説明

パチンコ遊戯台

【課題】 パチンコ店内を移動する客の通行の妨げになっているパチンコ玉の入った大きな箱をなくすとともに、パチンコ店が準備せねばならないパチンコ玉の数を減らし、その購入コスト、管理コストを低減すること。また、遊戯者が現在遊戯中の遊戯台を放棄せずに遊戯台を一時的に離れることができるようにすること。
【解決手段】 カード読み書き装置を有し、離席スイッチが押されると前記カード読み書き装置に挿入されているパチンコカードにカード認識情報が書き込まれた後、前記パチンコカードが排出され、前記カード読み書き装置に前記パチンコカードが再挿入されると、前記パチンコカードに書き込まれている前記カード認識情報が読み出され、前記書き込まれたカード認識情報と前記読み出されたカード認識情報が一致した場合に前記再挿入されたパチンコカードが有効と判断されることを特徴とするパチンコ遊戯台などにより、この課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち玉数情報や持ち玉認識情報をカードなどの携帯型の記録媒体に記録して出玉を管理するようにしたパチンコ出玉管理システム、パチンコ遊戯台およびパチンコカードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、貸し玉機から遊戯用のパチンコ玉を購入する替わりに、パッキーカードと呼ばれるプリペイドカードを購入し、それをパチンコ遊戯台の横に備えられたカード読み書き装置に挿入して遊戯用のパチンコ玉を得るようにしたパチンコ遊戯台やパチンコカードがあった。
【0003】
図1に従来のパチンコ遊戯台とパチンコカードのブロック図を示す。
パチンコカード1をカード読み書き装置2に挿入すると、制御部3がそのパチンコカード1に記録されている購入玉数を認識し、購入玉数がゼロの場合はカード読み書き装置2からそのパチンコカード1を排出する。購入玉数がゼロでない場合に玉貸スイッチ4が押されると、所定の数、例えば500円分のパチンコ玉を、玉出部5を介して上皿6に供給し、パチンコカード1に記録されている購入玉数から供給した分だけ差し引く。購入玉数が所定の数に達しない場合は、あるだけを上皿6に供給する。上皿6から溢れたパチンコ玉や図示しない玉抜きレバーを引いて上皿6から流れ出したパチンコ玉は、受け皿7に貯められる。
【0004】
自動スイッチ8が押されると自動供給モードとなり、上皿センサー9により上皿6にあるパチンコ玉数が減ったことを認識すると、制御部3は所定の数、例えば200円分のパチンコ玉を上皿6に供給する。この場合もパチンコカード1に記録されている購入玉数が所定の数に達しない場合は、あるだけを上皿6に供給する。
制御部3はまた、入賞玉カウンター10から送られてくるパチンコ遊戯の結果情報に応じて玉出部5に指示を出し、玉出部5は上皿6にパチンコ玉を供給する。
返却スイッチ11が押されると、制御部3はカード読み書き装置2に指示を出し、カード読み書き装置2はパチンコカード1を排出する。
【特許文献1】特開平11−207019
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図示しない遊戯者は受け皿7に貯まったパチンコ玉を図示しない箱に移し、足元にその箱を置いて遊戯を続けるが、その箱はパチンコ店内を移動する他の客の通行のじゃまになっていた。
また、その箱に入れられたパチンコ玉は、その箱に入れられている間は遊戯用に供せられることはなく、言わば遊んでいる状態に置かれることとなっていた。パチンコ店はこの遊んでいる状態になるパチンコ玉の数も見越して、予め大量のパチンコ玉を準備せねばならず、その購入コスト、管理コストは大きな負担となっていた。
本発明は、これらの欠点を除くためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した欠点を除くためになされた請求項1に記載の発明は、カード読み書き装置を有し、離席スイッチが押されると前記カード読み書き装置に挿入されているパチンコカードにカード認識情報が書き込まれた後、前記パチンコカードが排出され、前記カード読み書き装置に前記パチンコカードが再挿入されると、前記パチンコカードに書き込まれている前記カード認識情報が読み出され、前記書き込まれたカード認識情報と前記読み出されたカード認識情報が一致した場合に前記再挿入されたパチンコカードが有効と判断されることを特徴とするパチンコ遊戯台である。
【0007】
また請求項2に記載の発明は、前記離席スイッチが押されると前記パチンコ遊戯台が空席ではないことを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊戯台である。
【0008】
また請求項3に記載の発明は、前記カード読み書き装置から前記パチンコカードが排出された後、所定時間内に前記パチンコカードが再挿入されない場合に、前記空席ではないことの表示を消すようにしたことを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊戯台である。
【発明の効果】
【0009】
パチンコ店の店内から、客がパチンコ玉を入れておくための箱を一掃または大幅に減らして、パチンコ店内を移動する他の客の通行の安全を向上させることができるとともに、パチンコ店が使用するパチンコ玉の数を削減させ、パチンコ店が負担するパチンコ玉の購入コスト、管理コストを大幅に削減させることができる。
また、遊戯者が現在遊戯中の遊戯台を放棄せずに遊戯台を一時的に離れることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図2は本発明のパチンコ遊戯台の実施の形態を示すブロック図である。図中、細い矢印線は信号やデータの流れを示し、太い矢印線はパチンコ玉の流れを示す。
カード読み書き装置21はカードスロットを備えており、そこに挿入された、例えばICカードやメモリカードやその他の記録媒体などで形成されたパチンコカード100と制御部22の間の情報のやり取りを行なうものである。制御部22はパチンコ遊戯台99の制御を行なうとともに後述する集中管理システムと情報のやり取りを行なうものである。
パチンコカード100がカード読み書き装置21に挿入されると、制御部22がカード読み書き装置21を介してパチンコカード100に記録された店コードなどの店認識情報を読み出し、この店認識情報が無効な場合にはカード読み書き装置21からパチンコカード100が排出される。読み出された店認識情報が有効な場合には、パチンコカード100に記録されている、後述する情報である購入玉数や持ち玉数や記入日時や使用中フラグが読み出され、メモリ23に記録される。
