説明

ビニルイミダゾールポリマーをベースとする化粧用剤

本発明は、少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、重合されたN-ビニルイミダゾールを含み、分子量Mwが最大でも200,000g/molの少なくとも1種のポリマーb)とを含有する、水性または水性-アルコール性組成物に関する。さらに、本発明は、かかる組成物の製造方法、および化粧品におけるかかる組成物の使用を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)とを含む、水性または水性-アルコール性組成物、かかる組成物の製造方法、および化粧品におけるかかる組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
カチオン性ポリマーは、コンディショナーとして化粧用製剤において長年にわたり使用されてきている。ヘアコンディショナーに課される条件としては、例えば、濡れた髪または乾いた髪に櫛を通す場合に必要な力が少なくてすむこと、最初に櫛を通したときに絡みがないこと、また、コンディショナーで常用されている化粧用成分との適合性が良いことなどである。さらに、カチオン性ポリマーは、髪の静電気帯電を減らす。通常、コンディショナーとして作用するカチオン性ポリマーはシャンプーの成分であるか、さもなければ別のコンディショナー製品に配合される。
【0003】
普通、コンディショナーとして作用するカチオン性ポリマーは、アニオン性界面活性剤とともに、シャンプーまたは皮膚用洗浄組成物に配合される。
【0004】
特許文献1、特許文献2、特許文献3、および他の多数の特許出願には、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)のコポリマーとさらなるモノマーをベースとしたコンディショナーが記載されている。
【0005】
特許文献4には、DADMACと2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)をベースとした両性ターポリマーのヘアケア剤における使用が記載されている。
【0006】
特許文献5には、カチオン性ポリマーと両性ポリマーとの相乗的組み合わせを含むコンディショナーが記載されている。しかし、ビニルイミダゾール(VI)を含むポリマーは開示されていない。
【0007】
特許文献6には、ケラチン物質をトリートメントするための水溶性高分子間錯体をベースとした組成物が記載されている。これらの高分子間錯体は、一つには水溶性ホストポリマーと、前記ホストポリマーの存在下で得られるさらなる水溶性ポリマーからなる。しかし、ビニルイミダゾールを含むポリマーは開示されていない。
【0008】
特許文献7には、カチオンの電荷密度が2meq/g以下である、ビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールの1種または複数のコポリマー、1種または複数の塩化ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム-グァガム、1種または複数の界面活性剤を含み、必要に応じてさらなる化粧用活性成分、補助剤および添加剤を含む化粧品が記載されている。
【0009】
使用されているビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールのコポリマーは、分子量40万〜180万の高分子量のものであって、分子量が最大でも200 000g/molのコポリマーは記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】EP 308189
【特許文献2】EP 308190
【特許文献3】US 4803071
【特許文献4】US 5275809
【特許文献5】US 6110451
【特許文献6】WO 02/083073
【特許文献7】EP 1366738
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先行技術の多くのカチオン性ポリマーの使用にあたり、ポリマーと界面活性剤が典型的な電荷均衡の化学量論的比率にある場合、不適合が起こる。これらは、例えば、透明度の低下から、すなわち、組成物の混濁が生じることからはっきりと分かる。
【0012】
したがって、本発明の目的は、髪、皮膚および爪に対して極めて良好なコンディショニング効果があり、同時にアニオン界面活性剤の存在下において長期間安定性のある、シャンプーまたは皮膚用洗浄剤の形態の水性組成物を提供することであった。さらに、本組成物は効果を損なうことなく、簡単に洗い流すことができ、また、シリコーン類の添加がなくとも髪にソフトでシルクのような感触を与えることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
これらの目的は、
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)
とを含む、水性または水性-アルコール性組成物を提供することにより達成される。
【0014】
ポリマーa)
ポリマーa)はカチオン性ポリマーである。本発明による適切なカチオン性ポリマーの例はWO 02/083073のパラグラフ[0054](これについては、ここでその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0015】
本発明による適切な別のカチオン性ポリマーは、米国特許第6110451号(US 6110451)の第7欄46行〜第9欄38行目(これについても同様にその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0016】
また、本発明による適切なものは、CTFA (Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association, 1101 17th Street, NW Suite 300 Washington, D.C. 20036-4702)により記載されているポリクオタニウム-1〜ポリクオタニウム-85である。
【0017】
さらに、本発明による適切なポリマーa)は、カチオン性ポリエチレンイミンおよび少なくとも部分的に加水分解されたカチオン性ポリビニルカルボキサミドであり、例えば、部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドなどである。
【0018】
また、本発明による適切なポリマーa)は、4級化ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DMAEMAまたはDMAEA)のホモポリマーおよびコポリマー(例えばポリクオタニウム-37)であるか、あるいは、4級化N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド(DMAPMAMまたはDMAPAM)のホモポリマーおよびコポリマー(例えば、ポリメチルアクリルアミドプロピルトリモニウムクロリドなど)である。少なくとも部分的な4級化については、硫酸ジメチルまたは硫酸ジエチルも用いられる。
【0019】
また、本発明により適切であるのは、ポリビニルピリジニウムメトクロリド、硫酸エチルまたは硫酸メチルである。
【0020】
また、本発明により適切であるのは、ポリビニルイミダゾリウムホモポリマーまたはコポリマーであり、例えばポリクオタニウム-16などである(例えば、Luviquat(登録商標) Excellence、Luviquat(登録商標) FC 550)。
【0021】
好ましいポリマーa)は、共重合形態のDADMACを含む。好ましくは、ポリマーa)は、少なくとも30重量%、特に好ましくは少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%の共重合形態のDADMACを含む。
【0022】
好ましい一実施形態では、ポリマーa)は、DADMACホモポリマーであり、例えば、ポリクオタニウム-6などである。ポリクオタニウム-6は、AEC(登録商標)Polyquaternium-6 (A & E Connock (Perfumery & Cosmetics) Ltd.)、Agequat(登録商標)400 (CPS Chemical Company)、Conditioner(登録商標)P6 (3V Group)、Flocare(登録商標)C106 (SNF S.A.)、Genamin(登録商標)PDAC (Clariant GmbH)、Mackernium(登録商標)006 (McIntyre Group Ltd)、Merquat(登録商標)100 (Nalco Company)、Merquat(登録商標)106 (Nalco Company)、Mirapol(登録商標)100 (Rhodia Inc.)、Octacare(登録商標)PQ6 (The Associated Octel Company Ltd.)、Rheocare(登録商標)CC6 (Cosmetic Rheologies, Ltd.)、Rheocare(登録商標)CC6P (Cosmetic Rheologies, Ltd.)、Ritaquta 6 (Rita Corporation)、Salcare(登録商標)SC30 (Ciba Specialty Chemicals Corporation)、Tinocare(登録商標)PQ-6H (Ciba Specialty Chemicals Corporation)、またはCatiofast(登録商標)CS (BASF)などの商標名で販売されている。
【0023】
ポリマーa)は、好ましくは、分子量が10,000〜200万g/molの範囲である。
【0024】
ポリマーは、好ましくは、K値が20〜150、好ましくは50〜120、さらに好ましくは60〜100、特に好ましくは70〜90、特に75〜85の範囲である。
【0025】
好ましいポリマーa)は、pHが7で、電荷密度が少なくとも2 meq/g、好ましくは少なくとも3 meq/g、特に好ましくは少なくとも3.5 meq/gである。高分子電解質の電荷密度の測定方法(例えば高分子電解質滴定/流動電位測定)は、当業者には公知である。
【0026】
ポリマーb)
分子量Mvが最大でも200 000 g/molの水溶性ポリマーb)は、好ましくは少なくとも5重量%、さらに好ましくは少なくとも10重量%、特に少なくとも40重量%のN-ビニルイミダゾール(これ以降、NVIまたはVIと称する)を共重合形態で含む。水溶性ポリマーb)の質量平均分子量Mvは、好適には最大でも150 000 g/mol、さらに好ましくは最大でも120 000g/mol、特に最大でも90 000g/molであり、これは当業者には公知の慣用の測定法により測定される。Mvを測定する好ましい測定法は、ゲル透過クロマトグラフィー法(GPC)およびフィールドフローフラクショネーション法(FFF)である。どのポリマーにどの測定条件を使用すべきかは、当業者には公知である。
【0027】
好ましい一実施形態では、共重合されたNVIは、4級化されていない状態で、少なくとも80mol%、特に好ましくは少なくとも90mol%、とりわけ特に好ましくは少なくとも95mol%、特に少なくとも99mol%まで存在する。最も好ましくは、共重合されたNVIが4級化されていない状態で100mol%存在する。
【0028】
ポリマーb)は、好ましくは、K値が5〜60、さらに好ましくは10〜50、特に好ましくは20〜45、とりわけ特に好ましくは30〜40の範囲である。
【0029】
ポリマーb)は、さらに共重合形態のモノマーを含んでいてもよい。基本的に適切であるのは、得られたポリマーb)が水溶性であるように選択される量のNVIと重合可能な全てのモノマーである。
【0030】
本発明の目的において、少なくとも1g、好ましくは少なくとも5g、特に好ましくは少なくとも10gのポリマーが1リットルの脱イオン水中に20℃、1 barで溶解し、目視で透明な溶液が得られるならば、そのポリマーは水溶性である。
【0031】
適切なさらなるモノマーは、例えば、NVIとは異なる一般式(I):
【化1】

(式中、R1〜R3は、水素、C1-C4-アルキルまたはフェニルである)
のN-ビニルイミダゾールである。
【0032】
一般式(I)の化合物の例を下記の表に示す。
【表1】

