説明

デジタル映像送信装置、デジタル映像受信装置、デジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法

【課題】充分径サイズが小さい光ファイバケーブルにより、デジタル映像信号の長距離伝送ができるようにする。
【解決手段】RGB映像信号とCLK信号とパラレル制御信号とを伝送するデジタル映像伝送システムにおいて、送信側は、パラレル制御信号をパラレル/シリアル変換するMUX回路3と、MUX回路3により変換されたシリアル制御信号SSとCLK信号とを重畳して、電気/光変換するE/O回路7とを備え、受信側は、受信した重畳信号を光/電気変換するO/E回路23と、O/E回路23により変換された重畳信号をCLK信号とシリアル制御信号SSとに分離するLA回路24及びLPF回路25と、分離されたシリアル制御信号SSを、パラレル制御信号に変換するDEMUX回路17とを備えるものである。この構成によって、光ファイバのみからなる充分径サイズが小さい光ファイバケーブルにより、デジタル映像信号の長距離伝送ができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、長距離伝送可能なデジタル映像送信装置、デジタル映像受信装置、デジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法に関する。詳しくは、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とからなるデジタル映像信号を、コンピュータやビデオ映像再生機器等のデジタル映像出力装置から、液晶モニタやプロジェクタ等のデジタル映像入力装置に伝送する際に、パラレル制御信号から変換されるシリアル制御信号と、基準クロック信号とを重畳した重畳信号を電気/光変換して、1本の光ファイバにより伝送できるようにするとともに、全てのデジタル映像を、例えば4〜5本の光ファイバのみからなる充分小さい径サイズの光ファイバケーブルにより伝送できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル映像信号を伝送するためのインタフェース規格として、主にコンピュータに用いられるDVI(Digital Visual Interface)規格と、DVI規格を基に家電向けに機能追加されたHDMI(High Definition Multimedia Interface)規格とが提唱されている。
【0003】
上述のインタフェース規格に基づいたデジタル伝送は、従来のアナログ伝送の課題であった、画像の揺らぎや滲み、発色の不正確性等が低減されている。しかし、これらのデジタル伝送を、例えば同軸ケーブル等の金属線を用いて実現した場合、品質を保って伝送できる距離は、5〜10〔m〕程度とされている。その問題を解決するため、比較的高速なパラレルデジタル映像信号と基準クロック信号の伝送についてのみ光ファイバを用いたデジタルビデオ信号インタフェースモジュールが提案されている(特許文献1)。
【0004】
図9は、特許文献1に見られるような、第1の従来例に係るデジタルビデオ信号インタフェースモジュールの構成例を示すブロック図である。図9に示すデジタルビデオ信号インタフェースモジュールは、コンピュータ401、送信コネクタ433、光ファイバ437、受信コネクタ435、LCDモニター402と、440〜444の各金属線で構成されている。
【0005】
送信コネクタ433は、R、G、Bデジタル映像信号と基準クロック信号との、4つの光信号を送信する4個のレーザーダイオード438と、それを駆動するレーザードライバ430で構成され、受信コネクタ435は、上述の4つの光信号を受信する4個のフォトダイオード439と、それを駆動するPD増幅器432で構成される。
【0006】
コンピュータ401から出力されるR、G、Bデジタル映像信号及び基準クロック信号は、送信コネクタ433のレーザードライバ430及びレーザーダイオード438により、各チャンネル毎に電気信号から光信号に電気/光変換され、光ファイバ437により、各チャンネル毎に伝送される。
【0007】
伝送された信号は、受信コネクタ435のフォトダイオード439及びPD増幅器432により各チャンネル毎に光信号から電気信号に光/電気変換され、LCDモニター402に入力される。
【0008】
一方、Vcc、Ground、DDC DATA、DDC CLOCK、HPD等のパラレル制御信号は、440〜444の各金属線によりパラレル伝送される。これにより、デジタルビデオ信号インタフェースモジュールが構成される。
【0009】
図10は、第1の従来例に係るデジタルビデオ信号インタフェースモジュールに用いる複合ケーブル450の断面図である。
【0010】
図10に示す複合ケーブル450は、光ファイバ437、電源線440、接地線441、DDCデータ線442、DDCクロック線443、HPD線444で構成され、上述のR、G、Bデジタル映像信号と基準クロック信号を4本の光ファイバ437により光伝送し、上述の5つのパラレル制御信号を5つの金属線440〜444により電気伝送する。複合ケーブル450では、金属線440〜444からのEMI(electro magnetic interference:電磁波妨害)が問題となるため、金属線毎にEMIを軽減させるための被覆が施される。
【0011】
第1の従来例に係るインタフェースモジュールは、図10に示すような複合ケーブル450を用いて、R、G、Bデジタル映像信号と基準クロック信号を4本の光ファイバで伝送することにより、デジタルビデオ信号の長距離伝送を実現している。
【0012】
なお、特許文献2はデジタル映像通信装置が開示されている。このデジタル映像通信装置によれば、少なくともRGBの各映像信号からなるパラレルデジタル映像信号及び基準クロック信号を含むデジタル映像信号を伝送する際に、基準クロック信号をもとに搬送用クロック信号を生成し、この搬送用クロック信号を用いて少なくともRGBの各映像信号からなるパラレルデジタル映像信号をシリアルデジタル信号に変換した後、光信号に変換して伝送するようになされる。このように装置を構成すると、R、G、Bデジタル映像信号と基準クロック信号を1本の光ファイバで伝送できるので、光ファイバの数を削減することができるというものである。
【0013】
【特許文献1】特開2002-366340号公報
【特許文献2】特開2005-73220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで従来のデジタルビデオ信号インタフェースモジュールや、デジタル映像通信装置によれば、次のような問題がある。
【0015】
(1)特許文献1に係るデジタルビデオ信号インタフェースモジュールでは、例えば、4本の光ファイバと5本の金属線を束ねた複合ケーブルを用いて伝送が行われる。
【0016】
しかし、光ファイバと金属線の複合ケーブルの場合、全体として径サイズが大きく、柔軟性にも欠けるケーブルとなってしまう。従って、敷設使用に煩雑性が増してしまううえ、一般に高コストである。
【0017】
(2)特許文献2に係るデジタル映像通信装置では、比較的高速なパラレル映像信号をパラレル/シリアル変換し、より高速な信号として伝送する。
【0018】
しかし、近年映像信号の高解像度化のみならず、広色域化、ハイフレームレート化の要求が出てきたことから、デジタル映像信号の伝送速度が10Gbps以上の領域まで上がっていく可能性がある。その際、高速なシリアル映像信号を送信するためにマルチプレクサやデマルチプレクサ等各部材も高速対応しなくてはならず、装置全体として高コストになる可能性がある。
【0019】
そこで本発明は上記(1)、(2)のような従来の課題を解決したものであって、パラレル制御信号の伝送方法を工夫して、例えば4〜5本の光ファイバのみからなる、充分径サイズが小さい光ファイバケーブルにより、デジタル映像信号の長距離伝送ができるようにした、デジタル映像送信装置、デジタル映像受信装置、デジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上述した課題は、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を送信する際に、パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換するパラレル/シリアル変換手段と、パラレル/シリアル変換手段により変換されたシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳して重畳信号を出力する重畳手段と、重畳手段により出力された重畳信号を電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段とを備えることを特徴とするデジタル映像送信装置によって解決される。
