ネットワーク装置
【課題】 多機能機の省電力化を実現すること。
【解決手段】 多機能機は、メインCPU36と、サブCPU38と、LCD18と、第1及び第2LED20,22とを備える。第1及び第2LED20,22は、スピード、リンク、及び、アクティビティを示す。処理状態70及び待機状態72では、第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされる。LCD18の光源が消灯状態であるLスリープ状態74では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。メインCPU36に対するクロック供給が停止されている状態であるDスリープ状態76では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。
【解決手段】 多機能機は、メインCPU36と、サブCPU38と、LCD18と、第1及び第2LED20,22とを備える。第1及び第2LED20,22は、スピード、リンク、及び、アクティビティを示す。処理状態70及び待機状態72では、第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされる。LCD18の光源が消灯状態であるLスリープ状態74では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。メインCPU36に対するクロック供給が停止されている状態であるDスリープ状態76では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、PCと通信可能に接続される多機能機が開示されている。この多機能機は、通常状態において所定時間継続して使用されない場合に、その通常状態よりも消費電力が小さい省電力状態に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−6096号公報
【特許文献2】特開2007−159057号公報
【特許文献3】特開2003−108273号公報
【特許文献4】特開2006−48502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク装置のさらなる省電力化が求められている。本明細書では、従来とは異なる手法を用いて、ネットワーク装置の省電力化を実現する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される一つの技術は、外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置である。このネットワーク装置は、第1発光素子と発光素子制御部とを備える。第1発光素子は、ネットワークを介したデータの通信に関する第1種の情報を示す。発光素子制御部は、第1発光素子を制御する。ネットワーク装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される。発光素子制御部は、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定される第1の場合に、第1発光素子の発光を許容する。また、発光素子制御部は、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定される第2の場合に、第1発光素子の消費電力が第1の場合における第1発光素子の消費電力より小さくなるように、第1発光素子を制御する。
【0006】
なお、上記の「ネットワーク装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される」という文章は、例えば、「ネットワーク装置を構成する特定の装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される」と言い換えることができる。また、上記の「第1の場合(又は第2の場合)」は、ネットワーク装置が第1の動作状態(又は第2の動作状態)に設定される全ての期間を意味してもよいし、当該期間の一部の期間を意味してもよい。例えば、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定されており、第1の動作状態から第2の動作状態に切り替えられるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの所定期間前から、第2の場合と同様の態様で第1発光素子を制御することを開始してもよい。また、例えば、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定されており、第2の動作状態から第1の動作状態に切り替えられるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの所定期間前から、第1の場合と同様の態様で第1発光素子を制御することを開始してもよい。
【0007】
なお、発光素子制御部は、第1発光素子を上記のように制御することが可能であればよく、第1発光素子を上記のように常に制御する必要は必ずしもない。例えば、ネットワーク装置は、第1モードと第2モードのどちらかのモードに設定されるように構成されていてもよい。発光素子制御部は、第1モードに設定される場合に、第1発光素子を上記のように制御してもよい。また、発光素子制御部は、第2モードに設定される場合に、第2の場合であっても、第1の場合と同じ態様で第1発光素子を制御してもよい。
【0008】
上記の構成によると、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定される第1の場合に、ユーザは、第1発光素子の発光状態を見ることによって、ネットワークを介したデータの通信に関する情報(以下ではデータ通信情報と呼ぶ)を確認することができる。これに対し、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定される第2の場合は、通常、データ通信情報をユーザが把握する必要性は低い。上記の構成によると、第2の場合に消費電力が小さくなるように第1発光素子が制御されるために、省電力化を実現することができる。
【0009】
ネットワーク装置は、第1の動作状態で外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する第1処理部と、第2の動作状態で外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する第2処理部とをさらに備えていてもよい。第1の動作状態は、第1処理部が非スリープ状態に設定される状態であってもよい。また、第2の動作状態は、第1処理部がスリープ状態に設定される状態であってもよい。なお、上記の「非スリープ状態」は、例えば、「動作状態」と言い換えてもよい。また、上記の「スリープ状態」は、例えば、「非スリープ状態より消費電力が小さい状態」と言い換えてもよい。この構成によると、第1処理部をスリープ状態に設定することによって、省電力である第2の動作状態を実現することができる。
【0010】
例えば、発光素子制御部は、第1の場合に第1発光素子が点灯することを許容し、第2の場合に第1発光素子が点滅することを許容してもよい(即ち第1の場合よりも第1発光素子の発光頻度を低減させてもよい)。また、例えば、発光素子制御部は、第1の場合に第1発光素子が大きい輝度で点灯することを許容し、第2の場合に第1発光素子が小さい輝度で点灯することを許容してもよい(即ち第1の場合よりも第1発光素子に供給する電流量を小さくしてもよい)。また、例えば、発光素子制御部は、第2の場合に第1発光素子の発光を禁止させてもよい。この構成によると、第2の場合に第1発光素子が消灯するために、第2の場合に第1発光素子の発光を許容する場合と比べて、より省電力化を図ることができる。
【0011】
第2の場合に第1発光素子の発光を禁止する構成を採用する場合、以下の構成を採用してもよい。即ち、発光素子制御部は、第2の場合において、所定の条件が満足される際に、ネットワーク装置が第2の動作状態に維持されたまま、特定の期間だけ、第1発光素子の発光を許容してもよい。この構成によると、ユーザは、第2の場合であっても、データ通信情報を確認することができる。また、上記の特定の期間だけ第1発光素子の発光が許容され、上記の特定の期間が終了すると第1発光素子の発光が禁止されるために、第2の場合に消費電力が大きくなってしまうことを抑制することができる。
【0012】
ネットワーク装置は、ユーザによって操作される操作部をさらに備えていてもよい。この場合、上記の所定の条件は、操作部において所定の操作が実行されることを含んでいてもよい。この構成によると、ユーザは、第2の場合に上記の所定の操作を実行することによって、データ通信情報を確認することができる。
【0013】
また、ネットワーク装置は、外部装置からネットワークを介して送信されるデータを受信する受信部をさらに備えていてもよい。この場合、上記の所定の条件は、受信部が外部装置から特定のデータを受信することを含んでいてもよい。この構成によると、ユーザは、例えば、外部装置から上記の特定のデータをネットワーク装置に送信することによって、データ通信情報を確認することができる。
【0014】
ネットワーク装置は、ネットワークを介したデータの通信に関する第2種の情報であって、第1種の情報と異なる第2種の情報を示す第2発光素子をさらに備えていてもよい。この場合、発光素子制御部は、第1の場合に、第2発光素子の発光を許容してもよい。また、発光素子制御部は、第2の場合に、第2発光素子の消費電力が第1の場合における第2発光素子の消費電力より小さくなるように、第2発光素子を制御してもよい。上記の構成によると、ユーザは、第1の場合に第2発光素子の発光状態を確認することによって、上記のデータ通信情報と異なる種類のデータ通信情報を確認することができる。第2の場合に消費電力が小さくなるように第2発光素子が制御されるために、省電力化を実現することができる。
【0015】
なお、上記の第1種の情報は、ネットワークの回線速度を示す情報と、ネットワークを介して通信されるデータが在るか否かを示す情報と、ネットワーク装置が外部装置と通信可能にネットワークに接続されているか否かを示す情報と、のうちの少なくとも1つの情報を含んでいてもよい。また、上記の第2種の情報は、上記の各情報のうちの少なくとも1つの情報を含んでいてもよい。
【0016】
ネットワーク装置は、表示部と、表示されるべき画像を表す画像データを表示部に供給する画像データ供給部と、をさらに備えてもよい。第1の動作状態は、画像データ供給部が表示部に画像データを供給する状態であってもよい。第2の動作状態は、画像データ供給部が表示部に画像データを供給しない状態であってもよい。この構成によると、画像データを表示部に供給しないことによって、省電力である第2の動作状態を実現することができる。
【0017】
上記のネットワーク装置を実現するための制御方法、及び、コンピュータプログラムも新規で有用である。また、上記のネットワーク装置と外部装置とを含むネットワークシステムも新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ネットワークシステムの構成の一例を示す。
【図2】多機能機の状態が移行する様子を説明するための図を示す。
【図3】多機能機の状態と各部の状態との関係を示す。