【0033】
基本的に適切であるのは、例えば、親水性の非イオン系化合物、好ましくはN-ビニルアミド、N-ビニルラクタム、この後に記載するα,β-エチレン系不飽和モノカルボン酸のエステルおよびアミド、ビニル置換およびアリル置換の複素環式芳香族化合物、α,β-エチレン系不飽和モノカルボン酸およびジカルボン酸とC1-C30-アルカンジオールのエステル、α,β−エチレン系不飽和モノおよびジカルボン酸と、第一級または第二級アミノ基を有するC2-C30-アミノアルコールとのエステルおよびアミド、ポリエーテルアクリレート、ならびにこれらの混合物である。
【0034】
適切なN-ビニルラクタムとしては、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタムおよびN-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタムが挙げられる。
【0035】
特に好ましくは、N-ビニルピロリドンがポリマーb)の製造における少なくとも1種のさらなるモノマーである。
【0036】
また、ポリマーb)に適しているモノマーは、この後に記載のα,β-エチレン系不飽和モノカルボン酸の第一級アミド、例えばアクリルアミド、メタクリルアミドおよびエタクリルアミドである。
【0037】
また、ポリマーb)に適しているモノマーは、α,β-エチレン系不飽和モノカルボン酸とトリオールおよびポリオール(例えばグリセロール、エリトリトール、ペンタエリトリトールまたはソルビトール)とのエステルである。
【0038】
また、ポリマーb)に適しているモノマーは、アクリル酸、エタクリル酸、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、フマル酸からなる群から選択されるα,β-エチレン系不飽和モノカルボン酸、例えばマレイン酸の、4〜10個(好ましくは4〜6個)の炭素原子を有するモノエチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステル、例えばマレイン酸モノメチル、ならびにこれらの混合物、あるいはビニルスルホン酸またはビニルホスホン酸またはアクリルアミドアルカンスルホン酸およびこれらの塩、例えば2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)であってもよい。
【0039】
さらにポリマーb)に適しているモノマーは、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n-酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレン、o-クロロスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルトルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、メチル、エチル、ブチル、ドデシルビニルエーテルおよびこれらの混合物であってもよい。
【0040】
特に好ましいポリマーb)は、少なくとも15重量%、とりわけ特に好ましくは少なくとも20重量%、よりさらに好ましくは少なくとも30重量%、一層好ましくは少なくとも40重量%のN-ビニルイミダゾールを共重合形態で含む。
【0041】
本発明のさらなる実施形態では、ポリマーb)は少なくとも50重量%、好ましいポリマーb)は少なくとも70重量%、さらに好ましいポリマーは少なくとも80重量%、とりわけ好ましいポリマーは少なくとも90重量%のN-ビニルイミダゾールを共重合形態で含む。
【0042】
好ましい実施形態では、ポリマーb)はN-ビニルイミダゾールのホモポリマーである。
【0043】
また、さらに好ましいポリマーb)は、N-ビニルイミダゾールとは別に、N-ビニルピロリドンを共重合形態で含む。かかるポリマーは、例えば、少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも30重量%、さらに好ましくは少なくとも40重量%、多くとも80重量%、好ましくは多くとも70重量%のN-ビニルピロリドンを共重合形態で含む。
【0044】
ビニルイミダゾールホモポリマーを除いた上記のポリマーはすべて、共重合された全てのモノマーの総量が100重量%であることを条件として、モノマーb3)を共重合形態でさらに含み得る。
【0045】
また、好ましいポリマーは、
b1) 少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも25重量%、さらに好ましくは少なくとも30重量%、さらに一層好ましくは少なくとも40重量%のN-ビニルイミダゾールと、
b2) 少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、さらに好ましくは少なくとも10重量%、特に好ましくは少なくとも20重量%、多くとも80重量%、好ましくは多くとも70重量%、さらに好ましくは多くとも60重量%のN-ビニルピロリドンと、
b3) 0〜49.9重量%のさらなるモノマー
とを共重合形態で含むポリマーb)である(ただし、b1)〜b3)の和は100重量%である)。
【0046】
本発明の特に好ましい実施形態では、ポリマーb)は、
b1) 45〜55重量%、特に48〜52重量%のN-ビニルイミダゾールと、
b2) 55〜45重量%、特に52〜48重量%のN-ビニルピロリドンと、
b3) 0〜10重量%、特に0〜4重量%のさらなるモノマー
とを共重合形態で含むポリマーである(ただし、b1)〜b3)の和は100重量%である)。
【0047】
本発明の一実施形態は、ポリマーb)が少なくとも1種のポリエーテル含有化合物b4)の存在下で調製された場合の上記組成物である。
【0048】
本発明の好ましい実施形態では、ポリマーb)は、これらのモノマーの100重量%総量に対して、1〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜50重量%のポリエーテル含有化合物b4)の存在下で、それぞれのモノマーの重合により重合される。
【0049】
本発明の目的におけるさらに好ましいポリマーb)は、
b1) 少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも25重量%、さらに好ましくは少なくとも30重量%のN-ビニルイミダゾールと、
b2) 少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、さらに好ましくは少なくとも10重量%、特に好ましくは少なくとも20重量%、多くとも80重量%、好ましくは多くとも70重量%、特に好ましくは多くとも60重量%のN-ビニルピロリドンと、
b3) b1)およびb2)とは異なる0〜50重量%のさらなるモノマーb3)とを、
b4) 1〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜50重量%のポリエーテル含有化合物b4)の存在下で重合することにより重合されているものである(ただし、b1)、b2)およびb3)の和は100重量%であって、b4)の量はb1)、b2)およびb3)の和の100重量%に対するものである)。
【0050】
特に適切なポリエーテル含有化合物b4)は、300〜3000g/mol、好ましくは500〜2000g/molの範囲の分子量を有する。
【0051】
モノマーが重合される前記存在下における適切なポリエーテル含有化合物b4)は、例えば、WO 03/046024, p. 4, l. 37〜p. 8, l. 9に記載されている(これについては、ここでその全内容を援用するものとする)。
【0052】
特に適切なポリエーテル含有化合物b4)は、ポリエチレングリコールである。
【0053】
ポリマーb)は、当業者に公知の任意の方法により調製することができる。好ましいのは、50〜120℃、好ましくは60〜90℃の範囲の温度の保護気体下におけるフリーラジカル溶液重合によるものである。この場合、使用する反応開始剤は、例えば水溶性アゾ化合物(例えば、2,2'-アゾビス-(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド)であり、所望の分子量は、例えば、いわゆる調整剤を使用するなどして得る。
【0054】
本発明による組成物におけるポリマーa)とポリマーb)の重量比は、好ましくは10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、特に好ましくは3:1〜1:3、特に2:1〜1:2の範囲である。
【0055】
さらに本発明は、
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)と、
c) a)およびb)とは異なる成分c)
とを含む、水性または水性-アルコール性組成物の製造方法であって、
ポリマーa)およびb)を、アニオン性化合物を組成物に添加する前または後に一緒に混合する方法を提供する。
【0056】
好ましいのは、ポリマーa)およびb)を、アニオン性化合物(特にアニオン性界面活性剤)を組成物に添加する前に一緒に混合するものである。
【0057】
ポリマーa)およびb)の混合は、混合は起こるが、ポリマーの明らかな分解は生じない条件において、所望する任意の温度および圧力で行うことができる。混合は、必要に応じて圧力をかけながら250℃以下の温度で行い、特に好ましくは、ポリマーa)およびb)の混合は10〜100℃の範囲、さらに好ましくは20〜90℃の範囲、特に30〜80℃の範囲で行う。
【0058】
ポリマーa)およびポリマーb)は、当業者に公知の各種方法で一緒に混合することができる。混合に関し、例えば、非常に適しているのは、スタティックミキサーおよび反応容器(タンク)での撹拌である。
【0059】
例えば、ポリマーa)およびb)はまた、共通の溶液、好ましくは、所望の定量的重量比に対応する水性または水性-アルコール性溶液を撹拌することにより混合することができる。またこの混合物は、ポリマーa)およびb)の共通の水性または水性-アルコール性溶液を上記範囲の温度にし、その後、それらをさらに撹拌することにより調製することもできる。
【0060】
さらに、混合物は、ポリマーa)およびb)の別々の水性または水性-アルコール性溶液を上記範囲の温度にし、その後、加熱したそれらの溶液を合わせ、さらに得られた共通の溶液をこの温度で撹拌することにより調製することもできる。
【0061】
化粧品の認可に関する理由で必要な場合には、本発明による混合物には物理的処理および/または化学的処理を行う。かかる処理法は、例えば、残留モノマー減量に関する公知の方法、例えば、適温における混合物への1種または複数の重合開始剤の添加(例えば、tert-ブチルヒドロペルオキシド/亜硫酸水素ナトリウムなどのレドックス系の添加)、または混合物の加熱、蒸気によるポリマー混合物の処理または窒素などの不活性ガスを用いるストリッピングによる処理、または酸化剤もしくは還元剤によるポリマー混合物の処理、吸着法(例えば、活性炭もしくは限外濾過などの選択媒体上への混入物の吸着)などである。もちろん、後重合工程の前または後に、得られたポリマー混合物を不活性ガスおよび/または水蒸気ストリッピングにさらに供することも可能である。好ましくは、このストリッピング操作は、後重合工程の後に行なう。さらに、例えば、後重合に既に供したポリマー混合物から、好ましくない臭いを発生する残存不要成分を真空蒸留によりほぼ取り除くことができる。
【0062】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、ポリマー混合物は、最初にポリマーb)を調製するステップと、例えばレドックス系を加えることによって残存量のモノマー(残留モノマー)を低減するステップと、得られたポリマーb)の溶液を、例えば真空蒸留へ供するステップと、次いで、ポリマーb)をポリマーa)と混合するステップにより調製する。
【0063】
さらに本発明は、
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)
とを含むポリマー混合物を提供する。
【0064】
上記および下記の組成物の好ましい実施形態は、変更可能であれば、本発明によるポリマー混合物そのものにも適用される。
【0065】
本発明は、さらに、
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)
とを含む、水性または水性-アルコール性組成物の製造方法であって、
ポリマーa)およびb)を一緒に混合し、混合物中に依然として存在するモノマーをフリーラジカル的に重合させる方法を提供する。
【0066】
本発明の好ましい実施形態では、混合物中に依然として存在するモノマーを重合により減少させるプロセスのステップを行い、続いて、減圧下で組成物をさらに処理するステップを行う。このさらなる処理には真空蒸留が好適である。
【0067】
混合物中に依然として存在するモノマーとポリマーa)およびb)の総量との量的重量比は、好ましくは1:100未満、さらに好ましくは1:120未満、特に好ましくは1:150未満、特に1:200未満である。
【0068】
ポリマーa)およびb)の混合物の水性1重量%濃度溶液は、好ましくは、K値が60〜90、好ましくは65〜80の範囲である。
【0069】
さらに本発明は、上記のような少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と少なくとも1種のアニオン性界面活性剤とを含む化粧品を安定化するための、質量平均分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)の使用を提供する。
【0070】
水溶性ポリマーb)の質量平均分子量Mwは、好ましくは最大でも150 000g/mol、さらに好ましくは最大でも120 000g/mol、特に最大でも90 000g/molであり、これは当業者に公知の慣用の測定法によって測定される。Mwを測定する好ましい測定法は、ゲル透過クロマトグラフィー法(GPC)およびフィールドフローフラクショネーション法(FFF)である。どのポリマーにどの測定条件を使用すべきかは、当業者には公知である。
【0071】
本発明による組成物は、有利には、化粧品、特に頭髪用化粧品および/または皮膚用化粧品で使用することができる。
【0072】
化粧品という用語は広義で理解されるべきものであり、皮膚および/または髪および/または爪への利用に適するものであって、純粋な医学的治療用のもの以外の目的を有するそれらの製品すべてを意味する。
【0073】
ポリマーa)およびポリマーb)を含む本発明による組成物は、コンディショナーとして化粧品に、特に皮膚用化粧品および/または頭髪用化粧品(例えばシャンプーおよび洗浄剤、シャワー用品および入浴製品など)に好適である。
【0074】
ポリマーa)およびb)はともに、製品(agent)の総重量に対して約0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%、とりわけ特に好ましくは0.05〜1重量%の割合で化粧品中に存在する。
【0075】
固体含有量が多くとも40重量%、好ましくは多くとも35重量%、特に好ましくは多くとも30重量%のポリマーa)およびb)の共通の水性溶液は、ほとんど透明であり(透過率は90%、好ましくは95%、特に好ましくは98%を超える)、保管中、25℃で少なくとも4週間、好ましくは6週間、特に好ましくは3か月間安定している。この点について、安定とは、明らかに目視できる粒子が形成されていないこと、明らかに検出可能な二相または多相の特徴的形態が形成されていないことを意味する。その透過率は、例えば、測光法などの透過率を測定する当業者に公知の慣用の方法を用いて測定される。
【0076】
頭髪用化粧品およびシャンプー
ヘアシャンプーは、製品に課せられたそれぞれの条件を満足するために、数多くの異なる成分を含んでいる。
【0077】
シャンプーの洗浄力は、製品中に界面活性化合物としてのアニオン性、両性および非イオン性の界面活性剤が存在することにより得られる。その上、界面活性剤は、頭髪洗浄剤に起泡力を付与する。さらに、界面活性剤を選択する際の重要な要素は、それらの水の硬度に対する非感応性、生物分解性、製品の他の成分との適合性、および価格である。広く用いられているシャンプー用界面活性剤は、例えば、硫酸アルキルエーテルである。さらに、シャンプーは、製品に所望の粘度を持たせる多数の濃度調節剤を含む。これらの増粘剤は、界面活性剤ミセルの大きさを増し、かつ/または製品の水相の膨潤(swelling)を高める。増粘剤は、化学的に大きく異なるクラスの物質から選択することができる。それゆえ、電解質(例えば塩化ナトリウム)、アルカノールアミド(例えば脂肪酸モノエタノールアミド)、エトキシル化度の低い脂肪アルコール(例えばジエチレングリコールモノラウリルエーテル)、高度エトキシ化エーテル、エステルおよびジエステル、ならびにポリマー増粘剤が特に用いられる。ポリマー増粘剤としては、例えば、セルロースエーテルが挙げられる。さらに、ポリアクリレートおよび親水コロイドも増粘剤として使用することができる。ポリマー増粘剤には、当該製剤によって得られる粘度がほとんど温度に依存しないという大きな利点がある。香料および色素および製品の保存期間を長くする一連の化合物の他に、近年、各種タイプの有効成分がヘアシャンプーに添加されてきている。紫外線吸収剤、ビタミン類または植物抽出物に加えて、これには頭髪をケアし、櫛梳き性(combability)および感触を改善し、かつ光沢を増す、いわゆるヘアコンディショナーも含まれる。シャンプーの他の大部分の成分とは異なり、コンディショナーはリンス後も頭髪に付着しそこに残る。それらの分子構造によって、頭髪のクチクラ層のダメージ部位に留まり、髪を滑らかにする。その結果、髪にゴワゴワした感じや傷みがそれほどなくなり、ヘアスタイルにより一層の輝きが得られ、これまで以上に櫛通りが容易になる。また、髪は静電気を帯びにくくなる。シャンプーにおける重要なヘアコンディショニング物質は、例えば、ポリマー4級アンモニウム化合物、カチオン性セルロース誘導体、多糖類またはシリコーン化合物である。
【0078】
本発明による製品は、カチオン性ポリマーを含んだ従来の混合物の場合に比べて、濡れた髪および乾いた髪の櫛梳き性を大幅に改善し、また、濡れた髪および乾いた髪の感触を著しく改善する。本発明による製品を繰り返し使用するならば、長髪の場合であっても重量感で垂れ下がることはまれであり、絹のような光沢がある。
【0079】
本発明の好ましい一実施形態では、本発明によるシャンプーおよびヘアケア組成物は、ポリマーa)およびb)に加えて、少なくとも1種の界面活性剤をさらに含む。
【0080】
本発明の好ましい一実施形態では、本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は、ポリマーa)およびb)の他に、少なくとも1種の油相および/または脂質相をさらに含む。
【0081】
本発明の好ましい一実施形態では、本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は、ポリマーa)およびb)の他に、少なくとも1種の油相および/または脂質相および界面活性剤をさらに含む。
【0082】
界面活性剤
使用可能な界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性および/または両性界面活性剤である。
【0083】
本発明の目的において有利な洗浄活性のあるアニオン性界面活性剤は、
アシルアミノ酸およびその塩、例えば、
・ アシルグルタミン酸塩、特にアシルグルタミン酸ナトリウム、
・ サルコシン塩、例えば、ミリストイルサルコシン、TEAラウロイルサルコシン塩、ラウロイルサルコシンナトリウムおよびココイルサルコシンナトリウム、
スルホン酸およびその塩、例えば、
・ アシルイセチオン酸塩、例えばココイルイセチオン酸ナトリウムまたはアンモニウム、
・ スルホコハク酸塩、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、およびウンデシレンアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、PEG-5ラウリルクエン酸スルホコハク酸二ナトリウムおよび誘導体、ならびに、
硫酸エステル、例えば、
・ アルキルエーテル硫酸塩、例えば、ラウレス硫酸ナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、MIPA、TIPA、ミレス硫酸ナトリウム、およびC12-13パレス硫酸ナトリウム、
・ アルキル硫酸塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、アンモニウムおよびTEA
である。
【0084】
さらなる有利なアニオン性界面活性剤は、
・ タウリン塩、例えば、ラウロイルタウリンナトリウムおよびココイルメチルタウリンナトリウム、
・ エーテルカルボン酸、例えば、ラウレス-13カルボン酸ナトリウム、およびPEG-6コカミドカルボン酸ナトリウム、オリーブ油PEG-7カルボン酸ナトリウム、
・ リン酸エステルおよび塩、例えば、オレス-10リン酸DEAおよびジラウレス-4リン酸、
・ アルキルスルホン酸塩、例えば、ココモノグリセリド硫酸ナトリウム、C12-14オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、およびPEG-3コカミド硫酸マグネシウム、
・ アシルグルタミン酸塩、例えば、パルミトイルアスパラギン酸ジ-TEA、およびカプリル/カプリングルタミン酸ナトリウム、
・ アシルペプチド、例えば、パルミトイル加水分解乳タンパク、ココイル加水分解ダイズタンパクナトリウムおよびココイル加水分解コラーゲンナトリウム/カリウム、ならびに、
・ カルボン酸および誘導体、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸アルミニウム、アルカノール酸マグネシウムおよびウンデシレン酸亜鉛、カルボン酸エステル、例えば、ステアロイルラクチル酸カルシウム、ラウレス-6クエン酸塩、およびPEG-4ラウラミドカルボン酸ナトリウム、
・ アルキルアリールスルホン酸塩
である。
【0085】
本発明は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む本発明による組成物を提供する。
【0086】
本発明の目的に有利な洗浄活性のあるカチオン性界面活性剤は、4級界面活性剤である。4級界面活性剤は、4個のアルキル基またはアリール基と共有結合している、少なくとも1個のN原子を有する。例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、およびアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインが好都合である。
【0087】
本発明の目的において有利な他のカチオン性界面活性剤には以下のものもある:
・ アルキルアミン、
・ アルキルイミダゾール、および、
・ エトキシル化アミン、
ならびに特にそれらの塩。
【0088】
本発明の目的において有利な洗浄活性のある両性界面活性剤は、アシル/ジアルキルエチレンジアミン、例えば、アシルアンホ酢酸ナトリウム、アシルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、アルキルアンホジ酢酸二ナトリウム、アシルアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、アシルアンホジ酢酸二ナトリウム、アシルアンホプロピオン酸ナトリウム、およびN-ヤシ脂肪酸-アミドエチル-N-ヒドロキシエチルグリシン酸ナトリウム塩である。
【0089】
さらなる有利な両性界面活性剤は、N-アルキルアミノ酸、例えば、アミノプロピルアルキルグルタミド、アルキルアミノプロピオン酸、アルキルイミドジプロピオン酸ナトリウム、およびラウロアンホカルボキシグリシン酸塩である。
【0090】
本発明の目的において有利な洗浄活性のある非イオン性界面活性剤は、
・ アルカノールアミド、例えば、コカミドMEA/DEA/MIPA、
・ カルボン酸と、酸化エチレン、グリセロール、ソルビタンまたは他のアルコールとのエステル化によって生成するエステル類、
・ エーテル類、例えば、エトキシル化アルコール、エトキシル化ラノリン、エトキシル化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテル、アルキルポリグリコシド、例えば、ラウリルグルコシド、デシルグリコシドおよびココグリコシド、HLB値が少なくとも20のグリコシド(例えば、Belsil(登録商標)SPG 128V (Wacker))
である。
【0091】
さらなる有利な非イオン性界面活性剤は、アルコール類およびアミン酸化物、例えば、ココアミドプロピルアミンオキシドである。
【0092】
好ましいアニオン性、両性および非イオン性のシャンプー界面活性剤は、例えば、"Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuβ" [Cosmetics and hygiene from head to toe], W. Umbach編, 第3版, Wiley-VCH, 2004, pp. 131-134(これについては、ここでその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0093】
アルキルエーテル硫酸塩のうち、ジ-またはトリ-エトキシル化ラウリルおよびミリスチルアルコールをベースとするアルキルエーテル硫酸ナトリウムが特に好ましい。これらは、水の硬度に対して感受性でないこと、濃厚にすることができること、低温で溶解性であること、特に皮膚および粘膜への適合性があることに関して、アルキル硫酸より有意に優れている。これらは、シャンプー用の単独の洗浄原料として使用することもできる。ラウリルエーテル硫酸塩は、ミリスチルエーテル硫酸塩よりも優れた起泡性を有するが、マイルドさの点でこれに劣る。
【0094】
一般に、平均的な、特に比較的高いアルキルエーテルカルボン酸塩は、もっともマイルドな界面活性剤の種類であるが、起泡性および粘度挙動性に欠ける。多くの場合、これらは、頭髪洗浄剤中でアルキルエーテル硫酸塩および両性界面活性剤と組み合わせて用いられる。
【0095】
スルホコハク酸エステル(スルホコハク酸塩)はマイルドで、泡立ちやすい界面活性剤であるが、濃厚化させにくいことから、他のアニオン性および両性界面活性剤とともに使用される場合にのみ好ましい。さらに、加水分解安定性が低いため、中性製品または十分緩衝化された製品にのみ使用されることが好ましい。
【0096】
アミドプロピルベタインは、起泡挙動性および濃厚化される能力が適度なだけで、単独の洗浄原料としてはほとんど重要性がない。これに対し、こうした界面活性剤は、皮膚および眼の粘膜へのすぐれた適合性を有する。アニオン性界面活性剤と組み合わせると、そのマイルド性を相乗的に改善させることができる。好ましいのはコカミドプロピルベタインの使用である。
【0097】
アンホ酢酸塩/アンホジ酢酸塩は、両性界面活性剤として、非常に優れた皮膚および粘膜適合性を有しており、また、ヘアコンディショニング効果を有すること、および/または添加物のケア効果を高めることができる。これらは、アルキルエーテル硫酸塩製剤を最適化するために、ベタイン類と同様に用いられる。ココアンホ酢酸ナトリウムおよびココアンホジ酢酸二ナトリウムがもっとも好ましい。
【0098】
アルキルポリグリコシドは、非イオン性洗浄原料である。これはマイルドで、良好な一般的性質を有するが、起泡性に欠点がある。こうした理由から、これはアニオン性界面活性剤と組み合わせて使用することが好ましい。
【0099】
ソルビタンエステルも同様に非イオン性洗浄原料の種類に属する。そのすぐれたマイルド性から、ベビーシャンプーに使用することが好ましい。起泡性が低いので、アニオン性界面活性剤と組み合わせて使用することが好ましい。
【0100】
本発明にしたがって、1種または複数のかかる界面活性剤を、いずれの場合にも組成物の総重量に対して、1〜30重量%の濃度で、好ましくは5〜25重量%の濃度で、とりわけ特に好ましくは10〜20重量%の濃度で使用するならば、好都合である。
【0101】
ポリソルベート
さらに、ポリソルベートを本発明により洗浄活性剤として本組成物に有効に加えることができる。
【0102】
ここで、本発明の目的において有利なポリソルベートは、例えば、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween 20, CAS No. 9005-64-5)、
・ ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート(Tween 21, CAS No. 9005-64-5)、
・ ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート(Tween 61, CAS No. 9005-67-8)、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート(Tween 65, CAS No. 9005-71-4)、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween 80, CAS No. 9005-65-6)、
・ ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート(Tween 81, CAS No. 9005-65-5)、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート(Tween 85, CAS No. 9005-70-3)
である。
【0103】
特に、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween 40, CAS No. 9005-66-7)、
・ ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween 60, CAS No. 9005-67-8)
が特に好都合である。
【0104】
本発明によれば、これらは、単独で、または2種以上のポリソルベートの混合物として、組成物の総重量に対して0.1〜5重量%の濃度で、特に1.5〜2.5重量%の濃度で使用するのが有利である。
【0105】
ヘアケア剤
ヘアケアの目的は、新たに伸びてきている頭髪をできるだけ長期間にわたって自然な状態に保つこと、また、抜け毛がある場合にはそれを回復させることである。輝きのある光沢と心地よく滑らかな感触が健康で自然な髪の状態である。
【0106】
本発明の目的においては、ヘアケア剤は、プレトリートメント剤、ヘアリンス(ヘアコンディショナー、頭髪用バルサム)、ヘアトリートメント(髪に残るタイプのトリートメント製品(放置タイプ(leave-on))と洗い流すタイプの製品(洗い流しタイプ(rinse-off))とは区別する)、ヘアトニック、スタイリング組成物、例えば、ポマード、スタイリングクリーム、スタイリングローション、スタイリングジェル(ヘアジェル、ウェットルックジェル、グリッタージェル)、枝毛用液剤(end fluids)、ホットオイルトリートメント、およびフォームトリートメントである。
【0107】
当業者に公知である前記ヘアケア剤の慣用の製剤は、"Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuβ" [Cosmetics and hygiene from head to toe], W. Umbach編, 第3版, Wiley-VCH, 2004, Chapter 9.2, pp. 247-264に記載されているが、これについては、ここでその全内容を援用するものとする。ポリマーa)およびb)の他にヘアケア剤中に存在する成分は上記および下記の通りであり、本発明により上記シャンプー中にさらに存在していてもよいものと部分的に同じである。
【0108】
使用する範囲に応じて、ヘアケア剤は、スプレー剤、フォーム剤、ジェル剤、ジェルスプレー剤、クリーム剤、ローション剤またはワックス剤として用いることができる。
【0109】
ここでヘアスプレー剤には、エアゾールスプレー剤と、噴射気体を使用しないポンプ式スプレー剤の両方が含まれる。ヘアフォーム剤には、エアロゾルフォーム剤と、噴射気体を使用しないポンプ式フォーム剤の両方が含まれる。ヘアスプレー剤およびヘアフォーム剤は、好ましくは、主として、または単独で水溶性成分または水分散性成分を含む。
【0110】
本発明によるヘアスプレー剤およびヘアフォーム剤で使用される化合物が水分散性である場合、これらは、通常1〜350nm、好ましくは1〜250nmの粒径を有する水性の微粒分散形態で用いることができる。これらの製品の固体含有量は、通常、約0.5〜20重量%の範囲にある。一般に、これらの微粒分散は、その安定化に乳化剤や界面活性剤を必要としない。
【0111】
コンディショナー
本発明によるヘアケア剤およびシャンプー組成物は、ポリマーa)およびb)の他にさらなるコンディショナーを含むことができる。本発明による好ましいコンディショナーは、例えば、International Cosmetic lngredient Dictionary and Handbook (第4巻:R. C. Pepe、J.A. Wenninger、G. N. McEwen編、The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association、第9版、2002)のセクション4のキーワード、ヘアコンディショニング剤(Hair Conditioning Agents)、保湿剤(Humectants)、スキンコンディショニング剤(Skin-Conditioning Agents)、スキンコンディショニング剤-エモリエント剤(Skin-Conditioning Agents-Emollient)、スキンコンディショニング剤-保湿剤(Skin-Conditioning Agents-Humectant)、スキンコンディショニング剤-その他(Skin-Conditioning Agents-Miscellaneous)、スキンコンディショニング剤-水分蒸発抑制剤(Skin-Conditioning Agents-Occlusive)、および皮膚保護剤(Skin Protectants)の項目に記載された化合物と、EP-A 934 956 (11〜13ページ)の「水溶性コンディショニング剤」("water soluble conditioning agent")および「油溶性コンディショニング剤」("oil soluble conditioning agent")の項目に記載されているすべての化合物である。提供されるこれらの化合物は、製品中に存在するポリマーa)およびb)とともに安定した製品を生ずる。
【0112】
さらなる有利なコンディショニング剤は、例えば、INCIにしたがって、ポリクオタニウム(Polyquaternium)と呼ばれている、ポリマーa)とは異なる化合物(特に、ポリクオタニウム-1〜ポリクオタニウム-85)である。
【0113】
適切なコンディショナーとしては、例えば、高分子4級アンモニウム化合物、カチオン性セルロース誘導体、デンプン誘導体、マルトデキストリン誘導体および多糖類誘導体、ならびに4級タンパク質加水分解物および4級シリコーン誘導体も含まれる。
【0114】
ここで、本発明に有利なコンディショナーは、下記の表1に示す化合物の中から選択することができる。
【表2】

