ディスプレイのアクティブ領域の方へ光を方向付けるための光学膜
【課題】ディスプレイのアクティブ領域の方へ光を方向付けるための光学膜を提供する。
【解決手段】 本発明のさまざまな実施形態では、干渉計測ディスプレイデバイスは、光をディスプレイの非アクティブ領域からディスプレイのアクティブ領域に方向付ける複数の構造体を備えた外部膜を有する。一般にディスプレイの非アクティブ領域に向かって連続している外部膜への入射光が、光学キャビティを形成する可動反射面と静止反射面とを備えるディスプレイのアクティブ領域の方へ反射されるか回折されるか散乱される。
【解決手段】 本発明のさまざまな実施形態では、干渉計測ディスプレイデバイスは、光をディスプレイの非アクティブ領域からディスプレイのアクティブ領域に方向付ける複数の構造体を備えた外部膜を有する。一般にディスプレイの非アクティブ領域に向かって連続している外部膜への入射光が、光学キャビティを形成する可動反射面と静止反射面とを備えるディスプレイのアクティブ領域の方へ反射されるか回折されるか散乱される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は微小電気機械システム(MEMS)に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や干渉計測光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のシステムと方法とデバイスのおのおのにはいくつかの観点があり、それらのただ一つが単独でその所望の特質を担うものではない。本発明の要旨を限定するものではなく、その顕著な特徴をいま簡単に説明する。この議論を考慮した後、また特に「発明を実施するための最良の形態」と題した部分を読んだ後、本発明のどのような特徴がほかのディスプレイデバイスに対する利点を提供するか理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、ディスプレイが提供され、そのディスプレイは、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子と、間隙によって分離された複数の光学素子とを備え、光学素子間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光学素子は実質的非反射部分の上にあり、光学素子は入射光をアクティブ反射体領域に再方向付ける。
【0005】
別の実施形態では、ディスプレイを製造する方法が提供され、その方法は、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子を形成し、間隙によって分離された複数の光学素子を設け、光学素子間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光学素子は実質的非反射部分の上にあり、光学素子は入射光をアクティブ反射体領域に再方向付ける。
【0006】
別の実施形態では、ディスプレイが提供される。そのディスプレイは、光を反射するための第一および第二の手段を備えている光を変調するための手段を備えている。第一の反射手段は可動であり、第二の反射手段は静止している。第一および第二の反射手段は、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定めている。ディスプレイはさらに、アクティブ反射体領域に光を再方向付けるための手段を備えている。光再方向付け手段は間隙によって分離されている。光再方向付け手段間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光再方向付け手段は実質的非反射部分の上にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や干渉計測光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【0008】
本発明のさまざまな実施形態では、干渉計測ディスプレイデバイスは、光をディスプレイの非アクティブ領域からディスプレイのアクティブ領域に方向付ける複数の構造体を備えた外部膜を有する。一般にディスプレイの非アクティブ領域に向かって連続している外部膜への入射光が、光学キャビティを形成する可動反射面と静止反射面とを備えるディスプレイのアクティブ領域の方へ反射されるか回折されるか散乱される。
【0009】
干渉計測MEMSディスプレイ素子を備えている一つの光干渉変調器ディスプレイ実施形態を図1に示す。これらのデバイスでは、画素は明暗状態のいずれかにある。明(「オン」または、「開放」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分をユーザーへ反射する。暗(「オフ」または「閉鎖」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光をユーザーへほとんど反射しない。実施形態によっては、「オン」状態と「オフ」状態の光反射特性は逆であってもよい。MEMS画素は、白黒に加えてカラー表示を考慮し、特定の色で主に反射するように構成することが可能である。
【0010】
図1は、視覚ディスプレイの一連の画素中の二つの隣接画素を描いた等角投影図であり、各画素はMEMS光干渉変調器を備えている。いくつかの実施形態では、光干渉変調器ディスプレイは、これらの光干渉変調器の行/列アレイを備えている。各光干渉変調器は、互いに可変かつ制御可能な距離に位置する一対の反射層を含んでおり、少なくとも一つの可変次元をもつ共振光学キャビティを形成している。一実施形態では、一方の反射層が二つの位置の間で移動されうる。第一の位置(ここでは弛緩位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きな距離に位置している。第二の位置(ここでは作動位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層に隣接し密接して位置している。二つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて強め合ってまたは弱め合って干渉し、各画素について全体反射状態または非反射状態のいずれかを作り出す。
【0011】
図1の画素アレイの図示部分は二つの隣接する光干渉変調器12aと12bを含んでいる。左側の光干渉変調器12aでは、可動反射層14aは光学スタック16aからの所定距離の弛緩位置に図示されており、光学スタック16aは部分的反射層を含んでいる。右側の光干渉変調器12bでは、可動反射層14bは光学スタック16bに隣接する作動位置に図示されている。光学スタック16aと16b(光学スタック16と総称する)は、ここに参照するように、典型的にはいくつかの融合層からなり、それらは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分的反射層、透明誘電体を含みうる。したがって、光学スタック16は、電気的に伝導性で、部分的に透明で、部分的に反射的であり、たとえば透明基板20上に上記の層の一つ以上を堆積することにより作られうる。いくつかの実施形態では、層は平行ストリップにパターニングされ、後述するようにディスプレイデバイス中の行電極を形成しうる。可動反射層14a,14bは、ポスト18の上面およびポスト18間に堆積された介在犠牲物質の上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)一つまたは複数の堆積金属層の一連の平行ストリップとして形成してもよい。犠牲物質をエッチング除去すると、可動反射層14a,14bが光学スタック16a,16bから規定間隙19だけ離れる。アルミニウムなどの高伝導反射物質を反射層14に使用してもよく、これらのストリップがディスプレイデバイスの列電極を形成してもよい。
【0012】
印加電圧がないとき、図1の画素12aに示すように、可動反射層14aと光学スタック16aの間にキャビティ19が残り、可動反射層14aは機械的弛緩状態にある。しかしながら、選択した行と列に電位差を印加すると、対応する画素の行電極と列電極の交差により形成されたコンデンサーがチャージされ、静電力が電極同士を引き寄せる。電圧が十分に高ければ、可動反射層14が変形し、光学スタック16に押し付けられる。図1の右側の画素12bに示されるように、光学スタック16内の(この図には示していない)誘電体層が短絡するのを防ぐとともに層14と層16の間の分離距離を制御しうる。その振る舞いは印加電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射対非反射画素状態を制御することができる行/列作動は、従来のLCDおよびほかのディスプレイ技術で使用される行/列作動に多くの点で類似している。
【0013】
図2〜5Bは、表示用途の光干渉変調器のアレイを使用するための一つの代表的なプロセスとシステムを示している。
【0014】
図2は、本発明の観点を組み込んでよい電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。この代表的な実施形態では、電子デバイスは、ARMやPentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標) Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などの任意の汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサー、またはデジタルシグナルプロセッサーやマイクロコントローラー、プログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサーであってもよいプロセッサー21を含んでいる。この分野で一般に行なわれているように、プロセッサー21は一つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成されうる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサーは、ウェブブラウザや電話アプリケーション、電子メールプログラム、ほかのソフトウェアアプリケーションを含め、一つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてもよい。
【0015】
一実施形態では、プロセッサー21もアレイドライバー22と通信するように構成されている。一実施形態では、アレイドライバー22は、ディスプレイアレイすなわちパネル30に信号を供給する行ドライバー回路24と列ドライバー回路26を含んでいる。図1に示したアレイの断面は図2の1−1線によって示されている。MEMS光干渉変調器については、行/列作動プロトコルは、図3に示したデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。可動層を弛緩状態から作動状態まで変形させるにはたとえば10ボルトの電位差を必要としてよい。しかしながら、電圧がその値から低下するとき、電圧が10ボルト未満に降下する際、可動層はその状態を維持する。図3の代表的な実施形態では、電圧が2ボルト未満の降下するまで可動層は完全に弛緩しない。したがって、デバイスが弛緩または作動状態で安定している印加電圧の窓が存在する電圧の範囲(図3に示した例では約3〜7V)がある。ここでは、これを「ヒステリシス窓」または「安定窓」と呼ぶ。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイは、行ストロービングのあいだ、ストローブされた行中の作動されるべき画素が約10ボルトの電圧差にさらされ、弛緩されるべき画素が0ボルト近くの電圧差にさらされるように、行/列作動プロトコルを設計することが可能である。ストローブの後、画素は、行ストローブによっておかれた状態のままであるように、約5ボルトの定常状態電圧差にさらされる。書き込み後、各画素は、この例の3−7ボルトの「安定窓」内の電位差にある。この特徴は、図1に示した画素設計を同じ印加電圧状態の下で作動または弛緩の事前状態のいずれかに安定にする。光干渉変調器の各画素は、作動状態であれ弛緩状態であれ、実質的に固定反射層と可動反射層によって形成されるコンデンサーであるので、この安定状態は、ほとんど消費電力を伴わないヒステリシス窓内の電圧で保持することができる。印加電位が固定されていれば、実質的に電流は画素に流れ込まない。
【0016】
代表的アプリケーションでは、表示フレームは、第一行中の作動画素の所望のセットにしたがって列電極のセットをアサートすることにより作成してよい。次に行パルスを行1電極に印加し、アサートされた列線に対応する画素を作動させる。次に列電極のアサートされたセットを変更し、第二行中の作動画素の所望のセットに対応させる。次にパルスを行2電極に印加し、行2中の適当な画素をアサートされた列電極にしたがって作動させる。行1画素は行2パルスに影響されず、行1パルスのあいだに設定された状態のままである。これを一連の行の完全にわたり順次に繰り返してフレームを生成してよい。一般に、フレームは、毎秒所望のフレーム数でこのプロセスを絶えず繰り返すことにより、新しい表示データでリフレッシュおよび/またはアップデートされる。表示フレームを生成するために画素アレイの行電極と列電極を駆動するための種々さまざまなプロトコルもまた周知であり、これは本発明と共に使用してよい。
【0017】
図4と5Aと5Bは、図2の3×3アレイに表示フレームを生成するための一つの可能な作動プロトコルを示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に使用してよい列と行の電圧レベルの可能なセットを示している。図4の実施形態において、画素を作動させることは、適切な列を−Vbiasに、適切な行を+ΔVにセットすることを含んでおり、それらは、それぞれ、−5ボルトと+5ボルトに一致していてもよい、画素を弛緩させることは、適切な列を+Vbiasに、適切な行を同じ+ΔVにセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生成することより実施する。行電圧がゼロボルトに保持される行では、画素は、列が+Vbiasか−Vbiasかにかかわらず、それらがもとあった状態で安定している。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。
【0018】
図5Bは、図5Aに示したディスプレイ配列をもたらす図2の3×3アレイに印加する一連の行と列の信号を示しているタイミング図であり、ここで作動画素は非反射である。図5Aに示したフレームを書き込む前に、画素は任意の状態であってもよく、この例では、すべての行が0ボルト、すべての列が+5ボルトにある。これらの印加電圧では、すべての画素はそれらの既存の作動状態または弛緩状態で安定している。
【0019】
図5Aのフレーム中では、画素(1,1)と(1,2)、(2,2)、(3,2)、(3,3)が作動される。これを実施するため、行1の「線時間」のあいだ、列1と列2は−5ボルトにセットし、列3は+5ボルトにセットする。これは任意の画素の状態を変更しない。なぜなら、すべての画素は3〜7ボルトの安定窓にあるままであるからである。次に行1を、0から5ボルトまで上がってゼロに戻るパルスでストローブする。これは(1,1)と(1,2)画素を作動させ、(1,3)画素を弛緩させる。アレイ中のほかの画素は影響されない。行2を望むようにセットするため、列2を−5ボルトにセットし、列1と列3を+5ボルトにセットする。次に行2に印加した同じストローブは、画素(2,2)を作動させ、画素(2,1)と(2,3)を弛緩させる。再び、アレイ中のほかの画素は影響されない。列2と列3を−5ボルトに、列1を+5ボルトにセットすることにより行3を同様にセットする。行3のストローブは図5Aに示すように行3の画素をセットする。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロになり、列電位は+5または−5ボルトの一方のままとなることが可能であり、ディスプレイは次に図5Aの配列で安定する。多数すなわち何百もの行と列に対して同じ手順を使用することが可能であることがわかるであろう。行と列の作動を実施するのに使用される電圧のタイミングとシーケンスとレベルは、上に概説した一般的な原理の範囲内で広く変えることが可能であり、上述の例は代表的なだけであり、任意の作動電圧方法もここに説明したシステムと方法で使用することが可能である。
【0020】
図6Aと6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40はたとえば携帯(移動)電話とすることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス40またはそれの少しの変形の同じコンポーネントは、テレビやポータブルメディアプレイヤーなどのさまざまなタイプのディスプレイデバイスの例ともなる。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41とディスプレイ30とアンテナ43とスピーカー44と入力デバイス48とマイクロホン46とを含んでいる。ハウジング41は一般に、射出成形と真空成形を含む、当業者に周知なさまざまな製造プロセスのいずれかから形成される。さらに、ハウジング41は、これらに限定されないが、プラスチックや金属、ガラス、ゴム、陶器、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな物質のいずれかから作られうる。一実施形態では、ハウジング41は、異なる色のまたは異なるロゴや絵や記号を有しているほかの着脱部と交換されてよい(図示しない)着脱部を含んでいる。
【0021】
代表的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、ここに説明するように、双安定ディスプレイを含むさまざまなディスプレイのいずれかであってもよい。ほかの実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知なように、プラズマやEL、OLED、STN LCD、上述したTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、またはCRTやほかのチューブデバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含んでいる。しかしながら、本実施形態を説明する目的のため、ディスプレイ30は、ここに説明するように、光干渉変調器ディスプレイを含んでいる。代表的なディスプレイデバイス40の一実施形態のコンポーネントを図6Bに概略的に示す。図示の代表的なディスプレイデバイス40はハウジング41を含んでおり、その中に少なくとも部分的に囲まれた追加コンポーネントを含むことができる。たとえば、一実施形態では、代表的なディスプレイデバイス40は、トランシーバー47に接続されるアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含んでいる。トランシーバー47はプロセッサー21に連結されており、それはコンディショニングハードウェア52に連結されている。コンディショニングハードウェア52は信号を整える(たとえば信号をフィルター処理する)ように構成されうる。コンディショニングハードウェア52はスピーカー45とマイクロホン46に連結されている。プロセッサー21も入力デバイス48とドライバーコントローラー29に連結されている。ドライバーコントローラー29はフレームバッファ28とアレイドライバー22に接続され、これはさらにディスプレイアレイ30に接続されている。電源50は、特定の代表的なディスプレイデバイス40設計によって必要とされるすべてのコンポーネントにパワーを供給する。
【0022】
