説明

フィルターおよび膜の欠陥検知システム

本発明は、基体30が、流体または流体に含まれる成分の流れが第一面から第二面に通ることを防ぐように適合されている第一面および第二面を有する基体30中の漏れの位置を捜しあてる方法、およびこの方法に有用なシステム10を対象とし、ここで方法はa)第一面を第二面から離し;b)第一面と第二面との間に圧力差をつくり、ここで第一面上の圧力は第二面上の圧力より高く;c)第二面または基体30を含むデバイス11の出口32をバッフル23と接触させ、ここでバッフル23はパターンを形成する複数の相互連結部を有し、そしてバッフル23は基体30の第二面または基体30が配置されたデバイスの流体出口32を覆うために十分なサイズであり、そしてバッフル23のパーツは粒子33が通過できる開口を作成し;d)バッフル23の表面を拡散光源24からの光に暴露し;e)基体30の第一側を、基体30が基体30の第一面に保持するように設計されている粒子サイズの粒子33を含有する運搬流体と接触させ;f)基体30を通過した粒子33により散乱された光について、バッフル23の表面上の空間をモニタリングすることを含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粒状物質を単離するために、またはバリアを形成するためにバリアフィルム、膜またはフィルターのような基体(substrate)中の欠陥を確認し、そしてその位置を捜しあてるために有用なシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子物質を単離するため、または流体、ガス、光および固体からのバリアを形成するために設計された基体は当該技術分野で周知である。そのような基体に含まれるものは、バリアにわたり特定の流体の透過を防止するように設計されているバリアフィルムである。バリアフィルムを利用する流体の例には酸素および水がある。一般にはバリアフィルムは流体源と流体から保護すべき物体または領域との間に配置される。別のクラスのそのような基体は膜システムである。一般にはこれらの膜システムは、流体の混合物を分離できる、または流体から固体もしくは粒子を分離できるバリアを利用する。膜の1クラスは、種々のガス状物質の混合物を成分に分離し、例えば窒素から酸素を、または気流から二酸化炭素を分離する。別のクラスの膜システムは液体から粒状物質または同伴もしくは溶解した化学種を分離するために設計されている。一例には汽水、または塩水から塩を除去するために設計された逆浸透膜がある。別の例には液体から高分子量有機化合物を除去することができる限外濾過膜がある。別のクラスの基体はウォールフローフィルター(wall
flow filter)である。ウォールフローフィルターは一般にセラミック基材であり、そして流体から粒子をサイズに基づき分離する。ウォールフローフィルターの一般的デザインは、成形されたセラミック部品を含んでなり、この部品は一方向に部品を通って延びる流路(flow passage)を持つ。ウォールフローフィルターは一方向に一連の壁を有し、この壁は、壁と流路が互いに平行して配置され、そして壁と流路が成形されたセラミックパーツを通って延びるように一般には配列された流路を規定する。壁および流路に対して垂直方向に、ウォールフローフィルターは一般に一定の断面形を示す。この断面形はウォールフローフィルターの意図する使用に適する任意の形状であることができる。この断面形は円状、楕円状、正方形、長方形、多面形、または正方形、長方形もしくは多面形のパーツの集合により定められる形状でよい。幾つかの態様では、ウォールフローフィルターは各末端に所望の断面形を有する2つの面を現し、そして流路はフィルターの面に対して垂直であり、そして1つの末端または面からもう一つの末端または面に延びている。しばしばこの配置は、フィルターの各末端が蜂の巣に類似して見えるのでハニカムデザインと呼ばれる。好適な態様では、ウォールフローフィルターは、円形または楕円形の断面形を有する円筒形を有する。別の好適な態様では、ウォールフローフィルターは複数の別個に形成されたパーツを有し、これは一緒に集合して所望の断面を流路の方向に対して垂直方向に形成する。この最後の例では、ウォールフローフィルターの断面は、ウォールフローフィルターを形成するために使用したパーツの断面の集合体を含んでなり、そして任意の所望する形状に設計することができる。ウォールフローフィルターはしばしば、複数の流路を規定する複数の壁を有するように配列される。ウォールフローフィルターの一端では、流路は一つ置きに、流体が塞がれた流路の末端を通過できないように塞がれる。もう一つの末端では、残りの通路が同様の様式で塞がれる。この配列で、各流路は一端で開いており、そして反対の末端では塞がれている構造が得られる。各流路は塞がれている通路により囲まれ、その反対側ではその流路が塞がれる。流体流から粒子を分離するために、流体流はフィルターの一末端を通してその末端で流路に導入される。この流路のもう一つの末端は塞がれているので、流体は流路の多孔性壁を通ってフィルターを出て、そして流体が導入された流路に隣接する流路に入ることができるだけである。流体が進むこの流路は流体の導入から反対の末端で開いている。一般に圧力差は、流体を流路の壁を通して押し流すために、流体が最初に導入された流路と、それに隣接した流路
との間で維持される。流体中に含まれる流路の壁の孔よりも大きいサイズの粒子物質は流体が導入された流路の壁上に保持される。フィルターの反対末端から流れ出る流体は、流路の壁に見出される孔よりも大きいサイズの粒子を実質的に含まない。好適な態様では、ウォールフローフィルターの製造者は、所望の分離を促進するために比較的均一な孔を持つ壁を製造するように適合させている。セラミックウォールフローフィルターの設計および製造は当該技術分野で周知であり、本発明の主題ではない。フィルムまたは膜として使用できる基体は、実質的に平らであり、そして分離または精製される流体はフィルムの片側と接し、そしてフィルムを通過することを防ぐか、または所望の流体がフィルムを通過して、そして反対側に集められ、そして望まない物質は元の接触面に留まるかのいずれかである。別の態様では基体は、分離しようとする流体を供給する入口および精製された流体を回収する出口を有するデバイスに別の様式で配置される。この出口は実際に分離する種から離れていてもよい。このタイプの構造例はウォールフローフィルター、中空糸膜および渦巻き型膜システムである。
【0003】
これらのバリアフィルム、膜またはフィルターが包含されたデバイスでは、製作中の欠陥により望ましくない流体または特定物質が回収された流体に流れ込むことを可能にする恐れがある。またバリアフィルム、膜またはフィルターに欠陥があれば、望ましくない流体または特定物質がバリアフィルム、膜またはフィルターを通過できる。そのような欠陥により、それらは使用に適さないものとなる。それ故欠陥があるバリアフィルム、膜またはフィルター、および欠陥によりバリア特性を有効に利用できず、または必要な分離を有効に行うことができない欠陥を含むシステムを確認することが望ましい。ウォールフローフィルター中のそのような欠陥を確認する方法および装置は当該技術分野で知られており、Kato,特許文献1、Gargano et al特許文献2、Gargano et al特許文献3、Hijikata et al特許文献4およびZoeller,III特許文献5を参照にされたい(すべて引用により本明細書に編入する)。これらすべては高度に指向性がある光源、レーザーの使用を必要とするシステムおよび方法を開示し、ここで大変薄い光のシートを使用してウォールフローフィルターを出る粒子物質の位置を捜す。これらの方法には光の薄いシートがウォールフローフィルターの表面からある距離で配置されることを必要とする。
【0004】
