説明

フッ素で置換された新規な1,4−ベンゾチエピン−1,1−ジオキシド誘導体、その製造方法、その化合物を含む医薬及びその使用

本発明は、式(I)
【化1】


の化合物及びその生理学上許容しうる塩に関する。これらの化合物は、例えば脂質低下剤として適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素置換された1,4−ベンゾチエピン1,1−ジオキシド誘導体、及びその生理学上許容しうる塩に関する。
【背景技術】
【0002】
類似した構造の1,4−ベンゾチエピン1,1−ジオキシド誘導体は、以前に記載されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US5,994,391
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、脂質低下効果を示すさらなる化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、本発明は、式I
【化1】

〔式中、意味は、
Xは、O、NH、CH又は結合であり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素の意味を有するか又はR5、R5’は、CHF、CHF若しくはCFの意味を有し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である〕
の化合物及びその医薬上許容しうる塩に関する。
【0006】
好ましいのは、意味が
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素を意味するか又はR5、R5’は、CFF、CHF若しくはCFを意味し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩である。
【0007】
特に好ましいのは、意味が
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R4は、Fであり;
R4’は、H、Fであり;
R2、R2’、R3、R3’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩である。
【0008】
さらに、好ましいのは、基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’の1つ、2つ又は3つがOHの意味を有する式Iの化合物である。
【0009】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基XがOであるものである。
【0010】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基XがNHであるものである。
【0011】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基XがCHであるものである。
【0012】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R1がブチルであるものである。
【0013】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R1がエチルであるものである。
【0014】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’、R6又はR6’の少なくとも1つの基がCHOHであるものである。
【0015】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’、R6又はR6’の少なくとも1つの基がCHOSOHであるものである。
【0016】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R5又はR5’の少なくとも1つがCHOHであるものである。
【0017】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、基R5又はR5’の少なくとも1つがCHOSOHであるものである。
【0018】
一実施態様において好ましい式Iの化合物は、式Iの構造が以下:
【化2】

