説明

ハイブリッド駆動システムを備えたクレーン、特に、可動式埠頭クレーン

本発明は、交流電圧回路(12)に給電する三相発電機(11b)を含むディーゼル発電装置(11)と、交流電圧回路(12)に接続された直流電圧回路(17)と、少なくともクレーンの回転機構(d)、昇降機構(h)、ラフ機構(w)を駆動する複数の電気モータと、少なくとも1つの制動抵抗器(14)と、余剰エネルギの中間蓄電のために交流電圧回路(12)又は直流電圧回路(17)に接続された一時エネルギ蓄積部(13)とを備えるクレーンに関する。電気モータの少なくとも1つは交流電圧回路(12)および直流電圧回路(17)に接続されており、交流電圧回路(12)は整流器(16)を介して直流電圧回路(17)に接続されていることにより、交流電圧回路(12)と直流電圧回路(17)との間でエネルギ交換が可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン、特に可動式埠頭クレーンに関する。本発明のクレーンは、交流電圧回路に給電するための三相発電機を有するディーゼル発電装置と、前記交流電圧回路に接続された直流電圧回路と、少なくとも当該クレーンの回転機構、昇降機構、ラフ機構を駆動する複数の電気モータと、少なくとも1つの制動抵抗器と、余剰エネルギを中間蓄電すべく、前記交流電圧回路又は前記直流電圧回路に接続された一時エネルギ蓄積部と、を備えている。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第102004010988号明細書には、ストラドルキャリア用のハイブリッド駆動システムが開示されている。ストラドルキャリアは、港やコンテナターミナルにおいて、コンテナを移動させたり積み上げたりするのに用いられる。ハイブリッド駆動システムは、三相発電機を駆動するディーゼルモータを含む発電ユニットを備える。三相発電機は、整流器を介して直流電圧中間回路に電力を供給する。直流電圧中間回路には、牽引モータ、昇降モータ及び補助モータがインバータを介して接続されている。現在の発電ユニットを相当に小さく且つシンプルな構成にするために、一時エネルギ蓄積部が充放電調整器を介して直流電圧中間回路に接続されており、これによって、例えばストラドルキャリアの牽引ドライブを駆動あるいは制動する際や、コンテナを昇降させる際に発生する短時間のエネルギ需要のピークをカバーできるようになっている。この一時エネルギ蓄積部は、牽引ドライブ及び昇降ドライブを発電ブレーキで制動する際に充電することができる。従って、牽引及び昇降ドライブによって直流電圧中間回路に戻されたエネルギを、制動抵抗器により熱に変換する必要は無い。つまり、一時エネルギ蓄積部はこのようなエネルギ損失を防ぐことができ、エネルギの中間蓄電部として利用される。一時エネルギ蓄積部は、複数の二重層コンデンサによって構成されている。これらの二重層コンデンサは、互いに接続され、極めて大きい電気容量を有し、ウルトラキャパシタ又はウルトラキャップとしても知られている。また、一時エネルギ蓄積部に加えて、追加のエネルギ蓄積部が、別の充放電調整器を介して直流電圧中間回路に接続されている。この追加のエネルギ蓄積部は、軽量の高エネルギ電池、特に、塩化ナトリウム−ニッケル蓄電池、ナトリウム―硫黄蓄電池、又はニッケル水素畜電池として構成されており、これによって、例えば数分の間に起こる電力需要の平均ピークをカバーすることができる。一時エネルギ蓄積部及び追加のエネルギ蓄積部用の充放電調整器は、調節可能な2象限DC/DCコンバータとして構成されている。また、発電ユニット、一時エネルギ蓄積部、及び追加のエネルギ蓄積部には電気制御器が接続されており、ハイブリッド駆動システムの動作状態に応じて各部を制御できるようになっている。
【0003】
米国特許第7554278号明細書は、ゴムタイヤ付きクレーンのハイブリッド駆動システムを開示している。このハイブリッド駆動システムは、入力側に直流電圧回路を備えている。この直流電圧回路は、一方では、内燃機関によって駆動され且つ下流側に整流器を備える三相発電機によって給電され、他方では、エネルギ蓄積システムとして用いられるバッテリーユニットによって給電される。この電動クレーンのドライブモータに給電するため、さらに交流電圧回路も設けられており、この交流電圧回路にすべてのクレーンドライブ、特に昇降ドライブが電気的に接続されている。また、スイッチング回路も設けられている。スイッチング回路は直流電圧回路に接続することができ、例えば荷を下降させる時などに発電ブレーキで昇降ドライブを制動することによって回収される電気エネルギを、このスイッチング回路を介して、エネルギ蓄積システムのバッテリーユニットに供給することができる。
【0004】
