説明

ヒドロキサム酸誘導体及びその製造方法

本発明は、下記化学式1で表される抗老化効果を示すヒドロキサム酸(Hydroxamic acid)誘導体及びその製造方法に関する:


ここで、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;R3は、−(CH)n−であり、n=0または1であり;R4は、水素またはC1-10のアルキルである。また、本発明は、前記化学式1のヒドロキサム酸誘導体を有効成分として含有する皮膚老化防止用皮膚外用剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記化学式1で表される抗老化効果を示すヒドロキサム酸(Hydroxamic acid)誘導体及びその製造方法に関する:
【化1】

ここで、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;
3は、−(CH)n−であり、n=0、1であり;
4は、水素またはC1-10のアルキルである。
【背景技術】
【0002】
すべての生物体は、年を取りながら老化し、皮膚も同様である。このような老化を遅延しようとする努力は、絶え間なく続いており、これにより、老化の本質が何であり、老化が何故生じるかに関する疑問は絶えず提起されている。皮膚の老化は、その要因によって大きく2つに分けられる。第一に、自然的な老化(Intrinsic aging)は、皮膚の構造と生理的な機能が年を取りながら継続的な減退をもたらす。第二に、外的老化(Extrinsic aging)は、太陽光線など累積された外部ストレスに起因して発生する。特に、太陽光は、よく知られた老化原因の1つであり、長時間紫外線に露出した皮膚は、角質層が厚くなり、皮膚の主要構成要素であるコラーゲンとエラスチンが変成し、皮膚の弾力性を失うようになる。このように、皮膚の老化現象は、色々な機能的、構造的変化を伴う。
【0003】
まず、老化による皮膚の構造的変化をみれば、皮膚の構成成分である表皮、真皮及び皮下組織の厚さが薄くなる。また、皮膚の弾力と引っ張りを担当する真皮組織の細胞外基質(ECM;extracelluar matrix)成分が変化するようになる。ECMは、大きく2つの成分で構成されている。1つは、ECM全体の約2〜4%を占める弾力繊維(elastic fiber)であり、他の1つは、ECM全体の約70〜80%を占めているコラーゲンである。老化が進行するに従って、皮膚の弾力性が大きく減少するが、これは、コラーゲンとエラスチンの減少に起因する。このようなコラーゲンとエラスチンは、色々な要因によって調節されるが、コラゲナーゼ(collagenase)とエラスターゼ(elastase)のような基質メタロプロテアーゼ(matrix metallo protease)の発現によって生成されたコラーゲンとエラスチンが分解され、その結果、皮膚内のコラーゲン含量が減少する現象が発生する。真皮でコラーゲンとエラスチンが減少すれば、皮膚の表皮は荒くなり、老化現象である弾力減少が現れる。
【0004】
このような弾力減少の原因となるコラーゲン及びエラスチンの減少を抑制するために、色々な物質が開発され使用されているが、特にレチノールとレチノイン酸などのレチノイドのシワ改善または弾力改善効果は知られた事実である(Dermatology therapy, 1998, 16, 357-364)。しかし、これらレチノイドは、シワ改善または弾力改善という肯定的な効果とともに、少量だけを皮膚に適用しても刺激が現れるという短所を有し、また、不安定性に起因し空気中に露出すれば、容易に酸化し変質するため、使用するのに多くの制約がある。これより、レチノイドを安定化するための研究は、続いて進行されてきているが、未だ皮膚に対する刺激、すなわち安全性の問題は解決されていないことが現状である。
【0005】
レチノイドとは、レチノール、レチノイン酸またはその誘導体を言う。レチノイドは、多様な生物学的作用を示すが、皮膚と関連して、過角質化、にきびに対する効果が報告されており、皮膚シワと関連して、コラーゲン生成促進とコラーゲン分解酵素であるコラゲナーゼの抑制能力が一般的に受け入れられている(The Journal of Investigative Dermatology, 1991, 96, 975-978)。また、弾力減少と関連して、エラスターゼの発現をも抑制する効果がある。
【0006】
現在までレチノイドの開発背景をみれば、初期には単純なレチノールとレチノイン酸の変形による誘導体化として開発され、このような変形の例には、レチニルパルミテート(Retinyl palmitate)が挙げられる。次には、安息香酸を利用した誘導体で、このような化合物をアロチノイド(Arotinoid)という(J.Med.Chem, 1988, 31, 2182-2192)。最近、アロチノイド化合物のベンゼン環にヘテロ原子を導入した化合物が開発されているが、これをヘテロアロチノイド(Heteroarotinoid)という(J. Med. Chem, 1999, 42, 4434-4445)。
【0007】
レチノイドの皮膚に現れる生物学的効果は、レチノイドがレチノイン酸受容体と呼ばれる細胞内(inter cellullar)受容体に作用して現れる(British Journal of dermatology, 1999, 140, 12-17)。レチノイドの構造的特徴は、テトラメチルシクロヘキサン、不飽和炭素結合及びカルボン酸 (carboxylic acid)で構成されることによって現れる。特にカルボン酸(carboxylic acid) 部分は、レチノイド類が効果を示すのに必須部分であり、受容体に作用する時、容易に陰イオンに変形して作用する(Chem. Pharm. Bull, 2001, 49, 501-503)。
【0008】
アロチノイドは、安息香酸をレチノイン酸のカルボキシ酸に代用した構造である。安息香酸が容易に陰イオンに変形し、陰イオンとして作用する。最近の研究傾向では、多様な置換基を使用してカルボキシ酸を代替する誘導体が合成されている。このような置換体の変形により得ようとすることは、既存のレチノイドが示す効能はそのまま維持しながら、レチノイドの短所である毒性と不安全性及び不安定性を減少しようとする方向に研究が進行されてきた。
【非特許文献1】Dermatology therapy, 1998, 16, 357-364
【非特許文献2】The Journal of Investigative Dermatology, 1991, 96, 975-978
【非特許文献3】J.Med.Chem, 1988, 31, 2182-2192
【非特許文献4】J. Med. Chem, 1999, 42, 4434-4445
【非特許文献5】British Journal of dermatology, 1999, 140, 12-17
【非特許文献6】Chem. Pharm. Bull, 2001, 49, 501-503
【発明の開示】
【0009】
このような状況の下、本発明者らは、レチノイドの問題点である皮膚刺激問題を解決すると同時に、皮膚外用剤として剤型の不安定性を解決できる方法について研究した結果、新しい形態のレチノイドであるヒドロキサム酸を合成するに至り、ひいては、このようなヒドロキサム酸の誘導体が従来に使われてきたレチノールとレチノイン酸が示す皮膚刺激及び変色、変臭などを示さず、安全性と安定性を有する化合物であることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0010】
したがって、本発明の目的は、レチノイドとして作用してコラーゲン生成効果、コラーゲンを分解する酵素であるコラゲナーゼ発現抑制、エラスチンを分解する酵素であるエラスターゼの発現抑制効果を示す新規なヒドロキサム酸誘導体及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
ヒドロキサム酸(Hydroxamic acid)は、金属イオンキレート剤(chelator)として広く知られた物質である。ヒドロキサム酸の構造的な特徴をみれば、カルボニル基(carbonyl group)と隣接するヒドロキシルアミンのヒドロキシ基が金属イオンとキレーションを形成する。
別の特徴は、ヒドロキシルアミンのヒドロキシ基が容易に陰イオンを形成し、カルボン酸 (carboxylic acid)と類似の形態で使われることができるという点である。このようなヒドロキサム酸の構造的な特性を用いて新しいレチノイドを合成し、レチノイン酸受容体(retinoic acid receptor)にアゴニスト(agonist)として作用することを確認した。このようにヒドロキサム酸の構造を有しながらレチノイドとして作用した例は未だ報告されたことがない。
【0012】
本発明は、レチノイドの一種である下記化学式1で表されるヒドロキサム酸誘導体に関する:
【化2】

