説明

ピアツーピア識別子

ピア発見中のアドホックのピアツーピア型のネットワークでは、種々の装置のユーザに関連している情報は、ネットワーク内の他の装置に送信されるが、これは、ユーザのプライバシーを危険にさらす可能性がある。多数の個人に知られている可能性がある公開の識別子をアナウンスする代わりに、ユーザ装置は、選択された少数の個人に知られていてもよい、或いは、選択された少数の個人によって決定されてもよい非公開の識別子をアナウンスする。選択された個人は、公開の識別子に関連する非公開の識別子を決定するために鍵を与えられることができ、或いはその逆であってもよく、この鍵は、有効範囲又は時間期間を有することができ、この有効範囲又は時間期間の後に鍵は失効する。鍵の失効の前に、選ばれた個人は、各自の装置を通じて、アナウンスされている現在の非公開の識別子によって、対応するユーザ及び/又は装置を検出することができ、従って、ユーザの存在を認識する人数を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に無線通信に係り、特に、アドホックのピアツーピアネットワークにおけるピア発見に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システム又はネットワークは、種々のタイプの通信を提供するように広く展開されており、例えば、音声及び/又はデータは、無線通信システムを通じて提供されることができる。典型的な無線通信システム又はネットワークは、複数のユーザに1以上の共有リソースへのアクセスを提供することができる。例えば、システムは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)等の種々の多元接続技術を使用することができる。
【0003】
無線通信ネットワークは、ユーザがどこにいるか(構成の内部にいるか、或いは、構成の外部にいるか)に関係なく、並びに、ユーザが静止しているか、或いは、動いているかに関係なく、情報を伝達するために一般に利用される。一般に、無線通信ネットワークは、基地局、アクセスポイント又はアクセスルータと通信しているモバイル装置を介して確立される。アクセスポイントは、地理的領域又はセルをカバーし、また、モバイル装置は、動作されながら、これら地理的セル内を移動することができ、これら地理的セルから外へ移動することもできる。
【0004】
いくつかのネットワークは、基地局、アクセスポイント又はアクセスルータを利用することなしに、ピアツーピア通信を単独で利用するように構成されることができる。このようなネットワークは、時々アドホックのネットワークと呼ばれる。このようなネットワークにおける通信は、いくつかの場合には、互いの直接の無線送信範囲内にある装置間でのやりとりに制限されることがあるが、これに対して、他の場合には、近接していない装置間で転送されるマルチホップ(multi-hop)がサポートされることができる。種々の技術は、(例えば、装置が加わり、離れ、或いは移動するような)ネットワーク変更のトポロジーとして接続性及び/又は転送情報を保持するために使用されることができる。いくつかのネットワークは、ピアツーピア、並びに、基地局、アクセスポイント又はアクセスルータの両方の組み合わせを利用して構成されることもできる。
【0005】
装置がネットワーク内で移動し、また、そのネットワークから外に移動するので、他の装置との上位層通信の可能性は、ピア発見のプロセスに基づいて決定されることができる。ピア発見を可能にするために、装置に関連する情報(例えば、識別子、通信を確立する方法等)は、範囲内にある他の装置に通知され、或いは、アナウンスされる(例えば、送信される)。このことは、匿名性を危うくする可能性があり、プライバシーに対する懸念につながる虞がある。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1以上の態様についての基本的な理解を提供するために、1以上の態様の簡略化された概要を示している。この概要は、意図される全ての態様についての広範な概観ではなく、また、全ての態様の重要な、或いは、重大な要素を特定するように意図されるものでもなく、いくらかの態様又は全ての態様の範囲を線引きするように意図されるものでもない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な説明に対する前置きとして、簡略化した形式で1以上の態様についてのいくつかの概念を提示することにある。
【0007】
1以上の態様及びこれらの対応する開示に従って、種々の態様は、安全性を高めるために、第2の識別子に基づく第1の識別子の割り当てを容易にすることに関連して説明される。ピアは、第1の識別子に関連する鍵を受信するために明示的に選択されることができ、また、第1の識別子及び鍵についての知識を有していて、第2の識別子を決定することができる。このように、ピアは、送信装置との通信を確立することができる。鍵は、関連する有効範囲を有することができ、有効範囲の終了後に、鍵は失効する。いくつかの態様によれば、第1の識別子は、公開の識別子であり、第2の識別子は、非公開の識別子である。
【0008】
一態様は、ピア発見情報を送信する方法に関連している。この方法は、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成すること、並びに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達することを含む。この方法は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出すこと、並びに、第2の識別子を複数のピアノードに通知することをさらに含む。
【0009】
他の態様は、メモリ及びプロセッサを含む無線通信装置に関連している。このメモリは、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成すること、並びに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達することに関連している命令を保持する。このメモリは、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出すこと、並びに、第2の識別子を複数のピアノードに通知することに関連している命令をさらに保持する。上記プロセッサは、このメモリに結合され、このメモリ内に保持されている命令を実行するように構成される。
【0010】
また他の態様は、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する手段、並びに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達する手段を含む装置に関連している。この装置は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出す手段、並びに、第2の識別子を複数のピアノードに通知する手段をさらに含む。
【0011】
さらなる態様は、コンピュータ読み取り可能媒体を含むコンピュータプログラム製品に関連している。このコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータに、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成させる第1のコードセット、並びに、コンピュータに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達させる第2のコードセットを含む。このコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出させる第3のコードセット、並びに、コンピュータに、第2の識別子を複数のピアノードに通知させる第4のコードセットをさらに含む。
【0012】
他の態様は、ピア発見情報を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサに関連している。このプロセッサは、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する第1モジュール、並びに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達する第2モジュールを含む。このプロセッサには、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出す第3モジュール、並びに、第2の識別子を複数のピアノードに通知する第4モジュールがさらに含まれる。
【0013】
さらなる態様は、ピア発見情報を受信する方法に関連している。この方法は、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信すること、並びに、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定することを含む。この方法は、第2の識別子の受信をモニタすることをさらに含む。
【0014】
また他の態様は、メモリ及びプロセッサを含む無線通信装置に関連している。このメモリは、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信すること、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定すること、並びに、第2の識別子の受信をモニタすることに関連している命令を保持する。上記プロセッサは、このメモリに結合され、このメモリ内に保持されている命令を実行するように構成される。
【0015】
さらに他の態様は、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信する手段、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定する手段、並びに、第2の識別子の受信をモニタする手段を含む装置に関連している。
【0016】
他の態様は、コンピュータ読み取り可能媒体を含むコンピュータプログラム製品に関連している。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータに、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信させる第1のコードセットを含む。コンピュータプログラム製品は、コンピュータに、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定させる第2のコードセット、並びに、コンピュータに、第2の識別子の受信をモニタさせる第3のコードセットをさらに含む。
【0017】
さらに他の態様は、ピア発見情報を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサに関連している。このプロセッサは、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信する第1モジュール、並びに、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定する第2モジュールを含む。第2の識別子の受信をモニタする第3モジュール、並びに、近接のノードによって通知された識別子を受信する第4モジュールがさらに含まれる。このプロセッサには、受信した識別子が決定された第2の識別子であるか否かを確かめる第5モジュールがさらに含まれる。
前述及び関連する目的を達成するために、1以上の態様は、ここに充分に説明される特徴を含み、特に、特許請求の範囲に示される特徴を含む。以下の説明及び添付の図面は、1以上の態様の特定の実例となる特徴を詳細に記述する。しかしながら、これらの特徴は、種々の態様の原理が使用されることができる種々の方法のうちの数例を示しているだけに過ぎない。他の利点及び新規の特徴は、図面とともに考慮されたときに、以下の詳細な説明から明らかになるだろう。また、開示された態様は、全てのこのような態様及びそれらの等価物を含むように意図される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、ここに提示される種々の態様に従った無線通信ネットワークを示す。
【図2】図2は、ピア発見を容易にするために情報を生成して選択的に配信するシステムを示す。
【図3】図3は、ピア発見情報をモニタするシステムの一例を示す。
【図4】図4は、ユーザビリティの異なる期間を備えたセキュリティ鍵を示す。
【図5】図5は、上位レベルの鍵及びいくらかの既知情報に基づいて、下位レベルの鍵を導き出す例を示す。
【図6】図6は、上位レベルの鍵及び既知情報のうちの少なくとも2つの異なる要素に基づいて、1以上の下位レベルの鍵を導き出す例を示す。
【図7】図7は、ピア発見情報を送信する方法を示す。
【図8】図8は、ピア発見情報を受信する方法を示す。
【図9】図9は、開示された態様のうちの1以上に従った無線端末の一例を示す。
【図10】図10は、ピア発見情報を送信するシステムの一例を示す。
【図11】図11は、ピア発見情報を受信するシステムの一例を示す。
【詳細な説明】
【0019】
