説明

ナビゲーション装置および携帯電話

【課題】近距離無線通信のための設定、認証を容易に行えるようにしたナビゲーション装置および携帯電話を提供する。
【解決手段】 それぞれ近距離無線通信部29、19を有するナビゲーション装置20および携帯電話10からなり、ナビゲーション装置20は近距離無線通信部29を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部28を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部25に表示し、前記携帯電話は撮像部13を備え、前記ナビゲーション装置20に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置20の表示部25に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部18に記憶して接続認証設定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用のナビゲーション装置と携帯電話とを近距離無線通信を用いて接続するようにしたナビゲーション装置および携帯電話に関するものであり、特に、近距離無線通信のための設定、認証を容易に行えるようにしたナビゲーション装置および携帯電話に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近では、携帯電話のハード、ソフト機能が充実し、従来の携帯端末装置の機能を兼ねるようになってきており、携帯電話の普及率の拡大にはめざましいものがある。携帯電話を利用したデータ通信サービスを提供する事業者も増加しており、携帯電話を利用してバンキング、インターネット販売、ナビゲーション、自動販売機、交通機関やコンビニエンスストアなどの代金決済など、様々なサービスを受けることができるようになってきている。特に携帯電話においては種々のオプションやアプリケーションが搭載可能であり、利用できるサービスの種類も豊富になってきている。
【0003】
また、第3世代と称される携帯電話にはGPS受信機が搭載され、携帯電話自体が位置する現在位置(緯度・経度)を測定することができ、携帯電話を端末装置としたナビゲーションシステムも実用化されている。このような測位システムを利用して、高齢者や児童などの位置確認や、犯罪や火災などの事件、事故における通報時の位置確認などに利用できるシステムも種々検討されている。
【0004】
更に、利用者は、サービス事業者が提供するブラウザやアプリケーション、ゲームソフトのように携帯電話用として開発された様々なアプリケーションなどを自身が所有する携帯電話にインストールして所望のサービスや機能を追加するためカスタマイズすることができる。
【0005】
ところで、安全性の観点から、自動車を運転中に携帯電話を使用することは法律的に禁止されており、運転中に携帯電話を使用する際には携帯電話を車内に固定し、ハンズフリー機能を利用する。最近では多くの自動車に経路案内のためのナビゲーション装置が搭載されるようになってきており、例えば、携帯電話をナビゲーション装置と接続して携帯電話の通信機能を利用することが考えられる。
【0006】
ナビゲーション装置は、地図、道路データを蓄積したデータベース、経路探索手段を備え、所望の出発地、目的地を入力すると、経路探索手段が出発地と目的地とを結ぶ最短の経路を探索し、表示部に案内経路および自者位置、進行方向などを表示して目的地までの経路(道路)案内をするものである。しかしながら、ナビゲーション装置に予め記憶できる地図、道路データの量には限りがある。そこで、携帯電話の通信機能を利用して情報提供サーバから、地図、道路データをナビゲーション装置にダウンロードすることができる。
【0007】
通常、複数の電子装置を接続する場合には、ケーブルを用いて有線接続するが、最近では、赤外線や無線LANなどの近距離無線通信技術が用いられるようになってきている。無線LANを用いて2つの機器を接続する場合には、機器にIPアドレスやMACアドレスを設定し、相互に接続機器を認識した上で情報の送受信をする必要がある。このためにネットワーク上にIPアドレスを管理する管理装置が必要になるなど、構成が複雑になる。
【0008】
これに対してブルートゥース方式を用いた近距離無線通信においては、通信距離の範囲内にある機器同士で自由に通信することができる。しかしながら、通信距離内にある受信装置により通信が傍受できることから、セキュリティーが必要な通信が外部に流出する可能性がある。
【0009】
このため、一般に近距離無線通信を利用する機器間において、相互に接続を設定した機器であることを認証して通信するように構成し、セキュリティーを確保するようにされる。例えば、下記の特許文献1(特開2003−179609号公報)には、ブルートゥース方式の近距離無線通信を用いて複数の機器を接続するための通信認証装置の技術が開示されている。
【0010】
この特許文献1に開示された通信認証装置は、携帯端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ、デジタル音響機器等のデバイス間の無線接続を認証する通信認証装置であって、それぞれの前記デバイスと無線接続を行う通信手段と、前記デバイス間のデータの送信又は受信を可能とするか否か判別する認証手段と、前記通信手段と前記認証手段とを制御する制御手段と、前記制御手段で使用する認証制御用データを記憶する記憶手段と、から構成されたものである。
【0011】
