説明

ファン組立体

【課題】静粛な羽根なしファン組立体を提供する。
【解決手段】送風を生じさせる羽根なしファン組立体(10)が、ベース(12)に取り付けられたノズル(14)を有する。ノズルは、内部通路(86)と、内部通路から空気流を受け入れる口とを有し、空気流は、口を通ってファン組立体から放出される。ノズル(14)は、ファン組立体の外部からの空気を口から放出された空気流により引き込むよう通す開口部(24)を構成している。ノズルは、ベース(12)から取り外し可能であり、ベースは、好ましくは、持ち運びのためにノズル(14)の開口部(24)内に受け入れられるように寸法決めされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファン又は扇風機組立体に関する。特に、本発明は、部屋、オフィス又は他の家庭環境において空気の循環及び送風を生じさせる家庭用ファン、例えば卓上扇風機に関する(なお、本明細書において、ファンと扇風機は、用語として区別なく用いられている)。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭用ファンは、典型的には、軸を中心に回転する一組の羽根又は翼と、空気流を生成するために一組の羽根を回転させるための駆動装置とを有する。空気流の動き及び循環は、風速冷却又はそよ風を精製し、その結果、使用者は対流および蒸発によって熱が発散されるので、冷却効果を得られる。
【0003】
かかるファンは、種々の寸法形状で入手できる。例えば、天井ファンは、直径が少なくとも1mの場合があり、通常、天井から吊り下げられた状態で取り付けられていて、下向きの空気流を生じさせ、それにより部屋を冷やすようになっている。他方、卓上ファンは、直径が約30cmの場合が多く、通常は自立型且つ携帯可能である。他形式のファンは、床に取り付け可能であり又は壁に設置できる。米国意匠特許第103,476号明細書及び米国特許第1,767,060号明細書に開示されているファンは、机又はテーブル上に立てて置くのに適している。
【0004】
この種の構成の欠点は、ファンの回転翼又は羽根により生じる空気流が一般的に言って一様ではないということにある。これは、ファンの羽根表面又は外方に向いた表面全体におけるばらつきに起因している。これらばらつきの程度は、製品毎に様々な場合があり、1つの個別ファンヒータと別の個別ファンヒータとでも異なる場合がある。これらのばらつきの結果として、むらのある又は「風向きの変わりやすい」空気流が発生し、かかる空気流は、空気の一連のパルスとして感じられる場合があると共にユーザにとって不快な場合がある。加うるに、この種のファンは、うるさく、生じた騒音は、家庭環境において長時間にわたる使用を邪魔するようになる場合がある。もう1つの欠点は、ファンにより生じる冷却効果がユーザからの距離につれて減少することにある。このことは、ユーザがファンの冷却効果を体験するにはファンをユーザに近接して配置しなければならないということを意味している。
【0005】
ファンの出口を回転させて空気流が部屋の広い領域にわたってスイープ(弧を描いて放出)されるようにするために揺動又は首振り機構体が採用される場合がある。このように、ファンからの空気流の方向を変えることができる。加うるに、駆動装置が、1組の羽根を様々な速度で回転させてファンにより出力される風量を最適化することができる。羽根速度調節及び揺動機構体は、ユーザの感じる空気流の質及び一様性を幾分改良することができるが、特徴的な「風向きの変わりやすい」空気流が生じることに変わりはない。
【0006】
空気循環機(エアサーキュレータ)と呼ばれる場合のあるファンの中には、回転羽根を用いないで空気のひんやりした流れを生じさせるものがある。例えば米国特許第2,488,467号明細書及び日本国特開昭56‐167897号公報に記載されたファンは、大型ベース本体部分を有し、かかる大型ベース本体部分は、ベース本体中に空気の流れを生じさせるモータ及び羽根車を収容している。空気流は、ベース本体から空気吐き出しスロットに送られ、空気流は、この空気吐き出しスロットからユーザに向かって前方に放出される。米国特許第2,488,467号明細書のファンは、一連の同心スロットから空気流を放出し、特開昭56‐167897号公報のファンは、単一の空気吐き出しスロットに通じるネック部品に空気流を送る。大型ベース本体部分、ネック及び1つ以上の空気吐き出しスロットは、前記ファンのコンポーネントの配置状態及び向きを制限する。
【0007】
回転羽根を用いないでスロットを通ってひんやりとした空気流を生じさせるようになったファンでは、ベース本体からスロットへの空気流の効率的な移送が必要である。空気流は、これがスロット中に送られているときに絞られ、この絞りにより、ファン中に圧力が生じ、空気流をスロットから放出するためには、モータ及び羽根車により生じる空気流は、かかる圧力に打ち勝たなければならない。システム中の非効率的要因、例えば、ファンハウジングを通る損失又は空気流路の妨害により、ファンからの空気流が減少する。高い効率のための要件により、空気流を生じさせるモータ及び他の手段の使用についてのオプションが制限される。この種のファンは、モータ及び羽根車により生じる振動及び空気流中の乱流が伝えられて増幅される傾向があるので、うるさい(騒音が大きい)場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国意匠特許第103,476号明細書
【特許文献2】米国特許第1,767,060号明細書
【特許文献3】米国特許第2,488,467号明細書
【特許文献4】特開昭56‐167897号公報
【発明の概要】
【0009】
本発明は、送風を生じさせる羽根なしファン組立体であって、ベースに取り付けられたノズルを有し、ノズルは、内部通路と、内部通路から空気流を受け入れる口とを有し、空気流は、口を通ってファン組立体から放出され、ノズルは、ファン組立体の外部からの空気を口から放出された空気流により引き込むよう通す開口部を構成し、ノズルは、ベースから取り外し可能であることを特徴とするファン組立体を提供する。
【0010】
1組の回転翼によって提供される場合の多い支持構造体が存在しない場合、モータにより生じた騒音及び振動は、ファン組立体内に伝えられてこの中で増幅される場合がある。取り外し可能なノズルが、ノズルの内部通路及びベースの外側ケーシングへの接近を可能にし、その結果、吸音コンポーネントをノズル内に、更に又ベース内に組み込むことができるようになっている。ノズルが取り外し可能であることにより、内部への接近の繰り返しが可能であり、このことは、騒音及び振動減少コンポーネント、例えば吸音フォームを容易に交換でき又は再位置決めできることを意味している。消音化コンポーネントが、特定のファン組立体によって生じた騒音及び振動を減少させるよう改造及び適合が可能である。かかる構成は又、製造及び組み立てに有利である。
【0011】
好ましくは、ノズルは、ベースに対するノズルの回転によりベースから取り外される。ノズル及びベースは、ノズルをベースに取り付けることができ、次にこれから取り外すことができるようにする互いに協働するねじ山を有するのが良い。変形例として、ノズルは、ベースに対するノズルの回転を阻止するようベースの一部分に解除可能に係合する戻り止めを有しても良い。ベースのこの部分は、好ましくは、くさびの形態をしており又はくさびから成る。戻り止めは、好ましくは、ノズルをベースに対して回転させてノズルをベースに取り付けているとき、くさびの傾斜面上をこれに沿って滑るよう構成された傾斜面を有する。次に、戻り止め及びくさびの対向した表面は、ファン組立体の使用中、ノズルが不用意にベースから外れるようになるのを阻止するようベースに対するノズルの回転を阻止する。戻り止めは、好ましくは、例えばユーザが比較的大きな回転力をノズルに加えたことにより、撓んでベースの上述の部分との係合を解除してノズルをベースから取り外すよう構成されている。かくして、組み立てと分解の各々を一作業で又は捻り運動で行うことができ、かかる組み立て及び分解は、ファン組立体の取り扱いに関して未熟なユーザ又は製造作業員によって実施できる。
