説明

デバイス制御装置、デバイス制御方法、およびデバイス制御システム

【課題】複数のユーザのユーザ情報を連続取得して認証・登録を行い、登録されたユーザに対して共通のサービスを実行することでシステム全体の処理の効率化を図る。
【解決手段】ユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定し、第1のモードが設定されているときはユーザ情報を1つ取得し、第2のモードが設定されているときはユーザ情報を連続して取得する。そして、取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行い、認証処理に成功したユーザ情報を登録し、登録された1又は複数のユーザ情報に基づいて、指定されたサービスの実行処理を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユーザ情報を登録してからデバイスに対してサービスを実行させるデバイス制御装置、デバイス制御方法、およびデバイス制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ICカードに記録されたカードIDやユーザIDなどの情報(以下、ユーザ情報)を利用して認証を行い、認証に成功したユーザを対象にデバイスを用いてプリントやスキャンなどのサービスの実行を許可するシステムが普及してきている。
【0003】
例えば、印刷ジョブの投入時や印刷結果の出力時にユーザの認証を行う、いわゆる「セキュア印刷」(セキュリティ印刷)機能に関する幾つかの技術が提案されており、先に本出願人も、ICカードを使ってユーザ認証に成功したユーザの印刷ジョブを受信して、プリンタで印刷を実行させるシステムを提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−318141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のシステムでは、ユーザの認証処理が成功した場合のみ、デバイスで印刷などのサービスを実行し、あるユーザによるサービス実行中は、他のユーザの認証処理やサービス実行を受け付けないようにすることで、サービス実行時の秘匿性(セキュリティ)を維持・向上させることができる。
【0006】
しかしながら、一方で、スキャナで読み取った原稿を、複数の宛先に対してネットワークを経由して配信したり、会議の際にホワイトボードで記録した議事メモを出席者にネットワークを経由して配信したりといったように、複数のユーザに対するサービス実行処理の共通化を図りたいというニーズが高まってきた。こうしたニーズに対して、サービスの提供先となる複数のユーザをいかに簡便にかつ確実に設定・登録するかという課題がある。
【0007】
上記の課題に鑑みて、本発明は、複数のユーザのユーザ情報を連続して取得して登録できる連続登録モードを設け、連続登録モードにおいてユーザ認証に成功し、登録された複数のユーザに対して共通のサービスを実行することで、システム全体の処理を効率化できるデバイス制御装置、デバイス制御方法、およびデバイス制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のデバイス制御装置は、ユーザ情報を取得するためのユーザ情報入力手段と、前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、前記ユーザ情報登録手段で登録された1又は複数のユーザ情報に基づき、指定されたサービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載のデバイス制御方法は、ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定ステップと、前記モード設定ステップで設定されたモードに従って前記ユーザ情報入力手段を制御し、前記第1のモードが設定されているときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されているときはユーザ情報を連続して取得するユーザ情報取得ステップと、前記ユーザ情報取得ステップで取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証ステップと、前記ユーザ情報認証ステップで認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録ステップと、前記ユーザ情報登録ステップで登録された1又は複数のユーザ情報に基づき、指定されたサービスの実行処理を制御するサービス制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載のデバイス制御システムは、デバイスと、デバイスとローカル接続された制御ユニットと、前記制御ユニットを介して前記デバイスを制御するデバイス制御装置を備えたデバイス制御システムであって、前記制御ユニットは、ユーザ情報を取得するユーザ情報入力手段と、前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、前記ユーザ情報記憶手段に記憶したユーザ情報と制御ユニット自身を特定するための識別情報を送信するユーザ情報送信手段と、を備え、前記デバイス制御装置は、前記制御ユニットから前記ユーザ情報及び前記識別情報を受信するユーザ情報受信手段と、前記ユーザ情報受信手段で受信した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、前記ユーザ情報受信手段で受信した前記識別情報で該当する制御ユニットを特定し、前記ユーザ情報登録手段に登録された1又は複数のユーザ情報に基づいて前記特定した制御ユニットに接続されたデバイスによるサービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載のデバイス制御システムは、デバイスと、デバイスとローカル接続された制御ユニットと、前記制御ユニットを介して前記デバイスを制御する情報処理装置を備えたデバイス制御システムであって、前記制御ユニットは、ユーザ情報を取得するユーザ情報入力手段と、前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、前記デバイスに対するサービスの実行要求が可能な情報処理装置を判定するサービス実行判定手段と、前記サービス実行判定手段で前記サービスの実行要求が可能であると判定した情報処理装置に対して、前記ユーザ情報登録手段で登録した1又は複数のユーザ情報、及び制御ユニット自身を特定するための識別情報並びに当該サービスの制御要求を送信するユーザ情報送信手段と、を備え、前記情報処理装置は、前記制御ユニットから前記ユーザ情報及び前記識別情報並びに前記サービスの制御要求を受信するユーザ情報受信手段と、前記ユーザ情報受信手段で取得した1又は複数の前記ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、前記ユーザ情報受信手段で受信した前記識別情報により該当する制御ユニットを特定し、前記サービスの制御要求に応じて、前記特定した制御ユニットに接続されているデバイスへ当該サービスの実行要求を行い、前記ユーザ情報記憶手段に記憶した1又は複数のユーザ情報に基づいて当該サービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、連続登録モード時に登録された複数のユーザに対して行なうサービス実行処理を共通化することで、システム全体の処理を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1に係るデバイス制御システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したサーバ200の内部構成を例示するブロック図である。
【図3】図1に示したサーバ200のユーザ情報記憶部209に記憶されるユーザ情報リストの一例である。
【図4】実施例1に係るサーバ200におけるユーザ情報の登録処理とスキャン実行処理について説明するフローチャートである。
【図5】実施例1に係るスキャンを実行するときの過程を示すシーケンス図である。
【図6】実施例2に係るデバイス制御システムの概略構成を示す図である。
【図7】図6に示した制御ユニット800の内部構成を例示するブロック図である。
【図8】実施例2に係る制御ユニット800におけるユーザ情報の取得と送信処理について説明するフローチャートである。
【図9】実施例2に係るサーバ200におけるユーザ情報の登録処理とスキャン実行処理について説明するフローチャートである。
【図10】実施例2に係るスキャンを実行するときの過程を示すシーケンス図である。
【図11】実施例3に係るデバイス制御システムの概略構成を示す図である。
【図12】図11に示したクライアントPC100の内部構成を例示するブロック図である。
【図13】図11に示した制御ユニット850の内部構成を例示するブロック図である。
【図14】実施例3に係る制御ユニット850におけるユーザ情報の登録処理とスキャン要求送信処理について説明するフローチャートである。
【図15】実施例3に係るクライアントPC100におけるスキャン実行処理について説明するフローチャートである。
【図16】実施例3に係るスキャンを実行するときの過程を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
実施例1に係る実施の形態を説明する。
【0016】
<1.デバイス制御システムの構成>
図1は、本発明を実現するためのデバイス制御システムの概略構成であり、クライアントPC100(100A、100B)、サーバ200、スキャナ300、カードリーダ400(400A、400X、400Y)、ストレージ500から構成される。
【0017】
このデバイス制御システムでは、サーバ200とスキャナ300およびカードリーダ400はUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394などのインターフェースに準拠した接続ケーブル600で接続される。同じく、クライアントPC100とカードリーダ400は接続ケーブル600で接続される。また、クライアントPC100、サーバ200、ストレージ500は、有線または無線のネットワーク700で接続される。
【0018】
次に、図1のデバイス制御システムを構成する各装置について順次説明する。
【0019】
クライアントPC100は、例えば、パーソナルコンピュータのような装置であり、ネットワーク700と接続し、サーバ200およびストレージ500と通信し、画像データなどの送受信、および、画像データの記憶が可能な構成となっている。
【0020】
