トレーニングプログラムおよびトレーニング装置
【構成】 ゲーム装置10はLCD12およびLCD14を含み、LCD14上にタッチパネル22が設けられる。LCD12には、問題画面が表示され、これに回答するための操作画面がLCD14に表示される。問題画面では、複数の点が連結線で結ばれることにより、図形,文字,記号(図形等)が表示される。この問題画面に表示された図形等の一部の連結線が削除されたものが操作画面に表示される。プレイヤは、問題画面に表示された図形等と同じ図形等が表示されるように、タッチパネル22上で操作する。プレイヤがタッチパネル22をタッチして、描画開始の点を決定すると、これと連結されるべき点の判定領域は大きく設定され、逆に連結されるべきでない点の判定領域は小さく設定される。
【効果】 判定領域の大きさを必要に応じて変更するので、誤操作を防止して、円滑に操作することができる。
【効果】 判定領域の大きさを必要に応じて変更するので、誤操作を防止して、円滑に操作することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はトレーニングプログラムおよびトレーニング装置に関し、特にたとえば、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させる、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のゲーム装置の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1に開示されるゲーム装置には、LCDに関連してタッチパネルが設けられ、このタッチパネル上には、各プレイヤキャラクタに対応した操作ボタンが設定される。この操作ボタンの設定は、ゲームプレイ中におけるプレイヤの操作状況(使用頻度,操作座標位置)に応じて変更される。たとえば、使用頻度に応じて、操作ボタンの大きさが変更される。また、操作座標位置に応じて、操作ボタンの操作有効領域および表示位置が変更される。このように、プレイヤに適した操作ボタンの設定を行うことにより、操作性を向上していた。
【特許文献1】特開2005−237680号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示された技術は、操作ボタンのように各オブジェクトに予め決まった役割が設定されている場合やタッチパネルに関連する画面に同時に表示されるオブジェクトの数が限られている場合には有効である。しかし、表示されるオブジェクトが次々に変化する場合には、使用頻度(操作頻度)に応じてオブジェクトの大きさを変更したり、操作座標位置に応じて操作有効領域および表示位置を変更したりすることが有効になるほどに、オブジェクト毎の操作座標位置を取得することができない。また、タッチパネル内に多数のオブジェクトが表示される場合には、オブジェクトの大きさ、操作有効領域や表示位置を変更することは実質的に不可能であり、それらを変更することによる効果を得ることができない。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、オブジェクトの数に拘わらず円滑に操作することができる、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータに実行させるトレーニングプログラムである。このトレーニングプログラムは、コンピュータを、入力座標検出手段、開始オブジェクト決定手段および判定領域設定手段として機能させる。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべてのオブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する。判定領域手段は、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0007】
請求項1の発明では、トレーニングプログラムは、画面(14:実施例で相当する参照符号。以下、同じ。)に表示された複数のオブジェクト(122)をポインティングデバイス(22)によってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータ(42)に実行させる。トレーニングプログラムは、コンピュータを、入力座標検出手段(42,S51)、開始オブジェクト決定手段(42,S55)および判定領域設定手段(42,S59)として機能させる。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべてのオブジェトから1の開始オブジェクトを決定する。たとえば、入力座標と最も近い位置に存在するオブジェクトが開始オブジェクトとして決定される。判定領域設定手段は、開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段(48)に記憶された所定の条件(722b)に従って次に指定されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域(22a)を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0008】
請求項1の発明によれば、少なくとも開始オブジェクトの次に指示すべきオブジェクトの判定領域を所定の大きさよりも大きく設定するので、次に指示すべきオブジェクトを指示し易くすることができる。したがって、オブジェクトの数に拘わらず、円滑な操作が可能である。
【0009】
請求項2の発明は請求項1に従属し、判定領域設定手段は、次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定する。
【0010】
請求項2の発明では、判定領域設定手段は、開始オブジェクトの次に指定されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定し、次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定する。
【0011】
請求項2の発明によれば、次に指定されるべきでないオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定するので、オブジェクトが比較的密集している場合やオブジェクトの数が多い場合であっても、所望でないオブジェクトを誤って指定しまうのを防止することができる。
【0012】
請求項3の発明は請求項1または2に従属し、判定領域設定手段は、次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する。
【0013】
請求項3の発明では、判定領域設定手段は、たとえば、決定された開始オブジェクトが誤っており、開始オブジェクトの次に指定されるべき次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する。
【0014】
請求項3の発明によれば、開始オブジェクトの次に指定されるべきオブジェクトが存在しないときには、大きさの異なる判定領域を設定する必要がないので、処理負担を軽減することができる。
【0015】
請求項4の発明は請求項1ないし3のいずれかに従属し、所定の大きさはオブジェクトの表示領域を含む。
【0016】
請求項4の発明では、判定領域の所定の大きさはオブジェクトの表示領域を含む。つまり、所定の大きさは、オブジェクトの表示領域よりも大きく設定される。
【0017】
請求項4の発明によれば、オブジェクトに対して所定の大きさの判定領域が設定された場合には、オブジェクトの外周付近が指定された場合であっても、当該オブジェクトを指定したことを正確に判断することができる。
【0018】
請求項5の発明は請求項1ないし4のいずれかに従属し、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定された後、入力座標検出手段によって検出された入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトに関連する処理を実行するオブジェクト関連処理手段として、コンピュータをさらに機能させる。
【0019】
請求項5の発明では、トレーニングプログラムは、コンピュータをオブジェクト関連処理手段(42,S79,S81,S89,S91,S93,S101,S103)としてさらに機能させる。オブジェクト関連処理手段は、開始オブジェクトが決定された後、検出された入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトに関連する処理を実行する。たとえば、開始オブジェクトと、入力座標が含まれると判断された判定領域に対応するオブジェクトとを連結する。また、入力座標が含まれると判断された判定領域に対応するオブジェクトが開始オブジェクトの次に指定されるべきオブジェクトでないとき、誤りと判断する。
【0020】
請求項5の発明によれば、開始オブジェクトの次に指定されたオブジェクトに関連する処理を実行することができる。
【0021】
請求項6の発明は請求項1ないし5のいずれかに従属し、所定の条件は、連結されるべきオブジェクトの組である。
【0022】
請求項6の発明では、所定の条件は、連結されるべきオブジェクトとの組であり、開始オブジェクトが決定されると、当該組の他方のオブジェクトが次候補オブジェクトとなる。
【0023】
請求項6の発明によれば、オブジェクトの組を記憶するだけなので、条件の設定が簡単である。
【0024】
請求項7の発明は請求項6に従属し、オブジェクト関連処理手段は、開始オブジェクトが決定された後に、入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが次候補オブジェクトであるか否かを判断する正誤判断手段、正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報を記憶手段に記憶する連結情報記憶制御手段、連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての連結情報が記憶されたか否かを判断する連結判断手段、および連結判断手段によってすべての連結情報が記憶手段に記憶されたと判断されたとき、目的を達成したと判断する目的達成判断手段を含む。
【0025】
請求項7の発明では、オブジェクト関連処理手段は、正誤判断手段(42,S83)、連結情報記憶制御手段(42,S87)、連結判断手段(42,S89)および目的達成判断手段(42,S83,S85,S89,S91,S93)を含む。正誤判断手段は、開始オブジェクトが決定された後に、入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが次候補オブジェクトであるか否かを判断する。つまり、ユーザ(またはプレイヤ)の指示が正しいか否かを判断するのである。連結情報記憶制御手段は、正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報(7222)を記憶手段(48)に記憶する。連結判断手段は、連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての連結情報が記憶されたか否かを判断する。つまり、連結されるべきオブジェクトがすべて連結されたかどうかを判断する。目的達成判断手段は、連結判断手段によってすべての連結情報が記憶手段に記憶されたと判断されたとき(S89で“NO”)、目的を達成したと判断する。
【0026】
請求項7の発明によれば、連結されるべきオブジェクトがすべて連結されたとき、目的を達成したと判断するので、トレーニングするユーザは達成感を得ることができる。
【0027】
請求項8の発明は請求項7に従属し、目的達成判断手段は、正誤判断手段によって次候補オブジェクトでないと判断されたとき、目的を達成していないと判断する。
【0028】
請求項8の発明では、正誤判断手段は、開始オブジェクトの次に指示されるべき次候補オブジェクトが指示されていない場合には、ユーザの指定が誤っていると判断する。このとき、目的達成判断手段は、目的を達成していないと判断する。
【0029】
請求項8の発明によれば、ユーザの指定が誤っている場合には、目的を達成していないと判断するので、当該ユーザに指定が誤っていること知らせるなどの処理を実行することができる。
【0030】
請求項9の発明は請求項7または8に従属し、開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき、または正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトを決定する。
【0031】
請求項9の発明では、開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき(S5で“YES”)、または正誤判断手段よって次候補オブジェクトと判断されたとき(S83で“YES”)、開始オブジェクトを決定する。
【0032】
請求項9の発明によれば、入力を開始したときや一旦或るオブジェクト同士を連結したときに開始オブジェクトを決定するので、一回の指示動作で、1組のオブジェクトを連結したり、2組以上のオブジェクトを連結したりすることができる。
【0033】
請求項10の発明は、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータに実行させるトレーニング装置である。このトレーニング装置は、入力座標検出手段、開始オブジェクト決定手段、および判定領域設定手段を備える。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいて各オブジェクトのうちの開始オブジェクトを決定する。判定領域設定手段は、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0034】
請求項10の発明においても、請求項1の発明と同様に、オブジェクトの数に拘わらず、円滑な操作が可能である。
【発明の効果】
【0035】
この発明によれば、開始オブジェクトの次に指示されるべきオブジェクトの判定領域を所定の大きさよりも大きく設定するので、オブジェクトの数に拘わらず判定領域の大きさを変化させることができ、しかも円滑に操作することができる。
【0036】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1を参照して、この発明の一実施例であるゲーム装置10は、頭脳や指先のトレーニング(リハビリ,学習,ゲーム)のためのプログラム(トレーニングプログラム)を備え、トレーニング装置として機能する。このゲーム装置10は、第1の液晶表示器(LCD)12および第2のLCD14を含む。このLCD12およびLCD14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、LCD12は上側ハウジング16aに収納され、LCD14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、LCD12とLCD14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0038】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0039】
図1からも分かるように、上側ハウジング16aは、LCD12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD12の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング16bは、その平面形状が上側ハウジング16aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD14の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング16bには、音抜き孔18が形成されるとともに、操作スイッチ20(20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20R)が設けられる。
【0040】
また、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD12の表示面とLCD14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、LCD12の表示面およびLCD14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0041】
操作スイッチ20は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)20a、スタートスイッチ20b、セレクトスイッチ20c、動作スイッチ(Aボタン)20d、動作スイッチ(Bボタン)20e、動作スイッチ(Lボタン)20Lおよび動作スイッチ(Rボタン)20Rを含む。スイッチ20a,20bおよび20cは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の左側に配置される。また、スイッチ20dおよび20eは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の右側に配置される。さらに、スイッチ20Lおよびスイッチ20Rは、それぞれ、下側ハウジング16bの上端(天面)の一部であり、上側ハウジング16aとの連結部以外に当該連結部を挟むように、左右に配置される。
【0042】
方向指示スイッチ20aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤによって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)の移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりする等に用いられる。スタートスイッチ20bは、プッシュボタンで構成され、ゲームを開始(再開)したり、一時停止(Pause)したりする等に用いられる。セレクトスイッチ20cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等に用いられる。
【0043】
動作スイッチ20dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、方向指示以外の動作、すなわち、プレイヤキャラクタに打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。動作スイッチ20eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ20cで選択したゲームモードの変更やAボタン20dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0044】
動作スイッチ(左押しボタン)20Lおよび動作スイッチ(右押しボタン)20Rは、プッシュボタンで構成され、左押しボタン(Lボタン)20Lおよび右押しボタン(Rボタン)20Rは、Aボタン20dおよびBボタン20eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン20dおよびBボタン20eの補助的な操作に用いることができる。
【0045】
また、LCD14の上面には、タッチパネル22が装着される。タッチパネル22としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル22は、その上面(検出面)をスティック24ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック24等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたりすることにより操作すると、スティック24等の操作位置(タッチ位置)の座標(タッチ座標)を検出して、検出した座標に対応する座標データを出力する。
【0046】
この実施例では、LCD14(LCD12も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル22の検出面の検出精度もその解像度に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、タッチパネル22の検出面の検出精度は、LCD14の表示面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0047】
LCD12およびLCD14には異なるゲーム画像(ゲーム画面)を表示することができる。たとえば、一方のLCD(たとえば、LCD12)にゲームをプレイするためのゲーム画面を表示し、他方のLCD(たとえば、LCD14)に当該ゲームを操作するための文字情報を入力したり、所定の画像(アイコンなど)を指示したりするためのゲーム画面(操作画面)を表示することができる。したがって、プレイヤはスティック24等でタッチパネル22を操作することにより、LCD14の画面上で、文字情報(コマンド)を入力したり、所定の画像(アイコンなど)を指示したりすることができる。
【0048】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となるLCD12およびLCD14を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD14)の上面にタッチパネル22が設けられるので、2画面(12,14)と2系統の操作部(20,22)とを有する構成になっている。
