説明

ナビゲーション装置

【課題】右折困難度変化地点における対向車線の渋滞状況に応じて、当該地点での右折を許可するか否かを適切に判断し、その判断結果に応じた経路を探索する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、交通情報を取得し(ステップS20)、自車両の進行方向から見て目的地が道路の右側に存在するか否かを判定する(ステップS40)。目的地が右側に存在する場合、その目的地への進入地点を判定対象とすべき右折困難度変化地点として、ステップS20で取得した交通情報に基づいて当該地点での右折を許可するか否かを判定する(ステップS50)。この判定により右折を許可しないと判定された場合、右折回避経路を探索する(ステップS60)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運転者にとって負担が大きい右折を極力回避し、左折を優先した経路案内を行うナビゲーション装置が知られている(特許文献1参照)。このナビゲーション装置によれば、経路の計算において右折すべき地点について、左折のみで経路案内した場合に遠回りする距離が所定の範囲内であれば、その経路を用いて経路案内を行うことで右折を回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−226786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように経路の計算において右折すべき地点の中には、対向車線が渋滞していても比較的容易に右折可能な地点と、対向車線が渋滞している場合は渋滞していない場合に比べて著しく右折が困難になる地点とが存在する。前者の地点には、たとえば右折用信号機(右折専用の矢印式信号機、時差式信号機等)が設置された交差点などが含まれ、後者の地点には、たとえば右折用信号機が設置されていない交差点や、目的地または目的地への進入路に隣接する道路上の地点などが含まれる。このように、対向車線の渋滞状況に応じて右折の困難度が変化する地点(以下、右折困難度変化地点と称する)では、右折回避の必要性も対向車線の渋滞状況に応じて変化する。すなわち、右折困難度変化地点において対向車線が渋滞していなければ、右折はさほど困難でないため右折を回避する必要性は低いが、右折困難度変化地点において対向車線が渋滞していれば、右折は非常に困難であるため右折を回避するのが好ましい。しかし、従来のナビゲーション装置ではこのような点が考慮されていないため、右折困難度変化地点における対向車線の渋滞状況に応じて当該地点での右折を許可するか否かを適切に判断し、その判断結果に応じた経路を探索することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるナビゲーション装置は、道路データを記憶する記憶手段と、判定対象とすべき右折困難度変化地点における対向車線の渋滞状況を少なくとも示す交通情報を取得する交通情報取得手段と、交通情報取得手段により取得された交通情報に基づいて、右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定する右折判定手段と、右折判定手段により右折困難度変化地点での右折を許可しないと判定された場合に、道路データに基づいて、右折困難度変化地点を右折せずに出発地から目的地へ至る右折回避経路を探索する右折回避経路探索手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、右折困難度変化地点における対向車線の渋滞状況に応じて、当該地点での右折を許可するか否かを適切に判断し、その判断結果に応じた経路を探索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】推奨経路の例を示す図である。
【図3】右折回避経路の例を示す図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態による処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第二の実施の形態による処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態による経路探索の様子を示す図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態による処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第四の実施の形態による処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第一の実施の形態−
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1のブロック図に示す。図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスクドライブ(HDD)13、GPS(Global Positioning System)受信部14、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)情報受信部15、表示モニタ16、スピーカ17および入力装置18を備えている。
【0009】