サーバ200は、例えば、パーソナルコンピュータのような装置であり、ネットワーク700と接続し、クライアントPC100およびストレージ500と通信することが可能な構成となっている。カードリーダ400で読み取られたユーザ情報を取得・認証し、ユーザ情報の認証に成功したユーザを対象にスキャナ300でスキャンされた画像を配信するため、スキャナ300を制御する。
【0021】
なお、サーバ200は一般的に、クライアントPC100と比較して高性能な装置であることが望ましい。クライアントPC100が十分な処理性能を備える場合には、クライアントPC100のうちの1台がサーバ200を兼ねる構成であってもよい。
【0022】
スキャナ300は、TWAIN規格に対応した画像入力デバイスであり、例えば、スキャン機能のみを備える単機能周辺装置(SFP:Single Function Peripheral)に限らず、スキャン機能を備えた多機能周辺機器(MFP:Multi Function Peripheral)、デジタルカメラ、あるいは電子黒板(ホワイトボード)などがこれに相当する。
【0023】
カードリーダ400は、接続ケーブル600を介してクライアントPC100やサーバ200に接続されるものであり、カードに記録されたカードIDやユーザIDなどのユーザ情報を取得する機能を備える。なお、カードリーダ400は、クライアントPC100、サーバ200、スキャナ300に内蔵されるように構成しても良い。
【0024】
本実施例では、カードをカードリーダ400に近づける(かざす)と、両者の間で通信する非接触ICカードの技術を用いて説明する。例えば、この非接触ICカード技術としてFeliCa(登録商標)がある。なお、この技術に限定されるものではなく、国際標準規格として制定されている密着型(ISO/IEC10536;通信距離2mm以下)や近接型(ISO/IEC14443;通信距離10cm以下)など他の非接触方式、又は、接触方式(ISO/IEC7816など)を利用した技術であっても良い。カードリーダ400を介さず、カードとサーバ200を直接接続して情報の授受を行う形態にすることも可能である。
【0025】
ストレージ500は、ネットワーク700と接続し、クライアントPC100、サーバ200と通信し、画像データなどの送受信、および、画像データの共有が可能な構成となっている。画像データの共有および送受信が行えれば、NAS(Network Attached Storage:ネットワーク接続ストレージ)、メールサーバ、あるいはFTPサーバなどのいずれでもよい。
【0026】
以下、サーバ200の詳細について説明する。
<2.サーバ200の構成>
図2は、サーバ200のハードウェア構成およびソフトウェア構成を例示したブロック図である。
【0027】
サーバ200は、CPU201、入力部202、表示部203、メモリ204、通信部205、ローカルI/F206、外部記憶部207などから構成されており、これらが内部バス219で接続される。
【0028】
CPU201は、中央処理制御部であり、メモリ204や外部記憶部207に格納された所定のプログラムを実行することによってサーバ200を全体的に制御する。
【0029】
入力部202は、各種入力、指示操作などを行なうための操作部であり、キーボード、マウス、ボタン、スイッチ、タッチパネルなどで構成される。
【0030】
表示部203は、各種画面などを表示するディスプレイであり、サーバ200に内蔵もしくは外部接続される。
【0031】
メモリ204は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)で構成される記憶領域であり、所定のプログラムやデータを格納する。
【0032】
通信部205は、Ethernet(登録商標)のような有線ネットワーク、若しくは、IEEE802.11aやIEEE802.11gのような無線ネットワークなど、ネットワークに対応したネットワークパケットによる送受信や通信制御を行うためのインターフェースであり、クライアントPC100やストレージ500とのデータ送受信が可能となる。
【0033】
ローカルI/F206は、例えば、USB(Universal Serial Bus)仕様に準拠した送受信インターフェースであって、スキャナ300やカードリーダ400との接続などに利用される。
【0034】
外部記憶部207には、オペレーティングシステム(不図示)に加え、認証機能部208、モード切替制御部211、情報記憶部212、画像入力制御部213、カードリーダ制御部216などの機能部として動作する各種ソフトウェアプログラムや各種データを記憶する。
【0035】
外部記憶部207に格納されたこれらのソフトウェアプログラムは、CPU201の制御に従い、メモリ204上に読み出されて実行される。
【0036】
では、本発明特有のソフトウェア機能部である認証機能部208、モード切替制御部211、情報記憶部212、画像入力制御部213、カードリーダ制御部216の詳細について順に説明する。
【0037】
認証機能部208は、ユーザ情報記憶部209およびユーザ認証判断部210を備える機能部である。
【0038】
ユーザ情報記憶部209は、ユーザに関する情報を記憶しておく記憶部である。上述したICカードに記録されたカードIDやユーザIDなどのユーザ固有の情報であるユーザ情報、ユーザ情報と対応付けられたユーザ名、ユーザの属するグループ情報などがユーザ認証テーブル(不図示)に記憶されている。
【0039】
ユーザ認証判断部210は、カードリーダ400から取得したユーザ情報(例えば、カードID)と、ユーザ情報記憶部209内のユーザ認証テーブルに記憶されたユーザ情報とを照合して、ユーザ認証を行う機能部である。
【0040】
モード切替制御部211は、サーバ200のユーザ情報取得・登録時のモードを制御する機能部である。入力部202を介して登録モードの設定要求がある場合、連続登録モードまたは通常登録モードを設定する。連続登録モードとは、連続してユーザ情報の取得・登録を行なうモードであり、通常登録モードとは、1つのユーザ情報の取得・登録を行なうモードである。
【0041】
情報記憶部212は、ユーザ情報リストやスキャナ300から取得した画像データを記憶する機能部である。後述するスキャナドライバ214でファイル形式が変換された後の画像データもここに記憶される。
【0042】
ユーザ情報リストは、図3に例示するように、ユーザ名とユーザ名に関連付けられた画像データの配信先情報(画像データの配信方法、画像データの配信先など)から構成される。この他にユーザ毎のスキャンパラメータ(読み取り解像度、原稿サイズ、カラー設定など)などの設定情報を記憶してもよい。なお、このユーザ情報リストは、固定でもよいし、クライアントPC100などから書き換えられるようにしてもよい。
【0043】
画像入力制御部213は、スキャナドライバ214および画像データ配信制御部215を備える機能部である。
【0044】
スキャナドライバ214は、スキャナ300などの画像入力用の周辺装置を制御するための共通のインターフェースあるいはプロトコルを提供するTWAIN対応ドライバであり、スキャナ300に対する命令(制御コマンドなど)の生成処理を行う。
【0045】
なお、スキャナ300で読み取られた画像データ(スキャンデータ)を取得し、クライアントPC100が備える画像入力アプリケーションプログラム(不図示)に適応したファイル形式に変換することもできる。
【0046】
画像データ配信制御部215は、情報記憶部212のユーザ情報リストに記憶された配信先情報に基づいて、画像データの配信を制御する機能部である。例えば、画像データをクライアントPC100やストレージ500へ配信(コピー)するなどの処理を行う。
【0047】
カードリーダ制御部216は、カードリーダドライバ217、カードリーダ監視制御部218を備える機能部である。
【0048】
カードリーダドライバ217は、ローカルI/F206を通じてカードリーダ400に送信する命令や要求を生成する機能部である。
【0049】
カードリーダ監視制御部218は、ローカルI/F206を介して接続されたカードリーダ400を一定間隔で監視(ポーリング)し、ユーザ情報の読み取りを検知する機能部である。
【0050】
<3.実施例1に係るデバイス制御システムにおけるスキャンの実行>
次に、前述のデバイス制御システムにおいて、スキャンを実行するときの具体的な例について説明する。
【0051】
スキャナ300が備えるスキャン機能をネットワーク共有する利用形態としては、プルスキャンとプッシュスキャンがある。ここでいうプルスキャンとは、スキャナ300に一旦原稿をセットした後、クライアントPC100に対するスキャン開始指示操作に応じてサーバ200の画像入力制御部213が起動し、スキャナ300からスキャンデータ(画像データ)を受信する方式である。一方、プッシュスキャンとは、スキャナ300やサーバ200に対するスキャン開始指示操作に応じてサーバ200の画像入力制御部213が起動し、指定されたスキャナ300からスキャンデータ(画像データ)を受信する方式である。
【0052】
ここからは、サーバ200におけるユーザ情報の登録処理とスキャン実行処理について図4のフローチャートを用いて説明する。
【0053】
なお、実施例1のデバイス制御システムは、プルスキャン、プッシュスキャンいずれのスキャン方式にも適用可能であるが、ここでは、説明を簡略化するため、プッシュスキャン方式の場合について説明する。
【0054】
<3−1.登録モードの設定>
ユーザは、スキャン実行前にサーバ200の登録モードを設定する(ステップS401)。
【0055】
具体的には、ユーザはスキャンを実行したいスキャナ300がある場所まで移動し、当該スキャナ300に接続されたサーバ200の入力部202を操作することで、登録モードを通常登録モードまたは連続登録モードに設定する。なお、登録モードの初期設定モードは通常登録モードであり、連続登録モードにする場合は、一時的に連続登録モードに切り換え、連続登録モード終了後に通常登録モードに復帰する。
【0056】
モード切替制御部211は、サーバの登録モード(通常登録モードまたは連続登録モード)を判断する(ステップS402)。
【0057】
次に、ユーザがスキャナ300でスキャンを実行するために、スキャナ300の原稿台に原稿をセットした後、当該スキャナ300と同一のサーバ200に接続されたカードリーダa400Aに対して、各自所有するカードをかざすと、サーバ200は、カードリーダa400Aにかざされたカードのユーザ情報を取得して、登録処理を行う。
【0058】
なお、この登録処理は、スキャナ300の原稿台に原稿をセットする前にカードをかざして行なってもよい。
【0059】
<3−2.連続登録モードにおけるユーザ情報の登録>
まず、連続登録モードが設定された場合の処理について説明する。ステップS401で設定されたモードが連続登録モードの場合(ステップS402でYes)、カードリーダ監視制御部218は、カードリーダa400Aでユーザ情報の読み取りが行われたか一定間隔で監視(ポーリング)する(ステップS403)。
【0060】
