説明

フィルタ装置およびその制御方法

【課題】フィルタのノッチ周波数を調整する機能を持ったフィルタ装置を提供する。
【解決手段】入力信号を抵抗109と可変容量110、アクティブインダクタ111を備えたフィルタコア部102にて分圧し、フィルタコア部102のフィルタ特性信号Vfの振幅と基準振幅とを比較する振幅比較回路101、振幅比較回路101での比較結果に基づいてアクティブインダクタ111の位相を制御する位相制御部108、フィルタコア部102のフィルタ特性信号Vfの周波数と基準周波数とを比較する周波数比較回路103、周波数比較回路103の比較結果に基づいて可変容量110の容量を制御する可変容量制御部117によってフィルタ装置を構成し、アクティブインダクタ111の位相、可変容量11の容量が制御される間、アクティブインダクタ111の位相制御部108が、フィルタコア部102を発振させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ装置及びその制御方法に係り、特にアクティブインダクタを有するノッチフィルタ回路を含むフィルタ装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、高周波信号の不要信号除去用のフィルタとしては、主にSAW(surface acoustic wave:弾性表面波)フィルタ、BAW(bulk acoustic wave:バルク弾性波)フィルタ、容量、及びインダクタ等の受動素子が用いられている。これらのフィルタには急峻なフィルタ特性があるため、さまざまなアプリケーションに利用されている。
しかし、それぞれのフィルタの周波数特性は可変ではないため、さまざまな不要信号を除去するためには複数個のフィルタによって、不要信号除去用のフィルタを構成せざるを得ない。
【0003】
さらに、急峻なフィルタ特性は素子のQ値によって決まってしまうという問題がある。
このような欠点を解消するフィルタとして、半導体内部でフィルタ特性を実現し、キャリブレーションによって様々な周波数やQ値に対応することが望まれている。
図5は、従来のノッチフィルタ回路を説明するための図である。
図5に示すように、従来のノッチフィルタ回路は、例えば、抵抗Rと容量CとインダクタLとがこの順に直列に接続されて構成され、抵抗Rの一端に電圧信号からなる入力信号vinが入力され、インダクタLの他端がグランドVSSに接続される。
【0004】
そして、抵抗Rと容量Cとの間の電圧が、ノッチフィルタ回路の出力信号voutとして取り出されるようになっている。
このように従来のノッチフィルタ回路は受動素子である容量CとインダクタLとによって構成されており、それぞれ定数が決まった受動素子を用いるため周波数特性を変化させることはできない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】H. Xiao et al.,”A radio-frequency CMOS active inductor and its application in designing high-Q filters” Circuits and Systems, 2004. ISCAS '04. Proceedings of the 2004 International Symposium on , 2004, vol.4 pp.197-200.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図5に示すようなノッチフィルタ回路の制御は、容量を調整することによって行われている。この容量の調整は、例えば、スペクトルアナライザ等の外部装置を使って出力信号voutをモニタしながら、同時に手動で容量を変化させて適切な設定値にすることによって行われる。しかしながら、このように手動で容量の調整を行うことは容易ではない。
【0007】
本発明は、上記した点に鑑みて行われたものであり、フィルタ回路によってフィルタリングされる中心周波数を自動的に変更、設定、調整をする機能を有するフィルタ装置及びその制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、本発明のある態様のフィルタ装置は、内部にアクティブインダクタ回路を含むフィルタ回路と、前記アクティブインダクタ回路を調整して前記フィルタ回路の特性を制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記フィルタ回路の特性が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることを特徴としている。
また、本発明のフィルタ装置は、前記フィルタ回路は、ノッチフィルタ回路であることが望ましい。
【0009】
また、本発明のフィルタ装置は、前記ノッチフィルタ回路は、可変容量と、前記アクティブインダクタ回路と、を含んで構成されることが望ましい。
また、本発明のフィルタ装置は、前記制御回路は、前記発振状態にあるときの前記フィルタ回路が出力する発振信号の振幅にしたがって前記アクティブインダクタ回路の位相を制御する位相制御信号を生成する位相制御部と、前記発振信号の周波数にしたがって、前記可変容量の容量値を制御する容量制御信号を生成する可変容量制御部と、を備えることが望ましい。
【0010】
