説明

バイア内の導電性コア上に電着コーティングを有する回路ボードおよびその作製方法

回路ボードを製造するためのプロセスは:第一側面上の第一絶縁コーティングと第二側面上の第二絶縁コーティングとを有する第一導電性コアを含む基板を提供するステップと、第一および第二絶縁コーティングならびに第一導電性コアに、開口部を形成するステップと、開口部内に導電性コアの端を露出させるステップと、第一導電性コアの露出端上に第三絶縁材料を電着させるステップを含む。このプロセスを用いて製造される回路ボードも、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路の分野、特に、チップスケールパッケージ等のアセンブリ、およびその準備に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロエレクトロニクス回路パッケージでは、回路およびユニットは、増加するスケールのパッケージングレベルで準備される。一般に、最小スケールのパッケージングレベルは、典型的には、複数の超小型回路および/または他の構成要素を収容する半導体チップである。このようなチップは、通常はセラミック、ケイ素などから作られる。多層基板を含む中間のパッケージレベル(すなわち、「チップキャリア」)には、多くのマイクロエレクトロニクス回路を収容する複数の小型チップが付着されうる。同様に、これらの中間のパッケージレベル自体が、より大型の回路カード、マザーボードなどに付着されうる。中間のパッケージレベルは、回路アセンブリ全体において、構造的支持、より小型の超小型回路および回路のより大型のボードへの移行性統合、ならびに回路アセンブリからの熱の消散を含む、複数の目的を果たす。従来の中間のパッケージレベルにおいて使用される基板は、様々な材料、例えばセラミック、ガラス繊維で強化されたポリエポキシド、およびポリイミドを含んでいる。
【0003】
電気構成要素、例えばレジスタ、トランジスタ、およびコンデンサは、一般に、印刷回路ボード等の回路パネル構造に搭載される。回路パネルは、通常、シートの主要平坦表面、または両方の主要表面上に導電体が配置された、概して平坦な誘電材料のシートを含む。導体は一般に、銅等の金属材料から形成され、ボードに搭載された電気構成要素を相互接続する役割をはたす。導体がパネルの両方の主要表面上に配置される場合には、パネルは、両側面の表面上の導体を相互接続するように誘電層中の穴(または「貫通バイア」)を通って延びるバイア導体を有しうる。複数の積み重ねられた回路パネルが組み込まれ、追加的な誘電材料の層が、スタック中の隣接するパネルの互いに面し合う表面上の導体を分離する、多層回路パネルアセンブリが、これまで作製されている。これらの多層アセンブリは、通常、必要な電気的相互接続を提供するために、必要に応じてスタック中の様々な回路パネル上の導体の間に伸びる相互接続を組み込む。
【0004】
一般に多層パネルは、適切な導体を含む個々の両面回路パネルを提供することにより作製される。それから、「プリプレッグ」と一般に呼ばれる、未硬化または部分的に硬化された誘電材料の一つ以上の層を隣接する各パネル対の間に配置して、パネルが積み重ねて積層される。このようなスタックは、通常、熱および圧力の下で硬化されて、一体的塊が形成される。硬化の後、異なるボード間の電気接続が求められる位置で、スタックを通して、典型的に穴が穿設される。そして、得られた穴または「貫通バイア」が、通常は穴の内部をメッキすることでメッキした貫通バイアを形成することにより、導電性材料によりコートまたは充填される。
【0005】
高密度の複雑な相互接続を提供する回路パネル構造へのニーズが増加している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本発明は、第一側面上の第一絶縁コーティングと第二側面上の第二絶縁コーティングとを有する第一導電性コアを含む基板を提供するステップと、第一および第二絶縁コーティングならびに第一導電性コアに、開口部を形成するステップと、開口部内に導電性コアの端を露出させるステップと、第一導電性コアの露出端上に第三絶縁材料を電着させるステップとを含む、回路ボードを製造するプロセスを提供する。
【0007】
別の態様においては、本発明は、第一側面上の第一絶縁コーティングと第二側面上の第二絶縁コーティングとを有する第一導電性コアと、導電性コアの端を開口部内に露出させる、第一および第二絶縁コーティングならびに第一導電性コアの開口部と、第一導電性コアの露出端上の電着された第三絶縁材料とを含む、基板を含む、回路ボードを提供する
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、基板の平面図である。
【図2】図2は、図1の基板の、線2−2に沿った横断面図である。
【図3】図3は、開口部を含む基板の平面図である。
【図4】図4は、図3の基板の、線4−4に沿った横断面図である。
【図5】図5は、導電性コアの端上の誘電性コーティングを含む基板の平面図である。
【図6】図6は、回路化基板の平面図である。
【図7】図7は、図6の基板の、線7−7に沿った横断面図である。
【図8】図8は、別の回路化基板の平面図である。
【図9】図9は、図8の基板の、線9−9に沿った横断面図である。
【図10】図10は、コアの凹端を伴う基板の平面図である。
【図11】図11は、図12の別の基板の、線12−12に沿った横断面図である。
【図12】図12は、図11の基板の、線12−12に沿った横断面図である。
【図13】図13は、導電性コアの端上の誘電性コーティングを含む図11の基板の平面図である。
【図14】図14は、図13の基板の、線13−13に沿った横断面図である。
【図15】図15は、回路化基板の平面図である。
【図16】図16は、図15の基板の、線16−16に沿った横断面図である。
【図17】図17は、多層基板の平面図である。
【図18】図18は、図17の基板の、線18−18に沿った横断面図である。
【図19】図19は、回路化基板の平面図である。
【図20】図20は、図19の基板の、線20−20に沿った横断面図である。
【図21】図21は、本発明の態様による、他の基板の横断面図である。
【図22】図22は、本発明の態様による、他の基板の横断面図である。
【図23】図23は、別の回路化基板の平面図である。
【図24】図24は、図23の基板の、線24−24に沿った横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一態様では、本発明は、導電性コアとコアを通って延びる一つ以上のバイアとを含む回路基板を製造するプロセスを目的とする。
【0010】
図1は、基板10の平面図である。図2は、図1の基板の、線2−2に沿った横断面図である。基板10は、導電性コア12と、コアの両側面の主要表面18および20上の電気絶縁誘電性材料14および16の第一および第二層とを含む。
【0011】
コアは、金属、例えば未処理または亜鉛メッキされた鋼、アルミニウム、金、ニッケル、銅、マグネシウムまたは前述の金属のいずれかの合金、ならびに導電性炭素被覆材料等、複数の導電性材料の任意のものから製造されうる。一態様では、コアは、約10μm〜約100μm、典型的には約25μm〜約100μmの範囲の厚みを有する。
【0012】
別の実施形態においては、コアは、ニッケル−鉄合金を含む。好ましい鉄−ニッケル合金は、約64重量パーセントの鉄と36重量パーセントのニッケルを含むINVAR(商標)である。この合金は、チップを調製するために用いられるケイ素材料のものと同等の、低い熱膨張係数を有する。この性質は、通常使用の間の熱サイクリングによるチップスケールパッケージの連続するより大きい、またはより小さいスケールの層間の接着剤接合の失敗を防ぐために望ましい。
【0013】