【0049】
また、この実施例では、スティック24は、たとえば上側ハウジング16aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(収納穴)26に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック24を設けない場合には、収納部26を設ける必要もない。
【0050】
さらに、ゲーム装置10はメモリカード(またはゲームカートリッジ)28を含み、このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの裏面ないしは下端(底面)に設けられる挿入口30から挿入される。図1では省略するが、挿入口30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するためのコネクタ46(図2参照)が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入口30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア42(図2参照)がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0051】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング16bの音抜き孔18と対応する位置であり、この下側ハウジング16bの内部にはスピーカ32(図2参照)が設けられる。
【0052】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング16bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング16bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなどが設けられる。
【0053】
図2はゲーム装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム装置10は電子回路基板40を含み、この電子回路基板40にはCPUコア42等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア42は、プロセサないしコンピュータとも呼ばれ、バス44を介してコネクタ46に接続されるととともに、RAM48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)50、第2のGPU52、入出カインターフエース回路(以下、「I/F回路」という。)54およびLCDコントローラ60が接続される。
【0054】
コネクタ46には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、ROM28aおよびRAM28bを含み、図示は省略するが、ROM28aおよびRAM28bは、互いにバスで接続され、さらに、コネクタ46と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、上述したように、CPUコア42は、ROM28aおよびRAM28bにアクセスすることができるのである。
【0055】
ROM28aは、ゲーム装置10で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のためのゲームプログラム、画像(キャラクタ画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像など)データおよびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。RAM(バックアップRAM)28bは、そのゲームの途中データやゲームの結果データを記憶(セーブ)する。
【0056】
RAM48は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア42は、メモリカード28のROM28aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をRAM48にロードし、ロードしたゲームプログラムを実行する。また、CPUコア42は、ゲームの進行に応じて一時的に発生するデータ(ゲームデータやフラグデータ)をRAM48に記憶しつつゲーム処理を実行する。
【0057】
なお、ゲームプログラム、画像データおよび音データ等は、ROM28aから一度に全部、または部分的かつ順次的に読み出され、RAM48に記憶(ロード)される。
【0058】
GPU50およびGPU52は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア42からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、CPUコア42は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU50およびGPU52のそれぞれに与える。
【0059】
また、GPU50には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)56が接続され、GPU52には、第2のVRAM58が接続される。GPU50およびGPU52が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU50およびGPU52が、それぞれ、第1のVRAM56および第2のVRAM58にアクセスして取得する。なお、CPUコア42は、描画に必要な画像データをGPU50およびGPU52を介して第1のVRAM56および第2のVRAM58に書き込む。GPU50はVRAM56にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、GPU52はVRAM58にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成する。
【0060】
VRAM56およびVRAM58は、LCDコントローラ60に接続される。LCDコントローラ60はレジスタ62を含み、レジスタ62はたとえば1ビットで構成され、CPUコア42の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力する。また、LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「1」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力する。
【0061】
なお、LCDコントローラ60は、VRAM56およびVRAM58から直接ゲーム画像データを読み出したり、GPU50およびGPU52を介してVRAM56およびVRAM58からゲーム画像データを読み出したりする。
【0062】
I/F回路54には、操作スイッチ20,タッチパネル22およびスピーカ32が接続される。ここで、操作スイッチ20は、上述したスイッチ20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20Rであり、操作スイッチ20が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。また、タッチパネル22からの座標データがI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。さらに、CPUコア42は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタ(ゲームオブジェクト)の音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM48から読み出し、I/F回路54を介してスピーカ32から出力する。
【0063】
このような構成のゲーム装置10では、図3(A)に示すように、LCD12に問題画面100が表示され、また、図3(B)に示すように、LCD14に操作画面120が表示される。プレイヤは、問題画面100を参照して、この問題画面100に表示される問題の回答を操作画面120上で入力する。問題画面100には、複数のオブジェクト(この実施例では、「点」)102が表示され、複数の点102は、連結線104ないし点線106で結ばれている。図面では色を表現できないため、図3(A)においては、点線106を表示するようにしてあるが、連結線104とは異なる色の実線を表示するようにしてもよい。一方、操作画面120には、問題画面100と同様に複数の点122が表示され、一部を除く複数の点122は、連結線124で結ばれている。図3(A)と図3(B)とを比較して分かるように、図3(B)に示す操作画面120では、図3(A)に示す問題画面100に表示される点線106が表示されていない。
【0064】
この実施例の仮想ゲーム(トレーニングゲーム)では、プレイヤは、問題画面100に表示された図形ないし記号または文字(以下、「図形等」という。)と同じ図形等を操作画面120に作成(回答)する。具体的には、プレイヤは、スティック24を用いて操作画面120(タッチパネル22)上でドラッグ(スライド)し、所望の点122同士を結ぶように操作する。
【0065】
プレイヤが2つの点122を結ぶように操作すると、当該2つの点122が連結されるべきであるか否かが判断(正誤判断)される。2つの点122が連結されるべきである場合には、プレイヤの操作は正しいと判断され、他に連結されるべき点122が存在するか否かが判断される。ここで、他に連結されるべき点122が存在する場合には、プレイヤのドラッグ操作に応じて正誤判断を繰り返す。しかし、他に連結されるべき点122が存在しない場合には、問題画面100に表示された図形等と同じ図形等が操作画面120に表示されたと判断される。つまり、問題に対する回答が“正解”と判断され、ゲームクリアとなる。また、正誤判断により、2つの点122が連結されるべきでないと判断されると、プレイヤの操作は誤っていると判断され、さらには、“不正解”と判断され、ゲームオーバとなる。
【0066】
たとえば、プレイヤが問題に正解した場合には、異なる問題についての問題画面100および操作画面120を表示するようにしておけば、正解数に応じて点数をつけたり、一定時間内に何問正解できるかを数えたりすることにより、頭脳や指先をトレーニングすることができる。
【0067】
以下、操作画面120における操作および表示について具体的に説明する。ただし、簡単のため、図4(A)に示す問題画面100がLCD12に表示され、図4(B)に示す操作画面120がLCD14に表示される場合について説明する。具体的には、図4(A)に示すように、問題画面100には、4つの点102が連結線104と点線106とで連結された四角形の図形が表示される。また、図4(B)に示すように、操作画面120には、問題画面100に表示された図形から点線106を削除したものが表示される。
【0068】
たとえば、問題画面100および操作画面120の初期画面は、図5(A)に示す点データ722aおよび図5(B)に示す軌跡データ722bに基づいて表示される。なお、図5(図6−図8,図10,図11および図13も同じ。)に示す点データ722a,軌跡データ722b,ラインデータ7220,既設線フラグ7222および始点座標データ728は、後述するRAM48のデータ記憶領域72に記憶される(図15参照)。
【0069】
ここで、点データ722aおよび軌跡データ722bは、問題画面100および操作画面120を表示したり、プレイヤのドラッグ操作を正誤判断したり、プレイヤの回答が正解であるかどうかを判断したりするためのデータである。ただし、問題画面100は、プレイヤが問題に正解または不正解しない限り、その表示が変化されないため、図5−図13においては、省略してある。
【0070】
点データ722aでは、操作画面120に表示する点122の位置(座標)が各点122の識別情報(ID番号)に対応して示される。したがって、ID番号ないし座標の個数が点122の数を示す。たとえば、点データ722aでは、ID番号「001」に対応して座標(x1,y1)が記述され、ID番号「002」に対応して座標(x2,y2)が記述され、ID番号「003」に対応して座標(x3,y3)が記述され、そして、ID番号「004」に対応して座標(x4,y4)が記述される。
【0071】
また、軌跡データ722bは、ラインデータ7220および既設線フラグ7222を含む。ラインデータ7220は、連結されるべき2つの点122についてのID番号の組を複数記述したものである。したがって、ラインデータ7220に含まれるすべてのID番号の組に対応する点122同士が連結されると、問題画面100に表示される図形等と同じ図形等が操作画面120に作成される。つまり、問題に対する回答が正解となる。既設線フラグ7222は、連結されるべき点122同士が連結線124によって連結されているか否かを判断するためのフラグである。既設線フラグ7222がオンであれば、対応するID番号の組が示す2つの点122が連結線124で連結されていることを示す。逆に、既設線フラグ7222がオフであれば、対応するID番号の組が示す2つの点122が連結線124で連結されていないことを示す。図5(B)に示す例では、ID番号の組(001,002)および(001,003)に対応する既設線フラグ7222はオンであり、ID番号の組(002,004)および(003,004)に対応する既設線フラグ7222はオフである。
【0072】
なお、上述したように、問題画面100では、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組が示す2つの点122が点線106で連結されているのである。
【0073】
図5(C)に示す始点座標データ728は、プレイヤがスティック24を用いてドラッグ操作し、点122同士を連結する場合に、最初に指示される点122(以下、「描画始点」という。)についての座標データである。操作画面120が表示された当初では、プレイヤはドラッグ操作を開始しておらず、描画始点が決定されていないため、図5(C)に示すように、始点座標データ728には、何ら座標が記述されていない。
【0074】
なお、後述するが、プレイヤがドラッグ操作すると、この軌跡に従って線(描画線126)が操作画面120に表示される。
【0075】
図5(D)には、上述した問題データ722(点データ722aおよび軌跡データ722b)に従って生成された操作画面120が示される。ただし、図5(D)では(図6−図13も同様。)、点122の各々を識別するためにアルファベットA〜Dの文字を用いて表示してある。ここでは、ID番号が「001」である点122を点Aとし、ID番号が「002」である点122を点Bとし、ID番号が「003」である点122を点Cとし、そして、ID番号が「004」である点122を点Dとしてある。上述した既設線フラグ7222に従って、点Aと点Bとが連結線124で連結されるとともに、点Aと点Cとが連結線124で連結される。
【0076】
図6(A)〜図6(D)は、プレイヤがスティック24を用いてタッチオンした状態を示す。ここで、プレイヤがタッチオンすると、そのタッチ位置(タッチ座標)Tに応じてドラッグ操作の始点(描画始点)となる点122が決定される。この実施例では、タッチオンしたときのタッチ座標Tに最も近い座標の点122がプレイヤによって指示されたと判断し、当該点122が描画始点として決定される。図6(D)に示す操作画面120の例では、点Bが描画始点として決定されたことを示す。したがって、図6(C)に示すように、点Bの座標(x2,y2)が始点座標データ728として記憶される。また、図6(D)から分かるように、描画始点が決定されると、当該描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ線(描画線126)が表示される。これは、タッチオン時に、タッチ座標Tと描画始点とが一致しない場合であっても、プレイヤが描画始点から現在のタッチ座標Tまでドラッグ操作したと仮定するためである。
【0077】
なお、問題が変わらない限り、操作画面124(問題画面120も同じ。)に表示される図形等は変化しないため、点データ722aおよびラインデータ72220は変化しない。また、図5(D)に示した状態から連結線124は新たに表示されていないため、図6(B)に示す既設線フラグ7222も変化しない。
【0078】
また、描画始点が決定されると、各点122に対応して、タッチパネル22に判定領域22aが設定される。この判定領域22aは、対応する点122をプレイヤが指示したか否かを判定するための領域である。この実施例では、判定領域22aは、対応する点122の座標を中心に円形状に形成され、描画始点との関係によってその大きさが大(たとえば、半径10dot),中(たとえば、半径7dot),小(たとえば、半径3dot)の3段階に設定される。たとえば、描画始点を含むラインデータ7220(ID番号の組)の既設線フラグ7222がオフの場合に、当該描画始点と連結線124で結ばれるべき点122については、その判定領域22aの大きさが「大」に設定され、当該描画始点と連結線124で結ばれるべきでない点122については、その判定領域22aの大きさが「小」に設定される。
【0079】
つまり、描画始点が決定されると、既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220を参照し、ラインデータ7220に含まれるID番号の組のうち、当該描画始点についてのID番号が含まれる組が検出される。そして、検出されたID番号の組に含まれる描画始点についてのID番号とは異なるID番号についての点122の判定領域22aが「大」に設定(変更)され、それ以外の点122の判定領域22aが「小」に設定(変更)される。
【0080】
このように、可変的に判定領域22aを設定するのは、ドラッグ操作により、描画始点と連結されるべき、すなわち描画始点の次に指定されるべき点122を指示(指定)し易くするためである。また、点122が複数表示される場合には、次に指定されるべき点122すなわちプレイヤの意図しない点122が誤って指定されるのを防止するためでもある。これらは、操作画面120の表示部(この実施例では、LCD14)の表示領域が狭いほど、その効果が顕著に現れる。
【0081】
なお、この実施例では、次に指定されるべき点122の判定領域22aを拡大し、次に指定されるべきでない点122の判定領域22aを縮小するようにしてあるが、これに限定される必要はなく、少なくとも次に指定されるべき点122の判定領域22aを拡大するようにすれば、円滑に操作することができる。
【0082】
ただし、描画始点を含むラインデータ7220の既設線フラグ7222がオンの場合には、つまり描画始点と連結されるべき点122が存在しない場合には、すべての点122について、その判定領域22aの大きさが「中(普通)」に設定される。
【0083】
なお、この実施例では、描画始点が決定されたときに、各点122についての判定領域22aを設定するようにしてあるが、図5(D)に示したように、操作画面120が表示されたときに、各点122についての判定領域22aを「中」の大きさで設定しておくようにする場合には、描画始点が決定されたときに、描画始点との関係に基づいて各点122の判定領域22aの大きさが変更される。
【0084】
具体的には、図6(C)および図6(D)に示すように、描画始点が点Bに決定されると、図6(B)に示すように既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220のうち、点BのID番号を含むID番号の組はラインデータ7220に1つ存在し、当該ID番号の組のうち点Bに対応するID番号「002」以外のID番号「004」に対応する点Dの判定領域22aが「大」に設定される。そして、この点D以外の点A,点Bおよび点Cの判定領域22aが「小」に設定される。
【0085】
図示は省略するが、図5(D)に示す初期状態において、描画始点として点Cが決定された場合にも、点Dの判定領域22aが「大」に設定され、点A,点Bおよび点Cの判定領域22aが「小」に設定される。また、図5(D)に示す初期状態において、描画始点として点Dが決定された場合には、点Bおよび点Cの判定領域22aが「大」に設定され、点Aおよび点Dの判定領域22aが「小」に設定される。
【0086】
なお、この実施例では、判定領域22aをタッチパネル22に対して設定するようにしてあるため、タッチパネル22からの座標データを参照することにより、タッチ座標Tが判定領域22aに接触ないし包含することを容易に検出することができる。ただし、上述したように、この実施例では、LCD14の解像度とタッチパネル22の検出精度とを同じにしてあるため、判定領域22aはLCD14に対して設定するようにしてもよい。かかる場合には、LCD14の座標系とタッチパネル22の座標系とを一致させておけば、タッチパネル22からの座標データを参照することにより、タッチ座標TがLCD14に設定された判定領域22aに接触ないし包含することを用意に検出することができる。
【0087】
ただし、図7(A)〜図7(D)に示すように、プレイヤがタッチオンした位置が点Aに最も近い場合には、描画始点として点Aが決定され、図7(C)に示すように、点Aの座標(x1,y1)のデータが始点座標データ728として記述される。なお、図5(D)に示した状態から連結線124は新たに表示されていないため、図7(B)に示す既設線フラグ7222は変化しない。
