のチャック爪9aにクランプされた大径ディスクD1または小径ディスクD2を回転駆動してドライブし、情報の記録または再生が行われる。
【0025】
符号Bは昇降フレーム7に支持されたヘッドユニットであり、光ピックアップ12を大径ディスクD1、小径ディスクD2の直径方向に往復動させるためのキャリアブロック13が、その両端を昇降フレーム7に固定されたガイドシャフト14・15に支持されている。そして、前記キャリアブロック13は、ギヤトレイン17からスクリューシャフト18に伝達されたスレッドモータ16の駆動力により前進後退する(図3参照)。
【0026】
つぎに、大径ディスクD1、小径ディスクD2の搬入および搬出を司る複数のアームは、ベースパネル6の平面上に前記昇降フレーム7を囲む状態で配され、ベースパネル6の裏面に配設された駆動機構により作動するように構成されている。この複数のアームの中で、ディスクの搬入および搬出において中枢的機能を果たすのがディスク支持アーム19であり、リベットピン20を支点に揺動し、大径ディスクD1、小径ディスクD2の後端側を支持するとともに搬送行程における高さ位置を正確に保つようにしている。このため、先端にホルダー21を備え、このホルダー21の凹溝21aで大径ディスクD1、小径ディスクD2の後端側が保持される。
【0027】
符号22は大径ディスクD1を装置内部へ搬入するためのローディングアームであり、枢支ピン23で連結されたリンクレバー24に牽引されて揺動し、そのローディングローラー22aで挿入された大径ディスクD1の中心より前方の側部から押圧が開始され、大径ディスクD1を装置内部へ誘引する機能を果たす。
【0028】
ガイドアーム25はベースパネル6に回転可能に取り付けられた枢支ピン26を支点にして揺動し、その先端に垂下した状態で固定された支持部材25aにより搬送される小径ディスクD2の側部を支持して定位置へ導く機能を果たす。また、ガイドアーム27はリベットピン28を支点にして揺動し、その先端に垂下した状態で固定された支持部材27aにより搬送される大径ディスクD1の側部を支持して定位置に導く機能、および小径ディスクD2の側部を支持して定位置に導く機能を果たす。このガイドアーム27は、その基端部の枢支ピン27bにベースパネル6の裏面で第3揺動部材51の端部と引張コイルバネ53の端部が取り付けられている。
【0029】
ガイドアーム29はリベットピン30を支点に揺動し、その先端に起立した状態で固定された支持部材29aにより搬送される小径ディスクD2の側部を支持して定位置へ導く機能、および大径ディスクD1の側部を支持して定位置に位置決めする機能を果たす。なお、引張コイルバネ31に付勢され、リベットピン32を支点に揺動するリンクレバー33の作用ピン33aが前記ガイドアーム29のスリット29eに係合しているので、ガイドアーム29の先端は常に求心方向へ付勢された状態となる。前記ガイドアーム29の後端部のガイド溝29cに従動ピン35bにより連結されたガイドアーム35は、リベットピン36を支点に揺動し、その先端に起立した状態で固定された支持部材35aにより小径ディスクD2の後端側を支持して定位置へ導く機能、および小径ディスクD2の側部を支持して定位置に位置決めする機能を果たす。
【0030】
符号37はロックレバーであり、リベットピン38を支点に揺動し、先端に形成したアングル37aが前記ガイドアーム29の先端に備えた舌片29bを係止することが可能となるようにしている。このロックレバー37はワイヤースプリング39により先端のアングル37aが常に求心方向へ付勢されているが、通常はストッパー40が機能して定位置に静止している。
【0031】
符号41はリードワイヤーであり、ベゼル3の下辺に沿って配設され、その端部が前記ロックレバー37の後端部に連結されており、係止端部41aが起立状態に折り曲げられ、ベゼル3のスロット3aに臨むようにしている。したがて、大径ディスクD1をスロット3aから挿入すると、大径ディスクD1の側部で前記係止端部41aが押圧されるため、このリードワイヤー41はベゼル3に平行して横移動する。これにより、ロックレバー37が牽引され、その先端のアングル37aが遠心方向へ揺動するため、ガイドアーム29の舌片29bの係止を回避することができる。
【0032】
なお、ベースパネル6の平面上に露呈する機構要素において、符号42aはレバーアーム42(図2、図3参照)の係止舌片であり、ガイドアーム27の位置制御の機能を果たすものであるが、その動作態様の詳細については後述する。また、符号71は大径ディスクD1および小径ディスクD2がクランプヘッド9でクランプされている状態を解除するためのクランプ解除ピンである。
【0033】
以上のようにベースパネル6の平面上に構成された各ガイドアームなどを作動するため、このベースパネル6の裏面に構成された機構要素を以下に説明する。本発明のディスク装置1は、装置内部の側部に図3の仮想線で示すように前後方向に配置したローディングスライダー43の前進後退により大径ディスクD1と小径ディスクD2の搬送に係る動作制御のすべてを完結できるように構成されており、機構要素の中枢となるローディングスライダー43の構成ならびにこのローディングスライダー43に動作制御される各機構要素について説明する。
【0034】
図4は、ローディングスライダー43がベースパネル6の裏面へ対向する方向から俯瞰した状態を示すもので、同図に示すようにローディングスライダー43は柱状に形成され、その前端部分にラックギア43aが形成されている。一方、後端部分には、上端水平部43b−1と下端水平部43b−2および中間に段差を備えた垂直部43b−3が連通するガイド溝43bが形成されている。
【0035】
前記上端水平部43b−1にはリベットピン44を支点に揺動する第1揺動部材45の従動ピン45aを装着し、垂直部43b−3にはリベットピン46を支点に揺動する第2揺動部材47の従動ピン47aが装着される。そして、この第2揺動部材47の作用ピン47bは、従動スライダー48の端部通孔48aに装着される。
【0036】
ローディングスライダー43の中位部にはその両側にガイド溝43c−1およびガイド溝43c−2が形成されている。前記ガイド溝43c−1の後端部には傾斜面が形成されており、ガイド溝43c−2の前後端も傾斜状態となっている。そして、前記ガイドアーム29の従動ピン29dが、ローディングスライダー43が最も前進した状態において前記ガイド溝43c−2の後端傾斜部の開口部分に位置するように装着される。
【0037】
符号43dはローディングアーム22を大径ディスクD1の搬送に同期させて作動するようにリンクレバー24を牽引する誘導溝である。図5に示すようにこの誘導溝43dに重合する位置のベースパネル6に固定されたガイドプレート49にガイドスリット49aが形成されており、誘導溝43dとガイドスリット49aにリンクレバー24の先端に固定した従動ピン24aを差し込んだ状態としてある。したがって、前進後退する誘導溝43dに対して定位置にあるガイドスリット49aとが相互に作用し、前記従動ピン24aの動作制御がなされる。
【0038】
また、ローディングスライダー43の昇降フレーム7に面する側部にこの昇降フレーム7の昇降を司る従動ピン7aを上下動させるためのカム溝43eが形成されている。このカム溝43eは昇降フレーム7を低位置に保つ低位部43e−1、昇降フレーム7を上昇または降下させる傾斜部43e−2、昇降フレーム7を高位置に保つ高位部43e−3が一連に形成されている。
【0039】
図6は、装置内部の後部に構成された動力伝達機構を裏面から俯瞰した状態の分解斜視図であり、従動スライダー48の昇降フレーム7の昇降を司る従動ピン7bを上下動させるためのカム溝48cが形成されている。このカム溝48cは昇降フレーム7を低位置に保つ低位部48c−1、昇降フレーム7を上昇または降下させる傾斜部48c−2、昇降フレーム7を高位置に保つ高位部48c−3が一連に形成されている。
【0040】
前記従動スライダー48の端部通孔48bには、リベットピン50を支点に揺動する第3揺動部材51の作用ピン51aが装着されている。そして、前記作用ピン51aにはリンクワイヤー52の端部52aが装着され、他方の端部52bは、第1揺動部材45の通孔45bに係止される。前記第3揺動部材51は引張コイルバネ53により同図において反時計回り方向への付勢力が働いているが、作用ピン51aがリンクワイヤー52によりその動きが制限されるため、装置が作動していない状態では定位置に静止する。また、前記端部通孔48bの側部には、レバーアーム42を作動するための作用片48dが形成されている。