また、いわゆる可動式埠頭クレーンは、ドイツ、デュッセルドルフにあるゴットヴァルト ポート テクノロジー社の“埠頭クレーン‐モデル4(Hafenkran-Modell 4)”という最新のパンフレットによっても周知である。このような可動式埠頭クレーンによって、コンテナやばら荷を港やコンテナターミナルで取り扱うことができる。このような可動式埠頭クレーンは、下側キャリッジを含んで構成されている。この下側キャリッジによって、可動式埠頭クレーンが埠頭などの陸上や、水に浮いたポンツーンに支持される。可動式埠頭クレーンはさらに上側キャリッジを含んでおり、この上側キャリッジは、垂直軸周りに回転可能に下側キャリッジに搭載されている。下側キャリッジは、タイヤを介して埠頭上を走行したりレール車輪を介してレール上を走行したりすることができる。荷の取り扱い作業中は、下側キャリッジは支柱を介して支持される。上側キャリッジには、垂直方向に延びるタワーと、上側キャリッジの回転及び荷の昇降を行うための回転機構及び昇降機構と、釣合いおもりとが搭載されている。また、タワーのほぼ半分の長さの位置であって釣合いおもりの反対側には、ジブが蝶番状にタワーに接続されている。ジブは、水平なラフ軸X周りに枢動可能となるように接続されおり、ラフシリンダを介して、横方向に突出する動作位置から垂直姿勢の停止位置に枢動可能となっている。ラフシリンダは、ジブに蝶番状に接続され、且つ底部では上側キャリッジに蝶番状に接続されている。ジブは、従来と同様、ラチス梁として形成されている。
【0005】
駆動方式についていえば、このような可動式埠頭クレーンは、シリアル・ハイブリッド方式である。というのもこれらクレーンは、ディーゼル発電装置、すなわちディーゼル燃料の化学エネルギが内燃機関によって機械的作用に変換され、それが三相発電機によって電気エネルギとして交流電圧回路に供給されるというしくみによって作動するからである。昇降機構、回転機構、ラフ機構及びその他のドライブを駆動するため、直流モータ又は三相モータが用いられる。これらのモータでは、電気エネルギを再度、機械的作用に戻すという変換が行われ、これによって最終的に荷を上げたり、クレーンの移動や回転を行ったり、ジブを動かしたりすることができる。例えばジブの荷を降下させることによって交流電源回路に戻されたエネルギは、まず、他の消費部に供給される。そして、交流電圧回路に余剰エネルギが存在する場合には、すぐさま制動抵抗器によってこのエネルギが熱に変換され、これにより、戻されたエネルギが消費、すなわち、最終的に消滅する。
【0006】
上記従来技術に鑑みて、本発明は、改良されたハイブリッド駆動システムを備えるクレーン、特に、可動式埠頭クレーンを提供することをその目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願第102004010988号明細書
【特許文献2】米国特許第7554278号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】ゴットヴァルト ポート テクノロジー社のパンフレット
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、クレーム1の特徴を有するクレーン、特に可動式埠頭クレーンによって達成される。本発明の好適な実施形態は、従属クレーム2〜14に記載したとおりである。
【0010】
本発明によれば、交流電圧回路に給電する三相発電機を含むディーゼル発電装置と、交流電圧回路に接続された直流電圧回路と、少なくともクレーンの回転機構、昇降機構、ラフ機構を駆動する複数の電気モータと、少なくとも1つの制動抵抗器と、余剰エネルギの中間蓄電用に、交流電圧回路又は直流電圧回路に接続された一時エネルギ蓄積部と、を備えたクレーン、特に可動式埠頭クレーンにおいて、電気モータの少なくとも1つは交流電圧回路および直流電圧回路に接続されており、交流電圧回路は整流器を介して直流電圧回路に接続されていることによって交流電圧回路と直流電圧回路との間でエネルギ交換が可能とされていることによって、ハイブリッド駆動システムの改良がなされている。ドライブなどを発電ブレーキで制動することによって回収された余剰エネルギを蓄積するための一時エネルギ蓄積部を用いることによって、三相発電機、特にディーゼルモータを駆動するための内燃機関の動作挙動が改善され、燃料消費及びそれに伴う汚染物質の排出を低減し、回収したエネルギを他の態様で利用することができる。必要な構成部品及び機能を所望のモジュール構造にすれば、既存の可動式埠頭クレーンにも一時エネルギ蓄積部を付属品として組み込むことができる。また、制動抵抗器も備えているため、一時エネルギ蓄積部が作動しなくなった場合でも、可動式埠頭クレーンは確実に通常動作を継続することができる。交流電圧回路と直流電圧回路とを接続する整流器がエネルギを戻すことができるように構成されている点も、特に有益である。
【0011】
エネルギの回収は、少なくとも昇降機構及びラフ機構の電気モータを発電ブレーキとして作動させることにより、電気エネルギを交流電圧回路又は直流電圧回路に戻すことによって、好適に行うことができる。
