説明

ニフェジピンおよび/またはニソルジピン並びにアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含む医薬投与形

本発明は、ニフェジピンおよび/またはニソルジピン並びに少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含有し、有効成分の組合せが体内で制御(調節)された方法で放出されることを特徴とする医薬投与形、および、それらの製造方法、医薬としてのそれらの使用、障害の予防、二次予防および/または処置のためのそれらの使用、並びに、障害の予防、二次予防および/または処置用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニフェジピンおよび/またはニソルジピン並びに少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含み、有効成分の組合せが体内で制御(調節)放出を経ることを特徴とする医薬投与形、および、それらの製造方法、医薬としてのそれらの使用、障害の予防、二次予防および/または処置のためのそれらの使用、並びに、障害の予防、二次予防および/または処置用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばニフェジピンおよびニソルジピンなどのカルシウム拮抗薬は、高血圧の治療における確立された薬物として成功裏に用いられている。上述の例は、当業者に周知であり、関連文献に記載されている。それらは、動脈血管に対するそれらの直接的効果を介して、大部分の患者で確実に血圧を低下させる。しかしながら、それらは、輸入細動脈の優先的な拡張を介して、腎臓の濾過圧の上昇をもたらす。腎臓が過去に損傷を受けていた場合、これは、濾過装置へのストレスの増加を導き、患者のタンパク尿により顕在化することがある。この作用は、治療的有効用量のアンジオテンシンIIアンタゴニストの追加により防止できる。適するアンジオテンシンIIアンタゴニストは、全ての既知のアンジオテンシンIIアンタゴニストであり、好ましくは、例えば、カンデサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、テルミサルタンおよびオルメサルタンである。上述の例は当業者に周知であり、関連文献に記載されている。アンジオテンシンIIアンタゴニストは輸出細動脈の領域における拡張作用も有するので、これらの物質のさらなる投与は、望まれない濾過圧の上昇を防止できる。
【0003】
従って、Hayashi K; Nagahama T, Oka K, Epstein M, Sarute T: Disparate effects of calcium antagonists on renal microcirculation. Hypertens Res 1996: 19: 31-36, に開示の通り、ニフェジピンおよび/またはニソルジピンとアンジオテンシンIIアンタゴニストとの組合せは、非常に良好な血圧の低下を、より少ない腎臓へのストレスでもたらす。これは、かなりの治療的進歩を意味する。さらに、そのような組合せにより、カルシウム拮抗薬により起こる末梢性浮腫、および、ノルエピネフリンの反射的放出に起因する交感神経系の刺激などの、他の副作用を低減することが可能である。
【0004】
長期間にわたる処置を要する疾患の場合、または、疾患の長期的予防のために、薬剤の摂取頻度は可能な限り少なく維持するのが望ましい。これは、患者にとってより便利であるだけでなく、不規則な摂取の不利益を低減することにより、処置の信頼性も高める。望ましい摂取頻度の減少(例えば、1日2回の投与から1日1回へ)は、投与形からの有効成分の調節放出で治療的に有効な血漿レベルを延長することにより達成できる。
【0005】
有効成分の放出が調節された投与形の摂取後、さらに、血漿レベルの過程を平坦にする(いわゆるピーク−トラフ比を最小化する)ことにより、即ち、速放性医薬形の投与後に頻繁に観察される高い血漿有効成分濃度を回避することにより、濃度のピークと相間する望まれない副作用の発生を低減することができる。
【0006】
有効成分の調節放出を介して、ピーク−トラフ比の低下を導き、1日1回の投与を可能にする形態で利用できる有効成分があることは、心血管障害の長期の治療または予防および二次予防に特に有利である。
【0007】
製剤の開発において、有効成分の物理化学および生物学的特性(例えば、ニフェジピンの比較的低い水溶解性(約9mg/l)および約2時間の血漿中半減期)も考慮しなければならない。従って、その物理化学的および生物学的特性を考慮して、ニフェジピンおよび/またはニソルジピンが調節放出を経る特別な医薬製剤が、望ましい1日1回の投与のために必要である。
【0008】
商品の形態のアンジオテンシンIIアンタゴニストは、一般に血漿中半減期が短いにも拘わらず、それらの効果が24時間より長く持続するので、全て速放性(即時放出)製剤として販売されている。それでも、有効成分送達の低速化、即ち、何時間にもわたるアンジオテンシンIIアンタゴニストの制御放出は、大きいピーク−トラフ変動の回避に関連して有利である。従って、効果に必要とされない極度の血漿レベルのピークを回避することができ、同時に、販売されている商品と比較して同じか、または低い用量でさえ、24時間の血漿レベルを高め、確実にすることができる。従って、徐放化は、有効成分の患者への供給を、所望の効果のために最適化する(均一な血漿レベル/時間プロフィール)。
