説明

ビデオ用およびその他の用途に用いられるクロスポイント・スイッチ

スイッチ再構成タイミング要件の異なる複数のデータフォーマットを同時にサポートするクロスポイント・セレクタスイッチは、演算スイッチ・データに応じて、その出力を選択的にその入力のそれぞれからデータを受け取るように接続する構成可能なスイッチ部と、このスイッチ部に演算スイッチ・データを供給するように動作可能に接続されている構成部とを備えている。構成部は、スイッチ部の複数の異なる構成をサポートするスイッチ構成データを記憶し、また、構成部は、スイッチ部の異なる構成とそれぞれ関連付けられた異なる演算更新コマンドを受け取って、異なる演算更新コマンドのどれを受け取ったのかに基づき、記憶しているスイッチ構成データで演算スイッチ・データを更新することでスイッチ部を再構成するように動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年1月21日に出願された米国特許出願番号61/146,135号の利益および優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本文献は、ビデオ用およびその他の用途に用いられるクロスポイント・スイッチに関するものである。
【背景技術】
【0003】
クロスポイント・セレクタスイッチは、ビデオのスイッチングまたはルーティングに用いられる。このようなスイッチは入力と出力とを有し、入力からのデータを適当な出力に伝送する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によるクロスポイント・セレクタスイッチは、スイッチ再構成タイミング要件の異なる複数のデータフォーマットを同時にサポートするものである。このクロスポイント・セレクタスイッチは、演算スイッチ・データに応じて、その出力を選択的にその入力のそれぞれからデータを受け取るように接続する構成可能なスイッチ部と、このスイッチ部に演算スイッチ・データを供給するように動作可能に接続されている構成部とを備えている。構成部は、スイッチ部の複数の異なる構成をサポートするスイッチ構成データを記憶する。また、構成部は、スイッチ部の異なる構成とそれぞれ関連付けられた異なる演算更新コマンドを受け取って、異なる演算更新コマンドのどれを受け取ったのかに基づき、記憶しているスイッチ構成データで演算スイッチ・データを更新することでスイッチ部を再構成するように動作する。
【0005】
別の実施形態による方法は、スイッチ再構成タイミング要件の異なる複数のデータフォーマットをクロスポイント・セレクタスイッチにおいてサポートするためのものであって、上記クロスポイント・セレクタスイッチは、演算スイッチ・データに応じて、その出力を選択的にその入力のそれぞれからデータを受け取るように接続する構成可能なスイッチ部と、このスイッチ部に演算スイッチ・データを供給するように動作可能に接続されている構成部とを備えている。当該方法は、複数の異なるスイッチ構成をサポートするスイッチ構成データを構成部にプレロードすること、複数の想定される演算更新コマンドのうちの1つを構成部に受け取ること、上記プレロードされたスイッチ構成データから選択的にスイッチ部に供給される演算スイッチ・データを、複数の想定される演算更新コマンドのどれを構成部により受け取ったのかに基づいて更新すること、を含んでいる。
【0006】
別の実施形態によるクロスポイント・セレクタスイッチは、以下のものを備えている。複数のスイッチであって、その各々は出力をそれぞれ有し、それぞれの出力が複数の入力の1つに接続されるようにスイッチ構成ビットにより構成可能である;上記複数のスイッチにスイッチ構成ビットを適用するための複数の演算レジスタであって、各演算レジスタは上記スイッチのうち対応する1つを構成するためのスイッチ構成ビットを記憶する;複数の構成レジスタであって、各構成レジスタは(i)上記演算レジスタのうち対応する1つへの先での転送のために更新されたスイッチ構成ビットと、(ii)複数の想定される更新コマンドの1つを特定する更新セレクタ・ビットと、を記憶している;複数の想定される更新コマンドを受け取る更新イネーブル回路であって、受け取った各更新コマンドについて、更新イネーブル回路は、その受け取った更新コマンドを特定している更新セレクタ・ビットを記憶している構成レジスタからの上記更新されたスイッチ構成ビットを選択的に対応する演算レジスタに転送する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、クロスポイント・スイッチの一例のブロック図表示である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態例によるクロスポイント・スイッチのブロック図表示である。
【図3】図3は、実施形態例による、図2のクロスポイント・スイッチと同様のクロスポイント・スイッチを組み入れたルータ・システムのブロック図表示である。
【図4】図4は、実施形態例によるクロスポイント・スイッチの構成部のブロック図表示である。
【図5】図5は、本発明の別の実施形態例によるクロスポイント・スイッチのブロック図表示である。
【図6】図6は、一実施形態例による、図5のクロスポイント・スイッチの動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
同一あるいは類似の機能をもつ要素を、図面全体を通して同一の参照番号を用いて示す場合がある。
【0009】
半導体で実現されるクロスポイント・セレクタスイッチは、構成可能クロスポイント・スイッチマトリクスまたはその他の構成可能クロスポイント・スイッチアーキテクチャを介して、機器を相互接続する。クロスポイント・セレクタスイッチが大きくなるほど、所与の時間内により多くの数の構成変更が必要である。ビデオの場合、業界標準により、構成変更のための時間が厳しく規定されている。
【0010】