ここで、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;
3は、−(CH)n−であり、n=0または1であり;
4は、水素またはC1-10のアルキルである。
【0013】
本発明で製造する新しい概念のレチノイドであるヒドロキサム酸誘導体は、下記で具体的に例示した次のような2つの製造方法により得ることができる。
前記化学式1のヒドロキサム酸誘導体を製造する過程をみれば、
1)安息香酸またはアダマンタンカルボン酸とメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルとを反応させて、アミド結合を形成する段階;又は、モノメチルテレフタレートとアニリンまたはアダマンタミンとを反応させて、アミド結合を形成する段階;
2)前記段階で生成されたベンズアミドのアミド結合をアルキルで置換する段階;
3)前記段階で生成されたベンズアミドまたはアルキル基が置換されたベンズアミドのエステルを加水分解する段階;及び
4)前記加水分解により生成された酸をヒドロキサム酸に変形させる段階;
を備える。
特に、最後の段階で、ヒドロキサム酸誘導体を製造する過程で保護/脱保護反応を経ることなく、一段階で反応させることによって効率性を高めた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明で製造する新しい概念のレチノイドであるヒドロキサム酸誘導体は、下記で具体的に例示した次のような2つの製造方法により得ることができる。
まず、本発明に係るヒドロキサム酸誘導体の製造方法である製造工程1は、
a)安息香酸またはアダマンタンカルボン酸とメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルとを反応させて、ベンズアミド化合物を製造する段階;
b)生成されたベンズアミドのアミド結合をアルキルで置換する段階;
c)生成されたベンズアミドまたはアルキル基が置換されたベンズアミド化合物が有するメチルエステルを加水分解して、酸を製造する段階;及び
d)前記酸とヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて、ヒドロキサム酸誘導体を製造する段階;
を備える。
【0015】
本発明に係る製造方法を、下記反応式を参照して具体的に説明する。まず、前記製造工程1は、下記反応式1で表すことができる。
【化3】

上記式中、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;
3は、−(CH)n−であり、n=0、1であり;
4は、水素またはC1-10のアルキルである。
【0016】
まず、エチルクロロホルム酸塩を安息香酸またはアダマンタンカルボン酸に対して1.2当量使用して無水化合物に転換する。この時、使用し得る溶媒には、ピリジン、N−メチルモルフォリンなどが挙げられる。この段階で合成した無水化合物をメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルと反応して、ベンズアミド化合物を生成する。この反応に使用し得る溶媒には、ピリジン、N−メチルモルフォリンなどが挙げられる。また、N,N−ジメチルホルムアミド、メチレンクロライド、クロロホルムなどの溶媒では、トリエチルアミンをメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルの1.2当量比で共に使用して反応を進行させることができる。最も好ましくは、ピリジンを使用する。反応温度は、10〜20℃が最も理想的であり、これより低い温度では、反応物であるメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルが残って、反応生成物から除去することが容易でない。また、20℃以上の温度では、無水化合物が加水分解され、反応生成物の収得率が減少する。
【0017】
合成したベンズアミド化合物をN,N−ジメチルホルムアミド溶媒でアルキルハライドと反応して、アミド結合にアルキル基が置換されたベンズアミド化合物を合成する。この時、塩基には、水素化ナトリウム (sodium hydride)をベンズアミドの1.2当量比で、アルキルハライドもベンズアミドの1.2当量比で使用する。また、アルキルハライドには、ブロモメタン、ブロモエタン、ブロモプロパン、ブロモイソプロパン、ブロモブタン、ブロモtert−ブタンなどを使用することができる。
【0018】
次に、アミド結合にアルキル基が置換されないベンズアミドとアミド結合にアルキル基が置換されたベンズアミド化合物が有しているメチルエステルを加水分解して、酸に転換する。生成された酸を、エチルクロロホルム酸塩を使用して無水化合物に転換し、この時、エチルクロロホルム酸塩の量は、酸に対して1.2当量で使用する。この時にも、溶媒には、ピリジン、N−メチルモルフォリンなどを使用することができる。
【0019】
前記段階で合成した無水化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩と反応して、ヒドロキサム酸化合物を生成する。この反応でも、溶媒には、ピリジン、N−メチルモルフォリンなどを使用することができ、または、N,N−ジメチルホルムアミド、メチレンクロライド、クロロホルムなどの溶媒では、トリエチルアミンをヒドロキシルアミン塩酸塩の1.2当量比で共に使用して反応を進行させることができる。最も好ましくは、溶媒としてピリジンを使用する。反応温度は、0〜10℃が最も理想的であり、これより低い温度では、反応物であるヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩が残って、反応生成物の収得率が減少し、これより高い温度では、ヒドロキシルアミンまたはN−メチルヒドロキシルアミンのヒドロキシ基と反応する副生成物が得られ、反応生成物から除去が容易でない。
【0020】
本発明に係るヒドロキサム酸誘導体を製造する別の方法である製造工程2は、
a)アニリンまたはアダマンタミンとモノメチルテレフタレートとを反応させて、ベンズアミド化合物を製造する段階;
b)生成されたベンズアミドのアミド結合をアルキルで置換する段階;
c)生成されたベンズアミドまたはアルキル基が置換されたベンズアミド化合物が有するメチルエステルを加水分解して、酸を製造する段階;及び
d)製造された酸とヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて、ヒドロキサム酸誘導体を製造する段階;
を備え、これを下記反応式2に表した。
【化4】

