説明

トラクタ

【課題】操作性がよいトラクタを提供する。
【解決手段】前後進切替機構20は、円筒状に構成される本体21a及び本体21aの外面より半径方向に突設される回動軸21bを有し、回動軸21bに変速ペダル10の回動基部10aが固定される回動支持体21と、回動支持体21の本体内面に沿って回動自在に支持される円筒体22a及び円筒体22aの一端から回動支持体21よりも外側へ突設する操作アーム22bを有する前後進切替体22と、操作アーム22bに第一自在継手50を介してベルト式無段変速装置80のサーボスプール6と連動連結するリンク部材23と、円筒体22aの軸心部に固定される軸体24と、軸体24に第二自在継手60を介して連結されて、連結手段41を介して前後進切替レバー11と連結される前後進切替アーム25と、前後進切替アーム25を前進位置、後進位置及び中立位置で保持する保持機構70と、を備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無段変速装置と、該無段変速装置の出力を変速操作可能な変速操作具と、を備えるトラクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、エンジンの動力を、無段変速装置を介して車輪に伝達して走行するトラクタは公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のトラクタは、前進変速ペダル及び後進変速ペダルが設けられ、これら前進変速ペダル及び後進変速ペダルが、HST操作リンクを介して、HSTの出力を変更する調節部材と連結されて、前進変速ペダルを操作することで前進走行を行い、後進変速ペダルを操作することで後進走行を行う構成とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−55281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示すトラクタにおいては、前進変速ペダルと後進変速ペダルの二つの変速ペダルを有する構成であるので、前進または後進するときには各ペダルを踏み替える必要があり、トラクタの操作に不慣れな作業者である場合には、乗用車感覚で操作ができず操作に戸惑うことがあった。
【0005】
本発明は、上記の如き課題を鑑みてなされたものであり、操作性がよいトラクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
請求項1においては、中立位置から最高速位置まで変速操作可能な変速ペダルと、前進位置、後進位置及び中立位置に切替操作可能な前後進切替レバーと、調節手段の操作により前進速から後進速まで変速可能な無段変速装置と、前記変速ペダル、前記前後進切替レバー及び前記無段変速装置の速度変更手段に連動連結される前後進切替機構と、を備えるトラクタであって、前記前後進切替機構は、円筒状に構成される本体及び該本体の外面より半径方向に突設される回動軸を有し、該回動軸に前記変速ペダルの回動基部が固定される回動支持体と、前記回動支持体の本体内面に沿って回動自在に支持される円筒体及び該円筒体の一端から前記回動支持体よりも外側へ突設する操作アームを有する前後進切替体と、前記操作アームに第一自在継手を介して前記無段変速装置の速度変更手段と連動連結するリンク部材と、前記円筒体の軸心部に固定される軸体と、前記軸体に第二自在継手を介して連結されて、連結手段を介して前記前後進切替レバーと連結される前後進切替アームと、前記前後進切替アームを前進位置、後進位置及び中立位置で保持する保持機構と、を備えるものである。
【0008】
請求項2においては、前記保持機構は、前記前後進切替アームに取り付けられる押圧部材と、前記前後進切替アームの回転軸を支持するとともに、前記押圧部材に対向した位置であって、前記回転軸を中心とした同心円上に所定間隔をあけて配置される係合部を有する支持部材と、から構成されるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、一つのペダルと一つのレバーで、変速操作と前後進切替操作が可能となる。従って、乗用車感覚で運転できて、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】トラクタ1の全体構成を示す側面図。
【図2】前後進切替機構20を示す左前斜視図。
【図3】前後進切替機構20を示す左後斜視図。
【図4】(a)前後進切替機構20を示す側面図。(b)前後進切替機構20を示す底面図。
【図5】(a)前後進切替機構20を示す前面図。(b)前後進切替機構20を示す後面図。
【図6】前後進切替機構20の動作を示す側面図。(a)前後進切替レバー11が「中立位置」、変速ペダル10が「中立位置」。(b)前後進切替レバー11が「中立位置」、変速ペダル10が「最高速位置」。