図1は、本明細書で記載する発明の実施形態例が動作する環境についての理解を与えるために説明される、構成可能な4×4クロスポイント・スイッチ10を概念的に示している。クロスポイント・スイッチ10は、スイッチ構成部16と、スイッチ部6とを有している。スイッチ部6は、例えばマトリクス・スイッチアーキテクチャを採用することができ、構成部16からの構成命令を受けて、複数の出力(図1に出力1〜出力4として示している)を選択的に各々の入力(図1に入力1〜入力4として示している)に接続するように動作する。図1の例において、コアスイッチ部6は、4つの4 to 1スイッチ6−1〜6−4を備えるものとして示されており、これらの各々は、それぞれの出力すなわち出力1〜出力4と結び付けられていると共に、4つ入力の全てに接続されている。
【0011】
構成部16は、演算レジスタ部を有し、これは図1において、クロスポイント・コアスイッチ部6の各出力(出力1,出力2,出力3,出力4)について別個の演算レジスタ12−1,12−2,12−3,12−4として示されている。このように、各スイッチ6−1,6−2,6−3,6−4は、結び付けられた出力(出力1,出力2,出力3,出力4)と、結び付けられた演算レジスタ(12−1,12−2,12−3,12−4)とを、それぞれに有している。演算レジスタ12−1〜12−4の各々は、それぞれの出力(出力1〜出力4)を、それぞれのスイッチにより、その時点で要求される正しい入力(入力1,入力2,入力3,入力4)に接続するようにプログラムされている。構成部16は、さらに、構成レジスタ部を有し、これは図1において、クロスポイント・コアスイッチ部6の各出力(出力1,出力2,出力3,出力4)について別個の構成レジスタ4−1,4−2,4−3,4−4として示されている。構成レジスタ4−1〜4−4は、スイッチの構成変更時間を示す更新信号を受け取った場合に、それぞれ、演算レジスタ12−1〜12−4により正しい入力を正しい出力と接続するために必要となるデータで、予めプログラムされている。構成部16は、図1に示すように、更新イネーブル機能8−1〜8−4をさらに有しており、これによって、更新信号の発生時に、構成レジスタ4−1〜4−4からの情報が、それぞれ演算レジスタ12−1〜12−4にロードされる。このような構成は“ロード・アンド・ゴー”システムであり、このシステムにおいて、構成レジスタは再構成に至るまでにプログラムされて、1つの更新コマンドによって、このように予めプログラムされた情報が構成レジスタ4−1〜4−4から演算レジスタ12−1〜12−4にそれぞれ転送されることにより、再構成が実行される。
【0012】
放送産業において用いられるビデオフォーマットの数が増えると、放送設備はいくつかのフォーマットのビデオコンテンツを扱うことを要求されることがある。このようなフォーマットはすべて、その切り替えが行われるべきビデオフレームの時間が異なる。複数のビデオフォーマットが、1つの設備において多くのあるいは全てのビデオ信号を扱う大規模集中型ルータと組み合わせて用いられる場合、1つの大規模ルータにより多くの信号をグループにして切り替えることが必要となる可能性が増加し、このとき、各グループは異なるフォーマットで動作し、このため異なる切り替え時間をもつ。異なるフォーマットの切り替え時間は異なっているものの、その違いはほんの短い時間である場合が多い。このことが、ルータのコアを成すクロスポイント・スイッチの、切り替えイベント間での再構成を難しくしている。
【0013】
本発明の実施形態例は、複数のビデオ環境について各フォーマットを独立に切り替えることができるように、いくつかの異なる切り替え時間をサポートすることが可能なクロスポイント・スイッチを対象としたものである。これに関連して、図2は、本発明の一実施形態例によるクロスポイント・スイッチ100を示している。クロスポイント・スイッチ100は、上記のクロスポイント・スイッチ10と共通の特徴を有しているが、以下のような違いがある。
【0014】
クロスポイント・スイッチ100は、1つのみの更新信号またはコマンドを受け取るのではなく、複数の演算更新・再構成信号またはコマンド(更新1,更新2,更新3,更新4)を受け取るように構成されており、また、構成部16の各構成レジスタ4−1〜4−4は、複数の更新・再構成コマンドのうちのどれに従うべきかを特定する追加ビット(それぞれ、更新セレクタ・ビット14−1〜14−4)を含むように拡張されているという点において、クロスポイント・スイッチ100はクロスポイント・スイッチ10とは異なっている。このように、各構成レジスタ4−1〜4−4に供給される構成情報は、先の時点でどの入力を構成レジスタそれぞれの出力(出力1〜出力4)に接続するべきかを特定するスイッチ構成ビット形式のスイッチ構成データ、および構成レジスタそれぞれのスイッチ(6−1〜6−4)についてスイッチ構成の変更をトリガする更新コマンドを特定する更新セレクタ・ビット形式の更新セレクタ・データを含むことになる。演算レジスタおよび構成レジスタの特定のペア12−iおよび4−i(ただし、図示の例では1<=i<=4)では、更新コマンド(更新1〜更新4)を受け取ると、更新入力機能8−iが、更新セレクタ・ビット14−iに基づいて、その更新コマンドを無視するべきか、あるいはスイッチ構成データを構成レジスタ4−iから演算レジスタ12−iに転送するべきかを決定する。再構成・更新コマンドは、ソフトウェア・コマンドにより実現することができ、あるいは、クロスポイント・スイッチへの専用の入力における電圧を上げるか下げることにより実現してもよい。
【0015】
図2に示すスイッチ100の例から分かるように、4つの個別の再構成・更新入力の1つがアクティブにされると、更新イネーブル・セレクタ機能8−1〜8−4は、更新セレクタ・ビットに基づいて、再構成されるべきスイッチ6−1〜6−4の演算レジスタ12−1〜12−4に対して通知する。これによって、クロスポイント・スイッチ100は、4つのタイミングが異なるフォーマットで動作することが可能となる。さらに、これによって、どの出力がどのフォーマットで動作するかについて柔軟性をもたせることも可能である。一実施形態例においては、クロスポイント・スイッチは4つのブロックに分割されて、各ブロックは自身の固定の再構成コマンドラインを備えている。