【0012】
好適な実施形態においては、電気モータは三相モータとして構成されている。
【0013】
好ましい実施形態においては、一時エネルギ蓄積部は、DCコンバータを介して直流電圧回路に接続されている。DCコンバータを用いることによって、電圧レベルに関して、一時エネルギ蓄積部を直流電圧回路と同期させることができる。
【0014】
特に好適な態様として、一時エネルギ蓄積部は二重層コンデンサとして構成される。このような二重層コンデンサは、長寿命でメンテナンスが不要であり、軽量で、低いエネルギ密度で高いパワー密度を有する。従って、一時エネルギ蓄積部として特に適している。二重層コンデンサによって、電池よりも実質的に大きな電力を蓄え、出力することができ、耐用年数についていえば、充電と放電との急速且つ短期間での切替えによっても電池ほど大きく劣化しない。これらの特性により、二重層コンデンサは、体積あたりのエネルギ蓄積量は電池よりも少ないものの、可動式埠頭クレーンの一時エネルギ蓄積部として優れていることがわかる。可動式埠頭クレーンが荷を下ろす際には、数秒という比較的短い時間内に極めて高いパワーと同時に低いエネルギが発生し、また、荷の持ち上げやその他のクレーン作業中の加速工程においては、それぞれ短時間だけ高いピークパワーが発生するからである。
【0015】
好ましい実施形態においては、制動抵抗器は整流器を介して交流電圧中間回路に接続されている。
【0016】
また、少なくともラフ機構の電気モータが交流電圧回路に接続される構成とすれば、特に好適である。
【0017】
本発明において、回転機構はインバータを介して直流電圧回路に接続された三相モータを含み、昇降機構はインバータを介して直流電圧回路に接続された三相モータを含み、ラフ機構は交流電圧回路に直接接続された三相モータを含むことが好適である。このような構成によれば、既存の可動式埠頭クレーンの電気システムのデザインを変更することで、既存の交流電圧回路に一時エネルギ蓄積部を組み込むことができる。
【0018】
特に好適な態様として、ディーゼル発電装置、制動抵抗器又はその整流器、一時エネルギ蓄積部、及び、一時エネルギ蓄積部のDCコンバータには、動作方式に応じて調節される電力制御部が接続されており、当該電力制御部は、三相発電機に設けられたアクティブパワーメータのデータ及び一時エネルギ蓄積部の蓄電状態を示すデータに基づいて、一時エネルギ蓄積部を制御し、且つ必要に応じて制動抵抗器を制御する。動作方式として、回復方式またはダウンサイジング方式が用いられる。回復方式の主な目的は、交流電圧回路に戻されたエネルギをすべて蓄電し、これにより制動抵抗器の使用を回避することである。ダウンサイジング方式の主な目的は、ディーゼル発電装置に対する電力需要を制限し、これにより、低減された内燃機関及び低減された三相発電機を用いてもパワーを低下させずに可動式埠頭クレーンを作動させることができるようにすることである。このダウンサイジング方式においては、通常、内燃機関が最大電力に達した場合にのみ一時エネルギ蓄積部がブースト状態に入る。本発明によれば、省エネルギを最適化するために、二重層コンデンサの挙動及び他のシステム部分の動作状態が、優先的に、発電機の有効電力測定値及び蓄電部の蓄電状態に基づいて決定される。一時エネルギ蓄積部からの出力電力を制御することによって、内燃機関に急激に負荷需要がかかるのを防ぐことができる。緩やかな始動によって突然の負荷を防ぐことができ、従って、内燃機関における不安定な消費及び排気挙動に対して良好な効果がもたらされる。
【0019】
特に好適な態様として、一時エネルギ蓄積部は、ディーゼル発電装置の通常のブースト中は、電力制御部を介して一定の放電電力に調節され、相応の電力需要によるディーゼル発電装置のブースト中は、一時エネルギ蓄積部の充電段階後の蓄電状態が最大値に近い場合には、一定の放電電力以上の放電を行うことができるよう、電力制御部によって調節される。一定の放電電力に調節することによって、通常のブースト中の一時エネルギ蓄積部の効率をよくすることができる。但し、本発明はこれに限定されず、消費部側に相応の電力需要があり、特に、一時エネルギ蓄積部の充電段階後の蓄電状態が最大値に近い場合には、ブースト中の放電電力を上記一定電力とは異なるものに変更することも、本発明の範囲に含まれる。
【0020】
一実施形態によれば、電力制御部によって、一時エネルギ蓄積部の蓄電状態下限値と蓄電状態上限値とが決定される。従って、一時エネルギ蓄積部は所定の蓄電状態下限値まで放電される。当該下限値は、インバータの電圧調節範囲の下限、又は、一時エネルギ蓄積部が対応できる蓄電状態の範囲によって決定される。
【0021】
蓄電状態下限値は、蓄電状態上限値の25%に設定される。この構成は、最適な効率をもたらすためにも用いられる。電圧が高い場合には、一時エネルギ蓄積部の内部抵抗によって損失が少なくなるからである。これは、できるだけ高い電圧範囲における一時エネルギ蓄積部の動作範囲が上記放電時の蓄電状態下限値を上回る場合に考慮される。