バリアフィルム、膜、フィルター、およびバリアフィルム、膜またはフィルターを含むシステム中の欠陥を確認し、そして位置を捜しあてるシステムおよび方法が未だに必要である。製造工程の一部として適時の様式で欠陥を確認し、そして位置を捜しあて、そしてバリアフィルム、膜またはフィルター中の欠陥の位置を確認できるか、またはバリアフィルム、膜またはフィルターを含むシステムからの出口で欠陥の位置を確認できる非破壊的様式で操作するシステムおよび方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第2009/0051909号明細書
【特許文献2】米国特許出願第2007/0022724号明細書
【特許文献3】米国特許出願第2007/0238191号明細書
【特許文献4】米国特許第5,102,434号明細書
【特許文献5】米国特許第7,520,918号明細書
【発明の概要】
【0006】
本発明は、流体の成分または液体から固体を分離するように適合されている基体の欠陥の位置を捜しあてるシステムに関する。互いに離された第一および第二面の少なくとも2つの面を有するそのような基体、そしてここでこの基体またはこの基体を含むシステムは、流体が基体を通過するための出口点を有する。本発明のシステムは:a)第一面上に保
持するように基体が適合されている粒子のサイズより大きい制御されたサイズの粒子を生成することができる粒子供給源(a particle source);b)基体の第一および第二面の間の圧力差をつくるシステム;c)拡散光源;d)粒子が通過できる複数の流路または開口を有するバッフル;e)粒子生成機から基体の第一面への閉鎖流路(flow path)を含んでなり、ここで光源は基体の第二面または基体を含むデバイスの出口の方向に向けられ、光源からの光の方向の角度、およびバッフルの内部連結部のパターンおよびサイズは、光源からの検出可能な光が基体の第一面または基体の出口に直接接することがないよう選択される。本文脈で使用する「検出可能な光が〜しない」とは、基体の表面または基体を含むデバイスの出口に衝突する光源からの光が、基体の表面または基体を含むデバイスの出口を出る特定物質の存在のモニタリングを妨害しないことを意味する。
【0007】
別の態様では、本発明は第一面を有する壁および第一面から反対側の壁上に位置する第二面を含んでなる基体中の欠陥の確認および/または位置を捜しあてる方法に関し、この方法は、本明細書に記載するシステムに基体を、壁の第一面および壁の第二面を互いに離して配置し;第一面上に保持するように基体が設計されているサイズの粒子を含有する流体を、第一面上の圧力が第二面上の圧力よりも高い条件下で接触させ;拡散光源の光をバッフルに向け、そしてバッフルの表面を、バッフルを通過して光源からの光を散乱する粒子についてモニタリングすることを含んでなる。好適な態様では、バッフルの表面は撮像システムを使用してモニタリングされる。
【0008】
別の態様では、第一および第二面を有する基体中の漏れの位置を捜しあてる方法に関し、ここで基体は第一面から第二面へ基体を通る流体、または流体に含まれる成分の流れを防ぐように適合され、ここでこの工程が:a)第一面を第二面から離し;b)第一面と第二面との間に圧力差をつくり、ここで第一面上の圧力は第二面上の圧力よりも高く;c)第二面または基体を含むデバイスの出口をバッフルと接触させ、このバッフルは複数の流路を有し、そしてバッフルは基体の第二面または基体が配置されたデバイスの流体出口点を覆うために十分サイズであり、そしてバッフルの流路は粒子が通過できる開口を提供し;d)バッフルの表面を拡散光源からの光に暴露し;e)基体の第一側を、基体の第一面に保持するために基体が設計されている粒子サイズの粒子を含有する運搬流体と接触させ;f)基体およびバッフルを通過した粒子により散乱された光について、バッフルの表面のすぐ上の空間をモニタリングすることを含んでなる。
【0009】
本発明の中に存在する他の態様のように、本明細書に示し、そして記載するように、上記に参照した観点および例は非限定的であると考えるべきである。本発明のシステムおよび方法は、標準的な光源の使用を可能とし、これはレーザーのような高度に指向的な光源(非拡散光源)とは反対の拡散光源である。本発明のシステムおよび方法は、基体および基体を含むシステムの欠陥の確認および位置の決定を非破壊的様式で可能とし、これは特定の状況下で、基体または基体を含むシステムの修復を容易にする。本発明のシステムおよび方法は、粒子物質が基体または基体を含むデバイスから出ることを基体または出口付近、例えば基体の表面または基体を含むデバイスの出口の1mm以内で製造者に見えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のシステムのホルダーに配置されたウォールフローフィルターの図である。
【図2】欠陥を試験するデバイスにおけるウォールフローフィルターの図である。
【図3】ウォールフローフィルターの出口面の図である。
【図4】バッフルがウォールフローフィルターの上に配置された出口面の図であり、フィルターの面を出る水粒子により散乱される光の画像を示す。
【図5】水粒子により散乱された光の画像である。
【図6】ウォールフローフィルターの出口面に重ねられた水粒子により散乱された光の画像である。
【図7】欠陥試験デバイスにおけるウォールフローフィルターの図であり、バッフル表面の平面に対して比較されるバッフル中心の拡散光の中心ベクトルの角度を示す。
【図8】ウォールフローフィルターの壁の欠陥を通る粒子物質の流れを示すウォールフローフィルターの断面図である。
【図9】ウォールフローフィルターの3つの流路、および壁の1つの欠陥を通る粒子の流れを示す。
【0011】
好適な態様の詳細な説明
本明細書に提示する解釈および具体的説明は、本発明の分野の当業者にその原理およびその現実的応用を知らせることを意図している。当業者は本発明を特定の用途の要件に最も適することができるように、その多くの形態に適合および応用することができる。したがって、説明するような本発明の具体的態様は、余すところがない、すなわち本発明の限界であることを意図していない。したがって本発明の範囲は本明細書に含まれる記載を参照するだけでなく、添付する請求の範囲を参照にして、そのような権利が与えられる請求の範囲と同等の完全な範囲と一緒に定められるべきである。他の組み合わせも、以下の請求の範囲から調べ出されるように可能であり、それらも参照により記載する明細書に編入する。
【0012】
本発明のシステムおよび方法は基体中の欠陥の位置を捜しあてることに関し、ここで基体はバリア層または濾過層を含んでなる。好ましくは本明細書で使用する基体は固有の厚さ、すなわち壁、および2つの表面、第一面および第二面を有する物質を指し、ここで表面はこの2つの表面間の物質により互いに離されることができる。互いに離れていることができるとは、流体を第一面から第二面に運ぶために、流体を基体の壁を通過させることができるように2つの面が配置できることを意味する。本明細書で使用するバリアは、流体、粒子または光がバリア層を通過することを防止する固有の特性を指す。濾過層は、流体流の成分または流体流に含まれる成分を流体流から分離するために設計された物質を指す。濾過層は濾過層が作られている物質中での2つの流体の溶解度および拡散性の差異に基づくか、または濾過層の孔のサイズのいずれかに基づき分離を行うことができる。一般には、濾過層がサイズにより物質を分離するように設計されている場合、孔サイズが慎重に設計される。この基体は、流体を基体に通すために第一面および第二面を互いに離すことができる任意の形態を取ることができる。そのような形態の例には、ウォールフローフィルター、平らなシート、フィルム、中空ファイバー、螺旋に巻いた膜系等がある。使用中、基体はシステムに暴露されるか、またはシステム内に配置されることができる。基体がシステム内で使用される場合、システムは一般に第一面を第二面から離すように設計される。そのようなシステムは一般に流体混合物を基体の第一面に供給するための入口、および基体の壁を通過する流体の部分を取り出す出口を有する。基体がこれまで記載したウォールフローフィルターである態様では、ウォールフローフィルターは2つの面、末端を有し、これは好ましくは流路の方向に対して垂直方向に平面状である。流路は好ましくはウォールフローフィルターの2面の平面に対して垂直に方向付けられている。ウォールフローフィルターの一末端は流路の開口である。この開口末端の反対側の流路の末端は、流路から流体が流れ出ることを防ぐことができる物質で塞がれている(plugged)。