絶縁コーティングの塗布の前に、金属、通常は銅の層が、最適の導電率を確保するために、コアに塗布されうる。この金属の層、ならびに後続の金属化ステップで塗布されるものは、例えば電気メッキ、金属蒸着技術、および無電解メッキなど、従来の手段により塗布されうる。金属の層は、典型的に約1〜約10μmの厚さを有する。
【0014】
本発明の一実施形態では、基板は、前述の金属のいずれかまたはその組み合わせからなる、有孔のコアを含む。すなわち、コアは、前述の任意の基板材料のシートであり得、コアの一部だけ、またはコアの全部が有孔である。
【0015】
典型的に、穴(またはバイア)は、サイズおよび形が均一である。穴は円形であるのが典型的であるが、その場合には穴の直径は約8ミル(203.2ミクロン)である。有孔の基板においては、穴は、必要に応じて大きめまたは小さめでありうる。穴の間隔は、中心間が約20ミル(508ミクロン)でありうるが、これも必要に応じて大きめまたは小さめでありうる。
【0016】
層14および16に使用される誘電性コーティングは、後述の様々なコーティング組成物の任意のものから形成されうる。誘電性コーティングは、熱可塑性組成物から形成されてもよく、塗布後に溶媒(すなわち、有機溶媒および/または水)が除去または蒸発されることにより、基板上に誘電性コーティングの膜が形成される。誘電性コーティングは、硬化可能または熱硬化性組成物から形成されてもよく、組成物が基板に塗布され、硬化されると、誘電性コーティングの硬化フィルムが形成される。得られるコーティングが十分な絶縁性を確保するために十分に低い誘電率と耐炎性を有するという条件で、誘電性コーティングは、任意のコーティング塗布技術により塗布される任意のコーティングであればよい。
【0017】
誘電性コーティングは、例えば、浸漬コーティング、蒸着、電着およびオートフォレシス(autophoresis)を含む任意の適切なコンフォーマルコーティング方法によっても塗布されうる。蒸着により塗布される誘電性コーティングの例には、ポリ−(パラ−キシリレン)(置換および非置換のポリ−(パラ−キシリレン)を含む);シルセスキオキサン;ポリ−ベンゾシクロブテンおよびポリイミドが含まれる。
【0018】
電着により塗布される誘電性コーティングの例には、当業者に周知のように、アノード性およびカソード性のアクリル、エポキシ、ポリエステル、ポリウレタン、ポリイミドまたはオレオレジン組成物が含まれる。誘電性コーティングは、電着可能感光性組成物の電着により形成されてもよい。
【0019】
また、誘電性コーティングの塗布前に、基板表面が、誘電性材料の塗布のために前処理され、または他の方法により調製されうる。例えば、誘電体塗布前のクリーニング、すすぎ、および/または接着促進剤による処理が適切でありうる。
【0020】
図3は、基板内を通る開口部22を含む基板10の平面図である。図4は、図3の基板の、線4−4に沿った横断面図である。絶縁層の塗布後に、絶縁層の機械的ドリリング、レーザドリリング、化学エッチング、ドライプラズマエッチング、次いでコアの化学エッチング等を含む任意の公知技術を用いて、開口部がつくられうる。開口部は、例えば約25μmの直径を有する円形の断面形、または別の断面形を有しうる。あるいは開口部が絶縁コーティングの塗布前にコア中に存在し、開口部中の任意の絶縁コーティングが、後で除去されてもよい。いずれの場合にも、開口部は、導電性コアの端24を露出させる。この例では、端は、開口部の壁26と位置がそろえられる。
【0021】
開口部内を通る導体により、基板の一つの表面上の回路が基板の反対の表面上の回路に電気的に接続されうる。導体は、開口部を完全に満たし、または開口部を部分的に満たしてもよく、あるいは開口部の側面に沿って配置されてもよい。いずれの場合にも、開口部内のコアと導体との間の電気接続を防止することが望ましいだろう。一態様では、本発明は、開口部内において導体からコアを絶縁する方法を提供する。開口部内に絶縁材料を堆積させる従来の方法では、開口部の直径が例えば200ミクロン未満の場合には、開口部の閉塞が生じた。このような閉塞は、閉塞された開口部から絶縁材料の一部をまず除去せずには、後の開口部内における導体の形成を妨げる。本発明は、過度の閉塞を伴わずに小さな直径の穴の中の絶縁材料の堆積を可能にする方法を提供する。このような直径は、200ミクロン以下、または別の例においては50ミクロンコアにおいて150ミクロン以下でありうる。
【0022】
次いで、誘電性コーティングが、コアの露出端上に塗布されうる。図5は、導電性コアの端上に誘電性コーティング28を含む基板の平面図である。図6は、図5の基板の線6−6に沿った横断面図である。電着プロセスを用いて、コアの露出部だけがコートされる。この例では、開口部内のコアの端だけがコートされる。
【0023】
一例においては、誘電体−金属コア−誘電体の構造が、従来の手段により、またはパターニングされた金属コアを積層してからパターニングされた領域の誘電体を開くことにより、直接パターニングされうる。これらの場合には、金属コアは、バイア内になお露出される。バイアに流入し、露出した金属コア領域を十分に絶縁しうる、コンフォーマル電着コーティングが用いられる。
【0024】
一実施形態においては、パターンニングされた誘電体−金属コア−誘電体基板の露出端で、電着コーティング誘電体が塗布されうる。これは、誘電体−金属コア−誘電体が従来の手段により、またはパターニングされた金属コアを積層してからパターニングされた領域の誘電体を開くことにより、直接パターニングして、基板に行われうる。
【0025】
本発明の特定の実施形態では、電着可能コーティングの電着により、誘電性コーティングが基板に塗布される。コーティング組成物は、水性媒質に分散される樹脂相を含み得、樹脂相は、当該樹脂相に存在する樹脂固体の総重量に基づいて少なくとも1重量パーセントの共有結合したハロゲン含量を有する。
【0026】
様々な電着可能フィルム形成性ポリマーが知られており、ポリマーが「水分散可能」、すなわち水に可溶化、分散または乳化されるように適合される限り、本発明の電着可能コーティング組成物において使用されうる。水分散可能ポリマーは性質がイオン性である。すなわちポリマーは、負電荷を与えるためにアニオン性官能基を、または正電荷を与えるためにカチオン性官能基を含みうる。本発明の特定の実施形態においては、樹脂(a)は、カチオン性塩の基、通常はカチオン性アミン塩の基を含む。
【0027】
アニオン性電着可能コーティング組成物における樹脂(a)としての使用に適するフィルム形成性樹脂の非限定的な例には、乾性油または半乾性脂肪酸エステルのジカルボン酸または無水物との反応生成物または付加物;および、脂肪酸エステル、不飽和酸または無水物と、ポリオールとさらに反応される任意の追加的な不飽和修飾材料の反応生成物等の塩基−可溶化、カルボン酸基含有ポリマーが含まれる。不飽和カルボン酸のヒドロキシ−アルキルエステル、不飽和カルボン酸および少なくとも一つの他のエチレン性不飽和モノマーの、少なくとも部分的に中和されたインターポリマーも適切である。さらに別の適切な電着可能樹脂には、アルキド−アミノプラストビヒクル、すなわち、アルキド樹脂およびアミン−アルデヒド樹脂を含むビヒクルが含まれる。別の適切なアニオン性電着可能樹脂組成物は、樹脂性ポリオールの混合エステルを含む。当業者に周知のように、リン酸塩化ポリエポキシドまたはリン酸塩化アクリルポリマー等の他の酸官能性ポリマーも使用されうる。さらに、一つ以上のペンダントカルバメート官能基を含む樹脂が、樹脂(a)としての使用に適切である。
【0028】
本発明の一つの特定の実施形態においては、活性水素含有イオン性電着可能樹脂(a)は、カチオン性であり、カソード上に堆積しうる。このようなカチオン性フィルム形成性樹脂の非限定的な例には、ポリエポキシドと第一級または第二級アミンとの酸可溶化反応生成物等のアミン塩の基を含有する樹脂を含む。通常、これらのアミン塩の基を含有する樹脂は、以下に詳述されるように、ブロック化イソシアネート硬化剤と組み合わせて使用される。イソシアネートは完全にブロックされてもよく、またはイソシアネートは部分的にブロックされ、樹脂骨格と反応させられてもよい。また、一成分の組成物が、本発明の電着可能コーティング組成物において樹脂(a)として使用されうる。直前に記載のエポキシ−アミン反応生成物に加えて、樹脂(a)は、カチオン性アクリル樹脂から選択されてもよい。