また、本発明のフィルタ装置は、前記位相制御部は、基準として設定された振幅である基準振幅と前記発振信号の振幅とを比較する振幅比較回路と、当該振幅比較回路による比較結果に基づいて前記位相制御信号を生成する位相制御回路と、を備え、前記可変容量制御部は、基準として設定された周波数である基準周波数と前記発振信号の周波数とを比較する周波数比較回路と、前記周波数比較回路による比較結果に基づいて前記容量制御信号を生成する容量制御回路と、を備えることが望ましい。
【0011】
また、本発明のフィルタ装置は、前記位相制御回路は、前記可変容量の容量値が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることが望ましい。
また、本発明のフィルタ装置は、前記位相制御回路は、前記振幅比較回路における比較の結果、前記基準振幅が前記発振信号の振幅よりも大きい場合、前記アクティブインダクタ回路の位相を遅らせる前記位相制御信号を生成し、前記基準振幅が前記発振信号の振幅よりも小さい場合、前記アクティブインダクタ回路の位相を進める前記位相制御信号を生成することが望ましい。
【0012】
また、本発明のフィルタ装置は、前記位相制御回路は、前記位相制御信号を連続して複数回生成し、前記発振信号の振幅が前記基準振幅よりも大きくなった場合、以前に生成された前記位相制御信号と同一制御量の位相制御信号を生成して前記発振信号の振幅の低減を図ることが望ましい。
また、本発明のフィルタ装置は、前記容量制御回路は、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも大きい場合、前記発振信号の周波数を大きくする前記容量制御信号を生成し、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも小さい場合、前記発振信号の周波数を小さくする前記容量制御信号を生成することが望ましい。
【0013】
また、本発明のフィルタ装置は、前記容量制御回路は、前記基準周波数と前記発振信号の周波数とが略同一となるように前記可変容量の容量値を制御する前記容量制御信号を生成することが望ましい。
また、本発明のフィルタ装置は、前記フィルタ回路の特性が制御された後、当該フィルタ回路は、発振状態を停止してフィルタ動作することが望ましい。
【0014】
本発明のフィルタ装置の制御方法は、内部にアクティブインダクタ回路を含むフィルタ回路と、前記アクティブインダクタ回路を調整して前記フィルタ回路の特性を制御する制御回路と、を備えるフィルタ装置の制御方法であって、前記フィルタ回路の特性が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることを特徴としている。
また、本発明のフィルタ装置の制御方法は、前記フィルタ回路は、ノッチフィルタ回路であることを特徴としている。
【0015】
また、本発明のフィルタ装置の制御方法は、前記フィルタ回路を発振状態に設定する発振状態設定ステップと、前記発振状態にあるときの前記フィルタ回路が出力する発振信号の振幅が基準振幅と同じになるように、および、前記フィルタ回路が出力する発振信号の周波数が基準周波数と同じになるように、前記フィルタ回路の容量および周波数を調整する調整ステップと、前記フィルタ回路の発振状態を停止する発振状態停止ステップと、を備えることが望ましい。
【0016】
また、本発明のフィルタ装置の制御方法は、前記調整ステップは、前記発振信号の振幅および周波数の初期値を設定する初期値設定ステップと、前記発振信号の振幅と前記基準振幅とを比較し前記発振信号の振幅と前記基準振幅とが異なる場合は前記アクティブインダクタの位相を調節し、且つ、前記発振信号の周波数と前記基準周波数とを比較し前記発振信号の周波数と前記基準周波数とが異なる場合は前記可変容量の容量値を調節する調節ステップと、を含み、前記発振信号の振幅が前記基準振幅と同じになるように、および前記発振信号の周波数が前記基準周波数と同じになるように、前記調節ステップを複数回繰り返し行うことが望ましい。
【0017】
また、本発明のフィルタ装置の制御方法は、前記調節ステップは、前記発振信号の振幅が前記基準振幅よりも大きい場合、前記アクティブインダクタの位相を進め、前記発振信号の振幅が基準振幅よりも小さい場合、前記アクティブインダクタの位相を遅らせる位相調節ステップと、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも大きい場合、前記発振信号の周波数を上げ、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも小さい場合、前記発振信号の周波数を下げる周波数調節ステップと、を含むことが望ましい。
また、本発明のフィルタ装置の制御方法は、前記フィルタ回路の特性が制御された後、当該フィルタ回路は、発振状態を停止してフィルタ動作することが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、前記可変容量及びアクティブインダクタ回路の特性を制御することによって、出力信号のノッチ周波数及び減衰量を自動的に制御することができる。また、この可変容量やアクティブインダクタ回路の調整を行う場合、フィルタ回路本体を発振させるため、出力信号を短時間のうちに基準振幅と基準周波数とに一致させることができる。
