説明

ナビゲーション装置

【課題】
一つの画面に表示された複数の探索経路の各探索経路の違いや特徴を短時間で把握することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】
全経路表示画面82に複数の探索経路が表示される場合、複数の探索経路が分岐したり、探索経路を通過する道路名称が変更する地点に経路特徴点マーク815〜819を表示する。そして、経路特徴点マーク815〜819には、経路特徴点815〜819に相当する地点の名称820〜824が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、探索された複数経路の全てを1画面で示すナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
出発地から目的地へ至る複数の経路を表示し、その表示した複数の経路の中からユーザーが好みの経路を簡便に選択することができる車載用ナビゲーション装置が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−202137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示されるナビゲーション装置では、道路名称キーや料金キーなどを選択しないと各経路の特徴がわからない。このため、複数の経路が表示されている表示画面を見ただけでは、各経路の特徴がわからないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明は、経路探索された複数の探索経路をモニタに表示するナビゲーション装置に適用され、モニタには、複数の探索経路のうちの少なくとも2つの探索経路の一部が相互に同一の経路を通過し、同一の経路を通過した後、相互に相違する経路に分岐する分岐地点に目印を付した探索経路を表示することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、経路探索された複数の探索経路をモニタに表示するナビゲーション装置に適用され、モニタには、複数の探索経路のそれぞれについて探索経路として選択された道路の名称、および道路の種別のいずれか一方が変化する地点に目印を付した探索経路を表示することを特徴とする。
(3)請求項3の発明のナビゲーション装置は、複数の探索経路を算出する経路探索手段と、経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、複数の探索経路が重複している区間を検出する重複区間検出手段と、重複区間検出手段により検出された重複区間から複数の探索経路が分岐する分岐地点を検出する分岐地点検出手段と、経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、分岐地点検出手段により検出された分岐地点に目印を表示する分岐地点目印表示手段とを備えることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項3に記載のナビゲーション装置において、分岐地点目印表示手段によって表示された目印に分岐地点名称を表示する分岐地点名称表示手段を備えることを特徴とする。
(5)請求項5の発明のナビゲーション装置は、複数の探索経路を算出する経路探索手段と、経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、探索経路が通過する道路の名称、および道路の種別のいずれか一方が変化する変化地点を検出する変化地点検出手段と、経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、変化地点検出手段によって検出された変化地点に目印を表示する変化地点目印表示手段とを備えることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、変化地点目印表示手段によって表示された目印に変化地点名称を表示する変化地点名称表示手段を備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項3乃至6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、分岐地点もしくは変化地点を詳細に示す指令を出力する出力手段をさらに備え、出力手段により前記指令が出力されると、モニタには、分岐地点もしくは変化地点の詳細を表示することを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項3乃至7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、探索経路を要約化して要約地図として表示するための要約地図処理手段をさらに備え、要約地図上に分岐地点名称または変化地点名称を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、複数の経路が分岐する地点や、経路の道路の名称および道路種別のいずれか一方が変化する地点に目印や地点名称を付すようにしたので、経路探索された複数の探索経路から一つの探索経路を選択するための判断材料となる各探索経路の違いや特徴を短時間に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。このナビゲーション装置は車両に搭載されており、設定された目的地までの経路を複数探索して、各経路の全体について通常の地図を基に道路形状などを簡略化することにより通常の地図を要約した地図(以下、要約地図という)を作成して表示する。そして、表示した複数の経路のうち1つをユーザに選択させ、その経路を推奨経路として自車両を目的地まで案内する。なお、要約地図については後で詳細に説明するが、地図データの道路形状データに関して方向量子化処理や曲線近似処理などを行い、もともとの道路形状をデフォルメして表すような地図を総称する。
