説明

ディープインテグレーション用GPS/IMUクロック同期

航法システムは慣性計測ユニット、航法コンピュータ、GPS受信機、クロックコントローラを備える。慣性計測ユニットは第1のクロックと第1のスイッチを備え、航法コンピュータは第2のクロックと第2のスイッチを備え、GPS受信機は第3のクロックを備える。第1と第2のスイッチはクロックコントローラで制御される。このため、慣性計測ユニット、航法コンピュータ、GPS受信機においてそれぞれ自身のクロックを使用したり、あるいは慣性計測ユニットと航法コンピュータにおいて第2のクロックを使用したり、あるいは慣性計測ユニットと航法コンピュータとGPS受信機において第3のクロックを使用することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は慣性計測ユニット、全地球側位システム、航法コンピュータなどを備えた航法システムにおいて使用されるクロックの同期に関する。
【背景技術】
【0002】
航法システムでは、航空機、ミサイル、潜水艦などのクラフトを航法制御、誘導するために、航行コンピュータとインタフェースする慣性計測ユニット(IMU)と全地球側位システム(GPS)を頻繁に利用する。操作の際、航法システムはカルマンフィルタを利用してGPSトラッキングループを制御する手法をとる。これは一般にディープインテグレーションと称されている。このような航法システムの場合、トラッキングループ駆動方式の性質上、全地球側位システム、慣性計測ユニット、航法コンピュータ内の各クロック信号を高精度でアライメントする必要がある。さらに、航法コンピュータの計算性能が変化することから、位相調整機構により慣性計測ユニットのデータと全地球側位システムのデータとトラッキングループコマンドの間で時間整合を精度良く調整することが求められる。
【0003】
本発明は航法システムのクロック同期化を行う構成に関する。さらに本発明は、これに加えまたは代わりに、慣性計測ユニットのデータ、全地球側位システムのデータ及び航法システムのトラッキングループコマンドに対し時間整合を調整するように構成される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一側面によれば、航法システムは慣性計測ユニット、航法コンピュータ及びクロックコントローラを備える。慣性計測ユニットと航法コンピュータにはそれぞれクロックがある。クロックコントローラは、ある場合に航法コンピュータのみをそのクロックによりクロック動作させ、他の場合に航法コンピュータと慣性計測ユニットの双方を航法コンピュータのクロックによりクロック動作させる。
【0005】
本発明の別の側面において、航法システムは慣性計測ユニット、航法コンピュータ及びクロックコントローラを備える。慣性計測ユニットは第1のクロックと第1のスイッチを、航法コンピュータは第2のクロックと第2のスイッチを備える。第1と第2のスイッチはクロックコントローラにより制御され、第2のクロックのクロック信号が選択的に航法コンピュータのみ、あるいは航法コンピュータと慣性計測ユニットの双方に供給される。
【0006】
本発明のさらに別の側面において、第1の条件に応じて航法コンピュータのクロックから出力される第1のクロック信号を航法コンピュータの構成要素のみに供給し、第2の条件に応じて航法コンピュータのクロックから出力される第1のクロック信号を航法コンピュータの構成要素とともに慣性計測ユニットの構成要素に供給し、第3の条件に応じてGPS受信機のクロックから出力される第2のクロック信号をGPS受信機の構成要素、航法コンピュータの構成要素及び慣性計測ユニットの構成要素に供給する方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照した詳細な説明により本発明の上記及び他の特徴、効果を明らかにする。
【0008】
図1に示す航法システム10は航空機、ミサイル、潜水艦などのクラフトの航法制御や誘導を行うものである。航空機の場合、航法システム10は飛行の自動制御を行い、あるいは出力をパイロットに提示してパイロットによる航空機の飛行を誘導する。
【0009】
航法システム10は例えば慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、全地球側位システム(GPS)受信機16のうち少なくとも1つを備える。図1の実施形態の場合、航法システム10は慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14及びGPS受信機16で構成される。一般に慣性計測ユニット12にはクロック18が備えられ、同様に航法コンピュータ14にはクロック20が、GPS受信機16にはクロック22が備えられる。
【0010】
慣性計測ユニット12には、クロック18以外に慣性センサ、エレクトロニクスなどの構成要素がある。慣性センサとして例えば加速度計やジャイロがある。慣性計測ユニット12のエレクトロニクスは慣性センサを制御し、慣性センサ信号を適切に処理する。航法コンピュータ14には、クロック20以外の構成要素としてクラフトの案内および/または制御を支援する各種機能、処理を行うためのハードウェアまたはソフトウェアなどがある。GPS受信機16には、クロック22に加えて、クラフトのGPS位置を測定するための構成要素がある。
【0011】