上記式中、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;
3は、−(CH)n−であり、n=0、1であり;
4は、水素またはC1-10のアルキルである。
【0021】
まず、反応式2から分かるように、エチルクロロホルム酸塩を使用してモノテレフタレートを無水化合物に転換する。このように合成した無水化合物をアニリンまたはアダマンタミンと反応して、ベンズアミド化合物を生成する。以後に進行される反応は、反応式1と同様の方法で実施する。
【0022】
前記のような製造方法により得られる化学式1のヒドロキサム酸誘導体の具体的な例としては、
1.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]ベンズアミド、
2.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミド、
3.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミド、
4.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミド、
5.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、
6.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、
7.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
8.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
9.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、
10.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミド、
11.アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]カルボキシアミド、
12.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−ベンズアミド、
13.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、
14.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、
15.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、
16.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、
17.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、
18.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
19.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
20.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、
21.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチル−N−メチルカルボキシアミド、
22.アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミド、
23.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]ベンズアミド、
24.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミド、
25.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミド、
26.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミド、
27.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、
28.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、
29.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
30.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
31.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、
32.N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミド、
33.2−[4−(アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル]−N−ヒドロキシ−N−メチルアセッツアミド、
34.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−ベンズアミド、
35.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、
36.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、
37.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、
38.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、
39.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、
40.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
41.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
42.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、
43.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチルカルボキシアミド、
44.N−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]カルボキシアミド、
45.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−ベンズアミド、
46.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、
47.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、
48.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、
49.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、
50.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、
51.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
52.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、
53.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、
54.[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチル−N−メチルカルボキシアミド、
55.N−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミドが挙げられる。
【0023】
前述のような工程により製造した化学式1のヒドロキサム酸誘導体は、レチノイドであり、レチノイン酸受容体(retinoic acid receptor)にアゴニストとして作用し、レチノイド効果に起因してコラーゲン生成を増加させる効果及びコラーゲンを分解する酵素であるコラゲナーゼ、エラスチンを分解する酵素であるエラスターゼの発現を抑制する効果がある。したがって、本発明で製造した化学式1のヒドロキサム酸誘導体は、皮膚の弾力改善効果を示す医薬品及び皮膚外用剤の有効成分として使用することができる。
【0024】
[本発明の実施のための形態]
以下、実施例により本発明に係るヒドロキサム酸化合物の製造方法を具体的に説明する。しかし、これら実施例は、本発明を説明するためのもので、本発明の範囲がこれら実施例に限定されないことはこの技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【実施例1】
【0025】
[実施例1]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]ベンズアミドの製造
20.0gの安息香酸(0.16mol)をピリジン250mLに溶かし、10℃氷水浴で冷却して、エチルクロロホルム酸塩23.1g(0.21mol)を30分間滴加した。常温で2時間攪拌した後、反応液を濾過して塩を除去した後、無水化合物(30.2g、0.15mol)を得た。メチルアミノベンゾエート24.1g(0.16mol)をピリジン250mLに溶かし、10℃氷水浴で冷却して、前段階で得た無水化合物を30分間滴加した。さらに2時間攪拌した後、溶媒を蒸留し、残渣を酢酸エチル300mLに溶かした後、酢酸エチル溶液を5%塩酸と蒸溜水で洗浄し、硫酸マグネシウムと活性炭を加えて、乾燥し、脱色した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、反応生成物であるメチル4−(フェニルカルボニルアミノ)ベンゾエート(34.7g、85%収率)を米色固体として得た。
【0026】
次に、メチル4−(フェニルカルボニルアミノ)ベンゾエート(34.7g)をメタノール500mLに入れて溶かした後、KOH10%溶液50mLを入れて3時間攪拌した。攪拌後、塩酸溶液で中和し、生成された固体を濾過して、酸化合物である4−(フェニルカルボニルアミノ)安息香酸(26.2g、80%収率)を得た。
【0027】
生成された4−(フェニルカルボニルアミノ)安息香酸(24.1g、0.10mol)をピリジン200mLに溶かし、10℃氷水浴で冷却して、エチルクロロホルム酸塩22.9g(0.13mol)を30分間滴加した。常温で2時間攪拌した後、反応液を濾過し、塩を除去して生成された無水化合物(38.7g、0.12mol)を得た。
【0028】
6.9gのヒドロキシルアミン塩酸塩(0.10mol)をピリジン100mLに溶かし、10℃氷水浴で冷却して、前段階で得た無水化合物を30分間滴加した。さらに2時間攪拌した後、溶媒を蒸留し、残渣を酢酸エチル300mLに溶かした後、酢酸エチル溶液を5%塩酸と蒸溜水で洗浄し、硫酸マグネシウムと活性炭を加えて乾燥し、脱色した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、最終生成物であるN−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]ベンズアミド(16.6g、65%収率)を米色固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.39(s、1H)、9.04(s、1H)、8.01(m、5H)、7.64(m、4H)
【実施例2】
【0029】
[実施例2]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−メチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.07(s、1H)、7.94(m、4H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、2.33(s、3H)
【実施例3】
【0030】
[実施例3]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに3−メチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.2g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.39(s、1H)、9.05(s、1H)、7.90(m、6H)、7.23(m、2H)、2.40(s、3H)
【実施例4】
【0031】
[実施例4]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−エチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.4g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:4);Rf=0.54
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.43(s、1H)、9.05(s、1H)、7.91(m、4H)、7.81(d、2H、J=7.8Hz)、7.50(d、2H、J=7.8Hz)、2.51(m、2H)、1.19(m、3H)
【実施例5】
【0032】
[実施例5]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−プロピル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.5g、42%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.55
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.40(s、1H)、9.03(s、1H)、7.92(m、4H)、7.83(d、1H、J=7.8Hz)、7.48(d、1H、J=7.8Hz)、2.60(m、2H)、1.51(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例6】
【0033】
[実施例6]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−イソプロピル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(14.3g、48%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.07(s、1H)、7.94(m、4H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、2.80(m、1H)、1.30(d、6H、J=6.9Hz)
【実施例7】
【0034】
[実施例7]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−ブチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.8g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):11.20(s、1H)、10.42(s、1H)、9.06(s、1H)、7.94(m、4H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、2.60(m、2H)、1.60(m、2H)、1.41(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例8】
【0035】
[実施例8]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに4−tert−ブチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.07(s、1H)、7.92(m、4H)、7.81(d、2H、J=7.8Hz)、7.51(d、2H、J=7.8Hz)、1.25(s、9H)
【実施例9】
【0036】
[実施例9]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りに3、4−ジメチル安息香酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.40(s、1H)、9.05(s、1H)、7.93(m、3H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.50(d、2H、J=7.8Hz)、2.47(s、3H)、2.45(s、3H)
【実施例10】
【0037】
[実施例10]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにアダマンタンカルボン酸を使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(16.6g、65%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、9.24(s、1H)、8.87(s、1H)、7.76(m、4H)、1.96(m、3H)、1.85(m、6H)、1.64(m、6H)
【実施例11】
【0038】