カードリーダa400Aでユーザ情報の読み取りが行われた場合、カードリーダドライバ217は、カードリーダa400Aからユーザ情報の取得を行い(ステップS403でYes)、ユーザ認証判断部210は、ユーザ情報記憶部209内のユーザ認証テーブルを参照して、取得したユーザ情報の認証処理を行なう(ステップS404)。
【0061】
取得したユーザ情報の認証に成功した場合(ステップS404でYes)、ユーザ認証判断部210は、当該ユーザ情報をメモリ204に一時記憶することで、認証に成功したユーザ情報が登録される(ステップS405)。
【0062】
一方、ユーザ情報を取得できない場合(ステップS403でNo)、または、ステップS403で取得したユーザ情報の認証に失敗した場合(ステップS404でNo)は、ステップS406に進む。
【0063】
ステップS406において、モード切替制御部211は、連続登録モードの終了条件を満たすか判断し、連続登録モードの終了条件を満たす場合(ステップS406でNo)、ステップS407に進む。
【0064】
一方、連続登録モードの終了条件を満たさない場合は(ステップS406でNo)、再び、ステップS403の処理に戻り、ユーザ情報を取得可能な状態に復帰する。
【0065】
ここで、連続登録モードの終了条件を満たす場合とは、次のいずれかの条件に該当するときである。(1)ユーザにより連続登録モードの終了操作が行なわれた場合。(2)ユーザによりスキャナ側の入力部が操作されることで(例:ボタンの押下)、スキャン実行が行なわれた場合。(3)連続登録モードの開始から所定時間が経過した場合。(4)連続登録モードの開始から所定数のユーザ情報が登録された場合。
【0066】
連続登録モードの終了条件を満たす場合、次に、ステップS407において、連続登録モードの実行中に、ユーザ情報がメモリ204に登録(一時記憶)されたかどうか判定する。ここで、メモリ204にユーザ情報がひとつも登録(一時記憶)されていない場合(ステップS407でNo)、再び、ステップS401の処理に戻り、処理を継続する。
【0067】
<3−3.スキャンの実行>
ここからは、スキャンの実行処理と画像データの配信について説明する。ステップS407において、1以上のユーザ情報がメモリ204に登録されていると判定した場合(ステップS407でYes)、サーバ200は、スキャンを実行するためにスキャナドライバ214を起動する(ステップS408)。
【0068】
次に、スキャナドライバ214は、スキャン処理の実行に必要なスキャンパラメータを設定し(ステップS409)、設定したスキャンパラメータに基づいて、スキャン実行命令を生成して、スキャナ300に対して送信する(ステップS410)。その後、スキャナドライバ214は、スキャナ300で読み取られた画像データを取得し、情報記憶部212に一時的に格納する(ステップS411)。
【0069】
ここでいうスキャンパラメータとは、スキャン実行時の読み取り解像度、原稿サイズ、カラー設定などの情報を指し、ユーザ情報リストに記憶された情報の中からステップS405で登録されたユーザ情報に対応するスキャンパラメータが設定される。なお、これに限らず、スキャンを実行する都度、入力部202を介してスキャンパラメータを設定してもよい。
【0070】
<3−4.画像データの配信>
次に、画像データ配信制御部215は、メモリ204に登録(一時記憶)されたユーザ情報と情報記憶部212に記憶されているユーザ情報リストの配信先情報に基づいて、取得した画像データの配信先を決定し、配信する(ステップS412)。連続登録モードの場合、複数のユーザ情報がメモリ204に登録されていれば、これらのユーザ情報に対応する複数の配信先に対して、同一の画像データが配信されることになる。
【0071】
サーバ200は、画像データ配信制御部215によって画像データの配信を終えると、再び、ステップS401の処理に戻る。
【0072】
<3−5.通常登録モードにおけるユーザ情報の取得と認証>
次に、通常登録モードに設定された場合の処理について説明する。図4のステップS401において設定されたモードが通常登録モードの場合(ステップS402でNo)、カードリーダ監視制御部218は、カードリーダa400Aでユーザ情報の読み取りが行われたか一定間隔で監視(ポーリング)する(ステップS413)。
【0073】
カードリーダa400Aでユーザ情報の読み取りが行われると、カードリーダドライバ217が、カードリーダa400Aからユーザ情報の取得を行う(ステップS413でYes)。
【0074】
ステップS413で取得したユーザ情報の認証処理を行い、認証に成功した場合(ステップS414でYes)、認証に成功したユーザ情報をメモリ204に登録(一時記憶)し(ステップS415)、ステップS408の処理に進む。
【0075】
これ以降の処理は、連続登録モードの処理で説明したステップS408(スキャナドライバの起動)〜ステップS412(画像データの配信)と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
一方、ステップS413において、ユーザによってカードリーダa400Aにカードがかざされない(ユーザ情報を取得しない)場合(ステップS413でNo)または、ステップS414において、ユーザ情報の認証に失敗した場合(ステップS414でNo)には、再び、ステップS401の処理に戻る。
【0077】
<4.実施例1に係るスキャン実行時のシーケンス>
ここまでに説明したデバイス制御システムにおけるスキャン実行過程をシーケンス図として図示したものが図5である。
【0078】
ここでは、サーバ200において連続登録モードが設定され、ユーザAとユーザBのユーザ情報が登録された後に、スキャナ300でプッシュスキャンを実行する場合について説明する。
【0079】
サーバ200は、電源投入時以降、カードリーダa400Aとの間でポーリングを行い、ユーザ情報の読み取りを監視する(タイミングT501)。
【0080】
サーバ200は、ユーザ(ユーザAもしくはユーザB)による入力部202の操作に応じて、連続登録モードが設定され(タイミングT502)、スキャナ300の原稿台に原稿がセットされる。
【0081】
ユーザAによってカードリーダa400Aにカードがかざされると、カードからユーザAのユーザ情報を読み取る(タイミングT503)。
【0082】
サーバ200のカードリーダ制御部216によってカードリーダa400AからユーザAのユーザ情報を取得すると(タイミングT504)、ユーザ認証判断部210は、ユーザ情報記憶部209のユーザ認証テーブルを参照して、ユーザ情報の認証処理を行い(タイミングT505)、ユーザ情報の認証に成功した場合、ユーザAのユーザ情報をメモリ204に一時記憶する(タイミングT506)。これにより、ユーザAのユーザ情報の登録が完了する。
【0083】
続いて、ユーザBがカードリーダa400Aにカードをかざす。ユーザBがカードリーダa400Aにカードをかざしてからサーバ200でユーザBのユーザ情報を登録するまでの処理(タイミングT507〜タイミングT510)は、前述したユーザAのユーザ情報の読み取り(タイミングT503)〜ユーザ情報の登録(タイミングT506)と同様であるので説明を省略する。
【0084】
サーバ200は、連続登録モードの終了条件を満たすかどうか、すなわち、ユーザ情報の取得が終了したかどうかを判断し、終了条件を満たすと判断した場合、連続登録モードを終了する(タイミングT511)。例えば、ユーザが入力部202を操作して連続登録モードの終了を指示した場合などである。
【0085】
サーバ200は、スキャンパラメータを設定し、スキャナ300に対してスキャン実行命令(サービス開始要求)を送信する(タイミングT512)。
【0086】
スキャナ300は、サーバ200からスキャン実行命令を受信すると、原稿台にセットされた原稿をスキャンし(タイミングT513)、読み取った画像データをサーバ200に送信する(タイミングT514)。
【0087】
サーバ200は、スキャナ300から送信されてくる画像データを順次受信して格納し、画像データの受信が完了すると(タイミングT515)、ユーザ情報が登録されたユーザAとユーザBの配信先情報にて指定された配信先であるクライアントPCa100Aとストレージ500に対して当該画像データを配信する(タイミングT516)。画像データの配信後、画像入力制御部213は、スキャン実行のために使用したユーザ情報と、配信を終えた画像データの削除を指示する。当該削除の指示に応じて、情報記憶部212に記憶された画像データとメモリ204に記憶されたユーザ情報が削除される。以上で、連続登録モードにおけるスキャン実行が終了する。
【0088】
なお、サーバ200は、連続登録モードの場合、ユーザ情報を取得する度にユーザ情報の認証処理を行い、認証に成功したユーザ情報を登録すると説明したが、連続登録モードの実行中は、ユーザ情報の取得のみを行い、連続登録モードの終了時に、取得したユーザ情報の認証処理を一括して行い、認証に成功したユーザ情報をメモリ204に登録(一時記憶)してもよい。
【0089】
また、サーバ200はスキャナ300から画像データを取得後、一旦、情報記憶部212に記憶してから配信するようにしてもよい。
【0090】
この場合、ユーザがクライアントPC100の画像入力アプリケーションプログラムを操作して画像データの取得を指示することで画像データを配信する方法や、ユーザがクライアントPC100に接続されたカードリーダ400にカードをかざすことで、クライアントPC100が、カードから取得したユーザ情報と自己の識別情報(例:IPアドレスなど)をサーバ200に送信し、サーバ200が、クライアントPC100から受信したユーザ情報と識別情報に基づいて、情報記憶部212に記憶した画像データを配信する方法によって、画像データの取得を実現できる。
【0091】
上述したとおり、実施例1のデバイス制御システムでは、連続登録モードを設けることで、スキャン処理と配信処理を、登録された1以上のユーザに対して共通の処理として実行(まとめて1回で実行)することができる。
【実施例2】
【0092】
実施例2に係る実施の形態を説明する。
【0093】
<5.実施例2に係るデバイス制御システムの構成>
実施例2では、サーバ200が制御ユニットを介してネットワークに接続された複数のホワイトボードを制御する実施形態について説明する。
【0094】
なお、図2〜図3を用いて説明した実施例1の構成は、実施例2でも同様に適用可能であるので、詳細な説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0095】
図6は、実施例2に係るデバイス制御システムの概略構成であり、クライアントPC100(100A、100B)、サーバ200、ホワイトボード310(310A、310B、310C)、カードリーダ400(400A、400B、400C、400X、400Y)、ストレージ500、制御ユニット800(800A、800B、800C)から構成される。より具体的には、会議室A〜Cにホワイトボード310、カードリーダ400、制御ユニット800からなるセットが各々配置され、それらを集中管理するサーバ200や、クライアントPC100、ストレージ500がオフィス内の会議室以外のスペースに配置されるイメージである。