このため、可変容量やアクティブインダクタ回路の特性を自動的に調整し、フィルタ回路のノッチ周波数や減衰量を簡易に変更、設定、調整をする機能を備えたフィルタ装置を提供することができる。
【0019】
また、他の本発明によれば、外部装置を設けることなくフィルタ装置内でフィルタ回路の特性を制御することができるため、外部の影響を受けることなく、減衰量と周波数とを制御させることができる。
また、他の本発明によれば、基準振幅と発振信号の振幅とを一致させることができる。
また、他の本発明によれば、発振信号の振幅が前記基準振幅よりも大きくなった場合、以前に生成された前記容量制御信号を生成するので、発振信号の振幅と基準振幅との差を簡易に小さくすることができる。
【0020】
また、他の本発明によれば、基準周波数が発振信号の周波数よりも大きい場合に発振信号の周波数を大きくし、基準周波数が発振信号の周波数よりも小さい場合には発振信号の周波数を小さくすることができる。このため、発振信号と基準周波数との相違を徐々に小さくし、発振信号を基準振幅と基準周波数に一致させることができる。
また、他の本発明によれば、基準周波数と発振信号の周波数とを略一致させることができる。
また、他の本発明によれば、フィルタ回路の特性の調整が終了した後は、フィルタ回路の発振状態を停止させるようにしているため、調整後はフィルタ動作をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態のフィルタ装置を説明するための図である。
【図2】図1に示したフィルタコア部のアクティブインダクタの構成例を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態のフィルタコア部調整時における出力電圧と発振周波数とのタイミングチャートである。
【図4】本発明の一実施形態のフィルタコア部の減衰量及び周波数調整した後でフィルタ装置をフィルタとして動作させる時のフローチャートである。
【図5】従来のノッチフィルタを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。
(構成)
(1)全体
図1は、本発明の一実施形態のフィルタ装置を説明するための図である。
フィルタ装置は、フィルタ回路と、このフィルタ回路の制御回路(以下、単に制御回路とも記す)とを含んでいる。フィルタ回路は、その内部にアクティブインダクタを有するものであればよい。
【0023】
図示したフィルタ装置1は、フィルタコア部102から出力されるフィルタ特性信号の振幅を比較する振幅比較回路101と、フィルタコア部102と、周波数を比較する周波数比較回路103と、位相制御部108と、可変容量制御部117とを備えている。このような構成のうち、振幅比較回路101と、周波数比較回路103と、位相制御部108と、可変容量制御部117とが、フィルタ回路の制御回路を構成し、フィルタコア部102が、前記制御回路によって制御されるフィルタ回路の本体である。
【0024】
(2)フィルタコア部
フィルタコア部102は、従来技術として図5に示した構成と同様に構成されたノッチフィルタ回路である。すなわちフィルタコア部102は、抵抗109と、可変容量110と、アクティブインダクタ111と、発振するノードN1とを含んで構成され、前記抵抗109、可変容量110、およびアクティブインダクタ111はこの順に直列に接続されている。アクティブインダクタ111の一方の端部は、ACグランドに等価的に接続されている。
【0025】
抵抗109の一端に、フィルタコア部102への入力信号として電圧信号からなる入力信号Vinが入力され、抵抗109の出力信号、すなわち、抵抗109と可変容量110との間の電圧がフィルタコア部102の出力信号Voutとして取り出される。可変容量110は、抵抗109の出力信号、すなわち出力信号Voutの位相およびゲインを調整し、アクティブインダクタ111に出力する。
【0026】
アクティブインダクタ111および可変容量110の和と抵抗109とで分圧された入力信号Vinが出力信号Voutである。また、可変容量110とアクティブインダクタ111の間の電圧は、バンドパスの周波数特性を持ち、バンドパス周波数とノッチ周波数とは、ほぼ等しい。可変容量110およびアクティブインダクタ111間に設けられたノードN1の電圧がフィルタ特性信号Vfとして振幅比較回路101及び周波数比較回路103に出力される。
【0027】
位相制御部108は、アクティブインダクタ111の位相制御を行う。この位相制御部108は、アクティブインダクタ111の位相量または可変容量110の容量が制御される間、フィルタコア部102が発振状態となるように位相制御を行う。
なお、本実施形態でいう発振状態とは、フィルタコア部102に信号を入力することなく、フィルタコア部102から所定の周波数を持った出力信号Voutが出力される状態をいう。
【0028】
図1に示したフィルタコア部102は、図5に示した従来のノッチフィルタと同等の回路構成であるが、インダクタをアクティブ素子で構成し、容量は可変容量で構成している。
図2は、図1に示したフィルタコア部102のアクティブインダクタ111の一例を示す回路図である。(非特許文献1参照)
アクティブインダクタ111は、プラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpとマイナス極性のトランスコンダクタンスアンプAMnと1つの容量C1とで構成されたものが一般的である。なお、この容量はジャイレーター“−C”とも呼ばれる。