【図7】前後進切替機構20の動作を示す側面図。(a)前後進切替レバー11が「前進位置」、変速ペダル10が「中立位置」。(b)前後進切替レバー11が「前進位置」、変速ペダル10が「最高速位置」。
【図8】前後進切替機構20の動作を示す側面図。(a)前後進切替レバー11が「後進位置」、変速ペダル10が「中立位置」。(b)前後進切替レバー11が「後進位置」、変速ペダル10が「最高速位置」。
【図9】他の前後進切替機構120を示す斜視図。
【図10】他の前後進切替機構120を示す断面図。
【図11】ベルト式無段変速装置80の構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、図1を用いて、本発明に係るトラクタの実施の一形態であるトラクタ1の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、矢印Fを前方向、矢印Bを後方向、矢印Lを左方向、矢印Rを右方向、矢印Uを上方向、矢印Dを下方向として規定する。
【0012】
図1に示すように、トラクタ1においては、左右一対の機体フレーム2・2が長手方向を前後方向とし左右方向に所定の間隔をとって配置され、その前部でフロントアクスルケースを介して左右一対の前輪3・3に支持されるとともに、その後部でリアアクスルケースを介して左右一対の後輪4・4に支持される。
【0013】
機体フレーム2・2の前部には、エンジン5が載置されて、後部には、無段変速装置を収納するミッションケース7が設けられ、該ミッションケース7の後部両側にリアアクスルケースが設けられる。機体フレーム2・2の前後中途部及び後部には、運転操作部8が配置され、該運転操作部8に、操向ハンドル9や変速ペダル10、前後進切替レバー11等が設けられる。詳しくは、操向ハンドル9のハンドル軸を支持するハンドルコラムの左側から側方に前後進切替レバー11が突出して配置される。変速ペダル10は、機体フレーム2・2の前後中途部上に配置されステップの右側上に配置される。
【0014】
操向ハンドル9は、その回動操作量に応じて左右一対の前輪3・3の操舵角を変更し、トラクタ1を操向できるように構成される。変速ペダル10は、「中立位置」から「最高速位置」まで踏込操作可能に構成され、その操作量に応じてトラクタ1の走行速度を調整することができる。前後進切替レバー11は、前後方向に回動可能に構成されて、「中立位置」から前方向に回動すると「前進位置」に操作され、「中立位置」から後方向に回動すると「後進位置」に操作される。このように前後進切替レバー11の前後方向の操作に応じてトラクタ1の進行方向を切り替えることができる。
【0015】
ミッションケース7の後部には、作業機装着装置12が設けられる。作業機装着装置12は、主としてトップリンク12aと、ロアリンク12b・12bと、リフトロッド12c・12cと、リフトアーム12d・12dと、を備え、リフトロッド12c・12cは、一端がロアリンク12b・12bの前後中途部に回動自在に連結されて、他端が油圧ケースより後方に突出したリフトアーム12d・12dに回動自在に連結される。トップリンク12aおよびロアリンク12b・12bの後端には、図示しないロータリ耕耘装置等の作業機が連結される。
【0016】
そして、エンジン5の動力がミッションケース7内の無段変速装置で変速されたあと、左右一対の前輪3・3および左右一対の後輪4・4に伝達されて回転駆動され、トラクタ1の走行が行われる。さらに、エンジン5の動力がPTO変速装置で変速されたあと、作業機にも伝達可能とされる。
【0017】
以下では、図11を用いて、ミッションケース7に収容される無段変速装置について説明する。
【0018】
本実施形態の無段変速装置は、ベルト式無段変速装置80で構成される。ベルト式無段変速装置80は、変速入力軸81、入力プーリ82、油圧シリンダ83、油圧サーボ機構84、伝達軸85、出力プーリ86、出力部材87、カム機構88、付勢部材89、ベルト90、及び遊星歯車機構91等を具備する。
【0019】
変速入力軸81には、エンジン5の動力が伝達可能とされる。変速入力軸81の中途部には、入力プーリ82が設けられる。入力プーリ82は、変速入力軸81に相対回転不能かつ摺動不能に固定される固定シーブ82a、及び変速入力軸81に相対回転不能かつ摺動可能に支持される可動シーブ82b等を具備する。
【0020】
油圧シリンダ83は、入力プーリ82の可動シーブ82bを前後方向に摺動させ、当該可動シーブ82bと固定シーブ82aとの間の距離を変更するものである。油圧シリンダ83は、可動シーブ82bの前部に設けられる。
【0021】
油圧サーボ機構84は、油圧シリンダ83の動作を制御するものである。油圧サーボ機構84は、フロントケース14、サーボスプール6、及びフィードバックスプール84a等を具備する。
【0022】
