説明

ビフィドバクテリウム種の溶解産物を敏感肌の処置のために用いる方法

【課題】敏感肌の場合における皮膚の異常を予防する及び/又は処置するために化粧的に使用する方法、組成物の製造ために使用する方法及び組成物の提供。
【解決手段】ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を化粧的に使用する方法及び組成物の製造ために使用する方法。また、生理学的に許容される媒体中に,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を、皮膚の刺激を起こすことのできる少なくとも1の化合物の有効量と組み合わせて含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,所望されない皮膚の異常を予防する及び/又は処置するためにより特に有用である,特に,「敏感肌」と命名される皮膚に明示されやすいところの所望されない皮膚の異常を予防する及び/又は処置するために有用である新規な剤を提案することに向けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
一般的に,所望されない皮膚の異常は,2つの特徴,即ち,皮膚上で経験される不快な感覚及び/又は視覚に映る皮膚の兆候の外観において明示される。
【0003】
不快な感覚に感しては,これは典型的には痒み,熱の感覚,スティンギング感(stinging ),及び/又は張り詰めた感覚である。特に挙げられ得る代表的な視覚に映る兆候は,痒み,乾燥部分,紅斑,及び/又は赤みを含む。
【0004】
これらの皮膚の異常は,より露出された体の領域,即ち手,足,顔,及び頭皮においてより一般的である。
【0005】
この皮膚の反応性は,一般的には,引き金となる因子(様々な原因を有し得る)と個人が接触することに反応した不快の兆候の明示により反映される。
【0006】
これらの皮膚の反応は,ある種の日常的又は頻繁に繰り返される衛生のための行動,例えば髭剃り,脱毛,トイレタリー製品又は家庭用製品による洗浄,接着剤(adhesive)の施与(包帯,バンソコウ,又は人工器官の装着),又はスポーツ又は職業上の行動又は単純に生き方に関連する行動の場合、局在する摩擦を起こす衣類、道具又は装備の使用,又はある種の食品の摂取に付される領域で特に起きる。
【0007】
これらの皮膚の反応の発現のリスクは敏感肌の場合,悪化することもまた,知られている。
【0008】
即ち,引き金となる因子と個人が接触する瞬間に現われる不快の兆候の出現は,敏感肌の本質的な特徴の一つである。これらの兆候は主に無知覚過敏(dysaesthesic sensation),皮膚の領域において経験されるところの,多かれ少なかれある痛みの感覚,例えばスティンギング感、うずくような感覚,痒み又は掻痒,熱の感覚,不快感,張り詰めた感覚等である。これらの個人の兆候は,目に見える臨床的な兆候,例えば皮膚剥離の存在なしに通常存在する。これらの皮膚の過敏性反応は,表皮及び真皮の神経末端による神経ペプチドの放出と特に関連することが今日,知られている。
「アレルギー性」と呼ばれる皮膚と対照的に,敏感肌の反応性は,免疫学的プロセスの問題ではなく,即ちアレルゲンの存在に反応して起きるのではない。
【0009】
さらに,その反応メカニズムは,「非特異的」であると言われている。この点に関して,炎症性でありかつアレルギー反応のタイプ,例えば皮膚病,湿疹及び/又は魚鱗癬を示す皮膚と区別されるべきであり,該タイプに関してある数の処置が既に提案されている。
【0010】
明らかな理由から,所望されない皮膚の異常のこれらの発現を予防する及び/又は処置することのできる入手可能な組成物を有することが有利である。
【0011】
本発明の目的は,正確にはこの必要性を満たすことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明者は,予期せず,ビフィドバクテリウム属のある微生物が,特定の形で使用されるならば,皮膚の所望されない異常を予防する及び/又は処置する,特に敏感肌を処置するのに有効であることが分かった。
【0013】
国際公開第02/28402号は,プロバイオチック微生物が,免疫学的プロセスの問題である,皮膚の超敏感反応,例えば炎症性かつアレルギー性反応を制御するのに有利な効果を有することができることを記載している。「アトピー性湿疹の処置におけるプロバイオチック」,Clinical and Experimental Allergy,2000年,第30巻,1604〜1610ページに、プロバイオチックが幼児の免疫メカニズム例えばアトピー性皮膚炎に与える影響に関する研究が報告されている。米国特許第5756088号は,多不飽和脂肪酸及び/又はバイオチン,及び動物の皮膚病に予防的及び治療的効果を有するビフィドバクテリウムを特に含む食餌療法を記載している。
【0014】
より最近,欧州特許出願公開第1609463号は,敏感肌の処置のための,鉱物カチオンを有するプロバイオチック微生物を含む組成物を記載し,欧州特許出願公開第1642570号は,同じ目的のために,プロバイオチック微生物の特定の混合物を提案している。国際特許出願PCT/FR2006/050768に関しては,それは乾燥皮膚と関連する敏感肌の処置のために,プロバイオチック微生物と多不飽和脂肪酸及び/又は多不飽和脂肪酸エステルとの組合せを提案している。
【0015】
欧州特許出願公開第1731137号は,敏感及び/又は乾燥肌を処置するのに有用である,ラクトバシルスパラカセイ若しくはカセイ及びビフィドバクテリウムラクチスの混合物の使用を記載している。
【0016】
同様に,仏国第2876029号は,敏感及び/又は乾燥肌を処置するためのバクトバシルスパラカセイ若しくはカセイ及びビフィドバクテリウムロンガムの混合物の使用を開示している。
【0017】
しかし,これらの公報のいずれも溶解産物の形の本発明に従う活性剤の使用を考慮していない。
【0018】
欧州特許出願公開第0043128号は,皮膚細胞のDNAを修復する過程で、その部分に関する限り、有用である微生物溶解産物,例えばリペアコンプレックスCLR溶解産物の使用を開示している。
【0019】
即ち、その第一の側面に従うと,本発明は,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を,特に敏感肌の場合における皮膚の異常を予防する及び/又は処置するために化粧的に使用する方法に関する。
【0020】
具体的には,本発明の発明者は,ビフィドバクテリウム属の微生物の溶解産物又はその画分が神経媒介物質(neuromediator),例えばCGRPの皮膚放出を制限することにより神経線維に直接の作用を有することができることを示した。
【0021】
本発明は,刺激後の敏感なニューロンの活性を阻害する本発明に従う溶解産物の能力,即ち,そうすることによるこの溶解産物の鎮静性の発明者による実証に基づく。
【0022】
本発明の目的のために,用語「皮膚の異常」は,特に敏感肌を有する個人の不快な感覚を含み,この同じ個人に影響を及ぼしやすいところの一時的に目に見え,かつ美しくない皮膚の兆候をもまた含む。
【0023】
前述したように,不快感は,痒み,熱の感覚,スティンギング感及び/又は張り詰めた感覚であり得る。
【0024】
これらの所望されない異常は,神経性の過剰活動(hyperactivity)のために低められた反応性閾値を有する敏感肌を有すると言われる人々に最も特に影響を及ぼす。これらの肌タイプは,他の皮膚タイプよりずっとより速くそして頻繁にこれらの感覚及び臨床的兆候を示す。
