説明

ナビゲーションシステム及びナビゲーション方法のプログラム

【課題】設定された情報を十分に利用することができ、操作を簡素化することができるようにする。
【解決手段】操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、地点検索処理手段の判断結果に基づいて地点を登録する地点登録処理手段とを有する。目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかが判断され、判断結果に基づいて地点が登録されるので、登録された地点を目的地として設定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステム及びナビゲーション方法のプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載されたナビゲーション装置においては、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)によって車両の現在の位置、すなわち、現在地が検出されるとともに、ジャイロセンサによって検出された車両の回転角速度、すなわち、旋回角に基づいて、車両の方位、すなわち、自車方位が検出され、データ記録部から地図データが読み出され、表示部に地図画面が形成され、該地図画面に、現在地を表す自車位置、自車位置の周辺の地図及び自車方位が表示されるようになっている。したがって、操作者である運転者は、前記地図画面に表示された自車位置、自車位置の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0003】
また、目的地及び探索条件を設定すると、該探索条件に基づいて現在地で表される出発地から目的地までの経路が探索される。そして、探索された経路、すなわち、探索経路は前記表示部に形成された探索経路表示画面に自車位置及び目的地と共に表示される。したがって、運転者は表示された探索経路に従って車両を走行させることができる。
【0004】
ところで、前記ナビゲーション装置においては、目的地を設定するに当たり、操作部を操作し、例えば、五十音、電話番号、住所、施設名等を入力する必要があるだけでなく、操作部を操作している間、車両を走行させることができないので、操作性が悪い。
【0005】
そこで、パソコン、PDA(個人用携帯情報端末)等の端末装置に運転者によって入力され、設定されたスケジュールが送信されると、前記スケジュールに従って目的地を設定し、操作を簡素化するようにしたナビゲーション装置が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平10−160496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のナビゲーション装置においては、運転者が端末装置にスケジュールを記録する際に、該スケジュールに、運転者が行うべき用件、用件を行う日時、場所等が含まれることは多いが、必ずしも正確な名称で場所が記録されているとは限らない。
【0007】
したがって、ナビゲーション装置にスケジュールを送信しても、ナビゲーション装置において、前記スケジュールに従って目的地を正確に設定することができず、スケジュールを十分に利用することができない。
【0008】
本発明は、前記従来のナビゲーション装置の問題点を解決して、設定された情報を十分に利用することができ、操作を簡素化することができるナビゲーションシステム及びナビゲーション方法のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのために、本発明のナビゲーションシステムにおいては、操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、前記目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、該地点検索処理手段の判断結果に基づいて地点を登録する地点登録処理手段とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかが判断され、判断結果に基づいて地点が登録されるので、登録された地点を目的地として設定することができ、例えば、五十音、電話番号、住所、施設名等を入力する必要がなくなる。したがって、設定された情報を十分に利用することができるので、操作を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーションシステムのブロック図である。
【0013】
図において、14は車両に搭載された車載装置としてのナビゲーション装置、43はネットワーク、51は情報提供者としての情報センタ、61は端末装置としてのパソコンであり、前記ナビゲーション装置14、ネットワーク43、情報センタ51、パソコン61等によってナビゲーションシステムが構成される。前記ネットワーク43として、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等の通信回線網等を使用することができる。
【0014】