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、各種の処理を実行する。この制御部10により、自車両を目的地まで案内するための様々な処理が実行される。たとえば、目的地を設定する際の目的地の検索処理、設定された目的地までの推奨経路の探索処理、自車両の現在位置の検出処理、各種の画像表示処理、ルート案内時の音声出力処理などが実行される。
【0010】
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の走行速度を検出するためのセンサである。これらのセンサにより自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することにより、制御部10において自車両の移動方向および移動量が求められる。
【0011】
HDD13は不揮発性の記録媒体であり、制御部10において上記のような処理を実行するための制御プログラムや地図データなどが記録されている。HDD13に記録されているデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。
【0012】
HDD13に記録された地図データは、経路計算データと、道路データと、背景データとを含む。経路計算データは、目的地までの推奨経路を探索する際などに用いられるデータである。道路データは、道路の形状や種別などを表すデータである。背景データは、地図の背景を表すデータである。なお、地図の背景とは、地図上に存在する道路以外の様々な構成物である。たとえば、河川、鉄道、緑地帯、各種構造物などが背景データによって表される。
【0013】
地図データにおいて各道路の最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間にそれぞれ対応する複数のリンクによって構成されており、リンク単位で経路計算データおよび道路データが表現されている。経路計算データには、各道路区間に対応するリンクごとに、車両が当該道路区間を走行する際の通過所要時間に応じたリンクコストが設定されている。このリンクコストに基づいて、出発地から目的地までの通過所要時間が最小となるリンクの組合せを求めることにより、ナビゲーション装置1において推奨経路の探索が行われる。
【0014】
各リンクに対するリンクコストの値は、リンクごとに個別に設定してもよい。あるいは、予めリンク種別に応じて設定された単位長あたりのリンクコストの基準値と、各リンクの長さとに応じて、各リンクに対するリンクコストの値を決定してもよい。いずれの方法でも、HDD13に記録された地図データにおいて、リンクごとに通過所要時間に応じたリンクコストを設定することができる。
【0015】
なお、上記ではナビゲーション装置1において地図データがHDD13に記録されている例を説明したが、これらをHDD以外の記録媒体に記録することとしてもよい。たとえば、CD−ROMやDVD−ROM、メモリカードなどに記録された地図データを用いることができる。すなわち、本実施の形態によるナビゲーション装置では、どのような記録媒体を用いてこれらのデータを記憶してもよい。
【0016】
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の現在位置を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻に関する情報が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて、自車両の現在位置を制御部10において算出することができる。このGPS信号に基づく自車両の現在位置の算出結果と、前述の振動ジャイロ11および車速センサ12の各検出結果に基づく移動方向および移動量の算出結果とにより、制御部10において所定時間ごとに自車両の現在位置を検出するための位置検出処理が実行され、自車両の現在位置が検出される。
【0017】
VICS情報受信部15は、図示しないVICSセンターからナビゲーション装置1に対して送信されるVICS情報を受信する。このVICS情報をVICS情報受信部15が受信することにより、渋滞情報を始めとする様々な道路交通情報がナビゲーション装置1において取得される。VICS情報受信部15により受信されたVICS情報は、制御部10に出力され、渋滞情報の表示や推奨経路の探索などに利用される。
【0018】
なお、VICSセンターからナビゲーション装置1へのVICS情報の送信は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはFM多重放送によって行われる。電波ビーコンや光ビーコンは、その設置地点付近を通過する車両に対して、電波あるいは光(赤外線)により局所的にVICS情報を送信するものである。これに対して、FM多重放送では比較的広い地域に対してVICS情報を送信することができる。
【0019】
表示モニタ16は、ナビゲーション装置1において様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイ等を用いて構成される。この表示モニタ16により、地図画面の表示や推奨経路の案内表示などが行われる。表示モニタ16に表示される画面の内容は、制御部10が行う画面表示制御によって決定される。表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、ユーザが見やすいような位置に設置されている。
【0020】