【0029】
図2では、電源VDD−グランドVSS間に接続された、MOSトランジスタM1(以下、単にトランジスタM1という。)およびトランジスタM1のドレインに接続される定電流源I1が、マイナス極性のトンラスコンダクタンスアンプAMnを形成する。
定電流源I1とトランジスタM1との間に、マイナス極性のトランスコンダクタンスアンプAMnへの入力信号が入力され、また定電流源I1とトランジスタM1との間の電圧がマイナス極性のトランスコンダクタンスアンプAMnの出力信号として出力される。
【0030】
また、電源VDD−グランドVSS間に接続された、MOSトランジスタM2(以下、単にトランジスタM2という。)およびMOSトランジスタM3(以下、単にトランジスタM3という。)と、これらトランジスタM2およびM3のソースに共通に接続された定電流源I2と、トランジスタM3のドレインに接続された定電流源I3とがプラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpを形成する。
【0031】
トランジスタM2のゲートに、プラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpへの入力信号が入力され、定電流源I3とトランジスタM3との間の電圧がプラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpの出力信号として出力される。
前記トランジスタM3のゲートには参照電圧VREFが印加される。
マイナス極性のトランスコンダクタンスアンプAMnの出力信号は、プラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpの入力部であるトランジスタM2のゲートに入力される。プラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpの出力信号は、マイナス極性のトランスコンダクタンスアンプAMnの入力部であるトランジスタM1のゲートに入力される。
【0032】
トランジスタM1のゲートとグランドVSSとの間には容量C1が接続される。
ここで、トランジスタM1〜M3のトランスコンダクタンス係数がすべて“gm”であるとする。この状態で、アクティブインダクタ111への入力端vinからこの回路をみると“C1/(gm*gm)”のインダクタンスと同じようにみえる。
トランジスタM2およびM3のソースとグランドVSSとの間には可変容量C2が接続される。この可変容量C2は、アクティブインダクタ111の位相特性を調節する素子である。可変容量C2の容量を増やすと位相が進む。逆に容量を減らすと位相が遅れる。可変容量C2の容量の増減はインダクタンスLの大きさにはほとんど影響を与えない。
【0033】
フィルタコア部102の周波数の調整方法については、アクティブインダクタ111のインダクタンスLを決定するgm器すなわち、プラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpおよびプラス極性のトランスコンダクタンスアンプAMpのトランスコンダクタンス、もしくは容量C1で行えばよい。gm器のトランスコンダクタンスの調整は、定電流源I1、I2、I3、もしくはトランジスタM1〜M3のマルチの調節によって行われる。
【0034】
なお、図2では、ノッチ周波数を可変にするために、直列に接続されている可変容量C2を調節する例を示したが、図2に示すような構成を有するアクティブインダクタ111を使用してノッチフィルタを構成する場合は、トランスコンダクタンスgmや容量C1の容量値を変更することで、ノッチ周波数を調節するように構成してもよい。
【0035】
(3)振幅比較回路
図1において振幅比較回路101は、フィルタコア部102の可変容量110およびアクティブインダクタ111間のノードN1の電圧信号からなるフィルタ特性信号Vfを入力し、フィルタ特性信号Vfの振幅と基準振幅との比較結果を位相制御部108に出力する回路である。
振幅比較回路101は、フィルタ特性信号Vfの振幅を直流(DC)電圧に変換するレベルディテクタ104と、レベルディテクタ104の出力電圧RSSI(Receive Signal Strength Indicator:受信信号強度)と基準振幅電圧RSSIrefとを比較するコンパレータ107とを備えている。コンパレータ107では、レベルディテクタ104から出力される出力電圧RSSIと基準出力電圧RSSIrefとが比較される。
【0036】
位相制御部108は、コンパレータ107によるフィルタ特性信号Vfの振幅の比較結果に基づいて位相制御信号Vgcntを生成する。位相制御信号Vgcntは、フィルタコア部102のアクティブインダクタ111に入力される。位相制御信号Vgcntにより、位相制御部108は、アクティブインダクタ111における位相の調整を制御することができる。
また、本実施形態では、位相制御部108が所定の時間間隔で繰返し位相制御信号Vgcntを生成し出力する。このため、複数の値を有する位相制御信号Vgcntが、所定の時間間隔で連続して出力される。
【0037】
(4)周波数比較回路
