説明

ドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤

【課題】ドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有するドーパオキシダーゼ活性抑制剤、及び当該化合物又はその塩を有効成分として含有する美白剤。


(式中、Xは水酸基又はカルボキシル基を表す。Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。ただし、Xがカルボキシル基の場合、Rの基は総炭素数4以上である。nは1又は2を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、ドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤に関する。
【背景技術】
【0002】
日焼け後の色素沈着やシミ・ソバカスは、一般に皮膚の紫外線暴露による刺激やホルモンの異常又は遺伝的要素等によって皮膚内に存在する色素細胞(メラノサイト)が活性化されメラニン産生が亢進した結果生じるものと考えられている。生体内において、色素メラニンは色素細胞(メラノサイト)内のメラノソームにおいて、前駆体であるチロシンから酵素チロシナーゼの作用によって生合成される。このメラニン生合成に関わる酵素であるチロシナーゼに変異が生じると、皮膚、毛髪のメラニン色素の形成が異常となることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
メラニン生合成において重要な役割を果たすチロシナーゼは、美白素材の標的物質としても有用であると考えられており、従来からチロシナーゼに注目した美白素材の探求がなされている。チロシナーゼは、具体的には、チロシンヒドロキシラーゼ活性、ドーパオキシダーゼ活性及びDHI活性を有し、チロシン及びドーパを前駆体としたメラニン合成反応を触媒している。そのため、チロシナーゼ酵素活性を検討する際に、例えばドーパオキシダーゼ活性等を指標として用いることができ、実際に、ドーパオキシダーゼ活性は、チロシナーゼ酵素活性阻害作用をもつメラニン産生抑制素材を評価する際にもその指標として用いられている(例えば、非特許文献2参照)。この手法によれば、メラノサイト内のドーパオキシダーゼ活性を抑制することで、最終的な生合成産物であるメラニンの産出を抑制する物質を評価することができる。
【0004】
このように従来から、チロシナーゼの活性を阻害してメラニン産生を抑制しうる物質、産生したメラニンを減少しうる物質等の探求がなされ、美白成分としてそれらの物質の使用が検討されてきた。例えば、アスコルビン酸、アルブチン、コウジ酸、グルタチオン等に当該作用があることが報告されている(例えば、非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】King RA.Oetting WS.Hearing VJ.In Metabolic bases of inherited disease(Scriver CR.Beaudet AL.Sly WS.Valle D.,eds.),McGraw-Hill,New York,4353-4392,1995
【非特許文献2】Wrathall JR.et al.,JCB 1973 57:406-423
【非特許文献3】美白戦略(南江堂)IV.,美白剤の薬理と臨床,p95-115
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ドーパオキシダーゼ活性を効果的に抑制することができるドーパオキシダーゼ活性抑制剤を提供することを課題とする。また、本発明は、ドーパオキシダーゼ活性を抑制することでメラニン生成を抑制する美白剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は上記課題に鑑み、美白作用を有する新規素材を探求すべく鋭意検討を行った。その結果、下記一般式(1)で表される化合物がドーパオキシダーゼ活性抑制作用を有することを見い出し、該化合物が新規の美白成分として有用であるとの知見を得た。本発明はこれに基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有するドーパオキシダーゼ活性抑制剤を提供する。
【0009】
【化1】

(式中、Xは水酸基又はカルボキシル基を表す。Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。ただし、Xがカルボキシル基の場合、Rの基は総炭素数4以上である。nは1又は2を表す。)
【0010】
また、本発明は、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する美白剤を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤は、優れたドーパオキシダーゼ活性抑制作用を有する前記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する。そのため、本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤は、ドーパオキシダーゼ活性を抑制することができ、チロシナーゼによって生成されるメラニンを抑制し、シミ・ソバカスや日焼け後の色素沈着等を予防又は防止しうるものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤は、下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する。
【0013】
【化2】