【0007】
図1に示すナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、地図データが記録されたDVD−ROM19が装填される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の処理や制御を行う。この制御回路11において後で説明するような処理を実行することによって、設定された目的地に対してDVD−ROM19に記録された地図データに基づいて複数の経路が探索され、各経路の全体について要約地図が作成されて、それぞれ表示モニタ16に表示される。
【0009】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方位を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、要約地図を画像表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、各経路の全体の要約地図が表示モニタ16に表示される。
【0011】
入力装置17は、ユーザが目的地の設定などを行うための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置を指定して目的地を設定し、その目的地までの経路探索をナビゲーション装置1に開始させることができる。
【0012】
ディスクドライブ18は、要約地図を作成するために用いられる地図データを、装填されたDVD−ROM19より読み出す。なお、ここではDVD−ROMを用いた例について説明しているが、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより、地図データを読み出すこととしてもよい。この地図データには、複数の経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、ユーザに選択された推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路を表す道路データ、さらには海岸線や河川、鉄道、地図上の各種施設(ランドマーク)など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。
【0013】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間ごとに設定された複数のリンクによって構成されている。なお、リンクによって設定される道路区間の長さは異なっており、リンクの長さは一定ではない。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。また、リンク内にはノードとノードの間に形状補間点と呼ばれる点が設定されていることもある。形状補間点もノードと同じく、それぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードと形状補間点の位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。経路計算データには、上記の各リンクに対応して、自車両の通過所要時間を表すためのリンクコストと呼ばれる値が設定されている。
【0014】
前述のように入力装置17におけるユーザの操作によって経路探索処理が選択されると、制御回路11において経路探索プログラムが実行される。このプログラム処理を図2に示すフローチャートにより説明する。この経路探索処理では、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、設定された目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの複数の経路が求められる。そして、こうして求められた各経路の全体の要約地図が道路データに基づいて作成され、表示モニタ16に表示される。
【0015】
図2のフローチャートについて以下に説明する。ステップS100では、ユーザに入力された目的地により、経路探索の目的地を設定する。ステップS200では、経路探索開始点である自車両の現在地から、ステップS100において設定された目的地まで、複数の経路を探索する。このとき、前述したように経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより経路演算が行われる。なお、自車両の現在地は現在地検出装置14によって一定時間ごとに求められる。
【0016】
なお、ステップS200では複数の経路を探索するために、様々な経路探索条件によって経路探索を行う。たとえば、有料道路優先や一般道路優先、距離優先などの経路探索条件によって経路探索を行い、それぞれの条件で最適な経路を求めることにより、複数の経路を探索する。この探索経路のデータは、主にノードとリンクとから構成され、探索経路データとしてRAM13に記憶される。なお、1つの経路探索条件によって最適経路以外の経路も探索することで、複数の経路を探索するようにしてもよい。たとえば、目的地までのリンクコストの合計が最も小さいものを最適経路とし、さらにその最適経路とリンクコストの合計の差が所定値以内である経路も含めて経路探索結果を求めることにより、1つの経路探索条件で複数の経路を探索することができる。
【0017】
ステップS300では、海岸線抽出処理を実行する。ここでは、ステップS800の海岸線描画処理を実行するために必要な前処理として、ステップS200で探索された各経路から所定の範囲内にある海岸線の形状を抽出する。なお、この海岸線抽出処理は必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。本発明では、ここでの処理内容は直接関係がないため、詳しい説明を省略する。
