説明

ナフタルイミド誘導体、それらの製造方法、およびそれらの医薬組成物

式(I)および(II)で表される、新規で好適なナフタルイミド誘導体、この誘導体の医薬的に許容しうる塩および溶媒和物は、癌のような細胞増殖性疾患の治療のための医薬組成物の製造において有用である。また、本発明は、そのような誘導体を製造する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な置換ナフタルイミド類および1,2−ジヒドロ−3H−ジベンゾイソキノリン−1,3−ジオン誘導体、それらの製造方法、ならびにそれらの抗腫瘍剤としての医薬用途、特に、種々の形の癌の予防および/または治療において、それらを有効成分として含む医薬組成物の形での用途に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
様々の種類の置換ナフタルイミド類は、抗腫瘍作用または他の有用な生物学的活性を有するとして、当技術分野で既知である。たとえば、米国特許第3,935,227号および第3,940,398号には、以下の式:
【0003】
【化1】

【0004】
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミノ、およびトリフルオロメチルからなる群から選択され、Aは、炭素数が1〜8の直鎖または分岐鎖状のアルキレンであり、Zは、任意で置換されるピペリジニルまたはピペラジニル基である)で表される化合物が開示され、その医薬的に許容しうる酸の付加塩は抗うつ活性を示し、また、抗炎症剤としても有用である。
【0005】
米国特許第4,146,720号には、一般式:
【0006】
【化2】

【0007】
(式中、Rはニトロであり、Rは、2−ジエチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチル、2−(N−ピロリジノ)エチル、または2−(N−ピペリジノ)エチルである)で表される化合物が、非常に活性な細胞増殖抑制剤であり、殺鼠剤、喰殺剤としても非常に活性であることが開示されている。米国特許第4,204,063号には、前述の一般式中、Rは、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、スルホン酸、
ニトロ、NHCOOC、アセチルアミノまたはアセトキシであり、Rが、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、N−メチルピペラジノ、モルホリノまたはウレイルのような、窒素含有基に結合する炭素数が1〜3のアルキレンである、前述の化合物の同属類の化合物、およびその薬理的に許容しうる酸との塩、N−オキシド類、および四級アンモニウム塩のような誘導体が、抗腫瘍剤として、生物学的興味が非常に大きいことが開示されている。
【0008】
米国特許第4,499,266号、第4,594,346号、第4,614,820号、および第4,665,071号は、全て、有用な抗菌剤および抗腫瘍剤である、3,6−ジニトロ−1,8−ナフタルイミド化合物を開示する。
【0009】
米国特許第5,183,821号は、白血病または固形腫瘍を患う患者を治療する方法を開示し、この方法は、1〜64mg/体重kgのN−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミド(アモナフィド)、すなわち、前述の一般式(式中、Rはアミノである)で表される化合物を、前記患者に投与することを含む。
【0010】
米国特許第5,420,137号は、アモナフィドの特定な塩、特に、モノ塩酸塩およびモノメタンスルホン酸を開示する。国際公開第04/004716号パンフレットは、アモナフィドジメシレートまたはジヒドロクロライドのような2アンモニウム塩としてナフタルイミドを含むことを開示する。
【0011】
アモナフィドは、その抗腫瘍活性に関して、膨大な試験を行ってきたイソキノリンジオン誘導体である。その生物学的活性の中でも、アモナフィドは、DNA挿入剤であり、トポイソメラーゼII(たとえば、エトポシド)を抑制し、その結果、挿入剤−安定化された−トポイソメラーゼII−DNAの消去可能な複合体が形成されると報告された。また、そのDNAトポイソメラーゼ抑制効果に鑑みて、アモナフィドは、米国特許第6,037,326号において、毛髪の成長を減少させるのに有益であると考えられた。アモナフィドに見出された活性のレベルは、今日まで高い興味が持たれ続けているが、この物質には重大な欠陥があり、これは改良された特性を有する剤に継続した必要性があることを示唆する。先ず、アモナフィドは、ある患者にとっては毒性がありすぎることが発見され、特に、実質的な骨髄毒性を生成し、1日当たり5回の連続投与を受けた患者の中には死に至った者もあった。さらに、アモナフィドは、ネズミにおける白血病モデルでは、中程度の活性しか発揮しなかったことが示された。また、アモナフィドは、大腸、肺および乳癌のネズミにおけるヒト腫瘍異種移植片では、活性がないことが示された。したがって、アモナフィドは、重要な生物学的活性を示すものの、ネズミの腫瘍モデルでは、実質的に広範囲のスペクトルを持っていない。アジャニらは、インベスト・ニュー・ドラッグ(1988)6:79−83において、インビトロでヒトの原発性固形腫瘍を試験した時、アモナフィドは低い活性しかないことを示している。
【0012】
また、置換ナフタルイミドと他の治療剤との組合せも当技術分野で既知である。たとえば、米国特許第5,057,304号は、有効量のアモナフィドまたはミトナフィドのような制癌剤と、有効量の制癌剤の抗腫瘍作用を強める化合物とから実質的になる抗腫瘍組成物を開示する。
【0013】
米国特許第6,630,173号は、細胞増殖疾患を患う宿主の治療を開示し、この治療は、シスプラチンを含む抗増殖剤とともに、アモナフィドを含むナフタルイミドを前述の宿主に投与することを含む。米国特許第6,423,696号は、アモナフィドと、N−アセチルトランスフェラーゼ(NAT)と相互作用する抑制剤とを含み、アモナフィド内に存在するアリールアミン基がアセチル化することからNATを阻害する組成物を開示する。
【0014】
米国特許第5,554,622号は、腫瘍細胞を殺す非特異的免疫細胞を活性化し、したがって、癌を治療するための医薬組成物に使用でき得る特定の非対称的置換ビスナフタルイミドを開示する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
アモナフィドのような抗増殖剤のある種の癌に対する臨床活性は、示すことができるものの、腫瘍反応速度、反応持続時間、および末期患者の生存については、まだ改善が追求されている。また、当技術分野では、新しい薬と従来の抗悪性腫瘍剤との好適な組合せを提供することによって、ヒトにおける抗増殖性治療の効率を改善する必要がある。
【0016】
前述のアモナフィドの欠点と、従来より入手できる類似の薬とを鑑み、本発明者らは、より効果的な抗癌剤であることを実際に示すことのできるアモナフィド誘導体を捜し求めた。具体的には、発明者らは、以下の特性を有する化合物を探した。
1)高い腫瘍細胞毒性有効性および
2)存在するとしても最小の、多剤耐性腫瘍細胞との交差耐性、
3)正常な心臓細胞において、比較的低い毒性有効性、
4)広い範囲の悪性腫瘍、特に固形腫瘍および血液腫瘍において活性、
5)腫瘍細胞の細胞毒性容量で、ヒトにおいては低い骨髄毒性。
【0017】
研究の結果、本発明者らは、これらの目的に合う、以下の化合物および方法、組成物を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0018】
発明の概要
第1実施形態において、本発明は、一般式(I):
【0019】
【化3】

【0020】
(式中、
− Rは、アルキルアミノアルキル、アルケニルアミノアルキル、アルキニルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、Hetアミノアルキル、Hetアルキルアミノアルキル、Hetアリールアミノアルキル、Hetカルボニルアミノアルキル、Hetチオカルボニルアミノアルキル、アルキルカルボニルアミノアルキル、アルケニルカルボニル−アミノアルキル、アルキニルカルボニルアミノアルキル、アリールカルボニルアミノアルキル、アルキルチオ−アルキル、アリールチオアルキル、アルキルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルウレイルアルキル、アルケニルウレイルアルキル、アルキニルウレイルアルキル、アリールウレイルアルキル、Hetウレイルアルキル、アルキルカルボニルウレイルアルキル、アルケニルカルボニルウレイルアルキル、アル
キニルカルボニルウレイルアルキルおよびアリールウレイルアルキルからなる群から選択されるラジカルであって、このラジカルの1個以上の炭素原子は、独立して、オキソ、アルキル、アリールアルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノ−カルボニル、アミノスルホニル、アルキル−S(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数を含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アラルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、各R11、R12およびR13は、独立して、水素、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換され;− 置換基RおよびRの各置換基は、独立して、水素、ハロゲン、C1−7アルキル、C1−7アルコキシ、C1−7アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミノ、保護アミノおよびハロC1−7アルキルからなる群から選択され;
− mは、置換基Rの数であり、0〜3の範囲であり;
− nは、置換基Rの数であり、0〜2の範囲であり;
− R’は、C2−7アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニル、Hetカルボニル、Hetアルキルカルボニル、Hetオキシカルボニル、Hetアルキルオキシカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルケニルチオカルボニル、アルキニルチオカルボニル、アリールチオ−カルボニル、アリールアルキルチオカルボニル、アルキルオキシチオカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アルキルオキシアルキルチオカルボニル、アリールオキシアルキルチオカルボニル、Hetアルキルチオカルボニル、Hetオキシチオカルボニル、Hetアルキルオキシチオカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルオキシアルキルアミノカルボニル、アリールオキシアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アリールアルキルアミノカルボニル、Hetアミノカルボニル、Hetアルキルアミノカルボニル、Hetオキシアルキルアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアミノカルボニル、アルキルチオアミノカルボニル、アルケニルチオアミノカルボニル、アルキニルチオアミノカルボニル、アリールチオアミノカルボニル、アリールアルキルチオアミノカルボニル、アルキルオキシアルキルチオア
ミノカルボニル、アリールオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルチオアミノカルボニル、Hetオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアミノアルキルポリアルキルアミノ、アリールアミノポリアルキルアミノ、ポリアミノアルキル、アミノアリールポリアミノアルキルおよびアミノアルキルオキシポリアミノアルキルからなる群から選択されるラジカルであって、このラジカルの1個以上の炭素原子は、オキソ、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノ−カルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキル−アミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアリールアミノ、アルキルアミノアリールアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、各R11、R12およびR13は、独立して、水素、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換され;
ただし、R’がC2−7アルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはシクロアルキルカルボニルの場合は、Rはナフタルイミド−アルキルアミノアルキルではない);あるいは
一般式(II):
【0021】
【化4】