[実施例11]アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニルカルボキシアミドの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩の代りにN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を使用することを除いて、実施例10と同様の方法を使用して目的物(11.2g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ9.98(s、1H)、91.2(s、1H)、7.55(m、4H)、3.09(s、3H)、1.94(m、3H)、1.87(m、6H)、1.62(m、6H)
【実施例12】
【0039】
[実施例12]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−ベンズアミドの製造
実施例1の中間段階で得たメチル4−(フェニルカルボニルアミノ)ベンゾエート(34.7g、0.16mol)をN,N−ジメチルホルムアミド250mLに溶かし、10℃氷水浴で冷却して、水素化ナトリウム (20.7g、0.16mol)をN,N−ジメチルホルムアミド50mLに溶かし、ゆっくり滴加した。この反応液にブロモメタン(32g、0.16mol)を滴加し、反応液をさらに1時間攪拌した。さらに2時間攪拌した後、溶媒を蒸留し、残渣を酢酸エチル300mLに溶かした後、酢酸エチル溶液を5%塩酸と蒸溜水で洗浄し、硫酸マグネシウムと活性炭を加えて、乾燥し、脱色した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、反応生成物であるメチル4−(フェニルカルボニルアミノ)−N−メチル−ベンゾエート(33.5g、85%収率)を米色固体として得た。以後の方法は、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.8g、38%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.52
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.39(s、1H)、9.04(s、1H)、8.01(m、5H)、7.64(m、4H)、3.32(s、3H)
【実施例13】
【0040】
[実施例13]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例2の中間段階で得たメチル4−[(4−メチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.2g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.41(s、1H)、9.08(s、1H)、7.94(m、4H)、7.83(d、2H、J=7.8Hz)、7.52(d、2H、J=7.8Hz)、3.30(s、3H)、2.45(s、3H)
【実施例14】
【0041】
[実施例14]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例3の中間段階で得たメチル4−[(3−メチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.2g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.43(s、1H)、9.07(s、1H)、7.93(m、6H)、7.20(m、2H)、3.32(s、3H)、2.44(s、3H)
【実施例15】
【0042】
[実施例15]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−エチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例4の中間段階で得たメチル4−[(4−エチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(10.4g、42%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.43(s、1H)、9.05(s、1H)、7.91(m、4H)、7.81(d、2H、J=7.8Hz)、7.50(d、2H、J=7.8Hz)、3.31(s、3H)、2.51(m、2H)、1.40(m、3H)
【実施例16】
【0043】
[実施例16]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例5の中間段階で得たメチル4−[(4−プロピルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.4g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.55
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.40(s、1H)、9.03(s、1H)、7.92(m、4H)、7.83(d、1H、J=7.8Hz)、7.48(d、1H、J=7.8Hz)、3.34(s、3H)、2.50(m、2H)、1.51(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例17】
【0044】
[実施例17]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例6の中間段階で得たメチル4−[(4−イソプロピルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(10.1g、40%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.07(s、1H)、7.94(m、4H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、3.35(s、3H)、3.0(m、1H)、1.30(d、6H、J=6.9Hz)
【実施例18】
【0045】
[実施例18]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例7の中間段階で得たメチル4−[(4−ブチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.1g、47%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):11.23(s、1H)、10.41(s、1H)、9.03(s、1H)、7.92(m、4H)、7.83(d、2H、J=7.8Hz)、7.53(d、2H、J=7.8Hz)、3.30(m、3H)、2.49(m、2H)、1.60(m、2H)、1.41(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例19】
【0046】
[実施例19]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例8の中間段階で得たメチル4−[(tert−ブチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.1g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):11.21(s、1H)、10.41(s、1H)、9.05(s、1H)、7.90(m、4H)、7.79(d、2H、J=7.8Hz)、7.43(d、2H、J=7.8Hz)、3.32(s、3H)、1.25(s、9H)
【実施例20】
【0047】
[実施例20]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例9の中間段階で得たメチル4−[(3、4−ジメチルフェニル)カルボニルアミノ]ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.2g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.52
1H NMR(DMSO−d6):δ11.25(s、1H)、10.43(s、1H)、9.07(s、1H)、7.94(m、3H)、7.82(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、3.30(s、3H)、2.48(s、3H)、2.45(s、3H)
【実施例21】
【0048】
[実施例21]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチル−N−メチルカルボキシアミドの製造
実施例10の中間段階で得たメチル4−(アダマンチルカルボニルアミノ)ベンゾエートを使用することを除いて、実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.8g、38%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、9.23(s、1H)、7.76(m、4H)、3.74(s、3H)、1.96(m、3H)、1.85(m、6H)、1.64(m、6H)
【実施例22】
【0049】
[実施例22]アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミドの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩の代りにN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を使用することを除いて、実施例21と同様の方法を使用して目的物(11.4g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)Rf=0.54
1H NMR(DMSO−d6):δ9.95(s、1H)、7.57(m、4H)、3.72(s、3H)、3.07(s、3H)、1.94(m、3H)、1.87(m、6H)、1.62(m、6H)
【実施例23】
【0050】
[実施例23]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]ベンズアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(10.0g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.39(s、1H)、9.04(s、1H)、8.01(m、5H)、7.64(m、4H)、3.20(s、2H)
【実施例24】
【0051】
[実施例24]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例2と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.52
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、10.41(s、1H)、9.07(s、1H)、7.94(m、4H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.49(d、2H、J=7.8Hz)、3.21(s、2H)、2.45(s、3H)
【実施例25】
【0052】
[実施例25]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例3と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.54
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.40(s、1H)、9.04(s、1H)、7.91(m、6H)、7.22(m、2H)、3.21(s、2H)、2.44(s、3H)
【実施例26】
【0053】
[実施例26]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例4と同様の方法を使用して目的物(12.9g、45%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.43(s、1H)、9.05(s、1H)、7.91(m、4H)、7.81(d、2H、J=7.8Hz)、7.50(d、2H、J=7.8Hz)、3.21(s、2H)、2.51(m、2H)、1.40(m、3H)
【実施例27】
【0054】
[実施例27]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例5と同様の方法を使用して目的物(13.1g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.55
1H NMR(DMSO−d6):δ11.23(s、1H)、10.40(s、1H)、9.03(s、1H)、7.92(m、4H)、7.83(d、1H、J=7.8Hz)、7.48(d、1H、J=7.8Hz)、3.20(s、2H)、2.50(m、2H)、1.51(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例28】
【0055】
[実施例28]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例6と同様の方法を使用して目的物(11.1g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.50
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.05(s、1H)、7.93(m、4H)、7.81(d、2H、J=7.8Hz)、7.48(d、2H、J=7.8Hz)、3.23(s、2H)、3.01(m、1H)、1.30(d、6H、J=6.9Hz)
【実施例29】
【0056】
[実施例29]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例7と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):11.22(s、1H)、10.40(s、1H)、9.07(s、1H)、7.91(m、4H)、7.83(d、2H、J=7.8Hz)、7.52(d、2H、J=7.8Hz)、3.19(s、2H)、2.49(m、2H)、1.60(m、2H)、1.41(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例30】
【0057】
[実施例30]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例8と同様の方法を使用して目的物(12.0g、42%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):11.22(s、1H)、10.41(s、1H)、9.06(s、1H)、7.91(m、4H)、7.83(d、2H、J=7.8Hz)、7.52(d、2H、J=7.8Hz)、3.20(s、2H)、1.25(s、9H)
【実施例31】
【0058】
[実施例31]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例9と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.52
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.41(s、1H)、9.05(s、1H)、7.92(m、3H)、7.80(d、2H、J=7.8Hz)、7.47(d、2H、J=7.8Hz)、3.21(s、2H)、2.48(s、3H)、2.44(s、3H)
【実施例32】
【0059】
[実施例32]N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミドの製造
メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−アミノフェニル酢酸メチルエステルを使用することを除いて、実施例10と同様の方法を使用して目的物(11.9g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.52
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、9.25(s、1H)、8.87(s、1H)、7.76(m、4H)、3.27(s、2H)、1.96(m、3H)、1.87(m、6H)、1.63(m、6H)
【実施例33】
【0060】
[実施例33]2−[4−(アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル]−N−ヒドロキシ−N−メチルアセッツアミドの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩の代りにN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を使用することを除いて、実施例32と同様の方法を使用して目的物(12.8g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ9.95(s、1H)、9.12(s、1H)、7.55(m、4H)、3.27(s、2H)、3.09(s、3H)、1.94(m、3H)、1.84(m、6H)、1.60(m、6H)
【実施例34】
【0061】