前記ナビゲーション装置14は、現在地を検出する現在地検出部としてのGPSセンサ15、地図データのほかに各種の情報が記録された記録装置としてのデータ記録部16、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、自車方位を検出する方位検出部としての方位センサ18、操作者である運転者が操作することによって所定の入力を行うための第1の入力部としての操作部34、図示されない画面に表示された画像によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第1の出力部としての表示部35、音声によって所定の入力を行うための第2の入力部としての音声入力部36、音声によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第2の出力部としての音声出力部37、送受信部としての通信部38を備え、前記ナビゲーション処理部17に、前記GPSセンサ15、データ記録部16、方位センサ18、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。また、前記ナビゲーション処理部17には、車速検出部としての車速センサ41も接続される。
【0015】
前記GPSセンサ15は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在地を検出し、併せて、時刻検出部としても機能し、時刻を検出する。なお、前記現在地は座標で表される。
【0016】
本実施の形態においては、現在地検出部としてGPSセンサ15が使用されるが、該GPSセンサ15に代えて図示されない距離センサ、ステアリングセンサ、高度計等を単独で、又は組み合わせて使用することもできる。また、前記方位センサ18としてジャイロセンサ、地磁気センサ等を使用することができる。
【0017】
前記データ記録部16は、地図データファイルから成るデータベースを備え、該データベースに地図データが記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するためのデータ、すなわち、音声出力用データも記録される。また、前記地図データには、交差点に関する交差点データ、ノードに関するノードデータ、道路リンクに関する道路データ、探索用に加工された探索データ、施設に関する施設データ等が含まれる。
【0018】
前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行う制御装置及び演算装置としてのCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM32、制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、探索経路の案内等を行うための各種のプログラムが記録されたROM33、各種のデータ、プログラム等を記録するために使用される図示されないフラッシュメモリを備える。
【0019】
また、前記データ記録部16は、前記各種のデータを記録するために、ハードディスク、CD、DVD、光ディスク等のディスクを備えるほかに、各種のデータを読み出したり、書き込んだりするための読出・書込ヘッド等の図示されないヘッドを備える。なお、前記データ記録部16においてメモリカード等を使用することができる。
【0020】
ところで、前記ROM33に各種のプログラムを記録し、前記データ記録部16に各種のデータを記録することができるが、プログラム、データ等を前記ディスクに記録することもできる。この場合、前記ディスク等から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに書き込むことができる。したがって、ディスク等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。また、車両に搭載された図示されない自動変速機の制御をナビゲーション装置14と連動させて行うために自動変速機制御装置がナビゲーション処理部17と接続されている場合には、前記自動変速機制御装置の制御用のプログラム、データ等も前記ハードディスク等に記録することができる。さらに、通信部38を介して前記プログラム、データ等を受信し、フラッシュメモリに書き込むこともできる。
【0021】
前記操作部34は、運転者が操作することによって、走行開始時の現在地を修正したり、出発地及び目的地を入力したり、通過点を入力したり、地点を登録したり、通信部38を作動させたりするためのものであり、表示部35とは独立に配設されたキーボード、マウス等を使用することができる。また、前記操作部34として、前記表示部35に形成された画面に画像で表示された各種のキー、スイッチ、ボタン等の画像操作部をタッチ又はクリックすることによって、所定の操作を行うことができるようにしたタッチパネルを使用することができる。
【0022】
前記表示部35としてはディスプレイを使用することができる。そして、表示部35に形成された各種の画面に、現在地を表す自車位置、地図、探索経路、該探索経路に沿った案内情報、交通情報等を表示したり、探索経路における次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向を表示したりすることができるだけでなく、前記画像操作部、操作部34、音声入力部36等の操作案内、操作メニュー、キーの案内を表示したり、FM多重放送の番組等を表示したりすることができる。
【0023】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音声出力部37から、前記探索経路、案内情報、交通情報等が、例えば、音声合成装置によって合成された音声で出力される。
【0024】
