説明

ファクシミリ装置、ファクシミリシステム及びファクシミリ方法

【課題】ネットワークで接続された複数の装置において、全ての装置が同様の安価な回線を備えていなくともネットワーク内の最も安価な回線で通信を行うことのできるファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】ネットワークに接続し、相互に通信を行うネットワーク接続手段と、回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶手段と、送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定する回線決定手段と、送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成手段と、回線決定手段によって決定された回線を有するネットワーク接続手段に接続された他の装置にPCFAXデータを送信する送信手段と、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークと電話回線に接続され、ネットワークでつながっている他ファクシミリ装置と通信を行い、安価な通信が可能なファクシミリ装置、ファクシミリシステム、及びファクシミリ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ送信を行う際には通信料金がかかるが、その際の通信料金は一定ではなく、送信に使用する回線の通信業者との契約により、時間帯などにより料金体系が異なってくる。例えば、ある通信業者では、午後7時〜翌日午前8時の時間帯における送信は、通常料金の約4割が安くなるなどのサービスが提供され、該時間帯においてこの通信業者を使用することで大幅に通信料を削減することが可能となる。
【0003】
そこで、複数の料金体系の中から最も安価となる料金体系を選択し、通信を行う方法として、例えば特許文献1では、予め原稿を読み取って蓄積しておき、計測した原稿のサイズ、枚数および情報量と、送信する時刻及び送信先との間の距離等の情報と、を基にファクシミリで使用できる全てのネットワークについて通信料金計算を行い、枚数単位と時間単位の課金単位に基づく異なる料金体系を持った複数のネットワークから、通信料金の最も安価なネットワークを選択することで、送信する原稿情報に基づいて最も安価となるネットワークを検索して通信を行う発明について開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、送信される情報の量と原稿のサイズ・枚数を計測し、これらから得られた情報、及び送信する日付、時間、送信先との距離、等の情報を抽出し、使用し得る全てのファクシミリ通信が可能なネットワークの送信料金テーブルを索引して、該情報に基づいた各ネットワークの使用料金を算出し、これらの料金を比較して複数のネットワークの中から最も安い料金で送信が行えるネットワークを選択する発明について開示されている。
【特許文献1】特開平7−095312号公報
【特許文献2】特開平2−308647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、LAN内に複数のファクシミリ装置を備える場合は、全てのファクシミリ装置が、同一の複数の回線契約を有しているわけではない。すなわち、ネットワークで接続された複数のファクシミリ装置において、特定のファクシミリ装置は複数の回線契約を備え、他のファクシミリ装置は1つの回線契約しか備えない場合などがある。
【0006】
上記のように全てのファクシミリが複数の回線契約を備えない場合には、文書を送信しようとした際に、最も安価な回線を有するファクシミリ装置で文書を送信するときには問題は無いが、同様の回線を有しない該ファクシミリ装置以外から送信するときには、最も安価な回線を使用することは出来ない。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ネットワークで接続された複数の装置において、全ての装置が同様の安価な回線を備えていなくともネットワーク内の最も安価な回線で通信を行うファクシミリ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明におけるファクシミリ装置は、ネットワークに接続し、相互に通信を行うネットワーク接続手段と、回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶手段と、送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定する回線決定手段と、送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成手段と、回線決定手段によって決定された回線を有するネットワーク接続手段に接続された他の装置にPCFAXデータを送信する送信手段と、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信手段を備えることを特徴とする。
【0009】
記憶手段は、他の装置の料金テーブルを受信し、自機の料金テーブルとともに記憶することを特徴とする。
【0010】