【0021】
本発明に係るデジタル映像送信装置によれば、パラレル/シリアル変換手段は、パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換する。重畳手段は、パラレル/シリアル変換手段により変換されたシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳する。電気/光変換手段は、重畳手段により重畳された重畳信号を電気信号から光信号に変換するようになる。
【0022】
例えば、R,G,B映像信号からなるデジタル映像信号を送信するとき、R,G,B映像信号は電気/光変換させた3つのパラレル映像信号として送信し、基準クロック信号とパラレル制御信号は、電気/光変換させた1つの重畳信号として送信し、合計4本の光ファイバにより送信するようになる。
【0023】
従って、金属線との複合ケーブルを用いた場合に比べて、充分径サイズが小さく、柔軟性に優れた光ファイバのみによるケーブルを伝送経路に用いることができるとともに、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数も少なくできる。また、R,G,B映像信号はパラレル映像信号として送信するので、従来の低コストな部材で装置を実現できる。
【0024】
本発明に係るデジタル映像受信装置は、送信側において、パラレル制御信号を時分割多重により変換したシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳した重畳信号を、電気/光変換して送信された光信号を受信する際に、受信した重畳信号を光信号から電気信号に変換する光/電気変換手段と、光/電気変換手段により変換された重畳信号を基準クロック信号とシリアル制御信号とに分離する分離手段と、分離手段により分離されたシリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段とを備えることを特徴とするものである。
【0025】
本発明に係るデジタル映像受信装置によれば、光/電気変換手段は、受信した重畳信号を光信号から電気信号に変換する。分離手段は、光/電気変換手段により変換された重畳信号を基準クロック信号とシリアル制御信号とに分離する。シリアル/パラレル変換手段は、分離手段により分離されたシリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するようになる。
【0026】
例えば、R,G,B映像信号からなるデジタル映像信号を受信するとき、R,G,B映像信号は電気/光変換させた3つのパラレル映像信号として受信し、基準クロック信号とパラレル制御信号は、電気/光変換させた1つの重畳信号として受信し、合計4本の光ファイバから受信するようになる。
【0027】
従って、充分径サイズが小さく柔軟性に優れた光ファイバケーブルを伝送経路に用いることができるとともに、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数も少なくできる。また、R,G,B映像信号はパラレル映像信号として受信するので、従来の低コストな部材で装置を実現できる。
【0028】
本発明に係るデジタル映像伝送システムは、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を送信するデジタル映像送信装置と、当該デジタル映像送信装置からのデジタル映像信号を受信するデジタル映像受信装置とで構成され、デジタル映像送信装置は、パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換するパラレル/シリアル変換手段と、パラレル/シリアル変換手段により変換されたシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳した重畳信号を出力する重畳手段と、重畳手段により出力された重畳信号を電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段とを備え、デジタル映像受信装置は、受信した重畳信号を光信号から電気信号に変換する光/電気変換手段と、光/電気変換手段により変換された重畳信号を基準クロック信号とパラレル制御信号とに分離する分離手段と、分離手段により分離されたシリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段とを備えることを特徴とするものである。
【0029】
本発明に係るデジタル映像伝送システムによれば、デジタル映像送信装置においては、パラレル/シリアル変換手段は、パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換する。重畳手段は、パラレル/シリアル変換手段により変換されたシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳する。電気/光変換手段は、重畳手段により重畳された重畳信号を電気信号から光信号に変換するようになる。デジタル映像受信装置においては、光/電気変換手段は、受信した重畳信号を光信号から電気信号に変換する。分離手段は、光/電気変換手段により変換された重畳信号を基準クロック信号とシリアル制御信号とに分離する。シリアル/パラレル変換手段は、分離手段により分離されたシリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するようになる。
【0030】
例えば、R,G,B映像信号からなるデジタル映像信号を伝送するとき、R,G,B映像信号は電気/光変換させた3つのパラレル映像信号として伝送し、基準クロック信号とパラレル制御信号は、電気/光変換させた1つの重畳信号として伝送し、合計4本の光ファイバにより伝送するようになる。
【0031】
従って、充分径サイズが小さく、柔軟性に優れた光ファイバケーブルを伝送経路に用いることができるとともに、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数も少なくできる。また、R,G,B映像信号はパラレル映像信号として伝送するので、従来の低コストな部材で装置を実現できる。
【0032】
本発明に係るデジタル映像伝送方法は、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を伝送する際に、デジタル映像信号の送信側は、パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換し、変換されたシリアル制御信号と基準クロック信号とを重畳し、重畳された重畳信号を電気信号から光信号に変換するとともに、デジタル映像信号の受信側は、受信した重畳信号を光信号から電気信号に変換し、変換された重畳信号を基準クロックとシリアル制御信号とに分離し、分離されたシリアル制御信号を、時分割分離によりパラレル制御信号に変換することを特徴とするものである。
【0033】
本発明に係るデジタル映像伝送方法によれば、送信側は、パラレル制御信号から変換されるシリアル制御信号と、基準クロック信号とを重畳した重畳信号を、電気信号から光信号に変換する。
【0034】
受信側は、光信号から電気信号に変換される重畳信号を基準クロック信号とシリアル制御信号に分離し、分離されたシリアル制御信号をシリアル/パラレル変換するようになる。
【0035】
例えば、R,G,B映像信号からなるデジタル映像信号を伝送するとき、R,G,B映像信号は電気/光変換させた3つのパラレル映像信号として伝送し、基準クロック信号とパラレル制御信号は、電気/光変換させた1つの重畳信号として伝送し、合計4本の光ファイバにより伝送するようになる。