【0014】
一般式(1)中、Xは水酸基又はカルボキシル基を表す。Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。ただし、Xがカルボキシル基の場合、Rの基は総炭素数4以上である。nは1又は2を表す。
【0015】
Rで表わされるアルキル基としては、直鎖、分岐鎖、環状のいずれであってもよい。また、環状のアルキル基には単環、多環又は縮合環式のものが含まれる。
Xが水酸基の場合、Rで表わされるアルキル基の炭素数は1〜30であることが好ましく、炭素数が1〜25であることがより好ましく、炭素数が1〜20であることが特に好ましい。具体的には、直鎖又は分岐のアルキル基としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、直鎖又は分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が、環状のアルキル基としてシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
Xがカルボキシル基の場合、Rで表わされるアルキル基の炭素数は4以上であり、炭素数が4〜30であることが好ましく、炭素数が4〜25であることがより好ましく、炭素数が4〜20であることが特に好ましい。具体的には、直鎖又は分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、環状のアルキル基としてシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
【0016】
Rで表わされるアルケニル基としては直鎖、分岐鎖、環状のいずれであってもよい。また、環状のアルケニル基には単環、多環又は縮合環式のものが含まれる。
Xが水酸基の場合、Rで表わされるアルケニル基の炭素数は1〜30であることが好ましく、炭素数が1〜25であることがより好ましく、炭素数が1〜20であることが特に好ましい。このようなアルケニル基として具体的には、上記でXが水酸基の場合として示したアルキル基の具体例において、二重結合等の不飽和基を1つ以上有するアルケニル基が挙げられる。
Xがカルボキシル基の場合、Rで表わされるアルケニル基の炭素数は4以上であり、炭素数が4〜30であることが好ましく、炭素数が4〜25であることがより好ましく、炭素数が4〜20であることが特に好ましい。このようなアルケニル基として具体的には、上記でXがカルボキシル基の場合として示したアルキル基の具体例において、二重結合等の不飽和基を1つ以上有するアルケニル基が挙げられる。
【0017】
Rで表わされるアリール基としては単環、多環又は縮合環式のものが含まれ、炭素数は6〜30であることが好ましく、炭素数が6〜25であることがより好ましく、炭素数が6〜20であることが特に好ましい。具体的には、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
Rで表わされるアラルキル基としては、アリール基が単環、多環又は縮合環式であるものが含まれ、炭素数は7〜30であることが好ましく、炭素数が7〜25であることがより好ましく、炭素数が7〜20であることが特に好ましい。具体的には、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0018】
上述のRで表される基は置換されていてもよい。置換基としては、例えば、カルボキシル基、アルキル基(例えば、上述のRとして例示されたアルキル基)、水酸基、アルコキシアルキル基等が挙げられる。
【0019】
一般式(1)中、nは1又は2を表す。Xが水酸基の場合、nは2であることが好ましい。また、Xがカルボキシル基の場合、nは1であることが好ましい。
【0020】
本発明においては、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(2)で表される化合物又は下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
【0021】
【化3】

【0022】
一般式(2)中、Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。
で表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基は、前記一般式(1)におけるRが表すアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基とそれぞれ同義で同義であり、好ましい範囲も同様である。
【0023】
【化4】

【0024】
一般式(3)中、Rは炭素数4以上のアルキル基、炭素数4以上のアルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。
で表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基は、前記一般式(1)におけるRが表すアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基とそれぞれ同義で同義であり、好ましい範囲も同様である。
【0025】
前記一般式(1)〜(3)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明に用いる化合物はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
【0026】
【化5】