以下、図面を参照しながら、種々の態様を説明する。以下の記述では、説明の目的のために、複数の特定の詳細が1以上の態様についての充分な理解を提供するために記述されている。しかしながら、このような態様がこれらの特定の詳細なしに実行されてもよいことは、明らかであろう。他の例では、周知の構造及び装置は、これらの態様についての説明を容易にするためにブロック図の形態で示される。
【0020】
本出願で使用されるように、「コンポーネント(component)」、「モジュール(module)」及び「システム(system)」等の用語は、コンピュータ関連のエンティティ(entity)、即ち、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行されているソフトウェアを指すように意図される。例えば、コンポーネントは、次のものに限定されないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム及び/又はコンピュータでありうる。一例として、コンピュータ装置上で実行されるアプリケーションもコンピュータ装置もコンポーネントになりえる。1以上のコンポーネントは、プロセス及び/又は実行のスレッド内に存在することができ、コンポーネントは、1つのコンピュータに設置されてもよく、かつ/或いは、2以上のコンピュータに分散されてもよい。さらに、これらのコンポーネントは、種々のデータ構造を格納して有する種々のコンピュータ読み取り可能媒体から実行することができる。コンポーネントは、例えば1以上のデータパケットを有する信号(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、及び/又は信号を介して他のシステムと通信するインターネットのようなネットワークを介して、他のコンポーネントと相互作用する(interact with)コンポーネントからのデータ)に従って、局所及び/又は遠隔プロセスを通じて通信することができる。
【0021】
さらに、種々の態様は、無線端末に関連してここに説明される。無線端末は、システム、加入者装置、加入者局、移動局、モバイル、モバイル装置、装置遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザエージェント、ユーザ装置、又はユーザ機器(UE)とも呼ばれる。無線端末は、セルラ電話機、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(SIP)電話機、無線ローカルループ(WLL)局、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、ラップトップ、携帯型の通信装置、携帯型のコンピュータ装置、衛星無線、及び/又は無線システムを通じて通信する他の処理装置でありうる。さらに、種々の態様は、基地局に関連してここに説明される。基地局は、無線端末と通信するために利用されることができ、アクセスポイント、ノードB、又は他の何らかの用語で呼ばれることもある。
【0022】
種々の態様又は特徴は、複数の装置、コンポーネント、モジュール及びこれらと同種のものを含むことができるシステムに関して提示される。種々のシステムが、追加の装置、コンポーネント、モジュール等を含んでもよく、かつ/或いは、図に関連して議論される装置、コンポーネント、モジュール等の全てを含むというわけではないことは、理解されて認識されるべきである。これらのアプローチの組み合わせが使用されてもよい。
【0023】
次に、図1を参照すると、無線通信ネットワーク100は、ここに提示される種々の態様に従って示されている。ネットワーク100は、アドホックの無線通信ネットワークであることができ、ピアツーピア通信をサポートする(support)ことができる。通信を中継するために、或いは、通信を転送するために、基地局、アクセスポイント及び/又はアクセスルータを使用することとは対照的に、ピアツーピア通信中に、ノード、装置、端末又は局は、互いに直接通信することができる。いくつかのこのようなネットワークでは、ネットワーク内の装置は、他の装置向けのトラフィックを中継することができ、或いは、転送することができる。いくつかのアドホックネットワークは、端末及びアクセスポイントの両方を含むことができる。
【0024】
ネットワーク100は、無線通信をサポートする任意の数のモバイル装置又はノードを含むことができ、ここでは、これらのうちの6個が示されている。モバイル装置は、例えば、セルラ電話、スマートホン、ラップトップ、携帯型の通信装置、携帯型のコンピュータ装置、衛星無線、全地球測位システム、PDA、及び/又は無線通信システム100を通じて通信するのに適している他の装置でありうる。ノードは、ここに使用されるように、モバイル装置、アクセスポイント、基地局、アクセスルータ又はこれらと同種のものを含む。
【0025】
ノード102、104、106、108、110及び112は、ピアツーピアアドホックトポロジーで構成されるように示されている。各ノードは、1以上の他のノードの範囲内にあることができ、他のノードと通信することができ、或いは、マルチホップ(multi-hop)トポロジー(例えば、第1の送信先に到達するまで、通信がノードからノードにホップする(hop)ことができる。)のように、他のノードの利用によって通信することができる。例えば、送信ノード102は、受信ノード112と通信したい場合がある。送信ノード102及び受信ノード112間のパケット転送を可能にするために、1以上の中間ノード104、106、108及び/又は110が利用されることができる。どのノード102〜112も送信ノード及び/又は受信ノードになることができ、どのノード102〜112も実質的に同時に情報を送信する機能又は情報を受信する機能を実行することができる(例えば、情報を受信するのと略同時に情報を送信することができ、或いは、伝達することができる)ことは、理解されるべきである。どのノード102〜112も有線ネットワーク(図示せず)のような他の通信インフラストラクチャへのアクセスをさらに提供することができ、さらに、いくつかの場合には、どのノード102〜112もアクセスポイントと同じように機能することができることは、さらに理解されるべきである。
【0026】
定期的に、或いは、他の基準に基づいて、(ここに送信ノード又は送信装置と称される)ノードは、その範囲内の他のノードへその存在を送信することができ、或いは、アナウンスする(announce)ことができ、それは、ピア発見中に利用されることができる。存在情報を受信する(ここに受信ノード又は受信装置と称される)ノードは、受信した情報に基づいて、送信ノードの存在に気づく(aware of)。このようなノードは、受信した情報に基づいて、送信ノードとの通信を確立するか否かを決定することができる。通信ネットワーク100内のノードが通信ネットワーク内の他のノードを区別する(例えば、特定のノードに関連するユーザ、サービス、機能、関心(interest)等を識別する)ことができないとしても、他のノードの存在(又は存在(existence))が知られていることは、理解されるべきである。従って、会話(conversation)が生じている場合、会話は、帯域幅能力(bandwidth capabilities)、干渉の抑制及び他の関連事項を含む種々の要因を考慮して調整されることができる。
【0027】
ピア発見中にアナウンスされた情報は、ノード又は装置(例えば、送信装置)のユーザ、送信ノード又は装置上で実行するアプリケーション、送信ノード又は装置によって提供されるサービス等に関連している情報を含むことができ、公開又は非公開の識別子のように伝達されることができる。様々な状況において、送信装置のユーザは、(例えば、匿名性のレベルを維持するために)特定の個人(例えば、他の受信装置のユーザ)が彼らの存在に気づくことを望まないかもしれない。他の状況では、送信装置のユーザは、他の個人(例えば、受信装置のユーザ)がそれらの存在に、制限された期間中だけではあるが、気づくことを望むこともある。従って、ノード102〜112は、このようなノードが特定の瞬間に送信ノードによって送信される第2の識別子を得ることを可能にする(例えば、仲間、友人、同僚、知人等が同様の地理的領域内にいついるかを知る)ために、受信ノードへ選択的に配信された(distributed)鍵及び送信ノードに関連する第1の識別子についての知識(knowledge)に基づいて、種々の受信ノードが送信ノードを認知することを明示的に可能にするように構成されることができる。いくつかの態様に従って、第1の識別子は、公開の(public)識別子であり、第2の識別子は、非公開(private)の識別子である。
【0028】
鍵は、データ列であり、このデータ列は、(例えば、アルゴリズムに従って)ソースデータと結合されると、解読されるまで読み取ることが不可能な出力を作る。第1の識別子から導き出された鍵は、種々の満了期間(expiration period)(例えば、特定の装置が1年間の鍵を得ることができるのに対して、他の装置が3か月間だけの鍵を得ることができる。)を含んで配信されることができる。加えて、或いは、代替として、鍵及び/又はアルゴリズムは、位置パラメータ及び他のパラメータ(例えば、ユーザが属するグループ、ユーザが参加することを望むゲーム、ユーザが出会いたい特定のタイプの人)を含むこともあり、パラメータの組み合わせが利用されてもよい。いくつかの態様に従って、1以上の受信装置へ配信された鍵又は他の情報は、鍵の有効範囲(validity range)又は期間が満了する前であっても、いつでも無効にされることができる。
【0029】
装置又はノードがネットワーク100内を移動するので、他の装置又はノードは、同様の通信技術を使用しているべきである。各受信装置は、ピア発見中に、周辺の他の装置(例えば、送信装置)についての知識と、各装置に関連した対応する識別子とを得ることができる。しかしながら、アナウンスされ、或いは、送信された識別子は、公に知られた識別子でなく、非公開であることができるので、受信装置(及びこの装置のユーザ)は、それらの識別子が誰に属するかを識別することはできない(例えば、ある識別子と他の識別子を区別することができない)ことがある。しかしながら、開示された態様の利用によって、受信装置のユーザが同僚の識別子を求めている場合、ユーザの装置(例えば、受信装置)は、公開の識別子と配信された既知の鍵との組み合わせから種々の鍵を導き出すことに基づいて、同僚の装置(例えば、送信装置)がどの非公開の識別子を送信するかを明確に識別することができる。
【0030】
非公開の識別子は、時間とともに変わることができ、特定の間隔(interval)の間(例えば、配信された鍵が失効する前に)受信装置へ以前に配信された鍵の階層(hierarchy)から決定されることができ、或いは、導き出されることができる。そのような周期的な変化は、個人がトラッキングされる(tracked)ことがありうる機会又は他のセキュリティ問題を抑制する。例えば、悪意のあるユーザが少しの間(例えば、トラッキング期間)付近にいる誰か(例えば、無害のユーザ)を追跡する(follow)場合、悪意のあるユーザは、無害のユーザに関連する非公開の識別子を確かめることができる可能性がある。例えば、悪意のあるユーザは、トラッキング期間中に受信した識別子を精査する(review)ことができ、そして、他の識別子が変わるのに対して、同じ識別子が常に存在している場合、悪意のあるユーザは、どの識別子が無害のユーザに属しているのかを突き止めることができる。このようなトラッキングを抑制するために、識別子は、定期的に、又は、所定の間隔で、不規則に変更されることができる。従って、識別子は、トラッキングがより困難になるように、特定の頻度で、かつ、任意の方法で変わることができる。
【0031】
送信装置は、送信装置が受信装置によってアナウンスされた第2の識別子と第1の識別子を関連づけることができるようにするために、受信装置から配信された鍵を受信することができる。1つの装置は、ここに開示される種々の態様に従って、ピア発見情報の送信及びピア発見情報の受信の両方の機能を実行することができる。
【0032】
図2を参照すると、ピア発見を容易にするために情報を生成して選択的に配信するシステム200が示されている。システム200は、装置のユーザ、アプリケーション及び/又はサービスが、それらの存在を、他の選択された装置のユーザ、アプリケーション及び/又はサービスに対して指定の間隔の間アナウンスすることを可能にするように構成されることができ、このようにして、セキュリティのレベルを増している。この存在は、存在が個人の選択グループへアナウンスされているユーザに対してプライバシーを維持する方法で、システム200によってアナウンスされることができる。例えば、俳優のような有名人は、様々なエリアを訪れて、或いは、買い物して1日を過ごしたいかもしれないし、付近にいる誰にも所在を知らせることを望まないかもしれない。システム200は、選択的な鍵の配信を通じて、彼の存在を、友達のサークルに選択的にアナウンスすることができる。
【0033】
より詳細には、システム200は、受信機ノード204に対してその存在をアナウンス又は送信する送信機ノード202を含む。2以上の送信機ノード202及び受信機ノード204がシステム200に含まれることが可能なことは、理解されるべきである。しかしながら、簡単にするために、各々の1つが示されて説明される。送信機ノード202は、識別情報(identification)、アドホックのピアツーピアネットワーク内で通信するために送信機ノード202のサービスを利用する方法、及び他の情報を含む種々の情報をアナウンスすることができ、或いは、送信することができる。