【0088】
このように描画始点として点Aが決定された場合には、当該点AのID番号を含むID番号の組に対応する既設線フラグ7222はすべてオンであるため、点A−点Dの判定領域22aの大きさはすべて「中」に決定される。これは、上述したように、描画始点と連結されるべき点122が他に存在せず、判定領域22aを「大」や「小」に設定する関係が成り立たないからである。
【0089】
図8(A)〜図8(D)は、図6(A)〜図6(D)に示したように、描画始点が点Bに決定された後に、続けて、プレイヤがドラッグ操作する様子を示す。図8(D)から分かるように、プレイヤのドラッグ操作に従って描画線126が表示される。ただし、描画始点は変更されておらず、また、新たに連結線124は表示されていないため、既設線フラグ7222および始点座標データ728は変化していない。
【0090】
図9(A)は、図8(D)に示す状態からさらにドラッグ操作し、タッチ座標Tが点Dの判定領域22aに接触ないし包含される様子を示す。このとき、描画始点(点B)と点Dとが連結されたことが判断される。点Bと点Dとが連結されると、点Bと点Dとの間に描画された描画線126は消去され、図9(B)に示すように、点Bと点Dとが連結されるように連結線124が表示される。
【0091】
ここで、図8(B)に示したように、軌跡データ722bでは、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(002,004)に対応する既設線フラグ7222はオフであるため、連結されるべき点122同士が結ばれたと判断される。つまり、点Bと点Dとが正しく連結されたと判断される。その後、ID番号の組(002,004)に対応する既設線フラグ7222がオンにされる(図10(B)参照)。
【0092】
図10(A)〜図10(D)は、点Bと点Dとを連結した後に、点Dが次の描画始点として決定された様子を示す。図示は省略するが、プレイヤが点Bと点Dとを連結するようにドラッグ操作した後に、一旦タッチオフした場合には、図10(D)に示すように、再度タッチオンすることにより、そのタッチ座標Tとの距離が最短距離となる点122が描画始点として決定される。ただし、プレイヤが点Bと点Dとを連結するようにドラッグ操作した後に、タッチオフせずに、そのままドラッグ操作を継続する場合には、タッチ座標Tと各点122との距離を算出するまでもなく、直前の描画始点に対応する終点が次の描画始点として決定される。したがって、図9(A)に示す状態で、タッチオフすることなく、図10(D)に示すように、ドラッグ操作を継続した場合にも、点Dが次の描画始点として決定される。
【0093】
また、次の描画始点が決定されると、各点122の判定領域22aが設定(変更)される。図10(C)および図10(D)に示す例では、描画始点は点Dであり、図10(B)に示すように既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220に含まるID番号の組は点DのID番号を含む。したがって、そのID番号の組において点DのID番号「004」以外のID番号「003」に対応する点Cの判定領域22aが「大」に設定(変更)される。そして、この点C以外の点A、点Bおよび点Dの判定領域22aが「小」に設定される。
【0094】
なお、図10(B)では、図9(B)に示したように、点Bと点Dとの間には連結線124が表示され、対応する既設線フラグ7222がオンされたことが分かる。
【0095】
図11(A)〜図11(D)は、図10(A)〜図10(D)に示したように、プレイヤがスティック24を用いてタッチオンし、描画始点(点D)が決定された後に、そのままドラッグ操作する様子を示す。ただし、描画始点は点Dのままであり、また、新たに連結線124は表示されていないため、既設線フラグ7222および描画始点座標データ728は変化していない。
【0096】
図12(A)は、図11(D)に示す状態からさらにドラッグ操作し、タッチ座標Tが点Cの判定領域22aに接触ないし包含される様子を示す。このとき、描画始点(点D)と点Cとが連結されたことが判断される。点Dと点Cとが連結されると、点Dと点Cとの間に描画された描画線126は消去され、図12(B)に示すように、点Dと点Cとが連結されるように連結線124が表示される。
【0097】
ここで、図11(B)に示したように、軌跡データ722bでは、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222はオフであるため、連結されるべき点122同士が結ばれたと判断される。つまり、点Dと点Cとが正しく連結されたと判断される。その後、ID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222がオンされる(図13(B)参照)。
【0098】
このように、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222がオンされると、図13(B)に示すように、軌跡データ722bに含まれる既設線フラグ7222はすべてオンとなる。このとき、問題の図形等と同じ図形等が操作画面120に表示(描画)されたと判断され、図13(D)に示すように、「正解(クリア)」の文字が操作画面120に表示される。
【0099】
なお、図示は省略するが、ラインデータ7220に存在しないID番号の組となる点122同士を結んだ場合には、連結されるべき点122同士が連結されていないため、「不正解(ゲームオーバ)」の文字が操作画面120に表示される。
【0100】
ただし、既設線フラグ7222が既にオンであるID番号の組が示す点122同士を結んだ場合には、始点が変更される。
【0101】
図14は図2に示したRAM48のメモリマップを示す。この図14を参照して、RAM48は、ゲームプログラム記憶領域70およびデータ記憶領域72を含む。ゲームプログラム記憶領域70には、この実施例のゲームプログラム(トレーニングプログラム)が記憶され、このゲームプログラム(トレーニングプログラム)はゲームメイン処理プログラム70a、画像生成プログラム70b、画像表示プログラム70c、問題作成プログラム70d、タッチ座標検出プログラム70e、距離算出プログラム70f、判定領域22a設定プログラム70g、接触判断プログラム70h、描画線表示プログラム70i、描画線消去プログラム70j、連結線表示プログラム70k、正誤判断プログラム70mおよび正解判断プログラム70nなどによって構成される。
【0102】
ゲームメイン処理プログラム70aは、この実施例のトレーニングゲームのメインルーチンを処理するためのプログラムである。画像生成プログラム70bは、後述する画像データ720を用いて、図3〜図13に示したような問題画面100や操作画面120を表示するための画像(オブジェクト)を生成するプログラムである。画像表示プログラム70cは、画像生成プログラム70bに従って生成された画像(問題画面100や操作画面120)を表示するためのプログラムである。
【0103】
問題作成プログラム70dは、トレーニングゲームにおける問題を作成するためのプログラムである。簡単に説明すると、後述する問題データ722を用いて問題画面100に表示する問題を作成する。たとえば、問題データ722に含まれる点データ722aとラインデータ7220とを読み出し、当該ラインデータ7220の各々に対して設定される既設線フラグ7222(図15参照)のオン/オフをランダムに決定する。ただし、既設線フラグ7222をオフする数が多い程、プレイヤの操作により連結される連結線124の数が増え、ゲームの難易度が上がるため、プレイヤのレベルに応じて既設線フラグ7222をオフする数を決定するようにしてもよい。既設線フラグ7222のオン/オフが決定されると、図5(B)に示したような軌跡データ722bが生成され、図5(A)に示したような点データ722aに従って点102が配置され、軌跡データ722bに従って連結線104および点線106が配置される。つまり、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組に対応する点102同士が連結線104で連結され、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組に対応する点102同士が点線106で連結される。これにより、問題(問題画面100)が生成される。
【0104】
なお、画像生成プログラム70bは、問題作成プログラム70dに従って作成された問題画面100を利用して操作画面120を生成する。具体的には、操作画面120は、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組に対応する点122同士を何ら連結しないようにしてある以外は、問題画面100を生成する方法と同じである。
【0105】
タッチ座標検出プログラム70eは、タッチパネル22から出力される座標データを検出するためのプログラムである。また、タッチ座標検出プログラム70eに従ってタッチ座標Tが検出されている場合には、CPUコア42は、後述するタッチオンフラグ730を成立させる(オンする)。一方、タッチ座標検出プログラム70eに従ってタッチ座標Tが検出されていない場合には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730を不成立させる(オフする)。
【0106】
距離算出プログラム70fは、タッチ座標Tと各点122との距離を算出するためのプログラムである。判定領域設定プログラム70gは、描画始点が決定されると、当該描画始点との関係に応じて各点122の判定領域22aを設定する判定領域22aの設定方法は上述したとおりである。接触判断プログラム70hは、タッチ座標Tがいずれかの判定領域22aに接触ないし包含されるか否かを判断するためのプログラムである。具体的には、タッチパネル22からの座標データに対応するタッチ座標Tが判定領域22aに含まれるか否かを判断する。
【0107】
描画線表示プログラム70iは、プレイヤのドラッグ操作の軌跡を描画線126で表示するためのプログラムである。ただし、上述したように、プレイヤがスティック24でタッチオンしたときのタッチ座標Tが描画始点として決定された点122から離れている場合には、タッチ座標Tと描画始点とを直線で結ぶようにしてある。描画線消去プログラム70jは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断されたとき、それまでに表示(描画)された描画線126を消去するためのプログラムである。
【0108】
なお、図示等は省略するが、CPUコア42は、タッチ座標Tがいずれかの判定領域22aに接触ないし包含される前にプレイヤがタッチオフした場合には、ドラッグ操作をやり直すと判断する。かかる場合には、CPUコア42が描画線消去プログラム70jを実行することにより、描画線126が消去されるとともに、描画始点座標データ728がリセットされる。
【0109】
連結線表示プログラム70kは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断され、当該判定領域22aに対応する点122が描画始点以外である場合に、当該描画始点と当該点122とを連結線124で連結するためのプログラムである。正誤判断プログラム70mは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断されたとき、描画始点と当該点122とが連結されるべき点122同士であるか否かを判断する。また、正誤判断プログラム70mは、連結されるべき点122同士であることを判断した場合には、当該組(ID番号の組)に対応する既設線フラグ7222をオンする。一方、正誤判断プログラム70mは、連結されるべき点122の組でないと判断した場合には、ゲームオーバと判断して、後述するゲーム終了フラグ732をオンする。
【0110】
正解判断プログラム70nは、プレイヤの回答が正解であるかどうかを判断するためのプログラムである。つまり、問題画面100に表示された図形等と同じ図形等が操作画面120に表示されたかどうかを判断する。具体的には、軌跡データ722bに含まれる既設線フラグ7222がすべてオンにされたかどうかを判断するのである。そして、軌跡データ722bに含まれるすべての既設線フラグ7222がオンであれば、問題に対する回答が正解であると判断する。
【0111】
図示は省略するが、ゲームプログラム記憶領域70には、音出力プログラムやバックアッププログラムなども記憶される。音出力プログラムは、音楽(BGM)、ゲームキャラクタの音声ないし擬声音、効果音のような、この実施例のトレーニングゲームに必要な音を出力するためのプログラムである。バックアッププログラムは、プレイヤの指示ないしは所定のイベントに従って、ゲームデータ(途中データ,結果データ)をメモリカード28のRAM28bに保存(セーブ)するためのプログラムである。
【0112】
図15は、図14に示したデータ記憶領域72の具体例を示す図解図である。データ記憶領域72には、画像データ720、問題データ722、タッチ座標データ724、判定領域22aデータ726および始点座標データ728などのデータが記憶される。
【0113】
画像データ720は、問題画面100や操作画面120を生成するためのデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ)である。問題データ722は、問題(問題画面100)を作成するときに参照されるデータである。たとえば、問題データ722は、点データ722aと軌跡データ722bとによって構成される。簡単のため、この実施例では、1つの問題データ722のみを示してある。しかし、実際には、複数の問題データが記憶されており、1つの問題データが所定のルールに従って(順番に、或いはランダムに)選択され、選択された問題データに従って問題画面100および操作画面120が生成および表示等される。
【0114】
点データ722aは、上述したように、各点122に割り当てられたID番号に対応して座標が記述される。また、上述したように、軌跡データ722bは、ラインデータ7220および既設線フラグ7222を含む。ラインデータ7220には、連結されるべき2つの点122についてのID番号の組が複数記述される。また、既設線フラグ7222は、上述したように、ラインデータ7220に含まれるID番号の組が示す点122同士が連結されているか否かを判断するためのフラグである。言い換えると、既設線フラグ7222は、ID番号の組が示す点122同士を連結する連結線124が表示されているか否かを判断するためのフラグである。この既設線フラグ7222は、たとえば1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、既設線フラグ7222は、ラインデータ7220に含まれるID番号を有する点122同士が連結線124で連結されている場合にオンされ、ラインデータ7220に含まれるID番号を有する点122同士が連結線124で連結されていない場合にオフされる。
【0115】
タッチ座標データ724は、タッチパネル22から入力されるタッチ座標Tの座標データを時系列で記憶したものである。したがって、上述した描画線表示プログラム70hは、これらのタッチ座標Tに基づいて描画線126を表示(描画)する。また、接触判断プログラム70hは、最新の(現在の)タッチ座標Tが判定領域22aに接触ないし包含されるか否かを判断する。
【0116】
判定領域データ726は、上述した判定領域設定プログラム70gに従って設定ないし変更された判定領域22aについてのデータである。たとえば、上述したように、判定領域22aは円形形状であるため、その半径(dot数)についての数値データが各点122或いは各ID番号に対応して記述される。ただし、判定領域22aに含まれる全てのdotについての座標データを記憶するようにしてもよいが、メモリ容量を浪費するだけである。また、判定領域22aの形状を他の形状(たとえば、四角形)にする場合には、その特徴点(頂点)の座標データを記憶するようにしてもよい。
【0117】
始点座標データ728は、プレイヤが描画線126の描画を開始する場合に、描画始点として決定された点122についての座標データである。この実施例では、上述したように、プレイヤがスティック24を用いてタッチパネル22にタッチオンしたときや或る点122同士を連結した後にタッチオフせずに続けてドラッグ操作をするときに、描画始点が決定される。
【0118】
また、データ記憶領域72には,タッチオンフラグ730およびゲーム終了フラグ732のようなフラグも設けられる。タッチオンフラグ730は、プレイヤがタッチ操作をしているかどうかを判断するためのフラグである。このタッチオンフラグ730もまた、1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、タッチオンフラグ730は、タッチパネル22からの座標データが有る場合にオンされ、タッチパネル22からの座標データが無い場合にオフされる。
【0119】
ゲーム終了フラグ732は、ゲーム終了か否かを判断するためのフラグである。このゲーム終了フラグ732もまた、1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、この実施例では、ゲーム終了フラグ732は、ゲームクリアまたはゲームオーバになるとオンされ、それ以外ではオフされる。
【0120】
なお、図示は省略するが、データ記憶領域72には、他のデータやフラグも記憶される。たとえば、他のデータとしては、トレーニングゲームに必要な音を生成するための音(音楽)データが該当する。また、他のフラグとしては、プレイヤがクリアした面(問題)を識別(判断)するためのフラグが該当する。
【0121】
具体的には、図2に示したCPUコア42が図16に示すフロー図に従ってゲーム全体処理を実行する。図16に示すように、CPUコア42は、ゲーム全体処理を開始すると、ステップS1で、問題画面の生成および表示処理(図17参照)を実行し、ステップS3で、操作画面の生成および表示処理(図18参照)を実行する。次のステップS5では、タッチオンかどうかを判断する。具体的には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730がオフからオンに変化したかどうかを判断する。
【0122】
ステップS5で“NO”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオンのままであったり、タッチオンフラグ730がオフであったりする場合には、タッチオンでないと判断して、そのままステップS9に移行する。一方、ステップS5で“YES”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオフからオンに変化されば、タッチオンであると判断して、ステップS7で、タッチオン処理(図19参照)を実行して、ステップS9に進む。
【0123】
ステップS9では、タッチオフかどうかを判断する。具体的には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730がオンからオフに変化したかどうかを判断する。ステップS9で“YES”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオンからオフに変化した場合には、タッチオフであると判断し、ステップS11で、描画線126を消去し、ステップS15に進む。一方、ステップS9で“NO”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオフのままであったり、タッチオンフラグ730がオンであったりする場合には、タッチオフでないと判断し、ステップS13で、描画処理(図20および図21参照)を実行して、ステップS15に進む。
【0124】
ステップS15では、ゲーム終了かどうかを判断する。ここでは、CPUコア42は、プレイヤからのゲーム終了の指示があるかどうか、または、ゲーム終了フラグ732がオンであるかどうかを判断する。ステップS15で“NO”であれば、つまりゲーム終了でなければ、そのままステップS5に戻る。しかし、ステップS15で“YES”であれば、つまりゲーム終了であれば、ゲーム全体処理を終了する。
【0125】
なお、この実施例では、後述するように、問題に正解した場合であっても、ゲームを終了するようにしてあるが、次の問題を作成し、ゲームを続行するようにしてもよい。
【0126】
図17は図16に示したステップS1の問題画面の生成および表示処理を示すフロー図である。この図17を参照して、CPUコア42は問題画面の生成および表示処理を開始すると、ステップS21で、ゲーム終了フラグ732をオフする。次のステップS23では、問題データ722に含まれる点データ722aを読み込む。ただし、上述したように、複数の問題データを記憶しておく場合には、所定のルールに従って1の問題データが選択され、選択された1の問題データに含まれる点データ722aが読み込まれる。そして、ステップS25で、点データ722aの座標に従い、各点122を配置した問題画面100をLCD12に表示する。
【0127】