【0029】
アミン塩の基を含有する樹脂に加えて、第四級アンモニウム塩の基を含有する樹脂も使用されうる。これらの樹脂の例には、有機ポリエポキシドを第三級アミン塩と反応させることにより形成される樹脂が含まれる。他のカチオン性樹脂の例は、第三級スルホニウム塩の基を含有する樹脂および第四級ホスホニウム塩の基を含有する樹脂である。また、エステル交換反応を介して硬化するフィルム形成性樹脂が使用されうる。さらに、Mannich塩基から調製されるカチオン性組成物が使用されうる。
【0030】
本発明の一実施形態においては、樹脂(a)は、第一級および/または第二級アミン基を含む、一つ以上の正に荷電した樹脂を含みうる。一例においては、ジエチレントリアミンまたはトリエチレンテトラアミン等のポリアミンのポリケチミン誘導体が、ポリエポキシドと反応させられる。反応生成物が酸で中和され、水に分散されると、遊離第一級アミン基が生成される。また、ポリエポキシドが、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラアミン等の過剰のポリアミンと反応させられ、過剰なポリアミンが反応混合物から減圧除去される場合にも、同等の産物が形成される。
【0031】
上記のイオン性樹脂の混合物もまた、有利に使用されうる。本発明の一実施形態においては、樹脂(a)が、カチオン性塩の基を有するポリマーを含み、第一級、第二級および/または第三級アミン基を有するポリエポキシドベースのポリマー(上記のもの等)ならびにヒドロキシルおよび/またはアミン官能基を有するアクリルポリマーから選択される。
【0032】
前述のように、本発明の一つの特定の実施形態においては、樹脂(a)は、カチオン性塩の基を含む。この場合には、このようなカチオン性塩の基は、電着可能組成物において従来使用されるもの等の無機酸または有機酸により樹脂を可溶化することにより典型的に形成される。可溶化酸の適切な例には、スルファミン酸、酢酸、乳酸、および蟻酸が含まれるがこれに限られない。スルファミン酸および乳酸が最も一般的に使用される。
【0033】
また、上記のように、電着可能コーティング組成物の樹脂相の共有結合したハロゲン含量は、樹脂(a)に共有結合したハロゲン原子に由来しうる。そのような場合には、共有結合したハロゲン含量は、上記の任意のフィルム形成性イオン樹脂を形成するために使用される反応物に起因しうる。例えば、アニオン性基含有ポリマーの場合には、樹脂は、ハロゲン化フェノール、例えば、塩素化または臭素化ビスフェノールA等のハロゲン化多価フェノールと、樹脂(a)に関して上記されるもの等のエポキシ基含有物質の反応と、これに続くリン酸での可溶化の生成物、あるいは代替的に、エポキシ含有化合物を、ハロゲン化カルボン酸と反応させ、続いて任意の残りのエポキシ基をリン酸と反応させた生成物でありうる。その後、酸性基がアミンにより可溶化されうる。同様に、カチオン性塩の基を含有するポリマーの場合には、樹脂は、上記のもの等のエポキシ官能性物質とハロゲン化フェノールとの反応と、これに続く任意の残りのエポキシ基とアミンとの反応の生成物でありうる。そして、反応生成物が酸で可溶化されうる。
【0034】
本発明の一実施形態においては、樹脂(a)の共有結合したハロゲン含量は、ハロゲン化フェノール、ハロゲン化ポリオレフィン、ハロゲン化リン酸エステル、およびその混合物の少なくとも一つより選択されるハロゲン化化合物から得られうる。本発明の別の実施形態においては、樹脂(a)の共有結合したハロゲン含量は、ハロゲン化多価フェノール、例えば、テトラクロロビスフェノールA等の塩素化ビスフェノールA、またはテトラブロモビスフェノールA等の臭素化ビスフェノールAから得られる。さらに、共有結合したハロゲン含量は、ハロゲン化エポキシ化合物、例えばハロゲン化ビスフェノールAのジグリシジルエーテルから得られうる。
【0035】
上記の活性水素含有イオン性電着可能樹脂(a)は、本発明の電着可能コーティング組成物中に、電着可能コーティング組成物の総重量に基づいて、5〜90重量%、通常は10〜80重量%、しばしば10〜70重量%、典型的には10〜60重量%の範囲の量で存在しうる。
【0036】
上記のように、本発明の電着可能コーティング組成物の樹脂相は、直前に記載のイオン性電着可能樹脂(a)の活性水素と反応するように適合された(b)硬化剤をさらに含む。ブロック化有機ポリイソシアネートおよびアミノプラスト硬化剤の両方が、本発明における使用に適するが、カソード電着にはブロック化イソシアネートが典型的に使用される。
【0037】
アニオン電着のための一般的な硬化剤であるアミノプラスト樹脂は、アミンまたはアミドとアルデヒドとの縮合生成物である。適切なアミンまたはアミドの例は、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素および類似の化合物である。一般に、使用されるアルデヒドはホルムアルデヒドであるが、アセトアルデヒドおよびフルフラール等の他のアルデヒドから生成物が作られてもよい。縮合生成物は、用いられる具体的なアルデヒドにより、メチロール基または類似のアルキロール基を含む。これらのメチロール基が、アルコールとの反応によりエーテル化されるのが好ましい。使用される様々なアルコールには、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびn−ブタノール等、1〜4個の炭素原子を含む一価アルコールが含まれ、メタノールが好ましい。アミノプラスト樹脂は、American Cyanamid Co.からCYMELの商標で、およびMonsanto Chemical Co.からRESIMENEの商標で市販されている。
【0038】
アミノプラスト硬化剤は、典型的に、活性水素含有アニオン電着可能樹脂と共に、電着可能コーティング組成物中の樹脂固体の総重量に基づいたパーセンテージで、約1〜90重量%、しばしば5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲の量で利用される。
【0039】
カソード電着組成物において一般に使用される硬化剤は、ブロック化ポリイソシアネートである。ポリイソシアネートは、完全にブロック化されてもよいし、あるいは部分的にブロック化されて、ポリマー骨格と反応されてもよい。「ブロック化」とは、得られるブロック化イソシアネート基が、周囲温度で活性水素に対して安定であるが、通常は90℃〜200℃の間の高温でフィルム形成性ポリマーにおいて活性水素と反応するように、イソシアネート基が化合物と反応させられていることを意味する。
【0040】
適切なポリイソシアネートには、脂環式ポリイソシアネートを含む芳香族および脂肪族ポリイソシアネートが含まれ、代表例には、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、その混合物、p−フェニレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルイソシアネートの混合物が含まれる。トリイソシアネート等、より高次のポリイソシアネートが使用されうる。一例には、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートが含まれる。ネオペンチルグリコールおよびトリメチロールプロパン等のポリオールを伴う、ならびにポリカプロラクトンジオールおよびトリオール(NCO/OH当量比が1より大きい)等のポリマーポリオールを伴う、イソシアネートプレポリマーも使用されうる。
【0041】