のとおりであるものである。
【0019】
基又は置換基が、式Iの化合物において1回よりも多く存在しうる場合、それらは、全て相互に独立して記載された意味を有し、そして同一又は異なっていてもよい。
【0020】
基R1、R2、R2'、R3、R3'、R4、R4'、R5、R5'及びR6中のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン及びアルキニレン基は、直鎖又は分枝鎖のいずれかでありうる。
【0021】
本発明は、その互変異性体、ラセミ体、ラセミ混合物、立体異性体の混合物、純粋な立体異性体、ジアステレオ異性体の混合物、純粋なジアステレオ異性体の形態の式Iの化合物に関する。混合物は、例えばクロマトグラフィの手段によって分離される。
【0022】
医薬上許容しうる塩は、水中でのその溶解度が最初の、すなわち基本化合物のそれより大きいため、特に医療用途に適している。これらの塩は、医薬上許容しうるアニオン又はカチオンを有しなければならない。本発明の化合物の適切な医薬上許容しうる酸付加塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸、並びに有機酸、例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸及び酒石酸の塩である。適切な医薬上許容しうる塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム及びカルシウム塩)、トロメタモール(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、ジエタノールアミン、リシン又はエチレンジアミンである。
【0023】
例えばトリフルオロ酢酸塩のような医薬上許容しえないアニオンとの塩は、同様に医薬上許容しうる塩を製造若しくは精製するための有用な中間体として及び/又は非治療上の、例えばインビトロ用途に使用するために本発明の構成内に属する。
【0024】
本発明の化合物は、種々の多形性の形態、例えばアモルファス及び結晶性の多形性形態として存在することができる。本発明による化合物の全ての多形性形態は、本発明の構成内に属し、そして本発明のさらなる態様である。
【0025】
以下、「式Iの化合物」に対する全ての言及は、上に記載された式Iの化合物、並びに本明細書に記載されたその塩及び溶媒和物を言う。
【0026】
アルキル基は、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルのような8個までの炭素を有する直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖を意味する。アルキル基は、上記のように1回又は1回より多く置換されてもよい。
【0027】
また、式Iの化合物は、さらなる活性成分と組み合わせて投与することができる。
【0028】
所望の生物学的効果を達成するのに必要な式Iの化合物の量は、多くの要因、例えば、選択された特定の化合物、使用目的、投与様式及び患者の臨床状態に左右される。一日量は、一般に一日当たり及び体重キログラム当たり0.3mgから100mgまでの範囲(典型的に3mgから50mg)、例えば3〜10mg/kg/日である。静脈内用量は、例えば0.3mgから1.0mg/kgまでの範囲であることができ、それは毎分キログラム当たり10ngから100ngまでの注入剤(infusion)として適切に投与することができる。これらの目的に適した注入液(infusion solutions)は、例えばミリリットル当たり0.1ngから10mgまで、典型的に1ngから10mgまでを含むことができる。一回量は、例えば活性成分1mgから10gまでを含むことができる。従って、注射用アンプルは、例えば1mgから100mgまで含むことができ、そして例えば錠剤又はカプセル剤のような経口投与することができる一回量製剤は、例えば1.0から1000mgまで、典型的に10から600mgまで含むことができる。前記状態を治療するため、式Iの化合物は、それ自体、化合物として使用することができるが、それは、許容しうる担体との医薬組成物の形態であることが好ましい。当然のことながら、担体は、それが組成物の他の成分と適合し、かつ患者の健康に有害でないという点で許容されなければならない。担体は、固体又は液体又は両方であってもよく、そして化合物を用いて、一回量として、例えば活性成分0.05%から95質量%までを含みうる錠剤として処方することが好ましい。式Iの他の化合物を含む、他の医薬上活性物質は、同様に存在することができる。本発明の医薬組成物は、知られている製薬方法の1つによって製造することができ、それは本質的に成分を薬理学上許容しうる担体及び/又は賦形剤と混合することからなる。
【0029】
本発明の医薬組成物は、経口、直腸、局所、口腔(例えば舌下)及び非経口(例えば皮下、筋肉内、皮内又は静脈内)投与に適したものであるが、最も適切な投与様式は、それぞれ個々の場合において、治療する状態の性質及び重症度並びに各場合に使用する式Iの化合物の性質に左右される。また、コーティング製剤及びコーティングされた遅延放出製剤は、本発明の構成内に属する。好ましいのは、酸及び胃液耐性のある製剤である。胃液に耐性のある適切なコーティングとしては、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びメタクリル酸とメタクリル酸メチルとのアニオン性ポリマーが含まれる。
【0030】
経口投与に適した医薬化合物は、例えば、カプセル剤、カシェ剤、可舐錠剤又は錠剤のような個々の単位形態であることができ、これらはそれぞれ所定量の式Iの化合物を;粉末又は顆粒として;水性又は非水性液体中の溶液又は懸濁液として;又は水中油若しくは油中水型乳濁液として含む。すでに記載したようなこれらの組成物は、活性成分と担体(それは1つ又はそれ以上のさらなる成分からなることができる)とを接触させる工程を含むいずれかの適切な製薬方法によって製造される。一般に、組成物は、活性成分を液体及び/又は微粉砕された固形担体と共に一様及び均一に混合し、その後、必要に応じて生成物を成形することによって製造される。従って、例えば、錠剤は、化合物の粉末又は顆粒を必要に応じて1つ又はそれ以上のさらなる成分と共に圧縮又は成形することによって製造することができる。圧縮錠剤は、必要に応じて、適切な装置中で結合剤、滑剤、不活性希釈剤及び/又は1つの(又はそれ以上の)界面活性/分散剤と混合した、例えば粉末又は顆粒のような自由に流動する形態の化合物を錠剤にすることによって製造することができる。湿製錠剤は、粉末形態にある、不活性液体希釈剤で湿らせた化合物を適切な装置中で成形することによって製造することができる。
【0031】
口腔(舌下)投与に適した医薬組成物としては、香味料、通常スクロース及びアラビアゴム又はトラガカントと共に式Iの化合物を含む可舐錠剤、並びに不活性基材、例えばゼラチン及びグリセロール又はスクロース及びアラビアゴム中に化合物を含むトローチが含まれる。
【0032】
非経口投与に適した医薬組成物は、対象となるレシピエントの血液と好ましくは等張性である、式Iの化合物の滅菌水性製剤を含むことが好ましい。これらの製剤は、静脈内に投与することが好ましいが、皮下、筋肉内又は皮内注射によって投与することもできる。好ましくは、これらの製剤は、化合物を水と混合し、そして生成した溶液を滅菌し、血液と等張性にすることによって製造することができる。本発明の注射可能な組成物は、一般に活性化合物0.1から5質量%までを含む。
【0033】
直腸投与に適した医薬組成物は、一回量の坐剤形態であることが好ましい。これは、式Iの化合物を1つ又はそれ以上の慣用の固形担体、例えばカカオ脂と混合し、生成した混合物を成形することによって製造することができる。
【0034】
皮膚上で局所使用するのに適した医薬組成物は、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、スプレー、エアロゾル又はオイルの形態であることが好ましい。使用できる担体は、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール及びこれらの物質のうちの2つ又はそれ以上の組み合わせである。活性成分は、一般に組成物の0.1から15質量%まで、例えば0.5から2%までの濃度で存在する。
【0035】
また、経皮投与も可能である。経皮用途に適した医薬組成物は、患者の表皮と長期的に緊密に接触するのに適した単一の貼付剤の形態であることができる。このような貼付剤は、緩衝化され、必要に応じて接着剤中に溶解及び/又は分散されるか又はポリマー中に分散された水溶液中の活性成分を適切に含む。適切な活性成分濃度は、約1%〜35%、好ましくは約3%〜15%である。特定の可能性として、活性成分が、例えば、Pharmaceutical Research, 2(6): 318 (1986)に記載されたようなエレクトロトランスポート又はイオントフォレシスによって放出される。
【0036】
配合剤に適したさらなる活性成分は、Rote Liste 2006, chapter 12に記載された全ての抗糖尿病薬;Rote Liste 2006, chapter 1に記載された全ての体重減量剤/食欲抑制剤;Rote Liste 2006, chapter 58に記載された全ての脂質低下剤である。それらは、特に効果における相乗的改善のために式Iの本発明の化合物と組み合わせることができる。活性成分の組合せは、患者に活性成分を別々に投与することによって又は複数の活性成分が医薬製剤中に存在する配合剤の形態のいずれかで投与することができる。以下に挙げる活性成分のほとんどは、USP Dictionary of USAN及びInternational Drug Names, US Pharmacopeia, Rockville 2001に記載されている。
【0037】
抗糖尿病薬には、インスリン及びインスリン誘導体、例えばランタス(R)(www.lantus.com参照)若しくはHMR 1964若しくはレベミル(R)(インスリンデテミル)若しくはWO2005005477に記載されたもの(Novo Nordisk)、速効性インスリン(US 6,221,633参照)、吸入インスリン、例えばエクスベラ(R)、又は経口インスリン、例えばIN−105 (Nobex) 若しくはOral−lyn TM(Generex Biotechnology)、GLP−1誘導体、例えばエクセナチド、リラグルチド、若しくはNovo Nordisk A/SのWO98/08871、WO2005027978、WO2006037811若しくはWO2006037810中、ZealandのWO01/04156中、若しくはBeaufour−IpsenのWO00/34331中に開示されたもの、酢酸プラムリンチド(Symlin; Amylin Pharmaceuticals)、並びに経口的に有効な血糖低下活性成分が含まれる。
【0038】
経口的に有効な血糖低下活性成分には、好ましくは
スルホニル尿素、
ビグアニジン、
メグリチニド、
オキサジアゾリンジオン、
チアゾリジンジオン、
グルコシダーゼ阻害剤、
グリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤、
グルカゴンアンタゴニスト、
グルコキナーゼ活性化剤、
フルクトース−1,6−ビフォスファターゼの阻害剤、
グルコース輸送体4(GLUT4)のモジュレーター、
グルタミン−フルクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼ(GFAT)の阻害剤、
GLP−1アゴニスト、カリウムチャネルオープナー、例えばNovo Nordisk A/SのWO97/26265及びWO99/03861中に開示されたもの、又はWO2006045799(Solvay)中に開示されたもの、
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の阻害剤、
インスリン増感剤、
糖新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、
グルコース取り込みの、グルコース輸送の及びグルコース再吸収のモジュレーター、
11β−HSD1の阻害剤、
チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤、
ナトリウム依存性グルコース輸送体1又は2(SGLT1、SGLT2)のモジュレーター、
脂質代謝を変える化合物、例えば抗高脂血症活性成分及び抗脂血症活性成分、食物摂取を減らす化合物、
熱産生を高める化合物、
PPAR及びRXRモジュレーター並びに
ベータ細胞のATP感受性カリウムチャネル(ATP−dependent potassium channel)において作用する活性成分
が含まれる。