開いている通路はどれも、塞がれた流路に囲まれている。同様の様式で、塞がれた流路はどれも開いた流路に囲まれている。もう一方の末端で、塞がれた通路は開き、そして開いた通路は塞がれている。この設計の結果、流体は入口端に導入され、そして基体の第一面に接触するようになり、そして基体の第一面上に基体の第二面より高い圧が存在する場合、流体は基体の壁を第一面から第二面に向かい通過する。流体が孔より大きいサイズの物質を含めば、物質は基体の第一面上に保持される。本明細書で使用する時、流体の成分を分離することとは、流体の種々の部分を成分のサイズまたは溶解度および拡散性のいずれかに基づき基体を介して分離することを意味する。本明細書で使用する時、基体の第一面は入口と接している流路の表面である。本明細書で使用する時、基体の第二面は出口と連通している流路の表面である。孔サイズとは基体に含まれる開口の最大サイズを指す。一般に基体は、基体が流体から特定サイズの粒子物質を分離することができるように制御された最大サイズを有するように設計されている。
【0013】
基体中の欠陥とは、基体を通過することが防止されるように基体が設計されている基体を、流体成分が通過できるようにする開口が基体にあることを意味する。一般には、欠陥は所望の孔サイズより大きい穴またはひびを基体中に含んでなる。これらの欠陥により基体の第一面上に保持されるように意図された物質は基体を通過できるようになる。そのような欠陥は基体を無効にする。基体を含むシステムの内容では、欠陥は一般には基体の第一面を基体の第二面から離すことができず、これにより望ましくない物質の入口から出口への直接的通過が可能になる。欠陥基体および/またはシステムの確認は、製造者が欠陥を正すか、または欠陥システムの販売を防ぐことができるようにする。
【0014】
一般に、本発明は流体を分離または流体から成分を分離するように適合された基体中の欠陥の位置を捜しあてるためのシステムを含んでなり、この基体は少なくとも2つの表面、第一面および第二面を有し、これらは互いに離され、そしてここで基体または基体を含むシステムは、基体を通過する流体の出口点を有し、このシステムは:a)基体が第一面から第二面に通すように適合されている粒子サイズよりも大きい制御されたサイズの粒子を生成することができる粒子供給源;b)基体の第一および第二面の間に圧力差をつくるシステム;c)拡散光源;d)パターンを形成する複数の相互連結部を有するバッフル、ここでこのバッフルは第二面または基体を含むデバイスの流体出口点を覆うために十分なサイズであり、ここで相互連結部は粒子が通過できる開口を作成し;e)粒子生成機から基体の第一面への閉鎖流路を含んでなり:ここで光源は基体の第二面または基体を含むデバイスの出口に光を送達し、光源からの光の方向の角度、およびバッフルの相互連結部のパターンおよびサイズは、基体の第一面または基体を含むデバイスの出口に直接接し、そして基体の第一面または基体を含むデバイスの出口により反射される光源からの光が、基体または基体を含むデバイスの出口を通過する任意の粒子により散乱される光をモニタリングする能力を妨害しないように選択される。基体または基体を含むデバイスの出口により散乱される光は、それが拡散光源または周辺光のいずれに由来しても、出てくる粒子により反射される光を検出するように適合されているシステムにより検出されないようにするために強度が低いことが望ましい。基体中の欠陥を通過する粒子により散乱される光は、基体の任意の散乱光よりも強度が強くなければならない。ここで使用される出口点とは、第一面から第二面に基体の壁を通過した流体のための出口を指し、この出口点は基体の第二面付近を通った流体を取り出すために使用される。ウォールフローフィルターの内容では、この基体は流路の壁を指し、そしてデバイスの出口は基体の第二面に連通する流路と連通するウォールフローフィルターの末端を指す。
【0015】
本発明のシステムは粒子供給源を含む。粒子は基体に設計された孔よりもサイズが大きく、そして基体の出口点から、入射光またはシステムを通過する時に光を散乱できる任意の粒子を含んでなることができる。利用する粒子は、流体中で拡散できる必要がある。ここで使用する流体は、圧力差にかけられた時、流動する物質である。ここで使用する流体
は好ましくは液体もしくはガス状であり、そしてより好ましくはガス状である。粒子は粒子が光を散乱すれば、固体、液体もしくはガスであることができ、より好ましくは粒子は固体または液体である。一般的用語で、粒子供給源は所望の特性を有する所望のサイズの粒子を形成できる任意のデバイスまたはシステムである粒子生成機である。一つの態様では、粒子は液体物質から形成される。粒子流体は好ましくは、ミストまたは霧である空気中の細かい液滴の懸濁物である。この態様における粒子生成機は、微細な粒子ミストを生成するデバイス、例えば噴霧器、ネブライザー、アトマイザー等である。粒子を形成するために使用する液体は、光を散乱する粒子を形成できる任意の液体でよい。使用できる好ましい液体には、水、グリコール等があるが、水が好適である。別の態様では、粒子はスモーク、煤煙、香の煙、小麦粉等であることができる。そのような粒子を生成する任意のシステムを粒子生成機として使用することができる。使用する粒子のサイズは、基体の孔サイズおよび問題の欠陥のサイズに依存する。粒子のサイズには現実的な制約がある。粒子のサイズに関する下限は、検出可能な様式で光を散乱する粒子の最小サイズである。すなわち有用な最小の粒子サイズは、そのサイズの粒子が基体または基体を含むデバイスを出て、そして非拡散光源からの光と接触する時、光を散乱する最小の粒子サイズである。有用な粒子サイズに関する上限は、粒子を運搬体(carrier)中で運ぶ能力に基づく。粒子は大きすぎると、それらを運搬流体で運ぶことができない。粒子サイズは好ましくは約0.1マイクロメートル以上、より好ましくは約0.5マイクロメートル以上、より一層好ましくは約1.0マイクロメートル以上、そして最も好ましくは約5マイクロメートル以上である。基体がウォールフローフィルターの態様では、粒子サイズは約100マイクロメートル以下、より好ましくは約20マイクロメートル以下、そして最も好ましくは約15マイクロメートル以下である。
【0016】
好ましくは粒子は運搬流体に分散される。運搬流体は基体、および分離するために基体が設計されている物質の性質に従い決定される。好ましくは流体はガスである。粒子は、基体に有害ではない任意のガスに分散することができる。このガスは空気、酸素、窒素、二酸化炭素または不活性ガスであることができる。好ましくはガスは空気である。好ましくは、空気は同伴する粒子物質を除去するために濾過される。幾つかの態様では、システムはガス供給源を含んでなることができる。粒子を輸送でき、そして基体またはそれが配置されるシステムに有害ではない任意のガス供給源を使用できる。ガス供給源は好ましくはガスもしくはその組み合わせ物用のフィルターが付いた所望するガスの加圧タンク、送風機(blower)であることができる。
【0017】
システムはさらに、粒子を運搬流体に分散するためのデバイスを含んでなることができる。粒子を、粒子と基体との接触を促進する運搬流体へ分散することを促進する任意のシステムを使用できる。そのような分散デバイスには、噴霧器、回転翼もしくはエアージェットを含む混合チャンバー、静置ミキサー、超音波アトマイザーまたは再循環器がある。一つの態様では、分散デバイスは中に粒子が導入され、粒子を空気に分散する送風機をさらに含み、そして好ましくは回転翼をさらに含むチャンバーである。
【0018】