【0041】
つぎに、第1揺動部材45と後述するギヤディスクとの間に連結されるリンクアーム54は、第1揺動部材45に連結部材55により連結された第1リンクアーム54aと引張コイルバネ56により付勢された第2リンクアーム54bの組み合わせにより伸縮可能に構成され、大径ディスクD1および小径ディスクD2の搬送時における機構の安全を確保するようにしている。
【0042】
図7は、前記第2リンクアーム54bの端部の構成を装置裏面から俯瞰した斜視図であり、第2リンクアーム54bの通孔54b−1、ディスク支持アーム19の回転基板19aの通孔19b、ギヤディスク59の通孔59aが同時に枢止ピン57により回動可能に軸支されている。一方、ディスク支持アーム19の中心孔19cとギヤディスク59の中心孔59bは、一端をベースパネル6に固定したリベットピン20で同時に軸支され、前記回転基板19aの係止片19dがギヤディスク59の係止窓59cに臨み、一体となるようにしている。
【0043】
前記ギヤディスク59のシャーシケース2の側面に対向する外周縁の一部にはギヤ59dが形成され、これと相対する外周縁にはスイッチ起動段部59e・59fが形成されている。前記スイッチ起動段部59e・59fにより入接されるリミットスイッチ60は、シャーシケース2の底面上に配設した配線基板(図示せず)に実装され、そのスイッチノブ60aが前記スイッチ起動段部59e・59fで作動する。
【0044】
前述したレバーアーム42は、リベットピン61を支点に揺動するように固定され、その係止舌片42aをベースパネル6の開口からベースパネル6の表面に臨ませるとともに、バネ片42bの先端をベースパネル6の開口壁6aに接触させ、先端部のローラー42cに遠心方向への付勢力が発生するようにしている。これにより、レバーアーム42は、ローラー42cが従動スライダー48の側壁に接触している状態にあるときは定位置に静止しているが、従動スライダー48がスライドするとその作用片48dにローラー42cが押圧されることによってリベットピン61を支点に揺動し、係止舌片42aが遠心方向へ移動する。
【0045】
つぎに、ガイドアーム25を揺動させるための機構を説明する。このガイドアーム25はその揺動の支点となる基端の枢支ピン26がベースパネル6の背面に延設され、その端部にローラー支持板62が固定されている。このローラー支持板62には図3に示すように引張コイルバネ63が張設されているので、同図において時計回り方向の付勢力が作用し、これによりガイドアーム25が求心方向へ傾倒するようになる。前記ローラー支持板62に配設されたダブルローラー64は、図8に示すように大径部64aと小径部64bが同軸に構成されたものである。
【0046】
同図において、シャーシケース2の側壁内面に沿って配設されたラックスライダー65は、ギヤディスク59のギヤ59dに噛合するラックギヤ65aを備え、ギヤディスク59の回転に同期して前進後退する。ラックスライダー65の中間部の下辺には低位ガイド片65b、上辺には高位ガイド片65cが形成されており、低位ガイド片65bが前記ダブルローラー64の大径部64aを案内し、高位ガイド片65cが小径部64bを案内する。
【0047】
このように構成された機構要素は、ローディングスライダー43の前進後退により作動されるが、この駆動機構は、図3に示すように装置裏面の角隅部に配設されている。そして、駆動機構の動力源となるローディングモータ66の出力軸のウォームギヤ67の回転力がダブルギヤ68・69・70によるギヤトレインにより順次、小径ギヤから大径ギヤへ減速されながら伝達される。そして、ローディングスライダー43のラックギヤ43aに噛合しているダブルギヤ70の小径ギヤから駆動力が伝達され、ローディングスライダー43が前進後退する。
【0048】
つぎに、以上のように構成されたディスク装置1の動作態様について説明する。上述したように本発明のディスク装置1では大径ディスクD1および小径ディスクD2の搬送が可能となるように構成されているが、まず、大径ディスクD1の搬送の態様を図9乃至図22にもとづいて説明し、小径ディスクD2の搬送の態様を図23乃至図36にもとづいて説明する。
【0049】
図9乃至図15は、ベースパネル6の表面に露呈する構成の主要部を実線により描画した平面図であり、このときのベースパネル6の裏面の構成の主要部を破線で示す。また、図16乃至図22は、ベースパネル6の裏面に露呈する構成の主要部を実線により描画した底面図であり、このときのベースパネル6の表面の構成を破線で示す。なお、図9乃至図15において、カム溝43e・48cおよび従動ピン7a・7bは本来同図に現れないものであるが、説明の便宜上これを図示し、理解が容易となるようにした。
【0050】
図9および図16は、大径ディスクD1がベゼル3のスロット3aから挿入されるのを待機している状態であり、各アームは初期状態で静止している。このとき、ガイドアーム25は、ベースパネル6の裏面において前記枢支ピン26に固定されたローラー支持板62のローラー64の大径部64aが、図8および図16に示すようにラックスライダー65の低位ガイド片65bに当接しており、ガイドアーム25は、求心方向に最も揺動した位置よりも所定量だけ遠心方向に揺動した位置に停止している。
【0051】
これは、ガイドアーム25が求心方向に最も揺動した位置に停止し、ディスクの挿入を待機する構成とした場合、小径ディスクD2を装置の左側に寄せて挿入したときに、小径ディスクD2が支持部材25aの左側に入ってしまい、小径ディスクD2を搬送することができなくなるのを防止するため、ガイドアーム25を求心方向に最も揺動した位置よりも所定量だけ遠心方向に揺動した位置で停止させ、ディスクの挿入を待機するようにしてある。
【0052】
つぎに、ガイドアーム27は、その基端部が引張コイルバネ53で付勢されているので、先端の支持部材27aが求心方向へ揺動する力が常に働くが、枢支ピン27bに連結された第3揺動部材51が定位置に静止しているので、このガイドアーム27は図9に示す状態で静止している。これは、静止状態にある第1揺動部材45と第3揺動部材51の作用ピン51aとの間に取り付けられたリンクワイヤー52がストッパーとしての機能を果たし、第3揺動部材51の揺動を阻止していることによる。
【0053】
同様にローディングスライダー43の移動に伴って動力が伝達されるディスク支持アーム19、ガイドアーム29、ガイドアーム35、ローディングアーム22も図9に示す状態で静止している。また、ローディングスライダー43のカム溝43eに案内される昇降フレーム7の従動ピン7aは、このカム溝43eの低位部43e−1にあり、一方、従動スライダー48のカム溝48cに案内される昇降フレーム7の従動ピン7bは、このカム溝48cの低位部48c−1にあるため、昇降フレーム7は図37(A)に示すように最も降下している状態にある。
【0054】
図10および図17は、ベゼル3のスロット3aから大径ディスクD1が操作者により挿入され、この大径ディスクD1の前端側がディスク支持アーム19のホルダー21およびガイドアーム29の支持部材29aに当接した状態を示す。このとき、大径ディスクD1はガイドアーム25の先端の支持部材25aを押圧し、図10に仮想線で示す位置から遠心方向へ揺動する。このとき、大径ディスクD1の側部は、リードワイヤー41の係止端部41aを押圧して同図矢印で示す方向にスライドする。これにより、ロックレバー37がリードワイヤー41で牽引され、その先端のアングル37aが同図矢印に示す方向に揺動するため、ガイドアーム29の先端の舌片29bを係止する範囲から外れる。
【0055】
図11および図18は、上記の状態から大径ディスクD1が操作者により更に挿入された状態を示すもので、大径ディスクD1に押圧されてディスク支持アーム19、ガイドアーム25およびガイドアーム29は遠心方向に揺動する。したがって、ディスク支持アーム19の基部はリベットピン20を支点に図39(A)の位置から図39(B)の位置まで回転し、リミットスイッチ60がギヤディスク59のスイッチ起動段部59eで作動される。なお、このときギヤディスク59に噛合しているラックスライダー65は僅かに前進する。
【0056】