【0022】
本発明のさらなる特徴によれば、ブースト動作と通常動作との切り替え点付近では一時エネルギ蓄積部の電力供給出力を低下させる構成とすることによって、一時エネルギ蓄積部を遮断する際に内燃機関に急激な負荷需要がかかるのを防ぐことができる。これは、内燃機関における消費及び排気動作に対して良好な効果を及ぼす。
【0023】
ラフ機構が油圧シリンダ及び油圧ポンプを含んでおり、油圧ポンプを駆動する電気モータがエネルギを戻すことができる構成とすることによって、クレーンのハイブリッド駆動システムにおける、エネルギを戻す能力を好適に向上させることができる。
【0024】
本発明の実施形態を以下の図面を参照して具体的に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】可動式埠頭クレーンを示す図である。
【図2】図1の可動式埠頭クレーンのハイブリッド駆動システムの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、標準コンテナ、特にISOコンテナを取り扱うための可動式埠頭クレーン1を示しており、このクレーンは、陸上から海上へ又は海上から陸上へ、あるいはコンテナターミナル間において、コンテナを移動させる構成とされている。可動式埠頭クレーン1は、ばら荷を扱うためのグリッパーを備えていてもよい。可動式埠頭クレーン1は、下側キャリッジ2および上側キャリッジ3を含んで構成されており、上側キャリッジは、タワー4及びジブ5を備えている。従来と同様、可動式埠頭クレーン1は、下側キャリッジ2を介して陸上、本例では埠頭7、に支持されている。可動式埠頭クレーン1は、ホイールタイヤ走行機構6によって、下側キャリッジ2を介して埠頭7を走行可能である一方、コンテナの取り扱い作業中は支柱8を介して埠頭上に支持される。また、可動式埠頭クレーン1は、レール上を走行したり、水に浮いているポンツーンに固定設置したりすることもできる。上側キャリッジ3は、下側キャリッジ2上に搭載されており、回転機構dによって垂直回転軸D周りに枢動可能である。回転機構dは、従来と同様、駆動歯付きホイールと係合する旋回リングを含んで構成されている。上側キャリッジ3は、昇降機構hを備えており、当該キャリッジの後方部には釣合いおもり9が設けられている。さらに、上側キャリッジ3上には垂直方向に延びるタワー4が支持されており、このタワーの先端には、ケーブルプーリーを備えたプーリーヘッド10が取り付けられている。さらに、タワー4のほぼ半分の長さに相当し、かつ釣合いおもり9の反対側にあたる位置には、ジブ5が蝶番状に連結されている。すなわち、ジブ5は、水平なラフ軸W周りに枢動可能となるようにタワー4に接続されており、横方向に突出する動作位置から垂直姿勢の静止位置まで、ラフ機構wを介して枢動可能となっている。ラフ機構wは、ジブ5に蝶番状に接続される一方、底部は上側キャリッジ3に蝶番状に接続されており、従来と同様、油圧シリンダとして構成されている。また、ジブ5は、従来と同様、ラチス梁として構成されている。タワー4から離間した側のジブ5の端部には、追加のケーブルプーリーが回転可能に取り付けられている。昇降ケーブルが当該ケーブルプーリーを介してガイドされ、昇降機構hからプーリーヘッド10を介して昇降対象である荷まで延びている。
【0027】
図2は、図1に示した可動式埠頭クレーンのハイブリッド駆動システムの回路図である。冒頭で記載したように、駆動方式についていえば、この可動式埠頭クレーンはシリアル・ハイブリッド方式である。すなわち、当該クレーンは、ディーゼル燃料の化学エネルギを内燃機関11aによって機械的作用に変換するディーゼル発電装置11によって作動する。内燃機関11aは三相発電機11bを駆動し、三相発電機は機械エネルギを電気エネルギに変換し交流電圧回路12に供給する。三相発電機11bは、440Vレベルの三相交流を生成する。可動式埠頭クレーン1における種々の電気モータ用のエネルギを提供するためのこの電力供給機構は、交流電圧回路12に加えて、直流電圧回路17も含んでいる。この直流電圧回路は、整流器16を介して交流電圧回路12に接続されている。この整流器16を介し、交流電圧回路12と直流電圧回路17との間でのエネルギ交換が可能となっている。エネルギ交換は、例えば、一の電気モータを発電ブレーキあるいは発電機として作動させることにより回収された電気エネルギが、電圧回路12、17の一方に余剰エネルギをもたらし、且つ別の電気モータにエネルギ需要がある場合に行うことができる。ラフ機構wのドライブは交流電圧回路12に接続されており、その他の電力消費部、具体的には昇降機構h及び回転機構dの各ドライブは、直流電圧回路17に接続されている。これらの電力消費部では、電気エネルギが再び機械的作用に変換され、ジブ5のラフ動作、荷の昇降、及び埠頭クレーン1の回転に用いられる。