【0039】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばシンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトロバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン又はL−659699のようなHMGCoA還元酵素阻害剤と組み合わせて投与される。
【0040】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばエゼチミブ、チクエシド、パマクエシド、FM−VP4(シトスタノール/カンペステロールアルコルビルホスフェート;Forbes Medi−Tech、WO2005042692、WO2005005453)、MD−0727 (Microbia Inc.、WO2005021497、WO2005021495)のようなコレステロール吸収阻害剤又はWO2002066464(Kotobuki Pharmaceutical Co. Ltd.)、若しくはWO2005044256若しくはWO2005062824(Merck & Co.)若しくはWO2005061451及びWO2005061452(AstraZeneca AB)、及びWO2006017257(Phenomix)若しくはWO2005033100 (Lipideon Biotechnology AG)に記載された化合物と組み合わせて投与される。
【0041】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、Vytorin TM、エゼチミブ及びシンバスタチンの合剤(a fixed combination)と組み合わせて投与される。
【0042】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、エゼチミブとフェノフィブレートとの合剤と組み合わせて投与される。
【0043】
本発明のさらなる実施態様において、式Iの化合物は、フェノフィブレート及びロスバスタチンの合剤と組み合わせて投与される。
【0044】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ISIS 301012、アポリポ蛋白B遺伝子を制御することができるアンチセンスオリゴヌクレオチドと組み合わせて投与される。
【0045】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT−501、Gl 262570、R−483、CS−011(リボグリタゾン)のようなPPARガンマアゴニストと組み合わせて投与される。
【0046】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、塩酸ピオグリタゾンと塩酸メトホルミンとの合剤、コンペタクトTMと組み合わせて投与される。
【0047】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、塩酸ピオグリタゾンとのグリメピリドとの合剤、デュエットアクトTM(duetact TM)と組み合わせて投与される。
【0048】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、マレイン酸ロシグリタゾンと塩酸メトホルミンとの合剤、アバンダメット(R)と組み合わせて投与される。
【0049】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばGW9578、GW−590735、K111、LY−674、KRP−101、DRF−10945のようなPPARアルファアゴニストと組み合わせて投与される。
【0050】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばナベグリタザール、LY−510929、ONO−5129、E−3030、AVE 8042、AVE 8134、AVE 0847のような、又はPCT/US 00/11833、PCT/US 00/11490、DE 10142734.4中、若しくはJ.P. Berger et al., TRENDS in Pharmacological Sciences 28(5), 244−251, 2005中に記載されたような混合型PPARアルファ/ガンマアゴニストと組み合わせて投与される。
【0051】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばGW−501516のようなPPARデルタアゴニストと組み合わせて投与される。
【0052】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、メタグリダセン又はMBX−2044若しくは他の部分PPARガンマアゴニスト/アンタゴニストと組み合わせて投与される。
【0053】
本発明のさらなる実施態様において、式Iの化合物は、例えばA 769662のようなAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化剤又はUS 20050038068に記載されたそれらの化合物と組み合わせて投与される。
【0054】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばフェノフィブレート、クロフィブレート又はベザフィブレートのようなフィブレートと組み合わせて投与される。
【0055】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばインプリタピド、BMS−201038、R−103757のようなMTP阻害剤又はWO2005085226、WO2005121091、WO2006010423に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0056】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばトルセトラピブ若しくはJTT−705のようなCETP阻害剤又はWO2006002342、WO2006010422、WO2006012093に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0057】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばHMR 1741のような胆汁酸吸収阻害剤(US 6,245,744、US 6,221,897又はWO00/61568参照)又はDE 10 2005 033099.1及びDE 10 2005 033100.9に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0058】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばコレスチラミン又はコレセベラムのようなポリマー胆汁酸吸着剤と組み合わせて投与される。
【0059】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばHMR1171、HMR1586のようなLDL受容体インデューサー(US 6,342,512参照)、又はWO2005097738に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0060】
一実施態様において、式Iの化合物は、オマコール(R)(Omacor(R))(オメガ−3脂肪酸;エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸との高度に濃縮されたエチルエステル)と組み合わせて投与される。
【0061】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばアバシミブ又はSMP−797のようなACAT阻害剤と組み合わせて投与される。
【0062】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばOPC−14117、プロブコール、トコフェロール、アスコルビン酸、β−カロテン又はセレニウムのような抗酸化剤と組み合わせて投与される。
【0063】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばビタミンB6又はビタミンB12のようなビタミンと組み合わせて投与される。
【0064】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばイブロリピム(NO−1886)のようなリポ蛋白リパーゼモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0065】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばSB−204990のようなATPクエン酸リアーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
【0066】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばBMS−188494のような又はWO2005077907に記載されたようなスクアレンシンテターゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
【0067】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばゲムカベン(CI−1027)のようなリポ蛋白(a)アンタゴニストと組み合わせて投与される。
【0068】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばニコチン酸若しくはMK−0524Aと組み合わせた持続放出ナイアシンのようなGPR109Aのアゴニスト(HM74A受容体アゴニスト)又はWO2006045565、WO2006045564、W
O2006069242に記載されたそれらの化合物と組み合わせて投与される。
【0069】
本発明の別の実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2006067531、WO2006067532に記載されたようなGPR116のアゴニストと組み合わせて投与される。
【0070】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばオーリスタット又はセチリスタット(ATL−962)のようなリパーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
【0071】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、インスリンと組み合わせて投与される。
【0072】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド又はグリメピリドのようなスルホニル尿素と組み合わせて投与される。
【0073】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばKCP−265(WO2003097064)のようなインスリン分泌を高める物質と組み合わせて投与される。
【0074】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばAPD−668のようなグルコース依存性インスリン分泌受容体(glucose−dependent insulinotropic receptor)(GDIR)のアゴニストと組み合わせて投与される。
【0075】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばメトホルミンのようなビグアニドと組み合わせて投与される。
【0076】
さらに別の実施態様において、式Iの化合物は、例えばレパグリニド又はナテグリニドのようなメグリチニドと組み合わせて投与される。
【0077】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾンのようなチアゾリジンジオン又はDr. Reddy's Research FoundationのWO 97/41097に開示された化合物、特に5−[[4−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ]−フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオンと組み合わせて投与される。
【0078】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばミグリトール又はアカルボーズのようなα−グルコシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