【0022】
(式中、
− m、n、R1、およびRは、式(I)に関して記載した通りであり;
− R’は、アルキリデン、シクロアルキリデン、シクロアルキルアルキリデン、アリールアルキリデン、Het−イリデン、Hetアルキリデン、Hetアルキリデン、アルキルカルボニルアルキリデン、アルケニルカルボニルアルキリデン、アルキニルカルボニルアルキリデン、アリールカルボニルアルキリデン、アルキルオキシカルボニルアルキリデン、アリールオキシカルボニルアルキリデン、アリールオキシアルキルカルボニルアルキリデン、シクロアルキルカルボニルアルキリデン、アリールアルキルカルボニルアルキリデン、Hetカルボニルアルキリデン、Hetアルキルカルボニルアルキリデン、Hetオキシカルボニルアルキリデン、Hetアルキルオキシカルボニルアルキリデン、アルキルチオカルボニルアルキリデン、アルケニルチオカルボニルアルキリデン、アルキニルチオカルボニルアルキリデン、アリールチオカルボニルアルキリデン、アリールアルキルチオカルボニルアルキリデン、アルキルオキシチオカルボニルアルキリデン、アリールオキシチオカルボニルアルキリデン、アルキルオキシアルキルチオカルボニルアルキリデン、アリールオキシアルキルチオカルボニルアルキリデン、Hetカルボニルアルキリデン、Hetアルキルチオカルボニルアルキリデン、Hetオキシチオカルボニルアルキリデン、Hetアルキルオキシチオカルボニルアルキリデン、アルキルウレイルアルキリデン、アルケニルチオウレイルアルキリデン、アルキニルチオウレイルアルキリデン、アリールウレイルアルキリデン、アルキルオキシアルキルウレイルアルキリデン、アリールオキシアルキルウレイルアルキリデン、シクロアルキルウレイルアルキリデン、アリールアルキルウレイルアルキリデン、Hetウレイルアルキリデン、Hetアルキルウレイルアルキリデン、Hetオキシアルキルウレイルアルキリデン、Hetアルキルオキシアルキルウレイルアルキリデンおよびアルキルチオウレイルアルキリデンからなる群から選択されラジカルであって、このラジカルの1個以上の炭素原子は、独立して、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、R11およびR12、R13
はそれぞれ独立して、水素およびアルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換される)で表される、一群の置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を提供する。
【0023】
前述の新規な化合物は、共通して、アモナフィドのようなアミノ−置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)のアミノ基が官能基で置換され、末端官能基は、カルボニルまたはチオカルボニルまたは第2アミノ基(式I)の存在およびイミノ不飽和(式II)の存在を含む、という構造的な特徴を有する。
【0024】
第2の実施形態において、本発明は、一般式(I)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体の製造方法であって、アモナフィドまたはアモナフィド誘導体を、アシルハロゲン化物、チオアシルハロゲン化物、イソシアネート類、イソチオシアネート類およびポリアミン類からなる群から選択される試薬と反応させることを含む方法を提供する。第3の実施形態において、本発明は、一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体であって、アモナフィドまたはアモナフィド誘導体をアルデヒドと反応させることを含む方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、この置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体の付加塩および/または溶媒和物の製造方法を提供する。
【0025】
別の実施形態において、本発明は、
−治療的有効量の、一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物と、
−1つ以上の医薬的に許容しうる担体と、を含む医薬組成物を提供する。
【0026】
別の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの、一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物と、1種以上の抗腫瘍薬とを含む混合製剤、好ましくは、以下に詳細に示すように、相乗的組合せの形での混合製剤を提供する。
【0027】
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物は、前述のアモナフィドの欠点の多くを回避しつつ、特に腫瘍細胞に関して、アモナフィドよりも非常に高い生物学的活性を有するという、予期しえぬ知見に関する。特に、本発明に従ったナフタルイミド誘導体は、有意な抗転移効果を有する。転移とは、細胞が、新生腫瘍組織から、転移の主な経路として血管またはリンパ管を使用して転移し、新しい組織を形成するプロセスを言い、このプロセスは、転移プロセスとしても知られている。この知見を基に、本発明は、ヒトにおける腫瘍を治療しおよび/または予防する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、細胞増殖疾患を患う宿主の治療の方法であって、前述の宿主に有効量の一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物に投与することを含む方法に関する。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物の抗腫瘍剤としての使用を提供する。
【0029】
定義
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルキル」
は、1〜7個の炭素原子を有する、直鎖および分岐鎖状の飽和、非環式炭化水素の1価のラジカルを意味し、たとえば,メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、1−メチルエチル(イソプロピル)、2−メチルプロピル(イソブチル)、1,1−ジメチルエチル(ter−ブチル)、2−メチルブチル、n−ペンチル、ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシルなどが挙げられる。狭い定義を意図する場合は、C2−7アルキルのような表示が使用され、これはラジカルが2〜7個の炭素原子を有することを意味する。
【0030】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルキレン」は、前述のアルキルに対応する2価の炭化水素ラジカルを意味し、たとえば、メチレン、ビス(メチレン)、トリス(メチレン)、テトラメチレン、ヘキサメチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルキリデン」は、形式的に、対応するアルキルと同じ炭素原子から2個の水素原子が除去されることによって誘導される、2価の炭化水素ラジカルを意味し、たとえば、メチリデン、エチリデンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルケニル」は、1個以上のエチレン不飽和と2〜7個の炭素原子とを有する、直鎖および分岐状の非環式炭化水素の1価のラジカルを示し、たとえば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−ヘキセニル、2−ヘキセニル、2−ヘプテニル、1,3−ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、ヘプタトリエニルなどが挙げられ、これらの可能性のある異性体全ても含まれる。
【0033】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルキニル」は、1個以上の三重結合を含み、少なくとも1個の二重結合を含む場合もあり、2〜7個の炭素原子を有する、直鎖および分岐鎖状の炭化水素ラジカルを言い、たとえば、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、1−ペンチニル、3−メチル−2−ブチニル、3−ヘキシニル、2−ヘキシニル、1−ペンテン−4−イニル、3−ペンテン−1−イニル、1,3−ヘキサジエン−1−イニルなどが挙げられる。
【0034】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子を有する、モノ−または多環式の飽和炭化水素の1価のラジカルを意味し、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられ、または7〜10個の炭素原子を有する、C7−10多環式の飽和炭化水素の1価のラジカルを意味し、たとえば、ノルボルニル、フェンキル、トリメチルトリシクロヘプチルまたはアダマンチルが挙げられる。
【0035】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「シクロアルキレン」は、前述のシクロアルキルに対応する、2価の炭化水素ラジカルを意味する。
【0036】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アシル」は、広くは、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、アリールラジカル、アリールアルキルラジカルまたは複素環基(HetおよびHetラジカルを含む)に隣接するカルボニル(オキソ)基を言い、これらの全ては、本明細書において記載される。代表的な例示として、アセチル、ベンゾイル、ナフトイルなどが挙げられる。同様に、用語「チオ
アシル」は、前述のラジカルの1つに隣接する、C=S(チオキソ)基を言う。
【0037】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル(前述したような)が既に結合している、脂肪族飽和炭化水素の1価のラジカル(好ましくは先に記載したアルキル)を言い、たとえば、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アリール」は、6〜30個の炭素原子を有する、モノ−または多環式の芳香族1価の炭化水素ラジカルを示し、たとえば、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントラシル、フルオランテニル、クリセニル、ピレニル、ビフェニルイル、ターフェニル、ピセニル、インデニル、ビフェニル、インダセニル、ベンゾシクロブテニル、ベンゾシクロオクテニルなどが挙げられるが、これらに限定されず、縮合ベンゾC4−8シクロアルキルラジカル(後者は先に記載されている)も含み、たとえば、インダニル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルなどが挙げられ、このラジカルは、ハロゲン、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、スルフヒドリルおよびニトロからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で、それぞれ、任意で置換され、たとえば、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−シアノフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3,5−ジクロロフェニルなどが挙げられる。
【0039】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アリーレン」は、先に記載したアリールに対応する、2価の炭化水素ラジカルを意味し、たとえば、フェニレン、ナフチレン、インデニリデンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「Het」は、単独であるいは別のラジカルと組み合わせて、好ましくは3〜12員環、さらに好ましくは5〜10員環、さらに好ましくは5〜6員環飽和または部分的に不飽和の一環式または二環式、多環式のヘテロ環であって、窒素、酸素またはイオウからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子環を含み、このヘテロ環の1個以上の炭素原子は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、スルヒドリル、チオキソ、チオアルキル、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、シクロアルキル、アミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール、3〜12環式であって、窒素および酸素、イオウからなる群から選択される1つ以上のヘテロ原子環を有する、飽和または部分的不飽和一環式、二環式および三環式ヘテロ環、モノ−およびジ置換アミノ、モノ−およびジ置換アミノカルボニルからなる群から選択される、1個以上の置換基で置換されている場合があり、それにより、任意のアミノ官能基上のこの置換される場合がある基は、独立して、アルキル、アルコキシ、Het、Hetアルキル、Hetオキシ、Hetオキシアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アリールアルキル、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノおよびアミノアルキル(基中の後半のアミノ基は、それぞれ、アルキルでモノ−あるいは、可能であれば、ジ置換されてもよい)からなる群から選択される環である。
【0041】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「Het」は、単独であるいは別のラジカルと組み合わせて、好ましくは3〜12員環、さらに好ましくは5〜10員環、さらに好ましくは5〜6員環飽和または部分的に不飽和の一環式または二環式、三環式のヘテロ環であって、窒素、酸素またはイオウからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子環を含み、このヘテロ環の1個以上の炭素原子は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、スルヒドリル、チオキソ、チオアルキル、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、シクロ
アルキル、アミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール、3〜12員環であって、窒素、酸素およびイオウからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子環を有する、Hetおよび一環式または二環式、三環式ヘテロ環、モノ−およびジ置換アミノ、モノ−およジび置換アミノカルボニルからなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている場合があり、それにより、任意のアミノ官能基上のこの置換される場合がある基は、独立して、アルキル、アルコキシ、Het、Hetアルキル、Hetオキシ、Hetオキシアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アリールアルキル、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノおよびアミノアルキル(基中の後半のアミノ基は、それぞれ、アルキルでモノ−あるいは、可能であれば、ジ置換されてもよい)からなる群から選択される環である。
【0042】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「複素環式」は、HetおよびHetの両方を含み、これらの代表的な例として、ナフタルイミジル、ジアゼピニル、オキサジアジニル、チアジアジニル、ジチアジニル、トリアゾロニル、ジアゼピノニル、トリアゼピニル、トリアゼピノニル、テトラアゼピノニル、ベンゾキノリニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアジ−ノニル、ベンゾキサチイニル、ベンゾジオキシニル、ベンゾジチイニル、ベンゾキサゼピニル、ベンゾチアゼピニル、ベンゾジアゼピニル、ベンゾジオキセピニル、ベンゾジチエピニル、ベンゾキサゾシニル、ベンゾチアゾシニル、ベンゾジアゾシニル、ベンゾキサチオシニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾトリオキセピニル、ベンゾキサチアゼピニル、ベンゾキサジアゼピニル、ベンゾチアジアゼピニル、ベンゾトリアゼピニル、ベンゾキサチエピニル、ベンゾトリアジノニル、ベンゾキサゾリノニル、アゼチジノニル、アザスピロウンデシル、ジチアスピロデシル、ヒポキサンチニル、アザヒポキサンチニル、ビピラジニル、ビピリジニル、オキサゾリジニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾピレニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフェナジニル、ベンゾキノリジニル、ジベンゾカルバゾリル、ジベンゾアクリジニル、ジベンゾフェナジニル、ジベンゾチエピニル、ジベンゾオキセピニル、ジベンゾピラノニル、ジベンゾキノキサリニル、ジベンゾチアゼピニル、ジベンゾイソキノリニル、テトラアザアダマンチル、チアテトラザアダマンチル、オキサウラシル、オキサジニル、ジベンゾチオフェニル、ジベンゾフラニル、オキサゾリニル、オキサゾロニル、アザインドリル、アゾロニル、チアゾリニル、チアゾロニル、チアゾリジニル、チアザニル、ピリミドニル、チオピリミドニル、チアモルフォリニル、アズラクトニル、ナフチンダゾリル、ナフチンドリル、ナフトチアゾリル、ナフトチオキソリル、ナフトキシインドリル、ナフトトリアゾリル、ナフトピラニル、オキサビシクロヘプチル、アザベンゾイミダゾリル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、アザシクロノニル、アザビシクロノニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロ−ピラニル、テトラヒドロピロニル、テトラヒドロキノレイニル、テトラヒドロチエニルおよびその二酸化物、ジヒドロチエニル二酸化物、ジオキシインドリル、ジオキシニル、ジオキセニル、ジオキサジニル、チオキサニル、チオキソリル、チオウラゾリル、チオトリアゾリル、チオピラニル、チオピロニル、クマリニル、キノレイニル、オキシキノレイニル、キヌクリジニル、キサンチニル、ジヒドロピラニル、ベンゾジヒドロフリル、ベンゾチオピロニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾキサジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンソトリアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、フェノチオキシニル、フェノチアゾリル、フェノチエニル(ベンゾチオフラニル)、フェノピロニル、フェノキサゾリル、ピリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピペリジニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、フリル、ジヒドロフリル、フロイル、ヒダントイニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、ジチアニル、ジチエニル、ジチイニル、チエニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、キノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェノキサジニル、
フェノチアジニル、キサンテニル、プリニル、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、チアントレニル、ピラニル、ピロニル、ベンゾピロニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、フェノキサチイニル、インドリジニル、キノリジニル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、シンノリニル、プテリヂニル、カルボリニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ウリジニル、チミジニル、シチジニル、アジリニル、アジリジニル、ジアジリニル、ジアジリジニル、オキシラニル、オキサジリジニル、ジオキシラニル、チイラニル、アゼチル、ジヒドロアゼチル、アゼチジニル、オキセチル、オキセタニル、オキセタノニル、チエチル、チエタニル、ジアザビシクロオクチル、ジアゼチル、ジアジリジノニル、ジアジリジンチオニル、クロマニル、クロマノニル、チオクロマニル、チオクロマノニル、チオクロメニル、ベンゾフラニル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾカルバゾリル、ベンゾクロモニル、ベンズイソアロキサジニル、ベンゾクマリニル、チオクマリニル、フェノメトキサジニル、フェノパロキサジニル、フェントリアジニル、チオ−ジアジニル、チオジアゾリル、インドキシル、チオインドキシル、ベンゾジアジニル(たとえば、フタラジニル)、フタリジニル、フタリミジニル、フタラゾニル、アロキサジニル、ジベンゾ−ピロニル(すなわち、キサントニル)、キサンチオニル、イサチル、イソピラゾリル、イソピラゾロニル、ウラゾリル、ウラジニル、ウレチニル、ウレチジニル、スクシニル、スクシンイミド、ベンジルスルチミル、ベンジルスルタミルなどが挙げられ、これらの可能性のある異性体も全て含まれるが、これらに限定されない。
【0043】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「Het−イリデン」は、形式的に、対応するHetラジカルと同じ炭素原子から2個の水素原子が除去されることによって誘導される、2価のラジカルを意味し、たとえば、ピロリニルイデンおよびピペリジニルイデンなど挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アルコキシ」、「アリールオキシ」、「アリールアルキルオキシ」、「チオアルキル」、「アリールチオ」および「アリールアルキルチオ」は、アルキルラジカル、アリールまたはアリールアルキルラジカル(これらはそれぞれ、本明細書で記載されている)が、それぞれ、単結合を介して酸素原子または2価のイオウ原子に結合している置換基を言い、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、チオメチル、チオエチル、チオプロピル、チオブチル、チオペンチル、チオシクロプロピル、チオシクロブチル、チオシクロペンチル、チオフェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、メルカプト−ベンジル、クレゾキシ挙げられるが、これらに限定されない
本明細書で使用されるラジカルの置換する原子に関し、特に記載のない限り、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択される任意の原子を言う。
【0045】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「ハロアルキル」は、アルキルラジカル(先に記載したような)において、1個以上の水素原子が、独立して、1個以上のハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)で置き換わっているラジカルを意味し、たとえば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、オクタフルオロペンチル、ドデカフルオロヘプチル、ジクロロメチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アリールアルキル」、「シクロアルキルアルキル」、「Hetアルキル」および「Hetアルキ
ル」は、アリール、シクロアルキル、HetまたはHetラジカル(先に記載したような)がすでに結合した、脂肪族飽和炭化水素の1価のラジカル(好ましくは、先に記載したアルキルラジカル)であって、この脂肪族ラジカルおよび/またはこのアリールまたはHetまたはHetラジカルは、たとえば、C1−4アルキル、トリフルオロメチル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリルおよびニトロからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で、任意で置換されるラジカルであり、たとえば、ベンジル、4−クロロベンジル、2−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、4−ter−ブチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、フェニルプロピル、1−ナフチルメチル、フェニルエチル、1−アミノ−2−フェニル−エチル、1−アミノ−2−[4−ヒドロキシフェニル]エチル、1−アミノ−2−[インドール−2−イル]エチル、スチリル、ピリジルメチル(その異性体全てを含む)、ピリジルエチル、2−(2−ピリジル)−イソプロピル、オキサゾリルブチル、2−チエニルメチル、ピロリルエチル、モルフォリニルエチル、イミダゾール−1−イル−エチル、ベンゾジオキソリルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチル、2−フリルメチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
本明細書で使用されるラジカルの置換に関し、特に記載のない限り、用語「アリールアルキリデン」は、1個または2個のアリールラジカル(先に記載したような)がすでに結合している、脂肪族の2価のラジカル(好ましくは先に記載したようなアルキリデンラジカル)を言い、たとえば、ベンジリデン、ジフェニルメチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
本明細書で使用され、特に記載のない限り、用語「溶媒和物」は、本発明のナフタルイミド(イソキノリンジオン)または1,2−ジヒドロ−3H−ジベンゾイソキノリン−1,3−ジオン誘導体によって、好適な無機溶剤(たとえば、水和物)またはアルコール類、ケトン類およびエステル類など(これらに限定されない)のような有機溶剤とともに形成される任意の組合せを含む。
【0049】
本明細書で使用され、特に記載のない限り、用語「抗転移効果」は、医薬成分の、新生腫瘍組織からの細胞の転移を遠ざけ、したがって、これらの細胞による新しい組織の転移を減少させる能力を言う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
発明の詳細な説明
第1の局面では、本発明は、一般式(I):
【0051】
【化5】

【0052】
(式中、m、n、R1、、R’およびRは、広く、先に記載した通りである)で表される一群の置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を提供する。この広い一群の中において、
以下の実施形態が好ましい。
− n=0、および/または
− m=0、および/または
− m=2の場合、隣接する両置換基R3が、それらが結合する炭素原子といっしょになってフェニル基を形成し、および/または
− Rは、1〜3個の炭素原子を有し、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、N−メチルピペラジノ、モルホリノおよびウレイルからなる群から選択される窒素含有基に結合されているアルキレンラジカル、さらに好ましくは、Rは、ジメチルアミノまたはジエチルアミノに結合されたジメチレンであり、および/または
− R’は、C2−7アルキルカルボニル、アミノ−カルボニル、チオアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルチオアミノカルボニル、アルキルチオカルボニルおよびポリ(アミノアルキル)(この基中、アミノアルキルの繰返し単位は2〜約5の範囲内である)からなる群から選択される。
【0053】
第2の局面では、本発明は、一般式(II):
【0054】
【化6】

【0055】
(式中、m、n、R1、、R’およびRは、広く、先に記載した通りである)で表される一群の置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を提供する。この広い一群の中において、以下の実施形態が好ましい。
−n=0、および/または
−m=0、および/または
−m=2の場合、隣接する両置換基Rが、それらが結合する炭素原子といっしょになってフェニル基を形成し、および/または
−Rは、1〜3個の炭素原子を有し、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、N−メチルピペラジノ、モルホリノおよびウレイルからなる群から選択される窒素含有基に結合されているアルキレンラジカル、さらに好ましくは、Rは、ジメチルアミノまたはジエチルアミノに結合されたジメチレンであり、および/または
−R’は、アリールアルキリデン(たとえば、ベンジリデンおよびその置換誘導体)、Het−イリデン(たとえばピロリニリデン)、Hetアルキリデン、アルキリデン(メチリデン、エチリデンおよびn−プロピリデンなどが挙げられるが、これらに限定されない)、シクロアルキリデン(たとえば、シクロヘキシリデンおよびノルボルニリデン)からなる群から選択される。
【0056】
別の特定の実施形態では、本発明は、ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体の群、および前述の一般式(I)または(II)で表されるナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体を、医薬的に許容しうる塩の形で有効成分として含む医薬組成物に関する。後者は、一般式(I)または(II)で表される化合物を塩形成剤で形成することのできる、任意の治療的に活性な非毒性塩を含む。このような付加塩は、従来のように、本発
明のナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体を適正な塩形成酸または塩基で処理することによって得てもよい。たとえば、基本的な特性を有するナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体を、適量の好適な酸で従来の手順に従って遊離塩基を処理することによって、対応する治療活性な非毒性酸性塩の形に変換してもよい。このような適正な塩形成酸の例示として、たとえば、ヒドロハロゲン化物(たとえば、塩酸塩および臭化水素酸塩)、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩など(これらに限定されない)の塩を形成する無機酸;たとえば、酢酸塩、プロピオン酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、2−ヒドロキシプロピオン酸塩、2−オキソプロピオン酸塩、乳酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、サクシン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩,メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、安息香酸塩、2−ヒドロキシ安息香酸塩、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸塩、ベンゼン−硫酸塩、p−トルエン−硫酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩、パモエート、重酒石酸塩、カンファスルホネート、エデト酸塩、1,2−エタンジスルホネート、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキシルレゾルシネート、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヒドロキシエタンスルホネート、マンデル酸塩、メチル硫酸塩、パントテン酸塩、ステアリン酸塩のような塩を形成するもの有機モノカルボン酸またはジカルボン酸;エタン二酸、プロパン二酸、ブタン二酸、(Z)−2−ブテン二酸、(E)2−ブテン二酸、2−ヒドロキシブタン二酸、2,3−ジヒドロキシブタン−二酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパン−トリカルボン酸、シクロヘキサン−スルファミン酸などから誘導される塩が挙げられる。
【0057】
酸性の性質を有する、一般式(I)または(II)で表されるナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体は、同様の方法で、対応する治療活性な非毒性塩基塩の形に変換してもよい。適正な塩基形成塩の例示として、対応する金属塩を形成する、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムまたは亜鉛のような(これらに限定されない)アルカリおよびアルカリ土類金属なので金属水酸化物のような無機の塩基;アンモニア、アルキルアミン、ベンザチン、ヒドラバミン、アルギニン、リシン、N,N’−ジベンゾイル−エチレンジアミン、クロロプロカイン、クロリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、プロカミン(これらに限定されない)などの有機塩基が挙げられる。
【0058】
本発明のナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体(I)または(II)を適正な塩形成酸または塩基で処理する反応条件は、同じ酸または塩基が関与する標準的な条件に類似するが、それぞれ、異なる塩基性または酸性の性質を有する有機化合物である。好ましくは、医薬組成物の用途または特定の上記を治療する医薬の製造に鑑みて、医薬的に許容しうる塩は、すなわち、塩形成酸または塩基はこの発明のナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体に対し、より高い水溶性、より低い毒性、より高い安定性および/またはより低い溶解速度を付与するように選択されることが望ましい。
【0059】
別の局面では、本発明は、一般式(式中、m、n、R1、、R’およびRは、広く先に記載した通りである)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体を製造する方法であって、
【0060】
【化7】