図1において周波数比較回路103はフィルタ特性信号Vfを入力し、フィルタ特性信号Vfの周波数の、基準周波数に対する相対的な周波数の差分を可変容量制御部117に出力する回路である。このため、周波数比較回路103は、フィルタ特性信号Vfの周波数を数える周波数カウンタ112と、フィルタ特性信号Vfの周波数Fと基準周波数Frefとを比較するコンパレータ116とを備えている。可変容量制御部117は、コンパレータ116による周波数の比較結果に基づき可変容量制御信号Vpcntを生成する。
可変容量制御信号Vpcntは、フィルタコア部102の可変容量110に入力され、可変容量110における容量を制御する。
【0038】
(動作)
(1)フィルタコア部のフィルタリング周波数の調整
次に、上記した構成のフィルタコア部102のフィルタリング周波数を調整する際の動作について説明する。
フィルタコア部102から出力されるフィルタ特性信号Vfの振幅および周波数は、可変容量110に入力される可変容量制御信号Vpcntと、アクティブインダクタ111に入力される位相制御信号Vgcntとを調整することによって任意に変更することができる。
すなわち、可変容量110、アクティブインダクタ111を調整するとき、フィルタコア部102は、前述したように発振状態に制御される。
【0039】
本実施形態では、フィルタコア部102が発振状態であるときに、フィルタコア部102から出力されるフィルタ特性信号Vfに基づき、可変容量110の容量やアクティブインダクタ111の位相のシフト量が調整される。
なお、以降の説明において、フィルタコア部102が発振状態であるときのフィルタ特性信号Vfの周波数Fを発振周波数FOSCと記す。
【0040】
図3(a)〜(c)は、フィルタコア部102の調整時における出力電圧RSSIの大きさと発振周波数FOSCとを、時間軸に沿って示したタイミングチャートである。
図3(a)は出力電圧RSSIについてのタイミングチャートである。図3(b)は出力電圧(振幅)RSSIおよび発振周波数FOSCについて、それぞれ基準振幅電圧RSSIrefおよび基準周波数Frefと比較した比較結果を示す。図3(c)は発振周波数FOSCについてのタイミングチャートである。
【0041】
図3(b)において、振幅についての比較結果を表す“振幅比較”の「1」は出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefを上回った状態を示し、「0」は出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefを下回った状態を示す。
また、周波数についての比較結果を表す“周波数比較”の「1」は発振周波数FOSCが基準周波数Frefを上回った状態を示し、「0」は発振周波数FOSCが基準周波数Frefを下回った状態を示す。
【0042】
なお、図3においては、フィルタコア部102の発振が停止した状態すなわち、出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefを下回った状態「0」が一部含まれているが、便宜上、図3(c)をフィルタコア部102が発振状態であるときのフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCについてのタイミングチャートとしている。
【0043】
(2)発振時の振幅の制御
本実施形態では、フィルタコア部102を調整する際、まず、位相制御部108が、アクティブインダクタ111の位相を進ませてフィルタコア部102を発振状態に制御する。
なお、フィルタコア部102を発振状態に制御し得るアクティブインダクタ111の位相の進み量を予め検出しこれを初期値として設定しておき、アクティブインダクタ111を発振状態に制御する際には、前記初期値をもとに位相制御信号Vgcntを生成すればよい。
また、ここでは、位相制御部108における位相の進み量の初期値のみを設定しているが、可変容量制御部117においても、可変容量110の容量値の初期値を予め設定しておき、フィルタコア部102を発振状態に制御する際に、可変容量110の容量値の初期値をもとに可変容量制御信号Vpcntを生成し、アクティブインダクタ111および可変容量110ともに、予め設定した初期値に基づき制御を行うことにより、容易に発振状態に制御することができ、且つ所定の振幅を有する発振状態に制御することができる。アクティブインダクタ111や可変容量110の初期値は、例えば、所望の振幅および周波数を有する発振状態となるように設定すればよい。
【0044】
このようにして発振状態になったタイミングを、図3中に時刻t0として示す。フィルタ特性信号Vfは、レベルディテクタ104に入力され、ここでDC電圧に変換される。変換後の出力電圧RSSIは、コンパレータに107において基準振幅電圧RSSIrefと比較される。そして、比較の結果(基準振幅電圧RSSIref、出力電圧RSSIの大小関係)を示す信号が位相制御部108に入力される。
位相制御部108では、基準振幅電圧RSSIrefが出力電圧RSSIよりも小さい場合、位相制御信号Vgcntを調整し、アクティブインダクタ111を、そのゲインが低下するように動作させる。アクティブインダクタ111の特性を調整するタイミングを、図3中にt1、t3として示す。
【0045】