フロントケース14内には作動油が流通する油路が適宜形成される。サーボスプール6はフロントケース14内に摺動可能に設けられる。サーボスプール6は、速度変更手段であり、後述する前後進切替機構20を介して変速ペダル10と連動連結されて、変速ペダル10によりサーボスプール6を前後方向に摺動させることで、作動油が流通する油路を切り替えて、作動油を油圧シリンダ83に供給、または油圧シリンダ83から作動油を排出し、油圧シリンダ83の動作を制御することができる。また、サーボスプール6内にはフィードバックスプール84aが摺動可能に設けられる。フィードバックスプール84aの後端は油圧シリンダ83に当接され、当該油圧シリンダ83の動作位置に応じて油路を切り替えることにより、当該油圧シリンダ83に供給される作動油を制御することができる。
【0023】
伝達軸85は、変速入力軸81と平行に配置される。伝達軸85の前端部近傍には、出力プーリ86が設けられる。出力プーリ86は、伝達軸85に相対回転不能かつ摺動不能に固定される固定シーブ86a、および伝達軸85に相対回転不能かつ摺動可能に支持される可動シーブ86b等を具備する。
【0024】
出力部材87は、出力プーリ86の後方において伝達軸85により挿通された状態で配置される。出力プーリ86と出力部材87との間には、互いに対向する前後一対のカム部材からなるカム機構88が設けられる。出力プーリ86の可動シーブ86bおよび出力部材87には、カム機構88のカム部材がそれぞれ固定される。また、可動シーブ86bと出力部材87との間には付勢部材89が配置され、当該付勢部材89の付勢力により可動シーブ86bは前方に付勢される。
【0025】
入力プーリ82と出力プーリ86との間には、ベルト90が巻回される。当該ベルト90を介して、入力プーリ82と出力プーリ86との間で動力が伝達される。
【0026】
出力部材87の後方には、遊星歯車機構91が設けられる。また、遊星歯車機構91は、出力部材87、変速入力ギヤ81a、および出力軸92と連結される。そして、出力部材87からの動力と変速入力ギヤ81aからの動力とは一旦合成され、その後、出力軸92へと出力される。
【0027】
このように構成されたベルト式無段変速装置80において、変速入力軸81の動力は入力プーリ82およびベルト90を介して出力プーリ86に伝達される。出力プーリ86に伝達された動力は、カム機構88および出力部材87を介して遊星歯車機構91に伝達される。また、変速入力軸81の動力は、変速入力ギヤ81aからも遊星歯車機構91に伝達される。遊星歯車機構91に伝達された上記2つの動力は、当該遊星歯車機構91において合成された後、出力軸92へと伝達される。出力軸92に伝達された動力は、リアアクスルケースを介して後輪4・4へと伝達される。また、出力軸92に伝達された動力は、前輪駆動伝達軸93からフロントアクスルケース介して前輪4・4へと伝達される。
【0028】
また、油圧サーボ機構84のサーボスプール6を前後方向に摺動させて、油圧シリンダ83の動作を制御することにより、入力プーリ82の幅(固定シーブ82aと可動シーブ82bとの間の距離)を変更することができる。これによって、入力プーリ82から出力プーリ86に動力が伝達される際の変速比を任意に変更することができ、ひいては出力軸92及び前輪駆動伝達軸93に伝達される動力を任意に変更(変速)することができる。このようにして、トラクタ1が前進速から後進速まで無段階で変速可能とされる。
【0029】
なお、本実施形態の無段変速装置は、ベルト式無段変速装置80とされるが、HST(油圧式無段変速装置)やHMT(油圧機械式無段変速装置)で構成されて、これらHSTやHMTを構成する油圧ポンプ又は油圧モータの可動斜板の角度を変更することで、トラクタ1を前進速から後進速まで変速する構成とすることも可能である。この場合は、可動斜板と連動連結されて、操作することで可動斜板の角度を変更することができる変速アーム等の部材が、無段変速装置の速度変更手段となる。
【0030】
以下では、本発明の要部となる前後進切替機構20について説明する。
【0031】
図1及び図2に示すように、前後進切替機構20は、変速ペダル10と、無段変速装置の速度変更手段となるサーボスプール6と、の間を連動連結する連結機構の間に設けられる。本実施形態では、前後進切替機構20は、ミッションケース7の前端部の右方であって、右側の機体フレーム2の内側面に取り付けられる。
【0032】
次に、前後進切替機構20の具体的構成を説明する。図2及び図3に示すように、前後進切替機構20は、回動支持体21と、前後進切替体22と、リンク部材23と、軸体24と、前後進切替アーム25と、保持機構70と、を備え、取付板26を介して、右側の機体フレーム2の内側面に取り付けられる。つまり、取付板26を機体フレーム2に対して着脱可能に構成して、前後進切替機構20をユニットとして機体フレーム2に容易に組み付け可能としている。
【0033】