昇降機構h及び回転機構dは、それぞれ電気三相モータh1、d1を備える。これらのモータは好ましくは非同期モータであり、それぞれインバータh2、d2を介してDC電圧回路17に接続されている。インバータh2、d2において、直流電圧が交流電圧に変換される。ただし、三相モータh1、d1を交流電圧回路12に接続することも可能である。ラフ機構wにおいては、定速で作動する三相モータw1が交流電圧回路12に接続されており、このモータが油圧ポンプw2、具体的にはアキシャルピストンポンプを駆動する。油圧ポンプw2は油圧シリンダw3に接続されており、この油圧シリンダによって可動式埠頭クレーン1のジブ5をラフ軸W周りに枢動させることができる。油圧ポンプw2及び三相モータw1は、余剰エネルギを戻さずにインダクタを介して放電させる構成とすることもできる。ただし、油圧ポンプw2及び三相モータw1がエネルギを戻すように構成することも可能である。すなわち、エネルギを交流電圧回路12に戻したり、整流器16を介して直流電圧回路17に戻したりすることが可能である。
【0028】
さらに、図示しない他のドライブも設けられており、これらのドライブは内燃機関11aに直接接続されている、あるいは交流電圧回路12に接続されている。例えば、このようなドライブとしては、可動式埠頭クレーン1の牽引ドライブや、四ケーブル式ばら荷グリッパーを開閉するためのドライブがある。三相モータによって作動するドライブを、整流器を介して直流電圧回路17に接続してもよい。また、これらのドライブを直流モータを介して作動させたり、直流電圧回路17又はインバータを介して交流電圧回路12に接続することもできる。このように、交流電圧回路12及び直流電圧回路17を設けることにより、各ドライバに用いるモータを変更することができる。
【0029】
三相モータd1、h1、w1をいわゆる発電ブレーキとして作動させる際に交流電圧回路12又は直流電圧回路17に戻されるエネルギを回収するため、直流電圧回路17には一時エネルギ蓄積部13が接続されている。この一時エネルギ蓄積部13により回収されるエネルギは、実質的に、荷を下ろす際及び制動する際に発生するものであって、昇降機構hの三相モータh1における発電ブレーキによって発生する。エネルギを戻すことが可能な油圧ポンプw2及び三相モータw1を用いる場合は、油圧ポンプw2によって回収されたエネルギも一時エネルギ蓄積部13に蓄積することができる。原理的には、どの電気モータも、エネルギを戻すことができ且つ交流電圧回路12又は直流電圧回路17に接続された構成とすることが可能である。従って、電力供給機構の電圧回路12、17のどちらも、少なくとも間接的にエネルギ蓄積システム又は一時エネルギ蓄積部13に接続されている。
【0030】
一時エネルギ蓄積部13が全くエネルギを蓄積できない場合、あるいは、ある量以上のエネルギを蓄積できない状態にある場合、制動抵抗器14が交流電圧回路12に接続される。三相モータd1、h1、w1の発電ブレーキによって交流電圧回路12に戻された電圧は、制動抵抗器14によって熱に変換され、消費される。
【0031】
一時エネルギ蓄積部13を直流電圧回路17に組み込んだことによって、可動式埠頭クレーン1のハイブリッド駆動に関する様々な新しい動作状態が実現される。すなわち、可動式埠頭クレーン1の作動中に発生する様々な負荷状況に内燃機関11aが適切に対応する“通常動作”、及び、(場合によっては直流電圧回路17を介して)交流電圧回路12に戻されたエネルギを制動抵抗器14で熱に変換する“抵抗器制動”といった従来の動作状態に加えて、他の動作状態も行うことができる。すなわち、一時エネルギ蓄積部13を充電することによって、より高い効率且つより望ましい動作範囲で内燃機関11aを作動させる“荷重点増加”状態、一時エネルギ蓄積部13によって内燃機関11aを補助する“ブースト”状態、交流電圧中間回路12に戻されたエネルギで蓄積部を充電することに関する“蓄積部制動”状態、及び、“蓄積部制動”と“抵抗器制動”とを組み合わせた“蓄積部/抵抗器制動”状態がそれである。一時エネルギ蓄積部13がフル充電されると、“抵抗器制動”が起こる。制動抵抗器14は、整流器14aを介して交流電圧回路12に接続されているので、必要に応じてオンオフ切替えが可能である。制御は、総電力計を介して行われる。これは、エネルギの観点から好都合である。
【0032】
一時エネルギ蓄積部13は、“ウルトラキャパシタ”又は“スーパーキャパシタ”とも呼ばれる二重層コンデンサとして構成される。二重層コンデンサは、長寿命でメンテナンスが不要であり、軽量で、低いエネルギ密度で高いパワー密度を有する。従って、一時エネルギ蓄積部として特に適している。二重層コンデンサによって、電池よりも実質的に大きな電力を蓄え、出力することができる。これらの特性により、二重層コンデンサは、体積あたりのエネルギ蓄積量は電池よりも少ないものの、可動式埠頭クレーン1の一時エネルギ蓄積部として優れていることがわかる。これは、可動式埠頭クレーン1が荷を下ろす際には、数秒という比較的短い時間内に極めて高いパワーではあるが低いエネルギが発生し、また、荷の持ち上げやその他のクレーン作業中の加速工程においては、それぞれ短時間に高いピーク負荷が発生するからである。回転機構dは、わずかなエネルギのみを交流電圧中間回路12に戻す。可動式埠頭クレーン1の上側キャリッジ3の回転動作の速度は遅く、従って加速工程及び制動工程は短時間で、エネルギが低いからである。