ネットワークインターフェース27は、代表的なディスプレイデバイス40がネットワーク上の一つ以上のデバイスと通信できるように、アンテナ43とトランシーバー47を含んでいる。一実施形態では、ネットワークインターフェース27はまたいくつかの処理容量を有し、プロセッサー21の要件を取り除いてもよい。アンテナ43は、信号の送受信用の当業者に周知の任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11規格によりIEEE 802.11(a)や(b)や(g)を含むRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナはBLUETOOTH(登録商標)規格によりRF信号を送受信する。携帯電話の場合、アンテナは、無線セル電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMAやGSM、AMPS、ほかの既知信号を受信するように設計されている。トランシーバー47はアンテナ43から受信した信号を、それらがプロセッサー21によって受信されさらに操作されうるように前処理する。トランシーバー47はまたプロセッサー21から受信した信号を、それらがアンテナ43を介して代表的なディスプレイデバイス40から送信されうるように処理する。
【0023】
代替実施形態では、トランシーバー47はレシーバーと交換することが可能である。また別の代替実施形態では、ネットワークインターフェース27は像源と取り替えることが可能であり、像源はプロセッサー21に送る画像データを記憶または生成することができる。たとえば、像源は、画像データを収容したデジタルビデオディスク(DVD)やハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0024】
プロセッサー21は一般に、代表的なディスプレイデバイス40の動作全体を制御する。プロセッサー21は、ネットワークインターフェース27や像源からの圧縮画像データなどのデータを受信し、そのデータを行画像データに、または行画像データへ容易に処理されるフォーマットに処理する。次にプロセッサー21は処理したデータを記憶のためにドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28へ送る。生データは、典型的には画像内の各場所における画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色と彩度とグレースケールレベルを含みうる。
【0025】
一実施形態では、プロセッサー21は、マイクロコントローラーまたはCPU、論理演算装置を含み、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御する。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するために、またマイクロホン46から信号を受信するために、一般に増幅器とフィルターを含んでいる。コンディショニングハードウェア52は代表的なディスプレイデバイス40内のディスクリートコンポーネントであってもよく、またはプロセッサー21やほかのコンポーネント内に組み込まれていてもよい。
【0026】
ドライバーコントローラー29は、プロセッサー21によって生成された行画像データをプロセッサー21から直接またはフレームバッファ28からとり、アレイドライバー22への高速伝送に適切な行画像データに再フォーマットする。具体的には、ドライバーコントローラー29は行画像データを、ラスター状フォーマットを有するデータ流れに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切って走査するのに適した時間順序を有している。次にドライバーコントローラー29はフォーマットした情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29はしばしばスタンドアロンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサー21に付随されるが、そのようなコントローラーは多くの手法によって実現されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサー21に埋め込まれても、ソフトとしてプロセッサー21に埋め込まれても、アレイドライバー22にハードウェアに完全に集積されてもよい。
【0027】
典型的には、アレイドライバー22はドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、ビデオデータを、ディスプレイのx−yマトリックスの画素から来る何百もの時には何千ものリードに毎秒何度も印加される波形の並列セットに再フォーマットする。
【0028】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29とアレイドライバー22とディスプレイアレイ30は、ここに説明したディスプレイのどのタイプにも適切である。たとえば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、従来のディスプレイコントローラーや双安定ディスプレイコントローラー(たとえば光干渉変調器コントローラー)である。別の実施形態では、アレイドライバー22は、従来のドライバーや双安定ディスプレイドライバー(たとえば光干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29はアレイドライバー22に集積されている。そのような実施形態は、携帯電話、時計、ほかの小面積ディスプレイなどの高集積システムに共通している。また別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイや双安定ディスプレイアレイ(たとえば光干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0029】
入力デバイス48は、ユーザーが代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するのを可能にする。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードや電話キーパッドなどのキーパッドや、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、感圧または感熱膜を含んでいる。一実施形態では、マイクロホン46は代表的なディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46を使用してデバイスにデータを入力するとき、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためにユーザーがボイスコマンドを与えてもよい。
【0030】
この分野で周知なように、電源50はさまざまなエネルギー蓄積装置を含みうる。たとえば、一実施形態では、電源50は、ニッケル−カドミウム電池やリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源とコンデンサー、プラスチック太陽電池と太陽電池ペイントを含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は壁付コンセントからパワーを受け取るように構成される。
【0031】
いくつかの実施においては、上述したように、電子ディスプレイシステムのいくつかの場所に配置することが可能であるドライバーコントローラーに、制御プログラム化が存在する。いくつかのケースでは、制御プログラム化はアレイドライバー22に存在する。たくさんのハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよびさまざまな構成に対して上述した最適化が実現されてよいことは当業者であればわかるであろう。
【0032】
上述した原理にしたがって動作する光干渉変調器の構造の詳細は広く変更されてよい。たとえば、図7A〜7Eは、可動反射層14をその支持構造の5つの異なる実施形態を示している。図7Aは図1の実施形態の断面図であり、金属物質14のストリップが直交して延びている支持体18上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14がつなぎ32によってコーナーだけで支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14が変形可能層34からつるされており、変形可能層34は可撓性金属で構成されうる。変形可能層34は、直接または間接的に、変形可能層34の周囲の周りの基板20に連結している。これらの接続はここでは支持ポストと呼ぶ。図7Dに示した実施形態は、その上に変形可能層34が横たわる支持ポストプラグ42を有している。図7A〜7Cのように、可動反射層14はキャビティの上につるされるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16の間の穴を満たすことにより、支持ポストを形成しない。むしろ、支持ポストは平坦化物質から作られ、それは支持ポストプラグ42を形成するために使用される。図7Eに示す実施形態は、図7Dに示した実施形態に基づくが、図示しない追加の実施形態と同様に、図7A〜7Cに示した実施形態のいずれに適用してもよい。図7Eに示した実施形態では、金属またはほかの伝導物質の追加層がバス構造44を形成するために使用された。これは信号を光干渉変調器の背面に沿って方向付けるのを可能にし、さもなければ基板20上に形成されなければならないであろう多くの電極を取り除く。
【0033】
図7に示した実施形態では、光干渉変調器は直視型デバイスとして機能し、画像は透明基板20の正面側つまり変調器が配置される側の反対側から見られる。これらの実施形態では、変形可能層34を含め、反射層14は、基板20に対向する反射層の側にある光干渉変調器の部分を光学的に遮へいする。これは、遮へい領域が像品質に悪影響を与えずに構成され動作されることを可能にする。そのような遮へいは図7Eのバス構造44を可能にし、これは変調器の光学的特性をアドレシングとそのアドレシングに起因する動作などの変調器の電気機械の特性から分離する能力を提供する。この分離可能な変調器アーキテクチャは、変調器の電気機械的観点と光学的観点のために使用される構造設計と物質が互い独立に選択され機能することを可能にする。さらに、図7C〜7Eに示した実施形態は、反射層14の光学的特性の機械的特性からの減結合を得るという追加の利点を有し、それは変形可能層34によって実現される。これは、反射層14に使用する構造設計と物質を光学的特性に対して最適化し、また変形可能層34に使用する構造設計と物質を所望の機械的特性に対して最適化すること可能にする。
【0034】
上述したように、直視型ディスプレイからの絵素(画素)は、図7A〜7Eに示したもののような要素で構成されうる。さまざまな実施形態では、非偏向状態にあるミラー14を備えたこれらの変調器素子は、明すなわち「オン」になる。ミラー14がキャビティの前表面に向かってキャビティ内へ設計深さいっぱいに移動するとき、キャビティの変化は結果の画素を「暗」すなわちオフにする。色画素に対しては、個々の変調素子のオン状態は、変調器の構成と表示の色彩配合に応じて、白か赤、緑、青、ほかの色であってもよい。たとえば、赤/緑/青(RGB)画素を使用しているいくつかの実施形態では、単一の色画素は、干渉計測青色光を生成する多数の変調器素子と、干渉計測青赤光を生成する同数の変調器素子と、干渉計測緑色光を生成する同数の変調器素子とから構成される。表示情報にしたがってミラーを移動させることによって、変調器はフルカラー画像を生成することができる。
【0035】
さまざまな実施形態は、さまざまな光学膜を使用して光干渉変調器デバイスになすことができる改善を含んでいる。光学膜は、ロールまたはシートの膜を含んでいる。膜は、光干渉変調器に取り付けられるか、その近くに位置し、光干渉変調器から反射された光が膜を通って視聴者に伝搬するように位置決めされる。光学膜は、光干渉変調器から反射された光が膜を通って視聴者に伝搬するように、光干渉変調器の表面に塗布したか、スパッタしたか、さもなければ堆積させたコーティングを含むことも可能である。
【0036】
光干渉変調器自体を変更することなく所望の光学特性を達成しうるように、一般に膜は光干渉変調器の外部表面に配置される。ここで使用する「外部」は、製造した光干渉変調器の外側への(たとえば光干渉変調器の基板の外側表面上への)膜の配置をいい、外部膜は、光干渉変調器ディスプレイを製造した後に適用することができる。外部膜は、入射光を最初に受ける光干渉変調器の表面(ここでは光干渉変調器の外側表面と呼ぶ)上かその近くに配置してよい。この外側表面は、光干渉変調器を見る人の近くに位置する表面でもある。外部膜は、光干渉変調器を形成する層の上に位置してもよく、光干渉変調器上で形成された一つ以上の層の上に形成されてもよい。さまざまな実施形態はここでは一般に光干渉変調器ディスプレイの外側にあるとして述べるが、これらのタイプの膜はまたほかの実施形態中の光干渉変調器の内部に製造することが可能である、および/または、説明した外部膜の特性はまた光干渉変調器に(たとえば光干渉変調器の製造中に)組み込んで同様の効果を達成することが可能である。
【0037】
図8Aに示すように、ディスプレイ100Aの一実施形態は、空間光変調器105と、空間光変調器105の外側表面115上かその近くに配置した外部膜110とを有している。空間光変調器105は、たとえば、基板と導体層、部分的反射体層、誘電体層、可動ミラーと誘電体の間の間隙を備えるように構成された可動反射体(ミラーとも呼ぶ)を含みうる光干渉変調器デバイスを表現したものである。空間光変調器105は、これに限らないが、フルカラーか単色か黒白の光干渉変調器ディスプレイデバイスであってもよい。光干渉変調器の設計と動作は、たとえば米国特許第6,650,455号と第5,835,255号、第5,986,796号、第6,055,090号とに詳細に説明されており、それらはすべて参照によってここに組み込まれる。
【0038】
外部膜110は、たとえば、外部膜110をディスプレイ上に注ぐか引き延ばすか堆積させるか積層する製造技術を使用することを含め、さまざまな方法により製造することができる。いくつかの実施形態では、外部膜110は単一の膜層であり、一方、ほかの実施形態では、外部膜110は二つ以上の膜層を含んでいる。外部膜110が二つ以上の膜層で構成される場合、各膜層が、空間光変調器105から反射し外部膜110を通って伝搬する光の特性の一つ以上に影響する異なる特性を有することができる。たとえば、多重膜外部膜110の層はそれぞれ同じ膜製造技術あるいは異なる膜製造技術によって製造することが可能である、任意の単一層は、たとえば、隣接層に注ぐか回すか堆積させるか積層することができる。ほかの配置と構成も可能である。
【0039】
図8Bを参照すると、ディスプレイ100Bの一実施形態は、カラー光干渉変調器を構成するRGB空間光変調器105Bの外側表面115の上に外部膜110を有している。この実施形態では、RGB空間光変調器105Bは、たとえば、(少なくとも部分的に透過性がある)導電層と部分的反射層と誘電体層とを備えている多層125の上に基板120を備えており、多層125は、赤と緑と青の色に対応している、おのおのが異なる間隙幅175,180,190をそれぞれ有する赤150と緑160と青170の反射体を含む一組の反射体(たとえばミラー)の上にある。ある実施形態では、図8Bに示すように、基板120は外部膜110と反射体150,160,170との間に配置することができる。ほかの実施形態では、反射体150,160,170は外部膜110と基板120との間に配置することができる。
【0040】
ほかの実施形態では、外部膜は単色か白黒の光干渉変調器の上に配置してよい。図8Cに示すように、単色か白黒の空間光変調器105Cは、導電層と部分的反射層124と誘電体層125の上に基板120を備えており、誘電体層125は一組の反射体(たとえばミラー)130,135,140の上にある。単色の空間光変調器105Cは、反射体130,135,140と誘電体層125との間に単一の間隙幅145を備えるように構成された反射体130,135,140を有するように製造することができる。
【0041】
ある実施形態では、外部膜は光干渉変調器ディスプレイから反射する光を拡散することができる。光干渉変調器ディスプレイから反射する光は、ディスプレイが紙に似た外観を有する(たとえば、ディスプレイが広がって反射して現われる)ように、少なくとも部分的に拡散されるとよい。
【0042】
図9を参照すると、ディスプレイ300は、空間光変調器105上に配置された外部拡散膜305を有することが可能である。ディスプレイ300への入射光320は、反射型空間光変調器105によって正反射的に反射される。正反射光307はディスプレイ300から伝搬するので、拡散膜305は正反射光307の特性を変化させ、正反射光307は拡散光330に変わる。拡散体305はまた、光干渉変調器への入射光を拡散させる。
【0043】
拡散膜305は多くの物質から製造することができ、拡散物質の一つ以上の層を含むことができる。拡散体305は、表面変化(たとえば波形と粗さ)のある物質または物質の変化を含んでいてよい。この変化は、異なる実施形態において光を屈折させるか散乱させることができる。種々さまざまの拡散体305が可能であり、ここに説明したものに限定されない。
【0044】
図10は、拡散反射光を生成するディスプレイ400の代表的な実施形態を示している。ディスプレイ400は、空間光変調器105に外部膜405が取り付けられている。外部膜405は、空間光変調器105から反射する光403を散乱させて光干渉変調器デバイスから射出される光407の特性を正反射から拡散に変える散乱特徴(たとえば粒子)を構成する物質410を含んでいる、拡散するのに反射する
いくつかの実施形態では、外部拡散膜305は、反射光403のスペクトル特性を変える物質と、反射光の拡散または正反射の特性を変える物質とを含んでいる。そのような物質は、外部膜305,405(図9と10)の単一層内に含めることができる。あるいは、反射光のスペクトル特性を変える物質は、外部膜305の一つの層に組み込むことができ、また反射光の拡散または正反射の特性を変える物質は、外部膜の別個の層に組み込むことができる。一実施形態では、拡散物質は、外部膜305と空間光変調器105(図9)の間に使用する接着剤中に含めることができる。
【0045】
上述したように、いくつかのタイプの拡散体は、ディスプレイ300,400がミラーよりは紙の外観を有することが望ましい光干渉変調器ディスプレイに有用である。もちろん、いくつかの実施形態では、ディスプレイ300,400またはディスプレイの一部の外観に高い反射性があるすなわち「ミラー状」であることが望まれることもありえ、それらの実施形態では、ディスプレイは、干渉計測ディスプレイデバイス305,405の全体または一部だけを覆う拡散膜305,405を有していてよい。いくつかの実施形態では、光透過性層は所望の拡散を達成するために「つや消し」である。たとえば、ディスプレイ105(図9)の外側表面はつや消しにして反射光の拡散を提供することができる。表面が極度につや消しである場合、光は、表面が軽くつや消しである場合よりも拡散される。いくつかの実施形態では、つや消しである光透過性層はガラスかポリマーの層で構成されうる。
【0046】