【0016】
従って、図2に示す実施形態では、各スイッチ出力(出力i)は、対応するスイッチ6−i、対応する演算レジスタ12−i、対応する更新イネーブル機能8−i、および対応する構成レジスタ4−iを有している。構成レジスタ4−iは、スイッチ6−iの次の再構成イベントの際にスイッチ6−iが出力iをどの入力(入力1〜入力4)に切り替えるのかを規定するスイッチ構成ビットにより、プログラムされる。このようなスイッチ構成ビットに加えて、スイッチ構成ビットを構成レジスタ4−iから演算レジスタ12−iに転送することにより対応するスイッチ6−iを再構成するための更新イネーブル機能8−iをどの更新信号によりトリガするのかを特定する更新セレクタ・ビットにより、構成レジスタ4−iはプログラムされる。図2ではスイッチは4つのみ示されているが、より多くのスイッチで実現する場合には、スイッチをスイッチのサブセットに分けることができ、このとき、1つのスイッチ・サブセットの各スイッチに結び付けられた構成レジスタにおいては、更新セレクタ・ビットが共通の値に設定される。これによって、クロスポイント・スイッチを複数のスイッチ・サブグループに分割することを効果的に可能にしており、このとき、各サブグループは異なる更新信号に応えるものであって、各サブグループは他のサブグループによりサポートされるビデオフォーマットとは切り替え時間が異なるビデオフォーマットをサポートすることが可能である。
【0017】
複数のサブグループに分割された複数更新コマンド対応のクロスポイント・スイッチが動作する環境の例を提示するため、スイッチ再構成時間の異なる複数の異なるビデオフォーマットをサポートするルータ・システム310を図3に示している。
【0018】
ルータ・システム310のコアに、N入力・M出力のクロスポイント・セレクタスイッチ300があり、これは、例えば上記で開示したクロスポイント・スイッチ100のより大型のバージョンを用いて実現することができる。MおよびNは、同じ数であっても異なる数であってもよい。制限するものではない例によると、MとNは両方とも288に等しいものとすることができる。ルータ・システム310は、通常の入力回路と出力回路314および317を備えており、これらは、それぞれ、クロスポイント・スイッチ300の入力(入力1〜入力N)にデータを与えるためのものと、クロスポイント・スイッチ300の出力(出力1〜出力M)からのデータを受け取るためのものである。クロスポイント・スイッチ300を含めて、ルータ・システム310の動作は、システム制御プロセッサ318により制御される。システム制御プロセッサにはユーザ・コントロールパネル322が接続されており、これによって、ユーザはシステム制御プロセッサ318の動作を制御することが可能である。図3に示す例では、ルータ・システム310は、スイッチ再構成タイミング要件の異なる4つまでの異なるビデオフォーマットを同時にサポートする。クロスポイント・スイッチ300は、スイッチ部306と構成部316とを有している。スイッチ部306は、例えば差動クロスポイント・スイッチマトリクスとして実現することができ、構成部316の制御の下で選択的に入力(入力1〜入力N)に接続される複数の出力(出力1〜出力M)を備えている。構成部316は、演算レジスタ部312、更新イネーブル回路308、および構成レジスタ部304を有している。演算レジスタ部312は、所与の時間にスイッチ部306を能動的に制御する演算スイッチ構成データを提供し、構成レジスタ部304は、次回のスイッチ再構成イベントのためのスイッチ構成データを記憶する。
【0019】
実施形態例において、ルータ・システム310は、タイミング回路(タイミング回路1〜タイミング回路4)を備えることができ、その各々は、4つの異なるビデオフォーマットのうちの1つについてのタイミング基準信号(フォーマット1タイミング基準〜フォーマット4タイミング基準)をそれぞれ受け取って、それに基づき、それぞれのビデオフォーマットに要求されるスイッチ再構成・変更時間に対応する更新コマンド(更新1〜更新4)を生成する。一部の実施形態例においては、複数のフォーマットの相対的スイッチ再構成タイミングが知られており、この場合、4つ全ての更新信号の生成に1つのタイミング基準を用いることができる。図3の例において、更新イネーブル回路308は、更新信号(更新1〜更新4)に応えて、演算レジスタ部312によりどのスイッチ構成データを用いるのかを指示する。
【0020】
図3に示すように、クロスポイント・スイッチ部306は、名目上、4つのパーティション320(1)〜320(4)に分割されており、その各々は、それぞれのビデオフォーマットと関連付けられている。例えば、スイッチ入力およびスイッチ出力の定義されたグループをフォーマット1のデータに用い、スイッチ入力およびスイッチ出力の別の定義されたグループをフォーマット2のデータに用いるといったように、ルータ・システム310をある時点において構成することができる。スイッチと出力のどのグループをどのビデオフォーマットに用いるのかについては、例えばユーザ・コントロールパネル322から受け取った情報に応じて、システム制御プロセッサ318により構成することができる。
【0021】