【0012】
ノズルは、ベースから遠ざかるノズルの運動を阻止するようベースの一部分に解除可能に係合する第2の戻り止めを有するのが良い。この第2の戻り止めは、ノズルをベースに取り付けたときに、ベースの外面に形成された溝の円周方向に延びる部分内に位置するのが良い。これにより、ノズルは、例えばユーザがノズルを掴むことによってファン組立体が持ち上げられた場合、ベースから離脱しないようになる。
【0013】
好ましい実施形態では、開口部は、ベースを受け入れるよう寸法決めされている。かかる構成により、ベースがノズルから取り外されたとき、ベースを例えば持ち運び及び出荷のために開口部内に収納することができる。ノズル部分は、出荷目的地でベースに再び取り付けられて組み立て可能であり、それにより、包装費及び輸送費が減少する。ベースは、別のノズルに連結されると共に取り付け可能であっても良く、それにより、ユーザの選択肢及びファンのオプションが増大する。ノズルは、好ましくは、ベースから見て遠くに位置するノズルの端からベースに隣接して位置するノズルの端まで延びる高さを有し、ベースは、ノズルから見て遠くに位置するベースの端からノズルに隣接して位置するベースの端まで延びる高さを有し、ベースの高さは、ノズルの高さの75%以下である。より好ましくは、ベースの高さは、ノズルの高さの65%〜55%であり、最も好ましくはノズルの高さの59%である。ベースの寸法は、好ましくは、ほぼ包装材及び支持体のスペースを提供するようノズル内におけるベースの適度にルーズな嵌め込みを可能にすべきである。好ましくは、ファン組立体の高さは、300mm〜400mm、好ましくは約350mmである。
【0014】
好ましくは、ベースは、実質的に円筒形である。この構成は、コンパクトであるのが良く、ノズルの寸法及びファン組立体全体の寸法と比較して小さいベース寸法を備えている。有利には、本発明は、先行技術のファンのフットプリントよりも小さいフットプリントから適当な冷却効果をもたらすファン組立体を提供することができる。
【0015】
好ましくは、ノズルは、ファン組立体の外部からの空気を口から放出された空気流により引き込むよう通す開口部を構成するようノズル軸線回りに延びる。好ましくは、ノズルは、開口部を包囲する。
【0016】
ファン組立体は、羽根なしファン組立体の形態をしている。羽根なしファン組立体の使用により、羽根付きファンを用いないで送風を生じさせることができる。空気の流れをファン組立体から放出するための羽根付きファンを用いない場合、比較的一様な空気の流れを発生させて室内又はユーザに向かって案内することができる。空気の流れは、効率的に出口から出て行くことができ、失われるエネルギー及び速度が僅かであり、その結果、乱流が殆ど生じない。
【0017】
「羽根なし」という用語は、可動羽根を用いないで空気流をファン組立体から前方に放出し又は送り出すファン組立体を形容するために用いられている。それ故、羽根なしファン組立体は、空気流をユーザの方へ又は室内へ差し向ける可動羽根のない出力領域又は放出ゾーンを有するものであると考えることができる。羽根なしファン組立体の出力領域には、多種多様な源、例えば各種ポンプ、各種発生器、各種モータ又は各種流体輸送装置、例えばモータロータ及び(又は)空気流を発生させる羽根付きインペラのうちの1つによって生じる一次空気流を供給することができる。生じた一次空気流は、ファン組立体の外部に位置する室内空間又は他の環境からファン組立体に入り、そして出口を通って室内空間に送り出されて戻ることができる。
【0018】
それ故、ファン組立体を羽根なしとして説明することは、動力源及び例えば補助ファン機能に必要なコンポーネント、例えばモータの説明にまで及ぶものではない。補助ファン機能の例としては、ファン組立体の照明、調節及び揺動が挙げられる。
【0019】
口は、好ましくは、ノズルの後部寄りに配置される。
【0020】
ノズルは、好ましくは、表面、好ましくは、口に隣接して位置するコアンダ(Coanda)面を有するのが良く、口は、この口から放出される空気流をかかるコアンダ面上でこれに沿って差し向けるよう配置されている。好ましくは、ノズルの内側ケーシング部分の外面は、コアンダ面を形成する。コアンダ面は、好ましくは、開口部の周りに延びる。コアンダ面は、表面に近接して位置する出力オリフィスを出た流体の流れがコアンダ効果を呈するようにする既知形式の表面である。流体は、表面上をこれに沿って密接し、ほぼ「くっついて」又は「貼りついて」流れようとする。コアンダ効果は、一次空気流をコアンダ面上でこれに沿って差し向ける既に証明されて調べが良くついている同伴方法である。コアンダ面の特徴及びコアンダ面上の流体の流れの効果に関する説明は、レバ(Reba)著,「サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)」,第214巻,1966年6月,p.84〜92の論文に見られる。コアンダ面の利用により、ファン組立体の外部からの増加した量の空気が、口から放出される空気によって開口部を通って引き込まれる。
【0021】
好ましくは、空気流は、ベースからファン組立体のノズルに入る。以下の説明において、この空気流を一次空気流と称する。一次空気流は、ノズルの口から放出され、好ましくは、この一次空気流は、コアンダ面上をこれに沿って流れる。一次空気流は、ノズルの口の周りの空気を同伴し、これは、一次空気流と同伴空気の両方をユーザに送る空気増量手段(air amplifier )としての役目を果たす。かかる同伴空気を本明細書では二次空気流と称する。二次空気流は、ノズルの口の周りの室内空間、領域又は外部環境から引き込まれると共に押し退けによりファン組立体の周りの他の領域から引き込まれ、かかる二次空気流は、主として、ノズルによって構成された開口部を通過する。コアンダ面上でこれに沿って差し向けられた一次空気流と同伴二次空気流との組み合わせにより、ノズルにより構成された開口部から前方に放出され又は送り出される全空気流が得られる。好ましくは、ノズルの口の周りの空気の同伴は、主要空気流量が少なくとも5倍になり、より好ましくは少なくとも10倍になり、他方、滑らかな全体的出力が維持されるようなものである。
【0022】
好ましくは、ノズルは、コアンダ面の下流側に設けられたディフューザ面を有する。ノズルの内側ケーシング区分の外面は、好ましくは、ディフューザ面を構成するよう形作られる。
【0023】
ベースは、好ましくは、空気流を生じさせる手段を有する。好ましくは、ファン組立体中を通る空気流を生じさせる手段は、羽根車及び羽根車を回転させるモータを有し、好ましくは更に、羽根車から下流側に設けられたディフューザを有する。羽根車は、好ましくは、混流型羽根車である。モータは、好ましくは、摩擦損失及び伝統的なブラシ付きモータで用いられているブラシからのカーボンデブリを回避するためにDCブラシレスモータである。カーボンデブリ及び排出物を減少させることは、清浄な又は汚染物に敏感な環境、例えば病院又はアレルギーのある人の周りでは有利である。一般にファンに用いられる誘導モータも又、ブラシを備えていないが、DCブラシレスモータは、誘導モータよりも非常に広い動作速度範囲を提供することができる。