前記通信部38は、情報提供者としてのVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の図示されない道路交通情報センタから送信された交通情報、一般情報等の各種の情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するためのビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信するためのFM受信機等を備える。なお、前記交通情報には、渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況情報等が含まれ、一般情報には、ニュース、天気予報等が含まれる。なお、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0025】
また、前記交通情報は、情報の種別を表す情報種別データ、メッシュとしての2次メッシュを特定するための2次メッシュX、Yデータ、二つの地点(例えば、交差点)間を連結する道路リンクを特定し、かつ、上り/下りの別を表すリンク番号データ、該リンク番号データに対応させて提供される情報の内容を表すリンク情報を含み、例えば、交通情報が渋滞情報である場合、前記リンク情報は、前記道路リンクの始点から渋滞の先頭までの距離を表す渋滞先頭データ、渋滞の度合いを表す渋滞度、渋滞区間を前記渋滞の先頭から渋滞の末尾までの距離を表す渋滞長、各道路リンクの所要時間であるリンク所要時間等から成る。
【0026】
そして、前記通信部38は、前記情報センタ51から交通情報、一般情報等の各種の情報を受信することもできる。
【0027】
前記情報センタ51は、サーバ53、該サーバ53に接続された通信部57及び情報記録部としてのデータベース(DB)58等を備え、前記サーバ53は、制御装置及び演算装置としてのCPU54、RAM55、ROM56等を備える。また、前記データベース58に、前記データ記録部16に記録された各種のデータと同様のデータを記録することができる。
【0028】
そして、前記パソコン61は、制御装置及び演算装置としてのCPU71、出力部としての表示部72、入力部としての操作部73、記録装置74、通信部75等を備える。なお、通信部75には、パソコン61を情報センタ51と接続するための図示されないモデム、パソコン61をナビゲーション装置14と無線LANで接続するための図示されないアクセスポイント等が含まれる。
【0029】
なお、前記ナビゲーションシステム、ナビゲーション処理部17、CPU31、54、71、情報センタ51等は、各種のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能する。また、データ記録部16、RAM32、55、ROM33、56、データベース58、記録装置74、フラッシュメモリ等によって記録媒体及び記録装置が構成される。そして、演算装置として、CPU31、54、71に代えてMPU等を使用することもできる。
【0030】
次に、前記構成のナビゲーションシステムの基本動作について説明する。
【0031】
まず、運転者によって操作部34が操作され、ナビゲーション装置14が起動されると、CPU31の図示されないナビ初期化処理手段は、ナビ初期化処理を行い、GPSセンサ15によって検出された現在地、方位センサ18によって検出された自車方位等を読み込むとともに、各種のデータを初期化する。なお、前記CPU31の図示されないマッチング処理手段は、マッチング処理を行い、読み込まれた現在地の軌跡、及び現在地の周辺の道路を構成する各道路リンクの形状、配列等に基づいて、現在地がいずれの道路リンク上に位置するかの判定を行うことによって、現在地を特定する。
【0032】
続いて、CPU31の図示されない基本情報取得処理手段は、基本情報取得処理を行い、前記地図データをデータ記録部16から読み出して取得するか、又は通信部38を介して情報センタ51等から受信して取得する。なお、情報センタ51から取得する場合、前記基本情報取得処理手段は、受信した地図データをフラッシュメモリにダウンロードする。また、地図データを通信部38を介して取得する際にプログラムを併せて取得することもできる。
【0033】
そして、前記CPU31の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、前記表示部35に各種の画面を形成する。例えば、表示処理手段の道路地図表示処理手段は、道路地図表示処理を行い、表示部35に地図画面を形成し、該地図画面に自車位置、自車位置の周辺の地図及び自車方位を表示する。したがって、運転者は、前記自車位置、自車位置の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0034】
また、運転者が操作部34を操作して目的地を入力すると、CPU31の図示されない目的地設定処理手段は、目的地設定処理を行い、目的地を設定する。なお、必要に応じて出発地を入力し、設定することもできる。また、あらかじめ所定の地点を登録しておき、登録された地点を目的地として入力し、設定することができる。続いて、運転者が操作部34を操作して探索条件を入力すると、CPU31の図示されない探索条件設定処理手段は、探索条件設定処理を行い、探索条件を設定する。
【0035】
このようにして、目的地及び探索条件が設定されると、CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行い、前記現在地、目的地、探索条件等を読み込むとともに、データ記録部16から探索データ等を読み出し、現在地、目的地及び探索データに基づいて、現在地で表される出発地から目的地までの経路を前記探索条件で探索し、探索経路を表す経路データを出力する。この場合、各道路リンクごとに付与されたリンクコストの合計が最も小さい経路が探索経路とされる。