【0025】
即ち,他の側面に従うと,本発明は,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を敏感肌を予防する及び/又は処置するために化粧的に使用する方法に関する。
【0026】
他の側面に従うと,本発明は,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を、敏感肌の場合の無知覚過敏の発現を予防する及び/又は処置するために化粧的に使用する方法に向けられる。
【0027】
即ち,本発明は,特に敏感肌の人の場合,スティンギング感,うずくような感覚,痒み又は掻痒,熱の感覚,不快感,紅斑,及び/又は張り詰めた感覚を予防する及び/又は減少させることに特に向けられる。
【0028】
本発明は,皮膚の神経媒介物質の放出を阻害するために,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を化粧的に使用する方法にもまた向けられる。
【0029】
他の側面に従うと,本発明は,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を組成物,特に敏感肌の場合の皮膚の異常予防する及び/又は処置するための特に化粧的組成物又は皮膚科学的組成物の製造のために,使用する方法に関する。
【0030】
他の側面に従うと,本発明の課題は,個人の敏感肌を予防する及び/又は処置するための方法,特に化粧方法において、ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の少なくとも有効量を該個人へ投与,特に局所的投与又は経口投与することを含む方法に関する。
【0031】
さらに他の側面に従うと,本発明の課題は,特に敏感肌の場合の皮膚の異常を処置する及び/又は予防することを特に意図された化粧的組成物又は皮膚科学的組成物であって,生理学的に許容される媒体中に,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を、皮膚の刺激を起こすことのできる少なくとも1の化合物の有効量と組み合わせて含む組成物である。
【0032】
本発明の目的のために,用語「有効量」は,期待される効果を得るのに十分である量を意味する。
【0033】
本発明の目的のために,用語「予防する」は,現象の発現のリスクを減らすことを意味する。
【0034】
本発明の目的のために,用語「処置する」は,生理学的な機能障害を補償する,より特に所望されない異常(その発現は特にこの機能障害の結果である)を減らす又は除去さえすることを意味する。
【0035】
前述したように,本発明に従う組成物,方法,及び使用する方法は,敏感肌を予防する及び/又は処置するために最も特に有効であることが分かった。
【0036】
敏感肌は,アレルギー皮膚とは異なる。その反応性は,免疫学的な過程の問題ではなく,一般的には、無知覚過敏によってのみ反映される。
【0037】
明らかな理由から,目に見える兆候の不存在は,敏感肌の診断を困難にする。この診断は,通常,患者の質問に基づく。この兆候(symptomatology)は,乾燥肌と関連していてもいなくても,敏感肌が、目に見える炎症の兆候があるところの接触による刺激又は接触アレルギーとは区別されることを許すという利点をもまた有する。
【0038】
その結果,「敏感肌」製品の開発は,皮膚の知覚反応を評価するためのツールの入手可能性を必要とした。第一のツールは,敏感肌の本質的な特徴,即ち,局所施与により誘発される不快感の兆候の存在により、まさにその概念から生じた。即ち,乳酸による「スティンギングテスト」が提案された第一のテストであった。鼻の横への10%乳酸溶液の施与後に被験者により報告されたスティンギング感を記録することにより実行される。中くらい又は強いスティンギング感を報告した個人が「スティンガー」と呼ばれ,敏感肌を有すると考えられる。製品の局所施与に対する,この皮膚の敏感さ故に,これらの個人は,次に試験「敏感肌製品」に対して選抜される。より最近は,不快感に含まれ,敏感肌に含まれることが最近確認された侵害受容器として知られるところの周辺神経末端を特異的に刺激するため,新たなテストが提案され,該新たなテストは正確には他の不快誘発因子,例えばカプサイシンを使用する。
【0039】
欧州特許出願公開第1374913号に記載されているところの、この第二タイプのテストは,敏感肌の診断に特に有利である別のツールをもまた構成する。
【0040】
本発明の目的のために,用語「敏感肌」は,鋭敏な皮膚(irritable skin)及び耐えられない肌(intolerant skin)を含む。
【0041】
耐えられない皮膚は,種々の因子例えば化粧的製品又は皮膚科学的製品,又は石鹸の施与に対して,少なくとも熱する感覚,張り詰めた感覚,うずく感覚,及び/又は赤みを持って反応する皮膚である。一般的に,これらの兆候は紅斑,及び脂漏不全(hyperseborrhoeic)又はニキビ肌と,又は乾燥部分あり又はなしの酒さ皮膚とさえ関連する。
【0042】
鋭敏な皮膚は,種々の因子,例えば環境,感情,食品,風,摩擦,髭剃り,高カルシウム含有量を有する硬水,温度変化,湿気又はウールに対して,掻痒,即ち痒み又はスティンギングをもって反応する皮膚である。
【0043】
これらの感覚は,平行して皮膚の兆候の発現と関連し得ると理解されたい。即ち,一般的に,このタイプの皮膚は,乾燥部分あり又はなしの皮膚の乾燥,又は紅斑を示す皮膚と関連し得る。皮膚の乾燥は,張り詰め感及び/又は緊張の感覚により本質的に明示される。この皮膚もまた,粗い手触りを有し,鱗で覆われたように見える。皮膚が少し乾燥しているとき,これらの鱗は多いが,裸眼にほとんど見えない。この異常が悪化するとき,鱗はだんだん減少するが,だんだん裸眼に見えるようになる。
【0044】
本発明の文脈において,考慮下の敏感肌のタイプは,炎症性を有しない。
【0045】
微生物の溶解産物
上記のように,本発明に従って,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分が活性剤として使用される。
【0046】
溶解産物は,一般的に,細胞溶解(cell lysis)の現象,すなわち,考慮下の微生物の細胞に天然に含まれる細胞間生物学的成分の放出をもたらすところの現象による,生物学的細胞の破壊又は分解の結果,得られる物質を意味する。
【0047】
本発明の目的のために,用語「溶解産物」は,関心のある微生物の溶解により得られる溶解産物全体又はその画分のみを意味するために,いずれかを優先することなく使用される。
【0048】
使用される溶解産物は,細胞間生物学的成分及び壁及び細胞膜成分から全体的に又は部分的に形成される。
【0049】
より具体的には,それは,酵素,例えば,乳酸デヒドロゲナーゼ,ホスファターゼ,ホスホケトラーゼ,及びトランスアルドラーゼを含む,細胞の細胞質画分及び代謝物を含む。説明の目的のために,細胞壁の成分は,特にペプチドグリカン,ムレイン又はムコペプチド,及びタイコ酸であり,細胞膜の成分は,グリセロホスホリピッドの化合物である。
【0050】
この細胞溶解は,種々の技術,例えば浸透圧衝撃,熱衝撃,超音波よって達成されることができ,あるいは機械的ストレス、例えば遠心分離下においても達成されることができる。
【0051】
より特に,この溶解産物は,米国特許第4464362号に記載された技術,特に以下のプロトコルに従って得られ得る。
