説明

ナビゲーション装置

【課題】ナビゲーション装置の事故多発地点データを用いて自車が進む経路において事故多発時点が接近したときに自車前方を自動的に写真又は動画を撮影することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】本発明のナビゲーション装置Nは、現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報と車両の進行方向から車両前方の道路または経路において事故多発地点があるか否か事故多発地点データ5bから検索し、事故多発地点があると判断部1cが判断すると、動作制御部1dが撮像部9を制御して撮像部9を用いて写真又は動画を撮影する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が事故多発地点を通過する際に自動的に車両外部を撮影することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーション装置は、事故多発地点などのデータを用いて自車位置と比較を行い、自車の周辺に事故多発地点が存在する場合には、ナビゲーション装置の地図上の道路に事故多発地点であることを表示したり、音声案内を用いてナビゲーション装置の使用者に通知することができるように構成されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−090154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来のナビゲーション装置においては、自車位置周辺に事故多発地点が存在した場合には、地図上に事故多発地点の場所を表示したり、近くに事故多発地点があることを音声案内で通知したりすることはできるが、事故多発地点を通過するときに事故多発地点で事故に遭遇したときのためにドライブレコーダのように動画や写真を撮影しようとしても従来のナビゲーション装置では場所の表示や案内通知だけ行うだけであり、事故多発地点における動画や写真を撮影することができないという問題があった。また、動画や写真を撮影するためにはドライブレコーダを別途購入する必要があり、ナビゲーション装置が持っている事故多発地点データと連携して動画や写真を撮影することができないという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、ナビゲーション装置の事故多発地点データを用いて自車が進む経路において事故多発時点が接近したときに自車前方を自動的に写真又は動画を撮影することができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、車載用又は歩行用に切り換えて使用することができるナビゲーション装置であって、現在位置を検出する現在位置検出手段と、電子地図データと前記電子地図データに関連付けされた事故多発地点に関する詳細情報を格納する事故多発地点データとが保存された記憶手段と、現在位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で探索された経路を前記電子地図データ上に重畳して表示する表示手段と、前記経路探索手段で探索された前記経路を案内する経路案内手段と、撮像可能に構成され前記ナビゲーション装置に設けられた撮像手段と、前記事故多発地点データに前記現在位置検出手段で検出された現在位置前方の経路上に事故多発地点があるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果において前記事故多発地点があると判定されたときに前記事故多発地点において前記撮像手段で撮像するように動作を制御する動作制御手段とを備えて構成されることを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、現在位置検出手段で検出された現在位置付近の前方に電子地図データに保存された事故多発地点があるか否かを判断し、事故多発地点があると判断したときに、事故多発地点を通過する際に撮像手段を用いて車両前方を撮像することができるように構成されている。
【0008】
また、本発明のナビゲーション装置の前記制御手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて前記表示手段を用いて通知することを特徴とする。
【0009】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、判断手段で現在位置付近の前方に事故多発地点があると判断したときに、撮像手段で車両前方を撮像するとともにナビゲーション装置の利用者に事故多発地点の存在を通知することができるように構成されている。
【0010】
また、本発明のナビゲーション装置の前記動作制御手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて過去に前記撮像手段で撮像された画像があるか否かを判断し、撮像された画像があるときに前記表示手段を用いて通知することを特徴とする。
