トウ角・キャンバー角可変装置
【課題】 トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に精度良く制御することができるトウ角・キャンバー角可変装置を提供する。
【解決手段】 トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、キャンバー角可変装置は、トウ回動軸部材と共に同期してトウ回動軸を中心に回動することを特徴とする。
【解決手段】 トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、キャンバー角可変装置は、トウ回動軸部材と共に同期してトウ回動軸を中心に回動することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車輪のキャンバー角を簡単な構造で変更できるようにしたトウ角・キャンバー角可変装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、自動車における車輪のキャンバー角を走行状況に応じて自動的に制御するものとして、車両の操舵角及びヨー状態に基づいてアクチュエータを制御し、車輪のキャンバー角を調整するものがある（特許文献１）。
【０００３】
また、図９に示すように、アクチュエータで各輪個別にキャンバー及びトウを制御することができるようにするために、車輪を支持するアクスル３２を車体に対し１点で支持するボールジョイント３３と、アクスル３２におけるボールジョイント３３による支持点の上側下側であり且つ車両前後方向の２点を支持し、この２点の支持点を、車幅方向に個別に変位させる第１及び第２のアクチュエータ３４，３５と、前記２点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで車輪のトウを変化させ、及び／又は前記２点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバーを変化させるように、第１及び第２のアクチュエータ３４，３５を制御する制御手段と、を備えたものがある（特許文献２）。
【特許文献１】特開平０５−１７８０５０号公報
【特許文献２】特開２００４−１２２９３２号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１及び２に記載された発明では、図１０に示すように、トウ角度を変更した状態の車輪１００に対してアクチュエータ１０１によりキャンバー角度を制御しようとすると、キャンバー角調整方向とキャンバー角傾斜方向（車輪幅方向）とが異なり、トウ角が大きくなると精度の良い制御をすることができなかった。
【０００５】
本発明は、上記課題を解決するものであって、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に精度良く制御することができるトウ角・キャンバー角可変装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
そのために本発明は、車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動することを特徴とする。
【０００７】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けることを特徴とする。
【０００８】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で前記車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする。
【０００９】
また、前記キャンバーアクチュエータの前記トウ回動軸部材に支持される部分は、前記キャンバーアクチュエータ車体側部の前記キャンバーアクチュエータ車輪側部側であることを特徴とする。
【００１０】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して前記車輪を含む車輪側部材に前記車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする。
【００１１】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で前記結合部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で前記結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたことを特徴とする。
【００１２】
また、前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けたことを特徴とする。
【００１３】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１４】
それによって、本発明は、車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動するので、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に制御することができるものである。
【００１５】
また、キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けるので、車輪接地部分をあまり動かすことなくキャンバー角を変更することができる。
【００１６】
また、キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部でトウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むので、簡単な構造で他の部材との干渉が少ない部分に適用することができる。
【００１７】
また、キャンバーアクチュエータのトウ回動軸部材に支持される部分は、キャンバーアクチュエータ車体側部のキャンバーアクチュエータ車輪側部側であるので、ロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、キャンバー可変域が大きくなる。また、キャンバーアクチュエータの曲がり方向の負荷の低減になる。