前記スイッチ起動段部59eにより作動したリミットスイッチ60からの信号にもとづき、この時点でローディングモータ66に低位電圧の電流が流れる。これによりローディングスライダー43が後退してリンクレバー24を牽引し、ローディングアーム22が同図の仮想線の位置まで揺動し、先端のローディングローラー22aが大径ディスクD1の側部に当接して停止する。
【0057】
ここで、前記低電位の電流の電位は、後述する小径ディスクD2の搬送に必要な電位を基準に設定したもので、この時点で大径ディスクD1の搬入に必要な大きいトルクを発生させるための高電位の電流を流すと、搬送機構に不具合が発生する危険がある。即ち、図11において、ローディングローラー22aの押圧による分力F1aとガイドアーム25の支持部材25aの押圧による分力F1bは大径ディスクD1のほぼ中心付近にあるため、その合力はきわめて小さく、大径ディスクD1を搬入方向へ推進する力が発生しない。しかも、図11に示す状態では、ガイドアーム29の先端の求心方向に付勢されている支持部材29aが大径ディスクD1の後側部を押圧している状態にある。
【0058】
かかる状況において大径ディスクD1を搬送するに必要な高電位の電流をローディングモーター66に通ずると、ローディングアーム22は大径ディスクD1を挟持したまま停止し、搬入動作が停止してしまう。この状態が継続された場合、例えば、搬送機構のギヤトレインの破損、あるいはローディングモータ66の焼損などの危険に繋がることになる。このような不具合の発生を回避するため、この時点では小径ディスクD2の搬送に必要な低電位の電流をローディングモータ66に流すようにしている。
【0059】
なお、低電位の電流をローディングモータ66に流している前記状態においては、ローディングモータ66の駆動力のみでは、大径ディスクD1が負荷となってローディングアーム22が回動しないため、大径ディスクD1の搬送動作が行われず、操作者が大径ディスクD1を押圧したときに、ローディングモータ66の駆動力と操作者の挿入力とが加わり、大径ディスクD1の搬送動作が行われるようにしている。
【0060】
図12および図19は、上記の状態から大径ディスクD1が操作者により更に挿入された状態を示すもので、ディスク支持アーム19の基部のギヤディスク59が更に回転する。これによりリンクアーム54が牽引され、第1揺動部材45がリベットピン44を支点に揺動し、従動ピン45aが後退するため、低電位の電流が流れているローディングモータ66の駆動力により付勢された状態にあるローディングスライダー43も後退する。
【0061】
かかる動作に至ると、ガイドアーム29が遠心方向へ揺動し支持部材29aによる大径ディスクD1の支持が解除される。これは、図11の状態でローディングスライダー43のガイド溝43c−1の後端部の傾斜面上に位置したガイドアーム29の従動ピン29dが、ローディングスライダー43の後退に伴って前記傾斜面の作用を受けることによるものである。
【0062】
前記による第1揺動部材45の揺動に伴い、リンクワイヤー52により揺動が規制されている第3揺動部材51が引張コイルバネ53の作用によりリベットピン50を支点に揺動する。これにより、ガイドアーム27が求心方向へ揺動し、その先端の支持部材27aにより大径ディスクD1の後側部が支持される。このとき、ローディングスライダー43の後退によりリンクレバー24が牽引されるので、ローディングアーム22が求心方向へ揺動し、先端のローディングローラー22aが大径ディスクD1の前側部に当接して支持する。なお、昇降フレーム7の従動ピン7aは、カム溝43eの低位部43e−1を横移動する状態であるので、この昇降フレーム7は図37(A)の位置に止まる。
【0063】
一方、ディスク支持アーム19の基部のギヤディスク59は、図39(C)に示す位置まで回転し、スイッチ起動段部59fがリミットスイッチ60のスイッチノブ60aを反転作動する。このときのリミットスイッチ60の信号によりローディングモータ66に流す電流を高電位に切り替え、大径ディスクD1の搬入に必要なトルクが発生するようにする。そして、ローディングローラー22aの押圧による分力F1aおよびガイドアーム25の支持部材25aの押圧による分力F1bが大きくなることから搬入方向へ推進する合力F2が発生し、ローディングモータ66による自動ローディングが開始される。
【0064】
図13および図20は、ローディングモータ66による自動ローディングが開始され、大径ディスクD1が搬入されている状態を示す。図12の状態からローディングスライダー43が更に後退すると、ガイドアーム29の従動ピン29dがローディングスライダー43の傾斜部からガイド溝43c−1へ進入する。これにより、ガイドアーム29が遠心方向へ更に揺動し、先端の支持部材29aが大径ディスクD1の側部に接触しない状態となる。なお、図40(A)〜(D)にガイドアーム29の動作の態様を連続的に示す。
【0065】
また、ローディングスライダー43の後退により、リンクレバー24が牽引され、ローディングアーム22の求心方向への揺動を開始する。図41(A)〜(D)は、ローディングアーム22の揺動の状態を連続的に示したもので、図12に示すローディングアーム22の状態は、図41(A)の初期状態から図41(B)へ移行した状態に相当する。
【0066】
前記ローディングアーム22の揺動を司るリンクレバー24は、前述したようにリンクレバー24の先端に固定した従動ピン24aがローディングスライダー43の誘導溝43dとガイドプレート49のガイドスリット49aに差し込まれているので、ローディングスライダー43が後退すると、従動ピン24aは誘導溝43dの後端の傾斜面とガイドスリット49aの側壁で挟持される状態となり、ローディングスライダー43の後退に伴って従動ピン24aも後退し、リンクレバー24が牽引されローディングアーム22が揺動する。
【0067】
ローディングスライダー43が図13に示す位置まで後退すると、これに伴い、ガイド溝43bの上端水平部43b−1が第1揺動部材45の従動ピン45aを押し上げ、リベットピン44を支点にこの第1揺動部材45を揺動し、リンクアーム54を介してギヤディスク59を回転する。これにより、ディスク支持アーム19は遠心方向へ揺動、即ち、大径ディスクD1の後端部を支持しているホルダー21が大径ディスクD1の搬入に同期して後退する。なお、この時点では、第2揺動部材47の従動ピン47aはガイド溝43bの垂直部をスライドしている状態であるので、第2揺動部材47は静止した状態であり、従動スライダー48も静止した状態にある。
【0068】
図12から図13の状態へ移行する行程において引張コイルバネ53により付勢されているガイドアーム27は、その先端の支持部材27aが大径ディスクD1の搬入に伴って図13に示すように押し戻され、レバーアーム42の係止舌片42aに当接して停止する。このとき、第3揺動部材51は僅かに揺動するため、その作用ピン51aは静止している従動スライダー48の端部通孔48b内を求心方向へ移動するため、リンクワイヤー52が僅かに撓む状態となる。
【0069】
一方、ガイドアーム25の支持部材25aは大径ディスクD1の前側部を支持しており、前記ギヤディスク59の回転により前進したラックスライダー65の高位ガイド片65cはダブルローラー64の小径部64bから離間した状態にある。なお、このとき、昇降フレーム7の従動ピン7aは、カム溝43eの低位部43e−1を横移動する状態であり、従動スライダー48は静止しているので、昇降フレーム7は依然、図37(A)の位置に止まる。
【0070】
図14および図21は、図13および図20の状態からローディングスライダー43が更に後退し、リンクレバー24が牽引され、ローディングアーム22が図41(C)に示す位置まで揺動し、搬入された大径ディスクD1の中心孔D1aの中心とクランプヘッド9の中心が一致した状態を示す。一方、ガイドアーム29の従動ピン29dはローディングスライダー43のガイド溝43c−1を直進する状態となるので、ガイドアーム29およびガイドアーム35は図14に示す位置で静止している。このとき、支持部材29aおよび支持部材35aが大径ディスクD1の外周縁を受け止めて位置決めすることにより、大径ディスクD1の中心孔D1aとクランプヘッド9との位置が正確に一致する。
【0071】