【0115】
本発明に有利なさらなるコンディショナーは、セルロース誘導体、特にポリクオタニウム-10およびポリクオタニウム-67(例えば、Ucare(登録商標)ポリマーグレード、Soft-CAT(登録商標)ポリマーグレード(Dow Chemical))、および4級化グアーガム誘導体、特に、グアーヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド(例えば、Jaguar Excel(登録商標)、Jaguar C-14SまたはC-13S、Jaguar C 162(登録商標) (Rhodia)、CAS 65497-29-2、CAS 39421-75-5)である。
【0116】
非イオン性ポリ-N-ビニルピロリドン/ポリ酢酸ビニルコポリマー(例えば、Luviskol(登録商標)VA 64 (BASF))、アニオン性アクリレートコポリマー(例えば、Luviflex(登録商標)Soft (BASF))、および/または両性アミド/アクリレート/メタクリレートコポリマー(例えば、Amphomer(登録商標)(National Starch))も、コンディショナーとして本発明により有利に使用することができる。
【0117】
所望ならば、本発明による化粧品組成物のために選択されるコンディショナーは、WO 2006/106140の34ページ24行目〜37ページ10行目に記載されているこれらのコンディショナーが好適である。なお、引用文の内容に関しその全内容をこれにより援用するものとする。
【0118】
増粘剤
シャンプーに適した増粘剤は、"Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuβ" [Cosmetics and hygiene from head to toe], W. Umbach編, 第3版, Wiley-VCH, 2004, pp. 235-236に記載されている(これについては、これによりその全内容を援用するものとする)。粘度調整剤により、シャンプーに所望の粘度が得られる。界面活性剤ミセルのサイズを大きくすることで、かつ/または水相を膨潤させることで粘度を高めるよう作用する増粘剤は、化学的に大きく異なる様々なクラスの物質に由来する。
【0119】
本発明による組成物に適した増粘剤は、架橋ポリアクリル酸およびその誘導体、多糖類、例えば、キサンタンガム、グアーグアー(guar guar)、寒天、アルギン酸塩もしくはチロース、セルロース誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースもしくはヒドロキシカルボキシメチルセルロースであり、加えて、比較的高分子量の脂肪酸のポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、脂肪アルコール、モノグリセリドおよび脂肪酸、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンも適切である。
【0120】
また、適切な増粘剤は、例えば、ガム類(gums)のグループの化合物から選択するのが有利である。ガム類には、空気中で硬化し、水性植物の樹脂または抽出物を形成する、植物または木の樹液が含まれる。本発明の目的においては、このグループでは、例えばアラビアゴム、イナゴマメ種子粉末、トラガカントゴム、カラヤ(caraya)、グアーガム、ペクチン、ゲランガム、カラギーン、寒天、アライン(aligns)、ツノマタ、キサンタンガムから選択するのが有利である。さらに有利であるのは、例えばヒドロキシプロピルグアー(Jaguar(登録商標) HP 8)などの誘導体化ガム類の使用である。
【0121】
多糖類および多糖誘導体のうち、本発明で有利な増粘剤は、例えば、ヒアルロン酸、キチンおよびキトサン、コンドロイチン硫酸塩、デンプンおよびデンプン誘導体である。
【0122】
セルロース誘導体のうち、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが有利な増粘剤である。
【0123】
層状ケイ酸塩としては、天然および合成のクレイ土類(clay earths)、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、ラポナイト、アルミニウムケイ酸マグネシウム、例えばVeegum(登録商標)などが挙げられる。これらは、そのままで使用することもできるし、あるいは増粘剤としての変性形態(例えばステアリルアルコニウム(alkonium)ヘクトライト)で使用することもできる。
【0124】
さらに、シリカゲルも有利に使用することができる。
【0125】
ポリマーとしては、例えば、ポリアクリルアミド(Seppigel 305)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルのコポリマー、ポリグリコールが挙げられる。また、ポリアクリレート類、例えば、Carbopol(登録商標) (Carbopol(登録商標) grades 980、981、1382、5984、2984、EDT 2001、ETD 2020、ETD 2050)、Pemulen(登録商標) TR1およびTR2、Ultrez(登録商標) (Noveon)、Luvigel(登録商標) EM (BASF)、Capigel(登録商標) 98 (Seppic)、Synthalens(登録商標) (Sigma)、Rohm and Haas 製のAculyn(登録商標)グレード、例えば、Aculyn(登録商標) 22 (アクリレート、およびステアリル基を有するメタクリル酸エトキシレートのコポリマー(20 EO ユニット))およびAculyn(登録商標) 28 (アクリレート、およびベヘニル基を有するメタクリル酸エトキシレートのコポリマー(25 EO ユニット))もまた適切な増粘剤である。
【0126】
また適切な増粘剤は、例えば、エアロゾルグレード(親水性シリカ)、界面活性剤、例えば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸のポリオールとのエステル、例えば、ペンタエリトリトールもしくはトリメチロールプロパン、同族体分布の狭い脂肪アルコールエトキシレート、またはアルキルオリゴグルコシドであり、さらに電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムも好適である。
【0127】
ゲルを生成するのに特に好ましい増粘剤は、Ultrez(登録商標)21、Aculyn(登録商標)28、Luvigel(登録商標) EMおよびCapigel(登録商標)98である。
【0128】
特に、比較的高濃度のシャンプー製剤の場合には、粘稠度を調節するために、製剤の粘度を下げる物質、例えば、プロピレングリコールまたはグリセロールを添加することもできる。こうした物質が製品の特性に影響を与えるのはごくわずかである。
【0129】
防腐剤
シャンプーは水分含量が高い製品であるため、微生物による汚染に対して保護するのが好ましい。この目的で用いられる最も重要な防腐剤は、尿素縮合物、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノールとメチルジブロモグルタロニトリルとの組み合わせ、ならびに、安息香酸、サリチル酸およびソルビン酸を含有する酸性防腐剤である。
【0130】
界面活性剤またはポリオール類の割合が高く、水分含量の低いシャンプー濃縮物は、防腐剤なしで調合することもできる。
【0131】
本発明による組成物は、有利には、1種または複数の防腐剤を含むことができる。本発明の目的において有利な防腐剤は、例えば、ホルムアルデヒドドナー(例えば、DMDMヒダントイン、これは例えば、Glydant(登録商標)(Lonza)という商標名で市販されている)、ヨードプロピルブチルカーバメート(例えば、Glycacil-L(登録商標)、Glycacil-S(登録商標)(Lonza)、Dekaben(登録商標)LMB (Jan Dekker))、パラベン(p-ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、例えば、メチル-、エチル-、プロピル-および/またはブチルパラベン)、デヒドロ酢酸(Euxyl(登録商標)K 702 (Schulke & Mayr))、フェノキシエタノール、エタノール、安息香酸である。いわゆる防腐助剤、例えば、オクトキシグリセリン、グリシン、大豆なども有利に使用することができる。
【0132】
下記の表に慣用の防腐剤の概要を示す。
【表3】

【0133】
また、化粧品に通常含まれる防腐剤または防腐助剤、例えば、ジブロモジシアノブタン (2-ブロモ-2-ブロモメチルグルタロジニトリル)、フェノキシエタノール、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、イミダゾリジニル尿素、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-クロロアセトアミド、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、サリチル酸およびサリチル酸塩も有利である。
【0134】
使用される防腐剤がヨードプロピルブチルカーバメート、パラベン(メチル-、エチル-、プロピル-および/またはブチルパラベン)、および/またはフェノキシエタノールであるならば、特に好ましい。好ましい防腐剤は、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、エチルヘキシルグリセロールおよびプロピレングリコールの混合物(Euxyl(登録商標) K 350として市販されている)であり、またフェノキシエタノールおよびエチルヘキシルグリセロールの混合物(Euxyl(登録商標) PE 9010として市販されている)である。
【0135】
錯化剤:
原材料およびシャンプーそのものも、主にスチール製の装置で調製されるので、最終生成物には微量の鉄(イオン)が含有されている可能性がある。こうした不純物が、色素および香油成分との反応を通じて、製品の品質に悪影響を及ぼすことがないように、錯化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロ三酢酸塩、イミノジコハク酸塩またはリン酸塩を添加する。
【0136】
紫外線保護フィルター:
本発明による組成物中に存在する成分(例えば、色素および香油など)を、紫外線のもたらす変化に対して安定化させるため、紫外線保護フィルター、例えば、ベンゾフェノン誘導体を加えることができる。化粧品として許容される紫外線保護フィルターはすべて、この目的に適している。
【0137】
酸化防止剤:
一般に、さらに抗酸化剤を含有することが好ましい。本発明によれば、使用可能な酸化防止剤は、化粧品用途および/または皮膚用用途に通常使用されるか、適しているすべての酸化防止剤である。酸化防止剤は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えば、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシンおよびその誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えば、α-カロテンン、β-カロテン、γ-リコピン)およびその誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えば、ジヒドロリポン酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール類(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、およびそれらのグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリル、ならびにグリセリルエステル)およびそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、ならびきわめて低い許容量(例えば、pmol〜μmol/kg)のスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタチオニンスルホキシイミン)、またさらに、(金属)キレート剤(例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、マレイン酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁エキス、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTAおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、γ-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、フルフリリデンソルビトールおよびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールならびにその誘導体、ビタミンCおよび誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビル、リン酸Mgアスコルビル、酢酸アスコルビル)、トコフェロールおよび誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)、ならびにベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸およびその誘導体、α-グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤシン酸(nordihydroguaiacic resin acid)、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸および誘導体、マンノースおよびその誘導体、亜鉛およびその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えば、セレノメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス-スチルベンオキシド)、ならびに記載したこれらの活性成分の本発明に適した誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)からなる群から有利に選択される。
【0138】
組成物中の上記酸化防止剤(1種または複数の化合物)の量は、組成物の総重量に対して、好ましくは0.001〜30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%、特に0.1〜10重量%である。
【0139】
ビタミンEおよび/またはその誘導体が1種または複数の酸化防止剤となる場合、これらを、組成物の総重量に対して0.001〜10重量%の濃度で提供するのが有利である。
【0140】
ビタミンAもしくはビタミンA誘導体、またはカロテンもしくはその誘導体が1種または複数の酸化防止剤となる場合、これらを、組成物の総重量に対して0.001〜10重量%の濃度で提供するのが有利である。
【0141】
緩衝剤:
緩衝剤はシャンプーのpHを確実に安定させる。主として、クエン酸、乳酸、リン酸緩衝液が用いられる。
【0142】
溶解性促進剤:
これは、ケアオイルまたは香油の透明な溶液を形成するため、また、低温で透明な溶液を維持するためにも用いられる。もっとも一般的な溶解促進剤は、エトキシル化された非イオン性界面活性剤、例えば、水素添加およびエトキシル化ヒマシ油である。
【0143】
抗菌剤:
さらに、抗菌剤も使用することができる。これらには、グラム陽性細菌に対して特異的作用を有するすべての適切な防腐剤、例えばトリクロサン(2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル)、クロルヘキシジン(1,1'-ヘキサメチレンビス[5-(4-クロロフェニル)ビグアニド)、およびTTC(3,4,4'-トリクロロカルバニリド)が含まれる。基本的に4級アンモニウム化合物が同様に適しており、好ましくは消毒用石鹸および洗浄ローションに用いられる。多くの香料も抗菌性を有する。また、多数の精油またはそのような特徴のある成分、例えば、チョウジ油(オイゲノール)、ハッカ油(メントール)またはタイム油(チモール)も顕著な抗菌効果を示す。
【0144】
一般に、抗菌作用のある物質は約0.1〜0.3重量%の濃度で用いられる。
【0145】
分散剤:
不溶性活性成分(例えば、フケ防止活性成分またはシリコーン油)をシャンプー中に分散させ、長く懸濁状態を維持しようとする場合、分散剤および増粘剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、脂肪酸アシル誘導体、ポリビニルピロリドンまたは親水コロイド、例えば、キサンタンガムもしくはカルボマーを使用するのが有利である。
【0146】
本発明によれば、防腐剤は、組成物の総重量に対して、全濃度の最高2重量%、好ましくは最高1.5重量%、特に好ましくは最高1重量%で存在する。
【0147】
油、脂質およびワックス
さらに、本発明による組成物は、本発明の一実施形態において、油、脂肪またはワックスを含有する。
【0148】
本発明による組成物の油相および/または脂肪相の構成成分は、レシチンおよび脂肪酸トリグリセリド(すなわち鎖長8〜24、とりわけ12〜18炭素原子の飽和および/または不飽和で分岐鎖および/または非分岐鎖のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステル)の群から選択するのが有利である。例えば、脂肪酸トリグリセリドは、有利には、合成油、半合成油および天然油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ピーナッツ油、ナタネ油、アーモンド油、パーム油、ココナッツ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、グレープシード油、サフラワー油、月見草油、マカダミアナッツ油などの群から選択することができる。さらに極性油成分は、鎖長3〜30炭素原子の飽和および/または不飽和で分岐鎖および/または非分岐鎖のアルカンカルボン酸と、鎖長3〜30炭素原子の飽和および/または不飽和で分岐鎖および/または非分岐鎖のアルコールとのエステルの群から、また、芳香族カルボン酸と、鎖長3〜30炭素原子の飽和および/または不飽和で分岐鎖および/または非分岐鎖のアルコールとのエステルの群から選択することができる。かかるエステル油は、また、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n-ブチル、ラウリン酸n-ヘキシル、オレイン酸n-デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシル、炭酸ジカプリリル(Cetiol CC)およびココグリセリド(Myritol 331)、ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコール、およびアジピン酸ジブチル、ならびに上記エステルの合成、半合成および天然の混合物、例えばホホバ油などの群から有利に選択することができる。さらに、1種または複数の油成分は、分岐鎖および非分岐鎖の炭化水素および炭化水素ワックス、シリコーン油、ジアルキルエーテル、一群の飽和もしくは不飽和、分岐鎖もしくは非分岐鎖アルコールの群から有利に選択することができる。
【0149】
かかる油およびワックス成分のいかなる混合物もまた、本発明の目的において有利に使用することができる。必要に応じて、ワックス、例えば、パルミチン酸セチルを油相の単独の脂質成分として使用することも有利であり得る。
【0150】
本発明によれば、油成分は、有利には、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコサン、ヤシ油脂肪酸2-エチルヘキシル、安息香酸C12-15-アルキル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテルの群から選択される。
【0151】
本発明によれば、安息香酸C12-15-アルキルとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとの混合物、安息香酸C12-15-アルキルとイソノナン酸イソトリデシルとの混合物、ならびに安息香酸C12-15-アルキル、イソステアリン酸2-エチルヘキシルおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物も有利である。
【0152】
本発明によれば、脂肪酸トリグリセリド、特に大豆油および/またはアーモンド油は、5〜50mN/mの極性を有する油として用いるのが特に好ましい。
【0153】
炭化水素のうち、パラフィン油、スクアラン、スクアレン、特に(必要に応じて水素化された)ポリイソブテンは、本発明の目的において有利に使用することができる。
【0154】
さらに、油相は、Guerbetアルコールの群から有利に選択することができる。Guerbetアルコールは、反応式:
【化2】

にしたがって、アルデヒドを生じるアルコールの酸化、そのアルデヒドのアルドール縮合、アルドールからの水の除去、およびアリルアルデヒドの水素付加によって形成される。
【0155】
Guerbetアルコールは低温でも液体であり、肌への刺激をほとんど起こさない。Guerbetアルコールは、化粧品組成物において、ファッティング(fatting)、スーパーファッティング(superfatting)およびリファッティング(refatting)成分として有利に使用することができる。
【0156】
化粧品にGuerbetアルコールを使用することはそれ自体公知である。かかる分子種は、ほとんどの場合、下記の構造:
【化3】

(式中、R1およびR2は一般に非分岐アルキル基である)
によって特徴付けられる。
【0157】
本発明によれば、1種または複数のGuerbetアルコールは、
R1 = プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル、
R2 = ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルまたはテトラデシル
である群から有利に選択される。
【0158】
本発明による好ましいGuerbetアルコールは、2-ブチルオクタノール(例えば、Isofol(登録商標)12 (Condea)として市販されている)、および2-ヘキシルデカノール(例えば、Isofol(登録商標)16 (Condea)として市販されている)である。
【0159】
本発明によるGuerbetアルコールの混合物を、本発明にしたがって有利に使用することもできるが、これは例えば、2-ブチルオクタノールおよび2-ヘキシルデカノールの混合物(例えばIsofol(登録商標)14 (Condea)として市販されている)である。
【0160】
かかる油およびワックス成分のすべての混合物はまた、本発明の目的において有利に使用することができる。
【0161】
1種または複数のシリコーン油を除く、他の油相構成成分の追加成分を使用することが好ましいが、有利には、油成分は、環状または直鎖状のシリコーン油成分を含有していてもよいし、あるいは完全にかかる油から構成されていてもよい。
【0162】
低分子量シリコーンまたはシリコーン油は、一般に、下記の一般式:
【化4】

により定義される。
【0163】
高分子量シリコーンまたはシリコーン油は、一般に、下記の一般式:
【化5】

(式中、ケイ素原子は同一または異なるアルキル基および/またはアリール基で置換されていてもよく、これらの基はここでは一般的な表記としてR1〜R4の基で表す)
で定義される。ただし、異なる基の数は必ずしも4までに限定されない。mはここでは2〜200,000の数値と考えることができる。
【0164】
本発明により有利に使用することができる環状シリコーンは、一般に、下記の一般式:
【化6】