いくつかの実施形態では、たとえば暗く低い周囲照明状態で光干渉変調器を見るために、光干渉変調器に補助光を提供する光源(ここでは「正面光」と呼ぶ)を含めることは有利になりうる。図11Aを参照すると、ディスプレイ500Aの一実施形態は、正面プレート505の横に配置した光源515を有している。この正面プレート505は光源515からの光507に対して実質的に光透過性のある物質で構成されている。正面プレート505は、いくつかの実施形態では、たとえばガラスかプラスチックで構成されうる。正面プレート505は、正面プレート中の光の伝搬を分断するとともに光を光干渉変調器ディスプレイデバイス105の方へ方向付けるように構成された光学特徴(たとえば溝などの起伏)を有している。空隙525は、空間光変調器105から起伏/溝のある正面プレート505を分ける。動作中、光源515は正面プレート505内へ光507を提供し、光520は傾斜表面特徴506で反射して空間光変調器105に向かって伝わる。ディスプレイ500に入る周囲光に対して、空隙525は、空隙525中の空気と正面プレート505および空間光変調器105を形成するために使用する物質との間の屈折率の差のためにディスプレイ500Aの感覚コントラストを低減する。
【0047】
図11Bを参照すると、ディスプレイ500Bは、空間光変調器105への光のより効率的な伝達を提供する。なぜなら、それには正面プレート505とディスプレイ105を分離する空隙がないからである。その代わりに、正面プレート505は空間光変調器105に取り付けられている。ディスプレイ500Bの構成は空間光変調器105への光の伝達を増加させるが、二つの部品をはり付けることは良い製造の実施ではない。なぜなら、正面プレート505と空間光変調器105は共に比較的高価な部品であり、製造中に一方の部分が不合格となると両方の部分を失うからである。
【0048】
いま図11Cを参照すると、ディスプレイ500Cは、図11Aと11Bのディスプレイ500A,500Bに起こる問題が正面プレートではなく外部膜を使用してどのように解決されるかを示している。図11Cに示すように、ディスプレイ500Cは、外部膜530が積層された空間光変調器105の端531に配置された光源515を有しており、外部膜530は、空間光変調器105の方へ光を方向付けるように構成された起伏(たとえば溝や傾斜表面特徴)などの光学的特徴を備えている表面514を有している。光源515は、たとえば、光干渉変調器デバイス105を支持する基板の端に配置してもよい。外部膜530は、空間光変調器105に取り付けられているか、空間光変調器105上に積層されている。接着剤が使用されてもよい。外部膜530は、溝付き正面ガラスプレート505(図11A,図11B)のコストに比べて比較的安価であり、したがって、ディスプレイ105が不合格になっても、大きな追加損失を伴わずにそれを廃棄することができる。動作中、外部膜530は光源515からの光511を受ける。光は空間光変調器105(たとえば光干渉変調器デバイスの基板)と外部膜530を通って伝搬するので、光511は、起伏/溝のある表面514の内側部で反射し、反射光513は光干渉変調器デバイスの基板を通って伝搬し、光干渉変調器のミラー表面で反射する。
【0049】
いま図12Aを参照すると、ほかの実施形態では、ディスプレイ600は、空間光変調器105の外側表面に取り付けられた外部膜605を備えていてよく、外部膜は、ディスプレイの視野を低減するか最小にする複数の構造体603を備えている。一実施形態では、構造体603は、外部膜605内にグリッドおよび「くぼみ」に形成しうるか拡散しうる小さな垂直に整列した障害物である。別の実施形態では、外部膜605の物質が垂直に整列した構造体603を提供する。これらの構造体603はバッフルと呼んでよい。バッフル603は実質的に不透明でよい。バッフル603は実質的に吸収性か反射性があってもよい。
【0050】
図12Bは、実質的に非垂直の方向607に反射された光がどのように外部膜605を出て行くかないように実質的に遮断され、また実質的に垂直の方向に反射された光がどのように構造体603によって実質的に妨害されないかを示している。図12Aと12Bに示した実施形態では、視野が、バッフル構造体603の形状(および配置)と大きさ(たとえば長さ)と間隔によって制限されている。たとえば、バッフル603は、ディスプレイ600の正面表面606に垂直な平面610から測定して、約20度以下または約40度以下の視野を提供する大きさと形状と間隔を有していてよい。したがって、視野は、法線から測定して、約20,25,30,35,40度未満の間にあってもよい。一つ代表的な実施形態では、バッフル603は、約30度の視野を備えたディスプレイ600を提供する。ここで使用するバッフルという用語は図12Aと12Bに示した構造体603を含むが、これに限定されない。
【0051】
バッフル構造体603は、図12Cと12Dに示す実施形態にしたがって構成されてもよい。たとえば、複数の実質的に垂直に整列した円柱特徴612は、その外側表面612aに不透明物質のコーティングを有する円柱形状の透過性物質で構成されてもよい。円柱特徴612は一緒に束ねられ整列されてよい。垂直に整列した円柱特徴612の間の空間は、ポリカーボネートやポリエチレンテレフテレート(PET)、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの、垂直に整列した円柱特徴612のマトリックス613を形成する透過性物質で充てんされてよい。その中に配置された円柱特徴612を有するマトリックス613は、A−A線を横切って垂直に切断して薄膜を生産してよい。外部膜605を形成するために切断した断面の平面図を図12Dに示す。この実施形態では、円柱特徴612の不透明外側表面612aは、実質的に非垂直の方向に外部膜605を出て行く光を実質的に遮断する。
【0052】
バッフル構造体603はまた、図12Eと12Fを参照して説明するほかの実施形態にしたがって構成されてもよい。図12Eでは、複数の層を積み重ねた多層構造618が構成されている。多層構造618は、実質的透過性物質615の層と実質的不透明物質の層614とが交互に並んでいる。この多層構造618を製造するため、軽い拡散物質で構成してよい光透過性層615を形成し、実質的不透明物質で構成した不透明層614をその上に形成する。これらのステップは、所望の層数を形成するまで繰り返してよい。多層構造618は次にA−A線を横切って垂直に切断してよい。外部膜605を形成するために切断した断面の平面図を図12Fに示す。実質的不透明層614は、実質的に非垂直の方向に外部膜605を出て行く光を実質的に遮断するバッフル603を形成する。
【0053】
図12Gに示すように、外部膜605は、水平不透明層616と垂直不透明層617とで構成された二次元グリッドで構成されている。この二次元グリッドは、多層構造618(図12E)から切断した一対の断面を使用し、一方の断面を図12Fに示した他方の前に配置して製造してよい。一方の断面は、他方の外部膜構造605に対して実質的に垂直に配置する。ほかの配置と構成も可能である。
【0054】
ある実施形態では、図12C〜12Gに示したバッフル構造体603が反射性物質を備えていてもよい。たとえば、図12Hを参照すると、空間光変調器105に最も近いバッフル構造体603の一部625が実質的に反射性を有していると、バッフルの反射部625に入射する空間光変調器105から反射された光620は外部膜構造605を通り抜けずに、空間光変調器105に反射し返される。あるいは、バッフル構造体603の外側表面603aと603bを、バッフル構造体603上への実質的反射物質のフラッシュコーティングなど、実質的反射物質で作ってよい。この実施形態では、バッフル構造体603の底部625を実質的反射物質でフラッシュコートしてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、光干渉変調器は、光干渉変調器から反射される光の特性を変えることもできるユーザー入力デバイスを組み込むことができる。たとえば、図13Aのディスプレイ700は、空間光変調器105の外側表面に結合されたタッチスクリーン705を有している。タッチスクリーン705は、ユーザーからタッチ信号を受け取るように構成された外側タッチ表面730を有する外側タッチスクリーン部715と、ディスプレイ105にはり付けられたタッチスクリーン内側部720とを有している。タッチスクリーン内側部720とタッチスクリーン外側部715は空間710によって分離され、スペーサー717によって離して保持されている。ユーザー入力については、タッチスクリーン705はこの分野で周知な手法によって動作することができ、たとえば、ユーザーがほかのタッチスクリーン部715のタッチ表面730に圧力を与え、タッチスクリーン部715がタッチスクリーン内側部720に接触し、作動したときに信号を送るように構成された回路を作動させる。ユーザー入力機能を提供することに加えて、タッチスクリーン705は、タッチスクリーン内側部720の中に光拡散体731を備えるように、および/または、タッチスクリーン外側部715の中の光拡散体725を備えるように構成することができる。
【0056】
図13Bは、拡散体を有しているタッチスクリーン外側部715および/またはタッチスクリーン内側部720の実施形態の側面図である。この実施形態では、拡散体は、上側層750aと下側層750bの間の拡散接着剤751である。拡散接着剤751は、光を散乱させるための散乱中心として作用する充てん材粒子751aを混合した接着剤であってもよい。光を屈折させるか反射するか散乱させる任意の適切な物質を充てん材粒子751aとして使用してよい。たとえば、充てん材粒子751aは、これに限定されないが、次の重合体、ポリスチレンシリカやポリメタクリル酸メチル(PMMA)、中空ポリマー粒子などの物質で作られうる。代替実施形態では、拡散接着剤751は、光を屈折させる気泡を有する構成されている。ほかの実施形態では、不透明非反射粒子を使用してもよい。上側750aおよび/または下側750bの層は、ポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリエチレンテレフテレート(PET)などの物質はもちろん、ほかの物質で構成されてもよい。図13Cは、拡散体を有しているタッチスクリーン外側部715および/またはタッチスクリーン内側部720の別の実施形態であり、拡散体752がタッチスクリーンの上側および/または下側部715,720を形成する層750に組み込まれている。図13Dは、拡散体753がタッチスクリーン705と空間光変調器105の間にある実施形態である。たとえば、図13Dでは、拡散体753が空間光変調器105の外側表面754の上面に塗られている。この実施形態では、拡散体753は空間光変調器105の外側表面754とタッチスクリーン705の間にあり、拡散体753はディスプレイ105の外側表面754にパターニングして形成してもよい。いくつかの実施形態では、拡散体753は、たとえば空間光変調器105のガラス外側表面上に引き延ばしてよい。ある実施形態では、拡散体は、紫外線エポキシと熱硬化エポキシに混合した散乱特徴を備えてよい。エポキシを使用するとき、拡散体753はエポキシに混合した充てん材粒子であってよく、充てん材粒子が光を散乱する散乱中心として作用する。ほかの構成も可能である。
【0057】
図14Aは、空間光変調器105(これは基板を含む)に取り付けられた内側部720と、ユーザー入力を受けるためのタッチスクリーン表面730を有する外側部715とを備えたタッチスクリーン705を有するディスプレイ800の実施形態を示している。内側部720と外側部715の間の間隙710にスペーサー717が配置されている。ディスプレイ800はまた、タッチスクリーン705に、たとえば内側部720か外側部715がそれら両方に、光719を供給するように構成された光源740を有している。一実施形態では、タッチスクリーン705は、光が空間光変調器105に入射するように、光719を再方向付ける光学構造体を有することができる。いくつかの実施形態では、光学構造体は、タッチスクリーン705の内部の勾配または傾斜の表面を備える。いくつかの実施形態では、全反射(TIR)素子を使用してよい。また、ある実施形態では、光学素子が、散乱光の一部が空間光変調器105に入射するように光を散乱させる粒子を備えている。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン705の内側部720中の物質745および/または外側部715中の物質735に燐光物質を含めることができる。この燐光物質は、光源740からの光719によって活性化されたときに光を発し、タッチスクリーン705と空間光変調器105に光を直接供給し、それは次にタッチスクリーン705に反射し返されうる。
【0058】
図14B1と14B2に示すほかの実施形態では、タッチスクリーン705を備えたディスプレイ800が起伏ライトガイドを有していてもよい。たとえば、図14B1では、タッチスクリーン705の内側部720は、起伏のある(たとえば溝を彫った)表面765を有するプレートまたは層の760aを備えていてよい。この起伏のある表面765は複数の傾斜部を有していてよい。この表面765は、たとえば、鋸歯形状を有していてよい。次に表面765の起伏または溝に透過性物質760bに配置してプレート/層760aの上に実質的平面表面760cを形成してもよい。光源740は光719をプレートまたは層760aの中へ方向付け、光719は光学的にガイドされる。プレート760a中を伝搬する光は、表面765の傾斜部から反射し、空間光変調器105の方へ伝わる。ライトガイドプレートまたは層760aあるいはほかの適切なライトガイドを使用する実施形態では、プレート760aの上または下のディスプレイ800に拡散体物質を組み込んでよい。たとえば、拡散体は、タッチスクリーン705の外側部715内に、または空間光変調器105の外側表面754上にあってもよい。
【0059】
図14B2に示した代替実施形態では、プレートまたは層760aはタッチスクリーン705と空間光変調器105の間に配置してよい。この実施形態では、透過性物質760b(図14B1)はプレート760aの表面765に配置されていない。むしろ、プレート/層760aとタッチスクリーン705の間のキャビティ760cを空気または真空が占めている。
【0060】
図14Cに示した別の実施形態では、光源740の光719がタッチスクリーン705の端に方向付けられてよく、タッチスクリーン705の少なくとも一部を通ってガイドされてよく、タッチスクリーン705がこの光を空間光変調器105へ再方向付ける特徴を備えていてよい。たとえば、図14Cでは、タッチスクリーン705の内側部720が、空間光変調器105の方へ光を散乱させる粒子770を含んでいてよい。図14Dに示すように、内側部720は、上側層750aと下側層750bの間の接着剤の中に粒子770が混合された多層であってもよい。上側750aおよび/または下側750bの層は、ポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリエチレンテレフテレート(PET)など物質や、ほかの物質で構成されてもよい。図14Eに示すほかの実施形態の中では、散乱特徴または粒子770が空間光変調器105の外側表面754の上面に塗られている。これらは散乱特徴または粒子770は、粒子770は、光干渉変調器の可動反射体の方へ光を再方向付けてよい(参照によってここに組み込まれる2004年3月5日に提出された「集積変調器照明(Integrated Modulator Illumination)」と題する米国特許出願10/794,825号参照)。この実施形態では、散乱特徴または粒子770はディスプレイ105の外側表面754にパターニングして形成しており、散乱特徴または粒子770は空間光変調器105の外側表面754とタッチスクリーン705の間にある。ある実施形態では、散乱特徴770は空間光変調器105のガラス表面上に引き延ばしてよい。いくつかの実施形態では、散乱特徴は、紫外線エポキシまたは熱硬化エポキシに混合されている。エポキシを使用するとき、散乱特徴770はエポキシに混合した粒子を備えていてよく、その粒子は、光干渉変調器のミラー仕上げ表面の方へ光を再方向付ける散乱中心として作用する。
【0061】
図15Aは、アクティブ反射体領域の間の非アクティブ領域への入射光を使用するディスプレイ1100の一実施形態を表現したものである。ここに使用する非アクティブ領域という用語は光干渉変調器の反射領域(たとえばミラー)間の空間を含むが、これに限定されない。ここに使用するアクティブ領域という用語は、たとえば光学キャビティを形成する光干渉変調器の反射領域(たとえばミラー)を含むが、これに限定されない。
【0062】
図15Aを参照すると、ディスプレイ1100は、空間光変調器105の外側表面に結合された膜1105を有している。赤1121と緑1122と青1123のアクティブ反射体領域は空間光変調器105の底部に図示され、ディスプレイ1100の多数のアクティブ反射体領域(たとえば共振光学キャビティ)を表わしている。第一の空間1110は赤のアクティブ反射体領域1121を緑のアクティブ反射体領域1122から分離し、緑のアクティブ反射体領域1122は第二の空間1111によって青のアクティブ反射体領域から分離されている。空間1110と1111は約2〜10ミクロン幅の間にあってよく、互いに約125〜254ミクロンだけ離して配置される。同様に、光を再方向付ける膜1105中の空間1110と1111中の光学特徴は、幅約2〜10ミクロン幅の間にあってよく、互いに約125〜254ミクロンだけ離して配置される。これらの範囲から外れた寸法も可能である。
【0063】
一般に、膜1105なしでは、第一の空間1110または第二の空間1111の領域への入射光は、アクティブ反射体領域1121,1122,1123のいずれにも到達しえない。光干渉変調器1100の反射率を高めるため、アクティブ反射体領域間の非アクティブ領域(たとえば第一の空間1110と第二の空間1111)への入射光をアクティブ反射体領域1121,1122,1123のいずれかに再方向付けることができる。非アクティブ領域とアクティブ反射体領域の場所はわかっているので、外部膜1105は、矢印1120によって示されるように、非アクティブ領域1110,1111中の膜1105への入射115光をアクティブ反射体領域1121,1122,1123(たとえば光学キャビティ)中へ再方向付けるように構成することができる。いくつかの実施形態では、膜1105が、光を再方向付ける反射体を含んでいる。いくつかの実施形態では、膜1105が、光を再方向付ける空間1110,1111の領域中に個別調整した屈折率を備えるように構成されている。ほかの実施形態では、膜1105に空間1110,1111の領域中に散乱素子を入れて、光の少なくとも一部が散乱されてアクティブ反射体領域(たとえば光学キャビティ)に入射するようにすることができる。
【0064】
図15Bに示した代替実施形態では、膜1105は反射体領域1121,1122,1123の上に、ただし空間光変調器105の基板の下に配置してよい。したがって、膜1105は空間光変調器105内にある。この実施形態では、膜1105は、矢印1120によって示されるように、光1115(それはアクティブ領域に入射するが非アクティブ領域に通常進むであろう)をアクティブ反射体領域1121,1122,1123へ方向付けるように構成されている。
【0065】
図16A〜Hを参照すると、さまざまな実施形態の外部膜が示してある。図16Aでは、外部膜1205は、光を散乱させる散乱領域1212を有している。図16Aに示すように、光を散乱させるそれら散乱領域1212は、光を散乱させない領域1217の間に配置してよい。散乱領域1212は、たとえば反射や屈折によって、光を散乱させてよい。図16Bを参照すると、外部膜1205は、低屈折率物質で構成されたマトリックスまたは膜の中に高屈折率領域を有している。この実施形態は、TIRを使用して光を再方向付ける。たとえば、高屈折率を有する外部膜1205の空間を光干渉変調器の活性領域上に配置し、低屈折率を有する空間を光干渉変調器の不活性領域上に配置すると、非アクティブ領域へ通常通過して行くであろう外部膜1205の低屈折率領域への入射光のいくらかが光干渉変調器のアクティブ領域に方向付けられる。図16Cを参照すると、外部膜1205が、外部膜の単一表面上に凹レンズとして作用するくぼみ領域1213を有していてよい。図16Dを参照すると、外部膜1205が、領域1214中にフレネルレンズを有していてよい。ほかの実施形態では、ホログラフィー光学素子または回折光学素子が領域1214に配置されてよい。たとえば、これらの光学素子は、光を散乱または回折させてよく、また、たとえば入射光を活性領域へ再方向付ける負のパワーを有するレンズとして動作してよい。図16Eを参照すると、外部膜1205が、光を異なる活性領域の方へ反対方向に屈折させる対向傾斜表面1215を有していてよい。図16Fは、光を同じ方向に屈折させるように同様に方向づけられた表面1215を有する外部膜1205を示している。図16Gを参照すると、外部膜1205が、光を活性領域の方へ反射する一つ以上の反射傾斜表面1216を有していてよい。外部膜1205で光の所望の方向付けをさらに遂行するほかの多くの構成が可能である。