ローディングスライダー43の後退に伴い、第1揺動部材45の従動ピン45aが上端水平部43b−1に押し上げられ、垂直部43b−3へ移行するため、この第1揺動部材45が同図に示す位置まで揺動し、リンクアーム54によるギヤディスク59の回転によりディスク支持アーム19も遠心方向へ揺動する。前記ギヤディスク59の回転は、ラックスライダー65を更に前進させ、ダブルローラー64の小径部64bが高位ガイド片65cに乗り上げるため、ガイドアーム25は遠心方向へ大きく揺動し、その支持部材25aによる大径ディスクD1の外周縁の支持を終了する。これによりガイドアーム25は、昇降フレーム7の側方に待避し、昇降フレーム7上に延在しない状態となるので、上昇する昇降フレーム7とガイドアーム25が衝突する虞はない。
【0072】
このとき、大径ディスクD1は、ガイドアーム27の支持部材27aを押圧しているが、この支持部材27aはレバーアーム42の係止舌片42aに当接して停止位置が確定されるので、この時点で大径ディスクD1のクランプヘッド9に対する水平方向の中心が一致することになる。一方、大径ディスクD1のクランプヘッド9に対する垂直方向の中心は、図14に示す状態で静止したディスク支持アーム19のホルダー21とローディングアーム22のローディングローラー22aにより確定されることになる。
【0073】
このように、本発明のディスク装置によれば、大径ディスクD1の自動ローディングが開始されて図14の状態に至るまで、この大径ディスクD1の外周縁の少なくとも3箇所が前述した複数のアームにより支持され、装置内部へ搬入されクランプヘッド9による中心孔D1aのクランプが可能となる位置に静止されるのである。
【0074】
また、図13から図14へ至る行程において、ローディングスライダー43のカム溝43eの後退により、昇降フレーム7の従動ピン7aが低位部43e−1から傾斜部43e−2へ移行して上昇する状態となる。一方、第2揺動部材47の従動ピン47aがローディングスライダー43の垂直部43b−3から下端水平部43b−2へ達し、この第2揺動部材47が遠心方向へ揺動するため、作用ピン47bが従動スライダー48を水平移動させることに伴いカム溝48cが水平移動する。これにより、昇降フレーム7の従動ピン7bは低位部48c−1から傾斜部48c−2へ移行して上昇する状態となり、昇降フレーム7は図37(B)に示すように上昇を開始する。
【0075】
図15および図22は、クランプヘッド9が大径ディスクD1の中心孔D1aをクランプし、大径ディスクD1のドライブが可能となる最終状態を示すものである。この状態に至るには、大径ディスクD1を支持しているディスク支持アーム19、ローディングアーム22、ガイドアーム27が僅かに遠心方向へ揺動しディスクの支持を終了し、大径ディスクD1の回転の妨げとならないようにしなければならない。
【0076】
即ち、図14の状態からローディングスライダー43が更に後退して停止した位置で、リンクレバー24の従動ピン24aは誘導溝43dの後部の垂直方向の偏心部分でガイドスリット49aの後端の横溝に押し込まれるので、図41(D)に示すようにリンクレバー24が牽引方向とは逆の方向へ僅かに戻り、ローディングアーム22が僅かに遠心方向へ揺動し、このローディングローラー22aによる大径ディスクD1の外周縁の支持を終了する。
【0077】
また、これと同時に第1揺動部材45の従動ピン45aがガイド溝43bの垂直部43b−3の中位に形成された傾斜部で僅かに揺動されるため、この揺動がリンクアーム54を介してギヤディスク59に伝達される。これによりディスク支持アーム19が僅かに遠心方向へ揺動し、このディスク支持アーム19による大径ディスクD1の外周縁の支持を終了する。
【0078】
一方、ローディングスライダー43のガイド溝43bの下端水平部43b−2は第2揺動部材47の従動ピン47aを大きく押し上げられる。これにより、作用ピン47bが遠心方向へ揺動し、従動スライダー48を水平移動して端部通孔48bが第3揺動部材51の作用ピン51aを牽引するため、この第3揺動部材51が僅かに揺動するとともに、同時に作用片48dがレバーアーム42のローラー42cを押し上げる。これにより、ガイドアーム27の支持部材27aが当接しているレバーアーム42の係止舌片42aが後退するため、ガイドアーム27が僅かに遠心方向へ揺動し、このガイドアーム27による大径ディスクD1の外周縁の支持を終了する。
【0079】
このとき、ローディングスライダー43のガイド溝43c−1の端部がガイドアーム29の従動ピン29dを押圧することによりガイドアーム29が僅かに揺動する。これにより、ガイドアーム29の支持部材29aが遠心方向へ揺動して大径ディスクD1の外周縁の位置決めを終了する。また、ガイドアーム29のガイド溝29cに従動ピン35bにより連結されたガイドアーム35が僅かに揺動することにより、支持部材35aも遠心方向へ揺動して大径ディスクD1の外周縁の位置決めを終了する。
【0080】
なお、図14から図15へ至る行程において、ローディングスライダー43の後退に同期して従動スライダー48は水平移動するが、昇降フレーム7の従動ピン7aはローディングスライダー43のカム溝43eの傾斜部43e−2から高位部43e−3へ移行し、従動ピン7bは従動スライダー48のカム溝48cの傾斜部48c−2から高位部48c−3へ移行する。
【0081】
この行程における昇降フレーム7の挙動は、傾斜部43e−2・48c−2により上昇する従動ピン7a・7bにより昇降フレーム7が上昇し、図37(C)に示すようにクランプヘッド9のチャック爪9aが大径ディスクD1の中心孔D1aに当接してこの大径ディスクD1を押し上げ、中心孔D1aの周縁がシャーシケース2の凸部2bに当接する。
【0082】
前記状態から従動ピン7a・7bが傾斜部43e−2・48c−2の頂部に達すると、図37(D)に示すようにクランプヘッド9が大径ディスクD1の中心孔D1aに嵌入し、チャック爪9aによるクランプを完了し、ターンテーブル10上に大径ディスクD1が固定される。そして、従動ピン7a・7bが高位部43e−3・48c−3へ移行することにより、昇降フレーム7は図37(E)に示す位置まで降下し、大径ディスクD1のドライブが可能となる。
【0083】
以上、本発明のディスク装置1による大径ディスクD1の搬入時における各機構の動作態様を説明したが、搬出時は、各機構がローディングスライダー43の前進に伴って上述した搬入時とは逆順の動作態様となる。即ち、大径ディスクD1の搬出が開始され、ローディングスライダー43が前進を開始すると、昇降フレーム7は図38(A)〜(E)に示すように、一旦上昇してから初期位置まで降下する。この間に大径ディスクD1は図38(C)に示すようにクランプ解除ピン71で突き上げられ、クランプヘッド9によるクランプが解除される。
【0084】
上記のようにして大径ディスクD1のクランプが解除されるまでの行程において、ディスク支持アーム19、ローディングアーム22、ガイドアーム27は求心方向への動作を開始し、大径ディスクD1の外周縁が支持された図14に示す状態となり、以後、ディスク支持アーム19の求心方向へ揺動する力により大径ディスクD1を搬出し、その前端部をベゼル3のスロット3aから露呈させて停止する。
【0085】
なお、ローディングスライダー43の後退に伴う従動ピン24a・29d・45a・47aの動作の態様を図42(A)〜(F)に連続的に示す。
【0086】
つぎに、本発明のディスク装置により小径ディスクD2を搬送する場合の動作態様を図23乃至図29の平面図と、これに対応する図30乃至図36に示す底面図により説明する。なお、図23乃至図29において、カム溝43e・48cおよび従動ピン7a・7bは本来同図に現れないものであるが、説明の便宜上これを図示し、理解が容易となるようにした。
【0087】
図23および図30は、小径ディスクD2がベゼル3のスロット3aから挿入されるのを待機している状態であり、各アームは初期状態で静止している。このとき、ガイドアーム25は、ベースパネル6の裏面において前記枢支ピン26に固定されたローラー支持板62のローラー64の大径部64aが、図8および図30に示すようにラックスライダー65の低位ガイド片65bに当接しており、ガイドアーム25は、求心方向に最も揺動した位置よりも所定量だけ遠心方向に揺動した位置に停止している。
【0088】
