説明

ナビゲーション装置

【課題】ナビゲーション機能のアップデートを最優先に行うべく、ナビゲーション機能やAVコンテンツ再生機能を制御可能にしたナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1は、アップデートに要するデータを受信する受信時間中のナビゲーション機能の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記受信時間中における地図画像の処理にかかる処理負担を下げて処理を行う。又は、前記受信時間中のコンテンツ再生機能において処理を予定しているコンテンツの処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記受信時間中に処理負担の小さいコンテンツを選択して処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツを処理する機能を備えたナビゲーション装置に関するもので、特に、ナビゲーションのファームウェアのアップデートを行うのに際し、ナビゲーション処理負担や同時に再生処理されるAVコンテンツの処理負担の大きさを考慮し、ナビゲーション機能である経路案内などのために地図画像を支障のない範囲内で処理負担を制御のうえ表示する、または、再生処理されるAVコンテンツを処理負担の大きさを考慮のうえ選択して処理することで、アップデートを支障なく実行可能とするナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用ナビゲーション装置の性能は飛躍的に向上し、多機能化が進んでいる。ナビゲーション装置は、出発地点から指定された目的地点までの最適経路を探索してLCD等の表示装置に表示して経路案内するという本来の機能に加えて、外部メモリから音楽データを読み取ってスピーカに出力する音楽視聴機能や映像を受信して表示するテレビ受信機能等、AVコンテンツの再生機能を備えたナビゲーション装置も広く普及している。
【0003】
かかるナビゲーション装置において、当該装置の飛躍的な性能向上や地図コンテンツやAVコンテンツ処理量の増大に伴い、処理負担も大幅に増大し、それに伴った円滑な処理や制御が求められている。
【0004】
例えば、下記の特許文献1(特開2004−126685号公報)には、ナビゲーション用等のコンテンツデータを読み出しながら利用すると同時に、オーディオ用等の連続再生が必要なコンテンツデータを途切れなく再生すべく、それぞれのデータを一時的に記憶する分離したバッファと、かかるデータの授受を制御する制御部を有し、連続再生するコンテンツを途切れなく再生しながら別のコンテンツをも同時に利用することを可能とする情報処理装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2(特開2008−152207号公報)には、車載用ナビゲーション装置のような地図表示装置において、地図スクロール処理における制御手段の負荷を軽減するために、地図表示処理時の描画負荷を描画時間として算出し、該描画負荷が所定の負荷を超える場合に、建物画像のデータや特定の場所を示すアイコン画像のデータなどの重要でないデータを間引いて処理することにより、スクロールの負荷を軽減し、スクロール速度が低下することなく、地図画像をスムーズにスクロールすることを可能とする地図表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−126685号公報(段落[0005]〜段落[0006]、段落[0023]〜段落[0030]、図2)
【特許文献2】特開2008−152207号公報(段落[0036]〜段落[0039])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、ナビゲーションのファームウェアのアップデートは、ナビゲーション機能の恩恵を最大限に享受するためには必要不可欠で、しかも最優先で処理されなければならない。しかしながら、当該アップデートを行うに当り、負荷の大きいナビゲーションシステムが起動中、或いは負荷の大きいAVコンテンツが再生中である場合に、ナビゲーション装置の動作が重くなる、アップデートデータの受信中にデータの取りこぼしが生じる等の影響を受けてしまう可能性があり、円滑で且つ早急に処理されない場合が発生するという問題があった。
【0008】
なお、上記特許文献1に開示された情報処理装置では、新たなバッファや制御部を設けることにより異なる2つのコンテンツを同時に且つ円滑に処理するものであり、また、特許文献2に開示された地図表示装置では、経路案内するために地図をスクロール表示する際に速度を低下させることなく円滑に処理するために不要なデータを間引くというものであり、何れの特許文献もファームウェアのアップデートについて考慮して処理を行うものではなく、上記問題点を解決するものではなかった。
【0009】
よって、本願発明者は、上記の問題点を解消すべく種々の検討を重ねた結果、ナビゲーションのファームウェアのアップデートを行うに当り、負荷の大きいナビゲーション機能起動中、または、負荷の大きいAVコンテンツを再生中である場合、ナビゲーション機能である経路案内などに支障のない範囲内で描画精度を下げて表示する、或いは、再生を予定しているAVコンテンツに替えて、処理負担が所定の閾値以下の他のAVコンテンツがあればそれを選択し再生するようになせば上記問題を解消しうることを想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0010】
