説明

データ配信装置、データ配信システム、及びデータ配信方法

【課題】データ転送においても、転送先の妥当性を迅速に判断し、転送指示から転送終了まで迅速に処理できるようにする。
【解決手段】配信先情報を記録する配信先情報記録部121と、配信先情報を配信先情報記録部121に一括登録する配信先情報一括登録部123と、前記配信先情報の妥当性を確認する配信先情報妥当性確認処理部123aと、前記配信先の外部システム300と前記配信先との接続処理を行う外部システム接続処理部124とを備え、外部システム接続処理部124は配信先情報の妥当性確認処理部123aに接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システム300へ接続し、妥当性確認処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部入力装置から入力されたデータを指定された配信先に転送するデータ配信装置、このデータ配信装置を備えたデータ配信システム、及びデータ配信装置で実行されるデータ配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークに接続され、複数の通信プロトコルを適用し、他の端末装置との間で種々のデータを通信可能なネットワーク複合機を備えたネットワーク通信システムが構築されている。このようなシステムの一例をとして例えば特許文献1記載の発明が知られている。この発明は、生体認証システムを利用した場合のユーザの使い勝手を向上することができる認証方法を提供することを目的とし、ログイン可能状態で上記指紋センサから指紋情報を入力したとき、ログイン情報テーブルに保存された各登録ユーザのログイン情報に基づいて、各登録ユーザの認証優先順位を設定し、その設定した認証優先順位の高位の登録ユーザから指紋情報テーブルに登録されている各指の指紋情報と、入力した指紋情報との照合を行うようにしたものである。これにより、この公知例では、指紋を利用した認証時に要する時間を大幅に短縮することができ、ユーザの使い勝手を格段に向上することができるという効果を得ている。
【特許文献1】2005−242521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、前述のようなネットワーク通信システムにおいては、例えば外部入力装置から入力されたデータを指定先に転送する機能をもつものがある。このようにデータを指定先に転送する場合においては、データを配信する際の配信先情報の妥当性が問題となる。前記公知例では、前述のようにログイン可能状態で指紋センサから指紋情報を入力したとき、ログイン情報テーブルに保存された各登録ユーザのログイン情報に基づいて、各登録ユーザの認証優先順位を設定し、その設定した認証優先順位の高位の登録ユーザから指紋情報テーブルに登録されている各指の指紋情報と、入力した指紋情報との照合を行っており、この照合結果に基づいて各種処理が可能となるようにしている。
【0004】
しかし、データ転送時の処理については特に触れられていない。
【0005】
そこで、本発明が解決すべき課題は、データ転送においても、転送先の妥当性を迅速に判断し、転送指示から転送終了まで迅速に処理できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、第1の手段は、外部入力装置から入力されたデータを指定された配信先に転送するデータ配信装置において、配信先情報を記録する配信先情報記録手段と、前記配信先情報を前記配信先情報記録手段に一括登録する配信先情報一括登録手段と、前記配信先情報の妥当性を確認する配信先情報妥当性確認処理手段と、前記配信先の外部システムと前記配信先情報記録手段との接続処理を行う外部システム接続処理手段とを備え、前記外部システム接続処理手段は配信先情報の妥当性確認処理に前記外部システムへの接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システムへ接続し、前記妥当性確認処理を行うことを特徴とする。
【0007】
第2の手段は、第1の手段において、前記一括登録する時点とは異なる妥当性確認処理のタイミングが、前記一括登録するタイミングに対して非同期処理として実行することを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1の手段において、前記一括登録する時点とは異なる妥当性確認処理のタイミングが、前記外部システムへの配信データ出力の直前であって、前記妥当性確認処理未実施の場合にだけ実行することを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第2又は第3の手段において、前記妥当性確認処理が認証情報の妥当性確認であることを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、第2ないし第4のいずれかの手段において、前記妥当性確認処理が一括登録データに入力された情報に基づく配信先の内部ID取得であることを特徴とする。
【0011】
第6の手段は、第1ないし第5のいずれかの手段に係るデータ配信装置と、前記データ配信装置に配信データと配信先を入力する前記外部入力装置と、前記データ配信装置から配信データが入力される前記外部システムとからなるデータ配信システムを特徴とする。
【0012】
