説明

デジタル放送受信機

【課題】 放送番組のデジタル信号にブロックノイズが生じても、利用者が不快感を覚えることなく視聴することができるデジタル放送受信機を提供する。
【解決手段】 アンテナ4で受信した放送番組のデジタル信号はTUNER部5で復調され、Demux部6が映像デジタル信号と音声デジタル信号とに分離し、ビデオデコード部7が映像デジタル信号を復号化し、映像出力部8が復号化された映像アナログ信号の画面1への映像出力処理を行なう一方、オーディオデコード部9が音声デジタル信号を復号化し、音声出力部10が復号化された音声アナログ信号のスピーカ2への音声出力処理を行なう。そして、ビデオデコード部7の後段において、ブロックノイズ検出部11が映像アナロ信号に含まれるブロックノイズの検出を行い、ブロックノイズを検出したときには、音声抑制部15が音声出力部10による出力音声レベルを低下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送信号を受信する受信機に関し、特に、ブロックノイズの発生し対して音声出力の抑制音声ミュートをかけるデジタル放送受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
天候の悪化などによる電波環境の変化によりデジタル放送信号が乱れて、これを受信するデジタル放送受信機でブロックノイズが発生することがある。
また、レコーダに記録したデジタル放送信号(コンテンツ)にエラーが生じてしまった場合にも、このデジタル放送信号を再生するときにブロックノイズが発生することがある。
このようなブロックノイズは、図4に示すように、突然にある時間にわたって生じ、この間の映像信号や音声信号を実質的に欠落させてしまう。
【0003】
ブロックノイズは、デジタル画像において画像の境目がモザイクのようにはっきりと分かれてしまうノイズであり、画像の大きな乱れを引き起こすノイズである。例えば、ブロックノイズがJPEGやMPEGで圧縮変調した映像に発生すると、JPEGやMPEGではデータの圧縮にDCT(離散コサイン変換)と呼ばれる圧縮アルゴリズムを用いており、画面を8×8ピクセルの「ブロック」と呼ばれる単位で圧縮しているので、あまり圧縮率を高くするとブロック単位で輝度や色情報が均一化されてしまい、画像のグラデーションが消えてモザイクの状態になってしまう。
【0004】
また、ブロックノイズは、突然にある時間にわたって、大音量の異音や爆音のような聞き苦しい音声出力を引き起こすノイズであり、デジタル放送を視聴する利用者に対して不快感を与えるノイズである。
このような事情から、デジタル放送受信機ではブロックノイズの発生し対処することが求められていた。
【0005】
特許文献1には、入力信号の変化に対して即座に追従することができ、各種の不具合を発生することのない音響機器の信号処理装置を提供するために、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)の後段に、マルチ・チャンネル・デコーダ(MCD)またはデジタル・インタフェース・レシーバ(DIR)より出力されたエラー検出データに応じて、DSPの出力信号を強制的に“0”にしてミュートをかける強制的ミュート回路を設ける発明が開示されている。
【0006】
特許文献2には、同期信号の有無を検出し、その出力を選局、音量制御用の出力信号機能を持つマイクロプロセッサユニットに接続し、テレビ放送受信時や外部入力時に無信号になった場合,または映像は見えるがノイジーになり同期が不安定な電界強度になった場合の少なくともいづれか一方の場合に音声ミュートをかける音声ミュート装置の発明が開示されている。
【0007】
特許文献3には、CSチューナの制御部が、ビデオカセットレコーダによって磁気テープに記録された番組の受信感度が基準値以下である場合には、『受信感度が低く、画質が悪い状態で録画されました。』等のメッセージをテレビジョン受信機の画面上に表示するとともに、データ検索部によりEPGデータ蓄積部に蓄積されている番組データの内容を任意のタイミングで検索し、蓄積したデータの中に同じ番組のデータを検出した場合には、その番組の再放送の日時を含むデータをテレビジョン受信機の画面に表示する発明が開示されている。
【0008】
特許文献4には、受信エラーやパケットデータエラーのエラー状況によりEPG情報処理部からの情報を用いて再放送の予約録画を行い、その後、システム制御部において、録画した二つの番組データを比較することによってエラー箇所をエラーのより少ないデータを用いて修復処理を行うことにより、ネットワークなどの他の手段を用いることなく、放送受信のみで、降雨などの受信不具合を修復した録画番組を得る発明が開示されている。
【0009】