【図4】メインCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【図5】メインCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【図6】メインCPU又はサブCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(システムの構成)
図面を参照して実施例を説明する。図1は、本実施例のネットワークシステム2の概略図を示す。ネットワークシステム2は、多機能機10とネットワーク52とPC60等を備える。多機能機10とPC60は、ネットワーク52を介して相互に通信可能である。ネットワーク52は、HUB50を備える。
【0020】
(多機能機10の構成)
多機能機10は、操作部12と記憶部14と印刷部16とLCD(Liquid Crystal Display)18と第1LED20と第2LED22と入出力ポート24と制御部30等を備える。操作部12は、複数のキー12a,12b,12cを備える。モード切換キー12bは、第1モードと第2モードのどちらかに設定するためのキーである。第1モードは、後述のLスリープ状態及びDスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を出力不可状態にするためのモードである。また、第2モードは、Lスリープ状態及びDスリープ状態であっても、第1及び第2LED20,22を出力可能状態に維持するためのモードである。特定キー12bは、上記の第1モードに設定されており、かつ、Lスリープ状態及びDスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にするためのキーである。
【0021】
記憶部14は、LCD18に表示されるべき画像データ(例えばメニュー画像データ)14aを記憶している。記憶部14は、さらに、制御部30によって実行されるべきプログラム14bを記憶している。印刷部16は、PC60から送信される印刷データを印刷する。LCD18は、様々な情報を表示する。第1及び第2LED20,22は、多機能機10の背面に設けられている。入出力ポート24も、多機能機10の背面に設けられている。入出力ポート24の近傍に第1及び第2LED20,22が設置されている。なお、上記の特定キー12bは、入出力ポート24の近傍(即ち第1及び第2LED20,22の近傍)に設置されている。入出力ポート24には、LANケーブル26の一端が接続されている。LANケーブル26の他端は、HUB50に接続されている。
【0022】
第1LED20は、第1の色(例えばオレンジ色)のLEDである。第1LED20は、ネットワーク52の回線速度に関する情報を示す。以下では、この情報のことを「スピード(Speed)」と呼ぶ。本実施例では、回線速度が100Mbpsである場合に、第1LED20が点灯するように制御され、回線速度が10Mbpsである場合に、第1LED20が消灯するように制御される。
【0023】
第2LED22は、上記の第1の色と異なる第2の色(例えば緑色)のLEDである。第2LED22は、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されているのか否かを示す情報を示す。以下では、この情報のことを「リンク(Link)」と呼ぶ。また、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されている状態のことを「リンクアップ状態」と呼び、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されていない状態のことを「リンクダウン状態」と呼ぶ。リンクダウン状態の例として、入出力ポート24にLANケーブル26が接続されていない状態、入出力ポート24にLANケーブル26が接続されているがHUB50が動作してない状態等を挙げることができる。本実施例では、リンクアップ状態の場合に、第2LED22が点灯するように制御され、リンクダウン状態の場合に、第2LED22が消灯するように制御される。
【0024】
第2LED22は、さらに、ネットワーク52を介して通信(送信及び/又は受信)されるデータが存在するのか否かに関する情報(即ち多機能機10がデータの通信中であるのか否かに関する情報)を示す。以下では、この情報のことを「アクティビティ(Activity)」と呼ぶ。本実施例では、多機能機10がデータの通信中の場合に、第2LED22が点滅するように制御される。このようにデータを通信するためには、リンクアップ状態であることが必要である。従って、多機能機10の通信が終了すると、第2LED22の点滅が終了し、第2LED22が点灯するように制御される。
【0025】
制御部30は、第1クロック供給部32と第2クロック供給部34とメインCPU36とサブCPU38とPHY(Physical Layer)チップ40とMAC(Media Access Control)チップ42等を備える。第1クロック供給部32は、メインCPU36にクロックを供給する。第2クロック供給部34は、サブCPU38にクロックを供給する。メインCPU36の動作周波数は、サブCPU38の動作周波数より大きい。
【0026】
メインCPU36は、記憶部14に記憶されているプログラム14bに従って、様々な処理を実行する。メインCPU36が実行する処理の一例を以下に列挙する。
(1)メインCPU36は、LCD18の光源を点灯状態と消灯状態との間で切換える処理を実行する。さらに、メインCPU36は、記憶部14に記憶されている画像データ14aをLCD18に供給し、LCD18に画像データ14aを表示させる表示処理を実行する。
(2)メインCPU36は、PC60との間で通信されるデータの処理を実行する。例えば、メインCPU36は、PC60から送信される印刷指示パケットに基づいて、印刷部16を駆動する印刷処理を実行する。
(3)メインCPU36は、上記の第1モードに設定されている場合に、第1及び第2LED20,22を出力可能状態と出力不可状態との間で切換える処理を実行する。具体的に言うと、メインCPU36は、第1及び第2LED20,22を出力可能状態又は出力不可状態にするための指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する処理を実行する。なお、以下では、第1及び第2LED20,22を出力可能状態にするための指示のことを「出力可能指示」と呼び、出力不可状態にするための指示のことを「出力不可指示」と呼ぶ。
【0027】
サブCPU38は、記憶部14に記憶されているプログラム14bに従って、様々な処理を実行する。サブCPU38が実行する処理の一例を以下に列挙する。
(1)サブCPU38は、第1クロック供給部32をクロック供給実行状態とクロック供給停止状態との間で切換える処理を実行する。即ち、本実施例では、メインCPU36に対するクロック供給が停止されている状態(メインCPU36のスリープ状態)が存在する。なお、本実施例では、多機能機10の電源がON状態である間は、サブCPU38に対するクロック供給が常に実行される。
(2)サブCPU38は、メインCPU36がスリープ状態の間に、PC60から特定のパケットが受信された場合に、そのパケットの処理(例えば応答処理)を実行する。
(3)サブCPU38は、上記の第1モードに設定されている場合に、メインCPU36がスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を出力可能状態と出力不可状態との間で切換える処理を実行する。即ち、サブCPU38は、出力可能指示又は出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する処理を実行する。
【0028】
PHYチップ40は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの物理層の処理を実行する。PHYチップ40は、入出力ポート24に接続されている。PHYチップ40は、MACチップ42に接続されている。また、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に接続されている。PHYチップ40は、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出する。PHYチップ40は、メインCPU36又はサブCPU38から出力可能指示が受信された場合に、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する処理を実行する。PHYチップ40は、メインCPU36又はサブCPU38から出力不可指示が受信された場合に、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する処理を実行する。
【0029】
MACチップ42は、OSI参照モデルのデータリンク層の副層であるMAC層の処理を実行する。MACチップ42は、PHYチップ40に接続されている。また、MACチップ42は、メインCPU36及びサブCPU38に接続されている。
【0030】
(多機能機10の状態)
続いて、多機能機10の状態について説明する。図2は、多機能機10の状態が移行する様子を示す。また、図3は、多機能機10の状態と各部18,20,22,36,38の状態との関係を示す。なお、図3は、上記の第1モードに設定されている場合の第1及び第2LED20,22の状態を示す。図2に示されるように、多機能機10は、処理状態70と待機状態72とLスリープ(Lightスリープ)状態74とDスリープ(Deepスリープ)状態76との間で状態が移行する。処理状態70は、メインCPU36が特定の処理を実行している状態である。ここでの特定の処理の例としては、上記の印刷処理、表示処理等を挙げることができる。図3に示されるように、処理状態70では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。処理状態70では、LCD18の光源が点灯状態であり、LCD18に画像データ14aが供給されている。処理状態70では、さらに、第1及び第2LED20,22が出力可能状態である。即ち、第1及び第2LED20,22は、スピード、リンク、及び、アクティビティを示す発光が許可されている。
【0031】
図2に示されるように、メインCPU36が上記の特定の処理(印刷処理、表示処理等)を終了すると、待機状態72に移行する。図3に示されるように、待機状態72では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。また、待機状態72では、LCD18の光源が点灯状態であり、第1及び第2LED20,22が出力可能状態である。
【0032】
図2に示されるように、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示(例えば印刷パケットの受信、ユーザによるキー12c(図1参照)の操作等)がなされると、処理状態70に移行する。また、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続すると、Lスリープ状態74に移行する。図3に示されるように、Lスリープ状態74では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。また、Lスリープ状態74では、LCD18の光源が消灯状態である。また、第1モードに設定されている場合、Lスリープ状態74では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である。後で詳しく説明するが、出力不可状態であっても、条件(図6のS30又はS32の条件)が成立すると、第1及び第2LED20,22が一時的に出力可能状態になる。なお、第2モードに設定されている場合、Lスリープ状態74でも、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。