【0036】
続いて、前記CPU31の図示されない案内処理手段は、案内処理を行い、運転者に探索経路の案内、すなわち、経路案内を行う。そのために、前記案内処理手段の経路表示処理手段は、経路表示処理を行い、前記経路データを読み込み、該経路データに従って前記地図画面に探索経路を表示する。この場合、必要に応じて、前記案内処理手段の音声出力処理手段は、音声出力処理を行い、音声出力部37から探索経路を音声で出力して経路案内を行う。
【0037】
なお、情報センタ51において経路探索処理を行うことができる。その場合、CPU31は現在地、目的地、探索条件等を情報センタ51に送信する。該情報センタ51は、現在地、目的地、探索条件等を受信すると、CPU54の図示されない経路探索処理手段は、CPU31と同様の経路探索処理を行い、データベース58から探索データ等を読み出し、現在地、目的地及び探索データに基づいて、出発地から目的地までの経路を前記探索条件で探索し、探索経路を表す経路データを出力する。続いて、CPU54の図示されない送信処理手段は、送信処理を行い、前記経路データをナビゲーション装置14に送信する。したがって、ナビゲーション装置14において、前記基本情報取得処理手段が情報センタ51からの経路データを受信すると、前記案内処理手段は、前述されたような経路案内を行う。
【0038】
ところで、前記目的地設定処理においては、目的地を設定するに当たり、操作部34を操作し、例えば、五十音、電話番号、住所、施設名等を入力する必要があるだけでなく、操作部34を操作している間、車両を走行させることができないので、ナビゲーション装置14の操作性が悪い。
【0039】
そこで、本実施の形態においては、通常の手法で目的地を設定することができるだけでなく、パソコン61において、所定の情報がスケジュールとして設定され、ナビゲーション装置14に送信された場合に、該ナビゲーション装置14において、前記スケジュールに基づいて、目的地を設定するための地点が登録され、その後、登録された地点、すなわち、登録地点に基づいて目的地が設定されるようになっている。
【0040】
まず、運転者がスケジュールを入力したときのパソコン61の動作について説明する。
【0041】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるパソコンの動作を示すフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態におけるスケジュールの記録状態の例を示す第1の図である。
【0042】
前記パソコン61(図1)において、運転者が、操作部73を操作してスケジュールの各項目の内容を入力すると、CPU71の図示されない目的地設定情報記録処理手段は、目的地設定情報記録処理を行い、スケジュールを設定し、目的地設定情報として記録装置74に記録する。なお、前記スケジュールの項目には、例えば、運転者が行うべき用件、用件を行う日時、場所、住所等が含まれ、例えば、図3に示されるように、「会議」、「2004年10月18日 13:30」、「abc工業」等のように各項目の内容を表す名称等で入力され、記録されるが、文章の形式で入力し、記録することもある。また、図3において、住所のように入力されない項目がある。
【0043】
続いて、所定のタイミングで、運転者が操作部73を操作して、ナビゲーション装置14へのスケジュールの送信を指示すると、CPU71の図示されない目的地設定情報送信処理手段は、目的地設定情報送信処理を行い、記録装置74からスケジュールを読み出し、ナビゲーション装置14に送信する。
【0044】
なお、運転者によるパソコン61からナビゲーション装置14へのスケジュールの送信の指示がなくても、目的地設定情報記録処理が行われると、直ちにスケジュールを送信したり、車両の図示されないイグニッションスイッチがオンにされるのに伴ってスケジュールを送信したりすることができる。
【0045】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 目的地設定情報記録処理を行う。
ステップS2 目的地設定情報送信処理を行い、処理を終了する。
【0046】
次に、スケジュールが送信されたときのナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0047】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャート、図5は本発明の第1の実施の形態における地点の登録状態の例を示す第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態における地点の登録状態の例を示す第2の図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるデータ記録部の登録地点テーブルの例を示す図である。
【0048】
前記ナビゲーション装置14(図1)において、スケジュールを受信すると、CPU31の図示されない目的地設定情報取得処理手段は、目的地設定情報取得処理を行い、スケジュールを取得する。そして、CPU31の図示されないデータ抽出処理手段は、データ抽出処理を行い、場所として記録されているテキストデータを抽出する。続いて、CPU31の図示されない地点検索処理手段は、地点検索処理を行い、場所の名称がデータ記録部16のデータベースに、施設等の地点として記録されているかどうかを判断し、場所の名称がデータ記録部16のデータベースに記録されている場合、該当する地点が複数存在するかどうかを判断する。該当する地点が複数存在しない場合、CPU31の図示されない地点登録処理手段は、該当する地点について、例えば、施設データ等の地点データを読み出し、図5に示されるように、該当する地点の住所及び座標を、例えば、「会議」、「2004年10月18日 13:30」、「abc工業」、「○○県××市△△6番地18」、「N34°55′11″ E137°13′15″」等のように、前記場所の住所及び座標としてデータ記録部16に記録し、地点を登録する。