【0079】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリメピリド又はレパグリニドのようなベータ細胞のATP依存性カリウムチャネル(ATP−dependent potassium channel)において作用する活性成分と組み合わせて投与される。
【0080】
一実施態様において、式Iの化合物は、1つより多い上記の化合物と組み合わせて、例えばスルホニル尿素及びメトホルミン、スルホニル尿素及びアカルボーズ、レパグリニド及びメトホルミン、インスリン及びスルホニル尿素、インスリン及びメトホルミン、インスリン及びトログリタゾン、インスリン及びロバスタチン、などと組み合わせて投与される。
【0081】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばPSN−357若しくはFR−258900のようなグリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤又はWO2003084922、WO2004007455、WO2005073229−31若しくはWO2005067932に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0082】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばA−770077、NNC−25−2504のような又はWO2004100875若しくはWO2005065680に記載されたようなグルカゴン受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。
【0083】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばLY−2121260(WO2004063179)、PSN−105、PSN−110、GKA−50のような又は例えばWO2004072031、WO2004072066、WO2005080360、WO2005044801、WO2006016194、WO2006058923に記載されたようなグルコキナーゼの活性化剤と組み合わせて投与される。
【0084】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばFR−225654のような糖新生の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0085】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばCS−917(MB−06322)若しくはMB−07803のようなフルクトース−1,6−ビフォスファターゼ(FBPase)の阻害剤又はWO2006023515に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0086】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばKST−48 (D.−O. Lee et al.: Arzneim.−Forsch. Drug Res. 54 (12), 835 (2004))のようなグルコース輸送体4(GLUT4)のモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0087】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2004101528に記載されたようなグルタミン−フルクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼ(GFAT)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0088】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばビルダグリプチン(LAF−237)、シタグリプチン(MK−0431)、サクサグリプチン(BMS−477118)、GSK−823093、PSN−9301、SYR−322、SYR 619、TA−6666、TS−021、GRC−8200、GW−825964X、KRP−104、DP−893のような又はWO2003074500、WO2003106456、WO200450658、WO2005058901、WO2005012312、WO2005/012308、WO2006039325、WO2006058064、PCT/EP2005/007821、PCT/EP2005/008005、PCT/EP2005/008002、PCT/EP2005/008004、PCT/EP2005/008283、DE 10 2005 012874.2又はDE 10 2005 012873.4に記載されたようなジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0089】
一実施態様において、式Iの化合物は、リン酸シタグリプチンと塩酸メトホルミンとの合剤であるジャヌビアTM(JanuviaTM)と組み合わせて投与される。
【0090】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばBVT−2733、JNJ−25918646、INCB−13739のような11−ベータ−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1(11β−HSD1)の阻害剤、又は例えばWO200190090−94、WO200343999、WO2004112782、WO200344000、WO200344009、WO2004112779、WO2004113310、WO2004103980、WO2004112784、WO2003065983、WO2003104207、WO2003104208、WO2004106294、WO2004011410、WO2004033427、WO2004041264、WO2004037251、WO2004056744、WO2004058730、WO2004065351、WO2004089367、WO2004089380、WO2004089470−71、WO2004089896、WO2005016877、WO2005097759、WO2006010546、WO2006012227、WO2006012173、WO2006017542、WO2006034804、WO2006040329、WO2006051662、WO2006048750、WO2006049952、WO2006048331、WO2006050908、WO2006024627、WO2006040329、WO2006066109に記載されたようなものと組み合わせて投与される。
【0091】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO200119830−31、WO200117516、WO2004506446、WO2005012295、WO2005116003、PCT/EP2005/005311、PCT/EP2005/005321、PCT/EP2005/007151、PCT/EP2005/01294又はDE 10 2004 060542.4に記載されたようなチロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0092】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばKGA−2727、T−1095、SGL−0010、AVE 2268及びSAR 7226のような又は例えばWO2004007517、WO200452903、WO200452902、PCT/EP2005/005959、WO2005085237、JP2004359630、WO2005121161、WO2006018150、WO2006035796、WO2006062224、WO2006058597中に若しくはA. L. Handlon in Expert Opin. Ther. Patents (2005) 15(11), 1531−1540によって記載されたようなナトリウム依存性グルコース輸送体1若しくは2(SGLT1、SGLT2)のモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0093】
一実施態様において、式Iの化合物は、GPR40のモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0094】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2004041274に記載されたようなGPR119bのモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0095】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005061489(PSN−632408)に記載されたようなGPR119のモジュレーターと組み合わせて投与される。
【0096】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005073199に記載されたようなホルモン感受性リパーゼ(HSL)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0097】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO199946262、WO200372197、WO2003072197、WO2005044814、WO2005108370、JP2006131559に記載されたもののようなアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0098】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2004074288に記載されたもののようなホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0099】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばUS2005222220、WO2005085230、PCT/EP2005/005346、WO2003078403、WO2004022544、WO2003106410、WO2005058908、US2005038023、WO2005009997、US2005026984、WO2005000836、WO2004106343、EP1460075、WO2004014910、WO2003076442、WO2005087727又はWO2004046117に記載されたようなグリコーゲンシンターゼキナーゼ3ベータ(GSK−3ベータ)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0100】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばルボキシスタウリンのようなプロテインキナーゼCベータ(PKCベータ)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0101】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばアボセンタン(SPP−301)のようなエンドセリンA受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。
【0102】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2001000610、WO2001030774、WO2004022553又はWO2005097129に記載されたような「IカッパBキナーゼ」の阻害剤(IKK阻害剤)と組み合わせて投与される。
【0103】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005090336に記載されたようなグルココルチコイド受容体のモジュレーターと組み合わせて投与される。
さらなる実施態様において、式Iの化合物は、CARTモジュレーター(“Cocaine−amphetamine−regulated transcript influences energy metabolism, anxiety and gastric emptying in mice” Asakawa, A. et al.: Hormone and Metabolic Research (2001), 33(9), 554−558参照);