ポリイソシアネート硬化剤は、典型的に、活性水素含有カチオン性電着可能樹脂(a)と共に、電着浴の総重量に基づいて、1〜90重量%、通常は1〜80重量%、しばしば1〜70重量%、および典型的に1〜15重量%の範囲の量で利用される。
【0042】
ベータ−ヒドロキシウレタン硬化剤も、適切である。そのようなベータ−ヒドロキシウレタンは、イソシアネート化合物、例えば、直前に記載されるもののいずれか、1,2−ポリオールおよび/または従来のブロッキング、例えば一価アルコールから形成される。二級アミンでブロック化した脂肪族および脂環式イソシアネートも適切である。
【0043】
本発明の一実施形態においては、硬化剤(b)は、硬化剤(b)中に存在する全樹脂固体の重量に基づいて、60重量%までの、典型的には1〜50重量%、しばしば2〜30重量%、通常は5〜25重量%の範囲であり、10〜20重量%でありうる、共有結合したハロゲン含量を有する。そのような場合には、硬化剤(b)中に存在する共有結合したハロゲン含量は、例えば、4−クロロ−6−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネートを2−ブトキシエタノール等の適切なブロック化剤により少なくとも部分的にブロック化することにより調製されうる、ハロゲン含有ブロック化イソシアネートに由来しうる。部分的にブロック化される場合、任意の残りのイソシアネート基は、トリメチロールプロパン等のポリオールと反応させられ、これにより硬化剤の分子量が増加されうる。
【0044】
上記のように、本発明のさらなる実施形態においては、電着可能コーティング組成物の樹脂相中に存在する共有結合したハロゲン含量は、樹脂(a)および硬化剤(b)とは異なり、これらに加えて存在する成分(c)に由来しうる。そのような場合には、成分(c)は典型的に、ハロゲン化ポリオレフィン、ハロゲン化リン酸エステル、上記の任意のハロゲン化フェノール等のハロゲン化フェノール、およびこれらの混合物からなる群より選択される、共有結合したハロゲン含有化合物である。
【0045】
上記のように、電着可能コーティング組成物の樹脂相中に存在する共有結合したハロゲン含量は、共有結合したハロゲン含量が、得られる電着コーティングが電気泳動的に塗布され、硬化された場合に、前述のようにIPC−TM−650による耐炎性試験をパスすることを確保するのに十分であるという条件で、樹脂(a)、硬化剤(b)、成分(c)、または以上の任意の組み合わせに由来しうる。また、電着可能コーティング組成物の樹脂相の共有結合したハロゲン含量は、電着プロセスおよび/または得られる誘電性コーティング特性に悪影響を及ぼすのに不十分な量で存在しなければならない。
【0046】
本発明の実施形態においては、電着可能コーティング組成物は、穴またはバイア壁の表面上、ならびにバイア開口部での端への、(穴を妨げることのない)円滑かつ均一な厚さの誘電性コーティングの堆積を助けうる、レオロジー改変剤をさらに含みうる。コーティング技術において周知の様々なレオロジー改変剤の任意のものが、この目的で使用されうる。
【0047】
一つの適切なレオロジー改変剤は、アミン基、典型的には第一級アミン基、第二級アミン基およびその混合物を含むカチオン性ポリエポキシド−アミン反応生成物とポリエポキシド架橋剤との混合物を水性媒質中に分散し、混合物を架橋させるのに十分な温度に混合物を加熱し、これによりカチオン性ミクロゲル分散物を形成することにより調製される、カチオン性ミクロゲル分散物を含む。他の適切なレオロジー改変剤には、シェル−コア形態を有するカチオン性ミクロゲル分散物を含む。このミクロゲルは、カチオン性フィルム形成性樹脂および熱硬化性架橋剤の水性媒質中での乳化、および得られたエマルジョンを二つの成分を架橋するのに十分な温度に加熱することにより調製される。
【0048】
カチオン性ミクロゲルは、適切なレオロジー制御および穴端被覆を生じるのに十分な量であるが、塗布時の電着可能組成物の流れまたは硬化されたコーティングの表面粗さに悪影響を及ぼすのに不十分な量で、電着可能コーティング組成物中に存在する。例えば、すぐ上に記載のカチオン性ミクロゲルは、電着可能コーティング組成物の樹脂相中に、樹脂相中に存在する全樹脂固体の重量に基づいて、0.1〜30重量%、典型的に1〜20重量%の範囲の量で存在しうる。
【0049】
電着可能コーティング組成物は、水性分散物の形態である。「分散物」という用語は、樹脂が分散相にあり水が連続相にある、二相の透明、半透明または不透明な樹脂系であると考えられる。樹脂相の平均粒度は、一般に1.0未満、通常は0.5ミクロン未満、典型的に0.15ミクロン未満である。
【0050】
水性媒質中の樹脂相の濃度は、水性分散物の総重量に基づいて、少なくとも1および通常は2〜60重量%である。本発明の組成物が樹脂濃縮物の形態である場合には、それらは一般に、水性分散物の重量に基づいて20〜60重量%の樹脂固形分を有する。
【0051】
電着可能コーティング組成物は、二成分として典型的に供給される:(1)活性水素含有イオン性電着可能樹脂、すなわち主要フィルム形成性ポリマー、硬化剤、および任意の追加的な水分散性非着色成分を一般に含む、透明樹脂フィード(feed);ならびに(2)一つ以上の顔料と、主要フィルム形成性ポリマーと同一または異なりうる水分散性グラインド樹脂と、および、任意に、触媒および湿潤または分散補助剤等の添加剤とを一般に含む、顔料ペースト。電着可能コーティング成分(1)および(2)が、水と通常は凝集溶剤(coalescing solvent)とを含む水性媒質中に分散されて、電着浴が形成される。あるいは、本発明の電着可能組成物は、一成分組成物として供給されうる。本発明の特定の実施形態においては、電着可能コーティング組成物が、実質的に非着色の一成分組成物として提供されうる。
【0052】
当然のことながら、成分(c)が、使用される場合には、電着浴の形態で電着可能コーティング組成物中に取り込まれうるための様々な方法がある。成分(c)は、「ニートで」取り込まれうる。すなわち、成分(c)またはその水溶液が、分散電着組成物成分(1)および(2)に、または適用可能であれば分散一成分電着組成物に、直接加えられうる。あるいは成分(c)が、成分(1)および、使用される場合は成分(2)を、水性媒質中に分散する前に、透明樹脂フィード(または個々の透明樹脂フィード成分のいずれか、例えばフィルム形成樹脂または硬化剤)に混合または分散されうる。さらに、成分(1)および成分(2)を水性媒質中に分散する前に、成分(c)が、顔料ペーストに、あるいは個々の顔料ペースト成分のいずれか、例えば顔料グラインド樹脂に、混合または分散されうる。最後に、成分(c)が、直接オンライン(on−line)で電着浴に加えられうる。
【0053】
電着可能コーティングは、電着浴の形態であればよく、典型的には、電着浴の総重量に基づいて5〜25重量%の範囲内の樹脂固形分を有する。
【0054】
上述のように、水性媒質は、水のほかに凝集溶剤を含みうる。有用な凝集溶剤には、炭化水素、アルコール、エステル、エーテルおよびケトンが含まれる。通常の凝集溶剤には、アルコール、ポリオールおよびケトンが含まれる。具体的な凝集溶剤には、イソプロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、イソホロン、2−メトキシペンタノン、エチレンおよびプロピレングリコールならびにエチレングリコールのモノエチルエーテル、エチレングリコールのモノブチルエーテルおよびエチレングリコールのモノヘキシルエーテル等のグリコールエーテルが含まれる。凝集溶剤の量は一般に、水性媒質の総重量に基づき、約0.01〜25重量%であり、使用時には約0.05〜約5重量%であるのが好ましい。
【0055】