[実施例34][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−ベンズアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレート、メチル4−アミノベンゾエートの代りにアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.29(s、1H)、9.10(s、1H)、8.01(m、4H)、7.60(m、5H)
【実施例35】
【0062】
[実施例35][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレート、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−メチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.6g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.49
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.32(s、1H)、9.11(s、1H)、8.10(d、2H、J=7.8Hz)、7.98(d、2H、J=7.8Hz)、7.80(m、4H)、2.44(s、3H)
【実施例36】
【0063】
[実施例36][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレート、メチル4−アミノベンゾエートの代りに3−メチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.6g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.49
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.32(s、1H)、9.10(s、1H)、8.10(m、6H)、7.90(m、2H)、2.42(s、3H)
【実施例37】
【0064】
[実施例37][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−エチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.8g、45%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.33(s、1H)、9.09(s、1H)、8.12(d、2H、J=7.8Hz)、7.97(d、2H、J=7.8Hz)、7.81(m、4H)、2.53(m、2H)、1.42(m、3H)
【実施例38】
【0065】
[実施例38][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−プロピルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.6g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.53
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、10.33(s、1H)、9.10(s、1H)、8.13(d、2H、J=7.8Hz)、7.96(d、2H、J=7.8Hz)、7.88(m、4H)、2.46(m、2H)、1.50(m、2H)、0.98(m、3H)
【実施例39】
【0066】
[実施例39][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−イソプロピルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.2g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.31(s、1H)、9.11(s、1H)、8.11(d、2H、J=7.8Hz)、7.99(d、2H、J=7.8Hz)、7.81(m、4H)、2.99(m、1H)、1.30(d、6H、J=6.9Hz)
【実施例40】
【0067】
[実施例40][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−ブチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.8g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.33(s、1H)、9.13(s、1H)、8.13(d、2H、J=7.8Hz)、7.95(d、2H、J=7.8Hz)、7.88(m、4H)、2.50(m、2H)、2.00(m、2H)、1.48(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例41】
【0068】
[実施例41][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに4−tert−ブチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(12.8g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.31(s、1H)、9.10(s、1H)、8.15(d、2H、J=7.8Hz)、7.94(d、2H、J=7.8Hz)、7.85(m、4H)、1.40(s、9H)
【実施例42】
【0069】
[実施例42][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミドの製造
安息香酸の代りにモノテレフタレートを使用し、メチル4−アミノベンゾエートの代りに3、4−ジメチルアニリンを使用することを除いて、実施例1と同様の方法を使用して目的物(11.6g、43%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.49
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.30(s、1H)、9.11(s、1H)、8.10(d、2H、J=7.8Hz)、7.98(d、2H、J=7.8Hz)、7.84(m、3H)、2.46(s、3H)、2.42(s、3H)
【実施例43】
【0070】
[実施例43][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチルカルボキシアミドの製造
アダマンタンカルボン酸の代りにモノテレフタレートを、メチル4−アミノベンゾエートの代りにアダマンタミンを使用することを除いて、実施例10と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、9.21(s、1H)、8.87(s、1H)、7.73(m、4H)、1.94(m、3H)、1.84(m、6H)、1.62(m、6H)
【実施例44】
【0071】
[実施例44]N−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]カルボキシアミドの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩の代りにN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を使用することを除いて、実施例43と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ9.99(s、1H)、9.10(s、1H)、7.53(m、4H)、3.10(s、3H)、1.91(m、3H)、1.83(m、6H)、1.60(m、6H)
【実施例45】
【0072】
[実施例45][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−ベンズアミドの製造
実施例34の中間段階で得たメチル4−(フェニルカルバモイル)ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.0g、40%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.29(s、1H)、9.10(s、1H)、8.01(m、4H)、7.60(m、5H)、3.20(s、3H)
【実施例46】
【0073】
[実施例46][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例35の中間段階で得たメチル4−[(4−メチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.0g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.39(s、1H)、9.11(s、1H)、8.11(d、2H、J=7.8Hz)、7.98(d、2H、J=7.8Hz)、7.91(m、4H)、3.20(s、3H)、2.50(s、3H)
【実施例47】
【0074】
[実施例47][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例36の中間段階で得たメチル4−[(3−メチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.0g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.30(s、1H)、9.13(s、1H)、8.10(m、6H)、7.88(m、2H)、2.50(s、3H)
【実施例48】
【0075】
[実施例48][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例37の中間段階で得たメチル4−[(4−エチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.0g、40%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.55
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、10.33(s、1H)、9.10(s、1H)、8.13(d、2H、J=7.8Hz)、7.97(d、2H、J=7.8Hz)、7.89(m、4H)、3.20(s、3H)、2.46(m、2H)、0.98(m、3H)
【実施例49】
【0076】
[実施例49][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例38の中間段階で得たメチル4−[(4−プロピルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.8g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.55
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.31(s、1H)、9.13(s、1H)、8.12(d、2H、J=7.8Hz)、7.96(d、2H、J=7.8Hz)、7.89(m、4H)、3.20(s、3H)、2.46(m、2H)、1.50(m、2H)、0.98(m、3H)
【実施例50】
【0077】
[実施例50][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例39の中間段階で得たメチル4−[(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(13.2g、44%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.21(s、1H)、10.32(s、1H)、9.15(s、1H)、8.10(d、2H、J=7.8Hz)、7.94(d、2H、J=7.8Hz)、7.83(m、4H)、3.21(s、3H)、2.50(m、1H)、1.32(d、6H、J=6.9Hz)
【実施例51】
【0078】
[実施例51][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例40の中間段階で得たメチル4−[(4−ブチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.0g、40%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.33(s、1H)、9.14(s、1H)、8.12(d、2H、J=7.8Hz)、7.95(d、2H、J=7.8Hz)、7.84(m、4H)、3.22(s、3H)、2.50(m、2H)、2.00(m、2H)、1.48(m、2H)、0.95(m、3H)
【実施例52】
【0079】
[実施例52][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例41の中間段階で得たメチル4−[(tert−ブチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(12.5g、41%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、10.33(s、1H)、9.12(s、1H)、8.11(d、2H、J=7.8Hz)、7.96(d、2H、J=7.8Hz)、7.84(m、4H)、3.20(s、3H)、1.24(s、9H)
【実施例53】
【0080】
[実施例53][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミドの製造
実施例42の中間段階で得たメチル4−[(3、4−ジメチルフェニル)カルバモイル]ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.0g、39%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.20(s、1H)、10.30(s、1H)、9.11(s、1H)、8.11(d、2H、J=7.8Hz)、7.95(d、2H、J=7.8Hz)、7.94(m、3H)、3.20(s、3H)、2.53(s、3H)、2.50(s、3H)
【実施例54】
【0081】
[実施例54][4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチル−N−メチルカルボキシアミドの製造
実施例43の中間段階で得たメチル4−(N−アダマンチル−N−メチルカルバモイル)ベンゾエートを使用して実施例12と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ11.22(s、1H)、9.22(s、1H)、7.74(m、4H)、3.71(s、3H)、1.93(m、3H)、1.83(m、6H)、1.63(m、6H)
【実施例55】
【0082】
[実施例55]N−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミドの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩の代りにN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を使用することを除いて、実施例54と同様の方法を使用して目的物(11.8g、46%)を米色の固体として得た。
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);Rf=0.51
1H NMR(DMSO−d6):δ9.93(s、1H)、7.59(m、4H)、3.70(s、3H)、3.05(s、3H)、1.92(m、3H)、1.86(m、6H)、1.60(m、6H)
【0083】
[試験例1]レチノイン酸受容体の親和力測定
前記実施例1乃至55から得たヒドロキサム酸誘導体のレチノイン酸受容体親和力をレチノール及びレチノイン酸と比較して測定した。
受容体発現プラスミド(plasmid)、pECE−RAR alphaとpECE−RAR gammaは、先行方法(Mol.Cell.Biol.1996, 16, 1138-1149)によって製造した。RARE reporterであるRARE−tk−Lucは、b−RARE−tk−CATから得たRARE断片(fragment)をpGL3ルシペラーゼ基本ベクトル(Luciferase basic vector)に挿入して得た。CV−1細胞は、ATCC(American Type culture collection)から得た。試験は、2.5%の牛胎児血清が含有されたDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Media)培地が入っている96孔平板培養器(96-well microtiter plate)に、CV−1細胞を5,000細胞/孔(well)となるように分株し、培養した。24時間経過後、LipofectaminPlus(GIBCO BRL, grandisland, NY)を用いてpECE−RAR alpha(10ng)、pECE−RAR gamma(10ng)をリポータプラスミド(reporter plasmid)(100ng)、ベータ−ガラクトシダーゼ(beta-galactosidase)発現ベクトル(100ng)を形質感染(transfection)させた。24時間経過後、前記実施例1乃至55のヒドロキサム酸誘導体、レチノールは、10-4モル濃度で処理し、レチノイン酸をこれより10倍低い濃度である10-5モル濃度で24時間処理した。
【0084】
【表1】