【0018】
ステップS400では、リンク簡潔化処理を実行する。ここでは、ステップS500の要約地図作成処理において正しく処理を実行できるようにするための前処理として、ステップS200で探索された各経路のリンクを簡潔化する処理を行う。具体的には、複数のリンクの近接している部分同士を統合して1つのリンクで表す処理(近接リンク統合処理)と、微小なリンクを除去する処理(微小リンク除去処理)と、隣の点との間隔が微小な形状補間点を除去する処理(微小間隔中間点除去処理)とを、各経路に対して実行する。なお、このリンク簡潔化処理は必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。本発明では、ここでの処理内容は直接関係がないため、詳しい説明を省略する。
【0019】
ステップS500では、ステップS200で探索され、さらに必要に応じてステップS400のリンク簡潔化処理が行われた各経路に対して、要約地図作成処理を実行する。この要約地図作成処理によって、各経路の全体、すなわち現在地から目的地までを表す各経路が要約された要約地図が作成される。このときの処理内容については、後で詳しく説明する。
【0020】
ステップS600では、縮尺変更処理を実行する。ここでは、ステップS500で作成された要約地図の縮尺を部分的に変更する処理を行う。たとえば、出発地や目的地周辺の縮尺を他の部分よりも大きくして、出発地や目的地周辺が拡大されて見やすくなるようにする。なお、この縮尺変更処理は必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。本発明では、ここでの処理内容は直接関係がないため、詳しい説明を省略する。
【0021】
ステップS700では、重複部分描画処理を実行する。ここでは、ステップS500で作成された要約地図に対して、2つ以上の経路が重なっている部分(区間)をそれぞれの経路が判別できるような表示形態で描画する処理を行う。たとえば、各経路を互いに少しずつずらして描画する。なお、この重複部分描画処理は必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。本発明では、ここでの処理内容は直接関係がないため、詳しい説明を省略する。
【0022】
ステップS710では、経路特徴点描画処理を実行する。ここでは、ステップS700で重複部分描画処理された要約地図に対して、2つ以上の経路が重複部分から分岐している地点や探索経路の特徴を表す地点に目印等を描画する処理を行う。このときの処理内容については、後で詳しく説明する。
【0023】
ステップS800では、海岸線描画処理を実行する。ここでは、ステップS300で抽出された海岸線の形状に基づいて、経路から所定の範囲内にある海岸線を描画する処理を行う。なお、この海岸線描画処理は必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。本発明では、ここでの処理内容は直接関係がないため、詳しい説明を省略する。
【0024】
ステップS900では、ステップS500において作成され、さらに必要に応じてステップS600〜S800の処理が行われた各経路の要約地図を、表示モニタ16に表示する。このとき、出発地と目的地にはそれぞれ出発地マークと目的地マークを表示する。ステップS900を実行した後は、図2のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、目的地までの複数の経路が探索されて、各経路の全体の要約地図が表示モニタ16に表示される。
【0025】
図2のフローチャートの処理を実行して各経路の全体の要約地図を表示モニタ16に表示したら、その後ナビゲーション装置1は、各経路のうち1つをユーザに選択するように指示する。ユーザが入力装置17を操作することによっていずれかの経路を選択すると、選択された経路を推奨経路に設定して、現在地の周辺の道路地図を表示してその上に推奨経路を示す。そして、この推奨経路に従って自車両を誘導し、目的地まで案内する。なお、このとき現在地周辺の道路地図として、通常の地図と要約地図のどちらを表示してもよい。このときの要約地図も、図2のフローチャートと同様の処理によって作成することができる。
【0026】
次に、ステップS500において実行される要約地図作成処理の内容について説明する。要約地図作成処理では、方向量子化処理と呼ばれる処理を実行することによって各経路の道路形状を簡略化することにより、各経路の要約地図を作成する。この方向量子化処理について、以下に説明する。
【0027】
方向量子化処理では、各経路のリンクをそれぞれ所定の分割数で分割した上で、道路形状の簡略化を行う。図3および図4は、いずれもこの方向量子化処理の内容を説明するための詳細説明図であり、図3ではリンク分割数が2(2分割)の場合について、また図4ではリンク分割数が4(4分割)の場合について、それぞれの方向量子化処理の内容を図示している。以下、図3に示す2分割の場合より先に説明を行う。
【0028】
図3(a)の符号30は、探索された経路に含まれているリンクの1つを例示している。このリンク30に対して、(b)に示すように、その両端点の間を結ぶ線分31から最も遠くにあるリンク30上の点32を選択する。なお、ここで選択される点32は、前述のノードまたは形状補間点に相当する。
【0029】
上記のような点32が求められたら、次に(c)に示すように、リンク30の両端点のそれぞれと点32とを結ぶ線分33および34を設定する。この線分33と34がそれぞれの基準線に対してなす角度をθおよびθと表す。なお、ここでいう基準線とは、リンク30の両端点から予め決められた所定の方向(たとえば、真北方向)に向かって、それぞれ延びている線のことである。(c)に示すように、一方の端点からの基準線と線分33によって挟まれている部分の角度が、θと表される。また、もう一方の端点からの基準線と線分34によって挟まれている部分の角度が、θと表される。