【0011】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、事故多発地点を車両が通過するときに、撮像手段で車両前方を撮像するとともに、過去に通過している事故多発地点で撮像した画像があるか否かを判断し、過去に撮像された画像があるときには表示手段を用いて過去に撮像された画像を表示することができるように構成されている。
【0012】
また、本発明のナビゲーション装置の前記事故多発地点データは、過去に事故が多発している位置情報、エリア情報、幹線道路情報、区間情報の少なくとも1つが保存されていることを特徴とする。
【0013】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、事故多発地点データとして、位置情報、エリア情報、幹線道路情報、区間情報の少なくとも1つが保存されており、現在位置検出手段で検出される現在位置と比較することで事故多発地点に接近しているか否かを判断手段で判断することができる。なお、事故多発地点データに保存されているデータには、事故が起こった日時や、天気、事故が起こったときの交通情報等が保存されており、判断手段で事故多発地点が現在位置付近の自車前方に有ると判断したときに、事故が発生したときの状況と比較して、現在の車両の走行状態類似しているときに撮像手段を用いて撮像するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明のナビゲーション装置によれば、事故多発地点に接近したことを検出すると撮像手段を用いて車両前方を自動的に撮像することができるように構成されているので、ドライブレコーダを新たに設置することもなく、事故多発地点を通過するときに車両前方を写真又は動画で自動的に撮像しておくことができ、万が一事故多発地点で事故に遭遇した場合、有効な証拠の一つとして利用することができる。
【0015】
また、事故多発地点を通過する際に、過去に撮像手段で撮像した画像があるか否かを判断し、画像があると判断したときには表示手段に過去の画像を表示して車両の運転者に注意を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の構成図
【図2】車両にナビゲーション装置を設けた状態を示す模式図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかるナビゲーション装置の構成図
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の車載用又は歩行用に切り換えて使用することができるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図2は、車両にナビゲーション装置を設けた状態を示す模式図である。
【0018】
図1に示すように本発明のナビゲーション装置Nは、経路探索部1a、経路案内部1b、判断部1c、動作制御部1dをそれぞれ制御すると共にナビゲーション装置Nを構成する各部も制御することができる制御部1と、現在位置を検出する現在位置検出部2と、ナビゲーション装置Nに対する操作入力を行うことができるように構成された入力部3と、ナビゲーション装置Nの動作を規定するコンピュータプログラムが保存されているROM4と、電子地図データ5aと事故多発地点に関する詳細情報を格納する事故多発地点データ5bとが保存された記憶部5と、ナビゲーション装置Nの構成各部から転送されてくる各種の情報を格納することができると共に必要に応じて情報を消去することができるように構成されたRAM6と、経路探索部1aで探索された経路を電子地図データ5a上に重畳して表示することができる表示部7と、経路案内時における案内音声やナビゲーション装置Nに搭載されているオーディオ機能から音楽や音などを出力することができるように構成された音声出力部8と、ナビゲーション装置Nに設けられ撮像可能に構成された撮像部9と、電波による通信を行う送受信部を含み、外部から渋滞情報を取得することができるように構成され、例えば、VICS(登録商標)情報や外部ネットワーク(インターネット)、渋滞情報を有する交通情報サーバから情報を取得したデータ通信部10と、ナビゲーション装置Nを構成する前記した各部を通信可能に接続することができるようにバスライン11とを備えて構成されている。
【0019】
ここで、制御部1の経路探索部1aは、現在位置又は任意の地点から目的地までの経路を予め設定されている歩行モード又は車載モードに対応した最適な経路を探索することができるように構成されている。
経路案内部1bは、経路探索部2aで検索された経路を案内標識、音、音声などを用いて目的地まで経路案内することができるように構成されている。
判断部1cは、記憶部5に保存されている事故多発地点データ5bに現在位置検出部2で検出された現在位置の前方の経路上に事故多発地点があるか否かを判断することができるように構成されている。
動作制御部1dは、判断部1cの判断結果において現在位置前方の経路上に事故多発地点があると判定されたときに撮像部9を用いて事故多発地点に到達する直前に車両の前方(車外)の道路又は先行車を動画又は写真で撮像するように自動的に動作を制御するように構成されている。
【0020】
記憶部5に保存された事故多発地点データは、過去における事故が多発している場所の緯度・経度(位置情報)や、事故がおきた時間、日時、天候等の地点情報が保存されている。また、撮像部9で撮像された写真又は動画を保存することができるように構成されており、制御部1の指示に基づいて再生可能に構成されている。