【0096】
実施例2に係るデバイス制御システムでは、制御ユニット800とスキャナ300およびカードリーダ400はUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394などのインターフェースに準拠した接続ケーブル600で接続される。同じく、クライアントPC100とカードリーダ400は接続ケーブル600で接続される。また、クライアントPC100、サーバ200、ストレージ500および制御ユニット800は、有線または無線のネットワーク700を介して通信できる。
【0097】
次に、図6のデバイス制御システムを構成する各装置について順次説明する。ここで、クライアントPC100、カードリーダ400、ストレージ500は、実施例1と同一の構成である。また、本実施例におけるホワイトボード310は、TWAIN規格に対応した画像入力デバイスであるので、これについても実施例1のスキャナ300と同一の構成であるため、説明を省略する。
【0098】
さらに、本実施例におけるサーバ200の構成についても、実施例1で図2を用いて説明したサーバ200の構成を適用可能であるが、本実施例では、サーバ200にカードリーダ400の接続を要しないため、カードリーダ制御部216が機能しない。また、システム上に複数台接続されるホワイトボード310を制御するため、情報記憶部212にデバイス名、機種名、デバイス識別情報などで構成されるデバイス情報リスト(不図示)を記憶している。
【0099】
ここで、デバイス識別情報とは、制御ユニット800、ホワイトボード310、カードリーダ400の組み合わせがデバイス制御システム上に複数存在する場合に、その各々を識別するための情報である。
【0100】
例えば、制御ユニット800のIPアドレスやMACアドレス、シリアルナンバー(製造番号)などであるが、ホワイトボード310やカードリーダ400のシリアルナンバー(製造番号)であってもよい。
【0101】
<6.実施例2に係る制御ユニット800の構成>
次に、制御ユニット800のハードウェア構成およびソフトウェア構成について図7を用いて説明する。
【0102】
制御ユニット800は、CPU801、入力部802、表示部803、メモリ804、通信部805、ローカルI/F806、外部記憶部807などから構成され、これらが内部バス808で接続される。
【0103】
CPU801、入力部802、表示部803、メモリ804、通信部805、ローカルI/F806、および、内部バス808については、実施例1で説明したサーバ200のCPU201、入力部202、表示部203、メモリ204、通信部205、ローカルI/F206、および、内部バス219と同様なので詳細な説明を省略する。
【0104】
外部記憶部807は、オペレーティングシステム(不図示)に加え、カードリーダ制御部809、デバイス制御部813、モード切替制御部814などの機能部として動作する各種ソフトウェアプログラムや各種データを記憶する。
【0105】
外部記憶部807に記憶されたこれらのソフトウェアプログラムやデータは、CPU801の制御に従い、メモリ804上に読み出されて実行される。
【0106】
では、本発明特有のソフトウェア機能部であるカードリーダ制御部809、デバイス制御部813、モード切替制御部814の詳細について順に説明する。
【0107】
カードリーダ制御部809は、本発明特有のソフトウェア機能部であるカードリーダドライバ810、カードリーダ監視制御部811、ユーザ情報送信部812を備える。ここで、カードリーダドライバ810、カードリーダ監視制御部811は、実施例1で説明したサーバ200のカードリーダドライバ217、カードリーダ監視制御部218と同一であるため詳細な説明を省略する。
【0108】
ユーザ情報送信部812は、カードリーダドライバ810によりカードリーダ400から読み取ったユーザ情報を、通信部805を介してサーバ200へ送信する機能部である。
【0109】
デバイス制御部813は、ローカルI/F806を介してホワイトボード310を制御する機能部である。サーバ200やクライアントPC100から受信した制御コマンドに基づいて、サービスを実行させるホワイトボード310を特定し、そのホワイトボード310を制御する。
【0110】
モード切替制御部814は、ユーザ情報取得・登録時のモードを制御する機能部である。本発明特有のソフトウェア機能部であるが、実施例1で説明したサーバ200のモード切替制御部211と同一であるため詳細な説明を省略する。実施例1では、サーバ200がこれと同一構成のモード切替制御部211を備えていたが、本実施例では、サーバ200に代わり、制御ユニット800がモード切替制御部814を備える点が特徴である。
【0111】
次に、本実施例のデバイス制御システムについて、制御ユニット800に接続されたホワイトボード310でスキャンを実行するときの具体的な例について説明する。
【0112】
制御ユニット800におけるユーザ情報の取得と送信処理について図8を用いて説明する。
【0113】
制御ユニット800は、ユーザによる入力部802の操作に応じて、登録モードを通常登録モードまたは連続登録モードに設定する(ステップS801)。
【0114】
カードリーダ監視制御部811は、カードリーダ400でユーザ情報の読み取りが行われたか一定間隔で監視(ポーリング)する。
【0115】
カードリーダ400でユーザ情報の読み取りが行われた場合、カードリーダドライバ810は、カードリーダ400からユーザ情報の取得を行い(ステップS802でYes)、メモリ804に保存(一時記憶)する(ステップS803)。
【0116】
一方、ユーザによってカードがかざされずにユーザ情報を取得できない場合は(ステップS802でNo)、ステップS804の処理に進む。
【0117】
モード切替制御部814は、ステップS801で設定された登録モード(連続登録モードまたは通常登録モード)の終了条件を満たすかどうか、すなわち、そのモードにおけるユーザ情報の取得が終了したかどうかを判断する(ステップS804)。
【0118】
ステップS804において、制御ユニット800における連続登録モードの終了条件を満たす場合とは、実施例1で説明したサーバ200の終了条件(1)〜(4)と同様である。
【0119】
また、通常登録モードの終了条件を満たす場合とは、次のいずれかの条件に該当するときである。(1)カードリーダ400から1ユーザのユーザ情報を取得した場合。(2)モード開始(移行)後、一定時間が経過した場合。(3)ユーザにより連続登録モードへの切り換え(設定)操作が行なわれた場合。
【0120】
ステップS804において、ステップS801で設定された登録モードの終了条件を満たさない場合(ステップS804でNo)、ステップS802に戻る。
【0121】
一方、ステップS801で設定された登録モードの終了条件を満たす場合(ステップS804でYes)、ステップS805の処理に進む。
【0122】
ステップS805において、1以上のユーザ情報がメモリ804に保存(一時記憶)されている場合、ステップS803でメモリ804に保存(一時記憶)された全てのユーザ情報と制御ユニット800のデバイス識別情報をサーバ200に送信する(ステップS806)。ここまでの処理を終えると、再び、ステップS801の処理に戻る。ここで、制御ユニット800が送信するユーザ情報の個数は、通常登録モードの場合は1、連続登録モードの場合は、n(n≧1)である。
【0123】
なお、ステップS806で説明したデバイス識別情報とは、制御ユニット800を識別(特定)するための情報である。例えば、IPアドレス、MACアドレス、シリアルナンバー(製造番号)などであるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらの情報を組み合わせたものであってもよい。
【0124】
上述した図8の制御フローに従って、制御ユニット800からサーバ200に対して、ユーザ情報とデバイス識別情報が送信される。
【0125】
この後、制御ユニット800は、サーバ200からスキャン実行命令を受けて、ホワイトボード310におけるボード面のスキャニングを制御するが、この部分については、サーバ200の制御フローの説明の中で述べるため、説明を省略する。
【0126】
<7.実施例2に係るサーバ200の制御フロー>
続いて、実施例2に係るサーバ200の制御フローについて図9のフローチャートを用いて説明する。
【0127】
サーバ200は、制御ユニット800からユーザ情報とデバイス識別情報を受信すると(ステップS901)、ユーザ情報記憶部209のユーザ認証テーブルを参照して、取得したユーザ情報の認証処理を行う(ステップS902)。ここで、制御ユニット800から受信するユーザ情報の個数は、通常登録モードの場合は1、連続登録モードの場合は、n(n≧1)である。
【0128】
ユーザ情報の認証に成功した場合(ステップS902でYes)、認証に成功したユーザ情報をメモリ204に登録(一時記憶)する(ステップS906)。
【0129】
一方、ユーザ情報の認証に失敗した場合(ステップS902でNo)、ユーザ情報の登録(一時記憶)は行なわずにステップS904に進む。
【0130】
ステップS901で受信した全てのユーザ情報の認証処理が終了していない場合(ステップS904でNo)、ステップS902に戻り、ユーザ情報の認証処理を継続する。
【0131】
受信した全てのユーザ情報の認証処理が終了した場合(ステップS904でYes)、認証に成功したユーザ情報がメモリ204に登録(一時記憶)されているか判断する(ステップS905)。
【0132】
認証に成功したユーザ情報がメモリ204に登録(一時記憶)されていない場合、すなわち、全てのユーザ情報の認証に失敗した場合(ステップS905でNo)、ステップS906以降のスキャン実行処理は行わずに、再び、ステップS901の処理に戻る。
【0133】
一方、ユーザ情報がメモリ204に登録(一時記憶)されている場合(ステップS905でYes)、スキャナドライバ214を起動する(ステップS906)。
【0134】
次に、スキャナドライバ214は、スキャン処理の実行に必要なスキャンパラメータを設定し(ステップS907)、設定したスキャンパラメータに基づいて、スキャン実行命令を生成して、ステップS901で受信したデバイス識別情報によって特定される制御ユニット800を介してホワイトボード310に対して送信する(ステップS908)。
【0135】
スキャナドライバ214は、ホワイトボード310で読み取られた画像データを制御ユニット800を介して取得し、情報記憶部212に格納する(ステップS909)。画像データ配信制御部215は、メモリ204に登録(一時記憶)されたユーザ情報と情報記憶部212に記憶されているユーザ情報リストの配信先情報に基づいて、取得した画像データの配信先を決定し、配信する(ステップS910)。