【0030】
上記のようにして点32とリンク30の両端点とをそれぞれ結ぶ線分33、34が設定されたら、次に(d)に示すように、この線分33と34の方向をそれぞれ量子化する。ここでいう方向の量子化とは、予め設定された単位角度の整数倍に前述の角度θおよびθがそれぞれなるように、線分33と34を各端点を中心にしてそれぞれ回転させることをいう。すなわち、θ=m・Δθ、θ=n・Δθ(n、mは整数)となるように、線分33と34をそれぞれ回転させてθとθの値を補正する。このときのmおよびnの値は、上記式によって計算される補正後のθとθがそれぞれ元の値に最も近くなるように設定される。
【0031】
以上説明したように線分33と34の方向をそれぞれ量子化すると、線分33と34が基準線となす角度θおよびθが、単位角度Δθ刻みで補正される。なお図4(d)では、Δθ=15°としている。そして、θについてはm=6と設定して補正後の角度を90°にし、θについてはn=0と設定して補正後の角度を0°にした例を図示している。
【0032】
こうして線分33と34の方向をそれぞれ量子化したら、次に線分33と34をそれぞれ延長したときの交点を求める。そして、その交点と各端点とを結ぶようにして、(d)に示すように、線分33と34の長さをそれぞれ補正する。
【0033】
以上説明したようにして、線分33と34を求め、これらの方向を量子化すると共に長さを補正することによって、リンク30に対する2分割の場合の方向量子化処理が行われる。この線分33と34をリンク30の代わりに用いることで、リンク30の形状を簡略化して表すことができる。このとき、リンク30の両端点の位置が固定された状態でリンク30の形状が簡略化されるため、隣接するリンクの位置には影響を及ぼさない。したがって、方向量子化処理を用いて経路の各リンク形状をそれぞれ簡略化することにより、経路の全体的な位置関係を保ちつつ、その道路形状を容易に簡略化することができる。
【0034】
次に、4分割の場合の方向量子化処理について説明する。図4(a)の符号40は、図3(a)と同様に、探索された経路に含まれているリンクの1つを例示している。このリンク40に対して、(b)に示すように、まずその両端点の間を結ぶ線分41aから最も遠くにあるリンク40上の点42aを選択する。次に、その点42aとリンク40の各端点とをそれぞれ結ぶ線分41bおよび41cを設定し、この線分41bと41cからそれぞれ最も遠く離れた位置にあるリンク40上の点42bおよび42cを選択する。なお、ここで選択される点42a〜42cは、いずれも2分割の場合と同様に前述のノードまたは形状補間点に相当する。
【0035】
上記のような点42a〜42cが求められたら、次に(c)に示すように、2分割の場合と同様にして、リンク40の各端点と点42a〜42cとをそれぞれ順に結ぶ線分43、44、45および46を設定する。この線分43〜46がそれぞれの基準線に対してなす角度を、θ、θ、θおよびθと表す。なお、このときの基準線はリンク40の両端点に対して定められるだけでなく、点42a〜42cのうち真ん中に位置する最初に選択された点42aに対しても定められる。
【0036】
上記のようにして線分43〜46が設定されたら、次に(d)に示すように、各線分の方向をそれぞれ量子化する。このとき、点42aを保存点として、線分44と45はこの保存点42aを中心にそれぞれ回転させる。なお、線分43と46については、2分割の場合と同様に各端点を中心にそれぞれ回転させる。ここでは、Δθ=15°と予め設定し、θ〜θの補正後の角度をそれぞれ60°、45°、180°および60°とした例を図示している。
【0037】
こうして線分43〜46の方向をそれぞれ量子化したら、次に線分43と44をそれぞれ延長したときの交点と、線分45と46をそれぞれ延長したときの交点とを求める。そして、各交点と各端点または保存点42aとを結ぶようにして、(d)に示すように、線分43〜46の長さをそれぞれ補正する。
【0038】
以上説明したようにして、線分43〜46を求め、これらの方向を量子化すると共に長さを補正することによって、リンク40に対する4分割の場合の方向量子化処理が行われる。この線分43〜46をリンク40の代わりに用いることで、リンク40の形状を簡略化して表すことができる。このとき、リンク40の両端点の位置に加えて、さらに保存点42aの位置も固定された状態で、リンク40の形状が簡略化される。したがって、複雑な形状のリンクによって構成されている経路に対しても、その全体的な位置関係を保ちつつ適切に道路形状を簡略化することができる。
【0039】
なお、上記では2分割と4分割の場合の方向量子化処理について説明したが、これ以外の分割数についても同様にして方向量子化処理を実行することができる。たとえば8分割の場合には、まず4分割の場合と同様に、リンクの両端点の間を結ぶ線分から最も遠い1点と、その点と両端点とを結ぶ2つの線分からそれぞれ最も遠い2点を選択する。その後、さらにこれらの3点に両端点を加えた各点間を結ぶ4つの線分からそれぞれ最も遠い4点を選択する。こうして選択された合計7点と両端点とを順に結ぶ8つの線分を求め、これらの線分に対して前述したような方向の量子化と長さの補正を行うことによって、方向量子化処理を行うことができる。
【0040】
方向量子化処理の分割数をいくつにするかは、予め設定しておいてもよいし、あるいはリンクの形状によって判断してもよい。たとえば、上記のようにして両端点またはそれまでに選択された点の間を結ぶ各線分から最も遠い点を順次選択していくとき(図3および4の(b)で説明した処理)において、各線分から最も遠い点までの距離が所定値以下となるまで順次選択していく。このようにすれば、リンクの形状によって方向量子化処理の分割数を決めることができる。
【0041】