(式中、ケイ素原子は同一のまたは異なるアルキル基および/またはアリール基で置換されていてもよく、これらの基はここでは一般的な表記としてR1〜R4の基で表す)
で定義される。しかし、異なる基の数は必ずしも4までに限定されない。nはここでは3/2〜20の数値と考えることができる。nに対する分数の値は、奇数個のシロキシル基が環内に存在し得ることを考慮するものである。
【0165】
フェニルトリメチコンはシリコーン油として有利に選択される。他のシリコーン油、例えば、ジメチコン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、フェニルジメチコン、シクロメチコン(例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン)、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(メチルフェニルシロキサン)、セチルジメチコン、ベヘノキシジメチコンも本発明の目的において有利に使用することができる。シクロメチコンおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物、ならびにシクロメチコンおよびイソステアリン酸2-エチルヘキシルの混合物も有利である。
【0166】
しかし、有機側鎖が誘導体化された、例えば、ポリエトキシル化および/またはポリプロポキシル化された、上記化合物と構造が類似しているシリコーン油を選択するのも有利である。これらには、例えば、ポリシロキサンポリアルキル-ポリエーテルコポリマー、例としてはセチルジメチコンコポリオールがある。シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)は、本発明により用いられるシリコーン油として有利に使用される。
【0167】
本発明により有利に用いられる脂肪および/またはワックス成分は、植物性ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックスおよび石油化学系ワックスからなる群から選択することができる。例えば、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、モクロウ、アフリカハネガヤロウ、コルクロウ、グアルマ(guaruma)ロウ、米胚芽油ロウ、サトウキビロウ、ベリーロウ、オーリキュリー(ouricury)ロウ、モンタンロウ、ホホバワックス、シアバター、ミツロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン(羊毛脂)、尾脂、セレシン、オゾケライト(地蝋)、パラフィンワックス、およびマイクロワックスが好ましい。
【0168】
他の有利な脂肪および/またはワックス成分には、化学的に修飾されたワックスおよび合成ワックスがあり、例えば、Syncrowax(登録商標)HRC(トリベヘン酸グリセリル)およびSyncrowax(登録商標)AW 1 C(C18-36-脂肪酸)、ならびに、モンタンエステルワックス、サゾールワックス(sasol wax)、水添ホホバワックス、合成または修飾ミツロウ(例えば、ジメチコンコポリオールミツロウ、および/またはC30-50-アルキルミツロウ)、リシノレイン酸セチル、例えばTegosoft(登録商標)CR、ポリアルキレンワックス、ポリエチレングリコールワックスであるが、また、化学的に修飾された脂肪、例えば水添植物油(例としては、水添ヒマシ油および/または水添ココヤシ脂肪グリセリド)、トリグリセリド、例えば、水添大豆グリセリド、トリヒドロキシステアリン、脂肪酸、脂肪酸エステルおよびグリコールエステル、例えば、ステアリン酸C20-40-アルキル、ヒドロキシステアロイルステアリン酸C20-40-アルキルおよび/またはモンタン酸グリコールもある。さらに、記載した脂肪および/またはワックス成分と同様の物理的特性を有する一定の有機ケイ素化合物、例えば、ステアロキシメチルシランも有利である。
【0169】
本発明にしたがって、脂肪および/またはワックス成分は、組成物中で単独で、あるいは混合物として使用することができる。
【0170】
かかる油およびワックス成分のいずれの混合物もまた、本発明の目的において有利に使用することができる。
【0171】
油相は、有利には、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコール、ヤシ油脂肪酸2-エチルヘキシル、安息香酸C12-15-アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテルからなる群から選択される。特に有利であるのは、オクチルドデカノール、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテル、炭酸ジカプリリル、ココグリセリドの混合物、または安息香酸C12-15-アルキルおよびイソステアリン酸2-エチルヘキシルの混合物、安息香酸C12-15-アルキルおよびジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコールの混合物、ならびに安息香酸C12-15-アルキル、イソステアリン酸2-エチルヘキシルおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物である。
【0172】
炭化水素のうち、パラフィン油、シクロパラフィン、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテンおよびポリデセンも本発明の目的において有利に使用することができる。
【0173】
また油成分は、リン脂質の群からも有利に選択される。リン脂質は、アシル化グリセロールのリン酸エステルである。ホスファチジルコリンのうち最も重要であるのは、例えばレシチンであって、これは下記の一般式:
【化7】

(式中、R'およびR"は、典型的には、15〜17個の炭素原子および最大で4個のシス二重結合を有する非分岐脂肪族基である)
によって特徴付けられる。本発明にしたがって用いることができる本発明に有利なパラフィン油は、Merkur Vaseline社製のMerkur White Oil Pharma 40、Shell & DEA Oil社製のShell Ondina(登録商標)917、Shell Ondina(登録商標)927、Shell Oil 4222、Shell Ondina(登録商標)933、Hansen & Rosenthal社製のPionier(登録商標)6301 S、Pionier(登録商標)2071である。
【0174】
適切で化粧品に適合する油脂成分は、Karl-Heinz Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and Formulations of Cosmetics], 第2版, Verlag Huthig, Heidelberg, pp. 319-355(これについては、ここでその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0175】
また油、脂質およびワックスの含量は、組成物の総重量に対して、最高50重量%、好ましくは30重量%、さらに好ましくは最高20重量%である。
【0176】
本発明によれば、上記物質の他に、組成物は、必要に応じて、化粧品または皮膚科学で通常使用される添加剤、例えば、香料、色素、抗菌物質、再脂肪化剤(refatting agents)、錯化剤および金属イオン封鎖剤、パール光沢剤、植物エキス、ビタミン類、活性成分、防腐剤、抗菌剤、着色効果のある顔料、増粘剤、柔軟剤、湿潤化および/または保湿物質、または化粧品もしくは皮膚用製剤に通常使用される他の成分、例えば、アルコール類、ポリオール類、ポリマー類、pH調整用の有機酸、泡安定剤、電解質、有機溶媒、またはシリコーン誘導体を含有する。
【0177】
組成物に関する当業者には公知の、これらの記載したさらなる組成物成分については、"Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuβ" [Cosmetics and hygiene from head to toe], W. Umbach編, 第3版, Wiley-VCH, 2004, pp. 123-128(これについては、ここでその全内容を援用するものとする)を参照することができる。
【0178】
エトキシ化グリセロール脂肪酸エステル
本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は、適切な場合には、エトキシル化されたグリセロール脂肪酸エステル、特に好ましくはオリーブ油PEG-10グリセリド、アボカド油PEG-11グリセリド、カカオ脂PEG-11グリセリド、ヒマワリ油PEG-13グリセリド、イソステアリン酸PEG-15グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-9グリセリド、PEG-54水添ヒマシ油、PEG-7水添ヒマシ油、PEG-60水添ヒマシ油、ホホバ油エトキシレート(ホホバ脂肪酸PEG-26、PEG-26ホホバアルコール)、ヤシ油脂肪酸グリセレス-5、ヤシ油脂肪酸PEG-9グリセリド、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセロール、パーム核油PEG-45グリセリド、PEG-35ヒマシ油、オリーブ油PEG-7エステル、カプリル酸/カプリン酸PEG-6グリセリド、オリーブ油PEG-10グリセリド、ヒマワリ油PEG-13グリセリド、PEG-7水添ヒマシ油、水添パーム核油グリセリドPEG-6エステル、コーン油PEG-20グリセリド、オレイン酸ヤシ脂肪酸PEG-18グリセリル、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-60水添ヒマシ油、コーン油PEG-60グリセリド、PEG-54水添ヒマシ油、パーム核油PEG-45グリセリド、ヤシ油脂肪酸PEG-80グリセリル、アーモンド油脂肪酸PEG-60グリセリド、月見草油PEG-60グリセリド、水添パーム油脂肪酸PEG-200グリセリル、イソステアリン酸PEG-90グリセリルからなる群から選択されるエトキシル化油を含む。
【0179】
好ましいエトキシル化油は、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、ヤシ油PEG-9グリセリド、PEG-40水添ヒマシ油、水添パーム油脂肪酸PEG-200グリセリルである。
【0180】
エトキシル化グリセロール脂肪酸エステルは、さまざまな目的で水性洗浄剤に使用される。エトキシル化度が約30〜50のグリセロール脂肪酸エステルは、香油などの非極性物質に対して溶解促進剤として働く。高エトキシル化グリセロール脂肪酸エステルは、増粘剤として用いられる。
【0181】
活性成分
本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤中に、様々な溶解度の多種多様な活性成分を均一に加えることができることがわかった。頭髪上での活性成分の持続性は、従来の界面活性剤を含有する洗浄剤よりも本明細書に記載の組成物の方が高い。
【0182】
本発明によれば、活性成分(1種または複数の化合物)は、有利には、アセチルサリチル酸、アトロピン、アズレン、ヒドロコルチゾンおよびその誘導体、例えば、吉草酸ヒドロコルチゾン-17、ビタミンB群およびD群、特にビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンAおよびその誘導体、例えば、パルミチン酸レチニル、ビタミンEおよびその誘導体、例えば、酢酸トコフェロール、ビタミンCおよびその誘導体、例えば、アスコルビン酸グルコシド、ならびにナイアシンアミド、パンテノール、ビサボロール、ポリドカノール、不飽和脂肪酸、例えば、必須脂肪酸(通常ビタミンFと称される)、具体的にはγ-リノレン酸、オレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸およびその誘導体、クロラムフェニコール、カフェイン、プロスタグランジン、チモール、ショウノウ、スクアレン、動植物由来の抽出物および他の製品、例えば、月見草油、ルリヂサ油もしくはクロフサスグリ種子油、魚油、肝油、また、セラミドおよびセラミド様化合物、香木エキス、緑茶エキス、ハスエキス、甘草エキス、ハマメリス、フケ防止活性成分(例えば、二硫化セレン、ジンクピリチオン、ピロクトン、オラミン、クリンバゾール、オクトピロックス、ポリドカノールおよびそれらの組み合わせ)、複合活性成分、例えば、γ-オリザノールを含むもの、ならびにカルシウム塩、例えば、パントテン酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウムからなる群から選択される。また、活性成分を再脂肪化物質、例えば、ピュアセリンオイル、Eucerit(登録商標)およびNeocerit(登録商標)の群から選択するのも有利である。
【0183】
特に本発明による組成物が内因性および/または外因性の老化症状の治療および予防、ならびに頭髪に対する紫外線の有害な影響の治療および予防に用いられるのであれば、1種または複数の活性成分は、特にNOシンターゼ阻害剤の群から選択するのが有利である。好ましいNOシンターゼ阻害剤はニトロアルギニンである。
【0184】
さらに、1種または複数の活性成分は、カテキンおよびカテキンの胆汁酸エステル、ならびに、例えばツバキ科植物の葉、特にチャノキ(Camellia sinensis)の葉(緑茶)などのカテキンまたはカテキンの胆汁酸エステルを含有する植物もしくは植物の一部から得た水性または有機抽出物からなる群から有利に選択される。特に有利であるのは、これらの典型的な成分(例えば、ポリフェノールおよびカテキン、カフェイン、ビタミン、糖、ミネラル、アミノ酸、脂質)である。
【0185】
カテキンは、水素化されたフラボンもしくはアントシアニジンとみなされる化合物群であり、また「カテキン」の誘導体(カテコール、3,3',4',5,7-フラバンペンタオール、2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)クロマン-3,5,7-トリオール)でもある。エピカテキン((2R,3R)-3,3',4',5,7-フラバンペンタオール)も、本発明の目的において有利な活性成分である。
【0186】
カテキンを含有する植物抽出物、特に、緑茶の抽出物、例えば、カメリア(Camellia)属の植物、具体的にはチャノキの品種、カメリア・シネンシス(Camellia sinenis)、C.アッサミカ(C. assamica)、C.ターリエンシス(C. taliensis)およびC.イナワジエンシス(C. inawadiensis)、ならびにこれらと、例えばツバキ(Camellia japonica)との交配種の葉の抽出物も有利である。
【0187】
好ましい活性成分はまた、(-)-カテキン、(+)-カテキン、(-)-没食子酸カテキン、(-)-没食子酸ガロカテキン、(+)-エピカテキン、(-)-エピカテキン、(-)-没食子酸エピカテキン、(-)-エピガロカテキン、(-)-没食子酸エピガロカテキンの群のポリフェノールおよびカテキンである。
【0188】
フラボンおよびその誘導体(多くの場合、集合的に「フラボン類」と呼ぶ)もまた、本発明の目的において有利な活性成分である。これらは、下記の基本構造(置換位置を記す):
【化8】

により特徴付けられる。
【0189】
本発明による組成物において好ましく使用することができる、より重要なフラボン類の一部を下記の表2に示す。
【表4】

【0190】
自然界では、一般に、フラボンはグリコシル化形態で存在する。
【0191】
本発明によれば、フラボノイドは、好ましくは、一般式:
【化9】

(式中、Z1〜Z7は、互いに独立して、H、OH、アルコキシおよびヒドロキシアルコキシからなる群から選択され、この場合、アルコキシおよび/またはヒドロキシアルコキシ基は分岐または非分岐であってもよく、1〜18個の炭素原子を有することができ、またGlyはモノ-およびオリゴグリコシド基の群から選択される)
の物質の群から選択される。
【0192】
しかし、本発明によればまた、フラボノイドは一般式:
【化10】

(式中、Z1〜Z6は、互いに独立して、H、OH、アルコキシおよびヒドロキシアルコキシからなる群から選択され、この場合、アルコキシおよび/またはヒドロキシアルコキシ基は分岐または非分岐であってもよく、1〜18個の炭素原子を有することができ、またGlyはモノ-およびオリゴグリコシド基の群から選択される)
の物質の群から有利に選択することもできる。
【0193】
好ましくは、かかる構造は、一般式:
【化11】

(式中、Z1〜Z6は、互いに独立して、先に記載した通りであり、Gly1、Gly2およびGly3は、互いに独立して、モノグリコシド基またはオリゴグリコシド基である)
の物質群から選択することができる。Gly2およびGly3はまた、別々にまたは一緒に、水素原子により飽和とすることができる。
【0194】
好ましくは、Gly1、Gly2およびGly3は、互いに独立して、ヘキソシル基、特にラムノシル基およびグルコシル基の群から選択される。しかし、他のヘキソシル基、例えば、アロシル、アルトロシル、ガラクトシル、グロシル、ヨードシル、マンノシルおよびタロシルも、適切な場合には有利に用いられる。本発明によれば、ペントシル基を使用することも有利である。
【0195】
有利には、Z1〜Z5は、互いに独立して、H、OH、メトキシ、エトキシおよび2-ヒドロキシエトキシからなる群から選択され、フラボングリコシドは一般構造式:
【化12】