【0049】
また、場所の名称がデータ記録部16のデータベースに記録されていない場合、又は記録されているが、該当する地点が複数存在する場合、運転者が車両を走行させた後、イグニッションスイッチをオフにすると、前記地点登録処理手段は、図6に示されるように、運転者が車両のイグニッションスイッチをオフにした地点の座標を、GPSセンサ15から読み込み、例えば、「会議」、「2004年10月18日 13:30」、「abc工業」、「N34°55′11″ E137°13′15″」等のように、前記場所の座標としてデータ記録部16に記録し、地点を登録する。
【0050】
このようにして、地点が登録されると、図7に示されるように、データ記録部16の登録地点テーブルに、登録地点ごとに地点の名称、スケジュールの用件及び地点の座標が記録される。
【0051】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 スケジュールを取得するのを待機する。
ステップS12 場所として記録されているテキストデータを抽出する。
ステップS13 場所の名称がデータベースに記録されているかどうかを判断する。場所の名称がデータベースに記録されている場合はステップS14に、記録されていない場合はステップS16に進む。
ステップS14 該当する地点が複数存在するかどうかを判断する。該当する地点が複数存在する場合はステップS16に、複数存在しない場合はステップS15に進む。
ステップS15 該当する地点の住所及び座標を場所の住所及び座標としてデータ記録部16に記録し、処理を終了する。
ステップS16 イグニッションスイッチをオフにした地点の座標をデータ記録部16に記録し、処理を終了する。
【0052】
続いて、運転者が再び操作部73を操作し、パソコン61に運転者のスケジュールを設定したときのパソコン61及びナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0053】
図8は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の他の動作を示すフローチャート、図9は本発明の第1の実施の形態におけるスケジュールの記録状態の例を示す第2の図、図10は本発明の第1の実施の形態における検索結果の例を示す第1の図、図11は本発明の第1の実施の形態における検索結果の例を示す第2の図である。
【0054】
前記パソコン61(図1)において、運転者が、再び操作部73を操作してスケジュールの各項目の内容を入力すると、図2と同様の処理が行われる。すなわち、前記目的地設定情報記録処理手段は、スケジュールを設定し、目的地設定情報として記録装置74に記録する。なお、前記スケジュールの項目には、例えば、運転者が行うべき用件、用件を行う日時、場所、住所等が含まれ、例えば、図9に示されるように、「会議」、「2004年11月12日 09:30」等のように各項目の内容を表す名称等で入力され、記録されるが、文章の形式で入力し、記録することもある。また、図9において、場所及び住所のように入力されない項目がある。
【0055】
続いて、所定のタイミングで、運転者が操作部73を操作して、ナビゲーション装置14へのスケジュールの送信を指示すると、前記目的地設定情報送信処理手段は、記録装置74からスケジュールを読み出し、ナビゲーション装置14に送信する。
【0056】
次に、該ナビゲーション装置14において、スケジュールを受信すると、前記目的地設定情報取得処理手段はスケジュールを取得し、前記データ抽出処理手段は、用件として記録されているテキストデータを抽出する。続いて、前記地点検索処理手段は、地点検索処理を行い、用件の名称が前記登録地点テーブルに記録されているかどうかを判断する。用件の名称が登録地点テーブルに記録されている場合、CPU31の図示されない地点表示処理手段は、地点表示処理を行い、操作部34に、図10に示されるような地点表示画面を形成し、該地点表示画面に該当する地点の情報を表示する。このとき、地点の情報としては、用件、日時、場所、住所及び座標が表示される。
【0057】
そして、表示された地点が正しい場合、運転者が地点表示画面の決定キーk1を押すと、前記目的地設定処理手段は該当する地点を目的地として設定する。
【0058】
また、用件の名称が登録地点テーブルに記録されていない場合、前記目的地設定処理手段は、通常の検索手法に従って、地点を検索して読み出し、該地点の情報を前記地点表示画面に表示する。そして、表示された地点が正しくない場合、運転者が地点表示画面の変更キーk2を押すと、前記目的地設定処理手段は、再度通常の検索手法に従って、地点を検索して読み出し、該地点の情報を前記地点表示画面に表示し、表示された地点が正しく、運転者によって決定キーk1が押されると、前記目的地設定処理手段は前記地点を目的地として設定する。
【0059】