【0052】
考慮下のビフィドバクテリウム種タイプの微生物は,適切な培養培地において嫌気的に,例えば米国特許第4464362号及び欧州特許出願公開第43128号に記載された条件に従って培養される。定常的な成長相に到達したとき,培養培地は,例えば60〜65℃の温度における30分間の低温殺菌により不活性化されることができる。次に,微生物は,慣用の分離技術,例えば膜濾過又は遠心分離により回収され,無菌生理NaCl溶液に再懸濁される。
【0053】
溶解産物は,そのような培地を超音波分解して、該培地から細胞質画分,細胞壁フラグメント,及び代謝物を放出させることにより得られ得る。次に,自然な分布におけるすべての成分は弱い酸性水性溶液中で安定化される。
【0054】
このようにして,溶解産物の合計重量に関して,0.1〜50重量%,特に1〜20重量%,特に約5重量%の濃度の活性物質が一般的に得られる。
【0055】
溶解産物は,種々の形,溶液の形,又は粉体の形で使用されることができる。
【0056】
ビフィドバクテリウム属に属する微生物は,より特に以下の種から選択される:ビフィドバクテリウムロンガム,ビフィドバクテリウムビフィダム,ビフィドバクテリウムブリーブ,ビフィドバクテリウムアニマリス,ビフィドバクテリウムラクチス,ビフィドバクテリウムインファンチス,ビフィドバクテリウムアドレッセンチス及びビフィドバクテリウムシュードカテヌラツム及びそれらの混合物。
【0057】
ビフィドバクテリウムロンガム種は本発明における使用に最も特に適切である。
【0058】
本発明の目的のために,用語「画分」は,前記微生物のフラグメント、又は該微生物全体、又は該溶解産物の全体と同様に、乾燥表皮を処置する効能を与えられた該微生物の溶解産物の一部をより特に意味する。
【0059】
K.RICHTER社によりリペアコンプレックスCLR(商標)の名前で販売されている製品は,ビフィドバクテリウムロンガム種の不活性化された溶解産物から形成されており,本発明の範囲に含まれる。
【0060】
ビフィドバクテリウム属に属する溶解産物を形成する活性物質は,支持体又はそれを含む組成物の合計量に対して(乾燥重量で表されて)少なくとも0.0001重量%の割合で,特に0.001〜20重量%の割合で,より特に0.001〜2重量%の割合で配合されることができる。
【0061】
有利には,本発明に従うと,1種の微生物のみの溶解産物,特にプロバイオチック微生物が使用される。
【0062】
本発明の1つの変形に従うと,この溶解産物は,別の微生物又はその溶解産物,又は両者の画分と組み合わせて使用され得る。
【0063】
即ち,本発明の特定の実施態様に従うと,本発明に従う組成物は,少なくとも1の追加の微生物,特にプロバイオチックタイプの追加の溶解産物及び/又はその画分をもまた含み得る。
【0064】
追加の微生物が,本発明に従って要求される溶解産物を特徴付けるものと同じ種に属するとき,それは溶解産物以外の形で好ましくは用いられる。
【0065】
一方,追加の微生物が本発明に従って要求される溶解産物を特徴づけるものとは異なる種に属するとき,それもまた,溶解産物の形で用いられる。
【0066】
即ち,本発明は,追加のプロバイオチック微生物及び/又はその画分及び/又は少なくとも1の追加のプロバイオチック微生物の溶解産物及び/又はその画分をもまた含む組成物にもまた関する。
【0067】
本発明の目的のために,用語「プロバイオチック微生物」は,適切な量で消費されるとき,そのホストの健康によい効果を有し(「生きた乳酸バクテリアを有する粉ミルクを含む食品におけるプロバイオチックの健康と栄養の性質の評価に関するFAO/WHO専門家合同会議」2001年10月6日),特に腸の微生物の平衡を改良することのできる生きた微生物を意味すると理解される。
【0068】
本発明における使用に適するこれらの微生物は,特に子嚢菌,例えばサッカロミセス,ヤロウィア,クルイフェロミセス,トルラスポーラ,スキゾサッカロミセスポンベ,デバロミセス,カンジダ,ピチア,アスペルギルス,及びペニシリウム,バクテロイド属のバクテリア,フゾバクテリウム,メリッソコッカス,プロピオニバクテリウム,エンテロコッカス,ラクトコッカス,スタフィロコッカス,ペプトストレプトコッカス,バシルス,ペジオコッカス,ミクロコッカス,ロイコノストック,ワイセラ,アエロコッカス,オエノコッカス,及びラクトバシルス,及びそれらの混合物から選択され得る。
【0069】
特に,本発明における使用に特に適する子嚢菌として,ヤロウィアリポリチカ及びクルイフェロミセスロクチス,並びにサッカロミセスセレヴィシアエ,トルラスポラ,スキゾサッカラミセスポンベ,カンジダ,及びピチアが挙げられ得る。
【0070】
プロバイオチック微生物の具体的な例は,ラクトバシルスアシドフィラス,ラクトバシルスアアリメンタリウス,ラクトバシルスクルバトス,ラクトバシルスデルブルッキィ亜種,ラクチス,ラクトバシルスガッセリ,ラクトバシルスジョンソニィ,ラクトバシルスロイテリ,ラクトバシルスパラカセイ,ラクトバシルスラムノスス(ラクトバシルスGG),ラクトバシルスサケ,ラクトコッカスラクチス,ストレプトコッカスサーモフィラス,スタフィロコッカスカルノスス,及びスタフィロコッカスキシロスス,及びそれらの混合物である。
【0071】
より特に,それらは乳酸菌バクテリア,例えば特にラクトバシリの群から誘導されるプロバイオチック微生物である。挙げられ得るこれらの乳酸バクテリアの例は、より特にラクトバシルスジョンソニィ,ラクトバシルスロイテリ,及びラクトバシルスラムノスス及びそれらの混合物が挙げられ得る。
【0072】
特に適する種は,ラクトバシルスジョンソニィ,特にパスツール研究所(F-75024,パリ,セデックス15,ドクタールーの28番地)において,ブダペスト条約に従って以下の表示CNCM I-1225で寄託されたその株である。
【0073】
一般的に,本発明に従う局所的施与のための組成物は,0.0001〜30%,特に0.001〜15%,より特に0.1〜10%の1以上の追加の微生物,特にプロバイオチック微生物を含む。
【0074】
一般的に,本発明に従う局所施与のための組成物は,0.05〜20重量%,特に0.5〜15重量%,より特に0.5〜10%重量%の少なくとも1の追加の微生物,特にプロバイオチック微生物の溶解産物を含む。
【0075】
従って、これ又はこれらの微生物は,生きた,半活性の,又は不活性の,又は死んだ形で本発明に従う組成物に含まれることができる。
【0076】
これらの微生物が生きた形で組成物に配合される場合,生きた微生物の量は,組成物1グラム当たり,103〜1015ufc/g,特に105〜1015ufc/g,より特に107〜1012ufc/gの範囲であることができる。
【0077】
微生物の溶解産物が経口的に投与されるべき組成物に配合される場合,微生物,特にプロバイオチック微生物の初期濃度は,5×105〜1013cfu/日,特に107〜1011cfu/日の範囲の投与量に相当するように調節され得る。
【0078】
該微生物は,細胞成分の画分の形で含まれ得る。微生物又は画分は,粉,液体,培養上澄,又は希釈された又は希釈されていない,又は濃縮された又は濃縮されていないその画分の形で導入されることもできる。
【0079】
1の変形に従うと,組成物は,2価の鉱物カチオンをもまた含み得る。
【0080】
本発明に従う組成物は,選択された投与の態様に通常利用可能な任意の剤型であり得る。
【0081】
支持体は,考慮下の組成物のタイプに従う種々の性質であり得る。