また、キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部でトウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して車輪を含む車輪側部材に車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むので、ロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、推力の小さいアクチュエータの使用が可能となり、設計の自由度があがる。
【００１８】
また、トウ角・キャンバー角可変装置は、トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で結合部材にトウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたので、車体と車輪との結合が強くなる。
【００１９】
また、前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けるので、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができ、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【００２０】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えるので、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができ、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２１】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１はトウ角・キャンバー角可変装置１の第１実施形態を車両に適用した状態を示す概要図である。図１において、１はトウ角・キャンバー角可変装置、２はキャンバー角可変装置の一例としてのキャンバーアクチュエータ、２ａはキャンバーアクチュエータ第１支持部、２ｂはキャンバーアクチュエータ第２支持部、２1はキャンバーアクチュエータ車体側部、２2はキャンバーアクチュエータ車輪側部、３は第１ロアアーム、３ａは第１ロアアーム第１支持部、３ｂは第１ロアアーム第２支持部、４は第２ロアアーム、４ａは第２ロアアーム第１支持部、４ｂは第２ロアアーム第２支持部、６はトウ角可変装置の一例としてのトウアクチュエータ、６ａトウ回動軸部材、６ｂは固定部、７は結合部材、８，９はベアリング、１０は車輪側部材、１１は車輪、１２は取付部材、１３はタイヤ、２０は車体、３０はストラットタイプサスペンション装置、３１はショックアブソーバ、３２はスプリング、Ｋはトウ回動軸の一例としてのトウ操舵軸、Ｃはキャンバー回動軸である。
【００２２】
キャンバーアクチュエータ２は、車輪１１の幅方向に長さを変位するアクチュエータであり、キャンバーアクチュエータ車体側部２1のキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して回動するようにトウアクチュエータ６のトウ回動軸部材６ａに車両の前後方向側から支持され、キャンバーアクチュエータ車輪側部２2のキャンバーアクチュエータ第２支持部２ｂにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して回動するように車輪側部材１０の取付部材１２に支持されている。そして、キャンバーアクチュエータ２は、キャンバー回動軸Ｃより上方に設ける。ここで、キャンバー回動軸Ｃは、第１ロアアーム第２支持部３ｂを通り、車輪１１の長手方向且つ略水平方向の軸である。
【００２３】
第１ロアアーム３は、一端の第１ロアアーム第１支持部３ａにおいてトウ操舵軸Ｋを中心に回動するようにベアリング８を介して結合部材７に支持されている。また、他端を第１ロアアーム第２支持部３ｂにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して揺動するように車輪側部材１０の取付部材１２に支持されている。
【００２４】
第２ロアアーム４は、一端を第２ロアアーム第１支持部４ａにおいて、結合部材７に揺動するように支持され、他端を第２ロアアーム第２支持部４ｂにおいて車体２０に揺動するように支持されている。
【００２５】
トウアクチュエータ６は、トウ操舵軸Ｋを中心に回動するアクチュエータであり、一方が同軸に設置したストラットタイプのサスペンション装置３０を介して車体２０に支持され、他方のトウ回動軸部材６ａでトウ操舵軸Ｋを中心に回動するようにベアリング９を介して結合部材７に支持されている。このトウアクチュエータ６を作動することにより、車輪側部材１０のトウ角や操舵角を変更することができる。
【００２６】
次にこのような構造のトウ角・キャンバー角可変装置１の動作について説明する。図２はキャンバー角のみ変更時のトウ角・キャンバー角可変装置の状態を示す概略図であり、図２（ａ）は通常時を示す図、図２（ｂ）はキャンバー角を変更した状態を示す図である。なお、作動を容易に理解するために、トウ操舵軸Ｋを鉛直方向に設定した場合で説明する。
【００２７】
図２（ａ）に示すように、通常時、キャンバーアクチュエータ２及びトウアクチュエータ６は共に作動していない。この状態から、図２（ｂ）に示すように、キャンバーアクチュエータ２のみを作動させると、キャンバー回動軸Ｃを中心に車輪側部材１０が回動し、キャンバー角を変更することができる。
【００２８】
次に、トウ角を変更後、キャンバー角を変更する場合のトウ角・キャンバー角可変装置１の動作について説明する。図３は、通常時のトウ角・キャンバー角可変装置の状態を示す概略図であり、図３（ａ）は車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図３（ｂ）は車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。通常時、キャンバーアクチュエータ２及びトウアクチュエータ６は共に作動していない。
【００２９】
この状態から、図４に示すようにまずトウ角を変更する。図４（ａ）はトウ角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図４（ｂ）はトウ角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。