以上説明したような方向量子化処理を各経路の全てのリンクに対して順次実行していくことにより、各経路の道路形状を簡略化して要約地図を作成することができる。なお、リンクの1つ1つに対して方向量子化処理を順次実行するのではなく、いくつかのリンクを合わせて方向量子化処理をまとめて実行してもよい。
【0042】
または、ステップS500の要約地図作成処理において、上記の方向量子化処理を実行せずに各経路の道路形状を簡略化することもできる。ここでは、各リンク形状を曲線で近似することによって各経路の道路形状を簡略化する方法を、図5を参照して説明する。
【0043】
図5(a)には、探索された経路に含まれるリンクの一部として、リンク50、51および52を例示している。これらのリンク50〜52に対して、まず(b)に示すように各リンクの両端点において量子化したリンク方向を求める。ここでは、前述の方向量子化処理において各線分の方向の量子化を行ったのと同様にして、元の角度に最も近くて単位角度の整数倍となるようなリンク方向を求める。その結果、(b)において矢印で示されているようなリンク方向が各端点に対して求められる。
【0044】
次に、(c)に示すように各端点の間を結ぶ曲線53、54および55を求めることにより、各リンクの形状を曲線近似する。このとき、各曲線の端点付近における接線の方向が上記の量子化したリンク方向と一致するように、曲線53〜55の形状がそれぞれ決定される。なお、このような曲線を求める方法としては、たとえばスプライン関数を用いたスプライン近似などがあるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0045】
以上説明したような処理を各経路の全てのリンクに対して順次実行していき、求められた曲線を用いて道路形状を表すことにより、各経路の道路形状を簡略化して要約地図を作成することができる。このときも方向量子化処理の場合と同様に、各リンクの両端点の位置が固定された状態で各リンクの形状が簡略化される。したがってこの場合にも、経路の全体的な位置関係を保ちつつ、その道路形状を容易に簡略化することができる。
【0046】
方向量子化処理が行われた経路はRAM13において記憶される。次に、RAM13に記憶され経路のデータ形式について説明する。4分割の場合の方向量子化処理が行われたリンクを例にして説明する。ここでは、リンク40は経路の一部を構成しているものとする。図6(a)は、方向量子化処理が行われる前のリンク40のノード61,62と形状補間点64〜69,610〜613とを示したものである。一方、図6(b)は、方向量子化処理が行われた後のリンク40のノード61,62と形状補間点42a〜42cとを示したものである。方向量子化処理が行われた後の図6(b)のリンク40は、形状補間点42a〜42bの数が3つであるのに対し、方向量子化処理が行われる前の図6(a)のリンク40は、形状補間点64〜69,610〜613の数が11である。これより、方向量子化処理を行うことによって形状補間点の数が少なくなり、形状補間点が間引かれる。
【0047】
方向量子化処理が行われたリンク40は、図7(a)に示すノードデータ形式、図7(b)に示すリンクデータ形式、図7(c)に示す経路データ形式によってRAM13に記憶される。図7(a)に示すノードデータ形式とは、DVD−ROM19に地図データとして記憶されている各ノードのノードIDとそのノードの方向量子化処理が行われた後の座標位置とを記憶する形式である。図7(a)では、図6におけるノード61のノードIDとして、符号「61」がRAM13に記憶され、また、ノード61の座標(X1,Y1)がRAM13に記憶される。
【0048】
図7(b)で示すリンクデータ形式とは、DVD−ROM19に地図データとして記憶されている各リンクのリンクIDとして符号「40」と、そのリンクの始点ノード61と終点ノード62のノードIDとして符号「61」、「62」とが記憶される形式である。また、リンクデータ形式では、リンク40上の形状補間点42a〜42cの数とそれぞれの位置(Xb,Yb),(Xa,Ya),(Xc,Yc)も記憶される。
【0049】
図7(c)で示す経路データ形式とは、方向量子化処理が行われた各経路に識別記号(経路ID)を付与して、そして経路IDごとにその経路を構成するリンクの数とリンクIDとが記憶される形式である。ここでは、リンク40が含まれる経路の経路IDをR1とする。RAM13には、経路R1の経路IDであるR1と、その経路を構成するリンクの数nと、経路R1を構成する各リンクのIDとしてL1〜LnとがRAM13に記憶される。複数の探索経路が表示される場合、各探索経路の経路データ形式で記憶されているリンクIDを参照し、同じリンクIDが存在する場合は、その同じリンクIDを有する探索経路同士が同じリンクIDのリンクの位置において重複していること、つまり、経路の一部が相互に同一の経路を通過していることがわかる。
【0050】
次に、ステップS710において実行される経路特徴点描画処理によって表示される画面について説明する。
図8(a)、(b)は、本発明のナビゲーション装置1における経路特徴点描画処理をしない全経路表示画面81と、経路特徴点描画処理をした全経路表示画面82をそれぞれ示したものである。ここで、全経路表示画面とは、探索経路全体を表示した表示画面をいう。全経路表示画面81,82には、ステップS200の経路探索によって算出された現在地83から目的地84までをつなぐ4つの探索経路である第1の探索経路(ルート1)85、第2の探索経路(ルート2)86、第3の探索経路(ルート3)87および第4の探索経路(ルート4)88と、複数の探索経路のうちの一つの探索経路を選択する経路選択ボタン810〜813とが表示されている。また、海域89が表示されている。
【0051】