【0082】
外部局所投与,すなわち皮膚の表面への投与のための組成物に関してはより特に,それらは水性,水性−アルコール性又はオイル状の溶液,溶液のタイプの分散物又はローション若しくはセラム(serum)タイプの分散物,乳液タイプの液体若しくは半液体の粘稠性のエマルジョン,クリームタイプの懸濁物若しくはエマルジョン,水性若しくは無水のゲル,マイクロエマルジョン,マイクロカプセル,マイクロ粒子,又はイオン性及び/又は非イオン性タイプのベシクル性分散物であり得る。
【0083】
これらの組成物は,通常の方法に従って製造される。
【0084】
これらの組成物は,特に,顔,手,足,主な解剖学上のひだ(anatomical fold),又は体のための,クレンジングする,保護する,処置する,又は,ケアするためのクリーム(例えば,デイクリーム,ナイトクリーム,メイクアップ除去クリーム,ファンデーションクリーム,又はアンチサンクリーム),メイクアップ製品,例えば,液状ファンデーション,メイクアップ除去乳液,保護する又はケアするためのボディ乳液,アフターサン乳液,スキンケアローション,ゲル又はフォーム,例えば,クレンジングするため又は消毒するためのローション,アンチサンローション,人口日焼けローション,入浴剤,殺菌剤を含む脱臭組成物,アフターシェーブゲル若しくはローション,脱毛クリーム又は昆虫が刺すことと戦うための組成物を構成する。
【0085】
本発明に従う組成物は,石鹸又はクレンジング石鹸を構成する固体調合剤(solid preparation)からなることもできる。
【0086】
それらは,溶液,クリーム,ゲル,エマルジョン,又はムースの形で,又は加圧された噴射剤をもまた含むエアロゾル組成物の形で頭皮のために使用されることができる。
【0087】
本発明の組成物がエマルジョンであるとき,脂肪相の割合は,組成物の合計重量に対して5〜80重量%,好ましくは5〜50重量%の範囲であり得る。エマルジョンの形の組成物において使用されるオイル,乳化剤,及び共乳化剤は,化粧料及び/又は皮膚科学において慣用的に使用されるものから選択される。乳化剤及び共乳化剤は,組成物の合計重量に対して0.3〜30重量%,好ましくは0.5〜20重量%の割合で組成物中に存在し得る。
【0088】
本発明の組成物がオイル状溶液又はゲルであるとき,脂肪相は,組成物の合計重量に対して90重量%超であることができる。
【0089】
公知の方法において,局所的投与専用の剤型は,化粧料,薬品,及び/又は皮膚科学において一般的である助剤,例えば親水性又は親油性のゲル化剤,親水性又は親油性の活性物質,保存料,抗酸化剤,溶媒,香料,フィラー,スクリーニング剤,殺菌剤,臭吸収剤,及び染料をもまた含み得る。これらの種々の助剤の量は,考慮下の分野において慣用的に使用される量であり,例えば組成物の合計重量に対して0.01〜20重量%である。これらの助剤は,その性質に依存して,脂肪相及び/又は水性相に導入され得る。
【0090】
本発明において使用されることのできる脂肪物質として,鉱油,例えば水素化されたポリイソブテン,及び液状石油ゼリー,植物油,例えばシアバターの液状画分,ヒマワリ油及びアプリコットカーネルオイル,動物油,例えばパーヒドロスクワレン,合成オイル,特にプルセリンオイル,イソプロピルミリステート,及びエチルヘキシルパルミテート,不飽和脂肪酸及びフッ素化されたオイル,例えばパーフルオロポリエーテルが挙げられ得る。脂肪族アルコール,脂肪酸,例えばステアリン酸,及び例えばワックス,特にパラフィンワックス,カルナウバワックス,及びミツロウを使用することもまた可能である。シリコーン化合物,例えばシリコーンオイル,例えばシクロメチコーン及びジメチコーン,シリコーンワックス,シリコーン樹脂及びシリコーンガムもまた使用され得る。
【0091】
本発明において使用されることのできる乳化剤として,例えばグリセリルステアレート,ポリソルベート60,ヘンケル社によりSinnowax AO(商標)の名前で販売されているセタリールアルコール/33モルのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたセタリールアルコールの混合物,Gattefosse社によりTefose(商標)63の名前で販売されているPEG-6/PEG-32/グリコールステアレートの混合物,PPG−3ミリスチルエーテル,シリコーン乳化剤,例えばセチルジメチコーンコポリオール,及びソルビタンモノステアレート又はトリステアレート,PEG−40ステアレート又はオキシエチレン化(20EO)ソルビタンモノステアレートが挙げられ得る。
【0092】
本発明において使用されることのできる溶媒として,低級アルコール,特にエタノール及びイソプロパノール,又はプロピレングリコールが挙げられ得る。
【0093】
本発明の組成物は,湧き水及び/又はミネラルウォーターであって,特にビッテル社の水,Vichy Basin社の水,及びRoche Posayの水から選択されたものを含むこともできる。
【0094】
挙げられ得る親水性のゲル化剤は,カルボキシビニルポリマー,例えばカーボマー,アクリルコポリマー,例えばアクリレート/アクリルアクリレートコポリマー,ポリアクリルアミド,特にポリアクリルアミド,C13〜14のイソパラフィン,及びラウレス−7の混合物(SEPPIC社によりSepigel305(商標)の名前で販売されている),多糖類,例えばセルロース誘導体,例えばヒドロキシアルキルセルロース,特にヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース,天然ガム,例えばグアーガム,キャロブガム,及びキサンタンガム,及び粘土を含む。
【0095】
挙げられ得る親油性のゲル化剤は、変性された粘土,例えばベントーン,脂肪酸の金属塩,例えばステアリン酸アルミニウム,及び疎水性シリカ,又はエチルセルロース及びポリエチレンを含む。
【0096】
経口投与の使用の場合,摂取可能な支持体の使用が考慮される。
【0097】
ミルク,ヨーグルト,チーズ,発酵乳,ミルクをベースとする発酵製品,アイスクリーム,発酵シリアルに基づく製品,ミルクをベースとする粉,子供及び乳児のための粉ミルク,菓子の食品,チョコレート又はシリアルタイプの食品,動物,特にペットのための餌,錠剤,ゲルカプセル又は薬用ドロップ、固いゼラチンカプセル,乾燥した形の経口サプリメント及び液状の形の経口サプリメントが薬学的支持体又は食品支持体として特に適切である。
【0098】
摂取の場合,経口組成物の多くの実施態様,特に食品サプリメントが可能である。それらの配合物は,被覆された錠剤,ゲルカプセル,ゲル、エマルジョン、錠剤、又はウェハーカプセルを製造するための通常の方法により実行される。特に,本発明に従う活性剤は,食品サプリメント又は富栄養化された食品,例えば,フードバー,又は圧縮された又は圧縮されていない粉体のいかなる他の形にも取り込まれることができる。粉体は,水又はソーダ,乳製品又は大豆誘導体で希釈されることができ,又はフードバーに取り込まれ得る。
【0099】
特定の実施態様に従うと,考慮下の追加の微生物は,その生存時間を著しく改良するために、カプセル化された形で組成物に配合され得る。そのような場合,カプセルの存在は,特に,胃腸の器官の中の微生物の分解を遅くする又は予防し得る。
【0100】
言うまでも無く,本発明に従う外用組成物又は局所組成物又は組み合わせは,追加的にいくつかの他の活性物質を含み得る。
【0101】