【0033】
図2に示されるように、Lスリープ状態74において上記の特定の処理を実行する指示がなされると、処理状態70に移行する。また、Lスリープ状態74において所定の条件が成立すると、Dスリープ状態76に移行する。本実施例では、上記の所定の条件は、データの通信中でないこと、及び、メインCPU36が処理を実行すべきパケットが存在しないことである。図3に示されるように、Dスリープ状態76では、メインCPU36に対するクロック供給が停止されている。即ち、メインCPU36は、スリープ状態である。また、Dスリープ状態76では、LCD18の光源が消灯状態である。第1モードに設定されている場合、Dスリープ状態76では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である(ただし条件が成立すると一時的に出力可能状態になる)。第2モードに設定されている場合、Dスリープ状態76でも、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。
【0034】
図2に示されるように、Dスリープ状態76において上記の特定の処理を実行する指示がなされると、Lスリープ状態74を経て(即ちメインCPU36に対するクロック供給が再開され)、処理状態70に移行する。
【0035】
なお、本実施例において、多機能機10の状態がLスリープ状態74およびDスリープ状態76である場合に、LED18の光源が消灯状態に設定される。即ち、Lスリープ状態74およびDスリープ状態76は、ユーザが多機能機10を観察したときに多機能機10が低消費電力状態(スリープ状態)であると認識する状態である。また、メインCPU36は、多機能機10の状態がDスリープ状態76である場合に、クロックの供給を受けず、スリープ状態に設定されるが、メインCPU36は、多機能機10の状態が処理状態70、待機状態72、Lスリープ状態74である場合に、クロックの供給を受けており、非スリープ状態(通常の動作状態)に設定される。
【0036】
(メインCPU36とサブCPU38が実行する処理)
続いて、第1モードに設定されている場合に、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理の内容について詳しく説明する。本実施例では、メインCPU36に対するクロック供給が実行されている状態(即ち処理状態70、待機状態72、及び、Lスリープ状態74)では、基本的にメインCPU36が処理を実行する。
【0037】
図4は、待機状態72において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。メインCPU36は、上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続することを監視している(S10)。ここでYESの場合、メインCPU36は、出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S12)。この結果、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する。これにより、第1及び第2LED20,22が消灯する。なお、フローチャートに示していないが、S10でYESの場合、メインCPU36は、LCD18の光源を消灯状態にするとともに、LCD18に対する画像データ14aの供給を停止する。これにより、多機能機10は、待機状態72からLスリープ状態74に移行する。
【0038】
図5は、Lスリープ状態74において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。メインCPU36は、上記の特定の処理を実行する指示がなされることを監視している(S20)。ここでYESの場合、メインCPU36は、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S22)。この結果、PHYチップ40は、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する。例えば、ネットワーク52の回線速度が上記の所定値以上である場合に、PHYチップ40は、第1LED20に電流を供給し、第1LED20を点灯させる。ただし、回線速度が上記の所定値以下である場合、PHYチップ40は、第1LED20に電流を供給しない。また、例えば、リンクアップ状態である場合に、PHYチップ40は、第2LED22に電流を供給し、第2LED22を点灯させる。ただし、リンクダウン状態である場合、PHYチップ40は、第2LED22に電流を供給しない。また、データの通信中である場合に、PHYチップ40は、第2LED22が点滅するように電流を供給する。
【0039】
なお、フローチャートに示していないが、サブCPU38は、Lスリープ状態74において、上記の所定の条件(データの通信中でないこと、及び、メインCPU36が処理を実行すべきパケットが存在しないこと)が成立することを監視している。ここでYESの場合、サブCPU38は、クロック供給を停止するための指示を第1クロック供給部32に送信する。この結果、第1クロック供給部32は、メインCPU36に対するクロック供給を停止する。これにより、Lスリープ状態74からDスリープ状態76に移行する。
【0040】
サブCPU38は、Dスリープ状態76において、上記の特定の処理を実行する指示がなされることを監視している。ここでYESの場合、サブCPU38は、クロック供給を再開するための指示を第1クロック供給部32に送信する。この結果、第1クロック供給部32は、メインCPU36に対するクロック供給を再開する。これにより、多機能機10は、Dスリープ状態74からLスリープ状態76に移行する。クロック供給が再開されたメインCPU36は、指示に従って上記の特定の処理を実行する。メインCPU36は、さらに、LCD18の光源を点灯状態にするとともに、LCD18に対する画像データ14aの供給を再開する。メインCPU36は、さらに、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する。これにより、Lスリープ状態74から処理状態70に移行する。
【0041】
図6は、Lスリープ状態74において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。なお、Dスリープ状態76では、サブCPU38が図6の処理を実行する。メインCPU36又はサブCPU38は、特定パケットを受信することを監視している(S30)。特定パケットは、メインCPU36が処理を実行すべきパケット以外のパケットと言い換えることができる。メインCPU36が処理を実行すべきパケットの例としては、印刷指示パケット、多機能機10のステータスを要求するパケット、TCP(Transmission Control Protocol)のパケット等を挙げることができる。また、特定パケットの例としては、ICMP(Internet Control Message Protocol)のパケット(ping)を挙げることができる。特定パケットが受信されても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持され、処理状態70に移行しない。特定パケットが受信された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、S30でYESと判断し、S34に進む。
【0042】
また、メインCPU36又はサブCPU38は、特定キー12b(図1参照)が操作されることを監視している(S32)。特定キー12bは、メインCPU36が処理を実行すべき操作以外の操作を実行するためのキーと言い換えることができる。特定キー12bが操作されても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持され、処理状態70に移行しない。特定キー12bが操作された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、S32でYESと判断し、S34に進む。なお、図1に示される他のキー12a,12cが操作された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、上記の特定の処理を実行する指示がなされたものとして、処理状態70に移行するための各処理(例えばメインCPU36に対するクロック供給の再開処理、LCD18の光源の点灯処理、出力可能指示の送信処理等)を実行する。
【0043】
S34では、メインCPU36又はサブCPU38は、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する。この結果、PHYチップ40は、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する。メインCPU36又はサブCPU38は、S34で第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされてから(即ちS34で出力可能指示を送信してから)、所定時間が経過するまで待機する(S36)。上記の所定時間が経過すると、メインCPU36又はサブCPU38は、出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S38)。この結果、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する。
【0044】
第1モードに設定されている場合に、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理の内容について詳しく説明した。第2モードに設定されている場合、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。この点を除くと、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理は、上記の第1モードの場合と同様である。
【0045】
本実施例のネットワークシステム2について詳しく説明した。上述したように、多機能機10は、Lスリープ状態74において、LCD18の光源を消灯状態にすることにより、省電力化を図ることができる。また、多機能機10は、Dスリープ状態76において、メインCPU36に対するクロック供給を停止することにより、さらなる省電力化を図ることができる。
【0046】
ユーザは、処理状態70及び待機状態72において、第1及び第2LED20,22の発光状態を見ることによって、スピード、リンク、及び、アクティビティを確認することができる。これに対し、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76では、通常、これらの情報をユーザが把握する必要性は低い。しかも、第1及び第2LED20,22は、多機能機10の背面に設置されている。このために、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76では、ユーザが第1及び第2LED20,22の発光状態を確認する頻度が少ないと考えられる。本実施例では、上記の第1モードに設定されている場合には、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされるために、省電力化を実現することができる。