【0036】
従って、充分径サイズが小さく、柔軟性に優れた光ファイバケーブルを伝送経路に用いることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係るデジタル映像送信装置によれば、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を送信する際に、パラレル制御信号から変換されるシリアル制御信号と、基準クロック信号とを重畳した重畳信号を、電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段を備えるものである。この構成によって、基準クロック信号とパラレル制御信号とを、電気/光変換させた1つの重畳信号として、1本の光ファイバにより送信することができるので、帯域利用効率を上げ、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数を最低限に抑えることができる。しかも、全て光による伝送のため、金属配線を使用した場合に比べてケーブルを細くでき、またEMIの問題が発生しない。
【0038】
本発明に係るデジタル映像受信装置によれば、デジタル映像信号の送信側において、パラレル制御信号から変換したシリアル制御信号と、基準クロック信号とを重畳させ、電気/光変換して送信される光信号を受信する際に、受信して光/電気変換される重畳信号を、シリアル制御信号と基準クロック信号に分離し、分離されたシリアル制御信号をパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段を備えるものである。この構成によって、一本の光ファイバにより受信した重畳信号を光/電気変換して、基準クロック信号とパラレル制御信号とを取り出すことができるので、帯域利用効率を上げ、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数を最低限に抑えることができる。
【0039】
本発明に係るデジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法によれば、本発明に係るデジタル映像送信装置と、本発明に係るデジタル映像受信装置を備え、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を伝送するものである。この構成によって、基準クロック信号とパラレル制御信号とを重畳させて、1つの光信号として伝送することができるので、帯域利用効率を上げ、伝送経路、電気/光変換手段、光/電気変換手段の数を最低限に抑えることができる。しかも、全て光による伝送のため、金属配線を使用した場合に比べてケーブルを細くでき、またEMIの問題が発生しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
続いて、この発明に係る長距離伝送可能なデジタル映像送信装置、デジタル映像受信装置を備えたデジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法について、図面を参照しながら説明をする。
【実施例1】
【0041】
図1は本発明に係る第1の実施例としてのデジタル映像伝送システム1の構成例を示すブロック図である。図1に示すデジタル映像伝送システム1は、RGBパラレル映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を、コンピュータやビデオ映像再生機器等のデジタル映像出力装置から、液晶モニタやプロジェクタ等のデジタル映像入力装置に下り伝送するものである。また一方で、デジタル映像入力装置からのパラレル制御信号をデジタル映像出力装置に上り伝送する機能も備えている。
【0042】
デジタル映像伝送システム1は、デジタル映像信号を送信する映像送信装置100と、当該映像送信装置100からのデジタル映像信号を受信する映像受信装置101とにより構成される。またこれらの伝送経路としては、5本の光ファイバ12〜16からなる光ファイバケーブル33が用いられる。
【0043】
映像送信装置100は、E/O(Electrical/Optical Converter)回路4〜7、MUX(Multiplexer)回路3、DEMUX(Demultiplexer)回路8、m倍逓倍器(図中×mと記す)30、O/E回路11、振幅制御器49、10個の端子201〜210を備えて構成される。
【0044】
端子201〜203には下り伝送されるRGBパラレル映像信号が入力される。端子201には電気/光変換手段の一例を構成するR色用のE/O回路4が接続され、R色用の映像信号を電気/光変換した光信号を出力する。E/O回路4にはR色用の光ファイバ12が接続され、電気/光変換されたR色用の光信号を伝送する。端子202には電気/光変換手段の一例を構成するG色用のE/O回路5が接続され、G色用の映像信号を電気/光変換した光信号を出力する。E/O回路5にはG色用の光ファイバ13が接続され、電気/光変換されたG色用の光信号を伝送する。端子203には電気/光変換手段の一例を構成するB色用のE/O回路6が接続され、B色用の映像信号を電気/光変換した光信号を出力する。E/O回路6にはB色用の光ファイバ14が接続され、電気/光変換されたB色用の光信号を伝送する。これにより、RGBパラレル映像信号を各チャンネル毎に電気/光変換し、光ファイバ12〜14を介して送信するようになる。
【0045】
端子204には基準クロック信号(以下CLK信号という)が入力される。端子205〜208にはパラレル/シリアル変換手段の一例を構成するMUX回路3が接続され、図示しない送信処理部からDDC CLK(Data Display Channel Clock:以下DCLK信号という)、DDC DATA(Data Display Channel DATA:以下DDCデータという)、CEC(Consumer Electronics Control:以下CEC信号という)、+5V検知信号等のパラレル制御信号を入力し、外部クロック信号(External CLK1:以下ECLK1信号という)に基づいて、これらのパラレル制御信号を時分割多重によりパラレル/シリアル変換してシリアル制御信号SSを出力するようになされる。ECLK1信号は、端子210から供給される。
【0046】
端子205には+5V検知信号が入力され、電源情報を伝達するために使用される。端子207にはDDCデータが入力され、コンピュータや液晶モニタの固有情報を伝達するために使用される。固有情報とは、どのようなコンピュータや液晶モニタが接続されたかを識別するための情報である。端子206にはDCLK信号が入力され、DDCデータを同期して取り込むために使用される。端子208にはCEC信号が入力され、機器間を相互に制御するために使用される。
【0047】
なお、MUX回路3には、図示しないフレーム識別子付与部が設けられ、受信側でフレーム同期を行う際に用いるフレーム識別子FI(Frame Identifier)をシリアル制御信号SSに付与する。
【0048】
MUX回路3及び端子204には振幅制御手段の一例を構成する振幅制御器49が接続され、端子204に入力されたCLK信号及びシリアル制御信号SSを入力し、当該CLK信号とシリアル制御信号SSとの振幅を比較する。この例で振幅制御器49は、CLK信号の振幅がシリアル制御信号SSの振幅よりも大きくなるように制御する。振幅制御器49には重畳手段及び電気/光変換手段の一例を構成するE/O回路7が接続される。E/O回路7は振幅制御器49からのシリアル制御信号SSを、CLK信号に重畳させて電気/光変換し光信号を出力する。E/O回路7には重畳信号用の光ファイバ15が接続され、電気/光変換されたシリアル制御信号SS+CLK信号用の光信号を伝送する。このように、デジタル映像信号の下り信号送信系を有した映像送信装置100が構成される。
【0049】
一方、映像送信装置100は、下り信号送信系の他に上り信号受信系として、O/E回路11、m倍逓倍器30及びDEMUX回路8を備えている。
【0050】