そして、接続される個々の機器は、データ通信を開始する前に、個々の装置がその無線通信エリア内での接続許可されたものかを、別個に設けられた通信認証装置において認証する。すなわち、あらかじめ通信認証装置に認証制御用データが記憶しておき、この通信認証装置をエリア内に持ち込むことにより、通信認証装置内部の記憶手段に記憶された認証制御用データに登録されている通信装置を接続して使用可能とすることができる。
【特許文献1】特開2003−179609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記特許文献1に開示された通信認証装置を用いた接続方式では、接続対象の機器とは別個に通信認証装置が必要であるという問題点があり、また、通信認証装置に認証制御用データを設定しなければならないという問題点があった。
【0013】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、携帯電話と近距離無線通信により接続するナビゲーション装置に、認証データの設定など、接続設定のための二次元コードを表示部などに出力し、携帯電話に備えられたカメラなどの撮像手段により撮像して携帯電話に取り込めば、簡単にナビゲーション装置と携帯電話間の接続設定をすることができることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0014】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、近距離無線通信のための設定、認証を容易に行えるようにしたナビゲーション装置および携帯電話を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
それぞれ近距離無線通信部を有するナビゲーション装置および携帯電話からなり、
ナビゲーション装置は近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示し、
前記携帯電話は撮像部を備え、前記ナビゲーション装置に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置の表示部に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部に記憶して接続認証設定を行うことを特徴とする。
【0016】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、
前記ナビゲーション装置および携帯電話は、近距離無線通信により相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードから読み取った接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする。
【0017】
また、本願の請求項3にかかる発明は、
近距離無線通信部を有する携帯電話と接続認証を行い、近距離無線通信により接続されるナビゲーション装置であって、前記ナビゲーション装置は、近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【0018】
本願の請求項4にかかる発明は、請求3にかかる発明において、
前記ナビゲーション装置は近距離無線通信により他の機器と相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードに記録された接続認証のためのデータに基づいて前記他の機器と認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項5にかかる発明は、
近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示するナビゲーション装置と、近距離無線通信により接続される携帯電話であって、
前記携帯電話は撮像部を備え、前記ナビゲーション装置に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置の表示部に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部に記憶して接続認証設定を行うことを特徴とする携帯電話。
【0020】
本願の請求項6にかかる発明は、請求5にかかる発明において、
前記携帯電話は、近距離無線通信によりナビゲーション装置と相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードから読み取った接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1にかかる発明においては、
ナビゲーション装置は近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示し、前記携帯電話は撮像部を備え、前記ナビゲーション装置に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置の表示部に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部に記憶して接続認証設定を行う。
【0022】
このような構成によれば、ナビゲーション装置および携帯電話が近距離無線通信によりデータ通信するにあたって、二次元コードに記録した接続認証のためのデータに基づいて簡単に接続認証設定をすることができ、手作業にて接続認証設定をする必要をなくすことができるようになる。