【0061】
アモナフィド(すなわち、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミド)またはアモナフィド誘導体(すなわちN−(R−置換)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミドであって、m個の置換基Rおよび/またはn個の置換基Rを任意で有する)を、ナフタルイミド環上に存在する他の置換基と実質的に反応せず、アモナフィドまたはアモナフィド(ナフタルイミド)誘導体の3−アミノ基と反応することのできるR’−含有試薬と反応させることによる方法である。このような試薬の好適な例示として以下のものが挙げられる。
−R’含有アシルハロゲン化物またはチオアシルハロゲン化物、好ましくはR’含有アシル塩化物またはチオアシル塩化物であって、R’は、C2−7アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニル、Hetカルボニル、Hetアルキルカルボニル、Hetオキシカルボニル、Hetアルキルオキシカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルケニルチオ−カルボニル、アルキニルチオカルボニル、アリールチオカルボニル、アリールアルキルチオカルボニル、アルキルオキシチオカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アルキルオキシアルキルチオカルボニル、アリールオキシアルキルチオカルボニル、Hetカルボニル、Hetアルキルチオカルボニル、HetオキシチオカルボニルおよびHetアルキルオキシチオカルボニルからなる群から選択されるラジカルであって、このラジカル中の1個以上の炭素原子は、オキソ、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアリールアミノ、アルキルアミノアリールアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオ−アルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR
C(O)NR1213、およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、R11およびR12、R13は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意で置換される;
−R’含有モノイソシアネート類およびイソチオシアネート類(式中、R’は、アルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルオキシアミノカルボニル、アリールオキシアミノ−カルボニル、アリールオキシアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アリールアルキルアミノカルボニル、Hetアミノカルボニル、Hetアルキルアミノカルボニル、Hetオキシアルキルアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアルキルアミノカルボニル、アルキルチオアミノカルボニル、アルケニルチオ−アミノカルボニル、アルキニルチオアミノカルボニル、アリールチオアミノカルボニル、アリールアルキルチオアミノカルボニル、アルキルオキシアルキルチオアミノカルボニル、アリールオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルチオアミノカルボニル、Hetオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアルキルチオアミノカルボニルからなる群から選択されるラジカルであって、このラジカル中の1個以上の炭素原子は、オキソ、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアリールアミノ、アルキルアミノアリールアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオ−アルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213、およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で任意で置換される);
−R’含有ポリアミン類(式中、R’は、Hetアミノアルキルポリアルキルアミノ、
アリールアミノポリアルキルアミノ、ポリアミノアルキル、アミノアリールポリアミノアルキルおよびアミノアルキルオキシポリアミノアルキルからなる群から選択されるラジカルであって、このラジカル中の1個以上の炭素原子は、オキソ、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)−アミノカルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(このアミノ基の置換基(複数も含む)は、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアリールアミノ、アルキルアミノアリールアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213、およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている場合がある)。
【0062】
このような反応は、アセトニトリルまたはピリジン(これらに限定されない)のような、両試薬の任意の好適な溶剤系で行ってもよく、溶剤としてこの試薬を使用することによって、すなわち、特定の状況で行ってもよい。反応は、通常、溶剤の沸点まで加熱することによって反応速度は上昇するが、中程度の温度(すなわち、約15℃と約45℃との間)で行われる。反応は、少なくとも化学量論量を使用して行われるのが好ましく、さらに好ましくは、イソキノリンジオン誘導体に対するR’−含有試薬のモル比が約1.1〜約3.0の範囲内である。
【0063】
別の局面では、本発明は、一般式(II):
【0064】
【化8】

【0065】
(式中、m、n、R1、、R’およびRは、広く、先に記載した通りである)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体を製造する方法であって、アモナフィド(すなわち、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミド)またはアモナフィド誘導体(すなわちN−(R−置換)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミドであって、m個の置換基Rおよび/またはn個の置換基Rを任意で有する)を、式R’CH(O)で表されるアルデヒドと反応させることによる方法に関する。このアルデヒドは、ホルムアルデヒドでもよく、または脂肪族(たとえば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタンアルデヒドまたはバレルアルデヒド)、シクロ脂肪族(たとえば、シクロヘキサンカルボキサルデヒド、シクロオクタンカルボキサルデヒド)、芳香族(たとえば、ベンズアルデヒドおよびその置換誘導体であって、たとえば、サリチルアルデヒド、トルアルデヒド、アニスアルデヒド、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−プロポキシベンズアルデヒド、4−フェノキシベンズアルデヒドおよび3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない;1−ナフトアルデヒドおよび2−ナフトアルデヒド)、複素環(たとえば、ピロール−2−カルボキサルデヒド、2−チオフェン−カルオボキサルデヒド、3−チオフェン−カルボキサルデヒド、ピロリジンカルボキサルデヒドおよびピペロナール)、またはその混合物(たとえば、フェニルアセタルデヒド)でもよい。
【0066】
このような反応は、ベンゼンまたはトルエンのような、両試薬の任意の好適な溶剤系で行ってもよい。反応は、通常、溶剤の沸点(たとえば、約80℃と約110℃との間)で行ってもよい。反応は、少なくとも化学量論量を使用して行われるのが好ましく、さらに好ましくは、イソキノリンジオン誘導体に対するアルデヒドのモル比が約1.1〜約3.0の範囲内である。
【0067】
本発明は、さらに、一般式(I)または一般式(II)で表される、置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体、またはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物の、生物学的に活性な成分、すなわち、有効成分としての、特に医薬または診断薬、または医薬または診断キットの製造のための用途を提供する。特に、この医薬は、細胞増殖性疾患からなる群から選択される病的状態の予防または治療用であってもよい。
【0068】
本発明に従った化合物は、数種の癌に対して、高い活性を示す。したがって、それらの好ましい薬理学的性質のため、本発明の化合物は、医薬としての用途に特に適しており、あるいは、細胞増殖に関連する病気を患っている患者の治療のための、さらに特定すると癌の治療のための医薬および混合製剤の製造において特に適している。
【0069】
本明細書で使用される用語「細胞増殖性疾患」は、いかなるタイプの癌または細胞増殖に関連する病的状態を言い、たとえば、白血病、肺癌、直腸癌、中枢系(CNS)の癌、メラノーマ、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、乳癌、グリオーマ、膀胱癌、骨癌、肉腫、頭および首の癌、肝臓癌、精巣癌、すい臓癌、胃癌、食道癌、骨髄癌、十二指腸癌、目の癌(
網膜芽腫)、リンパ腫が挙げられるが、これに限定されない。
【0070】
先に記載した用途は、いかなるものも、非医薬的用途(たとえば、化粧組成物)、非治療的用途、非診断的用途、ヒトに対する用途でないもの(たとえば、獣医学的組成物)に限定されてもよく、あるいは、インビトロ用途または動物から離れた細胞の用途を排除してもよい。
【0071】
本発明は、さらに、
(a)1つ以上の一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物と、
(b)1つ以上の医薬的に許容しうる担体とを含む、医薬組成物に関する。
【0072】
別の実施形態において、本発明は、1つ以上の一般式(I)または(II)で表されるナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物と、1つ以上の生物学的活性薬剤、好ましくは抗腫瘍薬からなる群から選択される薬との混合製剤、好ましくは相乗的組合せを提供する。この当技術分野では通常行われているが、薬の組合せにおける相乗効果の評価は、アドヴァンス・エンザイム・リージェント(1984)22:27においてシューらによって記載された中央値効果理論を使用して、個々の薬間の相互作用の定量化を分析することによってなされてもよい。簡単に言えば、この理論は、2つの薬間の相互作用(相乗効果、相加効果、拮抗効果)は、以下の式:
【0073】
【数1】