【0066】
いま図17を参照すると、光干渉変調器1200は、空間光変調器105の外側表面に結合された外部膜1205を有することができ、ここで、膜1205は、広範囲の角度での入射光を集め、光を狭範囲の角度で光変調素子上に方向付けるように構成されている。図17では、外部膜1205は、さまざまな角度での入射光1206,1207を受け、光を実質的に平行化し(矢印1208,1209によって表わされる)、光をアクティブ反射体1211の方へ方向付けるように構成される。いくつかの実施形態では、その一つを図17に示すように、外部膜1205は、光を実質的に平行化するコリメート素子1218を有している。いくつかの実施形態では、外部膜1205は、複数非結像光学素子(たとえば複合放物面コレクター)1218を有している。非結像光学素子(たとえば複合放物面コレクター1218)は、ある範囲の角度での外部膜1205への入射光1206,1207のいくらかを少なくとも平行化する。光1208と1209の一部は次により垂直な角度で複合放物面コレクター1218を出て、アクティブ反射体1211の方へ方向付けられる。光1208と1209のいくらかは次にアクティブ反射体1211によって反射され、制限された範囲の角度でディスプレイ1200から出て行く光1210aと1210bとしてディスプレイ1200を出る。したがって、膜1205は、制限された視野を有する。いくつかの実施形態では、光1210aと1210bの少なくともいくらかは、外部膜1205の正面表面に垂直な平面610から約70度以下のテーパー角度でディスプレイ1200を出る。いくつかの実施形態では、テーパー角度は、外部膜1205の正面表面に垂直な平面610から約65か60か55か50か45か40か35か30か25か20度以下である。コリメート素子1205はデバイス1200の視野を効果的に制限する。なぜなら、光はディスプレイ1200から入射角よりも実質的に大きい角度で一般に出て行かないからである。したがって、外部膜の視野は、法線から測定して、約70か65か60か55か50か45か40か35か30か25か20度未満であってもよい。これらの角度は半値角である。これらの範囲から外れたほかの値も可能である。
【0067】
図18A〜Cは、空間光変調器105に前に配置した光学膜1305を有するディスプレイ1300の別の実施形態を示している。光学膜1305は、広範囲の角度での入射光を受け、より狭範囲の角度で光変調素子上に光を方向付けるように構成されている。光学膜1305はまた光を拡散させる。ある実施形態では、光学膜1305は、拡散体素子への入射光がさらに平行化されて光変調素子の方へ方向付けられるように光を拡散させるように構成されている。
【0068】
一実施形態では、光学膜1305はホログラフィー拡散体を備えている。ホログラフィー拡散体は、光を操作するために(たとえば狭範囲の角度にわたって高めた強度分布を生成するために)配置された回折特徴を備えている。別の実施形態では、光学膜1305は複数の非結像光学素子(たとえば上述したような複数の複合放物面コレクターや光学膜1305の上側表面1340上の拡散体の薄層)を有している。別の実施形態では、光学膜1305は、外側表面1340上の拡散体の膜を備えたほかの平行化素子を有している。
【0069】
図18Aを参照すると、膜1305は入射光1310を受けるように構成されている。図18Bを参照すると、膜はまた、入射光1310(それは空間光変調器105内のアクティブ反射体に方向付けられている)をアクティブ反射体の表面に立てた法線の方へ実質的に再方向付ける(実質的に方向付けられた光が矢印1315によって表わされている)ように構成されている。±75度の範囲に超える入射光に対して、再方向付けられた光は±35度の範囲内にすることができる。ここで角度は法線から測定している。この実施形態では、再方向付けられた光は実質的に平行化される。いくつかの実施形態では、反射体は空間光変調器105の底部にあってもよい。図18Cを参照すると、アクティブ反射体から反射された光1325が膜1305の下側表面1330に入る。膜1305はその下側表面1330における正反射光を受けるように構成されており、散乱光として膜1305から射出される前に拡散される。いくつかの実施形態では、光は膜1305を通って伝搬する際に拡散される。ほかの実施形態では、光は膜1305の上側表面1340(または下側表面1330)で拡散される。上記の範囲を外れたほかの構成や値も可能である。
【0070】
前記の説明は本発明のある実施形態を詳述している。しかしながら、前記のものがどのように文字で表現されていても、本発明はさまざまな手法で実施できることはわかるであろう。上にも述べたように、本発明のある特徴や様相を説明する際の特定の用語の使用は、その用語をここに再定義してその用語に関連して本発明の特徴や様相の任意の特定の特性を含んでいることに限定していることを示唆していると解するべきではないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】第一の光干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第二の光干渉変調器の可動反射層が作動位置にある光干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を描く等角投影図である。
【図2】3×3光干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の光干渉変調器の一つの代表的な実施形態における可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】光干渉変調器ディスプレイを駆動するのに使用しうる1セットの行および列電圧を示している。
【図5A】図2の3×3光干渉変調器の表示データの一つの代表的なフレームを示している。
【図5B】図5Aのフレームを書き込むために使用しうる行列信号の一つの代表的なタイミング図を示している。
【図6A】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】光干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】光干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】光干渉変調器のまた別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】光干渉変調器の追加の代替実施形態の断面図である。
【図8A】外部膜を備えているディスプレイデバイスの側面図である。
【図8B】情報をRGB色で表示するように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図8C】情報を白黒で表示するように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図9】その外側表面に光拡散体を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図10】その外側表面に光拡散体を備えるように構成され、光拡散体が拡散粒子を含んでいる光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11A】空隙によって光干渉変調器デバイスから分離された溝付き正面光プレートを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11B】光干渉変調器デバイスに結合された溝付き正面光プレートを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11C】光源から供給される光が光干渉変調器デバイスに方向付けされ、光干渉変調器から出て視聴者へ反射されるように、起伏外側表面を有する外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図12A】光干渉変調器デバイスの視野を制限するバッフル構造体を含む外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図12B】光干渉変調器デバイスの一実施形態の側面図であり、外部膜に含まれたバッフル構造体がどのように反射光の方向を制限するかを示している。
【図12C】不透明柱を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12D】不透明柱を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12E】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12F】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12G】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12H】反射物質を備えているバッフル構造体を有する外部膜を表している。
【図13A】タッチスクリーンを含む光干渉変調器ディスプレイの側面図である。
【図13B】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図13C】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図13D】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図14A】光源からの光を光干渉変調器デバイスの方へ散乱させる拡散体物質を備えているタッチスクリーンを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図14B1】光源から光を光干渉変調器デバイスの方へ放射するための異なる構成を示している。
【図14B2】光源から光を光干渉変調器デバイスの方へ放射するための異なる構成を示している。
【図14C】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図14D】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図14E】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図15A】アクティブ反射体領域間の空間への入射光の少なくとも一部をアクティブ反射体領域に方向付ける膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図15B】アクティブ反射体領域間の空間への入射光の少なくとも一部をアクティブ反射体領域に方向付ける膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図16A】光を散乱する領域を有する外部膜の側面図である。
【図16B】光を再方向付ける低屈折率物質のマトリックス中に高屈折率領域を有している外部膜の側面図である。
【図16C】凹レンズとして作用するくぼみ領域を有する表面を有する外部膜の側面図である。
【図16D】フレネルレンズを備えている表面を有する外部膜の側面図である。
【図16E】光を反対方向に屈折させるように構成された逆傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図16F】光を一方向に屈折させるように構成された傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図16G】光を反射するように構成された傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図17】外部膜への入射光の方向を変更して、光を光干渉変調器デバイスのアクティブ反射体領域に外部膜における入射角よりも垂直な角度で供給する外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図18A】光干渉変調器デバイスの方へ方向付けられた光を平行化するように構成された拡散素子を備えている外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図18B】図18Aの光干渉変調器の側面図であり、入射光が光干渉変調器デバイスのアクティブ反射体領域に平行化され方向付けされることを示している。
【図18C】図18Aの光干渉変調器デバイスの側面図であり、光干渉変調器デバイスのアクティブ領域から反射された光が外部膜によって拡散されることを示している。
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は微小電気機械システム(MEMS)に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や干渉計測光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のシステムと方法とデバイスのおのおのにはいくつかの観点があり、それらのただ一つが単独でその所望の特質を担うものではない。本発明の要旨を限定するものではなく、その顕著な特徴をいま簡単に説明する。この議論を考慮した後、また特に「発明を実施するための最良の形態」と題した部分を読んだ後、本発明のどのような特徴がほかのディスプレイデバイスに対する利点を提供するか理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、ディスプレイが提供され、そのディスプレイは、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子と、間隙によって分離された複数の光学素子とを備え、光学素子間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光学素子は実質的非反射部分の上にあり、光学素子は入射光をアクティブ反射体領域に再方向付ける。
【0005】
別の実施形態では、ディスプレイを製造する方法が提供され、その方法は、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子を形成し、間隙によって分離された複数の光学素子を設け、光学素子間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光学素子は実質的非反射部分の上にあり、光学素子は入射光をアクティブ反射体領域に再方向付ける。
【0006】
別の実施形態では、ディスプレイが提供される。そのディスプレイは、光を反射するための第一および第二の手段を備えている光を変調するための手段を備えている。第一の反射手段は可動であり、第二の反射手段は静止している。第一および第二の反射手段は、実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定めている。ディスプレイはさらに、アクティブ反射体領域に光を再方向付けるための手段を備えている。光再方向付け手段は間隙によって分離されている。光再方向付け手段間の間隙はアクティブ反射体領域の上にあり、光再方向付け手段は実質的非反射部分の上にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や干渉計測光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【0008】
本発明のさまざまな実施形態では、干渉計測ディスプレイデバイスは、光をディスプレイの非アクティブ領域からディスプレイのアクティブ領域に方向付ける複数の構造体を備えた外部膜を有する。一般にディスプレイの非アクティブ領域に向かって連続している外部膜への入射光が、光学キャビティを形成する可動反射面と静止反射面とを備えるディスプレイのアクティブ領域の方へ反射されるか回折されるか散乱される。
【0009】
干渉計測MEMSディスプレイ素子を備えている一つの光干渉変調器ディスプレイ実施形態を図1に示す。これらのデバイスでは、画素は明暗状態のいずれかにある。明(「オン」または、「開放」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分をユーザーへ反射する。暗(「オフ」または「閉鎖」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光をユーザーへほとんど反射しない。実施形態によっては、「オン」状態と「オフ」状態の光反射特性は逆であってもよい。MEMS画素は、白黒に加えてカラー表示を考慮し、特定の色で主に反射するように構成することが可能である。
【0010】
図1は、視覚ディスプレイの一連の画素中の二つの隣接画素を描いた等角投影図であり、各画素はMEMS光干渉変調器を備えている。いくつかの実施形態では、光干渉変調器ディスプレイは、これらの光干渉変調器の行/列アレイを備えている。各光干渉変調器は、互いに可変かつ制御可能な距離に位置する一対の反射層を含んでおり、少なくとも一つの可変次元をもつ共振光学キャビティを形成している。一実施形態では、一方の反射層が二つの位置の間で移動されうる。第一の位置(ここでは弛緩位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きな距離に位置している。第二の位置(ここでは作動位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層に隣接し密接して位置している。二つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて強め合ってまたは弱め合って干渉し、各画素について全体反射状態または非反射状態のいずれかを作り出す。
【0011】
図1の画素アレイの図示部分は二つの隣接する光干渉変調器12aと12bを含んでいる。左側の光干渉変調器12aでは、可動反射層14aは光学スタック16aからの所定距離の弛緩位置に図示されており、光学スタック16aは部分的反射層を含んでいる。右側の光干渉変調器12bでは、可動反射層14bは光学スタック16bに隣接する作動位置に図示されている。光学スタック16aと16b(光学スタック16と総称する)は、ここに参照するように、典型的にはいくつかの融合層からなり、それらは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分的反射層、透明誘電体を含みうる。したがって、光学スタック16は、電気的に伝導性で、部分的に透明で、部分的に反射的であり、たとえば透明基板20上に上記の層の一つ以上を堆積することにより作られうる。いくつかの実施形態では、層は平行ストリップにパターニングされ、後述するようにディスプレイデバイス中の行電極を形成しうる。可動反射層14a,14bは、ポスト18の上面およびポスト18間に堆積された介在犠牲物質の上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)一つまたは複数の堆積金属層の一連の平行ストリップとして形成してもよい。犠牲物質をエッチング除去すると、可動反射層14a,14bが光学スタック16a,16bから規定間隙19だけ離れる。アルミニウムなどの高伝導反射物質を反射層14に使用してもよく、これらのストリップがディスプレイデバイスの列電極を形成してもよい。