【0023】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、前記ナビゲーション装置および携帯電話は、近距離無線通信により相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードから読み取った接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成した。
【0024】
このような構成によれば、ナビゲーション装置と携帯電話は、接続認証設定を行った後、近距離無線通信によってデータ通信の開始に先立って二次元コードに記録した接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するので、通信のセキュリティーを向上することができるようになる。
【0025】
また、請求項3、請求項4の発明においては、それぞれ請求項1、請求項2にかかる発明を構成するナビゲーション装置を提供することができるようになる。また、請求項5、請求項6にかかる発明においては、それぞれ請求項1、請求項2にかかる発明を構成する携帯電話を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置および携帯電話の一例を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置および携帯電話に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーション装置および携帯電話にも等しく適用し得るものである。
【0027】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーション装置および携帯電話の構成を示すブロック図である。本発明のナビゲーション装置および携帯電話は図1に示すように、ナビゲーション装置20と携帯電話10とが近距離無線通信部29、19を介して相互に通信することができるように構成されている。ここで近距離無線通信の方式は、ブルートゥース方式などの通信方式であってよい。
【0028】
ナビゲーション装置20は、制御部21、現在位置検出部22、地図情報記憶部23、操作部24、表示部25、スピーカ26、マイク27、認識用画像データ記憶部28、近距離無線通信部29などを備えて構成されている。制御部21はROM、RAMを有するマイクロプロセッサからなり、ROMに蓄積された制御プログラムにより各部の動作を制御する。また、本発明においてナビゲーション装置20は近距離無線通信部29を介して携帯電話10など他の機器と近距離無線通信を用いてデータ通信をすることができる。
【0029】
現在位置検出部22は、GPS受信機を備え、複数のGPS衛星からの電波を受信して現在位置を測位する衛星航法部と、加速度センサ、舵角センサなどから検出される信号により現在位置や方位を測位する自律航法部を備えている。地図情報記憶部23は、経路探索のための地図情報を記憶するものであり、地図情報は、道路の交差点や屈曲点をノードとし、各ノード間を結ぶリンクで表現したデータと、各リンクの距離や所要時間をリンクコストとしてコストデータから構成される。経路探索は通常のナビゲーションにおいて用いられる周知のダイクストラ法により行うことができる。
【0030】
利用者は操作部24やマイク27を使用して出発地や目的地を入力し、経路探索、経路案内を要求する。経路探索の要求があると、制御部21は地図情報記憶部23に蓄積された経路探索用の地図情報を用いて、出発地から目的地に至る経路のうち、累計の経路コストが最も小さい最適経路を探索して表示部25に地図および道路とともに案内経路を表示部25に表示する。この時、現在位置検出部22で検出した現在位置を示す現在位置マークが案内経路上に表示される。
【0031】
車両が案内経路を進行し、交差点などに接近すると当該交差点における進行方向、例えば、直進や右折、左折の案内が出力される。交差点までの距離は現在位置検出部22が検出した現在位置に基づいて算出される。進行方向の案内には音声ガイダンスが使用され、スピーカを介して音声により出力される。これらのガイダンスのデータはパターン化され、予めメモリ(不図示)に蓄積されている。
【0032】
一方、携帯電話10は、制御部11、電話通信部12、撮像部13、操作部14、表示部15、スピーカ16、マイク17、データ記憶部18、近距離無線通信部19などを備えて構成されている。制御部21はROM、RAMを有するマイクロプロセッサからなり、ROMに蓄積された制御プログラムにより各部の動作を制御する。
【0033】
電話通信部12は通常の携帯電話が備えている電話通信機能を実行するものであり、操作部14は通話先の電話番号を入力したり、メール送信の宛先や本文を入力したりするために用いられるキー、メニュー選択のかめのカーソルキーなどから構成され。スピーカ16、マイク17は通話に使用されるものであり、表示部15はメニューや電話番号、発信履歴、着信履歴、メールの表示に使用される。
【0034】
撮像部13はCDDカメラなどから構成され、写真撮影や画像データの撮像に使用される。また、本発明において、携帯電話10は近距離無線通信部19を介してナビゲーション装置20など他の機器と近距離無線通信を用いてデータ通信をすることができる。そして撮像部13は、ナビゲーション装置20と接続して近距離無線通信によりデータ通信をする場合、後述するようにしてナビゲーション装置20の表示部に出力される接続認証用の画像データを撮像し接続認証データをデコードしてデータ記憶部18に記憶し、ナビゲーション装置20との認証処理に使用するように構成されている。
【0035】