【0047】
また、ユーザは、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である場合に、PC60から特定パケットを多機能機10に送信することによって、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にすることができる(図6のS30でYES)。また、ユーザは、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である場合に、特定キー12b(図1参照)を操作することによって、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にすることができる(図6のS32でYES)。図6のS30又はS32でYESの場合であっても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持される。本実施例によると、多機能機10がLスリープ状態74又はDスリープ状態76に移行し、第1及び第2LED20,22が出力不可状態とされた場合であっても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持されたまま、ユーザは、スピード、リンク、及び、アクティビティを確認することができる。図6のS30又はS32でYESの場合であっても、第1及び第2LED20,22が継続的に出力可能状態にされるわけではないために、消費電力が大きくなってしまうことを抑制することができる。
【0048】
なお、上記の特定キー12b(図1参照)が入出力ポート24の近傍(即ち第1及び第2LED20,22の近傍)に設置されているために、ユーザは、第1及び第2LED20,22の発行状態を確認したい際に、第1及び第2LED20,22の近傍に設置されている特定キー12bを操作することができる。
【0049】
上記の説明から分かるように、本実施例の多機能機10とPC60とが、それぞれ本発明におけるネットワーク装置と外部装置とに対応する。第1LED20、第2LED22が、それぞれ、第1発光素子、第2発光素子に対応する。メインCPU36が、本発明における発光素子制御部と第1処理部と画像データ供給部とに対応し、サブCPU38が第2処理部に対応する。入出力ポート24が、受信部に対応する。LCD18が、表示部に対応する。
【0050】
そして、メインCPU36に対するクロック供給が実行されてメインCPU36が非スリープ状態に設定される多機能機10の処理状態70(または待機状態72、Lスリープ状態72)が、本発明におけるネットワーク装置の第1の動作状態に対応し、メインCPU36に対するクロック供給が停止されてメインCPU36がスリープ状態に設定される多機能機10のDスリープ状態76が、ネットワーク装置の第2の動作状態に対応する。
【0051】
また、LCD18に画像データが供給される多機能機10の処理状態70(または待機状態72)が、本発明におけるネットワーク装置の第1の動作状態に対応し、LCD18に画像データが供給されない多機能機10のDスリープ状態76(またはLスリープ状態74)が、ネットワーク装置の第2の動作状態に対応する。
【0052】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0053】
(1)上記の実施例では、第1モードの場合に、Lスリープ状態74において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされるが、出力可能状態であってもよい。即ち、第1及び第2LED20,22は、Dスリープ状態76のみにおいて、出力不可状態にされてもよい。この変形例では、メインCPU36をスリープ状態と非スリープ状態との間で切換えるタイミングと、第1及び第2LED20,22を出力不可状態と出力可能状態との間で切換えるタイミングとが一致することになる。
【0054】
(2)上記の実施例において、Lスリープ状態74がなくてもよい。即ち、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続した場合(図4のS10でYESの場合)に、メインCPU36に対するクロック供給が停止され、LCD18の光源が消灯状態にされ、第1モードの場合には第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされてもよい。
【0055】
(3)上記の実施例では、第1モードの場合に、待機状態72において、上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続した場合(図4のS10でYESの場合)に、LCD18の光源が消灯状態になるとともに、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる(図4のS12)。しかしながら、図4のS10でYESと判断されるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの一定時間前に、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされてもよい。次いで、そのタイミングに到達した場合に、LCD18の光源が消灯状態にされてもよい。
【0056】
(4)上記の実施例では、メインCPU36に対するクロック供給を停止することによって、メインCPU36をスリープ状態に移行させる。しかしながら、メインCPU36に対するクロック供給を停止せず、クロック周波数を低減させることによって、メインCPU36をスリープ状態に移行させてもよい。
【0057】
(5)上記の実施例では、第1モードの場合に、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。しかしながら、第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされ、処理状態70又は待機状態72と比べて、第1及び第2LED20,22に供給する電流量を少なくすることによって、省電力化を実現してもよい。
【0058】
(6)上記の実施例では、PHYチップ40が、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出し、その検出結果に従って第1及び第2LED20,22に供給する電流量を制御する。しかしながら、メインCPU36、サブCPU38、又は、MACチップ42が、PHYチップ40からの情報を用いて、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出し、その検出結果に従って点灯、点滅、消灯等の指示をPHYチップ40に送信してもよい。
【0059】
(7)また、図4及び図5の処理をサブCPU38が実行してもよい。また、Lスリープ状態74の場合に、図6の処理をサブCPU38が実行してもよい。
【0060】
(8)上記の実施例では、多機能機10は、第1モードと第2モードが切換可能に構成されている。しかしながら、このようなモードの切換が存在せず、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が必ず出力不可状態にされる多機能機10を実現してもよい。
【0061】
(9)上記の実施例の技術は、PC、サーバ、プリンタ、スキャナ、電話機、ファクシミリ等の他のネットワーク装置に適用することもできる。
【0062】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0063】
2:ネットワークシステム、10:多機能機、18:LCD、20:第1LED、22:第2LED、30:制御部、36:メインCPU、38:サブCPU、52:ネットワーク、60:PC
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、PCと通信可能に接続される多機能機が開示されている。この多機能機は、通常状態において所定時間継続して使用されない場合に、その通常状態よりも消費電力が小さい省電力状態に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−6096号公報
【特許文献2】特開2007−159057号公報
【特許文献3】特開2003−108273号公報
【特許文献4】特開2006−48502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク装置のさらなる省電力化が求められている。本明細書では、従来とは異なる手法を用いて、ネットワーク装置の省電力化を実現する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される一つの技術は、外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置である。このネットワーク装置は、第1発光素子と発光素子制御部とを備える。第1発光素子は、ネットワークを介したデータの通信に関する第1種の情報を示す。発光素子制御部は、第1発光素子を制御する。ネットワーク装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される。発光素子制御部は、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定される第1の場合に、第1発光素子の発光を許容する。また、発光素子制御部は、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定される第2の場合に、第1発光素子の消費電力が第1の場合における第1発光素子の消費電力より小さくなるように、第1発光素子を制御する。
【0006】
なお、上記の「ネットワーク装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される」という文章は、例えば、「ネットワーク装置を構成する特定の装置は、第1の動作状態と、第1の動作状態よりも消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定される」と言い換えることができる。また、上記の「第1の場合(又は第2の場合)」は、ネットワーク装置が第1の動作状態(又は第2の動作状態)に設定される全ての期間を意味してもよいし、当該期間の一部の期間を意味してもよい。例えば、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定されており、第1の動作状態から第2の動作状態に切り替えられるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの所定期間前から、第2の場合と同様の態様で第1発光素子を制御することを開始してもよい。また、例えば、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定されており、第2の動作状態から第1の動作状態に切り替えられるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの所定期間前から、第1の場合と同様の態様で第1発光素子を制御することを開始してもよい。
【0007】