に相当する。
【0196】
フラボングリコシドは、下記の構造:
【化13】

(式中、Gly1、Gly2、およびGly3は、互いに独立して、モノグリコシド基またはオリゴグリコシド基である)
により示される群から特に有利に選択される。Gly2およびGly3はまた、別々にまたは一緒に、水素原子により飽和とすることができる。
【0197】
好ましくは、Gly1、Gly2およびGly3は、互いに独立して、ヘキソシル基、特にラムノシル基およびグリコシル基の群から選択される。しかし、他のヘキソシル基、例えば、アロシル、アルトロシル、ガラクトシル、グロシル、ヨードシル、マンノシル、およびタロシルも、適切な場合には有利に使用される。本発明によれば、ペントシル基を使用することも有利である。
【0198】
本発明の目的において、1種または複数のフラボングリコシドは、α-グルコシルルチン、α-グルコシルミリセチン、α-グルコシルイソクェルシトリン、α-グルコシルイソクェルセチンおよびα-グルコシルクェルシトリンの群から選択するのが特に有利である。
【0199】
さらに有利な有効成分は、セリコサイド、ピリドキソール、ビタミンK、ビオチン、および芳香物質である。
【0200】
さらに、活性成分(1種または複数の化合物)はまた、非常に有利には、親水性活性成分の群から、特に下記の群から選択することもできる:α-ヒドロキシ酸、例えば、乳酸またはサリチル酸およびそれらの塩、例えば、乳酸Na、乳酸Ca、乳酸TEA、尿素、アラントイン、セリン、ソルビトール、グリセロール、乳タンパク質、パンテノール、キトサン。
【0201】
記載した活性成分および活性成分の組み合わせの一覧は、本発明による組成物中で使用可能なものであるが、もちろんこれらに限定されるものでははない。これらの活性成分は、単独でも、相互のいかなる組み合わせでも使用することができる。
【0202】
本発明による組成物中のかかる活性成分(1種または複数の化合物)の量は、組成物の総重量に対して、好ましくは0.001〜30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%、とりわけ1〜10重量%である。
【0203】
本発明による組成物で使用可能な上記の活性成分およびさらなる活性成分は、DE 103 18 526 A1の12〜17ページ(これについては、ここでその全内容をこれにより援用するものとする)に記載されている。
【0204】
パール光沢剤(Pearlizing agents)
本発明による化粧品組成物の有利な実施形態は、当該組成物がさらなる成分として、乳白剤(opacifiers)および/またはパール光沢剤を含むということを特徴とする。乳白剤は、本発明によれば、製品に混濁した乳液状の外観を与える物質およびかかる物質の混合物を意味するものと理解されたい。ここでパール光沢剤は、本発明によれば、製品にオパール色を発する外観を与える物質およびかかる物質の混合物を意味するものと理解されたい。本発明によれば、乳白剤およびパール光沢剤の混合物を使用することも有利である。
【0205】
本発明で有利な乳白剤/パール光沢剤および混合物は、特に下記のものである:
・ ジステアリン酸PEG-3 (例えば、CUTINA(登録商標) TS、Cognis製)、
・ ジステアリン酸グリコール、グリセロール、ラウレス-4およびコカミドプロピルベタインの組み合わせ(例えば、Euperlan (登録商標) PK3000 およびEuperlan (登録商標) PK4000、Cognis製)、
・ ジステアリン酸グリコール、ココグルコシド、オレイン酸グリセリンおよびステアリン酸グリセリンの組み合わせ(例えば、Lamesoft (登録商標) Benz、Cognis製)
・ スチレン/アクリレートコポリマー(例えば、Acusol (登録商標) OP 301、Rohm & Haas製)。
【0206】
適切なパール光沢ワックスは、例えば:アルキレングリコールエステル、具体的にはジステアリン酸エチレングリコール;脂肪酸アルカノールアミド、具体的にはヤシ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、具体的にはステアリン酸モノグリセリド;ヒドロキシ置換されていてもよい多塩基カルボン酸と、6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、具体的には、酒石酸の長鎖エステル;脂肪性物質、例えば、全体で少なくとも24個の炭素原子を有する、脂肪アルコール、脂肪族ケトン、脂肪族アルデヒド、脂肪族エーテルおよび脂肪族炭酸エステル、具体的にはラウロンおよびジステアリルエーテル;脂肪酸、例えば、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、またはベヘン酸;12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコール、および/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールによる開環生成物;ならびにこれらの混合物である。
【0207】
また本発明による組成物は、光輝性物質および/または他の効果物質(例えば、カラーストリーク剤(color streaks))を含むこともできる。
【0208】
乳化剤
好ましい一実施形態において、本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は、乳化剤を追加的に含む。適切な乳化剤は、例えば、下記の少なくとも1つの群に属する非イオン性界面活性剤である:
(1) アルキル基中に8〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコール、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、および8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールへの、エチレンオキシド2〜30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モルの付加生成物;
(2) グリセロールへのエチレンオキシド1〜30モルの付加生成物のC12/18脂肪酸モノ-およびジエステル;
(3) 6〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸のグリセロールモノ-およびジエステルならびにソルビタンモノ-およびジエステル、ならびにそれらのエチレンオキシド付加生成物;
(4) アルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルモノ-およびオリゴグリコシド、ならびにそれらのエトキシル化類似体;
(5) 油、例えばヒマシ油および/または硬化ヒマシ油へのエチレンオキシド15〜60モルの付加生成物;
(6) ポリオール、特にポリグリセロール、エステル、例えば、ポリグリセロールポリリシンオレエート、ポリグリセロールポリ-12-ヒドロキシステアレート、またはポリグリセロールジメレート。これらクラスの2種以上の物質からの化合物の混合物も同様に適している;
(7) ヒマシ油および/または硬化ヒマシ油へのエチレンオキシド2〜15モルの付加生成物;
(8) 直鎖または分岐鎖で不飽和または飽和C6/22-脂肪酸、リシノール酸、ならびに12-ヒドロキシステアリン酸およびグリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)、ならびにポリグルコシド(例えば、セルロース)をベースとする部分的エステル;
(9) モノ-、ジ-、およびトリアルキルホスフェート、ならびにモノ-、ジ-、および/またはトリ-PEGアルキルホスフェート、ならびにそれらの塩;
(10) 羊毛ワックスアルコール;
(11) ポリシロキサン-ポリアルキル-ポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体;
(12) DE-C 1 165 574によるペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸、および脂肪アルコールの混合エステル、ならびに/あるいは6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグリコース、およびポリオール、好ましくは、グリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル、
(13) ポリアルキレングリコール。
【0209】
脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、グリセロールモノ-およびジエステル、ならびに脂肪酸のソルビタンモノ-およびジエステルへの、あるいはヒマシ油へのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物は、公知の市販されている製品である。これらは同族混合物であり、その平均アルコキシル化度は、定量的な量のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、付加反応が行われる基質との比に対応する。グリセロールへのエチレンオキシドの付加生成物のC12〜C18-脂肪酸モノ-およびジエステルは、化粧用組成物の再脂肪化剤としてDE-C 20 24 051から公知である。C8〜C18-アルキルモノ-およびオリゴグリコシド、それらの調製物、ならびにそれらの使用は、従来技術から公知である。それらは、特に、グルコースまたはオリゴ糖を8〜18個の炭素原子を有する第一級アルコールと反応させることによって調製される。グリコシドエステルに関しては、1つの環状糖の基が脂肪アルコールとグリコシド結合したモノグリコシド、および好ましくは最大約8のオリゴマー化度のオリゴマー性グリコシドの両方が適している。ここで、オリゴマー化の程度は、かかる工業製品に通常用いられる同族分布を基本とした統計的平均値である。
【0210】
さらに、両性界面活性剤を乳化剤として使用することができる。両性イオン界面活性剤は、分子中に少なくとも1種の4級アンモニウム基および少なくとも1つのカルボン酸基および/または1種のスルホン酸基を有する界面活性化合物を説明するために使用される用語である。特に適切な両性界面活性剤は、それぞれアルキル基またはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有する、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、および2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン、ならびにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートなどのいわゆるベタインである。
【0211】
特に好ましいのは、CTFA名称がコカミドプロピルベタインで知られる脂肪酸アミド誘導体である。同様に、適切な乳化剤は、両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、分子中に、C8〜C18-アルキルまたは-アシル基とは別に、少なくとも1つの遊離アミノ基ならびに少なくとも1つの-COOHおよび/または-SO3H基を含み、内部塩を形成し得る界面活性化合物を意味すると理解されたい。適切な両性界面活性剤の具体例は、いずれの場合にも、アルキル基に約8〜18個の炭素原子を有する、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸、およびアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオン酸、ココアシルアミノエチルアミノプロピオン酸、およびC12〜C18-アシルサルコシンである。
【0212】
両性乳化剤に加えて、4級乳化剤も適しており、特にエステル4級化タイプ、好ましくはメチル-4級化二脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩のものが好ましい。
【0213】
香油
適切な場合には、本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は、香油を含むことができる。記載可能な香油は、例えば、天然および合成の香料の混合物である。天然香料は、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、橙花油、イランイラン)、幹および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)、実(アニス、コリアンダー、クミン、ジュニパー)、実の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、カルムス)、樹木(マツの木、ビャクダン、グアヤクの木、シーダーの木、ローズウッド)、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針葉および枝(トウヒ、モミ、マツ、ドワーフパイン)、樹脂およびバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポナックス)からの抽出物である。動物性原料、例えば、シベットおよびカストリウムも適している。典型的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の香料化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸4-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルボニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、フェニルグリシン酸エチルメチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリル、およびサリチル酸ベンジルである。エーテル類としては、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒド類としては、例えば、8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアル(lilial)およびボージュオナット(bourgeonat)が挙げられ、ケトン類としては、例えば、イオノン類、cc-イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコール類としては、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール、およびテリオネオール(terioneol)が挙げられ、炭化水素としては、主にテルペンおよびバルサムが挙げられる。しかし、併用して心地よい芳香を作り出す、異なる香料の混合物を用いることが好ましい。芳香成分として最も使用されている低揮発度の精油もまた、香油、例えば、セージ油、カモミール油、クローブの油、メリッサ油、ミント油、珪葉油、ボダイジュ油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油、ラボラナム(labolanum)油、およびラバンジン油として適している。好ましいのは、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α-ヘキシルシナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、Boisambrene(登録商標)Forte、アンブロキサン、インドール、へジオン(hedione)、サンデリーチェ(sandelice)、カンキツ油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロバータル(cyclovertal)、ラバンジン油、クラリーセージ油、β-ダマスコン、ゲラニウム油バーボン(bourbon)、シクロヘキシルサリチレート、Vertofix(登録商標)Coeur、Iso-E-Super(登録商標)、Fixolide(登録商標)NP、エバニール、イラルデインガンマ(iraldein gamma)、酢酸フェニル、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキサイド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)、およびフローラマット(floramat)を単独で、または組み合わせとして使用することである。
【0214】
顔料
適切な場合には、本発明によるシャンプーおよびヘアケア剤は色素をさらに含む。
【0215】
顔料は、生成物塊中に非溶解形態で存在し、0.01〜25重量%、特に好ましくは5〜15重量%の量で存在し得る。好ましい粒径は、1〜200μm、特に3〜150μm、特に好ましくは10〜100μmである。顔料は、適用媒体に実質的に不溶性であり、有機または無機であってよい着色剤である。無機-有機混合型の顔料も可能である。好ましいのは無機顔料である。無機顔料の利点は、光、気候および温度に対するその優れた耐性である。無機顔料は、天然由来のもの、例えば、チョーク、オーカー、アンバー、グリーンアース、バーントシェンナまたはグラファイトから調製されるものであり得る。顔料は、白色顔料、例えば二酸化チタンまたは酸化亜鉛、黒色顔料、例えば黒色酸化鉄、有彩顔料、例えばウルトラマリンまたは赤色酸化鉄、ラスター顔料、金属効果顔料、パール光沢顔料、および蛍光またはリン光顔料であってもよく、好ましくは、少なくとも1種の顔料は有色であり、白色ではない顔料である。
【0216】
金属酸化物、水酸化物、および酸化水和物、混合相顔料、硫黄含有ケイ酸塩、金属硫化物、錯体金属シアン化物、金属硫酸塩、クロム酸塩、およびモリブデン酸塩、ならびに金属そのもの(ブロンズ顔料)が適している。特に適切であるのは、二酸化チタン(CI 77891)、黒色酸化鉄(CI 77499)、鉄黄(CI 77492)、赤色および褐色酸化鉄(CI 77491)、マンガンバイオレット(CI 77742)、ウルトラマリン(アルミノスルホケイ酸ナトリウム、CI 77007、ピグメントブルー29)、水和酸化クロム(Cl 77289)、紺青(フェロシアン化鉄、CI 77510)、カルミン(コチニール)である。特に好ましいのは、二酸化チタンまたはオキシ塩化ビスマスなどの金属酸化物または金属酸塩化物でコーティングされた雲母、適切な場合には、酸化鉄、紺青、ウルトラマリン、カルミンなどのさらなる色彩付与物質をベースとする、パール光沢顔料ならびに着色顔料であるが、この場合、色彩は、層の厚さを変えることによって決めることができる。かかる顔料は、例えば、Rona(登録商標)、Colorona(登録商標)、Dichrona(登録商標)、およびTimiron(登録商標)(Merck)の商品名で販売されている。
【0217】
有機顔料は、例えば、天然顔料のセピア、ガンボジ、チャコール、カッセルブラウン、インジゴ、クロロフィル、および他の植物顔料である。合成有機顔料は、例えば、アゾ顔料、アントラキノイド、インジゴイド、ジオキサジン、キナクリドン、フタロシアニン、イソインドリノン、ペリレンおよびペリノン、金属錯体、アルカリブルー、ならびにジケトピロロピロール顔料である。
【0218】
一実施形態では、本発明の組成物は、0.01〜10重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%の少なくとも1種の粒子状物質を含む。適切な物質は、例えば、室温(25℃)で固体であって、粒子の形態である物質である。例えば、シリカ、ケイ酸塩、アルミン酸塩、粘土、雲母、塩、特に無機金属塩、金属酸化物、例えば、二酸化チタン、ミネラル、およびポリマー粒子が適している。粒子は、製剤中に非溶解状態で、好ましくは安定に分散した形態で存在し、適用表面への塗布および溶媒の蒸発後に、固体の形態で定着することができる。
【0219】
好ましい粒子物質は、シリカ(シリカゲル、二酸化ケイ素)および金属塩、特に無機金属塩であり、特に好ましいのはシリカである。金属塩は、例えば、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン化物またはアルカリ土類金属ハロゲン化物;硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムなどのアルカリ金属硫酸塩またはアルカリ土類金属硫酸塩である。
【0220】
UVフィルター物質
好ましい一実施形態において、本発明による組成物は脂溶性および/または水溶性のUVAおよび/またはUVBフィルターを含む。本組成物は、有利には、紫外線照射の範囲全体から髪、皮膚および頭皮を保護する有効な化粧用組成物を製造するために、UVB領域のUV放射を吸収する物質およびUVA領域のUV放射を吸収する物質を含み、フィルター物質の総量は、組成物の総重量に対して、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に1〜15重量%である。
【0221】
ヒトの表皮を保護する役割を果たす、化粧用組成物または皮膚科学用組成物中の大部分の光保護剤は、UV-B領域のUV光を吸収する化合物からなる。例えば、本発明により用いられるUV-A吸収物質の割合は、UV-BおよびUV-Aを吸収する物質の総量に対して、例えば、10〜90重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0222】
UVBフィルターは、脂溶性であっても水溶性であってもよい。都合のよいUVBフィルター物質は、例えば、次のものである:
・ ベンゾイミダゾールスルホン酸誘導体、例えば2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸およびその塩;
・ ベンゾトリアゾール誘導体、例えば2,2'-メチレンビス(6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール);
・ 4-アミノ安息香酸誘導体、好ましくは2-エチルヘキシル4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、アミル4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート;
・ ベンジルマロン酸のエステル、好ましくはジ(2-エチルヘキシル)4-メトキシベンジルマロネート;
・ 桂皮酸のエステル、好ましくは2-エチルヘキシル4-メトキシシナメート、イソペンチル4-メトキシシナメート;
・ ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;
・ メチリデンカンファー誘導体、好ましくは4-メチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー;
・ トリアジン誘導体、好ましくはトリス(2-エチルヘキシル)4,4',4"-(1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルイミノ)-トリスベンゾエート[INCI:ジエチルヘキシルブタミドトリアジン、UVA-Sorb(登録商標) HEB (Sigma 3V)]、および2,4,6-トリス-[アニリノ(p-カルボ-2'-エチル-1'-ヘキシルオキシ)]-1,3,5-トリアジン[INCI:オクチルトリアゾン、UVINUL(登録商標)T 150 (BASF)]。
【0223】
有利に用いられる水溶性UVBフィルター物質は、例えば、3-ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば4-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸、2-メチル-5-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)スルホン酸およびその塩である。
【0224】
有利に用いられるUVAフィルターは、例えば、以下のものである:
・ 1,4-フェニレンジメチンカンファースルホン酸誘導体、例えば3,3'-(1,4-フェニレンジメチン)ビス(7,7-ジメチル-2-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-メタンスルホン酸およびその塩;
・ 1,3,5-トリアジン誘導体、例えば2,4-ビス{[(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ)-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5)トリアジン(例えば、Tinosorb(登録商標)S (Ciba));
・ ジベンゾイルメタン誘導体、好ましくは4-イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン;
・ ベンゾオキサゾール誘導体、例えば2,4-ビス[4-[5-(1,1-ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル]フェニルイミノ]-6-[(2-エチルヘキシル)イミノ]-1,3,5-トリアジン(CAS番号288254-1 6-0、Uvasorb(登録商標)K2A (3V Sigma));
・ ヒドロキシベンゾフェノン、例えばヘキシル2-(4'-ジエチルアミノ-2'-ヒドロキシ-ベンゾイル)ベンゾエート(またアミノベンゾフェノンともいう)(Uvinul(登録商標)A Plus (BASF))。
【0225】
さらに、本発明によれば、適当である場合には、さらなるUVAおよび/またはUVBフィルター、例えば特定のサリチル酸誘導体、例えばサリチル酸4-イソプロピルベンジル、サリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチルを含む調製物を提供することは有利となり得る。本発明による組成物中のサリチル酸誘導体の総量は、組成物の総重量に対して、0.1〜15.0重量%、好ましくは0.3〜10.0重量%の範囲から選択するのが有利である。本発明により有利に用いられるさらなる光保護フィルターは、エチルヘキシル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(Octocrylen, Uvinul(登録商標)N 539 (BASF))である。
【0226】
下記の表は、本発明による組成物に使用するのに適した一部の光保護フィルターを示す。
【0227】
例えば、記載できるUV光保護フィルターは次の通りである:
【表5】


【0228】
ポリマー性またはポリマー結合型フィルター物質もまた本発明で用いることができる。
【0229】
二酸化チタンまたは酸化亜鉛などの金属酸化物は、サンスクリーン組成物で広く使用されている。その効果は、本質的に、有害なUV放射の反射、散乱および吸収に基づくものであり、また本質的にその金属酸化物の主要な粒子サイズに依存する。さらに、本発明によれば、亜鉛(ZnO)、鉄(例えばFe2O3)、ジルコニウム(ZrO2)、ケイ素(SiO2)、マンガン(例えばMnO)、アルミニウム(Al2O3)、セリウム(例えばCe2O3)の酸化物、対応する金属の混合酸化物、およびかかる酸化物の混合物の群から選択される、水に不溶性または難溶性である金属酸化物および/または他の金属化合物をベースとした無機顔料を含むことができる。これらの顔料は、特に好ましくはZnOをベースとしたものである。
【0230】
この場合、無機顔料はコーティングされた形態、すなわち表面処理されたものであってもよい。この表面処理は、例えば、それ自体は公知の方法(DE-A-33 14 742に記載の方法など)により薄い疎水性層を顔料に施すことができる。
【0231】
本発明による組成物の使用に適した光保護剤はまた、EP-A 1 084 696の段落[0036]〜[0053](これについては、ここにその全内容を援用するものとする)に記載されている化合物である。本発明による使用に適しているのは、German Cosmetics Ordinanceの付録7(3b章)において「Ultraviolet filters for cosmetic products」として記載されているすべてのUV光保護フィルターである。
【0232】
本発明による組成物に使用可能である、その記載されているUV光保護フィルターのリストは網羅的なものではない。
【0233】
ポリマー
本発明による組成物はまた、追加のポリマーを含むことができる。適切なポリマーは、例えば、ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)FC、Luviquat(登録商標)HM、Luviquat(登録商標)MS、Luviquat(登録商標)Care、Luviquat(登録商標)UltraCare)、硫酸ジエチルで4級化されたN-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(Luviquat(登録商標)PQ11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)Hold);カチオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4、10および67)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)、ならびにキトサンである。適切なカチオン性(4級化)ポリマーはまた、Merquat(登録商標)(ジメチルジアリルアンモニウムクロリドをベースとするポリマー)、Gafquat(登録商標)(ポリビニルピロリドンを4級アンモニウム化合物と反応させることによって形成される4級ポリマー)、ポリマーJR(カチオン基を有するヒドロキシエチルセルロース)、ならびに植物をベースとするカチオン性ポリマー、例えば、Rhodia製のJaguar(登録商標)グレードなどのグアーポリマーである。
【0234】
さらなる適切なポリマーはまた、中性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドンおよびビニルアセテートおよび/またはビニルプロピオネートおよび/またはステアリル(メタ)アクリレートのコポリマー、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタムおよびN-ビニルピロリドンとの他のコポリマー、N-ビニルホルムアミドとのコポリマー、ならびにその(部分的)加水分解物、ポリエチレンイミンおよびその塩、ポリビニルイミンおよびその塩、セルロース誘導体、多糖類誘導体、ポリアスパラギン酸塩および誘導体などである。これらには、例えば、Luviflex(登録商標)Swing(ポリビニルアセテートおよびポリエチレングリコールの部分的に加水分解されたコポリマー、BASF)またはKollicoat(登録商標)IRが含まれる。
【0235】
適切なポリマーはまた、WO 03/092640に記載の(メタ)アクリルアミドコポリマー、特に、実施例1〜50(表1、ページ40 ff.)および実施例51〜65(表2、ページ43)に記載されるものである(これについては、これによりその全内容を援用するものとする)。
【0236】
適切なポリマーはまた、非イオン性の水溶性もしくは水分散性ポリマーまたはオリゴマーであり、例えば、ポリビニルカプロラクタム、例としてはLuviskol(登録商標)Plus(BASF)、またはポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、特に酢酸ビニルなどのビニルエステルとのコポリマー、例えば、Luviskol(登録商標)VA37(BASF)など;例えば、DE-A-43 33 238に記載のイタコン酸および脂肪族ジアミンをベースとするポリアミドである。
【0237】
適切なポリマーはまた、Amphomer(登録商標)(National Starch)の名称で市販されているオクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert-ブチルアミノエチルメタクリレート/2-ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマーなどの両性または双性ポリマー、ならびに、例えば、ドイツ特許出願DE 39 29 973、DE 21 50 557、DE 28 17 369、およびDE 37 08 451に開示されている両性ポリマーである。アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸またはメタクリル酸コポリマー、ならびにそれらのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩が好ましい両性ポリマーである。さらなる適切な両性ポリマーは、Amersette(登録商標)(AMERCHOL)の名称で市販されている、メタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー、ならびにヒドロキシエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、およびアクリル酸のコポリマー(Jordapon(登録商標))である。
【0238】
適切なポリマーはまた、非イオン性のシロキサンを含有する水溶性または水分散性ポリマー、例えば、Tegopren(登録商標)(Goldschmidt)またはBelsil(登録商標)(Wacker)などのポリエーテルシロキサンである。
【0239】
さらに、バイオポリマー、すなわち、天然に再生可能な原材料から得られ、天然モノマー構成成分、例えばセルロース誘導体、キチン、キトサン、DNA、ヒアルロン酸およびRNA誘導体から調製されるポリマーも適している。
【0240】
本発明によるさらなる組成物は、様々な分子量の少なくとも1種のさらなる水溶性ポリマー、特に、キトサン(ポリ(D-グルコサミン))、および/またはキトサン誘導体を含む。
【0241】
アニオン性ポリマー
本発明による調製物に適したさらなるポリマーは、カルボン酸基を含有するコポリマーである。これらは、主鎖および/または1つの側鎖にアニオン解離する基を比較的多数有する高分子電解質である。
【0242】
カルボン酸基を含有する適切なポリマーは、例えば、α,β-エチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル重合によって得ることことができる。この方法では、1分子当たり、少なくとも1つのフリーラジカル重合可能なα,β-エチレン性不飽和二重結合、ならびに少なくとも1つのアニオン形成性基および/またはアニオン性基を含むモノマーm1)を使用する。
【0243】
カルボン酸基を含有する適切なポリマーはまた、カルボン酸基を含有するポリウレタンである。好ましくは、モノマーは、モノエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、およびそれらの混合物から選択される。
【0244】
モノマーm1)には、3〜25個、好ましくは3〜6個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸が含まれ、それらを、その塩または無水物の形態で使用することもできる。その具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、およびフマル酸である。モノマーにはまた、例えばマレイン酸モノメチルなどのマレイン酸の、4〜10個、好ましくは4〜6個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和ジカルボン酸の半エステルも含まれる。モノマーにはまた、モノエチレン性不飽和スルホン酸およびホスホン酸、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリルオキシプロピルスルホン酸、2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、およびアリルホスホン酸も含まれる。またモノマーには、上述の酸の塩、特にナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩、ならびに上述のアミンとの塩も含まれる。モノマーは、そのままで、または互いの混合物として使用することができる。記載した重量分率は全て、酸の形態を指す。
【0245】
好ましくは、モノマーm1)は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、およびそれらの混合物、特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、およびそれらの混合物から選択される。
【0246】
上述のモノマーm1)は、いずれの場合にも、別々に、または任意の混合物の形態で使用することができる。
【0247】
さらに、カルボン酸基を含有するポリマーは、好ましくは一般式(VI):
【化14】