【0034】
いくつかの態様に従って、送信機ノード202は、受信機ノード204の機能を実行することができ、受信機ノード204は、送信機ノード202の機能を実行することができる。即ち、1つのノードは、この詳細な説明に開示される1以上の態様に従って、情報を送信することも、情報を受信することもできる。このように、ノードは、情報を送信することができ、実質的に同時に、他の機能(例えば、通信、情報の中継等)を実行することも、周辺の他のノードから情報を受信することもできる。
【0035】
ピアツーピアネットワークに関与する各ノードは、ネットワークアクセス識別子(例えば、john.doe@isp.com)又はインターネットプロトコル(IP)アドレスのような、比較的変化せず、かつ、公に知られている識別子(例えば、第1の識別子)を有することができる。変化せず、かつ、公に知られているこの識別子は、ノードユーザがプライバシーのレベルを維持することを可能にするために、ピア発見プロセスの一部として通知される(advertised)非公開の識別子(例えば、第2の識別子)に変換されることができる。
【0036】
存在情報を選択的に伝達するために、送信機ノード202は、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する鍵生成器206を含むことができる。これらの鍵のうちの少なくとも1つは、有効期間、地理的領域(geographic range)、又はこれらの組み合わせに関連している。例えば、各鍵は、時間的基準(temporary-basis)に関して有効とされ、所定周波数(frequency)又は間隔(例えば、分、時、日又は他の間隔であるが、時間に基づいていてもよく、時間に基づいていなくてもよい)で失効することができる。いくつかの例では、鍵は、他の鍵及びいくらかの他の情報(例えば、時間情報、位置情報、グループ情報、ゲーミング情報、又はこれらの組み合わせ)のセキュアハッシュ(secure hash)に応じて導き出されることができる。いくつかの態様に従って、複数の鍵は、以下にさらに詳細に説明するように、鍵の階層を作ることができる。
【0037】
送信機ノード202は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに送信するコミュニケータ(communicator)208をさらに含む。第1のピアノードは、存在の検出を可能にするために情報を受信することになる(例えば、配信された鍵を受信する)ノードである。第1の識別子及び鍵は、安全な方法で伝達されることができる。いくつかの態様に従って、コミュニケータ208は、第1の識別子及び(第1のピアノードに送信された少なくとも1つの鍵とは異なる)少なくとも1つの第2の鍵を第2のピアノードに送信する。
【0038】
例えば、家族に関しては、(例えば1年間)継続するモニタリングが望まれるかもしれない。しかしながら、職場の同僚に関しては、1ヵ月間だけのモニタリングが可能となるように望まれるかもしれない。複数の個人(例えば、ブラインドデート)に関しては、より短い間隔(例えば、6時間)が望まれるかもしれない。従って、異なる鍵は、所望の期間に基づいて異なるピア又はノードに配信されることができる。
【0039】
鍵が種々の周知の技術を使用して配信されることができ、そのうちのいくつかが事実上帯域外であってもよい(例えば、記録された媒体の物理的な交換によって、或いは、言語コミュニケーションと手動設定との組み合わせによって伝達されてもよい)ことは、理解されるべきである。例えば、有名人は、装置を持ち歩くこともあるが、自分がその近辺にいることを継続的に通知したくはない。しかしながら、彼女は、数人の信頼できる友人が彼女の存在を検出することができることを望む。選ばれた友人の各々は、有名人の第1の識別子についての知識及び配信された鍵に基づいて有名人がアナウンスしている第2の識別子を彼らの各々の装置が導き出すことを可能にする鍵を受信することができる。
【0040】
鍵をどの装置又はノードに配信するべきかという決定は、手動入力(例えば、リストからの1以上のコンタクト(contact)の選択)に基づいてなされることができ、或いは、それは、他の要因(例えば、送信機ノード202が現在通信しているノード)に基づくことができる。特定のノード又はピアにどの鍵が配信されるべきかという決定は、所定の間隔に基づき、それに従って、この間隔の終了後には、選択されたノードは、もはや非公開の識別子を導き出すことができない。
【0041】
第2の識別子は、識別子生成モジュール210によって導き出される。第2の識別子は、第1の識別子及び1以上の鍵に応じて導き出される。いくつかの態様に従って、第2の識別子は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも2つの鍵に応じて導き出される。
【0042】
第2の識別子は、アトバタイザ(advertiser)212によって複数のピアノードに送信される。第2の識別子は、ピア発見のために送信されることができる。第2の識別子を通知することは、第2の識別子を含む無線送信を含むことができる。いくつかの態様に従って、第1の識別子は、公開の識別子であり、第2の識別子は、非公開の識別子である。
【0043】
いくつかの態様に従って、後の識別子(例えば、第3の識別子、第4の識別子等)は、前の識別子(例えば、第2の識別子)に関して利用された鍵とは異なる鍵に基づいて、識別子生成モジュール210によって導き出される。この異なる鍵は、1以上の前の識別子に関して使用された鍵とは異なる時間間隔及び/又は地理的領域に対応することができる。例えば、前の識別子は、この識別子が信用できなくなった場合、又は、この識別子に関連した時間間隔が終了した場合、或いは、他の理由によって、変更される必要がある。いくつかの態様に従って、前の識別子及び後の識別子を導き出すために利用された鍵は、階層中のより上位レベルの鍵に基づくことができる(例えば、第1週鍵(week one key)及び第2週鍵(week two key)はともに同じ月の鍵から導き出される)。アトバタイザ212は、識別子生成モジュール210によって生成された後の識別子を送信することができる。いくつかの態様に従って、前の鍵は、後の鍵の生成後に無効されることができる。
【0044】
いくつかの態様によれば、送信機ノード202は、ピア発見を可能にするために、通知される(例えば、送信される)第2の(及び、それに続く)識別子を生成する種々のアルゴリズム、方法及び/又は技術を利用することができる。例えば、送信機ノード202は、セキュリティ鍵(例えば、セキュリティ鍵は、明示的に関連するピアに事前に伝達されている。)及び第1の(又は、前の)識別子のセキュアハッシュに基づいて、或いは、他の暗号化技術に基づいて、第2の(及び、それに続く)識別子を生成することができる。いくつかの態様に従って、送信機ノード202は、定期的に、或いは、所定の間隔に基づいて、鍵を変更することができる。
【0045】
1以上の鍵は、実質的に同時に、異なるピアに割り当てられることができ、このことは、たとえこのようなピアが個人の識別子へのアクセス権を持つ異なる期間を有していたとしてもよい。例えば、送信機ノード202は、ある地理的エリア又は領域から他の地理的エリアに移動する。新しい地理的エリアに入るのと実質的に同時に、かつ/或いは、定期的に、送信機ノード202は、送信機ノード202に関連する第2の識別子を送信することによって、その存在をアナウンスする。第2の識別子は、送信機ノード202の範囲内の1以上の受信機ノード204によって受信されることができる。受信機ノード204のうちのいくつかは、第2の識別子を識別することなく(或いは、決定することができず)、情報を無視し、或いは、装置のアイデンティティを識別しない。他の受信機ノード204は、(第1の識別子及び配信された鍵を知ることに基づいて)第2の識別子に関連している情報を有していることができ、必要に応じて、通信は、送信機ノード202及び受信機ノード204間に確立されることができる。
【0046】
ある態様に従って、配信された鍵は、配信された鍵に関連する有効範囲の終了前に、選択的に無効にされることができる。有効範囲は、起点及び終点を有しているべきである。有効範囲を規定するために複数の手段が利用されることができ、時間に関する有効範囲を検討することが容易であるが、これらの手段は、時間の期間に限定されることはない。従って、たとえそうであっても、有効範囲が実時間に関連している必要はない。有効範囲は、ハッシュ関数によって生成された範囲又は番号付けされたシーケンスでありうる。有効範囲がいつ始まって、いつ終了するかを決定するシステム、方法、又は他の手段が設けられていて、有効範囲は、時間に基づいている(temporal-based)ことができ、又は、数値に基づいている(numerical-based)ことができ、若しくは、他の基準又はこれらの組み合わせに基づいていることができる。
【0047】
メモリ214は、第2の識別子に関連する鍵を符号化して配信するために、送信機ノード202に動作的に結合されることができる。メモリ214は、情報を格納することができ、かつ/或いは、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成すること、並びに、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達することに関連している命令を保持することができる。メモリは、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出すこと、並びに、第2の識別子を複数のピアノードに通知することに関連している命令をさらに保持することができる。
【0048】
プロセッサ216は、受信された情報の分析を促進するために、送信機ノード202及び/又はメモリ214に動作的に結合されることができ、かつ/或いは、メモリ214内に保持されている命令を実行するように構成されることができる。プロセッサ216は、送信機ノード202から受信した情報の分析、及び/又は送信機ノード202のコンポーネントによって利用されることができる情報の生成に対する専用のプロセッサでありうる。加えて、或いは、代替として、プロセッサ216は、システム200の1以上のコンポーネントを制御するプロセッサ、及び/又は情報を分析し、情報を生成し、かつ/或いはシステム200の1以上のコンポーネントを制御するプロセッサであることができる。
【0049】
次に、図3を参照すると、暗号鍵を受信し、かつ、第1の識別子とピア発見に使用される対応する第2の(又は、後の)識別子との間の関係を決定するために、この鍵の使用に部分的に基づいて、ピア発見を実行する典型定なシステム300が示されている。システム300は、ピア発見期間中に1以上のピアを発見して、1以上のピアとの通信を選択的に確立するように構成されることができる。鍵の階層は、ピア発見のために使用されることになる第2の(及び、その後の)識別子を決定する目的で、既知の第1の識別子に関連することができる。鍵の階層は、暗号鍵が有効である所定の期間又は間隔に関連することができる。階層中の鍵は、間隔の終了によって無効になることができる。階層中においてより上位である(より長い期間を有する)鍵を有するピアは、階層中のそれより下位の各鍵を導き出すことができる(例えば、このような鍵の各々は、この鍵が導き出される上位の鍵に関連する時間間隔のサブセットに対応する)。
【0050】
より詳細には、システム300は、例えばピアツーピア型のアドホックネットワーク内において、受信機ノード304と通信することができる送信機ノード302を含む。簡単にするために、ノード302、304について各々1つだけが示されているが、各ノード302、304が2以上であることが可能である。ノード302及び304は、ピア発見期間中に地理的領域内の他のノードに気づくことができ、このピア発見期間中には、ノード302、304は、夫々の識別子に関連している情報、及びノード302、304が通信することを可能にする他の情報をアナウンスする。ノード302及び304は、異なる有効範囲を有する鍵を割り当てることができる。例えば、送信機ノード302は、3時間の鍵を受信機ノード304に与えるかもしれず、受信機ノード304は、1時間だけの鍵を送信機ノードに与えるかもしれない。
【0051】
送信機ノード302(又は、受信機ノード304)のユーザに対してプライバシーを維持するために、第2の識別子は、第1の識別子に基づいて送信機ノード302に関連することができる。例えば、ユーザは、第1の識別子(例えばjoe.smith@work.com)によって知られているかもしれないし、それは、所定の時間において特定の第2の識別子(例えば、疑似ランダムの16進数の値(pseudo random hexadecimal value)0xA65D820C)に関連する。ユーザが至る所に移動するので、アドホックネットワークを利用する付近の誰もユーザの存在に気づくことがない、或いは、ユーザの存在を通知されることがないプライバシーのレベルが望まれる場合がある。いくつかの態様に従って、ユーザは、特定の個人が制限された間隔又は有効範囲の間、存在情報を得ることを望むことがある。有効範囲を規定するために複数の手段が利用されることができ、時間に関する有効範囲を検討すること容易であるが、これらの手段は、時間の間隔に限定されることはない。