送信内容をセキュリティ保護するセキュリティ保護手段を有することを特徴とする。
【0011】
セキュリティ保護手段は、回線決定手段によって決定された回線を有するネットワーク接続手段に接続された他の装置のセキュリティ設定を参照し、PCFAXデータにセキュリティ保護動作させるセキュリティ動作要求を付加することを特徴とする。
【0012】
セキュリティ保護手段は、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行う場合には、レポートに画情報を表示させないことを特徴とする。
【0013】
セキュリティ保護手段は、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行う場合には、履歴に載せる情報を特定の文字列に置き換えることを特徴とする。
【0014】
回線決定手段は、決定された最も安価な回線が使用されている場合に次に安い回線を選出することを特徴とする。
【0015】
回線決定手段は、決定された回線が使用されている場合に空くまで待機して回線を決定することを特徴とする。
【0016】
回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、他の装置が検出できなかった場合には、一定時間ごとに他の装置が検出できるかを確認する装置検出手段を備え、装置検出手段により他の装置が検出できたらデータの送信を行うことを特徴とする。
【0017】
装置検出手段により、一定時間ごとの検出確認を規定回数繰り返しても、他の装置が検出できなかった場合には、通信料金が次に安価な回線を持つ装置にデータの送信を行うことを特徴とする。
【0018】
一定時間、及び規定回数は、ユーザが予め設定することを特徴とする。
【0019】
回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、他の装置が検出できなかった場合には、ユーザの操作パネルに検出できなかった旨を表示する表示手段を備えることを特徴とする。
【0020】
表示手段は、他の装置が検出できなかった場合には、検出できなかった旨と、複数の処理を表示してユーザにその後の処理を選択させることを特徴とする。
【0021】
回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、他の装置が検出できなかった場合には、検出できなかった旨を記載したレポートを印刷、または検出できなかった旨を記載したメールを装置の管理者に送信する送信レポート通知手段を備えることを特徴とする。
【0022】
PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行った際の送信回数をカウントして記憶することを特徴とする。
【0023】
また、本発明におけるファクシミリシステムは、ネットワークで接続されたサーバと、複数のファクシミリ装置と、を備えるファクシミリシステムにおいて、サーバは、回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶手段と、送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定し、ファクシミリ装置に通知する回線決定手段と、を有し、ファクシミリ装置は、送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成手段と、回線決定手段によって決定された回線を有するネットワークで接続された他のファクシミリ装置にPCFAXデータを送信する送信手段と、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信手段を備えることを特徴とする。
【0024】
また、本発明におけるファクシミリ方法は、ネットワークに接続し、相互に通信を行うネットワーク接続ステップと、回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶ステップと、送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定する回線決定ステップと、送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成ステップと、回線決定ステップにて決定された回線を有するネットワークに接続された他の装置にPCFAXデータを送信する送信ステップと、PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信ステップを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明により、ネットワークでつながれた複数のファクシミリ装置の中で、最も通信料金が安価に送信できるファクシミリ装置を判断し、該ファクシミリ装置に通信を委託するため、特定のファクシミリ装置で送信を行わずとも最もコストの安い回線にて送信できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、本発明の実施形態におけるファクシミリ装置の構成図である。本ファクシミリ装置11及び12は、ネットワーク接続手段を有し、LANなどの通信ネットワーク31によって相互に接続されている。また、ファクシミリ装置11及び12は、それぞれ公衆電話回線21及び22に接続されており、外部とデータの送受信を行うことが可能となっている。