【0033】
一時エネルギ蓄積部13は、双方向的に直流電圧回路17に接続されており、DCコンバータ13aがこれらの間に介在している。DCコンバータ13aは、電圧を直流電圧回路17に適応させる機能を果たす。
【0034】
一時エネルギ蓄積部13を設けたことによって、一連の追加機能が加わり、これによって、内燃機関11aの動作挙動に良好な効果がもたらされる。その結果、燃料のさらなる節約に加えて、汚染物質の排出量を大幅に低減することができる。一時エネルギ蓄積部13によるブーストによって、内燃機関11aの緩やかな始動が可能になる。従って、内燃機関11aに対して突然大きな負荷需要がかかるのを防ぐことができる。このことは、内燃機関11aの過渡的な消費及び排気動作挙動に良好な効果を及ぼす。所定のモータベース負荷が確実な電力需要の各段階おいて設けられている。従って、内燃機関11aは突然の負荷需要に対して迅速に対応することができる。また、一時エネルギ蓄積部13からの電力供給出力は、“ブースト”状態と“通常動作”状態との切り替え点に近づくにつれて徐々に減少するように構成されている。これによって、ブースト動作が終了した時に内燃機関11aに急激な負荷需要がかかるのを防ぐことができる。
【0035】
一時エネルギ蓄積部13は、電力制御部15、いわゆる“電力調整器”によって制御される。すなわち、一時エネルギ蓄積部13の蓄電及び放電の量及び期間は、電力制御部によって決定される。電力制御部15は、採用される動作方式によってパラメータ化される。また、電力調整器は、一時エネルギ蓄積部13を充電する状態から制動抵抗器14を使用する状態への切替えを制御する。従って、電力制御部15の特有の役割は、交流電圧回路12又は直流電圧回路17に接続されたドライブ又は三相モータd1、h1、w1に余剰エネルギが直接供給されるようにし、これによって一時エネルギ蓄積部13への中間蓄電の際に起こるロスを防ぐことである。中間蓄電は、いずれの電力消費部にもエネルギ需要が無いと同時に、一時エネルギ蓄積部13の充電容量に空きがある場合にのみ行われる。従って、戻されたエネルギのレベルのエネルギ需要がドライブモータ又は三相モータd1、h1、w1のいずれかに無い場合、又は、一時エネルギ蓄積部13がそれだけの量のエネルギを蓄積できない場合においてのみ、制動抵抗器14が緊急システムとして使用される。
【0036】
動作方式として、回復方式またはダウンサイジング方式が選択的に用いられる。
【0037】
回復方式の主な目的は、交流電圧回路12又は直流電圧回路17に戻されたエネルギをすべて蓄電し、これにより制動抵抗器14の使用を回避することである。この方式では“荷重点増加”は行われない。通常のブースト動作の間、一時エネルギ蓄積部13は一定電力で放電する。この放電電力は、次の充電サイクルで回収エネルギがすべて蓄電されるまで一時エネルギ蓄積部13の放電が行われるように、低く設定される。従って、一時エネルギ蓄積部13の効率は、可能な範囲で最も高いものとなる。これに関連して、放電については、SOC(蓄電状態)下限値(“0”は完全放電状態、“1”はフル充電状態)が設定される。これは、一時エネルギ蓄積部13の動作範囲を、可能な限り高い電圧範囲とするためである。また、これは、最適な効率をもたらすためにも有益である。電圧が高い場合には、一時エネルギ蓄積部の内部抵抗によってロスが少なくなるからである。場合によっては、ブースト動作の際の一定放電電力を変更することもできる。例えば、相応の電力需要があり、充電段階後の一時エネルギ蓄積部の充電状態が最大値に近い場合には、システムを最大の放電電力まで上げることもできる。
【0038】
ダウンサイジング方式の主な目的は、ディーゼル発電装置11に対する電力需要を制限し、これにより、低減された内燃機関11a及び低減された三相発電機11bを用いても、パワーを低下させずに可動式埠頭クレーン1を作動させることができるようにすることである。これを実現するために、交流電圧回路12に戻されるエネルギに加えて、内燃機関11aの“荷重点増加”による電荷も、一時エネルギ蓄積部13に蓄積する。このような蓄電は、SOC上限値によって制御することができる。一時エネルギ蓄積部13の放電は、所定のSOC下限値まで行うことができる。このSOC下限値は、DCコンバータ13aの電圧調節範囲の下限によって、SOC>0.25に設定され、又は、一時エネルギ蓄積部13が対応できるSOC範囲によって設定される。このダウンサイジング方式においては、通常、内燃機関11aの最大電力に達した場合にのみ、一時エネルギ蓄積部13がブースト状態に入る。