【0009】
ニフェジピンおよび/またはニソルジピン並びにアンジオテンシンIIアンタゴニストの生物学的特性の観点で、両有効成分にとって、バイオアベイラビリティーの有意な喪失を伴わずに腸の下部から吸収されることが重大である。これには全有効成分の約30−50%しか該当せず、従って、組合せの有効成分の適切な選択が、徐放性の組合せ物を開発するには決定的に重要である。
【0010】
調節放出の医薬投与形を製造するために、様々な方法が知られている;例えば、B. Lippold in "Oral Controlled Release Products: Therapeutic and Biopharmaceutic Assessment" Editors U. Gundert-Remy and H. Moeller, Stuttgart, Wiss.Verl.-Ges., 1989, 39-57 参照。
【0011】
これらのシステムは、一般的には、有効成分の組合せの徐放化に、特に、非常に異なる物理化学的特性を有する有効成分の場合にも、特に、組合せのパートナーの有効成分送達速度が相互に有意に異ならないとき、適当ではない。従って、異なる投与量に加えて、特に有効成分の溶解度を考慮することが必要である。例えば、アンジオテンシンIIアンタゴニストのロサルタン−Kの水溶解度は、「大幅に可溶性」と分類され、一方、カンデサルタンシレキセチルは、水に実質的に不溶であると分類される。組合せのパートナーのニフェジピンの水溶解度は9mg/lであり、ニソルジピンのそれは約2mg/lである。
【発明の開示】
【0012】
この度、驚くべきことに、有効成分を特定の決められた調節された速度で放出する本発明の投与形は、比較的一定の血漿濃度で1日1回の投与を可能にすることが見出された。本発明の徐放性医薬形は、現在、2種の有効成分を匹敵する送達速度で放出する。
【0013】
特に、有効成分の調節/低速放出を伴う適する投与形は、浸透性放出システムを基礎とする。これらにおいては、コア、例えばカプセル剤または錠剤、好ましくは錠剤を、少なくとも1個の孔のある半透膜で包む。水透過性の膜は、コアの成分には非透過性であるが、外側から浸透により水がシステムに流入することを可能にする。次いで、侵入した水は、生じる浸透圧により、膜中の孔から溶解形または懸濁形で有効成分を放出する。全体的な有効成分の放出および放出速度は、半透膜の厚さおよび多孔度、コアの組成並びに孔の数および大きさにより実質的に制御できる。利点、製剤の態様、使用の形態および製造方法に関する情報は、とりわけ、以下の刊行物に記載されている:
・Santus, G., Baker, R.W., "Osmotic drug delivery: a review of the patent literature", Journal of Controlled Release 35 (1995), 1-21
・Verma, R.K., Mishra, B., Garg, S., "Osmotically controlled oral drug delivery", Drug Development and Industrial Pharmacy 26 (7), 695-708 (2000)
・Verma, R.K., Krishna, D.M., Garg, S., "Formulation aspects in the development of osmotically controlled oral drug delivery systems", Journal of Controlled Release 79 (2002), 7-27
・Verma, R.K., Arora, S., Garg, S., "Osmotic pumps in drug delivery", Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 21 (6) (2004), 477-520
・US 4,327,725, US 4,765,989, US 20030161882, EP 1 024 793。
【0014】
本発明は、有効成分の組合せが体内で制御(調節)放出を経ることを特徴とする、ニフェジピンまたはニソルジピンおよび少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含む医薬投与形に関する。
【0015】
本発明はさらに、好ましくは、有効成分の組合せが体内で浸透性有効成分放出システムを基礎とする制御(調節)放出を経ることを特徴とする、ニフェジピンまたはニソルジピンおよび少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含む医薬投与形に関する。
【0016】