【0021】
表示部7は、ナビゲーション装置Nにおける地図や経路探索部1aで探索された推奨経路を表示することができるように構成されており、具体的には液晶ディスプレイなどで構成されている。なお、表示部7は入力部3と一体の構成とし、表示部7に表示された情報や項目を選択することで入力操作を行うことができるタッチパネル式表示部(3、7)として構成することができる。
【0022】
撮像部9は、ナビゲーション装置Nの本体の表示部7の反対側に設けられ、被写体に対
して動画や写真を撮像することができるように構成されており、ナビゲーション装置Nの利用者が操作によって手動で動画や写真を撮像可能であり、また、動作制御部1dからの撮像指示に基づいて事故多発地点における車両前方の写真又は動画を撮像することができるように構成されている。なお撮像部9で撮像した写真又は動画は記憶部5に保存するように構成されており、制御部1の指示に基づいて再生可能に構成されている。
【0023】
このように構成された本発明のナビゲーション装置Nによれば、図2に示すように車両CのダッシュボードDに設置台などを用いてナビゲーション装置Nが着脱(脱着)可能に取り付けられており、ナビゲーション装置Nに設けられた撮像部9は、車両CのフロントガラスC1を介して車両前方を撮像することができ、現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報と車両の進行方向から車両前方の道路または経路において事故多発地点があるか否か事故多発地点データ5bから検索し、事故多発地点があると判断部1cが判断すると、動作制御部1dが撮像部9に対して写真又は動画を撮影することができる。
【0024】
次にこのように構成された本発明のナビゲーション装置Nの動作についてフローチャートを用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【0025】
図3に示すように、本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置Nは、まず、現在位置検出部2で車両の現在位置を検出する(S1)。S1で検出された現在位置の緯度・経度情報と車両の進行方向を元に記憶部5に保存されている事故多発地点データ5bのデータの中から現在位置検出部2で検出された緯度・経度の近辺及び車両の進行方向の事故多発地点を判断部1cで検索し(S2)、現在位置検出部2で検出された現在位置の前方に事故多発地点あると判断部1cが判断すると(S3、YES)、現在位置検出部2で検出された現在位置が事故多発地点に接近しているか否かを判断部1cが判断し(S4)、S4において判断部1cが事故多発地点に近づいていると判断すると(S4、YES)、動作制御部1dが撮像部9を制御して車外を撮像する(S5)。
【0026】
なお、S3において、判断部1bで現在位置の前方に事故多発地点が無いと判断されると(S3、NO)、現在位置の前方に事故多発地点があると判断されるS3の処理を繰り返す。また、S4において判断部1bが事故多発地点に接近していないと判断すると(S4、NO)、車両が進行方向を変更したことにより車両前方に事故多発地点がなくなった場合もあるので、S3に戻り、再度確認処理を行う。
【0027】
このように構成された本発明のナビゲーション装置Nは、現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報から車両の進行方向の道路または経路において事故多発地点があるか否か事故多発地点データ5bから検索し、事故多発地点があると判断部1cが判断すると、動作制御部1dが撮像部9を制御して車両の前方の道路状態を写真又は動画を用いて撮影することができる。
【0028】
以上、本発明の第1の実施の形態について説明したが、本発明を限定するものではなく、現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報から車両の進行方向の道路または経路において事故多発地点があると判断部1cしたときに、動作制御部1で撮像部9を制御して写真又は動画を撮像するとともに、表示部7や音声出力部8を用いて車両の運転者に対して事故多発地点が接近していることを通知するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0029】
次に、第2の実施の形態について図を用いて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成には同じ符号付し、詳細な説明は省略する。図4は本発明の第2の実施の形態にお
けるナビゲーション装置の構成を示す構成図である。図5は、本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【0030】