【0052】
送信機ノード302のユーザは、ピア発見に使用される第1の識別子と対応する第2の識別子(又は、後の識別子)との間の関連性を決定するために鍵が使用されることができる有効範囲と同様に、第1の識別子に関連する鍵を受信することができる他のノード304を選択することができ、このようにして、他のノード304が送信機ノード302及び第1の識別子に関連するエンティティの存在を検出することが可能になる。受信機ノード304は、送信機ノード302及び受信機ノード304の両方を含むピアツーピアネットワーク内で動作している間に、識別子に関連する鍵を受信することができる。いくつかの態様に従って、受信機ノード304は、インフラストラクチャーネットワーク(例えば、基地局を利用するネットワーク)を通じて、或いは、他の手段によって(例えば、記録された媒体の物理的な交換によって、又は言語コミュニケーション及び手動設定の組み合わせによって)鍵を受信することができる。
【0053】
複数の技術は、例えば、非公開公開(private-public)鍵交換、ディッフィヘルマン(DH:Diffie-Hellman)鍵交換、或いは、安全に鍵を交換する他の方法のように、鍵を配信するために利用されることができる。いくつかの態様によれば、第2の(又は、後の)識別子は、セキュリティ鍵(例えば、このセキュリティ鍵は、事前に伝達されており、或いは、セキュリティ鍵は、以前に伝達されたセキュリティ鍵に少なくとも部分的に由来する。)及び第1の(又は、前の)識別子のセキュアハッシュに基づいて決定されることができる。
【0054】
図4には、第1の(又は、前の)識別子及び対応する第2の(又は、後の)識別子間の関連性を決定することに関連する鍵に関連している態様が示され、この図4は、ユーザビリティ(usability)の異なる期間を備えたセキュリティ鍵400を示す。セキュリティ鍵400は、異なる継続期間のピア関係をサポートするために利用されることができる。図示されたセキュリティ鍵400が例示のためだけのものであり、他のセキュリティ鍵が利用されてもよいことは、理解されるべきである。従って、図示されて説明されるセキュリティ鍵400は、簡単にするために、時間に基づく期間に関連するが、開示された態様は、時間の期間に限定されるものではない。例えば、有効範囲がいつ開始して終了するかを決定するシステム、方法、又は他の方法が設けられていて、セキュリティ鍵400に関連する範囲は、時間に基づいていることができるか、位置に基づいていることができるか、数値に基づいていることができるか、或いは他の基準に基づいていることができる。
【0055】
所定の時間に、かつ/又は、所定の時間間隔の間、永続識別子(permanent identifier)402は、一時識別子(temporary identifier)404に関連することができる。永続識別子402に対応する一時識別子404は、時間とともに変化することができ、従って、一時識別子は、比較的に永続する識別子と比較して、一時的又は瞬間的(transient)であるとして説明されることができる。この例のために、時、日、週及び月という時間間隔が議論される。しかしながら、前述したように、有効期間を規定するために他の基準が利用されることができる。一時識別子404は、現在の時間に関してのみ有効な鍵408を用いて、永続識別子402に関してセキュアハッシュ動作406を実行することにより決定されることができる。時鍵(hour key)408は、1時間だけ発見を実行することができるピアに伝達されることができる。
【0056】
時鍵408は、その日の間有効である鍵414を用いて、いくらかの日情報(day information)412(例えば、その日に対応する疑似ランダム情報)に関してセキュアハッシュ動作410を実行することにより決定されることができる。日鍵(day key)414を用いた日情報412に関する動作が、一連の時鍵(例えば、その日の各時間に関する1つの鍵)を生成することができることは、注目されるべきである。日鍵414が伝達されたピアは、その日の各時に関する時間鍵408を決定することができ、従って、その日の各時間にピア発見に使用される一時識別子404を決定することができる。
【0057】
同様に、日鍵414は、その週の間有効である鍵420を用いて、いくらかの週情報(week information)418(例えば、その週に対応する疑似ランダム情報)に関してセキュアハッシュ動作416を実行することにより決定されることができる。いくつかのピアは、その週を通して使用される一時識別子の決定を可能にする週鍵(week key)420を供給されることができる。同様に、週鍵420は、その月の間有効である鍵426を用いて、いくらかの月情報(month information)424(例えば、その月に対応する疑似ランダム情報)に関してセキュアハッシュ動作422を実行することにより確かめられることができる。いくつかのピアは、その月の間使用される一時識別子の決定を可能にする月鍵(month key)426を供給されることができる。週鍵420を用いた週情報418に関する動作が一連の日鍵(例えば、その週の各日に関する1つの鍵)を生成することができることは、注目されるべきである。さらに、月鍵426を用いた月情報424に関する動作は、一連の週鍵(例えば、その月の各週に関する1つの鍵)を生成することができるだろう。他の鍵から1つの鍵(又は、一連の鍵)を導き出すためにセキュアハッシュが使用されるいずれの場合にも、鍵導出に関する種々の代替技術が可能である。さらに、鍵導出プロセスは、計算に追加又は代替の情報を組み入れることができる。
【0058】
月鍵426を与えられたピアは、永続識別子及び一時識別子間の関連性を決定するために使用された現在の一時的な鍵を導き出すために、階層中のより下位レベルの各鍵を決定することができる。週鍵420を知っているピアは、階層中のより下位レベルである個別の日鍵及び時鍵を導き出すことができる。同様の方法で、日鍵414を有するピアは、その日の有効期間の間個別の時鍵408を導き出すことができる。従って、階層中の鍵についての知識は、階層中のより下位レベルの鍵を導き出すために必要とされる情報を供給することができる。
【0059】
鍵は、階層中のより上位レベルの鍵を導き出すために使用されることができない。従って、週鍵420を有するピアは、月鍵426を導き出すことができず、日鍵414を有するピアは、週鍵420又は月鍵426を導き出すことができず、また、時鍵408を知っているピアは、より長い有効期間に関する鍵414、420、426を決定することができない。従って、供給された鍵の継続期間に関連する終了範囲(end range)が終了すると、配信された鍵に関連するユーザとのピアツーピア通信を確立することを望むピアは、示された態様に従って明示的に割り当てられた鍵を持っている必要がある。このように、一時識別子は、明示的に関連するピアに伝達されることができ、制限された時間の間有効である。いくつかの態様に従って、鍵は、有効範囲の終了の前に暗黙的に無効にされることができる。
【0060】
再び図3を参照すると、1以上の鍵及び関連する有効範囲を受け取るために、もしあれば、受信機ノード304は、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信することができる取得器(obtainer)306を含むことができる。受信された鍵は、起点と終点を有する有効期間を示す有効範囲に関連することができる。
【0061】
さらに、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定することができる識別器(identifier)308が含まれる。第2の識別子は、時間に部分的に基づいて、又は、位置に部分的に基づいて、若しくは、これらの組み合わせによって決定されることができる。いくつかの態様に従って、第2の識別子を決定することは、少なくとも1つの追加の鍵を生成することを含む。追加の鍵は、特定の有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連することができる。いくつかの態様によれば、追加の鍵は、階層を形成する。
【0062】
観測モジュール310は、第2の識別子の受信をモニタする(monitor)ことができる。いくつかの態様に従って、第2の識別子の受信をモニタすることは、近くのノードによって通知された識別子を受信すること、並びに、受信した識別子が第2の識別子であるか否か(例えば、近くのノードが関連するピアであるか)を決定することを含む。いくつかの態様によれば、受信をモニタすることは、無線送信を受信することを含む。
【0063】
使用中の特定のセキュリティメカニズム及び/又は他の要因に依存して、受信機ノード304が、ピア発見に使用されることになる第2の識別子を決定するために、関連する鍵とともにピアの第1の識別子を使用することができ、従って、第2の識別子に関するピア発見送信をモニタすることができること、若しくは、受信機ノード304が、受信した識別子が第1の識別子に相当するか否かを決定するために、ピアの第1の識別子に関連する鍵とともに、ピア発見送信を経由して受信した第2の識別子を使用することができることは、理解されるべきである。
【0064】
いくつかの態様に従って、第2の識別子が種々の理由(例えば、第2の識別子が危険にさらされている)により変更されることになる場合、第3の識別子が導き出されることができる。第3の(又は、後の)識別子は、第2の(又は、前の)識別子と関連していることができるが、異なる鍵に基づいている(例えば、第3の識別子及び鍵は、異なる時間及び/又は地理的領域に対応する)。第2の鍵から第3の鍵への転換は、階層中でより上位レベルである鍵を知ることに基づくことができる。例えば、第2の鍵は、第1週の鍵であり、第3の鍵は、第2週の鍵である。第2の鍵及び第3の鍵の両方は、月鍵から導き出されることができ、月鍵は、受信機ノード304に知られていて、受信機ノード304は、より下位レベルの鍵(例えば、第2の鍵及び第3の鍵)を導き出すことができる。
【0065】
メモリ312は、送信機ノードに関連する第2の識別子を復号するために、受信機ノード304に動作的に結合されることができる。メモリ312は、情報を格納することができ、かつ/或いは、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信すること、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定すること、並びに、第2の識別子の受信をモニタすることに関連している命令を保持することができる。メモリ312は、暗号鍵に関連する情報を保持することに関連している命令をさらに保持することができる。メモリ312は、特定の地理的領域にある(例えば、ピアノード及び受信機ノードが互いの範囲内にある)ときにピアノードの存在に関する情報を受信することに関連している命令をさらに保持することができる。
【0066】
プロセッサ314は、受信された情報の分析を促進するために、受信機ノード304及び/又はメモリ312に動作的に結合されることができ、かつ/或いは、メモリ312に格納されている命令を実行するように構成されることができる。プロセッサ314は、送信機ノード302から受信した情報の分析、並びに/或いは、取得器306、識別器308及び/又はベリファイア(verifier)310によって利用されることができる情報の生成に専門のプロセッサでありうる。加えて、或いは、代替として、プロセッサ314は、システム300の1以上のコンポーネントを制御するプロセッサ、及び/又は、情報を分析し、情報を生成し、かつ/或いは、システム300の1以上のコンポーネントを制御するプロセッサでありうる。
【0067】
限定ではなく例として、ユーザは、巡航に乗り出していることがあり、巡航中に、船上の多数の個人が陸地から離れて海洋上にいるので、船上の多数の個人は、インフラストラクチャー(例えば、基地局)へのアクセスを有していない場合がある。しかしながら、彼らは、関連する原価構成(cost structure)又は通信をコントロールする他の手段を有することができるピアツーピアネットワークへのアクセスを有することができる。例えば、ユーザは、5日間の契約をする(sign up)ことがあり、この5日間に、識別された(例えば、巡航中の)人々は、彼らと通信することができる。種々のユーザは、巡航中の他の人々が彼らと通信し、かつ/或いは、彼らをトラッキングすることを望まない場合がある。従って、一時的な鍵は、ピア発見のために使用される公開の識別子及び対応する非公開の識別子間の関連性を選択された個人が決定することを可能にするように、選択された個人に配信されることができる。このように、選択された個人が存在を検出することができるが、一方で他者がそうすることを抑制する。
【0068】