【0027】
【化6】

【0028】
また、本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤は、前記一般式(1)で表される化合物の塩を有効成分として含有してもよい。すなわち、前記一般式(1)で表される化合物においてXで表されるカルボキシル基や水酸基に由来するアニオンが、カチオンとともに塩を形成したものを有効成分として含有してもよい。このような塩としては特に限定されず、例えば、ナトリウム,カリウム,カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、アルミニウム,亜鉛等の両性金属塩、アミノ酸塩、アミン塩等が挙げられる。具体的には、上記に示した例示化合物1〜17の塩を用いることができる。
【0029】
前記一般式(1)で表される化合物又はその塩の製造方法としては、特に限定されず、通常の化学合成法等により合成することができる。例えば、p-アミノメチル安息香酸とカルボン酸塩化物との反応、チラミンとカルボン酸塩化物との反応により合成できる。また、保護基を有するp-アミノメチル安息香酸又は保護基を有するチラミンを、対応するカルボン酸又はその誘導体(カルボン酸エステル又はカルボン酸塩化物など)と縮合後、生成物から保護基を除去することによっても合成することができる。具体的な合成法としては、後述の実施例で示す方法を用いることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
後述の実施例で実証しているように、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩は、ドーパオキシダーゼ活性を効果的に抑制する。そのため、該化合物又はその塩を含有する本発明の美白剤は、チロシナーゼ活性を抑制でき、皮膚におけるメラニン産生を抑制し美白効果を奏するものである。また、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩はドーパオキシダーゼ活性抑制剤又はチロシナーゼ活性抑制剤として用いることもできる。
なお、本発明において「美白(作用)」とは、メラニン色素の生成を抑え、余分なメラニンのない本来の透明な肌色に戻すこと、または皮膚の黒化若しくはシミ・ソバカス等の色素沈着を防止、抑制することを意味する。
【0031】
本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤又は美白剤には、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩を単独で用いてもよく、また2種以上混合して用いてもよい。
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩はそのままドーパオキシダーゼ活性抑制剤又は美白剤として用いてもよい。また、該化合物又はその塩に、例えば酸化チタン、炭酸カルシウム、蒸留水、乳糖、デンプン等の適当な液体または固体の賦形剤または増量剤を加えて用いてもよい。この場合、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩の量は特に制限されないが、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩が0.0001〜20質量%含まれることが好ましく、0.001〜10質量%含まれることがより好ましく、0.005〜5質量%含まれることが特に好ましい。
【0032】
前記一般式(1)で表される化合物又はその塩を美白剤に用いる場合、該化合物に加えて、他の薬効成分を加えて用いてもよい。例えば、その他の美白剤、保湿剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、色材種等を加えることができる。
本発明の美白剤を、他の薬効成分とともに組成物として用いる場合、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩の量は特に制限されないが、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩が0.0001〜20質量%含まれることが好ましく、0.001〜10質量%含まれることがより好ましく、0.005〜5質量%含まれることが特に好ましい。
【0033】
本発明のドーパオキシダーゼ活性抑制剤及び美白剤は、皮膚外用剤の形態で使用することができる。「皮膚外用剤」とは、皮膚化粧料、外用医薬品、外用医薬部外品等として皮膚に適用されるものを意味し、その剤型も水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、ゲル系、軟膏系、クリーム、水−油2層系、水−油−粉末3層系など、幅広い形態をとり得る。例えば、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パック、マスク、ファンデーション、軟膏、シート状製品等の形態が挙げられる。
皮膚外用剤の形態で使用する場合には、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩の他、通常の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば界面活性剤、油性物質、高分子化合物、防腐剤、前記以外の薬効成分、紛体、紫外線吸収剤、色素、香料、乳化安定剤、pH調整剤等を適宜配合できる。また、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩を含有する皮膚外用剤の使用量は、有効成分の含有量により異なるが、例えばクリーム状、軟膏状の場合、皮膚面1cm当たり0.001〜1000μg、液状製剤の場合、同じく0.001〜1000μg使用するのが好ましい。
【実施例】
【0034】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0035】
合成例
下記の合成方法により、前記で示した例示化合物1〜17及び下記の比較化合物A、Bをそれぞれ合成した。
【0036】
【化7】