経路特徴点描画処理をした全経路表示画面82には、各探索経路の違いをより把握しやすくするために、複数の探索経路が分岐する地点(分岐地点)および探索経路を通過する道路の名称および道路種別のいずれか一方が変化する地点(変化地点)に、他の経路との違いや各経路の特徴を示す目印(以下、経路特徴点マークと呼ぶ)815〜819が丸印で表示される。そして、経路特徴点マーク815〜819が付される分岐地点や変化地点の地点名称820〜824、つまり分岐地点名称や変化地点名称も表示される。
【0052】
経路特徴点マーク815は、第1の探索経路85、第2の探索経路86および第4の探索経路88が同一の経路(国道246号)を通過し、東名入口交差点を通過後、相違する経路(国道246号と保土ヶ谷バイパス)に分岐する分岐地点の目印として表示される。この経路特徴点マーク815には「東名入口」の文字820が吹き出しマークとして表示される。
【0053】
経路特徴点マーク816は、第1の探索経路85と第4の探索経路88が同一の経路(保土ヶ谷バイパス)を通過し、横浜町田インターチェンジ(IC)を通過後、相違する経路(東名高速道路と保土ヶ谷バイパス)に分岐する分岐地点の目印として表示される。経路特徴点マーク816には、「横浜町田IC」の文字821が吹き出しマークとして表示される。
【0054】
経路特徴点マーク817は、浜松町交差点で第3の探索経路87が通過する道路が八王子街道から国道1号線に変化する変化地点の目印として表示される。経路特徴点マーク817には、「浜松町」の文字822が吹き出しマークとして表示される。
【0055】
経路特徴点マーク818は、新保土ヶ谷ICで、第4の探索経路88が通過する道路が保土ヶ谷バイパスから横浜新道に変化する変化地点の目印として表示される。経路特徴点マーク818には、「新保土ヶ谷IC」の文字823が吹き出しマークとして表示される。
【0056】
経路特徴点マーク819は、金港ジャンクション(JC)で、第4の探索経路88が通過する道路が神奈川2号三ツ沢線から神奈川1号横羽線に変化する変化地点の目印として表示される。経路特徴点マーク819には、「金港JC」の文字824が吹き出しマークとして表示される。なお、以下の説明において、各経路特徴点マークの各符号815〜819を対応地点の地点名称の符号としても用いる。
【0057】
経路特徴点描画処理をしない全経路表示画面81では、海域89との位置関係により、第1の探索経路85と第2の探索経路86は内陸側の経路であり、第3の探索経路87は海側の経路であり、第4の探索経路88はさらに海側の経路であることがわかる。しかし、それ以外の各探索経路の違いや特徴はわからない。
【0058】
一方、経路特徴点描画処理をした全経路表示画面82では、第1の探索経路85、第2の探索経路86および第4の探索経路88は、「東名入口」の文字820が表示された経路特徴点マーク815で分岐し、第1の探索経路85と第4の探索経路88は、「横浜町田IC」の文字821が表示された経路特徴点マーク816で分岐していることがわかる。
【0059】
第1の探索経路85は、「東名入口」の文字820が表示された経路特徴点マーク815と「横浜町田IC」の文字821が表示された経路特徴点マーク816を通過し、内陸側を通過していることから、東名高速道路を通過する経路であることが短時間にわかる。また、第2の探索経路86は、インターチェンジに入らないことと、東名高速道路の先にある高速道路(首都高3号線)と重なる位置にある道路を通過していることから、国道246号を通過する経路であることが短時間にわかる。
【0060】
第3の探索経路87は、インターチェンジに入らないことと「浜松町」の文字822が表示された経路特徴点マーク817を通過することから、八王子街道から国道1号を通過する経路であることが短時間にわかる。第4の探索経路88は、「東名入口」の文字820が表示された経路特徴点マーク815と、「新保土ヶ谷IC」の文字823が表示された経路特徴点マーク818と「金港JC」の文字824が吹き出しマークとして表示された経路特徴点マーク819とを通過することから、保土ヶ谷バイパスから、横浜新道、神奈川2号三ツ沢線を通り、神奈川1号横羽線を通過することが短時間にわかる。
【0061】
次に、図2のステップS710の経路特徴点描画処理について図9を参照して説明する。ステップS711では、ステップS500でRAM13に記憶されている方向量子化処理化されたデータを参照して少なくとも2つの探索経路が重なっている区間、つまり少なくとも2つの探索経路の一部が相互に同一の経路を通過している区間が検出される。検出方法としては、図7(c)の経路データ形式で記憶されている各経路のリンクIDが参照され、複数経路間で同一のリンクIDを有するものはないか検出される。そして、同一のリンクIDを有する経路が検出された場合は、その同一のリンクIDに相当するリンクが複数の経路間で重複する区間として検出される。
【0062】
ステップS712では、複数の探索経路間で重複する区間が存在するか判定がなされる。肯定判定の場合は、ステップS713へ進む。否定判定の場合は、経路特徴点描画処理は終了する。ステップS713では、複数の探索経路が同一の経路を通過した後、相互に相違する経路に分岐する地点、すなわち分岐地点が検出される。分岐地点はステップS711で抽出された複数の経路で同一であるリンクの終点ノードに相当するので、分岐地点は図7(b)に示すリンクデータ形式で記憶されているリンクデータから抽出される。
【0063】
次にステップS714では、RAM13に記憶された探索経路データに基づいて、複数の探索経路が通過する高速道路、有料道路、国道などの道路名称や道路種別などをDVD−ROM19に記憶されている地図データより取得する。ステップS715では、各探索経路で道路の名称および道路の種別のいずれか一方が変わる変化地点の検出が行われ、変化地点が検出されたか判定を行う。変化地点は、道路種別や道路名称などが変化するノードより特定することができる。ステップS715が肯定判定された場合は、ステップS716へ進む。否定判定された場合は、経路特徴点描画処理を終了する。
【0064】