航法システム10に慣性計測ユニット12しか備えられていない場合、あるいは慣性計測ユニット12のみが正常に機能している場合、慣性計測ユニット12の構成要素はクロック18のクロック信号でクロック動作する。航法システム10に航法コンピュータ14しか備えられていない場合、あるいは航法コンピュータ14のみが正常に機能している場合、航法コンピュータ14の構成要素はクロック20のクロック信号でクロック動作する。航法システム10にGPS受信機16しか備えられていない場合、あるいはGPS受信機16のみが正常に機能している場合、GPS受信機16の構成要素はクロック20のクロック信号でクロック動作する。
【0012】
しかし、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、GPS受信機16のうち2以上のものからなる組合せが正常に機能している場合には、航法システム10のベクトルトラッキングループはそれらに関する慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、および/またはGPS受信機16のクロック18、20、22に対し高精度の整合を要求する。そこで、慣性計測ユニット12と航法コンピュータ14とGPS受信機16のうち選択された組合せのクロック機能は同期化される必要がある。
【0013】
このため、航法システム10にはクロックコントローラ24が設けられる。クロックコントローラ24は、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイで構成される。クロックコントローラ24は、例えば航法コンピュータ14により制御され、クロック18、20、22のひとつを選択し、そのクロック信号を航法システム10に内蔵または操作用に選択される全ての構成要素(すなわち慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14及び/またはGPS受信機16)に供給する。
【0014】
このクロック選択機能を果たすため、クロックコントローラ24は慣性計測ユニット12のスイッチ26と航法コンピュータ14のスイッチ28に接続される。スイッチ26には端子26aと26bが、スイッチ28には端子28aと28bがある。スイッチ26、28は機械スイッチ、電子スイッチ、磁気スイッチなどで構成できる。GPS受信機16が航法システム10に含まれる場合、クロックコントローラ24はGPS受信機16のクロック22から発生したクロック信号も受けるように接続される。
【0015】
この配列により、クロックコントローラ24はクロック18、20、22のいずれかを選択し、そのクロック信号を、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14および/またはGPS受信機16のうち航法システム10に組み込まれるかまたは動作中の組合せに係る構成要素に供給する。例えば、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、GPS受信機16が全て航法システム10で動作している場合、クロックコントローラ24はスイッチ26を端子26b側に動作させ、スイッチ28を端子28a側に動作させる。このため、GPS受信機16のクロック22から発生したクロック信号が、クロックコントローラ24からスイッチ26、28を介して慣性計測ユニット12に供給されるとともに、スイッチ28を介して航法コンピュータ14に供給されることになる。この形態のとき、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、GPS受信機16はGPS受信機16のクロック22から供給されるクロック信号でクロック動作する。その結果、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14、GPS受信機16のクロック機能が同期化する。
【0016】
代わりに、航法システム10のなかで慣性計測ユニット12と航法コンピュータ14のみが動作している場合には、クロックコントローラ24はスイッチ26を端子26b側に動作させ、スイッチ28を28b側に動作させる。このため、クロックコントローラ24によるスイッチ26、28の制御により、航法コンピュータ14のクロック20から慣性計測ユニット12にクロック信号が供給される。この形態の場合、慣性計測ユニット12と航法コンピュータ14は航法コンピュータ14のクロックから供給されるクロック信号でクロック動作する。その結果、慣性計測ユニット12と航法コンピュータ14のクロック機能が同期化する。この形態の場合、クロックコントローラ24はクロック22のクロック信号を通さない。
【0017】
このように、航法コンピュータ14においてクロック入力を切り替え可能に利用できるようにするとともに慣性計測ユニット12において航法コンピュータ14のクロック源を利用できるようにすることによりクロック同期化が実現される。通常時、航法コンピュータ14はそのタイムソースとして自身の発振器(クロック20)を使用する。しかし、慣性データとのアライメントを改善するために、慣性計測ユニット12は航法コンピュータ14のクロック20でクロック動作させることができる。さらに、ディープインテグレーションを使用してGPS受信機16のトラッキングループを適切に制御、駆動するには、慣性計測ユニット12、航法コンピュータ14及びGPS受信機16の各クロック機能を単一のクロック源に接続することが好ましい。この接続はGPS受信機16のクロック22を航法コンピュータ14、慣性計測ユニット12で共用することで実現される。
【0018】