【0037】
1.比較化合物Aの合成
4−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノメチル安息香酸のメチルエステル(0.5g,1.88mmol)を4M-塩酸/ジオキサン溶液(15mL)に溶解し室温で1時間撹拌後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をクロロホルム(15mL)に溶解し、0℃で撹拌しながら、そこへ無水酢酸(3.76mmol)、トリエチルアミン(5.64mmol)を加え、その後、室温で一晩撹拌を続けた。反応終了後、2N-塩酸を加え、系内を酸性化した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−アセチルアミノメチル安息香酸メチルエステル(0.36g,収率92.3%)を中間体として得た。次に、中間体(0.32g,1.54mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、そこへ水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム3.08mmol,水10mL)を加え、60℃で1.5時間撹拌した。室温まで冷却後、2N-塩酸を加えて系内を酸性化した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、比較化合物Aを得た(0.29g,中間体からの収率96.7%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ1.88(s,3H),4.30(d,2H,J=6.02Hz),7.31(d,2H,J=8.00Hz),7.88(d,2H,J=8.00Hz),8.43(t,1H,J=5.93Hz),13.05(br,1H)
【0038】
2.比較化合物Bの合成
比較化合物Bを、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにn-ブタン酸クロライドを使用して合成した(収率42.0%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.86(t,3H,J=7.38Hz),1.54(m,2H),2.12(t,2H,J=7.34Hz),4.31(d,2H,J=5.83Hz),7.32(d,2H,J=8.00Hz),7.88(d,2H,J=8.09Hz),8.38(t,1H,J=5.93Hz),13.09(br,1H)
【0039】
3.例示化合物1の合成
例示化合物1を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにイソブタン酸クロライドを使用して合成した(収率83.9%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.88(t,6H,J=6.40Hz),1.96-2.05(m,3H),4.32(d,2H,J=6.02Hz),7.35(d,2H,J=8.19Hz),7.88(d,2H,J=8.28Hz),8.40(t,1H,J=5.93Hz),12.91(br,1H)
【0040】
4.例示化合物2の合成
例示化合物2を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにシクロヘキサンカルボン酸クロライドを使用して合成した(収率56.7%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ1.11-1.27(m,3H),1.31-1.40(m,2H),1.59-1.64(m,1H),1.68-1.75(m,4H),2.14-2.20(m,1H),4.30(d,2H,J=6.02Hz),7.32(d,2H,J=8.38Hz),7.88(d,2H,J=8.28Hz),8.31(t,1H,J=6.02Hz),12.90(br,1H)
【0041】
5.例示化合物3の合成
例示化合物3を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにベンゾイルクロライドを使用して合成した(収率83.4%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ4.53(d,2H,J=5.83Hz),7.38(d,2H,J=8.00Hz),7.48(m,2H),7.55(m,1H),7.87-7.93(m,4H),9.13(t,1H,J=6.02Hz),13.12(br,1H)
【0042】
6.例示化合物4の合成
例示化合物4を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりに2-エチルヘキサン酸クロライドを使用して合成した(収率92.7%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.79(t,3H,J=7.39Hz),0.83(t,3H,J=7.34Hz),1.10-1.40(m,6H),1.42-1.51(m,2H),2.10(m,1H),4.32(d,2H,J=5.83Hz),7.32(d,2H,J=8.00Hz),7.88(d,2H,J=8.19Hz),8.43(t,1H,J=6.02Hz),13.12(br,1H)