図3及び図5(a)に示すように、回動支持体21は、本体21aと、回動軸21bと、延出アーム21cと、を有する。本体21aは、円筒状に構成されて、取付板26の左側方に配置される。回動軸21bは、本体21aの外面より半径方向右方に突設されて、右側の機体フレーム2に、取付板26に固定された支持ボス43を介して、左右水平方向に回動自在に支持される。前記本体21aの軸心は略前後方向に配設され、本体21aの軸心に対して回動軸21bの軸心は直交方向に配設される。回動軸21bの一端(右端)には、前記変速ペダル10の回動基部10aが固定される(図1参照)。延出アーム21cは、本体21aの外面より半径方向上方に、回動軸21bと垂直に延出される。該延出アーム21cには貫通孔が形成されて、この貫通孔に連結軸27が挿嵌されてダンパー28の後端が取り付けられ、該ダンパー28の前端は、取付板26の前方で機体フレーム2に取り付けられた掛止ステー44に回動自在に掛止される。
【0034】
また、図3及び図4(a)に示すように、取付板26の後上部には、円柱部材29が突出されて、該円柱部材29と、前記連結軸27と、に付勢部材30の両端がそれぞれ掛止されて、回動支持体21が取付板26(すなわち、機体フレーム2)に対して図4(a)における時計方向に付勢されている。また、取付板26の後部には、後板31が左上方に延出されて、該後板31には、連結軸27の外周面と対向する位置にボルト32が螺装されている。ボルト32の先端は、変速ペダル10を踏込み操作しない状態(中立状態)では、連結軸27の外周面と当接させている。つまり、ボルト32はストッパの役目を果たしている。
【0035】
こうして、変速ペダル10を急に踏み込んでも回動支持体21は、ダンパー28により回動速度が規制されて、サーボスプール6を急激に操作することがなく、急発進することを防止している。また、変速ペダル10を踏込み操作した位置から急に足を離しても、付勢部材30の付勢力により回動支持体21は前記と逆方向に回動しようとするが、ダンパー28により回動速度が規制(緩衝)されて、急減速することがないようにしている。なお、ボルト32の後板31に対する位置を調整することで、回動支持体21の中立位置を変更可能としている。
【0036】
図3及び図5(a)に示すように、前後進切替体22は、円筒体22aと、操作アーム22bと、を有する。円筒体22aは、前記回動支持体21の本体21aの軸孔部に軸受42を介して挿嵌されて、該本体21a内面に沿って回動自在に支持される。また、操作アーム22bは、円筒体22aの一端から前記回動支持体21よりも外側へ突設される。操作アーム22bの先端には、円筒体22aの軸心と垂直な面が形成され、この面に略正三角形状の三角平板33が、二つの頂点で二つのボルトにより取り付けられている。また、三角平板33の残りの頂点となる円筒体22aの軸心部から最も離れている頂点には、図4(b)及び図5(b)に示すように、不図示の軸受けを介して、第一軸部材34が挿嵌されている。つまり、第一軸部材34は、三角平板33を含む前後進切替体22に対して、回動可能に支持されている。
【0037】
図3及び図4(b)に示すように、リンク部材23は、略クランク状の円柱部材であり、操作アーム22bに設けられた三角平板33の後方に配置される。リンク部材23の一端(前端)には、第一自在継手50を構成する出力側継手50b固設され、この出力側継手50bに対応する入力側継手50aが、第一軸部材34の後端に固設される。つまり、リンク部材23は、第一自在継手50を介して、第一軸部材34と連結される。第一自在継手50の回動支点は前記回動軸21bの軸心延長上に配置される。
【0038】
図2及び図3に示すように、リンク部材23の他端(後端)は、無段変速装置のサーボスプール6と連結される。詳細には、リンク部材23の他端には、ロッドエンド35が固設されて第二軸部材36が挿嵌される。このロッドエンド35と第二軸部材36の連結部は前後進切替機構20が中立位置のとき、後述する軸体24や支持軸39の軸心延長上に配置される。該第二軸部材36は、無段変速装置の速度変更手段となるサーボスプール6に連結されている。本実施形態では、ミッションケース7に収納された無段変速装置を変速するサーボバルブが、ミッションケース7の前部に設けられ、ミッションケース7の前端よりサーボスプール6が前方に突出して配設される。棒状に構成した該サーボスプール6の前端外周部には係合溝6aがリング状に形成されて、該係合溝6aに第二軸部材36の先端が挿入されて係合されている。
【0039】
そして、第二軸部材36の中途部は、速度変速アーム13の先端(下部)の係合孔に回動自在に挿入されて支持されている。速度変速アーム13の上部は、ミッションケース7から突出するフロントケース14に設けた支持軸13aに回動自在に支持されている。該支持軸13aには、捩じりバネで構成した中立付勢バネ15の基部が嵌合され、該中立付勢バネ15より突出した二つの先端部は平行に下方に突出され、二つの先端部の間に速度変速アーム13より突出した規制ピン13bと、フロントケース14より突出した規制ピン14aを挿入して、速度変速アーム13を中立に付勢するように構成している。ただし、速度変速アーム13を中立に付勢する構成は限定するものではない。
【0040】