挙げられ得る慣用的に使用される活性剤は、ビタミンB3,B5,B6,B8,C,E若しくはPP,ナイアシン,カロテノイド,ポリフェノール,及びミネラル,例えば,亜鉛,カルシウム,マグネシウム等を含む。
【0102】
ビタミンC及びEを含む抗酸化剤錯体,及び少なくとも1のカロテノイド,特にβ−カロテン,リコペン,アスタキサンチン,ゼアキサンチン,及びルテイン,フラボノイド,例えば,カテキン,ヘスペリジン,プロアントシアニジン,及びアントシアニンから選択されたカロテノイドが特に使用され得る。
【0103】
少なくとも1のプレバイオチック又はプレバイオチックの混合物もまた含まれ得る。より特に,これらのプレバイオチックは,例えば,グルコース,ガラクトース,キシロース,マルトース,スクロース,ラクトース,澱粉,キシラン,ヘミセルロース,イヌリン,アカシアタイプのガム,又はそれらの混合物から製造されたオリゴ糖類から選択され得る。より特に,オリゴ糖類は,少なくとも1のフルクトオリゴ糖類を含む。より特に,このプレバイオチックはフルクトオリゴ糖類とイヌリンとの混合物を含み得る。
【0104】
たんぱく質又はたんぱく質加水分解物,アミノ酸,ポリオール,特にC2〜C10のポリオール,例えば,グリセロール,ソルビトール,ブチレングリコール,及びポリエチレングリコール,ウレア,アラントイン,糖及び糖誘導体,水溶性ビタミン,澱粉,及びバクテリア又は植物抽出物,例えば,アロエベラの抽出物が、局所剤型における親水性活性剤としてより特に使用され得る。
【0105】
親油性活性物質に関しては,レチノール(ビタミンA)及びその誘導体,トコフェロール(ビタミンE)及びその誘導体,セラミド,精油,及び鹸化可能ではない物質(トコトリエノール,セサミン,ガンマ−オリザノール,フィトステロール,スクワレン,ワックス,及びテルペン)が使用され得る。
【0106】
本発明の1の変形に従うと,本発明に従う溶解産物は,刺激性のある副作用を有する少なくとも1の剤を有する皮膚のための局所組成物において使用され得る。
【0107】
具体的には,局所化合物であって、その使用が、特定の状況、例えば上記化合物の高濃度に対して反応する皮膚において,不快感の出現及び/又は皮膚の兆候をもたらす局所化合物が,他の効果を言うまでもなく,化粧的又は皮膚科学的組成物において使用される。
【0108】
さらに,化粧的組成物又は皮膚科学的組成物において不活性であると考えられている、ある種の化合物,例えば保存剤,界面活性剤,香料,溶媒,又は噴射剤でさえ,ケラチン物質,特に皮膚,例えば頭皮に施与されたとき,刺激性を有し得,この刺激する性質は,使用された化合物,及びユーザーの皮膚の敏感さ及び定住している皮膚フローラに依存する。
【0109】
ある種の皮膚剥離剤が,刺激性のある副作用を有し得る皮膚科学的活性剤又は化粧的活性剤として挙げられ得る。
【0110】
これらの皮膚剥離剤の中では,以下のものが皮膚の刺激を起こしやすい:飽和モノカルボン酸(酢酸)及び不飽和モノカルボン酸,飽和及び不飽和ジカルボン酸,飽和及び不飽和トリカルボン酸;モノカルボン酸のαヒドロキシ酸及びβヒドロキシ酸;ジカルボン酸のαヒドロキシ酸及びβヒドロキシ酸;トリカルボン酸のαヒドロキシ酸及びβヒドロキシ酸;ポリカルボン酸,ポリヒドロキシモノカルボン酸,ポリヒドロキシジカルボン酸,及びポリヒドロキシトリカルボン酸のα―ケト酸又はβケト酸。
【0111】
α-ヒドロキシ酸又はそのエステルの中で,特にグリコール酸,ジオン酸,例えば,オクタデセンジオン酸,又はユニケマ社により販売されているアラルトンジオンDCA,クエン酸,乳酸,酒石酸,リンゴ酸,又はマンデリン酸,及びそれらのエステル,例えばジアルキル(C12/C13)酒石酸エステル、又はSasol社により販売されているCosmacol ETI,及び分岐状C12〜13トリアルコールサイトレート又はCosmacol ECIが挙げられ得る。
【0112】
β−ヒドロキシ酸の中で,サリチル酸及びその誘導体(5-n-オクタノイルサリチル酸を含む)が挙げられ得る。
【0113】
他の皮膚剥離剤の中で,ピルビン酸,グルコン酸,グルクロン酸,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,酢酸,ゲンチジン酸,桂皮酸,アゼライン酸,フェノール,レゾルシノール,尿素及びその誘導体,ヒドロキシエチルウレア又はナショナルスターチ社製のHydrovance(商標);オリゴフコース;ジャスモン酸及びその誘導体;トリクロロ酢酸;Saphora japonicaの抽出物,及びレスベラトールが挙げられ得る。
【0114】
皮膚剥離剤の中で,皮膚剥離又は角質デスモソーム分解に含まれる酵素に作用することのできるものもまた皮膚の刺激を起こしやすい。
【0115】
これらの中で,特に,鉱物塩キレート剤,例えばEDTA;N-アシル−N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸;アミノスルホン化合物,及び特に(N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N-2-エタン)スルホン酸(HEPES):2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸(プロシステイン)誘導体:グリシンタイプのα−アミノ酸の誘導体(欧州特許出願公開第0852949号に記載されているように,Trilon M(商標)の名前でBASFにより販売されているグリシン二酢酸ナトリウムメチル);蜂蜜;糖誘導体,例えばO-オクタノイル−6−D-マルトース,O-リノレイル−6−D-グルコース及びN-アセチルグルコサミンが挙げられ得る。
【0116】
レチノイドもまた皮膚の刺激を起こしやすい化合物である。挙げられ得る例は,レチノール及びそのエステル,レチナール,レチノン酸及びその誘導体,例えば仏国第2570377号,欧州特許出願公開第199636号,欧州特許出願公開第325540号及び欧州特許出願公開第402072号及びアダパレンを含む。
【0117】
上記の化合物の塩及び誘導体,例えばシス又はトランスの形,ラセミの混合物,及び上記の化合物の右旋又は左旋の形もまた皮膚の刺激を起こしやすい化合物と考えられる。
【0118】
皮膚の刺激を起こしやすい他の皮膚科学的剤又は化粧的活性剤もまた,下に挙げられる: 尿素及びその誘導体,例えばヒドロキシエチルウレア又はナショナルスターチのHydrovance(商標),
ビタミンD及びその誘導体,例えばビタミンD3及びビタミンD2,カルシトリオール,カルシポトリオール,タカルシトール,24,25-ジOHビタミンD3,1−OHビタミンD2,及び1,24-ジOHビタミンD2;ビタミンB9及びその誘導体,
過酸化物,例えばベンゾイルパーオキサイド及び過酸化水素,
脱毛防止剤,例えば,ミノキシジル及びその誘導体例えばアミネキシル,
毛髪染料及び毛髪着色剤,例えばアミノフェノール及びその誘導体,例えばパラーフェニレンジアミン(p-PDA),N-フェニルp−PDA,2,5−トルエンジアミンサルフェート,メタ−フェニレンジアミン(m-PDA),3,4−トルエンジアミン及びオルト−フェニレンジアミン(o-PDA),
制汗剤,例えばアルミニウム塩例えば塩酸アルミニウム,
パーマネント髪ウエーブ活性剤例えばチオグリコレート又は水性アンモニア,
チオグリコレート及びその塩,
フェノキシエタノール,
1,2−ペンタンジオール,
芳香のあるアルコール溶液(香料,オードトワレ,アフターシェーブ又はデオドラント),
アントラリン(ジオキシアントラノール),