【0043】
7.例示化合物5の合成
例示化合物5を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりに3-フェニルプロパン酸クロライドを使用して合成した(収率88.7%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ2.47(t,2H,J=7.62Hz),2.85(t,2H,J=7.62Hz),4.30(d,2H,J=5.83Hz),7.18-7.23(m,5H),7.25-7.30(m,2H),7.83(d,2H,J=8.09Hz),8.41(t,1H,J=6.02Hz),13.01(br,1H)
【0044】
8.例示化合物6の合成
例示化合物6を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにn-オクタン酸クロライドを使用して合成した(収率69.8%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.85(t,3H,J=6.97Hz),1.17-1.29(m,8H),1.51(m,2H),2.14(t,2H,J=7.34Hz),4.31(d,2H,J=5.93Hz),7.34(d,2H,J=8.28Hz),7.88(d,2H,J=8.28Hz),8.39(t,1H,J=5.93Hz),12.91(br,1H)
【0045】
9.例示化合物7の合成
例示化合物7を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにn-ノナン酸クロライドを使用して合成した(収率90.2%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.85(t,3H,J=7.06Hz),1.17-1.30(m,10H),1.51(m,2H),2.14(t,2H,J=7.34Hz),4.31(d,2H,J=5.83Hz),7.34(m,2H),7.88(m,2H),8.39(t,1H,J=5.93Hz),12.91(br,1H)
【0046】
10.例示化合物8の合成
例示化合物8を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにn-デカン酸クロライドを使用して合成した(収率62.7%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.85(t,3H,J=7.06Hz),1.18-1.30(m,12H),1.51(m,2H),2.13(t,2H,J=7.34Hz),4.31(d,2H,J=5.93Hz),7.34(d,2H,J=8.28Hz),7.88(d,2H,J=8.28Hz),8.39(t,1H,J=6.02Hz),12.89(br,1H)
【0047】
11.例示化合物9の合成
例示化合物9を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにラウリン酸クロライドを使用して合成した(収率87.8%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.85(t,3H,J=7.06Hz),1.18-1.30(m,16H),1.51(m,2H),2.13(t,2H,J=7.34Hz),4.31(d,2H,J=6.12Hz),7.34(d,2H,J=8.28Hz),7.88(d,2H,J=8.28Hz),8.39(t,1H,J=6.02Hz),12.89(br,1H)
【0048】
12.例示化合物10の合成
例示化合物10を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにミリスチン酸クロライドを使用して合成した(収率78.1%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(Pyridine-d5,600MHz) 0.85(t,3H,J=7.01Hz),1.16-1.30(m,18H),1.39(m,2H),1.87(m,2H),2.50(t,2H,J=7.34Hz),4.78(d,2H,J=5.83Hz),7.61(d,2H,J=8.28Hz),8.42(d,2H,J=8.09Hz),9.15(t,1H,J=5.65Hz)
【0049】
13.例示化合物11の合成
例示化合物11を、比較化合物Aの合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにパルミチン酸クロライドを使用して合成した(収率50.9%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(Pyridine-d5,600MHz) 0.85(t,3H,J=6.78Hz),1.15-1.32(m,22H),1.39(m,2H),1.87(m,2H),2.49(t,2H,J=7.34Hz),4.77(d,2H,J=5.36Hz),7.61(d,2H,J=7.53Hz),8.41(d,2H,J=7.91Hz),9.14(t,1H,J=5.74Hz)