このシステムは基体の壁にわたり圧力差をつくるデバイスを利用する。この圧力差は基体の第一面と基体の第二面の間にあり、特に基体の第一面上の圧が第二面の圧より高い。圧力差を作成する任意のデバイスを使用することができる。一つの態様では、基体の第一面上の圧を上げるデバイスが使用され得る。基体の第一面上の圧を上げるデバイスの例には、ガス送風機、加圧ガスタンク、ガスコンプレッサーおよびそれらの組み合わせがある。別の態様では、基体の第二面上の圧を下げるデバイスを使用することができる。好適な態様では、第二面に接する領域上に真空が形成される。基体の第二面に接する領域に真空を形成するための手段の例には、真空ポンプ、分子拡散ポンプ、シリンジポンプ、またはそれらの組み合わせがある。圧力差は、運搬流体を第一面上から第二面へ基体の壁を通して流し、そして第二面から運び出すように選択される。必要な特定の圧力差は、基体の性
質、基体を通る流体の輸送の性質、および基体に存在するならば孔のサイズに依存する。運搬流体を基体の壁を通して第一面から第二面に通過させる任意の圧力差を使用することができる。好適な態様では、圧力差は約1パスカル以上、より好ましくは約4パスカル以上、そして最も好ましくは約6パスカル以上である。好適な態様では、圧力差は約100パスカル以下、より好ましくは約50パスカル以下、そして最も好ましくは約30パスカル以下である。
【0019】
システムで使用する光源は、任意の拡散光源であることができる。ここで使用する時、拡散光は高度な指向性がない光である。指向性のある光とは、光が測定される方向性を有することを意味する。指向性のレベルは、従来技術で必要とされるレベルより低い。拡散光を提供する任意の光源をこのシステムの光源として使用することができる。そのような光源の例には、白熱光球、蛍光光源、発光ダイオードおよびそれらの組み合わせがある。光源は1もしくは複数の個別光源を含んでなることができる。好適な態様では、光源は複数の個別光源または配列である。より好適な態様では、光源は発光ダイオードの配列である。好ましくは、光源は光の発散型円錐、光の平面、または光線を送達する。光線の場合、ビームは基体出口の完全な評価が可能となるように、基体出口上で走査される。より好ましくは、光源は光の発散型平面または光の走査型ビームであろう。光の指向性は、光源から所与の距離で光の分散の程度により定められる。分散の程度は光のビームもしくは円錐の直径、または光の平面の厚さにより定められる。指向性は光源の方向的特性である。すべての光源は指向性を現す。本発明の場合、指向性は光源から1メートルの距離で光線の直径、光の円錐の直径、または光の面の厚さにより特徴付けられる。典型的なレーザー光線は、レーザーの出口またはその付近で測定する場合、その直径が大変小さいので、高度に指向的であり、非拡散性であると考えられる。レーザービームを一次元に分散することにより形成される光の平面も、他の方向にビームが分散する程度から独立して、平面の厚さが元の光線の厚さと同じままであるので、一次元、すなわち平面の厚さに高度に指向的であると考えることができる。本発明で使用するレーザーではない光源の指向性は、典型的なレーザーの指向性よりも低い。様々な光源の指向性の全体的規模を差別化するために、長さの測定を使用する。光源から1メートルの距離で光線の直径、光錐の直径、または光の面の厚さを照度計を用いて測定する。作用面(active surface)上に配置された3ミリメートルの作業用窓を有する、すなわち作用面に対する開口を提供する照度計は、ビームもしくは光錐の中心または光の平面の厚さについて走査されて、空間的な光の強度分布を得る。ビームまたは円錐の直径または平面厚が、ビーム、円錐、または平面の空間的な光分布の最大強度の半分で測定される。好適な態様では、光源から1メートルの距離で、ビームまたは円錐の直径、または平面の厚さは約4mm以上、より好ましくは約6mm以上、そして最も好ましくは約20mm以上である。好ましくは光源から1メートルの距離で、ビームまたは円錐の直径、または平面の厚さは約1000mm以下、より好ましくは約200mm以下、そして最も好ましくは約100mm以下である。光源は広いスペクトルの光、または単色性の光を発生することができる。狭い範囲の波長帯を有する単色光、単一色の光が好適である。単色光は、画像取得システムによる画像の取得を強化するので好ましい。単色光の使用は、画像の取得で望ましくない迷光のより効果的なフィルタリングを可能にする。選択される色は、好ましくは紫、緑、赤または青であり、赤が最も好ましい。
【0020】
本発明のシステムは基体の第二面に、もしくはその付近に、またはシステムの出口に配置されたバッフルを含む。バッフルは基体の第二面に近いほど、基体の欠陥の位置を捜しあてることが容易になる。バッフルは好ましくは基体の第二面または基体が配置されているデバイスの出口の全領域を覆うために十分な大きさである。基体がフィルムまたはシートの形態である態様では、バッフルは好ましくはシートまたはフィルム全体を覆うサイズである。基体の平面または基体を含むデバイスの出口に平行する平面方向の形態は、それが基体または出口の表面領域を覆う限り重要ではない。好適な態様では、基体の平面また
は基体を含むデバイスの出口に平行する平面でバッフルの形態は、基体または基体を含むデバイスの出口の形態と一致する。基体がウォールフローフィルターである態様では、このバッフルのサイズは流体がフィルターを出る面であるフィルターの第二面と少なくとも同じサイズおよび形態である。このバッフルは粒子を含む流体が基体の表面から出て行くことを可能とし、そして光源からの光が基体の表面または基体を含むデバイスの出口に直接接することを防止し、あるいは基体または基体を含むデバイスの出口が、基体または基体を含むデバイスの欠陥の確認を妨害する様式で光を反射することを防止するように機能する。さらにこのバッフルは、任意の粒子が基体または基体を含むデバイスを出てバッフルの穴を通過することができるように適合された複数の開口を含んでなる。このバッフルは、バッフルのサイズおよび形態を定める境界を含んでなる。運搬流体の適切な通路およびそれを通る粒子を提供する任意の構造を使用することができる。一つの態様では、バッフルは構造中に形成された穴を含む一体型構造でよい。そのような一体型構造は所望の形態に成形することができ、そして所望の形態に形成または成形することができる任意の材料、例えば金属、プラスチックおよびセラミックから製作することができる。一つの態様では、バッフルは試験するウォールフローフィルターの表面に配置された比較的薄いウォールフローフィルターであることができる。一つの好適な態様では、バッフルとして使用されるウォールフローフィルターは流路に垂直な方に対して相対的に薄い。一つの態様では一つのパターンを形成する複数の相互連結部を有するバッフルは、基体の第二面または流体出口点を覆うために十分なサイズであり、そして相互連結部は粒子が通過できる開口を作成する。一つの態様では、バッフルの通路は、相互に連結してメッシュもしくはスクリーンを形成する複数のパーツにより形成することができる。このバッフルは、拡散光が基体の表面または基体を含むデバイスの出口と直接接触すること、または欠陥の確認を妨げる様式でそれから反射することを防ぐように適合されている。バッフルの通路またはパーツ間の開口は、流体および粒子が基体を通過し、基体または出口から実質的な妨害無しで流れ出ることを可能にするに十分であることが必要となる。この通路またはパーツの形態および寸法は、このような明白に規定された目的を達成するために選択される。ウォールフローフィルターの出口面に関して、基体の平面または基体を含むデバイスの出口に平行する平面の厚さは、通路またはパーツを規定する構造により覆われる表面積が最少になるように選択される。ウォールフローフィルターの出口面に関して、基体または基体からの出口に垂直方向で、この厚さは拡散光源からの光が基体または基体を含むデバイスの出口と接触すること、または欠陥の検出を妨げる様式でそれから反射することを防ぎ、ウォールフローフィルターの出口面に関して、かつ任意の粒子が出る位置が基体の表面または出口のできる限り近くで確認できるように、できる限り薄くなるように選択される。