特許文献5には、ディスクから再生した映像信号の出力をインターレース走査の映像信号とプログレッシブ走査の映像信号とに切り換える映像出力切り換え回路を有するディスク再生装置において、映像出力切り換え回路が、インターレース走査の映像信号を増幅する増幅回路、及び、該増幅回路の前段にインターレース走査用の映像信号に含まれるノイズを除去するためのフィルタを内蔵しているとともに、出力をミュートするためのミュート端子を備えた第1のビデオアンプと、プログレッシブ走査の映像信号を増幅する増幅回路、及び、該増幅回路の前段にプログレッシブ走査の映像信号に含まれるノイズを除去するためのフィルタを内蔵しているとともに、出力をミュートするためのミュート端子を備えた第2のビデオアンプと、第1のビデオアンプと第2のビデオアンプとの出力が共通に接続された出力端子と、インバータと、を備えており、第1のビデオアンプと第2のビデオアンプとのどちらか一方のミュート端子には選択信号がそのまま入力されており、他方のミュート端子には選択信号がインバータを介して入力されているディスク再生装置の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−150723号公報
【特許文献2】特開平7−193767号公報
【特許文献3】特開2001−245264号公報
【特許文献4】特開2008−271100号公報
【特許文献5】特開2003−189253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
音声出力にミュートをかける技術は提案されているが、デジタル放送受信機において、ブロックノイズに対する十分に効果的な対処法は提案されていない。
このため、デジタル放送受信機、デジタル放送受信機により構成されるテレビジョン受信機、デジタル放送受信機により構成されるレコーダにおいて、ブロックノイズが生じた場合でも、利用者に十分に快適な視聴環境を提供することができなかった。
【0012】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、ブロックノイズが生じても、利用者が不快感を覚えることなく視聴することができるデジタル放送受信機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るデジタル放送受信機は、映像と音声とを含む受信デジタル信号を復号化する復号手段と、前記復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段と、前記復号手段の前段又は後段で、信号に含まれるブロックノイズを検出する検出手段と、前記検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、前記音声出力手段による出力音声レベルを低下させる音声抑制手段と、を備えている。
【0014】
このデジタル放送受信機では、復号手段が映像と音声とを含む受信デジタル信号を復号化し、音声出力手段が復号化された音声信号の音声出力処理を行なうが、検出手段が復号手段の前段又は後段で信号に含まれるブロックノイズの検出を行い、ブロックノイズを検出したときには、音声抑制手段が音声出力手段による出力音声レベルを低下させる。
これにより、検出に適した復号手段の前段又は後段において、ブロックノイズの検出がなされ、復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段に対して、出力音声レベルを低下させる制御音声ミュートを適切に行なうことができる。
【0015】
また、本発明に係るデジタル放送受信機は、映像と音声とを含む受信デジタル信号を映像デジタル信号と音声デジタル信号とに分離する分離手段と、前記映像デジタル信号を復号化する映像復号手段と、前記復号化された映像信号の映像出力処理を行なう映像出力手段と、前記音声デジタル信号を復号化する音声復号手段と、前記復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段と、前記映像復号手段の前段又は後段又は前記音声復号手段の前段又は後段で、信号に含まれるブロックノイズを検出する検出手段と、前記検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、前記音声出力手段による出力音声レベルを低下させる音声抑制手段と、を備えている。
【0016】
このデジタル放送受信機では、分離手段が映像と音声とを含む受信デジタル信号を映像デジタル信号と音声デジタル信号とに分離し、映像復号手段が映像デジタル信号を復号化し、映像出力手段が復号化された映像信号の映像出力処理を行なう一方、音声復号手段が音声デジタル信号を復号化し、音声出力手段が復号化された音声信号の音声出力処理を行なう。そして、検出手段が映像復号手段の前段又は後段又は音声復号手段の前段又は後段において、信号に含まれるブロックノイズの検出を行い、ブロックノイズを検出したときには、音声抑制手段が音声出力手段による出力音声レベルを低下させる。
これにより、受信デジタル信号から分離された映像デジタル信号又は音声デジタル信号について、その検出に適した復号手段の前段又は後段において、ブロックノイズの検出がなされ、復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段に対して、出力音声レベルを低下させる制御を適切に行なうことができる。