第7の手段は、外部入力装置から入力されたデータを指定された配信先に転送するデータ配信方法において、配信先情報を記録する配信先情報記録工程と、前記配信先情報を前記配信先情報記録工程で一括登録する配信先情報一括登録工程と、前記配信先情報の妥当性を確認する配信先情報妥当性確認処理工程と、前記配信先の外部システムと前記配信先情報記録手段との接続処理を行う外部システム接続処理工程とを備え、前記外部システム接続処理工程で配信先情報の妥当性確認処理に前記外部システムへの接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システムへ接続し、前記妥当性確認処理を行うことを特徴とする。
【0013】
なお、後述の実施形態では、データ配信装置は符号100に、配信先情報記録手段は配信先情報記録部121に、配信先情報一括登録手段は配信先情報一括登録部123に、配信先情報妥当性確認処理手段は配信先情報妥当性確認処理部123aに、外部システム接続処理手段は外部システム接続処理部124に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、配信先情報の妥当性確認処理に前記外部システムへの接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システムへ接続し、前記妥当性確認処理を行うので、データ転送においても、転送先の妥当性を迅速に判断し、転送指示から転送終了まで迅速に処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は本発明の実施形態に係るデータ転送システムの前提となる構成を示す図である。同図において、データ転送システムは、データ配信装置100、外部入力装置200及び外部システム300から構成され、データ配信装置100は第1のネットワーク400、例えばLANを介して外部入力装置200と接続され、第2のネットワーク500、例えばインターネットを介して外部システム300と接続されている。いずれも双方向に通信が可能である。
【0017】
データ配信装置100は配信データ入力処理部110、配信データルーティング処理部120、第1の配信データ出力処理部(図では配信データ出力処理部(1)として示す)130、第2の配信データ出力処理部(図では配信データ出力処理部(2)として示す)140、及び配信データ登録データベース150から構成されている。配信データルーティング処理部120は、さらに、配信先情報記録部121と相互に通信可能に接続されている。配信情報記録部121は、配信先情報一括登録ユーザインターフェース(UI)122から入力される配信先情報を一括登録する配信先情報一括登録部123から転送される配信先情報を記録する。また、配信先情報一括登録部123には、更に、配信先情報妥当性確認処理部123aが設けられている。なお、データ配信装置100としては、例えばドキュメント・ルータがこれに相当する。
【0018】
外部入力装置200はPC(パーソナルコンピュータ)210とスキャナ220を少なくとも備えている。PC210はCPU、ROM、及びRAMを備え、ROMに格納された、あるいは外部から入力されたプログラムコードをRAMに展開し、処理に必要なデータはRAMに落として前記プログラムコードに基づいて各種の制御を実行する。外部入力装置200は配信先の情報をCSVなどのデータから一括して登録する機能を備えている。配信先の情報とは、配信データ及び配信先データであり、PC210から配信データと配信先を入力し、第1のネットワーク400を介してデータ配信装置100に送る。
【0019】
配信データは例えばTIFFなどのイメージデータ、あるいはワープロソフト等のアプリケーションからから出力されるアプリケーションデータである。配信先は前記配信先情報記録部121に記録されている配信先情報のIDである。なお、この外部入力装置200では、配信先の情報をCSVなどのデータから一括して登録する機能を有しているが、UI(ユーザインターフェース)から1つずつ設定することも可能である。
【0020】
配信データ入力処理部110は外部入力装置200からの前記配信先情報を受信し、入力処理を行った後に、配信データルーティング処理部120に送る。配信データルーティング処理部120では、入力された配信先情報に基づいてルーティングを実施する。ルーティングされた配信データは第1及び第2の配信データ出力処理部130,140で処理され、前者は第2のネットワーク500を介して外部システム300に転送され、後者は配信データ登録データベース150に転送される。外部システム300は例えばサーバやファイルサーバであり、クライアントのアクセスによりさらに下位のPCへの配信データの配信が可能である。
【0021】
配信データルーティング処理部120では、配信先情報一括登録UI122から入力された配信先情報を配信先情報一括登録部123で登録処理し、配信先情報記録部121に記録する。その際、配信先情報一括登録部123の配信先情報妥当性確認処理部123aで配信先情報の妥当性を確認するという処理が行われる。
【0022】
図2は図1のシステムにおける配信先情報記録部の構成を示す図である。配信先情報記録部121には、配信先のID、使用する配信データ出力処理、認証情報、配信先、配信先表示名などが格納されている。ここで、配信先のIDとは配信先を識別するためのIDであり、使用する配信データ出力処理とは、外部システム関連処理テーブルを識別するためのIDである。また、認証情報は、名称(name)、パスワード(password)であり、配信先は外部システムにおける識別子で、外部システムで配信先を一意に識別できるID、例えばsever1、fol1である。配信先表示名はユーザが実際に見る配信先の名称あるいはフルパスであり、例えばsever1/fol1という表示である。