アントラノイド(例えば欧州特許出願公開第319028号に記載されているもの),
リチウム塩,
脱色素剤(例えば,ハイドロキノン,高濃度のビタミンC,又はコージ酸),
発熱効果を有するある種の痩身活性剤,
ニコチネート及びその誘導体,
カプサイシン,
抗シラミ活性剤(ピレスリン),
抗過形成剤(anti-proliferative agent)例えば5−フルオロウラシル又はメトトレキセート,
抗ウィルス剤,
抗寄生虫剤,
抗菌剤,
抗痒疹剤,
抗脂漏剤,
ある種のサンスクリーン,
プロ着色剤,例えばソラーレン及びメチルアンジェシリン(methylangecilin)及び
それらの混合物。
【0119】
本発明の好ましい実施態様に従うと,副作用として皮膚の炎症を起こしやすい化合物は,レチノイド,α−ヒドロキシ酸,β−ヒドロキシ酸,飽和又は不飽和のジカルボン酸,例えばオクタデセンジオン酸,又はユニケマ社により販売されているアルラトンDIOC DCA,アニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤,5−n−オクタノイルサリチル酸,制汗活性剤例えばアルミニウム塩,(N-2-ヒドロキシエチルピペラジン−N−2−エタン)スルホン酸(HEPES)及び桂皮酸から選択される。
【0120】
副作用として皮膚の炎症を起こしやすい化合物は,本発明の組成物中に皮膚の炎症反応を起こすのに十分な量で存在し得る。例えば,組成物の合計重量に対して0.0001〜70重量%,好ましくは0.01〜50重量%,よりよくは0.1〜30重量%の範囲の含有量で存在し得る。
【0121】
経口用の剤型配合物により特に溶解産物と混合され得る他の活性剤として,一般的に使用される及び/又は許容されるすべての成分が考慮され得る。
【0122】
挙げられ得る例は,ビタミン,ミネラル,必須リピッド,希少元素,ポリフェノール,フラボノイド,フィト−エストロゲン,抗酸化剤,例えば,リポ酸及びコエンザイムQ10,カロテノイド,プロバイオチックス,プレバイオチックス、たんぱく質及びアミノ酸,単糖類及び多糖類,アミノ糖,フィトステロール及び植物起源のトリテルペンアルコールを含む。
【0123】
それらは特にビタミンA,C,D,E,PP及び群Bのビタミンである。好ましくは,カロテノイドの中では,β−カロテン,リコペン,ルテイン,ゼアザンシン,及びアスタキサンチンが好ましく選択される。特に使用されるミネラル及び希少元素は,亜鉛,カルシウム,マグネシウム,銅,鉄,ヨウ素,マンガン,セレン,又はクロム(III)である。ポリフェノールの中では,特にブドウ,茶,オリーブ,ココア,コーヒー,リンゴ,ブルーベリー,エルダーベリー,イチゴ,クランベリー,及び玉葱のポリフェノールもまた特に選択される。好ましくは,フィト−エストロゲンの中では,遊離又はグリコシレート化された形のイソフラボン,例えば,ゲニステイン,ダイゼイン,又はグリシテイン,又はリグナン,特にアマからのもの,及びシサンドラキネンシスからのものが好ましく選択される。プロバイオチックスは、ラクトバシリ及びビフィドバクテリアにより構成される群から選択される。アミノ酸又はペプチド及びそれらを含むたんぱく質,例えば,タウリン,トレオニン,システイン,トリプトファン,又はメチオニン。リピッドは,好ましくはモノ不飽和及び多不飽和脂肪酸,例えば,オレイン酸,リノール酸,α−リノレン酸,γ−リノレン酸,又はステアリドン酸,長鎖の魚のω-3脂肪酸,例えば,EPA及びDHA,及び植物又は動物から誘導される共役脂肪酸,例えば,CLA(共役リノール酸)を含むオイルの群に属する。
【0124】
本発明の化粧的処置法は,特に,これらの組成物の使用のための通常の技術にしたがって上で定義された化粧的組成物及び/又は皮膚科学的組成物又は組み合わせを投与することにより実行され得る。局所的施与に関しては、例えば,皮膚又は乾燥毛髪への、クリーム,ゲル,セラム,ローション,メイクアップ除去ミルク,又はアフターサン組成物の施与,又は湿った毛髪への毛髪ローション又はシャンプーの施与による。
【0125】
すなわち,本発明に従う化粧方法は,本発明に従う考慮下の溶解産物の,例えば毎日の局所的投与により実行され得る。
【0126】
本発明に従う方法は,単独の投与を含み得る。別の実施態様に従うと,投与は,1日以上,一般的には少なくとも4週間,実際には4〜15週間の,延長された期間に亘って,もし適切であれば,1以上の中断期間をおいて,毎日例えば,2〜3回,繰り返される。
【0127】
本発明に従う使用は,上で定義された溶解産物又は組成物が、局所施与を意図された配合物において使用されるような使用である。
【0128】
詳細な説明及び以下の実施例において,別に明記されなければ,百分率は,重量百分率であり,「〜と〜の間」の形で表現される値の範囲は,特定された下限及び上限を含む。成分は,当業者により容易に決定される順序及び条件下で,製造される前に混合される。
【0129】
以下の実施例は,本発明の分野の非制限的な例として与えられる。
【0130】

【0131】

【0132】

【0133】
実施例4
敏感肌の反応性に関するビフィドバクテリウム溶解産物の効果の評価
試験された製品は,弱酸性の水性媒体中の(超音波で)分解された懸濁物中のビフィドバクテリウムロンガム溶解産物であり,リペアコンプレックスCLR(商)の名前で販売されているものである。活性剤は,この市販品の合計バイオ溶解産物の5%である。
【0134】
活性剤は,ランダム二重盲検調査(randomized double blind study)においてのみ試験された。
【0135】
乾燥皮膚を呈する60人の女性が2つの群,偽薬(n=33,群A),リペアコンプレックスCLR(商)(n=33群B)に分けられた。局所的に58日間,処置が施与され,活性剤は,試験配合物の10%において配合されていた。このサポート配合物は,5%パーレアム,15%シクロペンタシロキサン,3%グリセロール及び2%石油ゼリーを含む,O/W(脱ミネラル化)エマルジョンアルラセル/ミルユ(Arlacel/Myrj(商))である。
【0136】
偽薬配合物では,リペアコンプレックスCLR(商)の不存在は水で補われる。
【0137】
皮膚の敏感性の変化を追跡するために,スティンギングテストが,含有のとき及びその後の調査の間を通して定期的に実行された。
【0138】
使用された試験はFrosch及びKligmanにより1977年に開発された乳酸スティンギングテストである(Green B.G.,Bluth J. Measuring the chemosensory irritability of human skin.J Toxicol.−Cut.&Ocular Toxicol;14(1),23-48(1995))。該テストは皮膚の反応性の評価を許す。
【0139】
このテストは,一般的に,鼻溝への乳酸溶液の施与後にスティンギングを経験する個人の能力を測定する。具体的には,これらの領域は非常に反応性が高く,それらの角状突起のある層は非常に透過性が高い。それらの領域は毛嚢及び汗腺が多く,そのことは製品の浸透を促進する。最後に,それらは非常に濃い抹消知覚神経ネットワークを有する。
【0140】
上述のテストは,皮膚の知覚神経を刺激する活性剤の顔の一領域への局所施与により誘発される不快な感覚の度合いの個人による経時的評価に基づく。全体として,敏感肌を有する個人はよりひどい不快感を報告したので,このテストの適切性が示された。
【0141】