【0017】
本発明に係るデジタル放送受信機は、受信デジタル信号を記録する記録手段と、検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、記録手段に記録される受信デジタル信号にブロックノイズが含まれる旨の付記情報を付加する情報付加手段と、を備えるようにしてもよい。
これにより、HDD等の記録手段に受信デジタル信号を記録することができ、しかも、受信デジタル信号にブロックノイズが検出されたときは、情報付加手段が記録手段に記録される受信デジタル信号にブロックノイズが含まれる旨の付記情報を付加するので、利用者が記録手段に記録された受信デジタル信号を再生して視聴しようとする場合に、ブロックノイズの有無を事前に認識することができる。
【0018】
本発明に係るデジタル放送受信機は、記録手段に記録される受信デジタル信号は放送番組で、検出手段がブロックノイズを検出した放送番組の再放送を放送予定情報から検索して、当該再放送番組を記録手段に記録する予約処理を行なう予約手段を備えるようにしてもよい。
これにより、記録手段に記録された放送番組にブロックノイズが含まれる場合、当該放送番組の再放送番組が記録手段に記録され、利用者はブロックノイズのない放送番組を再生して視聴することができる。
【0019】
本発明に係るデジタル放送受信機は、例えば、テレビジョン受信機に接続され、映像出力手段で映像出力処理された映像は当該テレビジョン受信機の画面に表示され、音声出力手段で音声出力処理された音声は当該テレビジョン受信機のスピーカから出力される、ビデオレコーダとして構成することができる。
また、本発明に係るデジタル放送受信機は、例えば、映像出力手段で映像出力処理された映像を表示する画面と、音声出力手段で音声出力処理された音声を出力するスピーカとを備えた、テレビジョン受信機として構成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るデジタル放送受信機によれば、ブロックノイズを受信信号処理の適切な箇所で検出して、音声出力にミュートをかけることができるため、ブロックノイズが生じても、利用者が不快感を覚えることなく視聴することができる。
また、本発明に係るデジタル放送受信機によれば、放送番組を記録手段に記録する場合、記録された放送番組にブロックノイズが含まれる場合には、当該放送番組の再放送番組が記録手段に記録されるため、利用者はブロックノイズのない放送番組を再生して視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るデジタル放送受信機の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る予約番組一覧又は付加情報一覧を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るビデオレコーダ機能付きテレビジョン受信機を示す図である。
【図4】ブロックノイズを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係るデジタル放送受信機を、図に示す一実施形態に基づいて具体的に説明する。
本実施形態のデジタル放送受信機は、図3に示すように、ビデオレコーダ機能付きテレビジョン受信機として構成されており、映像を表示する画面1、音声を出力するスピーカ2、アンテナ4から受信したデジタル信号の出力処理や記録処理を行なう処理部3を備えている。
【0023】
処理部3は、図1に示すように、デジタル信号による放送番組をアンテナ4から受信するチューナ部(TUNER部)5、チューナ部5で受信したデジタル信号を映像デジタル信号と音声デジタル信号とに分離する分離部(Demux)6、分離された映像デジタル信号を復号化して映像アナログ信号に変換するビデオデコード部(映像復号部)7、復号化された映像アナログ信号の映像出力処理を行なって画面1に映像を表示する映像出力部8、分離された音声デジタル信号を復号化して音声アナログ信号に変換するオーディオコード部(音声復号部)9、復号化された音声アナログ信号の音声出力処理を行なってスピーカ2から音声を出力する音声出力部10を備えている。
【0024】
更に、処理部3は、ビデオデコード部7と映像出力部8との間(すなわち、映像復号部7の後段)に、映像アナログ信号に含まれるブロックノイズを検出するブロックノイズ検出部11を備え、また、検出部11からブロックノイズの検出が通知される制御部(CPU)12、チューナ部5で受信したデジタル信号放送番組を記録するハードディスク装置などの記録部(HDD)13、放送番組を記録部(HDD)13へ記録する予約処理を行なう予約部14を備えている。
【0025】
また、制御部(CPU)12は、検出部11がブロックノイズを検出したことに応じて音声出力部10による出力音声レベルを低下させる音声抑制部15、記録部13に記録される放送番組にブロックノイズが含まれる旨の付記情報『ブロックノイズ有』を付加して、記録された放送番組を画面1に一覧表示するときに、映像及び音声に乱れがあったことを利用者に知らせるOSD処理部(情報付加部)16を備えている。