続いて、ステップS27では、問題データ722に含まれるラインデータ7220を読み込み、ステップS29で、読み込んだラインデータ7220に含まれる各ID番号の組に対応する既設線フラグ7222をランダムにオンする。そして、ステップS31では、既設線フラグ7222がオンされたID番号の組が示す各点102を連結線104で結ぶ。つまり、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組が示す点102同士を結ぶ連結線104が問題画面100に表示される。そして、ステップS33で、既設線フラグ722がオフされたID番号の組が示す点102同士を連結する点線106を問題画面100に表示して、問題画面の生成および表示処理をリターンする。
【0128】
なお、簡単のため、図17に示す問題作成処理では省略してあるが、上述したように、プレイヤのレベルなどに応じて既設線フラグ7222をオンする数を決定するようにしてもよい。
【0129】
図18は、図16に示したステップS3の操作画面の生成および表示処理を示すフロー図である。図18に示すように、CPUコア42は操作画面の生成および表示処理を開始すると、ステップS41で、問題データ722に含まれる点データ722aを読み込む。ただし、上述したように、問題画面の生成および表示処理においいて、複数の問題データから1の問題データを選択する場合には、選択された1の問題データに含まれる点データ722aが読み込まれる。
【0130】
続くステップS43では、点データ722aの座標に従い、各点122を配置した操作画面120をLCD14に表示する。次のステップS45では、軌跡データ722bを読み込む。そして、ステップS47で、既設線フラグ7222がオンのID番号の組が示す各点122を連結線124で結んで、操作画面の生成および表示処理をリターンする。つまり、ステップS47では、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組が示す点122同士を結ぶ連結線124が操作画面120に表示される。
【0131】
図19は図16に示したステップS7のタッチオン処理を示すフロー図である。図19に示すように、CPUコア42はタッチオン処理を開始すると、ステップS51で、タッチ座標Tを取得する。つまり、CPUコア42は、タッチパネル22から入力される座標データを検出し、検出した座標データ(タッチ座標データ)を時系列に従ってRAM48のデータ記憶領域72に記憶する。続くステップS53では、取得したタッチ座標Tと各点122との距離を算出する。続いて、ステップS55では、タッチ座標Tから最短距離の点122を描画始点として決定し、当該描画始点の座標データ(始点座標データ728)をRAM48のデータ記憶領域72に記憶する。次に、ステップS57では、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ直線(描画線126)を操作画面120内に描画(表示)する。そして、ステップS59で、判定領域の設定処理(図22参照)を実行して、タッチオン処理をリターンする。
【0132】
なお、詳細な説明は省略するが、図19に示すタッチオン処理では、ステップS57において、始点座標とタッチ座標Tとを必ず直線で結ぶようにしてあるが、始点座標とタッチ座標Tとが一致する場合には、この処理は必要ない。
【0133】
図20および図21は、図16に示したステップS13の描画処理を示すフロー図である。図20に示すように、CPUコア42は描画処理を開始すると、ステップS71で、タッチ座標Tに従って描画線126を表示する。ここでは、CPUコア42は、検出されたタッチ座標Tを時系列に従って直線で連結するように、描画線126を表示する。続くステップS73では、タッチ座標Tと各点122との距離を算出する。
【0134】
続いて、ステップS75では、タッチ座標Tがその最短距離に有る点122の判定領域22a内であるかどうかを判断する。つまり、CPUコア42は、ステップS73で算出した距離に基づいて、タッチ座標Tの最短距離に有る点122を特定し、タッチ座標Tが当該点122の判定領域22aに接触ないし包含されるかどうかを判断するのである。ステップS75で“NO”であれば、つまりタッチ座標Tがその最短距離に有る点122の判定領域22a内でなければ、図21に示すように、そのまま描画処理をリターンする。一方、ステップS75で“YES”であれば、つまりタッチ座標Tがその最短距離に有る点122(以下、「当該点122」ということがある。)の判定領域22a内であれば、ステップS77で、当該点122と描画始点とが一致するかどうかを判断する。
【0135】
ステップS77で“YES”であれば、つまり当該点122と描画始点とが一致する場合には、そのまま描画処理をリターンする。一方、ステップS77で“NO”であれば、つまり当該点122と描画始点とが一致しない場合には、ステップS79で、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ描画線126を消去し、ステップS81で、当該点122と描画始点とを結ぶ連結線124を操作画面120に表示して、ステップS83で、当該点122と描画始点とを含むID番号の組が有るかどうかを判断する。ステップS83で“NO”であれば、つまり当該点122と描画始点とを含むID番号の組が無ければ、問題とは異なる図形等が作成されている、或いは問題とは異なる図形が作成されようとしているため、不正解と判断し、図21に示すステップS101に進む。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり当該点122と描画始点とを含むID番号の組が有れば、ステップS85で、該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオフであるかどうかを判断する。つまり、CPUコア42は、連結されるべき点122同士が正しく連結されたか否かを判断する。
【0136】
ステップS85で“NO”であれば、つまり該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオンであれば、図21に示すステップS95に進む。一方、ステップS85で“YES”であれば、つまり該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオフであれば、ステップS87で、当該ID番号の組の既設線フラグ7222をオンして、図21に示すステップS89に進む。
【0137】
図21に示すステップS89では、軌跡データ722b中の既設線フラグ7222のいずれかがオフであるかどうかを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり軌跡データ722b中のすべての軌跡フラグ732がオンであれば、問題と同じ図形等が操作画面120に描画されたと判断して、ステップS91で、操作画面120(または問題画面100)に、“正解”の文字を表示し、ステップS93で、ゲーム終了フラグ732をオンして、描画処理をリターンする。
【0138】
しかし、ステップS89で“YES”であれば、つまり軌跡データ722b中の既設線フラグ7222のいずれかがオフであれば、問題と同じ図形等が未だ描画されていないと判断して、ステップS95で、当該点122を(次の)描画始点として記憶する。次にステップS97で、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ描画線126を操作画面120に表示する。そして、ステップS99で、判定領域22aの設定処理を実行して、描画処理をリターンする。
【0139】
また、図20に示したように、ステップS81で、当該点122と描画始点とを含むID番号の組が無く、不正解と判断した場合には、ステップS101で、操作画面120(または問題画面100)に“不正解”の文字を表示する。そして、ステップS103で、ゲーム終了フラグ732をオンして、描画処理をリターンする。
【0140】
図22は、図19に示したステップS59および図21に示したステップS99の判定領域の設定処理を示すフロー図である。図22に示すように、CPUコア42は判定領域の設定処理を開始すると、ステップS111で、既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含むかどうかを判断する。ステップS111で“NO”であれば、つまり既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含んでいなければ、ステップS117で、各点122の判定領域22aを「中」に設定(変更)し、判定領域の設定処理をリターンする。
【0141】
しかし、ステップS111で“YES”であれば、つまり既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含んでいれば、ステップS113で、描画始点を含み既設線フラグ7222がオフのID番号の組が示す各点122の中で、描画始点を除いた各点122の判定領域22aを「大」に設定(変更)する。つまり、次に指定されるべき点122の判定領域22aが拡大される。そして、ステップS115で、判定領域22aを「大」に設定した点122以外の点122の判定領域22aを「小」に設定(変更)して、判定領域の設定処理をリターンする。つまり、次に指定されるべきでない点122の判定領域22aが縮小される。
【0142】
この実施例によれば、次に指定されるべき点の判定領域22aを大きくするとともに、次に指定されるべきでない点の判定領域22aを小さくするので、表示領域に多数のオブジェクトが表示された場合であっても、次に指定されるべきオブジェクトを指示し易くすることができる。
【0143】
なお、この実施例では、詳細な説明は省略したが、3つ以上の点122が直線上に並び、これらを連結させる場合もある。たとえば、図23(A)に示すように、点A,点B,点Cが一直線上に並び、ラインデータ7220がID番号の組(A,B)とID番号の組(B,C)とを含み、これらの既設線フラグ7222がオフである場合が考えられる。かかる場合に、図23(B)に示すように、プレイヤが点Aから直接的に、すなわち点Bの判定領域22a(図示せず)を避けるように、ドラッグ操作して、点Aと点Cとを結んだ場合には、ラインデータ7220には、ID番号の組(A,C)は存在しないため、上述の実施例で説明した正誤判断の方法ではプレイヤのドラッグ操作は誤りと判断され、回答が不正解になってしまう。しかし、操作画面120では、点Aと点Cとの間に連結線124が表示(描画)され、点A,点Bおよび点Cが連結されたように見えるため、プレイヤは正しく連結できたと判断してしまうと考えられる。
【0144】
これを回避するため、以下に説明するような正誤判断を実行するようにすればよい。ただし、以下に説明する正誤判断は、描画始点と或る点122とが結ばれた場合に、当該描画始点と当該或る点122とについてのID番号の組がラインデータ7220に含まれていない場合にのみ実行される。
【0145】
また、描画始点と終点との間に存在する点122であっても、それらを結ぶ直線との距離が一定距離L(たとえば、10dot)を超える場合には、当該直線上の点ではないと判断して、正誤判断する対象からは除外するようにしてある。たとえば、図23(C)に示す点Bおよび点Cは描画始点Aと終点Dとの間に存在し、描画始点Aと終点Dとを結ぶ直線と点Bの距離はd1であり、当該直線と点Cとの距離はd2である。距離d1および距離d2が一定距離L以下である場合には、正誤判断の対象となる。しかし、距離d1および距離d2が一定距離Lを超える場合には、正誤判断の対象から除外される。
【0146】
たとえば、図23(D)に示すように、描画始点と終点との間に存在し、描画始点と終点とを結ぶ直線との距離dが一定距離L以下である点がn個(a1,a2,a3,…,an)存在すると仮定する。かかる場合には、まず、描画始点と点a1とを結び、すなわち描画線126を表示し(以下、同じ。)、これらを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかを判断する。このID番号の組が存在する場合には、当該ID番号の組についての既設線フラグ7222をオンし、次に点a1と点a2とを結び、この点a1と点a2とを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかを判断する。このようにして、順次ID番号の組がラインデータ7220に含まれているか否かを判断し、最後に、点anと終点とを結び、この点anと終点とを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかどうかを判断する。つまり、このような判断処理が、n+1回実行される。ただし、ID番号の組がラインデータ7220に含まれていない場合には、その時点でプレイヤのドラッグ操作が誤りであると判断して、上述したように、不正解を操作画面120(問題画面100)に表示する。
【0147】
なお、この実施例では、問題画面に表示された図形等と同じ図形等が操作画面に作成された場合に正解と判断するようにしてあるが、これに限定される必要はない。たとえば、問題の難易度を高くするために、プレイヤによって連結されるべきオブジェクトの組以外にも実線を表示しないことが考えられる。たとえば、操作画面では、点のみが表示される場合もある。かかる場合には、問題画面用の軌跡データと操作画面用の軌跡データとが用意される。そして、問題画面用の軌跡データの中で既設フラグがオンであるラインデータが操作画面用の軌跡データから除去される。このようにした場合には、問題画面に表示された図形等と同じ図形等が操作画面に作成されてなくても正解と判断される。ただし、上述したように、正解か否かは、軌跡データ(ここでは、操作画面用の軌跡データ)に含まれるラインデータに対応する既設フラグがすべてオンか否かで判断される。
【0148】
また、この実施例では、ポインティングデバイスとしてタッチパネルを用いるようにしたが、これに限定されるべきではない。他の例としては、コンピュータマウス、タッチパッドまたはペンタブレットを用いることができる。ただし、かかる場合には、ゲーム画面にマウスポインタのような指示画像を表示する必要がある。
【0149】
さらに、ゲーム装置の構成は、上述の実施例の構成に限定されるべきでない。たとえば、LCDは1つでもよく、タッチパネルは2つのLCDのそれぞれに設けるようにしてもよい。また、左右2つのスピーカを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】図1はこの発明のゲーム装置を示す図解図である。
【図2】図1は図1実施例に示すゲーム装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は図1実施例のLCDに表示される問題画面および操作画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1実施例のLCDに表示される問題画面および操作画面の他の例を示す図解図である。
【図5】図5は図4に示した操作画面の表示方法を説明するための図解図である。
【図6】図6は図4に示した操作画面の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図7】図7は図4に示した操作画面の他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図8】図8は図4に示した操作画面のその他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図9】図9は図4に示した操作画面のさらに他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図10】図10は図4に示した操作画面の他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図11】図11は図4に示した操作画面のその他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図12】図12は図4に示した操作画面のさらに他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図13】図13は図4に示した操作画面の他の表示例を示す図解図である。
【図14】図14は図2に示すRAMのメモリマップを示す図解図である。
【図15】図15は図14に示すデータ記憶領域の内容の例を示す図解図である。
【図16】図16は図2に示すCPUコアのゲーム全体処理を示すフロー図である。
【図17】図17は図2に示すCPUコアの問題画面の生成および表示処理を示すフロー図である。
【図18】図18は図2に示すCPUコアの操作画面の生成および表示処理を示すフロー図である。
【図19】図19は図2に示すCPUコアのタッチオン処理を示すフロー図である。
【図20】図20は図2に示すCPUコアの描画処理の一部を示すフロー図である。
【図21】図21は図2に示すCPUコアの描画処理の他の一部であり、図20に後続するフロー図である。
【図22】図22は図2に示すCPUコアの判定領域の設定処理を示すフロー図である。
【図23】図23は一直線上に点が並ぶ場合のプレイヤのドラッグ操作の正誤判断方法を説明するための図解図である。
【符号の説明】
【0151】
10 …ゲーム装置
12,14 …LCD
16,16a,16b …ハウジング
20 …操作スイッチ
22 …タッチパネル
24 …スティック
28 …メモリカード
28a …ROM
28b,48 …RAM
32 …アンテナ
40 …電子回路基板
42 …CPUコア
50,52 …GPU
54 …I/F回路
56,58 …VRAM
60 …LCDコントローラ
【技術分野】
【0001】
この発明はトレーニングプログラムおよびトレーニング装置に関し、特にたとえば、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させる、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のゲーム装置の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1に開示されるゲーム装置には、LCDに関連してタッチパネルが設けられ、このタッチパネル上には、各プレイヤキャラクタに対応した操作ボタンが設定される。この操作ボタンの設定は、ゲームプレイ中におけるプレイヤの操作状況(使用頻度,操作座標位置)に応じて変更される。たとえば、使用頻度に応じて、操作ボタンの大きさが変更される。また、操作座標位置に応じて、操作ボタンの操作有効領域および表示位置が変更される。このように、プレイヤに適した操作ボタンの設定を行うことにより、操作性を向上していた。
【特許文献1】特開2005−237680号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示された技術は、操作ボタンのように各オブジェクトに予め決まった役割が設定されている場合やタッチパネルに関連する画面に同時に表示されるオブジェクトの数が限られている場合には有効である。しかし、表示されるオブジェクトが次々に変化する場合には、使用頻度(操作頻度)に応じてオブジェクトの大きさを変更したり、操作座標位置に応じて操作有効領域および表示位置を変更したりすることが有効になるほどに、オブジェクト毎の操作座標位置を取得することができない。また、タッチパネル内に多数のオブジェクトが表示される場合には、オブジェクトの大きさ、操作有効領域や表示位置を変更することは実質的に不可能であり、それらを変更することによる効果を得ることができない。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、オブジェクトの数に拘わらず円滑に操作することができる、トレーニングプログラムおよびトレーニング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータに実行させるトレーニングプログラムである。このトレーニングプログラムは、コンピュータを、入力座標検出手段、開始オブジェクト決定手段および判定領域設定手段として機能させる。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべてのオブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する。判定領域手段は、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0007】
請求項1の発明では、トレーニングプログラムは、画面(14:実施例で相当する参照符号。以下、同じ。)に表示された複数のオブジェクト(122)をポインティングデバイス(22)によってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータ(42)に実行させる。トレーニングプログラムは、コンピュータを、入力座標検出手段(42,S51)、開始オブジェクト決定手段(42,S55)および判定領域設定手段(42,S59)として機能させる。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべてのオブジェトから1の開始オブジェクトを決定する。たとえば、入力座標と最も近い位置に存在するオブジェクトが開始オブジェクトとして決定される。判定領域設定手段は、開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段(48)に記憶された所定の条件(722b)に従って次に指定されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域(22a)を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0008】