このテストにおいて,皮膚の敏感性を刺激する剤は,すべての個人について単一でありかつ同じ投与量で局所的に投与される(10%乳酸)。不快感の評価は,0=知覚なし,1=穏やかな知覚,2=中程度の知覚,及び3=強い知覚というタイプの基準で行われる。
【0142】
個人は,第1日,第29日,第43日及び第57日において評価された。訪問の都度,個人は,刺激なしの場合を0〜ひどいスティンギング感の場合を4とする基準に従って,乳酸及び生理食塩水の施与から30秒,2分,及び5分後に,スティンギング感を評価した。全体の反応性の点数が乳酸側の点数の合計から生理食塩水側の点数の合計を差し引いた差を決定することにより計算される。
【0143】
下の表1は,訪問及び処置ごとの,平均及びスティンギングの点数の平均の95%信頼区間を示す。
【0144】
【表1】

【0145】
表1に見られるスティンギングの点数の一般的な減少は,経時的に非常に有意である(訪問因子,フィッシャーテスト,p<0.0001)。さらに,処置と訪問の日との間に相互作用がある(フィッシャーテスト,p=0.019)。
【0146】
群Aにおいて,第57日におけるスティンギングの点数の顕著な上昇が注目されるが,群Bにおいては安定化されているようである。これは第57において偽薬群における知覚の増加により反映されるのに対して,活性剤の群Bでは第57日まで減少が続いている。
【0147】
テスト製品は,皮膚の敏感性に対して,偽薬に比べて有意な改善を2月の処置の後に誘発する。
【0148】
スティンギングテストによる敏感性の閾値の評価は,10%リペアコンプレックスCLR(商標)を含む配合物は,10%配合物の局所施与から57日後に,敏感肌を有する被験者の皮膚の敏感性を偽薬に比べて有意に減少させることを示す(p=0.0024)。
【0149】
実施例5
本発明に従う溶解産物の鎮静効果の評価
【0150】
使用された細胞
Hallら(J. Neurosci.1997:17(8):2775〜84)により記載された技術に従って調製された知覚神経の初代培養物
培養培地:
DMEM-HAM F12(インビトロゲン 21331-020)
L-グルタミン2mM(インビトロゲン 25030024)
ペニシリン50IU/ml-ストレプトマイシン50μg/ml(インビトロゲン 15070063)
サプリメント N2(17502-048)
神経成長因子(NGF,インビトロゲン13290.010)
神経栄養因子(Neurotrophin)3(NT-3,Tebu450-03-b)
【0151】
テスト製品

【0152】
知覚神経の培養
知覚神経は,37℃かつ湿気で飽和された5%CO2におけるオーブンにおいて,合成培地(defined medium)で96ウェルプレート(1ウェル当たり30000細胞)中で培養された。合成培地は,ニューロンの成長を促進して汚染細胞(contaminant cell)(シュワン(Schwann)細胞及び線維母細胞)の損傷に至らしめる。9日間の培養の後,電気生理学的に成熟したニューロンが神経ペプチドを自然に放出する。
【0153】
CGRPの処置及び分析
【0154】
10日間の培養の後,ニューロンは提供者により選択された濃度におけるリペアコンプレックスCLR(商標)化合物の存在下,インキュベートされた。
【0155】
ニューロンは,知覚ニューロン培地において6時間20分,テスト製品の存在下インキュベートされた。各実験条件は,四重に実行された。
【0156】
これらのインキュベーションの終わりに,培地は10-6Mのカプサイシンを有する又は有しないテスト製品を含むDMEM培地と置換された。25分のインキュベーションの後,上澄みが回収され,CGRP含有量がELISAテスト(ラットCGRP酵素免疫アッセイキットA05482)により培養上澄み中で測定された。
【0157】
結果
結果は下の表IIに与えられる。
【表2】

【0158】
カプサイシン(10-6M)によるニューロンの刺激後,1%及び0.3%においてテストされた溶解産物はCGRPの放出の有意な減少を起こした(それぞれ対照の36%及び41%,p<0.01)。
【0159】
これらの結果は,刺激後の知覚ニューロンの活性を阻害することによる鎮静性を証明する。
【0160】
実施例6
本発明に従う溶解産物の神経反応に対する活性の評価
このテストのために,生存状態に維持されたヒトの皮膚のモデルであって神経媒介物質(物質P「SP」)で刺激されたものが使用された。
【0161】
この神経媒介物質は,実は,炎症反応の原因となる剤の一つである。その血管効果とともに,(浮腫,血管拡張,内皮細胞の細胞壁上のELAM-1の発現),SPは,内皮細胞における亜硝酸エステルの形成を伴う生化学反応及びプロ炎症媒体(pro-inflammatory mediator)(IL1α,IL6,TNFα)の放出をもまた誘発する。
【0162】
評価は,脱顆粒化されたマスト細胞及び血管の変調(vascular modulation)の数の定量分析により組織学的に,そしてTNFαの分析により生化学的に実行された。
【0163】
様々なドナーのヒトの皮膚の8つの試料が整形手術後の女性(30歳〜55歳)から得られ,生体外で生きた状態に保たれた。
【0164】
皮膚のフラグメントがインサートに入れられ,該インサートは、培養ウェルの上で懸濁状態に置かれる。培地(Dulbeccoの最小必須培地,D-MEM)(抗生物質,FCS)がウェルの底に添加され,多孔質の膜(0.45mm)により2つのコンパートメントの間の緩慢な拡散により通過が行われる。プロトコルを開始する前に5時間の再平衡が必要とされる。
【0165】
5時間の再平衡の後,神経性の炎症の実験モデルが10μMの物質P(SP)を培養培地に添加することにより実行される。リペアコンプレックス(商標)溶解産物が10%の濃度において局所的に同時に施与される(施与された体積:40μl/cm2)。次に皮膚のフラグメントは,湿気のある大気下,37℃において,5%CO2の存在下,オーブン中で24時間,器官の培養において維持される。製品は第1日に再施与される。
【0166】
以下の3つの条件下,比較調査が行われた。
対照の皮膚(基本条件:刺激なし,処置なしの皮膚)
10μMの物質Pで刺激された皮膚
SPで刺激され,かつ10%の溶解産物で処置された皮膚。
【0167】
採用された分析プロトコルは以下の通りである。
a)浮腫及び毛細血管の直径の変形の組織学的評価
【0168】
皮膚のフラグメントがBouin液体中で固定され,パラフィンに含まれた。ヘマラン−エオシンで染色した後,2つの特徴(毛細血管の直径及び浮腫)が皮膚上で評価される。
【0169】
b)毛細血管の直径の評価
ヘマラン−エオシンで染色した後,組織学的薄片全体上で膨張された血管の数を数えることにより,血管の膨張が評価された(16倍×40倍(16 fields at magnification 40))。この数は血管の総数の上に持ち越され,膨張された血管の百分率を計算する。さらに,血管の管腔により占有された領域の形態学的分析が行われ,血管により占有された平均面積(μm2)を決定する。
【0170】
c)浮腫の組織学的評価
浮腫の評価は,半定量的点数を使用して実行された
浮腫なし:0(0点)
非常に穏やかな浮腫:+(1点)
中程度の浮腫:++(2点)
大きな浮腫:+++(3点)
非常に大きな浮腫:++++(4点)
【0171】
d)プロ炎症サイトカイニンの分析
サイトカイニン,例えばTNF,の分泌の変調が調べられた。
【0172】
このサイトカイニンの分析は,濃度(pg/ml)の分光学的読み取りによる免疫分析テクニックにより行われた(ケミコンインターナショナル社,分析キット)。皮膚のフラグメントは,同じ面積を有するので(各フラグメントの重量の証明),分析は培養上澄み上で行われた。