上記で論じたクロスポイント・スイッチ100に適用されるものと同一あるいは類似の構成を用いてクロスポイント・スイッチ300が実現される実施形態において、構成レジスタ部304と演算レジスタ部312はそれぞれのレジスタ・セットを有しており、それは複数のレジスタ・サブセットに分割されて、その各々はクロスポイント・スイッチ・パーティション320(1)〜320(4)にそれぞれ対応するスイッチ構成データを記憶する。これに関連して、一実施形態例による構成部316のより詳細についてのブロック図表示である図4を参照する。図4の実施形態において、演算レジスタ部312は、スイッチ出力(出力1〜出力M)にそれぞれ対応する演算レジスタ(“OR”)12−1〜12−Mを有している。スイッチ部306のスイッチ構成は、演算レジスタ部312に入っているデータにより直接制御され、演算レジスタに対応する出力(出力1〜出力M)を現在どの入力(入力1〜入力N)に切り替えるのかについて、演算レジスタ12−1〜12−Mの各々にラッチされたスイッチ構成ビットにより現時点で規定する。図4の例に示すように、演算レジスタ12−1〜12−Mのセットはサブセット330(1)〜330(4)に分割されており、その各々はスイッチ・パーティション320(1)〜320(4)にそれぞれ対応している。従って、図示の例においては、クロスポイント・スイッチ・パーティション320(1)により実現されるスイッチ接続は、演算レジスタ・サブセット330(1)に記憶される構成データにより構成され、クロスポイント・スイッチ・パーティション320(2)により実現されるスイッチ接続は、演算レジスタ・サブセット330(2)に記憶される構成データにより構成される、といったようになる。
【0022】
構成レジスタ部304は、それぞれの演算レジスタ12−1〜12−Mおよびスイッチ出力(出力1〜出力M)に対応する構成レジスタ(“CR”)4−1〜4−Mを有している。クロスポイント・スイッチ100と同様に、構成レジスタ4−1〜4−Mは、それらの対応する出力(出力1〜出力M)に関して、先でのスイッチ構成を規定するスイッチ構成ビットを記憶する。スイッチ構成ビットに加えて、各構成レジスタ4−1〜4−Mは、どの更新コマンド(更新1〜更新4)によって構成レジスタ4−1〜4−Mに入っているスイッチ構成ビットをそれぞれの演算レジスタ12−1〜12−Mに転送するかを特定する更新セレクタ・ビットも記憶している。図4の例に示すように、構成レジスタ4−1〜4−Mのセットはサブセット334(1)〜334(4)に分割されており、その各々は、それぞれの演算レジスタ・サブセット330(1)〜330(4)およびそれぞれのスイッチ・パーティション320(1)〜320(4)に対応している。実施形態例において、1つの構成レジスタ・サブセット内の各構成レジスタに記憶されている更新セレクタ・ビットは同一であり、このように、レジスタ334(1)の構成レジスタは全て同じ更新セレクタ・ビットをもち、レジスタ334(2)の構成レジスタは全て同じ更新セレクタ・ビットをもつ、といったようになっている。
【0023】
構成レジスタから演算レジスタ312へのスイッチ構成ビットの転送は、更新イネーブル回路308により実現され、これは、一実施形態例において、更新イネーブル機能(UE)8−1〜8−Mを有しており、その各々は、それぞれの演算レジスタ12−1〜12−Mおよびそれぞれの構成レジスタ4−1〜4−Mに対応している。各更新イネーブル機能8−b(ただし、1<=b<=M)によって、構成レジスタ4−bに設定されている更新セレクタ・ビットに対応する更新コマンドを更新イネーブル回路308が受け取った場合にのみ、その構成レジスタ4−bからのスイッチ構成データビットが、対応する演算レジスタ12−bにそれぞれ転送される。このようにして、更新イネーブル機能8−1〜8−Mのセットはサブセット332(1)〜332(4)に分割されており、その各々は、それぞれ更新コマンド(更新1〜更新4)に応えて、それぞれスイッチ・パーティション320(1)〜320(4)の再構成を、残りのスイッチ・パーティションのスイッチ構成に影響を及ぼすことなく、選択的に生じさせる。
【0024】
一連のスイッチ再構成イベントに先立って、構成レジスタ4−1〜4−Mの各々にスイッチ構成ビットおよびセレクタ・イネーブル・ビットをプレロードすることができる。1つの構成レジスタ・サブセット334(1)〜334(4)内の各構成レジスタは、同一のセレクタ・イネーブル・ビットと関連付けられている。特定のビデオフォーマットについての更新コマンド(更新1〜更新4)を受け取ると、更新イネーブル回路308は、適当な構成レジスタ・サブセット334(1)〜334(4)からのスイッチ構成データを、その特定のビデオフォーマットに割り当てられているクロスポイント・スイッチ部306の部分320(1)〜320(4)を制御する演算レジスタ・サブセット330(1)〜330(4)にロードする。従って、更新されるのは、演算レジスタ部312の一部分のみ、つまり、更新信号が生成された対象のビデオフォーマットをサポートしているクロスポイント・スイッチ部分を制御するレジスタからなるサブセットである。
【0025】
図3に示す例においては、4つの異なるビデオフォーマットをサポートするための4つの更新イネーブル・コマンドライン(更新1〜更新4)が存在しているが、ルータ310の実現に用いられる更新セレクタ・ビットおよび更新イネーブル・コマンドの数を適応させることによって、より多いまたは少ない数のビデオフォーマットをサポートすることができる。例えば、3つの更新セレクタ・ビットと8つの更新イネーブル・コマンドラインを用いると、クロスポイント・スイッチを8つのサブグループに分割して、これにより8つの異なるビデオフォーマットをサポートすることが可能である。従って、ここで論じた実施形態において、4つという更新コマンドの数は一例にすぎない。同じ原理を用いて、より多い、あるいはより少ない数を選択することも可能である。
【0026】
クロスポイント・セレクタスイッチ200の別の実施形態例を図5に示しており、これは、構成部216と、図示の実施形態では差動クロスポイント・スイッチマトリクス206であるコア・クロスポイント・スイッチ部とを有している。スイッチマトリクス206は、その出力を、構成部216から受け取ったスイッチ構成データに基づいて選択的にそれぞれの入力に切り替える。図示の実施形態では、スイッチマトリクス206は、290個の入力(入力1〜入力290)と290個の出力(出力1〜出力290)をもつ290×290差動クロスポイント・スイッチマトリクスとして示されているが、より多いまたは少ない入力あるいは出力をもつ他のスイッチマトリクス・サイズを採用することもできる。クロスポイント・セレクタスイッチ100と同様に、クロスポイント・スイッチ200の構成部216は、構成レジスタ部203と演算レジスタ部211とを有している。