【0012】
印加電圧がないとき、図1の画素12aに示すように、可動反射層14aと光学スタック16aの間にキャビティ19が残り、可動反射層14aは機械的弛緩状態にある。しかしながら、選択した行と列に電位差を印加すると、対応する画素の行電極と列電極の交差により形成されたコンデンサーがチャージされ、静電力が電極同士を引き寄せる。電圧が十分に高ければ、可動反射層14が変形し、光学スタック16に押し付けられる。図1の右側の画素12bに示されるように、光学スタック16内の(この図には示していない)誘電体層が短絡するのを防ぐとともに層14と層16の間の分離距離を制御しうる。その振る舞いは印加電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射対非反射画素状態を制御することができる行/列作動は、従来のLCDおよびほかのディスプレイ技術で使用される行/列作動に多くの点で類似している。
【0013】
図2〜5Bは、表示用途の光干渉変調器のアレイを使用するための一つの代表的なプロセスとシステムを示している。
【0014】
図2は、本発明の観点を組み込んでよい電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。この代表的な実施形態では、電子デバイスは、ARMやPentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標) Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などの任意の汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサー、またはデジタルシグナルプロセッサーやマイクロコントローラー、プログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサーであってもよいプロセッサー21を含んでいる。この分野で一般に行なわれているように、プロセッサー21は一つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成されうる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサーは、ウェブブラウザや電話アプリケーション、電子メールプログラム、ほかのソフトウェアアプリケーションを含め、一つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてもよい。
【0015】
一実施形態では、プロセッサー21もアレイドライバー22と通信するように構成されている。一実施形態では、アレイドライバー22は、ディスプレイアレイすなわちパネル30に信号を供給する行ドライバー回路24と列ドライバー回路26を含んでいる。図1に示したアレイの断面は図2の1−1線によって示されている。MEMS光干渉変調器については、行/列作動プロトコルは、図3に示したデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。可動層を弛緩状態から作動状態まで変形させるにはたとえば10ボルトの電位差を必要としてよい。しかしながら、電圧がその値から低下するとき、電圧が10ボルト未満に降下する際、可動層はその状態を維持する。図3の代表的な実施形態では、電圧が2ボルト未満の降下するまで可動層は完全に弛緩しない。したがって、デバイスが弛緩または作動状態で安定している印加電圧の窓が存在する電圧の範囲(図3に示した例では約3〜7V)がある。ここでは、これを「ヒステリシス窓」または「安定窓」と呼ぶ。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイは、行ストロービングのあいだ、ストローブされた行中の作動されるべき画素が約10ボルトの電圧差にさらされ、弛緩されるべき画素が0ボルト近くの電圧差にさらされるように、行/列作動プロトコルを設計することが可能である。ストローブの後、画素は、行ストローブによっておかれた状態のままであるように、約5ボルトの定常状態電圧差にさらされる。書き込み後、各画素は、この例の3−7ボルトの「安定窓」内の電位差にある。この特徴は、図1に示した画素設計を同じ印加電圧状態の下で作動または弛緩の事前状態のいずれかに安定にする。光干渉変調器の各画素は、作動状態であれ弛緩状態であれ、実質的に固定反射層と可動反射層によって形成されるコンデンサーであるので、この安定状態は、ほとんど消費電力を伴わないヒステリシス窓内の電圧で保持することができる。印加電位が固定されていれば、実質的に電流は画素に流れ込まない。
【0016】
代表的アプリケーションでは、表示フレームは、第一行中の作動画素の所望のセットにしたがって列電極のセットをアサートすることにより作成してよい。次に行パルスを行1電極に印加し、アサートされた列線に対応する画素を作動させる。次に列電極のアサートされたセットを変更し、第二行中の作動画素の所望のセットに対応させる。次にパルスを行2電極に印加し、行2中の適当な画素をアサートされた列電極にしたがって作動させる。行1画素は行2パルスに影響されず、行1パルスのあいだに設定された状態のままである。これを一連の行の完全にわたり順次に繰り返してフレームを生成してよい。一般に、フレームは、毎秒所望のフレーム数でこのプロセスを絶えず繰り返すことにより、新しい表示データでリフレッシュおよび/またはアップデートされる。表示フレームを生成するために画素アレイの行電極と列電極を駆動するための種々さまざまなプロトコルもまた周知であり、これは本発明と共に使用してよい。
【0017】
図4と5Aと5Bは、図2の3×3アレイに表示フレームを生成するための一つの可能な作動プロトコルを示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に使用してよい列と行の電圧レベルの可能なセットを示している。図4の実施形態において、画素を作動させることは、適切な列を−Vbiasに、適切な行を+ΔVにセットすることを含んでおり、それらは、それぞれ、−5ボルトと+5ボルトに一致していてもよい、画素を弛緩させることは、適切な列を+Vbiasに、適切な行を同じ+ΔVにセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生成することより実施する。行電圧がゼロボルトに保持される行では、画素は、列が+Vbiasか−Vbiasかにかかわらず、それらがもとあった状態で安定している。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。
【0018】
図5Bは、図5Aに示したディスプレイ配列をもたらす図2の3×3アレイに印加する一連の行と列の信号を示しているタイミング図であり、ここで作動画素は非反射である。図5Aに示したフレームを書き込む前に、画素は任意の状態であってもよく、この例では、すべての行が0ボルト、すべての列が+5ボルトにある。これらの印加電圧では、すべての画素はそれらの既存の作動状態または弛緩状態で安定している。
【0019】
図5Aのフレーム中では、画素(1,1)と(1,2)、(2,2)、(3,2)、(3,3)が作動される。これを実施するため、行1の「線時間」のあいだ、列1と列2は−5ボルトにセットし、列3は+5ボルトにセットする。これは任意の画素の状態を変更しない。なぜなら、すべての画素は3〜7ボルトの安定窓にあるままであるからである。次に行1を、0から5ボルトまで上がってゼロに戻るパルスでストローブする。これは(1,1)と(1,2)画素を作動させ、(1,3)画素を弛緩させる。アレイ中のほかの画素は影響されない。行2を望むようにセットするため、列2を−5ボルトにセットし、列1と列3を+5ボルトにセットする。次に行2に印加した同じストローブは、画素(2,2)を作動させ、画素(2,1)と(2,3)を弛緩させる。再び、アレイ中のほかの画素は影響されない。列2と列3を−5ボルトに、列1を+5ボルトにセットすることにより行3を同様にセットする。行3のストローブは図5Aに示すように行3の画素をセットする。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロになり、列電位は+5または−5ボルトの一方のままとなることが可能であり、ディスプレイは次に図5Aの配列で安定する。多数すなわち何百もの行と列に対して同じ手順を使用することが可能であることがわかるであろう。行と列の作動を実施するのに使用される電圧のタイミングとシーケンスとレベルは、上に概説した一般的な原理の範囲内で広く変えることが可能であり、上述の例は代表的なだけであり、任意の作動電圧方法もここに説明したシステムと方法で使用することが可能である。
【0020】
図6Aと6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40はたとえば携帯(移動)電話とすることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス40またはそれの少しの変形の同じコンポーネントは、テレビやポータブルメディアプレイヤーなどのさまざまなタイプのディスプレイデバイスの例ともなる。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41とディスプレイ30とアンテナ43とスピーカー44と入力デバイス48とマイクロホン46とを含んでいる。ハウジング41は一般に、射出成形と真空成形を含む、当業者に周知なさまざまな製造プロセスのいずれかから形成される。さらに、ハウジング41は、これらに限定されないが、プラスチックや金属、ガラス、ゴム、陶器、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな物質のいずれかから作られうる。一実施形態では、ハウジング41は、異なる色のまたは異なるロゴや絵や記号を有しているほかの着脱部と交換されてよい(図示しない)着脱部を含んでいる。
【0021】
代表的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、ここに説明するように、双安定ディスプレイを含むさまざまなディスプレイのいずれかであってもよい。ほかの実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知なように、プラズマやEL、OLED、STN LCD、上述したTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、またはCRTやほかのチューブデバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含んでいる。しかしながら、本実施形態を説明する目的のため、ディスプレイ30は、ここに説明するように、光干渉変調器ディスプレイを含んでいる。代表的なディスプレイデバイス40の一実施形態のコンポーネントを図6Bに概略的に示す。図示の代表的なディスプレイデバイス40はハウジング41を含んでおり、その中に少なくとも部分的に囲まれた追加コンポーネントを含むことができる。たとえば、一実施形態では、代表的なディスプレイデバイス40は、トランシーバー47に接続されるアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含んでいる。トランシーバー47はプロセッサー21に連結されており、それはコンディショニングハードウェア52に連結されている。コンディショニングハードウェア52は信号を整える(たとえば信号をフィルター処理する)ように構成されうる。コンディショニングハードウェア52はスピーカー45とマイクロホン46に連結されている。プロセッサー21も入力デバイス48とドライバーコントローラー29に連結されている。ドライバーコントローラー29はフレームバッファ28とアレイドライバー22に接続され、これはさらにディスプレイアレイ30に接続されている。電源50は、特定の代表的なディスプレイデバイス40設計によって必要とされるすべてのコンポーネントにパワーを供給する。
【0022】
ネットワークインターフェース27は、代表的なディスプレイデバイス40がネットワーク上の一つ以上のデバイスと通信できるように、アンテナ43とトランシーバー47を含んでいる。一実施形態では、ネットワークインターフェース27はまたいくつかの処理容量を有し、プロセッサー21の要件を取り除いてもよい。アンテナ43は、信号の送受信用の当業者に周知の任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11規格によりIEEE 802.11(a)や(b)や(g)を含むRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナはBLUETOOTH(登録商標)規格によりRF信号を送受信する。携帯電話の場合、アンテナは、無線セル電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMAやGSM、AMPS、ほかの既知信号を受信するように設計されている。トランシーバー47はアンテナ43から受信した信号を、それらがプロセッサー21によって受信されさらに操作されうるように前処理する。トランシーバー47はまたプロセッサー21から受信した信号を、それらがアンテナ43を介して代表的なディスプレイデバイス40から送信されうるように処理する。
【0023】
代替実施形態では、トランシーバー47はレシーバーと交換することが可能である。また別の代替実施形態では、ネットワークインターフェース27は像源と取り替えることが可能であり、像源はプロセッサー21に送る画像データを記憶または生成することができる。たとえば、像源は、画像データを収容したデジタルビデオディスク(DVD)やハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0024】
プロセッサー21は一般に、代表的なディスプレイデバイス40の動作全体を制御する。プロセッサー21は、ネットワークインターフェース27や像源からの圧縮画像データなどのデータを受信し、そのデータを行画像データに、または行画像データへ容易に処理されるフォーマットに処理する。次にプロセッサー21は処理したデータを記憶のためにドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28へ送る。生データは、典型的には画像内の各場所における画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色と彩度とグレースケールレベルを含みうる。
【0025】
一実施形態では、プロセッサー21は、マイクロコントローラーまたはCPU、論理演算装置を含み、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御する。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するために、またマイクロホン46から信号を受信するために、一般に増幅器とフィルターを含んでいる。コンディショニングハードウェア52は代表的なディスプレイデバイス40内のディスクリートコンポーネントであってもよく、またはプロセッサー21やほかのコンポーネント内に組み込まれていてもよい。
【0026】
ドライバーコントローラー29は、プロセッサー21によって生成された行画像データをプロセッサー21から直接またはフレームバッファ28からとり、アレイドライバー22への高速伝送に適切な行画像データに再フォーマットする。具体的には、ドライバーコントローラー29は行画像データを、ラスター状フォーマットを有するデータ流れに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切って走査するのに適した時間順序を有している。次にドライバーコントローラー29はフォーマットした情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29はしばしばスタンドアロンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサー21に付随されるが、そのようなコントローラーは多くの手法によって実現されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサー21に埋め込まれても、ソフトとしてプロセッサー21に埋め込まれても、アレイドライバー22にハードウェアに完全に集積されてもよい。
【0027】
典型的には、アレイドライバー22はドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、ビデオデータを、ディスプレイのx−yマトリックスの画素から来る何百もの時には何千ものリードに毎秒何度も印加される波形の並列セットに再フォーマットする。
【0028】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29とアレイドライバー22とディスプレイアレイ30は、ここに説明したディスプレイのどのタイプにも適切である。たとえば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、従来のディスプレイコントローラーや双安定ディスプレイコントローラー(たとえば光干渉変調器コントローラー)である。別の実施形態では、アレイドライバー22は、従来のドライバーや双安定ディスプレイドライバー(たとえば光干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29はアレイドライバー22に集積されている。そのような実施形態は、携帯電話、時計、ほかの小面積ディスプレイなどの高集積システムに共通している。また別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイや双安定ディスプレイアレイ(たとえば光干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0029】
入力デバイス48は、ユーザーが代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するのを可能にする。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードや電話キーパッドなどのキーパッドや、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、感圧または感熱膜を含んでいる。一実施形態では、マイクロホン46は代表的なディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46を使用してデバイスにデータを入力するとき、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためにユーザーがボイスコマンドを与えてもよい。
【0030】
この分野で周知なように、電源50はさまざまなエネルギー蓄積装置を含みうる。たとえば、一実施形態では、電源50は、ニッケル−カドミウム電池やリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源とコンデンサー、プラスチック太陽電池と太陽電池ペイントを含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は壁付コンセントからパワーを受け取るように構成される。
【0031】