【0085】
このようなレチノイン酸受容体親和力の結果から、前記実施例1乃至55から得たヒドロキサム酸誘導体はレチノイド化合物として見なされることが分かる。
【0086】
[試験例2]コラーゲン生合成促進
前記実施例1乃至55から得たヒドロキサム酸誘導体のコラーゲン生合成促進効果をレチノール及びレチノイン酸と比較して測定した。
繊維芽細胞(fibroblast)を24孔(well)に1孔当たり105個ずつ播種(seeding)し、90%程度成長するまで培養した。これを24時間無血清DMEM培地で培養した後、無血清培地に溶かした前記実施例1乃至55のヒドロキサム酸誘導体、レチノール及びレチノイン酸を10-4モル濃度で処理し、24時間CO2培養器で培養した。これらの上澄み液をすくい、プロコラーゲンタイプ(I)(procollagen type(I))ELISAキットを用いてプロコラーゲン(procollagen)の増減状態を調べた。その結果を表2に示し、合成能は、非処理群を100として比較したものである。
【0087】
【表2】

【0088】
[試験例3]コラゲナーゼ発現抑制効能の測定
前記実施例1乃至55から得たヒドロキサム酸誘導体のコラゲナーゼ生成阻害能をレチノール及びレチノイン酸と比較して測定した。
試験は、2.5%の牛胎児血清が含有されたDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Media)培地が入っている96孔平板培養器(96-well microtiter plate)に、ヒトの繊維芽細胞を5,000細胞/孔(well)となるように添加し、90%程度成長するまで培養した。その後、無血清DMEM培地で24時間培養した後、無血清DMEM培地に溶かした前記実施例1乃至55のヒドロキサム酸誘導体、レチノール及びレチノイン酸を10-4モル濃度で24時間処理した後、細胞培養液を採取した。
【0089】
採取した細胞培養液を商業的に利用可能なコラゲナーゼ測定器具(米国アマシャムパマシャ社)を用いてコラゲナーゼ生成程度を測定した。まず、1次コラゲナーゼ抗体が均一に塗布された96孔−平板に採取された細胞培養液を添加し、3時間抗原−抗体反応を恒温槽で実施した。
【0090】
3時間後、発色団が結合された2次コラーゲン抗体を96孔−平板に添加し、さらに15分間反応させた。15分後、発色誘発物質を入れて、室温で15分間発色を誘発させ、さらに1M硫酸を入れて、反応(発色)を中止させれば、反応液の色合いは、黄色を呈し、反応進行の程度によって黄色の程度が異なって現れた。
【0091】
黄色を呈する96孔−平板の吸光度を、吸光計を用いて405nmで測定し、下記数学式1によりコラゲナーゼの合成程度を計算した。この時、組成物を処理しない群の採取された細胞培養液の反応吸光度を対照群とした。
[数学式1]
コラゲナーゼ発現程度(%)=(上記物質処理細胞群の吸光度/対照群の吸光度)×100
【0092】
細胞でのコラゲナーゼ発現の阻害を測定した結果を下記表3に示し、本発明に係るヒドロキサム酸誘導体がin vitroでコラゲナーゼ発現を阻害することを確認することができた。発現阻害能は、非処理群の合成能を100として比較したものである。
【0093】
【表3】