図3及び図4(b)に示すように軸体24は、前後進切替体22の円筒体22aの軸孔部に挿嵌されて、該円筒体22aの軸心部に固定される。軸体24の一端(前端)には、第二自在継手60を構成する出力側継手60bが固設され、この出力側継手60bに対応する入力側継手60aが、当該軸体24より前方に配置された支持軸39の後端に固設される。該支持軸39は、取付板26の前部から左方に延出する支持部材となる前板37に挿嵌して固定された円筒部材40に回動自在に支持される。すなわち、軸体24は、第二自在継手60を介して、支持軸39と連結されるので、軸体24と、支持軸39と、が同軸上に位置しない場合であっても、支持軸39の回動により、軸体24、ひいては前後進切替体22が一体的に回動することとなる。なお、前後進切替レバー11が「中立位置」に操作された場合は、軸体24と、支持軸39とが同軸上に位置する。また、第二自在継手60の回動支点は前記回動軸21bの軸心延長上に配置される。
【0041】
図2、図3及び図5(b)に示すように、前後進切替アーム25は、L字状の平板材であり、前板37の前方に、前板37と平行に配置される。前後進切替アーム25の屈曲部25aは、前記支持軸39の前端が固定され、支持軸39の前部には円筒部材40が挿嵌されて、前板37に回動自在に支持される。前後進切替アーム25の一端25bは、連結手段41を介して、前記前後進切替レバー11と連結され、他端25cには、保持機構70の押圧部材が設けられる。
【0042】
保持機構70は、回動支持体21に対する前後進切替体22の回動位置を保持するものである。具体的には、前後進切替アーム25の前板37に対する回動を規制して、前後進切替体22を、「前進位置」、「中立位置」及び「後進位置」に保持するものである。保持機構70は、前後進切替アーム25に取り付けられる押圧部材と、該押圧部材と係合するように前板37に設けられた係合部(凹部または孔)と、から構成される。
【0043】
図2及び図4(b)に示すように、押圧部材は、前後進切替アーム25の他端25cに設けられる。押圧部材は、前後進切替アーム25の他端25cに挿嵌された円筒体71aと、該円筒体71aに内装される球体71bと、該球体71bと当接して付勢する不図示の付勢部材と、円筒体71aに挿嵌されて前記付勢部材を係止する割りピン71cと、で構成される。
【0044】
図2、図4(b)及び図5(b)に示すように、係合部は、前記支持部材となる前板37に形成され、該前板37には、押圧部材の球体71bと対向した位置であって、前記軸体24を中心とした同心円状に所定間隔を空けて、三つの凹部72a・72b・72cが設けられる。これら三つの凹部72a・72b・72cのうち、前板37の上部には前進位置凹部72aが配置され、前板37の上下中途部には中立位置凹部72bが配置され、前板37の下部には後進位置凹部72cが配置され、これら三つの凹部72a・72b・72cは、前記押圧部材の球体72の直径よりもやや小さい直径に形成される。なお、前板37には、凹部を三つより多く配置することも可能であり、例えば、軸体24を中心とした同心円状で、中立位置凹部と前進位置凹部との間に凹部を設けることも可能である。
【0045】
図6(a)は、前後進切替レバー11が「中立位置」に操作された時の前後進切替機構20の態様を示している。すなわち、前後進切替レバー11が「中立位置」に操作された状態では、押圧部材の球体71bが、前板37の中立位置凹部72bと係合して、前後進切替体22を「中立位置」に保持することとなる。この際、第一自在継手50と第二自在継手60の回動支点が、回動軸21bの軸心と概ね同軸上となる。
【0046】
この状態から、図6(b)に示すように、変速ペダル10を踏込操作すると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸21bが回動して、回転支持体21と前後進切替体22と第一軸部材34とが回動軸21bを中心として矢印α1の方向に一体的に回動する。この際、第一自在継手50は回動支点を中心に曲がるだけなので、リンク部材23は、変速ペダル10が踏込操作に対して移動することはない。また、第二自在継手60が回動支点を中心に曲がるだけなので、支持軸39は回転することがない。
【0047】
図7(a)は、前後進切替レバー11が「前進位置」に操作された時の前後進切替機構20の態様を示している。すなわち、前後進切替レバー11を「中立位置」から「前進位置」に操作すると、図2に示すように、連結手段41を介して前後進切替アーム25の一端25bが外側方に押されて、図5(b)に示すように、前後進切替アーム25が矢印β1方向に回動する。そして、この前後進切替アーム25の回動により、図4(b)に示すように、前後進切替アーム25を支持する支持軸39が回動して、第二自在継手60を介して軸体24が回動し、この軸体24の回動により、前後進切替体22とともにリンク部材23が、軸体24を中心として一体的に回動することとなる。この前後進切替アーム25の回動により、前後進切替アーム25の他端25cに設けられた押圧部材の球体72が、前板37の中立位置凹部72bから前進位置凹部72aと係合して、前後進切替体22を「前進位置」に保持することとなる。この際、第一自在継手50は、回動軸21bに対して側面視で下方に位置している。