読み出された購入玉数がゼロでない場合に玉貸スイッチ25が押されると、制御部22は玉出部26に指令を出し、所定数たとえば500円分のパチンコ玉を玉出部26から上皿部27に供給する。このとき、カード読み書き装置21に挿入されているパチンコカード100に記録されている購入玉数は、上述の所定数が減算された新たな値に書き換えられる。
【0011】
持玉計数部24は、遊戯者が獲得したパチンコ玉の数が記録されるもので、その内容は遊戯の進行状況に応じて随時書き換えられるものである。パチンコカード100から読み出された上述の持ち玉数は、まず持玉計数部24に記録される。
玉出部26は、制御部22からの指令に応じて上皿部27にパチンコ玉を供給するものである。また、上皿部27がパチンコ玉で満たされている場合には上皿部27にパチンコ玉を供給せずに、あたかもパチンコ玉が供給されたかのような擬似音をスピーカー32から発せさせるものである。
センサ2(28)は上皿部27の上流におけるパチンコ玉の有無を判別するためのもので、たとえば反射型のセンサなどを用いるとよい。センサ1(33)は上皿部27の下流におけるパチンコ玉の有無を判別するためのもので、センサ2(28)と同様のものを用いるとよい。
【0012】
持玉計数部24に記録されている持ち玉数がゼロではなく、かつセンサ2(28)がオフすなわち上皿部27にまだパチンコ玉を供給する場所が空いている場合、制御部22は玉出部26に指令を出し、玉出部26は上皿部27にパチンコ玉を供給する。センサ2(28)がオンしたら、制御部22は上皿部27にパチンコ玉が供給されたと判断し、パチンコ玉の供給を止める。持玉計数部24に記録されている持ち玉数が足りない場合はセンサ2(28)がオンになる前であっても供給を止め、今ある持ち玉数分のパチンコ玉を上皿部27に供給すればよい。
【0013】
皿玉計数部29は上皿部27から溢れたパチンコ玉や、上皿部27に設けられている図示しない玉抜きレバーを引くことにより上皿部27から流れ出したパチンコ玉の数を計数し、持玉計数部24にその情報を送るものである。皿玉計数部29で計数されたパチンコ玉は、図示しない玉回収部に送られる。
持玉計数部24は皿玉計数部29から情報として送られてきた玉数だけその持ち玉数に加算し、加算された後の新たな持ち玉数が持玉計数部24に記録される。
入賞玉カウンター30は、図示しない遊戯台盤面に種種設けられているチャッカーから送られてくる入賞情報に基づいて、そのときどきの入賞玉数の情報を制御部22に送るものである。制御部22は入賞玉カウンター30から情報として送られてきた入賞の種類やそれらの各入賞玉数に基づいて獲得玉数を算出し、その獲得玉数を持ち玉数に加算する。加算された後の新たな持ち玉数が持玉計数部24に記録される。ここで、入賞の種類は一つとは限らず、出玉5個、出玉10個、出玉15個など複数存在してもよい。また、入賞玉数とは、各チャッカーに入ったパチンコ玉の数のことである。
【0014】
時計34は時刻情報を制御部22に送るものである。
表示部35は制御部22から送られてくる遊戯台の状態を示す情報に基づいて、あるいはゲーム制御部31から送られてくる無制限などのゲーム情報に基づいて、適宜表示を出すものである。
【0015】
自動スイッチ36は、それが押されることにより、制御部22に自動モードを認識させるためのものである。自動モードでは、持玉計数部24に記録されている持ち玉数がゼロで、センサ2がオンではない場合に、制御部22は玉出部26に指令を出し、所定の数のパチンコ玉を上皿部27へ供給するとともに、カード読み書き装置21に指令を出し、パチンコカード100に書き込まれている購入玉数からその所定の数を減じる。
返却スイッチ37は、それが押されることにより、制御部22に返却モードを認識させるためのものである。返却モードでは、後述する処理を施した後、カード読み書き装置21からパチンコカード100が排出される。
食事(離席)スイッチ38は、それが押されることにより、制御部22に離席モードを認識させるためのものである。離席モードでは、後述する処理を施した後、カード読み書き装置21からパチンコカード100が排出される。
本発明のパチンコ遊戯台の実施の形態は以上のような構成である。
【0016】
図3は本発明のパチンコカードの実施の形態を示すブロック図である。
パチンコカード100は、カード読み書き装置101に挿入して使用するもので、店コード記録部102、購入玉数記録部103、メモリブロック1(104)乃至メモリブロックM(105)、インターフェース部106などと、それらを結ぶ各バスより構成されるものである。各メモリブロックには、遊戯台番号記録部107、使用中フラグ108、持ち玉数記録部109、記入日時記録部110がある。
【0017】
店コード記録部102は、このパチンコカード100が使用されるパチンコ店を認識するための店認識情報例えば店コードが記録されるものである。店コードは、インターフェース部106を介してカード読み書き装置101により読み出される。店コードは、パチンコ店で、書き換え不可の形態で店コード記録部102に記録されることが望ましい。
購入玉数記録部103は、例えば1000円分、3000円分の、客(遊戯者)が購入したパチンコ玉数が記録されるものである。予め決まった購入玉数が記録されたパチンコカード100を数種類準備して、遊戯者の選択に任せて販売する形態としてもよい。また、購入玉数記録部103は、玉数ではなく、金額などの情報が記録されてもよい。購入玉数記録部103に記録されている情報は、遊戯者がパチンコ遊戯に供した分だけ差し引いた情報に、随時書き換えられる。
【0018】
メモリブロック1(104)乃至メモリブロックM(105)は、遊戯者が遊戯する遊戯台毎に割り当てられるもので、遊戯者は最大M台の遊戯台で遊戯することが可能である。
各メモリブロック内に設けられた遊戯台番号記録部107は、遊戯者が選択した遊戯台に対応するカード読み書き装置101にパチンコカード100を挿入したときに、その遊戯台を認識するための情報、例えば遊戯台番号が書き込まれるものである。遊戯台番号記録部107が未記入のメモリブロックが無くて、かつパチンコカード100を挿入したカード読み書き装置101に対応するパチンコ遊戯台の遊戯台番号が記入された遊戯台番号記録部107のあるメモリブロックも存在しない場合、そのパチンコカード100はカード読み書き装置101から排出される。なお、遊戯台番号記録部107に、対応する遊戯台番号が記入されていても、次に述べる使用中フラグに書き換え禁止を示す情報がある場合は、そのパチンコカード100はカード読み書き装置101から排出される。