例えばナフタレン−1−スルホン酸{4−[(4−アミノキナゾリン−2−イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド塩酸塩(CGP 71683A)のようなNPYアンタゴニスト;
L−152804、S−2367のような又は例えばWO2006001318に記載されたようなNPY−5受容体アンタゴニスト;
例えばCJC−1682(Cys34を経てヒト血清アルブミンと共役したPYY3−36)、CJC−1643(血清アルブミンにインビボ共役したPYY3−36の誘導体)のようなペプチドYY3−36(PYY3−36)若しくは類似化合物、又はWO2005080424に記載されたもの;
CB1R(カンナビノイド受容体1)アンタゴニスト(例えばリモナバント、SR147778又は例えばEP0656354、WO00/15609、WO02/076949、WO2005080345、WO2005080328、WO2005080343、WO2005075450、WO2005080357、WO200170700、WO2003026647−48、WO200302776、WO2003040107、WO2003007887、WO2003027069、US6,509,367、WO200132663、WO2003086288、WO2003087037、WO2004048317、WO2004058145、WO2003084930、WO2003084943、WO2004058744、WO2004013120、WO2004029204、WO2004035566、WO2004058249、WO2004058255、WO2004058727、WO2004069838、US20040214837、US20040214855、US20040214856、WO2004096209、WO2004096763、WO2004096794、WO2005000809、WO2004099157、US20040266845、WO2004110453、WO2004108728、WO2004000817、WO2005000820、US20050009870、WO200500974、WO2004111033−34、WO200411038−39、WO2005016286、WO2005007111、WO2005007628、US20050054679、WO2005027837、WO2005028456、WO2005063761−62、WO2005061509、WO2005077897、WO2006047516、WO2006060461、WO2006067428、WO2006067443に記載されたもの);
MC4アゴニスト(例えば1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]アミド;(WO01/91752))又はLB53280、LB53279、LB53278若しくはTHIQ、MB243、RY764、CHIR−785、PT−141又はWO2005060985、WO2005009950、WO2004087159、WO2004078717、WO2004078716、WO2004024720、US20050124652、WO2005051391、WO2004112793、WO US20050222014、US20050176728、US20050164914、US20050124636、US20050130988、US20040167201、WO2004005324、WO2004037797、WO2005042516、WO2005040109、WO2005030797、US20040224901、WO200501921、WO200509184、WO2005000339、EP1460069、WO2005047253、WO2005047251、EP1538159、WO2004072076、WO2004072077若しくはWO2006021655−57に記載されたもの;
オレキシン受容体アンタゴニスト(例えば1−(2−メチルベンゾオキサゾール−6−イル)−3−[1,5]ナフチリジン−4−イル尿素塩酸塩(SB−334867−A)又は例えばWO200196302、WO200185693、WO2004085403、WO2005075458若しくはWO2006067224に記載されたもの);
ヒスタミンH3受容体アゴニスト(例えば3−シクロヘキシル−1−(4,4−ジメチル1,4,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)プロパン−1−オンシュウ酸塩(WO00/63208)又はWO200064884、WO2005082893に記載されたもの);
CRFアンタゴニスト(例えば[2−メチル−9−(2,4,6−トリメチルフェニル)−9H−1,3,9−トリアザフルオレン−4−イル]ジプロピルアミン(WO00/66585));
CRF BPアンタゴニスト(例えばウロコルチン);
ウロコルチンアゴニスト;
例えば1−(4−クロロ−3−メタンスルホニルメチルフェニル)−2−[2−(2,3−ジメチル−1H−インドール−6−イルオキシ)エチルアミノ]エタノール塩酸塩(WO 01/83451)のようなベータ−3アドレナリン受容体のアゴニスト;又はソラベグロン(Solabegron)(GW−427353)若しくはN−5984(KRP−204)若しくはJP2006111553に記載されたもの;
MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト;
MCH(メラニン凝集ホルモン)受容体アンタゴニスト(例えばNBI−845、A−761、A−665798、A−798、ATC−0175、T−226296、T−71、GW−803430のような又はWO2003/15769、WO2005085200、WO2005019240、WO2004011438、WO2004012648、WO2003015769、WO2004072025、WO2005070898、WO2005070925、WO2004039780、WO2003033476、WO2002006245、WO2002089729、WO2002002744、WO2003004027、FR2868780、WO2006010446、WO2006038680、WO2006044293、WO2006044174に記載されたような化合物);
CCK−Aアゴニスト(例えば{2−[4−(4−クロロ−2,5−ジメトキシフェニル)−5−(2−シクロヘキシルエチル)チアゾール−2−イルカルバモイル]−5,7−ジメチルインドール−1−イル}酢酸トリフルオロ酢酸塩(WO99/15525)、SR−146131(WO0244150)若しくはSSR−125180のような又はWO2005116034に記載されたもの);
セロトニン再取込阻害剤(例えばデクスフェンフルラミン);
混合型セロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性化合物(例えばWO00/71549);
セロトニン受容体アゴニスト、例えば1−(3−エチルベンゾフラン−7−イル)ピペラジンシュウ酸塩(WO01/09111);
5−HT2C受容体アゴニスト(例えば塩酸ロルカセリン(lorcaserin hydrochloride)(APD−356)、BVT−933のような又はWO200077010、WO20077001−02、WO2005019180、WO2003064423、WO200242304若しくはWO2005082859に記載されたもの);
例えばWO2005058858に記載されたような5−HT6受容体アンタゴニスト;ボンベシン受容体アゴニスト(BRS−3アゴニスト);
ガラニン受容体アンタゴニスト;
成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモン又はAOD−9604);
成長ホルモン放出化合物(第三級ブチル6−ベンジルオキシ1−(2−ジイソプロピル−アミノエチルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレート(WO01/85695));
例えばA−778193のような成長ホルモン分泌促進物質受容体アンタゴニスト(グレリンアンタゴニスト)又はWO2005030734に記載されたもの;
TRHアゴニスト(例えば、EP 0 462 884参照);
脱共役タンパク質2又は3のモジュレーター;
レプチンアゴニスト(例えばLee, Daniel W.; Leinung, Matthew C.; Rozhavskaya−Arena, Marina; Grasso, Patricia. Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity. Drugs of the Future (2001), 26(9), 873−881参照);
DAアゴニスト(ブロモクリプチン又はドプレキシン);
リパーゼ/アミラーゼ阻害剤(例えばWO00/40569);
BAY−74−4113のような又は例えばUS2004/0224997、WO2004094618、WO200058491、WO2005044250、WO2005072740、JP2005206492、WO2005013907、WO2006004200、WO2006019020、WO2006064189に記載されたようなジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ(DGATs)の阻害剤;
例えばC75のような脂肪酸シンターゼ(FAS)の阻害剤又はWO2004005277に記載されたもの;
オキシントモジュリン;
オレオイル−エストロン
又は例えばKB−2115のような甲状腺ホルモン受容体アゴニスト又はWO20058279、WO200172692、WO200194293、WO2003084915、WO2004018421若しくはWO2005092316に記載されたものと組み合わせて投与される。
【0104】
一実施態様において、さらなる活性成分は、バレニクリン酒石酸塩、アルファ4ベータ2ニコチン性アセチルコリン受容体の部分アゴニストである。
【0105】
一実施態様において、さらなる活性成分は、トロデュスケミン(trodusquemine)である。
【0106】
本発明の一実施態様において、さらなる活性成分は、ヒトサーチュイン酵素ファミリーのメンバー、SIRT1酵素のモジュレーターである。
【0107】
一実施態様において、さらなる活性成分は、レプチンである;例えば“Perspectives in the therapeutic use of leptin”, Salvador, Javier; Gomez−Ambrosi, Javier; Fruhbeck, Gema, Expert Opinion on Pharmacotherapy (2001), 2(10), 1615−1622参照。
【0108】
一実施態様において、さらなる活性成分は、デキストロアンフェタミン又はアンフェタミンである。
【0109】
一実施態様において、さらなる活性成分は、フェンフルラミン又はデクスフェンフルラミンである。
【0110】
別の実施態様において、さらなる活性成分は、シブトラミンである。
【0111】
一実施態様において、さらなる活性成分は、マジンドール又はフェンテルミンである。
【0112】
一実施態様において、さらなる活性成分は、例えばUS6,992,067又はUS7,205,290に記載されたようなジフェニルアゼチジノン誘導体である。
【0113】
一実施態様において、式Iの化合物は、増量剤、好ましくは不溶性増量剤(例えば、カロブ/カロマックス(R)(Carob/Caromax(R))(Zunft H J; et al., Carob pulp preparation for treatment of hypercholesterolemia, ADVANCES IN THERAPY (2001 Sep−Oct), 18(5), 230−6)参照。カロマックスは、Nutrinova, Nutrition Specialties & Food Ingredients GmbH, Industriepark Hoeochst, 65926 Frankfurt/Mainからのカロブを含む生成物である)と組み合わせて投与される。カロマックス(R)との組み合わせは、1つの製剤において又は式Iの化合物及びカロマックス(R)を別々に投与することによって可能である。また、これに関して、カロマックス(R)は、例えばベーカリー製品又はミューズリーバーのような食品の形態で投与することができる。
【0114】
本発明の化合物と1つ又はそれ以上の上記化合物及び場合により1つ又はそれ以上のさらなる薬理活性物質とのすべての適切な組み合わせは、本発明によって付与される保護内に帰属するものとみなされることが理解される。
【0115】
【化3】