【0024】
ベースは、好ましくは、ノズルがベースから取り外されると、ベースからの空気流発生手段の取り外しを阻止する手段を有する。ベースからの空気流発生手段の取り外しを阻止する手段は、好ましくは、空気流発生手段の上方に配置されたリテーナから成る。空気流発生手段は、好ましくは、モータハウジング内に配置されたモータを含み、ベースからの空気流発生手段の取り外しを阻止する手段は、好ましくは、ファン組立体の使用中、モータハウジングからベースへの振動の伝達を減少させるようベースに対するモータハウジングの運動を可能にするよう構成される。
【0025】
羽根車は、好ましくは、空気入口及び空気出口を備えた羽根車ハウジング内に収容される。ファン組立体のベースは、好ましくは、羽根車ハウジングの空気出口からの空気流の一部分をノズルの内部通路の方へ差し向ける手段を有する。
【0026】
羽根車ハウジングの空気出口からの空気の放出方向は、好ましくは、空気流が内部通路の少なくとも一部分を通る方向に対して実質的に直角である。内部通路は、好ましくは環状であり、好ましくは、空気流を開口部周りに互いに逆方向に流れる2つの空気部分流に分割するよう形作られている。好ましい実施形態では、空気流は、内部通路の少なくとも一部分中に側方に流入し、空気は、羽根車ハウジングの空気出口から前方に放出される。このことを考慮すると、羽根車ハウジングの空気出口からの空気流の一部分を差し向ける手段は、好ましくは、少なくとも1枚の湾曲したベーンを含む。湾曲したベーンは、好ましくは、空気流の方向を約90°変化させるよう形作られている。湾曲したベーンは、空気流が部分的に内部通路中に差し向けられているときに空気流のこれら部分の速度がそれほど減少しないように形作られている。
【0027】
好ましくは、ノズルの口は、開口部の周りに延び、好ましくは、環状である。好ましくは、ノズルは、50〜250cmの距離だけハウジング周りに延びる。ノズルは、好ましくは、内部通路及び口を構成する少なくとも1つの壁を有し、かかる少なくとも1つの壁は、口を構成する対向した表面を有する。好ましくは、口は、出口を有し、口の出口のところの対向した表面相互間の間隔は、0.5mm〜5mm、より好ましくは0.5mm〜1.5mmである。ノズルは、内側ケーシング区分及び外側ケーシング区分を有するのが良く、これらケーシング区分は、ノズルの口を構成する。各区分は、好ましくは、それぞれ対応の環状部材で形成されるが、各区分は、その区分を形成するよう互いに連結され又は違ったやり方で組み立てられる複数個の部材によって提供されても良い。外側ケーシング区分は、好ましくは、内側ケーシング区分と部分的にオーバーラップするよう形作られている。これにより、口の出口をノズルの内側ケーシング区分の外面及びノズルの外側ケーシング区分の内面の互いにオーバーラップした部分相互間に構成することができる。ノズルは、ノズルの内側ケーシング区分及び外側ケーシング区分の互いにオーバーラップした部分を押し離す複数個のスペーサを有するのが良い。これは、開口部周りに実質的に一様な出口幅を維持するのを助けることができる。スペーサは、好ましくは、出口に沿って等間隔を置いて配置される。
【0028】
ベースは、好ましくは、ファン組立体を制御する制御手段を有する。安全上の理由で且つ使用しやすくするため、制御要素をノズルから遠ざけて配置してファン作動中に、例えば揺動、傾動、照明又は速度設定の起動のような制御機能を作動させないようにすることが有利な場合がある。
【0029】
ファン組立体により生じる送風の最大空気流量は、好ましくは、毎秒300〜800リットルであり、より好ましくは毎秒500〜800リットルである。
【0030】
次に、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ファン組立体の正面図である。
【図2a】図1のファン組立体のベースの斜視図である。
【図2b】図1のファン組立体のノズルの斜視図である。
【図2c】図1のファン組立体のノズルの一部分の下から見た斜視図である。
【図3】図1のファン組立体の断面図である。
【図4】図3の一部の拡大図である。
【図5(a)】図1のファン組立体の側面図であり、ファン組立体を非傾動位置で示す図である。
【図5(b)】図1のファン組立体の側面図であり、ファン組立体を第1の傾動位置で示す図である。
【図5(c)】図1のファン組立体の側面図であり、ファン組立体を第2の傾動位置で示す図である。
【図6】図1のファン組立体の上側ベース部材の平面側斜視図である。
【図7】図1のファン組立体の本体の背面側斜視図である。
【図8】図7の本体の分解組立て図である。
【図9(a)】ファン組立体が非傾動位置にあるときのベースに対する2つの断面の取り方を示す図である。
【図9(b)】図9(a)のA‐A線矢視断面図である。
【図9(c)】図9(a)のB‐B線矢視断面図である。
【図10(a)】ファン組立体が非傾動位置にあるときのベースに対する別の2つの断面の取り方を示す図である。
【図10(b)】図10(a)のC‐C線矢視断面図である。
【図10(c)】図10(a)のD‐D線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、ファン組立体10の正面図である。ファン組立体10は、好ましくは、ベース12と、ベース12に取り付けられたりこれから取り外されたりすると共にこれによって支持されたノズル14とを有する羽根なしファン組立体の形態をしている。図2aを参照すると、ベース12は、実質的に円筒形の外側ケーシング16を有し、この外側ケーシングは、外側ケーシング16に設けられている孔の形態をした複数個の空気入口18を有し、一次空気流は、外部環境からこれら空気入口を通ってベース12内に引き込まれる。ベース12は、ファン組立体10の動作を制御する複数個のユーザにより操作可能なボタン20及びユーザにより操作可能なダイヤル22を更に有している。この例では、ベース12の高さは、200〜300mmであり、外側ケーシング16の外径は、100〜200mmである。
【0033】
更に図2bを参照すると、ノズル14は、環状の形をしており、このノズルは、中央開口部24を画定又は構成している。ノズル14の高さは、200〜400mmである。ノズル14は、ファン組立体10の後部寄りに設けられていて、空気をファン組立体10から開口部24を通って放出する口(マウス)26を有している。口26は、開口部24周りに少なくとも部分的に延びている。ノズル14の内周部は、口26に隣接して設けられたコアンダ面28を有し、口26は、ファン10から放出された空気をコアンダ面28上でこれに沿って差し向け、ノズル14の内周部は更に、コアンダ面28の下流側に位置するディフューザ面30及びディフューザ面30の上流側に位置する案内面32を有している。ディフューザ面30は、ファン組立体10から放出される空気の流れを助けるために開口部24の中心軸線Xから遠ざかってテーパするよう配置されている。ディフューザ面30と開口部24の中心軸線Xとのなす角度は、5°〜25°であり、この例では約15°である。案内面32は、ファン組立体10からの冷却用空気流の効率的な送り出しを一段と助けるようディフューザ面30に対して角度をなして配置されている。案内面32は、好ましくは、実質的に平らで且つ実質的に滑らかなフェースを口26から放出された空気流に提供するよう開口部24の中心軸線Xに実質的に平行に配置されている。見栄えの良いテーパ付き表面34が、案内面32から見て下流側に設けられており、開口部24の中心軸線Xに実質的に垂直に位置する先端面36で終端している。テーパ面34と開口部24の中心軸線Xとのなす角度は、好ましくは約45°である。開口部24の中心軸線Xに沿って延びる方向におけるノズル24の全深さは、100〜150mmであり、この例では、約110mmである。