なお、発光素子制御部は、第1発光素子を上記のように制御することが可能であればよく、第1発光素子を上記のように常に制御する必要は必ずしもない。例えば、ネットワーク装置は、第1モードと第2モードのどちらかのモードに設定されるように構成されていてもよい。発光素子制御部は、第1モードに設定される場合に、第1発光素子を上記のように制御してもよい。また、発光素子制御部は、第2モードに設定される場合に、第2の場合であっても、第1の場合と同じ態様で第1発光素子を制御してもよい。
【0008】
上記の構成によると、ネットワーク装置が第1の動作状態に設定される第1の場合に、ユーザは、第1発光素子の発光状態を見ることによって、ネットワークを介したデータの通信に関する情報(以下ではデータ通信情報と呼ぶ)を確認することができる。これに対し、ネットワーク装置が第2の動作状態に設定される第2の場合は、通常、データ通信情報をユーザが把握する必要性は低い。上記の構成によると、第2の場合に消費電力が小さくなるように第1発光素子が制御されるために、省電力化を実現することができる。
【0009】
ネットワーク装置は、第1の動作状態で外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する第1処理部と、第2の動作状態で外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する第2処理部とをさらに備えていてもよい。第1の動作状態は、第1処理部が非スリープ状態に設定される状態であってもよい。また、第2の動作状態は、第1処理部がスリープ状態に設定される状態であってもよい。なお、上記の「非スリープ状態」は、例えば、「動作状態」と言い換えてもよい。また、上記の「スリープ状態」は、例えば、「非スリープ状態より消費電力が小さい状態」と言い換えてもよい。この構成によると、第1処理部をスリープ状態に設定することによって、省電力である第2の動作状態を実現することができる。
【0010】
例えば、発光素子制御部は、第1の場合に第1発光素子が点灯することを許容し、第2の場合に第1発光素子が点滅することを許容してもよい(即ち第1の場合よりも第1発光素子の発光頻度を低減させてもよい)。また、例えば、発光素子制御部は、第1の場合に第1発光素子が大きい輝度で点灯することを許容し、第2の場合に第1発光素子が小さい輝度で点灯することを許容してもよい(即ち第1の場合よりも第1発光素子に供給する電流量を小さくしてもよい)。また、例えば、発光素子制御部は、第2の場合に第1発光素子の発光を禁止させてもよい。この構成によると、第2の場合に第1発光素子が消灯するために、第2の場合に第1発光素子の発光を許容する場合と比べて、より省電力化を図ることができる。
【0011】
第2の場合に第1発光素子の発光を禁止する構成を採用する場合、以下の構成を採用してもよい。即ち、発光素子制御部は、第2の場合において、所定の条件が満足される際に、ネットワーク装置が第2の動作状態に維持されたまま、特定の期間だけ、第1発光素子の発光を許容してもよい。この構成によると、ユーザは、第2の場合であっても、データ通信情報を確認することができる。また、上記の特定の期間だけ第1発光素子の発光が許容され、上記の特定の期間が終了すると第1発光素子の発光が禁止されるために、第2の場合に消費電力が大きくなってしまうことを抑制することができる。
【0012】
ネットワーク装置は、ユーザによって操作される操作部をさらに備えていてもよい。この場合、上記の所定の条件は、操作部において所定の操作が実行されることを含んでいてもよい。この構成によると、ユーザは、第2の場合に上記の所定の操作を実行することによって、データ通信情報を確認することができる。
【0013】
また、ネットワーク装置は、外部装置からネットワークを介して送信されるデータを受信する受信部をさらに備えていてもよい。この場合、上記の所定の条件は、受信部が外部装置から特定のデータを受信することを含んでいてもよい。この構成によると、ユーザは、例えば、外部装置から上記の特定のデータをネットワーク装置に送信することによって、データ通信情報を確認することができる。
【0014】
ネットワーク装置は、ネットワークを介したデータの通信に関する第2種の情報であって、第1種の情報と異なる第2種の情報を示す第2発光素子をさらに備えていてもよい。この場合、発光素子制御部は、第1の場合に、第2発光素子の発光を許容してもよい。また、発光素子制御部は、第2の場合に、第2発光素子の消費電力が第1の場合における第2発光素子の消費電力より小さくなるように、第2発光素子を制御してもよい。上記の構成によると、ユーザは、第1の場合に第2発光素子の発光状態を確認することによって、上記のデータ通信情報と異なる種類のデータ通信情報を確認することができる。第2の場合に消費電力が小さくなるように第2発光素子が制御されるために、省電力化を実現することができる。
【0015】
なお、上記の第1種の情報は、ネットワークの回線速度を示す情報と、ネットワークを介して通信されるデータが在るか否かを示す情報と、ネットワーク装置が外部装置と通信可能にネットワークに接続されているか否かを示す情報と、のうちの少なくとも1つの情報を含んでいてもよい。また、上記の第2種の情報は、上記の各情報のうちの少なくとも1つの情報を含んでいてもよい。
【0016】
ネットワーク装置は、表示部と、表示されるべき画像を表す画像データを表示部に供給する画像データ供給部と、をさらに備えてもよい。第1の動作状態は、画像データ供給部が表示部に画像データを供給する状態であってもよい。第2の動作状態は、画像データ供給部が表示部に画像データを供給しない状態であってもよい。この構成によると、画像データを表示部に供給しないことによって、省電力である第2の動作状態を実現することができる。
【0017】
上記のネットワーク装置を実現するための制御方法、及び、コンピュータプログラムも新規で有用である。また、上記のネットワーク装置と外部装置とを含むネットワークシステムも新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ネットワークシステムの構成の一例を示す。
【図2】多機能機の状態が移行する様子を説明するための図を示す。
【図3】多機能機の状態と各部の状態との関係を示す。
【図4】メインCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【図5】メインCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【図6】メインCPU又はサブCPUが実行する処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(システムの構成)
図面を参照して実施例を説明する。図1は、本実施例のネットワークシステム2の概略図を示す。ネットワークシステム2は、多機能機10とネットワーク52とPC60等を備える。多機能機10とPC60は、ネットワーク52を介して相互に通信可能である。ネットワーク52は、HUB50を備える。
【0020】
(多機能機10の構成)
多機能機10は、操作部12と記憶部14と印刷部16とLCD(Liquid Crystal Display)18と第1LED20と第2LED22と入出力ポート24と制御部30等を備える。操作部12は、複数のキー12a,12b,12cを備える。モード切換キー12bは、第1モードと第2モードのどちらかに設定するためのキーである。第1モードは、後述のLスリープ状態及びDスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を出力不可状態にするためのモードである。また、第2モードは、Lスリープ状態及びDスリープ状態であっても、第1及び第2LED20,22を出力可能状態に維持するためのモードである。特定キー12bは、上記の第1モードに設定されており、かつ、Lスリープ状態及びDスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にするためのキーである。
【0021】
記憶部14は、LCD18に表示されるべき画像データ(例えばメニュー画像データ)14aを記憶している。記憶部14は、さらに、制御部30によって実行されるべきプログラム14bを記憶している。印刷部16は、PC60から送信される印刷データを印刷する。LCD18は、様々な情報を表示する。第1及び第2LED20,22は、多機能機10の背面に設けられている。入出力ポート24も、多機能機10の背面に設けられている。入出力ポート24の近傍に第1及び第2LED20,22が設置されている。なお、上記の特定キー12bは、入出力ポート24の近傍(即ち第1及び第2LED20,22の近傍)に設置されている。入出力ポート24には、LANケーブル26の一端が接続されている。LANケーブル26の他端は、HUB50に接続されている。
【0022】
第1LED20は、第1の色(例えばオレンジ色)のLEDである。第1LED20は、ネットワーク52の回線速度に関する情報を示す。以下では、この情報のことを「スピード(Speed)」と呼ぶ。本実施例では、回線速度が100Mbpsである場合に、第1LED20が点灯するように制御され、回線速度が10Mbpsである場合に、第1LED20が消灯するように制御される。
【0023】
第2LED22は、上記の第1の色と異なる第2の色(例えば緑色)のLEDである。第2LED22は、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されているのか否かを示す情報を示す。以下では、この情報のことを「リンク(Link)」と呼ぶ。また、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されている状態のことを「リンクアップ状態」と呼び、多機能機10がネットワーク52に通信可能に接続されていない状態のことを「リンクダウン状態」と呼ぶ。リンクダウン状態の例として、入出力ポート24にLANケーブル26が接続されていない状態、入出力ポート24にLANケーブル26が接続されているがHUB50が動作してない状態等を挙げることができる。本実施例では、リンクアップ状態の場合に、第2LED22が点灯するように制御され、リンクダウン状態の場合に、第2LED22が消灯するように制御される。
【0024】
第2LED22は、さらに、ネットワーク52を介して通信(送信及び/又は受信)されるデータが存在するのか否かに関する情報(即ち多機能機10がデータの通信中であるのか否かに関する情報)を示す。以下では、この情報のことを「アクティビティ(Activity)」と呼ぶ。本実施例では、多機能機10がデータの通信中の場合に、第2LED22が点滅するように制御される。このようにデータを通信するためには、リンクアップ状態であることが必要である。従って、多機能機10の通信が終了すると、第2LED22の点滅が終了し、第2LED22が点灯するように制御される。
【0025】
制御部30は、第1クロック供給部32と第2クロック供給部34とメインCPU36とサブCPU38とPHY(Physical Layer)チップ40とMAC(Media Access Control)チップ42等を備える。第1クロック供給部32は、メインCPU36にクロックを供給する。第2クロック供給部34は、サブCPU38にクロックを供給する。メインCPU36の動作周波数は、サブCPU38の動作周波数より大きい。
【0026】
メインCPU36は、記憶部14に記憶されているプログラム14bに従って、様々な処理を実行する。メインCPU36が実行する処理の一例を以下に列挙する。