【0116】
【化4】

【0117】
【化5】

【0118】
【化6】

【0119】
【化7】

【0120】
【化8】

【0121】
【化9】

【0122】
本発明を説明するため以下に実施例を詳述するが、それらによって本発明が制限されることはない。
【0123】
【表1】

【0124】
化合物の活性を以下のように検定した:
インビトロIBAT阻害アッセイの標品及び手法:
1.ヒトIBATの発現ベクターのクローニング
ヒトIBATのcDNA(相補的デオキシリボ核酸)を、例えばJoseph Sambrook及びDavid RussellによってMolecular Cloning: A Laboratory Manualに記載されたような分子生物学の標準的な方法によってクローニングし、そしてInvitrogenからのpcDNA1ベクターに導入した。挿入物のその後の塩基配列決定は、P.A. Dawsonによって記載され、そしてGenBank配列データベースに寄託された(GenBank受入番号:U10417)ヒトIBATの塩基配列の塩基599〜1645と完全な同一性を示した。塩基599〜1645は、ヒトIBATの完全コード領域に対応している。
2.ヒトIBATの構成的発現で組換え型細胞系の標品
CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞への安定なトランスフェクションによってヒトIBATの発現ベクターを導入した。単細胞クローン(single cell clones)を選択するため、400μg/mlジェネティシンを細胞培養培地(10%ウシ胎児血清、100単位/mlペニシリン、100単位/mlストレプトマイシンで補充されたハムF12培地)に加えた。選択により得た単細胞クローンの機能性を、放射性同位元素標識化されたタウロコール酸([H]−TCA)についてその取り込み活性により検定した。以下、CHO hIBATと称する[H]−TCAについて最も高い取り込み活性を有する細胞クローンを、さらなるアッセイのために選択し、そして400μg/mlジェネティシンの存在下でさらに培養した。
3.細胞中へのタウロコール酸のIBAT依存性取り込みにおける本発明の化合物の阻害作用の測定
細胞培養培地においてポリ−D−リシンでコーティングされた96ウェルプレート中、ウェル当たり40 000細胞の濃度でCHO hIBAT細胞をシードし、そして24時間培養した。次いで、ナトリウムを含まない輸送アッセイ緩衝液(140mM塩化コリン、2mM塩化カリウム、1mM塩化マグネシウム、1mM塩化カルシウム、10mM HEPES/トリス、pH7.5)で1回細胞を洗浄し、続いて負の対照としてナトリウムを含まない輸送アッセイ緩衝液又は正の対照としてナトリウムを含む輸送アッセイ緩衝液(140mM塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化マグネシウム、1mM塩化カルシウム、10mM HEPES/トリス、pH7.5)のいずれかを用いて室温で30分間インキュベートした。また、同時に、ナトリウムを含む輸送アッセイ緩衝液中で濃度を変化させた研究すべき化合物の存在下でアッセイウェルを室温で30分間インキュベートした。ジメチルスルホキシド中10mM保存溶液から出発して輸送アッセイ緩衝液(40μl/ウェル)中で試験物質を適切に希釈した。次いで、放射性同位元素標識化されたタウロコール酸([H]−TCA)及び標識化されてないタウロコール酸の混合物10μl/ウェルを加えることによってアッセイを開始した。アッセイにおけるタウロコール酸の最終濃度は、10μMであった。室温で60分間のインキュベーション時間の後、ナトリウムを含まない輸送アッセイ緩衝液(4℃)100μl/ウェルを加えることによって反応を停止し、そして各ウェルを、ナトリウムを含まない輸送アッセイ緩衝液で3回洗浄した。最後に、シンチレーション液100μlを各ウェルに加え、そしてWallacからのMicroBetaシンチレーションマイクロプレート読取装置中で細胞に取り込まれた放射活性を測定した。
【0125】
*試験化合物(IC50値、阻害濃度50)の最大半減阻害作用を以下のようにして測定した:
1.0%阻害値の決定。これは、ナトリウムを含む輸送アッセイ緩衝液で測定された、物質がない場合の測定である。
2.100%阻害値の決定。これは、ナトリウムを含まない輸送アッセイ緩衝液で測定された、物質がない場合の測定である。
3.それらの測定のパーセンテージ阻害の計算を、研究すべき化合物の種々の濃度の存在下で実施した。次いで、そこからタウロコール酸の取り込みを50%軽減する(IC50値)化合物の濃度を見出すことができる。
【0126】
【表2】

【0127】
測定されたデータから、式Iの本発明の化合物が高脂血症の治療にきわめて適していることが推測することができる。
【0128】
さらなる疾患を治療又は予防するための式Iの化合物の使用は、同様に考えられる。このような疾患の例は:
1.
・脂肪酸代謝の障害及びグルコース利用障害
・インスリン抵抗性が関与する障害
2.真性糖尿病、特に2型糖尿病、それに関連する続発症の予防を含む。 これに関する特定の態様は、
・高血糖症、
・インスリン抵抗性における改善、
・耐糖能における改善、
・膵臓細胞の保護、
・大及び微小血管障害の予防
3.脂質異常症及びその続発症、例えばアテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心疾患、脳血管障害など、特に以下の要因の1つ又はそれ以上を特徴とするもの(しかし、それらに制限されない):
・高い血漿トリグリセリド濃度、食後の高い血漿トリグリセリド濃度
・低いHDLコレステロール濃度
・低いアポAリポ蛋白濃度
・高いLDLコレステロール濃度
・小密度LDLコレステロール粒子
・高いアポBリポ蛋白濃度
・脱飽和指数(例えば比率18:1/18:0n−9、16:1/16:0n−7又は18:1n−9+16:1n−7/16:0脂肪酸)
4.代謝症候群又はシンドロームXと関連しうる種々の他の状態、例えば:
・腹囲増大
・脂質異常症(例えば高トリグリセリド血症及び/又は低HDL)
・インスリン抵抗性
・凝固能亢進
・尿酸過剰血症
・ミクロアルブミン血症(microalbuminemia)
・血栓症、凝固能亢進及びプロトロンビン状態(動脈及び静脈)
・高血圧症
・例えば心筋梗塞、高血圧性心疾患又は心筋症(それらに制限されるわけではないが)の後の心不全
5.肝障害及びそれに関連する状態
・脂肪肝
・肝臓脂肪症
・非アルコール性肝炎
・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
・アルコール性肝炎
・急性脂肪肝
・妊娠脂肪肝
・薬物誘発性肝炎
・鉄過剰障害
・肝線維症
・肝硬変
・肝癌
・ウイルス性肝炎
6.皮膚障害及び状態並びに多価不飽和脂肪酸に関連するもの
・湿疹
・座瘡
・乾癬
・ケロイド瘢痕形成又は予防
・粘膜脂肪酸組成に関連する他の疾患
7.原発性高トリグリセリド血症又は以下の後の続発性高トリグリセリド血症
・家族性組織球性細網症
・リポ蛋白リパーゼ欠損症
・高リポ蛋白血症
・アポリポ蛋白欠損症(例えばアポCII又はアポE欠損症)
8.腫瘍細胞増殖に関連する疾患又は状態
・良性又は悪性腫瘍
・癌
・新形成
・転移
・発癌
9.神経学的、精神医学的又は免疫性の障害又は状態に関連する疾患又は状態
10.炎症反応又は細胞分化が例えば関与しうる他の疾患又は状態は:
・アテローム性動脈硬化症、例えば(それらに制限されるわけではないが)、狭心症又は心筋梗塞を含む冠状動脈硬化症、脳卒中、虚血性発作及び一過性脳虚血発作(TIA)
・末梢閉塞性疾患
・血管の再狭窄又は再閉塞
・慢性炎症性腸疾患、例えばクローン病及び潰瘍性大腸炎
・膵炎
・副鼻腔炎
・他の炎症性状態
・網膜症、虚血性網膜症
・脂肪細胞腫瘍
・脂肪腫様癌、例えば脂肪肉腫
・固形腫瘍及び新生物、例えば(それらに制限されるわけではないが)消化管、肝臓、胆管及び膵臓の癌腫、内分泌腺腫瘍、肺、腎臓及び尿管、生殖管の癌腫、前立腺癌、など
・急性及び慢性骨髄増殖性疾患及びリンパ腫
・血管新生
・神経変性障害
・アルツハイマー病
・多発性硬化症
・パーキンソン病
・紅斑鱗屑性皮膚疾患、例えば乾癬
・尋常性座瘡
・PPARによって調節される他の皮膚障害及び皮膚病学的状態
・湿疹及び神経皮膚炎
・皮膚炎、例えば脂漏性皮膚炎又は光線皮膚炎
・角膜炎及び角化症、例えば脂漏性角化症、老年性角化症、日光性角化症、光線誘発性角化症又は毛包性角化症
・ケロイド及びケロイド予防
・コンジローム又は尖圭コンジロームを含むいぼ
・ヒトパピローマウィルス(HPV)感染症、例えば性病性乳頭腫、ウイルス性のいぼ、例えば伝染性軟属腫、白板症
・丘疹性皮膚症、例えば扁平苔癬
・皮膚癌、例えば基底細胞癌、黒色腫又は皮膚T細胞性リンパ腫
・局在的な良性表皮性腫瘍、例えば角皮症、表皮母斑
・凍瘡
・高血圧症
・シンドロームX
・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
・喘息
・嚢胞性線維症
・変形性関節症
・エリテマトーデス(LE)又は炎症性リウマチ性障害、例えば関節リウマチ
・血管炎
・消耗、(悪液質)
・痛風
・虚血/再灌流症候群・急性呼吸不全症候群(ARDS)
・ウイルス性疾患及び感染症・脂肪異栄養症及び脂肪異栄養状態、また、有害な薬物効果を治療するため(例えば、HIV又は腫瘍を治療する薬剤を摂取した後)
・ミオパシー及び脂質ミオパシー(lipid myopathies)(例えばカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI又はII欠損症)
【0129】
いくつかの実施例の製造を、以下に詳述する;式Iの他の化合物は、同様に得た:
実験セクション:
実施例1
【化10】