スピーカ17は、制御部10の制御により、車両の走行に関する様々な音声情報を出力する。たとえば、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するための経路案内用の音声や、各種の警告音などが出力される。
【0021】
入力装置18は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは、入力装置18を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置18は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置18を表示モニタ16と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
【0022】
ユーザが入力装置18を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、前述のようにして検出された自車両の現在位置を出発地として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算によるルート探索処理を行う。このルート探索処理により、出発地から目的地まで至る推奨経路が探索されると、探索された推奨経路にしたがってルート案内が行われ、自車両が目的地まで誘導される。
【0023】
上記のルート探索処理によって探索された推奨経路の例を図2に示す。ここでは、目的地20が設定されたときに、自車両が対向車線を横断して目的地20へ進入する推奨経路21を示している。自車両の進行方向から見て目的地20が道路の右側に存在するときには、このように目的地20へ右折で進入する推奨経路21が探索される場合がある。
【0024】
図2の推奨経路21では、目的地20への進入地点、すなわち目的地20に隣接する道路上の地点における自車両の右折の困難さは、対向車線の渋滞状況に応じて変化する。すなわち、この地点において推奨経路21の対向車線が渋滞していなければ右折はさほど困難ではないが、対向車線が渋滞している場合、自車両はその渋滞の間隙を縫って右折しなければならないために右折は非常に困難となる。このように右折の困難さが対向車線の渋滞状況に応じて変化する地点(右折困難度変化地点)では、特に運転に不慣れなユーザほど、その右折の困難さが顕著となる。
【0025】
そこで、推奨経路21のように目的地へ右折して進入する推奨経路が探索された場合、ナビゲーション装置1は、その目的地への進入地点を判定対象とすべき右折困難度変化地点として、当該地点における対向車線の渋滞状況に基づいて右折を許可するか否かを判定する。その結果、右折を許可しないと判定した場合は、当該地点を右折せずに目的地20へ至る推奨経路を再探索する。その結果、図3に示すような推奨経路22が新たに探索される。以下では、こうして再探索される推奨経路のことを右折回避経路と称する。
【0026】
本実施形態のナビゲーション装置1において推奨経路を探索する際に実行される処理のフローチャートを図4に示す。このフローチャートは、ナビゲーション装置1において制御部10により実行されるものである。
【0027】
ステップS10において、制御部10は、ユーザからの経路探索要求があるか否かを判定する。ユーザが入力装置18を操作して目的地の設定を行うと、自車両の現在位置を出発地として、出発地から目的地までの経路探索が開始される。このような操作によりユーザが経路探索の開始を要求すると、ステップS10が肯定判定されて次のステップS20へ進む。
【0028】
ステップS20において、制御部10は、出発地から目的地までの各道路について交通情報を取得する。ここでは、VICS情報受信部15によりVICS情報を受信することで交通情報を取得することができる。なお、このとき取得する交通情報には、目的地に隣接する道路の両方向の車線のうち目的地へ左折で進入可能な車線、すなわち自車両が右折して目的地へ進入する場合には対向車線となる車線についての渋滞情報が少なくとも含まれているものとする。
【0029】
ステップS30において、制御部10は、出発地から目的地までの経路探索を行う。ここでは、HDD13により記憶されている道路データに基づいて、前述のルート探索処理により推奨経路を探索する。このとき、ステップS20で取得した交通情報に基づいて道路の渋滞状況を判断し、その渋滞状況に応じた各道路のリンクコストを用いてルート探索処理を行うことが好ましい。
【0030】
ステップS40において、制御部10は、ステップS30で探索した推奨経路において目的地が道路の右側に存在するか否かを判定する。目的地が道路の右側に存在する場合、すなわち自車両が右折して対向車線を横断し目的地へ進入するような推奨経路が探索された場合は、ステップS50へ進む。一方、目的地が道路の右側ではなく左側に存在する場合、すなわち自車両が左折して対向車線を横断せずに目的地へ進入するような推奨経路が探索された場合は、ステップS90へ進む。
【0031】