ウォールフローフィルターの出口面またはそれらの組み合わせについて、バッフルの開口を規定する複数のパーツはこのような目的を満たす任意の形態を含んでなることができ、それらには基体の平面または基体を含むデバイスからの出口に対して垂直に入り組んだ(thickest)寸法を有するワイヤ、薄片がある。このパーツは相互に連結してパターンを形成し、ここでこのパーツは複数の開口を形成する。ウォールフローフィルターの出口面については、開口の数、パターンおよび多数は、流体および粒子が基体の平面または基体を含むデバイスの出口付近で出ることができるよう配列される。好ましくはウォールフローフィルターの出口面については、基体の平面または基体を含むデバイスの出口に対して垂直方向の厚さは、好ましくは約100mm以下、より好ましくは約10mm以下、そして最も好ましくは約0.2mm以下である。ウォールフローフィルターの出口面について最小厚は、バッフルが構造的完全性を有し、そして基体または基体を含むデバイスの出口を出る粒子の検出を妨げる様式で光が接触、または反射することを防ぐように選択される。ウォールフローフィルターの出口面について、好ましくは基体の平面または基体を含むデバイスの出口に垂直方向の厚さは、好ましくは約0.01mm以上、そして最も好ましくは0.04mm以上である。バッフルに流路を形成する開口は、好ましくは約0.05mm以上、より好ましくは約0.07mm以上、そして最も好ましくは約0.1mm以上のサイズである。バッフルに流路を形成する開口は、好ましくは約5.0mm以下、よ
り好ましくは約3mm以下、そして最も好ましくは約0.3mm以下のサイズである。好適な態様では、バッフルは金属製、プラスチック製または布製のメッシュを含んでなり、流路は相互連結したワイヤまたは糸により規定される。好適な態様では、バッフルは拡散光を反射しない。バッフルは好ましくは黒色で、そして平塗りの艶消しで仕上られている。
【0021】
流路は、粒子を含む運搬流体を粒子の供給源および運搬流体の供給源から基体の第一面または基体を含むデバイスの入口、基体がウォールフローフィルターである態様では、フィルターの入口面に輸送するように適合されている。流路は任意の形態であり、そして粒子を含む流体の基体の表面への導入を促進する任意の材料から製造される。好適な態様では、流路は加圧されて圧力差をつくることができる閉鎖環境を作る。一つの態様では、流路は閉鎖チャンバーを作成し、別の態様では流路は運搬流体と粒子を混合するためのデバイスに繋げることができ、そして集合的にこれらのパーツは加圧することができる密閉チャンバーを形成することができる。閉鎖チャンバーは圧力センサーおよびまたは調整機、粒子導入の入口、流体を加圧することができる流体導入の入口、圧を形成するための送風機、または圧を形成するための送風機からの入口、ガスコンプレッサーまたはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。好適な態様では、シールが流路と基体もしくは基体を含むデバイスとの間に配置される。このシールは流路と基体もしくは基体を含むデバイスとの間を密閉し、そしてチャンバーが加圧される場合に、チャンバーの圧を維持するように適合されている。この機能を発揮できる任意のシールを利用することができる。シールは弾性材料でよく、そして一つの態様では、基体もしくは基体を含むデバイスに合わせることができる可とう性または弾性材料のガス充填袋を含んでなることができる。流路およびチャンバーは基体の第一面を基体の第二面から離すさらなる機能を行う。
【0022】
拡散光の中心ベクトル(center vector)の方向およびバッフルのサイズおよび設計は、ウォールフローフィルターの出口のように、拡散光が基体の表面または基体を含むデバイスの出口に直接接触することを防ぐように選択され、あるいは基体の表面から、バッフルを通る粒子のモニタリングを妨害する様式で反射することを防ぐように選択される。直接接触することとは、光線が光源から物体に直接流れることを意味する。中心ベクトルとは、光源により投射される光の中心での光のベクトルを指す。光は拡散し、そして最も強い光線が基体を含むデバイスの出口に向けて放出される。中心のベクトルは、基体、バッフルおよび光源の関係を定めるために使用される。中心ベクトルの方向は、基体の平面または基体を含むデバイスの出口に対して垂直になることはできない。ウォールフローフィルターに関して、中心のベクトルは出口面の平面に対して垂直になることはできず、そして流路の流れのベクトルと同じ方向であることはできない。この配列では、拡散光源からの光線は基体の表面または基体を含むデバイスの出口、またはウォールフローフィルターの出口面に接し、そして該光線は、出て行く粒子の検出を妨げる様式でそれらから反射する。この反射光は欠陥の確認および位置の決定を妨害する。したがってバッフル面の中心に向けられた時、拡散光源により生じた光の中心のベクトルと、基体の平面または基体を含むデバイスの出口、ウォールフローフィルターの出口面との間の角度は、90度よりも有意に小さい。この角度は好ましくは85度以下、そしてより好ましくは50度以下、そして最も好ましくは30度以下である。この角度は好ましくは0度以上、そしてより好ましくは2度以上である。バッフルの面の中心は、バッフルの面の幾何学的中心である。不規則な形状について、中心を予想することができる。バッフルの厚さ、開口のサイズおよび上で検討した角度は、相互依存している。開口がより小さく、そして厚さがより大きい場合、角度はより大きくなることができる。開口がより大きいか、またはバッフルがより薄い場合、角度はより小さくなる必要がある。図7は関連する角度を示す。
【0023】
出口または基体付近に、もしくはそれに隣接して配置されたバッフルを含む基体の表面または基体を含むデバイスの出口は、出て行く粒子についてモニタリングされる。散乱光
を出す粒子および散乱した光を裸眼で見ることができる。このようにモニタリングは手動で行うことができる。このシステムは好ましくは、デバイスを出るこれら粒子により散乱される光の画像を撮影し、そして好ましくは保存するための画像取得システムを含んでなる。バッフルを通過する粒子の画像の取得を可能にする任意の画像システムを使用することができる。画像取得システムは好ましくは、基体中の欠陥の位置を捜しあて、その欠陥を多くの方法で、例えば存在する欠陥の大きさもしくは欠陥の数、または面積あたりの欠陥の大きさもしくは面積あたりの欠陥の数、または任意にそれらを組み合わせて定量的に記載するために、画像を調査できる様式で既知の記録媒体に画像を記録する。撮像デバイスはアナログもしくはデジタルデバイスでよい。画像システムは一連の背景もしくは静止画像を取得することができる撮像デバイスを含んでなることができ、またはそれは実時間のビデオ画像を撮ることができる。画像システムは好ましくは、画像が保存でき、かつ/またはさらに処理して基体中の欠陥の位置を決定し、欠陥を多くの方法、例えば面積あたりの欠陥の大きさ、面積あたりの欠陥の数、または任意にそれらを組み合わせて定量的に記載することができるようにコンピューターシステムに接続される。このような操作は視覚検査により、またはコンピューターによる画像処理および画像分析により行うことができる。別の好適な態様では、画像システムは画像または欠陥の位置が確認できる様式で処理した画像を表すモニターを含む。画像取得システムは望まない画像または光の波長をフィルターで除くように調整することができる。拡散光源が単色光源である場合、画像取得システムは拡散光源により利用される単色光波長帯域を除いて、すべての光をフィルターで除くように調整することができる。
【0024】
好適な態様ではレンズが拡散光源と、基体または基体を含むシステムの出口付近もしくはそれに隣接しているバッフルとの間に配置される。レンズはほとんどの拡散光をバッフルの表面上に集めるように適合されている。レンズはこの光を高度に指向的な光に変換しない。レンズは拡散光源からの光を最大に利用するように使用される。このシステムを設定する知識を持つ光学分野の当業者は、特定のシステムに適切なレンズを選択および推薦することができる。