【0048】
この状態から、図7(b)に示すように、変速ペダル10を踏込操作すると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸21bが回動して、回転支持体21と前後進切替体22と第一軸部材34とが回動軸21bを中心として矢印α1の方向に一体的に回動する。この際、第一自在継手50は、回動軸21bに対して側面視で下方に位置しているので、リンク部材23は後側に移動する。すなわち、リンク部材23のロッドエンド35に挿嵌された第二軸部材36が、速度変速アーム13の支持軸13aを中心に矢印γ1の方向へ回動され、同時に、サーボスプール6が後方に摺動する(図2参照)。このサーボスプール6が後方に向けて摺動することにより、無段変速装置が前進側に変速されて、トラクタ1は、その変速ペダル10の操作量に応じて前進走行を行う。
【0049】
図8(a)は、前後進切替レバー11が「後進位置」に操作された時の前後進切替機構20の態様を示している。すなわち、前後進切替レバー11を「前進位置」から「後進位置」に操作すると、図2に示すように、連結手段41を介して前後進切替アーム25の一端25bが牽引されて、図5(b)に示すように、前後進切替アーム25が矢印β2方向に回動する。そして、この前後進切替アーム25の回動により、前後進切替アーム25を支持する支持軸39が回動して、第二自在継手60を介して軸体24が回動し、この軸体24の回動により、前後進切替体22とともにリンク部材23が、軸体24を中心として一体的に回動することとなる。この前後進切替アーム25の回動により、前後進切替アーム25の他端25cに設けられた押圧部材の球体72が、前板37の前進位置凹部72aから後進位置凹部72cと係合して、前後進切替体22を「前進位置」に保持することとなる。この際、第一自在継手50は、回動軸21bに対して側面視で上方に位置している。
【0050】
この状態から、図8(b)に示すように、変速ペダル10を踏込操作すると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸21bが回動して、回転支持体21と前後進切替体22と第一軸部材34とが回動軸21bを中心として矢印α1の方向に一体的に回動する。この際、第一自在継手50は、回動軸21bに対して側面視で下方に位置しているので、リンク部材23は前側に移動する。すなわち、リンク部材23のロッドエンド35に挿嵌された第二軸部材36が、速度変速アーム13の支持軸13aを中心に矢印γ2の方向へ回動され、同時に、サーボスプール6が前方に摺動する(図2参照)。このサーボスプール6が前方に向けて摺動することにより、無段変速装置が後進側に変速されて、トラクタ1は、その変速ペダル10の操作量に応じて後進走行を行う。
【0051】
以上のように、本発明の一実施形態に係るトラクタ1においては、中立位置から最高速位置まで変速操作可能な変速ペダル10と、前進位置、後進位置及び中立位置に切替操作可能な前後進切替レバー11と、速度変更手段となるサーボスプール6の操作により前進速から後進速まで変速可能なベルト式無段変速装置80と、前記変速ペダル10、前記前後進切替レバー11及び前記ベルト式無段変速装置80のサーボスプール6に連動連結される前後進切替機構20と、を備えるトラクタ1であって、前記前後進切替機構20は、円筒状に構成される本体21a及び該本体21aの外面より半径方向に突設される回動軸21bを有し、該回動軸21bに前記変速ペダル10の回動基部10aが固定される回動支持体21と、前記回動支持体21の本体内面に沿って回動自在に支持される円筒体22a及び該円筒体22aの一端から前記回動支持体21よりも外側へ突設する操作アーム22bを有する前後進切替体22と、前記操作アーム22bに第一自在継手50を介して前記無段変速装置のサーボスプール6と連動連結するリンク部材23と、前記円筒体22aの軸心部に固定される軸体24と、前記軸体24に第二自在継手60を介して連結されて、連結手段41を介して前記前後進切替レバー11と連結される前後進切替アーム25と、前記前後進切替アーム25を前進位置、後進位置及び中立位置で保持する保持機構70と、を備えるものである。これにより、一つのペダルと一つのレバーで、変速操作と前後進切替操作が可能となる。従って、前進ペダルと後進ペダルを踏み替えて操作する必要がなく、乗用車感覚で運転できて、操作性が向上する。また、前後進切替機構20がミッションケース7の外側に配置されるため、メンテナンスが容易に行える。
【0052】