これは、ガイドアーム25が求心方向に最も揺動した位置に停止し、ディスクの挿入を待機する構成とした場合、小径ディスクD2を装置の左側に寄せて挿入したとき、小径ディスクD2が支持部材25aの左側に入ったしまい、小径ディスクD2を搬送することができなくなるのを防止するため、ガイドアーム25を求心方向に最も揺動した位置よりも所定量だけ遠心方向に揺動した位置で停止させ、ディスクの挿入を待機するようにしてある。なお、図23および図30に示す小径ディスクD2を待機している状態は、図9および図16に示す大径ディスクD1を待機している状態に一致するものである。
【0089】
つぎに、ガイドアーム27は、その基端部が引張コイルバネ53で付勢されているので、先端の支持部材27aが求心方向へ揺動する力が常に働くが、枢支ピン27bに連結された第3揺動部材51が定位置に静止しており、このガイドアーム27は図23に示す状態で静止している。これは、静止状態にある第1揺動部材45と第3揺動部材51の作用ピン51aとの間に取り付けられたリンクワイヤー52がストッパーとしての機能を果たし、第3揺動部材51の揺動を阻止していることによる。
【0090】
同様にローディングスライダー43の移動に伴って動力が伝達されるディスク支持アーム19、ガイドアーム29、ガイドアーム35、ローディングアーム22も図23に示す状態で静止している。また、ローディングスライダー43のカム溝43eに案内される昇降フレーム7の従動ピン7aは、このカム溝43eの低位部43e−1にあり、一方、従動スライダー48のカム溝48cに案内される昇降フレーム7の従動ピン7bは、このカム溝48cの低位部48c−1にあるため、昇降フレーム7は図37(A)に示すように最も降下している状態にある。
【0091】
図24および図31は、ベゼル3のスロット3aから小径ディスクD2が操作者により挿入され、この小径ディスクD2の前端側がディスク支持アーム19のホルダー21に当接した状態を示す。この時点の小径ディスクD2のスロット3aへの挿入において、小径ディスクD2が図24において左方へ偏った場合は、小径ディスクD2の前端左側部がガイドアーム25の支持部材25aに接触して押し戻されるため、小径ディスクD2が搬送路から脱落するのを防ぐことができる。
【0092】
また、小径ディスクD2の挿入操作において、小径ディスクD2の前端右側部が図43(A)に示すようにガイドアーム29の支持部材29aを押圧して遠心方向へ揺動させた場合、同図(B)に示すように舌片29bが、揺動することなく定位置に静止しているロックレバー37のアングル37aで係止されるので、この場合も小径ディスクD2が搬送路から脱落するのを防ぐことができる。即ち、ガイドアーム25の支持部材25aとガイドアーム29の支持部材29aにより小径ディスクD2が案内され、装置中央に導かれるのである。
【0093】
図25および図32は、上記の状態から小径ディスクD2が操作者により更に挿入された状態を示すもので、小径ディスクD2に押圧されてディスク支持アーム19が遠心方向へ揺動するとともに、このディスク支持アーム19の揺動に連動するガイドアーム25の支持部材25aとガイドアーム29の支持部材29aが小径ディスクD2の側部に接触する。これにより、小径ディスクD2は前記支持部材25a・29aとディスク支持アーム19のホルダー21の3点で支持された状態となる。
【0094】
また、ディスク支持アーム19の基部はリベットピン20を支点に図39(A)の位置から図39(B)の位置まで回転し、リミットスイッチ60がギヤドラム59のスイッチ起動段部59eで作動される。前記スイッチ起動段部59eにより作動したリミットスイッチ60からの信号にもとづき、ローディングモータ66に低位電圧の電流が流れる。このとき、ガイドアーム29の支持部材29aの押圧による分力F1aおよびガイドアーム25の支持部材25aの引張コイルバネ63の作用による押圧による分力F1bが大きく作用する状態にあるので、小径ディスクD2を搬入方向へ推進する合力F2が生じ、このローディングモータ66による自動ローディングが開始される。
【0095】
図26および図33は、ローディングモータ66による自動ローディングが開始され、小径ディスクD2が搬入されている状態を示す。図25の状態からローディングスライダー43が更に後退すると、ガイドアーム29の従動ピン29dがローディングスライダー43のガイド溝43c−2へ進入する。このときガイド溝43c−2の傾斜部で支持部材29dが案内されその傾斜距離だけ移動し、小径ディスクD2を搬入しつつ支持部材29aが同図に示す位置まで揺動する。このとき、ガイドアーム25もまた引張コイルバネ63の作用により、小径ディスクD2を搬入しつつ同図に示す位置まで揺動する。
【0096】
ローディングスライダー43が図26に示す位置まで後退すると、これに伴い、ガイド溝43bの上端水平部43b−1が第1揺動部材45の従動ピン45aを押し上げ、リベットピン44を支点にこの第1揺動部材45を揺動し、リンクアーム54を介してギヤドラム59を回転する。これにより、ディスク支持アーム19は遠心方向へ揺動、即ち、小径ディスクD2の後端部を支持しているホルダー21が小径ディスクD2の搬入に同期して後退する。なお、この時点では、第2揺動部材47の従動ピン47aはガイド溝43bの垂直部をスライドしている状態であるので、第2揺動部材47は静止した状態であり、従動スライダー48も静止した状態にある。
【0097】
したがって、第1揺動部材45の揺動に伴い、第3揺動アーム51が引張コイルバネ53の作用により揺動するので、ガイドアーム27がリベットピン28を支点に揺動してその支持部材27aが小径ディスクD2に当接する。おな、このとき、昇降フレーム7の従動ピン7aは、カム溝43eの低位部43e−1を横移動する状態であり、従動スライダー48は静止しているので昇降フレーム7は、依然、37(A)の位置に止まる。
【0098】
図27および図34は、図26および図33の状態からローディングスライダー43が更に後退して小径ディスクD2の搬入が継続されている状態であり、ガイドアーム29は揺動を停止しているが、ローディングスライダー43の移動量に応じ、ディスク支持アーム19が遠心方向へ、ガイドアーム25・27が求心方向へ揺動し、小径ディスクD2を支持する。
【0099】
図28および図35は、図27および図34の状態からローディングスライダー43が更に後退して小径ディスクD2の中心孔D2aの中心と、クランプヘッド9の中心が一致して停止した状態を示す。かかる状態に至る過程において、ローディングスライダー43の後退に伴い、ディスク支持アーム19は遠心方向へ大きく揺動して小径ディスクD2の外周縁の支持を終了するとともに、この揺動によりギヤドラム59がラックスライダー65を前進させる。これにより、ダブルローラー64の小径部64aがラックスライダー65の高位ガイド片65cに乗り上げるので、ガイドアーム25は遠心方向へ大きく揺動し、小径ディスクD2の外周縁の支持を終了する。これにより、ガイドアーム25は昇降フレーム7の側方に待避し、昇降フレーム7上に延在しない状態となる。
【0100】
前記状態では、小径ディスクD2の外周縁はガイドアーム27の支持部材27a、ガイドアーム29の支持部材29a、ガイドアーム35の支持部材35aの3点で支持されることになるが、この状態に至る過程においてガイドアーム27の支持部材27aの引張コイルバネ53による作用による押圧力が働き、小径ディスクD2の搬入が継続されることになる。
【0101】
また、図27から図28へ至る行程において、ローディングスライダー43のカム溝43eの後退により、昇降フレーム7の従動ピン7aが低位部43e−1から傾斜部43e−2へ移行して上昇する状態となる。一方、第2揺動部材47の従動ピン47aがローディングスライダー43の垂直部43b−3から下端水平部43b−2へ達し、この第2揺動部材47が遠心方向へ揺動するため、作用ピン47bが従動スライダー48を水平移動させることに伴いカム溝48cが水平移動する。これにより、昇降フレーム7の従動ピン7bは低位部48c−1から傾斜部48c−2へ移行して上昇する状態となり、昇降フレーム7は図37(B)に示すように上昇を開始する。
【0102】
図29および図35は、クランプヘッド9が小径ディスクD2の中心孔D2aをクランプし、小径ディスクD2のドライブが可能となる最終状態を示すものである。この状態に至るには、ガイドアーム27・29・35が揺動して小径ディスクD2の支持を終了し、小径ディスクD2の回転の妨げとならないようにしなければならない。
【0103】