好ましく使用されるアンジオテンシンIIアンタゴニストは、カンデサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、イルベサルタンおよびオルメサルタンまたはこれらのプロドラッグである。用語「プロドラッグ」には、それら自体は生物学的に活性または不活性であり得るが、それらの体内残存時間中に、本発明に従い使用される化合物に(例えば代謝または加水分解により)変換される化合物が含まれる。カンデサルタンのプロドラッグは、例えばカンデサルタンシレキセチルである。これおよび適するプロドラッグのさらなる例は、J. Med. Chem. 1993 Aug. 6; 36(16): 2343-9 に開示されている。オルメサルタンのプロドラッグは、例えば、オルメサルタンメドキソミルである。
【0017】
本発明の投与形は、好ましくは、5ないし60mgの投与量、好ましくは10ないし40mgの投与量のニフェジピンまたはニソルジピン、および、2ないし500mgの投与量の少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニスト、好ましくは2ないし32mg、好ましくは4ないし16mgの投与量のカンデサルタン、同様に好ましくは5ないし40mg、好ましくは10ないし40mgの投与量のオルメサルタン、同様に好ましくは10ないし80mg、好ましくは10ないし40mgの投与量のテルミサルタン、同様に好ましくは25ないし100mg、好ましくは40ないし60mgの投与量のロサルタン、同様に好ましくは、50ないし500mg、好ましくは75ないし300mgの投与量のイルベサルタンを含む。
【0018】
適切な場合には、特に、体重、または、投与経路のタイプ、薬剤に対する個体の挙動、製剤のタイプおよび投与を行う時間または間隔に応じて、上述の量から逸脱することが必要であり得る。従って、上述の最小量より少なくても十分な場合があり得、一方上述の上限を超えなければならない場合もある。
【0019】
本発明は、さらに、1日1回投与するための固体の医薬投与形に関し、これは、経口投与でき、ニフェジピンまたはニソルジピンとアンジオテンシンIIアンタゴニストとの有効成分の組合せを含み、浸透性送達システムを基礎とし、有効成分の80%(各有効成分の表示された総量を基準とする)を、USPの器具2(パドル)を用いる放出方法において、少なくとも4時間、最長で30時間かけて放出することを特徴とする。これに関して、ニフェジピンまたはニソルジピンと組み合わせられたアンジオテンシンIIアンタゴニストの送達速度は、ニフェジピンまたはニソルジピンの放出の直線期(linear phase)の送達速度と有意に異ならず、好ましくは、その差異はニフェジピンおよび/またはニソルジピンと比べて25%を超えない、特に好ましくは15%を超えないものである。
【0020】
本発明の好ましい実施態様では、USPの器具2(パドル)を用いる放出方法において、有効成分の80%が8ないし24時間の間に放出される。
【0021】
有効成分は、本発明の医薬投与形中に、結晶形または非結晶性無定形で、または、結晶形および無定形の有効成分の混合物で存在し得る。
【0022】
本発明の投与形が有効成分を結晶形で含む場合、それらは、本発明の好ましい実施態様では、微粉化形態で用いられる。これに関して、ニフェジピンまたはニソルジピンは、好ましくは2−6μmの平均粒径X50および12μmより小さいX90値(90%部分)を有する。
【0023】
浸透性単室(osmotic single-chamber)システム(基本的な浸透ポンプ)および二室(two-chamber)システム(加圧/吸引システム)の両方が、有効成分の組合せに適する。
【0024】
浸透性医薬放出システムの殻は、単室システムおよび二室システムの両方で、コアの成分に対して非透過性である水透過性物質からなる。このような殻物質は、原則として知られており、例えばEP−B1−1024793の3−4頁に記載されており、その開示を出典明示により本明細書の一部とする。好ましくは、殻物質として用いられるのは、本発明によると、セルロースアセテートまたはセルロースアセテートとポリエチレングリコールの混合物である。
【0025】
コーティング、例えば光防護および/または着色コーティングは、必要であれば殻に適用できる。この目的に適する物質は、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのポリマーであり、必要に応じて、例えば、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールなどの適する可塑剤、および、例えば二酸化チタンまたは酸化鉄などの色素と組み合わせる。
【0026】
浸透性単室システムのコアは、好ましくは、
・5ないし50%のニフェジピンまたはニソルジピン+アンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せ
・10ないし50%のキサンタン
・5ないし40%のビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー
を含み、100%からの差は、必要に応じて、さらなる親水性膨潤可能ポリマー、浸透的に活性な添加物および医薬的に通常の補助剤からなる群から選択される1種またはそれ以上のさらなる成分により埋められる。コア成分の総量は100%であり、%のデータは、各場合でコアの総質量を基準とする。
【0027】