使用中フラグ108は、そのメモリブロックが書き換え不可能な場合にビットが立てられる、例えば1とされるものである。例えば遊戯者の遊戯台が予定終了となり、その遊戯者がそれ以上その遊戯台で遊戯することを禁止されるような場合、使用中フラグ108はビットが立った状態とされ、そのメモリブロックの書き換えが禁止される。使用中フラグ108に記入された情報は、例えば予定終了となった遊戯台で同じ遊戯者が再度遊戯しようとした場合などに、後述する認証モードにおいて、この同じメモリブロックの再使用が禁止されるようにするために使用される。
【0019】
持ち玉数記録部109は、前述のパチンコ遊戯台99の持玉計数部24に記録されている持ち玉数情報が適宜、あるいはパチンコカード100がカード読み書き装置101から排出されるときに書き込まれるものである。また、持ち玉数記録部109に記録されている持ち玉数情報は、パチンコカード100がカード読み書き装置101に再挿入され、前述の遊戯台番号や使用中フラグの条件を満たした場合に読み出されるものである。さらに後述の集中管理システムにおいて読み出されるものである。
記入日時記録部110は、持ち玉認識情報記録部に相当するもので、持ち玉数記録部109に持ち玉数情報が記録された日時が記録されるものである。この記入日時記録部110には、日時の代わりに、この持ち玉数を認識可能な情報、例えばIDコードを記録してもよい。
【0020】
次に、本発明のパチンコ遊戯台とパチンコカードの動作を説明する。
図4に、本発明のパチンコ遊戯台が待機の状態にある場合、すなわち待機モードの動作シーケンスを示す。
「開始」200、「待機」201を経て「カードの挿入有り?」202に至り、この段階でカード読み書き装置21にパチンコカード100が挿入されているかどうかを判断する。挿入されている場合は「認証モード」210に進み、挿入されていない場合は再度「カードの挿入有り?」202でカード読み書き装置21にパチンコカード100が挿入されているかどうかを判断する。パチンコカード100が挿入されるまでこのシーケンスを繰り返す。
【0021】
図5に、本発明のパチンコ遊戯台にパチンコカードが挿入された場合に、そのパチンコカードが有効なものかどうかを判定する認証モードの動作シーケンスを示す。
この動作シーケンスではまず、「認証モード」210を経て、「カード情報の店コード読み込み」211の段階でカード読み書き装置21に挿入されているパチンコカード100の店コード記録部102から店コードが読み出される。
「店コードOK?」212の段階で、前記読み出された店認識情報としての店コードが有効かどうかが判断される。店コードが有効でない場合は、「カード排出」213の段階へ進み、パチンコカード100はカード読み書き装置21から排出され、その後動作シーケンスは「待機」201の段階へ戻る。店コードが有効な場合は、「カード情報の各ブロックの遊戯台番号読み込み」214の段階へ進んで、パチンコカード100の各メモリブロックの遊戯台番号が読み込まれる。
【0022】
「遊戯台番号の一致するメモリブロック有り?」215の段階では、「カード情報の各ブロックの遊戯台番号読み込み」214の段階で読み込まれた各メモリブロックの遊戯台番号の中で、そのパチンコカード100が挿入されているカード読み書き装置21に対応するパチンコ遊戯台99の遊戯台番号と一致するものがある場合には、このパチンコカード100は一度このパチンコ遊戯台99で使用されたものと判断して「そのメモリブロックの使用中フラグ読み込み」216の段階へ進む。
「そのメモリブロックの使用中フラグ読み込み」216の段階では、このパチンコカード100が以前にこのパチンコ遊戯台99で使用されたときの遊戯の状態を示す使用中フラグ108に記録された情報が読み出される。
「そのブロックの使用が可能?」217の段階では、読み出された使用中フラグがゼロ、すなわちビットが立っていない場合、そのメモリブロックは再度使用が可能であり、「そのブロックの使用を決定」218の段階へ進み、さらに「プレイモード」230の段階へ進む。ここで、メモリブロックが再度使用可能とは、前回のこのパチンコ遊戯台での遊戯のときに獲得したパチンコ玉、すなわちそのメモリブロックの持ち玉数記録部109に記録されているだけのパチンコ玉を再度遊戯に供することができるということである。
【0023】
「遊戯台番号の一致するメモリブロック有り?」215の段階で遊戯台番号の一致するメモリブロックがない場合と、「そのブロックの使用が可能?」217の段階でそのブロックの使用が可能でない場合は、「カード情報の購入玉数を読み込み」219の段階へ進む。この段階でパチンコカード100の購入玉数記録部103に記録されている購入玉数を読み込みむ。
「購入玉数=0?」220の段階で、購入玉数がゼロの場合は、このパチンコカード100には遊戯に供せるパチンコ玉がないということであり、「カード排出」213の段階へ進み、パチンコカード100をカード読み書き装置21から排出して「待機」201の段階に戻る。
【0024】
「購入玉数=0?」220の段階で、購入玉数がゼロでない場合は、「カード内の使用ブロックを決定」221の段階に進み、このパチンコカード100内にある各メモリブロックのうちで、遊戯台番号記録部107が未記入のものを探し、例えば最初に見つかったメモリブロックを使用ブロックと決定する。この場合、遊戯台番号記録部107が未記入であるかどうかを示すための図示しない未記入フラグを遊戯台番号記録部107内に設け、それを参照するようにするとよい。
次に「使用するブロックに台番号を記入」222の段階に進み、使用するブロックに決定したメモリブロックの遊戯台番号記録部に、パチンコカード100が挿入されたカード読み書き装置に対応するパチンコ遊戯台の遊戯台番号を記入する。併せて前記未記入フラグに、遊戯台番号記録部107に遊戯台番号が記入済みであることを示す情報を記入する。そして「プレイモード」230の段階へ進む。
【0025】
図6に、本発明のパチンコカードが本発明のパチンコ遊戯台に認証された場合の次の段階であるプレイモードの動作シーケンスを示す。
「プレイモード」230の段階を経てまず、「玉貸SWがON?」231の段階で、パチンコ遊戯台99の玉貸SW25が(遊戯者により)押されたかどうかを判断する。押されている場合には、「購入玉数=0?」232の段階に進み、パチンコカード100の購入玉数記録部103に記録されている購入玉数を確認し、購入玉数がゼロでないならば「カード情報の購入玉数から所定の玉数Aを減算する」233の段階へ進む。「カード情報の購入玉数から所定の玉数Aを減算する」233の段階では、例えば500円分の所定の玉数Aを購入玉数から減算し、減算された後の新たな購入玉数を購入玉数記録部に記録する。そして「玉出部から所定の玉数Aの玉を皿へ供給する」234の段階に進み、前記所定の玉数Aのパチンコ玉をパチンコ遊戯台99の玉出部26から上皿部27へ供給する。