【0136】
サーバ200は、画像データ配信制御部215によって画像データの配信を終えると、再び、ステップS901の処理に戻る。
【0137】
<8.実施例2に係るスキャン実行時のシーケンス>
ここまでに説明した実施例2に係るデバイス制御システムにおけるスキャン実行過程をシーケンス図として図示したものが図10である。
【0138】
ここでは、制御ユニットa800Aにおいて連続登録モードが設定され、ユーザAとユーザBのユーザ情報を取得・送信し、サーバ200でこれらのユーザ情報の認証・登録後に、ホワイトボードa310Aでプッシュスキャンを実行する場合について説明する。
【0139】
制御ユニット800は、電源投入時以降、各々に接続ケーブル600で接続されたカードリーダ400との間でポーリングを行い、ユーザ情報の読み取りを監視する(タイミングT1001)。
【0140】
制御ユニットa800Aは、ユーザ(ユーザAもしくはユーザB)による入力部802の操作に応じて、連続登録モードが設定される(タイミングT1002)。
【0141】
ユーザAによってカードリーダa400Aにカードがかざされると、カードからユーザAのユーザ情報を読み取る(タイミングT1003)。
【0142】
制御ユニットa800Aのカードリーダ制御部809は、カードリーダa400AからユーザAのユーザ情報を取得すると(タイミングT1004)、ユーザAのユーザ情報をメモリ804に保存(一時記憶)する(タイミングT1005)。
【0143】
次に、ユーザBがカードリーダa400Aにカードをかざす。ユーザBがカードリーダa400Aにカードをかざしてから制御ユニットa800AがユーザBのユーザ情報を保存するまでの処理(タイミングT1006〜タイミングT1008)は、前述したユーザAのユーザ情報の読み取り(タイミングT1003)〜ユーザ情報の保存(タイミングT1005)と同様であるので説明を省略する。
【0144】
制御ユニットa800Aは、連続登録モードの終了条件を満たす(例えば、ユーザにより入力部802を介して連続登録モードの終了操作が行なわれた)と判断した場合、連続登録モードを終了し(タイミングT1009)、メモリ804に保存(一時記憶)された全てのユーザ情報と自己のデバイス識別情報をサーバ200に送信する(タイミングT1010)。
【0145】
サーバ200は、制御ユニットa800Aからユーザ情報とデバイス識別情報を受信すると、受信したユーザ情報の認証処理を行なう。
【0146】
ユーザ認証判断部210は、ユーザ情報記憶部209のユーザ認証テーブルを参照して、ユーザAのユーザ情報の認証処理を行い(タイミングT1011)、認証に成功した場合、ユーザAのユーザ情報をメモリ204に一時記憶する(タイミングT1012)ことで、ユーザAのユーザ情報の登録が完了する。
【0147】
次に、ユーザBのユーザ情報の認証処理と登録処理を行なうが、ユーザBのユーザ情報の認証処理と登録処理(タイミングT1013〜タイミングT1014)は、前述したユーザAのユーザ情報の認証処理と登録処理(タイミングT1011〜タイミングT1012)と同様であるので説明を省略する。
【0148】
サーバ200は、制御ユニットa800Aから受信した全てのユーザ情報の認証処理を終えると、受信したデバイス識別情報に基づいて、制御ユニットa800Aを特定し、この制御ユニットa800Aに対してスキャン実行命令(サービス開始要求)を送信する(タイミングT1015)。
【0149】
制御ユニットa800Aは、サーバ200から受信したスキャン実行命令をホワイトボードa310Aに送信する(タイミングT1016)。
【0150】
ホワイトボードa310Aは、サーバ200から制御ユニットa800Aを介してスキャンの実行命令を受信すると、ボード面をスキャンし(タイミングT1017)、読み取った画像データを制御ユニットa800Aに送信する(タイミングT1018)。
【0151】
制御ユニットa800Aは、ホワイトボードa310Aから画像データを受信し、当該画像データをサーバ200に送信する(タイミングT1019)。画像データの送信後、デバイス制御部813は、メモリ804に一時記憶された画像データおよびユーザ情報の削除を指示する。当該削除の指示に応じて、画像データおよびユーザ情報は削除される。
【0152】
サーバ200は、制御ユニット800を介してホワイトボード310から送信されてくる画像データを順次受信して格納し、画像データの受信が完了すると(タイミングT1020)、ユーザ情報が登録されたユーザAとユーザBの配信先情報にて指定された配信先であるクライアントPCa100AとクライアントPCb100Bに対して当該画像データを配信する(タイミングT1021)。画像データの配信後、画像入力制御部213は、スキャン実行のために使用したユーザ情報と、配信を終えた画像データの削除を指示する。当該削除の指示に応じて、情報記憶部212に記憶された画像データとメモリ204に記憶されたユーザ情報が削除される。以上で、連続登録モードにおけるスキャン実行が終了する。
【0153】
なお、上記では、制御ユニット800が、連続登録モードの実行中に、メモリ204に保存(一時記憶)した全てのユーザ情報(通常登録モードの場合は1、連続登録モードの場合はn(n≧1))を送信し、サーバ200が、制御ユニット800から受信したユーザ情報の認証と登録を一括して行なうと説明したが、制御ユニット800が取得したユーザ情報を逐次サーバ200へ送信し、サーバ200が、制御ユニット800から受信したユーザ情報を逐次認証し、登録するようにしてもよい。
【0154】
この場合には、サーバ200が、いずれの登録モードが設定されているかを識別する必要があるので、制御ユニット800は、登録モード(連続登録モードまたは通常登録モード)の開始時に、設定された登録モードの種別をサーバ200に通知し、終了時に、その登録モードを終了する旨を通知するようにすればよい。
【0155】
上述したとおり、実施例2のデバイス制御システムでは、システム上に複数のホワイトボード310が存在しても、1台のサーバ200から低機能で安価な制御ユニット800を介して各ホワイトボード310を制御できるので、システム上に高機能で高価なサーバ200をデバイス数分備える必要がないため、システム全体のコストを低減できる。
【実施例3】
【0156】
実施例3に係る実施の形態を説明する。
【0157】
<9.実施例3に係るデバイス制御システムの構成>
実施例3では、システム上にサーバを置かないサーバレスシステムにおける実施形態について説明する。本実施例では、特定のサーバを置かずに、制御ユニット850が、ネットワーク上に存在する複数のクライアントPC100の中から、デバイスにおけるサービスの実行を制御し、サービスの実行結果である画像データなどの配信を制御するクライアントPC100を状況に応じて選定する点が特徴である。
【0158】
なお、図3を用いて実施例1におけるユーザ情報リストの構成は、実施例3でも同様に適用可能であるので、詳細な説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0159】
図11は、実施例3に係るデバイス制御システムの概略構成であり、クライアントPC100(100A、100B)、スキャナ300(300A、300B)、カードリーダ400(400A、400B、400X、400Y)、ストレージ500、制御ユニット850(850A、850B)から構成される。
【0160】
実施例3に係るデバイス制御システムでは、制御ユニット850とスキャナ300およびカードリーダ400はUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394などのインターフェースに準拠した接続ケーブル600で接続される。同じく、クライアントPC100とカードリーダ400は接続ケーブル600で接続される。また、クライアントPC100、ストレージ500および制御ユニット850は、有線または無線のネットワーク700を介して通信できる。
【0161】
次に、図11のデバイス制御システムを構成する各装置について順次説明する。なお、スキャナ300、カードリーダ400、ストレージ500は、実施例1と同一の構成なので、説明を省略する。
【0162】
<10.実施例3に係るクライアントPC100の構成>
まず、クライアントPC100のハードウェア構成およびソフトウェア構成について図12を用いて説明する。
【0163】
クライアントPC100は、CPU101、入力部102、表示部103、メモリ104、通信部105、ローカルI/F106、外部記憶部107などから構成され、これらが内部バス117で接続される。
【0164】
CPU101、入力部102、表示部103、メモリ104、通信部105、ローカルI/F106、および、内部バス117については、実施例1で説明したサーバ200のCPU201、入力部202、表示部203、メモリ204、通信部205、ローカルI/F206、および、内部バス219と同一の構成であるため詳細な説明を省略する。
【0165】
外部記憶部107は、オペレーティングシステム(不図示)に加え、画像入力アプリケーションプログラム108、カードリーダ制御部109、情報記憶部113、画像入力制御部114などの機能部として動作する各種ソフトウェアプログラムや各種データを記憶する。
【0166】
外部記憶部107に記憶されたこれらのソフトウェアプログラムやデータは、CPU801の制御に従い、メモリ104上に読み出されて実行される。
【0167】
では、本発明特有のソフトウェア機能部である画像入力アプリケーションプログラム108、カードリーダ制御部109、情報記憶部113、画像入力制御部114の詳細について順に説明する。
【0168】
画像入力アプリケーションプログラム108は、TWAIN規格に対応したアプリケーションプログラムであり、オペレーティングシステム上で動作する。ユーザによって入力部102を介して取得したスキャナ300の選択情報やスキャン実行時の設定情報を設定することができ、また、後述する画像入力制御部114と連動してスキャナ300によるスキャン処理を制御し、取得した画像データを編集等することができるプログラムである。
【0169】
カードリーダ制御部109は、カードリーダドライバ110、カードリーダ監視制御部111、ユーザ情報送信部112を備える。クライアントPC100が、カードリーダドライバ110、カードリーダ監視制御部111、ユーザ情報送信部112を備えることが本実施例の特徴のひとつであるが、その構成は、実施例2で説明した制御ユニット800のカードリーダドライバ810、カードリーダ監視制御部811、ユーザ情報送信部812と同一であるため詳細な説明を省略する。
【0170】