図4に示すように、本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置Nの構成は、経路探索部1a、経路案内部1b、判断部1c、動作制御部1dをそれぞれ制御すると共にナビゲーション装置Nを構成する各部も制御することができる制御部1と、現在位置を検出する現在位置検出部2と、ナビゲーション装置Nに対する操作入力を行うことができるように構成された入力部3と、ナビゲーション装置Nの動作を規定するコンピュータプログラムが保存されているROM4と、電子地図データ5aと事故多発地点に関する詳細情報を格納する事故多発地点データ5bと過去に撮像部9が撮像した事故多発地点データ毎の撮像データ5cが保存された記憶部5と、ナビゲーション装置Nの構成各部から転送されてくる各種の情報を格納することができると共に必要に応じて情報を消去することができるように構成されたRAM6と、経路探索部1aで探索された経路を電子地図データ5a上に重畳して表示することができる表示部7と、経路案内時における案内音声やナビゲーション装置Nに搭載されているオーディオ機能から音楽や音などを出力することができるように構成された音声出力部8と、ナビゲーション装置Nに設けられ撮像可能に構成された撮像部9と、電波による通信を行う送受信部を含み、外部から渋滞情報を取得することができるように構成され、例えば、VICS(登録商標)情報や外部ネットワーク(インターネット)、渋滞情報を有する交通情報サーバから情報を取得したデータ通信部10と、ナビゲーション装置Nを構成する前記した各部を通信可能に接続することができるようにバスライン11とを備えて構成されている。
【0031】
ここで、記憶部5は、経路探索や経路案内に用いる地図データ5aと、事故多発地点データ5bと、事故多発地点で撮像部9を用いて撮像された過去の撮像データ5cで構成されており、事故多発地点データは、過去における事故が多発している場所の緯度・経度(位置情報)や、事故がおきた時間、日時、天候等の地点情報が保存されている。また、過去の撮像データ5cは、車両が事故多発地点を通過する際に撮像部9で撮像した写真又は動画を保存したものであり、同じ事故多発地点を通過するときには、新たに撮像部9で撮像された写真又は動画を保存して撮像データを更新することができるように構成されている。
【0032】
このように構成された本発明のナビゲーション装置Nによれば、図2に示すように車両CのダッシュボードDに設置台などを用いてナビゲーション装置Nが着脱(脱着)可能に取り付けられており、ナビゲーション装置Nに設けられた撮像部9は、車両CのフロントガラスC1を介して車両前方を撮像すると共に、過去に撮像部9を用いて撮像した写真又は動画が記憶部5の過去の撮像データにあるか否か検索し、過去の撮像データがあるときには、事故多発地点を車両が通過する際に表示部7を用いて運転者(利用者)に対して表示して注意を促すことができる。また、撮像部9で撮像した写真又は動画のデータは、記憶部5に保存されている過去の撮像データ5cのデータと比較をして、新たに撮像部9で撮像した写真又は動画を更新することで常に新しい情報を表示部7を用いて表示することができる。
【0033】
次にこのように構成された本発明のナビゲーション装置Nの動作についてフローチャートを用いて説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【0034】
図5に示すように、本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置Nは、まず、現在位置検出部2で車両の現在位置を検出する(S10)。S10で検出された現在位置の緯度・経度情報と車両の進行方向を元に記憶部5に保存されている事故多発地点データ5bのデータの中から現在位置検出部2で検出された緯度・経度の近辺及び車両の進行
方向の事故多発地点を判断部1cで検索する(S11)。次に、現在位置検出部2で検出された現在位置の前方に事故多発地点があるか否かを判断部1cで判断する(S12)。S12において、事故多発地点があると判断すると(S12、YES)、現在位置検出部2で検出された現在位置が事故多発地点に接近しているか否かを判断部1cが判断し(S13)、S13において判断部1cが事故多発地点に近づいていると判断すると(S13、YES)、該当する事故多発地点の過去の撮像データが記憶部5の過去の撮像データ5cがあるか否かを判断部1cが判断する(S14)。S14において記憶部5の過去の撮像データ5cに該当する事故多発地点に対する過去の撮像データがあると判断部1cが判断すると(S14、YE)、記憶部5の過去の撮像データを読み出すとともに表示部7に表示を行う(S15)と共に、動作制御部1dが撮像部9を制御して車両前方の車外を撮像する(S16)。
【0035】
なお、S12において、判断部1bで現在位置の前方に事故多発地点が無いと判断されると(S12、NO)、現在位置の前方に事故多発地点があると判断されるまでS10に戻り処理を繰り返す。また、S13において判断部1bが事故多発地点に接近していないと判断すると(S13、NO)、車両が進行方向を変更したことにより車両前方に事故多発地点がなくなった場合もあるので、S10に戻り、再度確認処理を行う。また、S14において、記憶部5に事故多発地点に関する過去の撮像データ5cがないと判断部1cで判断されると(S14、NO)、表示部7に表示する撮像データ5cが無いので、動作制御部1dが撮像部9を制御して車両前方の車外を撮像する(S16)。
【0036】