すなわち、本発明は、上記の問題点を解消することを課題とし、ナビゲーション機能のアップデートを最優先に行うべく、ナビゲーション機能やAVコンテンツ再生機能を制御可能にしたナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するため、本願の請求項1にかかる発明は、
ナビゲーション装置のアップデートを行うアップデート処理手段(例えば下記実施例では、アップデート処理手段23)と、
前記アップデートに要するデータを受信するための接続手段(例えば下記実施例では、通信手段11)と、
前記ナビゲーション装置の処理負担を判定する処理負担判定手段(例えば下記実施例では、ナビゲーション処理負担判定手段20あるいはコンテンツ処理負担判定手段25)と、を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中の前記ナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記時間中における前記ナビゲーション装置の処理負担を下げることを特徴とする。
【0012】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、さらに、地図画像を処理する画像処理手段(例えば下記実施例では、画像処理手段21)を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記画像処理手段は、前記時間中における地図画像の処理にかかる処理負担を下げることを特徴とする。
【0013】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、さらに、コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段(例えば下記実施例では、コンテンツ記憶手段23)と、
前記処理負担判定手段による判定結果に基づき前記コンテンツ記憶手段からコンテンツを選択して処理するコンテンツ処理手段と、(例えば下記実施例では、コンテンツ処理手段26)を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記コンテンツ処理手段は、前記時間中に処理負担の小さいコンテンツを選択して処理することを特徴とする。
【0014】
また、本願の請求項4にかかる発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかにかかるナビゲーション装置において、さらに、アップデート時間算出手段(例えば下記実施例では、アップデートデータ受信時間算出手段22)を有し、
前記接続手段は、前記アップデートに関するアップデート情報を受信し、
前記アップデート時間算出手段は、前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間を、前記アップデートに関するアップデート情報に基づき算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1にかかる発明においては、ナビゲーション装置のアップデートを行うアップデート処理手段と、前記アップデートに要するデータを受信するための接続手段と、前記ナビゲーション装置の処理負担を判定する処理負担判定手段と、を有し、前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中の前記ナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記時間中における前記ナビゲーション装置の処理負担を下げるようにした。
【0016】
このような構成によれば、アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中、ナビゲーション装置の処理負担が大きくなることがなく、ナビゲーション装置のアップデートを最優先で行うことが可能となる。
【0017】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、さらに、地図画像を処理する画像処理手段を有し、前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記画像処理手段は、前記時間中における地図画像の処理にかかる処理負担を下げるようにした。
【0018】
このような構成によれば、アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中、ナビゲーション機能である経路案内などに実質的な支障を来たすことなく、ナビゲーション機能のアップデートを最優先で行うことが可能となる。
【0019】
また、請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、さらに、コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記処理負担判定手段による判定結果に基づき前記コンテンツ記憶手段からコンテンツを選択して処理するコンテンツ処理手段と、を有し、前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記コンテンツ処理手段は、前記時間中に処理負担の小さいコンテンツを選択して処理するようにした。
【0020】
このような構成によれば、アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中、処理負担の小さいAVコンテンツに制約されるものの、AVコンテンツ再生に実質的に支障を来たすことなく、ナビゲーション機能のアップデートを最優先で行うことが可能となる。