O/E回路11には映像受信装置からの光ファイバ16が接続される。O/E回路11では、映像受信装置から伝送されてきたシリアルの上り制御用の光信号が光/電気変換されて上りシリアル制御信号が出力される。ここにシリアルの上り制御用の光信号は、受信側において、上りパラレル制御信号をパラレル/シリアル変換し、電気/光変換した信号である。
【0051】
端子210にはm倍逓倍器30が接続され、当該端子210から供給されたECLK1信号をm倍に逓倍するようになされる。m倍逓倍器30及びO/E回路11にはDEMUX回路8が接続され、m倍に逓倍されたECLK1信号に基づいてO/E回路11から出力される上りシリアル制御信号をシリアル/パラレル変換してパラレル制御信号を出力する。この例で、DEMUX回路8は、図示しない復号処理部と、フレーム同期処理部を有している。復号処理部は送信時にマンチェスタ符号化した信号を復号し、フレーム同期処理部は、送信時に付与されたフレーム識別子を基にしてフレーム同期処理を実行してシリアル/パラレル変換する。DEMUX回路8はパラレル制御信号を時分割分離してDDCデータ、CEC信号及びHPD(Hot Plug Detecter)信号を抽出する。HPD信号は端子209に出力される。端子209は例えば、図示しない送信処理部に接続される。このように、デジタル映像信号の上り信号受信系を有した映像送信装置100が構成される。
【0052】
映像受信装置101は、O/E(Optical/Electrical Converter)回路20〜23、DEMUX回路17、LA(Limiting Amplifier)回路24、LPF(Low Pass Filter)回路25、増幅器55、m倍逓倍器29、MUX回路27、E/O回路26、10個の端子301〜310を備えて構成される。
【0053】
映像受信装置101には、下り伝送されたRGBパラレル映像信号が入力される。RGBパラレル映像信号は、映像送信装置100に接続された光ファイバ12〜14により伝送される。
【0054】
光ファイバ12には、光/電気変換手段の一例を構成するR色用のO/E回路20が接続され、R色用の映像信号を光/電気変換した電気信号を出力する。O/E回路20には端子301が接続され、光/電気変換されたR色用の映像信号を出力する。光ファイバ13には、光/電気変換手段の一例を構成するG色用のO/E回路21が接続され、G色用の映像信号を光/電気変換した電気信号を出力する。O/E回路21には端子302が接続され、光/電気変換されたG色用の映像信号を出力する。光ファイバ14には、光/電気変換手段の一例を構成するB色用のO/E回路22が接続され、B色用の映像信号を光/電気変換した電気信号を出力する。O/E回路22には端子303が接続され、光/電気変換されたB色用の映像信号を出力する。これにより、RGBパラレル映像信号を各チャンネルごとに光/電気変換し、端子301〜303から出力するようになる。
【0055】
映像受信装置101には、下り伝送されたシリアル制御信号SS+CLK信号の重畳信号が入力される。シリアル制御信号SS+CLK信号の重畳信号は、映像送信装置100に接続された光ファイバ15により伝送される。
【0056】
光ファイバ15には、O/E回路23が接続され、シリアル制御信号SSとCLK信号との重畳信号を光/電気変換する。O/E回路23には、分離手段である第1の信号抽出手段の一例を構成するLA回路24が接続され、重畳信号からシリアル制御信号SSを分離し、CLK信号を抽出する。LA回路24には端子304が接続され、抽出されたCLK信号を出力するようになる。出力されたCLK信号は、RGBパラレル映像信号を同期して入力するために用いられる。
【0057】
また一方で、O/E回路23には、分離手段である第2の信号抽出手段の一例を構成するLPF回路25が接続され、重畳信号からCLK信号を分離し、シリアル制御信号SSを抽出する。LPF回路25の後段には、第2の波形調整手段の一例を構成する増幅器55が接続され、分離したシリアル制御信号SSを必要な振幅レベルに増幅あるいは整形する。増幅器55には、シリアル/パラレル変換手段の一例を構成するDEMUX回路17が接続され、増幅あるいは整形されたシリアル制御信号SSが入力される。DEMUX回路17は、ECLK2’信号に基づいて、入力されたシリアル制御信号SSを時分割分離によりシリアル/パラレル変換するようになる。なお、ECLK2’信号は、DEMUX回路17に接続されるm倍逓倍器29から供給され、送信側のECLK1信号と同じ周波数のECLK2信号をm倍に逓倍したものである。ECLK2信号は端子310から入力される。
【0058】
また、DEMUX回路17には、図示しないフレーム同期処理部が設けられ、送信時に付与されたフレーム識別子を基にしてフレーム同期処理を実行してシリアル/パラレル変換する。
【0059】
DEMUX回路17には、端子305〜308が接続され、シリアル/パラレル変換された各パラレル制御信号を出力するようになされる。+5V検知信号は端子305から出力され、DDCデータは端子307から出力され、DCLK信号は端子306から出力され、CEC信号は端子308から出力される。この例では、出力された各パラレル制御信号は図示しない受信処理部に入力される。このように、デジタル映像信号の下り信号受信系を有した映像受信装置101が構成される。
【0060】
また、映像受信装置101は、下り信号受信系の他に上り信号送信系として、MUX回路27、E/O回路26、端子307〜310を備えている。
【0061】
端子307〜309には、MUX回路27が接続され、図示しない受信処理部にて受信処理された上りパラレル制御信号、DDCデータ、CEC信号、HPD信号が入力される。端子310にはMUX回路27が接続され、ECLK2信号が入力される。MUX回路27は、このECLK2信号を用いて、上りパラレル制御信号を時分割多重によりパラレル/シリアル変換し、上りシリアル制御信号を出力する。この例で、MUX回路27には図示しない符号変換処理部とフレーム識別子付与部が設けられ、符号変換処理部は符号の偏りを除去するためにマンチェスタ符号化を行い、フレーム識別子付与部は受信側でフレーム同期を行う際に用いるフレーム識別子FIを付与する。MUX回路27には、E/O回路26が接続され、MUX回路27からの上りシリアル制御信号を、電気/光変換する。E/O回路26には、光ファイバ16が接続され、電気/光変換された光信号を伝送するようになる。このように、デジタル映像信号の上り信号送信系を有した映像受信装置101が構成される。
【0062】
次に本発明の特徴である、CLK信号とシリアル制御信号SSとの重畳伝送に係る、E/O回路7とO/E回路23とその周辺部の構成例について説明を行う。
【0063】
図2は、E/O回路7とO/E回路23とその周辺部の構成例を示すブロック図である。図2に示す送信側のE/O回路7は、LDドライバ40、APC(Auto Power Control)回路41、LD(レーザーダイオード)素子42、MPD(モニタフォトダイオード)素子43、コイル44、Nch FET素子45、電流源46、メモリ56を備えて構成される。
【0064】
また、E/O回路7は、その前段に振幅制御器49を備える。振幅制御器49は、端子204とMUX回路3が接続される。振幅制御器49には、端子204からCLK信号が入力され、MUX回路3からはシリアル制御信号SSが入力される。振幅制御器49は、入力されたCLK信号とシリアル制御信号SSとの振幅を比較し、CLK信号の振幅がシリアル制御信号SSの振幅の例えば3倍になるように制御する。振幅制御器49には、LDドライバ40が接続され、振幅を制御されたCLK信号が入力され、このCLK信号を電圧/電流変換し、電流出力I1を出力する。
【0065】
一方で振幅制御器49には、Nch FET素子45が接続され、振幅を制御されたシリアル制御信号SSをそのゲートに入力され、そのシリアル制御信号SSを電圧/電流変換し、コイル44を介して電流出力I2を出力する。LDドライバ40とコイル44はLD素子42に接続される。LD素子42は、電流出力I1と電流出力I2を重畳した駆動電流入力I0により駆動され、光信号53を出力するようになる。光信号53は光ファイバ15を介して映像受信装置101に伝送される。これにより、CLK信号と、シリアル制御信号SSとの重畳信号を光ファイバ15を介して送信するE/O回路7が構成される。
【0066】