請求項1の発明によれば、少なくとも開始オブジェクトの次に指示すべきオブジェクトの判定領域を所定の大きさよりも大きく設定するので、次に指示すべきオブジェクトを指示し易くすることができる。したがって、オブジェクトの数に拘わらず、円滑な操作が可能である。
【0009】
請求項2の発明は請求項1に従属し、判定領域設定手段は、次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定する。
【0010】
請求項2の発明では、判定領域設定手段は、開始オブジェクトの次に指定されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定し、次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定する。
【0011】
請求項2の発明によれば、次に指定されるべきでないオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも小さく設定するので、オブジェクトが比較的密集している場合やオブジェクトの数が多い場合であっても、所望でないオブジェクトを誤って指定しまうのを防止することができる。
【0012】
請求項3の発明は請求項1または2に従属し、判定領域設定手段は、次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する。
【0013】
請求項3の発明では、判定領域設定手段は、たとえば、決定された開始オブジェクトが誤っており、開始オブジェクトの次に指定されるべき次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する。
【0014】
請求項3の発明によれば、開始オブジェクトの次に指定されるべきオブジェクトが存在しないときには、大きさの異なる判定領域を設定する必要がないので、処理負担を軽減することができる。
【0015】
請求項4の発明は請求項1ないし3のいずれかに従属し、所定の大きさはオブジェクトの表示領域を含む。
【0016】
請求項4の発明では、判定領域の所定の大きさはオブジェクトの表示領域を含む。つまり、所定の大きさは、オブジェクトの表示領域よりも大きく設定される。
【0017】
請求項4の発明によれば、オブジェクトに対して所定の大きさの判定領域が設定された場合には、オブジェクトの外周付近が指定された場合であっても、当該オブジェクトを指定したことを正確に判断することができる。
【0018】
請求項5の発明は請求項1ないし4のいずれかに従属し、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定された後、入力座標検出手段によって検出された入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトに関連する処理を実行するオブジェクト関連処理手段として、コンピュータをさらに機能させる。
【0019】
請求項5の発明では、トレーニングプログラムは、コンピュータをオブジェクト関連処理手段(42,S79,S81,S89,S91,S93,S101,S103)としてさらに機能させる。オブジェクト関連処理手段は、開始オブジェクトが決定された後、検出された入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトに関連する処理を実行する。たとえば、開始オブジェクトと、入力座標が含まれると判断された判定領域に対応するオブジェクトとを連結する。また、入力座標が含まれると判断された判定領域に対応するオブジェクトが開始オブジェクトの次に指定されるべきオブジェクトでないとき、誤りと判断する。
【0020】
請求項5の発明によれば、開始オブジェクトの次に指定されたオブジェクトに関連する処理を実行することができる。
【0021】
請求項6の発明は請求項1ないし5のいずれかに従属し、所定の条件は、連結されるべきオブジェクトの組である。
【0022】
請求項6の発明では、所定の条件は、連結されるべきオブジェクトとの組であり、開始オブジェクトが決定されると、当該組の他方のオブジェクトが次候補オブジェクトとなる。
【0023】
請求項6の発明によれば、オブジェクトの組を記憶するだけなので、条件の設定が簡単である。
【0024】
請求項7の発明は請求項6に従属し、オブジェクト関連処理手段は、開始オブジェクトが決定された後に、入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが次候補オブジェクトであるか否かを判断する正誤判断手段、正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報を記憶手段に記憶する連結情報記憶制御手段、連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての連結情報が記憶されたか否かを判断する連結判断手段、および連結判断手段によってすべての連結情報が記憶手段に記憶されたと判断されたとき、目的を達成したと判断する目的達成判断手段を含む。
【0025】
請求項7の発明では、オブジェクト関連処理手段は、正誤判断手段(42,S83)、連結情報記憶制御手段(42,S87)、連結判断手段(42,S89)および目的達成判断手段(42,S83,S85,S89,S91,S93)を含む。正誤判断手段は、開始オブジェクトが決定された後に、入力座標がいずれかの判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが次候補オブジェクトであるか否かを判断する。つまり、ユーザ(またはプレイヤ)の指示が正しいか否かを判断するのである。連結情報記憶制御手段は、正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報(7222)を記憶手段(48)に記憶する。連結判断手段は、連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての連結情報が記憶されたか否かを判断する。つまり、連結されるべきオブジェクトがすべて連結されたかどうかを判断する。目的達成判断手段は、連結判断手段によってすべての連結情報が記憶手段に記憶されたと判断されたとき(S89で“NO”)、目的を達成したと判断する。
【0026】
請求項7の発明によれば、連結されるべきオブジェクトがすべて連結されたとき、目的を達成したと判断するので、トレーニングするユーザは達成感を得ることができる。
【0027】
請求項8の発明は請求項7に従属し、目的達成判断手段は、正誤判断手段によって次候補オブジェクトでないと判断されたとき、目的を達成していないと判断する。
【0028】
請求項8の発明では、正誤判断手段は、開始オブジェクトの次に指示されるべき次候補オブジェクトが指示されていない場合には、ユーザの指定が誤っていると判断する。このとき、目的達成判断手段は、目的を達成していないと判断する。
【0029】
請求項8の発明によれば、ユーザの指定が誤っている場合には、目的を達成していないと判断するので、当該ユーザに指定が誤っていること知らせるなどの処理を実行することができる。
【0030】
請求項9の発明は請求項7または8に従属し、開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき、または正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、開始オブジェクトを決定する。
【0031】
請求項9の発明では、開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき(S5で“YES”)、または正誤判断手段よって次候補オブジェクトと判断されたとき(S83で“YES”)、開始オブジェクトを決定する。
【0032】
請求項9の発明によれば、入力を開始したときや一旦或るオブジェクト同士を連結したときに開始オブジェクトを決定するので、一回の指示動作で、1組のオブジェクトを連結したり、2組以上のオブジェクトを連結したりすることができる。
【0033】
請求項10の発明は、画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連する処理をコンピュータに実行させるトレーニング装置である。このトレーニング装置は、入力座標検出手段、開始オブジェクト決定手段、および判定領域設定手段を備える。入力座標検出手段は、ポインティングデバイスによって指示される画面上の入力座標を検出する。開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいて各オブジェクトのうちの開始オブジェクトを決定する。判定領域設定手段は、開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する。
【0034】
請求項10の発明においても、請求項1の発明と同様に、オブジェクトの数に拘わらず、円滑な操作が可能である。
【発明の効果】
【0035】
この発明によれば、開始オブジェクトの次に指示されるべきオブジェクトの判定領域を所定の大きさよりも大きく設定するので、オブジェクトの数に拘わらず判定領域の大きさを変化させることができ、しかも円滑に操作することができる。
【0036】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1を参照して、この発明の一実施例であるゲーム装置10は、頭脳や指先のトレーニング(リハビリ,学習,ゲーム)のためのプログラム(トレーニングプログラム)を備え、トレーニング装置として機能する。このゲーム装置10は、第1の液晶表示器(LCD)12および第2のLCD14を含む。このLCD12およびLCD14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、LCD12は上側ハウジング16aに収納され、LCD14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、LCD12とLCD14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0038】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0039】
図1からも分かるように、上側ハウジング16aは、LCD12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD12の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング16bは、その平面形状が上側ハウジング16aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD14の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング16bには、音抜き孔18が形成されるとともに、操作スイッチ20(20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20R)が設けられる。
【0040】
また、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD12の表示面とLCD14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、LCD12の表示面およびLCD14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0041】
操作スイッチ20は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)20a、スタートスイッチ20b、セレクトスイッチ20c、動作スイッチ(Aボタン)20d、動作スイッチ(Bボタン)20e、動作スイッチ(Lボタン)20Lおよび動作スイッチ(Rボタン)20Rを含む。スイッチ20a,20bおよび20cは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の左側に配置される。また、スイッチ20dおよび20eは、下側ハウジング16bの一方主面であり、LCD14の右側に配置される。さらに、スイッチ20Lおよびスイッチ20Rは、それぞれ、下側ハウジング16bの上端(天面)の一部であり、上側ハウジング16aとの連結部以外に当該連結部を挟むように、左右に配置される。
【0042】
方向指示スイッチ20aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤによって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)の移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりする等に用いられる。スタートスイッチ20bは、プッシュボタンで構成され、ゲームを開始(再開)したり、一時停止(Pause)したりする等に用いられる。セレクトスイッチ20cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等に用いられる。
【0043】
動作スイッチ20dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、方向指示以外の動作、すなわち、プレイヤキャラクタに打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。動作スイッチ20eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ20cで選択したゲームモードの変更やAボタン20dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0044】
動作スイッチ(左押しボタン)20Lおよび動作スイッチ(右押しボタン)20Rは、プッシュボタンで構成され、左押しボタン(Lボタン)20Lおよび右押しボタン(Rボタン)20Rは、Aボタン20dおよびBボタン20eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン20dおよびBボタン20eの補助的な操作に用いることができる。
【0045】
また、LCD14の上面には、タッチパネル22が装着される。タッチパネル22としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル22は、その上面(検出面)をスティック24ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック24等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたりすることにより操作すると、スティック24等の操作位置(タッチ位置)の座標(タッチ座標)を検出して、検出した座標に対応する座標データを出力する。
【0046】
この実施例では、LCD14(LCD12も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル22の検出面の検出精度もその解像度に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、タッチパネル22の検出面の検出精度は、LCD14の表示面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0047】
LCD12およびLCD14には異なるゲーム画像(ゲーム画面)を表示することができる。たとえば、一方のLCD(たとえば、LCD12)にゲームをプレイするためのゲーム画面を表示し、他方のLCD(たとえば、LCD14)に当該ゲームを操作するための文字情報を入力したり、所定の画像(アイコンなど)を指示したりするためのゲーム画面(操作画面)を表示することができる。したがって、プレイヤはスティック24等でタッチパネル22を操作することにより、LCD14の画面上で、文字情報(コマンド)を入力したり、所定の画像(アイコンなど)を指示したりすることができる。
【0048】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となるLCD12およびLCD14を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD14)の上面にタッチパネル22が設けられるので、2画面(12,14)と2系統の操作部(20,22)とを有する構成になっている。
【0049】
また、この実施例では、スティック24は、たとえば上側ハウジング16aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(収納穴)26に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック24を設けない場合には、収納部26を設ける必要もない。
【0050】
さらに、ゲーム装置10はメモリカード(またはゲームカートリッジ)28を含み、このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの裏面ないしは下端(底面)に設けられる挿入口30から挿入される。図1では省略するが、挿入口30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するためのコネクタ46(図2参照)が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入口30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア42(図2参照)がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0051】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング16bの音抜き孔18と対応する位置であり、この下側ハウジング16bの内部にはスピーカ32(図2参照)が設けられる。
【0052】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング16bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング16bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなどが設けられる。
【0053】
図2はゲーム装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム装置10は電子回路基板40を含み、この電子回路基板40にはCPUコア42等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア42は、プロセサないしコンピュータとも呼ばれ、バス44を介してコネクタ46に接続されるととともに、RAM48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)50、第2のGPU52、入出カインターフエース回路(以下、「I/F回路」という。)54およびLCDコントローラ60が接続される。
【0054】
コネクタ46には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、ROM28aおよびRAM28bを含み、図示は省略するが、ROM28aおよびRAM28bは、互いにバスで接続され、さらに、コネクタ46と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、上述したように、CPUコア42は、ROM28aおよびRAM28bにアクセスすることができるのである。
【0055】
ROM28aは、ゲーム装置10で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のためのゲームプログラム、画像(キャラクタ画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像など)データおよびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。RAM(バックアップRAM)28bは、そのゲームの途中データやゲームの結果データを記憶(セーブ)する。
【0056】
RAM48は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア42は、メモリカード28のROM28aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をRAM48にロードし、ロードしたゲームプログラムを実行する。また、CPUコア42は、ゲームの進行に応じて一時的に発生するデータ(ゲームデータやフラグデータ)をRAM48に記憶しつつゲーム処理を実行する。
【0057】
なお、ゲームプログラム、画像データおよび音データ等は、ROM28aから一度に全部、または部分的かつ順次的に読み出され、RAM48に記憶(ロード)される。
【0058】