【0094】
[試験例4]エラスターゼ発現抑制効能の測定
前記実施例1乃至55から得たヒドロキサム酸誘導体のエラスターゼ生成阻害能をレチノール及びレチノイン酸と比較して測定した。
試験は、2.5%の牛胎児血清が含有されたDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Media)培地が入っている96孔平板培養器(96-well microtiter plate)にヒトの繊維芽細胞を5,000細胞/孔(well)となるように添加し、90%程度成長するまで培養した。その後、無血清DMEM培地で24時間培養した後、無血清DMEM培地に溶かした前記実施例1乃至55のヒドロキサム酸誘導体、レチノール及びレチノイン酸を10-4モル濃度で24時間処理した後、細胞培養液を採取した。
【0095】
採取した細胞培養液を商業的に利用可能なエラスターゼ測定器具(米国アマシャムパマシャ社)を用いてエラスターゼ生成程度を測定した。まず、1次エラスターゼ抗体が均一に塗布された96孔−平板(96-well plate)に採取された細胞培養液を添加し、3時間抗原−抗体反応を恒温槽で実施した。
【0096】
3時間後、発色団が結合された2次エラスチン抗体を96孔−平板に添加し、さらに15分間反応させた。15分後、発色誘発物質を入れて、室温で15分間発色を誘発させ、さらに1M硫酸を入れて、反応(発色)を中止させれば、反応液の色合いは、黄色を呈し、反応進行の程度によって黄色の程度が異なるように現れた。
【0097】
黄色を呈する96孔−平板の吸光度を、吸光計を用いて405nmで測定し、下記数学式2によりエラスターゼの合成程度を計算した。この時、組成物を処理しない群の採取された細胞培養液の反応吸光度を対照群とした。
[数学式2]
エラスターゼ発現程度(%)=(上記物質処理細胞群の吸光度/対照群の吸光度)×100
【0098】
細胞でのエラスターゼ発現の阻害を測定した結果を下記表4に示し、本発明に係るヒドロキサム酸誘導体がin vitroでエラスターゼ発現を阻害することを確認することができた。発現阻害能は、非処理群の合成能を100として比較したものである。
【0099】
【表4】