(式中、
R1は、水素またはC1-C8-アルキルであり、
Y1は、O、NHまたはNR3であり、また、
R2およびR3は、互いに独立して、C1-C30-アルキルまたはC5-C8-シクロアルキルであり、ここで、アルキル基は、O、S、およびNHから選択される最大4個の非隣接ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基で遮断することができる)
の化合物から選択される、共重合化形態の少なくとも1種のモノマーm2)を含む。
【0248】
好ましくは、式VI中のR1は、水素、またはC1-C4-アルキル、特に水素、メチル、またはエチルである。好ましくは、式VI中のR2は、C1-C8-アルキル、好ましくはメチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、または式-CH2-CH2-NH-C(CH3)3の基である。R3がアルキルである場合、好ましくは、例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチルおよびtert-ブチルなどのC1-C4-アルキルである。
【0249】
適切なモノマーm2)は、メチル(メタ)アクリレート、メチルエタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチルエタクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチルエタクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、1,1,3,3-テトラメチルブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、n-ウンデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、アラキニル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、リグノセレニル(メタ)アクリレート、セロチニル(メタ)アクリレート、メリシニル(melissinyl)(メタ)アクリレート、パルミトイレイニル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、リノリル(メタ)アクリレート、リノレニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、およびそれらの混合物である。
【0250】
適切なモノマーm2)はまた、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-(n-ブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(tert-ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、ピペリジニル(メタ)アクリルアミドおよびモルホリニル(メタ)アクリルアミド、N-(n-オクチル)(メタ)アクリルアミド、N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)(メタ)アクリルアミド、N-エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-(n-ノニル)(メタ)アクリルアミド、N-(n-デシル)(メタ)アクリルアミド、N-(n-ウンデシル)(メタ)アクリルアミド、N-トリデシル(メタ)アクリルアミド、N-ミリスチル(メタ)アクリルアミド、N-ペンタデシル(メタ)アクリルアミド、N-パルミチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘプタデシル(メタ)アクリルアミド、N-ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N-アラキニル(メタ)アクリルアミド、N-ベヘニル(メタ)アクリルアミド、N-リグノセレニル(メタ)アクリルアミド、N-セロチニル(メタ)アクリルアミド、N-メリシニル(メタ)アクリルアミド、N-パルミトレイニル(メタ)アクリルアミド、N-オレイル(メタ)アクリルアミド、N-リノリル(メタ)アクリルアミド、N-リノレニル(メタ)アクリルアミド、N-ステアリル(メタ)アクリルアミド、ならびにN-ラウリル(メタ)アクリルアミドである。
【0251】
さらに、カルボン酸基を含有するポリマーは、好ましくは一般式VII:
【化15】

(式中、
アルキレンオキサイド単位の順序は任意であり、
kおよびlは、互いに独立して、0〜1000の整数であり、この場合、kおよびlの和は少なくとも5であり、
R4は、水素、C1-C30-アルキルまたはC5-C8-シクロアルキルであり、
R5は、水素またはC1-C8-アルキルであり、
Y2は、OまたはNR6であり、この場合、R6は、水素、C1-C30-アルキルまたはC5-C8-シクロアルキルである)
の化合物から選択される共重合化形態の少なくとも1種のモノマーm3)を含む。
【0252】
好ましくは、式VIIにおいて、kは1〜500の整数、特に3〜250である。好ましくは、lは0〜100の整数である。好ましくは、R5は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチルまたはn-ヘキシル、特に水素、メチルまたはエチルである。好ましくは、式VII中のR4は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキシル、デシル、ラウリル、パルミチルまたはステアリルである。好ましくは、式VII中のY2は、OまたはNHである。
【0253】
適切なポリエーテルアクリレートVII)は、例えば、上記のα,β-エチレン性不飽和モノ-および/またはジカルボン酸ならびにそれらの酸塩化物、アミドおよび無水物の、ポリエーテルオールとの重縮合生成物である。適切なポリエーテルオールは、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシド、および/またはエピクロロヒドリンを、水または短鎖アルコールR4-OHなどの出発分子と反応させることにより容易に調製することができる。アルキレンオキサイドは、別々に、交互に、または混合物として使用することができる。ポリエーテルアクリレートVII)は、本発明により用いられるポリマーを調製するために、そのままで、または混合物として使用することができる。適切なポリエーテルアクリレートII)はまた、アルキレンオキサイド基を含むウレタン(メタ)アクリレートである。かかる化合物は、DE 198 38 851(成分e2)(これについては、これによりその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0254】
カルボン酸基を含有するポリマーとして好ましいアニオン性ポリマーは、例えば、アクリル酸およびメタクリル酸ならびにそれらの塩のホモポリマーおよびコポリマーである。これらには、アクリル酸の架橋ポリマーも含まれ、それらはINCI名カルボマーで市販されている。アクリル酸のかかる架橋ホモポリマーは、例えば、NoveonからCarbopol(登録商標)の商品名で市販されている。また好ましいのは、Noveon製のCarbopol(登録商標)Ultrez21などの、疎水的に改変された架橋ポリアクリレートポリマーである。
【0255】
適切なアニオン性ポリマーのさらなる具体例は、アクリル酸およびアクリルアミドのコポリマーおよびその塩;ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、水溶性または水分散性ポリエステル、ポリウレタン、ならびにポリ尿素である。特に適切なポリマーは、(メタ)アクリル酸およびポリエーテルアクリレートのコポリマーであり、この場合、ポリエーテル鎖の末端にC8-C30-アルキル基がある。これらには、例えば、アクリレート/べへネス-25メタクリレートコポリマーが含まれ、それらは、Rohm und HaasからAculyn(登録商標)の名称で市販されている。特に適切なポリマーはまた、t-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えば、Luvimer(登録商標)100P、Luvimer(登録商標)Pro55)、エチルアクリレートおよびメタクリル酸のコポリマー(例えば、Luvimer(登録商標)MAE)、N-tert-ブチルアクリルアミド、エチルアクリレート、アクリル酸のコポリマー(Ultrahold(登録商標)8、Ultrahold(登録商標)Strong)、ビニルアセテート、クロトン酸、適切な場合には、さらなるビニルエステルのコポリマー(例えば、Luviset(登録商標)グレード)、適切な場合には、アルコール、アニオン性ポリシロキサン、例えばカルボキシ官能基のもの、t-ブチルアクリレート、メタクリル酸と反応させた無水マレイン酸コポリマー(例えば、Luviskol(登録商標)VBM)、アクリル酸およびメタクリル酸の疎水性モノマーとのコポリマー、例えば、メタ(アクリル酸)のC4-C30-アルキルエステル、C4-C30-アルキルビニルエステル、C4-C30-アルキルビニルエーテル、およびヒアルロン酸である。アニオン性ポリマーの具体例はまた、例えば、Resyn(登録商標)(National Starch)およびGafset(登録商標)(GAF)の名称で市販されているビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、ならびに例えば、商品名Luviflex(登録商標)(BASF)で市販されているビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマーである。さらなる適切なポリマーは、名称Luviflex(登録商標)VBM-35(BASF)で市販されているビニルピロリドン/アクリレートターポリマー、
およびスルホン酸ナトリウム含有ポリアミドまたはスルホン酸ナトリウム含有ポリエステルである。
【0256】
さらに、適切なアニオン性ポリマーの群には、一例として、Balance(登録商標)CR(National Starch;アクリレートコポリマー)、Balance(登録商標)0/55(National Starch;アクリレートコポリマー)、Balance(登録商標)47(National Starch;オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、Aquaflex(登録商標)FX 64(ISP;イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー)、Aquaflex(登録商標)SF-40(ISP/National Starch;VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー)、Allianz(登録商標)LT-120(ISP/Rohm & Haas;アクリレート/C1-2 スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー)、Aquarez(登録商標)HS(Eastman;ポリエステル-1)、Diaformer(登録商標)Z-400(Clariant;メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー)、Diaformer(登録商標)Z-711(Clariant;メタクリロイルエチルN-オキシド/メタクリレートコポリマー)、Diaformer(登録商標)Z-712(Clariant;メタクリロイルエチルN-オキシド/メタクリレートコポリマー)、Omnirez(登録商標)2000(ISP;エタノール中のポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノエチルエステル)、Amphomer(登録商標)HC(National Starch;アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー)、Amphomer(登録商標)28-4910(National Starch;オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、Advantage(登録商標)HC37(ISP;ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー)、Advantage(登録商標)LC55およびLC80またはLC AおよびLC E、Advantage(登録商標)Plus(ISP;VA/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレートコポリマー)、Aculyne(登録商標)258(Rohm & Haas;アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー)、Luviset(登録商標)P.U.R.(BASF、ポリウレタン-1)、Luviflex(登録商標)Silk(BASF)、Eastman(登録商標)AQ48(Eastman)、Styleze(登録商標)CC-10(ISP;VP/DMAPAアクリレートコポリマー)、Styleze(登録商標)2000(ISP;VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー)、DynamX(登録商標)(National Starch;ポリウレタン-14 AMP-アクリレートコポリマー)、Resyn XP(登録商標)(National Starch;アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー)、Fixomer(登録商標)A-30(Ondeo Nalco;ポリメタクリル酸(および)アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)、Fixate(登録商標)G-100(Noveon;AMP-アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー)が含まれる。
【0257】
カルボン酸基を含有する適切なポリマーはまた、米国特許第3,405,084号に記載の、ビニルピロリドン/C1-C10-アルキル、シクロアルキル、およびアリール(メタ)アクリレート、ならびにアクリル酸のターポリマーである。カルボン酸基を含有する適切なポリマーはまた、EP-A-0 257 444およびEP-A-0 480 280に記載のビニルピロリドン、tert-ブチル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸のターポリマーである。カルボン酸基を含有する適切なポリマーはまた、DE-A-42 23 066に記載のコポリマーであり、それらは、共重合化形態で、少なくとも1種の(メタ)アクリルエステル、(メタ)アクリル酸、ならびにN-ビニルピロリドンおよび/またはN-ビニルカプロラクタムを含む。これらの文献の開示は、これによりその全内容を援用するものとする。
【0258】
カルボン酸基を含有する上記のポリマーは、公知の方法、例えば、溶液、沈殿、懸濁またはエマルジョン重合によって調製される。
【0259】
カルボン酸基を含有する適切なポリマーはまた、カルボン酸基を含有するポリウレタンである。
【0260】
EP-A-636361には、カルボン酸および/またはスルホン酸基を有する、ポリシロキサンブロックおよびポリウレタン/ポリ尿素ブロックを含む適切なブロックコポリマーが開示されている。
【0261】
適切なシリコーン含有ポリウレタンはまた、WO 97/25021号およびEP-A-751 162に記載されている。
【0262】
適切なポリウレタンはまた、DE-A-42 25 045に記載されており、これについては、これによりその全内容を援用するものとする。
【0263】
カルボン酸基を含有するポリマーの酸基は、部分的または完全に中和することができる。したがって、少なくとも一部の酸基は脱プロトン化形態で存在し、対イオンは、好ましくは、Na+、K+、アンモニウムイオンおよびその有機誘導体などのアルカリ金属イオンから選択される。
【0264】
シャンプーの種類
髪質または頭皮の問題に応じて、シャンプーは、適切な場合には付加的要件が求められる。最も重要な付加的作用または最も重要な特定の目的を有する好ましいシャンプーの種類の作用様式を以下に記載する。
【0265】
本発明によれば、好ましいのは、例えば、ノーマルヘアまたは脂っぽい(rapidly greasing)髪またはダメージヘア用のシャンプー、フケ防止シャンプー、ベビーシャンプーおよびツーインワンシャンプー(シャンプーおよびリンスが1つになっているもの)である。
【0266】
ノーマルヘア用シャンプー:洗髪は、脂腺で作られた皮脂、汗腺から水分とともに出てくる無機塩、アミノ酸、尿素および乳酸、剥落した皮膚片、周囲の埃、臭い、また適切な場合には、頭髪への美容処理の残留物を取り除くものである。ノーマルヘアとは、ほんのわずかしか傷んでいない、ショートヘアから肩までの長さの髪を意味する。したがって、コンディショニング助剤の割合は、この頭髪のタイプに最適となるようにすべきである。
【0267】
脂っぽい髪用のシャンプー:頭皮の脂腺の皮脂生成が活発なことから、洗髪のわずか1〜2日後には、バラバラな印象の魅力のないヘアスタイルとなる。油およびワックスのような皮脂成分は、毛髪を重く押し下げ、毛髪同士の摩擦を低下させ、その結果、ヘアスタイルを維持することができなくなる。したがって、脂っぽい髪の場合、実際の頭髪美容上の問題は、ボリュームのあるヘアスタイルがすぐに崩れてしまうことである。これを避けるためには、髪の表面が重くなること、平たくなりすぎないこと、また柔らかくなりすぎないようにすることが必要である。これは、好ましくは、洗浄に優れ、かつ直接性(substantivity)の特に低いのが特徴である、洗浄原料の界面活性剤主成分によって達成される。再脂肪化物質もしくはコンディショニング助剤などの皮脂に加えられることになる追加ケア物質は、仮に加えるとしても、脂っぽい髪用のシャンプーには、細心の注意を払うことでようやく使用される。細い毛髪用のボリュームアップシャンプーは、同様に製剤化することができる。
【0268】
乾燥し、ストレスを受けた(傷んだ)髪用のシャンプー:毛髪の構造は、櫛で梳いたり、ブラッシングしたり、特に逆毛をたてる(伸びる方向と逆に梳く)といった力学的な影響の結果として、紫外線および可視光の影響の結果として、また、例えば、パーマ、ブリーチングもしくはカラーリングといった美容処理の結果として、毛髪の成長過程で変化する。毛髪の鱗状の層は、根元から毛先に向かい、より多くのストレスを受けた様子をみせる。極端な場合には、先端で完全に摩耗して、毛先が裂ける(枝毛)。基本的に、傷んだ毛髪は、もはや健康な毛髪の再生状態には回復できない。しかしながら、感触、輝き、および櫛通りに関しては、必要に応じてケア物質(コンディショナー)を高い割合で含む本発明のシャンプーを使用することにより、この理想的な状態にかなり近づけることができる。
【0269】
シャンプーを用いるよりもはるかに優れた効果が、例えば、洗髪後のリンスまたは養生トリートメントの形態で本発明のヘアケア組成物を用いて達成される。
【0270】
本発明によるツーインワンシャンプーは、「シャンプーとリンスを一つにする」という考案により、洗浄という基本的な効果と並行して同等に追加的なケア効果がある。本発明によるツーインワン組成物はコンディショナーを増量して含む。
【0271】
フケ防止シャンプー:フケ防止ヘアトニックと比べて、本発明のフケ防止シャンプーは、フケの発生に対抗する適切な活性成分により目に見える新たな剥片の生成を減らし、長期間使用した場合にそうした生成を予防するだけでなく、洗髪によりすでに剥落した皮膚の薄片を取り除く利点を有する。洗浄液を洗い流した後、しかし、ほんの少しであるが十分な量の活性成分が頭皮および毛髪に残存する。本発明のシャンプー組成物に加えることができる様々なフケ防止活性物質があり、例えば、ジンクピリチオン、ケトコナゾール、クロトリマゾール、クリンバゾールまたはピロクトンオラミンなどである。その上、これらの物質は剥落を正常化する効果を有する。
【0272】
フケ防止シャンプーの主成分は、ほぼ、優れた洗浄効果を有するノーマルヘア用シャンプーの製剤と一致する。
【0273】
ベビーシャンプー:本発明の好ましい一実施形態において、本発明によるシャンプー製品はベビーシャンプーである。これは、皮膚および粘膜に最適である。非常に優れた皮膚適合性を有する洗浄原料の組み合わせがこのようなシャンプーの主成分となる。皮膚および粘膜への適合性、ならびにケア特性をさらに改善するための追加物質、例えば、非イオン性界面活性剤、タンパク質加水分解物およびパンテノールまたはビサボロールを加えることは有利である。すべての必要な原料および助剤、例えば、防腐剤、香油、色素などは、高い適合性およびマイルド性の視点に基づいて選択する。
【0274】
乾燥頭皮用シャンプー:本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明によるシャンプー製品は、乾燥頭皮用シャンプーである。乾燥した頭皮は刺激、発赤および炎症をもたらす可能性があるので、このシャンプーの主目的は、頭皮を乾燥から予防することである。ベビーシャンプーの場合と同様に、非常に優れた皮膚適合性を有する洗浄原料の組み合わせがこうしたシャンプーの主成分となる。さらに、必要に応じて、再脂肪化剤および保湿剤、例えば、グリセロールまたは尿素を使用することができる。
【0275】
本発明によるシャンプー組成物は、20〜30%の界面活性剤含量の高いシャンプー濃縮物の形態であってもよい。こうした組成物は、特定の洗浄原料の組み合わせ、ならびに、少量でも優れた分散性と自然な泡立ち能力を確実にする濃度調節剤に基づいている。例えば、100mlのボトルで200mlのシャンプーの生産性を達成できることは特に有利である。
【0276】
供給形態
本発明による化粧用組成物がボトルまたはスクイーズボトルなどの適切な容器中で保存され、これらの容器から用いられるならば、好都合である。したがって、本発明による組成物を含むボトルまたはスクイーズボトルも、本発明に従うものである。
【0277】
本発明による化粧品がボトル、スクイーズボトル、ポンプ式スプレー缶またはエアゾール缶に保管され、これらの容器から用いられるならば、好都合である。したがって、本発明による化粧品を含むボトル、スクイーズボトル、ポンプ式スプレー缶またはエアゾール缶もまた本発明に従うものである。
【0278】
本発明による化粧品は、有利には、毛髪(特に頭髪)をケアするために使用される。
【0279】
最後になるが、ヘアシャンプーおよび/またはヘアコンディショナーとしての(すなわち、ヘアコンディショニング剤としての)本発明による化粧品の使用は、本発明に従うものである。
【0280】
皮膚用化粧品
本発明によるポリマーはまた、皮膚用化粧品においても有利に使用することができる。
【0281】
特に好ましくは、本発明による組成物は皮膚洗浄用剤で用いられる。かかる洗浄剤は、固形石鹸、例えば化粧石鹸、カードソープ、透明石鹸、高級石鹸、脱臭石鹸、クリーム石鹸、ベビー石鹸、皮膚保護石鹸、研磨剤入り石鹸および合成石鹸、液状石鹸、例えばペースト状石鹸、ソフト石鹸および洗浄ペースト、ならびに液体洗浄剤、シャワー用剤および入浴用剤、例えば洗浄ローション、シャワー入浴剤およびシャワーゲル剤、フォームバス剤、オイルバス剤およびスクラブ製品から選択される。
【0282】
シャンプーならびに洗浄剤、シャワー用剤および入浴用剤は、さらに界面活性剤を含む。好ましいアニオン性、両性および非イオン性界面活性剤は、例えば、"Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuβ" [Cosmetic and hygiene from head to toe", W. Umbach編, 第3版, Wiley-VCH, 2004, pp. 131-134(これについては、これによりその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0283】
本発明による組成物は、好ましくは、皮膚のケアおよび保護のための化粧用剤で、ネイルケア剤で、メイクアップ化粧品の製品で用いることができる。
【0284】
スキンケア剤、混和ケア用剤(intimate care agents)、フットケア剤、デオドラント剤、紫外線保護剤、忌避剤、シェービング剤、脱毛剤、ニキビ予防剤、メイクアップ剤、マスカラ、口紅、アイシャドー、コールペンシル、アイライナー、ほお紅、おしろい、およびアイブロウペンシルなどでの使用もまた好ましい。
【0285】
スキンケア剤は、特に、W/OまたはO/W型のスキンクリーム、デイクリームおよびナイトクリーム、アイクリーム、フェイシャルクリーム、しわ予防クリーム、保湿クリーム、脱色クリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローション、および保湿ローションとして存在する。
【0286】
本発明による薬剤は、使用分野に応じて、スキンケアに適した形態、例えば、クリーム剤、フォーム剤、ジェル剤、スティック剤、パウダー、ムース、乳液またはローション剤として用いることができる。記載することができる本発明によるさらなる組成物は、例えば、皮膚化粧品、特にスキンケア用のものである。これらは、特に、W/OまたはO/W型のスキンクリーム、デイクリームおよびナイトクリーム、アイクリーム、フェイシャルクリーム、しわ予防クリーム、保湿クリーム、脱色クリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローション、および保湿ローションとして存在する。
【0287】
さらに、本発明による組成物は、例えば、フェイストニック剤、フェイスマスク、デオドラント剤および他の化粧料用ローション剤などの皮膚用化粧品に、ならびに、例えば、コンシーラースティック剤、ステージメイクアップ剤などのメイクアップ化粧品に、マスカラおよびアイシャドー、口紅、コールペンシル、アイライナー、メークアップ剤、ファンデーション、ほお紅およびおしろいおよびアイブローペンシルに適している。
【0288】
さらに本発明による組成物は、毛穴クレンジング用の毛穴パックで、ニキビ予防剤、忌避剤、シェービング剤、脱毛剤、混和ケア用剤(intimate care agents)、フットケア剤で、ならびにベビー用ケア剤で使用することができる。
【0289】
本発明による皮膚用化粧品は、ポリマーa)およびb)ならびに適切な担体の他に、頭髪用化粧品に関して上記で述べたような、また下記で述べるような、皮膚用化粧品において通常用いられている活性成分および補助剤をさらに含むこともできる。
【0290】
これらには、好ましくは、乳化剤、防腐剤、香油、化粧品としての活性成分(例えばフィタントリオール、ビタミンA、EおよびC、レチノール、ビサボロール、パンテノール)、天然および合成の紫外線保護剤、脱色剤、顔料、着色剤、なめし剤、コラーゲン、タンパク質加水分解物、安定剤、pH調節剤、色素、塩、増粘剤、ゲル化剤、粘度調節剤、シリコーン、湿潤剤、コンディショナー、再脂肪化剤、ならびにさらなる慣用の添加剤が含まれる。
【0291】
もし特定の特性を設定したいならば、本発明による組成物にさらに慣用のポリマーを加えることもできる。特定の特性、例えば、触った感じの変更、塗布の状態、水への耐性ならびに/あるいは活性成分および助剤(例えば色素)との結合などを設定するためには、本組成物に、シリコーン化合物をベースとしたコンディショニング物質をさらに加えることもできる。適切なシリコーン化合物は、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサンまたはシリコーン樹脂である。
【0292】
しかし、本発明の一実施形態では、本発明による組成物はさらなるコンディショニングポリマーは含まない。
【0293】
ポリマーa)およびポリマーb)を含む本発明による組成物は、本発明のこうした組成物中に、適切ならば同様に存在している他の活性成分(例えば、シリコーンまたは紫外線防護フィルター)の皮膚および/または毛髪への沈着量および沈着率を向上または増加させ、さらにまた残留時間を延長させるのに適している。かかる効果のある物質または製剤は、沈着助剤とも呼ばれる。
【0294】
米国特許第6,998,113号には、その製品で処理した皮膚が紫外線から効果的に保護されるような洗い流しタイプ(rinse-off)の製品が記載されている。そこに記載されている製品の一部は、カチオン性ポリマーを含有する。本発明の目的において、少なくとも1つのカチオン性ポリマーa)および少なくとも1つの水溶性b)を含む本発明による混合物は、米国特許第6,998,113号の製品に使用することもできる。特に、本発明による混合物は、サンスクリーン、洗浄剤および入浴製品において、米国特許第6,998,113号に記載の目的で使用することができる。米国特許第6,998,113号の記載についてはこれによりその全内容を援用する。
【0295】
適切なシリコーンは、例えば、米国特許第5,935,561号、第13欄、64行〜第18欄、61行(これについては、これによりその全内容を援用するものとする)に記載されている。
【0296】
説明のため、下記のものを挙げることができる:
・ ジメチコン
・ ポリアルキル-またはポリアリールシロキサン(米国特許第5,935,561号、第13欄、式I)
・ アルキルアミノ置換シリコーン(米国特許第5,935,561号、第14欄、式II (アモジメチコン))
・ カチオン性シリコーン(米国特許第5,935,561号、第14および15欄、式III)
・ トリメチルシリルアモジメチコン(米国特許第5,935,561号、第15欄、式IV)
・ 米国特許第5,935,561号、第15欄、式Vによるシリコーン
・ 米国特許第5,935,561号、第16欄、式VIによる環状ポリシロキサン。
【0297】
測定法
K値の測定
K値は、水溶液中25℃でFikentscher, Celluloseschemie [Cellulose chemistry], 第13巻, p. 58〜64 (1932)に従って測定するが、これは分子量を測定するものである。ポリマーの測定溶液は、各々、100mlの溶液中に各ポリマーを1g含む。また、使用される溶媒は完全な脱塩水(dem. water)である。K値は、Schott製のmicro-Ubbelohde毛細管型M Icで測定した。
【0298】
試料はすべて以下のように処理した:
・ 本発明によるポリマー混合物は、いずれの場合にも、約0.5重量%の量で水中に溶解させた。次いで、残りの成分を加え、均一混合物を得た。
【0299】
・ すべての相の分離を図るため(安定性試験)、このようにして得られた混合物を遠心分離試験に用いた。
【0300】
・ 次いで、混合物を40℃で3か月まで保管し、相分離に関するそれらの安定性について、一定間隔で検査および遠心分離試験により分析した。
【0301】
濡れた髪の櫛梳き性
濡れた髪の櫛梳き性(ヨーロッパ系の脱色された一房の毛髪(hair tress))の測定
本発明によるポリマー混合物をベースとしたシャンプー製剤
35.70 g Texapon(登録商標) NSO
12.50 g Tego Betain(登録商標) L 7
1g ポリマー混合物の20重量%水溶液
0.10 g Euxyl(登録商標) K 100
1.00 g NaCl
ad 100 g 水
濡れた髪の櫛梳き性ブランク試験
測定前、毛髪の房(長さ約24cm/重さ2.7〜3.3g)に対し、一定の湿り気と膨潤を与えるため、Texapon(登録商標)NSOを使用してまず2回1分以内のシャンプーを行い、1分間すすぎ、ろ紙上で毛髪を絞った。その後、髪のモツレがなくなるように、その髪の房に予め櫛を梳き入れた。次に、髪の房をホルダーに固定して、試験用の櫛の目の細かい側を用いて、その櫛の目の細かい側に髪の房を梳き入れた。毛髪は、各測定毎に均一に、引っ張らずに、試験用の櫛に入れた。測定を開始し、EGRANUDO(登録商標)ソフトウェア(Frank)を使用して評価した。測定は5〜10回繰り返した。測定は、気候をコントロールした室内で、相対湿度約65%、21℃にて実施した。算出した平均を、標準偏差とともに記録した。
【0302】
濡れた髪の櫛梳き性測定
ブランクを測定した後、試験するシャンプー約5gを試験用の長い髪に塗布し、1分間シャンプーし、1分間すすぎ、濾紙上で絞り、櫛を通した。櫛梳き力(combing force)は、上記のブランク試験と同様にして測定した。
【0303】
評価:濡れた髪の櫛梳き力の減少 = 100-(測定値×100/ブランク値);(データは%)
使用機器:
引張性/圧力試験機器、Frank製
デジタル秤(上皿秤)
感触
1分間のシャンプー動作中(上記の「濡れた櫛梳き性測定」を参照)、起泡性、泡のクリーム状態、ケアの状態および泡の量を評価する。後で、髪の房を飲用流水下で1分間すすぐ(シャワースプレー)。一方の手で、髪の房をシャワースプレー下にて閉じ目で開いたままとし、別の手で、親指および手のひらの間に毛髪を上から下まで滑らせる。ゴム手袋を着用することにより、毛髪がそれに沿って滑る際に毛髪にどのような感触があるのかを感知することができる。濡れた頭髪の滑らかな感触(シリコーン感触)は、次のように主観的に評価する:
・ 滑らかな感触はない、(未処理の頭髪と同様) 抑制度(+)「不十分」に相当、
・ わずかに滑らか、容易な滑り(++)「良好」に相当、
・ 滑らか、非常に容易な滑り(+++)「極めて良好」に相当。
【0304】
すすいだ毛髪の房を中指および人指し指の間で圧搾し、ろ紙上に押しつけ、櫛を通し、装置へセットする。
【0305】
櫛梳き装置に通した際、違いについて、すなわち、髪により滑らかな感触があるか、試験櫛に通した場合の抵抗性が低いかどうかについて測定する。櫛梳き力は、ブランク試験と同様にして測定する。
【0306】
実施例
下記の表3に記載した混合物は、所望の量的重量比に対応するそれぞれのポリマーの水溶液を撹拌しながら混合することにより調製した。混合後に、溶液の固体含有量が約30重量%になるまで水を添加した。次いで、得られた混合物をさらに1時間撹拌した。
【表6】