【0021】
また、請求項4にかかる発明においては、請求項1乃至請求項3のいずれかにかかるナビゲーション装置において、さらに、アップデート時間算出手段を有し、前記接続手段は、前記アップデートに関するアップデート情報を受信し、前記アップデート時間算出手段は、前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間を、前記アップデートに関するアップデート情報に基づき算出するようにした。
【0022】
このような構成によれば、アップデータに要するデータを受信するのに要する時間を当該アップデータに関するアップデータ情報から算出するので、ナビゲーション機能のアップデートを最優先で行える時間を正確に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1におけるナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1におけるナビゲーション装置1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2におけるナビゲーション装置1’の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例2におけるコンテンツの一例を示す図であり、図4(a)は、コンテンツを圧縮方法により処理負担の大きさを判定する場合の音楽コンテンツ再生リストの一例であり、図2(b)は、コンテンツをビットレートにより処理負担の大きさを判定する場合の音楽コンテンツ再生リストの一例である。
【図5】本発明の実施例2におけるナビゲーション装置1’の処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の具体例を実施例および図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーション装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0025】
図1は本発明の実施例1におけるナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、自動車等の車両に搭載されることにより車載用として使用される装置であってもよく、車両から取外されユーザが携帯し使用できるタイプのものであってもよい。以下の説明においては、これらを総称してナビゲーション装置という。
【0026】
ナビゲーション装置1は、制御手段10、通信手段11、アップデートデータ記憶手段12、現在位置検出手段13、経路探索手段14、経路案内手段15、地図記憶手段16、表示手段17、音声出力手段18、入力手段19、ナビゲーション処理負担判定手段20、画像処理手段21、アップデートデータ受信時間算出手段22、アップデート処理手段23などを備えて構成されている。
【0027】
制御手段10は、CPU101、RAM102、ROM103からなるプロセッサで構成され、RAM102、ROM103に記憶された制御プログラムに従ってナビゲーション装置1の各部の動作を制御する。
【0028】
RAM102には、ファームウェアとそのヴァージョン情報とが記憶され、アップデートが必要な場合には、後述するアップデート処理手段22によりRAM102に記憶されるファームウェアが書き換えられる。
【0029】
通信手段11は、制御手段10の制御により、このナビゲーション装置1と通信可能な情報提供サーバ(図示せず)との間でファームウェアのアップデート情報やアップデートデータなどといった各種情報の送受信を行う。
【0030】
アップデートデータ記憶手段12は、通信手段11を介して受信されたファームウェアのアップデート情報やアップデートデータを一時的に記憶するものである。
【0031】
現在位置検出手段13は、例えばGPS受信機等で構成され、地球上空を周回している複数のGPS衛星からの時刻情報を含む電波を受信し、それをもとに現在位置情報を算出するものである。さらに、現在位置検出手段12は、操角センサ、加速度センサ、距離センサや方位センサなどからなる自立航法手段を併用するようにしてもよい。
【0032】
経路探索手段14は、入力手段19の操作により出発地点や目的地点が指定されると、地図記憶手段16に記憶されている道路データを参照し、出発地点から目的地点に至るまでの最適経路を探索し、案内経路データを作成するものである。経路探索手段14によって探索された案内経路は、画像処理手段21によって、表示手段17に現在位置周辺の地図画像と共に表示され、目的地点までの案内に用いられる。
【0033】
経路案内手段15は、後述する地図記憶手段16に記憶された案内ポイントと、現在位置検出手段12によって検出された現在位置とを比較し、現在位置が案内ポイントに到達したときは、後述する音声出力手段18を介して案内報知を行う。
【0034】
地図記憶手段16には、各道路の交差点や分岐点などの結節点をノードとし、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路ノードデータと道路リンクデータを含む道路データが記憶されている。道路ノードデータには、道路ノードの番号、位置座標、接続リンク本数、交差点名称などが含まれるほか、交差点などの案内地点に対応する案内ポイントおよび右折や左折、直進などを案内する案内データも記憶される。
【0035】