典型的には実質的に顔料を含まないが、必要に応じて、顔料組成物および/または界面活性剤、湿潤剤または触媒等の様々な添加物が、分散物に含まれうる。顔料組成物は、例えば、酸化鉄、クロム酸ストロンチウム、カーボンブラック、二酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、ならびに当技術分野で周知の着色顔料などの顔料を含む、従来のタイプのものであればよい。電着浴は通常、クロム−含有顔料および/または鉛−含有顔料を実質的に含まない。
【0056】
分散物の顔料分は通常、顔料対樹脂比率として表される。本発明の実施においては、顔料が使用される場合には、顔料対樹脂比率は通常、約0.02〜1:1の範囲内である。上述の他の添加物は通常、樹脂固体の重量に基づいて0.01〜10重量%の範囲の量で分散物中にある。
【0057】
上記の電着可能コーティング組成物およびそのような組成物の塗布方法は、米国特許第7,000,313号および第6,713,587号に詳述されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
上述の電着可能コーティング組成物の任意のものが、導電性基板の露出領域(または金属化等により導電性にした基板)に電気泳動的に塗布されうる。電着のために印加される電圧は変動し得、例えば、約1ボルトの低さから数千ボルトの高さでありうるが、典型的には約50〜約500ボルトの間である。電流密度は通常、1平方フィートあたり約0.5アンペア〜約5アンペア(1平方センチメートルあたり約0.5〜約5ミリアンペア)の間であり、電着の間に減少する傾向にあり、これは基板の全露出表面上の絶縁コンフォーマルフィルムの形成を示す。コーティングが電着により塗布された後、硬化されうる。例えば、90°〜300℃の範囲の高温で、1〜40分間熱硬化されて、基板の全露出表面上にコンフォーマル誘電性コーティングが形成されうる。硬化の間には、コーティングの層が薄くなって広がり、コア端24の角30および32をカバーしうる。
【0059】
誘電性コーティングは、開口部内のコアの全露出表面に塗布されて、その上にコンフォーマルコーティングを形成する。本明細書において使用されるところの「コンフォーマル」フィルムまたはコーティングとは、基板のトポグラフィーに適合した実質的に均一の厚みを有するフィルムまたはコーティングをさす。誘電性コーティングフィルム28の厚みは、約50ミクロン以下、通常は約25ミクロン以下、および典型的には約20ミクロン以下でありうる。様々な理由から、より低いフィルム厚が所望される。例えば、低いフィルム厚を有する誘電性コーティングは、サイズがより小さなバイアを可能にする。
【0060】
電着誘電性コーティングは、わずか(no more than)4.00、時にわずか約3.50、しばしばわずか約3.30、通常はわずか約3.00、および典型的にはわずか約2.80の誘電率を有しうる。また、硬化フィルムは、約0.02以下の、通常は約0.15以下、および約0.01以下でありうる、誘電損失係数を有しうる。また、低い誘電率を有する材料は、より低いフィルムを有する誘電性コーティングを可能にしうる。
【0061】
誘電性材料は、非導電性物質または絶縁体である。「誘電率」は、電荷を蓄積する誘電性材料の能力の指標または測定値である。誘電率は、材料のキャパシタンスに正比例し、これは、材料の誘電率が減少するとキャパシタンスが減少することを意味する。低誘電率の材料が、基板およびコーティングのキャパシタンスが回路の確実な機能に重要な高周波数、高速デジタルの用途に望ましい。例えば、このキャパシタンスにより集積回路間の演算速度が減じられ、操作に必要な電力が増加されるため、現在のコンピューター操作は、多層アセンブリ上の回路パスと集積回路の間のカップリングキャパシタンスにより制限されている。
【0062】
誘電性コーティングの塗布の後、さらなる処理には、絶縁層の一方または両方の回路化、および開口部内の導電体の形成を含みうる。一例においては、開口部が、銅等の導電性材料で満たされうる。このような導電性材料は、電着された誘電材料によりコア層から電気的に絶縁される。
【0063】
図7は、回路化(circuitized)基板の平面図である。図8は、図7の基板の線8−8に沿った横断面図である。図7および8の例においては、導体セクション36、38、40および42を含む回路34が、基板上に形成される。導体38は、開口部を満たし、電着材料によりコア層から絶縁される。
【0064】
回路化は、公知の技術を使用して応用されうる。例えば、導電性層が誘電性材料の層の上に塗布され、レジストの層が導電性層に塗布されうる。それから、レジストがパターニングされ、回路導体を残して導電性層の部分が除去される。次に、レジストが剥がし取られ、回路導体が露出される。
【0065】
化学的、機械的またはレーザ切除を用いて、または選択された領域でのコーティング塗布を防ぐためのマスキング技術を用いるかまたは他の方法により誘電性コーティングの部分を所定パターンで除去して導電性コアのセクションを露出させ、誘電性コーティングの部分に金属の層を塗布して導体および接触子を形成することにより、追加導体または接触子が形成されうる。誘電性コーティング層の少なくとも一つの金属化も、誘電性コーティング層の表面に隣接する接触子および導体を形成するために用いられうる。
【0066】
金属化は典型的には、全ての表面に金属の層を塗布して、基板を通る(すなわちバイアを通る)、および/またはコアへ(貫通はしない)の(すなわちブラインドバイア)、金属化バイアを形成させることにより、行われる。金属層の厚みは、典型的には、約5〜50ミクロンである。
【0067】
金属化ステップの前に、金属層の誘電性コーティングへの接着を増強するために、全ての表面が、イオンビーム、電子ビーム、コロナ放電またはプラズマ照射により処理された後、全ての表面に接着促進剤層が塗布されうる。接着促進剤層は、50〜5000オングストロームの範囲の厚さを有し得、典型的には、クロム、チタン、ニッケル、コバルト、セシウム、鉄、アルミニウム、銅、金、タングステンおよび亜鉛、ならびにその合金および酸化物より選択される金属または金属酸化物である。
【0068】
金属化の後、フォトレジスト(またはレジスト)組成物から形成される感光層が、金属層に塗布されうる。任意に、感光層の塗布前に、金属化された基板が洗浄および前処理、例えば酸性エッチング液で処理されて、酸化金属が除去されうる。感光層は、ポジティブまたはネガティブ感光層でありうる。感光層は、典型的に約2〜約50ミクロンの厚さを有し、写真平板処理技術の当業者に公知の任意の方法により応用されうる。所望の回路パターンを作製するために、付加的または減算的処理方法が使用されうる。
【0069】
適切なポジティブ−作用性感光性樹脂には、当業者に公知の任意のものが含まれる。例には、ジニトロ−ベンジル官能性ポリマーが含まれる。このような樹脂は、高度の感光性を有する。一例では、樹脂感光層は、噴霧により典型的に塗布される、ジニトロ−ベンジル官能性ポリマーを含む組成物である。ニトロベンジル官能性ポリマーも適切である。
【0070】
感光層は、ジニトロベンジル官能性ポリウレタンおよびエポキシ−アミンポリマーを含む電着可能組成物でもありうる。
【0071】
ネガティブ−作用性フォトレジストには、液体またはドライフィルムタイプの組成物が含まれる。液体組成物は、回転塗布技術、カーテン塗布、または電着により塗布されうる。液体フォトレジストは、電着により塗布されるのが好ましく、カチオン電着により塗布されるのがより好ましい。電着可能組成物は、イオン性のポリマー材料を含み、これはカチオン性でもアニオン性でもよく、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、およびポリエポキシドより選択されうる。
【0072】
感光層が塗布された後、所望のパターンを有するフォトマスクが感光層の上に配置され、層状基板が十分なレベルの適切な化学線放射源に曝露されうる。本明細書で使用されるところの「十分なレベルの化学線放射」という用語は、ネガティブ−作用性レジストの場合には、放射線被曝領域のモノマーを重合する放射線のレベル、またはポジティブ−作用性レジストの場合には、ポリマーを解重合し、またはポリマーの溶解度を高める放射線のレベルをいう。これにより、放射線被曝領域と放射線遮蔽領域の間で異なった溶解度が生じる。