また、光信号53は、受信側に送信される一方で、MPD素子43により受光され、APC回路41により光量を制御される。MPD素子43は、光信号53を受光するように配置され、光信号53を光/電気変換した電流信号を出力する。MPD素子43には、光量制御部の一例を構成するAPC回路41が接続され、MPD43の電流出力を監視して光量を制御する制御信号を出力する。APC回路41には電流源46が接続され、APC回路41からの制御信号により電流値を制御されるようになる。電流源46は、Nch FET素子45とコイル44を介してLD素子42に接続され、LD素子42のオフセット電流を制御するようになされる。この例で、APC回路41は、E/O回路7に入力されるシリアル制御信号SSの変動に追従しないように、APC回路41の制御ループ定数が、シリアル制御信号SSの周波数よりも充分低いように設定される。これは、APC41のループ定数が高いと、APC41から電流源46へ出力される制御信号が、シリアル制御信号SSの変動に追従して発振してしまい、光量制御ができなくなるためである。
【0067】
また、APC回路41は、LDドライバ40に制御信号を出力することにより、CLK信号の振幅とシリアル制御信号SSの振幅の比を制御する機能も有し、その制御に用いる係数は、一定の演算式あるいは内部のメモリ56から読み出して設定する。これにより、LD素子42の光量を制御するE/O回路7が構成される。
【0068】
受信側のO/E回路23は、PD(フォトダイオード)素子47とTIA(Transimpedance Amplifier)回路48を備えて構成される。PD素子47は、光ファイバ15からの光信号53を受信するように配置され、光信号53を光/電流変換する。PD素子47にはTIA回路48が接続され、PD素子47が光/電流変換した電流信号を一定の振幅を持った電圧信号に変換する。TIA回路48には第1の信号抽出部の一例を構成するLA回路24が接続され、光/電気変換された重畳信号からCLK信号を抽出する。LA回路24には端子304が接続され、抽出されたCLK信号を出力する。
【0069】
一方で、TIA回路48には第2の信号抽出部の一例を構成するLPF回路25が接続され、光/電気変換された重畳信号からシリアル制御信号SSを抽出する。LPF回路25には、第2の波形調整手段の一例を構成する増幅器55が接続され、抽出したシリアル制御信号SSを必要な振幅レベルに増幅あるいは整形する。増幅器55にはDEMUX回路17が接続され、振幅レベルを制御されたシリアル制御信号SSが入力される。これにより、受信した重畳信号をCLK信号とシリアル制御信号SSとに分離して、それぞれを端子304とDEMUX回路17へ出力するO/E回路23が構成される。
【0070】
図3はパラレル制御信号のパラレル/シリアル変換例を示すタイミングチャートである。この実施例ではパラレル制御信号である、DCLK信号、DDCデータ、CEC信号、+5V検知信号を時分割多重によりパラレル/シリアル変換し、1つの信号であるシリアル制御信号SSに統合(合成・多重)できるようにした。この時分割多重は、外部基準クロック信号であるECLK1信号を用いてなされる。この例で、ECLK1信号は4MHzに設定される。
【0071】
また本実施例では、受信側でフレーム同期を行う際に用いるフレーム識別子FIを、送信側で付与するようになされる。
【0072】
この実施例では、図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t1から次の立ち上がり時刻t2の間で、図3AのDCLK信号をラッチし、このt1−t2間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt1−t2間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t2から次の立ち上がり時刻t3の間で、図3BのDDCデータをラッチし、このt2−t3間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt2−t3間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t3から次の立ち上がり時刻t4の間で、図3CのCEC信号をラッチし、このt3−t4間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt3−t4間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t4から次の立ち上がり時刻t5の間で、図3EのFI識別子の波形が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt4−t5間の波形として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t5から次の立ち上がり時刻t6の間で、図3AのDCLK信号をラッチし、このt5−t6間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt5−t6間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t6から次の立ち上がり時刻t7の間で、図3BのDDCデータをラッチし、このt6−t7間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt6−t7間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t7から次の立ち上がり時刻t8の間で、図3Dの+5V検知信号をラッチし、このt7−t8間における値が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt7−t8間の値として書き込まれる。図3FのECLK1信号の立ち上がり時刻t8から次の立ち上がり時刻t9の間で、図3EのFI識別子の波形が読み出され、図3Gのシリアル制御信号SSのt8−t9間の波形として書き込まれる。
【0073】
以上のように、8Bit/2μsecを一周期として、順次パラレル制御信号が、FIを付与されながらシリアル制御信号SSに書き込まれる。この例では、比較的高速なDCLK信号とDDCデータは1周期に2回ずつ、比較的低速なCEC信号と+5V検知信号は1周期に1回ずつ書き込まれ、FIは1周期に2回付与される。このようにしてパラレル制御信号は、1つの信号であるシリアル制御信号SSに統合される。
【0074】
次に、CLK信号とシリアル制御信号SSとの重畳信号の波形例について説明をする。図4A、B及びCは第1の実施例に係る重畳信号、CLK信号及びシリアル制御信号SSの波形例を示す波形図である。
【0075】
図4A、B及びCの横軸は時間軸であり、縦軸は振幅レベルを表している。図4Aは、CLK信号とシリアル制御信号SSが重畳された重畳信号の波形例である。この波形例は、複数の重畳信号を重ねて表示したものである。第1の実施例では、図4Aに示す波形の重畳信号は、受信側のO/E回路23の出力信号として観測できる。
【0076】
図4Bは、重畳信号からシリアル制御信号SSを除いて抽出されたCLK信号の波形例である。第1の実施例では、図4Bに示す波形のCLK信号は、図4Aに示す波形の重畳信号を、LA回路24により振幅制限して増幅することで抽出される。
【0077】
図4Cは、重畳信号からCLK信号を除いて抽出されたシリアル制御信号SSの波形例である。この波形は、複数のシリアル制御信号SSを重ねて表示したものである。第1の実施例では、図4Cに示す波形のシリアル制御信号SSは、図4Aに示す波形の重畳信号から、LPF回路25により低周波数成分を取り出すことで抽出される。
【0078】
以下、図面を参照しながら第1の実施例に係るデジタル映像伝送方法によるデジタル映像伝送システム1の動作例を説明する。
【0079】
この例でデジタル映像伝送システム1は、RGBパラレル映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を、映像送信装置100から映像受信装置101へ下り伝送するとともに、映像受信装置101からのパラレル制御信号を映像送信装置100に上り伝送するものである。従って以下では、下り伝送と上り伝送に分けて説明をする。