また、道路リンクデータには起点および終点となる道路ノードの番号、道路種別、リンク長(リンクコスト)、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。道路リンクデータにはさらに、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所などのデータが付与される。道路種別は、高速道路や有料道路の別および国道や都道府県道などの別を含む情報である。
【0036】
また、地図記憶手段16には、道路データの他、地図画像を見やすく表示するためにベクター形式で記憶された背景画像データを含んでいてもよい。道路データと背景画像データを含む地図画像データは、画像処理手段21により、ナビゲーション装置1を使用する際に、ナビゲーション装置1の現在位置を含む所定範囲が地図記憶手段16から抽出され、現在位置を示す現在位置マークや案内経路の画像と重ね合わされて表示手段17に表示される。
【0037】
更に、地図記憶手段16には、地点毎にその地点での情報提供サーバが通信手段11へアップデートデータを送信する際の送信速度が記憶されている。
【0038】
表示手段17は、LCDなどのディスプレイパネルから構成される表示画面を備えた表示ユニットであり、後述する画像処理手段21により描画される地図画像や案内経路、現在位置などを表示する。制御手段10により選択された映像や写真のコンテンツも表示手段17にて再生される。
【0039】
音声出力手段18は、ナビゲーション装置1における各種音声報知を行う。制御手段10により選択された音楽のコンテンツも音声出力手段18にて再生される。
【0040】
入力手段19は、操作ボタンやタッチパネルなどにより構成され、ナビゲーション装置1の各種機能を操作したり、所要の数値や文字を入力したりするものである。
【0041】
ナビゲーション処理負担判定手段20は、ナビゲーション機能の処理負担の大きさを判定するもので、後述するアップデートデータ受信時間算出手段22によりアップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータの受信時間を加えた時間までの間のナビゲーションの処理負担の大きさを判定する。ここで、アップデートデータ受信時間とは、アップデートデータの受信が完了するのに必要な時間であり、後述するアップデートデータ受信時間算出手段22により算出される。そして、ナビゲーション機能の処理負担の大きさを判定するためには、予め当該アップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータの受信時間を加えた時間までの間のナビゲーション機能において処理されるはずの負担量を算出する必要があり、例えば、経路案内中の自車(ナビゲーション装置1を搭載した車両)のように進行方向が分かっていて、当該アップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータの受信時間を加えた時間までの間に自車が通過する経路を最適経路情報から算出し、その経路に基づいて経路案内される予定の地図コンテンツの大きさ(地図画像データの描画処理量)といったナビゲーション機能にかかる処理負担量が予め算出できる場合に限られる。
【0042】
このため、以下の説明においてナビゲーション機能が起動している状態とは、探索された経路に従い経路案内を行っている状態とする。ナビゲーション機能の処理負担を判定する具体的な方法としては、例えば、予め所定の地図画像データを地図記憶手段16から読み込むことにより当該地図画像データのサイズを取得するとともに、この取得したデータサイズの地図画像データに基づく地図画像を画像メモリに描画する処理を実行して描画処理の実行時間を計測し、取得した地図画像データのサイズと計測した当該地図画像データの描画処理実行時間との関係を記憶させておく。
【0043】
そして、これから経路案内される予定の地図画像データを地図記憶手段16から読み込むことにより当該地図画像データのサイズを取得し、取得したデータサイズと予め記憶させておいた所定のデータサイズの地図描画データについての描画処理実行時間とに基づいてこれから描画予定の地図画像データの描画処理予測時間を算出する。算出された描画処理予測時間が予め設定されている地図描画の更新周期に占める割合を算出することにより、例えば、描画処理予測時間が地図描画の更新周期の50%以上を占める場合には、これから描画予定の地図画像データの処理負荷は重い、すなわちナビゲーション機能の処理負担が大きいと判定することができる。ここで、地図描画の更新周期とは、車両の移動に伴い地図が更新される際の当該地図が更新される周期(地図が一回更新されるまでの時間)のことである。
【0044】
なお、本発明におけるナビゲーション機能の処理負担の判定に当たっては、経路案内中に表示する地図コンテンツの大きさだけでなく、音声ガイダンスのような経路案内の処理なども含み、それらを総合してかかる処理負担の大きさを判定してもよい。
【0045】
画像処理手段21は、表示手段17に表示する画像を展開するVRAMなどの画像メモリ(図示せず)を備え、経路探索手段13により探索された案内経路データや地図記憶手段15に記憶されている地図画像データ等を読み込んで画像メモリに地図画像を描画するものである。描画に当たっては、ナビゲーション機能の処理負担の大きさに応じたピクセル数で描画する。例えば、ナビゲーション機能の処理負担が小さい場合にはフルピクセル数で描画し、ナビゲーション機能の処理負担が大きい場合には、経路案内などに支障のない範囲内で描画精度を下げて、例えば一画素当たりフルピクセルの2/3ピクセル数で描画することができる。