航法コンピュータ14は、慣性計測ユニット12が無いか故障中の場合、自身の発振器であるクロック20を使用して動作する。慣性計測ユニット12は有るがGPS受信機16のディープインテグレーションが無いか実行されていない場合、航法コンピュータ14はその発振器、クロック20を慣性計測ユニット12と共用する。GPS受信機16により提供されるディープインテグレーションが有って実行中の場合、航法コンピュータ14はGPS受信機16のクロック22から発生するクロック信号を使用するとともに、このクロック信号をディープインテグレーション操作のために慣性計測ユニット12に渡す。
【0019】
さらに、航法コンピュータ14の計算性能を変えることから、位相調整機構により、慣性計測ユニット12の慣性データとGPS受信機16のGPSデータと航法コンピュータ14のトラッキングループコマンドとを正確に時間整合を調整することができる。このため、図2に示すようにクロックコントローラ24内に設けた位相コントローラ30によりGPS受信機16のクロック22から供給されたクロック信号の位相を慣性計測ユニット12と航法コンピュータ14に合わせて調整する。
【0020】
位相コントローラ30に設けられるカウントダウンレジスタ32にはクロック34からnfGPSの周波数(ここに、fGPSはGPS受信機16のクロック22から発生するクロック信号の周波数であり、nは整数であることが好ましい)のクロック信号が入力される。nは代表値が1000であるが必要な精度の位相調整を行う任意の値に設定可能である。
【0021】
カウントダウンレジスタ32の入力36には初期カウントが入力される。この初期カウントはユーザ側で設定可能である。典型的に初期カウントはシステム性能が観察されて最適の位相遅延に決定されるまで典型的には最小の位相遅延に設定される。例えば、最適位相遅延は実験室環境においてGPS受信機16のトラッキングループにコマンドを送ってからその結果が得られるまでの関係を観測する試験ソフトウェアを実行するなどの実験的手法により決定できる。あるいは、最適位相遅延は実行時間においてソフトウェアの初期化段階中に同様の方法で設定することもできる。
【0022】
カウントダウンレジスタ32はこの初期値からゼロのカウント値にまでカウントダウンした際に出力パルスを出力する。クロックコントローラ24の入力38にGPS受信機16のクロック22からクロック信号が入力される。
【0023】
このため、カウントダウンレジスタ32の入力38にGPS受信機16のクロック22からクロック信号が入力される毎に、カウントダウンレジスタ32は入力36の初期カウントにリセットされる。その後、カウントダウンレジスタ32はクロック34のクロック信号によりクロック動作して初期カウントをゼロまでカウントダウンする。ゼロにカウントダウンすると、カウントダウンレジスタ32から出力パルスが発生し、これがクロックコントローラ24のクロック出力になる。このようにして、GPS受信機16のクロック22から入力38に入力されたクロックパルスは初期カウントとクロック34のクロック信号周波数nfGPSに対応した遅延量だけ遅延される。この遅延量だけGPS受信機16のクロック22から発生するクロック信号の位相が調整されることにより、慣性計測ユニット12の慣性データとGPS受信機16のGPSデータと航法コンピュータ14のトラッキングループコマンドとの間で正確にの時間整合が調整される。
【0024】
以上、本発明の所定の形態について説明してきた。他の変形形態は本発明の当業者には明らかであろう。したがって上記本発明の説明は単なる例示であって、発明の最良の形態を提示することを目的とするものである。本発明の趣旨から逸脱することなく詳細の実質的変更が可能であり、特許請求の範囲内にある全ての変更形態の排他的実施は確保される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に基づいたクロック選択機能を備えた航法システムの概略図である。
【図2】図1のクロック選択機能における位相調整を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロックを有する慣性計測ユニットと、
クロックを有する航法コンピュータと、
クロックコントローラとを備え、
前記クロックコントローラは、ある場合には前記航法コンピュータのみを前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、他の場合には前記航法コンピュータと前記慣性計測ユニットの双方を前記航法コンピュータのクロックによりクロック動作させる、
航法システム。
【請求項2】
前記クロックコントローラはクロック信号の位相を制御する位相コントローラを備える、請求項1に記載の航法システム。
【請求項3】
前記慣性計測ユニットは第1のスイッチを有し、前記航法コンピュータは第2のスイッチを備え、前記クロックコントローラは前記第1と2のスイッチを制御して、ある場合には前記航法コンピュータのみを航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、他の場合には前記航法コンピュータと前記慣性計測ユニットの双方を前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させる、請求項1に記載の航法システム。