「購入玉数=0?」232の段階で購入玉数がゼロの場合は「入賞玉カウンター >0?」235の段階に進む。
「玉貸SWがON?」231の段階で、パチンコ遊戯台99の玉貸SW25が押されていない場合にも「入賞玉カウンター >0?」235の段階に進む。
【0026】
「入賞玉カウンター >0?」235の段階では、パチンコ遊戯台99の入賞玉カウンター30から制御部22に送られてくる入賞の種類や各入賞の入賞玉数などの情報により、入賞があったかどうかを判断する。入賞があった、すなわち入賞玉カウンター30の値がゼロより大きい場合は、持玉計数部24に記録されている持ち玉数を書き換えるのか、玉出部26から実際にパチンコ玉を上皿部27へ供給するのかの判断を迫られる。そこで「センサ2がON?」236の段階に進む。
「入賞玉カウンター >0?」235の段階で入賞玉カウンターの値がゼロの場合は、「センサ2がON?」242の段階へ進む。
【0027】
「センサ2がON?」236の段階では、パチンコ遊戯台99のセンサ2(28)がオン、すなわち上皿部27の上流までパチンコ玉があるか、あるいはセンサ2(28)がオフ、すなわち上皿部27の上流にパチンコ玉がないかを判断する。
センサ2(28)がオンの場合は「入賞玉カウンターの値を読み込む(カウンターはリセットされる)」239の段階へ、そして「持玉計数部に(各入賞玉数)*(各所定の出玉数B)を加算する」240の段階へ進む。センサ2(28)がオンであれば、制御部22は上皿部27に新たにパチンコ玉を供給する必要はないと判断し、その時点で入賞玉カウンター30に記録されている入賞の種類や各入賞の入賞玉数などの情報を読み込み、各入賞玉数と各入賞に割り当てられた対応する出玉数を掛けて得られた玉数の総和すなわち獲得玉数を持玉計数部24に加算する。例えば出玉5のチャッカーに入った玉が3個、出玉10のチャッカーに入った玉が6個であったとすると、3*5+6*10=75が持玉計数部24に加算される。なお、その値を読み込まれた入賞玉カウンター30はリセットされるものとする。
「スピーカーで擬似音を発声(チンジャラ)」241の段階では、玉出部26から実際にパチンコ玉が供給されたかのような音をスピーカー32で発声させる。
【0028】
「センサ2がON?」236の段階でセンサ2(28)がオフの場合は、「入賞玉カウンターの値を読み込む(カウンターはリセットされる)」237の段階へ、そして「(各入賞玉数)*(各所定の出玉数B)の玉を上皿部へ供給する」238の段階へ進む。ここでは、上述したような各入賞玉数と各入賞に割り当てられた対応する出玉数を掛けて得られた玉数の総和(獲得玉数)だけのパチンコ玉を玉出部26から上皿部27へ実際に供給する。なお、その値を読み込まれた入賞玉カウンター30はリセットされるものとする。そして「センサ2がON?」242の段階へ進む。
【0029】
「センサ2がON?」242の段階では、入賞玉カウンターの値がゼロ、すなわちその時点でチャッカーに入賞することで得られる出玉がないとの前提のもとでの判断がなされる。
この段階でセンサ2(28)がオンであれば、上皿部27へ新たにパチンコ玉を供給する必要はなく、次の段階へ進む。
センサ2(28)がオフであれば、上皿部27へパチンコ玉を供給する必要があるが、そのために、持玉計数部24に記録されている持ち玉数を確認する「持ち玉数=0?」243の段階へ進む。
【0030】
「持ち玉数=0?」243の段階で持ち玉数がゼロでなければ、持ち玉数からパチンコ玉を持ち出すようにする。すなわち「持玉計数部から所定の玉数Cを減算する」244の段階へ、そして「玉出部から所定の玉数Cの玉を上皿部へ供給する」245の段階へ進む。持玉計数部24に記録されている持ち玉数から予め定められた所定の玉数C、例えば50個の玉数を減算し、減算されたあとの新たな持ち玉数を持玉計数部24に記録する。そして上記所定の玉数Cのパチンコ玉を玉出部26から上皿部27へ供給する。ここで、持ち玉数が所定の玉数Cに満たない場合はあるだけを実際のパチンコ玉として上皿部27へ供給し、同時に持玉計数部24に記録されている持ち玉数をゼロとすればよい。
【0031】
「持ち玉数=0?」243の段階で持ち玉数がゼロであれば、「自動モード?」246の段階へ進む。ここで自動モードとは、パチンコ遊戯台99に設けられた自動スイッチ36が押されることで、パチンコカード100の購入玉数記録部103に記録されている購入玉数からの、自動での玉の持ち出しが可能になるモードのことである。
自動モードである場合には、「購入玉数=0?」247の段階へ進む。購入玉数がゼロではない、すなわち購入玉数がまだ残っている場合は、「カード情報の購入玉数から所定の玉数Dを減算する」248の段階へ進む。この段階では、例えば100円分、200円分の所定の玉数Dを購入玉数から減算し、減算された後の新たな購入玉数を購入玉数記録部103に記録する。そして「玉出部から所定の玉数Dの玉を上皿部へ供給する」249の段階に進み、前記所定の玉数Dのパチンコ玉をパチンコ遊戯台99の玉出部26から上皿部27へ実際に供給する。購入玉数が所定の玉数Dに満たない場合は、購入玉数にある分だけを減算してゼロとし、そのある分だけのパチンコ玉を上皿部27へ供給すればよい。<BR>
【0032】
「スピーカーで擬似音を発声(チンジャラ)」241の次の段階、「センサ2がON?」242でセンサ2(28)がオンの場合、「玉出部から所定の玉数Cの玉を上皿部へ供給する」245の次の段階、「自動モード?」246の段階で自動モードではない場合、「玉出部から所定の玉数Dの玉を上皿部へ供給する」249の次の段階はいずれも「返却SW ON?」250の段階へ進む。
「返却SW ON?」250の段階では、パチンコ遊戯台99に設けられた返却スイッチ37が押されたかどうかを判断し、押されている場合には「返却モード」350へ進む。返却モードについては後述する。押されていない場合には「離席SW ON?」251の段階へ進む。
「離席SW ON?」251の段階では、パチンコ遊戯台99に設けられた離席スイッチ38が押されたかどうかを判断し、押されている場合には「離席モード」300へ進む。離席モードについては後述する。押されていない場合には「玉貸SWがON?」231の段階へ戻る。
【0033】
図7に離席モードの動作シーケンスを示す。ここで離席モードの離席とは、休憩をとるなど遊戯者が現在遊戯中の遊戯台を放棄せずに遊戯台を一時的に離れることをさす。
離席SW38が押されると、まず、「ハンドル稼動中?」301の段階で、図示しない遊戯ハンドルが稼動中かどうかを判断し、稼動中であればプレイモード230へ戻る。遊戯ハンドルが稼動中でなければ「デジタル回転中?」302の段階へ進む。