【0046】
アップデートデータ受信時間算出手段22は、通信手段11を介して情報提供サーバから受信したファームウェアのアップデート情報に含まれる情報提供サーバから提供されるアップデートデータ(ファームウェアモジュール)のデータ量(容量)と地図記憶手段16に記憶された現在の地点における送信速度に基づき、アップデートデータを情報提供サーバから受信するのに要する受信時間(アップデートデータ受信時間)を算出する。また、本発明はこれに限定されず、アップデート情報に受信時間を含ませてもよい。
【0047】
アップデート処理手段23は、RAM102に記憶されているファームウェアを、通信手段11を介して情報提供サーバから受信されアップデートデータ記憶手段12に記憶されたファームウェアのアップデートデータ(ファームウェアモジュール)に書き換える処理を行う。
【0048】
なお、本実施例において、情報提供サーバから提供されるアップデートデータを通信手段11を介して受信し、受信したアップデートデータをアップデートデータ記憶手段12に記憶し、さらに、アップデート処理手段23により、RAM102に記憶されているファームウェアを、アップデートデータ記憶手段12に記憶されたファームウェアのアップデートデータに書き換えるまでの処理をアップデートとして記載する。
【0049】
次に、図2により本発明の実施例1におけるナビゲーション装置1の処理の手順を説明する。図2に示す処理は、制御手段10がRAM102およびROM103に記憶されている制御プログラムを実行することで実現される。
【0050】
まず、ステップS201の処理において、通信手段11を介してアップデート情報が受信される。ここで、アップデート情報は、ファームウェアのアップデートデータを提供する所定の情報提供サーバ(図示せず)から定期的に配信する構成としてもよいし、ナビゲーション装置1から情報提供サーバに対して任意のタイミングでアップデート要否の問い合わせを送信し、その問い合わせに応じて情報提供サーバからアップデート情報を送信する構成としてもよい。
【0051】
アップデート情報が受信されると、ステップS202の処理において、制御手段10により、アップデート情報に含まれるヴァージョン情報とRAM102に記憶されているヴァージョン情報とが比較され、アップデートが必要か否かの判定が行われる。
【0052】
アップデートが必要でないと判断されると(ステップS202のNO)、処理を終了し、アップデートが必要と判断されると(ステップS202のYES)、ステップS203の処理において、ナビゲーション機能が起動されているか否かが判定される。起動されている場合には(ステップS203のYES)、ステップS204の処理に進み、起動されていない場合には(ステップS203のNO)、制御手段10の制御により、アップデートを行って処理を終了する。
【0053】
ナビゲーション機能が起動されていると(ステップS203のYES)、ステップS204の処理において、制御手段10の制御によりアップデートデータ受信時間算出手段22が、ステップS201の処理にて受信されたファームウェアのアップデート情報に基づき、アップデートデータ受信時間を算出し、ステップS205の処理に進む。
【0054】
アップデートデータ受信時間が算出されると、ステップS205の処理において、制御手段10の制御によりナビゲーション処理負担判定手段20が、当該アップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータの受信時間を加えた時間までの間のナビゲーション機能の処理負担の大きさを判定する。ナビゲーション機能の処理負担が大きいと判定された場合(ステップS205のYES)、ステップS206の処理に進み、一方、ナビゲーション機能の処理負担が小さいと判定された場合(ステップS205のNO)、ステップS210の処理に進む。
【0055】
ナビゲーション機能の処理負担が大きいと判定されると(ステップS205のYES)、ステップS206の処理において、制御手段10の制御により、画像処理手段21が、ナビゲーションの地図画像をフルピクセルの2/3ピクセル数で画像メモリに描画し、表示手段17に地図画像が表示される。当該地図画像の描画とともに、ステップS207の処理に進み、ステップS207の処理において、制御手段10の制御により、アップデートが開始される。
【0056】
そして、ステップS208の処理において、制御手段10により当該アップデートが終了したか否かの判定がされ、終了していない場合には(ステップS208のNO)、終了するまで確認し、終了した場合には(ステップS208のYES)、ステップS209の処理に進み、ステップS209の処理において、制御手段10の制御により、画像処理手段21がナビゲーションの地図画像をフルピクセル数で画像メモリに描画し、表示手段17に地図画像が表示される。
【0057】
一方、ナビゲーション機能の処理負担が小さいと判定されると(ステップS205のNO)、ステップS210の処理において、制御手段10の制御により、画像処理手段21が、ナビゲーションの地図画像をフルピクセル数で画像メモリに描画し、表示手段17に地図画像が表示される。当該地図画像の描画とともに、ステップS211の処理に進み、ステップS211の処理において、制御手段10の制御により、アップデートが開始される。
【0058】
そして、ステップS212の処理において、制御手段10により当該アップデートが終了したか否かの判定がされ、終了していない場合には(ステップS212のNO)、終了するまで確認し、終了した場合には(ステップSS212のYES)、処理を終了する。