【0023】
図3は配信データ出力処理のIDとアドレスとの関係を示す図で、外部システム関連処理テーブルを識別するためのIDとアドレスとの関係がテーブルに納められている。
【0024】
図4は図1のシステムにおける配信先情報一括登録部123で登録されるデータフォーマットの一例を示す図である。このデータはCSVのデータであり、配信データ出力処理と出力対象となるフォルダ、及びサブフォルダが登録される。
【0025】
図5は図1における配信先情報一括登録部の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、配信先情報一括登録UI122で、一括登録用のデータを取得し(ステップS101)、配信先情報一括登録部に取得した一括登録用のデータを渡す(ステップS102)。配信先情報一括登録部123では、配信先情報一括登録UI122からデータを取得し(ステップS111)、取得した配信先データの妥当性を配信先情報妥当性確認処理部123aで配信先データ毎に確認する(ステップS112)。そして、妥当性が確認された配信先データを配信先情報記録部121のデータベースに登録する(ステップS113)。
【0026】
その際、外部システム300に対する配信先情報は、配信先情報妥当性確認処理部123aで妥当性チェックを行うたびに外部サーバへアクセスする必要が生じる。このため、処理速度の低下を引き起こすことがある。特に10万件やそれ以上の大量の一括登録を行うような場合には、処理速度の低下が顕著になる。
【0027】
ここでいう配信先の妥当性チェックとは以下のようなことを意味している。
例えば、配信先を外部システム300のファイルサーバの共有フォルダとすると、ファイルサーバの共有フォルダにTIFF文書を配布するためには共有フォルダへのユーザ名及びパスワードが必要となる。そのため、「配信先情報」として、パスワードと共有フォルダへの書き込み権限を配信先情報記録部121のデータベース上に保持する。CSVは前記データベースへ複数の配信先情報を一括登録するために使用する。すなわち、実際に配信する際に前記データベースから配信先情報を取ってきて使用する。
【0028】
妥当性は、
1)パスワードは正しいものか。
2)ユーザは共有フォルダへの書き込み権限を持っているか。
という点について判断する。その際、
1)ユーザ・パスワードで実際に共有フォルダに対して認証が可能か。
2)ユーザに供給フォルダへの書き込み権限があるか。
についてチェックする。
【0029】
このような判断とチェックを経て、
1)ユーザ・パスワードで認証が通る状態が妥当。
2)ユーザが共有フォルダの書き込み権限を持っているのが妥当。
と判断する。このような妥当性のチェックもしくは判断は、前記パスワードに対する認証が通らない場合、及び書き込み権限がない場合は配信不能で、認証が通り、かつ書き込み権限がある場合のみ配信可能であるからである。
【0030】
このように図1のシステム構成では、配信先情報妥当性確認処理部123aの処理速度が、一括処理件数が多くなると遅くなることから、処理速度の低下を防ぐために、本実施形態では、図6に示すように構成した。これを実施例として説明する。
【実施例1】
【0031】
図6は、本実施形態における実施例1のシステム構成を示すブロック図である。この実施例は、処理速度の低下を防止して処理可能なデータ配信システムのシステム構成を示すブロック図である。
【0032】
同図において、本実施例が図1の例と異なるのは、配信先情報一括登録部123に設けられていた配信先情報妥当性確認処理部123aが配信先情報一括登録部123から独立して設けられ、さらに、別途、外部システム接続処理部124が設けられている点である。外部システム接続処理部124は認証情報確認処理部124a及び配信先情報取得処理部124bを備え、配信先情報記録部121と相互に通信可能に接続され、また、配信先情報妥当性確認処理部123aからの情報が入力される。
その他の各部は図1に示したシステムと同一である。
【0033】
この構成において、配信先情報一括登録部123で一括登録するときには、配信先情報妥当性確認処理部123aでの妥当性確認処理を行わずに配信先情報記録部123のデータベースに配信先情報を保存し、別のタイミングで外部システム300へ接続し、結果を配信先情報記録部のデータベースに登録する。
【0034】
外部システム300へ接続するタイミングとしては、
パターン(1): 非同期で外部システムへ接続による妥当性チェックを行う。
パターン(2): 配信データ出力処理時に妥当性チェックを行う。
の2つのタイミングがある。いずれにしても、データベースに格納する前に妥当性のチェックは行われない。このうちパターン(1)の場合が実施例1に対応し、パターン(2)が実施例2に対応する。
【0035】
図7は本実施例1における一括登録用フォーマットの一例を示す図である。図4のフォーマットでは、CSVの情報を配信先情報記録部121のデータベースに登録した後(ステップS113−図5)、妥当性のチェックは行わない。妥当性のチェックはステップS112で既に行っているからである。そのため、図4のフォーマットでは、妥当性の確認が必要なもの、例えばユーザ名、あるいはパスワードを持つものについては対応していない。
【0036】