【0034】
図3は、ファン組立体10の断面図である。ベース12は、下側ベース部材38、下側ベース部材38に取り付けられた中間ベース部材40及び中間ベース部材40に取り付けられた上側ベース部材40を有する。下側ベース部材38は、実質的に平らな底面43を有している。中間ベース部材40は、図1及び図2aに示されたユーザにより操作可能なボタン20の押し下げ及び/又はユーザにより操作可能なダイヤル22の操作に応答してファン組立体10の動作を制御するコントローラ44を収容している。中間ベース部材40は、中間ベース部材40及び上側ベース部材40を下側ベース部材38に対して揺動させる揺動機構体46を更に収容するのが良い。上側ベース部材42の各揺動サイクルの範囲は、好ましくは60°〜120°であり、この例では、約90°である。この例では、揺動機構体46は、毎分約3〜5回の揺動サイクルを実施するよう構成されている。電源ケーブル48が、電力をファン組立体10に供給するために下側ベース部材38に形成された孔を貫通している。
【0035】
ベース12の上側ベース部材42は、開放上端部を有する。上側ベース部材42は、孔のアレイが形成された円筒形グリルメッシュ50を有している。各孔相互間には、「ランド」と呼ばれる側壁領域が存在している。孔は、ベース12の空気入口18となる。円筒形ベースの全表面積の一部は、孔の全表面積に等しい開放面積である。図示の実施形態では、開放面積は、全メッシュ面積の33%であり、各孔の直径は、1.2mmであり、孔の中心間距離は1.8mmであり、各孔相互間には0.6mmのランドが形成されている。孔開放面積は、空気流がファン組立体中に入るのに必要であるが、孔が大きいと、モータからの振動及び騒音が外部環境に伝わる場合がある。開放面積を約30%〜45%とすることが騒音の放出を阻止するためのランドとファン組立体中への空気の自由で制約されない流入のための開口部との間の妥協策である。
【0036】
上側ベース部材42は、グリルメッシュ50の孔を通って主要空気流量をベース12中に引き込むための羽根車52を収容している。好ましくは、羽根車52は、混流型羽根車の形態をしている。羽根車52は、モータ56から外方に延びる回転シャフト54に連結されている。この例では、モータ56は、ダイヤル22のユーザによる操作に応答して速度がコントローラ44によって変化するDCブラシレスモータである。モータ56の最大速度は、好ましくは、5,000〜10,000rpmである。モータ56は、モータバケット内に収容され、このモータバケットは、上側部分58を下側部分60に連結したものである。モータバケットは、モータバケットリテーナ63により上側ベース部材42内に保持されている。上側ベース部材42の上端部は、円筒形外面65を有している。モータバケットリテーナ63は、例えばスナップ嵌め連結方式により上側ベース部材42の開放上端部に連結されている。モータ56及びそのモータバケットは、モータバケットリテーナ63にはしっかりとは連結されておらず、上側ベース部材42内におけるモータ56の或る程度の運動が可能である。
【0037】
上側ベース部材42の上端部は、外面65の一部を除去して後に異形「切除」部分を残すことにより形成された2対の開放溝161を有する。溝161の各々の上端部は、上側ベース部材42の開放上端部と開放連通状態にある。開放溝161は、上側ベース部材42の開放上端部から下方に延びるよう構成されている。溝161の下方部分は、上側ベース部材42の外面65により境界づけられている上側及び下側部分を備えた水平に延びる軌道163を有している。開放溝161の各対は、上側ベース部材42の上端部を中心として対称に配置され、これらの対は、互いに円周方向に間隔を置いて位置している。
【0038】
上側ベース部材42の上端部の円筒形外面65は、テーパした部分167及び側壁169を備えた1対のくさび部材165を更に有している。くさび部材165は、外面65のそれぞれ対応の切除部分内に配置されている。
【0039】
モータバケットリテーナ63は、モータバケットリテーナ63の上端部から内方に延びる湾曲したベーン部分65a,65bを有している。各湾曲ベーン65a,65bは、モータバケットの上方部分58の一部とオーバーラップしている。かくして、モータバケットリテーナ63及び湾曲ベーン65a,65bは、モータバケットを移動及び取り扱い中、固定すると共にこれを定位置に保持するよう働く。特に、モータバケットリテーナ63は、ファン組立体10が逆さまになった場合でも、モータバケットが外れてノズル14に向かって落下するのを阻止する。
【0040】
モータバケットの上側部分58及び下側部分60のうちの一方は、螺旋フィン62aを備えた静止円板の形態をしていて、羽根車52から見て下流側に配置されたディフューザ62を有する。螺旋フィン62aのうちの1つは、上側ベース部材42を垂直に通る線に沿って断面で見て、実質的に逆U字形断面を有する。この螺旋フィン62aは、電力接続ケーブルがフィン62aを貫通することができるよう形作られている。
【0041】
モータバケットは、羽根車ハウジング64内に配置されると共にこれに取り付けられている。羽根車ハウジング64は、ベース12の上側ベース部材42内に配置されている複数個の角度間隔を置いた支持体66、この例では3つの支持体に取り付けられている。全体として切頭円錐形のシュラウド68が、羽根車ハウジング64内に設けられている。シュラウド68は、羽根車52の外縁部がシュラウド68の内面に密接するが、これには接触しないよう形作られている。実質的に環状の入口部材70が、一次空気流を羽根車ハウジング64内に案内するために羽根車ハウジング64の底部に連結されている。グリルメッシュ50の頂部は、入口部材70よりも約5mmだけ上方に間隔を置いて位置している。グリルメッシュ50の高さは、好ましくは、約25mmであるが、15〜35mmであっても良い。羽根車ハウジング64の頂部は、羽根車ハウジング64から放出された空気流をノズル14に向かって案内する実質的に環状の空気出口71を有している。
【0042】
好ましくは、ベース12は、ベース12から出る騒音を減少させる消音化部材を更に有する。この例では、ベース12の上側ベース部材42は、上側ベース部材42のベース寄りに配置された円板形フォーム部材72及び羽根車ハウジング64内に配置された実質的に環状のフォーム部材74を有している。グリルメッシュ50の底部は、円板形フォーム部材72の上面と実質的に同一の高さに且つこれに密接して配置されている。
【0043】
この実施形態では、空気入口部材70は、円板形フォーム部材72から約17〜20mmの距離だけ間隔を置いて位置している。上側ベース部材42の空気入口領域の表面積は、空気入口部材70の周長に空気入口部材70から円板形フォーム部材72の上面までの距離を乗算して得られた値であると考えられる。図示の実施形態における空気入口領域の表面積は、モータからの反射騒音及び振動を吸収するのに必要なフォームの体積と毎秒最高30リットルの主要流量を可能にするよう寸法決めされた空気入口領域のバランスを取っている。フォームの体積が大きいファン組立体は、空気入口領域を必然的に減少させ、それにより、羽根車中への空気流の絞り又はつまみが生じる。羽根車及びモータへの空気の流量を制限することにより、モータは、チョークし又は歪を起こし、過度の騒音を発生させる。