【請求項4】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は前記第2のスイッチに接続され、前記第2のスイッチは第3の端子を有し、前記第3の端子は航法コンピュータのクロックに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御する、請求項3に記載の航法システム。
【請求項5】
さらにクロックを有するGPS受信機を備え、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは、さらに他の場合には、前記慣性計測ユニット、前記航法コンピュータ及び前記GPS受信機の全てを前記GPS受信機のクロックでクロック動作させる、請求項1に記載の航法システム。
【請求項6】
前記慣性計測ユニットは第1のスイッチを備え、前記航法コンピュータは第2のスイッチを備え、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御して、ある場合に前記航法コンピュータのみを前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、他の場合に前記慣性計測ユニットと前記航法コンピュータの双方を前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、さらに他の場合に前記慣性計測ユニット、前記航法コンピュータ及び前記GPS受信機の全てを前記GPS受信機のクロックでクロック動作させる、請求項5に記載の航法システム。
【請求項7】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子及び第1の出力を有し、前記第2のスイッチは第3と第4の端子及び第2の出力を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は前記第2の出力に接続され、前記第3の端子は前記航法コンピュータの前記クロックに接続され、前記第4の端子は前記クロックコントローラに接続され、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御する、請求項6に記載の航法システム。
【請求項8】
前記クロックコントローラは前記GPS受信機のクロックからのクロック信号の位相を制御する位相コントローラを備える、請求項5に記載の航法システム。
【請求項9】
前記慣性計測ユニットは第1のスイッチを備え、前記航法コンピュータは第2のスイッチを備え、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御して、ある場合に前記航法コンピュータのみを前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、他の場合に前記慣性計測ユニットと前記航法コンピュータの双方を前記航法コンピュータのクロックでクロック動作させ、さらに他の場合に、前記慣性計測ユニット、前記航法コンピュータ及び前記GPS受信機の全てを前記GPS受信機のクロックでクロック動作させる、請求項8に記載の航法システム。
【請求項10】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子及び第1の出力を有し、前記第2のスイッチは第3と第4の端子及び第2の出力を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は第2の出力に接続され、前記第3の端子は前記航法コンピュータのクロックに接続され、前記第4の端子は前記クロックコントローラに接続され、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2と第3のスイッチを制御する、請求項9に記載の航法システム。
【請求項11】
前記位相コントローラは、第1の入力が前記GPS受信機のクロックの倍数で動作するクロック源に接続され、第2の入力が前記GPS受信機のクロックに接続され、第3の入力に初期カウント値が入力されるカウントダウンレジスタを備える、請求項8に記載の航法システム。
【請求項12】
第1のクロックと第1のスイッチを有する慣性計測ユニットと、
第2のクロックと第2のスイッチを有する航法コンピュータと、
クロックコントローラと、を備え、
前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御して、前記第2のクロックのクロック信号を、前記航法コンピュータのみにあるいは前記航法コンピュータと前記慣性計測ユニットの双方に選択的に供給する、
航法システム。
【請求項13】
前記クロックコントローラはクロック信号の位相を制御する位相コントローラを備える、請求項12に記載の航法システム。
【請求項14】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は第2のスイッチに接続され、前記第2のスイッチは第3の端子を有し、前記第3の端子は前記航法コンピュータのクロックに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御する、請求項12に記載の航法システム。
【請求項15】
さらにクロックを有するGPS受信機を備え、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御し、前記慣性計測ユニット、前記航法コンピュータ及び前記GPS受信機の全てに前記GPS受信機のクロックを選択的に供給する、請求項12に記載の航法システム。