【0050】
14.例示化合物12の合成
4−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノメチル安息香酸のメチルエステル(1.33g,5mmol)を4M-塩酸/ジオキサン溶液(30mL)に溶解し室温で1時間撹拌後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をクロロホルム(20mL)に溶解し、0℃で撹拌しながら、そこへオレイン酸(4.75mmol)、1−Ethyl−3−(3−dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(EDC)(5mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(5mmol)、トリエチルアミン(5.5mmol)を加え、その温度から室温で一晩撹拌を続けた。反応終了後、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(30mL)を加え、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(50mL)、2N-硫酸(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥・ろ過後、減圧下、溶媒を留去した。残渣(2.09g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−オレオイルアミノメチル安息香酸メチルエステル(0.60g,収率29.4%)を中間体として得た。次に、中間体(0.56g,1.30mmol)を、ジオキサン(20mL)へ溶解し、そこへ水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム2.60mmol,水10mL)を加え、100℃で一晩還流した。室温まで冷却後、2N-硫酸(10mL)を加え、系内を酸性化後、クロロホルム(50mL)で抽出し、有機層を分離後、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥・ろ過後、減圧下、溶媒を留去し、残渣(0.55g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、例示化合物12(0.40g,中間体からの収率74.1%)を得た。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(DMSO-d6,600MHz) δ0.84(t,3H,J=7.06Hz),1.17-1.33(m,20H),1.51(m,2H),1.98(m,4H),2.13(t,2H,J=7.534Hz),4.31(d,2H,J=5.93Hz),5.29-5.35(m,2H),7.33(d,2H,J=8.09Hz),7.88(d,2H,J=8.38Hz),8.39(t,1H,J=6.02Hz),12.93(br,1H)
【0051】
15.例示化合物13の合成
チラミン塩酸塩(1.0g,5.76mmol)をクロロホルム(15mL)に溶解し、0℃で攪拌しながら、無水酢酸(11.52mmol,1.10mL)、トリエチルアミン(23.04mmol,3.22mL)を加え一晩撹拌した。反応終了後、2N-硫酸(30mL)を加えて系内を酸性化後、クロロホルム(50mL)で抽出した。分離した有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。残渣(0.97g)をメタノール(15mL)に溶解し、室温で攪拌しながら、水酸化ナトリウム(20mmol,0.8g)の水溶液(15mL)を加え一晩攪拌した。反応終了後、2N-硫酸(30mL)を加え、系内を酸性化後、酢酸エチル(50mL)で抽出し、減圧下、溶媒を留去した。残渣(0.78g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、例示化合物13(0.68g、収率66%)を得た。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(CD3OD,600MHz) δ1.94(s,3H),2.72(t,2H,J=7.34Hz),3.36(t,2H,J=7.34Hz),6.74(m,2H),7.06(m,2H)
【0052】
16.例示化合物14の合成
例示化合物14を、例示化合物13の合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにn-ブタン酸クロライドを使用して合成した(収率28.6%)。得られた化合物は1H‐NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(CD3OD,600MHz) δ0.95(t,3H,J=7.44Hz),1.64(m,2H),2.16(t,2H,J=7.48Hz),2.72(t,2H,J=7.62Hz),3.38(t,2H,J=7.62Hz),6.74(m,2H),7.06(m,2H)
【0053】
17.例示化合物15の合成