「デジタル回転中?」302の段階では、図示しないデジタル画面が回転中かどうか、すなわち大当たりの抽選中かどうかを判断し、デジタル回転中であれば「プレイモード」230の段階へ戻る。遊戯者が離席中に大当たりとなることを避けるためである。デジタル回転中でなければ、「入賞玉カウンター=0?」303の段階へ進む。
「入賞玉カウンター=0?」303の段階では、遊戯者が離席する前に、入賞玉カウンター30に入賞の種類や各入賞の入賞玉数などの情報として記録されている出玉のすべてが上皿部27に実際のパチンコ玉で供給されたか、あるいは持ち玉数情報として持玉計数部24に記録されたかして入賞玉カウンター30がゼロになっているかどうかを判断する。入賞玉カウンター30がゼロになっていなければ「プレイモード」230の段階へ戻る。ゼロになっていれば「カードに持ち玉数と記入日時を記録する」304の段階へ進む。
【0034】
「カードに持ち玉数と記入日時を記録する」304の段階では、パチンコカード100の現在のパチンコ遊戯に使用されているメモリブロックの持ち玉数記録部109に、パチンコ遊戯台99の持玉計数部24に記録されている持ち玉数を記録し、記入日時記録部110に前記持ち玉数を持ち玉数記録部109に記録した日時を記録する。
「集中管理システムへ遊戯台番号と持ち玉数と記入日時の情報を送る」305の段階では、遊戯中であったパチンコ遊戯台99の遊戯台番号と、「カードに持ち玉数と記入日時を記録する」304の段階でパチンコカード100に記録した持ち玉数と記入日時の情報を後述する集中管理システムへ送る。
「カードの現在使用中ブロックの使用中フラグを1にする(使用中)」306の段階では、パチンコカード100の現在のパチンコ遊戯に使用しているメモリブロックの使用中フラグ108のビットを立てて、そのメモリブロックが使用中であり、再度同じパチンコ遊戯台での遊戯に供されることを可能とする印をパチンコカード100に入れる。
「カードを排出する」307の段階でパチンコカード100をカード読み書き装置21から排出し、「「休憩中」の表示を出す」308の段階でパチンコ遊戯台99に設けられた表示部35に「休憩中」や「食事中」などの表示を出す。
「タイマーセット」309の段階で、予め定められた30分や40分ぐらいの所定の休憩時間を計るために図示しないタイマーをセットする。
【0035】
「所定時間経過?」310の段階では、「タイマーセット」309の段階でセットした時間が経過したかどうかを判断し、経過している場合には「遊戯台のメモリのカード情報を消去」315へ進み、パチンコ遊戯台99のメモリ23に記録されているカード情報すなわち休憩中の遊戯者が所持しているパチンコカード100の対応する遊戯台番号が記録されているメモリブロックに記録されている使用中フラグや持ち玉数や記入日時と同等の情報を消去する。
「「休憩中」の表示を消す」316の段階で、表示部35に出した「休憩中」などの表示を消し、次の新たな遊戯者が遊戯可能である「待機」201の段階へ進む。
【0036】
「所定時間経過?」310の段階で、「タイマーセット」309の段階でセットした時間が経過していない場合には「カードの再挿入有り?」311の段階へ進み、カード読み書き装置21にパチンコカード100が再挿入されているかどうかを判断する。再挿入されていなければ「所定時間経過?」310の段階へ戻り、これを繰り返してカード読み書き装置21にパチンコカード100が再挿入されるのを待つ。「カードの再挿入有り?」311の段階でパチンコカード100がカード読み書き装置21に再挿入されている場合には、「直前に挿入されていたカードか?」312の段階へ進む。
【0037】
「直前に挿入されていたカードか?」312の段階では、再挿入されたパチンコカード100が直前に挿入されていたカードすなわち休憩から戻ってきた遊戯者のパチンコカードか、あるいは新たなカードかを判断する。この場合、再挿入されたパチンコカードの対応する遊戯台番号の記録されているメモリブロックに記録されている各カード情報すなわち持ち玉数や記入日時と、パチンコ遊戯台のメモリ23に記録されている各カード情報を比較し、一致する場合に直前に挿入されていたカードと判断すればよい。再挿入されたパチンコカードに対応する遊戯台番号の記録されているメモリブロックがない場合は直前に挿入されていたカードではないと判断すればよい。
直前に挿入されていたカードではない場合は、「カードを排出する」313の段階へ進み、挿入されたパチンコカードをカード読み書き装置21から排出する。そして、「所定時間経過?」310の段階へ戻る。
直前に挿入されていたカードである場合は、休憩から遊戯者が戻ってきたと想定し、「「休憩中」の表示を消す」314の段階へ進み、表示部35に出していた「食事中」などの表示を消して、「プレイモード」230へ進む。
【0038】
図8に返却モードの動作シーケンスを示す。ここで返却モードの返却とは、遊戯者が遊戯を終えた場合にパチンコカード100をカード読み書き装置21から排出させることをさす。
返却SW37が押されると、まず、「ハンドル稼動中?」351の段階で、図示しない遊戯ハンドルが稼動中かどうかを判断し、稼動中であればプレイモード230へ戻る。遊戯ハンドルが稼動中でなければ「デジタル回転中?」352の段階へ進む。
「デジタル回転中?」352の段階では、図示しないデジタル画面が回転中かどうか、すなわち大当たりの抽選中かどうかを判断し、デジタル回転中であれば「プレイモード」230の段階へ戻る。デジタル回転中でなければ、「入賞玉カウンター=0?」353の段階へ進む。
「入賞玉カウンター=0?」353の段階では、入賞玉カウンター30に入賞の種類や各入賞の入賞玉数などの情報として記録されている出玉のすべてが上皿部27に実際のパチンコ玉で供給されたか、あるいは持ち玉数情報として持玉計数部24に記録されたかして入賞玉カウンター30がゼロになっているかどうかを判断する。入賞玉カウンター30がゼロになっていなければ「プレイモード」230の段階へ戻る。ゼロになっていれば「「再確認」の表示を出す」354の段階へ進む。
「「再確認」の表示を出す」354の段階で表示部35に「再確認」や「本当に終了しますか?」や「確認のため、もう一度返却SWを押してください」などのメッセージが出され、「返却SW以外のSWがON?」355の段階へ進む。
【0039】
「返却SW以外のSWがON?」355の段階では、返却SW37以外のSW、例えば離席SW38が押されているかどうかを判断し、押されていれば「「再確認」の表示を消す」356の段階へ進み、表示部35に出されていた「再確認」などの表示を消し、「プレイモード」230へ戻る。