【0130】
化合物3の合成:
【化11】

臭化物1(WO 2005121161)10.0g(17.9mmol)をジメチルホルムアミド100mlに溶解した。アジ化ナトリウム2.2gを添加し、続いて室温で1時間撹拌した。反応溶液を水及び酢酸エチルで抽出し、そして有機相を飽和塩化ナトリウム溶液でさらに2回洗浄し、少量のシリカゲルを通して濾過し、そして濃縮した。粗生成物2を11.3g得た。このアジド2を、酢酸エチル300ml及びトリエチルアミン1.5mlに溶解した。活性炭上の10%パラジウム1gを添加し、続いて水素圧4bar下で1時間水素化した。少量のシリカゲル上で触媒を除去し、そしてシリカゲルを酢酸エチルで洗浄した。溶液を濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物3を7.0g(2段階で収率80%)得た。TLC(酢酸エチル) R=0.3 C2724NO7(493.49) MS(M+H)=494.27
【0131】
化合物4の合成:
【化12】

アミン誘導体3の2.0g(4.1mmol)を塩化メチレン50mlに溶解した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlを添加し、続いて0℃に冷却し、そしてトリホスゲン(Aldrich)2g(6.7mmol)を添加した。室温で60分間反応を実施した。次いで、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、少量のシリカゲルを通して濾過し、そして濃縮し、そして無色の油として粗生成物イソシアネート4を2.0g得、これをさらに精製することなくさらに反応させた(イソシアネート4は、クロマトグラフィ中に分解した)。
【0132】
実施例1の合成:
【化13】

【0133】
化合物6の合成:
アニリド5(US5.994.391)940mg(2.2mmol)及びイソシアネート4の940mg(1.8mmol)を室温で塩化メチレン50mlに溶解した。室温で1時間後、混合物を濃縮して無色の固形物として粗生成物6を1.9g得た。TLC(n−ヘプタン/酢酸エチル1:1) R=0.3
【0134】
実施例1の合成:
粗生成物6の1.9gをメタノール20mlに溶解し、そして1Mナトリウムメタノレート/メタノール溶液0.5mlを加えた。30分後、反応溶液を0.5M HCl/メタノール溶液1mlで中和し、そして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物として実施例1を870mg(2段階で76%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.5 C3144FN38S(637.77) MS(M+H)=638.38
【0135】
実施例2
【化14】

実施例1の250.0mg(0.39mmol)をピリジン5mlに溶解し、ピリジン−三酸化硫黄錯体100mgを添加した後、60℃で30分間撹拌した。メタノール10mlを添加し、続いてロータリーエバポレータ中で濃縮した。残留物をメタノール10mlと共にもう1回蒸発させ、それからフラッシュクロマトグラフィによって精製した。アンモニウム塩として実施例2を210mg(75%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.3 C3144FN3112xNH(734.87) MS(M+H)=718.39
【0136】
イソシアネート9の合成
【化15】

イソシアネート4の合成と同様に、臭化物7(WO 2004 052903)から出発してアミン8を経て粗生成物としてイソシアネート9を製造した。
【0137】
実施例3
【化16】

イソシアネート9の60mg及びアニリン5の184mgから出発して実施例1の合成と同様に実施例3を製造し、そして無色の固形物として実施例3を50mg(2段階で収率45%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.5 C3143238S(655.76) MS(M+H)=656.32
【0138】
実施例4
【化17】

実施例3の30mgから出発して実施例2に記載された合成と同様に実施例4を製造し、そして実施例4のアンモニウム塩17mg(55%)を得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.3 C314323112xNH(752.86) MS(M+H)=734.39
【0139】
実施例5
【化18】

【0140】
トシレート10の合成:
【化19】

実施例1の670mg(1.1mmol)をピリジン5mlに溶解し、そして室温で、p−トシルクロリド460mg(2.4mmol)を加えた。室温で1時間後、メタノール20mlを加え、そして溶媒を留去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物としてトシレート10を800mg(96%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.7 C3850FN3102(791.97) MS(M+H)=792.34
【0141】
化合物11の合成:
【化20】

トシレート10の800mg(1.0mmol)をピリジン15mlに溶解し、そして0℃でベンゾイルクロリド0.32mlを加えた。冷却剤を除去し、そして室温で1時間後、メタノール20mlを加え、そして溶媒を留去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物として化合物11を800mg(80%)得た。TLC(n−ヘプタン/酢酸エチル1/2) R=0.5 C5258FN3122(1000.18) MS(M+H)=1000.32
【0142】
化合物12の合成:
【化21】

トシレート11の800mg(0.8mmol)をジメチルホルムアミド10ml中に溶解した。チオ酢酸カリウム550mgを添加し、続いて室温で2時間撹拌した。反応溶液を水及び酢酸エチルで抽出し、そして有機相を飽和塩化ナトリウム溶液でさらに2回洗浄し、少量のシリカゲルを通して濾過し、そして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(n−ヘプタン/酢酸エチル)によって精製し、そして無色の固形物としてチオアセテート12を560mg(収率77%)得た。TLC(n−ヘプタン/酢酸エチル1:2) R=0.5 C4754FN3102(904.09) MS(M+H)=904.29
【0143】
化合物13の合成:
【化22】