また、クライアントPC100が、情報記憶部113、画像入力制御部114を備えることも本実施例の特徴であるが、その構成は、サーバ200の情報記憶部212および画像入力制御部213と同一であるため、これらについても詳細な説明を省略する。
【0171】
<11.実施例3に係る制御ユニット850の構成>
図13は、実施例3に係る制御ユニット850の内部構成を例示するブロック図であり、CPU851、入力部852、表示部853、メモリ854、通信部855、ローカルI/F856、外部記憶部857、内部バス858、カードリーダ制御部859、デバイス制御部863、モード切替制御部864に加え、外部記憶部857内に認証機能部865とクライアント制御部868を備える点が特徴である。認証機能部865とクライアント制御部868以外は、実施例2において図7を用いて説明した制御ユニット800のCPU801、入力部802、表示部803、メモリ804、通信部805、ローカルI/F806、内部バス808、カードリーダ制御部809、デバイス制御部813、モード切替制御部814と同一であるため詳細な説明を省略する。また、認証機能部865は、サーバ200の認証機能部208と同一であるため詳細な説明を省略する。
【0172】
クライアント制御部868は、実行要求生成部869、実行判断部870を備える機能部である。これらを備えることによって、スキャナ300でスキャンを実行させる際に、スキャナ300の制御を行うクライアントPC100を状況に応じて選定することができる。
【0173】
実行要求生成部869は、クライアントPC100にスキャンの実行可否に対する問い合わせ(以下、確認要求)を送信する機能部である。
【0174】
実行判断部870は、実行要求生成部869が送信した確認要求に応答して、クライアントPC100から受信した応答情報に基づいて、スキャナ300に対してスキャン実行命令を送信するクライアントPC100を選定する機能部である。
【0175】
<12.実施例3に係る制御ユニット850の制御フロー>
次に、本実施例のデバイス制御システムについて、スキャンを実行するときの具体的な例について説明する。
【0176】
図14は、制御ユニット850におけるユーザ情報の登録処理と送信処理について説明するフローチャートである。
【0177】
ユーザは、スキャン実行前に制御ユニット850の登録モードを設定する(ステップS1401)。
【0178】
次に、ステップS1402において、ステップS1401で設定された登録モードが連続登録モードか通常登録モードかを判定し、各々に応じた処理を実行するが、連続登録モードにおけるステップS1403〜ステップS1407の処理については、図4を用いて実施例1で説明したサーバ200のステップS403(ユーザ情報取得の判断)〜ステップS407(ユーザ情報の登録有無の判断)と同様であり、通常登録モードにおけるステップS1415〜ステップS1417の処理については、実施例1で説明したサーバ200のステップS413(ユーザ情報取得の判断)〜ステップS415(ユーザ情報の登録)と同様であるため、説明を省略し、ステップS1408から説明を始める。
【0179】
制御ユニット850は、1以上のユーザ情報がメモリ854に登録(一時記憶)されている場合(ステップS1407でYes)、デバイス情報リスト(不図示)を参照し、リスト上の全クライアントPC100に確認要求を送信する(ステップS1408)。
【0180】
制御ユニット850は、確認要求の送信に応じて、クライアントPC100から応答情報を受信した場合(ステップS1409でYes)、応答情報をメモリ854に記憶する(ステップS1410)。
【0181】
制御ユニット850は、デバイス情報リストに記憶された全クライアントPC100に対して、確認要求を送信したか判断する(ステップS1411)。
【0182】
デバイス情報リストに記憶された全クライアントPC100に対して、確認要求を送信していない場合(ステップS1411でNo)、ステップS1408に戻り、ステップS1408(クライアントPC100に確認要求を送信)〜ステップS1410(応答情報の記憶)の処理を繰り返す。
【0183】
一方、デバイス情報リストに記憶された全クライアントPC100に対して、確認要求を送信した場合(ステップS1411でYes)、クライアントPC100からの応答情報がメモリ854に記憶されているか判断する(ステップS1412)。
【0184】
メモリ804にクライアントPC100からの応答情報が記憶されている場合(ステップS1412でYes)、実行判断部870は、応答情報に基づいて、クライアントPC100にスキャン制御要求を送信する際に用いる優先順位リストを生成する(ステップS1413)。
【0185】
なお、優先順位リストは、応答情報を受信した順番やクライアントPC100の処理能力などに基づいて、各クライアントPC100に対してランク付けしたものである。
【0186】
実行判断部870は、ステップS1413で生成された優先順位リストを参照し、デバイス制御部863で生成されたスキャン制御要求を送信するクライアントPC100を選定し、そのクライアントPC100にメモリ854に登録(一時記憶)された全てのユーザ情報とデバイス識別情報を含むスキャン制御要求を送信する(ステップS1414)。ここで、制御ユニット850が送信するユーザ情報の個数は、通常登録モードの場合は1、連続登録モードの場合は、n(n≧1)である。
【0187】
選定されたクライアントPC100に通信部855を介してスキャン制御要求を送信し終わると、この後、制御ユニット850は再び、ステップS1401の処理に戻る。
【0188】
このように、上述した図14の制御フローに従って、制御ユニット850から状況に応じて適切なクライアントPC100が選定され、当該クライアントPC100に対して、スキャン制御要求が送信されることになる。
【0189】
なお、制御ユニット850は、クライアントPC100からの応答情報に基づいて、優先順位リストを生成すると説明したが、予め優先順位を定めたリストを保持(記憶)しておくようにしてもよい。
【0190】
この後、制御ユニット850は、クライアントPC100からスキャン実行命令を受けて、スキャナ300を制御するが、この部分については、クライアントPC100の制御フローの説明の中で述べるため、説明を省略する。
【0191】
<13.実施例3に係るクライアントPC100の制御フロー>
続いて、実施例3に係るクライアントPC100の制御フローについて図15のフローチャートを用いて説明する。
【0192】
クライアントPC100では、ネットワーク700および通信部105を介して、確認要求を制御ユニット850から受信可能な状態で待機する(ステップS1501)。
【0193】
確認要求を受信した場合(ステップS1501でYes)、確認要求を送信した制御ユニット850に対して、応答情報を送信する(ステップS1502)。
【0194】
応答情報を制御ユニット850に送信後、スキャン制御要求を制御ユニット850から受信可能な状態で待機する(ステップS1503)。
【0195】
一定時間内に制御ユニット850からスキャン制御要求を受信しない場合は(ステップS1503でNo)、再び、ステップS1501の処理に戻り、確認要求を受信可能な状態に復帰する。
【0196】
一方、制御ユニット850からユーザ情報と制御ユニット850のデバイス識別情報を含むスキャン制御要求を受信した場合(ステップS1503でYes)、スキャナドライバ115を起動する(ステップS1504)。ここで、制御ユニット850から受信するユーザ情報の個数は、通常登録モードの場合は1、連続登録モードの場合は、n(n≧1)である。
【0197】
次に、スキャナドライバ115は、スキャン処理の実行に必要なスキャンパラメータを設定し(ステップS1505)、設定したスキャンパラメータに基づいてスキャン実行命令を生成し、ステップS1503で受信したデバイス識別情報によって特定される制御ユニット850を介してスキャナ300に対して送信する(ステップS1506)。
【0198】
ここでいうスキャンパラメータとは、スキャン実行時の読み取り解像度、原稿サイズ、カラー設定などの情報を指し、情報記憶部113に保持するユーザ情報リストに記憶された情報の中からステップS1405で登録されたユーザ情報に対応するスキャンパラメータが設定される。なお、これに限らず、スキャンを実行する都度、入力部102を介してスキャンパラメータを設定してもよい。
【0199】
スキャナドライバ115は、スキャナ300で読み取られた画像データを制御ユニット850を介して取得し、情報記憶部113に格納する(ステップS1507)。画像データ配信制御部116は、メモリ104に登録されたユーザ情報と情報記憶部113に記憶されているユーザ情報リストの配信先情報に基づいて、取得した画像データの配信先を決定し、配信する(ステップS1508)。
【0200】
なお、ユーザ情報リストは、クライアントPC100が常時、情報記憶部113内に記憶しておくのではなく、スキャン制御要求を受信する際に、制御ユニット850から取得するようにしてもよい。この場合、制御ユニット850からクライアントPC100に対しては制御ユニット850内に予め記憶されたユーザ情報リストを送信する。または、スキャン実行の都度、カードリーダ400を介して読み取ったカードの情報や、入力部852を介してユーザによって入力・設定されたスキャンパラメータからユーザ情報リストを生成して送信するようにしてもよい。
【0201】
クライアントPC100は、画像データ配信制御部116によって画像データの配信を終えると、再び、ステップS1501の処理に戻る。
【0202】
<14.実施例3に係るにスキャン実行時のシーケンス>
ここまでに説明した実施例3に係るデバイス制御システムにおけるスキャン実行過程をシーケンス図として図示したものが図16である。
【0203】
ここでは、制御ユニットA850aにおいて連続登録モードが設定され、ユーザAとユーザBのユーザ情報が登録された後に、クライアントPCa100Aからスキャン実行命令を送信して、スキャナa300Aでプッシュスキャンを実行する場合について説明する。
【0204】
なお、タイミングT1601(ユーザ情報取得のポーリング)〜タイミングT1611(連続登録モードの終了)の処理内容については、実施例1におけるサーバ200の処理を制御ユニット850の処理に置き換えることで、実施例1で説明したタイミングT501〜タイミングT511が適用可能であるため、説明を省略し、タイミングT1612から説明を始める。
【0205】
制御ユニットa850Aは、連続登録モード終了後、デバイス情報リストに記憶された各クライアントPC100(クライアントPCa100A、クライアントPCb100B)に確認要求を送信する(タイミングT1612)。なお、制御ユニット850は、ネットワークに接続されたクライアントPC100に対して、確認要求をブロードキャストしてもよい。
【0206】