すなわち、ナビゲーション装置20は認識用画像データ記憶部28を備え、近距離無線通信する相手方の機器、本実施例においては、携帯電話10との間で接続認証に用いる画像データを記憶しており、接続認証設定、あるいは、接続認証の要求があると、表示部25にこの認証用画像データ記憶部28から認証用画像データ(接続認証データ)を読み出して表示部25に表示する。
【0036】
認証用画像データは、例えば、QRコードなどの二次元コードにエンコードした画像データであり、接続を許可する携帯電話のIDや接続認証コードや利用者ID等をコード化したものである。利用者はナビゲーション装置20に接続したい機器、本実施例においては携帯電話を接続しようとする場合、上記の接続認証のためのデータを入力し、二次元コードにエンコードして認証用画像データを作成して予め認証用画像データ記憶部28に記憶させる。
【0037】
携帯電話10は近距離無線通信を用いてナビゲーション装置20と接続してデータ通信を行う場合、まず、データ通信の開始に先立って相互に接続設定を行う。すなわち、ナビゲーション装置20の表示部25に認証用画像データ記憶部28に記憶されている認証用画像データを表示させる。次に、携帯電話10は撮像部13によりナビゲーション装置20の表示部25に表示された認証用画像データを撮像し、接続認証データをデコードしてデータ記憶部18に記憶する。
【0038】
前述のようにして相互に接続設定した後、両者を接続して通信する場合、近距離無線通信の通信エリア内で携帯電話10を操作し、ナビゲーション装置20に接続認証要求を行い、ナビゲーション装置20から認証メッセージを受信する。携帯電話10は認証メッセージを受信するとデータ記憶部18に設定されているIDや利用者IDに基づいて応答メッセージをナビゲーション装置20に送信する。ナビゲーション装置20ではこの応答メッセージにより接続許可する携帯電話10からの接続要求であることが確認する。このようにして認証メッセージと応答メッセージを交換して相互認証がなされると、両装置間でデータ通信することが可能になる。
【0039】
すなわち、ナビゲーション装置20から要求される認証データの要求に対して携帯電話10はデータ記憶部18に記憶した接続認証用コードをナビゲーション装置20に送信する。ナビゲーション装置20は携帯電話から受信した接続認証用コードを用いて携帯電話10を認証すると、近距離無線通信部19、29を介して両装置間のデータ通信が開始される。
【0040】
次に、図1に示すナビゲーション装置20および携帯電話10の近距離無線通信による接続手順について説明する。図2はナビゲーション装置20における動作手順を示すフローチャートであり、図3は携帯電話10における動作手順を示すフローチャートである。
【0041】
先ず、利用者が近距離無線通信接続しようとする機器の接続機種を指定して接続設定SW(接続設定スイッチ)を操作すると、ナビゲーション装置20はステップS11の処理において、接続設定SWの操作を検出して、操作部24から指定されたスイッチこれを検出する。
【0042】
すると、ナビゲーション装置はステップS12の処理において、認識用画像データ記憶部28から該当する機種に対応した二次元コードを読み出して表示部25に表示する。ここで表示された二次元コードは、先に説明したように、接続機種に対応するID、利用者ID、接続認証コードを二次元コード化したものである。
【0043】
表示部25に二次元コードが表示されると、図3に示すフローチャートのステップS21の処理において、携帯電話10は撮像部13によりナビゲーション装置20の表示部25に表示された二次元コードを撮像する。ステップS22では、撮像された画像が写真撮影された画像か、接続設定のための二次元コードであるかを判別する。
【0044】
撮像した画像が接続設定のための二次元コードでない場合はステップS29の処理において接続設定のエラーであることを表示して処理を終了する。二次元コードであれば、ステップS23の処理に進み、接続設定機能をオンにして二次元コードをデコードし、認証コード等をデータ記憶部18に記憶(設定)する。
【0045】
ここまでの処理でナビゲーション装置20と携帯電話10の接続設定の処理が終了する。
【0046】
この後、図2のフローチャートに戻り、ナビゲーション装置20はステップS13の処理において、接続設定された機器に対して認証コードメッセージを送出し、ステップS14の処理においてタイマをスタートさせる。この処理は、所定の時間内に携帯電話10から認証メッセージに対する応答がない場合にタイムアウトして、処理を終了するための処理である。
【0047】
ステップS14の処理においてタイマをスタートすると、ステップS15の処理において、携帯電話10からの認証メッセージに対する応答メッセージの受信を監視する。ステップS15の処理で応答メッセージを受信したらステップS19の処理において接続がなされ通信を開始する。
【0048】
ステップS15の処理において応答メッセージを受信していない場合、ステップS16の処理においてタイマのカウント値をチェックし、タイムアウトになったか判別する。タイムアウトでなければステップS15の処理に戻り、応答メッセージの受信を待つ。タイムアウトであればステップS17の処理に進み、認証メッセージの送出を停止してステップS18の処理において、接続エラーであることを表示して処理を終了する。
【0049】
一方、携帯電話10がナビゲーション装置20に接続要求する場合においては、図3のフローチャートのステップS24の処理においてデータ記憶部18に記憶した認証データに基づいて認証メッセージをナビゲーション装置20に送信し、ステップS25の処理においてタイマをスタートさせる。この処理は、所定の時間内にナビゲーション装置20から認証メッセージに対する応答がない場合にタイムアウトして、処理を終了するための処理である。