一方、基準振幅電圧RSSIrefが出力電圧RSSIより大きい場合、位相制御部108は、位相制御信号Vgcntを、アクティブインダクタ111のゲインを高めるように調整する。この調整は、フィルタ特性信号Vfの振幅が基準振幅よりもわずかに高くなるようにすることによって行われる。このアクティブインダクタ111の特性を調整するタイミングを、図3中にt5で示す。この制御は、フィルタコア部102を、常に発振状態と認識できる状態を保つために行われる。
このような構成とすることによって、フィルタコア部102に基準となる信号を入力することなく、例えばメモリ等に基準振幅電圧RSSIref、基準周波数Frefを記憶させておくだけで、フィルタコア部102から所定の周波数の信号を出力させることができる。
【0046】
(3)発振時の周波数の制御
周波数比較回路103に入力されたフィルタ特性信号Vfは、周波数カウンタ112においてディジタル化される。ディジタル化されたフィルタ特性信号Vfの周波数Fと基準周波数Frefとがコンパレータ116に入力され、コンパレータ116において周波数の大小が比較される。周波数の比較結果(基準周波数Frefとフィルタ特性信号Vfの周波数との大小関係)を示す信号が、そして可変容量制御部117に入力される。
【0047】
フィルタコア部102が発振状態であって、基準周波数Frefがフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCより大きい場合、可変容量制御部117は、発振周波数FOSCが大きくなるように可変容量110への可変容量制御信号Vpcntを調整する(この調整タイミングを図3中にt7、t9として示す)。
そして、基準周波数Frefとフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCとの大小関係が逆転したとき(このタイミングを図3中にt9として示す)、可変容量制御部117は、基準周波数Frefと発振周波数FOSCとが略等しくなるように可変容量制御信号Vpcntを制御する(図3中に示すt10以降)。
【0048】
なお、基準周波数Frefと発振周波数FOSCとを略等しくする制御としては、本実施形態では可変容量制御信号Vpcntが連続して複数回出力されることから、以前に出力された可変容量制御信号Vpcntを再度生成する方法が考えられる。このようにすることによって、基準周波数Frefとフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCとを略等しくすることができる。
【0049】
つまり、上述のように、フィルタコア部102を発振状態にした後、アクティブインダクタ111および可変容量110を調整している。また、前述のように、発振状態に制御する際のアクティブインダクタ111への位相制御信号Vgcntを、予め設定した初期値に応じて生成しているため、発振状態における発振周波数は初期値相当の値となるはずである。つまり、基準周波数Frefが同一であれば、発振周波数FOSCと基準周波数Frefとを一致させるための可変容量110の可変容量制御信号Vpcntの制御量も略同一となるはずである。
【0050】
したがって、以前に、発振周波数FOSCと基準周波数Frefとを一致させたときの可変容量制御信号Vpcntを用いて可変容量110を制御することによって、より速やかに発振周波数FOSCと基準周波数Frefとを一致させることができることになる。
なお、ここでいう以前に出力された可変容量制御信号Vpcntとは、例えば直前に出力された可変容量制御信号Vpcntであっても良いし、予め設定されている所定数前の可変容量制御信号Vpcntであっても良い。
【0051】
一方、基準周波数Frefがフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCより小さい場合、可変容量制御信号Vpcntを調整し、発振周波数FOSCを小さくする可変容量110への可変容量制御信号Vpcntを生成する。さらに、基準周波数Frefとフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCの関係が反転した場合、例えば、直前に生成された可変容量制御信号Vpcntを再度生成する。これにより、基準周波数Frefとフィルタ特性信号Vfの発振周波数FOSCとを略等しくすることができる。
なお、発振周波数と、ノッチ周波数とがずれている場合は、一定量の定数で補正するようにしてもよい。
【0052】
(4)フィルタ動作
フィルタコア部102をフィルタとして動作させるためには、フィルタコア部102の発振を停止させる。発振を停止させるため、位相制御部108は位相を一定量遅らせる位相制御信号Vgcntを出力する。この位相を一定量遅らせるタイミングを、図3中にt11として示す。
以上説明した動作にしたがってフィルタコア部102を調整することにより、ノッチフィルタのノッチ周波数を調整し、また、Q値と減衰量を調整することができる。
図4は、本発明の一実施形態の動作の説明に供するフローチャートであって、フィルタコア部102の減衰量及び周波数を調整した後、フィルタ装置をフィルタとして動作させる時のフローチャートである。
【0053】
本実施形態では、フィルタコア部102の調整時に、まずステップS1において、位相制御部108がアクティブインダクタ111の位相進みを大きくして、フィルタコア部102を発振状態に設定する。