クライアントPC100(クライアントPCa100A、クライアントPCb100B)は、確認要求に応じて、制御ユニットa850Aに応答情報を送信する(タイミングT1613)。
【0207】
制御ユニットa850Aは、クライアントPC100から受信した応答情報に基づいて、優先順位リストを生成し、この優先順位リストを参照して、スキャン制御要求の送信先となるクライアントPCa100Aを選定する(タイミングT1614)。
【0208】
制御ユニットa850Aは、スキャン制御要求の送信先に選定したクライアントPCa100Aに対して、メモリ854に登録(一時記憶)されたユーザ情報(ユーザAとユーザBのユーザ情報)と自己のデバイス識別情報を含むスキャン制御要求を送信する(タイミングT1615)。
【0209】
クライアントPCa100Aは、制御ユニットa850Aからスキャン制御要求を受信すると、スキャンパラメータを設定し、タイミングT1615で受信したデバイス識別情報に基づいて制御ユニットa850Aを特定し、当該制御ユニットa850Aにスキャン実行命令(サービス開始要求)を送信する(タイミングT1616)。
【0210】
制御ユニットa850Aは、クライアントPCa100Aから受信したスキャン実行命令をスキャナa300Aに送信する(タイミングT1617)。
【0211】
スキャナa300Aは、制御ユニットa850Aからスキャン実行命令を受信すると、原稿台にセットされた原稿をスキャンし(タイミングT1618)、読み取った画像データを制御ユニットa850Aに送信する(タイミングT1619)。
【0212】
制御ユニットa850Aは、スキャナa300Aで読み取られた画像データを受信し、
当該画像データをクライアントPCa100Aに送信する(タイミングT1620)。画像データの送信後、デバイス制御部863は、メモリ854に一時記憶された画像データおよびユーザ情報の削除を指示する。当該削除の指示に応じて、画像データおよびユーザ情報は削除される。
【0213】
クライアントPCa100Aは、制御ユニットa850Aを介してスキャナa300Aから送信されてくる画像データを順次受信して格納し、画像データの受信が完了すると(タイミングT1621)、情報記憶部113に記憶されたユーザ情報リストを参照して、各ユーザの配信先情報にて指定された配信先に対して、当該画像データを配信する(タイミングT1622)。このシーケンス図においては、ユーザAの配信先としてクライアントPCa100A、ユーザBの配信先としてクライアントPCb100Bが指定されており、スキャンを実行したクライアントPCと同一のクライアントPCが配信先と指定されている場合には、当該クライアントPC(この場合は、クライアントPCa100A)に対しての配信処理は省略される。なお、ユーザの配信先としてストレージ500が指定された場合は、当該画像データをストレージ500に送信(配信)する。
【0214】
画像データの配信後、画像入力制御部114は、スキャン実行のために使用したユーザ情報と、配信を終えた画像データの削除を指示する。当該削除の指示に応じて、情報記憶部113に記憶された画像データとメモリ104に記憶されたユーザ情報が削除される。以上で、連続登録モードにおけるスキャン実行が終了する。
【0215】
上述したとおり、実施例3のデバイス制御システムでは、制御ユニット850で選定されたクライアントPC100が、スキャナ300におけるスキャン処理を制御し、スキャンされた画像データの配信処理を制御する。これにより、サーバレスのシステムにおいても、スキャン処理と配信処理を、登録された1以上のユーザに対して共通の処理として実行(まとめて1回で実行)することができる。
【0216】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、例えば以下に示すように適宜変更可能である。
【0217】
デバイスで実行するサービスは、スキャンに限らず、その他のサービス(プリント、ファックス、コピーなど)を行う場合にも適応できる。
【0218】
画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)は、TWAINに限らず、ISIS(Image and Scanner Interface Specification)に対応したデバイスであってもよい。
【0219】
ユーザ認証は、カードに記憶されたユーザ情報に限らず、パスワードや生体情報(指紋、虹彩、声紋、筆跡等)などをユーザ情報として用いて認証を行ってもよく、また、これらの複数のユーザ情報を組み合わせて認証を行ってもよい。
【0220】
通常登録モードと連続登録モードとを相互に切り換えて動作するシステム構成に限らず、連続登録モードのみを備えるシステム構成であっても有効である。
【0221】
サーバ200または制御ユニット(800、850)、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)、カードリーダ400をそれぞれ別体の装置で構成したものに限らず、例えば、サーバ200または制御ユニット(800、850)は、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)のケーシング内に収まるように一体構造とし、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)にカードリーダ400を接続して構成しても良い。さらに、カードリーダ400を内蔵したサーバ200または制御ユニット(800、850)を画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)に接続して構成しても良い。また、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)にサーバ200または制御ユニット(800、850)およびカードリーダ400を内蔵させる構成としても良い。
【0222】
画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)は必ずしも接続ケーブル600でサーバ200や制御ユニット(800、850)に接続されていなければならないわけではなく、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)とサーバ200や制御ユニット(800、850)の対応関係をデバイス情報リストなどに保持していれば、画像入力デバイス(スキャナ300、ホワイトボード310)とサーバ200や制御ユニット(800、850)のそれぞれがネットワーク700に接続される構成であってもよい。
【0223】
クライアントPC100、サーバ200における画像データの配信制御は、ユーザ個人に対してだけではなく、複数のユーザが属するユーザグループに対して行なってもよい。例えば、あるユーザによってスキャンの実行要求が行われた場合に、スキャナ300から取得した画像データを当該ユーザだけでなく、同じグループに属する全てのユーザあるいは一部のユーザに対して配信することもできる。
【0224】
画像入力アプリケーションプログラム108は、クライアントPC100ではなく、サーバ200または制御ユニット(800、850)に備えてもよいし、クライアントPC100、サーバ200、制御ユニット(800、850)の全てまたはこれらの一部に備えていてもよい。サーバ200に画像入力アプリケーションプログラムを備えている場合、例えば、ユーザは、クライアントPC100や制御ユニット(800、850)のブラウザ機能を利用して、Webアプリケーションとしてサーバ200の画像入力アプリケーションプログラムを利用できるようにすればよい。
【0225】
クライアントPC100、サーバ200、もしくは制御ユニット(800、850)に一時記憶された画像データやユーザ情報は、画像データの配信が終わった後に一括で削除する方式に限らず、画像データの配信やユーザ情報の送信が終わる都度直ちに削除してもよいし、一定時間経過後に削除するようにしてもよい。
【0226】
本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して処理を実行することによっても達成することができる。
【0227】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0228】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されるように構成しても良い。
【0229】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれたあと、このプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を実行し、その処理に応じて上述した実施形態が実現される場合も含んでいる。
【0230】
なお、プログラムコードを供給するため、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CDやDVDに代表される光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等の記憶媒体を用いることができる。または、プログラムコードは、ネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【符号の説明】
【0231】
100:クライアントPC
101:CPU
102:入力部
103:表示部
104:メモリ
105:通信部
106:ローカルI/F
107:外部記憶部
108:画像入力アプリケーションプログラム
109:カードリーダ制御部
110:カードリーダドライバ
111:カードリーダ監視制御部
112:ユーザ情報送信部
113:情報記憶部
114:画像入力制御部
115:スキャナドライバ
116:画像データ配信制御部
117:内部バス
200:サーバ
201:CPU
202:入力部
203:表示部
204:メモリ
205:通信部
206:ローカルI/F
207:外部記憶部
208:認証機能部
209:ユーザ情報記憶部
210:ユーザ認証判断部
211:モード切替制御部
212:情報記憶部
213:画像入力制御部
214:スキャナドライバ
215:画像データ配信制御部
216:カードリーダ制御部
217:カードリーダドライバ
218:カードリーダ監視制御部
219:内部バス
300:スキャナ
310:ホワイトボード
400:カードリーダ
500:ストレージ
600:接続ケーブル
700:ネットワーク
800,850:制御ユニット
801,851:CPU
802,852:入力部
803,853:表示部
804,854:メモリ
805,855:通信部
806,856:ローカルI/F
807,857:外部記憶部
808,858:内部バス
809,859:カードリーダ制御部
810,860:カードリーダドライバ
811,861:カードリーダ監視制御部
812,862:ユーザ情報送信部