浸透性単室システムは、コアの必須成分の1種として、親水性の水で膨潤可能なポリマーのキサンタンを含む。これは、例えば Rhodigel(登録商標) (Rhodia により製造)の名称で購入できる陰イオン性複合多糖類(heteropolysaccharide)である。それは、コア成分の総質量を基準として、10ないし50%、好ましくは20ないし40%の量で存在する。
【0028】
さらなるコアの必須成分は、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマーである。このコポリマーは、それ自体知られており、任意の所望のモノマー混合比で製造できる。好ましく使用される、購入できる Kollidon(登録商標) VA64 (BASFにより製造)は、例えば、60:40コポリマーである。それは、光散乱測定により測定して、平均分子量Mw約45000ないし約70000の重量を有する。コア中のビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマーの量は、コア成分の総質量を基準として、5ないし40%、好ましくは15ないし25%である。
【0029】
必要に応じてコア中にさらに存在する親水性膨潤可能ポリマーは、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルスターチ、ポリアクリル酸およびそれらの塩である。
【0030】
必要に応じてコア中にさらに存在する浸透的に活性な添加物は、例えば、薬学における使用に許容し得る全ての水溶性物質、例えば、薬局方または"Hager" および "Remington Pharmaceutical Science"に記載の水溶性補助剤である。特に、無機または有機酸の水溶性の塩または高い水溶解性を有する非イオン性有機物質、例えば、炭水化物、特に糖、糖アルコールまたはアミノ酸を使用することが可能である。例えば、浸透的に活性な添加物は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、硫酸塩、炭酸塩および重炭酸塩、並びにそれらのリン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、酢酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩またはアスコルビン酸塩などの無機塩から選択できる。アラビノース、リボースまたはキシロースなどの五炭糖、グルコース、フルクトース、ガラクトースまたはマンノースなどの六炭糖、スクロース、マルトースまたはラクトースなどの二糖類、または、ラフィノースなどの三糖類の使用がさらに可能である。水溶性アミノ酸には、グリシン、ロイシン、アラニンまたはメチオニンが含まれる。本発明によると、塩化ナトリウムが特に好ましく使用される。浸透的に活性な添加物は、好ましくは、コア成分の総質量を基準として、30%までの量で存在する。
【0031】
必要に応じてコア中にさらに存在する医薬的に通常の補助剤は、例えば、重炭酸ナトリウムなどの緩衝物質、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ラウリル硫酸ナトリウムなどの湿潤剤、および/または、コロイド状二酸化ケイ素などの流動調節剤および抗酸化剤などの安定化剤である。
【0032】
本発明は、さらに、本発明の浸透性単室システムの製造方法に関し、その方法では、コアの成分を合わせて混合し、必要に応じて湿式または乾式造粒に付し、続いて錠剤化し、かくして製造されたコアを殻で被覆し、次いで、それを必要に応じて光防護および/または着色コーティングで被覆し、1個またはそれ以上の孔を開ける。
【0033】
本発明の好ましい実施態様では、浸透性単室システムの製造において、コア成分を湿式造粒に付す。なぜなら、この工程は、錠剤コアの成分の水和性を改善し、消化液の流入によるより良好なコアの浸透をもたらし、それは、頻繁に、より速くかつ完全な有効成分の放出を導くからである。
【0034】
浸透性二室システムでは、コアは2層、即ち1つの有効成分層および1つの浸透層からなる。このタイプの浸透性二室システムは、例えばDE3417113C2に詳細に記載されており、その開示を出典明示により本明細書の一部とする。
【0035】
有効成分層は、好ましくは、
・5ないし50%のニフェジピンまたはニソルジピン+アンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せ
・40ないし95%の1種またはそれ以上の浸透的に活性なポリマー、好ましくは中程度の粘度(40ないし100mPa・s;5%強度水性溶液、25℃)のポリエチレンオキシド
を含む。
【0036】
浸透層は、好ましくは、
・40ないし90%の1種またはそれ以上の浸透的に活性なポリマー、好ましくは高粘度(5000ないし8000mPa・s;1%強度水性溶液、25℃)のポリエチレンオキシド
・5ないし40%の浸透的に活性な添加物
を含み、
個々の層における100%からの差は、各場合で相互に独立して、医薬的に通常の補助剤の形態の1種またはそれ以上のさらなる成分により埋められる。%のデータは、各場合でその特定のコア層の総質量を基準とする。
【0037】
浸透性二室システムのコアで使用される浸透的に活性な添加物は、さらに、上記の単室システムの場合と同じものであり得る。これに関して、塩化ナトリウムが好ましい。
【0038】