【0059】
次に、本発明の実施例2にかかるナビゲーション装置1’について説明する。
【実施例2】
【0060】
以上説明した実施例1にかかるナビゲーション装置1においては、ナビゲーション装置1のファームウェアのアップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータ受信時間を加えた時間までの間におけるナビゲーション機能の処理負担の大きさを判定し、当該処理負担が大きいと判定された場合、ナビゲーションに用いる地図画像のピクセル数を下げて描画し、ファームウェアのアップデートを最優先で行う例を示したが、実施例2にかかるナビゲーション装置1’では、AVコンテンツ再生機能を有し、ナビゲーション装置1’のファームウェアのアップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータ受信時間を加えた時間までの間は、処理負担の小さいAVコンテンツを選択して処理し、ファームウェアのアップデートを最優先で行う例を示している。以下、音楽コンテンツを例にとり説明する。
【0061】
図3は、本発明の実施例2におけるナビゲーション装置1’の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1’は、実施例1の構成に対し、ナビゲーション処理負担判定手段20を削除し、コンテンツ記憶手段24、コンテンツ処理負担判定手段25及びコンテンツ処理手段26を追加した構成となっており、その他の構成は実施例1と同一となっているため、実施例1にかかる図1の説明との重複を避けるため、説明は最小限とし他の説明は省略する。
【0062】
コンテンツ記憶手段24は、音楽、映像、写真などのAVコンテンツを記憶しておくもので、入力手段19を介してコンテンツの再生指示があると、コンテンツ処理手段26によりコンテンツ記憶手段24に記憶されたコンテンツが読み出され、表示手段17および/または音声出力手段18により再生される。また、コンテンツ記憶手段24は、後で説明する図4(a)または(b)に示すコンテンツ再生リストを記憶している。
【0063】
コンテンツ処理負担判定手段25は、音楽、映像、写真などのAVコンテンツの処理負担の大きさを判定するものである。コンテンツの処理負担の判定方法については後で詳細に説明する。
【0064】
コンテンツ処理手段26は、コンテンツ処理負担判定手段25によって判定されたコンテンツの処理負担の大きさに基づきコンテンツ記憶手段24に記憶されているコンテンツの中から再生処理に適したコンテンツを選択して読み出す。
【0065】
次に、図4により本発明の実施例2におけるコンテンツの一例を示すとともに、併せてコンテンツの処理負担の判定方法を説明する。以下、音楽コンテンツを例にとり説明する。コンテンツの処理負担の大きさを判定する場合、二通りの方法が考えられる。
【0066】
一つはコンテンツの圧縮方法に基づいて処理負担を判定するもので、処理負担の大きさを定性的に判定する。圧縮方法には、AAC(MPEG2/Advanced Audio Coding)、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)、MP3(MPEG-1 Audio Laye3)などの複数の方法があり、図4(a)は、コンテンツの圧縮方法により処理負担の大きさを判定する場合の音楽コンテンツ再生リストの一例である。
【0067】
AACは、高音質で高圧縮な圧縮方法であるため、WMAやMP3に比較してコンテンツを再生する際の再生処理負担が大きいと言える。WMAとMP3との間ではそれ程の差異は認められない。従って、コンテンツの圧縮方法により処理負担の大小を判定する場合、AAC形式の音楽コンテンツの処理負担を「大」、WMAまたはMP3形式の音楽コンテンツの処理負担を「小」と定義することができる。
【0068】
図4(a)に示す音楽コンテンツ再生リストに基づき、コンテンツの圧縮方法によって処理負担の大きさを判定し、コンテンツを選択する方法を説明する。リストの再生順に見ていくと、タイトル「a1」および「z9」の圧縮方法は「AAC」であるため処理負担が大きいと判定される。そのため、タイトル「a1」および「z9」の音楽コンテンツはコンテンツ処理手段26により再生対象として選択されず、タイトル「a2」、「a3」、「a4」、「z7」および「z8」の圧縮方法がWMAまたはMP3であるため処理負担が小さいと判定され、例えば、「a1」の音楽コンテンツの再生がスキップされ、タイトル「a2」の音楽コンテンツが選択されて再生されることになる。
【0069】
もう一つはコンテンツを再生する際のビットレートに基づいて処理負担を判定するもので、処理負担の大きさを定数的に判定する。ビットレートは1秒当たりの情報量で表現されるものであり、図4(b)は、コンテンツのビットレートにより処理負担の大きさを判定する場合の音楽コンテンツ再生リストの一例である。処理負担の大小を判定するビットレートの閾値を、例えば128kbpsとし、このレートを超える場合を処理負担が大きいと定義することができる。
【0070】
図4(b)に示す音楽コンテンツ再生リストに基づき、コンテンツのビットレートによって処理負担の大きさを判定し、コンテンツを選択する方法を説明する。リストの再生順に見ていくと、「a3」、「z7」および「z9」のビットレートは128kbpsを超えているため処理負担が大きいと判定される。そのため、タイトル「a3」、「z7」および「z9」の音楽コンテンツはコンテンツ処理手段25により再生対象として選択されず、タイトル「a1」、「a2」、「a4」および「z8」のビットレートは128kbps未満のため処理負担が小さいと判定され、タイトル「a1」「a2」「a4」の順に音楽コンテンツが選択されて再生されることになる。