これに対して、本実施例では、前述のように配信先情報一括登録部123で一括登録するタイミングとは非同期(無関係のタイミング)で妥当性のチェックが行われることから、図7のフォーマットでは、妥当性の確認に必要な情報が記載されている。すなわち、図7では、配信データ出力処理の内容に加えて、妥当性の確認に必要な配信するサーバ、及びユーザ名が記載されている。
【0037】
図8は本実施例における配信先情報テーブルの一例を示す図で、前述の図2に対応する。図2と比較すると、図8の例では、配信先のID、使用する配信データ出力処理、認証情報、配信先、配信先表示名に加えて、確定済みフラグが記載される。この確定済みフラグは、配信先情報確認処理部123aで配信先情報確認処理が実行されているかどうかを示すフラグである。
【0038】
図9は外部システム関連処理テーブルの例を示す図で、図3に対応する。図3と比較すると、ID及び配信データ出力処理へのアドレスに加え、外部システム接続処理へのアドレスが記載される。
【0039】
このように構成された本実施例では、前述のように外部システム300に接続するタイミングの相違に応じて一括登録には2つのパターンがある。図10は、そのうちのパターン(1)の一括登録の処理手順を示すフローチャートである。
【0040】
同図において、まず、配信先情報一括登録部123で配信先情報一括登録UI122からデータを取得し(ステップS201)、取得したデータを配信先情報記録部121のデータベースに格納する(ステップS202)。次いで、配信先情報妥当性確認処理部123aを用いて配信先の妥当性確認を配信先情報記録部121のデータベースへの格納タイミングに対して非同期処理として実施する(ステップS203)。この場合、配信先データ(情報)毎に妥当性確認を行う。
【0041】
配信先情報妥当性確認処理部123aでは、配信先情報記録部121から配信先データを取得し(ステップS211)、配信先情報記録部121の配信先情報テーブルの確認済みフラグをチェックする(ステップS212)。このチェックで、確認済みフラグが立っていなければ(ステップS212−False)、次の配信情報確認処理を行い、配信先情報記録部121から次の配信先データを取得して(ステップS211)、確認済みフラグをチェックする(ステップS212)という処理を繰り返す。
【0042】
そして、確認済みフラグが立った時点で(ステップS212−True)、使用する配信データ出力処理部130から外部システム接続処理部124へのアドレスを取得し(ステップS213)、外部システム接続処理部124で外部システム接続処理を実行する(ステップS214)。そして、配信先情報のデータが更新された場合は、配信先情報記録部121のデータベースに反映させる。また、配信先情報が妥当でない場合は、エラー処理を実施する(ステップS215)。
【0043】
ここで行われるエラー処理では、図示しないエラーログテーブルに、「配信先:server/fol1、ユーザ名:XXXの配信先の認証情報が誤っている可能性があります。」と記載する。このログは配信先システムの管理用アプリケーションから閲覧することが可能である。なお、本実施例における認証は、共有フォルダの場合の2つの処理からなる。すなわち、
1)ファイルサーバへプログラムで接続するための接続APIを用い、ユーザ名及びパスワードを入力し、実際に認証を行う。
2)前記1)で認証が成功した後、共有フォルダへのアクセス権一覧を、APIを用いて取得し、認証されたユーザに書き込み権限があるかどうかを確認する。
というものである。
【0044】
ステップS215で 配信先情報のデータ更新の反映、あるいはエラー処理が実施された後、外部システム接続処理部124では、外部システム300から配信先表示名に基づいて内部IDを取得し(ステップS221)、配信先情報取得処理部124bの処理を実行する(ステップS222)。配信先情報取得処理部124bの処理とは、図8に示した配信先情報テーブルに格納する情報を取得する処理(ステップS231)であり、取得に失敗した場合には、前記エラー処理を実行する(ステップS232)。
【0045】
ステップS221では、外部システム300から配信先表示名に基づいて内部IDを取得し、外部システム300を認証する。この認証は、認証情報確認処理部124aで実施される。認証情報確認処理部124aでは、ユーザ・パスワード、ドメインなどの認証情報に基づいて外部システム300への認証処理を実施する(ステップS241)。なお、認証情報は外部システム300によって異なる。もし、認証に失敗した場合は、前記エラー処理を実行する(ステップS242)。
【0046】
このような処理により前記パターン(1)の一括登録と妥当性チェックが行われる。
【実施例2】
【0047】
図11は実施例2における一括登録の処理手順を示すフローチャートで、前記パターン(2)の場合に対応する。
なお、システム構成は前記実施例1と同一なので、重複する説明は省略する。
【0048】
同図において、まず、配信先情報一括登録処理部123で配信先情報一括登録UI122からデータを取得し(ステップS301)、取得したデータを配信先情報記録部121のデータベースに格納する(ステップS302)。
【0049】
一方、配信データ出力処理部(1)は配信データルーティング処理部120から配信先データを取得し(ステップS311)、配信先情報テーブルの確認済みフラグをチェックする(ステップS312)。このチェックで、確認済みフラグが確認できれば(ステップS312−確認済み)、外部システム300への配信処理を実施する(ステップS314)。確認済みフラグが確認できなければ(ステップS312ー未確認)、外部システム接続処理部124の処理を実行し(ステップS313)、配信処理を行う(ステップS314)。なお、外部システム接続処理部124の処理とは、図10におけるステップS221及びS222の処理に相当する。