次に、図5を参照すると、上位レベルの鍵及びいくらかの既知の情報に基づいて、下位レベルの鍵を導き出す例500が示されている。装置又はノードは、階層中のあるレベルの鍵を取得することができる(例えば、時鍵は、階層において分鍵より上位レベルであり、年鍵は、階層において日鍵より上位レベルである)。いくつかの例では、下位レベルの鍵を導き出すために、もしあれば、追加情報が必要とされ、それは、時間に基づくことができ、位置に基づくことができ、その他の基準に基づくかことができ、或いは、これらの組み合わせであることができる。装置は、鍵A502のような鍵を与えることができ、それは、この例示として、特定の週に対応する鍵である。鍵A502から、装置は、いくらかの週情報504を含むことができ、それは、カレンダーから、又は、他のタイミングソースから確認されることができる。鍵A502及び週情報504は、セキュア(例えば、一方向の)ハッシュアルゴリズム506(他の技術が利用されてもよい)によって処理され、それは、出力508を作り出す。出力508は、セクション又は下位の部分(sub-portion)に分割されることができ、それは、鍵A502及び週情報504の関数でありうる。例えば、第1部分は、日曜日鍵(Sunday key)510であることができ、第2部分は、月曜日鍵(Monday key)512であることができ、第3部分は、火曜日鍵(Tuesday key)514であることができる。下位の部分の鍵の各々は、同様のプロセスを使用して、次の一連の鍵(例えば時、分、秒)を提供するために使用されることができる。
【0069】
図6は、上位レベルの鍵、及び既知情報の2つの異なる部分に基づいて、1以上の下位レベルの鍵を導き出す例600を示す。この例600では、時間及び位置の両方は、下位レベルの鍵を導き出すために使用される。例えば、ユーザは、北アメリカ及びヨーロッパ間のように、2以上の場所間を頻繁に旅行するかもしれない。識別子は、時間だけでなく位置にも依存して導き出されることができる。従って、ユーザがヨーロッパにいる場合、第1の鍵が使用され、しかしながら、ユーザが北アメリカにいる場合、異なる鍵が使用される。
【0070】
上記の例と同様に、装置は、鍵B602のような鍵を与えられることができ、それは、この例においては、週及び位置に基づく鍵である。鍵B602から、装置は、いくらかの週情報604及びいくらかの位置情報606を含むことができ、それは、種々の手段によって、又は種々の手段(例えば、カレンダー、全地球測位システム、他の測位手段、手動入力等)の組み合わせによって確認されることができる。鍵B602、並びに、週情報604及び位置情報606の組み合わせは、セキュア(例えば、一方向の)ハッシュアルゴリズム608(又は、他の手段)で処理されることができ、それは、出力610を作ることができる。この例では、装置が任意に定められた時刻に使用する鍵は、位置と時間の両方の関数である。火曜日612であって、装置(送信機及び受信機の両方)が第1の位置614にある場合、第1の鍵は、一時識別子を決定するために使用されるべきである。しかしながら、火曜日612であって、装置が第2の位置616である場合、第2の鍵は、一時識別子を決定するために使用されるべきである。
【0071】
受信機は、ピア発見に関して通知するために、一時識別子を計算するために鍵のうちの1つを使用する送信機と同様の方法で、鍵を再構成し、生成し、或いは導き出すことができるべきである。従って、装置は、仲間Xがそのエリア内のその時間に使用すべき非公開の識別子を決定するために、装置が位置している場所及び時刻を考慮して、ユーザが仲間「X」を探していて、かつ、仲間Xの鍵を有していることに気づくはずである。仲間Xが付近にいる場合、決定された一時識別子は、ピアXが使用しているはずの識別子である。
【0072】
種々の例が時間及び/又は位置に関連して示されて説明されるが、他の要素が利用されることができることは、理解されるべきである。例えば、鍵のタイプ(例えば、非対称、対称)、鍵がどのくらいの期間有効であるか、ユーザが参加したい/他者を(そのようなユーザを探索して)参加させたいゲーム、ユーザが属しているグループ、及び機密性の問題を維持しながらピアの発見を選択的に可能にするために利用されることができる他の要素は、利用されることができる。
【0073】
図7及び図8を参照すると、ピア発見に関連している手順が示されている。説明を簡単にするために、手順が一連の動作として示されて説明されるが、いくつかの動作が、1以上の態様に従って、ここに示されて説明されるものとは異なる順番で生じてもよく、及び/又は他の動作と同時に生じてもよいように、手順が動作の順番によって制限されることがないことは、理解されて認識されるべきである。例えば、当業者は、手順が、状態図のように、一連の相互に関連がある状態又はイベント(event)として選択的に提示されることができることを理解して認識するだろう。さらに、図示された全ての動作が、1以上の態様に従って、手順を実施するために必要とされるわけではない。
【0074】
次に、図7を参照すると、ピア発見情報を送信する方法700が示されている。方法700は、装置ユーザに関連する第1の識別子の送信を抑制することによって、通信ネットワーク(例えば、ピアツーピア型のアドホックネットワーク)における機密性又は匿名性のレベルを維持することを容易にすることができる。方法700は、明示的に識別されたピアに暗号鍵を配信することによって、明示的に識別されたピアが第2の識別子を導き出すことを可能にする。配信された鍵は、有効範囲に関連することができる(例えば、時間鍵は、1時間の間第2の識別子を解読することができるはずであるピアに与えられる。)。
【0075】
方法700は、702において、第1の識別子に関連する複数の鍵の生成から始まる。いくつかの態様に従って、第1の識別子は、選択され、割り当てられ、かつ/或いは、生成されることができる公開の識別子である。複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵は、特定の時間間隔(例えば、有効期間)、特定の位置又は領域(例えば、地理的領域)、或いはこれらの組み合わせに関連することができる。
【0076】
いくつかの態様によれば、複数の鍵は、(例えば、時間又は空間の)階層を形成する。階層は、上位レベルの鍵がより長い継続期間を有し、下位レベルの鍵がより短い継続期間を有するように、取り決められることができる。複数の鍵に含まれる各鍵は、時間的基準に関して有効であることができ、所定周波数で有効期限が切れることできる。いくつかの態様に従って、1以上の鍵は、任意の時間に無効にされることができる。継続期間は、時間に基づくことができ、数値に基づくことができ、或いは、これらの組み合わせに基づくことができる。いくつかの態様によれば、鍵は、公開の識別子のセキュアハッシュと、時間、位置、又はこれらの組み合わせに関連している情報とに基づいて、導き出されることができる。
【0077】
いくつかの態様に従って、随意的な満了(expiration)は、1以上の鍵に関連することができる。この満了は、起点及び終点を有する有効期限であることができ、それによって、終点の後には特定の鍵がもはや有効ではない。有効期限は、時間に基づいていることができ、数値に基づいていることができ、或いは、これらの組み合わせであることができる。
【0078】
配信された鍵の受け手は、階層中のより下位レベルにある鍵を導き出すことができる。しかしながら、上位レベルの鍵は、下位レベルの鍵から導き出すことができず、それによって、鍵の満了に基づいて鍵の終了(termination)を回避する機会を抑制する。階層中の下位レベルの鍵を導き出すことは、鍵に関連する装置が送信している第2の識別子を確認するために利用されることができる。
【0079】
704では、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵は、第1のピアノードに伝達される。少なくとも1つの鍵は、安全な方法で伝達され、或いは、配信されることができる。第1のピアノードは、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を伝達するノードを発見することができるように意図されるノードである。いくつかの態様に従って、第1のピアノードは、第1の識別子及び鍵の少なくとも1つが配信又は伝達されたピアの選択セットのうちの1つである。
【0080】
いくつかの態様に従って、ピアは、例えば、ピアの公開の識別子によって、コンタクトリストからの選択によって、電子メールエイリアスによって、或いは、アクセスが許可されるべき装置を識別する他の情報によって、明示的に識別されることができる。ピアとの関係は、同等の時間間隔を持たない場合もあり、従って、明示的に関連するピアが互いに発見することができる時間期間を超えた制御及び/又は時間制限を提供することは、望ましいとされる。従って、ピアの表示(indication)は、非公開の識別子から公開の識別子を復号する(例えば、特定のユーザ装置が付近にいついるかを知る)ために必要な鍵へのアクセスをピアが有することができる継続期間を含むことができる。
【0081】
706では、第2の識別子は、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に応じて導き出される。少なくとも1つの鍵は、特定の時間間隔、特定の位置又は領域(例えば、地理的領域)、又はこれらの組み合わせに関して有効であると見なされることができる。いくつかの態様によれば、第2の識別子は、複数の鍵の2つ以上の鍵を使用して導き出されることができる。いくつかの態様に従って、第2の識別子は、非公開の識別子である。
【0082】
708では、第2の識別子は、複数のピアノードに通知される。通知することは、第2の識別子の無線送信、ブロードキャスト送信、又は少なくとも1つのユニキャスト送信を含むことができる。いくつかの態様に従って、通知することは、第2の識別子を繰り返し送信することを含み、それは定期的な送信でありうる。
【0083】
いくつかの態様に従って、方法は、第1の識別子と、複数の鍵、又は、鍵の異なるセットのうちの少なくとも1つの(第1の鍵と異なる)第2の鍵とを第2のピアノードにさらに伝達することができる。
【0084】
加えて、或いは、代替として、第3の(又は、後の)識別子は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて生成されることができ、第2の(又は、前の)識別子は、無効にされることができる。例えば、前の識別子が危険にさらされた場合、或いは、有効期限が切れた場合、次の鍵が生成されることができる。いくつかの態様に従って、前の識別子及びそれに続く識別子は、両方ともに鍵の階層中の上位レベルの鍵に応じて導き出される。
【0085】
図8を参照すると、ピア発見情報を受信する方法800が示されている。関連するピアが一時識別子を利用してその存在をアナウンスする場合であっても、方法800は、無線環境内の関連するピアの識別を容易にする。
【0086】
802では、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵は、受信される。このピアノードは、第1の識別子及び鍵を受信したノードによって発見可能となるように対象にされるノードである。従って、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵は、ピアの存在情報を取得することを許可される1以上のコンタクトを明示的に識別したピアから受信されることができる。いくつかの態様に従って、第1の識別子は、公開の識別子である。
【0087】
804では、第2の識別子は、第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に部分的に基づいて決定される。いくつかの態様に従って、第2の識別子は、時間に部分的に基づいて、又は、位置に部分的に基づいて、若しくは、これらの組み合わせによって、算出され、或いは、決定される。いくつかの態様に従って、第2の識別子を算出することは、少なくとも1つの追加の鍵を生成することを含む。少なくとも1つの追加の鍵は、特定の時間間隔に、特定の位置又は領域(例えば、地理的地域)に、或いはそれの組み合わせに関連することができる。
【0088】
いくつかの態様に従って、少なくとも1つの追加の鍵は、(例えば、時間又は空間の)階層を形成する。一例では、階層的順位(hierarchical order)では、より短い継続期間を有する鍵は、より下位レベルの鍵と見なされ、より長い継続時間を有する鍵は、より上位レベルの鍵と見なされる。いくつかの態様によれば、第2の識別子の決定は、階層中の下位レベルの鍵を解読することによって、行われることができる。決定は、時間、位置、関心、ソーシャルグループ又はこれらの組み合わせを含む種々の基準に基づいて行われることができる。下位レベルの鍵の解読は、鍵を暗号化するために使用されたのと実質的に同じ方法で実行されるべきであり、従って、(例えば、情報がピアと関係ない)不適当な現在の鍵を見つける機会を抑制する。
【0089】
806では、第2の識別子の受信は、(例えば、ピア発見のために)モニタされる。いくつかの態様に従って、モニタすることは、無線送信を受信すること、ブロードキャスト送信を受信すること、少なくとも1つのユニキャスト伝送を受信すること、又はそれの組み合わせを含むことができる。いくつかの態様によれば、第2の識別子の受信をモニタすることは、近くのノードによって通知された識別子を受信すること、及び受信された識別子が決定された第2の識別子か否かを解明することを含むことができる。従って、関連するピアが、特定の地理的領域(例えば、ピアツーピアネットワーク内)内にある場合、ピアの存在は、送信される第2の識別子に基づいて検出されることができる。