浸透性二室システムのコアで使用される医薬的に通常の補助剤は、上記の単室システムの場合と同じものであり得る。これに関して、好ましいのは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ラウリル硫酸ナトリウムなどの湿潤剤、および/または、コロイド状二酸化ケイ素などの流動調節剤、および、有効成分層と浸透層を区別するための、2層の一方における酸化鉄などの着色性色素、および有効成分層における安定化剤/抗酸化剤である。
【0039】
本発明は、さらに、本発明による浸透性二室システムの製造方法に関し、その方法では、有効成分層の成分を混合し、造粒し、浸透層の成分を混合し、造粒し、次いで、その2種の顆粒を二層打錠機で二層錠剤に打錠する。かくして製造されたコアを、次いで、殻で被覆し、殻の有効成分側に1個またはそれ以上の孔を開け、続いて必要に応じてコーティングで覆う。
【0040】
本発明の好ましい実施態様では、浸透性二室システムの製造において、有効成分層の成分および浸透層の成分の両方を、特に回転造粒を利用する造粒に付す。
【0041】
本発明によると、有効成分の組合せの物理化学的特性のために、有効成分層と浸透層が分かれている浸透性二室システム(加圧/吸引システム)、例えば、そして有利には、二層錠剤として製剤化されたものが好ましい。浸透性単室システムに対する利点は、この場合、より長い期間にわたり放出速度がより均一であること、およびシステムに関連する過剰の有効成分の必要性を低減できることである。
【0042】
本発明は、さらに、ニフェジピンまたはニソルジピンおよび少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含み、調節放出を伴う本発明の固体の医薬投与形を含む、1日1回投与できる経口用医薬に関する。
【0043】
本発明は、さらに、好ましくは、ニフェジピンまたはニソルジピンおよび少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含み、浸透性有効成分放出システムにより達成される調節放出を伴う本発明の固体の医薬投与形を含む、1日1回投与できる経口用医薬に関する。
【0044】
本発明は、さらに、経口投与でき、ニフェジピンまたはニソルジピンと少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストとの有効成分の組合せを含み、浸透性送達システムを基礎とする固体の医薬投与形の、心血管障害、例えば高血圧の予防、二次予防および/または処置のための使用に関する。
【0045】
本発明は、さらに、経口投与でき、ニフェジピンまたはニソルジピンと少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストとの有効成分の組合せを含み、浸透性送達システムを基礎とする固体の医薬投与形の、心血管障害、例えば高血圧の予防、二次予防および/または処置用の医薬を製造するための使用に関する。
【0046】
本発明は、さらに、ニフェジピンまたはニソルジピンと少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストとの有効成分の組合せの、経口投与でき、浸透性送達システムを基礎とする本発明の固体の医薬投与形を製造するための使用に関する。
【0047】
本発明は、さらに、経口投与でき、ニフェジピンまたはニソルジピンと少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストとの有効成分の組合せを含み、浸透性送達システムを有する本発明の固体の医薬投与形を投与することによる、心血管障害の予防、二次予防および/または処置方法に関する。
【0048】
本発明は、さらに、ニフェジピンまたはニソルジピン、少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストおよび少なくとも1種のさらなる降圧剤を含む、3成分の降圧薬の組合せに関する。利尿剤が好ましく、ヒドロクロロチアジドが特に好ましい。
【0049】
この組合せは、単剤治療または2成分の組合せ治療が所望の血圧低下をもたらさなかった患者の処置に特に適する。適切な血圧制御が特に重要である患者の中に、しばしば治療抵抗性の患者がいる。カルシウム拮抗薬および利尿剤は、両方ともレニン−アンジオテンシン系とは無関係に血圧を下げる薬剤であるが、それらは、作用メカニズムにおいて異なる。カルシウム拮抗薬は、主として血管拡張薬であり、弱いナトリウム利尿作用を伴うが、利尿剤(チアジド類)には逆が当てはまる。レニン−アンジオテンシン系が阻害されると、利尿剤およびカルシウム拮抗薬は、相加的影響を有する。驚くべきことに、上記の3成分の組合せが、治療抵抗性の患者においてさえ、適切な血圧制御を導くと示すことが可能であった。
【0050】
本発明を、好ましい例示的実施態様により下記でより詳細に説明するが、これらに限定されない。断りのない限り、下記の全ての量的データは、重量パーセントに基づく。
【実施例】
【0051】
実験の部