(1)メインCPU36は、LCD18の光源を点灯状態と消灯状態との間で切換える処理を実行する。さらに、メインCPU36は、記憶部14に記憶されている画像データ14aをLCD18に供給し、LCD18に画像データ14aを表示させる表示処理を実行する。
(2)メインCPU36は、PC60との間で通信されるデータの処理を実行する。例えば、メインCPU36は、PC60から送信される印刷指示パケットに基づいて、印刷部16を駆動する印刷処理を実行する。
(3)メインCPU36は、上記の第1モードに設定されている場合に、第1及び第2LED20,22を出力可能状態と出力不可状態との間で切換える処理を実行する。具体的に言うと、メインCPU36は、第1及び第2LED20,22を出力可能状態又は出力不可状態にするための指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する処理を実行する。なお、以下では、第1及び第2LED20,22を出力可能状態にするための指示のことを「出力可能指示」と呼び、出力不可状態にするための指示のことを「出力不可指示」と呼ぶ。
【0027】
サブCPU38は、記憶部14に記憶されているプログラム14bに従って、様々な処理を実行する。サブCPU38が実行する処理の一例を以下に列挙する。
(1)サブCPU38は、第1クロック供給部32をクロック供給実行状態とクロック供給停止状態との間で切換える処理を実行する。即ち、本実施例では、メインCPU36に対するクロック供給が停止されている状態(メインCPU36のスリープ状態)が存在する。なお、本実施例では、多機能機10の電源がON状態である間は、サブCPU38に対するクロック供給が常に実行される。
(2)サブCPU38は、メインCPU36がスリープ状態の間に、PC60から特定のパケットが受信された場合に、そのパケットの処理(例えば応答処理)を実行する。
(3)サブCPU38は、上記の第1モードに設定されている場合に、メインCPU36がスリープ状態の間に、第1及び第2LED20,22を出力可能状態と出力不可状態との間で切換える処理を実行する。即ち、サブCPU38は、出力可能指示又は出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する処理を実行する。
【0028】
PHYチップ40は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの物理層の処理を実行する。PHYチップ40は、入出力ポート24に接続されている。PHYチップ40は、MACチップ42に接続されている。また、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に接続されている。PHYチップ40は、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出する。PHYチップ40は、メインCPU36又はサブCPU38から出力可能指示が受信された場合に、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する処理を実行する。PHYチップ40は、メインCPU36又はサブCPU38から出力不可指示が受信された場合に、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する処理を実行する。
【0029】
MACチップ42は、OSI参照モデルのデータリンク層の副層であるMAC層の処理を実行する。MACチップ42は、PHYチップ40に接続されている。また、MACチップ42は、メインCPU36及びサブCPU38に接続されている。
【0030】
(多機能機10の状態)
続いて、多機能機10の状態について説明する。図2は、多機能機10の状態が移行する様子を示す。また、図3は、多機能機10の状態と各部18,20,22,36,38の状態との関係を示す。なお、図3は、上記の第1モードに設定されている場合の第1及び第2LED20,22の状態を示す。図2に示されるように、多機能機10は、処理状態70と待機状態72とLスリープ(Lightスリープ)状態74とDスリープ(Deepスリープ)状態76との間で状態が移行する。処理状態70は、メインCPU36が特定の処理を実行している状態である。ここでの特定の処理の例としては、上記の印刷処理、表示処理等を挙げることができる。図3に示されるように、処理状態70では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。処理状態70では、LCD18の光源が点灯状態であり、LCD18に画像データ14aが供給されている。処理状態70では、さらに、第1及び第2LED20,22が出力可能状態である。即ち、第1及び第2LED20,22は、スピード、リンク、及び、アクティビティを示す発光が許可されている。
【0031】
図2に示されるように、メインCPU36が上記の特定の処理(印刷処理、表示処理等)を終了すると、待機状態72に移行する。図3に示されるように、待機状態72では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。また、待機状態72では、LCD18の光源が点灯状態であり、第1及び第2LED20,22が出力可能状態である。
【0032】
図2に示されるように、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示(例えば印刷パケットの受信、ユーザによるキー12c(図1参照)の操作等)がなされると、処理状態70に移行する。また、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続すると、Lスリープ状態74に移行する。図3に示されるように、Lスリープ状態74では、メインCPU36及びサブCPU38にクロック供給が実行されている。また、Lスリープ状態74では、LCD18の光源が消灯状態である。また、第1モードに設定されている場合、Lスリープ状態74では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である。後で詳しく説明するが、出力不可状態であっても、条件(図6のS30又はS32の条件)が成立すると、第1及び第2LED20,22が一時的に出力可能状態になる。なお、第2モードに設定されている場合、Lスリープ状態74でも、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。
【0033】
図2に示されるように、Lスリープ状態74において上記の特定の処理を実行する指示がなされると、処理状態70に移行する。また、Lスリープ状態74において所定の条件が成立すると、Dスリープ状態76に移行する。本実施例では、上記の所定の条件は、データの通信中でないこと、及び、メインCPU36が処理を実行すべきパケットが存在しないことである。図3に示されるように、Dスリープ状態76では、メインCPU36に対するクロック供給が停止されている。即ち、メインCPU36は、スリープ状態である。また、Dスリープ状態76では、LCD18の光源が消灯状態である。第1モードに設定されている場合、Dスリープ状態76では、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である(ただし条件が成立すると一時的に出力可能状態になる)。第2モードに設定されている場合、Dスリープ状態76でも、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。
【0034】
図2に示されるように、Dスリープ状態76において上記の特定の処理を実行する指示がなされると、Lスリープ状態74を経て(即ちメインCPU36に対するクロック供給が再開され)、処理状態70に移行する。
【0035】
なお、本実施例において、多機能機10の状態がLスリープ状態74およびDスリープ状態76である場合に、LED18の光源が消灯状態に設定される。即ち、Lスリープ状態74およびDスリープ状態76は、ユーザが多機能機10を観察したときに多機能機10が低消費電力状態(スリープ状態)であると認識する状態である。また、メインCPU36は、多機能機10の状態がDスリープ状態76である場合に、クロックの供給を受けず、スリープ状態に設定されるが、メインCPU36は、多機能機10の状態が処理状態70、待機状態72、Lスリープ状態74である場合に、クロックの供給を受けており、非スリープ状態(通常の動作状態)に設定される。
【0036】
(メインCPU36とサブCPU38が実行する処理)
続いて、第1モードに設定されている場合に、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理の内容について詳しく説明する。本実施例では、メインCPU36に対するクロック供給が実行されている状態(即ち処理状態70、待機状態72、及び、Lスリープ状態74)では、基本的にメインCPU36が処理を実行する。
【0037】
図4は、待機状態72において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。メインCPU36は、上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続することを監視している(S10)。ここでYESの場合、メインCPU36は、出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S12)。この結果、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する。これにより、第1及び第2LED20,22が消灯する。なお、フローチャートに示していないが、S10でYESの場合、メインCPU36は、LCD18の光源を消灯状態にするとともに、LCD18に対する画像データ14aの供給を停止する。これにより、多機能機10は、待機状態72からLスリープ状態74に移行する。
【0038】
図5は、Lスリープ状態74において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。メインCPU36は、上記の特定の処理を実行する指示がなされることを監視している(S20)。ここでYESの場合、メインCPU36は、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S22)。この結果、PHYチップ40は、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する。例えば、ネットワーク52の回線速度が上記の所定値以上である場合に、PHYチップ40は、第1LED20に電流を供給し、第1LED20を点灯させる。ただし、回線速度が上記の所定値以下である場合、PHYチップ40は、第1LED20に電流を供給しない。また、例えば、リンクアップ状態である場合に、PHYチップ40は、第2LED22に電流を供給し、第2LED22を点灯させる。ただし、リンクダウン状態である場合、PHYチップ40は、第2LED22に電流を供給しない。また、データの通信中である場合に、PHYチップ40は、第2LED22が点滅するように電流を供給する。
【0039】
なお、フローチャートに示していないが、サブCPU38は、Lスリープ状態74において、上記の所定の条件(データの通信中でないこと、及び、メインCPU36が処理を実行すべきパケットが存在しないこと)が成立することを監視している。ここでYESの場合、サブCPU38は、クロック供給を停止するための指示を第1クロック供給部32に送信する。この結果、第1クロック供給部32は、メインCPU36に対するクロック供給を停止する。これにより、Lスリープ状態74からDスリープ状態76に移行する。