【0074】
(式中、EDは、それぞれ単独で使用された時の、規定された効果を生み出すのに必要な第1、第2の薬の用量(1a、2a)、あるいはそれぞれ第2、第1の薬と組み合わせた時のこの用量(1c、2c)である)で規定されるコンビネーションインデックス(以下、CIと言う)を用いて定量化することができる、と言う。前述の第1および第2薬は、CI<1で相乗的効果、CI=1で相加的効果、CI>1で拮抗効果を有する。後にさらに詳しく説明するように、この原理は細胞増殖に対する活性(これに限定されない)などの数多くの望ましい効果に適用される。
【0075】
本発明は、さらに、細胞増殖に対して相乗効果を有する組成物あるいは混合製剤であって、
(a)1つ以上の抗腫瘍薬と、
(b)少なくとも1つの、一般式(I)または一般式(II)で表されるナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物と、
(c)場合によっては、1つ以上の医薬的賦形剤または医薬的に許容しうる担体とを含む、細胞増殖性疾患の治療または予防において、同時または別個に、逐次的使用のための組成物あるいは混合製剤に関する。
【0076】
本発明の相乗的抗増殖性医薬組成物あるいは混合製剤に含まれる好適な抗腫瘍薬は、好ましくは、アルカロイド類、アルキル化剤(アルキルスルホネート類、アジリジン類、エチレンイミン、メチレンイミン、窒素マスタードおよびニトロソ尿素を含むが、これらに
限定されない)、抗生物質、抗代謝剤(葉酸類縁体、プリン類縁体およびピリミジン類縁体を含むが、これらに限定されない)、酵素、インターフェロンおよび白金複合体からなる群から選択される。さらなる具体例として、アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレイン;ビスナフィド;ビゼレシン;ブレオマイシン;ブレキナル;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロランブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クロドリビン;クリスナトール;シクロフォスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;ジアジクオン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロモスタノロン;ズアゾマイシン;エダトレキサート;エフロミチン;エラサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン;エルブロゾール;エソルビシン;エストラムスチン;エタニダゾール;エチオダイズド油(131I);エトポシド;エトプリン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビン;フルオロウラシル;フルオロシタビン;ホスキドン;ホストリエシン;ゲムシタビン;金(198Au);ヒドロキシ尿素;イダルビシン;イホスファミド;イルモホシン;インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−1a;インターフェロンγ−1b;イプロピラチン;イリノテカン;レンレオチド;レトロゾール;ロイプロイド;リアロゾール;ロメトレキソール;ロムスチン;ロソキサントロン;マソプロコール;マイタンシン;メクロレタミン;メゲストロール;メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトプリン;メツレデパ;メチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;マイトジリン;ミトマルシン;マイトマイシン;マイトスパー;ミトタン;ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;ペプロマイシン;ペルフォスファミド;ピポブロマン;ピポスリファン;ピロキサントロン;プリカミシン;プロメスタン;ポルフィマー;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン;ピューロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセート;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;ストロンチューム89塩化物;スロフェヌル;タリソマイシン;タキサン;タキソイド;テコガラン;テガフル;テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアミン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;トポテカン;トレミフェン;トレストロン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビンデシン;ビネピジン;ビングリシナート;ビンロイロシン;ビンオレルビン;ビンロシジン;ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;ゾルビシン;およびその医薬的に許容しうる塩が挙げられる。
【0077】
他の好適な抗腫瘍剤として、20−エピ−1,25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドクス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラハノイド;血管形成抑制剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリクス;抗−背方化形態形成タンパク質−1;ベノルテロン、シオテロネル、シプロテロン、デルマジノン、オキセンドロン、トップテロ
ン、ゼナテロン(これらに限定されない)などの抗−アンドロゲン;クロメセロン(これに限定されない)などの抗エストロゲン;デルマジノン;ナホキシジン;ニトロミフェン;ラロキシフェン;タモキシフェン;トレミフェン;トリオキシフェンおよびこれらの医薬的に許容しうる塩;アンチネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシネート;アポトーシスジーンモジュレーター;アポトーシスレギュレーター;アプリン酸;アラ−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン;アザステロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;β−ラクタム誘導体;β−アレチン;ベータクラマシンB;ベツリン酸;bFGF抑制剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフラート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルフォキシイミン;カルシポトリオール;カルフォスチンC;カンプトテシン誘導体;キャナリーポックスIL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾ−ル;カルボオキシアミドトリアゾール;CaRestM3;CARN700;軟骨由来抑制剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ抑制剤;カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロリン;クロロキノキサリンスルフォンアミド;シカプロスト;cis−ポルフィリン;クロミフェンおよびその類縁体;クロトリマゾール;コリスマイシンAおよびB;コンブレタスタチンおよびその類縁体;コナゲニン;クランベシジン816;クリプトフィシンおよびその誘導体;クラシンA;シクロペンタントラキノン;シクロプラタム;シペミシン;シタルビン;細胞溶解因子;サイトステイン;ダクリキシマブ;デヒドロディデムニンB;デストレリン;デキシフォスファミド;デキスラドキサン;デクスベラパミル;ディデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラステロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;ディオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコトマブ;エレメン;エミテフル;エプリステリド;エストロゲンアゴニストおよびアンタゴニスト;エキセメスタン;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルオロダウノルニシン;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレニクス;ゼラチナーゼ抑制剤;グルタチオン抑制剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ハイぺリシン;イバンドロン酸;ドキシフェン;イドラマントン;イロマスタト;イミダゾアクリロン;イミキモド;免疫刺激ペプチド;インシュリン様成長因子−1受容体抑制剤;インターフェロンアゴニスト;イオベンフアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール;イリノテカン;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−N;レイナマイシン;レノグラスチム;レンチナン;レプトルスタチン;白血病抑制因子;リュープロレリン;レバミソール;リアロゾール;リッソクリナミド;ロバプラチン;ロムブリシン;ロニダミン;ロバスタチン;ロキソリビン;リュートテカン;ルテチウムテキサフィリン;リゾフィリン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン抑制剤;マトリックスメタロプロテアーゼ抑制剤;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF抑制剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミトグアゾン;ミトラクトール;ミトナフィド;ミトトキシン繊維芽細胞成長因子−サポリン;モファロテン;モルグラモスチム;ヒトクロニックゴナドトロピンモノクロナール抗体;モピダモール;マイカパーオキサイドB;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン;ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチターゼ;ニルタミド;ニサミシン;一酸化窒素調整因子;ニトロオキサイド抗酸化剤;ニトリューリン;オクトレオチド;オキセノン;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;オサテロン;オキサリプラチン;オ
キザウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルレゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペルデシン;ペントサン;ペントスタチン;ペンフロゾール;ペルフルブロン;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;リン酸塩抑制剤;ピシバニール;ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンAおよびB;プラスミノーゲン活性化因子抑制剤;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム抑制剤;プロテインキナーゼC抑制剤;プロテインチロシンフォスファターゼ抑制剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ抑制剤;プルプリン;ピラゾーロアクリジン;ラルチトレキセド;ラモステロン;ラスファルネシルプロテイントランスフェラーゼ抑制剤;ラス抑制剤;ラス−GAP抑制剤;レテリプチン;エチドロン酸レニウム186;リゾキシン;レチナミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビジノンB1;ルボキシル;サイントピン;サルコフィトールA;サルグラモスチン;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプタートナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合プロテイン;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スプレノペチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞分裂抑制剤;スチピアミド;ストロメライシン抑制剤;スルフィノシン;スラディサタ;スラミン;スワンソニン;タリムスチン;タモキシフェン;タウロムスチン;タザロテン;テコガラン;テルロピリリウム;テロメラーゼ抑制剤;テモゾロミド;テトラクロロデカオキサイド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポイエチン;チマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;チロイド刺激ホルモン;スズエチルエチオプルプリン;チタノセン;トプセンチン;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ抑制剤;チルフォスチン;ウベニメクス;ウロゲニタールシーナス由来成長抑制因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バリオリンB;ベラレゾール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビンキサルチン;ビタキシン;ザノテロン;ジラスコルブ;およびこれらの医薬的に許容しうる塩が挙げられる。
【0078】
本発明の医薬組成物または混合製剤の細胞増殖に対する相乗的活性は、1つ以上の試験、たとえば、腫瘍細胞株の培養において、H−チミジンの取り込みによる放射能の測定(これに限定されない)によって容易に測定することができる。たとえば、相違する腫瘍細胞株は、たとえば、
− RPM11788:ヒト末梢血白血球(PBL)白人腫瘍ライン
− ジャーカット:ヒト急性T細胞白血病、
− EL4:C57BI/6マウス リンパ腫、または、
− THP−1:ヒト 単核細胞腫瘍ライン(これらに限定されない)のような試験化合物の抗腫瘍効果を評価するために選択される。選択した腫瘍細胞ラインによって、相違する培地が使用される。たとえば、
− RPM11788およびTHP−1に関して:RPMI−1640+10% FCS+1%NEAA+1%ピルビン酸ナトリウム+5×10−5メルカプト−エタノール+抗生物質(G−418 0.45μg/ml)、
− ジャーカットおよびEL4に関して:RPMI−1640+10%FCS+抗生物質(G−418 0.45μg/ml)
相乗効果測定試験の具体的な実施形態において、腫瘍細胞株を採取し、完全培地中に0.27×10細胞/mlの懸濁物を用意する。懸濁物(150μl)を三重実験でマイクロタイタープレートに添加する。完全培地(コントロール)または試験濃度(50μl)の試験化合物を細胞マイクロプレート中の細胞懸濁物に添加する。細胞を、37℃、5%CO下、約16時間インキュベートする。H−チミジンを添加し、細胞をさらに8時間インキュベートする。細胞を採取し、放射能をβ−カウンターを用い、カウント/分(CPM)で測定する。H−チミジン細胞含有量、したがって、測定された放射能は、細胞株の増殖に比例する。相乗効果は、以下に記載する中央効果分析方法によって評価する。
【0079】
本発明に従った、細胞増殖に対して相乗活性を持つ医薬組成物または混合製剤は、一般式(I)または(II)のナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を、製剤の企図された用途および期待される効果に応じて、広い含有量範囲で含んでもよい。一般的に、混合製剤のナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体含有量は0.1〜99.9重量%の範囲であり、好ましくは1〜99重量%、さらに好ましくは5〜95重量%である。
【0080】
本発明による医薬組成物および混合製剤は、経口的に、あるいは他の任意の好適な形で投与してよい。経口投与は好ましく、製剤は、錠剤、水性分散物、分散性粉末または顆粒、乳化剤、硬または軟カプセル、シロップ、エリキシルまたはゲルの形を取ってもよい。投与形態は、これらの医薬組成物を製造する当技術分野で既知である任意の方法を使用して製造してよく、添加剤、甘味剤、香味料、着色剤、防腐剤などを含んでもよい。担体材料および賦形剤は、以下に詳しく説明するが、特に、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム;顆粒化剤および崩壊剤、結合剤などが挙げられる。本発明の医薬組成物または混合製剤は、任意の不活性な固体希釈剤または担体材料とともに混合され、ゼラチンカプセル中に含まれてもよい。中で成分が水または油媒体と混合された軟ゼラチンカプセルの形であってもよい。水性分散体は、懸濁剤、分散剤、または湿潤剤とともに生物学的に活性な組成物または混合製剤を含んでもよい。オイル分散体は、植物油のような懸濁剤を含んでもよい。経直腸投与もまた適用可能であり、たとえば、座剤またはゲルの形態である。注射(たとえば、筋肉内または腹腔内)もまた適用可能で、たとえば、治療すべき病状および患者の状態に依り、注射可能な溶液または分散液の形態で投与する。
【0081】
医薬組成物および混合製剤に関連して、本明細書で使用される用語「医薬的に許容しうる担体または賦形剤」は、効果を損なうことなく、前述の組成物を溶解または分散、拡散することによっておよび/またはその貯蔵または移送、取り扱いを容易にすることによって、治療すべき部位への適用または散布を促進するために、有効成分、すなわち置換ナフタルイミドおよび、場合によっては、抗腫瘍薬を形にすることができる任意の材料または物質を意味する。医薬的に許容しうる担体は、固体でも液体でも圧縮されて液体を形成したガスであってもよい。すなわち、本発明の組成物を、濃縮液、乳剤、溶液、顆粒、粉剤、スプレー剤、エアロゾル、ペレットまたはパウダーとして好適に使用することができるものであればよい。
【0082】
前述の医薬組成物およびその製剤の使用のための好適な医薬担体は、当業者には周知である。本発明内でその選択には特別の限定はないが、本発明のプテリジン誘導体は、通常、低いあるいは非常に低い水溶性であるため、予想される放出時間プロファイルを鑑み、それらを正しく形態化することを助けることのできる好適な担体の組み合わせの選択に特別の注意が払われる。好適な医薬担体として、湿潤剤、分散剤、粘着剤、接着剤、乳化剤または界面活性剤、厚化剤、錯化剤、ゲル化剤、ソルベント、コーティング剤、抗バクテリア剤および防黴剤(たとえばフェノール、ソルビン酸、クロロブタノール)、等張剤(たとえば糖または塩化ナトリウム)などの添加剤が含まれる。ただし、担体および添加剤は哺乳類に永久的な損傷を与えないという医薬実務に添う。本発明の医薬組成物は、いかなる公知の方法によっても製造してもよく、たとえば、選択した担体材料、適正な場合は、界面活性剤のような他の添加剤とともに1工程あるいは多段工程で、活性成分を均質に混合しおよび/または溶解し、噴霧乾燥し、塗布し、粉砕する。本発明の医薬組成物は、また、たとえば、通常、直径が約1〜10μmの微小球の形で得ることに鑑み、すなわち、生物学的に活性な成分のコントロールされた、または持続的な放出のためにマイクロカプセルを造るために、微粉砕によって製造することもできる。
【0083】
本発明の医薬組成物で使用する好適な界面活性剤は、良好な乳化および/または分散、湿潤作用を有する、非イオンおよび/またはカチオン、アニオン剤である。好適なアニオン界面活性剤としては、水溶性セッケンおよび水溶性合成界面活性剤の両方を含む。好適なセッケンは、アルカリ性またはアルカリ土類金属塩、高級脂肪酸(C10−C22)の非置換または置換アンモニウム塩であり、たとえば、オレイン酸またはステアリン酸のナトリウムまたはカリウム塩、またはココナッツオイルまたは牛脂油から得ることができる天然脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩が挙げられる。合成界面活性剤としては、ポリアクリル酸のナトリウムまたはカルシウム塩;脂肪族スルフォネートおよびサルファネート;スルホン化ベンズイミダゾール誘導体およびアルキルアリールスルフォネートが挙げられる。脂肪族スルフォネートまたはサルファネートは、通常、8〜22個の炭素原子を有するアルキルまたはアシルラジカルで置換された、アルカリ性またはアルカリ土類金属塩、非置換アンモニウム塩またはアンモニウム塩の形をしており、たとえば、リグノスルホン酸またはドデシルスルホン酸、または天然脂肪酸から得られる脂肪族アルコール硫酸エステルの混合物のナトリウムカルシウム塩および硫酸あるいはスルホン酸エステルのアルカリ性あるいはアルカリ土類金属塩(たとえば、ナトリウムラウリルスルフェート)、脂肪族アルコール/エチレンオキサイド付加物のスルホン酸が挙げられる。好適なスルホン化ベンズイミダゾール誘導体として、8〜22個の炭素原子を含むのが好ましい。アルキルアリールスルフォネートの例として、ドデシルベンゼンスルホン酸またはジブチル−ナフタレンスルホン酸またはナフタレン−スルホン酸/ホルムアルデヒド縮合生成物のナトリウムまたはカルシウム、アルカノールアミン塩が挙げられる。対応するリン酸、たとえば、リン酸エステルおよびp−ノニルフェノールと、エチレンおよび/またはプロピレンオキサイドの付加物またはリン脂質との塩も好適である。この目的のために好適なリン脂質として、セファリンまたはレシチンタイプの天然(動物または植物細胞に由来する)または合成リン脂質があり、たとえば、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルグリセリン、レゾレシチン、カルジオリピン、ジオクタニル−フォスファチジルクロリン、ジパルミトイルフォスファチジルクロリン、および、これらの混合物が挙げられる。
【0084】
好適な非イオン界面活性剤として、アルキルフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族酸、分子中に少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪族アミンまたはアミド、アルキルアレンスルフォネート、ジアルキルスルホサクシネートのポリエトキシル化およびポリプロポキシル化誘導体があり、たとえば、脂肪族およびシクロ脂肪族アルコール、飽和および不飽和脂肪族酸、アルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体が挙げられ、この誘導体は、(脂肪族)炭化水素部分に3〜10個のグリコールエーテル基と、8〜20個の炭素原子とを、およびアルキルフェノールのアルキル部分に6〜18個の炭素原子を含むのが好ましい。さらに、好適な非イオン界面活性剤は、ポリエチレンオキサイドの、アルキル鎖に1〜10個の炭素原子を含有する、ポリプロピレングリコール、エチレンジアミノポリプロピレングリコールとの水溶性付加物であり、この付加物は、20〜250個のエチレングリコールエーテル基および/または10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含む。そのような化合物は、通常、プロピレングリコール1単位当たり、1〜5個のエチレングリコール単位を含む。非イオン界面活性剤の具体例として、ノニルフェノール−ポリエトキシエタノール、ひまし油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキサイド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリエトキシエタノールが挙げられる。ポリエチレンソルビタンの脂肪族酸エステル(たとえば、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート)、グリセロール、ソルビタン、サッカロースおよびペンタエリスリトールもまた、好適な非イオン界面活性剤である。
【0085】
好適なカチオン界面活性剤としては四級アンモニウム塩があり、好ましくは、場合によっては、ハロ、フェニル、置換フェニルまたはヒドロキシで置換された4個の炭化水素ラ
ジカルを有するハロゲン化物であり;たとえば、N−置換基として少なくとも1個のC−C22アルキルラジカル(たとえば、セチル、ラウリル、パルミチル、ミリスチル、オレイル、など)を含み、さらなる置換基として、非置換またはハロゲン化低級アルキル、ベンジルおよび/またはヒドロキシ−低級アルキルラジカルを含む四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0086】
この目的のために好適な界面活性剤のさらに詳しい説明は、「マカッチョンズ・デターゲント・アンド・エマルジファイアー年鑑」(マクパブリシング社、リッジウッド、ニュージャジー、1981年)、「Tensid−Taschenbuch」第2編(Hanser Verlag、ヴィエナ、1981年)および「界面活性剤事典」(ケミカル・パブリシング社、ニューヨーク、1981年)中にある。
【0087】
本発明の医薬組成物および混合製剤には、構造形成剤または厚化剤、ゲル形成剤も含めてもよい。そのような剤の好適なものとして、特に、非常によく分散されたケイ酸、たとえば、市販品である商品名アエロジル;ベントナイト;モンモリナイトのテトラアルキルアンモニウム塩(たとえば、市販品である商品名ベントン)であり、アルキル基は、それぞれ、1〜20個の炭素原子を含む;セトステアリールアルコール、および変性ひまし油生成物(たとえば、市販品である商品名アンチセトル)が挙げられる。
【0088】
本発明の医薬組成物および混合製剤に含めてもよいゲル化剤として、カルボオキシメチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;アラビアガム、キサンチンガム、トラガントガム、グアガムなどの天然ガム;ゼラチン;二酸化ケイ素;カルボマーおよびその混合物のような合成ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。ゼラチンおよび変性セルロースは、ゲル化剤の好ましい分類を代表する。
【0089】
本発明の医薬組成物および混合製剤に含めてもよい他の任意の賦形剤として、酸化マグネシウム;アゾ染料;二酸化チタニウムのような有機および無機顔料;紫外線吸収剤;安定剤;においマスキング剤;増粘剤;たとえば、パルミチン酸アスコルビル、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、これら混合物などの酸化防止剤;たとえば、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、没食子酸プロピル、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンなどの防腐剤;エチレンジアミンテトラ酢酸のような封止剤;天然バニリンのような香味料;クエン酸および酢酸のような緩衝剤;ケイ酸塩または珪藻土、酸化マグネシウム酸化アルミニウムなどの増量剤またはバルク剤;マグネシウム塩のような高密度化剤;これらの混合物などの添加剤が挙げられる。
【0090】
本発明の組成物および混合製剤において生物学的に活性な成分が作用する持続時間をコントロールするために、付加的な成分を加えてもよい。このような制御的放出組成物は、たとえば、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、カルボオキシメチルセルロース、硫酸プロタミンなどの適正なポリマー担体を選択することによって、達成される。薬放出の速度および作用持続時間は、活性成分を、ヒドロゲル、ポリ乳酸、ヒドロキシメチルセルロース、ポリメチルメタクリレートおよび前述のポリマーなどのポリマー物質のマイクロカプセルに挿入することによって、コントロールされてもよい。
【0091】
このような方法として、リポソーム、ミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、ナノカプセルなどのようなコロイドドラッグデルバリーシステムがある。投与の経路により、本発明の薬組成物または混合製剤は、保護コーティング剤が必要な場合もある。
【0092】
注射用途に好適な医薬形体として、その即時調製物用の無菌水溶液または分散体および無菌粉末が挙げられる。この目的のための代表的な担体として、生体許容性水性緩衝液、
エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロデキストリンなどの錯化剤、これらの混合物が挙げられる。
【0093】
一般式(I)または(II)の置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物、および抗腫瘍薬を含む混合製剤の場合、両成分はその相乗的治療効果を治療すべき患者に直接同時に発揮する必要はないので、この混合製剤は、隣接した形でなく2個の成分として分離して含む医療キットまたはパッケージの形態であってもよい。したがって、後者の場合、各成分は一方の成分とは違う投与経路に好適なやり方で製剤されてもよい。たとえば、一方は、経口または非経口の製剤であり、もう一方は、静脈内注射あるいはエアロゾル用のアンプルの製剤である。
【0094】
さらに本発明は、患者、好ましくは哺乳類、さらに好ましくはヒトにおける細胞増殖性疾患を予防または治療する方法に関する。本発明の方法は、先に詳細に説明した、有効量の一般式(I)または一般式(II)で表される置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を、および場合によっては有効量の抗腫瘍薬とともに、またはそれを含む医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することからなる。置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体の有効量は、通常、ヒトで、体重1kg当たり1日0.01mg〜20mgの範囲であり、好ましくは、0.1mg〜5mgである。治療すべき病的状態および患者の状態により、この有効量は、1日あたり数個のサブユニットに変化してもよく、または1日を超える間隔をおいて投与してもよい。治療すべき患者は、前述の病的状態を患う、任意の温血動物、好ましくはヒトである。
【0095】
以下の置換ナフタルイミドの製造および生物学的評価を含む実施例は、本発明の数種の実施形態を説明するためのものであり、いかなる方法でも本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0096】
実施例1 2−クロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル)アミノ)カルボニル]アセトアミドの調製
100mgのアモナフィドを窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリル中に溶解し、次いで、2.5mLのアセトニトリル中の95mgの2−クロロアセチルイソシアネート(2当量)を、注意深く添加した。室温で4時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、25.5mg(収率:18%)の所望の生成物を得た。
【0097】
【化9】

【0098】
DMSO中、300MHzで行ったプロトン核磁気共鳴(以下、H NMRと言う)により、以下の特性を示した。
11.15 (H-17, bs); 10.30 (H-19, s); 8.57 (H-2, d, J = 2.1); 8.53 (H-4, d, J = 2.1); 8.34 (H-8, s); 8.32 (H-6, s); 7.79 (H-7, t, J = 7.8); 4.17 (H-13, t, J = 6.8), 3.76 (H-21, s); 2.61 (H-14, t, J = 6.6) and 2.29 (H-15 and H-16, s).
【実施例2】
【0099】
実施例2 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミドの調製
【0100】
【化10】