【0173】
e)統計的分析
8つの皮膚試料で得られた結果から平均が決定された。統計学的分析は,5%のリスクの「減少された偏差」スチューデントテスト又は対応のある試料テストにより行われる。
【0174】
結果
a)血管変調の評価
【0175】
膨張された毛細血管の全体的な百分率の評価
下記表IIIがこれらの結果を示す。
【表3】

【0176】
SPの施与は対照皮膚に対して血管拡張を誘発することに留意されたい:77.7%対69%(有意水準に近い結果:p=0.053)。
【0177】
溶解産物の施与は,膨張された血管の百分率の減少を誘発する:SPによる刺激のモデルに対して69.06%。
【0178】
毛細血管の平均面積の測定
【0179】
毛細血管の平均面積の測定に関する結果は,下の表IVに与えられている。
【表4】

【0180】
SPの施与が対照皮膚に対して統計学的に有意な血管膨張を誘発することに留意されたい:144.4μm2対107.66μm2(p=0.02)。溶解産物の施与は血管膨張を非常に有意に減少させることを可能にする:神経性炎症のモデルに対して97.4μm2(p=0.0003)。
【0181】
b)皮膚浮腫の評価
皮膚浮腫の分析に関する結果が表Vに与えられる。
【表5】

【0182】
SPの施与は,対照皮膚に対して統計学的に有意な浮腫を誘発する:1.8対1.1の点数(p=0.02)。溶解産物の施与は,皮膚の浮腫を非常に有意に減少させることを可能にする:観察された点数は,SPによる刺激のモデルに対して1.17である(p=0.009)。
【0183】
c)TNFの分析
TNFの結果は,表VIに与えられる。
【表6】

【0184】
SPの施与は,対照皮膚に対してTNFのレベルの統計的に有意な増加を誘発する:49.2pg/ml対32.3pg/ml(p=0.00001)。溶解産物の施与は,プロ炎症サイトカイニンの分泌を統計学的に有意に減少させることを可能にする:28.8pg/ml(SPによる刺激のモデルに対してp=0.007)。
【0185】
d)結論
これらの結果は,全体として血管拡張及び浮腫の大きくかつ統計学的に有意な減少を伴う溶解産物の鎮静効果を証明する。TNFの放出の有意な減少は,これらの組織学的結果から誘導される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を、敏感肌の場合における皮膚の異常を予防する及び/又は処置するために化粧的に使用する方法。
【請求項2】
前記微生物の溶解産物が、敏感肌の場合の無知覚過敏の発現を予防する及び/又は処置することを意図されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記微生物の溶解産物が、皮膚の神経媒介物質の放出を阻害することを意図されている、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を、敏感肌の場合の皮膚の異常を予防する及び/又は処置するための組成物の製造のために使用する方法。
【請求項5】
前記ビフィドバクテリウム属の微生物が、ビフィドバクテリアロンガム,ビフィドバクテリウムビフィダム,ビフィドバクテリウムブリーブ,ビフィドバクテリウムアニマリス,ビフィドバクテリアラクチス,ビフィドバクテリウムインファンチス,ビフィドバクテリウムアドレッセンチス及びビフィドバクテリウムシュードカテヌラツム及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビフィドバクテリウム属の微生物が、ビフィドバクテリウムロンガムである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記溶解産物が、0.1〜50重量%の活性物質を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記溶解産物が局所的に投与される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記溶解産物が経口的に投与される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
敏感肌の場合の皮膚の異常を処置する及び/又は予防するのに有用である化粧的及び/又は皮膚科学的組成物において,生理学的に許容される媒体中に,ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物の有効量を、皮膚の刺激を起こすことのできる少なくとも1の化合物と組み合わせて含む組成物。
【請求項11】
追加のプロバイオチック微生物及び/又はその画分及び/又は少なくとも1の追加のプロバイオチック微生物の溶解産物及び/又はその画分をもまた含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記プロバイオチック微生物が、サッカロミセス,ヤロウィア,クルイフェロミセス,トルラスポーラ,スキゾサッカロミセスポンベ,デバロミセス,カンジダ,ピチア,アスペルギルス,ペニシリウム、及びその他の子嚢菌,ビフィドバクテリウム属のバクテリア,バクテロイド、フゾバクテリウム,メリッソコッカス,プロピオニバクテリウム,エンテロコッカス,ラクトコッカス,スタフィロコッカス,ペプトストレプトコッカス,バシルス,ペジオコッカス,ミクロコッカス,ロイコノストック,ワイセラ,アエロコッカス,オエノコッカス,及びラクトバシルス,及びそれらの混合物から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記追加の微生物が乳酸バクテリアの群から誘導される、請求項11又は12に記載の組成物。
【請求項14】
前記プロバイオチック微生物及び/又はその画分が、前記組成物の0.0001〜30重量%の割合で存在する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
水性,水性−アルコール性又はオイル状の溶液,溶液タイプの分散物又はローション若しくはセラムタイプの分散物,脂肪相を水性相に(O/W)若しくは逆に(W/O)分散させることにより得られる乳液タイプの液体若しくは半液体の粘稠性のエマルジョン,クリームタイプの柔らかな、半固体の若しくは固体の粘稠性の懸濁物若しくはエマルジョン,水性若しくは無水のゲル,マイクロエマルジョン,マイクロカプセル,マイクロ粒子,又はイオン性及び/又は非イオン性タイプのベシクル分散物の形である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
個人の敏感肌の場合の皮膚異常を予防する及び/又は処置するための化粧方法において、ビフィドバクテリウム属の少なくとも1の微生物の少なくとも1の溶解産物及び/又はその画分の有効量を前記個人へ投与することを少なくとも含む方法。

【公開番号】特開2009−108031(P2009−108031A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−225836(P2008−225836)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(595100370)ロレアル (108)
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
【Fターム(参考)】