【0040】
サブCPU38は、Dスリープ状態76において、上記の特定の処理を実行する指示がなされることを監視している。ここでYESの場合、サブCPU38は、クロック供給を再開するための指示を第1クロック供給部32に送信する。この結果、第1クロック供給部32は、メインCPU36に対するクロック供給を再開する。これにより、多機能機10は、Dスリープ状態74からLスリープ状態76に移行する。クロック供給が再開されたメインCPU36は、指示に従って上記の特定の処理を実行する。メインCPU36は、さらに、LCD18の光源を点灯状態にするとともに、LCD18に対する画像データ14aの供給を再開する。メインCPU36は、さらに、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する。これにより、Lスリープ状態74から処理状態70に移行する。
【0041】
図6は、Lスリープ状態74において、メインCPU36が実行する処理のフローチャートを示す。なお、Dスリープ状態76では、サブCPU38が図6の処理を実行する。メインCPU36又はサブCPU38は、特定パケットを受信することを監視している(S30)。特定パケットは、メインCPU36が処理を実行すべきパケット以外のパケットと言い換えることができる。メインCPU36が処理を実行すべきパケットの例としては、印刷指示パケット、多機能機10のステータスを要求するパケット、TCP(Transmission Control Protocol)のパケット等を挙げることができる。また、特定パケットの例としては、ICMP(Internet Control Message Protocol)のパケット(ping)を挙げることができる。特定パケットが受信されても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持され、処理状態70に移行しない。特定パケットが受信された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、S30でYESと判断し、S34に進む。
【0042】
また、メインCPU36又はサブCPU38は、特定キー12b(図1参照)が操作されることを監視している(S32)。特定キー12bは、メインCPU36が処理を実行すべき操作以外の操作を実行するためのキーと言い換えることができる。特定キー12bが操作されても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持され、処理状態70に移行しない。特定キー12bが操作された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、S32でYESと判断し、S34に進む。なお、図1に示される他のキー12a,12cが操作された場合、メインCPU36又はサブCPU38は、上記の特定の処理を実行する指示がなされたものとして、処理状態70に移行するための各処理(例えばメインCPU36に対するクロック供給の再開処理、LCD18の光源の点灯処理、出力可能指示の送信処理等)を実行する。
【0043】
S34では、メインCPU36又はサブCPU38は、出力可能指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する。この結果、PHYチップ40は、自身が検出したスピード、リンク、及び、アクティビティに従って、第1及び第2LED20,22に電流を供給する。メインCPU36又はサブCPU38は、S34で第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされてから(即ちS34で出力可能指示を送信してから)、所定時間が経過するまで待機する(S36)。上記の所定時間が経過すると、メインCPU36又はサブCPU38は、出力不可指示を、MACチップ42を介して、PHYチップ40に送信する(S38)。この結果、PHYチップ40は、第1及び第2LED20,22に対する電流の供給を停止する。
【0044】
第1モードに設定されている場合に、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理の内容について詳しく説明した。第2モードに設定されている場合、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力可能状態に維持される。この点を除くと、メインCPU36とサブCPU38が実行する処理は、上記の第1モードの場合と同様である。
【0045】
本実施例のネットワークシステム2について詳しく説明した。上述したように、多機能機10は、Lスリープ状態74において、LCD18の光源を消灯状態にすることにより、省電力化を図ることができる。また、多機能機10は、Dスリープ状態76において、メインCPU36に対するクロック供給を停止することにより、さらなる省電力化を図ることができる。
【0046】
ユーザは、処理状態70及び待機状態72において、第1及び第2LED20,22の発光状態を見ることによって、スピード、リンク、及び、アクティビティを確認することができる。これに対し、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76では、通常、これらの情報をユーザが把握する必要性は低い。しかも、第1及び第2LED20,22は、多機能機10の背面に設置されている。このために、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76では、ユーザが第1及び第2LED20,22の発光状態を確認する頻度が少ないと考えられる。本実施例では、上記の第1モードに設定されている場合には、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされるために、省電力化を実現することができる。
【0047】
また、ユーザは、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である場合に、PC60から特定パケットを多機能機10に送信することによって、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にすることができる(図6のS30でYES)。また、ユーザは、第1及び第2LED20,22が出力不可状態である場合に、特定キー12b(図1参照)を操作することによって、第1及び第2LED20,22を一時的に出力可能状態にすることができる(図6のS32でYES)。図6のS30又はS32でYESの場合であっても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持される。本実施例によると、多機能機10がLスリープ状態74又はDスリープ状態76に移行し、第1及び第2LED20,22が出力不可状態とされた場合であっても、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76が維持されたまま、ユーザは、スピード、リンク、及び、アクティビティを確認することができる。図6のS30又はS32でYESの場合であっても、第1及び第2LED20,22が継続的に出力可能状態にされるわけではないために、消費電力が大きくなってしまうことを抑制することができる。
【0048】
なお、上記の特定キー12b(図1参照)が入出力ポート24の近傍(即ち第1及び第2LED20,22の近傍)に設置されているために、ユーザは、第1及び第2LED20,22の発行状態を確認したい際に、第1及び第2LED20,22の近傍に設置されている特定キー12bを操作することができる。
【0049】
上記の説明から分かるように、本実施例の多機能機10とPC60とが、それぞれ本発明におけるネットワーク装置と外部装置とに対応する。第1LED20、第2LED22が、それぞれ、第1発光素子、第2発光素子に対応する。メインCPU36が、本発明における発光素子制御部と第1処理部と画像データ供給部とに対応し、サブCPU38が第2処理部に対応する。入出力ポート24が、受信部に対応する。LCD18が、表示部に対応する。
【0050】
そして、メインCPU36に対するクロック供給が実行されてメインCPU36が非スリープ状態に設定される多機能機10の処理状態70(または待機状態72、Lスリープ状態72)が、本発明におけるネットワーク装置の第1の動作状態に対応し、メインCPU36に対するクロック供給が停止されてメインCPU36がスリープ状態に設定される多機能機10のDスリープ状態76が、ネットワーク装置の第2の動作状態に対応する。
【0051】
また、LCD18に画像データが供給される多機能機10の処理状態70(または待機状態72)が、本発明におけるネットワーク装置の第1の動作状態に対応し、LCD18に画像データが供給されない多機能機10のDスリープ状態76(またはLスリープ状態74)が、ネットワーク装置の第2の動作状態に対応する。
【0052】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0053】
(1)上記の実施例では、第1モードの場合に、Lスリープ状態74において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされるが、出力可能状態であってもよい。即ち、第1及び第2LED20,22は、Dスリープ状態76のみにおいて、出力不可状態にされてもよい。この変形例では、メインCPU36をスリープ状態と非スリープ状態との間で切換えるタイミングと、第1及び第2LED20,22を出力不可状態と出力可能状態との間で切換えるタイミングとが一致することになる。
【0054】
(2)上記の実施例において、Lスリープ状態74がなくてもよい。即ち、待機状態72において上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続した場合(図4のS10でYESの場合)に、メインCPU36に対するクロック供給が停止され、LCD18の光源が消灯状態にされ、第1モードの場合には第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされてもよい。
【0055】
(3)上記の実施例では、第1モードの場合に、待機状態72において、上記の特定の処理を実行する指示がなされない状態が所定時間継続した場合(図4のS10でYESの場合)に、LCD18の光源が消灯状態になるとともに、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる(図4のS12)。しかしながら、図4のS10でYESと判断されるタイミングが予め分かっている場合に、そのタイミングの一定時間前に、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされてもよい。次いで、そのタイミングに到達した場合に、LCD18の光源が消灯状態にされてもよい。
【0056】
(4)上記の実施例では、メインCPU36に対するクロック供給を停止することによって、メインCPU36をスリープ状態に移行させる。しかしながら、メインCPU36に対するクロック供給を停止せず、クロック周波数を低減させることによって、メインCPU36をスリープ状態に移行させてもよい。
【0057】