【0027】
クロスポイント・セレクタスイッチ200の構成レジスタ部203は、複数の構成レジスタ・セット204(1)〜204(4)を含んでおり、異なる構成レジスタ・セットからスイッチの演算レジスタ部212への構成データの転送は、各構成レジスタ・セットについて異なる演算更新・再構成コマンド(XPNT_SET1,XPNT_SET2,XPNT_SET3,XPNT_SET4)によって開始される。具体的には、構成レジスタ部203は複数の構成レジスタ・セット204(1)〜204(n)を含んでおり、各構成レジスタ・セット204(i)(ただし、1<=i<=n)は複数のレジスタを有していて、各構成レジスタ・セット204(i)は、スイッチマトリクス206全体のスイッチ構成ビットの完全な構成データセットを記憶することができる。従って、290×290スイッチマトリクスの一実施形態例では、構成レジスタ・セット204(1)は290個のレジスタまたはラッチの完全なセットを含んでおり、構成レジスタ・セット204(2)もやはり290個のレジスタまたはラッチの完全なセットを含んでおり、その他の構成レジスタ・セット204(3)〜204(n)についてもそのようになっている。演算レジスタ部211は、どのスイッチ出力(出力j、ただし1<=j<=290)をどの入力(入力k、ただし1<=k<=290)に接続するのかを所与の時点で規定する、スイッチマトリクス206全体の能動的データまたは演算データのセットを記憶する演算レジスタ・セット212を含んでいる。従って、290×290スイッチマトリクスの実施形態例では、演算レジスタ・セット212は290個のレジスタまたはラッチのセットを含むことになる。このように、所与の時点において、スイッチマトリクス206は、演算レジスタ・セット212の内容に従って構成される。演算レジスタ・セット212にロードされる構成データは、スイッチ構成変更時間において、どの演算更新入力XPNT_SET1〜XPNT_SETnがアクティブにされているのかに応じて、n通りの構成レジスタ・セット204(1)〜204(n)のいずれか1つから得られるものである。例えば、図3の実施形態において、更新入力XPNT_SET1の更新信号は、構成レジスタ・セット204(1)にプレロードされたスイッチ構成データを演算スイッチ・データセットとしてロードし用いるように演算レジスタ212に対して指示し、更新入力XPNT_SET2の更新信号は、構成レジスタ・セット204(2)にプレロードされたスイッチ構成データを演算スイッチ・データセットとしてロードし用いるように演算レジスタ212に対して指示し、更新入力XPNT_SET3の更新信号は、構成レジスタ・セット204(3)にプレロードされたスイッチ構成データを演算スイッチ・データセットとしてロードし用いるように演算レジスタ212に対して指示し、更新入力XPNT_SET4の更新信号は、構成レジスタ・セット204(4)にプレロードされたスイッチ構成データを演算スイッチ・データセットとしてロードし用いるように演算レジスタ212に対して指示する。異なる構成レジスタ・セット204(1)〜204(4)にプレロードされるデータセットは、各スイッチ構成変更時間にスイッチ構成が変更される範囲内でのみ異なっている。図示の実施形態では、構成レジスタ・セットのプログラミングは、パラレル/シリアル・インタフェースと汎用レジスタとを含むインタフェース部218を介して達成される。図示の例では、更新イネーブル回路は、演算レジスタ部211の一部として含まれていて、それぞれの更新コマンドXPNT_SET1〜XPNT_SETnを受け取り、それに応じて、正しいスイッチ構成データを演算レジスタ212にロードする。
【0028】
図5のクロスポイント・スイッチ200において、ユーザは、クロスポイント・スイッチ200全体の構成を各構成時間についてプログラムする。例えば、スイッチマトリクス206により実現される“スイッチ1”は、早い切り替え点をもつビデオフォーマットを用いて、その出力1の接続を“入力1”から“入力2”に変更するものであり、スイッチマトリクス206により実現される“スイッチ2”は、より遅い切り替え点をもつデータフォーマットを用いて、その出力2の接続を“入力3”から“入力4”に変更するものである場合には、次のようなプロセスに従う。
(i) いずれかの切り替えが生じる前は、スイッチ200は、演算レジスタ・セット212の制御の下で、“スイッチ1”が入力1を選択し、“スイッチ2”が入力3を選択して、動作している。
(ii) ユーザが、構成レジスタのセット、例えば構成レジスタ・セット204(1)を、“スイッチ1”が入力2を選択し、“スイッチ2”が入力3のままであるように、プログラムする。
(iii) ユーザは、つぎに、構成レジスタの別のセット、例えば構成レジスタ・セット204(2)を、“スイッチ1”が入力2を選択し、“スイッチ2”が入力4を選択するように、プログラムする。
(iv) “スイッチ1”が入力1から入力2に変更されるべき時点である第1のフォーマットの切り替え点(すなわち、スイッチ構成変更時間)で、第1の再構成コマンドXPNT_SET1によって、構成レジスタ・セット204(1)の内容が演算レジスタ・セット212に転送され、これによって、“スイッチ1”は変更されるが、“スイッチ2”は変更されないままである。
(v) “スイッチ2”が入力3から入力4に変更されるべき時点である第2のフォーマットの切り替え点(すなわち、スイッチ構成変更時間)で、第2の再構成コマンドによって、構成レジスタ・セット204(2)の内容が演算レジスタ212に転送され、これによって、“スイッチ2”は入力4に変更されるが、“スイッチ1”は変更されないままである。
(このパラグラフにおいて提示された例において、“スイッチ1”および“スイッチ2”の各々は、クロスポイント・スイッチマトリクス206によって実現される。)