【0101】
700mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、14mLのアセトニトリルに溶解した。14mLのアセトニトリル中の932mgのトリクロロアセチルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で4.5時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH97:3)に供し、540.5mg(収率:46%)の所望の生成物を得た。H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示し、11.18 (H-17 and H-19, bs); 8.76 (H-2, bs); 8.75 (H-4, bs); 8.43 (H-8, d, J = 6.6); 8.41 (H-6, d, =
6.0); 7.85 (H-7, t, J = 7.5); 4.20 (H-13, t, J = 6.6), 2.69 (H-14, t, J = 6.3) and 2.35 (H-15 and H-16, s)
(実施例1と同じ原子番号)、およびDMSO中、300MHzで行った炭素核磁気共鳴(以下、13C NMRと言う)により、以下の特性を示した。
163.2 and 162.9 (C-11 and C-12); 160.1 (C-18); 149.8 (C-20); 136. 0; 134.0; 131.6; 129.9; 127.7; 125.0; 124.7; 123.9; 122.7; 121.8; 79.1 (C- 21); 56.0 (C-14); 44.8 (C-15 and C-16) and 37.1 (C-13).
【実施例3】
【0102】
実施例3 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]ベンズアミドの調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2.5mLのアセトニトリル中の105mgのベンゾイルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で4時間反応させた。次いで、溶剤を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、140.2mg(収率:92%)の所望の生成物を得た。
【0103】
【化11】

【0104】
H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示した。11.25 (H-17 and H-19, bs); 8.72 (H-2, d, J = 2.1); 8.60 (H-4, d, J = 2.1); 8.39 (H-8, d, J = 2.7); 8.36 (H-6, d, J = 1.5); 8.06 (H-22 and H-26, d, J = 7.2); 7. 83 (H-7, t, J = 7.6); 7.69 (H-24, t, J = 7.5); 7.57 (H-23 and H-25, t, J = 8.1); 4. 17 (H-13, t, J = 6.9), 2.55 (H-14, t, J = 6.9) and 2.24 (H-15 and H-16, s).
【実施例4】
【0105】
実施例4 エチル−({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]カルバメートの調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2.5mLのアセトニトリル中の82mgのエトキシカルボニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で4時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、46.6mg(収率:33%)の所望の生成物を得た。
【0106】
【化12】

【0107】
H NMR(300MHz、CDCI)により、以下の特性を示した。8.70 (H-2, d, J = 2.1); 8.42 (H-8, d, J = 7.2); 8.28 (H-4, d, J = 2. 1); 8.13 (H-6, d, J = 7.5); 7.68 (H-7, t, J = 7.6); 4.35 (H-13, t, J = 6.6); 4.11 (H-22, q, J = 7.5); 2.79 (H-14, t, J = 6.8); 2.41 (H-15 and H-16, s) and 1.30 (H-23, t, J = 7.2).
【実施例5】
【0108】
実施例5 N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(2−クロロエチル)尿素の調製
400mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、8mLのアセトニトリルに溶解した。8mLのアセトニトリル中の299mgの2−クロロエチルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で72時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、465.9mg(収率:85%)の所望の生成物を得た。
【0109】
【化13】

【0110】
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.39 (H-17, s); 8.53 (H-2, bs); 8.49 (H-4, bs); 8.30 (H-8, bs); 8.28 (H-6, bs); 7.77 (H-7, t, J = 7.8); 6.65
(H-19, t, J = 5.4); 4.16 (H- 13, t, J = 6.6), 3.72 (H-21, t, J = 6.2); 3.49 (H-20, quadr, J = 6.0 and 5.7); 2.55 (H-14, t, J = 6.6) and 2.24 (H-15 and H-16, s)および13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。163.3 and 163.1 (C-11 and C-12); 154.9 (C-18); 139.2 (C-3); 133.1; 132.2; 128.0; 127.2; 123.1; 122.9
; 122.3; 121.6; 118.5; 56.3 (C-14); 54.7 (C- 20); 45.2 (C-15 and C-16); 44.0 (C-21) and 37.4 (C-13).の特性を示した。
【実施例6】
【0111】
実施例6 N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)尿素の調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2.5mL中のアセトニトリル中の109mgの4−クロロフェニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で4時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、102.2mg(収率:66%)の所望の生成物を得た。
【0112】
【化14】

【0113】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.41 (H-19, s); 9.04 (H-17, s); 8.56 (H-2, d, J = 1.8); 8.52 (H-4, d, J = 2.1); 8.34 (H-8, d, J = 3.0); 8.32
(H-6, d, J = 1.8); 7.79 (H-7, t, J = 7. 8); 7.55 (H-21 and H-25, d, J = 9.0); 7.36 (H-22 and H-24, d, J = 9.0); 4. 16 (H-13, t, J = 7.0), 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s),および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 152.3 (C-18); 138.4 and 138.2 (C-3 and C-20); 133.2; 132.1; 128.5; 128.3;
127.3; 125.6; 123.4; 123.2; 122.4; 121.6; 119.9; 119.3; 56.3 (C-14); 45.2 (C-15
and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例7】
【0114】
実施例7 N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素の調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2.5mLのアセトニトリル中の105mgの4−シアノフェニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で4時間反応させた。アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、131.8mg(収率:87%)の所望の生成物を得た。
【0115】
【化15】

【0116】
H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示した。9.56 (H-19, s); 9.44 (H-17, s); 8.58 (H-2, d, J = 2.4); 8.53 (H-4, d, J = 2.4); 8.36 (H-8, d, J = 4.2); 8.34 (H-6, d, J = 3.3); 7.81 (H-7, t, J = 7.8); 7.65-7.80 (H-21, H-22,
H-24 and H-25, m); 4.17 (H-13, t, J = 6.9), 2.54 (H-14, t, J = 6.6) and 2.23 (H-15 and H-16, s).
【実施例8】
【0117】
実施例8 エチル−4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]アミノ]カルボニル}アミノ)ベンゾエートの調製
800mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、15mLのアセトニトリルに溶解した。15mLのアセトニトリル中の1.08gのエチル−4−シアネトベンゾエート(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、減圧下、アセトニトリルを蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、969.9mg(収率:72%)の所望の生成物を得た。
【0118】
【化16】

【0119】
H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示した。9.63 (H-19, s); 9.45 (H-17, s); 8.58 (H-2, bs); 8.56 (H-4, bs); 8.36 (H-8, d, J = 7.5); 8.33 (H-6, d, J = 6.6); 7.92 (H-22 and H-24, d, J = 8.4); 7.80 (H-7, t, J = 7.8); 7.66
(H-21 and H-25, d, J =8.7); 4.29 (H-27, q, J = 6.9); 4.17 (H-13, t, J = 6.6), 2.54 (H-14, t, J = 7.5); 2.23 (H-15 and H-16, s) and 1.32 (H-28, t, J = 7.2).
【実施例9】
【0120】
実施例9 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−尿素の調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2mLのアセトニトリル中の115mgの3,4−(メチレンジオキシ)フェニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、152.3mg(収率:76%)の所望の生成物を得た。
【0121】
【化17】

【0122】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.38 (H-19, s); 8.85 (H-17, s); 8.55 (H-2, d, J = 2.4); 8.50 (H-4, d, J = 2.4); 8.33 (H-8, d, J = 3.0); 8.30
(H-6, d, J = 1.8); 7.78 (H-7, t, J = 7.6); 7.26 (H-21, d, J = 1.8); 6.84-6.86 (H-22 and H-25, bs); 5.99 (H-26, s); 4.15 (H-13, t, J = 6.7), 2.53 (H-14, m) and 2.21 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。163.3 and 163.0 (C-11 and C-12); 152.5 (C-18); 147.1; 142.2; 138.7; 133.6; 133.2; 132.2; 128.2; 127.3; 123.3; 123.1; 122.3; 119.1; 111.3; 108.0; 101.1; 100.7; 56.3 (C-14); 45.3 (C-15 and
C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例10】
【0123】
実施例10 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]尿素の調製
450mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、9mLのアセトニトリルに溶解した。9mLのアセトニトリル中の645mgの4−(トリフルオロメトキシ)フェニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で3時間反応させた。次いで、減圧下アセトニトリルを蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCI/MeOH95:5)に供し、533.6mg(収率:69%)の所望の生成物を得た。
【0124】
【化18】

【0125】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.42 (H-19, s); 9.11 (H-17, s); 8.57 (H- 2, d, J = 2.1); 8. 52 (H-4, d, J = 1.8); 8.34 (H-8, d, J = 3.6); 8.32 (H-6, d, J = 2.7); 7.79 (H-7, t, J = 7.8); 7.63 (H-21 and H-25, d, J = 8.7); 7.32 (H-22 and H-24, d, J = 9.0); 4.16 (H-13, t, J = 6.6), 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 152.4 (C-18); 142.7; 138.5; 138.4; 133.2; 132.1; 128.3; 127.3; 123. 3; 122.4; 121.6; 119.6; 119.4; 56.3 (C-14); 45.2 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例11】
【0126】
実施例11 4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]アミノ}−4−オキソブタン酸エチルの調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2mLのアセトニトリル中の116mgの塩化エチルスクシニル(2当量)を注意深く添加した。室温で1時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、155.1mg(収率:100%)の所望の生成物を得た。
【0127】
【化19】

【0128】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.73 (H-17, s); 8.76 (H-2,
d, J = 1.8); 8.64 (H-4, d, J = 2.1); 8.37 (H-8, d, J = 2.1); 8.34 (H-6, bs); 7.81 (H-7, t, J = 7.8); 4.21 (H-13, t, J = 6.6), 4.08 (H-22, q, J = 7.2); 2.6-2.8 (H-19, H-20 and H-14, m); 2.38 (H-15 and H-16, s) and 1.20 (H-23, t, J = 7.2);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。172.2 (C- 18); 170.7 (C-21); 163.3 and 163.3 (C-11 and C-12); 137,9 (C-3); 133.6; 132.0; 128.7; 127.4; 123.8; 123.7; 122.4; 121.7; 120.5; 59.8 (C-22); 55.3 (C-14); 43.8 (C-15 and C-16); 36.2 (C-13); 30.9 (C- 20); 28.5 (C-19) and 14.0 (C-23).
【実施例12】
【0129】
実施例12 4−クロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}ブタンアミドの調製
100mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、2mLのアセトニトリルに溶解した。2mLのアセトニトリル中の100mgの塩化4−クロロブチリル(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、155.1mg(収率:64%)の所望の生成物を得た。
【0130】
【化20】

【0131】
以下の特性を示した。:
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.67 (H-17, s); 8.77 (H-2, d, J = 2.1); 8.63 (H-4, d, J = 2.1); 8.37 (H-8, d, J = 3.0); 8.34 (H-6, bs); 7.81 (H-7, t, J = 7.8); 4.23 (H-13, m), 3.76 (H-21, t, J = 6.3); 2.76 (H-19, m); 2.61 (H-14, t, J = 7.4); 2.40 (H-15 and H-16, s) and 2.10 (H-20, t, J = 6.9);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。163.5 and 163.5 (C-11 and C-12); 137.9; (C-3); 133.6; 131.9; 128.8; 127.4; 125.2; 123.8; 121.7; 120.7; 55.4 (C-14); 44.8 (C-15 and C-16); 44.0 (C-21); 33.4 (C-13) and 27.8 (C-20).
【実施例13】
【0132】
実施例13 2−(4−クロロフェニル)−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミドの調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中、270mgの塩化4−クロロベンゼンンアセチル(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発
させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、311mg(収率:100%)の所望の生成物を得た。
【0133】
【化21】

【0134】
以下の特性を示した。:
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.93 (H-17, s); 8.77 (H-2, d, J = 2.4); 8.73 (H-4, d, J = 1.8); 8.35 (H-8, bs); 8.32 (H-6, d, J = 2.7); 7.79 (H-7, t, J = 7.8); 7.46 (H-21 and H-25, d, J = 8.7); 7.40 (H-22 and H-24, d, J
= 8.4); 4.35 (H-13, t, J = 6.2), 3.84 (H-19, s); 3.29 (H-13, t, J = 5.7) and 2.77 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。169.6 (C-18); 163.6 and 163.5 (C-11 and C-12); 137.9 (C-3); 134.7; 133.7; 131.9; 131.3; 131.0; 128.8; 128.1; 127.4; 124.0; 123.8; 122.6; 121.8; 120.8; 54.7 (C-14); 48.5; 42.9 (C-15 and C-16); 42.2 and 35.4 (C-13).
【実施例14】
【0135】
実施例14 3−({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)−3−オキソプロピオン酸エチルの調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の235mgの塩化エチルマロニル(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、280.1mg(収率:100%)の所望の生成物を得た。
【0136】
【化22】

【0137】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.14 (H-17, s); 8.74 (H-2, d, J = 2.1); 8.65 (H-4, d, J = 1.8); 8.38 (H-8, d, J = 5.1); 8.35 (H-6, d, J = 4.5); 7.81 (H-7, t, J = 8.0); 4.26 (H-13, t, J = 6.6), 4.16 (H-21, q, J = 6.9); 3.64 (H-19, s); 2.93 (H-14, t, J = 6.3); 2.4-2.6 (H-15 and H-16, s) and 1.21 (H-22, m);および
13C NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。167.4 and 164.9 (C-18 and C-20); 163.5 and 163.2 (C-11 and C-12); 137.5 (C-3); 133.7; 131.9; 129.0; 127.5;
124.1; 123.6; 122.6; 121.8; 120.9; 60.6 (C-21); 60.3 (C-19); 54.8 (C-14); 44.0 (C-15 and C-16); 36.4 (C-13) and 13.9 (C-22).
【実施例15】
【0138】
実施例15 2−(4−メトキシフェニル)−N−{2−[2−(ジメチル−アミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミドの調製
250.0mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、5mLのアセトニトリルに溶解した。5mLのアセトニトリル中の333mgの塩化4−メトキシフェニルアセチル(2当量)を注意深く添加した。室温で1時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、221.0mg(収率:58%)の所望の生成物を得た。
【0139】
【化23】

【0140】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.34 (H-17, s); 8.80 (H-2, d, J = 2.1); 8.76 (H-4, d, J = 1.8); 8.35 (H-8, d, J = 2.7); 8.32 (H-6, d, J = 4.2); 7.79 (H-7, t, J = 8.0); 4.30 (H-13, t, J = 6.2), 4.19 (H-19, bs); 3.73 (H-16, s); 2.61 (H-15 and H-16, s) and 2.4-2.6 (H-14, m);および
13C NMR(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。170.4 (C-18); 163.6 and 158.0 (C-11 and C-12); 138.2 (C-3); 133.6; 131.9; 130.1; 128.8; 127.7; 137.4; 124.0; 122.6; 121.8; 120.8; 113.7; 54.9 (C-26); 54.8 (C-14); 48.5 (C-15 and C-16) and 43.5 (C-13).
【実施例16】
【0141】
実施例16 2,2,2−トリクロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミドの調製
250mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、5mLのアセトニトリルに溶解した。5mLのアセトニトリル中の331mgの塩化トリクロロアセチル(2当量)を注意深く添加した。室温で1時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、364.9mg(収率:96%)の所望の生成物を得た。
【0142】
【化24】

【0143】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.34 (H-17, s); 8.73 (H-2, bs); 8.72 (H-4, bs); 8.41 (H-8, d, J = 5.1); 8.38 (H-6, d, J = 4.2); 8.35 (H-17,
s); 7.83 (H-7, t, J = 7.8); 4.16 (H-13, t, J = 6.8); 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 160.7 (C-18); 133.8 (C-3); 131.7; 129.4; 127.5; 126.0; 124.4; 124.1; 122.4; 121.7; 79.1; 56.3 (C-14); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例17】
【0144】
実施例17 5−{[(1Z)−1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチレン]アミノ}−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
300mgのアモナフィドおよび35mLのベンゼン、193mgのピペロナール(1.2当量)の混合物を、54時間還流した。冷却した後、ベンゼンを減圧下蒸発させ、残
渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、391mg(収率:89%)の所望の生成物を得た。
【0145】
【化25】

【0146】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.74 (H-17, s); 8.41 (H-2, bs); 8.39 (H-4, bs); 8.33 (H-8, bs); 8.21 (H-6, bs); 7.84 (H-7, t, J = 7.5); 7.55
(H-23, bs); 7.51 (H-20, d, J =8.0); 7.09 (H-19, d, J =8.1); 6.15 (H-24, s); 4.16 (H-13, t, J =6.8), 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.21 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.2 and 163.2 (C-11 and C-12); 162.0 (C17); 149.7 (C-21); 148.0 (C-22); 133.9; 132.3; 130.4; 129.6; 127.5; 126.4; 125.0; 123.0; 121.9; 108.4; 106.3; 101.8; 56.3 (C-14); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例18】
【0147】
実施例18 5−{[(1Z)−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチレン]アミノ}−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
300mgのアモナフィドおよび10mLのトルエン、195mgのバニリン(152.2g/mol;1.2当量)の混合物を16時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、408.1mg(収率:92%)の所望の生成物を得た。
【0148】
【化26】