【００３０】
このように、キャンバーアクチュエータ２はキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａによりトウアクチュエータ６に同期してトウ操舵軸Ｋを中心に回動するように支持されているので、トウアクチュエータ６の回動軸部材６ａを回動させると、トウアクチュエータ６を中心にキャンバーアクチュエータ２、第１ロアアーム３及び車輪側部材１０が回動し、キャンバーアクチュエータ２の作動方向が、車輪幅方向と一致する。
【００３１】
次に、図５に示すように、キャンバー角を変更する。図５（ａ）はキャンバー角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図５（ｂ）はキャンバー角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。
【００３２】
このように、キャンバーアクチュエータ２を作動させると、キャンバーアクチュエータ２の作動方向が、車輪幅方向と一致しているので、車輪側部材１０はキャンバー回動軸Ｃである第１ロアアーム第２支持部３ｂを中心に回動し、キャンバー角を変更することができる。
【００３３】
このような構造により、本実施形態のトウ角・キャンバー角可変装置は、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に精度良く制御することができるものである。また、キャンバーアクチュエータ２は、キャンバー回動軸Ｃより上方に設けるので、車輪接地部分をあまり動かすことなくキャンバー角を変更することができる。
【００３４】
次に、図６乃至図８に他の実施形態を示す。図６は第２実施形態であり、キャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａの位置を変更したもので、図１に示す第１実施形態と比較してキャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車体側部２1におけるキャンバーアクチュエータ車輪側部２2側にキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａを設けたものである。このようにキャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車体側部２1におけるキャンバーアクチュエータ車輪側部２2側にキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａを設けることにより、キャンバーアクチュエータ２としてロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、キャンバー可変域が大きくなる。また、キャンバーアクチュエータ２の曲がり方向の負荷の低減になる。
【００３５】
図７は第３実施形態であり、キャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車輪側部２2におけるキャンバーアクチュエータ第２支持部２ｂを車輪側部材１０の取付部材１２に直接設けるのではなく、取付部材１２から延出する第２取付部材１４に設けたものである。このような構造により、キャンバーアクチュエータ２としてロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、推力の小さいアクチュエータの使用が可能となり、設計の自由度があがる。
【００３６】
図８は、第４実施形態であり、ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置４０にトウ角・キャンバー角可変装置１を適用したものである。ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置４０では、アッパアーム５がトウアクチュエータ６と車体２０との間に設けられ、一端のアッパアーム第１支持部５ａでトウアクチュエータ６にトウ操舵軸Ｋを中心に回動するように支持され、他端のアッパアーム第２支持部５ｂで車体２０に揺動するように支持されている。
【００３７】
このように、ストラットタイプサスペンション装置３０に限らず、他のサスペンション装置にも採用することができ、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができるので、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【００３８】
なお、車輪側部材１０の取付部材１２としてインホイールモータを採用してもよい。また、トウ角・キャンバー角可変装置１は、一組のトウアクチュエータ６及びキャンバーアクチュエータ２が他の組のトウアクチュエータ６及びキャンバーアクチュエータ２と独立して制御可能となっているので、アライメント調整機構としても、操舵機構としても適用することができる。また、本実施形態では、トウ角を変更するためにトウ角アクチュエータを用いたが、一般的なタイロッドを用いた操舵機構を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】本発明の第１実施形態を示す図
【図２】トウ角・キャンバー角可変装置のキャンバー変更状態の概略図
【図３】トウ角・キャンバー角可変装置の通常時の概略図
【図４】トウ角・キャンバー角可変装置のトウ角変更時の概略図
【図５】トウ角・キャンバー角可変装置のキャンバー角変更時の概略図
【図６】本発明の第二実施形態を示す概略図
【図７】本発明の第二実施形態を示す概略図
【図８】本発明の第三実施形態を示す概略図
【図９】従来の技術を示す概略図
【図１０】従来の技術を示す概略図
【符号の説明】
【００４０】