【請求項16】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子及び第1の出力を有し、前記第2のスイッチは第3と第4の端子及び第2の出力を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は第2の出力に接続され、前記第3の端子は航法コンピュータのクロックに接続され、前記第4の端子は前記クロックコントローラに接続され、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2のスイッチを制御する、請求項15に記載の航法システム。
【請求項17】
前記クロックコントローラは前記GPS受信機のクロックから出力されたクロック信号の位相を制御する位相コントローラを備える、請求項15に記載の航法システム。
【請求項18】
前記第1のスイッチは第1と第2の端子及び第1の出力を有し、前記第2のスイッチは第3と第4の端子及び第2の出力を有し、前記第1の端子は前記慣性計測ユニットのクロックに接続され、前記第2の端子は第2の出力に接続され、前記第3の端子は前記航法コンピュータのクロックに接続され、前記第4の端子は前記クロックコントローラに接続され、前記GPS受信機のクロックは前記クロックコントローラに接続され、前記クロックコントローラは前記第1と第2と第3のスイッチを制御する、請求項17に記載の航法システム。
【請求項19】
前記位相コントローラは、第1の入力が前記GPS受信機のクロックの倍数で動作するクロック源に接続され、第2の入力が前記GPS受信機のクロックに接続され、第3の入力に初期カウント値が入力されるカウントダウンレジスタを備える、請求項17に記載の航法システム。
【請求項20】
第1の条件に応じて航法コンピュータのクロックから出力される第1のクロック信号を前記航法コンピュータの構成要素のみに供給するステップと、
第2の条件に応じて前記航法コンピュータのクロックから出力される第1のクロック信号を前記航法コンピュータの構成要素及び慣性計測ユニットの構成要素に供給するステップと、
第3の条件に応じてGPS受信機のクロックから出力される第2のクロック信号を前記GPS受信機の構成要素、前記航法コンピュータの構成要素及び前記慣性計測ユニットの構成要素に供給するステップと、
を含む方法。
【請求項21】
前記第1の条件は前記慣性計測ユニットが無いことを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の条件は前記慣性計測ユニットの故障を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の条件は前記慣性計測ユニットの正常動作および前記GPS受信機のディープインテグレーションが無いことを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の条件は前記慣性計測ユニットの正常動作およびGPS受信機のディープインテグレーションの非実行を含む、請求項20記載の方法。
【請求項25】
第3の条件は前記GPS受信機のディープインテグレーションの実行を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
さらに、前記慣性計測ユニットの慣性データ、前記GPS受信機のGPSデータ及び前記航法コンピュータにより提供されるトラッキングループコマンドの時間整合を調整するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の条件は前記慣性計測ユニットが無いことを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の条件は前記慣性計測ユニットの故障を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の条件は前記慣性計測ユニットの正常動作および前記GPS受信機のディープインテグレーションが無いことを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の条件は前記慣性計測ユニットの正常動作および前記GPS受信機のディープインテグレーションの非実行を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記第3の条件はGPS受信機のディープインテグレーションの実行を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の条件は慣性計測ユニットの故障、前記第2の条件は前記慣性計測ユニットの正常動作および前記GPS受信機のディープインテグレーションの非実行を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記第3の条件は前記GPS受信機のディープインテグレーションの実行を含む、請求項32に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−505317(P2007−505317A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526249(P2006−526249)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/029210
【国際公開番号】WO2005/026662
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】