下記のインビトロの放出研究は、USPの器具2(パドル)を用いる放出方法により実施した。撹拌機の回転速度は、水10l中のオルト−リン酸1.25ml、クエン酸一水和物4.75gおよびリン酸水素二ナトリウム二水和物27.46gから製造したpH6.8のリン酸緩衝液900ml中で、100rpm(毎分の回転数)である。沈降条件を設定するために、1%ラウリル硫酸ナトリウムも緩衝液に添加する。錠剤製剤は、好ましくは、日本薬局方で指定されたシンカーから放出される。
【0052】
1.ニフェジピン/アンジオテンシンIIアンタゴニストの組合せを含む浸透性単室システム
例示的製剤1.1 mg/錠剤表記の錠剤組成
(表示された含有量=ニフェジピン20mgプラス、カンデサルタン8mg/錠剤)
【表1】

【0053】
製造:
キサンタンガム、コポリビドン、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウムおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースを混合し、次いで、有効成分のニフェジピンおよびカンデサルタンシレキセチル並びにヒドロキシプロピルメチルセルロースの水性懸濁液で湿式造粒に付す。乾燥させ、篩過し、続いて Aerosil およびステアリン酸マグネシウムを混合し、得られる打錠の準備ができた混合物を、直径8mmの錠剤に打錠する。錠剤コアをセルロースアセテートおよびポリエチレングリコールのアセトン溶液で被覆し、乾燥させる。次いで、各々直径1mmの2個の孔を、ハンドドリルを使用して各錠剤に開ける。
【0054】
2.ニフェジピン/アンジオテンシンIIアンタゴニストの組合せを含む浸透性二室システム
例示的製剤2.1 mg/錠剤表記の錠剤組成
(表示された含有量=ニフェジピン30mgプラス、ロサルタンカリウム50mg/錠剤)
【表2】

*ロサルタン−K顆粒=粉砕した Lorzaar(登録商標) 保護錠剤 (MSD Sharp & Dohme, Haar)、ロサルタンカリウム50mgを含む
**Polyox WSR N-80 NF (Dow);5%強度水性溶液の粘度(25℃):40−100mPa・s
***Polyox WSR Coagulant NF (Dow);1%強度水性溶液の粘度(25℃):5000−8000mPa・s
【0055】
製造:
有効成分層の成分を混合し、乾式造粒する。同様に、浸透層の成分を混合し、乾式造粒する。2種の顆粒を二層打錠機中で打錠し、二層錠剤(直径10mm)とする。錠剤を、セルロースアセテートおよびポリエチレングリコールのアセトン溶液で被覆し、乾燥させる。次いで、各錠剤の有効成分側に、ハンドドリルを使用して直径0.9mmの孔を開ける。
【0056】
例示的製剤2.1のインビトロ放出
【表3】

(USP−パドル、100rpm、リン酸緩衝液pH6.8+1.0%ラウリル硫酸ナトリウム900ml、JPシンカー)
【0057】
例示的製剤2.2 mg/錠剤表記の錠剤組成
(表示された含有量=ニフェジピン30mgプラス、テルミサルタン20mg/錠剤)
【表4】

*テルミサルタン顆粒=粉砕した Kinzalmono(登録商標)錠剤 (Bayer AG, Leverkusen)、テルミサルタン20mgを含む
**Polyox WSR N-80 NF (Dow);5%強度水性溶液の粘度(25℃):40−100mPa・s
***Polyox WSR Coagulant NF (Dow);1%強度水性溶液の粘度(25℃):5000−8000mPa・s
【0058】
製造:
有効成分層の成分を混合し、乾式造粒する。同様に、浸透層の成分を混合し、乾式造粒する。2種の顆粒を二層打錠機中で打錠し、二層錠剤(直径10mm)とする。錠剤を、セルロースアセテートおよびポリエチレングリコールのアセトン溶液で被覆し、乾燥させる。次いで、各錠剤の有効成分側に、ハンドドリルを使用して直径0.9mmの孔を開ける。
【0059】
例示的製剤2.1のインビトロ放出
【表5】

(USP−パドル、100rpm、リン酸緩衝液pH6.8+1.0%ラウリル硫酸ナトリウム900ml、JPシンカー)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニフェジピンまたはニソルジピンおよび少なくとも1種のアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せを含み、有効成分の組合せが体内で制御(調節)放出されることを特徴とする、医薬投与形。
【請求項2】
アンジオテンシンIIアンタゴニストが、カンデサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、イルベサルタンおよびオルメサルタンからなる群から選択されるか、またはこれらのアンジオテンシンIIアンタゴニストのプロドラッグの1種である、請求項1に記載の医薬投与形。
【請求項3】
USPの器具2(パドル)を用いる放出方法で、有効成分の80%が4ないし30時間の期間に放出されることを特徴とする、請求項1および請求項2に記載の医薬投与形。
【請求項4】
USPの器具2(パドル)を用いる放出方法で、有効成分の80%が4ないし30時間の期間に放出され、各有効成分の放出速度が、放出プロフィールの直線部分で相互に絶対値で25%を超えて異ならないことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項5】