【0090】
いくつかの態様に従って、方法は、第2の識別子を無効にする(invalid)ことをさらに含む。無効は、第2の識別子がもはや有効ではないという通知に基づくことができ、又は、第2の識別子の終了又は予測される終了に基づくことができ、若しくは、他の要因(例えば、識別子が危険にさらされたこと)に基づくことができる。方法は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて第3の識別子を導き出すことによって継続する。
【0091】
ここに説明される1以上の態様に従って、識別子の送信及び/又は受信に関して推測がなされることができることは、認識されるだろう。ここに使用されるように、用語「推測する(infer)」又は「推測(inference)」は、概して、イベント及び/又はデータを通じて取得されるような一連の観測から、システム、環境、及び/又はユーザの状態について判断し、或いは、推測する処理を指す。例えば、推定は、特定の状況(context)又は動作を識別するために使用されることができ、或いは、状態に関する確率分布を生成することができる。推論は、確率的であることができ、即ち、データ及びイベントの考察に基づく関心の状態に関する確率分布の計算でありうる。推測は、また、一連のイベント及び/又はデータからより上位レベルのイベントを構成するために使用される技術を指すこともできる。このような推測は、イベントが密接に時間的に近接して相関されるか否か、及びイベント及びデータが1以上のイベント及びデータソースからもたらされるか否かに関係なく、一連の観測されたイベント及び/又は記憶されたイベントデータから新しいイベント又は動作の構成をもたらすことになる。
【0092】
一例によれば、上述された1以上の態様は、階層で取り決められた鍵の生成に関連して推測を行うことを含むことができる。他の例によれば、推測は、上位レベルの鍵に基づいて階層中の下位レベルの鍵を導き出すことに関連して行われることができる。他の例に従って、推測は、1以上の第1の識別子から1以上の第2の識別子を導き出すことに関連して行われることができる。前述の例が本質的には実例であって、行われることができる多数の推測、又は、このような推測がここに説明された種々の例とともに行われる方法を制限するように意図されるものではないことは、認識されるだろう。
【0093】
図9は、開示される態様の無線端末(例えば、送信機ノード、受信機ノード等)のうちのいずれか1つとして使用されることできる無線端末900の一例を示す。無線端末900は、復号器912を含む受信機902、符号器914を含む送信機904、プロセッサ906及びメモリ908を含み、これらは、バス910によって互いに結合され、このバス910を通じて、各種要素902、904、906、908は、データ及び情報を交換することができる。基地局及び/又は他の装置から信号を受信するために使用されるアンテナ903は、受信機902に結合される。信号を(例えば、基地局及び/又は他の無線端末へ)送信するために使用されるアンテナ905は、送信機904に結合される。
【0094】
プロセッサ906(例えば、CPU)は、無線端末900の動作を制御し、また、ルーチン920を実行すること及びメモリ908内のデータ/情報922を使用することによって方法を実現する。データ/情報922は、ユーザデータ934、ユーザ情報936及びトーンサブセット割り当てシーケンス情報(tone subset allocation sequence information)950を含む。ユーザデータ934は、ピアノードに向けられるデータであって、基地局及び/又は他の装置への送信機904による送信の前に符号化するために符号器に送られるデータと、基地局及び/又は他の装置から受信されたデータであって、受信機902内の復号器912によって処理されたデータと、を含むことができる。ユーザ情報936は、アップリンクチャネル情報938、ダウンリンクチャネル情報940、端末ID情報942、基地局ID情報944、セクタID情報946及びモード情報948を含む。アップリンクチャネル情報938は、基地局へ送信するときに使用するために、無線端末900に対して基地局によって割り当てられているアップリンクチャネルセグメントを識別する情報を含む。アップリンクチャネルは、アップリンクトラフィックチャネル、専用アップリンク制御チャネル(例えば、要求チャネル、電力制御チャネル及びタイミング制御チャネル)を含むことができる。各アップリンクチャネルは、1以上の論理トーンを含み、各論理トーンは、アップリンクトーンホッピングシーケンス(uplink tone hopping sequence)に続く。アップリンクホッピングシーケンスは、各セクタタイプのセル間で、並びに、隣接セル間で異なる。ダウンリンクチャネル情報940は、基地局が無線端末900へデータ/情報を送信するときに使用するために、基地局によって割り当てられているダウンリンクチャネルセグメントを識別する情報を含む。ダウンリンクチャネルは、ダウンリンクトラフィックチャネル及び割り当てチャネルを含むことができ、各ダウンリンクチャネルは、1以上の論理トーンを含み、各論理トーンは、各セクタのセル間で同期されるダウンリンクホッピングシーケンス(downlink hopping sequence)に続く。
【0095】
ユーザ情報936は、基地局割り当て識別(base station assigned identification)である端末識別情報942、無線端末900が確立した通信を有している特定の基地局を識別する基地局識別情報944、及び無線端末900が現在位置するセルの特定のセクタを識別するセクタ識別情報946をさらに含む。基地局識別944は、セルスロープ値(cell slope value)を提供し、セクタ識別情報946は、セクタインデックスタイプ(sector index type)を提供し、セルスロープ値及びセクタインデックスタイプは、トーンホッピングシーケンスを導き出すために使用されることができる。ユーザ情報936にさらに含まれるモード情報948は、無線端末900がスリープモードであるか、保留モード(hold mode)であるか、又はオンモードであるかを識別する。
【0096】
トーンサブセット割り当てシーケンス情報950は、ダウンリンクストリップシンボル時間情報(downlink strip-symbol time information)952及びダウンリンクトーン情報954を含む。ダウンリンクストリップシンボル時間情報952は、フレーム同期構造情報(frame synchronization structure information)、例えば、スーパースロット、ビーコンスロット及びウルトラスロット構造等を含み、さらに、所定のシンボル期間がストリップシンボル期間であるか否かを特定する情報を含み、もしそうであれば、ストリップシンボル期間のインデックス、並びに、ストリップシンボルが、基地局によって使用されるトーンサブセット割り当てシーケンス(tone subset allocation sequence)をトランケイト(truncate)するリセットポイント(resetting point)であるか否かを特定する情報を含む。ダウンリンクトーン情報954は、
基地局に割り当てられたキャリア周波数、トーンの数及び周波数、並びに、ストリップシンボル期間に割り当てられるべきトーンサブセットのセットを含む情報を含み、さらに、他のセル及びセクタの固有値、例えば、スロープ、スロープインデックス及びセクタタイプ等を含む。
【0097】
ルーチン920は、通信ルーチン924、無線端末制御ルーチン926及び鍵階層ルーチン928を含む。通信ルーチン924は、無線端末900によって使用される種々の通信プロトコルを制御する。例えば、通信ルーチン924は、(例えば、基地局を含む)広域ネットワーク及び/又は(例えば、異種の無線端末を直接含む)ローカルエリアピアツーピアネットワークを通じた通信を可能することができる。さらなる例として、通信ルーチン924は、(例えば、基地局からの)ブロードキャスト信号の受信を可能にすることができる。無線端末制御ルーチン926は、受信機902及び送信機904の制御を含む基礎的な無線端末900の機能性を制御する。鍵階層ルーチン928は、階層中の鍵の暗号化を制御する。鍵は、第1の識別子及び有効範囲の関数でありうる。鍵階層ルーチン928は、1以上のピアで位置した第1の識別子を解明するために受信した第2の識別子を解読するために利用されることができる現在の鍵を決定するために、鍵階層中のより下位レベルの鍵を導き出すことをさらに制御することができる。
【0098】
図10を参照すると、ピア発見情報を送信するシステム1000の一例が示されている。システム1000は、送信ノードに少なくとも部分的に備わっていることができる。システム1000がプロセッサ、ソフトウェア又はこれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を示す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることは、認識されるべきである。
【0099】
システム1000は、独立に、或いは、連動して動作されることができる電気コンポーネント(electrical component)の論理グループ(logical grouping)1002を含む。例えば、論理グループ1002は、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する電気コンポーネント1004を含むことができる。複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵は、有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連している。実例に従って、複数の鍵のなかの各鍵は、起点及び終点を有する異なる有効期間に関連することができる。いくつかの態様に従って、複数の鍵は、階層を含む。
【0100】
論理グループ1002は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を伝達する電気コンポーネント1006をさらに含む。第1の識別子及び鍵は、少なくとも1つのピアノードに送信されることができる。いくつかの態様に従って、第1の識別子及び鍵は、安全な方法で伝達される。いくつかの態様に従って、電気コンポーネント1006は、第1の識別子及び複数の鍵の少なくとも1つの第2の鍵を第2のピアノードへさらに伝達する。いくつかの態様によれば、第1の識別子は、公開の識別子であり、第2の識別子は、非公開の識別子である。他の態様によれば、第1の識別子は、非公開の識別子であり、第2の識別子は、公開の識別子である。さらに、いくつかの態様に従って、各識別子は、制限された範囲を有してもよい(例えば、完全に公開又は非公開とは限らなくてもよい)。
【0101】
第2の識別子を導き出す電気コンポーネント1008は、論理グループ1002にさらに含まれる。第2の識別子は、第1の識別子及び複数の鍵のうちの2つの鍵に応じて導き出されることができる。複数のピアノードへ第2の識別子を通知する電気コンポーネント1010がさらに含まれる。第2の識別子を通知することは、無線送信を含むことができる。さらに、通知することは、ピア発見の目的で行われることができる。
【0102】
さらに、システム1000は、電気コンポーネント1004、1006、1008及び1010、又は他のコンポーネントに関連する機能を実行する命令を保持するメモリ1012を含むことができる。メモリ1012の外部にあるものとして示されているが、電気コンポーネント1006、1008及び1010の1以上がメモリ1012に備わっていてもよいことは、理解されるべきである。
【0103】
図11を参照すると、ピア発見情報を受信するシステム1100の一例が示されている。システム1100は、モバイル装置又は受信ノードに少なくとも部分的に備わっていることができる。システム1100がプロセッサ、ソフトウェア又はこれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を示す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることは、認識されるべきである。
【0104】
システム1100は、独立に、或いは、連動して動作することができる電気コンポーネントの論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、ピアノードに関連する少なくとも1つの鍵及び第1の識別子を受信する電気コンポーネント1104を含むことができる。鍵は、特定の時間又はイベントの後に終了する有効期間を有する一時的な鍵であることができる。
【0105】
第1の識別子及び少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定する電気コンポーネントがさらに含まれる。いくつかの態様に従って、第2の識別子は、時間に少なくとも部分的に基づいて、位置に少なくとも部分的に基づいて、或いは、これらの組み合わせによって、決定される。いくつかの態様に従って、第2の識別子を決定することは、少なくとも1つの追加の鍵を生成することを含むことができる。いくつかの態様によれば、追加の鍵は、特定の有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連している。少なくとも1つの追加の鍵は、階層を形成することができる。