ステップS50において、制御部10は、自車両について目的地への右折を許可するか否かを判定する。ここでは、ステップS20で取得した交通情報のうち目的地への進入地点における対向車線の渋滞状況を示す交通情報、すなわち目的地へ左折で進入可能な車線の渋滞情報に基づいて、目的地への右折を許可するか否かを判定する。当該交通情報によって示される対向車線の渋滞状況が所定の混雑度合いを超えている場合、たとえば渋滞の種別が「渋滞」である場合や、目的地への進入地点の前後における渋滞の長さが所定値以上である場合には、制御部10はステップS50において右折を許可しないと判定し、ステップS60へ進む。一方、対向車線の渋滞状況が所定の混雑度合いを超えていない場合には、制御部10はステップS50において右折を許可すると判定し、ステップS90へ進む。
【0032】
ステップS60において、制御部10は、右折回避経路を探索する。ここでは、HDD13により記憶されている道路データに基づいて、前述のように目的地への進入地点を右折せずに出発地から目的地へ至る経路を右折回避経路として再探索する。たとえば、自車両が最後に通過すべきリンクを目的地へ左折で進入可能な車線のリンクに限定してルート探索処理を再度行うことで、右折回避経路の探索を行うことができる。
【0033】
ステップS70において、制御部10は、ステップS60で探索した右折回避経路をユーザが案内対象の経路として選択したか否かを判定する。案内対象の経路として右折回避経路をユーザが選択した場合はステップS80へ進み、そうでない場合、すなわちステップS30で探索した元の推奨経路をユーザが案内対象の経路として選択した場合はステップS90へ進む。
【0034】
ステップS80において、制御部10は、ステップS60で探索した右折回避経路に基づく経路案内を開始する。これにより、自車両が目的地へ進入する際に右折することなく、対向車線を横断せずに目的地へ到達できるような経路案内が行われる。ステップS80を実行したら、制御部10は図4のフローチャートを終了する。
【0035】
一方ステップS90において、制御部10は、ステップS30で探索した推奨経路に基づく通常の経路案内を開始する。これにより、自車両の進行方向から見て目的地が道路の右側に存在する場合は、自車両が対向車線を右折して横断することで目的地へ到達できるような経路案内が行われる。ステップS90を実行したら、制御部10は図4のフローチャートを終了する。
【0036】
以上説明した本発明の第一の実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
【0037】
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10により、自車両の進行方向から見て目的地が道路の右側に存在する場合に、その目的地への進入地点を判定対象とすべき右折困難度変化地点として、当該地点における対向車線の渋滞状況を少なくとも示す交通情報をステップS20において取得する。こうして取得した交通情報に基づいて、当該地点での右折を許可するか否かを判定し(ステップS50)、右折を許可しないと判定された場合に、HDD13により記憶されている道路データに基づいて右折回避経路を探索する。このようにしたので、目的地への進入地点を右折困難度変化地点としたときに、当該地点における対向車線の渋滞状況に応じて、当該地点での右折を許可するか否かを適切に判断し、その判断結果に応じた経路を探索することができる。
【0038】
(2)ナビゲーション装置1は、制御部10により、HDD13によって記憶されている道路データに基づいて出発地から目的地までの推奨経路を探索し(ステップS30)、その推奨経路において目的地が右側に存在するか否かを判定する(ステップS40)。この判定の結果、目的地が右側に存在してその目的地への進入地点を自車両が右折する場合にのみ、ステップS50の処理を実行して当該地点での右折を許可するか否かを判定する。そして、ステップS50で右折を許可すると判定された場合、またはステップS50を実行しなかった場合は、ステップS60を実行せずに右折回避経路を探索しないようにした。これにより、目的地への進入地点における右折可否の判定処理や右折回避経路の探索処理を必要に応じて確実に行うことができる。
【0039】
−第二の実施の形態−
次に本発明の第二の実施の形態について説明する。本実施形態によるナビゲーション装置は、図1のブロック図に示した第一の実施の形態によるナビゲーション装置1と同一の構成を有している。以下では、図1に示したナビゲーション装置1の各構成により本実施の形態について説明する。
【0040】
本実施の形態によるナビゲーション装置1は、各道路における過去の渋滞状況の履歴に基づいて、時間帯、日付、曜日等に応じた各道路の渋滞状況を統計的に表した統計交通情報がHDD13に記録されている。この統計交通情報に基づいて、第一の実施の形態で説明したように自車両が右折して対向車線を横断し目的地へ進入する場合に、その進入地点を自車両が通過すると予測される時点の渋滞状況を判断して右折可否の判定を行う。これにより、第一の実施の形態と比べてより正確な判定を行うようにしている。
【0041】
本実施形態のナビゲーション装置1において推奨経路を探索する際に実行される処理のフローチャートを図5に示す。このフローチャートでは、図4に示した第一の実施の形態による処理のフローチャートと同じ処理ステップに対しては同一のステップ番号が付与されている。以下では、この図4と同一ステップ番号の処理ステップについては、特に必要のない限り説明を省略する。
【0042】
ステップS41において、制御部10は、ステップS30で探索した推奨経路において自車両が目的地に到着する時刻を推定する。ここでは、推奨経路に含まれる各道路のリンクに対するリンクコストの値や、ステップS20で取得した交通情報に基づいて推奨経路の走行予定時間を算出し、その算出結果を現在時刻に加算することで目的地到着時刻を推定することができる。こうして推定した目的地到着時刻は、目的地への進入地点の通過時刻とほぼ同時刻であるとみなすことができる。