【0039】
動作方式に加えて、他の要素も一時エネルギ蓄積部13の電力調節に影響を及ぼす。使用されるDCコンバータ13aの調節可能な電圧範囲によっても、電力量が制限される。また、一時エネルギ蓄積部13の温度を監視することによって、過熱によって耐用年数が短くなるのを防ぐことができる。
【0040】
電力制御部15を用いて一時エネルギ蓄積部13を制御することの基本原理は、三相発電機11bにおける有効電力測定値を所定の目標値に調節することである。このための補正は、一時エネルギ蓄積部13の蓄電量を調節することによって行うことができる。また、電力制御部15は、制動抵抗器14の整流器14aも制御する。一時エネルギ蓄積部13の蓄電容量が足りない場合は、余剰電力は制動抵抗器14で熱に変換される。このようにして、上述した複数の動作状態間での調整が自動的に行われる。また、電力制御部15は制限設定モジュールを備えており、選択された動作方式及びその方式に関連したパラメータが同モジュールによって電力制御部15内に確立される。一時エネルギ蓄積部13に応じた切替え制限、DCコンバータ13aの調節可能電圧範囲による制限、及び、温度監視がここで実施される。変数の増大は、一時エネルギ蓄積部13用のDCコンバータ13aに有為な温度変化が生じていることを表す。内燃機関11aの緩やかな始動及びブースト動作の緩やかな終了はこのようにして実現される。
【0041】
一時エネルギ蓄積部13は、モジュール化された構造及び機能を有しているため、既存の可動式埠頭クレーン1に付属品として組み込むことができる。一時エネルギ蓄積部13に加えて制動抵抗器14も今まで通り備えているため、一時エネルギ蓄積部13が作動しなくなっても、可動式埠頭クレーン1は動作を継続することができる。
【0042】
電力制御部15及び動作方式は、DCコンバータ13aを制御し、ひいては一時エネルギ蓄積部13を制御するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)において実現される。電力制御部15の基本は、アクティブパワーメータ11cのアナログ信号である。アクティブパワーメータは、三相発電機11bの出力電力を常に測定し、その測定情報を制動抵抗器14の整流器14a及び一時エネルギ蓄積部13のDCコンバータ13aに提供する。制動抵抗器14はシステムに残されており、一時エネルギ蓄積部13が作動しなくなった場合あるいはすべての制動エネルギを蓄電できなくなった場合に用いられる。
【0043】
電力制御部15は、バスシステムを介して、可動式埠頭クレーン1における図示しない上位のメインコントローラと通信する。制御部が使用しているバスシステムによっては、通信はインターフェイスを介して行われる。例えば、電力制御部15は、一時エネルギ蓄積部13と通信するためにはJ1939のバスを使用し、DCコンバータ13aと通信するためにはCANopenバスを使用する。CANopenバスは、可動式埠頭クレーン1のメインコントローラによっても使用される。
【符号の説明】
【0044】
1 可動式埠頭クレーン
2 下側キャリッジ
3 上側キャリッジ
4 タワー
5 ジブ
6 ホイールタイヤ走行機構
7 埠頭
8 支柱
9 釣合いおもり
10 プーリーヘッド
11 ディーゼル発電装置
11a 内燃機関
11b 三相発電機
11c アクティブパワーメータ
12 交流電圧回路
13 一時エネルギ蓄積部
13a DCコンバータ
14 制動抵抗器
14a 整流器
15 電力制御部
16 整流器
17 直流電圧回路
d 回転機構
d1 三相モータ
d2 インバータ
h 昇降機構
h1 三相モータ
h2 インバータ
w ラフ機構
w1 三相モータ
w2 油圧ポンプ
w3 油圧シリンダ
D 回転軸
W ラフ軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧回路(12)に給電する三相発電機(11b)を含むディーゼル発電装置(11)と、
前記交流電圧回路(12)に接続された直流電圧回路(17)と、
少なくともクレーンの回転機構(d)、昇降機構(h)、ラフ機構(w)を駆動する複数の電気モータと、
少なくとも1つの制動抵抗器(14)と、
余剰エネルギの中間蓄電用に、前記交流電圧回路(12)又は前記直流電圧回路(17)に接続された一時エネルギ蓄積部(13)と、を備える構成において、
前記複数の電気モータの少なくとも1つは、前記交流電圧回路(12)および前記直流電圧回路(17)に接続されており、
前記交流電圧回路(12)は整流器(16)を介して前記直流電圧回路(17)に接続されていることによって、前記交流電圧回路(12)と前記直流電圧回路(17)との間でエネルギ交換が可能とされている、クレーン、特に可動式埠頭クレーン(1)。
【請求項2】