ステップS716では、ステップS900の要約地図表示処理において、分岐地点および変化地点に経路特徴点マークとして丸印が表示されるように表示処理が行われる。ステップS717では、分岐地点および変化地点の名称をDVD−ROM19に記憶されている地図データより取得する。次に、ステップS718では、ステップS900の要約地図表示処理において、分岐地点および変化地点の名称が表示されるように表示処理が行われる。このようにして、図8(b)に示すように、複数の探索経路が要約地図として表示されるとともに、分岐地点や変化地点に経路特徴点マークと地点名称が表示される。
【0065】
本発明の実施形態では、図8に示す経路選択ボタン810〜813を入力装置17で選択することによって、選択された探索経路の現在地(出発地)、経路特徴点マークが表示されている地点名称および目的地が抽出される。そして、図10に示すように、複数の探索経路が表示されている画面左側に設定された経由地表示領域105に、現在地、現在地と目的地とを結ぶ経路の経由地および目的地が画面の下から上に向けた順路として表示される。経由地には、経路特徴点マークが表示されている地点名称が表示される。
【0066】
図10は、図8(b)の画面上で経路選択ボタン810を選択したときの表示画面側である。経由地表示領域105には、最下段に現在地ボタン101が表示され、最上段に目的地ボタン104が表示される。また、現在地ボタン101の上方に上向きの矢印を表示し、その上に経由地である東名入り口ボタン102が表示される。このボタン102の上方には矢印が表示され、この矢印の上に経由地である横浜町田ICボタン103が表示される。このボタン103の上には上向きの矢印が表示される。また、経路選択ボタン810〜813も複数の探索経路が表示されている画面の右側へ位置を変更して表示される。なお、経路選択ボタン810の色が変化することにより経路選択ボタン810が選択中であることが明示される。
【0067】
現在地、経由地、目的地ボタン101〜104は入力装置17によって選択することができ、選択すると、その地点周辺の探索経路が拡大されて詳細に表示モニタ16に表示される。つまり、ボタン101〜104を選択すると、分岐地点または変化地点の周辺を詳細に示す指令が制御回路11に出力され、そして、表示モニタ16にその地点周辺の詳細が表示される。たとえば、経由地ボタンである東名入り口ボタン102が選択されると、図11に示すように選択された地点である東名入口交差点の周辺における探索経路が拡大されて表示される。探索経路が拡大された画面には、経路特徴点マーク815および経路特徴点マーク815が付けられる分岐地点を通過する探索経路85、86、88が表示される。また、経路特徴点マーク815が付けられた分岐地点を通過した後に通過することになる道路の名称111、112も表示される。
【0068】
このようなナビゲーション装置によれば次のような作用効果が得られる。
(1)複数の探索経路が表示される要約地図の表示画面において、複数の探索経路の分岐地点に経路特徴点マークと地点名称とを表示することによって、各探索経路の違いが把握しやすくなる。
(2)複数の探索経路が表示される要約地図の表示画面において、探索経路の道路名称および道路種別のいずれか一方が変化する変化地点に経路特徴点マークと地点名称とを表示することによって、各探索経路がどのような経路を通過するかといった各探索経路の特徴を把握することができる。
(3)経路特徴点マークが付された分岐地点の拡大(詳細)図を表示することによって、経路特徴点マークにおける複数の探索経路の分岐の様子や、経路特徴点マークに相当する地点を通過した後に通過する道路がわかり、各探索経路の違いや特徴をさらに詳しく把握することができる。
(4)この実施の形態では、目印などの経路特徴点マークを要約地図上で表示するようにしている。そして、要約地図に表示される探索経路の形状は簡略化されているため、要約地図に複数の探索経路が表示された場合、それぞれの探索経路の違いや特徴が、要約地図作成処理が行われていない地図に比べてわかりづらい場合がある。本発明では、このような要約地図においてもそれぞれの探索経路の違いや特徴がよくわかるので、探索経路の形状を簡略化することによる不利益を補うことができる。よって、要約地図において、本発明はとくに大きな効果を発揮する。
【0069】
上記の実施形態では、ナビゲーション装置において、DVD−ROMなどの記憶メディアより地図データを読み出して要約地図を作成する例について説明しているが、本発明はこの内容には限定されない。たとえば、携帯電話などによる無線通信を用いて、地図データを情報配信センターからダウンロードする通信ナビゲーション装置などにおいても、本発明を適用できる。この場合、車載ナビゲーション装置から情報配信センターへ現在地と目的地を送信し、図2のステップS200〜S800の処理を情報配信センターにおいて行い、その結果を情報配信センターから信号出力してナビゲーション装置へ配信する。すなわち、情報配信センターは、とくに、複数の探索経路を探索する経路探索装置と、要約地図を作成する装置と、重複部分描画処理や経路特徴点描画処理を行う装置と、その処理結果である要約地図を外部へ信号出力する装置とによって構成される。
【0070】
上記の実施形態では、複数の探索経路が簡略化された要約地図として経路全体が表示される場合に経路特徴点表示処理が実行されたが、複数の探索経路の経路全体が表示される表示であれば要約地図として表示される場合に限定されない。
【0071】
特許請求の範囲の要素と実施形態との対応関係を説明する。
本願発明の目印は経路特徴点マーク815〜819に対応する。重複区間検出手段は制御回路11とRAM13に対応し、分岐地点検出手段は制御回路11に対応する。分岐地点目印表示手段および分岐地点名称表示手段は表示モニタ16に対応する。変化地点検出手段は制御回路11とDVD−ROM19に対応し、変化地点目印表示手段および変化地点名称表示手段は表示モニタ16に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】設定された目的地まで複数の経路を探索して各経路の要約地図を表示するときに実行される処理のフローチャートである。