１…トウ角・キャンバー角可変装置、２…キャンバーアクチュエータ（キャンバー角可変装置）、２ａ…キャンバーアクチュエータ第１支持部、２ｂ…キャンバーアクチュエータ第２支持部、２1…キャンバーアクチュエータ車体側部、２2…キャンバーアクチュエータ車輪側部、３…第１ロアアーム、３ａ…第１ロアアーム第１支持部、３ｂ…第１ロアアーム第２支持部、４…第２ロアアーム、４ａ…第２ロアアーム第１支持部、４ｂ…第２ロアアーム第２支持部、５…アッパアーム、５ａ…アッパアーム第１支持部、５ｂ…アッパアーム第２支持部、６…トウアクチュエータ（トウ角可変装置）、６ａトウ回動軸部材、７…結合部材、８，９…ベアリング、１０…車輪側部材、１１…車輪、１２…取付部材、１３…タイヤ、２０…車体、３０…ストラットタイプサスペンション装置、３１…ショックアブソーバ、３２…スプリング、４０…ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置、Ｋ…トウ操舵軸、Ｃ…キャンバー回動軸
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車輪のキャンバー角を簡単な構造で変更できるようにしたトウ角・キャンバー角可変装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、自動車における車輪のキャンバー角を走行状況に応じて自動的に制御するものとして、車両の操舵角及びヨー状態に基づいてアクチュエータを制御し、車輪のキャンバー角を調整するものがある（特許文献１）。
【０００３】
また、図９に示すように、アクチュエータで各輪個別にキャンバー及びトウを制御することができるようにするために、車輪を支持するアクスル３２を車体に対し１点で支持するボールジョイント３３と、アクスル３２におけるボールジョイント３３による支持点の上側下側であり且つ車両前後方向の２点を支持し、この２点の支持点を、車幅方向に個別に変位させる第１及び第２のアクチュエータ３４，３５と、前記２点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで車輪のトウを変化させ、及び／又は前記２点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバーを変化させるように、第１及び第２のアクチュエータ３４，３５を制御する制御手段と、を備えたものがある（特許文献２）。
【特許文献１】特開平０５−１７８０５０号公報
【特許文献２】特開２００４−１２２９３２号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１及び２に記載された発明では、図１０に示すように、トウ角度を変更した状態の車輪１００に対してアクチュエータ１０１によりキャンバー角度を制御しようとすると、キャンバー角調整方向とキャンバー角傾斜方向（車輪幅方向）とが異なり、トウ角が大きくなると精度の良い制御をすることができなかった。
【０００５】
本発明は、上記課題を解決するものであって、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に精度良く制御することができるトウ角・キャンバー角可変装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
そのために本発明は、車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動することを特徴とする。
【０００７】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けることを特徴とする。
【０００８】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で前記車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする。
【０００９】
また、前記キャンバーアクチュエータの前記トウ回動軸部材に支持される部分は、前記キャンバーアクチュエータ車体側部の前記キャンバーアクチュエータ車輪側部側であることを特徴とする。
【００１０】
また、前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して前記車輪を含む車輪側部材に前記車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする。
【００１１】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で前記結合部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で前記結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたことを特徴とする。
【００１２】
また、前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けたことを特徴とする。
【００１３】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１４】
それによって、本発明は、車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動するので、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に制御することができるものである。
【００１５】
また、キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けるので、車輪接地部分をあまり動かすことなくキャンバー角を変更することができる。
【００１６】
また、キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部でトウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むので、簡単な構造で他の部材との干渉が少ない部分に適用することができる。
【００１７】
また、キャンバーアクチュエータのトウ回動軸部材に支持される部分は、キャンバーアクチュエータ車体側部のキャンバーアクチュエータ車輪側部側であるので、ロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、キャンバー可変域が大きくなる。また、キャンバーアクチュエータの曲がり方向の負荷の低減になる。