USPの器具2(パドル)を用いる放出方法で、有効成分の80%が8ないし24時間の期間に放出されることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項6】
USPの器具2(パドル)を用いる放出方法で、有効成分の組合せの80%が8ないし24時間の期間に放出され、各有効成分の放出速度が、放出プロフィールの直線部分で相互に絶対値で15%を超えて異ならないことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項7】
医薬投与形が、固体であり経口投与できるように構築され、浸透性有効成分放出システムを基礎とすることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項8】
有効成分が、結晶形または、支配的に結晶形で存在することを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項9】
有効成分が微粉化形態で存在することを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項10】
有効成分が全体的または部分的に無定形で存在することを特徴とする、請求項1ないし請求項7および請求項9のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項11】
ニフェジピンまたはニソルジピンが、最小用量5mgおよび最大用量60mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項12】
ニフェジピンまたはニソルジピンが、最小用量10mgおよび最大用量40mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項13】
アンジオテンシンIIアンタゴニストが、カンデサルタン、オルメサルタン、イルベサルタン、ロサルタンまたはテルミサルタンであることを特徴とする、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項14】
アンジオテンシンIIアンタゴニストとして、カンデサルタンまたはそのプロドラッグの1種が用量2−32mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項15】
アンジオテンシンIIアンタゴニストとして、カンデサルタンまたはそのプロドラッグの1種が用量4−16mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項16】
アンジオテンシンIIアンタゴニストのオルメサルタンまたはそのプロドラッグの1種が用量5−40mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項17】
オルメサルタンまたはそのプロドラッグの1種が用量10ないし40mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項18】
アンジオテンシンIIアンタゴニストがテルミサルタンであり、用量10ないし80mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項19】
テルミサルタンが用量10ないし40mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項20】
ロサルタンが用量25ないし100mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項21】
ロサルタンが用量40ないし60mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項22】
イルベサルタンが用量50ないし500mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項23】
イルベサルタンが用量75ないし300mgで用いられることを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項24】
浸透性単室システムからなる、請求項1ないし請求項23のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項25】
・5ないし50%のニフェジピンまたはニソルジピン+アンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せ
・10ないし50%のキサンタン
・5ないし40%のビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー
を含むコア、
および、コアの成分に対して非透過性である水透過性物質からなり、少なくとも1個の孔を有する殻、
を含む浸透性単室システムからなる、請求項1ないし請求項24のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項26】
コア中に、浸透的に活性な添加物としてさらに塩化ナトリウムを含む、請求項1ないし請求項25のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項27】