【0027】
図2は、本発明の実施形態におけるファクシミリ装置の内部構成図である。本ファクシミリ装置は、読み取り制御部40と、画像メモリ50と、圧縮復調部60と、回線毎の料金テーブル71を有する記憶部70と、操作部(ユーザインタフェース)80と、通信制御部90と、ネットワーク制御部100と、送信制御部110とを備える。
【0028】
読み取り制御部40は、送信する文書を画像データとして読み取りを行い、画像メモリ50に蓄積する。圧縮復調部60は、画像メモリ50に蓄積されるデータの圧縮を行う。
【0029】
記憶部70は、図3で示す料金テーブル71を保持している。料金テーブル71は、送信距離及び送信する時刻とを参照して、通信料金を割り出すための対応表である。料金テーブルは、自機及びネットワークで接続されたファクシミリ装置の使用可能な全ての回線について、回線毎に設けられる。また、料金テーブルは、時間単位による課金でなく、例えばデータ量や送信枚数によって通信料金が決められる場合には、料金テーブルもそれにしたがって作成される。
【0030】
操作部80は、ユーザインタフェースとして機能し、ユーザからの入力を受け付ける。通信制御部90は、電話回線20に繋がっており、外部とのデータの送受信を行う。また、ネットワーク制御部100は、通信ネットワーク30に繋がっており、ネットワークで接続された他のファクシミリ装置とデータの送受信を行う。
【0031】
送信制御部110は、回線決定部111と、PCFAXデータ作成部112と、送信部113と、内蔵時刻114とを有する。
【0032】
回線決定部111は、先ず送信距離と送信時刻の割り出しを行う。送信距離は、操作部80から入力された宛先の市外局番と自機の市外局番から割り出す。送信時刻は、内蔵時刻114から割り出しを行う。
【0033】
割り出した送信距離及び送信時刻から記憶部70に格納された回線毎の料金テーブルを参照し、最も安価に送信できる回線を決定する。
【0034】
回線決定部111によって決定された回線が自機に存在する場合には、送信部113は、通信制御部100を使用してそのまま送信先へ送信を行う。
【0035】
一方、決定された回線が自機には無く、ネットワークで接続された他の装置に存在する場合には、送信部113は、PCFAXデータ作成部112によって作成されたPCFAX形式のデータを、ネットワーク制御部100を用いて該装置へ送信する。PCFAXデータを受け取った装置は、データ内の要求にしたがって、データの送信を行う。
【0036】
図4は、PCFAXデータ作成部112にて作成されるPCFAXデータの一例を示す図である。PCFAXデータ作成部112は、画像メモリに格納された画像を使用してPCFAXデータを作成する。PCFAXデータは、PCFAX要求であることを示すヘッダ、次に宛先番号、指定回線など文書毎の送信設定を示す文書ヘッダ、続いて画像の解像度などのページ毎の情報を示すページヘッダと、1ページ分の圧縮画像データとで構成される。なお、ページヘッダ及び圧縮画像データは、送信ページが複数存在する場合には、ページ分繰り返される。
【0037】
文書ヘッダに含まれる送信設定の回線指定先は、回線決定部111にて決定された最も安価な回線を指定し、それ以外はユーザの要求に従う。
【0038】
図5は、本発明の実施形態におけるファクシミリ装置の料金テーブルの記憶動作を示す図である。
【0039】
本機能に対応しているファクシミリ装置Aは、起動時にネットワーク制御部を介して、ネットワークでつながっている全ファクシミリ装置に対して、本機能に対応しているか問い合わせ通知を送信する(ステップS11)。問い合わせ通知を受けたファクシミリ装置Bは、本機能に対応している場合は、対応している旨の結果と、自機の回線ごとの料金テーブルを通知する。一方、他のファクシミリ装置が全て対応していない場合には、ここで終了となる。
【0040】
ファクシミリ装置Aは、機能に対応している他のファクシミリ装置から送信された結果を受信し(ステップS12)、受信した料金テーブル及び自機の料金テーブルを記憶部に格納する(ステップS13)。次に、ファクシミリ装置Aは、機能に対応している他のファクシミリ装置へ自機の料金テーブルを送信する(ステップS14)。ファクシミリ装置Aの料金テーブルを受け取った他のファクシミリ装置は、受信した料金テーブルを記憶部へ格納する。
【0041】
回線の設定が変わり、回線毎の料金テーブルに変更があった場合にも、上記と同様の作業が行われる。
【0042】
図6は、本発明の実施形態におけるファクシミリ装置の送信動作を示す図である。画像を読み取り、ユーザによってファクシミリ送信のスタート指示がなされる(ステップS21)と、初期設定又は送信時における設定の「回線指定」の設定を判断し、どちらか一方に「安い回線」の設定が選択されているか否かを判断する。(ステップS22)。
【0043】
初期設定及び送信時の設定がともに「安い回線」の設定でなければ、自機の指定された回線で送信処理を行う(ステップS23)。一方、どちらかに「安い回線」の設定がなされていれば、通信距離と通信時間から料金テーブルを参照して、一番安価になる回線を決定する(ステップS24)。