「返却SW以外のSWがON?」355の段階で返却SW37以外のSWが押されていなければ、「タイマーセット」357の段階へ、そして「所定時間経過?」358の段階へ進む。「所定時間経過?」358の段階で予め定められた所定時間、例えば10秒が経過していれば、「再確認」の表示を出したにもかかわらず再度返却SW37が押されなかった、すなわち遊戯者は遊戯を終える気はないと判断して「「再確認」の表示を消す」356の段階へ進み、さらに「プレイモード」230の段階へ進む。
「所定時間経過?」358の段階で所定時間が経過していなければ「返却SW ON?」359の段階へ進み、返却SW37が再度押されたかどうかを判断する。押されていなければ「返却SW以外のSWがON?」355の段階へ戻る。すなわち、「返却SW以外のSWがON?」355の段階から「返却SW ON?」359の段階では、遊戯者に対して本当に遊戯を終えるのかどうかを所定時間待って、再確認しているのである。「返却SW ON?」359の段階で返却SW37が押されている場合は「「再確認」の表示を消す」360の段階へ進む。
【0040】
遊戯者の遊戯を終える意思を確認できたので、「「再確認」の表示を消す」360の段階で「再確認」などの表示を消し、「皿玉を計数する」361の段階へ進む。この段階で、図示しない玉抜きレバーを図示しない駆動装置を用いて引くことにより、上皿部27にあるパチンコ玉を皿玉計数部29へ送って計数し、計数した値を持玉計数部24へ加算する。上皿部27にパチンコ玉が残っているかどうかを観るためにはセンサ1(33)を使用すればよい。
「カードに持ち玉数と記入日時を記入する」362の段階では、パチンコカード100に持玉計数部24に記録されている持ち玉数と、持ち玉認識情報の一つであるその時点での日時を記入する。この場合、1秒単位で、あるいは0.1秒単位で記入することが望ましい。
「集中管理システムへ遊戯台番号と持ち玉数と記入日時の情報を送る」363の段階では、パチンコカード100が有する情報と同じ情報である遊戯台番号と持ち玉数と記入日時をパチンコ店の集中管理システムへ送る。これらの情報は例えばパチンコ店のカウンターなどにおいて、後述する集中管理システムにおけるパチンコカードの照合時に用いられる。
「カードの現在使用ブロックの使用中フラグを1にする(使用中)」364の段階では、このパチンコ遊戯台で使用されたメモリブロックmの使用中フラグを1にして、このメモリブロックmが空きブロックではないことを示す情報を記入する。
「カードを排出する」365の段階でパチンコカード100をカード読み書き装置21から排出し、「タイマーセット」366の段階へ進む。
【0041】
「タイマーセット」366の段階では、一度排出されたパチンコカード100が再度挿入されるかどうかを待つための所定時間、例えば10秒がタイマーにセットされる。
「所定時間経過?」367の段階では、「タイマーセット」366の段階でセットされた所定時間が経過したかどうかを判断し、経過した場合には、「遊戯台のメモリのカード情報を消去」369の段階へ進む。そして「待機」201の段階へ戻る。
「所定時間経過?」367の段階で所定時間が経過していない場合には、「カードの再挿入有り?」368の段階へ進む。再挿入されていない場合には「所定時間経過?」367の段階へ戻り、再挿入された場合には「カードの情報と遊戯台のメモリのカード情報を比較」370の段階へ進む。
【0042】
「カードの情報と遊戯台のメモリのカード情報を比較」370の段階では、パチンコカード100に記録されている情報、例えばその遊戯台の番号が記入されているメモリブロックに記入されている持ち玉数情報および記入日時情報と、遊戯台のメモリに記録されている持ち玉数情報および記入日時情報とをそれぞれ比較し、「直前に挿入されていたカードか?」371の段階へ進む。
「直前に挿入されていたカードか?」371の段階では、「カードの情報と遊戯台のメモリのカード情報を比較」370の段階で比較した結果、一致する場合には「プレイモード」230へ戻り、一致しない場合には「カードを排出する」372の段階へ進み、パチンコカード100をカード読み書き装置21から排出する。そして「遊戯台のメモリのカード情報を消去」369の段階へ進んだ後、「待機」201の段階へ戻る。
【0043】
図9は本発明のパチンコ出玉管理システムにおける集中管理システムの構成を示すブロック図である。図中、細い矢印線は主に制御信号の流れを示し、太い矢印線は遊戯台番号や持ち玉数など、遊戯台またはパチンコカードから入力された情報の流れを示す。
集中管理システムでは、遊戯者が持参するパチンコカードに記録されている情報を読み出し、その情報が有効なものであるかどうかを判定し、有効なものであれば遊戯者が受け取るべき景品の額などを算出するものである。
【0044】
集中管理システム400は、各遊戯台から送られてくる情報を受け取るためのインターフェース部401、インターフェース部401を介して受け取った情報を記録するシステムメモリ402、遊戯者が持参したパチンコカード100に記入された情報を読み出し、またはパチンコカード100に情報を記入するためのカード読み書き装置403、カード読み書き装置403で読み出された情報を書き込むレジスタ1(404)…レジスタm…レジスタM(409)、システムメモリ402に記録されている情報とレジスタ1(404)…レジスタM(409)に書き込まれた情報を比較し、レジスタ1(404)…レジスタM(409)に書き込まれている情報が有効かどうか、すなわちパチンコカード100に記入されている情報が有効かどうかを判定する照合器405、照合器405で有効と判定された場合にレジスタ1(404)…レジスタM(409)に書き込まれている持ち玉数を集計する集計器406、集計器406における集計結果を表示する表示器407などを有する。
【0045】
システムメモリ402は各遊戯台に対応するメモリ領域、すなわち遊戯台1記録部…遊戯台n記録部…遊戯台N記録部を有しており、遊戯台1記録部…遊戯台N記録部はそれぞれ、少なくとも使用中フラグ、持ち玉数記録部、記入日時記録部がセットになった所定数の小メモリ領域を有している。この所定数は、例えば1遊戯台の1日あたりの遊戯者数を越える値にすればよい。
各遊戯台から送られてくる情報は対応する遊戯台n記録部に記録され、システムコントローラ408の指令により適宜照合器405へ送られる。
【0046】