【0025】
本発明のシステムのパーツは、本明細書に記載するように機能するために配置された別個のモジュールであることができる。あるいはこのパーツの一部もしくはすべてを組み込み、そして支持構造により正しい場所に保持することができる。そのような支持構造はこのパーツの幾つかまたはすべてを保持し、そして適切に並べることができる。本発明のシステムおよび好適な態様では支持構造はさらに基体または基体を含むデバイス用のホルダーを含んでなる。ホルダーは流路と一緒に、好ましくは第一面を第二面から離すように作用する。ホルダーはさらに基体または基体を含むデバイスを適切な位置に保持するために既知の抑制装置(restraining device)含んでなることができる。そのような抑制装置は当業者には周知である。
【0026】
本発明のシステムは製造システムまたはプラントに包含させることができる。製造システムの一部として、基体またはデバイスは本発明のシステムに手動で挿入され得る。あるいはデバイスまたは基体はロボットを利用してシステムに配置することができる。ロボットは本発明のシステムの一部であることができ、または分かれていてもよく、そして本発明のシステムと作業するために適合させることができる。本発明のシステムと共に使用できるロボットシステムは当業者には周知である。
【0027】
別の態様では、本発明は第一面を有する壁および第一面から反対側の壁に配置された第二面を含んでなる基体中の欠陥を確認し、かつ/または場所を捜しあてる方法に関し、この方法は、本明細書に記載するように壁の第一面が壁の第二面と互いに離れるようにシステム内に基体を配置し;基体が第一面上に保持するように設計されているサイズの粒子を含む流体を、第一面上の圧が第二面上の圧よりも高い条件下で接触させ;拡散光源からの
拡散光をバッフルに向け、そして、光源からの光を散乱するバッフルを通過する粒子についてバッフルの表面をモニタリングすることを含んでなる。好適な態様では、バッフルの表面が画像システムを使用してモニタリングされる。
【0028】
第一工程では、基体または基体を含むデバイスを本発明のシステムに、基体の第一面と基体の第二面が互いに離れるように配置する。基体または基体を含むデバイスの抑制装置がある場合、基体またはデバイスは正しく拘束される。システムがシールを含む場合、シールは基体の第二面から基体の第一面を確実に離すために付けられる。シールが袋に基づくシールである場合、この袋を膨張して袋で流体圧を上げることによりシールが形成される。粒子がこのシステムに導入される。粒子は運搬流体に予め分散してシステムに導入することができ、あるいはそれらはシステム中の運搬流体に分散することができる。次いで運搬流体に分散された粒子は、流路を通過して基体の第一面に行く。基体がデバイスに配置されている態様では、粒子はデバイスの入口に導入される。壁面流デバイスについて粒子はデバイスの入口面上の開放している流路に導入される。圧力差が、基体の第一面の圧を上げること、または基体の第二面の圧を下げることのいずれかにより基体の壁をわたってつくられる。運搬流体は基体の壁を通過し、そして欠陥がある場合は粒子が壁を通過する。バッフルは、基体の表面または基体を含むデバイスの出口上に、またはそれに隣接して配置される(置かれる)。バッフルと拡散光源からの光の中心のベクトルの角度は、確実に拡散光源からの光が基体または基体を含むデバイスの出口に直接接触しないように、または粒子が出ることにより散乱される光の同定を妨害する様式でそれから反射しないように配置することに注意する。拡散光源からの拡散光はバッフルの表面に直接向けられる。基体がウォールフローフィルターの場合、光線は第二面と接している流路を有するウォールフローフィルターの出口面に直接接するべきではなく、あるいはバッフルを出る粒子により散乱される光の同定を妨害する様式で出口面から反射されるべきではない。バッフルの表面は粒子が基体を通過することを、バッフルを通過する粒子の散乱光を調査することによりモニタリングする。撮像デバイスがバッフルの表面の画像を準備するために使用される態様では、操作者は撮像デバイスをモニターして粒子が基体を通過しているかどうか決定することができる。一つの態様では、基体またはデバイスの出口の画像が試験前に準備され、そしてバッフルを出て行く粒子の画像に重ねられる。これは欠陥の位置の同定を容易にすることができる。基体がウォールフローフィルターの態様では、ウォールフローフィルターを出る粒子の画像を撮る目的の一つは欠陥の位置を確認することである。この態様では、バッフルは壁の第二面と接している流路を有するウォールフローフィルターの出口面に配置される。ウォールフローフィルターの出口面の画像が、バッフルを出る粒子の画像上に重ねられる場合、欠陥がある壁を有する特定の流路の同定は比較的容易である。重ねた画像の使用は、この同定を行うための必要要件ではない。修復できる基体またはデバイスについては、それらは確認された位置を修復することができる。修復できないものは、品質管理システムの一環として破棄される。
【0029】
別の態様では、本発明は第一および第二面を有する基体中の漏れの位置を捜しあてる方法に関し、ここで基体は流体が基体を第一面から第二面へ流れることを防ぐように適合されており、ここで方法は:a)第一面を第二面から離し;b)第一面と第二面との間に圧力差をつくり、ここで第一面の圧は第二面の圧よりも高く;c)基体の第二面または基体を含むデバイスの出口を、複数の流体流路を含んでなるバッフルと接触させ、ここでこのバッフルは第二面または基体を含むデバイスの流体出口点を覆うために十分なサイズであり、そしてd)バッフルの表面を拡散光源からの光に暴露し;e)基体の第一側を、基体の第一面に保持するように基体が設計されている粒子サイズの粒子を含有する運搬流体と接触させ;f)基体を通過した粒子により散乱された光について、バッフルの表面のすぐ上の空間をモニタリングすることを含んでなる。
【0030】
基体の第一面は、運搬流体を基体の壁を通過させるために、基体の第二面から離れてい
る。この表面は基体が配置されているデバイス内で離すことができる。一つの方法は閉鎖チャンバーを、基体の第一面もしくはデバイスの入口と接している基体またはデバイスの片側に形成することである。圧力差が、基体の第一面の圧を上げることにより、または基体の第二面の圧を下げることのいずれかにより基体の壁にわたってつくられる。この点についてはこれまでに詳細に検討している。バッフルが基体の第二面または基体を含むデバイスの出口に接して、または隣接して、またはその付近に配置される。中に分散された粒子を有する運搬流体は、これまでに記載したように基体の第一面または基体を含むデバイスの入口と接する。圧力差は、運搬流体を基体の壁を通過させるために十分となるように選択される。基体の壁または基体を含むデバイスに欠陥がなければ、粒子は基体の第一面上に維持されるだろう。基体または基体を含むデバイスに粒子を通す十分大きな欠陥があれば、粒子は基体を通過し、そして基体がデバイスの一部である場合、デバイスの出口を出る。次いで粒子はバッフルを通過する。拡散光は本明細書に記載するようにバッフルの表面に向けられる。好適な態様では、拡散光はほとんどの拡散光をバッフルの表面に集めるためのレンズに通される。拡散光源およびバッフルは、拡散光源からの光線が基体の表面またはデバイスの出口と接触すること、または出てくる粒子に関するモニタリングを妨害する様式で基体またはバッフルから反射することを防ぐように配置される。この点についてはこれまでに検討している。バッフルの表面はバッフルを通過する粒子により散乱される光についてモニタリングされる。好ましくはこれはこれまでに記載したような撮像デバイスを使用してなされる。欠陥の位置が同定されることが好ましい。別の好適な態様では、欠陥が直される。
【0031】