【0044】
可撓性密封部材が、羽根車ハウジング64に取り付けられている。可撓性密封部材は、外部環境から引き込まれた主要空気流を羽根車52の空気出口71及びディフューザ62から放出された空気流から分離することにより、外側ケーシング16と羽根車ハウジング64との間に延びる経路に沿う空気入口部材70への空気の戻りを阻止する。密封部材は、好ましくは、リップシール76から成る。密封部材は、形状が環状であり、羽根車ハウジング64から外側ケーシング16に向かって外方に延びる状態で羽根車ハウジング64を包囲している。図示の実施形態では、密封部材の直径は、羽根車ハウジング64から外側ケーシング16までの半径方向距離よりも大きい。かくして、密封部材の外側部分77は、外側ケーシング16に押し付けられ、それにより、外側ケーシング16の内面又は内側フェースに沿って延び、リップを形成している。好ましい実施形態のシール76は、これが羽根車ハウジング64から遠ざかって外側ケーシング16に向かって延びるにつれて、先端部78までテーパすると共に細まっている。リップシール76は、好ましくは、ゴムで作られている。
【0045】
リップシール76は、電力接続ケーブルをモータ56まで案内する案内部分を更に有している。図示の実施形態の案内部分79は、カラーの形態をしており、この案内部分は、グロメットであるのが良い。
【0046】
図4は、ノズル14の断面図である。ノズル14は、環状の外側ケーシング区分80を有し、この外側ケーシング区分は、環状の内側ケーシング区分82に連結された状態でこの周りに延びている。これら区分の各々は、複数個の互いに連結された部品で形成されても良いが、この実施形態では、外側ケーシング区分80及び内側ケーシング区分82の各々は、それぞれ単一の成形部品で作られている。内側ケーシング区分82は、ノズル14の中央開口部24を構成し、この内側ケーシング区分は、コアンダ面28、ディフューザ面30、案内面32及びテーパ面34を備えるよう形作られた外周面84を備えている。
【0047】
外側ケーシング区分80と内側ケーシング区分82は一緒になって、ノズル14の環状内部通路86を構成している。かくして、内部通路86は、開口部24周りに延びている。内部通路86は、外側ケーシング区分80の内周面88及び内側ケーシング区分82の内周面90によって画定又は構成されている。外側ケーシング区分80は、内面93を備えたベース92並びに上側ベース部材42の上端部に連結可能な2つの対をなす出張り132及び1対の傾斜部134を有する。出張りの各々及び傾斜部134の各々は、内面93にこれから直立した状態で設けられている。かくして、ベース92は、モータバケットリテーナ63の開放上端部及びベース12の上側ベース部材42の上端部に連結されると共にこれを覆っているベース92を有する。対をなす出張り132は、外側ケーシング区分80周りに互いに間隔を置いて配置され、その結果、対をなす出張り132の互いに間隔を置いた配置状態は、上側ベース部材42の上端部の対をなす開放溝161の互いに間隔を置いた配置状態に対応すると共に対をなす傾斜部134の配置状態は、上側ベース部材42の上端部の対をなすくさび部材165の配置状態に対応するようになっている。
【0048】
外側ケーシング区分80のベース92は、一次空気流がベース12の上側ベース部材42の上端部及びモータバケットリテーナ63の開放上端部からノズル14の内部通路86に流入するようかかる一次空気流を通す孔を有している。
【0049】
ノズル14の口26は、ファン組立体10の後部寄りに配置されている。口26は、外側ケーシング区分80の内周面88及び内側ケーシング区分82の外周面84のそれぞれの互いにオーバーラップした又は向かい合った部分94,96によって画定されている。この例では、口26は、実質的に環状であり、図4に示されているように、この口は、ノズル14を直径方向に通る線に沿って見て実質的にU字形の断面を有する。この例では、外側ケーシング区分80の内周面88及び内側ケーシング区分82の外周面84の互いにオーバーラップした部分94,96は、口26が一次空気流をコアンダ面28上でこれに沿って差し向けるよう構成された出口98に向かってテーパするよう形作られている。出口98は、好ましくは0.5〜5mmの比較的一定の幅を有する環状スロットの形態をしている。この例では、出口98の幅は、約1.0mmである。外側ケーシング区分80の内周面88及び内側ケーシング区分82の外周面84の互いにオーバーラップした部分94,96を互いに押し離して出口98の幅を所望のレベルに維持するためのスペーサが口26の周りに間隔を置いて設けられるのが良い。これらスペーサは、外側ケーシング区分80の内周面88か内側ケーシング区分82の外周面84かのいずれかと一体であるのが良い。
【0050】
次に、図5(a)、図5(b)及び図5(c)を参照すると、上側ベース部材42は、ベース12の中間ベース部材40及び下側ベース部材38に対して、図5(b)に示されている第1の完全傾動位置と図5(c)に示されている第2の完全傾動位置との間で動くことができる。この軸線Xは、好ましくは、本体を図5(a)に示されている非傾動位置からこれら2つの完全傾動位置のうちの一方に動かすと、約10°の角度だけ傾けられる。上側ベース部材42及び中間ベース部材40の外面は、上側ベース部材42が非傾動位置にあるとき、上側ベース部材42及びベース12のこれら外面の隣接部分が互いに実質的に面一をなすよう形作られている。
【0051】
図6を参照すると、中間ベース部材40は、下側ベース部材38に取り付けられた環状下面100、実質的に円筒形の側壁102及び湾曲した上面104を有している。側壁102は、複数個の孔106を有している。ユーザにより操作可能なダイヤル22は、孔106のうちの1つから突き出ており、これに対し、ユーザにより操作可能なボタン20は、他の孔106を介して接近可能である。中間ベース部材40の湾曲した上面104は、形状が凹状であり、全体として鞍形であると形容できる。モータ56から延びる電気ケーブル110(図3に示されている)を受け入れる孔108が、中間ベース部材40の上面104に形成されている。
【0052】
図3に戻ってこれを参照すると、電気ケーブル110は、接合部112のところでモータに取り付けられたリボンケーブルである。モータ56から延びる電気ケーブル110は、モータバケットの下側部分60から出て螺旋フィン62aを貫通している。電気ケーブル110の通過経路は、羽根車ハウジング64の形状を辿り、リップシール76の案内部分79は、電気ケーブル110が可撓性密封部材を貫通することができるよう形作られている。リップシール76のカラーにより、電気ケーブルを上側ベース部材42内にクランプしてこれを保持することができる。カフ114が、電気ケーブル110を上側ベース部材42の下側部分内に収容している。
【0053】
中間ベース部材40は、上側ベース部材42を中間ベース部材40上に支持する4つの支持部材120を更に有している。支持部材120は、中間ベース部材40の上面104から上方に突き出ており、これら支持部材は、これらが互いに実質的に等距離を置くと共に上面104の中心から実質的に等距離を置いて位置するよう配置されている。第1の対をなす支持部材120は、図9(a)にB‐B線に沿って配置され、第2の対をなす支持部材120は、第1の対をなす支持部材120と平行である。さらに図9(b)及び図9(c)を参照すると、各支持部材120は、円筒形外壁122、開放上端部124及び閉鎖下端部126を有している。支持部材120の外壁122は、ボールベアリング(球状支承体)の形態の転動要素128を包囲している。転動要素128は、好ましくは、円筒形外壁122の半径よりも僅かに小さい半径を有し、従って、転動要素128は、支持部材120によって保持された状態でこの中で動くことができるようになっている。転動要素128は、支持部材120の閉鎖下端部126と転動要素128との間に設けられた弾性要素130により中間ベース部材40の上面104から押し離されており、その結果、転動要素128の一部が支持部材120の開放上端部124を越えて突き出るようになっている。この実施形態では、弾性部材130は、コイルばねの形態をしている。