【0026】
次に、上記ビデオレコーダ機能付きテレビジョン受信機の動作について説明する。
〈テレビジョン受信機としての動作〉
アンテナ4で受信した放送番組のデジタル信号はチューナ部(TUNER部)5で復調され、復調された受信デジタル信号は分離部(Demux)6に入力される。より具体的には、アンテナ4で受信した無線周波数のデジタル信号(RF信号)はチューナ部5で復調され、復調された中間周波数のデジタル信号(DIF信号)が分離部6に伝送される。
【0027】
分離部6は、入力されたデジタル信号を映像デジタル信号と音声デジタル信号に分離し、映像デジタル信号をビデオデコード部7へ出力し、音声デジタル信号をオーディオデコード部9へ出力する。
ビデオデコード部7は映像デジタル信号を復号化して映像アナログ信号を出力し、オーディオデコード部9は音声デジタル信号を復号化して音声アナログ信号を出力する。
【0028】
映像アナログ信号はブロックノイズ検出部11を介して映像出力部8へ出力され、映像出力部8が映像アナログ信号による映像を画面1に表示出力させる。
これと同期して、音声アナログ信号は音声出力部10へ出力され、音声出力部10が音声アナログ信号による音声をスピーカ2から出力させる。
【0029】
ここで、ブロックノイズ検出部11は、映像アナログ信号からブロックノイズを検出したときには、ブロックノイズを検出している間、制御部(CPU)12へノイズ検出信号を送る。制御部12の音声抑制部15は、ノイズ検出信号を入力に応答して、音声出力部10へコントロール信号を送る。
音声出力部10は、コントロール信号に応答して、ブロックノイズが検出されている間、上記のようにスピーカ2から出力する音声の出力レベル(音量)を所定の低レベル又はゼロに低下させる。
したがって、受信デジタル信号にブロックノイズが発生しても、音声出力が抑制されることにより、利用者は爆音による不快感を覚えることなく、放送番組を視聴することができる。
【0030】
〈ビデオレコーダとしての動作〉
ビデオレコーダ機能付きテレビジョン受信機は、公知のように、受信している放送番組の視聴中に当該放送番組を記録したり、或いは、テレビジョン受信機の番組視聴機能はオフした状態で放送番組を受信して記録することができる。また、公知のように、利用者の設定に応じて予約部14を機能させて、記録したい放送番組を予約設定して記録することもできる。
このようにビデオレコーダとして機能する場合には、上記のように、アンテナ4を介してチューナ部5で受信した放送番組は、記録部(HDD)13に送られて記録される。
【0031】
そして、受信している放送番組の視聴中に当該放送番組を記録する場合には、上記のように、ブロックノイズ検出部11がブロックノイズの有無を検出し、ブロックノイズを検出したときには、制御部12へノイズ検出信号を送り、視聴している番組の音声出力のレベルを抑制させる。
【0032】
これとともに、ビデオレコーダとして機能する場合には、制御部12のOSD処理部16が、ノイズ検出信号に応答して、記録部13に記録される放送番組にブロックノイズが含まれる旨の付記情報を付加する。
例えば、記録部13に備えられる記録番組の一覧表示機能を用いて、図2に示すように、記録部13に記録された番組のタイトルや備考などを含む一覧において、ブロックノイズが含まれる放送番組に『ブロックノイズ有』の情報を付加する。
【0033】
この記録番組の一覧は、記録部13に記録された放送番組を再生する際に、OSD処理部16が画面1に表示出力するため、記録された放送番組を再生して視聴しようとする利用者にブロックノイズが含まれている旨を事前に知らせることができる。
【0034】
また、本実施形態では、利用者の設定に応じて予約部14を機能させて、記録部13に記録された放送番組の内のブロックノイズが含まれている番組について、再放送を再度記録することもできる。
放送番組に重畳して送られてくる電子番組ガイド(EPG)には、放送が予定されている1週間分程度の放送番組のタイトルや放送開始及び終了時間等の情報が含まれており、予約部14は電子番組ガイドを使用して再放送を記録部13に記録させる処理を行なう。
【0035】
すなわち、予約部14は、上記の記録番組の一覧に基づいて、『ブロックノイズ有』の情報が付加された番組について、電子番組ガイドから同じタイトルの再放送を検索して、再放送があるときには、この再放送番組を記録部13に記録する予約処理を行なう。
再放送番組の記録部13への記録は、既に記録されている同じ番組を上書きする方法であっても、或いは、上書きすることなく別個に記録する方法であってもよく、いずれの方法であっても、利用者はブロックノイズを含まない番組を記録部13から再生して視聴することができる。
【0036】