レジスタ1(404)…レジスタM(409)には、遊戯者が持参したカードに記録されている情報が記入される。各レジスタmは遊戯台番号記録部、使用中フラグ、持ち玉数記録部、記入日時記録部を有しており、遊戯者が遊戯したパチンコ遊戯台毎の遊戯結果の情報が記入される。例えばあるパチンコ遊戯台での遊戯結果の情報が遊戯台番号とともにレジスタ1に記入されれば、次に遊戯したパチンコ遊戯台の遊戯結果の情報はレジスタ2に記入される。遊戯者が再度もとのパチンコ遊戯台で遊戯していた場合には、その遊戯結果の情報はレジスタ3に記入される。すなわち、パチンコカード100の一つのブロックmに記録されている情報は一つのレジスタmに記録されるようにするとよい。
システムコントローラ408は、カード読み書き装置403に正規のパチンコカード100が挿入されたことを認識すると、パチンコカード100に記録されている遊戯台番号と、持ち玉数情報である持ち玉数と、持ち玉認識情報である記入日時と、使用中フラグ情報がレジスタ1(404)…レジスタM(409)に記入されるようにカード読み書き装置403とレジスタ1(404)…レジスタM(409)に指令を出す。
【0047】
照合器405には、レジスタmに記入されている持ち玉数と記入日時の情報が送られるとともに、システムメモリ402の対応する遊戯台n記録部、すなわちレジスタmに記入されている遊戯台番号と同じ番号の遊戯台n記録部に記録されているセットになった遊戯結果の情報(記入日時と持ち玉数の情報)が送られ、両者が比較照合される。そして、両者が一致する場合には持ち玉数の情報が集計器406へ送られる。
同様の比較照合がレジスタ1(404)…レジスタM(409)の分だけ繰り返され、照合結果が一致したものの持ち玉数の情報が次々と集計器406へ送られ、集計器406で積算される。
【0048】
各レジスタレジスタ1(404)…レジスタM(409)の分の比較照合および持ち玉数の積算が終了すると、その集計結果すなわち遊戯者の獲得した景品の総数が集計器406から表示器407へ送られ、表示器407で表示される。
そしてレジスタ1(404)…レジスタM(409)に記入されている情報が消去されるとともに、システムメモリ402の遊戯台1記録部…遊戯台n記録部…遊戯台N記録部が有する各セットのうち前記比較照合に供されたセットのものが消去される。
また、このとき、パチンコカード100の各メモリブロック1(104)…メモリブロックM(105)に記入されている情報を消去して初期化するとよい。
なお、これらの制御はシステムコントローラ408がつかさどるものである。
【0049】
図10は本発明のパチンコ出玉管理システムにおける集中管理システムの動作例を示すフローチャートである。
「開始」450の後、まず「遊戯台nからの入力有り?」451の段階で、パチンコ店内にあるいずれかのパチンコ遊戯台から遊戯台番号情報や持ち玉数情報や持ち玉認識情報などが送られてきているかどうかを判断し、送られてきている場合には「システムメモリの対応する遊戯台n記録部へ持ち玉数と日時を書き込む」452の段階へ進み、システムメモリの対応する遊戯台n記録部へ持ち玉数情報である持ち玉数と持ち玉認識情報である記入日時を書き込む。そして「遊戯台nからの入力有り?」451の段階へ戻る。
「遊戯台nからの入力有り?」451の段階で、遊戯台nから上記の情報が送られてきていない場合には、「カードの挿入有り?」453の段階へ進む。
【0050】
「カードの挿入有り?」453の段階で、カード読み書き装置403にパチンコカード100が挿入されているかどうかを判断し、挿入されていなければ「遊戯台nからの入力有り?」451の段階へ戻る。
挿入されている場合には、「カード情報の店コード読み込み」454の段階へ進み、さらに「店コードOK?」455の段階で、読み込んだ店コードが正規のものであるかどうか、すなわち不正なパチンコカードでないかどうかを判断する。
「店コードOK?」455の段階で、読み込んだ店コードが正規のものでなければ、「カード排出」456の段階でカード読み書き装置403からパチンコカード100を排出する。
【0051】
「店コードOK?」455の段階で、読み込んだ店コードが正規のものであれば、「カード内の各メモリブロックmのデータを対応するシステムレジスタに記録する」457の段階へ進む。
この段階では、パチンコカード100内の各メモリブロックm、すなわちメモリブロック1…メモリブロックMに記録されている遊戯台番号記録部の情報、使用中フラグの情報、持ち玉数記録部の情報、記入日時記録部の情報を、対応するレジスタm、すなわちレジスタ1(404)…レジスタM(409)にそれぞれ記録する。パチンコカード100に記録されている遊戯結果の情報をレジスタ1(404)…レジスタM(409)にコピーするわけである。
【0052】
次に、レジスタ1(404)…レジスタM(409)にコピーされた遊戯結果の情報とシステムメモリに書き込まれた遊戯結果の情報を比較照合する。
「m=1」458の段階で、まず変数m=1をセットする。
「レジスタmに記入されたデータとシステムメモリ内の対応する遊戯台n記録部に記録されたデータを照合器へ送る」459の段階では、まずm=1であるので、レジスタ1に記録されている遊戯台番号、持ち玉数情報、記入日時の情報を照合器405へ送るとともに、レジスタ1に記録されている遊戯台番号と同じ遊戯台番号(ここではnとする)を有する遊戯台n記録部(システムメモリ402内)に記録されている遊戯結果の情報の持ち玉数情報、記入日時情報の各セットを照合器405へ送る。
【0053】
「照合器でレジスタからのデータとシステムメモリからのデータを比較する」460の段階へ進み、「記入日時一致有り?」461の段階で、システムメモリから送られてきたデータのセットのうち、レジスタ1からの送られてきたデータと記入日時が一致するものを探す。
一致するものが無ければ「m=M?」の段階へ進み、m=Mかどうか、すなわちレジスタ1からレジスタMまでのすべてについての上記比較照合が済んだかどうかを判断する。済んでいれば「表示器に総持ち玉数を表示する」468の段階へ進む。済んでいなければ「m=m+1」463の段階へ進み、変数mをインクリメントした後、「レジスタmに記録されたデータとシステムメモリ内の対応する遊戯台n記録部に記録されたデータを照合器へ送る」459の段階へ進む。
「記入日時一致有り?」461の段階で、記入日時が一致するものがある場合は、「持ち玉数一致?」464の段階へ進む。
【0054】
「持ち玉数一致?」464の段階では、レジスタ1からの送られてきたデータとシステムメモリから送られてきたデータで記入日時が一致するものは、さらに持ち玉数も一致するかどうかを判断する。一致すれば「集計器に持ち玉数を加算する」456の段階へ進み、この持ち玉数情報を集計器406に送ってそこで積算する。