なお、用件の名称が登録地点テーブルに複数記録されている場合、前記地点表示処理手段は、操作部34に、図11に示されるような地点表示画面を形成し、該地点表示画面に該当する地点の情報を表示する。このとき、地点の情報としては、用件及び日時、並びに候補となる複数の場所がリストAR1として表示される。したがって、運転者がリストAR1の中から所定の場所を選択して押すと、前記目的地設定処理手段は、選択された場所の地点を目的地として設定する。
【0060】
このように、運転者が記録したスケジュールに基づいて地点を登録し、登録された地点を目的地として設定することができるので、例えば、五十音、電話番号、住所、施設名等を入力する必要がなくなる。したがって、パソコン61に設定されたスケジュールを十分に利用することができるので、操作を簡素化することができる。
【0061】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 スケジュールを取得するのを待機する。
ステップS22 用件として記録されているテキストデータを抽出する。
ステップS23 用件の名称が登録地点テーブルに記録されているかどうかを判断する。用件の名称が登録地点テーブルに記録されている場合はステップS24に、記録されていない場合はステップS27に進む。
ステップS24 該当する地点の情報を表示する。
ステップS25 表示された地点が正しいかどうかを判断する。表示された地点が正しい場合はステップS26に、正しくない場合はステップS27に進む。
ステップS26 地点を目的地として設定し、処理を終了する。
ステップS27 地点を読み出す。
ステップS28 地点を目的地として設定し、処理を終了する。
【0062】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0063】
図12は本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【0064】
この場合、制御装置及び演算装置としてのCPU31(図1)の前記地点検索処理手段は、場所の名称が記録装置としてのデータ記録部16のデータベースに、施設等の地点として記録されているかどうかを判断し、場所の名称がデータ記録部16のデータベースに記録されている場合、該当する地点が複数存在するかどうかを判断する。該当する地点が複数存在しない場合、CPU31の前記地点登録処理手段は、該当する地点について、例えば、施設データ等の地点データを読み出し、図5に示されるように、該当する地点の住所及び座標を、例えば、「会議」、「2004年10月18日 13:30」、「abc工業」、「○○県××市△△6番地18」、「N34°55′11″ E137°13′15″」等のように、場所の住所及び座標としてデータ記録部16に記録し、地点を登録する。
【0065】
また、場所の名称がデータ記録部16のデータベースに記録されていない場合、又は記録されているが、該当する地点が複数存在する場合、前記目的地設定処理手段は、スケジュールにおける場所を目的地として設定する。続いて、車両が目的地に到着すると、前記地点登録処理手段は、図6に示されるように、目的地の座標を現在地検出部としてのGPSセンサ15から読み込み、例えば、「会議」、「2004年10月18日 13:30」、「abc工業」、「N34°55′11″ E137°13′15″」等のように、目的地の情報としてデータ記録部16に記録し、地点を登録する。
【0066】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 スケジュールを取得するのを待機する。
ステップS32 場所として記録されているテキストデータを抽出する。
ステップS33 場所の名称がデータベースに記録されているかどうかを判断する。場所の名称がデータベースに記録されている場合はステップS34に、記録されていない場合はステップS36に進む。
ステップS34 該当する地点が複数存在するかどうかを判断する。該当する地点が複数存在する場合はステップS36に、複数存在しない場合はステップS35に進む。
ステップS35 該当する地点の住所及び座標を場所の住所及び座標としてデータ記録部16に記録し、処理を終了する。
ステップS36 スケジュールにおける場所を目的地として設定する。
ステップS37 目的地の座標をデータ記録部16に記録し、処理を終了する。
【0067】
各実施の形態においては、パソコン61においてスケジュールが設定されるようになっているが、他の実施の形態においては、PDA、携帯電話、電子手帳、携帯端末等の他の移動式の端末装置においてスケジュールを設定することができる。
【0068】
また、各実施の形態においては、パソコン61からナビゲーション装置14にスケジュールを送信するようになっているが、他の実施の形態においては、パソコン61において記録装置74に所定の記録媒体、例えば、メモリカードをセットし、該メモリカードにスケジュールを記録し、続いて、ナビゲーション装置14において前記メモリカードをデータ記録部16にセットし、スケジュールをデータ記録部16に記録することができる。
【0069】
さらに、各実施の形態においては、データ記録部16において地点が登録され、データ記録部16に登録地点テーブルが形成されるようになっているが、例えば、操作部34において地点を登録し、操作部34に登録地点テーブルを形成することができる。
【0070】
各実施の形態においては、パソコン61においてスケジュールが設定されるようになっているが、他の実施の形態においては、ナビゲーション装置14においてスケジュールを設定することができる。その場合、スケジュールはデータ記録部16に記録される。