【0080】
なお、RGBパラレル映像信号の下り伝送については、単にパラレル伝送によるため、動作説明は省略する。
【0081】
図5は、デジタル映像伝送システム1の動作例を示すブロック図である。
以下、パラレル制御信号とCLK信号の下り伝送について、図5を用いて説明を行う。
【0082】
[下り伝送について]
送信部においては、端子205〜208から入力された各パラレル制御信号(+5V検知信号、DCLK信号、DDCデータ、CEC信号)が、MUX回路3のOver Sampling部60(以下OS部60と記す)に入力される。各パラレル制御信号はOS部60において、順番にECLK1信号の立ち上がり時間ta(a=1〜8)における値が読み出され、順次MUX部61に入力される。ここでECLK1信号は、端子210から入力される外部クロック信号である。読み出された各パラレル制御信号は、MUX部61において、シリアル制御信号SSにta〜t(a+1)における値として書き込まれる。またその際に、図示しないMUX回路3のフレーム識別子付与部からのフレーム識別子FIが、例えば一周期に2回シリアル制御信号SSに付与されるようになされる。その後、シリアル制御信号SSは、Manchester Encode部62に入力され、シリアル制御信号の符号バランスをとるためにマンチェスタ符号化される。マンチェスタ符号化されたシリアル制御信号SSは、E/O回路7に入力され、CLK信号に重畳されて電気/光変換される。CLK信号は、端子204から入力される。
【0083】
このようにして電気/光変換されたシリアル制御信号SS+CLK信号用の光信号は、光ファイバ15により伝送される。
【0084】
受信部においては、光ファイバ15により伝送されたシリアル制御信号SS+CLK信号用の光信号が、受信側のO/E回路23により受信され、光/電気変換される。光/電気変換された重畳信号は、LPF回路25とLA回路24に入力される。LPF回路25に入力された重畳信号は、低周波成分を取り出されて、CLK信号を分離したシリアル制御信号SSが抽出される。抽出されたシリアル制御信号SSは増幅器55に入力され、波形を増幅または整形される。波形を整えられたシリアル制御信号SSは、DEMUX回路17のOver Sampling部63に入力され、ECLK2’信号を用いてオーバーサンプリング(標本抽出)される。ここでECLK2’信号は、送信側のECLK1信号と同じ周波数に設定されたECLK2信号を、m倍に逓倍したものである。ECLK2信号は端子310から入力される。オーバーサンプリングされたシリアル制御信号は、Manchester Decode部64に入力され、マンチェスタ複合化される。マンチェスタ複合化されたシリアル制御信号は、Frame Synchronous部65に入力され、送信時に付与されたFIを検出される。フレーム識別子検出後、シリアル制御信号SSは、DEMUX部66に入力され、時分割分離によりシリアル/パラレル変換されて、DCLK信号、DDCデータ、CEC信号、+5V検知信号等のパラレル制御信号を取り出される。取り出されたパラレル制御信号は、それぞれ端子305〜308から出力される。
【0085】
また、一方で、LA回路24に入力された重畳信号は、振幅制限して増幅することにより、シリアル制御信号SSを分離したCLK信号が抽出される。抽出されたCLK信号は、端子304から出力されるようになる。これにより、パラレル制御信号とCLK信号の下り伝送がなされる。
【0086】
[上り伝送について]
以下、受信部から送信部への上りパラレル制御信号の伝送について説明を行う。
【0087】
映像受信装置101においては、受信処理部からの各上りパラレル制御信号(DDCデータ、CEC信号、HPD信号)が、各端子からMUX回路27に入力される。各上りパラレル制御信号はMUX回路27において、ECLK2信号に基づいて時分割多重によりパラレル/シリアル変換され上りシリアル制御信号に書き込まれる。ここで、ECLK2信号は、外部からMUX回路27に与えられる。この例では、MUX回路27のフレーム識別子付与部からのフレーム識別子FIが付与されるようになされる。その後上りシリアル制御信号は、E/O回路26に入力され、電気/光変換され、光ファイバ16により伝送される。
【0088】
映像送信装置100においては、光ファイバ16により伝送された上りシリアル制御信号が、O/E回路11により受光され、光/電気変換される。光/電気変換された上りシリアル制御信号は、DEMUX回路8に入力される。DEMUX回路8に入力された上りシリアル制御信号は、ECLK1’信号に基づいてシリアル/パラレル変換される。ここで、ECLK1’信号は、外部から与えられるECLK1信号をm倍逓倍したものである。また、ECLK1信号の周波数は、ECLK2信号の周波数と同じに設定されている。上りシリアル制御信号は、DEMUX回路8でシリアル/パラレル変換され、もとの上りパラレル制御信号(DDCデータ、CEC信号、HPD信号)として、各端子から送信処理部へと出力される。また、このシリアル/パラレル変換は、受信部で付与したFIを検出して同期をとるようになされる。これにより、上りパラレル制御信号の伝送がなされる。
【0089】
図6は、第1の実施例おけるデジタル映像伝送システム1に用いる光ファイバケーブル33の構成例を示す断面図である。
【0090】
図6に示す光ファイバケーブル33は、5本の光ファイバ12〜16で構成され、上述のRGBパラレル映像信号を光ファイバ12〜14により下り伝送し、シリアル制御信号SS+CLK信号を光ファイバ15により下り伝送し、上りシリアル制御信号を光りファイバ16により上り伝送する。光ファイバケーブル33は光ファイバのみで構成されるため、EMI対策のための被覆の必要がなくなる。これにより、伝送経路の本数削減以上の効果が望め、この例では、図10に示す第1の従来例に係る複合ケーブル450に比べて、半径サイズが約半分に削減できる。
【0091】
このように、第1の実施例としてのデジタル映像伝送システム及びデジタル映像伝送方法によれば、本発明に係るデジタル映像送信装置100と、デジタル映像受信装置101を備え、上述した例では、R,G,B映像信号とCLK信号とパラレル制御信号とからなるデジタル映像信号を伝送するときCLK信号とパラレル制御信号とを重畳させて1本の光ファイバ15により伝送するようになされ、合計で4〜5本の光ファイバケーブルで伝送するようになされる。従って、帯域利用効率を上げ、伝送経路、E/O回路、O/E回路の数を最低限に抑えることができる。しかも、全て光による伝送のため、金属配線を使用した場合に比べてケーブルを細くでき、またEMIの問題が発生しない。
【0092】
また、第1の実施例に係る映像送信装置100によれば、E/O回路7の前段に振幅制御器49を備え、CLK信号の振幅がシリアル制御信号SSの振幅よりも大きくなるように制御するようになされる。従って、送信側でCLK信号とシリアル制御信号SSの振幅の差を大きくしてから重畳することにより、受信側でLA回路24を用いたエッジ検出を精度よく行えるので、重畳信号からCLK信号を容易に抽出できるようになる。
【実施例2】
【0093】
図7は本発明に係る第2の実施例としてのデジタル映像伝送システム2の構成例を示すブロック図である。図7に示すデジタル映像伝送システム2は、デジタル映像信号を送信する映像送信装置102と、映像受信装置103とにより構成される。またこれらの伝送経路としては、5本の光ファイバ12〜16からなる光ファイバケーブル33が用いられる。
【0094】
映像送信装置102は、第1の実施例に係る映像送信装置100から振幅制御器49を除いて、新たにn倍逓倍器70を備えて構成される。映像受信装置103は、第1の実施例に係る映像受信装置101のLA回路24に代えてHPF(High Pass Filter)71を備え、新たに増幅器54、1/n倍逓倍器72を備えて構成される。
【0095】
送信側においては、端子204には逓倍手段の一例を構成するn倍逓倍器70(図中×nで記す)が接続され、端子204から入力されるCLK信号の周波数をn倍にする。n倍逓倍器70にはE/O回路7が接続され、n倍されたCLK信号(以下n倍CLK信号と記す)に、MUX回路3からのシリアル制御信号SSを重畳させて電気/光変換し光信号を出力する。E/O回路7には光ファイバ15が接続され、電気/光変換されたシリアル制御信号SS+n倍CLK信号用の光信号を伝送する。