【0044】
最も安価な回線が自機に備えられているか否かを判断し(ステップS25)、自機に備えられていれば該回線を使用して送信を行う(ステップS26)。一方、最も安価な回線が自機に備えられておらず、他機のみに備えられている場合には、送信する画像データ及び送信設定からPCFAXデータを作成する(ステップS27)。
【0045】
作成したPCFAXデータをステップS24にて決定した回線を備える他機に送り、送信依頼をし(ステップS28)、該データを受信した他機は、PCFAXデータの送信設定にしたがって送信処理を行う。
【0046】
次に、本発明の実施形態におけるファクシミリ装置が、セキュリティ設定を有する場合ついて、図7を参照して説明する。セキュリティ設定は、初期設定又は送信時における設定で選択され、セキュリティ設定がONの場合には、「送信した画像を載せるレポート(送信結果レポート)に画像を載せない」「特定ユーザのみにしか送信履歴を見られなくする」などの動作が行われる。
【0047】
ユーザによって送信動作が行われる自機のファクシミリ装置Aにて、セキュリティ設定及び安い回線を使用する設定がともにONになっているか否かを判断する(ステップS31)。いずれかがOFFの場合には、図6のステップS22の動作を行う(ステップS32)。
【0048】
一方、ともにONである場合には、最も安価に送信できる回線が他機か否かを判断し(ステップS33)、自機に安価な回線がある場合には、自機の安価な回線を用いてセキュリティ設定に応じて送信を行う(ステップS34)。安価な回線が他機のファクシミリ装置Bである場合には、ファクシミリ装置Bに対してセキュリティ設定の問い合わせを行う(ステップS35)。
【0049】
ファクシミリ装置Bは、受信した問い合わせ通知にしたがって、自機のセキュリティ設定を返答する。ファクシミリ装置Bからの返答を受信したファクシミリ装置Aは、ファクシミリ装置Bのセキュリティ設定がONであるか否かを判断する(ステップS36)。ONであった場合には、そのままPCFAXデータを作成して、他機に送信依頼を行う(ステップS37)。一方、他機のセキュリティ設定がOFFであった場合には、作成するPCFAXデータに「セキュリティ動作要求」を付加して、ファクシミリ装置Bに送信依頼を行う(ステップS38)。
【0050】
送信依頼を受けたファクシミリ装置Bは、セキュリティ動作要求がついている場合には、付加されたセキュリティ動作要求にしたがってセキュリティ動作を行う。例えば、送信結果レポートに、画像は載せず、送信履歴の宛先部分は、特定文字列(xxxやNO DATAなど)を記録する。また、送信履歴が管理者しか見られないようにしたり、送信履歴の記録を行わない。なお、セキュリティ設定でどのような動作をするかは、初期設定で選択可能である。
【0051】
次に、回線決定部にて決定された安い回線が使用中であった場合の動作について、図8を参照して詳細に説明する。初期設定及び送信時の設定において、「安い回線が送信中の場合、その他の回線で送信するか」という設定項目が、初期設定か送信時設定どちらか1つでも設定されているか否かを判断する(ステップS41)。
【0052】
設定されていない場合には、図6のステップS22の動作を実行する(ステップS42)。一方、ONの場合には、ユーザによって送信動作が行われる自機のファクシミリ装置Aで、送信時に一番安価である回線を決定し(ステップS43)、決定した回線が使用中であるかを調べる。
【0053】
該回線が他機のファクシミリ装置Bのものである場合には、該回線が現在使用中か田舎の問い合わせ通知を送信する(ステップS44)。ファクシミリ装置Bは、問い合わせ通知を受けたら、該回線が使用中であるかどうかをファクシミリ装置Aに対して返答する。
【0054】
ファクシミリ装置Bからの返答を受信したファクシミリ装置Aは、該回線が使用中であるか否かを判断する(ステップS45)。該回線が使用中でなければ、図6のステップS25にしたがって通常通り送信依頼を行い(ステップS46)、ファクシミリ装置Bにて送信処理を行う。
【0055】
一方、該回線が使用中であれば、ファクシミリ装置Aは、次に安い回線を決定し(ステップS47)、上記ステップと同様にして該回線が使用中であるか否かを判断する(ステップS48)。次に安い回線が使用中でなければ、図6のステップS25にしたがって通常通り送信依頼を行い(ステップS49)、ファクシミリ装置Bにて送信処理を行う。
【0056】
一方、次に安い回線が使用中であれば、ファクシミリ装置Aは、全ての回線について使用中か否かの調査を行い(ステップS50)、調べていない回線があれば、ステップS47からの動作を繰り返す。その後、全ての回線が使用中であると判断されれば、一番安い回線の使用ができる状態になるまで待機し、図6のステップS25にしたがって送信依頼を行い(ステップS51)、ファクシミリ装置Bにて送信処理を行う。
【0057】
本実施形態によれば、回線が使用中の場合は他の回線を選択することにより、安い回線をもつファクシミリ装置が混み、送信が遅くなることがない。
【0058】
また、本発明の他の実施形態におけるファクシミリ装置は、送信した回数のカウントを行うカウント手段を有する。
【0059】