また、キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部でトウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して車輪を含む車輪側部材に車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むので、ロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、推力の小さいアクチュエータの使用が可能となり、設計の自由度があがる。
【００１８】
また、トウ角・キャンバー角可変装置は、トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で結合部材にトウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたので、車体と車輪との結合が強くなる。
【００１９】
また、前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けるので、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができ、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【００２０】
また、前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えるので、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができ、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２１】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１はトウ角・キャンバー角可変装置１の第１実施形態を車両に適用した状態を示す概要図である。図１において、１はトウ角・キャンバー角可変装置、２はキャンバー角可変装置の一例としてのキャンバーアクチュエータ、２ａはキャンバーアクチュエータ第１支持部、２ｂはキャンバーアクチュエータ第２支持部、２1はキャンバーアクチュエータ車体側部、２2はキャンバーアクチュエータ車輪側部、３は第１ロアアーム、３ａは第１ロアアーム第１支持部、３ｂは第１ロアアーム第２支持部、４は第２ロアアーム、４ａは第２ロアアーム第１支持部、４ｂは第２ロアアーム第２支持部、６はトウ角可変装置の一例としてのトウアクチュエータ、６ａトウ回動軸部材、６ｂは固定部、７は結合部材、８，９はベアリング、１０は車輪側部材、１１は車輪、１２は取付部材、１３はタイヤ、２０は車体、３０はストラットタイプサスペンション装置、３１はショックアブソーバ、３２はスプリング、Ｋはトウ回動軸の一例としてのトウ操舵軸、Ｃはキャンバー回動軸である。
【００２２】
キャンバーアクチュエータ２は、車輪１１の幅方向に長さを変位するアクチュエータであり、キャンバーアクチュエータ車体側部２1のキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して回動するようにトウアクチュエータ６のトウ回動軸部材６ａに車両の前後方向側から支持され、キャンバーアクチュエータ車輪側部２2のキャンバーアクチュエータ第２支持部２ｂにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して回動するように車輪側部材１０の取付部材１２に支持されている。そして、キャンバーアクチュエータ２は、キャンバー回動軸Ｃより上方に設ける。ここで、キャンバー回動軸Ｃは、第１ロアアーム第２支持部３ｂを通り、車輪１１の長手方向且つ略水平方向の軸である。
【００２３】
第１ロアアーム３は、一端の第１ロアアーム第１支持部３ａにおいてトウ操舵軸Ｋを中心に回動するようにベアリング８を介して結合部材７に支持されている。また、他端を第１ロアアーム第２支持部３ｂにおいて、キャンバー回動軸Ｃと平行な軸方向に対して揺動するように車輪側部材１０の取付部材１２に支持されている。
【００２４】
第２ロアアーム４は、一端を第２ロアアーム第１支持部４ａにおいて、結合部材７に揺動するように支持され、他端を第２ロアアーム第２支持部４ｂにおいて車体２０に揺動するように支持されている。
【００２５】
トウアクチュエータ６は、トウ操舵軸Ｋを中心に回動するアクチュエータであり、一方が同軸に設置したストラットタイプのサスペンション装置３０を介して車体２０に支持され、他方のトウ回動軸部材６ａでトウ操舵軸Ｋを中心に回動するようにベアリング９を介して結合部材７に支持されている。このトウアクチュエータ６を作動することにより、車輪側部材１０のトウ角や操舵角を変更することができる。
【００２６】
次にこのような構造のトウ角・キャンバー角可変装置１の動作について説明する。図２はキャンバー角のみ変更時のトウ角・キャンバー角可変装置の状態を示す概略図であり、図２（ａ）は通常時を示す図、図２（ｂ）はキャンバー角を変更した状態を示す図である。なお、作動を容易に理解するために、トウ操舵軸Ｋを鉛直方向に設定した場合で説明する。
【００２７】
図２（ａ）に示すように、通常時、キャンバーアクチュエータ２及びトウアクチュエータ６は共に作動していない。この状態から、図２（ｂ）に示すように、キャンバーアクチュエータ２のみを作動させると、キャンバー回動軸Ｃを中心に車輪側部材１０が回動し、キャンバー角を変更することができる。
【００２８】
次に、トウ角を変更後、キャンバー角を変更する場合のトウ角・キャンバー角可変装置１の動作について説明する。図３は、通常時のトウ角・キャンバー角可変装置の状態を示す概略図であり、図３（ａ）は車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図３（ｂ）は車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。通常時、キャンバーアクチュエータ２及びトウアクチュエータ６は共に作動していない。
【００２９】
この状態から、図４に示すようにまずトウ角を変更する。図４（ａ）はトウ角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図４（ｂ）はトウ角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。
【００３０】