【0043】
ステップS42において、制御部10は、ステップS41で推定した目的地到着時刻と現在時刻との差が所定値以上、たとえば15分以上であるか否かを判定する。この差が所定値以上である場合、すなわち推奨経路の走行予定時間が所定値以上である場合はステップS43へ進む。一方、差が所定値未満である場合はステップS43を実行せずにステップS50へ進む。
【0044】
ステップS43において、制御部10は、HDD13に記録されている統計交通情報の中から、ステップS41で推定した目的地到着時刻に応じた統計交通情報を、目的地への進入地点における対向車線について取得する。ステップS43を実行したら、制御部10はステップS50へ進む。
【0045】
ステップS43において目的地到着時刻に応じた統計交通情報を取得した場合、ステップS50において制御部10は、この統計交通情報をステップS20で取得した交通情報の代わりに用いて、目的地への右折を許可するか否かを判定する。これにより、自車両が目的地へ右折して進入する際の目的地到着時刻を当該進入地点の通過時刻としてその時刻の渋滞状況を判断し、右折可否の判定を行う。一方、ステップS43を実行しなかった場合、ステップS50において制御部10は第一の実施の形態と同様に、最新の交通情報、すなわちステップS20でVICS情報として取得した交通情報のうち、目的地への進入地点における対向車線の渋滞状況を示す交通情報に基づいて、目的地への右折を許可するか否かを判定する。
【0046】
以上説明した本発明の第二の実施の形態によれば、第一の実施の形態で説明した(1)、(2)の各作用効果に加えて、さらに次の(3)のような作用効果を奏する。
【0047】
(3)ナビゲーション装置1は、制御部10により、ステップS30で探索された推奨経路における目的地到着時刻を推定し(ステップS41)、その時刻に応じた交通情報に基づいて、ステップS50で右折可否の判定を行う。すなわち、推定した目的地到着時刻と現在時刻との差が所定値以上であるか否かを判定し(ステップS42)、その差が所定値未満である場合は、外部のVICSセンターよりVICS情報として送信される最新の交通情報をステップS20で取得し、これに基づいてステップS50の判定を行う。一方、目的地到着時刻と現在時刻との差が所定値以上である場合は、HDD13に記録された統計交通情報に基づいて、目的地到着時刻に応じた交通情報を目的地への進入地点について取得し(ステップS43)、これに基づいてステップS50の判定を行う。このようにしたので、ステップS50で右折可否の判定を行う際に、その判定をより正確に行うことができる。
【0048】
なお、以上説明した第二の実施の形態において、図5のステップS42の処理を省略してもよい。その場合、現在時刻から目的地到着時刻までの時間がどの程度であるかに関わらず、目的地到着時刻に応じた統計交通情報をステップS43において取得し、その統計交通情報に基づいてステップS50における右折可否の判定を行うようにすればよい。
【0049】
また、以上説明した第二の実施の形態では、ステップS41において目的地到着時刻を推定し、これが目的地への進入地点の通過時刻とほぼ同時刻であるとしてステップS42およびS43の処理を行うようにした。しかし、ステップS41において目的地到着時刻の代わりに目的地への進入地点の通過時刻を推定し、これを用いてステップS42およびS43の処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、目的地から離れた地点についても、その地点の通過時刻に応じた交通情報を取得して目的地への右折を許可するか否かを判定することができる。
【0050】
さらに、以上説明した第二の実施の形態において、外部のサーバ装置等と無線通信を行うことで統計交通情報を取得してもよい。この場合、HDD13に統計交通情報を記録しておかなくてもよい。
【0051】
−第三の実施の形態−
次に本発明の第三の実施の形態について説明する。本実施形態によるナビゲーション装置も前述の第二の実施の形態と同様に、図1のブロック図に示した第一の実施の形態によるナビゲーション装置1と同一の構成を有している。以下では、図1に示したナビゲーション装置1の各構成により本実施の形態についても説明する。
【0052】
本実施の形態によるナビゲーション装置1は、自車両が右折して目的地へ進入する場合の進入地点について、その進入地点の対向車線における渋滞状況を経路探索の前に判断し、これが渋滞している場合は目的地への右折進入を禁止して、目的地へ左折で進入するような推奨経路を探索する。これにより、目的地への右折進入を許可する場合とそうでない場合のいずれであっても、経路探索が一度で済むようにしている。
【0053】
本実施の形態によるナビゲーション装置1における経路探索の様子を図6に示す。図6では、目的地20へ右折して進入する場合の進入地点の対向車線、すなわち目的地20へ左折で進入可能な車線が渋滞している場合の例を示している。このように目的地20に隣接する道路において当該車線が渋滞している場合、ナビゲーション装置1は、当該車線において目的地20の手前側に位置する符号23の地点を経由地に設定することで、この経由地23を経由して目的地20へ至る図3と同様の右折回避経路22を推奨経路として探索する。