カウント手段を有するユーザによって送信動作が行われる自機のファクシミリ装置Aは、PCFAXデータに通常のPCFAXではなく、ファクシミリ装置からの送信依頼であることがわかるフラグを付加して作成を行う。
【0060】
ファクシミリ装置AからPCFAXデータを受信し、送信依頼を受けた他機のファクシミリ装置Bは、送信した回数を通常のファクシミリ送信(他のファクシミリ装置からの送信依頼ではなく、ユーザによる送信)とは別にカウントする。なお、通常の送信と別にカウントするかどうかは、初期設定などで選択する。
【0061】
本実施形態によれば、通常の送信と別にカウントを記録することにより、実際に送信を行った機器ではなく、ユーザが送信要求をした機器毎の記録がわかり、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【0062】
また、図9は本発明の他の実施形態におけるファクシミリ装置の構成図である。本実施形態では、図1で示す環境に加えて、ネットワーク上にサーバ120を備え、サーバ120は、回線毎の全料金テーブルを保持し、一番安価な回線を決定する。
【0063】
本実施形態におけるファクシミリ装置は、サーバを登録した時、又は料金設定に変更があり、料金テーブルに変更があった時などにサーバに自機の回線ごとの料金テーブルを登録する。
【0064】
サーバは、回線毎の料金テーブルと、回線がどのファクシミリ装置に備えられているかを対応付けて記憶している。さらにサーバは、回線決定部と内蔵時刻とを備える。
【0065】
ファクシミリ装置が送信の際には、サーバに送信宛先と自機の番号を送信すると共に、一番安価な回線を問い合わせる。サーバの回線決定部は、受信した送信宛先と市外局番から送信距離を割り出す。また、送信時刻を内蔵時刻から割り出す。
【0066】
サーバは、割り出した送信距離と送信時刻から記憶部に格納された回線毎の料金テーブルを参照し、最も安価に送信できる回線を決定し、決定した回線と該回線を備えるファクシミリ装置のIPアドレスを、該ファクシミリ装置に通知する。通知を受けたファクシミリ装置は、自機による送信、あるいは決定されたファクシミリ装置に送信依頼を行う。
【0067】
次に、決定した回線を持つ装置が検出できなかった場合の動作について、図10を参照に詳細に説明する。なお、本動作は、例えば、一時的に装置の電源がOFFにされている場合などの装置が検出できない時間が短期間であると見越した上での動作である。料金テーブルは、装置の起動時に共有しているため、実際にファクスの送信のタイミングでは装置の電源がOFFになっているということも考えられる。
【0068】
ユーザによって送信指示が行われると(ステップS60)、安い回線を決定する(ステップS61)。ここで、決定した回線が自機のものであるか否かを判断し(ステップS62)、自機のものであった場合には、そのままその回線を用いて送信を行う(ステップS63)。
【0069】
一方、自機のものではなかった場合、決定した安い回線を持つ装置Aに対して送信依頼するため、PCFAXデータを作成し(ステップS64)、装置Aが検出できるか否かをIPアドレスで検索するなどして調べる(ステップS65)。ここで問題なく検出できた場合には、装置Aに送信依頼を行う(ステップS66)。
【0070】
一方、装置Aの電源がOFFになっているなどの理由により、検出できない場合には、一定時間待機して(ステップS67)、一定時間経過後、再度装置Aが検出できるか調べるということを繰り返す(ステップS65)。
【0071】
なお、待機する一定時間は、例えば5分などユーザによって予め決められた時間を待機して再度装置の検出を行う。
【0072】
次に、決定した回線を持つ装置が検出できなかった場合の他の動作について、図11を参照に詳細に説明する。
【0073】
ユーザによって送信指示が行われると(ステップS70)、安い回線を決定する(ステップS71)。ここで、決定した回線が自機のものであるか否かを判断し(ステップS72)、自機のものであった場合には、そのままその回線を用いて送信を行う(ステップS73)。
【0074】
一方、自機のものではなかった場合、決定した安い回線を持つ装置Aに対して送信依頼するため、PCFAXデータを作成し(ステップS74)、装置Aが検出できるか否かをIPアドレスで検索するなどして調べる(ステップS75)。ここで問題なく検出できた場合には、装置Aに送信依頼を行う(ステップS76)。
【0075】
一方、装置Aの電源がOFFになっているなどの理由により、検出できない場合には、それまでの検出回数を確認し、規定回数を超えているか否かを判断する(ステップS77)。検出回数が規定回数以下の場合には、一定時間待機して(ステップS78)、一定時間経過後、再度装置Aが検出できるか調べるということを繰り返す(ステップS75)。
【0076】
一方、検出回数が規定回数に達している場合は、次に安い回線を決定し、その回線を持つ装置で送信を行う(ステップS79)。
【0077】
なお、図10、及び図11の動作で説明した「検出確認まで待機する時間」、「検出を繰り返す回数」は、図12で示すようにユーザが予め、操作パネル200から初期設定で設定することができる。
【0078】
次に、決定した回線を持つ装置が検出できなかった場合の他の動作について、図13を参照に詳細に説明する。