813,863:デバイス制御部
814,864:モード切替制御部
865:認証機能部
866:ユーザ情報記憶部
867:ユーザ認証判断部
868:クライアント制御部
869:実行要求生成部
870:実行判断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ情報を取得するためのユーザ情報入力手段と、
前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、
前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、
前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、
前記ユーザ情報登録手段で登録された1又は複数のユーザ情報に基づき、指定されたサービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、
を備えることを特徴とするデバイス制御装置。
【請求項2】
前記ユーザ情報取得制御手段は、前記ユーザ情報入力手段によるユーザ情報の取得が完了すると、前記モード設定手段で設定された前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御を終了すること
を特徴とする請求項1に記載のデバイス制御装置。
【請求項3】
前記サービス制御手段による当該サービスの制御終了に応じて、前記ユーザ情報登録手段に登録してあるユーザ情報の削除を指示する登録情報削除手段を備えること
を特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のデバイス制御装置。
【請求項4】
ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定ステップと、
前記モード設定ステップで設定されたモードに従って前記ユーザ情報入力手段を制御し、前記第1のモードが設定されているときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されているときはユーザ情報を連続して取得するユーザ情報取得ステップと、
前記ユーザ情報取得ステップで取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証ステップと、
前記ユーザ情報認証ステップで認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録ステップと、
前記ユーザ情報登録ステップで登録された1又は複数のユーザ情報に基づき、指定されたサービスの実行処理を制御するサービス制御ステップと、
を備えることを特徴とするデバイス制御方法。
【請求項5】
前記ユーザ情報取得ステップにおいて、前記ユーザ情報入力手段によるユーザ情報の取得が完了すると、前記モード設定ステップで設定した前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御を終了すること
を特徴とする請求項4に記載のデバイス制御方法。
【請求項6】
前記サービス制御ステップにおいて、前記サービスの制御が終了すると、前記ユーザ情報登録ステップで登録したユーザ情報を削除する登録情報削除ステップを更に備えること
を特徴とする請求項4乃至請求項5に記載のデバイス制御方法。
【請求項7】
デバイスと、デバイスとローカル接続された制御ユニットと、前記制御ユニットを介して前記デバイスを制御するデバイス制御装置を備えたデバイス制御システムであって、
前記制御ユニットは、
ユーザ情報を取得するユーザ情報入力手段と、
前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、
前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記ユーザ情報記憶手段に記憶したユーザ情報と制御ユニット自身を特定するための識別情報を送信するユーザ情報送信手段と、を備え、
前記デバイス制御装置は、
前記制御ユニットから前記ユーザ情報及び前記識別情報を受信するユーザ情報受信手段と、
前記ユーザ情報受信手段で受信した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、
前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、
前記ユーザ情報受信手段で受信した前記識別情報で該当する制御ユニットを特定し、前記ユーザ情報登録手段に登録された1又は複数のユーザ情報に基づいて前記特定した制御ユニットに接続されたデバイスによるサービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、
を備えることを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項8】
前記制御ユニットでは、前記ユーザ情報入力手段でユーザ情報を取得するたびに、当該ユーザ情報を前記ユーザ情報送信手段によって前記デバイス制御装置に送信し、
前記デバイス制御装置では、前記ユーザ情報受信手段で前記ユーザ情報を受信するたびに、前記ユーザ情報認証手段による認証処理を実行すること
を特徴とする請求項7に記載のデバイス制御システム。
【請求項9】
前記ユーザ情報取得制御手段は、前記ユーザ情報入力手段によるユーザ情報の取得が完了すると、前記モード設定手段で設定された前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御を終了すること
を特徴とする請求項7乃至請求項8に記載のデバイス制御システム。
【請求項10】
前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御が終了すると、前記ユーザ情報送信手段は、当該終了までの間に前記ユーザ情報記憶手段に記憶した1又は複数のユーザ情報を一括送信すること
を特徴とする請求項9に記載のデバイス制御システム。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記ユーザ情報送信手段による前記ユーザ情報の送信完了に応じて、前記ユーザ情報記憶手段に記憶してあるユーザ情報の削除を指示するユーザ情報削除手段を更に備え、
前記デバイス制御装置は、前記サービス制御手段による当該サービスの制御終了に応じて、前記ユーザ情報登録手段に登録してあるユーザ情報の削除を指示する登録情報削除手段を更に備えること
を特徴とする請求項7乃至請求項10に記載のデバイス制御システム。
【請求項12】
デバイスと、デバイスとローカル接続された制御ユニットと、前記制御ユニットを介して前記デバイスを制御する情報処理装置を備えたデバイス制御システムであって、
前記制御ユニットは、
ユーザ情報を取得するユーザ情報入力手段と、
前記ユーザ情報入力手段によりユーザ情報を取得して登録処理を行うための第1のモード又は第2のモードの何れかのモードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたときはユーザ情報を1つ取得し、前記第2のモードが設定されたときはユーザ情報を連続して取得するように前記ユーザ情報入力手段を制御するユーザ情報取得制御手段と、
前記ユーザ情報入力手段で取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を行うユーザ情報認証手段と、
前記ユーザ情報認証手段で認証処理に成功したユーザ情報を登録するユーザ情報登録手段と、
前記デバイスに対するサービスの実行要求が可能な情報処理装置を判定するサービス実行判定手段と、
前記サービス実行判定手段で前記サービスの実行要求が可能であると判定した情報処理装置に対して、前記ユーザ情報登録手段で登録した1又は複数のユーザ情報、及び制御ユニット自身を特定するための識別情報並びに当該サービスの制御要求を送信するユーザ情報送信手段と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記制御ユニットから前記ユーザ情報及び前記識別情報並びに前記サービスの制御要求を受信するユーザ情報受信手段と、
前記ユーザ情報受信手段で取得した1又は複数の前記ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記ユーザ情報受信手段で受信した前記識別情報により該当する制御ユニットを特定し、前記サービスの制御要求に応じて、前記特定した制御ユニットに接続されているデバイスへ当該サービスの実行要求を行い、前記ユーザ情報記憶手段に記憶した1又は複数のユーザ情報に基づいて当該サービスの実行処理を制御するサービス制御手段と、
を備えることを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項13】
前記サービス実行判定手段は、前記サービスを実行することが可能な情報処理装置が複数台ある場合、当該情報処理装置について優先順位リストを生成し、該生成した優先順位リストに基づいて判定を行うこと
を特徴とする請求項12に記載のデバイス制御システム。
【請求項14】
前記ユーザ情報取得制御手段は、前記ユーザ情報入力手段によるユーザ情報の取得が完了すると、前記モード設定手段で設定された前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御を終了すること
を特徴とする請求項12乃至請求項13に記載のデバイス制御システム。
【請求項15】
前記第1のモード又は前記第2のモードによるユーザ情報入力手段の制御が終了すると、前記ユーザ情報認証手段は、当該終了までの間に取得した1又は複数のユーザ情報の認証処理を開始し、前記ユーザ情報登録手段は、前記1又は複数のユーザ情報の認証処理が完了した後、当該認証処理に成功したユーザ情報の登録を実行すること
を特徴とする請求項14に記載のデバイス制御システム。
【請求項16】
前記制御ユニットは、前記ユーザ情報送信手段による前記ユーザ情報の送信完了に応じて、前記ユーザ情報登録手段に登録したユーザ情報を削除する登録情報削除手段を更に備え、
前記情報処理装置は、前記サービス制御手段による当該サービスの制御終了に応じて、前記ユーザ情報記憶手段に記憶したユーザ情報を削除するユーザ情報削除手段を更に備えること
を特徴とする請求項12乃至請求項15に記載のデバイス制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−221674(P2011−221674A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88190(P2010−88190)
【出願日】平成22年4月6日(2010.4.6)
【出願人】(500232640)キヤノンイメージングシステムズ株式会社 (27)
【Fターム(参考)】