即ち、図28の状態からローディングスライダー43が更に後退して停止した位置で、従動ピン47aが下端水平部43b−2で押し上げられ、第2揺動部材47が遠心方向へ揺動する。これにより、従動スライダー48の端部通孔48bに連結されている作用ピン51aが牽引され、第3揺動部材51が求心方向へ揺動し、これによりガイドアーム27が遠心方向へ揺動され小径ディスクD2の支持を終了する。
【0104】
一方、ガイドアーム29は、その従動ピン29dがローディングスライダー43のガイド溝43c−2の終端の傾斜部に至るため僅かに遠心方向へ揺動し、支持部材29aによる小径ディスクD2の支持を終了する。また、このガイドアーム29の揺動により、そのガイド溝29cに連結されている従動ピン35bを作用し、ガイドアーム35が僅かに遠心方向へ揺動して小径ディスクD2の支持を終了する。
【0105】
なお、図28から図29へ至る行程において、ローディングスライダー43の後退に同期して従動スライダー48は水平移動するが、昇降フレーム7の従動ピン7aはローディングスライダー43のカム溝43eの傾斜部43e−2から高位部43e−3へ移行し、従動ピン7bは従動スライダー48のカム溝48cの傾斜部48c−2から高位部48c−3へ移行する。
【0106】
この行程における昇降フレーム7の挙動は、傾斜部43e−2・48c−2により上昇する従動ピン7a・7bにより昇降フレーム7が上昇し、図37(C)に示すようにクランプヘッド9のチャック爪9aが小径ディスクD2の中心孔D2aに当接してこの小径ディスクD2を押し上げ、中心孔D2aの周縁がシャーシケース2の凸部2bに当接する。
【0107】
前記状態から従動ピン7a・7bが傾斜部43e−2・48c−2の頂部に達すると、図37(D)に示すようにクランプヘッド9が小径ディスクD2の中心孔D2aに嵌入し、チャック爪9aによるクランプを完了し、ターンテーブル10上に小径ディスクD2が固定される。そして、従動ピン7a・7bが高位部43e−3・48c−3へ移行することにより、昇降フレーム7は図37(E)に示す位置まで降下し、小径ディスクD1のドライブが可能となる。
【0108】
以上、本発明のディスク装置1による小径ディスクD2の搬入時における各機構の動作態様を説明したが、搬出時は、各機構がローディングスライダー43の前進に伴って上述した搬入時とは逆順の動作態様となる。即ち、小径ディスクD2の搬出が開始され、ローディングスライダー43が前進を開始すると、昇降フレーム7は図38(A)〜(E)に示すように、一旦上昇してから初期位置まで降下する。この間に小径ディスクD2は図38(C)に示すようにクランプ解除ピン71で突き上げられ、クランプヘッド9によるクランプが解除される。
【0109】
上記のようにして小径ディスクD2のクランプが解除されるまでの行程において、ガイドアーム25・27・29が求心方向へ揺動して小径ディスクD2の外周縁を支持する図28の状態となり、つづいて図27〜図24までの逆順を辿る動作においてディスク支持アーム19の求心方向へ揺動する力により小径ディスクD2を搬出し、その前端部をベゼル3のスロット3aから露呈させて停止する。
【0110】
このように本発明のスロットイン方式のディスク装置1は、ローディングスライダー43の前進、後退に同期して作動される複数のアームにより大径ディスクD1、小径ディスクD2の外周縁の少なくとも3箇所を支持するように構成したので、アームを揺動させるローディング方式において直径の異なるディスクの自動ローディングが可能となる。
【0111】
つぎに、本発明の課題として前述したように、クランプヘッド9による大径ディスクD1と小径ディスクD2のクランプの確実性を向上するための構成および動作を説明する。本発明では、クランプヘッド9による複数回のクランプ動作に同期させてディスクの回転角を変更するようにしたものであるが、まず、クランプヘッド9の連続する複数回のクランプ動作の態様について図44を参照して説明する。なお、以下の説明においては、大径ディスクD1および小径ディスクD2を総称してディスクDとし、その中心孔を総称してDaとする。
【0112】
ローディングスライダー43が最も前進している図3に示す状態では、従動ピン7aはカム溝43eに支持されてその低位部43e−1の始端に位置している。かかる状態において、自動ローディングの開始によりローディングモータ66に正電位(+V)の供給が開始(t1)されると、ローディングスライダー43が後退を始め、挿入されたディスクDのローディングが開始される。
【0113】
従動ピン7aがカム溝43eの低位部43e−1を進行すると傾斜部43e−2に達し(t2)、該傾斜部43e−2の作用を受けて従動ピン7a、即ち、昇降フレーム7の上昇が始まり、クランプヘッド9のチャック爪9aがディスクDの中心孔Daに接触する位置に達する(t3/図46(A)参照)。そして、従動ピン7aが傾斜部43e−2の頂部に達すると、クランプヘッド9によるディスクDの第1回のクランプ動作が完了し(t4/図46(B)参照)、従動ピン7aが降下して高位部43e−3の最終位置に達する(t5/図46(C)参照)。
【0114】
上記のようにしてディスクDの第1回のクランプ動作が完了し、従動ピン7aがカム溝43eの頂部から降下を開始するとクランプヘッド9がこれに伴って降下するので、ディスクDの中心孔Daはシャーシケース2の凸部2bから離間を開始する。そして、ローディングモータ66を保護するため電圧を供給しない微小期間(t5〜t6)を経過すると、負電圧(−V)の供給が開始される(t6)。
【0115】
このようにして、負電圧(−V)の供給が開始されると(t6)、ローディングモータ66は逆転を開始し、ローディングスライダー43が前進を開始するため、クランプヘッド9が再び上昇を開始する。そして、期間(ts1)内の適時にスピンドルモータ11へ僅かな起動電圧SV1が印加され、これにより、ディスクDが予め設定した所定の角度(例えば、180°)に回転される。なお、前記起動電圧SV1を印加する時期は、前記期間ts1内に収まるタイミングに設定する。即ち、ローディングスライダー43が反転動作する前および/または後を含む期間であり、ディスクDの中心孔Daがシャーシケース2の凸部2bから離間している期間であるように設定する。
【0116】
上記第1回のクランプ動作においてディスクDがクランプヘッド9に確実にクランプされず、図46(B)に示すようにターンテーブル10とディスクDとの間に間隙gが生じている場合、前記起動電圧SV1によるディスクDの回転により前記間隙gが生じている部分が図46(C)に示すようにシャーシケース2の凸部2bに対面する位置に移動する。
【0117】
このようにして、ディスクDが回転された後、さらにクランプヘッド9が上昇するため、第2回のクランプ動作が行われる(t7)。これにより、図46(C)に示すように間隙gが生じている部分のディスクDがシャーシケース2の凸部2bにより図46(D)に示すように押し込まれ、ディスクDがクランプヘッド9に確実にクランプされる。なお、負電圧(−V)が供給される期間(t6〜t8)は、クランプヘッド9がクランプ動作を行うための上下動に必要な範囲に設定される。
【0118】
このようにして、第2回のクランプ動作が終了すると、従動ピン7aがt8の位置まで戻ることになるので、これを再び高位部43e−3の最終位置まで戻す必要がある。このため、負電圧(−V)が遮断されると(t8)、ローディングモータ66を保護するため電圧を供給しない微小期間(t8〜t9)を経過した後、正電圧(+V)が供給される。そして、正電圧(+V)の供給が開始されると(t9)、ローディングモータ66は正転を開始し、ローディングスライダー43が後退を開始するため、クランプヘッド9が再び上昇を開始する。
【0119】
そして、期間(ts2)内の適時にスピンドルモータ11へ僅かな起動電圧SV2が印加され、これにより、ディスクDが所定の角度に回転される。なお、この場合も、前記起動電圧SV2を印加する時期は、前記期間ts2内に収まるタイミングに設定する。即ち、ローディングスライダー43が反転動作する前および/または後を含む期間であり、ディスクDの中心孔Daがシャーシケース2の凸部2bから離間している期間であるように設定する。
【0120】
このようにして、ディスクDが回転された後、さらにクランプヘッド9が上昇するため、第3回のクランプ動作が行われる(t10)。したがって、第2回のクランプ動作によってもディスクDの確実なクランプが行われなかった場合において、この第3回のクランプ動作によりディスクDのクランプの確実性を向上することができる。