【0029】
4つの連続的スイッチ構成変更時間をもつ4つの異なるビデオフォーマットをサポートするように構成されたクロスポイント・スイッチ200の実施形態例の動作について、図6のブロック図に示すスイッチ構成プロセスの例400を参照して、さらに説明する。処理402に示すように、構成レジスタ・セット204(1),204(2),204(3),204(4)の各々に、それぞれのスイッチ構成データがプレロードされる。具体的には、構成レジスタ・セット204(1)に、第1のビデオフォーマットの構成変更時間に必要なスイッチ構成データがプレロードされる。一実施形態例において、構成レジスタ・セット204(1)にロードされるスイッチ構成データは、第1のビデオフォーマットのスイッチ構成変更時間に、スイッチの出力1〜出力290の各々を入力1〜入力290のどの1つに接続するのかを特定する、スイッチマトリクス206全体についての完全なデータセットを含んでいる。構成レジスタ・セット204(2)には、第2のビデオフォーマットのスイッチ構成変更時間に必要なスイッチ構成データがプレロードされる。構成レジスタ・セット204(2)にロードされるスイッチ構成データは、やはり、スイッチマトリクス206全体についての完全なデータセットを含んでいるが、構成レジスタ・セット204(2)にロードされるデータセットは、第2のビデオフォーマットのスイッチ再構成時間に再構成の必要があるスイッチマトリクスの入力と出力の接続を特定するデータを除いて、構成レジスタ・セット204(1)にロードされるデータセットと同じものである。
【0030】
同様に、構成レジスタ・セット204(3)には、第3のビデオフォーマットと関連付けられたスイッチ構成変更時間のスイッチ構成データがプレロードされる。構成レジスタ・セット204(3)にロードされるスイッチ構成データは、やはり、スイッチマトリクス206全体についての完全なデータセットを含んでいるが、構成レジスタ・セット204(3)にロードされるデータセットは、第3のビデオフォーマットのスイッチ再構成時間に再構成の必要があるスイッチマトリクスの入力と出力の接続を特定するデータを除いて、構成レジスタ・セット204(2)にロードされるデータセットと同じものである。構成レジスタ・セット204(4)には、第4のビデオフォーマットと関連付けられた構成変更時間に必要なスイッチ構成データがプレロードされる。構成レジスタ・セット204(4)にロードされるスイッチ構成データは、やはり、スイッチマトリクス206全体についての完全なデータセットを含んでいるが、構成レジスタ・セット204(4)にロードされるデータセットは、第4のビデオフォーマットについての切り替えを必要とするスイッチマトリクスの入力と出力の接続を特定するデータを除いて、構成レジスタ・セット204(3)にロードされるデータセットと同じものである。
【0031】
処理404に示すように、第1のビデオフォーマットと関連付けられたスイッチ構成変更時間になると、更新コマンドXPNT_SET1に応えて、構成レジスタ・セット204(1)からのスイッチ構成データセットが演算レジスタ・セット212にロードされ、スイッチマトリクス206に適用される。同様に、処理406に示すように、第2のビデオフォーマットと関連付けられたスイッチ構成変更時間になると、更新コマンドXPNT_SET2に応えて、構成レジスタ・セット204(2)からのスイッチ構成データセットが演算レジスタ・セット212にロードされ、スイッチマトリクス206に適用される。更新コマンドXPNT_SET2を受け取ったときに、演算レジスタ・セット212にはスイッチマトリクス206についての完全なデータセットがロードされるが、影響を受けるのは、スイッチマトリックス206の中で第2のビデオフォーマットに使用されているスイッチのみで、その他の3つのビデオフォーマットに使用されているスイッチ(および対応する入力と出力)についての構成データは変更されない。処理408に示すように、第3のビデオフォーマットと関連付けられたスイッチ構成変更時間になると、更新コマンドXPNT_SET3に応えて、構成レジスタ・セット204(3)からのスイッチ構成データセットが演算レジスタ・セット212にロードされ、スイッチマトリクス206に適用される。更新コマンドXPNT_SET3を受け取ったときには、やはり、演算レジスタ・セット212にスイッチマトリクス206についての完全なデータセットがロードされるものの、影響を受けるのは、スイッチマトリックス206の中で第3のビデオフォーマットに使用されているスイッチのみである。処理410に示すように、第4のビデオフォーマットと関連付けられたスイッチ構成変更時間になると、更新コマンドXPNT_SET4に応えて、構成レジスタ・セット204(4)からのスイッチ構成データセットが演算レジスタ・セット212にロードされ、スイッチマトリクス206に適用される。更新コマンドXPNT_SET4を受け取ったときには、やはり、演算レジスタ・セット212にスイッチマトリクス206についての完全なデータセットがロードされるものの、影響を受けるのは、スイッチマトリックス206の中で第4のビデオフォーマットに使用されているスイッチのみである。
【0032】
スイッチ200に適用されるスイッチ再構成方法は、スイッチ100および300の方法と同様の結果を達成するもので、クロスポイント・セレクタスイッチ全体において、いくつかの再構成・更新信号またはコマンドにより異なるスイッチを変更することが可能である。実施形態例において、クロスポイント・スイッチ100,200,300の各々は、例えばCMOS技術を用いて、モノリシック集積回路として実現することができる。
【0033】
少なくとも一部の実施形態例において、上記の方法および構成は、とりわけ、大型のn×nカスケード接続ルータ/スイッチ構成の実現において用いられるクロスポイント・セレクタスイッチを実現するために用いることができ、それは以下のうち1つ以上に向けたものである:放送事業用途;企業および通信事業用途;高速自動試験装置;10GbEおよびインフィニバンド・ネットワーク。