【0073】
放射源に曝露した後、フォトマスクが除去され、従来の現像液を使用して層状基板が現像されて感光層のより溶解性の部分がさらに除去され、下の金属層の選択された領域が露出されうる。このステップの間に露出された金属が、次に、金属を水溶性金属複合体に変換する金属エッチング液を使用してエッチングされうる。可溶性複合体は、水噴霧により除去されうる。
【0074】
感光層は、エッチングステップの間にその下にある任意の金属を保護する。エッチング液を通さない残りの感光層が、次に、化学的ストリッピングプロセスにより除去されて、上述のように形成される金属化バイアにより接続される回路パターンが提供されうる。
【0075】
基板上の回路パターンの準備後、一つ以上の後続ステップにおいて他の回路構成要素が取り付けられて、回路アセンブリが形成されうる。追加的構成要素には、上記のプロセスのいずれかにより準備される、多層回路アセンブリ、より小型の構成要素(半導体チップ等)、介入物層、より大型の回路カードまたはマザーボード、および能動または受動構成要素の一つ以上が含まれうる。構成要素は、従来の接着剤、表面実装技術、ワイヤボンディングまたはフリップチップ技術を用いて取り付けられうる。
【0076】
別の例では、一つ以上の導電体が、開口部の壁上に形成されうる。このような導体は、電着誘電性材料によりコア層から電気的に絶縁される。
【0077】
図9は、別の回路化基板50の平面図である。図10は、図9の基板の線10−10に沿った横断面図である。図9および10の例においては、導体セクション54、56、58、60および62を含む回路52が、基板上に形成される。導体56および58は、開口部の壁64に隣接して配置され、電着材料28によりコア層から絶縁される。
【0078】
図11は、基板内を通る開口部82を含む別の基板70の平面図である。図12は、図11の基板の線12−12に沿った横断面図である。基板70は、導電性コア72と、コアの両側面の主要表面78および80上の電気絶縁誘電性材料の第一および第二層74および76とを含む。コアは、約5μmの低さの厚みを有しうる。
【0079】
開口部82は、上記のように、任意の公知技術を用いて作製されうる。開口部は、例えば約25μmの直径の円形断面形、または別の断面形を有しうる。開口部は、導電性コアの端84を露出させる。
【0080】
バイアのブロッキングの可能性を最小限にするために、コアが、電着コーティング誘電体の塗布前に、酸エッチングにより凹まされうる。あるいは、バイアが未反応の電着コーティングによりブロックされる場合には、ベイキングまたはベイキング後のレーザエッチングの前に加圧水噴霧によりバイアが開けられうる。
【0081】
この例では、コアの端84の一部が除去されて、深さD1を有する凹部がつくられる。この部分は、コアの露出端をエッチングすることにより除去されうる。エッチングは、酸性エッチング液、例えば約1.5のpHのHCl/CuCl/H混合物(x=1、2)を用いて達成されうる。各成分の正確な組成は、溶液が新しいか、または調節された平衡状態であるかにより変動する。エッチングの量は、基板が溶液を通過する速度と比例することが示されている。したがって、基板が、例えばコンベヤ上でエッチング溶液を通過する場合には、コンベヤの速度を変えることによりエッチングの量を調整可能である。異なる基板コア材料に、異なるエッチング液が用いられうる。
【0082】
エッチングの後に、コアの端が、開口部の壁86から距離D1凹まされる。それから、前述のプロセスおよび材料のいずれかを用いて、誘電性材料の層がコアの端上に形成されうる。一例においては、エッチング距離D1に対するコアの厚みの比は、約2である。
【0083】
図13は、基板70の平面図である。図14は、図13の基板の線14−14に沿った横断面図である。誘電性コーティング88は、電着を用いて露出端に塗布されうる。誘電層の表面90は、図14に示すように、開口部の壁86と位置が合わせられうる。誘電層の表面と壁の一致を達成するために、開口部が広げられ、あるいは開口部を作製するために用いられるのと類似の技術を使用して処理されうる。例えば、再び開口部が穿設され、または、プラズマエッチングまたは他の材料除去技術を用いて開口部がさらに形成されうる。他の例においては、誘電層の表面が、壁86に対して凹まされ、または開口部内に突出しうる。
【0084】
図15は、回路化基板の平面図である。図16は、図15の基板の線16−16に沿った横断面図である。図15および16の例においては、導体セクション102、104、106および108を含む回路100が、基板上に形成される。導体104は開口部を満たし、電着材料88によりコア層から絶縁される。
【0085】
別の例では、図9および10に示すように、一つ以上の導電体が開口部の壁上に形成されうる。このような導体は、電着誘電材料によりコア層から電気的に絶縁される。
【0086】
図17は、多層基板120の平面図である。図18は、図17の基板の線18−18に沿った横断面図である。基板は、第一および第二導電性コア122および124、ならびに第一、第二および第三絶縁材料層126、128および130を含む。開口部132が、上記の技術を使用して基板に形成される。この例では、両方のコアが、開口部の壁134から凹まされている。誘電性コーティング138が、電圧源140により示されるようにそのコアだけに電圧を印加することにより、コア122の一つに選択的に電着されうる。この例は、複数のコアの使用を示し、選択されたコアの一つだけが開口部に隣接した端上の電着コーティングを含む。誘電性コーティングの電着に続いて、開口部が広げられて、誘電性コーティングの表面の位置が開口部の壁と合わせられうる。別の例では、コアの端は、開口部の壁と位置が合わせられるように、未エッチングであってもよい。
【0087】
図19は、回路化基板120の平面図である。図20は、図19の基板の線20−20に沿った横断面図である。図19および20、導体セクション152、154、156および158を含む回路150が、基板上に形成される。導体154は、開口部内に配置され、電着材料138によりコア122層から絶縁される。導体セクション154は、端160でコア124と電気的に接触する。図19および20の構造は、基板が複数のコアを含むことができ、コアの端が誘電性コーティングにより選択的にコートされ、これによりバイア中の導体とコートされていないコアの端との間の電気的接触を可能にしうることを示す。
【0088】
図21および22は、本発明の態様による他の基板の横断面図である。図21においては、導体セクション172、174および176を含む回路170が、基板上に形成される。導体セクション174は、開口部の壁に沿って配置され、電着材料138によりコア122層から絶縁される。導体セクション174は、端160でコア124と電気的に接触する。
【0089】
図22において、導体セクション182、184および186を含む回路180は、基板上に形成される。導体セクション184は、開口部の壁に沿って配置され、電着材料138によりコア122層から絶縁される。導体セクション184は、端190で導電性層188と電気的に接触する。図22は図23の構造と類似するが、第二導電性コアが、伝導層188で置き換えられ、上部絶縁層が除去されている。
【0090】
図23は、別の回路化基板の平面図である。図24は、図23の基板の線24−24に沿った横断面図である。図23および24の例においては、導体セクション202、204、206および208を含む回路200が、基板上に形成される。導体セクション204は、開口部の側に沿って配置され、電着材料88によりコア層から絶縁される。
【0091】