【0071】
更に、図5により本発明の実施例2におけるナビゲーション装置1’の処理の手順を説明する。図5に示す処理は、制御手段10がRAM102およびROM103に記憶されている制御プログラムを実行することで実現される。以下、音楽コンテンツを例にとり、図4(a)に示す再生リストに基づき音楽コンテンツの再生処理を行っている際に、ファームウェアのアップデート処理を行う場合について説明する。
【0072】
まず、ステップS501の処理において、通信手段11を介してアップデート情報が受信されると、ステップS502の処理において、制御手段10により、アップデート情報に含まれるヴァージョン情報とRAM102に記憶されているヴァージョン情報とが比較され、アップデートが必要か否かの判定が行われる。
【0073】
アップデートが必要ないと判断されると(ステップS502のNO)、処理を終了し、アップデートが必要と判断されると(ステップS502のYES)、ステップS503の処理において、音楽コンテンツが再生されているか否かが判定される。再生されている場合には(ステップS503のYES)、ステップS504の処理に進み、再生されていない場合には(ステップS503のNO)、制御手段10の制御により、アップデートを行って処理を終了する。
【0074】
音楽コンテンツが再生されていると(ステップS503のYES)、ステップS504の処理において、制御手段10の制御によりアップデートデータ受信時間算出処理22が、ステップS501の処理にて受信されたファームウェアのアップデート情報に基づき、アップデートデータ受信時間を算出し、ステップS505の処理に進む。
【0075】
アップデートデータ受信時間が算出されると、ステップS505の処理において、制御手段10の制御により、コンテンツ処理負担判定手段25が、コンテンツ記憶手段24に記憶された再生リストに基づき、当該アップデートデータ受信時間が算出された時点から算出されたアップデートデータの受信時間を加えた時間までの間の再生予定の音楽コンテンツの処理負担の大きさを判定する(ステップS505)。
【0076】
ステップS505の処理にて、再生予定の音楽コンテンツの処理負担が大きいと判定されると(ステップS505のYES)、制御手段10の制御によりコンテンツ処理手段26が処理負担の小さい音楽コンテンツを選択し、選択された音楽コンテンツに対してフラグを付してコンテンツ記憶手段24に一時記憶する。そして、コンテンツ処理手段26がコンテンツ記憶手段24に記憶されたフラグに基づいて処理負担の小さい音楽コンテンツを順次選択して再生処理を開始する(ステップS506)。
【0077】
なお、選択される処理負担の小さい音楽コンテンツのコンテンツ数は、算出されたアップデートデータ受信時間と選択された1又は複数の音楽コンテンツの再生時間の合計時間とに応じて、少なくとも受信時間が十分に確保できるコンテンツ数に決定される。
【0078】
処理負担の小さい音楽コンテンツを選択して再生処理が開始されると、ステップS507の処理に進み、制御手段10の制御により、アップデートが開始される。そして、ステップS508の処理において、制御手段10により当該アップデートの処理が終了したか否かの判定がされ、終了していない場合には(ステップS508のNO)、終了するまで確認し、終了した場合には(ステップS508のYES)、ステップS509の処理に進む。
【0079】
ファームウェアのアップデートが終了すると(ステップS508のYES)、ステップS509の処理において、制御手段10により処理負担の小さい音楽コンテンツの再生処理が終了したか否かの判定がされ、終了していない場合には(ステップS509のNO)、終了するまで確認し、終了した場合には(ステップS509のYES)、ステップS510の処理に進み、音楽コンテンツは再生リストに従って通常の順位通り再生処理される。
【0080】
なお、ステップS505の処理において、再生予定の音楽コンテンツの処理負担が小さいと判定されると(ステップS505のNO)、ステップS511の処理において、制御手段10の制御により、コンテンツ処理手段26は、音楽コンテンツは再生リストに従って通常の順位通り再生処理を行い、ステップS512の処理において、制御手段10の制御により、アップデートが開始される。
【0081】
そして、ステップS513の処理において、制御手段10により当該アップデートの処理が終了したか否かの判定がされ、終了していない場合には(ステップS513のNO)、終了するまで確認し、終了した場合には(ステップS513のYES)、処理を終了する。
【0082】
以上説明したように、本発明にかかるナビゲーション装置によれば、ナビゲーション機能の処理負担の大きさに応じて、ナビゲーションに用いる地図画像を経路案内などに支障のない範囲内で地図画像の処理負担を下げて表示するとともに、ファームウェアのアップデートも同時に支障なく実行することができる。また、ファームウェアのアップデートと同時に起動されるナビゲーション機能の副機能である、例えば音楽コンテンツ再生機能の処理負担の大きさを考慮したうえで、ファームウェアのアップデートに影響を与えることなく、副機能のコンテンツを再生処理することができる。
【0083】
なお、上記実施例では、ナビゲーションの処理負担が大きい場合、地図画像の処理にかかる処理負担を下げて処理を行う一例として、一画素当たりフルピクセルの2/3ピクセル数で地図描画を行っているが、本発明はこれに限らず、地図データのサイズを小さくしたり、フルカラー表示をモノクロ表示に変更したりすることにより地図画像の処理にかかる処理負担を下げてもよい。