このように、キャンバーアクチュエータ２はキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａによりトウアクチュエータ６に同期してトウ操舵軸Ｋを中心に回動するように支持されているので、トウアクチュエータ６の回動軸部材６ａを回動させると、トウアクチュエータ６を中心にキャンバーアクチュエータ２、第１ロアアーム３及び車輪側部材１０が回動し、キャンバーアクチュエータ２の作動方向が、車輪幅方向と一致する。
【００３１】
次に、図５に示すように、キャンバー角を変更する。図５（ａ）はキャンバー角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を上から見た図、図５（ｂ）はキャンバー角変更状態における車両に設置したトウ角・キャンバー角可変装置を後から見た図である。
【００３２】
このように、キャンバーアクチュエータ２を作動させると、キャンバーアクチュエータ２の作動方向が、車輪幅方向と一致しているので、車輪側部材１０はキャンバー回動軸Ｃである第１ロアアーム第２支持部３ｂを中心に回動し、キャンバー角を変更することができる。
【００３３】
このような構造により、本実施形態のトウ角・キャンバー角可変装置は、トウ角度を変更した状態の車輪に対してキャンバー角度を任意に精度良く制御することができるものである。また、キャンバーアクチュエータ２は、キャンバー回動軸Ｃより上方に設けるので、車輪接地部分をあまり動かすことなくキャンバー角を変更することができる。
【００３４】
次に、図６乃至図８に他の実施形態を示す。図６は第２実施形態であり、キャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａの位置を変更したもので、図１に示す第１実施形態と比較してキャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車体側部２1におけるキャンバーアクチュエータ車輪側部２2側にキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａを設けたものである。このようにキャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車体側部２1におけるキャンバーアクチュエータ車輪側部２2側にキャンバーアクチュエータ第１支持部２ａを設けることにより、キャンバーアクチュエータ２としてロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、キャンバー可変域が大きくなる。また、キャンバーアクチュエータ２の曲がり方向の負荷の低減になる。
【００３５】
図７は第３実施形態であり、キャンバーアクチュエータ２のキャンバーアクチュエータ車輪側部２2におけるキャンバーアクチュエータ第２支持部２ｂを車輪側部材１０の取付部材１２に直接設けるのではなく、取付部材１２から延出する第２取付部材１４に設けたものである。このような構造により、キャンバーアクチュエータ２としてロングストロークが可能なアクチュエータを採用することができ、推力の小さいアクチュエータの使用が可能となり、設計の自由度があがる。
【００３６】
図８は、第４実施形態であり、ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置４０にトウ角・キャンバー角可変装置１を適用したものである。ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置４０では、アッパアーム５がトウアクチュエータ６と車体２０との間に設けられ、一端のアッパアーム第１支持部５ａでトウアクチュエータ６にトウ操舵軸Ｋを中心に回動するように支持され、他端のアッパアーム第２支持部５ｂで車体２０に揺動するように支持されている。
【００３７】
このように、ストラットタイプサスペンション装置３０に限らず、他のサスペンション装置にも採用することができ、サスペンション装置の構造に影響されずに適用することができるので、既存の車両にも簡単に適用することができる。
【００３８】
なお、車輪側部材１０の取付部材１２としてインホイールモータを採用してもよい。また、トウ角・キャンバー角可変装置１は、一組のトウアクチュエータ６及びキャンバーアクチュエータ２が他の組のトウアクチュエータ６及びキャンバーアクチュエータ２と独立して制御可能となっているので、アライメント調整機構としても、操舵機構としても適用することができる。また、本実施形態では、トウ角を変更するためにトウ角アクチュエータを用いたが、一般的なタイロッドを用いた操舵機構を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】本発明の第１実施形態を示す図
【図２】トウ角・キャンバー角可変装置のキャンバー変更状態の概略図
【図３】トウ角・キャンバー角可変装置の通常時の概略図
【図４】トウ角・キャンバー角可変装置のトウ角変更時の概略図
【図５】トウ角・キャンバー角可変装置のキャンバー角変更時の概略図
【図６】本発明の第二実施形態を示す概略図
【図７】本発明の第二実施形態を示す概略図
【図８】本発明の第三実施形態を示す概略図
【図９】従来の技術を示す概略図
【図１０】従来の技術を示す概略図
【符号の説明】
【００４０】
１…トウ角・キャンバー角可変装置、２…キャンバーアクチュエータ（キャンバー角可変装置）、２ａ…キャンバーアクチュエータ第１支持部、２ｂ…キャンバーアクチュエータ第２支持部、２1…キャンバーアクチュエータ車体側部、２2…キャンバーアクチュエータ車輪側部、３…第１ロアアーム、３ａ…第１ロアアーム第１支持部、３ｂ…第１ロアアーム第２支持部、４…第２ロアアーム、４ａ…第２ロアアーム第１支持部、４ｂ…第２ロアアーム第２支持部、５…アッパアーム、５ａ…アッパアーム第１支持部、５ｂ…アッパアーム第２支持部、６…トウアクチュエータ（トウ角可変装置）、６ａトウ回動軸部材、７…結合部材、８，９…ベアリング、１０…車輪側部材、１１…車輪、１２…取付部材、１３…タイヤ、２０…車体、３０…ストラットタイプサスペンション装置、３１…ショックアブソーバ、３２…スプリング、４０…ダブルウィッシュボーンタイプサスペンション装置、Ｋ…トウ操舵軸、Ｃ…キャンバー回動軸
【特許請求の範囲】
【請求項１】