好適な態様では、基体はウォールフローフィルターである。好ましくはウォールフローフィルターはハニカム構造の2つの向かい合った面を有し、ここでハニカム構造は第一末端または面から第二末端または面へ通る流路を確立し、ここでフィルターの第一末端で、通路は密閉した通路には流体が流れることができない様式で一つ置きに密閉され、そしてフィルターの第二末端では、フィルターの第一末端が密閉されていない通路が密閉され、ここで各通路は1つの末端のみが密閉されている。好ましくは、基体の第一面が粒子と連通する流路を有するウォールフローフィルターの壁を含んでなり、ここで粒子は該通路を介してウォールフローフィルターに導入される。好ましくはバッフルはハニカム円筒の末端、面に接しており、このハニカム円筒は粒子が導入される流路ではない開いた流路を有する。
【0032】
本発明を図面を参照にして検討するように、多くの例示的態様で具体的に説明する。図1および2は本発明のデバイス10を示す。図1はホルダー11に置かれたウォールフローフィルター30を示す。図2はホルダー11に置かれたフィルター30およびデバイス10のすべての他の要素を示す。示しているのはウォールフローフィルター30のためのホルダー11であり、ここでフィルターはフィルター30をチャンバー13上に保持する棚12に配置され、チャンバー13は2つのパーツ、粒子および運搬流体が混合されるチャンバー31および流路14を含んでなる。混合チャンバー31および流路14は、スプラシュガード22により分離されて、水が流路14に跳ねることを防ぐ。加湿器またはネブライザー15は粒子生成機である。粒子は水38から混合チャンバー31の底で生成される。シール16はフィルター30の外側の周りに配置される。シール16はシール16をフィルター30の周りに設置するための空気入口17を有する。示しているのは空気を運搬流体として導入する空気入口18である。また水入口20および水出口19を含む。このシステムはチャンバー13内の圧力をモニタリングするための圧力ゲージ21を有する。バッフル23はフィルター30の出口面(示さず)に配置される。発光ダイオード24のアレイである拡散光源を、支持構造25に取り付けて示す。支持構造25のアームに取り付けているのは、バッフルの上に位置するイメージングアセンブリー26である。
【0033】
操作では、フィルター30をホルダー11の棚12に置く。空気は空気入口17を介し
て導入し、シール16をフィルター30の外壁の周りに取り付ける。粒子生成機15が、混合チャンバー31の底に配置された水47から粒子を形成する。空気が空気入口18を介して導入され、そして水粒子と空気が混合チャンバー31内で混合される。水粒子と水の混合物を流路14に輸送し、すると流路14に対して開いているフィルター30の流路の第一面と接触する。空気入口18によりチャンバー31に加圧空気を導入することにより圧力差がつくられる。空気はフィルター30の流路の壁を通って流れる。水粒子は壁の第一面に保持されるか、またはその中の欠陥を通過する。欠陥を通過した粒子は、壁の第二面に接している流路を通って流れ、バッフル23を通過する。フィルターを出る粒子は拡散光源24により生じる光を散乱する。イメージングアセンブリー26は粒子からの散乱光の画像を撮影する。この画像は欠陥を有する通路の位置を捜しあてるために使用でき、そして場合により欠陥を修復することができる。
【0034】
図7は図2に類似するが、ここで線36はバッフル23の表面の平面を表し、そして線35はバッフル23の中心に向けられた拡散光の円錐の中心ベクトルを表す。光の角度Θ37は、バッフル23の中心から出発する個々の線35および36の角度である。
【0035】
本発明のシステムの実験を行う。図3から6は結果を示す。この実験では図面で具体的に説明する装置を使用してウォールフローフィルターを調査する。実験から、図3はイメージングアセンブリーにより撮られたフィルター30の出口面32の画像を表す。メッシュ23状のバッフルをフィルター32の面に配置し、そして撮像するが、この画像は示していない。水粒子流をフィルター30の入口に導入し、そしてフィルター32の出口面に置かれたバッフル23の画像を撮る(図4)。示しているのは水粒子33により散乱された光である。最後の画像の画像分析を行い、これは水粒子34の反射の画像である(図5参照)。画像分析の結果(図6)は、水粒子34により散乱される光の画像であり、バッフルを上に配置していないフィルター面31の画像に重ねている。これにより欠陥流水路の同定が可能となる。
【0036】
図8はウォールフローフィルター30の中心を通るウォールフローフィルター30の一部分の断面図である。ウォールフローフィルター30は、流路39および42を形成する複数の壁45を有する。粒子33を含む流体を流入通路39に導入することができる。ウォールフローフィルター30の壁45を通過した流体は、次いで出口通路42を通って出口面32を通過する。矢印38はウォールフローフィルター30への流体の流れの方向を示す。矢印44は出口面32からウォールフローフィルター30を出る流体の流れを表す。プラグ43は各流路39および42の1つの末端に配置される。流入通路39のプラグ43は図面の右側にあり、そして出口通路42のプラグは左側である。またこの図は、壁45(基体)の多数の第一面40も示し、これは流入通路39と接し、そして第二面41は出口通路42に接している。各対の第一面40と第二面41との間に壁45が配置される。
【0037】
図9はウォールフローフィルター30の3つの流路39および42を示す。またプラグ43を1つは流入通路39、そして2つは隣の出口通路42に示す。第一面40は流入通路39に接していることを示し、そして第二面41は出口通路42に接していることを示す。第一面40と第二面41との間に壁45が配置される。流路39および42の末端のプラグ43を示す。また複数の粒子33が、流入通路39に矢印38で示す方向に流入していることも示す。欠陥46は1つの壁45で示され、これを通って複数の粒子33が出口通路42に入る。次いで粒子33は、ウォールフローフィルター30を出口面32からバッフル23を通って矢印44で示す流れの方向に流れ出る。粒子33は光を反射し、そして欠陥46を有する通路を同定する。
【0038】
本発明の好適な態様が開示された。しかし当業者は特定の変更が本発明の教示内に入る
ことを認識するだろう。故に以下の主張が本発明の真の範囲および内容を決定するために考慮されるべきである。
【0039】
上記出願で述べる任意の数値は、任意の低値と高値との間に少なくとも2単位の分離があることを条件として、低値から高値まで1単位の増分ですべての値を含む。一例として、例えば成分の量または温度、圧力、時間等のような経過の値が可変であると言及される場合、例えば温度、圧力、時間などが1から90、経過好ましくは20から80、より好ましくは30から70と述べられている場合、15から85、22から68、43から51、30から32などのような値を本明細書では明白に列挙することを意図している。1未満の値については、1単位を適切に0.0001、0.001または0.1と考える。これらは具体的に意図しているものの単なる例であり、そして列挙する最低値と最高値との間の数値のすべての可能な組み合わせが本出願でも同様な様式で表現されると考えるものである。特に言及しないかぎり、すべての範囲は両端および両端の間のすべての数値を含む。範囲に関連して「約」または「およそ」は範囲の両端に適用する。すなわち「約20から30」は「約20から約30」を網羅することを意図し、少なくとも特定した終点を含む。本明細書で使用する重量部は、100重量部を含む組成物に対する。特許出願および公報を含むすべての論文および参考文献の開示は、すべての目的に引用により本明細書に編入する。組み合わせを記載するために、用語「本質的に〜からなる」とは、同定される要素、材料、成分または工程、および基本的または新規特徴に著しく影響を及ぼさないそのような他の要素、材料、成分または工程を含んでよい。本明細書の要素、材料、成分または工程の組み合わせを説明するための用語「含んでなる」または「含む」の使用も、その要素、材料、成分または工程から本質的になる態様を企図する。複数の要素、材料、成分または工程は単一の統合された要素、材料、成分または工程により提供され得る。あるいは単一の統合された要素、材料、成分または工程は別個の複数の要素、材料、成分または工程に分割されるかもしれない。要素、材料、成分または工程を記載するための「a」または「one」の開示は、追加の要素、材料、成分または工程を排除することを意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離された第一および第二面の少なくとも2つの面を有する、流体を分離するように適合されている基体の欠陥の位置を捜しあてるためのシステムであって、基体または基体を含むデバイスは流体が基体を通過するための出口点を有し、該システムが