【0034】
一部の実施形態例において、演算レジスタは、所与の時間にスイッチを構成するために用いられる演算スイッチ・データを記憶するラッチとして実現することができ、構成レジスタは、先でのスイッチ再構成イベントのためのスイッチ構成データ(および、スイッチ100,300の場合はイネーブル・コマンド選択ビット)を記憶するラッチとして実現することができる。
【0035】
少なくとも一部の実施形態例において、上記の方法および構成は、複数ユーザによりプログラム可能なスイッチ・パーティションを特徴とするクロスポイント・セレクタスイッチを実現するために用いることができ、その場合、各パーティションの独立した構成および更新が可能である。このような特徴は、異なる更新時間をもつ異なるフレームレートに対応する必要のあるマルチフォーマットSDI(シリアル・デジタル・インタフェース)ルータに適している。少なくとも一部の実施形態において、上記の方法および構成は、例えば、ブロードキャスト・モードとマルチキャスト・モード、および、DCから数Gb/sまでのデータ転送速度をサポートするクロスポイント・セレクタスイッチの実現に用いることができる。
【0036】
上記で提示したいくつかの実施形態は例にすぎず、決して本開示の範囲を制限するものではない。本明細書で記載した革新の変形が可能であることは当業者には明らかであり、そのような変形は本願の意図する範囲に含まれる。具体的には、上記実施形態の1つ以上から選択された特徴によって、特徴の副次的組み合わせからなる別の実施形態を形成することができ、それは上記で明確には記載されていないものであってもよい。さらに、上記実施形態の1つ以上から選択された特徴を組み合わせて、特徴の組み合わせからなる別の実施形態を形成することができ、それは上記で明確には記載されていないものであってもよい。そのような組み合わせおよび副次的組み合わせに適した特徴は、本願を全体として読み返すことで、当業者には容易に明らかとなるであろう。本明細書および請求項に記載されている要旨は、あらゆる適切な技術変更を対象として含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ再構成タイミング要件の異なる複数のデータフォーマットを同時にサポートするクロスポイント・セレクタスイッチであって、
構成可能なスイッチ部であって、演算スイッチ・データに応じて、その出力を選択的にその入力のそれぞれからデータを受け取るように接続する、スイッチ部と、
前記スイッチ部に前記演算スイッチ・データを供給するように動作可能に接続されている構成部であって、該構成部は、前記スイッチ部の複数の異なる構成をサポートするスイッチ構成データを記憶し、該構成部は、前記スイッチ部の異なる構成とそれぞれ関連付けられた異なる演算更新コマンドを受け取って、前記異なる演算更新コマンドのどれを受け取ったのかに基づき、記憶しているスイッチ構成データで前記演算スイッチ・データを更新することで前記スイッチ部を再構成するように動作する、構成部と、を備えるクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項2】
前記構成部は、前記スイッチ構成データを記憶する構成レジスタ部と、前記演算スイッチ・データを前記スイッチ部に供給する演算レジスタ部とを有している、請求項1に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項3】
前記構成レジスタ部は、複数の構成レジスタ・セットを含んでおり、その各々は、前記演算更新コマンドの1つと関連付けられていて、スイッチ構成データのセットをそれぞれ記憶し、
前記演算レジスタ部は、演算レジスタ・セットを含んでおり、
前記構成部は、前記演算更新コマンドの1つを受け取ると、受け取った演算更新コマンドと関連付けられている構成レジスタ・セットにより記憶されているスイッチ構成データを、前記演算スイッチ・データとして用いるため、前記演算レジスタ・セットに転送する、請求項2に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項4】
前記構成レジスタ・セットの各々は、前記スイッチ部の全体についてのスイッチ構成データのセットを記憶している、請求項3に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項5】
前記構成レジスタ部は、複数の構成レジスタを含んでおり、
前記演算レジスタ部は、複数の演算レジスタを含んでおり、
前記演算更新コマンドの各々は、前記構成レジスタのサブセットとそれぞれ関連付けられており、
前記構成部は、前記構成レジスタのサブセットと関連付けられた演算更新コマンドを受け取ると、前記構成レジスタの当該サブセットからのスイッチ構成データを選択的に演算レジスタのサブセットに転送する、請求項2に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項6】
前記構成レジスタは、構成レジスタの各サブセットの中に、構成レジスタの当該サブセットと関連付けられている演算更新コマンドを特定する更新セレクタ・データを記憶している、請求項5に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項7】
前記構成部は、前記演算スイッチ・データを記憶する演算レジスタと、前記スイッチ構成データを記憶する構成レジスタと、更新イネーブル回路とを有しており、
前記構成レジスタの各々は、関連する更新セレクタ・データを有していて、これは前記更新コマンドの1つに対応するものであり、
前記更新イネーブル回路は、前記更新コマンドのうちの1つを受け取ると、前記関連する更新セレクタ・データが前記受け取った更新コマンドに対応している構成レジスタからのスイッチ構成データを、それに対応する演算レジスタに選択的に転送するように動作する、請求項1に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項8】