車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動することを特徴とするトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項２】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けることを特徴とする請求項１に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項３】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で前記車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項４】
前記キャンバー角可変装置の前記トウ回動軸部材に支持される部分は、前記キャンバーアクチュエータ車体側部の前記キャンバーアクチュエータ車輪側部側であることを特徴とする請求項３に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項５】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して前記車輪を含む車輪側部材に前記車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項６】
前記トウ角・キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で前記結合部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で前記結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項７】
前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けたことを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項８】
前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項１】
車輪のトウ角を変更するトウ角可変装置と、車輪のキャンバー角を変更するキャンバー角可変装置とを備えたトウ角・キャンバー角可変装置において、前記トウ角可変装置はトウ回動軸を中心に回動するトウ回動軸部材を有し、前記キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材と共に同期して前記トウ回動軸を中心に回動することを特徴とするトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項２】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバー回動軸より上方に設けることを特徴とする請求項１に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項３】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部で前記車輪を含む車輪側部材に支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項４】
前記キャンバー角可変装置の前記トウ回動軸部材に支持される部分は、前記キャンバーアクチュエータ車体側部の前記キャンバーアクチュエータ車輪側部側であることを特徴とする請求項３に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項５】
前記キャンバー角可変装置は、キャンバーアクチュエータ車体側部で前記トウ回動軸部材に、キャンバーアクチュエータ車輪側部でブラケットを介して前記車輪を含む車輪側部材に前記車輪上方で支持され、車輪幅方向に変位するキャンバーアクチュエータを含むことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項６】
前記トウ角・キャンバー角可変装置は、前記トウ回動軸部材を回動するように支持する結合部材と、一方で前記結合部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車輪に揺動するように支持される第１ロアアームと、一方で前記結合部材に揺動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持される第２ロアアームとを備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項７】
前記トウ回動軸部材は、ストラットタイプサスペンション装置と同軸に設けたことを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【請求項８】
前記トウ角・キャンバー角可変装置は、一方で前記トウ回動軸部材に前記トウ回動軸を中心に回動するように支持され、他方で車体に揺動するように支持されるアッパアームを備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のトウ角・キャンバー角可変装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２００８−７０１３（Ｐ２００８−７０１３Ａ）
【公開日】平成２０年１月１７日（２００８．１．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１８０９９４（Ｐ２００６−１８０９９４）
【出願日】平成１８年６月３０日（２００６．６．３０）
【出願人】（５９１２６１５０９）株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１月１７日（２００８．１．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年６月３０日（２００６．６．３０）
【出願人】（５９１２６１５０９）株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Ｆターム（参考）】
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