【図3】要約地図を作成するときに利用される2分割の場合の方向量子化処理の内容を説明するための図である。
【図4】同じく4分割の場合の方向量子化処理の内容を説明するための図である。
【図5】各リンク形状を曲線で近似することによって各経路の道路形状を簡略化する方法を説明するための図である。
【図6】(a)は4分割の場合の方向量子化処理が行われる前のリンク、ノード、形状補間点を示す図であり、(b)は4分割の場合の方向量子化処理が行われた後のリンク、ノード、形状補間点を示す図である。
【図7】RAMに記憶された方向量子化処理が行われた経路の記憶形式を説明する図である。
【図8】(a)は経路特徴点描画処理をしない全経路表示画面を示す図であり、(b)は経路特徴点描画処理をした全経路表示画面を示す図である。
【図9】経路特徴点描画処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】経路選択ボタンが選択されたときのナビゲーション装置の表示画面を示す図である。
【図11】経由地ボタンが選択されたときのナビゲーション装置の表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
12 ROM
13 RAM
14 現在地検出装置
15 画像メモリ
16 表示モニタ
17 入力装置
18 ディスクドライブ
19 DVD−ROM
30,40,50 リンク
42a,42b,42c 形状補間点
61,62 ノード
63〜69,610〜613 形状補間点
81,82 全経路表示画面
83 現在地
84 目的地
85〜88 探索経路
810〜813 経路選択ボタン
815〜819 経路特徴点マーク
101 現在地ボタン
102,103 経由地ボタン
104 目的地ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索された複数の探索経路をモニタに表示するナビゲーション装置において、
前記モニタには、複数の前記探索経路のうちの少なくとも2つの探索経路の一部が相互に同一の経路を通過し、前記同一の経路を通過した後、相互に相違する経路に分岐する分岐地点に目印を付した探索経路を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
経路探索された複数の探索経路をモニタに表示するナビゲーション装置において、
前記モニタには、複数の前記探索経路のそれぞれについて探索経路として選択された道路の名称、および道路の種別のいずれか一方が変化する地点に目印を付した探索経路を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
複数の探索経路を算出する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、前記複数の探索経路が重複している区間を検出する重複区間検出手段と、
前記重複区間検出手段により検出された重複区間から前記複数の探索経路が分岐する分岐地点を検出する分岐地点検出手段と、
前記経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、前記分岐地点検出手段により検出された分岐地点に目印を表示する分岐地点目印表示手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記分岐地点目印表示手段によって表示された目印に分岐地点名称を表示する分岐地点名称表示手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
複数の探索経路を算出する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、探索経路が通過する道路の名称、および道路の種別のいずれか一方が変化する変化地点を検出する変化地点検出手段と、
前記経路探索手段によって算出された複数の探索経路を表示するとともに、前記変化地点検出手段によって検出された変化地点に目印を表示する変化地点目印表示手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記変化地点目印表示手段によって表示された目印に変化地点名称を表示する変化地点名称表示手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項3乃至6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記分岐地点もしくは前記変化地点を詳細に示す指令を出力する出力手段をさらに備え、
前記出力手段により前記指令が出力されると、前記モニタには、前記分岐地点もしくは前記変化地点の詳細を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項3乃至7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記探索経路を要約化して要約地図として表示するための要約地図処理手段をさらに備え、要約地図上に分岐地点名称または変化地点名称を表示することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−162503(P2006−162503A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−356509(P2004−356509)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】