いくつかの実施においては、上述したように、電子ディスプレイシステムのいくつかの場所に配置することが可能であるドライバーコントローラーに、制御プログラム化が存在する。いくつかのケースでは、制御プログラム化はアレイドライバー22に存在する。たくさんのハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよびさまざまな構成に対して上述した最適化が実現されてよいことは当業者であればわかるであろう。
【0032】
上述した原理にしたがって動作する光干渉変調器の構造の詳細は広く変更されてよい。たとえば、図7A〜7Eは、可動反射層14をその支持構造の5つの異なる実施形態を示している。図7Aは図1の実施形態の断面図であり、金属物質14のストリップが直交して延びている支持体18上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14がつなぎ32によってコーナーだけで支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14が変形可能層34からつるされており、変形可能層34は可撓性金属で構成されうる。変形可能層34は、直接または間接的に、変形可能層34の周囲の周りの基板20に連結している。これらの接続はここでは支持ポストと呼ぶ。図7Dに示した実施形態は、その上に変形可能層34が横たわる支持ポストプラグ42を有している。図7A〜7Cのように、可動反射層14はキャビティの上につるされるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16の間の穴を満たすことにより、支持ポストを形成しない。むしろ、支持ポストは平坦化物質から作られ、それは支持ポストプラグ42を形成するために使用される。図7Eに示す実施形態は、図7Dに示した実施形態に基づくが、図示しない追加の実施形態と同様に、図7A〜7Cに示した実施形態のいずれに適用してもよい。図7Eに示した実施形態では、金属またはほかの伝導物質の追加層がバス構造44を形成するために使用された。これは信号を光干渉変調器の背面に沿って方向付けるのを可能にし、さもなければ基板20上に形成されなければならないであろう多くの電極を取り除く。
【0033】
図7に示した実施形態では、光干渉変調器は直視型デバイスとして機能し、画像は透明基板20の正面側つまり変調器が配置される側の反対側から見られる。これらの実施形態では、変形可能層34を含め、反射層14は、基板20に対向する反射層の側にある光干渉変調器の部分を光学的に遮へいする。これは、遮へい領域が像品質に悪影響を与えずに構成され動作されることを可能にする。そのような遮へいは図7Eのバス構造44を可能にし、これは変調器の光学的特性をアドレシングとそのアドレシングに起因する動作などの変調器の電気機械の特性から分離する能力を提供する。この分離可能な変調器アーキテクチャは、変調器の電気機械的観点と光学的観点のために使用される構造設計と物質が互い独立に選択され機能することを可能にする。さらに、図7C〜7Eに示した実施形態は、反射層14の光学的特性の機械的特性からの減結合を得るという追加の利点を有し、それは変形可能層34によって実現される。これは、反射層14に使用する構造設計と物質を光学的特性に対して最適化し、また変形可能層34に使用する構造設計と物質を所望の機械的特性に対して最適化すること可能にする。
【0034】
上述したように、直視型ディスプレイからの絵素(画素)は、図7A〜7Eに示したもののような要素で構成されうる。さまざまな実施形態では、非偏向状態にあるミラー14を備えたこれらの変調器素子は、明すなわち「オン」になる。ミラー14がキャビティの前表面に向かってキャビティ内へ設計深さいっぱいに移動するとき、キャビティの変化は結果の画素を「暗」すなわちオフにする。色画素に対しては、個々の変調素子のオン状態は、変調器の構成と表示の色彩配合に応じて、白か赤、緑、青、ほかの色であってもよい。たとえば、赤/緑/青(RGB)画素を使用しているいくつかの実施形態では、単一の色画素は、干渉計測青色光を生成する多数の変調器素子と、干渉計測青赤光を生成する同数の変調器素子と、干渉計測緑色光を生成する同数の変調器素子とから構成される。表示情報にしたがってミラーを移動させることによって、変調器はフルカラー画像を生成することができる。
【0035】
さまざまな実施形態は、さまざまな光学膜を使用して光干渉変調器デバイスになすことができる改善を含んでいる。光学膜は、ロールまたはシートの膜を含んでいる。膜は、光干渉変調器に取り付けられるか、その近くに位置し、光干渉変調器から反射された光が膜を通って視聴者に伝搬するように位置決めされる。光学膜は、光干渉変調器から反射された光が膜を通って視聴者に伝搬するように、光干渉変調器の表面に塗布したか、スパッタしたか、さもなければ堆積させたコーティングを含むことも可能である。
【0036】
光干渉変調器自体を変更することなく所望の光学特性を達成しうるように、一般に膜は光干渉変調器の外部表面に配置される。ここで使用する「外部」は、製造した光干渉変調器の外側への(たとえば光干渉変調器の基板の外側表面上への)膜の配置をいい、外部膜は、光干渉変調器ディスプレイを製造した後に適用することができる。外部膜は、入射光を最初に受ける光干渉変調器の表面(ここでは光干渉変調器の外側表面と呼ぶ)上かその近くに配置してよい。この外側表面は、光干渉変調器を見る人の近くに位置する表面でもある。外部膜は、光干渉変調器を形成する層の上に位置してもよく、光干渉変調器上で形成された一つ以上の層の上に形成されてもよい。さまざまな実施形態はここでは一般に光干渉変調器ディスプレイの外側にあるとして述べるが、これらのタイプの膜はまたほかの実施形態中の光干渉変調器の内部に製造することが可能である、および/または、説明した外部膜の特性はまた光干渉変調器に(たとえば光干渉変調器の製造中に)組み込んで同様の効果を達成することが可能である。
【0037】
図8Aに示すように、ディスプレイ100Aの一実施形態は、空間光変調器105と、空間光変調器105の外側表面115上かその近くに配置した外部膜110とを有している。空間光変調器105は、たとえば、基板と導体層、部分的反射体層、誘電体層、可動ミラーと誘電体の間の間隙を備えるように構成された可動反射体(ミラーとも呼ぶ)を含みうる光干渉変調器デバイスを表現したものである。空間光変調器105は、これに限らないが、フルカラーか単色か黒白の光干渉変調器ディスプレイデバイスであってもよい。光干渉変調器の設計と動作は、たとえば米国特許第6,650,455号と第5,835,255号、第5,986,796号、第6,055,090号とに詳細に説明されており、それらはすべて参照によってここに組み込まれる。
【0038】
外部膜110は、たとえば、外部膜110をディスプレイ上に注ぐか引き延ばすか堆積させるか積層する製造技術を使用することを含め、さまざまな方法により製造することができる。いくつかの実施形態では、外部膜110は単一の膜層であり、一方、ほかの実施形態では、外部膜110は二つ以上の膜層を含んでいる。外部膜110が二つ以上の膜層で構成される場合、各膜層が、空間光変調器105から反射し外部膜110を通って伝搬する光の特性の一つ以上に影響する異なる特性を有することができる。たとえば、多重膜外部膜110の層はそれぞれ同じ膜製造技術あるいは異なる膜製造技術によって製造することが可能である、任意の単一層は、たとえば、隣接層に注ぐか回すか堆積させるか積層することができる。ほかの配置と構成も可能である。
【0039】
図8Bを参照すると、ディスプレイ100Bの一実施形態は、カラー光干渉変調器を構成するRGB空間光変調器105Bの外側表面115の上に外部膜110を有している。この実施形態では、RGB空間光変調器105Bは、たとえば、(少なくとも部分的に透過性がある)導電層と部分的反射層と誘電体層とを備えている多層125の上に基板120を備えており、多層125は、赤と緑と青の色に対応している、おのおのが異なる間隙幅175,180,190をそれぞれ有する赤150と緑160と青170の反射体を含む一組の反射体(たとえばミラー)の上にある。ある実施形態では、図8Bに示すように、基板120は外部膜110と反射体150,160,170との間に配置することができる。ほかの実施形態では、反射体150,160,170は外部膜110と基板120との間に配置することができる。
【0040】
ほかの実施形態では、外部膜は単色か白黒の光干渉変調器の上に配置してよい。図8Cに示すように、単色か白黒の空間光変調器105Cは、導電層と部分的反射層124と誘電体層125の上に基板120を備えており、誘電体層125は一組の反射体(たとえばミラー)130,135,140の上にある。単色の空間光変調器105Cは、反射体130,135,140と誘電体層125との間に単一の間隙幅145を備えるように構成された反射体130,135,140を有するように製造することができる。
【0041】
ある実施形態では、外部膜は光干渉変調器ディスプレイから反射する光を拡散することができる。光干渉変調器ディスプレイから反射する光は、ディスプレイが紙に似た外観を有する(たとえば、ディスプレイが広がって反射して現われる)ように、少なくとも部分的に拡散されるとよい。
【0042】
図9を参照すると、ディスプレイ300は、空間光変調器105上に配置された外部拡散膜305を有することが可能である。ディスプレイ300への入射光320は、反射型空間光変調器105によって正反射的に反射される。正反射光307はディスプレイ300から伝搬するので、拡散膜305は正反射光307の特性を変化させ、正反射光307は拡散光330に変わる。拡散体305はまた、光干渉変調器への入射光を拡散させる。
【0043】
拡散膜305は多くの物質から製造することができ、拡散物質の一つ以上の層を含むことができる。拡散体305は、表面変化(たとえば波形と粗さ)のある物質または物質の変化を含んでいてよい。この変化は、異なる実施形態において光を屈折させるか散乱させることができる。種々さまざまの拡散体305が可能であり、ここに説明したものに限定されない。
【0044】
図10は、拡散反射光を生成するディスプレイ400の代表的な実施形態を示している。ディスプレイ400は、空間光変調器105に外部膜405が取り付けられている。外部膜405は、空間光変調器105から反射する光403を散乱させて光干渉変調器デバイスから射出される光407の特性を正反射から拡散に変える散乱特徴(たとえば粒子)を構成する物質410を含んでいる、拡散するのに反射する
いくつかの実施形態では、外部拡散膜305は、反射光403のスペクトル特性を変える物質と、反射光の拡散または正反射の特性を変える物質とを含んでいる。そのような物質は、外部膜305,405(図9と10)の単一層内に含めることができる。あるいは、反射光のスペクトル特性を変える物質は、外部膜305の一つの層に組み込むことができ、また反射光の拡散または正反射の特性を変える物質は、外部膜の別個の層に組み込むことができる。一実施形態では、拡散物質は、外部膜305と空間光変調器105(図9)の間に使用する接着剤中に含めることができる。
【0045】
上述したように、いくつかのタイプの拡散体は、ディスプレイ300,400がミラーよりは紙の外観を有することが望ましい光干渉変調器ディスプレイに有用である。もちろん、いくつかの実施形態では、ディスプレイ300,400またはディスプレイの一部の外観に高い反射性があるすなわち「ミラー状」であることが望まれることもありえ、それらの実施形態では、ディスプレイは、干渉計測ディスプレイデバイス305,405の全体または一部だけを覆う拡散膜305,405を有していてよい。いくつかの実施形態では、光透過性層は所望の拡散を達成するために「つや消し」である。たとえば、ディスプレイ105(図9)の外側表面はつや消しにして反射光の拡散を提供することができる。表面が極度につや消しである場合、光は、表面が軽くつや消しである場合よりも拡散される。いくつかの実施形態では、つや消しである光透過性層はガラスかポリマーの層で構成されうる。
【0046】
いくつかの実施形態では、たとえば暗く低い周囲照明状態で光干渉変調器を見るために、光干渉変調器に補助光を提供する光源(ここでは「正面光」と呼ぶ)を含めることは有利になりうる。図11Aを参照すると、ディスプレイ500Aの一実施形態は、正面プレート505の横に配置した光源515を有している。この正面プレート505は光源515からの光507に対して実質的に光透過性のある物質で構成されている。正面プレート505は、いくつかの実施形態では、たとえばガラスかプラスチックで構成されうる。正面プレート505は、正面プレート中の光の伝搬を分断するとともに光を光干渉変調器ディスプレイデバイス105の方へ方向付けるように構成された光学特徴(たとえば溝などの起伏)を有している。空隙525は、空間光変調器105から起伏/溝のある正面プレート505を分ける。動作中、光源515は正面プレート505内へ光507を提供し、光520は傾斜表面特徴506で反射して空間光変調器105に向かって伝わる。ディスプレイ500に入る周囲光に対して、空隙525は、空隙525中の空気と正面プレート505および空間光変調器105を形成するために使用する物質との間の屈折率の差のためにディスプレイ500Aの感覚コントラストを低減する。
【0047】
図11Bを参照すると、ディスプレイ500Bは、空間光変調器105への光のより効率的な伝達を提供する。なぜなら、それには正面プレート505とディスプレイ105を分離する空隙がないからである。その代わりに、正面プレート505は空間光変調器105に取り付けられている。ディスプレイ500Bの構成は空間光変調器105への光の伝達を増加させるが、二つの部品をはり付けることは良い製造の実施ではない。なぜなら、正面プレート505と空間光変調器105は共に比較的高価な部品であり、製造中に一方の部分が不合格となると両方の部分を失うからである。
【0048】
いま図11Cを参照すると、ディスプレイ500Cは、図11Aと11Bのディスプレイ500A,500Bに起こる問題が正面プレートではなく外部膜を使用してどのように解決されるかを示している。図11Cに示すように、ディスプレイ500Cは、外部膜530が積層された空間光変調器105の端531に配置された光源515を有しており、外部膜530は、空間光変調器105の方へ光を方向付けるように構成された起伏(たとえば溝や傾斜表面特徴)などの光学的特徴を備えている表面514を有している。光源515は、たとえば、光干渉変調器デバイス105を支持する基板の端に配置してもよい。外部膜530は、空間光変調器105に取り付けられているか、空間光変調器105上に積層されている。接着剤が使用されてもよい。外部膜530は、溝付き正面ガラスプレート505(図11A,図11B)のコストに比べて比較的安価であり、したがって、ディスプレイ105が不合格になっても、大きな追加損失を伴わずにそれを廃棄することができる。動作中、外部膜530は光源515からの光511を受ける。光は空間光変調器105(たとえば光干渉変調器デバイスの基板)と外部膜530を通って伝搬するので、光511は、起伏/溝のある表面514の内側部で反射し、反射光513は光干渉変調器デバイスの基板を通って伝搬し、光干渉変調器のミラー表面で反射する。
【0049】
いま図12Aを参照すると、ほかの実施形態では、ディスプレイ600は、空間光変調器105の外側表面に取り付けられた外部膜605を備えていてよく、外部膜は、ディスプレイの視野を低減するか最小にする複数の構造体603を備えている。一実施形態では、構造体603は、外部膜605内にグリッドおよび「くぼみ」に形成しうるか拡散しうる小さな垂直に整列した障害物である。別の実施形態では、外部膜605の物質が垂直に整列した構造体603を提供する。これらの構造体603はバッフルと呼んでよい。バッフル603は実質的に不透明でよい。バッフル603は実質的に吸収性か反射性があってもよい。
【0050】
図12Bは、実質的に非垂直の方向607に反射された光がどのように外部膜605を出て行くかないように実質的に遮断され、また実質的に垂直の方向に反射された光がどのように構造体603によって実質的に妨害されないかを示している。図12Aと12Bに示した実施形態では、視野が、バッフル構造体603の形状(および配置)と大きさ(たとえば長さ)と間隔によって制限されている。たとえば、バッフル603は、ディスプレイ600の正面表面606に垂直な平面610から測定して、約20度以下または約40度以下の視野を提供する大きさと形状と間隔を有していてよい。したがって、視野は、法線から測定して、約20,25,30,35,40度未満の間にあってもよい。一つ代表的な実施形態では、バッフル603は、約30度の視野を備えたディスプレイ600を提供する。ここで使用するバッフルという用語は図12Aと12Bに示した構造体603を含むが、これに限定されない。
【0051】
バッフル構造体603は、図12Cと12Dに示す実施形態にしたがって構成されてもよい。たとえば、複数の実質的に垂直に整列した円柱特徴612は、その外側表面612aに不透明物質のコーティングを有する円柱形状の透過性物質で構成されてもよい。円柱特徴612は一緒に束ねられ整列されてよい。垂直に整列した円柱特徴612の間の空間は、ポリカーボネートやポリエチレンテレフテレート(PET)、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの、垂直に整列した円柱特徴612のマトリックス613を形成する透過性物質で充てんされてよい。その中に配置された円柱特徴612を有するマトリックス613は、A−A線を横切って垂直に切断して薄膜を生産してよい。外部膜605を形成するために切断した断面の平面図を図12Dに示す。この実施形態では、円柱特徴612の不透明外側表面612aは、実質的に非垂直の方向に外部膜605を出て行く光を実質的に遮断する。
【0052】
バッフル構造体603はまた、図12Eと12Fを参照して説明するほかの実施形態にしたがって構成されてもよい。図12Eでは、複数の層を積み重ねた多層構造618が構成されている。多層構造618は、実質的透過性物質615の層と実質的不透明物質の層614とが交互に並んでいる。この多層構造618を製造するため、軽い拡散物質で構成してよい光透過性層615を形成し、実質的不透明物質で構成した不透明層614をその上に形成する。これらのステップは、所望の層数を形成するまで繰り返してよい。多層構造618は次にA−A線を横切って垂直に切断してよい。外部膜605を形成するために切断した断面の平面図を図12Fに示す。実質的不透明層614は、実質的に非垂直の方向に外部膜605を出て行く光を実質的に遮断するバッフル603を形成する。
【0053】
図12Gに示すように、外部膜605は、水平不透明層616と垂直不透明層617とで構成された二次元グリッドで構成されている。この二次元グリッドは、多層構造618(図12E)から切断した一対の断面を使用し、一方の断面を図12Fに示した他方の前に配置して製造してよい。一方の断面は、他方の外部膜構造605に対して実質的に垂直に配置する。ほかの配置と構成も可能である。
【0054】