【0096】
受信側においては、光ファイバ15に、O/E回路23が接続され、シリアル制御信号SSとn倍CLK信号との重畳信号を光/電気変換する。O/E回路23には、第1の信号抽出手段の一例を構成するHPF回路71が接続され、重畳信号の高周波数成分を取り出すことでn倍CLK信号を抽出する。HPF回路71には第1の波形調整手段の一例を構成する増幅器54が接続され、抽出されたn倍CLK信号を増幅あるいは整形する。増幅器54には、逓倍手段の一例を構成する1/n倍逓倍器(図中×1/nで記す)72を備え、抽出されたn倍CLK信号を1/n倍にする。1/n倍逓倍器72には端子304が接続され、1/n倍にされて元の周波数に戻ったCLK信号を出力するようになる。これにより、第2の実施例としてのデジタル映像伝送システム2を構成する。
【0097】
図8A、B及びCは第2の実施例に係る重畳信号、n倍CLK信号及びシリアル制御信号SSの波形例を示す波形図である。図8A、B及びCの横軸は時間軸であり、縦軸は振幅レベルを表している。
【0098】
図8Aは、n倍CLK信号とシリアル制御信号SSが重畳された重畳信号の波形例である。この波形例は、複数の重畳信号を重ねて表示したものである。また第2の実施例では、第1の実施例のような振幅制御器49を備えない為、n倍CLK信号とシリアル制御信号SSの振幅レベルはほぼ同じに設定されている。第2の実施例では、図8Aに示す波形の重畳信号は、受信側のO/E回路23の出力信号として観測できる。
【0099】
図8Bは、重畳信号からシリアル制御信号SSを除いて抽出されたn倍CLK信号の波形例である。第2の実施例では、図8Bに示す波形のn倍CLK信号は、図8Aに示す波形の重畳信号から、HPF回路71により高周波数成分を取り出すことで抽出される。
【0100】
図8Cは、重畳信号からn倍CLK信号を除いて抽出されたシリアル制御信号SSの波形例である。この波形は、複数のシリアル制御信号SSを重ねて表示したものである。第2の実施例では、図8Cに示すシリアル制御信号SSは、図8Aに示す波形の重畳信号から、LPF回路25により低周波数成分を取り出すことで抽出される。
【0101】
以下、上述の図7を参照しながら、第2の実施例に係るデジタル映像方法に係るデジタル映像システム2の動作例を説明をする。
【0102】
送信側においては、CLK信号が端子204からn倍逓倍器70に入力され、その周波数をn倍逓倍される。n倍逓倍されたn倍CLK信号はE/O回路7に入力され、MUX回路3からのシリアル制御信号SSと重畳されて電気/光変換される。電気/光変換されたシリアル制御信号SS+n倍CLK信号用の光信号は、光ファイバ15により伝送される。
【0103】
受信側においては、光ファイバ15により伝送されたシリアル制御信号SS+n倍CLK信号用の光信号が、受信側のO/E回路23により受信され、光/電気変換される。光/電気変換された重畳信号は、LPF回路25とHPF回路71に入力される。
【0104】
HPF回路71に入力された重畳信号は、高周波成分を取り出されて、シリアル制御信号SSを分離したn倍CLK信号が抽出される。抽出されたn倍CLK信号は、増幅器54に入力され、波形を増幅または整形される。増幅または形成されたn倍CLK信号は、1/n倍逓倍器72に入力され、1/n倍に逓倍される。1/n倍逓倍されて、元の周波数に戻ったCLK信号は、端子304から出力される。
【0105】
また、一方で、LPF回路25に入力された重畳信号は、低周波成分を取り出されて、n倍CLK信号を分離したシリアル制御信号SSが抽出される。これにより、第2の実施例としてのパラレル制御信号とn倍CLK信号の下り伝送がなされる。
【0106】
このように、第2の実施例に係るデジタル映像システム2によれば、送信側においてCLK信号をn倍にしたn倍CLK信号にシリアル制御信号SSを重畳させて伝送するようになされる。
【0107】
従って、n倍CLK信号とシリアル制御信号SSの周波数帯域の差が大きくなるので、S/N比が向上するとともに、受信側でHPF回路71を用いてn倍CLK信号の抽出ができるようになる。また、送信側でCLK信号とシリアル制御信号SSの振幅制御を行わなくても、受信側でCLK信号とシリアル制御信号SSの分離ができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とからなるデジタル映像信号を、コンピュータやビデオ映像再生機器等のデジタル映像出力装置から、液晶モニタやプロジェクタ等のデジタル映像入力装置に伝送する、デジタル映像伝送システムに用いて極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】第1の実施例としてのデジタル映像伝送システム1の構成例を示すブロック図である。
【図2】E/O回路7とO/E回路23とその周辺部の構成例を示すブロック図である。
【図3】パラレル制御信号のパラレル/シリアル変換例を示すタイミングチャートである。
【図4】第1の実施例に係る重畳信号とCLK信号とシリアル制御信号SSの波形例を示す波形図である。
【図5】第1の実施例としてのデジタル映像伝送システム1の動作例を示すブロック図である。
【図6】第1の実施例としてのデジタル映像伝送システム1に用いる光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図7】第2の実施例としてのデジタル映像伝送システム2の構成例を示すブロック図である。
【図8】第2の実施例に係る重畳信号とn倍CLK信号とシリアル制御信号SSの波形例を示す波形図である。
【図9】第1の従来例に係るデジタルビデオ信号インタフェースモジュールの構成例を示すブロック図である。
【図10】第1の従来例に係るデジタルビデオ信号インタフェースモジュールに用いる複合ケーブル450の断面図である。
【符号の説明】
【0110】
1、2・・・デジタル映像伝送システム、3、27、61・・・MUX、4〜7、26・・・E/O、8、17、66・・・DEMUX、11、20〜23・・・O/E、12〜16・・・光ファイバ、24・・・LA、25・・・LPF、29、30・・・m倍逓倍器、33・・・光ファイバケーブル、40・・・LDドライバ、41・・・APC、42・・・LD、43・・・MPD、44・・・コイル、45・・・Nch FET、46・・・電流源、47・・・PD、48・・・TIA、49・・・振幅制御器、53・・・光信号、54、55・・・増幅器、56・・・メモリ、60、63・・・Over Sampling、62・・・Manchester Encode、64・・・Manchester Decode、65・・・Frame Synchronous、70・・・n倍逓倍器、71・・・HPF、72・・・1/n倍逓倍器、100、102・・・映像送信装置、101、103・・・映像受信装置、201〜210、301〜310・・・端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を送信するデジタル映像送信装置において、
前記パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換するパラレル/シリアル変換手段と、
前記パラレル/シリアル変換手段により変換された前記シリアル制御信号と前記基準クロック信号とを重畳して重畳信号を出力する重畳手段と、
前記重畳手段により出力された前記重畳信号を電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段とを備えることを特徴とするデジタル映像送信装置。
【請求項2】
前記パラレル/シリアル変換手段は、
前記パラレル制御信号をシリアル制御信号に変換する際に、受信時にフレーム同期処理を実行するためのフレーム識別子を付与するフレーム識別子付与部を備えることを特徴とする請求項1記載のデジタル映像送信装置。
【請求項3】
前記重畳手段の前段に振幅制御手段を備え、
前記振幅制御手段は、