GPU50およびGPU52は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア42からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、CPUコア42は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU50およびGPU52のそれぞれに与える。
【0059】
また、GPU50には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)56が接続され、GPU52には、第2のVRAM58が接続される。GPU50およびGPU52が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU50およびGPU52が、それぞれ、第1のVRAM56および第2のVRAM58にアクセスして取得する。なお、CPUコア42は、描画に必要な画像データをGPU50およびGPU52を介して第1のVRAM56および第2のVRAM58に書き込む。GPU50はVRAM56にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、GPU52はVRAM58にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成する。
【0060】
VRAM56およびVRAM58は、LCDコントローラ60に接続される。LCDコントローラ60はレジスタ62を含み、レジスタ62はたとえば1ビットで構成され、CPUコア42の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力する。また、LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「1」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力する。
【0061】
なお、LCDコントローラ60は、VRAM56およびVRAM58から直接ゲーム画像データを読み出したり、GPU50およびGPU52を介してVRAM56およびVRAM58からゲーム画像データを読み出したりする。
【0062】
I/F回路54には、操作スイッチ20,タッチパネル22およびスピーカ32が接続される。ここで、操作スイッチ20は、上述したスイッチ20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20Rであり、操作スイッチ20が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。また、タッチパネル22からの座標データがI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。さらに、CPUコア42は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタ(ゲームオブジェクト)の音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM48から読み出し、I/F回路54を介してスピーカ32から出力する。
【0063】
このような構成のゲーム装置10では、図3(A)に示すように、LCD12に問題画面100が表示され、また、図3(B)に示すように、LCD14に操作画面120が表示される。プレイヤは、問題画面100を参照して、この問題画面100に表示される問題の回答を操作画面120上で入力する。問題画面100には、複数のオブジェクト(この実施例では、「点」)102が表示され、複数の点102は、連結線104ないし点線106で結ばれている。図面では色を表現できないため、図3(A)においては、点線106を表示するようにしてあるが、連結線104とは異なる色の実線を表示するようにしてもよい。一方、操作画面120には、問題画面100と同様に複数の点122が表示され、一部を除く複数の点122は、連結線124で結ばれている。図3(A)と図3(B)とを比較して分かるように、図3(B)に示す操作画面120では、図3(A)に示す問題画面100に表示される点線106が表示されていない。
【0064】
この実施例の仮想ゲーム(トレーニングゲーム)では、プレイヤは、問題画面100に表示された図形ないし記号または文字(以下、「図形等」という。)と同じ図形等を操作画面120に作成(回答)する。具体的には、プレイヤは、スティック24を用いて操作画面120(タッチパネル22)上でドラッグ(スライド)し、所望の点122同士を結ぶように操作する。
【0065】
プレイヤが2つの点122を結ぶように操作すると、当該2つの点122が連結されるべきであるか否かが判断(正誤判断)される。2つの点122が連結されるべきである場合には、プレイヤの操作は正しいと判断され、他に連結されるべき点122が存在するか否かが判断される。ここで、他に連結されるべき点122が存在する場合には、プレイヤのドラッグ操作に応じて正誤判断を繰り返す。しかし、他に連結されるべき点122が存在しない場合には、問題画面100に表示された図形等と同じ図形等が操作画面120に表示されたと判断される。つまり、問題に対する回答が“正解”と判断され、ゲームクリアとなる。また、正誤判断により、2つの点122が連結されるべきでないと判断されると、プレイヤの操作は誤っていると判断され、さらには、“不正解”と判断され、ゲームオーバとなる。
【0066】
たとえば、プレイヤが問題に正解した場合には、異なる問題についての問題画面100および操作画面120を表示するようにしておけば、正解数に応じて点数をつけたり、一定時間内に何問正解できるかを数えたりすることにより、頭脳や指先をトレーニングすることができる。
【0067】
以下、操作画面120における操作および表示について具体的に説明する。ただし、簡単のため、図4(A)に示す問題画面100がLCD12に表示され、図4(B)に示す操作画面120がLCD14に表示される場合について説明する。具体的には、図4(A)に示すように、問題画面100には、4つの点102が連結線104と点線106とで連結された四角形の図形が表示される。また、図4(B)に示すように、操作画面120には、問題画面100に表示された図形から点線106を削除したものが表示される。
【0068】
たとえば、問題画面100および操作画面120の初期画面は、図5(A)に示す点データ722aおよび図5(B)に示す軌跡データ722bに基づいて表示される。なお、図5(図6−図8,図10,図11および図13も同じ。)に示す点データ722a,軌跡データ722b,ラインデータ7220,既設線フラグ7222および始点座標データ728は、後述するRAM48のデータ記憶領域72に記憶される(図15参照)。
【0069】
ここで、点データ722aおよび軌跡データ722bは、問題画面100および操作画面120を表示したり、プレイヤのドラッグ操作を正誤判断したり、プレイヤの回答が正解であるかどうかを判断したりするためのデータである。ただし、問題画面100は、プレイヤが問題に正解または不正解しない限り、その表示が変化されないため、図5−図13においては、省略してある。
【0070】
点データ722aでは、操作画面120に表示する点122の位置(座標)が各点122の識別情報(ID番号)に対応して示される。したがって、ID番号ないし座標の個数が点122の数を示す。たとえば、点データ722aでは、ID番号「001」に対応して座標(x1,y1)が記述され、ID番号「002」に対応して座標(x2,y2)が記述され、ID番号「003」に対応して座標(x3,y3)が記述され、そして、ID番号「004」に対応して座標(x4,y4)が記述される。
【0071】
また、軌跡データ722bは、ラインデータ7220および既設線フラグ7222を含む。ラインデータ7220は、連結されるべき2つの点122についてのID番号の組を複数記述したものである。したがって、ラインデータ7220に含まれるすべてのID番号の組に対応する点122同士が連結されると、問題画面100に表示される図形等と同じ図形等が操作画面120に作成される。つまり、問題に対する回答が正解となる。既設線フラグ7222は、連結されるべき点122同士が連結線124によって連結されているか否かを判断するためのフラグである。既設線フラグ7222がオンであれば、対応するID番号の組が示す2つの点122が連結線124で連結されていることを示す。逆に、既設線フラグ7222がオフであれば、対応するID番号の組が示す2つの点122が連結線124で連結されていないことを示す。図5(B)に示す例では、ID番号の組(001,002)および(001,003)に対応する既設線フラグ7222はオンであり、ID番号の組(002,004)および(003,004)に対応する既設線フラグ7222はオフである。
【0072】
なお、上述したように、問題画面100では、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組が示す2つの点122が点線106で連結されているのである。
【0073】
図5(C)に示す始点座標データ728は、プレイヤがスティック24を用いてドラッグ操作し、点122同士を連結する場合に、最初に指示される点122(以下、「描画始点」という。)についての座標データである。操作画面120が表示された当初では、プレイヤはドラッグ操作を開始しておらず、描画始点が決定されていないため、図5(C)に示すように、始点座標データ728には、何ら座標が記述されていない。
【0074】
なお、後述するが、プレイヤがドラッグ操作すると、この軌跡に従って線(描画線126)が操作画面120に表示される。
【0075】
図5(D)には、上述した問題データ722(点データ722aおよび軌跡データ722b)に従って生成された操作画面120が示される。ただし、図5(D)では(図6−図13も同様。)、点122の各々を識別するためにアルファベットA〜Dの文字を用いて表示してある。ここでは、ID番号が「001」である点122を点Aとし、ID番号が「002」である点122を点Bとし、ID番号が「003」である点122を点Cとし、そして、ID番号が「004」である点122を点Dとしてある。上述した既設線フラグ7222に従って、点Aと点Bとが連結線124で連結されるとともに、点Aと点Cとが連結線124で連結される。
【0076】
図6(A)〜図6(D)は、プレイヤがスティック24を用いてタッチオンした状態を示す。ここで、プレイヤがタッチオンすると、そのタッチ位置(タッチ座標)Tに応じてドラッグ操作の始点(描画始点)となる点122が決定される。この実施例では、タッチオンしたときのタッチ座標Tに最も近い座標の点122がプレイヤによって指示されたと判断し、当該点122が描画始点として決定される。図6(D)に示す操作画面120の例では、点Bが描画始点として決定されたことを示す。したがって、図6(C)に示すように、点Bの座標(x2,y2)が始点座標データ728として記憶される。また、図6(D)から分かるように、描画始点が決定されると、当該描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ線(描画線126)が表示される。これは、タッチオン時に、タッチ座標Tと描画始点とが一致しない場合であっても、プレイヤが描画始点から現在のタッチ座標Tまでドラッグ操作したと仮定するためである。
【0077】
なお、問題が変わらない限り、操作画面124(問題画面120も同じ。)に表示される図形等は変化しないため、点データ722aおよびラインデータ72220は変化しない。また、図5(D)に示した状態から連結線124は新たに表示されていないため、図6(B)に示す既設線フラグ7222も変化しない。
【0078】
また、描画始点が決定されると、各点122に対応して、タッチパネル22に判定領域22aが設定される。この判定領域22aは、対応する点122をプレイヤが指示したか否かを判定するための領域である。この実施例では、判定領域22aは、対応する点122の座標を中心に円形状に形成され、描画始点との関係によってその大きさが大(たとえば、半径10dot),中(たとえば、半径7dot),小(たとえば、半径3dot)の3段階に設定される。たとえば、描画始点を含むラインデータ7220(ID番号の組)の既設線フラグ7222がオフの場合に、当該描画始点と連結線124で結ばれるべき点122については、その判定領域22aの大きさが「大」に設定され、当該描画始点と連結線124で結ばれるべきでない点122については、その判定領域22aの大きさが「小」に設定される。
【0079】
つまり、描画始点が決定されると、既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220を参照し、ラインデータ7220に含まれるID番号の組のうち、当該描画始点についてのID番号が含まれる組が検出される。そして、検出されたID番号の組に含まれる描画始点についてのID番号とは異なるID番号についての点122の判定領域22aが「大」に設定(変更)され、それ以外の点122の判定領域22aが「小」に設定(変更)される。
【0080】
このように、可変的に判定領域22aを設定するのは、ドラッグ操作により、描画始点と連結されるべき、すなわち描画始点の次に指定されるべき点122を指示(指定)し易くするためである。また、点122が複数表示される場合には、次に指定されるべき点122すなわちプレイヤの意図しない点122が誤って指定されるのを防止するためでもある。これらは、操作画面120の表示部(この実施例では、LCD14)の表示領域が狭いほど、その効果が顕著に現れる。
【0081】
なお、この実施例では、次に指定されるべき点122の判定領域22aを拡大し、次に指定されるべきでない点122の判定領域22aを縮小するようにしてあるが、これに限定される必要はなく、少なくとも次に指定されるべき点122の判定領域22aを拡大するようにすれば、円滑に操作することができる。
【0082】
ただし、描画始点を含むラインデータ7220の既設線フラグ7222がオンの場合には、つまり描画始点と連結されるべき点122が存在しない場合には、すべての点122について、その判定領域22aの大きさが「中(普通)」に設定される。
【0083】
なお、この実施例では、描画始点が決定されたときに、各点122についての判定領域22aを設定するようにしてあるが、図5(D)に示したように、操作画面120が表示されたときに、各点122についての判定領域22aを「中」の大きさで設定しておくようにする場合には、描画始点が決定されたときに、描画始点との関係に基づいて各点122の判定領域22aの大きさが変更される。
【0084】
具体的には、図6(C)および図6(D)に示すように、描画始点が点Bに決定されると、図6(B)に示すように既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220のうち、点BのID番号を含むID番号の組はラインデータ7220に1つ存在し、当該ID番号の組のうち点Bに対応するID番号「002」以外のID番号「004」に対応する点Dの判定領域22aが「大」に設定される。そして、この点D以外の点A,点Bおよび点Cの判定領域22aが「小」に設定される。
【0085】
図示は省略するが、図5(D)に示す初期状態において、描画始点として点Cが決定された場合にも、点Dの判定領域22aが「大」に設定され、点A,点Bおよび点Cの判定領域22aが「小」に設定される。また、図5(D)に示す初期状態において、描画始点として点Dが決定された場合には、点Bおよび点Cの判定領域22aが「大」に設定され、点Aおよび点Dの判定領域22aが「小」に設定される。
【0086】
なお、この実施例では、判定領域22aをタッチパネル22に対して設定するようにしてあるため、タッチパネル22からの座標データを参照することにより、タッチ座標Tが判定領域22aに接触ないし包含することを容易に検出することができる。ただし、上述したように、この実施例では、LCD14の解像度とタッチパネル22の検出精度とを同じにしてあるため、判定領域22aはLCD14に対して設定するようにしてもよい。かかる場合には、LCD14の座標系とタッチパネル22の座標系とを一致させておけば、タッチパネル22からの座標データを参照することにより、タッチ座標TがLCD14に設定された判定領域22aに接触ないし包含することを用意に検出することができる。
【0087】
ただし、図7(A)〜図7(D)に示すように、プレイヤがタッチオンした位置が点Aに最も近い場合には、描画始点として点Aが決定され、図7(C)に示すように、点Aの座標(x1,y1)のデータが始点座標データ728として記述される。なお、図5(D)に示した状態から連結線124は新たに表示されていないため、図7(B)に示す既設線フラグ7222は変化しない。
【0088】
このように描画始点として点Aが決定された場合には、当該点AのID番号を含むID番号の組に対応する既設線フラグ7222はすべてオンであるため、点A−点Dの判定領域22aの大きさはすべて「中」に決定される。これは、上述したように、描画始点と連結されるべき点122が他に存在せず、判定領域22aを「大」や「小」に設定する関係が成り立たないからである。
【0089】
図8(A)〜図8(D)は、図6(A)〜図6(D)に示したように、描画始点が点Bに決定された後に、続けて、プレイヤがドラッグ操作する様子を示す。図8(D)から分かるように、プレイヤのドラッグ操作に従って描画線126が表示される。ただし、描画始点は変更されておらず、また、新たに連結線124は表示されていないため、既設線フラグ7222および始点座標データ728は変化していない。
【0090】
図9(A)は、図8(D)に示す状態からさらにドラッグ操作し、タッチ座標Tが点Dの判定領域22aに接触ないし包含される様子を示す。このとき、描画始点(点B)と点Dとが連結されたことが判断される。点Bと点Dとが連結されると、点Bと点Dとの間に描画された描画線126は消去され、図9(B)に示すように、点Bと点Dとが連結されるように連結線124が表示される。
【0091】
ここで、図8(B)に示したように、軌跡データ722bでは、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(002,004)に対応する既設線フラグ7222はオフであるため、連結されるべき点122同士が結ばれたと判断される。つまり、点Bと点Dとが正しく連結されたと判断される。その後、ID番号の組(002,004)に対応する既設線フラグ7222がオンにされる(図10(B)参照)。
【0092】
図10(A)〜図10(D)は、点Bと点Dとを連結した後に、点Dが次の描画始点として決定された様子を示す。図示は省略するが、プレイヤが点Bと点Dとを連結するようにドラッグ操作した後に、一旦タッチオフした場合には、図10(D)に示すように、再度タッチオンすることにより、そのタッチ座標Tとの距離が最短距離となる点122が描画始点として決定される。ただし、プレイヤが点Bと点Dとを連結するようにドラッグ操作した後に、タッチオフせずに、そのままドラッグ操作を継続する場合には、タッチ座標Tと各点122との距離を算出するまでもなく、直前の描画始点に対応する終点が次の描画始点として決定される。したがって、図9(A)に示す状態で、タッチオフすることなく、図10(D)に示すように、ドラッグ操作を継続した場合にも、点Dが次の描画始点として決定される。
【0093】
また、次の描画始点が決定されると、各点122の判定領域22aが設定(変更)される。図10(C)および図10(D)に示す例では、描画始点は点Dであり、図10(B)に示すように既設線フラグ7222がオフであるラインデータ7220に含まるID番号の組は点DのID番号を含む。したがって、そのID番号の組において点DのID番号「004」以外のID番号「003」に対応する点Cの判定領域22aが「大」に設定(変更)される。そして、この点C以外の点A、点Bおよび点Dの判定領域22aが「小」に設定される。
【0094】
なお、図10(B)では、図9(B)に示したように、点Bと点Dとの間には連結線124が表示され、対応する既設線フラグ7222がオンされたことが分かる。
【0095】
図11(A)〜図11(D)は、図10(A)〜図10(D)に示したように、プレイヤがスティック24を用いてタッチオンし、描画始点(点D)が決定された後に、そのままドラッグ操作する様子を示す。ただし、描画始点は点Dのままであり、また、新たに連結線124は表示されていないため、既設線フラグ7222および描画始点座標データ728は変化していない。
【0096】
図12(A)は、図11(D)に示す状態からさらにドラッグ操作し、タッチ座標Tが点Cの判定領域22aに接触ないし包含される様子を示す。このとき、描画始点(点D)と点Cとが連結されたことが判断される。点Dと点Cとが連結されると、点Dと点Cとの間に描画された描画線126は消去され、図12(B)に示すように、点Dと点Cとが連結されるように連結線124が表示される。
【0097】
ここで、図11(B)に示したように、軌跡データ722bでは、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222はオフであるため、連結されるべき点122同士が結ばれたと判断される。つまり、点Dと点Cとが正しく連結されたと判断される。その後、ID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222がオンされる(図13(B)参照)。
【0098】