【0149】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.69 (H-2, bs); 8.40 (H-17, s); 8.38 (H-4, bs); 8.32 (H-8, d, J = 1.8); 8.19 (H-6, d, J = 2.4); 7.83 (H-7, t, J = 7.8); 7.62 (H-23, d, J = 1.8); 7.44 (H-19, dd, J = 1.8 and 8.1); 6.94 (H-20, d, J = 8.1); 4.16 (H-13, t, J = 6.8); 3.88 (H-24, s); 2.53 (H-14, t, J = 6.9)
and 2.22 (H-15 and H-16, s); および13C NMR (75.4 MHz, DMSO): 163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 162.4 (C17); 150.7 (C-22); 150.2 (C-21); 133.8; 132.4; 129.4; 127.5; 127.4; 125.1; 124.6; 124.0; 122.9; 121.9; 115.3; 110.6; 56.3 (C-14); 55.4 (C-24); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例19】
【0150】
実施例19 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
200mgのアモナフィドおよび10mLのトルエン、119mgの2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド(1.2当量)の混合物を2時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、210.2mg(収率:74%)の所望の生成物を得た。
【0151】
【化27】

【0152】
H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示した。11.87 (H-17, s); 9.18 and 9.12 (H-24 and H-25); 8.50 (H-2, bs); 8.46 (H-4, bs); 8.44 (H-8, bs); 8.40 (H-6, bs); 7.89 (H-7, t, J = 7.6); 7.16 (H-23, d, J = 2.1); 6.94 (H-21, td, J = 2.1 and 8.4); 6.90 (H-20, t, J = 9.0); 4.18 (H-13, t, J = 6.6), 2.55 (H-14, m) and 2.23 (H-15 and H-16, s).
【実施例20】
【0153】
実施例20 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−3,4,5−トリメトキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
200mgのアモナフィドおよび10mLのトルエン、168mgの3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド(1.2当量)の混合物を26時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、268.3mg(収率:82%)の所望の生成物を得た。
【0154】
【化28】

【0155】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.74 (H-17, s); 8.38 (H-2, bs); 8.35 (H-4, bs); 8.30 (H-8, bs); 8.19 (H-6, bs); 7.82 (H-7, t, J = 7.8); 7.35
(H-19 and H-23, s); 4.14 (H-13, t, J = 6.8), 3.89 (H-24 and H-26, s); 3.77 (H-25, s); 2.52 (H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.0 and 162.9 (C-11 and C-12); 162.4 (C17); 153.1 (C-20 and C-22); 149.4 (C-21); 140.7 (C-3); 133.9 (C-18); 132.2; 131.0; 129.6; 127.5; 125.4; 124.6; 122.9; 121.8; 106.1 (C-19 and C-23); 60.0 (C-25); 56.3 (C-14); 55.8 (C-24 and C-26); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例21】
【0156】
実施例21 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ尿素の調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の320mgの4−(トリフルオロメトキシ)フェニル(2当量)を、注意深く添加した。室温で6時間反応させた。次いで、50℃で週末の間、放置した。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(
SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、233.6mg(収率:66%)の所望の生成物を得た。
【0157】
【化29】

【0158】
以下の特性を示した。
H NMR(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.34 (H-18 and H-20, bs); 8.67 (H-2, d, J = 2.4); 8.47 (H-4, d, J = 1.8); 8.40 (H-8, d, J = 6.0); 8.38 (H-6, d, J = 7.5); 7.82 (H-7, t, J = 7.8); 7.66 (H-23 and H-25, d, J = 8.7); 7.37 (H-22 and H-26, d, J = 8.1); 4.17 (H-13, t, J = 6.8); 2.53 (H-14, t, J = 7.2) and 2.23 (H-15 and H-16, s);および
13C NMR(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。180.1 (C-19); 163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 144.7 (C-24); 138.3; 133.6; 131.6; 129.5; 128.3; 127.4; 126.2; 125.2; 124.6; 121.7; 121.8; 121.2; 118.3; 56.3 (C-14); 45.2 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例22】
【0159】
実施例22 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}}−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−チオ尿素の調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の273mgの1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチルイソチオシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で5時間、次いで50℃で29時間、65℃で21時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、205.4mg(収率:61%)の所望の生成物を得た。
【0160】
【化30】

【0161】
H NMR(300MHz、DMSO)により、以下の特性を示した。10.13 (H-18, bs); 8.3-8.7 (H-2, H-4, H-6, H-8 and H-20); 7.82 (H-7, t, J = 7.6); 6.98 (H-27, bs); 6.89 (H-23 and H-26, bs); 6.00 (H-28, s); 4.16 (H-13, t, J = 6.3); 2.50-2.55
(H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s).
【実施例23】
【0162】
実施例23 インビトロでの薬理評価
本発明の化合物のインビトロ活性を特性評価するために、MTT試験を行い、そのような化合物の全体的な細胞増殖への効果を、間接的に迅速、すなわち5日以内に測定した。試験は、ミトコンドリア還元によって、黄色の生成物、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(以下、MTTと言う)を青色の生成物、ホルマザン色素に変換することのできる、代謝的に活性な生細胞の数を計測する。試験の最終で得られたホルマザンの量は、分光光度計によって測定され、生細胞の数に正比例する。吸光度の測定によって、コントロール条件(未処理の細胞)および/または他の比較化合物(この場合、ミトナフィドおよびアモナフィド)と比較して、被検化合物の効果の量的な測定が可能である。
【0163】
MTT試験では、表1に記載した6個のヒト癌細胞株を使用した。これらの細胞株は、4つの組織学的癌のタイプである、グリオーマおよび大腸、肺、乳癌を対象としている。細胞は、平底の96−穴のマイクロウェル中で、1穴当たり100μlの細胞懸濁物、使用した細胞の型に依り、1,000〜4,000個の細胞/穴の量で、成長させた。各細胞株は、MEM5%血清培地中に接種した。
【0164】
【表1】

【0165】
詳しい実験手順は以下の通りであった。37℃での24時間インキュベーション時間の後、試験すべき化合物をモル濃度:10−9Mおよび5.10−9M、10−8M、5.10−8M、10−7M、5.10−7M、10−6M、5.10−6M、10−5Mで溶解した、100μlの新鮮培地で培地を置き換えた。各試験は、6回繰返した。試験すべき化合物を伴って(試験条件)または無しで(コントロール条件)、37℃のインキュベーションの72時間後、1mg/mlの濃度でRPMIに溶解した100μlのMTTによって、培地を置き換えた。マイクロウェルを、次いで、37℃で3時間インキュベートし、10分間400gで遠心分離した。MTTを除去し、形成したホルマザン結晶を、100μlのDMSOに溶解した。マイクロウェルを5分間、振盪し、波長570nm(最大ホルマザン吸収)および630nm(バックグラウンドノイズ)で、分光光度計を読んだ。
【0166】
各実験条件で、平均吸光度を計算し、また、コントロールと比較して、残存する生細胞の率を計算した。
【0167】
以下の表2に、実施例1〜22の化合物と、最も近い従来化合物であるミトナフィドおよびアモナフィドとのIC50値を示す。これは、試験された化合物の、総腫瘍細胞の成長を50%抑制する場合のモル濃度の範囲を表す。
【0168】
【表2】

【0169】
結論として、試験した化合物の殆どがインビトロ細胞毒活性に関し、ミトナフィドおよびアモナフィドと等しい効果を発揮する。
【実施例24】
【0170】
実施例24 インビボ薬理評価(最大許容用量)
最大許容用量(以下、MTDと言う)は、健康な動物、すなわち、腫瘍が移植されていない動物に、実際に投与することのできる(すなわち、一回の腹腔内または静脈内、経皮的、経口的単一用量において)、与える薬の最大量と定義される。動物の生存時間および重量は、注射の後、14日までと記録される。各薬の5つの相違する用量が、MTD指標の測定に使用される。この指標が160mg/kg(腹腔内投与)を超える場合、この薬は、通常、非毒性であると考えられ、腫瘍を持つマウスに対する最も高い投与量は、MTD/2=80mg/kgである。各試験群は、MTD指標(mg/kgで表す)の測定に3匹のマウスで構成された。この方法を使用して、以下のデータを得、表2に示した。結論として、試験化合物は、アモナフィドあるいはミトナフィドより有意に低い毒性を示す。
【0171】
【表3】

【実施例25】
【0172】
実施例25 インビボ薬理評価−マウス白血病モデル
L1210は、同系のモデル(マウス白血病)であり、以降より高価で時間を費やす正所性ヒト異種移植片モデルにおける試験のために至適治療レジメン(用量および計画)を規定するために使用される。モデルは、1群当たり5匹のマウスで行われ、このマウスは
、0日目に移植され、試験化合物を、1および2、3、4、7、8、9、10日目にそれぞれ腹腔注射(表4に示す用量で)した。表4に示すデータは、標的群の中央日における死をコントロール群Cの中央日における死で除して計算した、T/C値である。130%以上のT/C値(すなわち生き残ったマウスの延長が30%以上)が、有意な生存期間の延長であることを表す。
【0173】
【表4】

【0174】
結論として、試験化合物は、L−1210モデルにおいて、ミトナフィドおよびアモナフィドより多くおよびより高い用量で、生存期間の延長において有意な効果を示す。
【実施例26】
【0175】
実施例26 N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)チオ尿素の調製
300mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、6mLのアセトニトリルに溶解した。6mLのアセトニトリル中の360mgの4−クロロフェニルイソチオシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で5分、次いで、50℃で65時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、287.7mg(収率:60%)の所望の生成物を得た。
【0176】
【化31】

【0177】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.34 (H-17 and H-19, bs); 8.67 (H-2, d, J =2.1); 8.47 (H-4, d, J = 2.1); 8.39 (H-8, d, J = 6.6); 8.36 (H-6,
d, J = 7.2); 7.81 (H-7, t, J = 7.8); 7.59 (H-21 and H-25, d, J = 8.7); 7.42 (H-22 and H-24, d, J = 8.4); 4.16 (H-13, t, J = 6.7); 2.55 (H-14, t, J = 7.2) and 2.24 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。180.0 (C-18); 163.2 and 163.0 (C-11 and C-12); 138.5 and 138.1 (C-3 and C-20); 133.6; 131.6; 129.5; 128.5; 128.4 (C-22 and C-24); 128.3; 127.4; 126.0; 125.3 (C-21 and C-25); 124.6; 121.8; 121.7; 56.3 (C-14); 45.2 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例27】
【0178】
実施例27 N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)チオ尿素の調製
300mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、6mLのアセトニトリルに溶解した。6mLのアセトニトリル中の340mgの4−シアノフェニルイソチオシアネート(2当量)および28mgの塩化アルミニウムAlCl(0.2当量)を注意深く添加した。室温で5分、次いで65℃で65時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、201.9mg(収率=43%)の所望の生成物を得た。
【0179】
【化32】

【0180】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.23 (H-17 and H-19, bs); 8.73 (H-2, d, J = 2.1); 8.57 (H-4, d, J = 1.8); 8.40 (H-8, bs); 8.38 (H-6, bs); 7.96 (H-22 and H-24, d, J = 9.0); 7.82 (H-7, t, J = 7.8); 7.80 (H-21 and H-25, d,
J = 8.7); 4.18 (H-13, t, J = 6.5); 2.62 (H-14, t, J = 6.6) and 2.29 (H-15 and H-16, s),および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。178.9 (C-18); 163.3 and 163.0 (C-11 and C-12); 133.6; 132.7; 131.7; 129.4; 127.9; 127.4; 125.5; 124.6; 121.8; 121.7; 119.0; 105.1; 56.2 (C-14); 45.0 (C-15 and C-16) and 37.2 (C-13).
【実施例28】
【0181】
実施例28 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−4−シアノ−フェニル)5−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
1.0gのアモナフィドおよび33mLのトルエン、556mgの4−シアノ−ベンズアルデヒド(1.2当量)を16時間還流させた。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、1.13g(収率=81%)の所望の生成物を得た。
【0182】
【化33】

【0183】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、CDCl)は以下の通り。8.71 (H-17, s); 8.54 (H-8,
dd, J = 6.3 and 1.0); 8.50 (H-2, d, J = 2.4); 8.21 (H-6, dd, J = 7.5 and 1.0); 8.09 (H-20 and H-22, d, J = 8.4); 8.01 (H-4, d, J = 2.1); 7.81 (H-19 and H-23, d, J = 8.1); 7.76 (H-7, t, J = 7.8); 4.34 (H-13, t, J = 6.9); 2.67 (H-14, t, J = 7.0) and 2.36 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、CDCl)は以下の通り。163.9 and 163.8 (C-11 and C-12); 159.9 (C-17); 139.3 (C-3); 133.8; 132.6; 130.7; 129.3; 127.6; 127.3; 126.8; 125.4; 124.4; 123.9; 122.7; 118.2; 115.0; 56.3 (C-14); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13);
MS(EI)は以下の通り。58(100);71(36)および396(1)
【実施例29】
【0184】
実施例29 2,2,2−トリフルオロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミドの調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の296mgのトリフルオロ無水酢酸(2当量)を注意深く添加
した。室温で2時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、265.2mg(収率:99%)の所望の生成物を得た。
【0185】
【化34】

【0186】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.8 (H-17, bs); 8.78 (H-2, d, J = 2.1); 8.75 (H-4, d, J = 2.4); 8.46 (H-8, d, J = 7.5); 8.44 (H-6, d, J = 6.3); 7.87 (H-7, t, J = 7.6); 4.33 (H-13, t, J = 5.7); 3.23 (H-14, t, J = 5.7) and 2.74 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.5 and 163.2 (C-11 and C-12); 155.3 (C-18); 135.5 (C-3); 134.1; 131.6; 130.1; 127.9; 125.0; 124.5; 123.8; 122.9; 121.9; 117.5 (C-19); 55.1 (C-14); 43.3 (C-15 and C-16) and 35.7 (C-13).
【実施例30】
【0187】
実施例30 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素の調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の210mgの4−メトキシフェニルイソシアネート(2当量)を注意深く添加した。室温で16時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、259.1mg(収率:85%)の所望の生成物を得た。
【0188】
【化35】

【0189】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.27 (H-19, s); 8.68 (H-17, s); 8.51 (H-2, d, J = 1.2); 8.48 (H-4, d, J, = 2.1); 8.29 (H-8, d, J = 0.9); 8.26 (H-6, bs); 7.75 (H-7, t, J = 7.4); 7.43 (H-21 and H-25, d, J = 9.0); 6.90 (H-22 and H-24, d, J = 8.7); 4.14 (H-13, t, J, = 6.8), 2.45-2.55 (H-14, m) and 2.22 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.3 and 163.1 (C-11 and C-12); 154.7 (C-23); 152.6 (C-18); 138.8 (C-3); 133.2; 132.2; 132.2; 128.2; 127.3; 123.3; 123.1; 122.3; 121.6; 120.3 (C-21 and C-25); 119.0; 113.9 (C-22 and C-24); 56.3 (C-14); 55.1 (C-26); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.5 (C-13).
【実施例31】
【0190】
実施例31 N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−(4−メトキシフェニル)カルバモイルの調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルを溶解した。4mLのアセトニトリル中の269mgのクロロギ酸4−メトキシフェニル(2当量)を注意深く添加した。室温で2時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)で行い、301.2mg(収率:98%)の所望の生成物を得た。
【0191】
【化36】

【0192】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.88 (H-17, bs); 8.62 (H-2,
bs); 8.54 (H-4, bs); 8.35 (H-8, bs); 8.32 (H-6, bs); 7.79 (H-7, t, = 7.8); 4.26
(H-13, t, = 6.3); 2.94 (H-14, m) and 2.52 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.5 and 163.2 (C-11 and C-12); 156.7 (C-18); 152.2 (C-22); 143.7 (C-19); 137.7 (C-3); 133.5; 131.9; 128.9; 127.6; 123.8; 123.2; 122.8; 122.7 (C-20 and C-24); 121.8; 119.8; 114.3 (C-21 and C-23); 55.4 (C-14 and C-25); 43.9 (C-15 and C-16) and 36.4 (C-13).
【実施例32】
【0193】
実施例32 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イルベンザミドの調製
200mgのアモナフィドを、窒素雰囲気下、4mLのアセトニトリルに溶解した。4mLのアセトニトリル中の200mgの塩化ベンゾイル(2当量)を注意深く添加した。室温で2時間反応させた。次いで、アセトニトリルを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、227.1mg(収率:83%)の所望の生成物を得た。
【0194】
【化37】