前記重畳手段に入力される前記基準クロック信号と前記シリアル制御信号との振幅を比較し、前記基準クロック信号の振幅が前記シリアル制御信号の振幅よりも大きくなるように制御することを特徴とする請求項1記載のデジタル映像送信装置。
【請求項4】
前記電気/光変換手段は、
電気信号から変換された光信号の光量を監視して、光量を制御する光量制御部を備える
ことを特徴とする請求項1記載のデジタル映像送信装置。
【請求項5】
前記光量制御部は、
光量の制御に用いる係数を、一定の演算式あるいはメモリから読み出すことを特徴とする請求項4記載のデジタル映像送信装置。
【請求項6】
前記光量を制御する光量制御部の制御ループ定数が、シリアル制御信号の周波数よりも低いことを特徴とする請求項4記載のデジタル映像送信装置。
【請求項7】
前記重畳手段の前段に逓倍手段を備え、
前記逓倍手段は、
前記重畳手段に入力される前記基準クロック信号の周波数をn倍にすることを特徴とする請求項1記載のデジタル映像送信装置。
【請求項8】
少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号と
を含むデジタル映像信号を受信するとき、
前記パラレル制御信号を時分割多重により変換したシリアル制御信号と前記基準クロック信号とを重畳した重畳信号を、電気/光変換された光信号を受信するデジタル映像受信装置において、
受信した前記重畳信号を光信号から電気信号に変換する光/電気変換手段と、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号を前記基準クロック信号と前記シリアル制御信号とに分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された前記シリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段とを備えることを特徴とするデジタル映像受信装置。
【請求項9】
前記分離手段は、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号から前記基準クロック信号を抽出する第1の信号抽出部と、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号から前記シリアル制御信号を抽出する第2の信号抽出部とを備えることを特徴とする請求項8記載のデジタル映像受信装置。
【請求項10】
前記シリアル/パラレル変換手段は、
前記分離手段により分離された前記シリアル制御信号に対して、送信時に付与されたフレーム識別子を基にしてフレーム同期処理を実行するフレーム同期処理部を備えることを特徴とする請求項8記載のデジタル映像受信装置。
【請求項11】
前記第1の信号抽出手段は、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号を
振幅制限してから増幅することで基準クロック信号を抽出することを特徴とする請求項9記載のデジタル映像受信装置。
【請求項12】
前記第1の信号抽出手段は、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号の
高周波成分を取り出すことで基準クロック信号を抽出することを特徴とする請求項9記載のデジタル映像受信装置。
【請求項13】
前記第2の信号抽出手段は、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号の低周波成分を取り出すことでシリアル制御信号を抽出することを特徴とする請求項9記載のデジタル映像受信装置。
【請求項14】
前記第1の信号抽出手段の後段に第1の波形調整手段を備え、
前記第1の波形調整手段は、
前記第1の信号抽出手段により抽出される前記基準クロック信号を増幅あるいは整形することを特徴とする請求項9記載のデジタル映像受信装置。
【請求項15】
前記第2の信号抽出手段の後段に第2の波形調整手段を備え、
前記第2の波形調整手段は、
前記第2の信号抽出手段により抽出される前記シリアル制御信号を増幅あるいは整形することを特徴とする請求項9記載のデジタル映像受信装置。
【請求項16】
前記分離手段の後段に逓倍手段を備え、
前記逓倍手段は、
前記分離手段により分離される前記基準クロック信号をn分の1倍にすることを特徴とする請求項8記載のデジタル映像受信装置。
【請求項17】
少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号を送信するデジタル映像送信装置と、
当該デジタル映像送信装置からのデジタル映像信号を受信するデジタル映像受信装置とを備えたデジタル映像伝送システムにおいて、
前記デジタル映像送信装置は、
前記パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換するパラレル/シリアル変換手段と、
前記パラレル/シリアル変換手段により変換された前記シリアル制御信号と前記基準クロック信号とを重畳した重畳信号を出力する重畳手段と、
前記重畳手段により出力された前記重畳信号を電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段とを備え、
前記デジタル映像受信装置は、
受信した前記重畳信号を光信号から電気信号に変換する光/電気変換手段と、
前記光/電気変換手段により変換された前記重畳信号を前記基準クロック信号と前記パラレル制御信号とに分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された前記シリアル制御信号を、時分割分離によりパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段とを備えることを特徴とするデジタル映像伝送システム。
【請求項18】
前記デジタル映像受信装置は、
デジタル映像信号を受信処理する受信処理部を有し、
前記受信処理部からのパラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換するパラレル/シリアル変換手段と、
前記パラレル/シリアル変換手段により変換された前記シリアル制御信号を、電気信号から光信号に変換する電気/光変換手段とを備え、
前記デジタル映像送信装置は、
受信した前記シリアル制御信号を光信号から電気信号に変換する光/電気変換手段と、
前記光/電気変換手段により変換された前記シリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換手段とを備えることを特徴とする請求項17記載のデジタル映像伝送システム。
【請求項19】
少なくともカラー映像再生用の映像信号と基準クロック信号とパラレル制御信号とを含むデジタル映像信号の伝送方法であって、
デジタル映像信号の送信側は、
前記パラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換し、
変換された前記シリアル制御信号と前記基準クロック信号とを重畳し、
重畳された前記重畳信号を電気信号から光信号に変換するとともに、
デジタル映像信号の受信側は、
受信した前記重畳信号を光信号から電気信号に変換し、
変換された前記重畳信号を前記基準クロックと前記シリアル制御信号とに分離し、
分離された前記シリアル制御信号を、時分割分離によりパラレル制御信号に変換することを特徴とするデジタル映像伝送方法。
【請求項20】
前記デジタル映像信号の受信側は、
デジタル映像信号を受信処理する受信処理部からのパラレル制御信号を時分割多重によりシリアル制御信号に変換し、
変換された前記シリアル制御信号を電気信号から光信号に変換するとともに、
前記デジタル映像信号の送信側は、
受信した前記シリアル制御信号を光信号から電気信号に変換し、
変換された前記シリアル制御信号を、更に時分割分離によりパラレル制御信号に変換することを特徴とする請求項19記載のデジタル映像伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−300490(P2007−300490A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127811(P2006−127811)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】