別の例では、誘電性コーティングが一つ以上の所定の位置において除去されて、コアの端の一つ以上のセクションが露出されうる。誘電性コーティングは、様々な方法により、例えば切除技術により除去されうる。このような切除は、レーザを使用して、または他の従来の技術、例えば機械的ドリリングおよび化学的またはプラズマエッチング技術により、典型的に実行される。
【0092】
別の態様においては、本発明は、導電性コアとコアの両側面上の第一および第二絶縁層とを含む基板(上に詳述されるもののいずれか等)を提供するステップと、基板に開口部を形成して、導電性コアの端を露出させるステップと、コアの露出端上へ誘電性コーティング(上に詳述されるもののいずれか等)を電着させるステップとを含む、基板アセンブリを製造するためのプロセスを目的とする。
【0093】
プロセスは、誘電性コーティングを塗布する前に、端に隣接する導電性コアの一部を除去するステップをさらに含みうる。誘電性コーティングは、開口部の壁から凹まされ、壁と位置が合わせられ、または壁から突出していればよい。誘電性コーティングの表面の位置を壁に合わせるために、開口部が広げられうる。
【0094】
様々な態様において、本発明は、小さなバイアサイズを可能にする方法を提供するとともに、基板製造のほとんどでの現在の加工技術の使用を可能にする。一態様では、本発明は、電着コーティングによるバイアのブロックを防ぐ(特に小さな直径のバイアで)方法、または余計なコーティングの除去方法を含みうる。実証ずみの積層プロセスを使用した金属コア技術を得る利点の他に、より小さな直径(<100ミクロン)の、より密集したバイアが製造できる可能性がある。この利益は、現在の製造プロセスの最小限の変更により得られうる。
【0095】
当然のことながら、本発明のプロセスはいずれも、本発明の範囲を逸脱することなく、一つ以上の追加ステップを含みうる。同様に、ステップが実行される順序は、必要に応じて、本発明の範囲を逸脱することなく、変更されうる。
【0096】
本記載において用いられる場合、数値的パラメータは、逆の指示がない限り、本発明により得ようとする所望の特性により変動しうる近似値である。したがって、各数値的パラメータは、報告される有効桁の数に照らして、通常の丸め技術を適用することにより、または典型的に製造許容差を考慮して、少なくとも解釈されるべきである。
【0097】
実施例以外、あるいは別の指示がある場合以外では、明細書および請求項において使用される寸法、成分の量、処理パラメータその他を表す全ての数は、全ての場合に「約」という用語により修飾されるものとして理解されねばならない。したがって、逆の指示がない限り、以下の明細書および添付の請求の範囲に記載される数値的パラメータは、本発明により得ようとする所望の特性により変動しうる近似値である。請求項の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではないが、最低限、各数値的パラメータは、少なくとも報告された有効桁の数に照らして、および通常の丸め技術を適用することにより、解釈されねばならない。
【0098】
本発明の広い範囲を示す数値的範囲およびパラメータは近似値であるにも関わらず、特定の実施例に記載される数値は、できるだけ正確に報告される。しかし、一切の数値は、それらの各テスト測定において見られる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を本来的に含む。
【0099】
また、当然のことながら、本明細書に挙げられる任意の数値的範囲は、そこに包含される全ての部分的範囲を含むことが意図される。例えば、「1〜10」の範囲は、挙げられた最低値1と挙げられた最高値10の間およびこれらを含む、全ての部分的範囲を含む、すなわち、1以上の最低値および10以下の最高値を有することが意図される。
【0100】
当業者には当然のことながら、上記の実施形態に対して、その広い本発明のコンセプトから逸脱することなく、変更が加えられうる。したがって、当然のことながら、本発明は、開示される特定の実施形態に限定されず、添付の請求の範囲に定義されるところの本発明の趣旨と範囲内の改変を包含することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路ボードを製造するためのプロセスであり、
第一側面上の第一絶縁コーティングと第二側面上の第二絶縁コーティングとを有する第一導電性コアを含む基板を提供するステップと;
前記第一および第二絶縁コーティングならびに前記第一導電性コアに、開口部を形成し、前記導電性コアの端を前記開口部内に露出させるステップと;
前記第一導電性コアの前記露出端の上に第三絶縁材料を電着させるステップと
を含む、プロセス。
【請求項2】
前記第三絶縁材料を硬化させるステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記開口部内に導電性材料を堆積させるステップであり、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁される、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記開口部を導電性材料で満たすステップであり、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁される、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記電着させるステップの前に、前記開口部の壁に空洞をつくるために前記導電性コアの一部を除去するステップであり、前記第三絶縁材料が、前記空洞内に堆積される、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記除去するステップが、前記導電性コアをエッチングすることにより実行される、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記開口部を広げるステップ
をさらに含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項8】
前記基板が、前記第一導電性コアから電気的に絶縁された、第二導電性層を含み、前記プロセスが、
前記開口部の中に導電性材料を堆積させるステップであり、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁され、前記第二導電性層に電気的に接続される、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記基板が、前記第一導電性層から電気的に絶縁された、第二導電性コアを含み、前記プロセスが、
前記開口部を導電性材料で満たすステップであり、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁され、前記第二導電性層に電気的に接続される、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
前記第三絶縁材料が、
カソードエポキシ
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記第三絶縁材料が、
水性媒質中に分散された樹脂相であり、前記樹脂相が、前記樹脂相に存在する樹脂固体の総重量に基づいて少なくとも1重量パーセントの、共有結合したハロゲン含量を有する、樹脂相
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
前記第三絶縁材料が、
正電荷を与えるためにカチオン性官能基を含む水分散可能なポリマー
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記カチオン性官能基が、カチオン性塩の基を含む、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