このように、ラインデータ7220に含まれるID番号の組(003,004)に対応する既設線フラグ7222がオンされると、図13(B)に示すように、軌跡データ722bに含まれる既設線フラグ7222はすべてオンとなる。このとき、問題の図形等と同じ図形等が操作画面120に表示(描画)されたと判断され、図13(D)に示すように、「正解(クリア)」の文字が操作画面120に表示される。
【0099】
なお、図示は省略するが、ラインデータ7220に存在しないID番号の組となる点122同士を結んだ場合には、連結されるべき点122同士が連結されていないため、「不正解(ゲームオーバ)」の文字が操作画面120に表示される。
【0100】
ただし、既設線フラグ7222が既にオンであるID番号の組が示す点122同士を結んだ場合には、始点が変更される。
【0101】
図14は図2に示したRAM48のメモリマップを示す。この図14を参照して、RAM48は、ゲームプログラム記憶領域70およびデータ記憶領域72を含む。ゲームプログラム記憶領域70には、この実施例のゲームプログラム(トレーニングプログラム)が記憶され、このゲームプログラム(トレーニングプログラム)はゲームメイン処理プログラム70a、画像生成プログラム70b、画像表示プログラム70c、問題作成プログラム70d、タッチ座標検出プログラム70e、距離算出プログラム70f、判定領域22a設定プログラム70g、接触判断プログラム70h、描画線表示プログラム70i、描画線消去プログラム70j、連結線表示プログラム70k、正誤判断プログラム70mおよび正解判断プログラム70nなどによって構成される。
【0102】
ゲームメイン処理プログラム70aは、この実施例のトレーニングゲームのメインルーチンを処理するためのプログラムである。画像生成プログラム70bは、後述する画像データ720を用いて、図3〜図13に示したような問題画面100や操作画面120を表示するための画像(オブジェクト)を生成するプログラムである。画像表示プログラム70cは、画像生成プログラム70bに従って生成された画像(問題画面100や操作画面120)を表示するためのプログラムである。
【0103】
問題作成プログラム70dは、トレーニングゲームにおける問題を作成するためのプログラムである。簡単に説明すると、後述する問題データ722を用いて問題画面100に表示する問題を作成する。たとえば、問題データ722に含まれる点データ722aとラインデータ7220とを読み出し、当該ラインデータ7220の各々に対して設定される既設線フラグ7222(図15参照)のオン/オフをランダムに決定する。ただし、既設線フラグ7222をオフする数が多い程、プレイヤの操作により連結される連結線124の数が増え、ゲームの難易度が上がるため、プレイヤのレベルに応じて既設線フラグ7222をオフする数を決定するようにしてもよい。既設線フラグ7222のオン/オフが決定されると、図5(B)に示したような軌跡データ722bが生成され、図5(A)に示したような点データ722aに従って点102が配置され、軌跡データ722bに従って連結線104および点線106が配置される。つまり、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組に対応する点102同士が連結線104で連結され、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組に対応する点102同士が点線106で連結される。これにより、問題(問題画面100)が生成される。
【0104】
なお、画像生成プログラム70bは、問題作成プログラム70dに従って作成された問題画面100を利用して操作画面120を生成する。具体的には、操作画面120は、既設線フラグ7222がオフであるID番号の組に対応する点122同士を何ら連結しないようにしてある以外は、問題画面100を生成する方法と同じである。
【0105】
タッチ座標検出プログラム70eは、タッチパネル22から出力される座標データを検出するためのプログラムである。また、タッチ座標検出プログラム70eに従ってタッチ座標Tが検出されている場合には、CPUコア42は、後述するタッチオンフラグ730を成立させる(オンする)。一方、タッチ座標検出プログラム70eに従ってタッチ座標Tが検出されていない場合には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730を不成立させる(オフする)。
【0106】
距離算出プログラム70fは、タッチ座標Tと各点122との距離を算出するためのプログラムである。判定領域設定プログラム70gは、描画始点が決定されると、当該描画始点との関係に応じて各点122の判定領域22aを設定する判定領域22aの設定方法は上述したとおりである。接触判断プログラム70hは、タッチ座標Tがいずれかの判定領域22aに接触ないし包含されるか否かを判断するためのプログラムである。具体的には、タッチパネル22からの座標データに対応するタッチ座標Tが判定領域22aに含まれるか否かを判断する。
【0107】
描画線表示プログラム70iは、プレイヤのドラッグ操作の軌跡を描画線126で表示するためのプログラムである。ただし、上述したように、プレイヤがスティック24でタッチオンしたときのタッチ座標Tが描画始点として決定された点122から離れている場合には、タッチ座標Tと描画始点とを直線で結ぶようにしてある。描画線消去プログラム70jは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断されたとき、それまでに表示(描画)された描画線126を消去するためのプログラムである。
【0108】
なお、図示等は省略するが、CPUコア42は、タッチ座標Tがいずれかの判定領域22aに接触ないし包含される前にプレイヤがタッチオフした場合には、ドラッグ操作をやり直すと判断する。かかる場合には、CPUコア42が描画線消去プログラム70jを実行することにより、描画線126が消去されるとともに、描画始点座標データ728がリセットされる。
【0109】
連結線表示プログラム70kは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断され、当該判定領域22aに対応する点122が描画始点以外である場合に、当該描画始点と当該点122とを連結線124で連結するためのプログラムである。正誤判断プログラム70mは、接触判断プログラム70hに従ってタッチ座標Tがいずれかの点122の判定領域22aに接触ないし包含されたと判断されたとき、描画始点と当該点122とが連結されるべき点122同士であるか否かを判断する。また、正誤判断プログラム70mは、連結されるべき点122同士であることを判断した場合には、当該組(ID番号の組)に対応する既設線フラグ7222をオンする。一方、正誤判断プログラム70mは、連結されるべき点122の組でないと判断した場合には、ゲームオーバと判断して、後述するゲーム終了フラグ732をオンする。
【0110】
正解判断プログラム70nは、プレイヤの回答が正解であるかどうかを判断するためのプログラムである。つまり、問題画面100に表示された図形等と同じ図形等が操作画面120に表示されたかどうかを判断する。具体的には、軌跡データ722bに含まれる既設線フラグ7222がすべてオンにされたかどうかを判断するのである。そして、軌跡データ722bに含まれるすべての既設線フラグ7222がオンであれば、問題に対する回答が正解であると判断する。
【0111】
図示は省略するが、ゲームプログラム記憶領域70には、音出力プログラムやバックアッププログラムなども記憶される。音出力プログラムは、音楽(BGM)、ゲームキャラクタの音声ないし擬声音、効果音のような、この実施例のトレーニングゲームに必要な音を出力するためのプログラムである。バックアッププログラムは、プレイヤの指示ないしは所定のイベントに従って、ゲームデータ(途中データ,結果データ)をメモリカード28のRAM28bに保存(セーブ)するためのプログラムである。
【0112】
図15は、図14に示したデータ記憶領域72の具体例を示す図解図である。データ記憶領域72には、画像データ720、問題データ722、タッチ座標データ724、判定領域22aデータ726および始点座標データ728などのデータが記憶される。
【0113】
画像データ720は、問題画面100や操作画面120を生成するためのデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ)である。問題データ722は、問題(問題画面100)を作成するときに参照されるデータである。たとえば、問題データ722は、点データ722aと軌跡データ722bとによって構成される。簡単のため、この実施例では、1つの問題データ722のみを示してある。しかし、実際には、複数の問題データが記憶されており、1つの問題データが所定のルールに従って(順番に、或いはランダムに)選択され、選択された問題データに従って問題画面100および操作画面120が生成および表示等される。
【0114】
点データ722aは、上述したように、各点122に割り当てられたID番号に対応して座標が記述される。また、上述したように、軌跡データ722bは、ラインデータ7220および既設線フラグ7222を含む。ラインデータ7220には、連結されるべき2つの点122についてのID番号の組が複数記述される。また、既設線フラグ7222は、上述したように、ラインデータ7220に含まれるID番号の組が示す点122同士が連結されているか否かを判断するためのフラグである。言い換えると、既設線フラグ7222は、ID番号の組が示す点122同士を連結する連結線124が表示されているか否かを判断するためのフラグである。この既設線フラグ7222は、たとえば1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、既設線フラグ7222は、ラインデータ7220に含まれるID番号を有する点122同士が連結線124で連結されている場合にオンされ、ラインデータ7220に含まれるID番号を有する点122同士が連結線124で連結されていない場合にオフされる。
【0115】
タッチ座標データ724は、タッチパネル22から入力されるタッチ座標Tの座標データを時系列で記憶したものである。したがって、上述した描画線表示プログラム70hは、これらのタッチ座標Tに基づいて描画線126を表示(描画)する。また、接触判断プログラム70hは、最新の(現在の)タッチ座標Tが判定領域22aに接触ないし包含されるか否かを判断する。
【0116】
判定領域データ726は、上述した判定領域設定プログラム70gに従って設定ないし変更された判定領域22aについてのデータである。たとえば、上述したように、判定領域22aは円形形状であるため、その半径(dot数)についての数値データが各点122或いは各ID番号に対応して記述される。ただし、判定領域22aに含まれる全てのdotについての座標データを記憶するようにしてもよいが、メモリ容量を浪費するだけである。また、判定領域22aの形状を他の形状(たとえば、四角形)にする場合には、その特徴点(頂点)の座標データを記憶するようにしてもよい。
【0117】
始点座標データ728は、プレイヤが描画線126の描画を開始する場合に、描画始点として決定された点122についての座標データである。この実施例では、上述したように、プレイヤがスティック24を用いてタッチパネル22にタッチオンしたときや或る点122同士を連結した後にタッチオフせずに続けてドラッグ操作をするときに、描画始点が決定される。
【0118】
また、データ記憶領域72には,タッチオンフラグ730およびゲーム終了フラグ732のようなフラグも設けられる。タッチオンフラグ730は、プレイヤがタッチ操作をしているかどうかを判断するためのフラグである。このタッチオンフラグ730もまた、1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、タッチオンフラグ730は、タッチパネル22からの座標データが有る場合にオンされ、タッチパネル22からの座標データが無い場合にオフされる。
【0119】
ゲーム終了フラグ732は、ゲーム終了か否かを判断するためのフラグである。このゲーム終了フラグ732もまた、1ビットのレジスタで構成され、当該フラグがオンであれば、レジスタにデータ値「1」が記憶され、当該フラグがオフであれば、レジスタにデータ値「0」が記憶される。ただし、この実施例では、ゲーム終了フラグ732は、ゲームクリアまたはゲームオーバになるとオンされ、それ以外ではオフされる。
【0120】
なお、図示は省略するが、データ記憶領域72には、他のデータやフラグも記憶される。たとえば、他のデータとしては、トレーニングゲームに必要な音を生成するための音(音楽)データが該当する。また、他のフラグとしては、プレイヤがクリアした面(問題)を識別(判断)するためのフラグが該当する。
【0121】
具体的には、図2に示したCPUコア42が図16に示すフロー図に従ってゲーム全体処理を実行する。図16に示すように、CPUコア42は、ゲーム全体処理を開始すると、ステップS1で、問題画面の生成および表示処理(図17参照)を実行し、ステップS3で、操作画面の生成および表示処理(図18参照)を実行する。次のステップS5では、タッチオンかどうかを判断する。具体的には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730がオフからオンに変化したかどうかを判断する。
【0122】
ステップS5で“NO”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオンのままであったり、タッチオンフラグ730がオフであったりする場合には、タッチオンでないと判断して、そのままステップS9に移行する。一方、ステップS5で“YES”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオフからオンに変化されば、タッチオンであると判断して、ステップS7で、タッチオン処理(図19参照)を実行して、ステップS9に進む。
【0123】
ステップS9では、タッチオフかどうかを判断する。具体的には、CPUコア42は、タッチオンフラグ730がオンからオフに変化したかどうかを判断する。ステップS9で“YES”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオンからオフに変化した場合には、タッチオフであると判断し、ステップS11で、描画線126を消去し、ステップS15に進む。一方、ステップS9で“NO”であれば、つまりタッチオンフラグ730がオフのままであったり、タッチオンフラグ730がオンであったりする場合には、タッチオフでないと判断し、ステップS13で、描画処理(図20および図21参照)を実行して、ステップS15に進む。
【0124】
ステップS15では、ゲーム終了かどうかを判断する。ここでは、CPUコア42は、プレイヤからのゲーム終了の指示があるかどうか、または、ゲーム終了フラグ732がオンであるかどうかを判断する。ステップS15で“NO”であれば、つまりゲーム終了でなければ、そのままステップS5に戻る。しかし、ステップS15で“YES”であれば、つまりゲーム終了であれば、ゲーム全体処理を終了する。
【0125】
なお、この実施例では、後述するように、問題に正解した場合であっても、ゲームを終了するようにしてあるが、次の問題を作成し、ゲームを続行するようにしてもよい。
【0126】
図17は図16に示したステップS1の問題画面の生成および表示処理を示すフロー図である。この図17を参照して、CPUコア42は問題画面の生成および表示処理を開始すると、ステップS21で、ゲーム終了フラグ732をオフする。次のステップS23では、問題データ722に含まれる点データ722aを読み込む。ただし、上述したように、複数の問題データを記憶しておく場合には、所定のルールに従って1の問題データが選択され、選択された1の問題データに含まれる点データ722aが読み込まれる。そして、ステップS25で、点データ722aの座標に従い、各点122を配置した問題画面100をLCD12に表示する。
【0127】
続いて、ステップS27では、問題データ722に含まれるラインデータ7220を読み込み、ステップS29で、読み込んだラインデータ7220に含まれる各ID番号の組に対応する既設線フラグ7222をランダムにオンする。そして、ステップS31では、既設線フラグ7222がオンされたID番号の組が示す各点102を連結線104で結ぶ。つまり、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組が示す点102同士を結ぶ連結線104が問題画面100に表示される。そして、ステップS33で、既設線フラグ722がオフされたID番号の組が示す点102同士を連結する点線106を問題画面100に表示して、問題画面の生成および表示処理をリターンする。
【0128】
なお、簡単のため、図17に示す問題作成処理では省略してあるが、上述したように、プレイヤのレベルなどに応じて既設線フラグ7222をオンする数を決定するようにしてもよい。
【0129】
図18は、図16に示したステップS3の操作画面の生成および表示処理を示すフロー図である。図18に示すように、CPUコア42は操作画面の生成および表示処理を開始すると、ステップS41で、問題データ722に含まれる点データ722aを読み込む。ただし、上述したように、問題画面の生成および表示処理においいて、複数の問題データから1の問題データを選択する場合には、選択された1の問題データに含まれる点データ722aが読み込まれる。
【0130】
続くステップS43では、点データ722aの座標に従い、各点122を配置した操作画面120をLCD14に表示する。次のステップS45では、軌跡データ722bを読み込む。そして、ステップS47で、既設線フラグ7222がオンのID番号の組が示す各点122を連結線124で結んで、操作画面の生成および表示処理をリターンする。つまり、ステップS47では、既設線フラグ7222がオンであるID番号の組が示す点122同士を結ぶ連結線124が操作画面120に表示される。
【0131】
図19は図16に示したステップS7のタッチオン処理を示すフロー図である。図19に示すように、CPUコア42はタッチオン処理を開始すると、ステップS51で、タッチ座標Tを取得する。つまり、CPUコア42は、タッチパネル22から入力される座標データを検出し、検出した座標データ(タッチ座標データ)を時系列に従ってRAM48のデータ記憶領域72に記憶する。続くステップS53では、取得したタッチ座標Tと各点122との距離を算出する。続いて、ステップS55では、タッチ座標Tから最短距離の点122を描画始点として決定し、当該描画始点の座標データ(始点座標データ728)をRAM48のデータ記憶領域72に記憶する。次に、ステップS57では、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ直線(描画線126)を操作画面120内に描画(表示)する。そして、ステップS59で、判定領域の設定処理(図22参照)を実行して、タッチオン処理をリターンする。
【0132】
なお、詳細な説明は省略するが、図19に示すタッチオン処理では、ステップS57において、始点座標とタッチ座標Tとを必ず直線で結ぶようにしてあるが、始点座標とタッチ座標Tとが一致する場合には、この処理は必要ない。
【0133】
図20および図21は、図16に示したステップS13の描画処理を示すフロー図である。図20に示すように、CPUコア42は描画処理を開始すると、ステップS71で、タッチ座標Tに従って描画線126を表示する。ここでは、CPUコア42は、検出されたタッチ座標Tを時系列に従って直線で連結するように、描画線126を表示する。続くステップS73では、タッチ座標Tと各点122との距離を算出する。
【0134】
続いて、ステップS75では、タッチ座標Tがその最短距離に有る点122の判定領域22a内であるかどうかを判断する。つまり、CPUコア42は、ステップS73で算出した距離に基づいて、タッチ座標Tの最短距離に有る点122を特定し、タッチ座標Tが当該点122の判定領域22aに接触ないし包含されるかどうかを判断するのである。ステップS75で“NO”であれば、つまりタッチ座標Tがその最短距離に有る点122の判定領域22a内でなければ、図21に示すように、そのまま描画処理をリターンする。一方、ステップS75で“YES”であれば、つまりタッチ座標Tがその最短距離に有る点122(以下、「当該点122」ということがある。)の判定領域22a内であれば、ステップS77で、当該点122と描画始点とが一致するかどうかを判断する。
【0135】
ステップS77で“YES”であれば、つまり当該点122と描画始点とが一致する場合には、そのまま描画処理をリターンする。一方、ステップS77で“NO”であれば、つまり当該点122と描画始点とが一致しない場合には、ステップS79で、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ描画線126を消去し、ステップS81で、当該点122と描画始点とを結ぶ連結線124を操作画面120に表示して、ステップS83で、当該点122と描画始点とを含むID番号の組が有るかどうかを判断する。ステップS83で“NO”であれば、つまり当該点122と描画始点とを含むID番号の組が無ければ、問題とは異なる図形等が作成されている、或いは問題とは異なる図形が作成されようとしているため、不正解と判断し、図21に示すステップS101に進む。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり当該点122と描画始点とを含むID番号の組が有れば、ステップS85で、該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオフであるかどうかを判断する。つまり、CPUコア42は、連結されるべき点122同士が正しく連結されたか否かを判断する。