前記構成部は、前記異なる演算更新コマンドの各々を受け取るための、個別の入力ラインを有している、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項9】
前記構成部は、前記異なる演算更新コマンドの各々を受け取るための、少なくとも4つの入力ラインを有している、請求項8に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項10】
前記スイッチ部は差動クロスポイント・スイッチマトリクスを有している、請求項1ないし9のいずれか1つに記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項11】
スイッチ再構成タイミング要件の異なる複数のデータフォーマットをクロスポイント・セレクタスイッチにおいてサポートする方法であって、前記クロスポイント・セレクタスイッチは、演算スイッチ・データに応じて、その出力を選択的にその入力のそれぞれからデータを受け取るように接続する構成可能なスイッチ部と、前記スイッチ部に前記演算スイッチ・データを供給するように動作可能に接続されている構成部とを有し、当該方法は、
複数の異なるスイッチ構成をサポートするスイッチ構成データを前記構成部にプレロードすることと、
複数の想定される演算更新コマンドのうちの1つを前記構成部に受け取ることと、
前記プレロードされたスイッチ構成データから選択的に前記スイッチ部に供給される前記演算スイッチ・データを、前記複数の想定される演算更新コマンドのどれを前記構成部により受け取ったのかに基づいて更新することと、を含んでいる、方法。
【請求項12】
複数の異なるスイッチ構成をサポートするスイッチ構成データを前記構成部にプレロードすることは、
第1の演算更新コマンドおよび第1のデータフォーマットと関連付けられたスイッチ構成データの第1のセットと、
第2の演算更新コマンドおよび第2のデータフォーマットと関連付けられたスイッチ構成データの第2のセットと、
第3の演算更新コマンドおよび第3のデータフォーマットと関連付けられたスイッチ構成データの少なくとも第3のセットと、をロードすることを含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記スイッチ構成データの第1、第2、および第3のセットは、実質的に前記スイッチ部の全体を構成するための構成データを含んでいる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1、第2、および第3のデータフォーマットの各々は、連続的スイッチ再構成・変更時間をそれぞれに要するものであって、
前記スイッチ構成データの第2のセットは、前記スイッチ部を前記第2のデータフォーマットについて再構成するために必要な構成データを除いて、前記スイッチ構成データの第1のセットと同じものであり、
前記スイッチ構成データの第3のセットは、前記スイッチ部を前記第3のデータフォーマットについて再構成するために必要な構成データを除いて、前記スイッチ構成データの第2のセットと同じものである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記構成部は、複数の構成レジスタと、対応する演算レジスタとを含んでおり、前記演算レジスタは前記演算スイッチ・データを前記スイッチ部に供給するもので、前記構成レジスタは前記スイッチ構成データを記憶するものであり、
前記構成レジスタの各々は関連する更新セレクタ・データを有していて、これは前記演算更新コマンドの1つを特定するものであり、
前記演算スイッチ・データを更新することは、前記受け取った演算更新を特定している更新セレクタ・データと関連付けられている構成レジスタを有効化して、スイッチ構成データが対応する演算レジスタに転送されるようにすることを含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
クロスポイント・セレクタスイッチであって、
複数のスイッチであって、その各々は出力をそれぞれ有し、それぞれの出力が複数の入力の1つに接続されるようにスイッチ構成ビットにより構成可能である、複数のスイッチと、
前記複数のスイッチに前記スイッチ構成ビットを適用するための複数の演算レジスタであって、その各々は前記スイッチのうち対応する1つを構成するためのスイッチ構成ビットを記憶する、複数の演算レジスタと、
複数の構成レジスタであって、その各々は(i)前記演算レジスタのうち対応する1つへの先での転送のために更新されたスイッチ構成ビットと、(ii)複数の想定される更新コマンドの1つを特定する更新セレクタ・ビットとを記憶している、複数の構成レジスタと、
複数の想定される更新コマンドを受け取る更新イネーブル回路であって、受け取った各更新コマンドについて、この受け取った更新コマンドを特定している更新セレクタ・ビットを記憶している構成レジスタからの前記更新されたスイッチ構成ビットを選択的に対応する演算レジスタに転送する、更新イネーブル回路と、を備えるクロスポイント・セレクタスイッチ。
【請求項17】
前記複数のスイッチは、クロスポイント・スイッチマトリクスを用いて実現される、請求項16に記載のクロスポイント・セレクタスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−516077(P2012−516077A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546546(P2011−546546)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000053
【国際公開番号】WO2010/083586
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(506121238)ジェナム コーポレイション (17)
【Fターム(参考)】