また、前記保持機構70は、前記前後進切替アーム25に取り付けられる押圧部材と、前記前後進切替アーム25の回動軸となる支持軸39を支持するとともに、前記押圧部材に対向した位置であって、前記支持軸39を中心とした同心円上に所定間隔をあけて配置される凹部72a・72b・72cを有する支持部材となる前板37と、から構成されるものである。これにより、簡単な構成で、前後進切替アーム25を前進位置、後進位置及び中立位置で保持することができる。
【0053】
なお、図9及び図10に示す前後進切替機構120のように構成することも可能である。
【0054】
すなわち、前後進切替機構120は、回動支持体121と、カム部材122と、前後進切替アーム123と、前進側第一連結部材124と、前進側第二連結部材125と、後進側第一連結部材126と、後進側第二連結部材127と、回動板128と、出力部材129と、を備え、右側の機体フレーム2の外側面に取付板150を介して取り付けられ、前後進切替機構120をユニットとして機体フレーム2に組み付け可能に構成している。
【0055】
回動支持体121は、側面視で略長方形状で正面視で上側を開放した略U字状に板材を折り曲げ形成した部材であり、取付板150の右方に配置される。回動支持体121は、下板121aと、この下板121aの左右両端から立設する左板121b及び右板121cと、で構成される。下板121aには、変速ペダル10の操作に応じて回動する回動軸10bが固定されて、変速ペダル10の操作により図9に示す矢印方向に回動支持体121が回動するように構成される。
【0056】
カム部材122は、正面視略「8」字形状であり、図10に示すように、上下に配置された上円筒部122a及び下円筒部122bで構成され、回動支持体121の左板121bおよび右板121cの間に配置される。上円筒部122aと、回動支持体121の上部と、に第一軸部材131が挿嵌されて固定され、下円筒部122bと、回動支持体121の上下中途部と、に第二軸部材132が挿嵌されて固定される。すなわち、カム部材122は、第二軸部材132を中心に、回動支持体121と一体的に回動可能に構成される。下円筒部122bの下側には、凹部122cが形成される。
【0057】
前後進切替アーム123は、平面視略L字状の平板材で、L字を形成する一辺及び他辺が交わる部位となる屈曲部で、取付板150の下部から右方に延出する延出板133に回動自在に支持される。前後進切替アーム123の一端123aは、連結部材134を介して、前後進切替レバー11と連動連結される。前後進切替アーム123の他端には、前記カム部材122の凹部122cと係合する凸部123cが上方に突出される。
【0058】
前進側第一連結部材124は、側面視略菱形状の平板部材であり、回動支持体121の左方に配置される。前進側第一連結部材124は、軸受け135を介して、第二軸部材132に回動自在に支持される。前進側第一連結部材124の上下中途部には、貫通孔124aが穿設されて、前記第一軸部材の左端131aが挿嵌可能に構成される。
【0059】
前進側第二連結部材125は、機体フレーム2と平行で前後方向に延出する平板部材であり、前進側第一連結部材124の左側に配置される。前進側第二連結部材125の前端と、前進側第一連結部材124の上部と、に第三軸部材136が挿嵌されて、それぞれが回動可能に連結されている。
【0060】
後進側第一連結部材126は、側面視略台形状の平板部材であり、回動支持体121の右方に配置される。後進側第一連結部材126は、軸受け137を介して、第二軸部材132に回動自在に支持される。後進側第一連結部材126の上部には、貫通孔126aが穿設されて、前記第一軸部材の右端131bが挿嵌可能に構成される。
【0061】
後進側第二連結部材127は、側面視略クランク状に湾曲された円柱状の部材であり、後進側第一連結部材126の左方に配置される。後進側第二連結部材127の後端と、後進側第一連結部材126の下部と、に第四軸部材138が挿嵌されて、それぞれが回動可能に連結されている。後進側第二連結部材127の前端は、前進側第二連結部材125の前端の右方に配置される。
【0062】
回動板128は、前面視略「7」字状に屈曲された平板部材であり、取付板150の前部の右方に配置される。回動板128は上下中途部で、第五軸部材139に回動可能に枢支されて、中立付勢バネ140により、変速ペダル10の操作を停止すると、中立位置となるように構成される。回動板128の下端には、ダンパー141が取り付けられ、回動板128が容易に回動しないようにしている。
【0063】
出力部材129は、機体フレーム2と平行で前後方向に延出する平板部材であり、後端が、後進側第二連結部材127の前端と、前進側第二連結部材125の前端と、に配置されて、回動板128の上部に覆われて、これら四つの部材が第六軸部材142に挿嵌されて連結される。出力部材129の他端129aは、不図示の連結部材を介して、速度変速アーム13と連結される。
【0064】