【0079】
ユーザによって送信指示が行われると(ステップS80)、安い回線を決定する(ステップS81)。ここで、決定した回線が自機のものであるか否かを判断し(ステップS82)、自機のものであった場合には、そのままその回線を用いて送信を行う(ステップS83)。
【0080】
一方、自機のものではなかった場合、決定した安い回線を持つ装置Aに対して送信依頼するため、PCFAXデータを作成し(ステップS84)、装置Aが検出できるか否かをIPアドレスで検索するなどして調べる(ステップS85)。ここで問題なく検出できた場合には、装置Aに送信依頼を行う(ステップS86)。
【0081】
一方、装置Aの電源がOFFになっているなどの理由により、検出できない場合には、検出できない旨を図14で示すように操作パネル200に表示したり、その旨を記載したレポートを印刷したり、あるいは、その旨を記載したメールを自機に登録されている管理者のメールアドレスに送信する(ステップS87)。
【0082】
その後、一定時間待機して(ステップS88)、一定時間経過後、再度装置Aが検出できるか調べるということを繰り返す(ステップS85)。
【0083】
なお、操作パネルに表示後に、待機してから検出確認を繰り返すのは、操作パネルに表示を行うことにより、ユーザが装置の電源を入れるということを期待しての動作である。
【0084】
次に、決定した回線を持つ装置が検出できなかった場合の他の動作について、図15を参照して詳細に説明する。
【0085】
ユーザによって送信指示が行われると(ステップS90)、安い回線を決定する(ステップS91)。ここで、決定した回線が自機のものであるか否かを判断し(ステップS92)、自機のものであった場合には、そのままその回線を用いて送信を行う(ステップS93)。
【0086】
一方、自機のものではなかった場合、PCFAXデータを作成する前に装置Aに対して安い回線を持つ装置Aが検出できるか否かをIPアドレスで検索するなどして調べる(ステップS95)。ここで問題なく検出できた場合には、PCFAXデータを作成し(ステップS96)、装置Aに送信依頼を行う(ステップS97)。
【0087】
一方、装置Aの電源がOFFになっているなどの理由により、検出できない場合には、検出できない旨を図14で示すように操作パネル200にポップアップにて表示したり、その旨を記載したレポートを印刷したり、あるいは、その旨を記載したメールを自機に登録されている管理者のメールアドレスに送信する(ステップS98)。
【0088】
その後、一定時間待機して(ステップS99)、一定時間経過後、再度装置Aが検出できるか調べるということを繰り返す(ステップS95)。
【0089】
本実施形態では、装置Aが未検出であった場合の操作パネルへの表示を、なるべく早く行うためである。ファクス送信は、コピーなどと違い、処理結果がユーザの操作した装置から出力されるわけではないので、コピーなどよりも早くユーザが装置の前から離れてしまう可能性が高い。
【0090】
そこで、操作パネルへの表示はできるだけ早くする必要があるため、ユーザによる送信指示がスタートボタンの押下などにより確定したら、PCFAXデータを作成するための原稿読取完了を待たずに前述のように装置Aが検出できるかどうか調べることで迅速な対応が可能となる。
【0091】
次に、決定した回線を持つ装置が検出できなかった場合の他の動作について、図16を参照して詳細に説明する。
【0092】
ユーザによって送信指示が行われると(ステップS100)、安い回線を決定する(ステップS101)。ここで、決定した回線が自機のものであるか否かを判断し(ステップS102)、自機のものであった場合には、そのままその回線を用いて送信を行う(ステップS103)。
【0093】
一方、自機のものではなかった場合、決定した安い回線を持つ装置Aに対して送信依頼するため、PCFAXデータを作成し(ステップS104)、装置Aが検出できるか否かをIPアドレスで検索するなどして調べる(ステップS105)。ここで問題なく検出できた場合には、装置Aに送信依頼を行う(ステップS106)。
【0094】
一方、装置Aの電源がOFFになっているなどの理由により、検出できない場合には、その後の処理をユーザにより選択させるために、操作パネルに図17に示すように表示を行い、ユーザの指示を待ち(ステップS107)、ユーザが選択した指示にしたがってその後の処理を行う。
【0095】
ユーザが選択する指示とは、例えば、検出できなかった装置Aを検出できるようにユーザにその装置の電源を入れるようにメッセージを出させたり、あるいは、次に安い回線で送信するよう指示を受けたりする。
【0096】
ユーザが前者を選択した場合には、装置Aが検出できるか再確認を行う。そこで検出できれば、その装置に送信依頼を行う。その段階でまだ検出できない場合には一定時間待機し、その後同様に検出確認を繰り返す。
【0097】
また、ユーザが後者を選択した場合には、次に安い回線を決定し、その回線を持つ装置で送信する。
【0098】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、安価な回線を持つ装置が検出できない場合でも、自動的に検出確認を繰り返すことにより、装置の検出が可能な状態になったら、ユーザが介さなくても該装置で送信できることにより、ユーザの利便性をあげられる。