【0050】
このような処理により前記パターン(2)の一括登録と妥当性チェックが行われる。
【0051】
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係るデータ転送システムの前提となる構成を示す図である。
【図2】図1のシステムにおける配信先情報記録部の構成を示す図である。
【図3】配信データ出力処理のIDとアドレスとの関係を示す図である。
【図4】図1のシステムにおける配信先情報一括登録部で登録されるデータフォーマットの一例を示す図である。
【図5】図1における配信先情報一括登録部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態における実施例1のシステム構成を示すブロック図である。
【図7】実施例1における一括登録用フォーマットの一例を示す図である。
【図8】実施例1における配信先情報テーブルの一例を示す図である。
【図9】外部システム関連処理テーブルの例を示す図である。
【図10】実施例1における配信先情報の一括登録の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施例2における配信先情報の一括登録の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
100 データ配信装置
110 配信データ入力部
120 配信データルーティング処理部
121 配信先情報記録部
122 配信先情報一括登録UI
123 配信先情報一括登録部
123a 配信先情報妥当性確認処理部
124 外部システム接続処理部
124a 認証情報確認処理部
124b 配信先情報取得処理部
130,140 配信データ出力処理部
150 配信データ登録データベース
200 外部入力装置
210 PC(パーソナルコンピュータ)
220 スキャナ
300 外部システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部入力装置から入力されたデータを指定された配信先に転送するデータ配信装置において、
配信先情報を記録する配信先情報記録手段と、
前記配信先情報を前記配信先情報記録手段に一括登録する配信先情報一括登録手段と、
前記配信先情報の妥当性を確認する配信先情報妥当性確認処理手段と、
前記配信先の外部システムと前記配信先情報記録手段との接続処理を行う外部システム接続処理手段と、
を備え、
前記外部システム接続処理手段は配信先情報の妥当性確認処理に前記外部システムへの接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システムへ接続し、前記妥当性確認処理を行うことを特徴とするデータ配信装置。
【請求項2】
請求項1記載のデータ配信装置において、
前記一括登録する時点とは異なる妥当性確認処理のタイミングが、前記一括登録するタイミングに対して非同期処理として実行することを特徴とするデータ配信装置。
【請求項3】
請求項1記載のデータ配信装置において、
前記一括登録する時点とは異なる妥当性確認処理のタイミングが、前記外部システムへの配信データ出力の直前であって、前記妥当性確認処理未実施の場合にだけ実行することを特徴とするデータ配信装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載のデータ配信装置において、
前記妥当性確認処理が認証情報の妥当性確認であることを特徴とするデータ配信装置。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれか1項に記載のデータ配信装置において、
前記妥当性確認処理が一括登録データに入力された情報に基づく配信先の内部ID取得であることを特徴とするデータ配信装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のデータ配信装置と、
前記データ配信装置に配信データと配信先を入力する前記外部入力装置と、
前記データ配信装置から配信データが入力される前記外部システムと、
からなることを特徴とするデータ配信システム。
【請求項7】
外部入力装置から入力されたデータを指定された配信先に転送するデータ配信方法において、
配信先情報を記録する配信先情報記録工程と、
前記配信先情報を前記配信先情報記録工程で一括登録する配信先情報一括登録工程と、
前記配信先情報の妥当性を確認する配信先情報妥当性確認処理工程と、
前記配信先の外部システムと前記配信先情報記録手段との接続処理を行う外部システム接続処理工程と、
を備え、
前記外部システム接続処理工程で配信先情報の妥当性確認処理に前記外部システムへの接続が必要な場合、前記配信先情報を一括登録する時点とは異なるタイミングで前記外部システムへ接続し、前記妥当性確認処理を行うことを特徴とするデータ配信方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−43038(P2009−43038A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−207434(P2007−207434)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】