例示化合物15を、例示化合物13の合成方法に準じて、無水酢酸のかわりにベンゾイルクロライドを使用して合成した(収率23.0%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(CD3OD,600MHz) δ2.85(t,2H,J=7.62Hz),3.57(t,2H,J=7.62Hz),6.76(m,2H),7.11(m,2H),7.48(m,2H),7.56(m,1H),7.80(m,2H)
【0054】
18.例示化合物16の合成
例示化合物16を、例示化合物13の合成方法に準じて、無水酢酸のかわりに2-エチルヘキサン酸クロライドを使用して合成した(収率24.3%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(CD3OD,600MHz) δ0.87(t,3H,J=7.43Hz),0.92(t,3H,J=7.34Hz),1.21(m,2H),1.26-1.48(m,4H),1.55(m,2H),2.07(m,1H),2.74(t,2H,J=7.15Hz),3.42(m,2H,),6.74(m,2H),7.08(m,2H)
【0055】
19.例示化合物17の合成
例示化合物17を、例示化合物13の合成方法に準じて、無水酢酸のかわりに3-フェニルプロパン酸クロライドを使用して合成した(収率25.8%)。得られた化合物は1H-NMRにより構造を確認した。
H−NMR:(CD3OD,600MHz) 2.47(t,2H,J=7.53Hz),2.64(t,2H,J=7.43Hz),2.91(t,2H,J=7.53Hz),3.33(t,2H,J=7.43Hz),6.72(m,2H,),6.98(m,2H),7.19-7.24(m,3H),7.29(m,2H)
【0056】
実施例 ドーパオキシダーゼ活性の測定
96穴プレートにヒト新生児包皮由来のメラノサイト100μLを1×10cell/wellの細胞密度となるように各穴に播種した。培地はMedium254にPMAを除くHMGS(Human Melanocyte Growth Supplement)(いずれもCascade Biologics社製)を添加したものを用いた。
24時間の培養後、メラノサイト活性化因子エンドセリン−1(ET−1)、幹細胞増殖因子(SCF)、αメラノサイト刺激ホルモン(α−MSH)、ヒスタミンおよびプロスタグランジンE2(PGE2)を、それぞれ培地中終濃度で10×10−7mol/mになるように添加した。
【0057】
試料として上記合成例で製造した例示化合物1〜17及び比較化合物A、Bを、それぞれ表1に示す終濃度となるように添加した。また、参考例として、チロシナーゼに対して高い阻害活性を有する美白成分として公知のコウジ酸を、終濃度0.5mMとなるように添加した試料を作製した。
最終的に培地量は200μL/wellで、37℃、5%CO2の条件下で3日間培養を行った。
【0058】
なお、培地には、以下の添加物も添加されている。
bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子) 3ng/mL
BPE(ウシ脳下垂体抽出液) 0.2体積%
FBS(ウシ胎児血清) 0.5体積%
ハイドロコーチゾン 5×10-4mol/m3
インスリン 5μg/mL
トランスフェリン 5μg/mL
ヘパリン 5μg/mL
【0059】
培養終了後、各ウェルにアラマーブルー(Alamar Blue、商品名、インビトロジェン社製)試薬20μLを添加し、2〜3時間培養後、培地の蛍光強度(励起波長;544nm、蛍光波長;590nm)を測定して細胞増殖活性を測定した。
細胞増殖活性を測定したメラノサイトをCa2+およびMg2+を除去したPhosphate−buffered saline(PBS)で洗浄し、抽出バッファー(0.1M Tris−HCL(pH7.2)、1%Nonidet P−40、0.01%SDS、100μM PMSF(フェニルメチルスルホニルフルオライド)、1μg/mLアプロチニン)を20μL/well、Assay buffer(4%ジメチルホルムアミドを含有する100mM Sodium phosphate−buffered(pH7.1))を20μL/well添加し、4℃、3時間で細胞を可溶化し、ドーパオキシターゼ活性の測定を行った。ドーパオキシターゼ活性測定は、MBTH法(例えば、Winder A.J.,Harris H.,Eur.J.Biochem.,198,317-326,1991参照)を参考に、以下のように行った。
可溶化した細胞溶液の各wellに、Assay bufferを80μL/well、20.7mM MBTH(3−メチル−2−ベンゾチアゾリノン ヒドラゾン)溶液を60μL、基質として5mM L−ドーパ(L−ジヒドロキシフェニルアラニン)溶液を40μL、それぞれ加え、37℃で30〜60分反応させた後、その呈色反応を490nmの吸光度で測定した。
【0060】
細胞増殖活性測定及びドーパオキシターゼ活性測定の結果を表1に示す。表1の細胞増殖活性の値は、各試料を添加しなかった場合(コントロール)の蛍光強度に対する相対値で示している。また、ドーパオキシダーゼ活性阻害率は、下記式により算出した。