【0054】
図6に戻ってこれを参照すると、中間ベース部材40は、上側ベース部材42を中間ベース部材40上に保持する複数本のレールを更に有している。レールは又、中間ベース部材40に対する上側ベース部材42の運動を案内するのに役立ち、従って、上側ベース部材42を傾動位置から動かし又は傾動位置に動かしているときに、中間ベース部材40に対する上側ベース部材42の捩り又は回転が実質的に生じないようになっている。レールの各々は、軸線Xに実質的に平行な方向に延びている。例えば、レールのうちの1本は、図10(a)に示されたD‐D線に沿って位置している。この実施形態では、複数本のレールは、1対の比較的短い外側レール142相互間に位置した1対の比較的長い内側レール140を有している。さらに図9(b)及び図10(b)を参照すると、内側レール140の各々は、逆L字形の形態の断面を有し、各内側レールは、それぞれの1対の支持部材120相互間に延び、中間ベース部材40の上面104に連結された状態でこれから直立した壁144を有している。内側レール140の各々は、壁144の長さに沿って延びると共に壁144の頂部から隣接の外側案内レール142に向かって直角に突き出た湾曲フランジ146を更に有している。外側レール142の各々も又、逆L字形の形態の断面を有し、各外側レールは、中間ベース部材40の上面に連結された状態でこれから直立した壁148及び壁148の長さに沿って延びると共に壁148の頂部から直角に隣接の内側案内レール140から突き出た湾曲フランジ150を有している。
【0055】
次に図7及び図8を参照すると、上側ベース部材42は、実質的に円筒形の側壁160、環状の下端部162及び凹部を構成するよう上側ベース部材42の下端部162から間隔を置いて位置した湾曲ベース164を有している。グリルメッシュ50は、好ましくは、側壁160と一体である。上側ベース部材42の側壁160は、中間ベース部材40の側壁102と実質的に同一の外径を有している。ベース164は、形状が凸状であり、一般に逆鞍形を有するものとして形容可能である。ケーブル110が上側ベース部材42のベース164からカフ114内に延びることができるようにする孔166がベース164に形成されている。2対の停止部材168が、ベース164の周囲から上方に延びている(図8に示されている)。停止部材168の各対は、軸線Xに実質的に平行な方向に延びる線に沿って位置している。複数の対をなす停止部材168のうちの1対の停止部材は、図10(a)に示されたD‐D線に沿って位置している。
【0056】
凸状チルトプレート又は傾動板170が、上側ベース部材42のベース164に連結されている。傾動板170は、上側ベース部材42の凹部内に配置されており、この傾動板は、上側ベース部材42のベース164と実質的に同一の曲率を有している。停止部材168の各々は、傾動板170の周囲に沿って設けられた複数個の孔172の各々からそれぞれ突き出ている。傾動板170は、中間ベース部材40の転動要素128に係合する1対の凸状レース174を構成するよう形作られている。各レース174は、軸線Xに実質的に平行な方向に延びており、各レースは、図9(c)に示されているように、対応のそれぞれ1対の支持部材120の転動要素128を受け入れるよう配置されている。
【0057】
傾動板170は、複数個のランナを更に有し、これらランナの各々は、中間ベース部材40のそれぞれ対応のレールの下に少なくとも部分的に配置され、かくして、そのレールと協働して上側ベース部材42を中間ベース部材40上に保持すると共に中間ベース部材40に対する上側ベース部材42の運動を案内するよう構成されている。かくして、ランナの各々は、軸線Xに実質的に平行な方向に延びている。例えば、ランナのうちの1つは、図10(a)に示されたD‐D線に沿って位置している。この実施形態では、複数個のランナは、1対の比較的短い外側ランナ182相互間に位置した1対の比較的長い内側ランナ180を含む。さらに図9(b)及び図10(b)を参照すると、内側ランナ180の各々は、逆L字形の形態の断面を有し、各内側ランナは、実質的に垂直の壁184及び壁184の頂部の一部から直角に且つ内方に突き出た湾曲フランジ186を有している。各内側ランナ180の湾曲フランジ186の曲率は、各内側レール140の湾曲フランジ146の曲率と実質的に同一である。外側ランナ182の各々も又、逆L字形の形態の断面を有し、各外側ランナは、実質的に垂直な壁188及び湾曲フランジ190を有し、この湾曲フランジは、壁188の長さに沿って延びると共に壁188の頂部から直角に且つ内方に突き出ている。この場合も又、各外側ランナ182の湾曲フランジ190の曲率は、各外側レール142の湾曲フランジ150の曲率と実質的に同一である。傾動板170は、電気ケーブル110を受け入れる孔192を更に有している。
【0058】
上側ベース部材42を中間ベース部材40に連結するために、傾動板170を図7及び図8に示された向きから逆さまにし、傾動板170のレース174を中間ベース部材40の支持部材120の真後ろにこれと一線をなして配置する。上側ベース部材42の孔166を通って延びている電気ケーブル110を傾動板170及び中間ベース部材40のそれぞれの孔108,192に通し、次に図3に示されているようにコントローラ44に接続するのが良い。次に、傾動板170を中間ベース部材40上でこれに沿って滑らせて転動要素128が図9(b)及び図9(c)に示されているようにレース174に係合するようにし、各外側ランナ182の湾曲フランジ190が図9(b)及び図10(b)に示されているようにそれぞれの外側レール142の湾曲フランジ150の下に配置し、各内側ランナ180の湾曲フランジ186を図9(b)、図10(b)及び図10(c)に示されているようにそれぞれの内側レール140の湾曲フランジ146の下に配置するようにする。
【0059】
傾動板170を中間ベース部材40上の中央に位置決めした状態で、上側ベース部材42を傾動板170上に下降させ、停止部材168が傾動板170の孔172内に配置されると共に傾動板170が上側ベース部材42の凹部内に収容されるようにする。次に、中間ベース部材40及び上側ベース部材42を逆さまにし、ベース部材40を軸線Xの方向に沿って変位させて傾動板170に設けられている第1の複数個の孔194aが現われるようにする。これら孔194aの各々を上側ベース部材42のベース164に設けられている管状突出部196aに位置合わせする。セルフタッピンねじを孔194aの各々にねじ込んでこれが下に位置する突出部196aに入るようにし、それにより傾動板170を上側ベース部材42に部分的に連結する。次に、中間ベース部材40を逆方向に変位させて傾動板170に設けられている第2の複数個の孔194bが現われるようにする。これら孔194bの各々も又、上側ベース部材42のベース164に設けられている管状突出部196bに位置合わせする。セルフタッピンねじを孔194bの各々にねじ込んでこれが下に位置する突出部196に入り、それにより上側ベース部材42に対する傾動板170の連結を完了させる。