次に、ステップS2において、減衰量および周波数の調整を行う。すなわち、フィルタ特性信号Vfの振幅を表す出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefと一致するように、また、発振周波数FOSCが基準周波数Frefと一致するように、振幅および周波数の調整を行う。
【0054】
次いで、ステップS3に移行し、出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefと一致するかを判断し、出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefと一致しないときにはステップS2に戻って、アクティブインダクタ111の位相を制御する。すなわち、位相制御部108によって、位相を進めるまたは位相を遅らせる位相制御信号Vgcntを生成する。
【0055】
ステップS3の処理では同様に、発振周波数FOSCと基準周波数Frefとが一致するかについても判断し、異なる場合にはステップS2に戻って、可変容量110の位相を調節する。すなわち、可変容量制御部117によって、位相を進めるまたは位相を遅らせる可変容量制御信号Vpcntを生成する。
そして、出力電圧RSSIが基準振幅電圧RSSIrefと一致し、且つ、発振周波数FOSCと基準周波数Frefとが一致するまでステップS2、およびステップS3の処理を繰り返し行って、可変容量110およびアクティブインダクタ111の位相を調節し、フィルタコア部102のゲインおよび周波数の調整を終える。
最後に、ステップS4に移行し、位相を一定量遅らせる位相制御信号Vgcntを生成し、これを出力する。これによりフィルタコア部102の発振を停止させる。
【0056】
次いで、ステップS5に移行し、フィルタ装置を動作させると、フィルタ装置はフィルタとして動作する。
以上説明した本実施形態によれば、可変容量110の容量やアクティブインダクタ111の位相を自動的に調整し、フィルタ装置のフィルタコア部の減衰量や周波数を自動的に調整することができるアクティブインダクタ有するノッチフィルタ回路を提供することができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、スペクトルアナライザなどの外部装置を用いることなく、フィルタ装置の調整を行うことができる。したがって、外部の影響を受けることなく、減衰量と周波数とを制御させることができる。
なお、上記実施形態において、アクティブインダクタ111がアクティブインダクタ回路に対応し、フィルタコア部102がフィルタ回路に対応し、振幅比較回路101、位相制御部108、周波数比較回路103および可変容量制御部117が制御回路に対応している。
【0058】
また、位相制御部108が位相制御回路に対応し、振幅比較回路101および位相制御部108が位相制御部に対応している。可変容量制御部117が容量制御回路に対応し、周波数比較回路103および可変容量制御部117が可変容量制御部に対応し、可変容量制御信号Vpcntが容量制御信号に対応している。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上説明した本発明は、アクティブインダクタ有するフィルタ回路を本体とする回路であれば、どのような回路にも適用可能であり、フィルタ回路本体を調整することができる。
【符号の説明】
【0060】
101 振幅比較回路
102 フィルタコア部
103 周波数比較回路
104 レベルディテクタ
107,116 コンパレータ
108 位相制御部
109 抵抗
110 可変容量
111 アクティブインダクタ
112 周波数カウンタ
117 容量制御部
AMp プラス極性のトランスコンダクタンスアンプ
AMn マイナス極性のトランスコンダクタンスアンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にアクティブインダクタ回路を含むフィルタ回路と、
前記アクティブインダクタ回路を調整して前記フィルタ回路の特性を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記フィルタ回路の特性が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】
前記フィルタ回路は、ノッチフィルタ回路であることを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。
【請求項3】
前記ノッチフィルタ回路は、可変容量と、前記アクティブインダクタ回路と、を含んで構成されることを特徴とする請求項2記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
前記発振状態にあるときの前記フィルタ回路が出力する発振信号の振幅にしたがって前記アクティブインダクタ回路の位相を制御する位相制御信号を生成する位相制御部と、
前記発振信号の周波数にしたがって、前記可変容量の容量値を制御する容量制御信号を生成する可変容量制御部と、を備えることを特徴とする請求項3記載のフィルタ装置。
【請求項5】
前記位相制御部は、基準として設定された振幅である基準振幅と前記発振信号の振幅とを比較する振幅比較回路と、
当該振幅比較回路による比較結果に基づいて前記位相制御信号を生成する位相制御回路と、を備え、