【0054】
本実施形態のナビゲーション装置1において推奨経路を探索する際に実行される処理のフローチャートを図7に示す。このフローチャートでは、図4、5にそれぞれ示したフローチャートと同じ処理ステップに対しては同一のステップ番号が付与されている。以下では、この図4、5と同一ステップ番号の処理ステップについては、特に必要のない限り説明を省略する。
【0055】
ステップS20において交通情報を取得したら、制御部10はステップS50へ進み、その交通情報に基づいて目的地への右折を許可するか否かをステップS50において判定する。ここでは前述の第一の実施の形態と同様に、取得した交通情報のうち目的地へ右折して進入する場合の進入地点における対向車線の渋滞状況を示す交通情報、すなわち目的地へ左折で進入可能な車線の渋滞情報に基づいて、右折可否の判定を行う。この判定により右折を許可しないと判定した場合はステップS51へ進み、右折を許可すると判定した場合はステップS51を跳ばしてステップS52へ進む。
【0056】
ステップS51において、制御部10は、目的地へ右折して進入する場合の進入地点の対向車線(目的地へ左折で進入可能な車線)を対象として、その車線において目的地の手前側、すなわち当該進入地点よりも手前側に経由地を設定する。
【0057】
ステップS52において、制御部10は、HDD13により記憶されている道路データに基づいて、出発地から目的地までの経路探索を行う。このとき、ステップS51において経由地が設定された場合は、その経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索することで、前述したような右折回避経路を探索する。一方、ステップS51が実行されていない場合は、図4,5のステップS30と同様に、HDD13により記憶されている道路データに基づいて、通常のルート探索処理によって出発地から目的地までの推奨経路を探索する。この場合、推奨経路における目的地への進入方向は右折と左折のどちらであってもよい。
【0058】
ステップS53において、制御部10は、ステップS52で探索した経路についての経路案内を開始する。これにより、ステップS51において経由地が設定され、その経由地を経由する右折回避経路がステップS52において探索された場合は、図4,5のステップS80と同様に、自車両が対向車線を横断することなく目的地へ到達できるような経路案内が行われる。一方、ステップS51が実行されず、通常のルート探索処理がステップS52において行われた場合は、図4,5のステップS90と同様の経路案内が行われる。ステップS53を実行したら、制御部10は図7のフローチャートを終了する。
【0059】
以上説明した本発明の第三の実施の形態によれば、第一の実施の形態で説明した(1)の作用効果に加えて、さらに次の(4)のような作用効果を奏する。
【0060】
(4)ナビゲーション装置1は、制御部10により、目的地へ右折で進入する進入地点での目的地への右折を許可するか否かをステップS50において判定し、右折を許可しないと判定された場合は、当該地点の対向車線において当該地点よりも手前側に経由地を設定する(ステップS51)。この経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を右折回避経路として探索する(ステップS52)。一方、当該地点での右折を許可するとステップS50において判定された場合は、ステップS51で経由地を設定せずに、HDD13により記憶されている道路データに基づく出発地から目的地までの推奨経路をステップS52において探索する。このようにしたので、目的地への右折進入を許可しない場合であっても右折回避経路を再探索する必要がなく、一度の経路探索により経路案内を開始することができる。
【0061】
−第四の実施の形態−
次に本発明の第四の実施の形態について説明する。本実施形態によるナビゲーション装置も前述の第二および第三の実施の形態と同様に、図1のブロック図に示した第一の実施の形態によるナビゲーション装置1と同一の構成を有している。以下では、図1に示したナビゲーション装置1の各構成により本実施の形態についても説明する。
【0062】
本実施の形態によるナビゲーション装置1は、前述の第三の実施の形態において、第二の実施の形態と同様に、自車両が右折して対向車線を横断し目的地へ進入する場合の進入地点について、その進入地点を自車両が通過すると予測される時点の渋滞状況を判断して右折可否の判定を行うようにしたものである。
【0063】
本実施形態のナビゲーション装置1において推奨経路を探索する際に実行される処理のフローチャートを図8に示す。このフローチャートでは、図4、5および7にそれぞれ示したフローチャートと同じ処理ステップに対しては同一のステップ番号が付与されている。以下では、この図4、5および7と同一ステップ番号の処理ステップについては、特に必要のない限り説明を省略する。
【0064】