【0099】
また、安価な回線を持つ装置が検出できない場合でも、次に安価な回線を持つ装置に送信依頼することにより、送信ができなくなってしまうことを防ぐことができる。
【0100】
また、ユーザが予め設定することができることにより、ユーザの利便性をあげられる。
【0101】
また、操作パネルに表示し、ユーザに通知することにより、検出できない装置の状態をユーザが変更できる可能性を高め、安価な回線で送信する可能性をあげられる。
【0102】
また、できるだけ早く操作パネルに表示させ、ユーザに通知することにより、ユーザがメッセージに気づかないということを防ぐことができる。
【0103】
また、ユーザがその後の指示を選択できることにより、ユーザの利便性をあげられる。
【0104】
また、レポートを印刷、またはメールで通知することにより、検出できない装置の状態をユーザが変更できる可能性を高め、安価な回線で送信する可能性をあげられる。
【0105】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のシステム構成図である。
【図3】料金テーブルの一例である。
【図4】PCFAXデータの一例である。
【図5】料金テーブル作成時のフローチャート図である。
【図6】送信動作時のフローチャート図である。
【図7】セキュリティ設定時のフローチャート図である。
【図8】回線が使用中であった場合のフローチャート図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置の構成図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のフローチャート図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のフローチャート図である。
【図12】初期設定画面の一例である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のフローチャート図である。
【図14】ポップアップ表示の一例を示す図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のフローチャート図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係るファクシミリ装置のフローチャート図である。
【図17】ポップアップ表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0107】
11 ファクシミリ装置
21 公衆電話回線
31 通信ネットワーク
40 読み取り制御部
50 画像メモリ
60 圧縮復調部
70 記憶部
80 操作部
90 通信制御部
100 ネットワーク制御部
110 送信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続し、相互に通信を行うネットワーク接続手段と、
回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶手段と、
送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から前記料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定する回線決定手段と、
送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成手段と、
前記回線決定手段によって決定された回線を有する前記ネットワーク接続手段に接続された他の装置に前記PCFAXデータを送信する送信手段と、
前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信手段を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、他の装置の料金テーブルを受信し、自機の料金テーブルとともに記憶することを特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
【請求項3】
送信内容をセキュリティ保護するセキュリティ保護手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
前記セキュリティ保護手段は、前記回線決定手段によって決定された回線を有する前記ネットワーク接続手段に接続された他の装置のセキュリティ設定を参照し、前記PCFAXデータにセキュリティ保護動作させるセキュリティ動作要求を付加することを特徴とする請求項3記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
前記セキュリティ保護手段は、前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行う場合には、レポートに画情報を表示させないことを特徴とする請求項4記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