【0100】
[試験例5]動物に対する皮膚一次刺激試験
1)試験方法
健康な雄性うさぎ56匹を用いて、各々背中部位の毛を除去した後、約2.5cm×2.5cm程度の大きさで、左側区画は、対照区画で、何も塗布せず、右側区画には、実施例1乃至55の化合物1%溶液(溶媒には、1、3−ブチレングリコール:エタノール=7:3使用)を0.5mLずつ塗布した。塗布してから24時間及び72時間経過後に発生する紅斑と痂皮形成、浮腫形成などの刺激性有無を観察し、皮膚反応の評価は、「医薬品などの毒性試験基準」を用いて、下記表5のように点数化した。
また、評価結果に対する刺激性程度の判定は、一般的に多く使われるDraizeのP.I.I.(Primary Irritation Index)の算出方法によって行い、その結果をレチノイン酸と比較して下記表6に示した。
【0101】
【表5】

【0102】
【表6】

【0103】
前記表6から分かるように、前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体は、皮膚刺激がなかった。したがって、本発明に係るヒドロキサム酸誘導体が従来のレチノールまたはレチノイン酸と比較して弾力改善効果は同等な水準に維持しながらも、安定性に優れ且つ皮膚刺激が少ないため、弾力改善用皮膚外用剤組成物に好適に使用することができることが分かった。
【0104】
[試験例6]光毒性試験
白色のギニアピッグ(guinea pig)25匹の背中部位を除毛した後、固定器具固定し、背中の両側に2cm×2cmの区画で各々3部位ずつ6部位を定め、右側区画を光遮断対照部位とし、左側区画を光照射部位とした。陰性対照群として、賦形剤(vehicle;1、3−ブチレングリコール:エタノール=7:3使用)を、陽性対照群として0.1%8−MOP(methoxypsoralene)を使用して、実施例1乃至55のヒドロキサム酸誘導体を1、3−ブチレングリコール:エタノール=7:3で混合した溶媒に溶解した1%(w/v)溶液を各々50μLずつ均等に塗布した。
【0105】
30分経過後、動物の左側部位をアルミホイルで遮光し、紫外線装置(Waldmann)を用いてUVA(320〜380nm)で約10cmの距離から最終エネルギーが15J/cm2となるようにして照射した。その後、24、48及び72時間経過後、ギニアピッグの皮膚反応を観察し、皮膚反応の評価は、前記表5に基づいて紅斑と浮腫を各々0〜4で点数化し、その合計を求めて評価した。
【0106】
評価は、24、48及び72時間経過後に各々判定した時、最も高い数値を示す時の値を選択し、下記数学式3により動物皮膚刺激指数(Irritation index)を求めた後、下記数学式4により光毒性指数を計算した。その結果を下記表7に示した。
[数学式3]
動物皮膚刺激指数(Irritation index)
=(Σ紅斑指数の最大値+Σ浮腫指数の最大値)/動物数
[数学式4]
光毒性指数(Phototoxic index)
=(UV光照射部位での動物皮膚刺激指数(Irritation index of UVirradiation site))−(非−照射部位での動物皮膚刺激指数(Irritationindex of UV non-irradiation site))
【0107】
【表7】

【0108】
前記表7から分かるように、前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体の光毒性指数が0であり、一般的に光毒性がないものと判定される基準である0.5より非常に低い数値であることを確認することができた。
【0109】
本発明に係るヒドロキサム酸誘導体を皮膚外用剤組成物に使用することができるが、その剤型において特に限定されるものではない。例えば、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、アイエッセンス、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パック、パウダー、ボディーローション、ボディークリーム、ボディーオイル、ボディーエッセンス、メイカップベース、ファウンデーション、毛染め剤、シャンプー、リンスまたはボディー洗浄剤などの化粧料組成物;または軟膏、ゲル、クリーム、パッチまたは噴霧剤などの医薬用組成物で剤型化されることができる。これらの各剤型は、その剤型の製剤化に必要で且つ適切な各種の基剤と添加物を含有することができ、これら成分の種類と量は発明者により容易に選ばれることができる。
【0110】
[剤型例1]栄養化粧水(乳液)製造
前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体を含有する栄養化粧水を製造した。
【0111】
【表8】

【0112】
[剤型例2]栄養クリームの製造
前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体を含有する栄養クリームを製造した。
【0113】
【表9】

【0114】
[剤型例3]マッサージクリームの製造
前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体を含有するマッサージクリームを製造した。
【0115】
【表10】

【0116】
[剤型例4]軟膏の製造
前記実施例1乃至55で製造したヒドロキサム酸誘導体を含有する軟膏を製造した。
【0117】
【表11】

【産業上の利用可能性】
【0118】
以上説明したように、本発明に係るヒドロキサム酸誘導体は、レチノイン酸受容体に作用することによって、コラーゲン生合成増進と、コラゲナーゼ、エラスターゼの発現を抑制する効果を示し、レチノイド化合物の最も大きい問題点である皮膚刺激及び皮膚毒性を示さないので、老化現象である弾力減少の改善を目的とする医薬品及び皮膚外用剤として有用に使われることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表されるヒドロキサム酸誘導体:
【化1】

ここで、R5及びR6は、水素、C1-10のアルキルまたはC3-6のアルキル環であり;
2は、CONH、NHCO、CONR7またはNR7COであり、この時、R7は、C1-10のアルキルであり;
3は、−(CH)n−であり、n=0または1であり;
4は、水素またはC1-10のアルキルである。
【請求項2】
前記化学式1のヒドロキサム化合物は、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]ベンズアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミド、アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−ベンズアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]アダマンチル−N−メチルカルボキシアミド、アダマンチル−N−[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]ベンズアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3−メチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−エチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル][3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、N−[4−(N−ヒドロキシカルバモイルメチル)フェニル]アダマンチルカルボキシアミド、2−[4−(アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル]−N−ヒドロキシ−N−メチルアセッツアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−ベンズアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチルカルボキシアミド、N−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−ベンズアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−メチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3−メチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−エチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−プロピルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−イソプロピルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−ブチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[4−tert−ブチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−メチル−N−[3、4−ジメチルフェニル]カルボキシアミド、[4−(N−ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−N−アダマンチル−N−メチルカルボキシアミド、及びN−アダマンチル[4−(N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル)フェニル]−N−メチルカルボキシアミドからなる群から選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体。
【請求項3】
請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を製造する方法であって、
a)安息香酸またはアダマンタンカルボン酸とメチル4−アミノベンゾエートまたは4−アミノフェニル酢酸メチルエステルとを反応させて、ベンズアミド化合物を製造する段階;
b)生成されたベンズアミドのアミド結合をアルキルで置換する段階;
c)生成されたベンズアミドまたはアルキル基が置換されたベンズアミド化合物が有するメチルエステルを加水分解して、酸を製造する段階;及び
d)前記酸とヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて、ヒドロキサム酸誘導体を製造する段階;
を備えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を製造する方法であって、
a)アニリンまたはアダマンタミンとモノメチルテレフタレートとを反応させて、ベンズアミド化合物を製造する段階;
b)生成されたベンズアミドのアミド結合をアルキルで置換する段階;
c)生成されたベンズアミドまたはアルキル基が置換されたベンズアミド化合物が有するメチルエステルを加水分解して、酸を製造する段階;及び
d)製造された酸とヒドロキシルアミン塩酸塩またはN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて、ヒドロキサム酸誘導体を製造する段階;
を備えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を有効成分として含有する皮膚老化防止用皮膚外用剤。
【請求項6】
請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を有効成分として含有するコラゲナーゼ発現抑制剤。
【請求項7】
請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を有効成分として含有するエラスターゼ発現抑制剤。

【公表番号】特表2007−503430(P2007−503430A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524575(P2006−524575)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002143
【国際公開番号】WO2005/019162
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(503327691)アモレパシフィック コーポレーション (73)
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】181, Hankang−ro 2−ka, Yongsan−ku, Seoul 140−777 Republic of Korea
【Fターム(参考)】