【0106】
論理グループ1102には、第2の識別子の受信をモニタする電気コンポーネント1108がさらに含まれる。受信をモニタすることは、無線送信を受信することを含むことができる。いくつかの態様に従って、第1の識別子は、公開の識別子であり、第2の識別子は、非公開の識別子である。
【0107】
いくつかの態様によれば、論理グループ1102は、近接するノードによって通知された識別子を受信する電気コンポーネント及び受信された識別子が決定された第2の識別子であるか否かを確かめる電気コンポーネントを含むことができる。
【0108】
さらに、システム1100は、電気コンポーネント1104、1106及び1108に関連する機能を実行する命令を保持するメモリ1110を含む。メモリ1110の外部にあるものとして示されているが、電気コンポーネント1104、1106及び1108の1以上がメモリ1110内部に備わっていてもよいことは、理解されるべきである。
【0109】
ここに説明された態様がハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの任意の組み合わせにより実施されることができることは、理解されるべきである。ソフトウェアによって実施される場合、機能は、コンピュータ読み取り可能媒体に1以上の命令又はコードとして格納され、或いは、コンピュータ読み取り可能媒体を通じて1以上の命令又はコードとして送信されることができる。コンピュータ読み取り可能媒体は、ある場所から他の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体及びコンピュータ記憶媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用又は特殊用途のコンピュータによってアクセスされることができるいかなる利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、このようなコンピュータ読み取り可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROM又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置、或いは、命令又はデータ構造の形態で希望のプログラムコードを運ぶために、又はこのようなプログラムコードを格納するために、使用されることができ、かつ、汎用コンピュータ又は特殊用途コンピュータによってアクセスされることができる他のいかなる媒体を含むことができる。さらに、いかなる接続もコンピュータ読み取り可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、或いは、赤外線、無線及びマイクロ波等の無線技術を使用して、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ又は他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、或いは、赤外線、無線及びマイクロ波等の無線技術は、媒体の定義に含まれる。ここに使用されるようなディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク及びブルーレイディスクを含み、ここで、ディスク(disk)が通常はデータを磁気によって再生するのに対して、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲に含まれるべきである。
【0110】
ここに開示された態様に関連して説明された種々の実例となるロジック、論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)又は他のプログム可能論理装置(programmable logic device)、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック(discrete gate or transistor logic)、別個のハードウェアコンポーネント、又はここに説明された機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせにより実現又は実行されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代替として、このプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又は状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピュータ装置の組み合わせとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1以上のマイクロプロセッサ、又は他のいかなるこのような構成として実現されることができる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、上述したステップ及び/又は動作のうちの1以上を実行するように動作可能な1以上のモジュールを含むことができる。
【0111】
ソフトウェアによる実施においては、ここに説明された技術は、ここに説明された機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャ、関数等)により実現されてもよい。ソフトウェアコードは、記憶装置に格納され、プロセッサによって実行されることができる。記憶装置は、プロセッサ内部に、或いは、プロセッサ外部に実装されることができ、この場合、記憶装置は、技術的に知られている種々の手段によってプロセッサに通信可能に結合されることができる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、ここに説明された機能を実行するように動作可能な1以上のモジュールを含むことができる。
【0112】
ここに説明された技術は、種々の無線通信システム、例えば、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA及び他のシステム等に使用されることができる。用語「システム」及び「ネットワーク」は、しばしば交換可能に使用される。CDMAシステムは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)及びCDMA2000等の無線技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)及びCDMAの他の変形を含む。さらに、CDMA2000は、IS−2000、IS−95及びIS−856標準規格をカバーする(cover)。TDMAシステムは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM:Global System for Mobile Communications)等の無線技術を実現することができる。OFDMAシステムは、エボルブドUTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB:Ultra Mobile Broadband)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDM(登録商標)(Flash-OFDM)等の無線技術を実現することができる。UTRA及びE−UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)は、E−UTRAを使用するUMTSのリリースであり、それは、アップリンクに関してOFDMAを使用し、ダウンリンクに関してSC−FDMAを使用する。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE及びGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」(3GPP)と命名された団体からのドキュメントに記載されている。さらに、CDMA2000及びUMB「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3rd Generation Partnership Project 2)」(3GPP2)と命名された団体からのドキュメントに記載されている。さらに、このような無線通信システムは、不対の無免許周波数帯(unpaired unlicensed spectrums)、802.xx無線LAN、Bluetooth(登録商標)、及び任意の短距離又は長距離無線通信技術をしばしば使用して、ピアツーピアの(例えば、モバイル同士の(mobile-to-mobile))アドホックネットワークシステムをさらに含むことができる。
【0113】
さらに、ここに説明される種々の態様又は特徴は、標準のプログラミング及びエンジニアリング技術を使用して、方法、装置又は製品として実施されることができる。ここに使用されるような用語「製品」は、任意のコンピュータ読み取り可能な装置、キャリア又は媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するように意図される。例えば、コンピュータ読み取り可能媒体は、次のものに限定されることはないが、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)等)、スマートカード、及びフラッシュメモリ装置(例えば、EPROM、カード、スティック(stick)、キードライブ(key drive)等)を含むことができる。さらに、ここに説明される種々の記憶媒体は、情報を格納するための1以上の装置及び/又は他の機械読み取り可能媒体を示すことができる。用語「機械読み取り可能媒体」は、次のものに限定されることはないが、命令及び/又はデータを格納し、保持し、或いは運ぶことができる種々の他の媒体及び無線チャネルを含むことができる。さらに、コンピュータプログラム製品は、コンピュータに、ここに説明された機能を実行させるように動作可能な1以上の命令又はコードを有するコンピュータ読み取り可能媒体を含むことができる。
【0114】
さらに、ここに開示された態様に関連して説明された方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、又はこれら2つの組み合わせで具体化されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は技術的に知られている他の形態の記憶媒体に備わっていてもよい。典型的な記憶媒体は、プロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出すことができ、記憶媒体に情報を読書き込みすることができる。代替として、記憶媒体は、プロセッサに組み込まれていてもよい。さらに、いくつかの態様では、プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに備わっていることができる。さらに、ASICは、ユーザ端末に備わっていることができる。代替として、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末に個別部品として備わっていることができる。さらに、いくつかの態様では、方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、機械読み取り可能媒体及び/又はコンピュータ読み取り可能媒体上に、1つのコード及び/又は命令として、或いは、コード及び/又は命令の任意の組み合わせ又はセットとして、存在することができ、これらは、コンピュータプログラム製品に組み込まれることができる。
【0115】
上述の開示は実例となる態様及び/又は態様について論じているが、説明した態様及び/又は添付の特許請求の範囲によって規定されるような態様の範囲から逸脱することなしに、種々の変形及び修正がなされてもよいことに留意すべきである。従って、説明された態様は、添付の特許請求の範囲に含まれるこのような変更、修正及び変形を全て包含するように意図される。さらに、説明された態様及び/又は態様の要素は、単数で説明され、クレームされているが、単数に対する制限が明示的に記載されていなければ、複数が考慮される。さらに、反するように記載されていなければ、あらゆる態様及び/又は態様の全部又は一部は、あらゆる他の態様及び/又は態様の全部又は一部とともに利用されてもよい。
【0116】
用語「含む(includes)」が詳細な説明及び特許請求の範囲のいずれかで使用される限りにおいて、このような用語は、用語「具備する(comprising)」が特許請求の範囲でトランジショナルワード(transitional word)として使用される場合に解釈されるように、用語「具備する(comprising)」と同様に包含的であるように意図される。さらに、詳細な説明及び特許請求の範囲のいずれかにおいて使用されている用語「又は(or)」は、「包括的な又は(non-exclusive or)」であるように意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピア発見情報を送信する方法であって、