ステップS21において、制御部10は、ステップS20で取得した交通情報に基づいて、自車両が出発地を出発してから目的地へ到達するまでの経過時間を推定する。なお、この時点では出発地と目的地は設定されているが、推奨経路はまだ設定されていないため、図5のステップS41のように推奨経路の走行予定時間に応じた目的地到着時刻を推定することができない。そこで、目的地到着時刻の代わりに、出発地から目的地まで自車両が走行したときに予測されるおおよその経過時間を推定する。たとえば、出発地から目的地までの直線距離を算出し、その直線距離に基づいて出発地から目的地までの経過時間を推定する。このとき、出発地と目的地を含む所定範囲の地域内全体での渋滞状況や、その地域内における高速道路の有無などに基づいて、経過時間の推定値を調節してもよい。こうして推定した出発地から目的地までの経過時間は、自車両が出発地を出発してから目的地へ右折して進入する場合の進入地点を通過するまでの経過時間とほぼ同じであるとみなすことができる。
【0065】
ステップS22において、制御部10は、ステップS21で推定した経過時間が所定値以上、たとえば15分以上であるか否かを判定する。経過時間が所定値以上である場合はステップS23へ進み、所定値未満である場合はステップS50へ進む。
【0066】
ステップS23において、制御部10は、HDD13に記録されている統計交通情報のうち、現在からステップS21で推定した経過時間後の時刻に応じた統計交通情報を、目的地への進入地点における対向車線について取得する。ステップS23を実行したら、制御部10は次のステップS50において、ステップS23で取得した統計交通情報をステップS20で取得した交通情報の代わりに用いて、目的地への右折を許可するか否かを判定する。これにより、現在時刻から経過時間後の時刻を当該進入地点の通過時刻としてその時刻の渋滞状況を判断し、右折可否の判定を行う。
【0067】
以上説明した本発明の第四の実施の形態によれば、第一の実施の形態で説明した(1)の作用効果と第三の実施の形態で説明した(4)の作用効果に加えて、さらに次の(5)のような作用効果を奏する。
【0068】
(5)ナビゲーション装置1は、制御部10により、出発地を出発してから目的地へ到達するまでの経過時間を推定し(ステップS21)、その経過時間に応じた交通情報に基づいて、ステップS50で右折可否の判定を行う。すなわち、推定した経過時間が所定値以上であるか否かを判定し(ステップS22)、所定値未満である場合は、外部のVICSセンターよりVICS情報として送信される最新の交通情報をステップS20で取得し、これに基づいてステップS50の判定を行う。一方、推定した経過時間が所定値以上である場合は、HDD13に記録された統計交通情報に基づいて、現在時刻から経過時間を経過した時刻に応じた交通情報を目的地への進入地点について取得し(ステップS23)、これに基づいてステップS50の判定を行う。このようにしたので、第二の実施の形態で説明したのと同様に、ステップS50で右折可否の判定を行う際に、その判定をより正確に行うことができる。
【0069】
なお、以上説明した第四の実施の形態においても、前述の第二の実施の形態で説明したのと同様に、図8のステップS22の処理を省略してもよい。その場合、推定された出発地から目的地までの経過時間がどの程度であるかに関わらず、現在時刻からその経過時間を経過した時刻に応じた統計交通情報をステップS23において取得し、その統計交通情報に基づいてステップS50における右折可否の判定を行うようにすればよい。
【0070】
また、以上説明した第四の実施の形態では、ステップS21において出発地から目的地までの経過時間を推定し、これが出発地を出発してから目的地へ右折して進入する場合の進入地点を自車両が通過するまでの経過時間とほぼ同じであるとして、ステップS22およびS23の処理を行うようにした。しかし、前述の第二の実施の形態で説明したのと同様に、ステップS21において出発地から目的地までの経過時間の代わりに、出発地から目的地への進入地点を通過するまでの経過時間を推定し、これを用いてステップS22およびS23の処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、目的地から離れた地点についても、その地点を通過するまでの経過時間に応じた交通情報を取得して目的地への右折を許可するか否かを判定することができる。
【0071】
さらに、以上説明した第四の実施の形態において、前述の第二の実施の形態で説明したのと同様に、外部のサーバ装置等と無線通信を行うことで統計交通情報を取得してもよい。この場合、HDD13に統計交通情報を記録しておかなくてもよい。
【0072】
−変形例−
なお、以上説明した各実施の形態は、次のように変形してもよい。
【0073】
(1)目的地へ右折して進入する場合の進入地点以外の場所に対して、各実施の形態でそれぞれ説明したような処理を実行してもよい。たとえば、矢印式信号機または時差式信号機のような右折用信号機が設置されていない交差点や、目的地への進入路に隣接する道路上の地点などを右折する場合に、これらの地点を判定対象とすべき右折困難度変化地点とすることができる。そして、当該地点において右折を許可するか否かを各実施の形態で説明したような方法で判定し、その判定結果に応じた経路を探索して経路案内を行うことができる。
【0074】
(2)上記各実施の形態では道路が左側通行である場合の例をそれぞれ説明したが、道路が右側通行である場合にも本発明を適用可能である。なお、その場合は各処理において左右を置き換えることはいうまでもない。
【0075】
以上説明した各実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0076】
1:ナビゲーション装置、10:制御部、11:振動ジャイロ、12:車速センサ、