このような、前後進切替機構120においては、前後進切替レバー11が操作されると、連結手段134を介して前後進切替アーム123の一端123aが牽引されて、前後進切替アーム123が回動し、その他端に形成された凸部123cにより、カム部材122が、左側または右側に摺動する。この際、「中立位置」に操作されると、カム部材122と一体的に構成された第一軸部材131が、前進側第一連結部材124の貫通孔124a及び後進側第一連結部材126の貫通孔126aのいずれとも嵌合しない。この状態から、変速ペダル10が踏込操作されると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸10bが回動するが、出力部材129は、その前後上下位置を保持したままとなる。すなわち、速度変速アーム13は回動せず、サーボスプール6は前後方向に摺動しない。
【0065】
また、前後進切替レバー11が「前進位置」に操作されると、カム部材122と一体的に構成された第一軸部材131が、前進側第一連結部材124の貫通孔124aと嵌合して、回動支持体21と、前進側第一連結部材124と、が連結される。この状態から、変速ペダル10が踏込操作されると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸10bが回動して、図10に示す矢印方向に回動支持体121が回動する。そして、この回動支持体121の回動により、前進側第一連結部材124及び前進側第二連結部材125とともに、出力部材129が後方に移動する。つまり、速度変速アーム13が後方に向けて回動して、この速度変速アーム13の回動によりサーボスプール6が後方に向けて摺動し、トラクタ1は、その変速ペダル10の操作量に応じて前進走行を行う。
【0066】
また、前後進切替レバー11が「後進位置」に操作されると、カム部材122と一体的に構成された第一軸部材131が、後進側第一連結部材126の貫通孔126aと嵌合して、回動支持体21と、後進側第一連結部材126と、が連結される。この状態から、変速ペダル10が踏込操作されると、変速ペダル10の踏込量に応じて回動軸10bが回動して、図10に示す矢印方向に回動支持体121が回動する。そして、この回動支持体121の回動により、後進側第一連結部材126及び後進側第二連結部材127とともに、出力部材129が前方に移動する。つまり、速度変速アーム13が前方に向けて回動して、この速度変速アーム13の回動によりサーボスプール6が前方に向けて摺動し、トラクタ1は、その変速ペダル10の操作量に応じて後進走行を行う。
【符号の説明】
【0067】
1 トラクタ
2 機体フレーム
6 サーボスプール(速度変更手段)
7 ミッションケース
8 運転操作部
10 変速ペダル
10a 回動基部
11 前後進切替レバー
20 前後進切替機構
21 回動支持体
22 前後進切替体
23 リンク部材
24 軸体
25 前後進切替アーム
37 前板(支持部材)
41 連結手段
50 第一自在継手
60 第二自在継手
70 保持機構
80 ベルト式無段変速装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中立位置から最高速位置まで変速操作可能な変速ペダルと、
前進位置、後進位置及び中立位置に切替操作可能な前後進切替レバーと、
調節手段の操作により前進速から後進速まで変速可能な無段変速装置と、
前記変速ペダル、前記前後進切替レバー及び前記無段変速装置の速度変更手段に連動連結される前後進切替機構と、を備えるトラクタであって、
前記前後進切替機構は、
円筒状に構成される本体及び該本体の外面より半径方向に突設される回動軸を有し、該回動軸に前記変速ペダルの回動基部が固定される回動支持体と、
前記回動支持体の本体内面に沿って回動自在に支持される円筒体及び該円筒体の一端から前記回動支持体よりも外側へ突設する操作アームを有する前後進切替体と、
前記操作アームに第一自在継手を介して前記無段変速装置の速度変更手段と連動連結するリンク部材と、
前記円筒体の軸心部に固定される軸体と、
前記軸体に第二自在継手を介して連結されて、連結手段を介して前記前後進切替レバーと連結される前後進切替アームと、
前記前後進切替アームを前進位置、後進位置及び中立位置で保持する保持機構と、
を備えることを特徴とするトラクタ。
【請求項2】
前記保持機構は、
前記前後進切替アームに取り付けられる押圧部材と、
前記前後進切替アームの回転軸を支持するとともに、前記押圧部材に対向した位置であって、前記回転軸を中心とした同心円上に所定間隔をあけて配置される凹部を有する支持部材と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−172841(P2012−172841A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39053(P2011−39053)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】