a) 基体が第一面から第二面へ通すように適合されている粒子サイズよりも大きい制御
されたサイズの粒子を生成することができる粒子生成機;
b) 基体の第一および第二面の間に圧力差をつくるシステム;
c) 拡散光源;
d)粒子が通過できる複数の流路を有するバッフル;
e)粒子生成機から基体の第一面への閉鎖流路;
を備え、前記光源は基体の第二面または基体の出口の方向に向けられ、該光源からの光の方向と前記バッフルとの角度は、光源からの検出可能な光が基体の第一面または基体を含むデバイスの出口に直接接触することがないように適合されている上記システム。
【請求項2】
さらに基体の第一第二面または出口を通過する粒子からの反射光の画像を撮るように適合された撮像デバイスを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
さらに基体を保持するように適合されている構造部材、粒子生成機、流路およびバッフルを互いに選択された配列で備える請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
基体の第二面を粒子生成機から離し、そして粒子生成機により生成される粒子が第一面と接触できるように基体の第一面と流路との接触を維持するために、前記システムが、流路と基体との間にシールをさらに備える前記請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記基体の第一と第二面との間に圧力差をつくるためのシステムが、流路の圧力、すなわち基体の第一面の圧力を上げるか、またはシステムが基体の第二面の圧力を下げるいずれかである、請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記バッフルが金網を備え、該金網のパターンはその間を粒子が通過できる流路を作る請求項1から5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
光のパターンの中心で1本の線により測定される光の方向が、表面の平面または基体の出口によりつくられる平面に対して90度未満である請求項1から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
光のパターンの中心で1つのベクトルにより測定される光の方向が、基体の第二面の平面または基体を含むデバイスの出口によりつくられる平面に対して約2度から85度の間である請求項1から7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
光源により生成される光の大部分をバッフルの表面に集めるように適合されたレンズを、光源とバッフルとの間に配置する請求項1から8のいずれかに1項に記載のシステム。
【請求項10】
第一および第二面を有する基体、またはこの基体を含むデバイス中の漏れの位置を捜しあてる方法であって、基体が第一面から第二面へ基体を通る流体の流れを防ぐか、または流体の成分を分離するように適合されており、この方法が:
a) 第一面を第二面から離す過程と;
b) 第一面と第二面との間に第一面の圧が第二面よりも高い圧力差をつくる過程と;
c) 基体の第二面または基体を含むデバイスの出口を、第二面または基体を含むデバイ
スの出口を覆うために十分なサイズのバッフルと接触させる過程と、このバッフル
は粒子が通過できる複数の流路を有し;
d) バッフルの表面を拡散光源からの光に暴露する過程と;
e) 基体の第一側を、基体の第一面に保持するように基体が設計されている粒子サイズ
の粒子を含有する運搬流体と接触させる過程と;
f) 基体を通過した粒子により散乱された光について、バッフルの表面上の空間をモニ
タリングする過程と
を有する該方法。
【請求項11】
バッフルの相互連結部の配置、第二面の平面または基体の出口に対して垂直方向のバッフルの厚さ、および光源により作られる光線の中心を通って引かれる線の、バッフルの表面により作られる平面に対する角度が、直接的光線が基体の第二面または基体の出口と直接接触して、それらから反射される光が、基体または基体を含むデバイスの出口を出る粒子の確認を妨げることがないように選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記バッフルの表面が、画像を撮影することができるシステムにより、基体を通した粒子による光の反射についてモニタリングされる請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
さらに光源により生成された大部分の光をバッフルの表面に集めるために、光源からの光が、光源とバッフルとの間に配置されたレンズを通る過程を有する請求項10から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
基体をわたる圧力差が、基体の第一面に圧力をかけることによりつくられる請求項10から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
基体をわたる圧力差が、基体の第二面に真空を適用することによりつくられる請求項10から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
基体が膜またはフィルムである請求項10から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
基体がウォールフローフィルターである請求項10から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
ウォールフローフィルターが2つの向かい合う面およびハニカム構造を有し、該ハニカム構造はこの構造を通過する流路を2つの向かい合う面に対して垂直方向に設定し、フィルターの第一面では流体が密閉された通路を通って流れることができないように一つおきに通路が密閉され、そしてフィルターの第二面ではフィルターの第一面で密閉されていない通路が密閉され、各通路は1面だけが密閉される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
基体の第一面が、粒子と連通する流路を有するウォールフローフィルターの壁を有し、粒子が該通路を介してウォールフローフィルターに導入される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
バッフルが、粒子が導入される流路ではない開いた流路を有するハニカム円筒の末端に接している請求項18または19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3−6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−519897(P2013−519897A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553919(P2012−553919)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【国際出願番号】PCT/US2011/022822
【国際公開番号】WO2011/102949
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー (1,383)
【Fターム(参考)】