【0195】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.90 (H-17, bs); 8.99 (H-2,
bs); 8.90 (H-4, bs); 8.40 (H-8, d, J = 7.2); 8.38 (H-6, d, J = 6.0); 8.09 (H-20
and H-24, d, J = 7.2); 7.83 (H-7, t, J = 7.5); 7.60 (H-21 and H-23, t, J = 7.5); 7.63 (H-22, t, J = 7.5); 4.16 (H-19, t, J = 5.7); 2.61 (H-14, m) and 2.28 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。165.9 (C-18); 163.3 and 163.2 (C-11 and C-12); 137.9 (C-3); 134.0; 133.7; 131.9; 129.1; 128.4; 127.8; 127.5; 125.0; 123.8; 122.4; 122.1; 121.7; 56.2 (C-14); 45.0 (C-15 and C-16) and 37.3 (C-13).
【実施例33】
【0196】
実施例33 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミド塩酸塩の調製
実施例2の化合物6.3gを、200mLのエーテルに溶解し、次いで、20mLのメタノール中の46mmolのHCl(3.5当量のHCl、3.7mLのHCl12.5M)を、注意深く添加した。得られた個体をろ過し、エーテルで洗浄し、4.864g(
収率:72%)の所望の生成物を得た。
【0197】
【化38】

【0198】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。11.74 and 11.51 (H-17 and H-19, bs); 9.84 (H-22, bs); 863 (H-2, d, J = 2.4); 8.60 (H-4, d, J = 2.4); 8.41 (H-8, d, J = 9.0); 8.39 (H-6, d, J = 7.2); 7.84 (H-7, t, J = 8.0); 4.40 (H-13, t, J = 5.7), 3.47 (H-14, m) and 2.89 and 2.90 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.8 and 163.5 (C-11 and C-12); 159.3 (C-18); 149.0 (C-20); 136.8; 133.8; 131.9; 129.2; 127.6; 127.3; 124.3; 123.5; 122.9; 121.1; 92.1 (C-21); 54.6 (C-14); 42.5 (C-15 and C-16) and 35.0 (C-13).
【実施例34】
【0199】
実施例34 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩の調製
実施例19の化合物1.20gを、120mLのエーテルに溶解し、次いで、30mLのメタノール中の2.98mmolのHCl(1当量のHCl、238μLのHCl12.5M)を注意深く添加した。得られた個体をろ過し、エーテルで洗浄し、1.21g(収率:93%)の所望の生成物を得た。
【0200】
【化39】

【0201】
RMN H(300MHz、DMSO)により以下の特性を示した。11.86 (H-17, bs); 9.20 and 9.10 (H-24 and H-25, bs); 8.47 (H-2, d, J = 1.8); 8.45 (H-8, d, J = 3.0); 8.42 (H-6, d, J = 2.4); 8.38 (H-4, d, J = 1.8); 7.87 (H-7, t, J = 8.0); 7.17 (H-23, d, J = 3.0); 6.92 (H-21, dd, J = 3.0 and 8.7); 6.85 (H-20, d, J = 8.7);
4.23 (H-13, t, J = 6.5), 2.78 (H-14, m) and 2.40 (H-15 and H-16, s).
【実施例35】
【0202】
実施例35 5−{[(1Z)−ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
300mgのアモナフィドおよび10mLのトルエン、250mgの6−ニトロピペロナール(1.2当量)を16時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH95:5)に供し、421.1mg(収率:86%)の所望の生成物を得た。
【0203】
【化40】

【0204】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、CDCl)は以下の通り。9.09 (H-17, s); 8.51 (H-2,
d, J = 2.1); 8.55 (H-8, dd, J = 1.0 and 7.5); 8.22 (H-6, dd, J = 1.0 and 8.4); 7.98 (H-4, d, J = 2.1); 7.78 (H-7, t, J = 4.0); 7.75 (H-20, d, J = 7.2); 7.58 (H-23, s); 6.23 (H-24, s); 4.35 (H-13, t, J = 6.9), 2.68 (H-14, t, J = 7.2) and 2.37 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、CDCL)は以下の通り。164.1 and 163.8 (C-11 and C-12); 157.8 (C-17); 152.2; 150.2; 149.8; 144.9; 133.9; 132.6; 130.7; 127.7;
127.6; 126.9; 125.9; 124.0; 123.8; 122.7; 107.8; 105.3; 103.6 (C-24); 57.0 (C-14); 45.8 (C-15 and C-16) and 38.2 (C-13).
【実施例36】
【0205】
実施例36 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
実施例17の化合物1.07gおよび15mLの無水メタノール、325mgのNaBHCN(2当量)を2時間撹拌した。塩化ナトリウム水溶液を添加し、CHClで抽出した。有機相を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、続いて、第2クロマトグラフィー(RP−C18、溶離液:MeOH/H090:10からMeOH)に供し、712.
2mg(収率=66%)の所望の生成物を得た。
【0206】
【化41】

【0207】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.06 (H-8, d, J = 8.4); 8.05
(H-2, d, J = 2.4); 8.03 (H-6, d, J = 9.0); 7.61 (H-7, t, J = 7.7); 7.20 (H-4, d, J = 2.1); 7.15 (H-17, t, J = 6.0); 6.98 (H-20, bs); 6.92 (H-24, d, J = 8.1); 6.87 (H-23, d, J = 7.8); 5.97 (H-25, s); 4.12 (H-13, t, J = 6.8), 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.21 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.6 and 163.4 (C-11 and C-12); 147.3; 147.1; 146.0; 133.5; 132.8; 131.6; 127.0; 125.3; 122.3; 121.9; 121.6; 120.6; 120.3; 108.7; 108.0; 107.7; 100.7 (C-25); 56.4 (C-14); 45.9 (C-18);
45.2 (C-15 and C-16) and 37.3 (C-13).
【実施例37】
【0208】
実施例37 5−{[(2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
この化合物の合成経路は、添付の図1に図式的に示した一連の工程で進み、さらに詳しくは以下の通りである。
a) 第1工程で、825mgのヘリシンおよび8mLのピリジン/無水酢酸1:1混合物を16時間撹拌する。次いで、撹拌下、15分かけて8mLの水を0℃で添加した。得られた個体をろ過し、水洗し、1.15gの酢酸ヘリシンを得た(収率:88%)。
b) 第2工程で、600mgのアモナフィドおよび15mLのトルエン、工程(a)からの酢酸ヘリシン1.15g(1.2当量)を16時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、図において生成物Aとして示される中間体(すなわち、5−{[(1Z)ベンゾ(3,5−ビス(アセチルオキシ)−2[(アセチルオキシ)メチル]−6−オキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアセテート)−5−イルメチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ]]エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン)の残渣を、直接次の反応工程に供した。
c) 1.5gの中間生成物Aおよび10mLの無水メタノール、270mgのNaBHCN(2当量)を2時間撹拌した。塩化ナトリウムの飽和水溶液を添加し、次いで、CHClで抽出した。有機相を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)、次いで第2クロマトグラフィー(RP−C18、溶離液:MeOH/HO90:10からMeOH)に供し、図で
生成物Bとして示される中間体(すなわち、5−{[(2−(2−フェノキシ−)−6ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン−3,4,5−トリアセトキシ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン738.5mg(収率:49%を、工程(b)および(c)で合わせて得た。
d) 1mLの水中で、727mgの中間生成物Bおよび20mLのメタノール、440mgのKCO(1当量)を15分撹拌した。次いで、メタノールを減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供して、536.1mg(収率:96%)の所望の生成物を得た。
【0209】
【化42】

【0210】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.05 (H-4, s); 8.03 (H-8, d,
J = 3.3); 7.59 (H-7, t, J = 7.8); 7.20 (H-6, d, J = 2.7); 7.10 (H-17, t, J = 6.3); 4.6-5.7 (4 OH, bs); 4.89 (H-25, d, J = 7.5); 4.60 (1 H, dd, J = 6.0 and 16.5); 4.43 (dd, J = 6.9 and 16.2); 4.12 (H-13, t, J = 6.7), 3.76 (1H, d, J = 11.1);
3.52 (1H, dd, J = 5.7 and 11.7); 3.2-3.4 (4H, m); 2.48 (H-14, t, J = 6.6) and 2.19 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.6 and 163.4 (C-11 and C-12); 155.6 (C-20); 147.2; 133.6; 131.7; 128.0; 127.6; 126.9; 125.2; 122.3; 122.0; 121.7; 121.6; 120.5; 115.2; 108.6 (C-25); 101.5; 77.1; 76.5; 73.4; 69.7; 60.8 (C-30); 56.4 (C-14); 45.3 (C-15 and C-16); 40.9 (C-18) and 37.4 (C-13).
【実施例38】
【0211】
実施例38 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩の調製
実施例36の化合物250mgを、10mLのエーテルに溶解した。6mLのMeOH中の0.60mmolのHCl(1当量のHCI、48μLのHCl12.5M)を注意深く添加した。固体をろ過し、エーテルで洗浄し、266.4mg(収率:98%)の所望の化合物を得た。
【0212】
【化43】

【0213】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.87 (H-17, bs); 8.09 (H-8, d, J = 6.9); 8.07 (H-2, d, J = 2.1); 8.05 (H-6, d, J = 7.8); 7.63 (H-7, t, J = 8.0); 7.24 (H-4, d, J = 2.1); 6.98 (H-20, bs); 6.95 (H-24, d, J = 8.0); 6.87 (H-23, d, J = 8.1); 5.97 (H-25, s); 4.37 (H-13 and H-18, m); 3.41 (H-14, m) and 2.87
and 2.88 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。164.1 and 163.9 (C-11 and C-12); 147.3; 147.0; 146.0; 133.4; 132.7; 131.6; 127.0; 125.3; 122.5; 122.0; 121.7; 120.8; 120.3; 108.5; 108.0; 107.7; 100.7 (C-25); 54.4 (C-14); 45.9 (C-18);
42.4; (C-15 and C-16) and 34.8 (C-13).
【実施例39】
【0214】
実施例39 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩の調製
実施例37の化合物250mgを、10mLのエーテルに溶解した。6mLのメタノール中の0.45mmolのHCl(1当量のHCl、36μLのHCl12.5M)を注意深く添加した。次いで、得られた個体をろ過し、エーテルで洗浄し、265.1mg(収率:99%)の所望の生成物を得た。
【0215】
【化44】

【0216】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。9.88 (H-17, bs); 8.09 (H-2, s); 8.09 (H-4, s); 8.06 (H-8, s); 7.62 (H-7, t, J = 7.8); 7.34 (1 H, d, J = 7.5); 7.28 (1 H, d, J = 2.1); 7.19 (1H, m), 7.18 (H-6, s); 6.94 (1H, dt, J = 2.4 and
8.1); 4.89 (H-25, d, J = 6.9); 4.60 (1H, d, J = 16.2); 4.43 (1H, d, J = 16.2); 4.36 (H-13, t, J = 5.7), 3.74 (1H, d, J = 10.8); 3.5-4.5 (4 OH, bs); 3.52 (1H, dd, J = 6.0 and 12.0); 3.2-3.5 (6H, m) and 2.87 and 2.88 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。164.2 and 164.0 (C-11 and C-12); 155.6; 147.2; 133.6; 131.9; 128.0; 127.8; 127.6; 126.9; 125.2; 122.4; 122.0; 121.7; 121.6; 120.7; 115.2; 108.8 (C-25); 101.5; 77.1; 76.5; 73.4; 69.7; 60.7 (C-30); 54.5 (C-14); 42.5 and 42.5 (C-15 and C-16); 40.9 (C-18) and 34.9 (C-13).
【実施例40】
【0217】
実施例40 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
この化合物の合成経路は、以下に示す連続した2工程で進む。
a) 第1工程で、1.0gのアモナフィドおよび30mLのトルエン、830mgの6−ニトロピペロナール(1.2当量)を16時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、残渣を直接、次の反応に供した。
b) 第1工程で得た残渣1.62gおよび10mLの無水メタノール、445mgのNaBHCN(2当量)を2時間撹拌した。塩化ナトリウムの飽和水泡液を添加し、次いで、CHClで抽出した。有機相を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)に供し、1.09g(反応工程(a)および(b)の合計収率:67%)の所望の生成物を得た。
【0218】
【化45】

【0219】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.08 (H-2, d, J =2.4); 8.07 (H-8, d, J = 6.9); 8.02 (H-6, d, J = 7.8); 7.75 (H-23, s); 7.61 (H-7, t, J = 7.7); 7.31 (H-17, t, J = 5.9); 7.16 (H-4, d, J = 2.4); 7.10 (H-20, s); 6.18 (H-25, s); 4.76 (H-18, d, J = 6.0); 4.19 (H-13, t, J = 6.6), 2.76 (H-14, m) and 2.40 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.8 and 163.5 (C-11 and C-12); 152.1; 146.6; 146.6; 141.7; 133.5; 132.5; 131.8; 127.0; 125.6; 122.6; 121.8; 121.6; 120.9; 108.6; 107.3; 105.7; 103.3 (C-25); 55.9 (C-14); 44.5 (C-15 ad C-16); 44.3 (C-18) and 36.7 (C-13).
【実施例41】
【0220】
実施例41 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩の調製
実施例40の化合物250.3mgを、10mLのエーテルに溶解した。5.5mLのメタノール中の0.54mmolのHCl(1当量のHCl、43μLのHCl12.5M)を注意深く添加した。得られた個体をろ過し、エーテルで洗浄し、268.2mg(収率:100%)の所望の生成物を得た。
【0221】
【化46】

【0222】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。10.17 (H-17, bs); 8.11 (H-2,
d, J =2.4); 8.09 (H-8, d, J = 6.9); 8.03 (H-6, d, J = 8.1); 7.75 (H-23, s); 7.62 (H-7, t, J = 8.0); 7.18 (H-4, d, J = 2.1); 7.10 (H-20, s); 6.18 (H-25, s); 4.76 (H-18, s); 4.38 (H-13, t, J = 5.7), 3.42 (H-14, m) and 2.87 and 2.88 (H-15 and
H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。164.1 and 163.9 (C-11 and C-12); 152.1; 146.6; 146.6; 141.7; 133.5; 132.5; 131.9; 127.0; 125.6; 122.7; 121.8; 121.8; 121.0; 108.7; 107.3; 105.7; 103.3 (C-25); 54.4 (C-14); 44.2 (C-18);
42.5 (C-15 ad C-16) and 34.9 (C-13).
【実施例42】
【0223】
実施例42 5−{[2,3−ジヒドロ−[1,4]ベンゾジオキシン)−6−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオンの調製
この化合物の合成経路は、添付の図2に図式的に示した一連の工程で進み、さらに詳しくは以下の通りである。
a) 第1工程で、500mgの3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドおよび2.6gの炭酸セシウム(2当量)、1.4gの1,2−ジブロモエタン(2当量)、5mLの無水DMFを、70℃で16時間撹拌した。冷却後、溶剤を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl)に供し、図2で生成物Aと
して示される中間体を575.3mg(収率:97%)得た。
b) 400mgのアモナフィドおよび15mLのトルエン、280mgの中間生成物A(1.2当量)を16時間還流した。冷却後、トルエンを減圧下蒸発させ、図で生成物Bとして示される中間体、(すなわち、2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−{[(1Z)−(2,3−ジヒドロ−[1,4]−ベンゾジオキシン)−6−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン)の残渣を直接次の反応に供した。
c) 中間生成物B610mgおよび10mLの無水メタノール、177mgのNaBHCN(2当量)を2時間撹拌した。塩化ナトリウムの飽和水溶液を添加し、次いで、CHClで抽出した。有機相を減圧下蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、溶離液:CHCl/MeOH90:10)、次いで第2クロマトグラフィー(RP−C18、溶離液:MeOH/HO80:20からMeOH)に供し、325mg(反応(b)および(c)の合計収率:53%)の所望の生成物を得た。
【0224】
【化47】