【0050】
ステップS25の処理においてタイマをスタートすると、ステップS26の処理において、ナビゲーション装置20からの認証メッセージに対する応答メッセージの受信を監視する。ステップS26の処理で応答メッセージを受信したらステップS30の処理において接続がなされ通信を開始する。
【0051】
ステップS26の処理において応答メッセージを受信していない場合、ステップS27の処理においてタイマのカウント値をチェックし、タイムアウトになったか判別する。タイムアウトでなければステップS26の処理に戻り、応答メッセージの受信を待つ。タイムアウトであればステップS28の処理に進み、認証メッセージの送出を停止してステップS29の処理において、接続エラーであることを表示して処理を終了する。
【0052】
なお、上記の実施例において認証用画像データの撮像は、接続設定の際に行い。以後は接続認証要求に基づいて相互認証する例を説明したが、このような実施例に限らず、接続要求の都度、認証用画像データを撮像して認証メッセージ、応答メッセージを交換して相互認証するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置および携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のナビゲーション装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】図1の携帯電話の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
10・・・・携帯電話
11・・・・制御部
12・・・・電話通信部
13・・・・撮像部
14・・・・操作部
15・・・・表示部
16・・・・スピーカ
17・・・・マイク
18・・・・データ記憶部
19・・・・近距離無線通信部
20・・・・ナビゲーション装置
21・・・・制御部
22・・・・現在位置検出部
23・・・・地図情報記憶部
24・・・・操作部
25・・・・表示部
26・・・・スピーカ
27・・・・マイク
28・・・・認識用画像データ記憶部
29・・・・近距離無線通信部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ近距離無線通信部を有するナビゲーション装置および携帯電話からなり、
ナビゲーション装置は近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示し、
前記携帯電話は撮像部を備え、前記ナビゲーション装置に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置の表示部に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部に記憶して接続認証設定を行うことを特徴とするナビゲーション装置および携帯電話。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置および携帯電話は、近距離無線通信により相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードから読み取った接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置および携帯電話。
【請求項3】
近距離無線通信部を有する携帯電話と接続認証を行い、近距離無線通信により接続されるナビゲーション装置であって、前記ナビゲーション装置は、近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ナビゲーション装置は近距離無線通信により他の機器と相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードに記録された接続認証のためのデータに基づいて前記他の機器と認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
近距離無線通信部を介して通信接続される機器に対する接続認証のためのデータを二次元コード化して記憶した認証用画像データ記憶部を備え、接続認証設定が要求された時、前記二次元コードを表示部に表示するナビゲーション装置と、近距離無線通信により接続される携帯電話であって、
前記携帯電話は撮像部を備え、前記ナビゲーション装置に接続認証設定を要求した場合、前記ナビゲーション装置の表示部に表示部に表示される二次元コードを撮像し、当該二次元コードに記録された接続認証のためのデータを読み取り、データ記憶部に記憶して接続認証設定を行うことを特徴とする携帯電話。
【請求項6】
前記携帯電話は、近距離無線通信によりナビゲーション装置と相互に通信する場合、データ通信に先立って、前記二次元コードから読み取った接続認証のためのデータに基づいて認証メッセージとその応答メッセージを交換し、データ通信を開始するように構成したことを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置および携帯電話。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−258906(P2007−258906A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78779(P2006−78779)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】