前記可変容量制御部は、基準として設定された周波数である基準周波数と前記発振信号の周波数とを比較する周波数比較回路と、
前記周波数比較回路による比較結果に基づいて前記容量制御信号を生成する容量制御回路と、を備えることを特徴とする請求項4記載のフィルタ装置。
【請求項6】
前記位相制御回路は、前記可変容量の容量値が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることを特徴とする請求項5記載のフィルタ装置。
【請求項7】
前記位相制御回路は、前記振幅比較回路における比較の結果、前記基準振幅が前記発振信号の振幅よりも大きい場合、前記アクティブインダクタ回路の位相を遅らせる前記位相制御信号を生成し、前記基準振幅が前記発振信号の振幅よりも小さい場合、前記アクティブインダクタ回路の位相を進める前記位相制御信号を生成することを特徴とする請求項5または請求項6記載のフィルタ装置。
【請求項8】
前記容量制御回路は、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも大きい場合、前記発振信号の周波数を大きくする前記容量制御信号を生成し、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも小さい場合、前記発振信号の周波数を小さくする前記容量制御信号を生成することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項9】
前記容量制御回路は、前記容量制御信号を連続して複数回生成し、
前記発振信号の周波数が前記基準周波数と異なる場合、以前に生成された前記容量制御信号と同一制御量の容量制御信号を生成することを特徴とする請求項8に記載のフィルタ装置。
【請求項10】
前記容量制御回路は、前記基準周波数と前記発振信号の周波数とが略同一となるように前記可変容量の容量値を制御する前記容量制御信号を生成することを特徴とする請求項8又は9記載のフィルタ装置。
【請求項11】
前記フィルタ回路の特性が制御された後、当該フィルタ回路は、発振状態を停止してフィルタ動作することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項12】
内部にアクティブインダクタ回路を含むフィルタ回路と、
前記アクティブインダクタ回路を調整して前記フィルタ回路の特性を制御する制御回路と、を備えるフィルタ装置の制御方法であって、
前記フィルタ回路の特性が制御される間、前記フィルタ回路を発振状態にすることを特徴とするフィルタ装置の制御方法。
【請求項13】
前記フィルタ回路は、ノッチフィルタ回路であることを特徴とする請求項12に記載のフィルタ装置の制御方法。
【請求項14】
前記フィルタ回路を発振状態に設定する発振状態設定ステップと、
前記発振状態にあるときの前記フィルタ回路が出力する発振信号の振幅が基準振幅と同じになるように、および、前記フィルタ回路が出力する発振信号の周波数が基準周波数と同じになるように、前記フィルタ回路の容量および周波数を調整する調整ステップと、
前記フィルタ回路の発振状態を停止する発振状態停止ステップと、を備えることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のフィルタ装置の制御方法。
【請求項15】
前記調整ステップは、
前記発振信号の振幅および周波数の初期値を設定する初期値設定ステップと、
前記発振信号の振幅と前記基準振幅とを比較し前記発振信号の振幅と前記基準振幅とが異なる場合は前記アクティブインダクタの位相を調節し、且つ、前記発振信号の周波数と前記基準周波数とを比較し前記発振信号の周波数と前記基準周波数とが異なる場合は前記可変容量の容量値を調節する調節ステップと、を含み、
前記発振信号の振幅が前記基準振幅と同じになるように、および前記発振信号の周波数が前記基準周波数と同じになるように、前記調節ステップを複数回繰り返し行うことを特徴とする請求項14に記載のフィルタ装置の制御方法。
【請求項16】
前記調節ステップは、
前記発振信号の振幅が前記基準振幅よりも大きい場合、前記アクティブインダクタの位相を進め、前記発振信号の振幅が基準振幅よりも小さい場合、前記アクティブインダクタの位相を遅らせる位相調節ステップと、
前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも大きい場合、前記発振信号の周波数を上げ、前記基準周波数が前記発振信号の周波数よりも小さい場合、前記発振信号の周波数を下げる周波数調節ステップと、を含むことを特徴とする請求項15に記載のフィルタ装置の制御方法。
【請求項17】
前記フィルタ回路の特性が制御された後、当該フィルタ回路は、発振状態を停止してフィルタ動作することを特徴とする請求項12から請求項16のいずれか1項に記載のフィルタ装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−62634(P2013−62634A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198954(P2011−198954)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】