【0225】
以下の特性を示した。
RMN H(300MHz、DMSO)は以下の通り。8.04 (H-8, d, J = 6.3); 8.03
(H-2, d, J = 2.7); 8.00 (H-6, d, J = 7.5); 7.59 (H-7, t, J = 7.8); 7.17 (H-4, d, J = 2.7); 7.14 (H-17, t, J = 6.0); 6.92 (H-20, s); 6.89 (H24, dd, J = 2.1 and 10.2); 6.82 (H-23, d, J = 8.4); 4.32 (H-18, d, J = 5.7); 4.20 (s, H-25 and H-26); 4.12 (H-13, t, J = 6.8), 2.50-2.55 (H-14, m) and 2.21 (H-15 and H-16, s);および
RMN 13C(75.4MHz、DMSO)は以下の通り。163.6 and 163.4 (C-11 and C-12); 147.1; 143.2; 142.2; 133.5; 131.9; 131.6; 127.0; 125.3; 122.3; 121.9; 121.6; 120.5; 120.0; 116.9; 115.8; 108.5, 64.0 and 63.9 (C-25 and C-26); 56.4 (C-14); 45.6 (C-18); 45.3 (C-15 and C-16) and 37.4 (C-13).
【実施例43】
【0226】
実施例43 インビトロ 薬理評価
実施例26〜42の化合物を実施例23で記載した方法に従って試験した。以下の表5に、総腫瘍細胞成長の50%を阻害した化合物のモル濃度の範囲を表す、これらの化合物のIC50値を示す。
【0227】
【表5】

【実施例44】
【0228】
実施例44 インビボ薬理評価(最大許容用量)
最大許容用量(以下、MTDと言う)は、実施例24の方法に従って測定した。実施例33および35の化合物に関しえられたデータを表6に示す。
【0229】
【表6】

【実施例45】
【0230】
実施例45−インビボ 薬理評価−マウス 白血病 モデル
実施例17および19、33、35の化合物に関し、実施例25の試験で手順を繰り返し、この実験から得られたデータを表7に示す。
【0231】
【表7】

【0232】
結論として、試験化合物は、L−1210モデルにおいて、ミトナフィドおよびアモナフィドより多くおよびより高い用量で(表4にあるデータとの比較から)、生存期間の延長において有意な効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【0233】
【図1】図1は、本発明に従ったある特定のナフタルイミド誘導体を製造する合成経路を図式的に示す。
【図2】図2は、本発明に従った、別の特定のナフタルイミド誘導体を製造する合成経路を図式的に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

(式中、
− Rは、アルキルアミノアルキル、アルケニルアミノアルキル、アルキニルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、Hetアミノアルキル、Hetアルキルアミノアルキル、Hetアリールアミノアルキル、Hetカルボニルアミノアルキル、Hetチオカルボニルアミノアルキル、アルキルカルボニルアミノアルキル、アルケニルカルボニルアミノアルキル、アルキニルカルボニルアミノアルキル、アリールカルボニルアミノアルキル、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルウレイルアルキル、アルケニルウレイル−アルキル、アルキニルウレイルアルキル、アリールウレイルアルキル、Hetウレイルアルキル、アルキルカルボニルウレイル−アルキル、アルケニルカルボニルウレイルアルキル、アルキニルカルボニルウレイルアルキルおよびアリールウレイル−アルキルからなる群から選択されるラジカルであって、前記ラジカルの1個以上の炭素原子は、独立して、オキソ、アルキル、アリールアルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノ−カルボニル、アミノスルホニル、アルキル−S(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(前記アミノ基の置換基(複数を含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アラルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12、P(O)(OR11
)(OR12)(式中、tは1または2であり、各R11およびR12、R13は、独立して、水素およびアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換され;
− 置換基RおよびRの各置換基は、独立して、水素およびハロゲン、C1−7アルキル、C1−7アルコキシ、C1−7アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミノ、保護アミノおよびハロC1−7アルキルからなる群から選択され;
− mは、置換基Rの数であり、0〜3の範囲であり;
− nは、置換基Rの数であり、0〜2の範囲であり;
− R’は、C2−7アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニル、Hetカルボニル、Hetアルキルカルボニル、Hetオキシカルボニル、Hetアルキルオキシカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルケニルチオカルボニル、アルキニルチオカルボニル、アリールチオ−カルボニル、アリールアルキルチオカルボニル、アルキルオキシチオカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アルキルオキシアルキルチオカルボニル、アリールオキシアルキルチオカルボニル、Hetアルキルチオカルボニル、Hetオキシチオカルボニル、Hetアルキルオキシチオカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルオキシアルキルアミノカルボニル、アリールオキシアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アリールアルキルアミノカルボニル、Hetアミノカルボニル、Hetアルキルアミノカルボニル、Hetオキシアルキルアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアミノカルボニル、アルキルチオアミノカルボニル、アルケニルチオアミノカルボニル、アルキニルチオアミノカルボニル、アリールチオアミノカルボニル、アリールアルキルチオアミノカルボニル、アルキルオキシアルキルチオアミノカルボニル、アリールオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルチオアミノカルボニル、Hetオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアルキルオキシアルキルチオアミノカルボニル、Hetアミノアルキルポリアルキルアミノ、アリールアミノポリアルキルアミノ、ポリアミノアルキル、アミノアリールポリアミノアルキル、およびアミノアルキルオキシポリアミノアルキルからなる群から選択されるラジカルであって、前記ラジカルの1個以上の炭素原子は、オキソ、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノ−カルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(前記アミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキルおよびアリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアルキルアミノ、アリールアミノアリールアミノ、アルキルアミノアリールアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO
12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12、P(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、各R11、R12およびR13は、独立して、水素およびアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換され;あるいは
一般式(II):
【化2】

(式中、
− mおよびn、R1、およびRは、式(I)に関して記載した通りであり;
− R’は、アルキリデン、シクロアルキリデン、シクロアルキルアルキリデン、アリールアルキリデン、Het−イリデン、Hetアルキリデン、Hetアルキリデン、アルキルカルボニルアルキリデン、アルケニルカルボニル−アルキリデン、アルキニルカルボニルアルキリデン、アリールカルボニルアルキリデン、アルキルオキシカルボニルアルキリデン、アリールオキシカルボニルアルキリデン、アリールオキシアルキルカルボニルアルキリデン、シクロアルキルカルボニルアルキリデン、アリールアルキルカルボニルアルキリデン、Hetカルボニルアルキリデン、Hetアルキルカルボニルアルキリデン、Hetオキシカルボニルアルキリデン、Hetアルキルオキシカルボニルアルキリデン、アルキルチオカルボニルアルキリデン、アルケニルチオカルボニルアルキリデン、アルキニルチオカルボニルアルキリデン、アリールチオカルボニルアルキリデン、アリールアルキルチオカルボニルアルキリデン、アルキルオキシチオカルボニルアルキリデン、アリールオキシチオカルボニルアルキリデン、アルキルオキシアルキルチオカルボニルアルキリデン、アリールオキシアルキルチオカルボニルアルキリデン、Hetカルボニルアルキリデン、Hetアルキルチオカルボニルアルキリデン、Hetオキシチオカルボニルアルキリデン、Hetアルキルオキシチオカルボニルアルキリデン、アルキルウレイルアルキリデン、アルケニルチオウレイルアルキリデン、アルキニルチオウレイルアルキリデン、アリールウレイルアルキリデン、アルキルオキシアルキルウレイルアルキリデン、アリールオキシアルキルウレイルアルキリデン、シクロアルキルウレイルアルキリデン、アリールアルキルウレイルアルキリデン、Hetウレイルアルキリデン、Hetアルキルウレイルアルキリデン、Hetアルキルオキシウレイルアルキリデン、およびアルキルチオウレイルアルキリデンからなる群から選択されラジカルであって、前記ラジカルの1個以上の炭素原子は、独立して、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ(アルキル)アミノ−カルボニル、アミノスルホニル、アルキルS(=O)、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−およびジ置換アミノ(前記アミノ基の置換基(複数も含む)は、独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールオキシアルキル、アリールアミノアルキル、アリールアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシ、アリールオキシアルコキシ、アリールアミノアルコキシ、アリールアルキルアミノ、アリールオキシアル
キルアミノ、アリールアミノアルキルアミノ、アリールチオアルコキシ、アリールチオアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールオキシアルキルチオ、アリールアミノアルキルチオ、アリールチオアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、Het、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetアミノ、Hetアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetアルキルアミノ、Hetチオ、Hetチオ、Hetアルキルチオ、Hetアルキルチオ、Hetオキシ、Hetオキシ、OR11、SR11、SONR1112、SON(OH)R11、CN、CR11=NR12、S(O)R11、SO11、CR11=N(OR12)、N、NO、NR1112、N(OH)R11、C(O)R11、C(S)R11、CO11、C(O)SR11、C(O)NR1112、C(S)NR1112、C(O)N(OH)R12、C(S)N(OH)R11、NR11C(O)R12、NR11C(S)R12、N(OH)C(O)R12、N(OH)C(S)R11、NR11CO12、NR11C(O)NR1213およびNR11C(S)NR1213、N(OH)CO11、NR11C(O)SR12、N(OH)C(O)NR1112、N(OH)C(S)NR1112、NR11C(O)N(OH)R12、NR11C(S)N(OH)R12、NR11SO12、NHSONR1112、NR11SONHR12およびP(O)(OR11)(OR12)(式中、tは1または2であり、R11、R12およびR13はそれぞれ独立して、水素およびアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から選択される)からなる群から選択される)からなる群から選択される1個以上の置換基で任意で置換される)で表される、一群の置換ナフタルイミド(イソキノリンジオン)誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物。
【請求項2】
一般式(I)
(式中、
− n=0、および/または
− m=0、および/または
− m=2の場合、隣接する両置換基Rが、それらが結合する炭素原子といっしょになってフェニル基を形成しおよび/または
− Rは、1〜3個の炭素原子を有し、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、N−メチルピペラジノ、モルホリノおよびウレイルからなる群から選択される窒素含有基に結合されているアルキレンラジカルであり、および/または
− R’は、C2−7アルキルカルボニル、アミノカルボニル、チオアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルチオアミノ−カルボニル、アルキルチオカルボニルおよびポリ(アミノアルキル)(式中、アミノアルキルの繰返し単位は2〜約5の範囲内である)からなる群から選択される)で表される、請求項1記載の置換ナフタルイミド誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物。
【請求項3】
一般式(II):
(式中、
− n=0、および/または
− m=0、および/または
− m=2の場合、隣接する両置換基Rが、それらが結合する炭素原子といっしょになってフェニル基を形成しおよび/または
− Rは、1〜3個の炭素原子を有し、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、N−メチルピペラジノ、モルホリノ、およびウレイルからなる群から選択される窒素含有基に結合されているアルキレンラジカルであり、および/または
− R’は、アリールアルキリデン、Het−イリデン、Hetアルキリデン、アルキリデンおよびシクロアルキリデン)で表される、請求項1記載の置換ナフタルイミド誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物。
【請求項4】
− 2−クロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミド、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]ベンズアミド、
− エチル({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニルカルバメート、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(2−クロロエチル)尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素、
− エチル4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ベンゾエート、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−尿素、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]尿素、
− エチル4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]アミノ}−4−オキソブタノエート、
− 4−クロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}ブタンアミド、
− 2−(4−クロロフェニル)−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− エチル3−({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)−3−オキソプロパノエート、
− 2−(4−メトキシフェニル)−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− 5−{[(1Z)−1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチレン]アミノ}−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,
3(2H)−ジオン、
− 5−{[(1Z)−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチレン]アミノ}−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ尿素、および
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−チオ尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)チオ尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)チオ尿素、
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(4−シアノ−フェニル)−5−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2,2,2−トリフルオロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−メトキシフェニル]尿素、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−[4−メトキシフェニル]カルバメート、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イルベンズアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル)アミノ)カルボニル]アセトアミド塩酸塩、
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[(1Z)−ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イル−メチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−lH−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミ
ノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[(1Z)−ベンゾ(3,5−ビス(アセチルオキシ)−2−[(アセチルオキシ)メチル]−6−オキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアセテート)−5−イルメチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン−3,4,5−トリアセトキシ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[2,3−ジヒドロ−[1,4]−ベンゾジオキシン)−6−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、および
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−{[(1Z)−(2,3−ジヒドロ−[1,4]−ベンゾジオキシン)−6−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン
からなる群から選択される請求項1記載の置換ナフタルイミド誘導体、および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物。
【請求項5】
1つ以上の医薬的に許容しうる担体と、治療学的有効量の請求項1記載の置換ナフタルイミド誘導体とを含む医薬組成物。
【請求項6】
さらに抗腫瘍薬を含む請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記置換ナフタルイミド誘導体が、
− 2−クロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]アセトアミド、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニル]ベンズアミド、
− エチル({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)カルボニルカルバメート、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(2−クロロエチル)尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素、
− エチル4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル)アミノ]カルボニル}アミノ)ベンゾエート、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−尿素、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]尿素、
− エチル4−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]アミノ}−4−オキソブタノエート、
− 4−クロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}ブタンアミド、
− 2−(4−クロロフェニル)−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− エチル3−({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アミノ)−3−オキソプロパノエート、
− 2−(4−メトキシフェニル)−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− 5−{[(1Z)−1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチレン]アミノ}−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[(1Z)−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチレン]アミノ}−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ尿素、および
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル−チオ尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−クロロフェニル)チオ尿素、
− N−[2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−(4−シアノフェニル)チオ尿素、
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(4−シアノ−フェニル)−5−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2,2,2−トリフルオロ−N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル}アセトアミド、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−N’−[4−メトキシフェニル]尿素、
− N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル]−[4−メトキシフェニル]カルバメート、
− 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イルベンズアミド、
− 2,2,2−トリクロロ−N−[({2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−5−イル)アミノ)カルボニル]アセトアミド塩酸塩、
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−5−{[(1Z)−(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[(1Z)−ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イル−メチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−lH−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[(1Z)−ベンゾ(3,5−ビス(アセチルオキシ)−2−[(アセチルオキシ)メチル]−6−オキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアセテート)−5−イルメチレン]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン−3,4,5−トリアセトキシ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[2−(2−フェノキシ−)−6−ヒドロキシメチルテトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン
−1,3(2H)−ジオン、
− 5−{[(ベンゾ([1,3]ジオキソール−6−ニトロ)−5−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン塩酸塩、
− 5−{[2,3−ジヒドロ−[1,4]−ベンゾジオキソ)−6−イルメチル]アミノ}−N−(2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン、
− 2−[2−ジメチルアミノ)エチル]−{[(1Z)−(2,3−ジヒドロ−[1,4]−ベンゾジオキシン)−6−イルメチレン]アミノ}−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン
からなる群から選択される誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物を含む請求項5または6記載の医薬組成物。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれかに記載の置換ナフタルイミド誘導体および/またはその医薬的に許容しうる塩および/またはその溶媒和物の医薬品としての使用。
【請求項9】
前記医薬品が、細胞増殖性疾患の治療用である請求項8記載の使用。
【請求項10】
前記細胞増殖性疾患が、白血病、肺癌、直腸癌、中枢系(CNS)癌、メラノーマ、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、乳癌、グリオーマ、膀胱癌、骨癌、肉腫、頭および首の癌、肝臓癌、精巣癌、すい臓癌、胃癌、食道癌、骨髄癌、十二指腸癌、目の癌(網膜芽腫)およびリンパ腫からなる群から選択される請求項9記載の使用。
【請求項11】
一般式(I)で表される、請求項1記載の前記置換ナフタルイミド誘導体を製造する方法であって、m個の置換基Rおよび/またはn個の置換基Rを任意で有するN−(R−置換)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミドを、ナフタルイミド環上に存在してもよい別の置換基とは実質的に反応することなく、ナフタルイミド誘導体の3−アミノ基と反応することのできるR’−含有試薬と反応させることを含み、前記R’−含有試薬は、アシルハロゲン化物およびチオアシルハロゲン化物、モノイソシアネート類、イソチオシアネート類、ポリアミン類からなる群から選択される方法。
【請求項12】
一般式(II)で表される、請求項1記載の前記置換ナフタルイミド誘導体を製造する方法であって、m個の置換基Rおよび/またはn個の置換基Rを任意で有するN−(R−置換)−3−アミノ−1,8−ナフタルイミドを、式R’CH(O)で表されるアルデヒドで反応させることを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−536283(P2007−536283A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511783(P2007−511783)
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/BE2005/000069
【国際公開番号】WO2005/105753
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(505129585)ユニバイオスクリーン エス.アー. (8)
【Fターム(参考)】