【0060】
上側ベース部材42を中間ベース部材40に取り付け、下側ベース部材38の底面43を支持面上に位置決めすると、上側ベース部材42は、支持部材120の転動要素128によって支持される。支持部材120の弾性要素130は、上側ベース部材42を傾動させたときに、中間ベース部材40の上面の擦りを阻止するのに十分な距離だけ転動要素128を支持部材120の閉鎖下端部126から押し離す。例えば、図9(b)、図9(c)、図10(b)及び図10(c)の各々に示されているように、上側ベース部材42の下端部162は、上側ベース部材42を傾動させたときに、中間ベース部材40の上面104との接触が阻止されるようかかる上面から押し離される。さらに、弾性要素130の作用により、ランナの湾曲フランジ186,190の凹状上面がレールの湾曲フランジ146,150の凸状下面に押し付けられる。
【0061】
上側ベース部材42を中間ベース部材40に対して傾動させるため、ユーザは、上側ベース部材42を軸線Xに平行な方向に滑らせて上側ベース部材42を図5(b)及び図5(c)に示された完全傾動位置のうちの一方に向かって動かし、それにより転動要素128がレース174に沿って動くようにする。上側ベース部材42がいったん所望の位置になると、ユーザは、上側ベース部材42を解除し、この上側ベース部材は、ランナの湾曲フランジ186,190の凹状上面と重力の作用で図5(a)に示された非傾動位置に向かう上側ベース部材42の運動に抵抗するよう作用するレールの湾曲フランジ146,150の凸状下面との間の接触により生じた摩擦力によって所望の位置に保持されている。上側ベース部材42の完全傾動位置は、各対の停止部材168のうちの1つと対応の内側レール140の相互当接によって定められる。
【0062】
図2b及び図2cを参照すると、ノズル14をベース12に連結するため、ノズル14を図2cに示されている向きから逆さまにし、外側ケーシング区分80のベース92の出張り132を上側ベース部材42の上端部の開放溝161の開放上端部と真っ直ぐ一線をなして配置する。この位置では、ベース92の1対の傾斜部134は、上側ベース部材42の上端部の1対のくさび部材165と真っ直ぐ一線をなし、各くさび部材165のテーパ付き表面は、対応の傾斜部134の上面に当接する。出張り132は、開放溝161内に受け入れられ、ベース92は、上側ベース部材42の上端部上に載せられる。出張り132は、ベース12に対するノズル14の回転により起動163に係合してこれを動かすようになっている。また、回転により、傾斜部134は、くさび部材165のテーパ部167に上がってこれに沿って摺動する。ベースに対するノズルの回転を続けると、傾斜部134は、くさび部材165の側壁169上に押し上げられる。次に、傾斜部134は、側壁169によって保持される。このように、ノズル14をベース12に係合させる。回転にあたっては過度に大きな回転力を必要とせず、組み立てをユーザにより実施できる。
【0063】
いったん係合させると、ノズル14は、傾斜部134がくさび部分165の側壁169を越えて位置しているのでベース12から離脱するのが阻止される。本明細書において説明する差し込み型取り付け方式では、係合に必要な力よりも、傾斜部134とくさび部分165を互いに離脱させるのに必要な力の方が著しく大きい。
【0064】
例えば保守又はノズル14を別のノズル14に交換するためにノズル14をベース12から取り外すためには、ノズル14をベース12に係合させる方向とは逆の方向にノズル14をベース12に対して回す。図示の実施形態では、ノズル14をベース12に連結するためにノズル14をベース12に対して時計回りに回し、ノズル14をベース12に対して反時計回りに回してノズル14をベース12から取り外す。反時計回りの方向の適当な回転力により、上側ベース部材42の上端部の側壁65は、内方に撓むようになり、これに対し、外側ケーシング区分80のベース92の内面93は、外方に撓むようになる。撓みにより、傾斜部134とくさび部材165は、互いに半径方向に遠ざかり、その結果、傾斜部134は、外方に変位してくさび部材165の側壁169から遠ざかり、その結果、ベース12に対するノズル14の回転により、傾斜部134をテーパ部167に沿って摺動させることができる。ノズル14をベース12から取り外すには、係合に必要な力よりも大きな力が必要であるが、必要な力は、ファン組立体のユーザの及ぼし方で適切な場合があり、又は、製造時にのみ行うのに適していても良い。上側ベース部材42の上端部の側壁65は、ユーザ又は組み立て作業による動きに適した弾性を有するのが良い。
【0065】
ファン組立体10を作動させるため、ユーザは、ベース12のボタン20のうちの適当な1つを押し、これに応答して、コントローラ44は、モータ56を作動させて羽根車52を回す。羽根車52の回転により、一次空気流が空気入口18を通ってベース12内に引き込まれる。一次空気流は、モータの速度に応じて、毎秒20〜30リットルであるのが良い。一次空気流は、羽根車ハウジング64及び上側ベース部材42の上端部及びモータバケットリテーナ63の開放上端部を順次通ってノズル14の内部通路86に入る。空気出口71からの一次空気流の放出方向は、前方且つ上方の方向である。ノズル14内において、一次空気流は、ノズル14の中央開口部24周りに互いに逆方向に進む2つの部分空気流に分割される。ノズル14に側方から流入した一次空気流の一部は、それほど案内されることなく、内部通路86中に側方に入り、ノズル14にX軸線に平行な方向で流入した一次空気流の別の一部は、モータバケットリテーナ63の湾曲ベーン65a,65bによって案内され、それにより一次空気流は、内部通路86中に側方に流入することができる。ベーン65a,65bにより、空気流をX軸線に平行な方向から遠ざかる方向に差し向けることができる。部分空気流は、内部通路86を通過する際、空気は、ノズル14の口26に流入する。口26内への空気流は、好ましくは、ノズル14の開口部24周りにおいて実質的に均等である。口26の各区分内において、部分空気流の一部分の流れ方向が実質的に逆になる。部分空気流の一部分は、口26のテーパ付き区分により絞られ、出口98を通って放出される。
【0066】
口26から放出された一次空気流は、ノズル14のコアンダ面28上でこれに沿って差し向けられ、それにより外部環境からの、特に口26の出口98周りの領域及びノズル14の後部周りからの空気の同伴によって二次空気流が生じる。この二次空気流は、ノズル14の中央開口部24を通り、ここで、二次空気流は、一次空気流と合流し、それによりノズル14から前方に放出される全空気流又は風が生じる。モータ56の速度に応じて、ファン組立体10から前方に放出される空気の流れの質量流量は、毎秒最大400リットル、好ましくは毎秒最大600リットルになる場合があり、送風の最大速度は、2.5〜4m/sになる場合がある。
【0067】
ノズル14の口26に沿う一次空気流の均等な分布により、空気流は、ディフューザ面30上でこれに沿って一様に流れるようになる。ディフューザ面30により、空気流が膨張の制御された領域を通って動くようになるので空気流の平均速度が減少する。開口部24の中心軸線Xに対するディフューザ面30の比較的浅い角度により、空気流の膨張は、徐々に起こることができる。もしそうでなければ、強烈な又は迅速な広がりにより空気流は、乱れて膨張領域中に渦が生じる。かかる渦により、空気流中に生じる乱流及び関連の騒音が増大する場合があり、このことは、特に家庭用製品、例えばファンでは望ましくない場合がある。ディフューザ面30を越えて前方に放出された空気流は、引き続き広がる傾向がある。開口部30の中心軸線Xに実質的に平行に延びる案内面32が設けられているので、空気流は一段と収斂又は集中する。その結果、空気流は、効率的にノズル14から出て行くことができ、それによりファン組立体10から数メートルの距離を置いたところで空気流を迅速に受けることができる。