前記セキュリティ保護手段は、前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行う場合には、履歴に載せる情報を特定の文字列に置き換えることを特徴とする請求項4又は5記載のファクシミリ装置。
【請求項7】
前記回線決定手段は、決定された最も安価な回線が使用されている場合に次に安い回線を選出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のファクシミリ装置。
【請求項8】
前記回線決定手段は、決定された回線が使用されている場合に空くまで待機して回線を決定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のファクシミリ装置。
【請求項9】
前記回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、前記他の装置が検出できなかった場合には、一定時間ごとに前記他の装置が検出できるかを確認する装置検出手段を備え、前記装置検出手段により前記他の装置が検出できたらデータの送信を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のファクシミリ装置。
【請求項10】
前記装置検出手段により、一定時間ごとの検出確認を規定回数繰り返しても、前記他の装置が検出できなかった場合には、通信料金が次に安価な回線を持つ装置にデータの送信を行うことを特徴とする請求項9記載のファクシミリ装置。
【請求項11】
前記一定時間、及び前記規定回数は、ユーザが予め設定することを特徴とする請求項10記載のファクシミリ装置。
【請求項12】
前記回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、前記他の装置が検出できなかった場合には、ユーザの操作パネルに検出できなかった旨を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のファクシミリ装置。
【請求項13】
前記表示手段は、前記他の装置が検出できなかった場合には、検出できなかった旨と、複数の処理を表示してユーザにその後の処理を選択させることを特徴とする請求項12記載のファクシミリ装置。
【請求項14】
前記回線決定手段により決定した他の装置にデータの送信を行おうとした際に、前記他の装置が検出できなかった場合には、検出できなかった旨を記載したレポートを印刷、または検出できなかった旨を記載したメールを装置の管理者に送信する送信レポート通知手段を備えることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のファクシミリ装置。
【請求項15】
前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行った際の送信回数をカウントして記憶することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載のファクシミリ装置。
【請求項16】
ネットワークで接続されたサーバと、複数のファクシミリ装置と、を備えるファクシミリシステムにおいて、
前記サーバは、回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶手段と、送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から前記料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定し、前記ファクシミリ装置に通知する回線決定手段と、を有し、
前記ファクシミリ装置は、送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成手段と、前記回線決定手段によって決定された回線を有するネットワークで接続された他のファクシミリ装置に前記PCFAXデータを送信する送信手段と、前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信手段を備えることを特徴とするファクシミリシステム。
【請求項17】
ネットワークに接続し、相互に通信を行うネットワーク接続ステップと、
回線毎の通信距離及び通信時間帯別の通信料金を表す料金テーブルを格納する記憶ステップと、
送信先への距離と内蔵時刻による送信時間から前記料金テーブルを参照して最も安価な通信料金となる回線を決定する回線決定ステップと、
送信要求と送信画像とを有するPCFAXデータを作成するPCFAXデータ作成ステップと、
前記回線決定ステップにて決定された回線を有するネットワークに接続された他の装置に前記PCFAXデータを送信する送信ステップと、
前記PCFAXデータの送信要求にしたがってデータの送信を行うFAX送信ステップを備えることを特徴とするファクシミリ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−35127(P2010−35127A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271309(P2008−271309)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】