少なくとも前記昇降機構(h)及び前記ラフ機構(w)の前記電気モータ(h1、w1)は、発電ブレーキとして作動することにより、電気エネルギを前記交流電圧回路(12)又は前記直流電圧回路(17)に戻すことができる、請求項1に記載のクレーン。
【請求項3】
前記複数の電気モータ(d1、h1、w1)は、三相モータとして構成されている、請求項1又は2に記載のクレーン。
【請求項4】
前記一時エネルギ蓄積部(13)は、DCコンバータ(13a)を介して前記直流電圧回路(17)に接続されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項5】
前記一時エネルギ蓄積部(13)は、二重層コンデンサとして構成されている、請求項1〜4のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項6】
前記制動抵抗器(14)は、整流器(14a)を介して前記交流電圧回路(12)に接続されている、請求項1〜5のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項7】
少なくとも前記ラフ機構(w)の前記電気モータ(w1)は、前記交流電圧回路(12)に接続されている、請求項1〜6のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項8】
前記回転機構(d)は、インバータ(d2)を介して前記直流電圧回路(17)に接続された三相モータ(d1)を含み、
前記昇降機構(h)は、インバータ(h2)を介して前記直流電圧回路(17)に接続された三相モータ(h1)を含み、
前記ラフ機構(w)は、前記交流電圧回路(12)に直接接続された三相モータ(w1)を含む、請求項1〜7のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項9】
動作方式に応じて調節される電力制御部(15)を備えており、当該電力制御部は、前記ディーゼル発電装置(11)と、前記制動抵抗器(14)又はその整流器(14a)と、前記一時エネルギ蓄積部(13)と、前記一時エネルギ蓄積部(13)のDCコンバータ(13a)と、に接続されており、かつ、当該電力制御部は、前記三相発電機(11b)に設けられたアクティブパワーメータ(11c)のデータ及び前記一時エネルギ蓄積部(13)の蓄電状態を示すデータに基づいて、前記一時エネルギ蓄積部(13)を制御し、かつ必要に応じて前記制動抵抗器(14)を制御する、請求項6〜8のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項10】
前記一時エネルギ蓄積部(13)は、前記ディーゼル発電装置(11)の通常のブースト中は、前記電力制御部(15)を介して一定の放電電力に調節され、相応の電力需要による前記ディーゼル発電装置(11)のブースト中は、前記一時エネルギ蓄積部(13)の充電段階後の蓄電状態が最大値に近い場合には、前記一定の放電電力以上の放電を行うことができるよう、前記電力制御部(15)によって調節される、請求項9に記載のクレーン。
【請求項11】
前記前記電力制御部(15)によって、前記一時エネルギ蓄積部(13)の蓄電状態下限値と蓄電状態上限値とが設定される、請求項9または10に記載のクレーン。
【請求項12】
前記蓄電状態下限値は前記蓄電状態上限値の25%に設定される、請求項11に記載のクレーン。
【請求項13】
ディーゼル発電装置(11)のブースト動作と通常動作との切り替え点付近では、前記一時エネルギ蓄積部(13)の電力供給出力は、前記電力制御部(15)によって低下させられる、請求項9〜12のいずれか1つに記載のクレーン。
【請求項14】
前記ラフ機構(w)は油圧シリンダ(w3)及び油圧ポンプ(w2)を含んでおり、前記油圧ポンプ(w2)を駆動する前記電気モータ(w1)はエネルギを戻すことができる、請求項1〜13のいずれか1つに記載のクレーン。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−520147(P2013−520147A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552402(P2012−552402)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051999
【国際公開番号】WO2011/098542
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(504346570)ゴットヴァルト ポート テクノロジー ゲーエムベーハー (14)
【氏名又は名称原語表記】GOTTWALD PORT TECHNOLOGY GMBH
【住所又は居所原語表記】Forststrasse 16,40597 Dusseldorf,Germany
【Fターム(参考)】