【0307】
表3の用語の解釈:
保存安定性1:シャンプーが40℃で2週間の保管後に安定している
保存安定性2:シャンプーが40℃で3か月の保管後に安定している
保存安定性3:シャンプーが40℃で6か月の保管後に安定している。
【0308】
ここで、「安定している」とは、製剤の視覚上の均質性、すなわち、目視により多相特性も粒子も認められないことを意味する。
【0309】
#Poly-DADMAC:K値が90の30重量%水性polyDADMAC溶液 (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
##Poly-DADMAC:K値が81の30重量%水性polyDADMAC溶液 (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
Poly-VI:実施例1で得たポリビニルイミダゾール:K値が27のポリビニルイミダゾール(K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
一般に:
VP-VI-(x:y):重量比x:y;のビニルピロリドン(VP)とビニルイミダゾール(VI)のポリマー、したがって、VP-VI-(50:50)は50重量部のVPと50重量部のVIが配合形態のポリマー中に存在することを意味する。
【0310】
VP-VI-(50:50)K値17:K値が17のビニルピロリドンとビニルイミダゾールの重量比が1:1のポリマー (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
VI-VP-PEG K値38:ポリエチレングリコールの存在下で共重合されているビニルピロリドンとビニルイミダゾールのコポリマー、この場合、ポリマーのK値は38 (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
VP-VI-(50:50)K値32:K値が32のビニルピロリドンとビニルイミダゾールの重量比が1:1のポリマー (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)
VP-VI-(50:50)K値34:K値が34のビニルピロリドンとビニルイミダゾールの重量比が1:1のポリマー (K値は1重量%濃度水溶液として測定した)。
【0311】
透過率
条件:
器具:Dr. Lange比色計、モデルLico 200
波長:650nm
セル:10mm
基準:水100%の透過率
10%〜40%の全ての溶液 ポリマー含量:透過率>98%。
【0312】
化粧用組成物の実施例
頭髪化粧用組成物(一般)
a) 0.01〜5重量%の本発明による混合物
b) 25〜99.99重量%の水および/またはアルコール
c) 0〜95.99重量%の他の成分。
【0313】
アルコールは、化粧品に通常使用されているすべてのアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、n-プロパノールを意味するものと理解されたい。
【0314】
他の成分は、化粧品に通例用いられる添加物、例えば、噴射剤、消泡剤、界面活性化合物、すなわち界面活性剤、乳化剤、発泡剤および安定剤を意味するものと理解されたい。使用される界面活性化合物は、アニオン性、カチオン性、両性または中性であってもよい。他の通常使用される成分はまた、例えば、防腐剤、香油、乳白剤、活性成分、UVフィルター、ケア物質、例えば、パンテノール、コラーゲン、ビタミン類、タンパク質加水分解物、α-およびβ-ヒドロキシカルボン酸、キトサン、タンパク質加水分解物、化粧用ポリマー、安定化剤、pH調整剤、色素、粘度調整剤、ゲル形成剤、色素、塩類、湿潤剤、再脂肪化剤、錯化剤、および通常使用されるさらなる添加物であってもよい。
【0315】
シャンプー製剤/シャワージェル製剤
好ましいシャンプー剤またはシャワージェル剤は下記のものを含有する。
【0316】
a) 0.01〜5重量%の本発明による混合物
b) 25〜99.99重量%の水
c) 0〜5重量%の他のコンディショナー
d) 0〜30重量%の他の化粧用成分。
【0317】
さらに、シャンプーにおいて通常使用される、すべてのアニオン性、中性、両性またはカチオン性界面活性剤を、上記条件でシャンプー剤に使用することができる。
【0318】
実施例1:PQ-10を含有するコンディショナーシャンプー
35.70 g ラウレス硫酸ナトリウム
6.50 g コカミドプロピルベタイン
0.20 g 表3、実施例1のポリマー
0.40 g ポリクオタニウム-10
0.10 g 防腐剤
0.10 g 香油/精油
ad 100 g 脱塩水
良好なコンディショナーシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0319】
実施例2:GHTCを含有するコンディショナーシャンプー
35.70 g ラウレス硫酸ナトリウム
6.50 g コカミドプロピルベタイン
0.50 g 表3、実施例1の混合物
0.20 g グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
0.10 g 防腐剤
0.10 g 香油/精油
ad 100 g 脱塩水
良好なコンディショナーシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0320】
実施例3:ポリクオタニウムを含有するコンディショナーシャンプー
35.70 g ラウレス硫酸ナトリウム
6.50 g コカミドプロピルベタイン
0.20 g 表3、実施例1の混合物
0.30 g ポリクオタニウム-44またはポリクオタニウム-67
0.10 g 防腐剤
0.10 g 香油/精油
ad 100 g 脱塩水
良好なコンディショナーシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0321】
実施例4:シャンプー
フェーズA
15.00 g コカミドプロピルベタイン
10.00 g ココアンホジ酢酸二ナトリウム
5.00 g ポリソルベート20
5.00 g デシルグルコシド
0.20 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g 香油/精油
適量 防腐剤
2.00 g ラウレス-3
ad 100 g 脱塩水
適量 クエン酸
フェーズB
3.00 g ジステアリン酸PEG-150
調製
フェーズAの成分を計量し溶解する;pHを6〜7に調整する。フェーズBを加え50℃に加熱する。撹拌しながら室温に冷却する。
【0322】
良好なコンディショナーシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0323】
実施例5:シャンプー
30.00 g ラウレス硫酸ナトリウム
6.00 g ココアンホ酢酸ナトリウム
0.50 g 表3、実施例1の混合物
3.00 g ラウレス硫酸ナトリウム、ジステアリン酸グリコール、コカミドMEA、 ラウレス-10
2.00 g ジメチコン
適量 香料
適量 防腐剤
適量 クエン酸
1.00 g 塩化ナトリウム
ad 100 g 脱塩水
良好なシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0324】
実施例6:シャワージェル
20.00 g ラウレス硫酸アンモニウム
15.00 g ラウリル硫酸アンモニウム
0.50 g 表3、実施例1の混合物
0.50 g ポリクオタニウム-7
2.50 g ラウレス硫酸ナトリウム、ジステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
0.10 g 香油/精油
適量 防腐剤
0.50 g 塩化ナトリウム
ad 100 g 脱塩水
良好なシャワージェルは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0325】
実施例7:シャワージェル
40.00 g ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 g デシルグルコシド
5.00 g 表3、実施例1の混合物
1.00 g パンテノール
0.10 g 香油/精油
適量 防腐剤
適量 クエン酸
2.00 g 塩化ナトリウム
ad 100 g 脱塩水
良好なシャワージェルは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0326】
実施例8:シャンプー
12.00 g ラウレス硫酸ナトリウム
1.50 g デシルグルコシド
0.50 g 表3、実施例1の混合物
5.00 g ココグルコシドグリセリルオレエート
2.00 g ラウレス硫酸ナトリウム、ジステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
適量 防腐剤
適量 サンセット・イエロー(Sunset Yellow) C. I. 15 985
0.10 g 香油/精油
1.00 g 塩化ナトリウム
ad 100 g 脱塩水
良好なシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0327】
本発明による混合物はまた、ヘアスタイリング製品、特にヘアフォーム剤(噴射用ガスを含有するエアロゾルフォーム剤、ならびに噴射用ガスを含まないポンプ式フォーム剤)、ヘアスプレー剤(噴射用ガスを含まないポンプ式スプレー剤)、およびヘアジェル剤にも適している。
【0328】
噴射剤は、通常使用されている噴射剤である。好ましいのは、プロパン/ブタン混合物、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1-ジフルオロエタン(HFC-152 a)、二酸化炭素、窒素、または圧縮空気である。
【0329】
エアロゾルヘアフォーム剤
a) 0.1〜10重量%の化粧用ポリマー
b) 55〜99.8重量%の水および/またはアルコール
c) 5〜20重量%の噴射剤
d) 0.1〜5重量%の本発明の混合物
e) 0〜10重量%の他の成分
使用可能な他の成分は、特に、ヘアフォーム剤に通常使用されるあらゆる乳化剤である。適切な乳化剤は、非イオン性、カチオン性もしくはアニオン性または両性であってもよい。
【0330】
非イオン性乳化剤(INCI名)の例としては、ラウレス、例えば、ラウレス-4;セテス、例えば、セテス-1、ポリエチレングリコールセチルエーテル;セテアレス、例えば、セテアレス-25、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、水酸化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドがある。
【0331】
カチオン性乳化剤の例には、リン酸二水素セチルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム、塩化セチルトリモニウム、臭化セチルトリモニウム、メチル硫酸ココトリモニウム、クオタニウム-1〜x (INCI)がある。
【0332】
アニオン性乳化剤は、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、N-アルコイルサルコシン酸塩、アシルタウリン酸塩、アシルイセチオン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、特にアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ならびにアンモニウムおよびトリエタノールアミン塩からなる群から選択することができる。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩およびアルキルエーテルカルボン酸塩は、分子内に、1から10個の酸化エチレンまたは酸化プロピレンユニット、好ましくは1から3個の酸化エチレンユニットを有し得る。
【0333】
本発明に適したスタイリングジェル用の製品は、例えば、次のような組成を有する:
実施例9:エアロゾルヘアフォーム剤
2.00 g ココトリモニウムメト硫酸
0.10 g 香油/精油
3.50 g セット用ポリマー、例えば、ポリクオタニウム-46、PQ-44、VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーなど
0.80 g 表3、実施例1の混合物
適量 防腐剤
75.00 g 脱塩水
10.00 g プロパン/ブタン (3.5 bar)
良好なエアロゾルヘアフォーム剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0334】
スタイリングジェル剤
a) 0.1〜10重量%の化粧用ポリマー
b) 60〜99.85重量%の水および/またはアルコール
c) 0.05〜10重量%のゲル形成剤
d) 0.1〜5重量%の本発明の混合物
e) 0〜20重量%の他の成分
使用可能なゲル形成剤は、化粧品に通常使用されるあらゆるゲル形成剤である。これには、わずかに架橋されたポリアクリル酸、例えばカルボマー(INCI)、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性修飾セルロース、多糖類、例えばキサンタンガム、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、アクリル酸ナトリウムコポリマー、ポリクオタニウム-32(および)鉱物油(INCI)、アクリル酸ナトリウムコポリマー(および)鉱物油(および)PPG-1トリデセス-6、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、ステアレス-10アリルエーテルアクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-37(および)鉱物油(および)PPG-1トリデセス-6、ポリクオタニウム-37(および)ジカプリン酸ジカプリル酸プロピレングリコール(および)PPG-1トリデセス-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-44、ポリクオタニウム-67が含まれる。
【0335】
良好なスタイリングジェル剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0336】
実施例10:ヘアスタイリングジェル
フェーズA
0.50 g カルボマー、またはアクリレート/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
86.40 g 脱塩水
フェーズB
0.70 g トリエタノールアミン
フェーズC
6.00 g セット用ポリマー、例えば、VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー
5.00 g PVP
0.20 g PEG-25 PABA
0.50 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g 香油/精油
適量 PEG-14ジメチコン
適量 防腐剤
0.10 g 酢酸トコフェロール
良好なスタイリングジェル剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0337】
実施例11:ヘアスタイリングジェル剤
フェーズA
0.50 g カルボマー、またはアクリレート/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
91.20 g 脱塩水
フェーズB
0.90 g テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
フェーズC
7.00 g VP/VAコポリマー
0.40 g 表3、実施例1の混合物
0.20 g 香油/精油
適量 防腐剤
0.10 g プロピレングリコール
良好なスタイリングジェル剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0338】
実施例12:ヘアワックスクリーム
6.00 g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.00 g ステアリン酸グリセリル
2.00 g セチルアルコール
3.50 g 表3、実施例1の混合物
0.50 g Cremophor A6
0.70 g Cremophor A25
0.50 g ジメチコン
0.50 g 酢酸ビタミンE
2.00 g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドおよびアクリル酸ナトリウムコポリマー
1.00 g D-パンテノールUSP
0.10 g EDTA
10.00 g セット用ポリマー
適量 防腐剤
ad 100 g 脱塩水
良好なヘアワックスクリームは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0339】
実施例13:ヘアプディング(Hair pudding)剤
3.00 g Kollicoat IR (BASF)
適量 防腐剤
2.00 g セット用ポリマー
4.00 g アクリレート/メタクリル酸ベヘネス-25コポリマー
0.70 g 表3、実施例1の混合物
0.50 g ジメチコンコポリオール
0.10 g EDTA
0.20 g ベンゾフェノン-4
ad 100 g 脱塩水
良好なヘアプディング剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0340】
実施例14:スプレージェル
フェーズA
1.25 g セット用ポリマー
96.15 g 脱塩水
フェーズB
0.70 g アクリレート/イタコン酸ステアレス-20コポリマー
0.10 g プロピレングリコール
0.50 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g グリセロール
0.10 g 香油/精油
適量 防腐剤
フェーズC
0.70 g トリエタノールアミン
良好なスプレージェルは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0341】
スタイリングスプレーに適した本発明の製品は、例えば、次のような組成を有する:
実施例15:ポンプ式ヘアスプレー剤
11.20 g PEG/PPG-25/25ジメチコン/アクリレートコポリマー
2.80 g VP/VAコポリマー
1.34 g アミノメチルプロパノール
0.30 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g 香油/精油
11.26 g 脱塩水
73.00 g アルコール
良好なポンプ式ヘアスプレー剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0342】
実施例16:ポンプ式ヘアスプレー VOC 55
2.00 g VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー
1.90 g ポリクオタニウム-46
2.00 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g 香油/精油
55.00 g アルコール
39.00 g 脱塩水
良好なポンプ式ヘアスプレーVOC 55は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0343】
皮膚化粧用組成物
実施例17:リキッドメイクアップ剤
フェーズA
1.70 g ステアリン酸グリセリル
1.70 g セチルアルコール
1.70 g セテアレス-6
1.70 g セテアレス-25
5.20 g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
5.20 g 鉱油またはLuvitol(登録商標)Lite (INCI 水添ポリイソブテン)
フェーズB
適量 防腐剤
4.30 g プロピレングリコール
2.50 g 表3、実施例1の混合物
59.50 g 脱塩水
フェーズC
0.10 g 香油/精油
フェーズD
2.00 g 酸化鉄
12.00 g 二酸化チタン
良好なリキッドメイクアップ剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0344】
実施例18:アイライナー
フェーズA
40.60 g 蒸留水
0.20 g EDTA-二ナトリウム
適量 防腐剤
フェーズB
0.60 g キサンタンガム
0.40 g Veegum
3.00 g ブチレングリコール
0.20 g ポリソルベート-20
フェーズC
15.00 g 酸化鉄/Al粉末/シリカ(例えば、BASF製 Sicopearl(登録商標)Fantastico Gold)
フェーズD
10.00 g 脱塩水
25.00 g セット用ポリマー(例えば、ポリウレタン-1またはVP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーなど)
5.00 g 表3、実施例1の混合物
良好なアイライナーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0345】
実施例19:サンスクリーンジェル
フェーズA
0.90 g 表3、実施例1の混合物
8.00 g メトキシケイヒ酸オクチル
5.00 g オクトクリレン
0.80 g オクチルトリアゾン
2.00 g ブチルメトキシジベンゾイルメタン
2.00 g 酢酸トコフェロール
0.10 g 香油/精油
フェーズB
0.30 g アクリレート/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
0.20 g カルボマー
5.00 g グリセロール
0.20 g EDTA-二ナトリウム
適量 防腐剤
75.30 g 脱塩水
フェーズC
0.20 g 水酸化ナトリウム
良好なサンスクリーンジェルは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0346】
実施例20:TiO2 及び ZnO2を含有するサンスクリーン乳液
フェーズA
1.00 g PEG-7水添ヒマシ油
5.00 g 表3、実施例1の混合物
2.00 g PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
3.00 g ミリスチン酸イソプロピル
7.90 g ホホバ(Buxus Chinensis)油
4.00 g メトキシケイヒ酸オクチル
2.00 g 4-メチルベンジリデンカンファー
3.00 g 二酸化チタン、ジメチコン
1.00 g ジメチコン
5.00 g 酸化亜鉛、ジメチコン
フェーズB
0.20 g EDTA-二ナトリウム
5.00 g グリセロール
適量 防腐剤
60.80 g 脱塩水
フェーズC
0.10 g 香油/精油
良好なサンスクリーン乳液は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0347】
実施例21:フェイストニック
フェーズA
3.00 g 表3、実施例1の混合物
0.10 g 香油/精油
0.30 g ビサボロール
フェーズB
3.00 g グリセロール
1.00 g ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
5.00 g ハマメリス水(Witch Hazel (Hamamelis Virginiana) distillate)
0.50 g パンテノール
適量 防腐剤
87.60 g 脱塩水
良好なフェイストニックは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0348】
実施例22:ピーリング効果のある洗顔ペースト剤
フェーズA
73.00 g 脱塩水
1.50 g カルボマー
適量 防腐剤
フェーズB
適量 香油
7.00 g ココイル加水分解タンパク質カリウム
4.00 g 表3、実施例1の混合物
フェーズC
1.50 g トリエタノールアミン
フェーズD
13.00 g ポリエチレン(Luwax A(登録商標)、BASF製)
良好な洗顔ペースト剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0349】
実施例23:石鹸
フェーズA
25.00 g ヤシ脂肪酸カリウム
20.00 g ココアンホジ酢酸二ナトリウム
2.00 g ラウラミドDEA
1.0 g ステアリン酸グリコール
2.00 g 表3、実施例1の混合物
50.00 g 脱塩水
適量 クエン酸
フェーズB
適量 防腐剤
0.10 g 香油/精油
良好な石鹸は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0350】
実施例24:フェイスクレンジングミルクO/W型
フェーズA
1.50 g セテアレス-6
1.50 g セテアレス-25
2.00 g ステアリン酸グリセリル
2.00 g セチルアルコール
10.00 g 鉱油
フェーズB
5.00 g プロピレングリコール
適量 防腐剤
1.00 g 表3、実施例1の混合物
66.30 g 脱塩水
フェーズC
0.20 g カルボマー
10.00 g オクタン酸セテアリル
フェーズD
0.40 g テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
フェーズE
0.10 g 香油/精油
0.10 g ビサボロール
良好なフェイスクレンジングミルクは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0351】
実施例25:透明石鹸
4.20 g 水酸化ナトリウム
3.60 g 蒸留水
10.00 g 表3、実施例1の混合物
22.60 g プロピレングリコール
18.70 g グリセロール
5.20 g コカミドDEA
2.40 g ココアミンオキシド
4.20 g ラウリル硫酸ナトリウム
7.30 g ミリスチン酸
16.60 g ステアリン酸
5.20 g トコフェロール
良好な透明石鹸は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0352】
実施例26:シェービングフォーム
6.00 g セテアレス-25
5.00 g ポロキサマー407
52.00 g 脱塩水
1.00 g トリエタノールアミン
5.00 g プロピレングリコール
1.00 g PEG-75ラノリンオイル
5.00 g 表3、実施例1の混合物
適量 防腐剤
0.10 g 香油/精油
25.00 g ラウレス硫酸ナトリウム
ボトル充填:90部の活性物質、および10部のプロパン/ブタン(25:75)混合物。
【0353】
良好なシェービングフォームは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0354】
実施例27:アフターシェーブバーム
フェーズA
0.25 g アクリレート/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
1.50 g 酢酸トコフェロール
0.20 g ビサボロール
10.00 g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
適量 香料
1.00 g 表3、実施例1の混合物
フェーズB
1.00 g パンテノール
15.00 g アルコール
5.00 g グリセロール
0.05 g ヒドロキシエチルセルロース
1.90 g 表3、実施例1の混合物
64.02 g 蒸留水
フェーズC
0.08 g 水酸化ナトリウム
良好なアフターシェーブバームは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0355】
実施例28:ケアクリーム
フェーズA
2.00 g セテアレス-6
2.00 g セテアレス-25
2.00 g セテアリルアルコール
3.00 g ステアリン酸グリセリル SE
5.00 g 鉱油
4.00 g ホホバ(Buxus Chinensis)油
3.00 g オクタン酸セテアリル
1.00 g ジメチコン
3.00 g 鉱油、ラノリンアルコール
フェーズB
5.00 g プロピレングリコール
0.50 g Veegum
1.00 g パンテノール
1.70 g 表3、実施例1の混合物
6.00 g ポリクオタニウム-44
適量 防腐剤
60.80 g 脱塩水
フェーズC
適量 香料
良好なケアクリームは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0356】
オーラルケアおよびデンタルケア製品
実施例29:練り歯磨き
フェーズA
34.79 g 脱塩水
3.00 g 表3、実施例1の混合物
20.00 g グリセロール
0.76 g モノフルオロリン酸ナトリウム
フェーズB
1.20 g カルボキシメチルセルロースナトリウム
フェーズC
0.80 g アロマオイル
0.06 g サッカリン
適量 防腐剤
0.05 g ビサボロール
1.00 g パンテノール
0.50 g 酢酸トコフェロール
2.80 g シリカ
1.00 g ラウリル硫酸ナトリウム
7.90 g 無水リン酸二カルシウム
25.29 g リン酸二カルシウム二水和物
0.45 g 二酸化チタン
良好な練り歯磨きは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0357】
実施例30:マウスウォッシュ
フェーズA
2.00 g アロマオイル
4.50 g 表3、実施例1の混合物
1.00 g ビサボロール
30.00 g アルコール
フェーズB
0.20 g サッカリン
5.00 g グリセロール
適量 防腐剤
5.00 g ポロキサマー407
52.30 g 脱塩水
良好なマウスウォッシュは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0358】
実施例37:義歯粘着剤
フェーズA
0.20 g ビサボロール
1.00 g β-カロチン
適量 アロマオイル
20.00 g オクタン酸セテアリル
5.00 g シリカ
33.80 g ミネラルオイル
フェーズB
5.00 g 表3、実施例1の混合物
35.00 g PVP (20%濃度の水溶液)
良好な義歯粘着剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0359】
実施例38:液体石鹸
15.0 g ヤシ脂肪酸、カリウム塩
3.0 g オレイン酸カリウム
5.0 g Luvitol(登録商標)Lite (BASF)
2.0 g ビニルピロリドン/メタクリル酸ステアリル70/30重量%のポリマー (K値 47;イソプロパノール中1%)
1.0 g ステアリン酸グリセロール
0.5 g 表3、実施例1の混合物
2.0 g ジステアリン酸エチレングリコール
ad 100 特定の添加物、錯化剤、香料、水
良好な液体石鹸は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0360】
実施例39〜41:パール光沢のあるコンディショニングシャンプー
データは重量%として示す。
【表7】