本実施形態では、ビデオデコード部7の後段にブロックノイズ検出部11を設けた例を示したが、ブロックノイズ検出部11を、ビデオデコード部7の前段、又は、オーディオデコード部9の前段又は後段に設けるようにしてもよく、いずれの形態にあっても、上記と同様に、ブロックノイズの発生に対する音声ミュートや番組の記録処理を行なうことができる。
なお、映像のアナログ信号では、音声アナログ信号より若干早くのノイズが現れるということができることから、本実施形態のように、ビデオデコード部7の後段にブロックノイズ検出部11を設けた構成が好ましいといえる。
【0037】
また、本実施形態では、ビデオレコーダ機能付きテレビジョン受信機の例を示したが、テレビジョン受信機やビデオレコーダとして構成することもでき、このような構成であっても、上記と同様に、ブロックノイズの発生に対する音声ミュートや番組の記録処理を行なうことができる。
なお、図1に示す構成において、テレビジョン受信機として構成する場合には、例えば記録部13や予約部14を除いた構成とすればよく、ビデオレコーダとして構成する場合には、例えば画面やスピーカ2を除いた構成とすればよい。
【符号の説明】
【0038】
1:画面、 2:スピーカ、
3:処理部、 4:アンテナ、
5:チューナ部(TUNER部)、 6:分離部(Demux)、
7:ビデオデコード部(映像復号部)、 8:映像出力部、
9:オーディオコード部(音声復号部)、 10:音声出力部、
11:ブロックノイズ検出部、 12:制御部(CPU)、
13:記録部(HDD)、 14:予約部、
15:音声抑制部、 16:OSD処理部(情報付加部)、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像と音声とを含む受信デジタル信号を復号化する復号手段と、
前記復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段と、
前記復号手段の前段又は後段で、信号に含まれるブロックノイズを検出する検出手段と、
前記検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、前記音声出力手段による出力音声レベルを低下させる音声抑制手段と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信機。
【請求項2】
映像と音声とを含む受信デジタル信号を映像デジタル信号と音声デジタル信号とに分離する分離手段と、
前記映像デジタル信号を復号化する映像復号手段と、
前記復号化された映像信号の映像出力処理を行なう映像出力手段と、
前記音声デジタル信号を復号化する音声復号手段と、
前記復号化された音声信号の音声出力処理を行なう音声出力手段と、
前記映像復号手段の前段又は後段又は前記音声復号手段の前段又は後段で、信号に含まれるブロックノイズを検出する検出手段と、
前記検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、前記音声出力手段による出力音声レベルを低下させる音声抑制手段と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のデジタル放送受信機において、
前記受信デジタル信号を記録する記録手段と、
前記検出手段がブロックノイズを検出したことに応じて、前記記録手段に記録される受信デジタル信号にブロックノイズが含まれる旨の付記情報を付加する情報付加手段と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信機。
【請求項4】
請求項3に記載のデジタル放送受信機において、
前記記録手段に記録される受信デジタル信号は放送番組であり、
前記検出手段がブロックノイズを検出した放送番組の再放送を放送予定情報から検索して、当該再放送番組を前記記録手段に記録する予約処理を行なう予約手段を備えたことを特徴とするデジタル放送受信機。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のデジタル放送受信機において、
テレビジョン受信機に接続され、前記映像出力手段で映像出力処理された映像は当該テレビジョン受信機の画面に表示され、前記音声出力手段で音声出力処理された音声は当該テレビジョン受信機のスピーカから出力される、ビデオレコーダとして構成されることを特徴とするデジタル放送受信機。
【請求項6】
請求項2に記載のデジタル放送受信機において、
前記映像出力手段で映像出力処理された映像を表示する画面と、前記音声出力手段で音声出力処理された音声を出力するスピーカとを備えた、テレビジョン受信機として構成されることを特徴とするデジタル放送受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−244319(P2012−244319A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111006(P2011−111006)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】