ある実施形態では、図12C〜12Gに示したバッフル構造体603が反射性物質を備えていてもよい。たとえば、図12Hを参照すると、空間光変調器105に最も近いバッフル構造体603の一部625が実質的に反射性を有していると、バッフルの反射部625に入射する空間光変調器105から反射された光620は外部膜構造605を通り抜けずに、空間光変調器105に反射し返される。あるいは、バッフル構造体603の外側表面603aと603bを、バッフル構造体603上への実質的反射物質のフラッシュコーティングなど、実質的反射物質で作ってよい。この実施形態では、バッフル構造体603の底部625を実質的反射物質でフラッシュコートしてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、光干渉変調器は、光干渉変調器から反射される光の特性を変えることもできるユーザー入力デバイスを組み込むことができる。たとえば、図13Aのディスプレイ700は、空間光変調器105の外側表面に結合されたタッチスクリーン705を有している。タッチスクリーン705は、ユーザーからタッチ信号を受け取るように構成された外側タッチ表面730を有する外側タッチスクリーン部715と、ディスプレイ105にはり付けられたタッチスクリーン内側部720とを有している。タッチスクリーン内側部720とタッチスクリーン外側部715は空間710によって分離され、スペーサー717によって離して保持されている。ユーザー入力については、タッチスクリーン705はこの分野で周知な手法によって動作することができ、たとえば、ユーザーがほかのタッチスクリーン部715のタッチ表面730に圧力を与え、タッチスクリーン部715がタッチスクリーン内側部720に接触し、作動したときに信号を送るように構成された回路を作動させる。ユーザー入力機能を提供することに加えて、タッチスクリーン705は、タッチスクリーン内側部720の中に光拡散体731を備えるように、および/または、タッチスクリーン外側部715の中の光拡散体725を備えるように構成することができる。
【0056】
図13Bは、拡散体を有しているタッチスクリーン外側部715および/またはタッチスクリーン内側部720の実施形態の側面図である。この実施形態では、拡散体は、上側層750aと下側層750bの間の拡散接着剤751である。拡散接着剤751は、光を散乱させるための散乱中心として作用する充てん材粒子751aを混合した接着剤であってもよい。光を屈折させるか反射するか散乱させる任意の適切な物質を充てん材粒子751aとして使用してよい。たとえば、充てん材粒子751aは、これに限定されないが、次の重合体、ポリスチレンシリカやポリメタクリル酸メチル(PMMA)、中空ポリマー粒子などの物質で作られうる。代替実施形態では、拡散接着剤751は、光を屈折させる気泡を有する構成されている。ほかの実施形態では、不透明非反射粒子を使用してもよい。上側750aおよび/または下側750bの層は、ポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリエチレンテレフテレート(PET)などの物質はもちろん、ほかの物質で構成されてもよい。図13Cは、拡散体を有しているタッチスクリーン外側部715および/またはタッチスクリーン内側部720の別の実施形態であり、拡散体752がタッチスクリーンの上側および/または下側部715,720を形成する層750に組み込まれている。図13Dは、拡散体753がタッチスクリーン705と空間光変調器105の間にある実施形態である。たとえば、図13Dでは、拡散体753が空間光変調器105の外側表面754の上面に塗られている。この実施形態では、拡散体753は空間光変調器105の外側表面754とタッチスクリーン705の間にあり、拡散体753はディスプレイ105の外側表面754にパターニングして形成してもよい。いくつかの実施形態では、拡散体753は、たとえば空間光変調器105のガラス外側表面上に引き延ばしてよい。ある実施形態では、拡散体は、紫外線エポキシと熱硬化エポキシに混合した散乱特徴を備えてよい。エポキシを使用するとき、拡散体753はエポキシに混合した充てん材粒子であってよく、充てん材粒子が光を散乱する散乱中心として作用する。ほかの構成も可能である。
【0057】
図14Aは、空間光変調器105(これは基板を含む)に取り付けられた内側部720と、ユーザー入力を受けるためのタッチスクリーン表面730を有する外側部715とを備えたタッチスクリーン705を有するディスプレイ800の実施形態を示している。内側部720と外側部715の間の間隙710にスペーサー717が配置されている。ディスプレイ800はまた、タッチスクリーン705に、たとえば内側部720か外側部715がそれら両方に、光719を供給するように構成された光源740を有している。一実施形態では、タッチスクリーン705は、光が空間光変調器105に入射するように、光719を再方向付ける光学構造体を有することができる。いくつかの実施形態では、光学構造体は、タッチスクリーン705の内部の勾配または傾斜の表面を備える。いくつかの実施形態では、全反射(TIR)素子を使用してよい。また、ある実施形態では、光学素子が、散乱光の一部が空間光変調器105に入射するように光を散乱させる粒子を備えている。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン705の内側部720中の物質745および/または外側部715中の物質735に燐光物質を含めることができる。この燐光物質は、光源740からの光719によって活性化されたときに光を発し、タッチスクリーン705と空間光変調器105に光を直接供給し、それは次にタッチスクリーン705に反射し返されうる。
【0058】
図14B1と14B2に示すほかの実施形態では、タッチスクリーン705を備えたディスプレイ800が起伏ライトガイドを有していてもよい。たとえば、図14B1では、タッチスクリーン705の内側部720は、起伏のある(たとえば溝を彫った)表面765を有するプレートまたは層の760aを備えていてよい。この起伏のある表面765は複数の傾斜部を有していてよい。この表面765は、たとえば、鋸歯形状を有していてよい。次に表面765の起伏または溝に透過性物質760bに配置してプレート/層760aの上に実質的平面表面760cを形成してもよい。光源740は光719をプレートまたは層760aの中へ方向付け、光719は光学的にガイドされる。プレート760a中を伝搬する光は、表面765の傾斜部から反射し、空間光変調器105の方へ伝わる。ライトガイドプレートまたは層760aあるいはほかの適切なライトガイドを使用する実施形態では、プレート760aの上または下のディスプレイ800に拡散体物質を組み込んでよい。たとえば、拡散体は、タッチスクリーン705の外側部715内に、または空間光変調器105の外側表面754上にあってもよい。
【0059】
図14B2に示した代替実施形態では、プレートまたは層760aはタッチスクリーン705と空間光変調器105の間に配置してよい。この実施形態では、透過性物質760b(図14B1)はプレート760aの表面765に配置されていない。むしろ、プレート/層760aとタッチスクリーン705の間のキャビティ760cを空気または真空が占めている。
【0060】
図14Cに示した別の実施形態では、光源740の光719がタッチスクリーン705の端に方向付けられてよく、タッチスクリーン705の少なくとも一部を通ってガイドされてよく、タッチスクリーン705がこの光を空間光変調器105へ再方向付ける特徴を備えていてよい。たとえば、図14Cでは、タッチスクリーン705の内側部720が、空間光変調器105の方へ光を散乱させる粒子770を含んでいてよい。図14Dに示すように、内側部720は、上側層750aと下側層750bの間の接着剤の中に粒子770が混合された多層であってもよい。上側750aおよび/または下側750bの層は、ポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリエチレンテレフテレート(PET)など物質や、ほかの物質で構成されてもよい。図14Eに示すほかの実施形態の中では、散乱特徴または粒子770が空間光変調器105の外側表面754の上面に塗られている。これらは散乱特徴または粒子770は、粒子770は、光干渉変調器の可動反射体の方へ光を再方向付けてよい(参照によってここに組み込まれる2004年3月5日に提出された「集積変調器照明(Integrated Modulator Illumination)」と題する米国特許出願10/794,825号参照)。この実施形態では、散乱特徴または粒子770はディスプレイ105の外側表面754にパターニングして形成しており、散乱特徴または粒子770は空間光変調器105の外側表面754とタッチスクリーン705の間にある。ある実施形態では、散乱特徴770は空間光変調器105のガラス表面上に引き延ばしてよい。いくつかの実施形態では、散乱特徴は、紫外線エポキシまたは熱硬化エポキシに混合されている。エポキシを使用するとき、散乱特徴770はエポキシに混合した粒子を備えていてよく、その粒子は、光干渉変調器のミラー仕上げ表面の方へ光を再方向付ける散乱中心として作用する。
【0061】
図15Aは、アクティブ反射体領域の間の非アクティブ領域への入射光を使用するディスプレイ1100の一実施形態を表現したものである。ここに使用する非アクティブ領域という用語は光干渉変調器の反射領域(たとえばミラー)間の空間を含むが、これに限定されない。ここに使用するアクティブ領域という用語は、たとえば光学キャビティを形成する光干渉変調器の反射領域(たとえばミラー)を含むが、これに限定されない。
【0062】
図15Aを参照すると、ディスプレイ1100は、空間光変調器105の外側表面に結合された膜1105を有している。赤1121と緑1122と青1123のアクティブ反射体領域は空間光変調器105の底部に図示され、ディスプレイ1100の多数のアクティブ反射体領域(たとえば共振光学キャビティ)を表わしている。第一の空間1110は赤のアクティブ反射体領域1121を緑のアクティブ反射体領域1122から分離し、緑のアクティブ反射体領域1122は第二の空間1111によって青のアクティブ反射体領域から分離されている。空間1110と1111は約2〜10ミクロン幅の間にあってよく、互いに約125〜254ミクロンだけ離して配置される。同様に、光を再方向付ける膜1105中の空間1110と1111中の光学特徴は、幅約2〜10ミクロン幅の間にあってよく、互いに約125〜254ミクロンだけ離して配置される。これらの範囲から外れた寸法も可能である。
【0063】
一般に、膜1105なしでは、第一の空間1110または第二の空間1111の領域への入射光は、アクティブ反射体領域1121,1122,1123のいずれにも到達しえない。光干渉変調器1100の反射率を高めるため、アクティブ反射体領域間の非アクティブ領域(たとえば第一の空間1110と第二の空間1111)への入射光をアクティブ反射体領域1121,1122,1123のいずれかに再方向付けることができる。非アクティブ領域とアクティブ反射体領域の場所はわかっているので、外部膜1105は、矢印1120によって示されるように、非アクティブ領域1110,1111中の膜1105への入射115光をアクティブ反射体領域1121,1122,1123(たとえば光学キャビティ)中へ再方向付けるように構成することができる。いくつかの実施形態では、膜1105が、光を再方向付ける反射体を含んでいる。いくつかの実施形態では、膜1105が、光を再方向付ける空間1110,1111の領域中に個別調整した屈折率を備えるように構成されている。ほかの実施形態では、膜1105に空間1110,1111の領域中に散乱素子を入れて、光の少なくとも一部が散乱されてアクティブ反射体領域(たとえば光学キャビティ)に入射するようにすることができる。
【0064】
図15Bに示した代替実施形態では、膜1105は反射体領域1121,1122,1123の上に、ただし空間光変調器105の基板の下に配置してよい。したがって、膜1105は空間光変調器105内にある。この実施形態では、膜1105は、矢印1120によって示されるように、光1115(それはアクティブ領域に入射するが非アクティブ領域に通常進むであろう)をアクティブ反射体領域1121,1122,1123へ方向付けるように構成されている。
【0065】
図16A〜Hを参照すると、さまざまな実施形態の外部膜が示してある。図16Aでは、外部膜1205は、光を散乱させる散乱領域1212を有している。図16Aに示すように、光を散乱させるそれら散乱領域1212は、光を散乱させない領域1217の間に配置してよい。散乱領域1212は、たとえば反射や屈折によって、光を散乱させてよい。図16Bを参照すると、外部膜1205は、低屈折率物質で構成されたマトリックスまたは膜の中に高屈折率領域を有している。この実施形態は、TIRを使用して光を再方向付ける。たとえば、高屈折率を有する外部膜1205の空間を光干渉変調器の活性領域上に配置し、低屈折率を有する空間を光干渉変調器の不活性領域上に配置すると、非アクティブ領域へ通常通過して行くであろう外部膜1205の低屈折率領域への入射光のいくらかが光干渉変調器のアクティブ領域に方向付けられる。図16Cを参照すると、外部膜1205が、外部膜の単一表面上に凹レンズとして作用するくぼみ領域1213を有していてよい。図16Dを参照すると、外部膜1205が、領域1214中にフレネルレンズを有していてよい。ほかの実施形態では、ホログラフィー光学素子または回折光学素子が領域1214に配置されてよい。たとえば、これらの光学素子は、光を散乱または回折させてよく、また、たとえば入射光を活性領域へ再方向付ける負のパワーを有するレンズとして動作してよい。図16Eを参照すると、外部膜1205が、光を異なる活性領域の方へ反対方向に屈折させる対向傾斜表面1215を有していてよい。図16Fは、光を同じ方向に屈折させるように同様に方向づけられた表面1215を有する外部膜1205を示している。図16Gを参照すると、外部膜1205が、光を活性領域の方へ反射する一つ以上の反射傾斜表面1216を有していてよい。外部膜1205で光の所望の方向付けをさらに遂行するほかの多くの構成が可能である。
【0066】
いま図17を参照すると、光干渉変調器1200は、空間光変調器105の外側表面に結合された外部膜1205を有することができ、ここで、膜1205は、広範囲の角度での入射光を集め、光を狭範囲の角度で光変調素子上に方向付けるように構成されている。図17では、外部膜1205は、さまざまな角度での入射光1206,1207を受け、光を実質的に平行化し(矢印1208,1209によって表わされる)、光をアクティブ反射体1211の方へ方向付けるように構成される。いくつかの実施形態では、その一つを図17に示すように、外部膜1205は、光を実質的に平行化するコリメート素子1218を有している。いくつかの実施形態では、外部膜1205は、複数非結像光学素子(たとえば複合放物面コレクター)1218を有している。非結像光学素子(たとえば複合放物面コレクター1218)は、ある範囲の角度での外部膜1205への入射光1206,1207のいくらかを少なくとも平行化する。光1208と1209の一部は次により垂直な角度で複合放物面コレクター1218を出て、アクティブ反射体1211の方へ方向付けられる。光1208と1209のいくらかは次にアクティブ反射体1211によって反射され、制限された範囲の角度でディスプレイ1200から出て行く光1210aと1210bとしてディスプレイ1200を出る。したがって、膜1205は、制限された視野を有する。いくつかの実施形態では、光1210aと1210bの少なくともいくらかは、外部膜1205の正面表面に垂直な平面610から約70度以下のテーパー角度でディスプレイ1200を出る。いくつかの実施形態では、テーパー角度は、外部膜1205の正面表面に垂直な平面610から約65か60か55か50か45か40か35か30か25か20度以下である。コリメート素子1205はデバイス1200の視野を効果的に制限する。なぜなら、光はディスプレイ1200から入射角よりも実質的に大きい角度で一般に出て行かないからである。したがって、外部膜の視野は、法線から測定して、約70か65か60か55か50か45か40か35か30か25か20度未満であってもよい。これらの角度は半値角である。これらの範囲から外れたほかの値も可能である。
【0067】
図18A〜Cは、空間光変調器105に前に配置した光学膜1305を有するディスプレイ1300の別の実施形態を示している。光学膜1305は、広範囲の角度での入射光を受け、より狭範囲の角度で光変調素子上に光を方向付けるように構成されている。光学膜1305はまた光を拡散させる。ある実施形態では、光学膜1305は、拡散体素子への入射光がさらに平行化されて光変調素子の方へ方向付けられるように光を拡散させるように構成されている。
【0068】
一実施形態では、光学膜1305はホログラフィー拡散体を備えている。ホログラフィー拡散体は、光を操作するために(たとえば狭範囲の角度にわたって高めた強度分布を生成するために)配置された回折特徴を備えている。別の実施形態では、光学膜1305は複数の非結像光学素子(たとえば上述したような複数の複合放物面コレクターや光学膜1305の上側表面1340上の拡散体の薄層)を有している。別の実施形態では、光学膜1305は、外側表面1340上の拡散体の膜を備えたほかの平行化素子を有している。
【0069】
図18Aを参照すると、膜1305は入射光1310を受けるように構成されている。図18Bを参照すると、膜はまた、入射光1310(それは空間光変調器105内のアクティブ反射体に方向付けられている)をアクティブ反射体の表面に立てた法線の方へ実質的に再方向付ける(実質的に方向付けられた光が矢印1315によって表わされている)ように構成されている。±75度の範囲に超える入射光に対して、再方向付けられた光は±35度の範囲内にすることができる。ここで角度は法線から測定している。この実施形態では、再方向付けられた光は実質的に平行化される。いくつかの実施形態では、反射体は空間光変調器105の底部にあってもよい。図18Cを参照すると、アクティブ反射体から反射された光1325が膜1305の下側表面1330に入る。膜1305はその下側表面1330における正反射光を受けるように構成されており、散乱光として膜1305から射出される前に拡散される。いくつかの実施形態では、光は膜1305を通って伝搬する際に拡散される。ほかの実施形態では、光は膜1305の上側表面1340(または下側表面1330)で拡散される。上記の範囲を外れたほかの構成や値も可能である。
【0070】
前記の説明は本発明のある実施形態を詳述している。しかしながら、前記のものがどのように文字で表現されていても、本発明はさまざまな手法で実施できることはわかるであろう。上にも述べたように、本発明のある特徴や様相を説明する際の特定の用語の使用は、その用語をここに再定義してその用語に関連して本発明の特徴や様相の任意の特定の特性を含んでいることに限定していることを示唆していると解するべきではないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】第一の光干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第二の光干渉変調器の可動反射層が作動位置にある光干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を描く等角投影図である。
【図2】3×3光干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の光干渉変調器の一つの代表的な実施形態における可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】光干渉変調器ディスプレイを駆動するのに使用しうる1セットの行および列電圧を示している。
【図5A】図2の3×3光干渉変調器の表示データの一つの代表的なフレームを示している。
【図5B】図5Aのフレームを書き込むために使用しうる行列信号の一つの代表的なタイミング図を示している。
【図6A】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】光干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】光干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】光干渉変調器のまた別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】光干渉変調器の追加の代替実施形態の断面図である。
【図8A】外部膜を備えているディスプレイデバイスの側面図である。