13:HDD、14:GPS受信部、15:VICS情報受信部、16:表示モニタ、
17:スピーカ、18:入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路データを記憶する記憶手段と、
判定対象とすべき右折困難度変化地点における対向車線の渋滞状況を少なくとも示す交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段により取得された交通情報に基づいて、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定する右折判定手段と、
前記右折判定手段により前記右折困難度変化地点での右折を許可しないと判定された場合に、前記道路データに基づいて、前記右折困難度変化地点を右折せずに出発地から目的地へ至る右折回避経路を探索する右折回避経路探索手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記道路データに基づいて前記出発地から前記目的地までの経路を探索する経路探索手段をさらに備え、
前記右折判定手段は、前記経路探索手段により探索された経路において前記右折困難度変化地点を右折する場合にのみ、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定し、
前記右折判定手段により前記右折困難度変化地点での右折を許可しないと判定された場合、前記右折回避経路探索手段は、前記右折回避経路を探索し、
前記右折判定手段により前記右折困難度変化地点での右折を許可すると判定された場合、または前記右折判定手段による判定が行われなかった場合、前記右折回避経路探索手段は、前記右折回避経路を探索しないことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記経路探索手段により探索された経路において前記右折困難度変化地点を通過する通過時刻を推定する通過時刻推定手段をさらに備え、
前記右折判定手段は、前記通過時刻推定手段により推定された通過時刻に応じた交通情報に基づいて、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記通過時刻と現在時刻との差が所定値未満である場合、前記交通情報取得手段は、外部より送信される最新の交通情報を前記右折困難度変化地点について取得し、
前記通過時刻と現在時刻との差が前記所定値以上である場合、前記交通情報取得手段は、過去の渋滞状況に基づいて予め設定された統計的な交通情報に基づいて、前記通過時刻に応じた交通情報を前記右折困難度変化地点について取得し、
前記右折判定手段は、前記交通情報取得手段により取得された最新の交通情報または前記通過時刻に応じた交通情報に基づいて、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記右折判定手段により前記右折困難度変化地点での右折を許可しないと判定された場合、前記右折回避経路探索手段は、前記右折困難度変化地点の対向車線において前記右折困難度変化地点よりも手前側に経由地を設定し、当該経由地を経由して前記出発地から前記目的地へ至る経路を前記右折回避経路として探索し、
前記右折判定手段により前記右折困難度変化地点での右折を許可すると判定された場合、前記右折回避経路探索手段は、前記経由地を設定せずに、前記道路データに基づく前記出発地から前記目的地までの経路を前記右折回避経路に代えて探索することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記出発地を出発してから前記右折困難度変化地点を通過するまでの経過時間を推定する経過時間推定手段をさらに備え、
前記右折判定手段は、前記経過時間推定手段により推定された経過時間に応じた交通情報に基づいて、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項6に記載のナビゲーション装置において、
前記経過時間が所定値未満である場合、前記交通情報取得手段は、外部より送信される最新の交通情報を前記右折困難度変化地点について取得し、
前記経過時間が前記所定値以上である場合、前記交通情報取得手段は、過去の渋滞状況に基づいて予め設定された統計的な交通情報に基づいて、現在時刻から前記経過時間を経過した時刻に応じた交通情報を前記右折困難度変化地点について取得し、
前記右折判定手段は、前記交通情報取得手段により取得された最新の交通情報または前記現在時刻から前記経過時間を経過した時刻に応じた交通情報に基づいて、前記右折困難度変化地点での右折を許可するか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記右折判定手段は、右折用信号機が設置されていない交差点、前記目的地に隣接する道路上の地点、および前記目的地への進入路に隣接する道路上の地点のいずれか少なくとも一つを前記右折困難度変化地点として、当該地点において右折を許可するか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−237297(P2011−237297A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109311(P2010−109311)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】