第1の識別子に関連する複数の鍵を生成することと、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達することと、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出すことと、
前記第2の識別子を複数のピアノードに通知することと、
を具備する方法。
【請求項2】
前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵は、有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する請求項1の方法。
【請求項3】
前記複数の鍵は、階層を備える請求項1の方法。
【請求項4】
前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵は、安全な方法で伝達される請求項1の方法。
【請求項5】
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵を第2のピアノードに伝達することをさらに具備する請求項1の方法。
【請求項6】
前記第2の識別子は、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも2つの鍵に応じて導き出される請求項1の方法。
【請求項7】
前記第1の識別子が公開の識別子であり、前記第2の識別子が非公開の識別子である請求項1の方法。
【請求項8】
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて第3の識別子を生成することと、
前記第2の識別子を無効にすることと、をさらに具備する請求項1の方法。
【請求項9】
第1の識別子に関連する複数の鍵を生成すること、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達すること、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出すこと、並びに、前記第2の識別子を複数のピアノードに通知することに関連している命令を保持するメモリと、
前記メモリに結合され、前記メモリ内に保持されている前記命令を実行するように構成されるプロセッサと、
を具備する無線通信装置。
【請求項10】
前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵は、有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する請求項9の無線通信装置。
【請求項11】
前記複数の鍵は、階層を備える請求項9の無線通信装置。
【請求項12】
前記メモリは、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵を第2のピアノードに伝達することに関連している命令をさらに保持する請求項9の無線通信装置。
【請求項13】
前記第2の識別子は、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも2つの鍵に応じて導き出される請求項9の無線通信装置。
【請求項14】
前記メモリは、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて第3の識別子を生成すること、並びに、前記第2の識別子を無効にすることに関連している命令をさらに保持する請求項9の無線通信装置。
【請求項15】
前記第1の識別子が公開の識別子であり、前記第2の識別子が非公開の識別子である請求項9の無線通信装置。
【請求項16】
第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する手段と、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達する手段と、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出す手段と、
前記第2の識別子を複数のピアノードに通知する手段と、
を具備する装置。
【請求項17】
前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵は、有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する請求項16の装置。
【請求項18】
前記第2の識別子は、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも2つの鍵に応じて導き出される請求項16の装置。
【請求項19】
コンピュータに、第1の識別子に関連する複数の鍵を生成させる第1のコードセットと、
前記コンピュータに、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達させる第2のコードセットと、
前記コンピュータに、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出させる第3のコードセットと、
前記コンピュータに、前記第2の識別子を複数のピアノードに通知させる第4のコードセットと、
を備えたコンピュータ読み取り可能媒体を具備し、
前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵は、有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連するコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
前記コンピュータに、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵を第2のピアノードに伝達させる第5のコードセットをさらに備える請求項19のコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
ピア発見情報を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
第1の識別子に関連する複数の鍵を生成する第1モジュールと、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの鍵を第1のピアノードに伝達する第2モジュールと、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの前記少なくとも1つの鍵に応じて第2の識別子を導き出す第3モジュールと、
前記第2の識別子を複数のピアノードに通知する第4モジュールと、
を具備する少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項22】
ピア発見情報を受信する方法であって、
ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信することと、
前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定することと、
前記第2の識別子の受信をモニタすることと、
を具備する方法。
【請求項23】
前記第2の識別子は、時間に少なくとも部分的に基づいて、位置に少なくとも部分的に基づいて、或いは、これらの組み合わせによって決定される請求項22の方法。
【請求項24】
前記第2の識別子を決定することは、特定の有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する少なくとも1つの追加の鍵を生成することを備える請求項22の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの追加の鍵は、階層を形成する請求項24の方法。
【請求項26】
前記第2の識別子を無効にすることと、
前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて第3の鍵を導き出すことと、をさらに具備する請求項22の方法。
【請求項27】
前記第2の識別子の受信をモニタすることは、近接のノードによって通知された識別子を受信すること、並びに、前記受信した識別子が前記決定された第2の識別子であるか否かを確かめることを備える請求項22の方法。
【請求項28】
前記第1の識別子が公開の識別子であり、前記第2の識別子が非公開の識別子である請求項22の方法。
【請求項29】
ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信すること、前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定すること、並びに、前記第2の識別子の受信をモニタすることに関連している命令を保持するメモリと、
前記メモリに結合され、前記メモリ内に保持されている前記命令を実行するように構成されるプロセッサと、
を具備する無線通信装置。
【請求項30】
前記第2の識別子は、時間に少なくとも部分的に基づいて、位置に少なくとも部分的に基づいて、或いは、これらの組み合わせによって決定される請求項29の無線通信装置。
【請求項31】
前記第2の識別子を決定することは、特定の有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する少なくとも1つの追加の鍵を生成することを備える請求項29の無線通信装置。
【請求項32】
前記メモリは、前記第2の識別子を無効にすること、並びに、前記第1の識別子及び前記複数の鍵のうちの少なくとも1つの第2の鍵に応じて第3の鍵を導き出すことに関連している命令をさらに備える請求項29の無線通信装置。
【請求項33】
前記メモリは、近接のノードによって通知された識別子を受信すること、並びに、前記受信した識別子が前記決定された第2の識別子であるか否かを確かめることに関連している命令をさらに保持する請求項29の無線通信装置。
【請求項34】
前記第1の識別子が公開の識別子であり、前記第2の識別子が非公開の識別子である請求項29の無線通信装置。
【請求項35】
ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信する手段と、
前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定する手段と、
前記第2の識別子の受信をモニタする手段と、
を具備する装置。
【請求項36】
前記第2の識別子は、時間に少なくとも部分的に基づいて、位置に少なくとも部分的に基づいて、或いは、これらの組み合わせによって決定される請求項35の装置。
【請求項37】
前記第2の識別子を決定することは、特定の有効期間、地理的領域又はこれらの組み合わせに関連する少なくとも1つの追加の鍵を生成することを備える請求項35の装置。
【請求項38】
コンピュータに、ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信させる第1のコードセットと、
前記コンピュータに、前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定させる第2のコードセットと、
前記コンピュータに、前記第2の識別子の受信をモニタさせる第3のコードセットと、
を備えたコンピュータ読み取り可能媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項39】
前記コンピュータ読み取り可能媒体は、前記コンピュータに、近接のノードによって通知された識別子を受信させる第4のコードセット、並びに、前記コンピュータに前記受信した識別子が前記決定された第2の識別子であるか否かを判断させる第5のコードセットを備える請求項38のコンピュータプログラム製品。
【請求項40】
ピア発見情報を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
ピアノードに関連する第1の識別子及び少なくとも1つの鍵を受信する第1モジュールと、
前記第1の識別子及び前記少なくとも1つの鍵に少なくとも部分的に基づいて第2の識別子を決定する第2モジュールと、
前記第2の識別子の受信をモニタする第3モジュールと、
近接のノードによって通知された識別子を受信する第4モジュールと、
前記受信した識別子が前記決定された第2の識別子であるか否かを確かめる第5モジュールと、
を具備する少なくとも1つのプロセッサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公表番号】特表2010−533439(P2010−533439A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516151(P2010−516151)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/069078
【国際公開番号】WO2009/009392
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】