ドーパオキシダーゼ活性阻害率(%)=100−{(試料を添加した系の吸光度)/(試料を添加しない系(コントロール)の吸光度)}×100
【0061】

【表1】

【0062】
表1の結果から明らかなように、試料として例示化合物1〜17を添加した系では、コントロールと比べてドーパオキシダーゼ活性が大きく低下し、ドーパオキシダーゼ活性阻害率が高い値を示した。一方、比較化合物A及び比較化合物Bを添加した系では、ドーパオキシダーゼ活性がコントロールと比べて大きい又は同程度であり、ドーパオキシダーゼ活性を全く阻害していなかった。これらの結果から、前記一般式(1)で表される化合物は優れたドーパオキシダーゼ活性抑制作用を有していることがわかる。
前述のように、ドーパオキシダーゼ活性はメラニン生合成に関するチロシナーゼの酵素活性の指標として用いられている。参考例として示したコウジ酸は、チロシナーゼに対して高い阻害活性を有する美白成分として公知のものである。前記一般式(1)で表される化合物は、コウジ酸と比較して比較的低い濃度であってもドーパオキシダーゼ活性を効果的に抑制できることがわかる。したがって、前記一般式(1)で表される化合物は、ドーパオキシダーゼ活性を効果的に阻害することでメラニン産生を抑制でき、美白成分として有用であることがわかる。
【0063】
(処方例)
前記製造例で得られた抽出物を有効成分として、下記に示す組成のローション、乳液、美容液、クリーム及びパックを常法により各々調製した。
【0064】
1.ローションの調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物4 0.05
1,3−ブチレングリコール 8.0
グリセリン 5.0
エタノール 3.0
カミツレエキス 3.0
キキョウエキス 1.0
チョウジエキス 1.0
キサンタンガム 0.1
ヒアルロン酸 0.1
リン酸二ナトリウム 0.1
リン酸二水素ナトリウム 0.1
アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
精製水 残部
香料 適量
防腐剤 適量
【0065】
2.ローションの調製
(組成)
例示化合物13 0.1
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 3.0
プロピレングリコール 3.0
エタノール 3.0
カミツレエキス 2.0
キサンタンガム 0.1
ヒアルロン酸 0.1
リン酸二ナトリウム 0.1
リン酸二水素ナトリウム 0.1
精製水 残部
香料 適量
防腐剤 適量
【0066】
3.乳液の調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物4 0.05
カミツレエキス 1.0
キキョウエキス 1.0
アルテアエキス 2.0
スクワラン 3.0
オリブ油 3.0
グリセリン 5.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(エチレンオキサイドの付加モル数:40) 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
キサンタンガム 0.2
エデト酸二ナトリウム 0.02
精製水 残部
防腐剤 適量
【0067】
4.美容液の調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物5 0.05
カミツレエキス 1.0
キキョウエキス 1.0
チョウジエキス 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.2
水酸化カリウム 0.2
キサンタンガム 0.1
ヒアルロン酸 0.2
クエン酸ナトリウム 0.15
クエン酸 0.03
グリセリン 10.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
エデト酸二ナトリム 0.05
精製水 残部
防腐剤 適量
香料 適量
【0068】
5.美容液の調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物14 0.1
カミツレエキス 1.0
チョウジエキス 1.0
キキョウエキス 1.0
キサンタンガム 0.2
カルボキシメチルセルロース 0.2
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
クエン酸 0.03
クエン酸ナトリウム 0.15
グリセリン 5.0
プロピレングリコール 3.0
ポリエチレングリコール(分子量1500) 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.5
精製水 残部
防腐剤 適量
香料 適量
【0069】
6.クリームの調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物6 0.1
カミツレエキス 2.0
キキョウエキス 2.0
チョウジエキス 2.0
メチルポリシロキサン 3.0
スクワラン 2.0
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 3.0
ステアリルアルコール 1.5
セタノール 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(エチレンオキサイドの付加モル数:60) 0.5
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.3
水酸化カリウム 0.15
キサンタンガム 0.1
エデト酸二ナトリウム 0.05
精製水 残部
防腐剤 適量
香料 適量
【0070】
7.クリームの調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物16 0.01
カミツレエキス 3.0
キキョウエキス 3.0
ポリオキシエチレンアルキルエーテル変性シリコーン 3.0
メチルポリシロキサン 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
スクワラン 5.0
硫酸マグネシウム 0.5
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
精製水 残部
防腐剤 適量
香料 適量
【0071】
8.パックの調製
(組成) (配合:質量%)
例示化合物7 0.01
カミツレエキス 2.0
キキョウエキス 1.0
ジプロピレングリコール 3.0
ポリエチレングリコール(平均分子量1500) 2.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
クエン酸ナトリウム 0.5
ポリビニルアルコール 10
乳酸 0.3
ポリオキシエチレンデシルテトレデシルエーテル 0.5
精製水 残部
防腐剤 適量
香料 適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有するドーパオキシダーゼ活性抑制剤。
【化1】

(式中、Xは水酸基又はカルボキシル基を表す。Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。ただし、Xがカルボキシル基の場合、Rの基は総炭素数4以上である。nは1又は2を表す。)
【請求項2】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する美白剤。
【化2】

(式中、Xは水酸基又はカルボキシル基を表す。Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表し、これらの基は置換されていてもよい。ただし、Xがカルボキシル基の場合、Rの基は総炭素数4以上である。nは1又は2を表す。)

【公開番号】特開2011−140447(P2011−140447A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−608(P2010−608)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】