【0068】
本発明は、上述の詳細な説明には限定されない。当業者には変形例が明らかであろう。
【0069】
ノズルに対するベースの回転により又はベースの一部分の回転によりノズルの取り外しを達成することができる。別の連結手段、例えばスナップ嵌め及び解除連結方式を使用することができる。ベース内に設けられる他の変形例及びコンポーネントを使用することができ、例えば、消音化部材及び消音化コンポーネント、例えば消音化フォーム又は吸音フォームは、任意の形状に形成でき又は任意適当な構造のものであって良い。例えば、フォームの密度及び種類を変更しても良い。モータバケットリテーナ及び密封部材は、上述した寸法形状とは異なる寸法形状を有して良く、これらは、ファン組立体内に別の位置に配置されても良い。密封部材で気密シールを形成する技術は、別の仕方であっても良く、かかる技術としては、追加の要素、例えばグルー又は取り付け具の使用が挙げられる。密封部材、案内部分、ベーン及びモータバケットリテーナは、適当な強度及び適当な可撓性又は剛性を備えた任意の材料、例えば、フォーム、プラスチック、金属又はゴムで形成できる。ベースに対する上側ベース部材42の運動を電動化し、ユーザがボタン20のうちの1つを押すことによって作動されても良い。
【0070】
本発明は、以下のような態様としても良い。
(1)ノズルは、ベースに対してノズルの回転によりベースから取り外し可能である。
(2)ノズルは、ベースに対するノズルの回転を阻止するようベースの一部分に解除可能に係合する戻り止めを有する。
(3)ベースの部分は、くさびから成る。
(4)戻り止めは、ノズルをベースから取り外すよう撓んでベースの部分との係合を解除するよう構成されている。
(5)ノズルは、ベースから遠ざかるノズルの運動を阻止するようベースの一部分に解除可能に係合する第2の戻り止めを有する。
【符号の説明】
【0071】
10 ファン組立体
12 ベース
14 ノズル
24 開口部
26 口又はマウス
28 コアンダ面
30 ディフューザ面
32 案内面
46 揺動機構体
52 羽根車
56 モータ
62a 螺旋フィン
63 モータバケットリテーナ
64 羽根車ハウジング
65a,65b 湾曲ベーン
70 空気入口
76 リップシール
86 内部通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風を生じさせる羽根なしファン組立体であって、前記ファン組立体は、ベースに取り付けられたノズルを有し、前記ノズルは、内部通路と、前記内部通路から空気流を受け入れる口とを有し、前記空気流は、前記口を通って前記ファン組立体から放出され、前記ノズルは、前記ファン組立体の外部からの空気を前記口から放出された空気流により引き込むよう通す開口部を構成し、前記ノズルは、前記ベースから取り外し可能であり、ベースは、空気流を生じさせる手段を収容しており、前記ベースは、前記ノズルが前記ベースから取り外されると、前記ベースからの前記空気流発生手段の取り外しを阻止する手段を有する、ファン組立体。
【請求項2】
前記ベースからの前記空気流発生手段の取り外しを阻止する前記手段は、前記空気流発生手段の上方に配置されたリテーナから成る、請求項1記載のファン組立体。
【請求項3】
前記空気流発生手段は、モータハウジング内に配置されたモータを含み、前記ベースからの前記空気流発生手段の取り外しを阻止する前記手段は、前記ベースに対する前記モータハウジングの運動を可能にするよう構成されている、請求項1又は2記載のファン組立体。
【請求項4】
前記開口部は、前記ベースを受け入れるよう寸法決めされている、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項5】
前記ノズルは、前記ベースから見て遠くに位置する前記ノズルの端から前記ベースに隣接して位置する前記ノズルの端まで延びる高さを有し、前記ベースは、前記ノズルから見て遠くに位置する前記ベースの端から前記ノズルに隣接して位置する前記ベースの端まで延びる高さを有し、前記ベースの前記高さは、前記ノズルの前記高さの75%以下である、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項6】
前記ベースの前記高さは、前記ノズルの前記高さの65%〜55%である、請求項5記載のファン組立体。
【請求項7】
前記ファン組立体の高さは、300mm〜400mmである、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項8】
前記ベースは、実質的に円筒形である、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項9】
前記口は、前記ノズルの後部寄りに配置されている、請求項1〜8のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項10】
前記ノズルは、前記口に隣接して位置する表面を有し、前記口は、前記空気流を前記表面上でこれに沿って差し向けるよう配置されている、請求項1〜9のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項11】
前記ノズルは、前記表面の下流側に配置されたディフューザを有する、請求項10記載のファン組立体。
【請求項12】
前記ノズルは、環状内側ケーシング区分及び環状外側ケーシング区分を有し、前記ケーシング区分は、一緒になって、前記内部通路及び前記口を構成している、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のファン組立体。
【請求項13】
前記口は、前記内側ケーシング区分の外面と前記外側ケーシング区分の内面との間に配置された出口を有する、請求項12記載のファン組立体。
【請求項14】
前記出口は、スロットの形態をしている、請求項13記載のファン組立体。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図2c】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5(a)】
image rotate

【図5(b)】
image rotate

【図5(c)】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9(a)】
image rotate

【図9(b)】
image rotate

【図9(c)】
image rotate

【図10(a)】
image rotate

【図10(b)】
image rotate

【図10(c)】
image rotate


【公開番号】特開2012−177379(P2012−177379A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−140127(P2012−140127)
【出願日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【分割の表示】特願2010−65065(P2010−65065)の分割
【原出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】