(5)上記の実施例では、第1モードの場合に、Lスリープ状態74又はDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が出力不可状態にされる。しかしながら、第1及び第2LED20,22が出力可能状態にされ、処理状態70又は待機状態72と比べて、第1及び第2LED20,22に供給する電流量を少なくすることによって、省電力化を実現してもよい。
【0058】
(6)上記の実施例では、PHYチップ40が、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出し、その検出結果に従って第1及び第2LED20,22に供給する電流量を制御する。しかしながら、メインCPU36、サブCPU38、又は、MACチップ42が、PHYチップ40からの情報を用いて、スピード、リンク、及び、アクティビティを検出し、その検出結果に従って点灯、点滅、消灯等の指示をPHYチップ40に送信してもよい。
【0059】
(7)また、図4及び図5の処理をサブCPU38が実行してもよい。また、Lスリープ状態74の場合に、図6の処理をサブCPU38が実行してもよい。
【0060】
(8)上記の実施例では、多機能機10は、第1モードと第2モードが切換可能に構成されている。しかしながら、このようなモードの切換が存在せず、Lスリープ状態74及びDスリープ状態76において、第1及び第2LED20,22が必ず出力不可状態にされる多機能機10を実現してもよい。
【0061】
(9)上記の実施例の技術は、PC、サーバ、プリンタ、スキャナ、電話機、ファクシミリ等の他のネットワーク装置に適用することもできる。
【0062】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0063】
2:ネットワークシステム、10:多機能機、18:LCD、20:第1LED、22:第2LED、30:制御部、36:メインCPU、38:サブCPU、52:ネットワーク、60:PC
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置であって、
前記ネットワークを介したデータの通信に関する第1種の情報を示す第1発光素子と、
前記第1発光素子を制御する発光素子制御部と、
を備え、
前記ネットワーク装置は、第1の動作状態と、前記第1の動作状態より消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定され、
前記発光素子制御部は、
前記ネットワーク装置が前記第1の動作状態に設定される第1の場合に、前記第1発光素子の発光を許容し、
前記ネットワーク装置が前記第2の動作状態に設定される第2の場合に、前記第1発光素子の消費電力が前記第1の場合における前記第1発光素子の消費電力より小さくなるように、前記第1発光素子を制御する
ことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項2】
前記第1の動作状態で、前記外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する前記第1処理部と、
前記第2の動作状態で、前記外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する前記第2処理部と、
をさらに備え、
前記第1の動作状態は、前記第1処理部が非スリープ状態に設定される状態であり、
前記第2の動作状態は、前記第1処理部がスリープ状態に設定される状態である
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク装置。
【請求項3】
前記発光素子制御部は、前記第2の場合に、前記第1発光素子の発光を禁止させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワーク装置。
【請求項4】
前記発光素子制御部は、前記第2の場合において、所定の条件が満足される際に、前記ネットワーク装置が前記第2の動作状態に維持されたまま、特定の期間だけ、前記第1発光素子の発光を許容する
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項5】
ユーザによって操作される操作部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記操作部において所定の操作が実行されることを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のネットワーク装置。
【請求項6】
前記外部装置から前記ネットワークを介して送信されるデータを受信する受信部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記受信部が前記外部装置から特定のデータを受信することを含む
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のネットワーク装置。
【請求項7】
前記ネットワークを介したデータの通信に関する第2種の情報であって、前記第1種の情報と異なる前記第2種の情報を示す第2発光素子をさらに備え、
前記発光素子制御部は、
前記第1の場合に、前記第2発光素子の発光を許容し、
前記第2の場合に、前記第2発光素子の消費電力が前記第1の場合における前記第2発光素子の消費電力より小さくなるように、前記第2発光素子を制御する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のネットワーク装置。
【請求項8】
前記第1種の情報は、
前記ネットワークの回線速度を示す情報と、
前記ネットワークを介して通信されるデータが在るか否かを示す情報と、
前記ネットワーク装置が前記外部装置と通信可能に前記ネットワークに接続されているか否かを示す情報と、
のうちの少なくとも1つの情報を含む
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のネットワーク装置。
【請求項9】
表示部と、
表示されるべき画像を表す画像データを前記表示部に供給する画像データ供給部と、
をさらに備え、
前記第1の動作状態は、前記画像データ供給部が前記表示部に前記画像データを供給する状態であり、
前記第2の動作状態は、前記画像データ供給部が前記表示部に前記画像データを供給しない状態である
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク装置。
【請求項1】
外部装置とネットワークを介して通信可能に接続されるネットワーク装置であって、
前記ネットワークを介したデータの通信に関する第1種の情報を示す第1発光素子と、
前記第1発光素子を制御する発光素子制御部と、
を備え、
前記ネットワーク装置は、第1の動作状態と、前記第1の動作状態より消費電力が小さい第2の動作状態と、を含む複数の動作状態のうちのいずれかに設定され、
前記発光素子制御部は、
前記ネットワーク装置が前記第1の動作状態に設定される第1の場合に、前記第1発光素子の発光を許容し、
前記ネットワーク装置が前記第2の動作状態に設定される第2の場合に、前記第1発光素子の消費電力が前記第1の場合における前記第1発光素子の消費電力より小さくなるように、前記第1発光素子を制御する
ことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項2】
前記第1の動作状態で、前記外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する前記第1処理部と、
前記第2の動作状態で、前記外部装置との間で通信されるデータのための処理を実行する前記第2処理部と、
をさらに備え、
前記第1の動作状態は、前記第1処理部が非スリープ状態に設定される状態であり、
前記第2の動作状態は、前記第1処理部がスリープ状態に設定される状態である
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク装置。
【請求項3】
前記発光素子制御部は、前記第2の場合に、前記第1発光素子の発光を禁止させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワーク装置。
【請求項4】
前記発光素子制御部は、前記第2の場合において、所定の条件が満足される際に、前記ネットワーク装置が前記第2の動作状態に維持されたまま、特定の期間だけ、前記第1発光素子の発光を許容する
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項5】
ユーザによって操作される操作部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記操作部において所定の操作が実行されることを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のネットワーク装置。
【請求項6】
前記外部装置から前記ネットワークを介して送信されるデータを受信する受信部をさらに備え、
前記所定の条件は、前記受信部が前記外部装置から特定のデータを受信することを含む
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のネットワーク装置。
【請求項7】
前記ネットワークを介したデータの通信に関する第2種の情報であって、前記第1種の情報と異なる前記第2種の情報を示す第2発光素子をさらに備え、
前記発光素子制御部は、
前記第1の場合に、前記第2発光素子の発光を許容し、
前記第2の場合に、前記第2発光素子の消費電力が前記第1の場合における前記第2発光素子の消費電力より小さくなるように、前記第2発光素子を制御する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のネットワーク装置。
【請求項8】
前記第1種の情報は、
前記ネットワークの回線速度を示す情報と、
前記ネットワークを介して通信されるデータが在るか否かを示す情報と、
前記ネットワーク装置が前記外部装置と通信可能に前記ネットワークに接続されているか否かを示す情報と、
のうちの少なくとも1つの情報を含む
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のネットワーク装置。
【請求項9】
表示部と、
表示されるべき画像を表す画像データを前記表示部に供給する画像データ供給部と、
をさらに備え、
前記第1の動作状態は、前記画像データ供給部が前記表示部に前記画像データを供給する状態であり、
前記第2の動作状態は、前記画像データ供給部が前記表示部に前記画像データを供給しない状態である
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2011−216098(P2011−216098A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123953(P2011−123953)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【分割の表示】特願2009−73772(P2009−73772)の分割
【原出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【分割の表示】特願2009−73772(P2009−73772)の分割
【原出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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