前記カチオン性塩の基が、カチオン性アミン塩の基を含む、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記第三絶縁材料が、
活性水素含有イオン性電着可能樹脂
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項16】
前記活性水素含有イオン性電着可能樹脂が、カチオン性であり、カソードへの堆積が可能である、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記活性水素含有イオン性電着可能樹脂が、カチオン性塩の基を含有するポリマーを含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項18】
前記樹脂が、エポキシ官能性材料とハロゲン化フェノールとの反応と、これに続く任意の残余エポキシ基とアミンとの反応の反応生成物である、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
前記反応生成物が、酸により可溶化される、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記活性水素含有イオン性電着可能樹脂が、アミン塩の基を含有する樹脂を含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項21】
前記アミン塩の基を含有する樹脂が、ポリエポキシドと一級または二級アミンとの、酸−可溶化反応生成物を含む、請求項20に記載のプロセス。
【請求項22】
前記活性水素含有イオン性電着可能樹脂が、前記電着可能コーティングの約10〜約70重量パーセントを含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項23】
前記第三絶縁材料が、
エステル交換反応を介して硬化する樹脂
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項24】
前記樹脂が、カチオン性塩の基を含む、請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記樹脂が、無機または有機酸により、前記フィルム形成性樹脂を可溶化することにより形成される、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
前記樹脂が、スルファミン酸により、前記フィルム形成性樹脂を可溶化することにより形成される、請求項24に記載のプロセス。
【請求項27】
前記第三絶縁材料が、
ハロゲン化フェノールまたは臭素化ビスフェノールの少なくとも一つより選択されるハロゲン化化合物から得られる樹脂
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項28】
前記臭素化ビスフェノールが、テトラブロモビスフェノールAを含む、請求項27に記載のプロセス。
【請求項29】
前記第三絶縁材料が、
イオン性電着可能樹脂と、前記樹脂の活性水素と反応するように適合された硬化剤
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項30】
前記第三絶縁材料が、レオロジー改変剤をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項31】
前記レオロジー改変剤が、アミン基を含むカチオン性ポリエポキシド−アミン反応生成物の混合物を水性媒質に分散することにより調製される、カチオン性ミクロゲル分散物を含む、請求項30に記載のプロセス。
【請求項32】
前記アミン基が、一級アミン基、二級アミン基またはその混合物、およびポリエポキシド架橋剤を含む、請求項31に記載のプロセス。
【請求項33】
前記第三絶縁材料を、前記第三絶縁材料を架橋させるために十分な温度に加熱し、これによりカチオン性ミクロゲル分散物を形成するステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項34】
前記ミクロゲルが、前記第三絶縁材料の樹脂相に、全樹脂固体の重量に基づいて約1〜約20重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
前記第三絶縁材料が、活性水素含有イオン性電着可能樹脂を含む、透明樹脂フィードを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項36】
前記樹脂が、フィルム形成性ポリマー、硬化剤、および触媒を含む、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
前記樹脂が、実質的に顔料を含まない、一成分の組成物を含む、請求項35に記載のプロセス。
【請求項38】
前記第三絶縁材料が、凝集溶剤を含む水性媒質を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項39】
前記凝集溶剤が、エチレングリコールのモノブチルエーテルまたはモノヘキシルエーテルを含む、請求項38に記載のプロセス。
【請求項40】
前記第三絶縁材料が、約50および約500ボルトの電圧を用いて塗布される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項41】
前記第三絶縁材料を、約90℃〜約300℃の範囲の温度で1〜40分間硬化させるステップ
をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項42】
前記第三絶縁材料が、わずか約3.50の誘電率を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項43】
前記開口部が、約200ミクロン未満の直径を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項44】
第一側面上の第一絶縁コーティングと第二側面上の第二絶縁コーティングとを有する第一導電性コアを含む基板と;
前記第一および第二絶縁コーティングならびに前記第一導電性コアの、開口部であり、前記導電性コアの端を前記開口部内に露出させる、開口部と;
前記第一導電性コアの前記露出端上の、電着された第三絶縁材料と
を含む、回路ボード。
【請求項45】
前記開口部内の導電性材料であり、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁される、導電性材料
をさらに含む、請求項44に記載の回路ボード。
【請求項46】
前記開口部の壁の中の空洞であり、前記第三絶縁材料が前記空洞内に堆積される、空洞
をさらに含む、請求項44に記載の回路ボード。
【請求項47】
前記基板が、前記第一導電性コアから電気的に絶縁された第二導電性層と、前記開口部内の導電性材料とをさらに含み、前記導電性材料が、前記第三絶縁材料により、前記第一導電性コアから電気的に絶縁され、前記第二導電性層に電気的に接続される、請求項44に記載の回路ボード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2011−522395(P2011−522395A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542234(P2010−542234)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/086109
【国際公開番号】WO2009/091460
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(599087017)ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド (267)
【Fターム(参考)】