【0121】
以上の説明は、ローディングスライダー43が反転動作する時点で電圧を供給しない微小期間(t5〜t6・t8〜t9)を設けるようにしてある例にもとづくものであるが、これに限らず、ローディングモータ66に正電圧→負電圧→正電圧と連続して電圧を供給して装置の動作速度を向上するようにしてもよい。
【0122】
図45は、このように正負電圧を瞬時に切り換え(t5・t7)、ローディングスライダー43が瞬時に反転方向に動作する状態を示すもので、これにより、図44に示すように微小期間(t5〜t6・t8〜t9)を設定した場合のタイミングロスを吸収することができる。この場合においても、ディスクDの中心孔Daがシャーシケース2の凸部2bから離間している期間(ts1・ts2)においてスピンドルモータ11へ起動電圧(SV1・SV2)が印加され、ディスクDが所定の角度に回転される。この場合においても、前記起動電圧(SV1・SV2)を印加する時期は、前記期間(ts1・ts2)に収まるタイミングに設定する。
【0123】
ところで、前記起動電圧SV1・SV2の値が大径ディスクD1および小径ディスクD2に対して同一であると、例えば、所定の回転角が大径ディスクD1で得られても、小径ディスクD2においては過剰となる。また、逆に所定の回転角が小径ディスクD2で得られた場合は、大径ディスクD1では不足することになる。これは、大径ディスクD1と小径ディスクD2とではその質量が大きく異なるため、双方のディスクに印加する起動電圧SV1・SV2の電圧値が同一であると、回転されたときにディスクに発生する慣性に相違が生じ、これにより大径ディスクD1と小径ディスクD2の双方が異なる回転角で静止することになるのである。そして、回転角が過剰となった場合、即ち、起動電圧SV1・SV2が印加された後の回転角が例えば、360°となった場合、ディスクの静止状態は再び図45(B)の状態となるため、確実なクランプ動作を期待することができなくなる。
【0124】
そこで、本発明では、挿入されたディスクが大径ディスクD1であるか小径ディスクD2であるかを判断し、スピンドルモータ11に印加する起動電圧SV1・SV2が各々のディスクに相応のものとなるようにし、大径ディスクD1および小径ディスクD2の何れをも所定の角度に正確に回転し、確実なクランプ動作が可能となるようにした。ここで、かかる機能を実現するため、挿入されたディスクの種類を判別するための構成を以下に説明する。
【0125】
図47は、上述した本発明のディスク装置1にリミットスイッチLS・LS2を付設したもので、この部分を拡大した状態を図48に示す。同図に示すようにダブルローラー64の小径部64bから延設した作用ピン64cに対し、その揺動によりスイッチノブが作動されるリミットスイッチLS1・LS2が配設される。図47に示すように大径ディスクD1がベゼル3のスロット3aから挿入され、自動ローディングされている状態ではリミットスイッチLS1が作動されおり、小径ディスクD2が挿入され、自動ローディングされている図49に示す状態ではリミットスイッチLS2が作動している。
【0126】
このように配設されたリミットスイッチLS1・LS2およびリミットスイッチ60の作動状態により、挿入されたディスクが大径ディスクD1であるか、小径ディスクD2であるかを判断することができる。即ち、図50において、リミットスイッチ60がギヤディスク59のスイッチ起動段部59eで作動されて発生する信号をA1とし、スイッチ起動段部59fで作動されて発生する信号をA2とする。また、リミットスイッチLS1が作動されたとき発生する信号をBとし、リミットスイッチLS2が作動されたとき発生する信号をCとする。
【0127】
そして、各リミットスイッチによる信号の生成状態を自動ローディングの開始時点で判断し、予め定めた一致条件と比較するようにしている。図50は、大径ディスクD1が挿入され自動ローディングへ至る過程の信号状態を示すもので、大径ディスクD1がベゼル3のスロット3aから挿入されると、ガイドアーム25が遠心方向へ揺動されるため、リミットスイッチLS1が作動され、信号BがOFFからONとなる。また、大径ディスクD1が挿入された場合、ガイドアーム25が求心方向へ揺動することがないのでリミットスイッチLS2は作動されず、その信号CはOFFの状態で継続される。
【0128】
一方、ディスク支持アーム19の遠心方向への揺動に伴うギヤディスク59の回転により、そのスイッチ起動段部59eでリミットスイッチ60が作動されると、その信号A1がONからOFFとなるが、これ以前に作動したリミットスイッチLS1の信号BがOFFからONとなっている条件から大径ディスクD1の挿入と判断し、この時点ではローディングモータ66へ駆動電流を流さないようにする。そして、さらにギヤディスク59が回転してスイッチ起動段部59fでリミットスイッチ60が再び作動されると、その信号A2がOFFからONとなる。この条件に至るとローディングモータ66に駆動電流が流れ、大径ディスクD1の自動ローディングが開始される。
【0129】
図51は、小径ディスクD2を自動ローディングする場合における各信号の生成状態を示すもので、前述したように小径ディスクD2は、ギヤディスク59のスイッチ起動段部59eでリミットスイッチ60が作動されたときの信号A1で自動ローディングが開始される。このとき、ガイドアーム25は求心方向へ揺動し、遠心方向へ揺動することがないので、リミットスイッチLS1からの信号は常時OFFとなる。
【0130】
このように、大径ディスクD1が挿入された場合と小径ディスクD2が挿入された場合では各信号の生成状態が異なり、例えば、リミットスイッチ60の信号A1がONからOFFとなった時点でリミットスイッチLS1の信号BがONである場合は大径ディスクD1が挿入されたものと判断し、また、前記信号BがOFFである場合は小径ディスクD2が挿入されたものと判断することができる。
【0131】
なお、リミットスイッチ60の信号A2がOFFからONとなった時点において、リミットスイッチLS1の信号BがONである場合には大径ディスクD1が挿入されたものと判断し、リミットスイッチLS2の信号CがONである場合には小径ディスクD2が挿入されたものと判断し、また、前記信号Bおよび信号Cが共にOFFである場合にはエラーと判断して処理を中止するようにすることもできる。
【0132】
つぎに、挿入されたディスクの種類の判断結果にもとづいてスピンドルモータ11に印加する起動電圧SV1・SV2の設定基準について説明する。上述したように大径ディスクD1の質量と小径ディスクD2の質量は大きく相違するため回転したときの慣性が異なる。したがって、大径ディスクD1を所定の角度に回転させるためには、小径ディスクD2を回転する場合に較べ相対的に大きい電圧を印加し、小径ディスクD2を回転する場合は、大径ディスクD1を回転する場合に較べ相対的に小さい電圧を印加することになる。
【0133】
なお、以上の説明において、スピンドルモータ11に起動電圧SV1・SV2を印加し、クランプヘッド9を回転する角度は例示した180°に限らず、例えば、第1回のクランプ動作と第2回のクランプ動作の間に120°回転させ、第2回のクランプ動作と第3回のクランプ動作との間に、更に120°回転させるようにしてもよいし、また、第1回のクランプ動作と第2回のクランプ動作との間に180°回転させ、第2回のクランプ動作と第3回のクランプ動作との間に90°回転させるようにするなど、適宜に設定し得る。
【0134】
また、起動電圧SV1・SV2の電圧値の大小でスピンドルモータ11は駆動制御されるが、電圧値を一定とし、印加時間幅の大小によってもスピンドルモータ11の駆動制御が可能であり、双方をパラメータとすることもできる。また、クローズドサーボにより正確にディスクを所定の角度に回転させることができるが、ファームウエア、ハードウエアの負担を軽減できるオープンサーボにより、前記パラメータを組み合わせて制御することも可能である。実際には、スピンドルモータ11のFG(Frequency Generator)を監視することにより正確に所定の角度に回転させることが可能であり、3相モータの速度帰還による回転制御を採用することにより±4°程度の誤差範囲で制御できることを確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明を実施したスロットイン方式のディスク装置の斜視図である。