【図8B】情報をRGB色で表示するように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図8C】情報を白黒で表示するように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図9】その外側表面に光拡散体を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図10】その外側表面に光拡散体を備えるように構成され、光拡散体が拡散粒子を含んでいる光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11A】空隙によって光干渉変調器デバイスから分離された溝付き正面光プレートを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11B】光干渉変調器デバイスに結合された溝付き正面光プレートを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図11C】光源から供給される光が光干渉変調器デバイスに方向付けされ、光干渉変調器から出て視聴者へ反射されるように、起伏外側表面を有する外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図12A】光干渉変調器デバイスの視野を制限するバッフル構造体を含む外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図12B】光干渉変調器デバイスの一実施形態の側面図であり、外部膜に含まれたバッフル構造体がどのように反射光の方向を制限するかを示している。
【図12C】不透明柱を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12D】不透明柱を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12E】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12F】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12G】不透明部分を備えているバッフル構造体を有する外部膜の実施形態である。
【図12H】反射物質を備えているバッフル構造体を有する外部膜を表している。
【図13A】タッチスクリーンを含む光干渉変調器ディスプレイの側面図である。
【図13B】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図13C】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図13D】拡散物質を組み込むための異なるアプローチを示している。
【図14A】光源からの光を光干渉変調器デバイスの方へ散乱させる拡散体物質を備えているタッチスクリーンを備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図14B1】光源から光を光干渉変調器デバイスの方へ放射するための異なる構成を示している。
【図14B2】光源から光を光干渉変調器デバイスの方へ放射するための異なる構成を示している。
【図14C】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図14D】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図14E】光源からの光を干渉計測ディスプレイデバイスに方向付けるためにディスプレイに拡散体を一体化するための異なるアプローチを説明している。
【図15A】アクティブ反射体領域間の空間への入射光の少なくとも一部をアクティブ反射体領域に方向付ける膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図15B】アクティブ反射体領域間の空間への入射光の少なくとも一部をアクティブ反射体領域に方向付ける膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図16A】光を散乱する領域を有する外部膜の側面図である。
【図16B】光を再方向付ける低屈折率物質のマトリックス中に高屈折率領域を有している外部膜の側面図である。
【図16C】凹レンズとして作用するくぼみ領域を有する表面を有する外部膜の側面図である。
【図16D】フレネルレンズを備えている表面を有する外部膜の側面図である。
【図16E】光を反対方向に屈折させるように構成された逆傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図16F】光を一方向に屈折させるように構成された傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図16G】光を反射するように構成された傾斜表面を有する外部膜の側面図である。
【図17】外部膜への入射光の方向を変更して、光を光干渉変調器デバイスのアクティブ反射体領域に外部膜における入射角よりも垂直な角度で供給する外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図18A】光干渉変調器デバイスの方へ方向付けられた光を平行化するように構成された拡散素子を備えている外部膜を備えるように構成された光干渉変調器デバイスの側面図である。
【図18B】図18Aの光干渉変調器の側面図であり、入射光が光干渉変調器デバイスのアクティブ反射体領域に平行化され方向付けされることを示している。
【図18C】図18Aの光干渉変調器デバイスの側面図であり、光干渉変調器デバイスのアクティブ領域から反射された光が外部膜によって拡散されることを示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子と、
間隙によって分離された複数の光学素子とを備え、
前記光学素子間の間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光学素子は前記実質的非反射部分の上にあり、前記光学素子は入射光を前記アクティブ反射体領域に再方向付ける、ディスプレイ。
【請求項2】
前記複数の光学素子が、前記複数の光変調素子の上にある光学層の中に配置されている、請求項1のディスプレイ。
【請求項3】
さらに基板を備えており、前記光学層が前記複数の光変調素子と前記基板との間に配置されている、請求項2のディスプレイ。
【請求項4】
さらに基板を備えており、前記基板が前記光学層と前記複数の光変調素子との間に配置されている、請求項2のディスプレイ。
【請求項5】
前記光学素子が反射表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項6】
前記光学素子が、前記光学素子間の間隙とは異なる屈折率を有している、請求項1のディスプレイ。
【請求項7】
前記光学素子が、入射光を散乱する散乱素子を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項8】
前記光学素子がレンズを備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項9】
前記光学素子が、負のパワーを有するレンズを備えている、請求項8のディスプレイ。
【請求項10】
前記光学素子が、凹レンズを形成する凹面を備えている、請求項9のディスプレイ。
【請求項11】
前記光学素子がフレネルレンズを備えている、請求項8のディスプレイ。
【請求項12】
前記光学素子が回折光学素子を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項13】
前記光学素子がホログラフィー領域を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項14】
前記光学素子が傾斜表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項15】
前記光学素子が反対側傾斜表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項16】
前記光学素子が約2〜10ミクロンの幅を有している、請求項1のディスプレイ。
【請求項17】
前記光学素子が、約125〜254ミクロンの間隔を置いて離して配置されている、請求項1のディスプレイ。
【請求項18】
前記複数の光変調素子と電気的通信状態にある、画像データを処理するように構成されたプロセッサー、
前記プロセッサーと電気的通信状態にあるメモリ素子とをさらに備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項19】
前記複数の光変調素子に少なくとも一つの信号を送るように構成されたドライバーをさらに備えている、請求項18のディスプレイ。
【請求項20】
前記画像データの少なくとも一部を前記ドライバーに送るように構成されたコントローラーをさらに備えている、請求項19のディスプレイ。
【請求項21】
前記画像データを前記プロセッサーに送るように構成された像源モジュールをさらに備えている、請求項18に記載のディスプレーシステム。
【請求項22】
前記像源モジュールが、レシーバーとトランシーバーとトランスミッターの少なくとも一つを備えている、請求項21に記載のディスプレーシステム。
【請求項23】
入力データを受け取るとともに前記入力データを前記プロセッサーに通信するように構成された入力デバイスをさらに備えている、請求項18に記載のディスプレーシステム。
【請求項24】
前記複数の光変調素子が複数の光干渉変調器を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項25】
ディスプレイを製造する方法であり、
実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子を形成し、
間隙によって分離された複数の光学素子を設け、
前記光学素子間の前記間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光学素子は前記実質的非反射部分の上にあり、前記光学素子は入射光を前記アクティブ反射体領域に再方向付ける、方法。
【請求項26】
前記複数の光学素子が、前記複数の光変調素子の上にある光学層の中に配置されている、請求項25の方法。
【請求項27】
さらに基板を備えており、前記光学層が前記複数の光変調素子と前記基板との間に配置されている、請求項26の方法。
【請求項28】
さらに基板を備えており、前記基板が前記光学層と前記複数の光変調素子との間に配置されている、請求項26の方法。
【請求項29】
前記光学素子が反射表面を備えている、請求項25の方法。
【請求項30】
前記光学素子が、前記光学素子間の間隙とは異なる屈折率を有している、請求項25の方法。
【請求項31】
前記光学素子が、入射光を散乱する散乱素子を備えている、請求項25の方法。
【請求項32】
請求項25〜31のいずれかの方法によって形成されたディスプレイ。
【請求項33】
光を反射するための第一および第二の手段を備えている光を変調するための手段を備え、前記第一の反射手段は可動であり、前記第二の反射手段は静止しており、前記第一および第二の反射手段は非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定めており、
前記アクティブ反射体領域に光を再方向付けるための手段を備え、前記光再方向付け手段は間隙によって分離されており、
前記光再方向付け手段間の間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光再方向付け手段は前記実質的非反射部分の上にある、ディスプレイ。
【請求項34】
前記光変調手段が複数の光変調素子を備えている、請求項33のディスプレイ。
【請求項35】
前記第一の反射手段が可動反射面を備え、前記第二の反射手段が静止反射面を備えている、請求項33または34のディスプレイ。
【請求項36】
前記複数の光変調素子が複数の光干渉変調器を備えている、請求項34または35のディスプレイ。
【請求項37】
前記光再方向付け手段が複数の光学素子を備えている、請求項33または34、35、36のディスプレイ。
【請求項1】
実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子と、
間隙によって分離された複数の光学素子とを備え、
前記光学素子間の間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光学素子は前記実質的非反射部分の上にあり、前記光学素子は入射光を前記アクティブ反射体領域に再方向付ける、ディスプレイ。
【請求項2】
前記複数の光学素子が、前記複数の光変調素子の上にある光学層の中に配置されている、請求項1のディスプレイ。
【請求項3】
さらに基板を備えており、前記光学層が前記複数の光変調素子と前記基板との間に配置されている、請求項2のディスプレイ。
【請求項4】
さらに基板を備えており、前記基板が前記光学層と前記複数の光変調素子との間に配置されている、請求項2のディスプレイ。
【請求項5】
前記光学素子が反射表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項6】
前記光学素子が、前記光学素子間の間隙とは異なる屈折率を有している、請求項1のディスプレイ。
【請求項7】
前記光学素子が、入射光を散乱する散乱素子を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項8】
前記光学素子がレンズを備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項9】
前記光学素子が、負のパワーを有するレンズを備えている、請求項8のディスプレイ。
【請求項10】
前記光学素子が、凹レンズを形成する凹面を備えている、請求項9のディスプレイ。
【請求項11】
前記光学素子がフレネルレンズを備えている、請求項8のディスプレイ。
【請求項12】
前記光学素子が回折光学素子を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項13】
前記光学素子がホログラフィー領域を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項14】
前記光学素子が傾斜表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項15】
前記光学素子が反対側傾斜表面を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項16】
前記光学素子が約2〜10ミクロンの幅を有している、請求項1のディスプレイ。
【請求項17】
前記光学素子が、約125〜254ミクロンの間隔を置いて離して配置されている、請求項1のディスプレイ。
【請求項18】
前記複数の光変調素子と電気的通信状態にある、画像データを処理するように構成されたプロセッサー、
前記プロセッサーと電気的通信状態にあるメモリ素子とをさらに備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項19】
前記複数の光変調素子に少なくとも一つの信号を送るように構成されたドライバーをさらに備えている、請求項18のディスプレイ。
【請求項20】
前記画像データの少なくとも一部を前記ドライバーに送るように構成されたコントローラーをさらに備えている、請求項19のディスプレイ。
【請求項21】
前記画像データを前記プロセッサーに送るように構成された像源モジュールをさらに備えている、請求項18に記載のディスプレーシステム。
【請求項22】
前記像源モジュールが、レシーバーとトランシーバーとトランスミッターの少なくとも一つを備えている、請求項21に記載のディスプレーシステム。
【請求項23】
入力データを受け取るとともに前記入力データを前記プロセッサーに通信するように構成された入力デバイスをさらに備えている、請求項18に記載のディスプレーシステム。
【請求項24】
前記複数の光変調素子が複数の光干渉変調器を備えている、請求項1のディスプレイ。
【請求項25】
ディスプレイを製造する方法であり、
実質的非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定める可動反射面と静止反射面を有する複数の光変調素子を形成し、
間隙によって分離された複数の光学素子を設け、
前記光学素子間の前記間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光学素子は前記実質的非反射部分の上にあり、前記光学素子は入射光を前記アクティブ反射体領域に再方向付ける、方法。
【請求項26】
前記複数の光学素子が、前記複数の光変調素子の上にある光学層の中に配置されている、請求項25の方法。
【請求項27】
さらに基板を備えており、前記光学層が前記複数の光変調素子と前記基板との間に配置されている、請求項26の方法。
【請求項28】
さらに基板を備えており、前記基板が前記光学層と前記複数の光変調素子との間に配置されている、請求項26の方法。
【請求項29】
前記光学素子が反射表面を備えている、請求項25の方法。
【請求項30】
前記光学素子が、前記光学素子間の間隙とは異なる屈折率を有している、請求項25の方法。
【請求項31】
前記光学素子が、入射光を散乱する散乱素子を備えている、請求項25の方法。
【請求項32】
請求項25〜31のいずれかの方法によって形成されたディスプレイ。
【請求項33】
光を反射するための第一および第二の手段を備えている光を変調するための手段を備え、前記第一の反射手段は可動であり、前記第二の反射手段は静止しており、前記第一および第二の反射手段は非反射部だけ間隔を置いて離して配置されたアクティブ反射体領域を定めており、
前記アクティブ反射体領域に光を再方向付けるための手段を備え、前記光再方向付け手段は間隙によって分離されており、
前記光再方向付け手段間の間隙は前記アクティブ反射体領域の上にあり、前記光再方向付け手段は前記実質的非反射部分の上にある、ディスプレイ。
【請求項34】
前記光変調手段が複数の光変調素子を備えている、請求項33のディスプレイ。
【請求項35】
前記第一の反射手段が可動反射面を備え、前記第二の反射手段が静止反射面を備えている、請求項33または34のディスプレイ。
【請求項36】
前記複数の光変調素子が複数の光干渉変調器を備えている、請求項34または35のディスプレイ。
【請求項37】
前記光再方向付け手段が複数の光学素子を備えている、請求項33または34、35、36のディスプレイ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B1】
【図14B2】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B1】
【図14B2】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【公表番号】特表2008−514992(P2008−514992A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533515(P2007−533515)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/032021
【国際公開番号】WO2006/036496
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/032021
【国際公開番号】WO2006/036496
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】
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