【0144】
酸化性溶液Aの製造:
30%濃度の過酸化水素水溶液1.5mlをギ酸13.5mlに溶解し、そして1時間放置した。この溶液は、冷蔵庫中で数週間保存することができる。チオアセテート12の560mg(0.62mmol)を、酸化性溶液A14.5mlに溶解した。室温で2時間後、混合物を酢酸エチル及び飽和塩化ナトリウム溶液で希釈した。水相を酢酸エチルでさらに2回抽出し、そして集めた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。黄色がかったアンモニウム塩として硫酸塩13を446mg(78%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/5/1) R=0.5 C4552FN3132xNH(943.09) MS(M+H)=926.23
【0145】
化合物14の合成:
【化23】

アンモニウム塩13の446mg(0.47mmol)をメタノール5mlに溶解し、そして1Mナトリウムメタノレート/メタノール溶液0.5mlを加えた。30分後、反応溶液を0.5M HCl/メタノール溶液1mlで中和し、そして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物としてN−オキシド14を293mg(84%)得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/15/5) R=0.2 C3144FN3112xNH(734.87) MS(M+H)=718.24
【0146】
実施例5:
【化24】

N−オキシド14の287mg(0.39mmol)を、メタノール10ml及び0.5M HCl/メタノール2mlに溶解した。活性炭上の10%パラジウム200mgを添加し、続いて水素圧6bar下で1時間水素化した。溶液を濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィによって精製した。無色の固形物として実施例5の硫酸塩205mg(73%)を得た。TLC(塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア30/15/5) R=0.6 C3144FN3102xNH(718.87) MS(M+H)=702.19

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

〔式中、意味は、
Xは、O、NH、CH又は結合であり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素の意味を有するか又はR5、R5’は、CHF、CHF若しくはCFの意味を有し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である〕
の化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項2】
意味が
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素を意味するか又はR5、R5’は、CFF、CHF若しくはCFを意味し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項1に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項3】
意味が
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R4は、Fであり;
R4’は、H、Fであり;
R2、R2’、R3、R3’、R5、R5’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項1又は2に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項4】
意味が、
Xは、O、NH、CH又は結合であり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S
(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R5、R5’は、相互に独立してH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素の意味を有するか又はR5、R5’は、CHF、CHF若しくはCFの意味を有し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項1に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項5】
意味が、
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R5、R5’は、相互に独立してH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF
、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
ここで常に基R2、R2’、R3、R3’、R4、R4’の少なくとも1つは、フッ素の意味を有するか又はR5、R5’は、CHF、CHF若しくはCFの意味を有し;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項4に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項6】
意味が、
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R4は、Fであり;
R4’は、H、Fであり;
R2、R2’、R3、R3’は、相互に独立してH、F、Cl、Br、I、OH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、NO、N、CN、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C)−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R5、R5’は、相互に独立してH、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
フェニル、−(CH)−フェニル、−(CH−フェニル、O−フェニル、O−(CH−フェニル、−(CH)−O−(CH−フェニル、ここでフェニル環は、F、Cl、Br、I、OH、CF、NO、CN、OCF、O−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)、SO−CH、COOH、COO−(C−C
−アルキル、CONHによって1〜3回置換されてもよく;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項4又は5に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項7】
意味が、
Xは、NHであり;
R1は、(C−C)−アルキルであり;
R4は、Fであり;
R4’は、H、Fであり;
R2、R3は、OHであり;
R2’、R3’は、Hであり;
R5は、−(CH)−OH、CHF、CHF、CF、S(O)−R6、(C−C)−アルキレン−S(O)−R6、COOH、COO(C−C)アルキル、CONH、CONH(C−C)アルキル、CON[(C−C)アルキル]、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、O−(C−C)−アルキル、ここでアルキル基中の1つ、1つより多い又は全ての水素は、フッ素によって置き換えられてもよく;
R5’は、Hであり;
R6は、H、OH、(C−C)−アルキル、NH、NH(C−C)−アルキル、N((C−C)−アルキル)であり;
nは、2、3、4、5、6であり;
mは、1、2、3、4、5、6であり;
pは、0、1、2である;
請求項4〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物及びその医薬上許容しうる塩。
【請求項8】
医薬として使用するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物を含む医薬。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物及び少なくとも1つのさらなる活性成分を含む医薬。
【請求項11】
さらなる活性成分として脂質代謝を正常化する1つ又はそれ以上の化合物を含む、請求項10に記載の医薬。
【請求項12】
さらなる活性成分として1つ又はそれ以上の抗糖尿病薬、血糖低下活性成分、HMGCoA還元酵素阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、PPARガンマアゴニスト、PPARアルファアゴニスト、PPARアルファ/ガンマアゴニスト、PPARデルタアゴニスト、フィブレート、MTP阻害剤、胆汁酸吸収阻害剤、MTP阻害剤、CETP阻害剤、ポリマー胆汁酸吸着剤、LDL受容体インデューサー、ACAT阻害剤、抗酸化剤、リポ蛋白リパーゼ阻害剤、ATP−クエン酸リアーゼ阻害剤、スクアレンシンテターゼ阻害剤、リポ蛋白(a)アンタゴニスト、HM74A受容体アゴニスト、リパーゼ阻害剤、インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、チアゾリジンジオン、α−グルコシダーゼ阻害剤、ベータ細胞のATP感受性カリウムチャネル上で作用する活性成分、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、グルコキナーゼの活性化剤、糖新生の阻害剤、フルクトース−1,6−ビフォスファターゼの阻害剤、グルコース輸送体4のモジュレーター、グルタミン−フルクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼの阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIVの阻害剤、11−ベータ−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1の阻害剤、チロシンホスファターゼ1Bの阻害剤、ナトリウム依存性グルコース輸送体1又は2のモジュレーター、GPR40のモジュレーター、ホルモン感受性リパーゼの阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼの阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3ベータの阻害剤、プロテインキナーゼCベータの阻害剤、エンドセリン−A受容体アンタゴニスト、IカッパBキナーゼの阻害剤、グルココルチコイド受容体のモジュレーター、CARTアゴニスト、NPYアゴニスト、MC4アゴニスト、オレキシンアゴニスト、H3アゴニスト、TNFアゴニスト、CRFアゴニスト、CRF BPアンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、CB1受容体アンタゴニスト、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、CCKアゴニスト、セロトニン再取込阻害剤、混合型セロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性化合物、5HTアゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRHアゴニスト、脱共役タンパク質2若しくは3のモジュレーター、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPARモジュレーター、RXRモジュレーター又はTR−βアゴニスト又はアンフェタミンを含む、請求項11に記載の医薬、
【請求項13】
さらなる賦形剤として1つ又はそれ以上の金属塩を含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の医薬。
【請求項14】
脂質代謝障害を治療する薬剤として使用するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項15】
活性成分を医薬上適切な担体と混合し、そしてこの混合物を投与に適した形態に転換することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物を含む医薬の製造方法。
【請求項16】
高脂血症を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項17】
血清コレステロールレベルを低下させる薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項18】
動脈硬化性の症状を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項19】
インスリン抵抗性を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項20】
CNS障害を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項21】
統合失調症を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項22】
アルツハイマー病を治療する薬剤を製造するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−509381(P2010−509381A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536627(P2009−536627)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009395
【国際公開番号】WO2008/058630
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】