【図2】図1のディスク装置の内部の構成を示す斜視図である。
【図3】図1のディスク装置の駆動機構の構成を示す斜視図である。
【図4】ローディングスライダーの構成を示す分解斜視図である。
【図5】ローディングスライダーとガイドプレートの構成を示す分解斜視図である。
【図6】動力伝達機構の構成を示す分解斜視図である。
【図7】ギヤドラムの構成を示す分解斜視図である。
【図8】ラックスライダーの構成を示す斜視図である。
【図9】大径ディスクの搬送状態を説明する第1行程図である。
【図10】大径ディスクの搬送状態を説明する第2行程図である。
【図11】大径ディスクの搬送状態を説明する第3行程図である。
【図12】大径ディスクの搬送状態を説明する第4行程図である。
【図13】大径ディスクの搬送状態を説明する第5行程図である。
【図14】大径ディスクの搬送状態を説明する第6行程図である。
【図15】大径ディスクの搬送状態を説明する第7行程図である。
【図16】大径ディスクの搬送状態を説明する第1行程図である。
【図17】大径ディスクの搬送状態を説明する第2行程図である。
【図18】大径ディスクの搬送状態を説明する第3行程図である。
【図19】大径ディスクの搬送状態を説明する第4行程図である。
【図20】大径ディスクの搬送状態を説明する第5行程図である。
【図21】大径ディスクの搬送状態を説明する第6行程図である。
【図22】大径ディスクの搬送状態を説明する第7行程図である。
【図23】小径ディスクの搬送状態を説明する第1行程図である。
【図24】小径ディスクの搬送状態を説明する第2行程図である。
【図25】小径ディスクの搬送状態を説明する第3行程図である。
【図26】小径ディスクの搬送状態を説明する第4行程図である。
【図27】小径ディスクの搬送状態を説明する第5行程図である。
【図28】小径ディスクの搬送状態を説明する第6行程図である。
【図29】小径ディスクの搬送状態を説明する第7行程図である。
【図30】小径ディスクの搬送状態を説明する第1行程図である。
【図31】小径ディスクの搬送状態を説明する第2行程図である。
【図32】小径ディスクの搬送状態を説明する第3行程図である。
【図33】小径ディスクの搬送状態を説明する第4行程図である。
【図34】小径ディスクの搬送状態を説明する第5行程図である。
【図35】小径ディスクの搬送状態を説明する第6行程図である。
【図36】小径ディスクの搬送状態を説明する第7行程図である。
【図37】昇降フレームが上昇する行程を説明する行程図である。
【図38】昇降フレームが加工する工程を説明する行程図である。
【図39】ギヤドラムの動作態様を説明するための図である。
【図40】大径ディスクの搬送時のアームの動作態様を説明する行程図である。
【図41】ローディングアームの動作態様を説明する行程図である。
【図42】ローディングスライダーと従動ピンの動作態様を説明する行程図である。
【図43】ロックレバーが機能する状態を示す行程図である。
【図44】本発明の動作態様を説明する図である。
【図45】本発明の動作態様を説明する図である。
【図46】本発明の機能を説明する図である。
【図47】本発明の要部の構成を示す平面図である。
【図48】本発明の要部の構成の拡大斜視図である。
【図49】本発明の要部の構成を示す平面図である。
【図50】大径ディスクのローディング時に生成される信号の状態を示す図である。
【図51】小径ディスクのローディング時に生成される信号の状態を示す図である。
【図52】従来のディスク装置を示す平面図である。
【図53】従来のディスク装置を示す平面図である。
【図54】ディスクの中心孔の形態を説明する図である。
【符号の説明】
【0136】
1・・・・・・・ディスク装置
2・・・・・・・シャーシケース
3・・・・・・・ベゼル
6・・・・・・・ベースパネル
7・・・・・・・昇降フレーム
8・・・・・・・緩衝支持構造
9・・・・・・・クランプヘッド
10・・・・・・ターンテーブル
11・・・・・・スピンドルモータ
12・・・・・・光ピックアップ
13・・・・・・キャリアブロック
14・・・・・・ガイドシャフト
15・・・・・・ガイドシャフト
16・・・・・・スレッドモータ
17・・・・・・ギヤトレイン
18・・・・・・スクリューシャフト
19・・・・・・ディスク支持アーム
21・・・・・・ホルダー
22・・・・・・ローディングアーム
24・・・・・・リンクレバー
25・・・・・・ガイドアーム
27・・・・・・ガイドアーム
29・・・・・・ガイドアーム
31・・・・・・引張コイルバネ
33・・・・・・リンクレバー
35・・・・・・ガイドアーム
37・・・・・・ロックレバー
39・・・・・・ワイヤースプリング
40・・・・・・ストッパー
41・・・・・・リードワイヤー
42・・・・・・レバーアーム
43・・・・・・ローディングスライダー
45・・・・・・第1揺動部材
47・・・・・・第2揺動部材
48・・・・・・従動スライダー
49・・・・・・ガイドプレート
51・・・・・・第3揺動部材
52・・・・・・リンクワイヤー
53・・・・・・引張コイルバネ
54・・・・・・リンクアーム
55・・・・・・連結部材
56・・・・・・引張コイルバネ
59・・・・・・ギヤディスク
60・・・・・・リミットスイッチ
62・・・・・・ローラー支持板
63・・・・・・引張コイルバネ
64・・・・・・ダブルローラー
65・・・・・・ラックスライダー
66・・・・・・ローディングモータ
67・・・・・・ウォームギヤ
71・・・・・・クランプ解除ピン
D1・・・・・・大径ディスク
D2・・・・・・小径ディスク
LS1・・・・・リミットスイッチ
LS2・・・・・リミットスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径の異なる2種類のディスクの外周縁を支持して搬送可能となるようにした複数のアームにより挿入されたディスクを自動ローディングにより装置内部へ搬入し、または装置内部に収容されているディスクを装置外部へ搬出するようにしたディスク装置であり、
ローディングスライダーの前進後退を繰り返すことによりクランプヘッドを複数回上下動させてディスクのクランプ動作を行うにあたり、前記クランプ動作間であってローディングスライダーが反転動作する前および/または後を含む期間の適時に、前記クランプヘッドを回転するスピンドルモータが挿入されたディスクの種類に応じて予め設定した駆動力で駆動され、ディスクを所定の角度に回転するようにしたことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
スピンドルモータの駆動力が印加電圧値および/または印加時間幅により設定されることを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
挿入されたディスクの種類を判別するスイッチを設け、該スイッチの出力信号にもとづいてクランプ動作時のスピンドルモータの駆動力が選定されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
【請求項4】
直径の異なる2種類のディスクの外周縁を支持して搬送可能となるようにした複数のアームにより挿入されたディスクを自動ローディングにより装置内部へ搬入し、または装置内部に収容されているディスクを装置外部へ搬出するようにしたディスク装置であり、
クランプヘッドを上昇させることによりディスクをシャーシケースに押圧した後クランプヘッドを降下させることによりディスクをシャーシケースから離間させるクランプ動作を複数回行うにあたり、前記クランプ動作間であってディスクがディスクがシャーシケースから離間している期間の適時に、前記クランプヘッドを回転するスピンドルモータが挿入されたディスクの種類に応じて予め設定した駆動力で駆動され、ディスクを所定の角度に回転するようにしたことを特徴とするディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【公開番号】特開2007−265576(P2007−265576A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92288(P2006−92288)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】