殻が、セルロースアセテートまたはセルロースアセテートおよびポリエチレングリコールの混合物からなることを特徴とする、請求項1ないし請求項26のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項28】
浸透性二室システムからなる、請求項1ないし請求項23のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項29】
・5ないし50%のニフェジピンまたはニソルジピン+アンジオテンシンIIアンタゴニストからなる有効成分の組合せ
・40ないし95%の1種またはそれ以上の浸透的に活性なポリマー
を含む有効成分層、および、
・40ないし90%の1種またはそれ以上の浸透的に活性なポリマー、
・5ないし40%の浸透的に活性な添加物
を含む浸透層
を有するコア、
並びに、コアの成分に対して非透過性である水透過性物質からなり、少なくとも1個の孔を有する殻、
を含む浸透性二室システムからなる、請求項1ないし請求項23および請求項28のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項30】
コア中の有効成分層に、浸透的に活性なポリマーとして、40ないし100mPa・sの粘度(5%強度水性溶液、25℃)を有するポリエチレンオキシドを含み、コア中の浸透層に、浸透的に活性なポリマーとして、5000ないし8000mPa・sの粘度(1%強度水性溶液、25℃)を有するポリエチレンオキシドを含む、請求項28および請求項29のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項31】
殻が、セルロースアセテートまたはセルロースアセテートおよびポリエチレングリコールの混合物からなることを特徴とする、請求項28ないし請求項30のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項32】
請求項24ないし請求項27のいずれかに記載の浸透性単室システムの製造方法であって、コアの成分を合わせて混合し、造粒し、錠剤化し、かくして製造されたコアを殻で被覆し、最後に殻に1個またはそれ以上の孔を開けることを特徴とする、方法。
【請求項33】
・有効成分層の成分を混合し、造粒し、そして、
・浸透層の成分を混合し、造粒し、
・次いで、その2種の顆粒を二層打錠機で二層錠剤に打錠し、
・かくして製造されたコアを、次いで、殻で被覆し、そして、
・この殻の有効成分側に1個またはそれ以上の孔を開ける、
ことを特徴とする、請求項28ないし請求項31のいずれかに記載の浸透性二室システムの製造方法。
【請求項34】
請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の医薬投与形を含む、医薬。
【請求項35】
障害の予防、二次予防および/または処置のための、請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の医薬投与形の使用。
【請求項36】
障害の予防、二次予防および/または処置用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の医薬投与形の使用。
【請求項37】
心血管障害の予防、二次予防および/または処置のための、請求項35および請求項36のいずれかに記載の使用。
【請求項38】
高血圧の予防、二次予防および/または処置のための、請求項35ないし請求項37のいずれかに記載の使用。
【請求項39】
請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の医薬投与形を製造するための、ニフェジピンまたはニソルジピン/アンジオテンシンIIアンタゴニストの組合せの使用。
【請求項40】
ニフェジピンまたはニソルジピンおよびアンジオテンシンIIアンタゴニストに加えて、さらなる降圧性有効成分が組み込まれている、請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項41】
ニフェジピンまたはニソルジピンおよびアンジオテンシンIIアンタゴニストに加えて、利尿剤が組み込まれている、請求項1ないし請求項31および請求項40のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項42】
ヒドロクロロチアジドが用いられる、請求項40および請求項41のいずれかに記載の医薬投与形。
【請求項43】
経口投与でき、ニフェジピンまたはニソルジピン/アンジオテンシンIIアンタゴニストの組合せを含み、有効成分放出システムを基礎とする、請求項1ないし請求項31に記載の固体の医薬投与形を投与することによる、心血管障害の予防、二次予防および/または処置方法。

【公表番号】特表2009−500361(P2009−500361A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519837(P2008−519837)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006293
【国際公開番号】WO2007/003330
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】