【0084】
また、本実施例では、ナビゲーション装置に、接続手段として情報提供サーバからアップデート情報およびアップデートデータを受信する通信手段を設けた構成としたが、これに限ることはなく、例えば、携帯電話などの他の受信機器に、情報提供サーバからアップデート情報およびアップデートデータを受信する通信手段を設け、当該受信機器とナビゲーション装置とを有線または、無線の接続手段で接続し、受信機器が受信したアップデート情報およびアップデートデータをナビゲーション装置に送信する構成としてもよい。
【0085】
なお、上記携帯電話などの他の受信機器と接続する接続手段を設けた場合、アップデートデータ受信時間は、予め当該受信機器とナビゲーション装置とを接続手段で接続し、当該受信機器からナビゲーション装置への通信速度を計測および記憶しておき、アップデート情報に含まれるアップデートデータのデータ量と、記憶した通信速度とから算出可能である。
【0086】
さらに、本実施例では、アップデートデータの受信が完了するのに必要な時間(アップデートデータ受信時間)を算出し、アップデートデータ受信時間を算出した時点から算出したアップデートデータ受信時間を加えた時間までの間における処理負担を判定したが、これに限ることはなく、例えば、ナビゲーション装置の処理速度を記憶しておき、ファームウェアの書き換えにかかる時間を、記憶した処理速度とデータ量から算出し、算出したファームウェアの書き換えにかかる時間と上記アップデートデータ受信時間との和を算出し、アップデートデータ受信時間を算出した時点から当該算出した時間を加えた時間までの間における処理負担を判定するようにしてもよい。
【0087】
また、本実施例では、アップデートが終了した後に、地図画像のフルピクセル数での描画または音楽コンテンツの通常通りの再生を行ったが、これに限ることはなく、通信手段を介してアップデートデータを受信し、受信したアップデートデータをアップデートデータ記憶手段に記憶した時点で、地図画像のフルピクセル数での描画または音楽コンテンツの通常通りの再生を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1,1’ :ナビゲーション装置
10 :制御手段
101 :CPU
102 :RAM
103 :ROM
11 :通信手段
12 :アップデートデータ記憶手段
13 :現在位置検出手段
14 :経路探索手段
15 :経路案内手段
16 :地図記憶手段
17 :表示手段
18 :音声出力手段
19 :入力手段
20 :ナビゲーション処理負担判定手段
21 :画像処理手段
22 :アップデートデータ受信時間算出手段
23 :アップデート処理手段
24 :コンテンツ記憶手段
25 :コンテンツ処理負担判定手段
26 :コンテンツ処理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置のアップデートを行うアップデート処理手段と、
前記アップデートに要するデータを受信するための接続手段と、
前記ナビゲーション装置の処理負担を判定する処理負担判定手段と、を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中の前記ナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記時間中における前記ナビゲーション装置の処理負担を下げることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置は、さらに、地図画像を処理する画像処理手段を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記画像処理手段は、前記時間中における地図画像の処理にかかる処理負担を下げることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、さらに、コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記処理負担判定手段による判定結果に基づき前記コンテンツ記憶手段からコンテンツを選択して処理するコンテンツ処理手段と、を有し、
前記処理負担判定手段により前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間中のナビゲーション装置の処理負担の大きさが大きいと判別された場合、前記コンテンツ処理手段は、前記時間中に処理負担の小さいコンテンツを選択して処理することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ナビゲーション装置は、さらに、アップデート時間算出手段を有し、
前記接続手段は、前記アップデートに関するアップデート情報を受信し、
前記アップデート時間算出手段は、前記接続手段を介して前記アップデートに要するデータを受信するのに要する時間を、前記アップデートに関するアップデート情報に基づき算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−22111(P2011−22111A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169854(P2009−169854)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】