「持ち玉数一致?」464の段階で持ち玉数が一致しない場合は、「m=M?」466の段階へ進み、m=Mかどうか、すなわちレジスタ1からレジスタMまでのすべてについての上記比較照合が済んだかどうかを判断する。済んでいれば「表示器に総持ち玉数を表示する」468の段階へ進む。済んでいなければ「m=m+1」467の段階へ進み、変数mをインクリメントした後、「レジスタmに記録されたデータとシステムメモリ内の対応する遊戯台n記録部に記録されたデータを照合器へ送る」459の段階へ進む。
【0055】
このような処理をレジスタ1からレジスタMのすべてについて終えると、表示器406には遊戯者の獲得した総持ち玉数が表示されることとなる。例えばパチンコ店の店員が総持ち玉数の確認を終えると、「カード排出」469の段階へ進み、パチンコカード100がカード読み書き装置403から排出され、処理は「遊戯台nからの入力有り?」451の段階へ戻る。
【0056】
図11、図12に、表示部35における表示例を示す。
図11はいわゆる「無制限」すなわち遊戯者が現在有しているパチンコ玉が無くならない限り遊戯中の遊戯台で遊戯を続行してよい状態での表示例である。この場合、「無制限」の文字による表記とともに、遊戯者が有している持ち玉数の表示を箱の絵により行なっている。箱501は例えば2200個のパチンコ玉を遊戯者が有していることを示し、最も上方にある箱501には遊戯者が有している箱の数を表示させるとよい。3箱であれば、遊戯者が6600個のパチンコ玉を有していることを示す。
箱502は遊戯者がさらに有している持ち玉数を示すもので、これは1箱には満たない数の持ち玉数を示している。図11の例では1箱の10分の5、すなわちおよそ1100個の持ち玉を示している。箱502における持ち玉数の表記は、遊戯の進行につれて、所定の時間間隔で時々刻々変化させるとよい。
図11の例では、遊戯者は結局、およそ7700個の持ち玉を現在有していることになる。
【0057】
図12は遊戯者が食事などで離席中であることを示す表示例である。この場合、遊戯者が離席していてよい時間は残り10分であることを表示している。残り時間の10分が過ぎると、前述したようにこのパチンコ遊戯台は他の客が使用可能の状態となる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来のパチンコ遊戯台とパチンコカードを示すブロック図である。
【図2】本発明のパチンコ遊戯台の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】本発明のパチンコカードの実施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明のパチンコ遊戯台の待機モードの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図5】本発明のパチンコ遊戯台の認証モードの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図6】本発明のパチンコ遊戯台のプレイモードの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図7】本発明のパチンコ遊戯台の離席モードの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図8】本発明のパチンコ遊戯台の返却モードの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図9】本発明のパチンコ出玉管理システムにおける集中管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明のパチンコ出玉管理システムにおける集中管理システムの動作シーケンス例を示すフローチャートである。
【図11】本発明のパチンコ遊戯台の表示部における表示例を示す図である。
【図12】本発明のパチンコ遊戯台の表示部における表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 パチンコカード
2 カード読み書き装置
3 制御部
21 カード読み書き装置
22 制御部
23 メモリ
24 持玉計数部
25 玉貸スイッチ
26 玉出部
27 上皿部
28 センサ2
29 皿玉計数部
30 入賞玉カウンター
33 センサ1
35 表示部
36 自動スイッチ
37 返却スイッチ
38 離席スイッチ
99 パチンコ遊戯台
100 パチンコカード
102 店コード記録部
103 購入玉数記録部
104 メモリブロック1
106 インターフェース部
107 遊戯台番号記録部
108 使用中フラグ
109 持ち玉数記録部
110 記入日時記録部
400 集中管理システム
401 インターフェース部
402 システムメモリ
403 カード読み書き装置
404 レジスタ1
405 照合器
406 集計器
407 表示器
408 システムコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード読み書き装置を有し、
離席スイッチが押されると前記カード読み書き装置に挿入されているパチンコカードにカード認識情報が書き込まれた後、前記パチンコカードが排出され、
前記カード読み書き装置に前記パチンコカードが再挿入されると、前記パチンコカードに書き込まれている前記カード認識情報が読み出され、
前記書き込まれたカード認識情報と前記読み出されたカード認識情報が一致した場合に前記再挿入されたパチンコカードが有効と判断される
ことを特徴とするパチンコ遊戯台。
【請求項2】
前記離席スイッチが押されると前記パチンコ遊戯台が空席ではないことを表示する表示手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊戯台。
【請求項3】
前記カード読み書き装置から前記パチンコカードが排出された後、所定時間内に前記パチンコカードが再挿入されない場合に、前記空席ではないことの表示を消すようにした
ことを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊戯台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−73560(P2008−73560A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319183(P2007−319183)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【分割の表示】特願2000−228743(P2000−228743)の分割
【原出願日】平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願人】(391050466)
【Fターム(参考)】