【0136】
ステップS85で“NO”であれば、つまり該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオンであれば、図21に示すステップS95に進む。一方、ステップS85で“YES”であれば、つまり該当するID番号の組の既設線フラグ7222がオフであれば、ステップS87で、当該ID番号の組の既設線フラグ7222をオンして、図21に示すステップS89に進む。
【0137】
図21に示すステップS89では、軌跡データ722b中の既設線フラグ7222のいずれかがオフであるかどうかを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり軌跡データ722b中のすべての軌跡フラグ732がオンであれば、問題と同じ図形等が操作画面120に描画されたと判断して、ステップS91で、操作画面120(または問題画面100)に、“正解”の文字を表示し、ステップS93で、ゲーム終了フラグ732をオンして、描画処理をリターンする。
【0138】
しかし、ステップS89で“YES”であれば、つまり軌跡データ722b中の既設線フラグ7222のいずれかがオフであれば、問題と同じ図形等が未だ描画されていないと判断して、ステップS95で、当該点122を(次の)描画始点として記憶する。次にステップS97で、描画始点とタッチ座標Tとを結ぶ描画線126を操作画面120に表示する。そして、ステップS99で、判定領域22aの設定処理を実行して、描画処理をリターンする。
【0139】
また、図20に示したように、ステップS81で、当該点122と描画始点とを含むID番号の組が無く、不正解と判断した場合には、ステップS101で、操作画面120(または問題画面100)に“不正解”の文字を表示する。そして、ステップS103で、ゲーム終了フラグ732をオンして、描画処理をリターンする。
【0140】
図22は、図19に示したステップS59および図21に示したステップS99の判定領域の設定処理を示すフロー図である。図22に示すように、CPUコア42は判定領域の設定処理を開始すると、ステップS111で、既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含むかどうかを判断する。ステップS111で“NO”であれば、つまり既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含んでいなければ、ステップS117で、各点122の判定領域22aを「中」に設定(変更)し、判定領域の設定処理をリターンする。
【0141】
しかし、ステップS111で“YES”であれば、つまり既設線フラグ7222がオフのID番号の組が描画始点のID番号を含んでいれば、ステップS113で、描画始点を含み既設線フラグ7222がオフのID番号の組が示す各点122の中で、描画始点を除いた各点122の判定領域22aを「大」に設定(変更)する。つまり、次に指定されるべき点122の判定領域22aが拡大される。そして、ステップS115で、判定領域22aを「大」に設定した点122以外の点122の判定領域22aを「小」に設定(変更)して、判定領域の設定処理をリターンする。つまり、次に指定されるべきでない点122の判定領域22aが縮小される。
【0142】
この実施例によれば、次に指定されるべき点の判定領域22aを大きくするとともに、次に指定されるべきでない点の判定領域22aを小さくするので、表示領域に多数のオブジェクトが表示された場合であっても、次に指定されるべきオブジェクトを指示し易くすることができる。
【0143】
なお、この実施例では、詳細な説明は省略したが、3つ以上の点122が直線上に並び、これらを連結させる場合もある。たとえば、図23(A)に示すように、点A,点B,点Cが一直線上に並び、ラインデータ7220がID番号の組(A,B)とID番号の組(B,C)とを含み、これらの既設線フラグ7222がオフである場合が考えられる。かかる場合に、図23(B)に示すように、プレイヤが点Aから直接的に、すなわち点Bの判定領域22a(図示せず)を避けるように、ドラッグ操作して、点Aと点Cとを結んだ場合には、ラインデータ7220には、ID番号の組(A,C)は存在しないため、上述の実施例で説明した正誤判断の方法ではプレイヤのドラッグ操作は誤りと判断され、回答が不正解になってしまう。しかし、操作画面120では、点Aと点Cとの間に連結線124が表示(描画)され、点A,点Bおよび点Cが連結されたように見えるため、プレイヤは正しく連結できたと判断してしまうと考えられる。
【0144】
これを回避するため、以下に説明するような正誤判断を実行するようにすればよい。ただし、以下に説明する正誤判断は、描画始点と或る点122とが結ばれた場合に、当該描画始点と当該或る点122とについてのID番号の組がラインデータ7220に含まれていない場合にのみ実行される。
【0145】
また、描画始点と終点との間に存在する点122であっても、それらを結ぶ直線との距離が一定距離L(たとえば、10dot)を超える場合には、当該直線上の点ではないと判断して、正誤判断する対象からは除外するようにしてある。たとえば、図23(C)に示す点Bおよび点Cは描画始点Aと終点Dとの間に存在し、描画始点Aと終点Dとを結ぶ直線と点Bの距離はd1であり、当該直線と点Cとの距離はd2である。距離d1および距離d2が一定距離L以下である場合には、正誤判断の対象となる。しかし、距離d1および距離d2が一定距離Lを超える場合には、正誤判断の対象から除外される。
【0146】
たとえば、図23(D)に示すように、描画始点と終点との間に存在し、描画始点と終点とを結ぶ直線との距離dが一定距離L以下である点がn個(a1,a2,a3,…,an)存在すると仮定する。かかる場合には、まず、描画始点と点a1とを結び、すなわち描画線126を表示し(以下、同じ。)、これらを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかを判断する。このID番号の組が存在する場合には、当該ID番号の組についての既設線フラグ7222をオンし、次に点a1と点a2とを結び、この点a1と点a2とを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかを判断する。このようにして、順次ID番号の組がラインデータ7220に含まれているか否かを判断し、最後に、点anと終点とを結び、この点anと終点とを含むID番号の組がラインデータ7220に含まれているかどうかを判断する。つまり、このような判断処理が、n+1回実行される。ただし、ID番号の組がラインデータ7220に含まれていない場合には、その時点でプレイヤのドラッグ操作が誤りであると判断して、上述したように、不正解を操作画面120(問題画面100)に表示する。
【0147】
なお、この実施例では、問題画面に表示された図形等と同じ図形等が操作画面に作成された場合に正解と判断するようにしてあるが、これに限定される必要はない。たとえば、問題の難易度を高くするために、プレイヤによって連結されるべきオブジェクトの組以外にも実線を表示しないことが考えられる。たとえば、操作画面では、点のみが表示される場合もある。かかる場合には、問題画面用の軌跡データと操作画面用の軌跡データとが用意される。そして、問題画面用の軌跡データの中で既設フラグがオンであるラインデータが操作画面用の軌跡データから除去される。このようにした場合には、問題画面に表示された図形等と同じ図形等が操作画面に作成されてなくても正解と判断される。ただし、上述したように、正解か否かは、軌跡データ(ここでは、操作画面用の軌跡データ)に含まれるラインデータに対応する既設フラグがすべてオンか否かで判断される。
【0148】
また、この実施例では、ポインティングデバイスとしてタッチパネルを用いるようにしたが、これに限定されるべきではない。他の例としては、コンピュータマウス、タッチパッドまたはペンタブレットを用いることができる。ただし、かかる場合には、ゲーム画面にマウスポインタのような指示画像を表示する必要がある。
【0149】
さらに、ゲーム装置の構成は、上述の実施例の構成に限定されるべきでない。たとえば、LCDは1つでもよく、タッチパネルは2つのLCDのそれぞれに設けるようにしてもよい。また、左右2つのスピーカを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】図1はこの発明のゲーム装置を示す図解図である。
【図2】図1は図1実施例に示すゲーム装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は図1実施例のLCDに表示される問題画面および操作画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1実施例のLCDに表示される問題画面および操作画面の他の例を示す図解図である。
【図5】図5は図4に示した操作画面の表示方法を説明するための図解図である。
【図6】図6は図4に示した操作画面の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図7】図7は図4に示した操作画面の他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図8】図8は図4に示した操作画面のその他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図9】図9は図4に示した操作画面のさらに他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図10】図10は図4に示した操作画面の他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図11】図11は図4に示した操作画面のその他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図12】図12は図4に示した操作画面のさらに他の操作例および表示例と、タッチパネルに設定される判定領域とを示す図解図である。
【図13】図13は図4に示した操作画面の他の表示例を示す図解図である。
【図14】図14は図2に示すRAMのメモリマップを示す図解図である。
【図15】図15は図14に示すデータ記憶領域の内容の例を示す図解図である。
【図16】図16は図2に示すCPUコアのゲーム全体処理を示すフロー図である。
【図17】図17は図2に示すCPUコアの問題画面の生成および表示処理を示すフロー図である。
【図18】図18は図2に示すCPUコアの操作画面の生成および表示処理を示すフロー図である。
【図19】図19は図2に示すCPUコアのタッチオン処理を示すフロー図である。
【図20】図20は図2に示すCPUコアの描画処理の一部を示すフロー図である。
【図21】図21は図2に示すCPUコアの描画処理の他の一部であり、図20に後続するフロー図である。
【図22】図22は図2に示すCPUコアの判定領域の設定処理を示すフロー図である。
【図23】図23は一直線上に点が並ぶ場合のプレイヤのドラッグ操作の正誤判断方法を説明するための図解図である。
【符号の説明】
【0151】
10 …ゲーム装置
12,14 …LCD
16,16a,16b …ハウジング
20 …操作スイッチ
22 …タッチパネル
24 …スティック
28 …メモリカード
28a …ROM
28b,48 …RAM
32 …アンテナ
40 …電子回路基板
42 …CPUコア
50,52 …GPU
54 …I/F回路
56,58 …VRAM
60 …LCDコントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させるトレーニングプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ポインティングデバイスによって指示される前記画面上の入力座標を検出する入力座標検出手段、
前記入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべての前記オブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する開始オブジェクト決定手段、および
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する判定領域設定手段として機能させる、トレーニングプログラム。
【請求項2】
前記判定領域設定手段は、前記次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を前記所定の大きさよりも小さく設定する、請求項1記載のトレーニングプログラム。
【請求項3】
前記判定領域設定手段は、前記次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する、請求項1または2記載のトレーニングプログラム。
【請求項4】
前記所定の大きさは前記オブジェクトの表示領域を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項5】
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定された後、前記入力座標検出手段によって検出された入力座標がいずれかの前記判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応する前記オブジェクトに関連する処理を実行するオブジェクト関連処理手段として、前記コンピュータをさらに機能させる、請求項1ないし4のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項6】
前記所定の条件は、連結されるべきオブジェクトの組である、請求項1ないし5のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項7】
オブジェクト関連処理手段は、前記開始オブジェクトが決定された後に、前記入力座標がいずれかの前記判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが前記次候補オブジェクトであるか否かを判断する正誤判断手段、前記正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、前記開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報を前記記憶手段に記憶する連結情報記憶制御手段、前記連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての前記連結情報が記憶されたか否かを判断する連結判断手段、および前記連結判断手段によって前記すべての連結情報が前記記憶手段に記憶されたと判断されたとき、目的を達成したと判断する目的達成判断手段を含む、請求項6記載のトレーニングプログラム。
【請求項8】
前記目的達成判断手段は、前記正誤判断手段によって次候補オブジェクトでないと判断されたとき、前記目的を達成していないと判断する、請求項7記載のトレーニングプログラム。
【請求項9】
前記開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき、または正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、前記開始オブジェクトを決定する、請求項7または8記載のトレーニングプログラム。
【請求項10】
画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させるトレーニング装置であって、
前記ポインティングデバイスによって指示される前記画面上の入力座標を検出する入力座標検出手段、
前記入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべての前記オブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する開始オブジェクト決定手段、および
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する判定領域設定手段を備える、トレーニング装置。
【請求項1】
画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させるトレーニングプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ポインティングデバイスによって指示される前記画面上の入力座標を検出する入力座標検出手段、
前記入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべての前記オブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する開始オブジェクト決定手段、および
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する判定領域設定手段として機能させる、トレーニングプログラム。
【請求項2】
前記判定領域設定手段は、前記次候補オブジェクト以外のオブジェクトに対応する判定領域を前記所定の大きさよりも小さく設定する、請求項1記載のトレーニングプログラム。
【請求項3】
前記判定領域設定手段は、前記次候補オブジェクトが存在しないとき、すべてのオブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさに設定する、請求項1または2記載のトレーニングプログラム。
【請求項4】
前記所定の大きさは前記オブジェクトの表示領域を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項5】
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定された後、前記入力座標検出手段によって検出された入力座標がいずれかの前記判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応する前記オブジェクトに関連する処理を実行するオブジェクト関連処理手段として、前記コンピュータをさらに機能させる、請求項1ないし4のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項6】
前記所定の条件は、連結されるべきオブジェクトの組である、請求項1ないし5のいずれかに記載のトレーニングプログラム。
【請求項7】
オブジェクト関連処理手段は、前記開始オブジェクトが決定された後に、前記入力座標がいずれかの前記判定領域に含まれるとき、当該判定領域に対応するオブジェクトが前記次候補オブジェクトであるか否かを判断する正誤判断手段、前記正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、前記開始オブジェクトと当該次候補オブジェクトとを連結したことを示す連結情報を前記記憶手段に記憶する連結情報記憶制御手段、前記連結情報記憶制御手段によって連結されるべきオブジェクトについてのすべての前記連結情報が記憶されたか否かを判断する連結判断手段、および前記連結判断手段によって前記すべての連結情報が前記記憶手段に記憶されたと判断されたとき、目的を達成したと判断する目的達成判断手段を含む、請求項6記載のトレーニングプログラム。
【請求項8】
前記目的達成判断手段は、前記正誤判断手段によって次候補オブジェクトでないと判断されたとき、前記目的を達成していないと判断する、請求項7記載のトレーニングプログラム。
【請求項9】
前記開始オブジェクト決定手段は、入力座標検出手段によって入力座標が検出されない状態から入力座標が検出される状態に変化したとき、または正誤判断手段によって次候補オブジェクトと判断されたとき、前記開始オブジェクトを決定する、請求項7または8記載のトレーニングプログラム。
【請求項10】
画面に表示された複数のオブジェクトをポインティングデバイスによってプレイヤに指示させることにより、当該指示されたオブジェクトに関連した処理をコンピュータに実行させるトレーニング装置であって、
前記ポインティングデバイスによって指示される前記画面上の入力座標を検出する入力座標検出手段、
前記入力座標検出手段によって検出された入力座標に基づいてすべての前記オブジェクトから1の開始オブジェクトを決定する開始オブジェクト決定手段、および
前記開始オブジェクト決定手段によって開始オブジェクトが決定されたとき、記憶手段に記憶された所定の条件に従って次に指示されるべき次候補オブジェクトに対応する判定領域を所定の大きさよりも大きく設定する判定領域設定手段を備える、トレーニング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2007−175260(P2007−175260A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−376841(P2005−376841)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
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