【0071】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーションシステムのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるパソコンの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるスケジュールの記録状態の例を示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態における地点の登録状態の例を示す第1の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における地点の登録状態の例を示す第2の図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるデータ記録部の登録地点テーブルの例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の他の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるスケジュールの記録状態の例を示す第2の図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における検索結果の例を示す第1の図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における検索結果の例を示す第2の図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
14 ナビゲーション装置
16 データ記録部
17 ナビゲーション処理部
31、54、71 CPU
43 ネットワーク
51 情報センタ
61 パソコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、前記目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、該地点検索処理手段の判断結果に基づいて地点を登録する地点登録処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
端末装置において、操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、車載装置において、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、前記目的地設定情報の内容を表す名称が車載装置の記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、該地点検索処理手段の判断結果に基づいて地点を登録する地点登録処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記名称が記録装置に記録されている場合、前記地点登録処理手段は該当する地点を登録する請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記名称が記録装置に記録されていない場合、前記地点登録処理手段はイグニッションスイッチをオフにした地点を登録する請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記名称が記録装置に記録されていない場合、前記目的地設定情報の場所を目的地として設定する目的地設定処理手段を有する請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、前記目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、該地点検索処理手段の判断結果に基づいて目的地を設定する目的地設定処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項7】
端末装置において、操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段と、車載装置において、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段と、前記目的地設定情報の内容を表す名称が車載装置の記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段と、該地点検索処理手段の判断結果に基づいて目的地を設定する目的地設定処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記記録装置に、登録された地点の情報が記録される請求項6又は7に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
コンピュータを、操作者によって入力された所定の情報を目的地設定情報として記録する目的地設定情報記録処理手段、前記目的地設定情報を取得する目的地設定情報取得処理手段、前記目的地設定情報の内容を表す名称が記録装置に記録されているかどうかを判断する地点検索処理手段、及び該地点検索処理手段の判断結果に基づいて地点を登録する地点登録処理手段として機能させることを特徴とするナビゲーション方法のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−170810(P2006−170810A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−363911(P2004−363911)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】