【0361】
良好なパール光沢のあるコンディショニングシャンプーは、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0362】
実施例42〜46:シャワー用剤、洗浄剤、入浴用剤
データは重量%として示す。
【表8】

【0363】
良好なシャワー用剤、洗浄剤、入浴用剤は、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0364】
以下の実施例は、例えば、米国特許第6,451,300号、第31欄および第32欄に記載のようにして調製される。
【表9】

【0365】
良好なシャンプーはまた、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【表10】

【0366】
良好なシャンプーはまた、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【表11】

【0367】
良好なシャンプーはまた、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。
【0368】
実施例51 髪修復用シャンプー「Smooth & Silky」
【表12】

【0369】
調製:混合済みのフェーズAにフェーズBの成分を次々と加え、成分がすべて完全に溶解するまで撹拌する。
【0370】
特性:pH 6.5、粘度:9000 mPa・s (Brookfield DV II + sp. 4/20 rpm)。
【0371】
良好なシャンプーはまた、表3、実施例1の混合物の代わりに表3、実施例2〜11の1種または複数の混合物を用いても得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)
とを含む、水性または水性-アルコール性組成物。
【請求項2】
ポリマーa)がジアリルジメチルアンモニウムクロリドを共重合形態で含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
化粧用組成物の形態の請求項1または2のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項4】
ポリマーa)とb)の重量比が1:10〜10:1の範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
ポリマーa)とb)の重量比が1:2〜2:1の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
ポリマーa)が少なくとも50重量%の共重合されたジアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
ポリマーa)が少なくとも90重量%の共重合されたジアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
ポリマーb)が少なくとも10重量%の共重合されたN-ビニルイミダゾールからなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ポリマーb)が少なくとも1種のポリエーテル含有化合物の存在下で調製されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
ポリマーa)およびポリマーb)の総量が、組成物の重量に対して0.001〜20重量%の範囲である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
さらなる成分c)として少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)と、
c) a)およびb)とは異なる成分c)
とを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の水性または水性-アルコール性組成物の製造方法であって、
ポリマーa)およびb)を、アニオン性化合物を組成物に添加する前に一緒に混合する、前記方法。
【請求項13】
a) 少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と、
b) N-ビニルイミダゾールを共重合形態で含み、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)
とを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の水性または水性-アルコール性組成物の製造方法であって、
ポリマーa)およびb)を一緒に混合し、混合物中に依然として存在するモノマーをフリーラジカル的に重合させる、前記方法。
【請求項14】
ポリマーa)およびb)の混合を10〜100℃の範囲の温度で行う、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1、2、6または7のいずれか1項で定義した少なくとも1種のカチオン性ポリマーa)と少なくとも1種のアニオン性界面活性剤とを含む化粧品を安定化させるための、分子量Mwが最大でも200 000g/molの少なくとも1種の水溶性ポリマーb)の使用。
【請求項16】
ヘアケア用および/またはスキンケア用化粧品における、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項17】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を含むヘアケア剤またはスキンケア剤。

【公表番号】特表2010−533137(P2010−533137A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515482(P2010−515482)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/058766
【国際公開番号】WO2009/007339
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】