このように構成された本発明第2の実施の形態におけるナビゲーション装置Nは、現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報から車両の進行方向の道路または経路において事故多発地点があるか否か事故多発地点データ5bから検索し、事故多発地点があると判断部1cが判断すると、記憶部5に保存されている撮像部9で撮像した過去の撮像データ5cから該当する事故多発地点に関する撮像データがあるか無いかを判断部1cで判断し、過去の撮像データがあるときには表示部7を用いて撮像データを表示するとともに、動作制御部1dで撮像部9を制御して車両の前方の道路状態を写真又は動画を用いて撮影することができる。
【0037】
以上、本発明の第1の実施の形態及び第2の実施の形態について説明したが、本発明を限定するものではなく、例えば現在位置検出部2で検出された現在位置の緯度・経度情報から車両の進行方向の道路または経路において事故多発地点があると判断部1cしたときに、動作制御部1で撮像部9を制御して写真又は動画を撮像するとともに、表示部7や音声出力部8を用いて車両の運転者に対して事故多発地点が接近していることを通知するようにしても同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、車載用又は歩行用に切り換えて使用することができるナビゲーション装置であって、現在位置を検出する現在位置検出手段と、電子地図データと前記電子地図データに関連付けされた事故多発地点に関する詳細情報を格納する事故多発地点データとが保存された記憶手段と、現在位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で探索された経路を前記電子地図データ上に重畳して表示する表示手段と、前記経路探索手段で探索された前記経路を案内する経路案内手段と、撮像可能に構成され前記ナビゲーション装置に設けられた撮像手段と、前記事故多発地点データに前記現在位置検出手段で検出された現在位置前方の経路上に事故多発地点があるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果において前記事故多発地点があると判定されたときに前記事故多発地点において前記撮像手段で撮像するように動作を制御する動作制御手段とを備え、事故多発地点に車両が近づいたときに自動的に写真または動画を撮影するナビゲーション装置として有用である。
【符号の説明】
【0039】
1 制御部
1a 経路探索部
1b 経路案内部
1c 判断部
1d 動作制御部
2 現在地検出部
3 入力部
4 ROM
5 記憶部
5a 地図データ
5b 事故多発地点データ
5c 過去の撮像データ
6 RAM
7 表示部
8 音声出力部
9 撮像部
10 データ通信部
11 バスライン
C 車両
D ダッシュボード
N ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載用又は歩行用に切り換えて使用することができるナビゲーション装置であって、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
電子地図データと前記電子地図データに関連付けされた事故多発地点に関する詳細情報を格納する事故多発地点データとが保存された記憶手段と、
現在位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段で探索された経路を前記電子地図データ上に重畳して表示する表示手段と、
前記経路探索手段で探索された前記経路を案内する経路案内手段と、
撮像可能に構成され前記ナビゲーション装置に設けられた撮像手段と、
前記事故多発地点データに前記現在位置検出手段で検出された現在位置前方の経路上に事故多発地点があるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果において前記事故多発地点があると判定されたときに前記事故多発地点において前記撮像手段で撮像するように動作を制御する動作制御手段とを備えて構成されることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記動作制御手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて前記表示手段を用いて前記事故多発地点であることを通知することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記動作制御手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて過去に前記撮像手段で撮像された画像があるか否かを判断し、撮像された画像があるときに前記表示手段を用いて通知することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記事故多発地点データは、過去に事故が多発している位置情報、エリア情報、幹線道路情報、区間情報の少なくとも一つが保存されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−209166(P2011−209166A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78423(P2010−78423)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】